JP2003514942A - 難煙および難燃性プレナム組成物 - Google Patents

難煙および難燃性プレナム組成物

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JP2003514942A
JP2003514942A JP2001539015A JP2001539015A JP2003514942A JP 2003514942 A JP2003514942 A JP 2003514942A JP 2001539015 A JP2001539015 A JP 2001539015A JP 2001539015 A JP2001539015 A JP 2001539015A JP 2003514942 A JP2003514942 A JP 2003514942A
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ジャーメイン・エル・ムーア
サル・イー・ポラス
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ジョージア・ガルフ・コーポレイション
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
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    • C08K3/01Use of inorganic substances as compounding ingredients characterized by their specific function
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、1つの側面において、a)ポリ塩化ビニル、b)少なくとも1種の、ハロゲン化芳香族またはホスフェート残分を有さないカルボン酸エステル可塑剤化合物、c)亜鉛化合物、およびd)マグネシウム化合物の残分を含む押出または押出可能難燃および難煙性組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願のクロスリファレンス) 本出願は、1999年11月19日に出願した米国仮特許出願第60/166,668号
(これによりその全てを参照して本明細書中に組み込む)についての優先権を主
張する。
【0002】 (技術分野) 本発明は、一般的に難燃および難煙性組成物に関し、それは電気絶縁性および
充分な低温柔軟性を有し、絶縁化導体およびプレナム配線を覆うための外被物質
として好適である。本発明はまた、該組成物の製造方法および製品を形成するた
めの該組成物の溶融押出方法に関する。
【0003】 (背景技術) コンピューター関連装置およびインターネットの成長は、統合コミュニケーシ
ョンシステム、電子データ送信および遠距離通信装置のために、指数関数的にま
すます必要である。そのようなコミュニケーションシステムは、制限領域、例え
ば高層ビル、船舶、航空機、列車、ドリルプラットフォームおよび鉱山にますま
す設置されている。電子部品をつなげるために、数千フィートのワイヤーおよび
ケーブルをこれらの構造物および領域中に設置する必要である。ワイヤーおよび
ケーブルを保護するための導管パイプを設置することなく、空気処理プレナム、
ワイヤーおよびケーブルレースウェイを通じてワイヤーおよびケーブルを設置す
ることが便利である。
【0004】 炎および煙が、火災時にプレナム領域で電線およびケーブルに沿って伝わり得
ることを懸念して、1975年に国立火災保護協会(National Fire Protection
Association、"NFPA")は、建物中の隣接プレナム領域およびより遠い領域に延
焼し、煙が放出されることについての絶縁および外被物質の可能性を減少させる
ための基準を作り出した。この基準は一般に「プレナムケーブル基準」("the P
lenum Cable Standard")と称され、ケーブルが低い難煙および難燃特性を示す
限り、導管なしのケーブル使用を許可する。これらの難煙および難燃特性を測定
するための NFPA 試験法は、以下の試験プロトコル:NFPA 262、Underwriter La
boratories (U.L.) 910 (シュタイナートンネル試験、Steiner Tunnel Test)、
またはカナダ基準協会(Canadian Standards Association)(CSA) FT-6 に従い
ケーブルの燃焼試験を規定する。
【0005】 音声およびデータ送信のためのプレナム用途において、絶縁化電線およびケー
ブルは低い煙排出、低い燃焼速度、望ましい電気的および物理的特性を示すべき
である。プレナムワイヤー絶縁用途のために選択される物質は、特性バランスを
示すべきである。これに関して、最も一般的に用いられる物質は、望ましい特性
および実施制限の独特な組合せを有する。
【0006】 ポリ塩化ビニル(PVC)は、伝統的に、その固有の耐燃焼性の故にワイヤー
およびケーブル絶縁に選択される基本物質である。PVCは、一般に利用できる
ポリマー物質の中で最小の点火性および可燃性を有するものの1つである。PV
Cの他の望ましい属性は、良好な機械的靱性、耐腐食性、良好な誘電性および低
コストを含む。残念ながら純粋PVCは硬質で柔軟性に欠け、特に低温ではそれ
は脆い。溶融加工のために必要な高温で、純粋PVCは高粘性であり、加工する
ことが困難である。従って可塑剤および他の添加剤、例えば難燃および難煙剤、
柔軟剤並びにフィラーが、高温および低温の両方で加工特性および最終製品の物
性および柔軟性を向上させるために、加工中にPVCに添加される。
【0007】 より厳重な燃焼および安全基準が米国以外の国で立法化および採用されるにつ
れ、ワイヤーおよびケーブル絶縁は、優れた物性および低コストを維持しながら
、桁外れに向上した燃焼および煙性能を必要とする。それゆえ、向上した燃焼速
度および煙排出特性を有し、同時に優れた物性および低コストを有する低コスト
ワイヤーおよびケーブル用絶縁組成物に対する絶え間ない要求が存在する。
【0008】 (発明の概要) 本発明は、優れた難煙および難燃特性、並びに低温で良好な機械的および柔軟
特性を有し得る新規な低コスト組成物を提供することができる。これらの組成物
は、導体、ワイヤーおよびケーブルのための直接絶縁、または他の絶縁物質、例
えば標準的にプレナムケーブルおよび配線構造物に適用されるようなフルオロポ
リマーまたはポリオレフィンを覆うための難煙および難燃性外被物質として機能
し得る。
【0009】 本発明の目的と一致し、本明細書中で具体化され幅広く記載されるように、本
発明は1つの側面において、 a. ポリ塩化ビニル、 b. 少なくとも1種の、ハロゲン化芳香族またはホスフェート残分を有さない
カルボン酸エステル可塑剤化合物、 c. 亜鉛化合物、および d. マグネシウム化合物 を含む押出または押出可能難燃および難煙性組成物に関する。
【0010】 別の側面において本発明は、 a. ポリ塩化ビニル、 b. 少なくとも1種の、ハロゲン化芳香族またはホスフェート残分を有さない
カルボン酸エステル可塑剤化合物、 c. 亜鉛化合物、および d. マグネシウム化合物 を混合する方法により製造した押出または押出可能難燃および難煙性組成物に関
する。
【0011】 さらに別の側面において本発明は、 a. ポリ塩化ビニル樹脂、 b. トリメリト酸エステル化合物、 c. 亜鉛化合物、 d. マグネシウム化合物、 e. 塩素化ポリエチレン、 f. 三酸化アンチモン、 g. アルミニウム三水和物、 h. 鉛化合物、および i. 炭酸カルシウム を含み、せいぜい最小量の臭素化芳香族可塑剤化合物または有機ホスフェート可
塑剤化合物を有する押出または押出可能難燃および難煙性組成物に関する。
【0012】 また他の側面において本発明は、 a. ポリ塩化ビニル樹脂、 b. トリメリト酸エステル化合物、 c. 亜鉛化合物、 d. マグネシウム化合物、 e. 塩素化ポリエチレン、 f. 三酸化アンチモン、 g. アルミニウム三水和物、 h. カルシウム-亜鉛熱安定剤化合物、および i. エチレンアクリレートコポリマー を含み、約20phr未満の臭素化芳香族可塑剤化合物または有機ホスフェート
可塑剤化合物、および約0.5phr未満の鉛化合物を有する押出または押出可
能難燃および難煙性組成物に関する。 本発明は、本発明の組成物を含む製品も提供する。
【0013】 本発明の追加の利点は、一部は以下の記載中に示され、一部はその記載から明
らかであり、または本発明の実施により学ぶことができる。本発明の利点は、添
付した請求の範囲中で特に示される要素および組合せにより理解および到達され
るであろう。先の一般的記載および以下の詳細な説明の両方は、例示および説明
用だけであり、請求項のような本発明の限定ではない。
【0014】 (好ましい実施形態の説明) 本発明は、以下の本発明の好ましい実施態様の詳細な説明および本明細書中に
含まれる実施例および図および前の記載および以下の記載を参照することにより
より容易に理解される。 本発明の化合物、組成物および方法を開示および記載する前に、本発明は、当
然変更できるように、特定の合成方法に限定されないことは理解されるべきであ
る。本明細書中に使用される用語は、特定の実施態様を記載する目的のためだけ
であり、限定することを意図していないことも理解されるべきである。
【0015】 明細書および添付した請求の範囲中で使用されるような単数形("a"、"an" お
よび "the")は、文脈が明らかに別のことを示さない限り、複数対象を含むこと
を注意すべきである。即ち、例えば「芳香族化合物」の言及は芳香族化合物混合
物を含み、「薬剤用キャリヤー」の言及は2つまたはそれ以上のそのようなキャ
リヤーの混合物を含む。 範囲は、本明細書中で「約」1つの特定値、および/または「約」別の特定値
でしばしば表現される。そのような範囲が表現される場合、別の実施態様は1つ
の特定値および/または他の特定値を含む。同様に、先行詞「約」を使用するこ
とで値が近似値として表現されている場合、特定値は別の実施態様を形成するこ
とは理解されるであろう。さらに、それぞれの範囲の終点は、他の終点に関連し
ておよびそれとは独立に重要であることは理解されるであろう。
【0016】 本明細書およびそれに従う請求の範囲において、以下の意味を有するように定
められるべき多くの用語について言及する: 明細書および最終的な請求の範囲における、組成物または製品中の特定の要素
または成分の質量部についての言及は、質量部で表現される、組成物または製品
中における要素または成分とあらゆる他の要素または成分との間の関係を示す。
即ち、2質量部の成分Xおよび5質量部の成分Yを含有する化合物において、X
およびYは質量比2:5で存在し、追加の成分が化合物中に存在するかどうかに
関係無くそのような比で存在する。
【0017】 明細書および最終の請求の範囲における、「100部の樹脂あたりの部数」(
phr)についての言及は、直ぐ上で記載したような特定の種類の「質量部」の
言及である。ポリ塩化ビニルベース樹脂組成物の成分の「phr」についての言
及は、同じ組成物内で100質量部のポリ塩化ビニル樹脂に対する該成分の質量
部にについての具体的言及である。例えば、4.0phrの酸化亜鉛を含有する
PVCベース樹脂において、酸化亜鉛およびPVCは質量比4.0:100.0、
言い換えれば100部のPVCに対して4部の酸化亜鉛で存在する。他の例にお
いて、40phrのトリメリテート可塑剤を含有するPVCベース樹脂は、10
0部のPVCに対して40部のトリメリテートを含有する。 成分の質量%は、特に反することが述べられない限り、成分が含まれる配合物
または組成物の全質量を基準にする。
【0018】 明細書および最終的な請求の範囲に使用されるような化学種の基は、特定の反
応式において得られる化学種の生成物である部分、または化学生成物の二次的配
合物を言及し、該部分が実際に該化学種から得られるかどうかは関係しない。即
ち、ポリエステル中におけるエチレングリコール基は、ポリエステル中の1つま
たはそれ以上の-OCH2CH2O-単位を言及し、エチレングリコールをポリエス
テル製造のために使用したかどうかは関係が無い。同様にポリエステル中のセバ
シン酸基は、ポリエステル中の1つまたはそれ以上の-CO(CH2)8CO-部分を
言及し、その基がポリエステルを得るためにセバシン酸またはそのエステルを反
応させることにより得られたかどうかは関係が無い。
【0019】 明細書および最終的な請求の範囲に使用されるような化学配合物または組成物
の残分は、同視組成物の出発物質から組成物または生成物を製造する方法により
製造される最終組成物または生成物を言及し、残分が配合後に同視し得る量の出
発物質を含有するかどうかは関係が無い。言い換えれば、化学配合物または組成
物の残分は、たとえ方法の出発物質が、残分の調製方法中に分離、混合、反応す
る、そうでなければ変化するとしても、化学配合物または組成物の残分は関連法
により製造された生成物を言及し得る。例えば、HCl含有水溶液およびNaO
H含有水溶液を混合する方法により形成した組成物残分は、形成した最終生成物
(水および塩(NaCl)を含む)を言及し、最終組成物がHClまたはNaO
Hを含有するかどうかは関係が無い。さらなる例において、PVC、酢酸亜鉛お
よび酸化マグネシウムを混合する方法により形成した組成物残分は、形成した該
組成物を言及し、最終組成物が酢酸亜鉛または酸化マグネシウムを含有するかど
うかは関係が無く、または酸化亜鉛および/または酢酸マグネシウムの配合物と
は関係が無い。
【0020】 本明細書中で使用される用語「アルキル」は、1〜24個の炭素原子を有する
分枝または未分枝飽和炭化水素、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプ
ロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、オクチル、デシル、テトラデシル
、ヘキサデシル、エイコシル、テトラコシルなどを言及する。本発明において好
ましいアルキル基は1〜12個の炭素原子を含有する。用語「低級アルキル」は
、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を意
味する。用語「シクロアルキル」は、3〜8個、好ましくは5〜6個の炭素原子
を有する環式アルキル基を意味する。
【0021】 本明細書中で使用される用語「アルコキシ」は、末端エーテル単結合を通じて
結合するアルキル基を意味する。即ち「アルコキシ」基は、-OR(式中Rは上
記のようなアルキルである)として定義され得る。「低級アルコキシ」基は、1
〜6個、より好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味する。 本明細書中で使用される用語「アルケン」は、2〜24個の炭素原子を有する
単不飽和または二不飽和炭化水素基を意味する。この群の好ましい基は、2〜1
2個の炭素原子を有する。非対称構造、例えば(AB)C=C(CD)は、E異性体
およびZ異性体の両方を含むことを意味する。これは、非対称アルケンが存在す
る場合の本明細書中の構造式において推定され、それは結合記号=により明確に
示され得る。
【0022】 本明細書中で使用される用語「脂肪族」は、1〜24個の炭素原子を有し、飽
和である、即ち炭素原子間に二重結合を有さない分枝または未分枝炭化水素鎖ま
たは基を記載する。 本明細書中で使用される用語「芳香族」は、6〜25個の炭素原子を有する置
換または未置換ベンゼン状化合物を記載し、それは、交互(共役)二重結合を有
し、4n+2Π(nは正の整数である)電子を有する少なくとも1つの炭素原子
六員環基を有する。
【0023】 「任意の」または「任意に」は、次に記載する事象または事情が起こっても起
こらなくても良いことを意味し、その記載は、該事象または事情が起こる例およ
び起こらない例を含むことを意味する。例えば、語句「任意に置換される低級ア
ルキル」は、低級アルキルが置換されているまたはされていないことを意味し、
その記載は、未置換低級アルキルおよび置換基が存在する低級アルキル基の両方
を含むことを意味する。
【0024】 本明細書中に規定される用語、化合物または特性の「有効量」により、有効量
に対して表される化合物または特性の機能を発揮することができるような量が意
味される。以下に指摘するように、要求される正確な量は、プロセスにより、理
解される変数、例えば使用化合物および観察されるプロセス条件に依存して変化
する。即ち、正確な「有効量」を特定することはできない。しかしながら適正な
有効量を、当業者は日常的実験のみを使用して決定することができる。
【0025】 上記のように、本発明は1つの側面において、 a. ポリ塩化ビニル、 b. 少なくとも1種の、ハロゲン化芳香族またはホスフェート残分を有さない
カルボン酸エステル可塑剤化合物、 c. 亜鉛化合物、および d. マグネシウム化合物 を含む押出または押出可能難燃および難煙性組成物に関する。 本発明の組成物を、組成物を熱溶融状態でワイヤーまたはケーブルに押出すこ
とにより、ワイヤーまたはケーブル導体または装置のための絶縁または外被物質
として適用することができる。
【0026】 好ましくは成分の組合せを、有意な熱分解無しに溶融押出可能な組成物を提供
するために有効な量で提供する。その意味において、それらは熱溶融状態から許
容できない熱量を存在させずに押出すことができ、それにより誘導される望まし
くない現象(変色、脆化若しくは炭化物質または表面の形成)が無く、組成物を
含む物質の分解から生ずる樹脂中の気泡形成が無い。当業者は、望ましくない現
象を誘導する許容できない熱量の限界が、組成物の性質、目的用途の性質および
多くの他の変数により変化することを理解する。それにもかかわらず、そのよう
な望ましくない現象を誘導する許容できない熱量の限界は、過剰な実験が不要な
当業者レベルの範囲内である。
【0027】 本発明の組成物は、典型的にポリ塩化ビニル(PVC)樹脂またはポリマーを
基本物質として含有する。PVCベース樹脂またはポリマーの多くの変形は本発
明に好適であり、ほとんどの範囲の分子量および架橋度が許容できる。好ましく
はポリ塩化ビニルは、市販のポリ塩化ビニル樹脂である。塩化ビニルと、他の単
官能性、二官能性または多官能性エチレン不飽和モノマー(例えばテトラフルオ
ロエチレン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、アクリレート、スチレンなど
)との共重合により製造されるコポリマーも、本発明を実施するために好適なポ
リマーである。さらに、本発明に好適なPVC樹脂を、重合によるその形成後に
、さらなるハロゲン化、官能化、架橋または他の類似の化学的若しくは物理的処
理により後処理し得る。
【0028】 本発明の組成物を製造するために使用されるPVC樹脂またはポリマー量に、
あらゆる他の組成物成分の質量部に対して100質量部の値を任意に割り当てる
ことができる。この点において、組成物のあらゆる他の成分割合の関係量を、該
技術において周知の用語、即ち上記で定義した「phr」(100部の樹脂あた
りの部数)で都合よく表すことができる。例えば、本発明の組成物は、約10p
hrを超える少なくとも1種の、ハロゲン化芳香族またはホスフェート残分を有
さないカルボン酸エステル可塑剤化合物を含み得る。言い換えれば、ポリ塩化ビ
ニル樹脂の各100gに対し、組成物はさらに約10gのカルボン酸エステル可
塑剤化合物(以下でより充分に記載する)を含有する。
【0029】 本発明の組成物は、さらに亜鉛の化合物または塩を含む。好適な亜鉛化合物は
、亜鉛を含有するあらゆる金属合金、あらゆる無機または有機亜鉛化合物、あら
ゆる亜鉛含有錯体またはあらゆる亜鉛含有塩を含む。亜鉛化合物は、少なくとも
1種の亜鉛カチオンを含み得る。亜鉛カチオンは、Zn1+モノカチオン、または
より典型的な、2電子が離れた亜鉛原子であるZn2+ジカチオンとして存在し得
る。塩は、少なくとも1種の正電荷カチオンおよび少なくとも1種の負電荷カチ
オンを含む物質として定義される。亜鉛含有塩は、少なくとも1種のアニオンと
組合せて亜鉛カチオンを含む亜鉛化合物である。亜鉛含有塩は、水またはあらゆ
る液体若しくは溶媒に溶解性または非溶解性であり得る。他のカチオンも、特に
化学的に類似なカチオン、例えばマグネシウムカチオン、カルシウムカチオン、
または他のアルカリ土類金属または遷移金属のジカチオンも、亜鉛含有塩中に存
在し得る。亜鉛塩のアニオンは、化学合成技術の当業者に既知の多くの群または
種の中のあらゆる化学的に安定なアニオンを含み得る。亜鉛錯体は、亜鉛原子ま
たは亜鉛カチオンが、外部配位子、例えばアミン、ホスフィンまたは他の配位子
に配位的に結合する亜鉛化合物、当業者に周知の多くのその変形である。
【0030】 亜鉛含有塩は、例えば、酸化物イオン、水酸化物イオン、ハロゲン化物イオン
、硫化物イオン、炭酸イオン、有機カルボン酸イオン、ホウ酸イオン、モリブデ
ン酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、ケイ酸イオン、硫酸イオン、有機
スルホン酸イオン、スズ酸イオンまたはこれらの混合物を含む少なくとも1種の
アニオンを有し得る。亜鉛化合物の好適な群は、有機カルボン酸亜鉛であり、そ
の中でカルボン酸アニオンは、C2〜C20カルボン酸から誘導される。有機カル
ボン酸塩の基は、置換または未置換、直鎖または分枝であり得、脂肪族または芳
香族であり得る。酢酸亜鉛およびステアリン酸亜鉛が、好ましい有機カルボン酸
亜鉛である。或る実施態様において亜鉛化合物は、酸化亜鉛、水酸化亜鉛または
酢酸亜鉛である。
【0031】 好ましくは亜鉛化合物は、組成物の燃焼速度を遅らせるため、および/または
組成物が燃焼するか、または炎若しくは極端な熱にさらされたときの煙の形成を
抑制するために有効な量で組成物中に存在する。亜鉛化合物は、好ましくは少な
くとも約0.5phrを超える、より好ましくは少なくとも約1、2または3p
hrを超える濃度で存在する。マグネシウム化合物は、好ましくは約20phr
未満、より好ましくは約15、10または8phr未満で存在する。亜鉛化合物
濃度の上方および下方範囲は、上記の上限および下限のあらゆる組合せの中から
選択され得る。
【0032】 本発明の組成物はさらに、マグネシウムの化合物または塩を含み得る。好適な
マグネシウム化合物は、マグネシウムを含有するあらゆる金属合金、あらゆる無
機または有機マグネシウム化合物、あらゆるマグネシウム含有錯体、またはあら
ゆるマグネシウム含有塩を含む。好ましくはマグネシウム化合物は、少なくとも
1種のマグネシウムカチオンを含む。マグネシウムカチオンは、Mg1+モノカチ
オン、またはより典型的な、2電子が離れたマグネシウム原子を意味するMg2+ ジカチオンとして存在し得る。
【0033】 マグネシウム含有化合物は、少なくとも1種のアニオンを有し得る。より好ま
しくはそのアニオンは、酸化物イオン、水酸化物イオン、ハロゲン化物イオン、
硫化物イオン、炭酸イオン、有機カルボン酸イオン、ホウ酸イオン、モリブデン
酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、ケイ酸イオン、硫酸イオン、有機ス
ルホン酸イオン、スズ酸イオンまたはこれらの混合物である。マグネシウム化合
物の好適な群は、有機カルボン酸マグネシウムであり、その中でカルボン酸アニ
オンは、C2〜C20カルボン酸から誘導される。有機カルボン酸塩の基は、置換
または未置換、直鎖または分枝であり得、脂肪族または芳香族であり得る。酢酸
マグネシウムおよびステアリン酸マグネシウムが、好ましい有機カルボン酸マグ
ネシウムである。或る非常に好ましい実施態様においてマグネシウム化合物は、
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムおよび/または塩化マグネシウムである
【0034】 好ましくはマグネシウム化合物は、組成物の燃焼速度を遅らせるため、および
/または組成物が燃焼するか、または炎若しくは極端な熱にさらされたときの煙
の形成を抑制するために有効な量で組成物中に存在する。マグネシウム化合物は
、好ましくは少なくとも約0.5phrを超える、より好ましくは少なくとも約
1、2または3phrを超える濃度で存在する。マグネシウム化合物は、好まし
くは約40phr未満、より好ましくは約35、30または25phr未満で存
在する。マグネシウム化合物濃度の上方および下方範囲は、上記の上限および下
限のあらゆる組合せの中から選択され得る。
【0035】 本発明の組成物は、亜鉛化合物およびマグネシウム化合物の両方を含み得る。
好ましくは両方の化合物は、組成物の燃焼速度を遅らせるため、および/または
組成物が燃焼するか、または炎若しくは極端な熱にさらされたときの煙の形成を
抑制するために有効な量で独立に存在する。それにも関わらず、亜鉛およびマグ
ネシウム化合物が一定の比で存在することに関係する、相乗作用が存在すること
が観察される。好ましくは亜鉛化合物およびマグネシウム化合物は、約1:5〜
約5:1の間の質量比で存在する。より好ましくは亜鉛化合物およびマグネシウ
ム化合物は、約1:4〜約4:1の間の質量比で存在する。最も好ましくは、亜
鉛化合物対マグネシウム化合物の質量比は、約1:2〜約2:1の間である。
【0036】 米国特許第4,360,624号は、酸化亜鉛と酸化マグネシウムとの固溶体(現在、
商用名 Ongard IITM で市販)は、酸化亜鉛および酸化マグネシウムの物理的混
合物よりも優れていることを教示する。酸化亜鉛および酸化マグネシウムの物理
的混合物は、その中で(少なくともより高い濃度で)PVCベース樹脂組成物の
熱安定性を減少させると教示されている。そのような効果は、以下の実施例2で
示されるように、本発明のPVCベース組成物を用いると観察されない。実際、
本発明の組成物において、酸化亜鉛および酸化マグネシウムの固溶体を添加する
ことは、酸化亜鉛および酸化マグネシウムを本発明の組成物に別に添加すること
よりも明白に劣り得る。それゆえ、本発明の或る実施態様において組成物は、酸
化亜鉛および酸化マグネシウムの固溶体を含まない。
【0037】 上記のように本発明の組成物は、好ましくは約10phrを超える少なくとも
1種の、ハロゲン化芳香族またはホスフェート残分を有さないカルボン酸エステ
ル可塑剤化合物を含み得る。カルボン酸エステル可塑剤化合物は、純粋固体PV
C樹脂の剛性を減少させ、特に室温およびそれ以下で固体プレナム組成物の柔軟
性を上昇させるために組成物に必要である。
【0038】 本発明のカルボン酸エステル可塑剤化合物は、有機カルボン酸と有機アルコー
ルとの縮合(但し、他のエステル製造方法も既知である)から誘導され得るエス
テルであり、その中で有機カルボン酸または有機アルコールのいずれも、ハロゲ
ン化芳香族基またはホスフェート基を含まない。ハロゲン化芳香族残分(特に臭
素化ベンゼンまたは臭素化フタレート残分)またはホスフェート残分(例えばト
リフェニルホスフェートまたはモノアルキル二芳香族ホスフェート)を含む可塑
剤化合物は、プレナム化合物の難燃および難煙性を向上させるが、それらは、環
境的に許容性が一般的により少なく、本発明のカルボン酸エステル可塑剤化合物
より製造または購入することはかなり費用がかかる。
【0039】 それゆえ本発明は、比較的多量(少なくとも約10phr)の、ハロゲン化芳
香族残分またはホスフェート残分を含まないカルボン酸エステル可塑剤化合物を
使用し得る。そのようなカルボン酸エステル可塑剤化合物は、好ましくは約5〜
約25個の炭素原子を有する。エステルを形成するために使用し得る有機カルボ
ン酸は、そのカルボキシル基に結合している直鎖または分枝の、置換または未置
換の脂肪族または芳香族基を有し得る。好ましくは有機カルボン酸は、そのカル
ボキシル基に結合している芳香族基を有する。カルボン酸エステル可塑剤化合物
を形成するために好ましい有機カルボン酸は、トリメリト酸、フタル酸、イソフ
タル酸、アジピン酸およびアゼライン酸を含む。カルボン酸エステル可塑剤化合
物を形成するために使用し得る有機アルコールは、そのアルコール性ヒドロキシ
ル基に結合している直鎖または分枝の、置換または未置換の、脂肪族または芳香
族基を有し得、それらはカルボン酸と縮合して、有機アルコールから形成される
アルコキシ基を有するエステルを形成する。1つを超えるエステル基、1つを超
えるカルボキシレート基または1つを超えるアルコキシ基がカルボン酸エステル
可塑剤化合物1分子あたりに存在し得る。例えばペンタエリスリトールのトリカ
ルボン酸エステルが、好ましいカルボン酸エステル可塑剤化合物である。好まし
いカルボン酸エステル可塑剤化合物は、トリメリト酸エステル化合物、フタル酸
エステル化合物、アジピン酸エステル化合物およびアゼライン酸エステル化合物
も含む。
【0040】 好ましくはカルボン酸エステル可塑剤化合物のエステル基に結合している大部
分のアルコキシ基が、(分枝よりも)直鎖アルキル基を含む。好ましくはアルコ
キシ基は、約6〜約14個の炭素原子を有する。さらにより好ましくはアルコキ
シ基は、直鎖C7およびC9アルコキシ基の混合物、または直鎖C6、C8およびC 10 アルコキシ基の混合物を含む。 本発明の或る実施態様において使用するカルボン酸エステル可塑剤化合物は、
トリメリト酸エステル化合物、フタル酸エステル化合物またはこれらの混合物で
ある。本発明の他の好ましい実施態様において使用するカルボン酸エステル可塑
剤化合物は、トリメリト酸トリエステルである。
【0041】 上記のように、ハロゲン化芳香族またはホスフェート残分を有さない少なくと
も1種のカルボン酸エステル可塑剤化合物は、約10phrを超える濃度で好ま
しくは存在する。好ましくはカルボン酸エステル可塑剤化合物の濃度範囲は、約
10〜約100phrである。カルボン酸エステル可塑剤化合物の最高範囲では
、組成物は、それが「プラスチゾル」挙動を示すような流動性になり、容易に押
出すことができなくなる。それゆえ、より好ましくはカルボン酸エステル可塑剤
化合物の濃度範囲は、約15〜約60phrである。さらにより好ましくはカル
ボン酸エステル可塑剤化合物の濃度範囲は、約20〜約50phrである。最も
好ましくはカルボン酸エステル可塑剤化合物は、約25〜約40phrである
【0042】 本発明の押出または押出可能難燃および難煙性組成物の4つの基本成分を上記
したが(PVC、亜鉛化合物、マグネシウム化合物および少なくとも1種のカル
ボン酸エステル可塑剤化合物)、押出または押出可能難燃および難煙性組成物は
、押出可能組成物の難燃および難煙性、押出性または他の物性をさらに向上させ
るために、様々な他の添加剤およびフィラー化合物または組成物も任意に含有し
得ることは理解されるべきである。以下に、組成物に任意に組み込むことができ
る様々な添加剤を記載する。あらゆる特定の添加剤に割り当てられる関連部数は
、他の添加剤が存在することに関係無く、組成物に組み込むことができる添加剤
の部数を言及することは理解されるであろう。以下の添加剤のあらゆる組合せが
、本発明の組成物中に存在し得ることも理解されるであろう。
【0043】 本発明の押出または押出可能難燃および難煙性組成物は、任意に最小量のハロ
ゲン化芳香族可塑剤化合物または有機ホスフェート可塑剤化合物またはこれらの
混合物を含み得る。そのような可塑剤化合物は、難燃および難煙性、押出性およ
び他の望ましい物性を向上させるが、そのような添加剤は高価であり、比較的高
濃度、特に30、20、15または10phrのレベルでのそれらの使用は、望
ましくなく費用がかかる。それゆえ好ましい実施態様において、任意のハロゲン
化芳香族可塑剤化合物または有機ホスフェート可塑剤化合物は、押出または押出
可能難燃および難煙性組成物の約5phr未満を構成する。さらにより好ましく
は任意のハロゲン化芳香族可塑剤化合物または有機ホスフェート可塑剤化合物は
、押出または押出可能難燃および難煙性組成物の約4phr未満、約3phr未
満、約2phr未満、約1phr未満または約0.5phr未満を構成する。
【0044】 類似の方法において本発明の押出または押出可能難燃および難煙性組成物は、
任意に様々な柔軟剤を含み得る。柔軟剤は、一般にハロゲン化有機ポリマーおよ
びコポリマー(ポリ塩化ビニル以外)を含み、その分子量および他の特性は、ポ
リ塩化ビニルの或る物性、例えば低温柔軟性および/または伸びを高めるために
選択される。本発明に好適な柔軟剤の例は、塩素化ポリエチレン、およびエチレ
ンと酢酸ビニルとの塩素化コポリマーを含む。塩素化ポリエチレンは、かなり好
ましい柔軟剤である。好ましくは柔軟剤は、本発明の押出または押出可能難燃お
よび難煙性組成物中に約1〜約30phrで存在する。
【0045】 有機柔軟剤の他の群は、Dupont (Wilmington Delaware) から入手できるエチ
レンアクリル化コポリマーの ELVALOY シリーズにより例示することができるエ
チレンアクリレートコポリマーである。コポリマー ELVALOY ファミリーの好適
なものは、EP 4015、EP 4015B、EP 4051、EP 6797、HP 553、HP 441、HP441 WP
、HP 443、HP 661、HP 662 および HP 663 を含む。エチレンアクリレートコポ
リマーは典型的に、組成物を柔軟にさせるため、および燃焼時の炭化形成を助け
るために充分な量で本発明の組成物に添加される。典型的にエチレンアクリレー
トコポリマーは、約10〜約100phrの濃度で使用される。好ましくはエチ
レンアクリレートコポリマーは、約20〜約50phrの量で存在する。
【0046】 他の実施態様において押出または押出可能難燃および難煙性組成物は、さらに
約5phrを超えるモリブデン化合物を含む。好適なモリブデン化合物は、モリ
ブデン原子またはモリブデンイオンを含有するあらゆる化合物、錯体または塩で
あり、それらは本発明の組成物の難燃性および/または難煙性、または他の物性
を向上させる。好ましいモリブデン化合物は、MoO3、またはモリブデン酸ア
ニオンおよび少なくとも1種のカチオンを有する塩である。好ましいモリブデン
酸アニオンは、式:Moxy n-(式中xは1〜約10の整数であり、yは1〜約
25の整数であり、nは1〜約10の整数である)を有する。さらにより好まし
くはモリブデン酸アニオンは、式:Mo28 2-を有するオクトモリブデン酸アニ
オンを含む。
【0047】 好ましくは、上記モリブデン酸アニオンと会合するカチオンは、水素、アンモ
ニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、金属カチオン、例えばリチウム、ナト
リウム、カリウムカチオン、Mg2+、Ca2+、Zn2+などを含む。モリブデン化
合物のより好ましい群は、モリブデン酸アンモニウム化合物およびモリブデン酸
亜鉛化合物を含む。好ましくは本発明のモリブデン化合物は、押出または押出可
能難燃および難煙性組成物中に約5〜25phrの量で存在する。
【0048】 他の実施態様において押出または押出可能難燃および難煙性組成物は、任意に
少なくとも1種の熱安定剤をさらに含み、これは溶融加工中のPVCの熱分解を
抑制する。好ましい熱安定剤化合物の1つの既知の群は、混合金属塩、例えば金
属カチオン混合物(例えばバリウム-カドミウム、バリウム-カドミウム-亜鉛、
カルシウム-マグネシウム-スズ-亜鉛、バリウム-亜鉛、カルシウム亜鉛、マグネ
シウム亜鉛、ストロンチウム亜鉛およびカリウム-亜鉛)および適当なアニオン
を含有する塩を含む。適当なアニオンの例は、酸化物イオン、水酸化物イオン、
ハロゲン化物イオン、硫化物イオン、炭酸イオン、有機カルボン酸イオン、ホウ
酸イオン、モリブデン酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、ケイ酸イオン
、硫酸イオン、有機スルホン酸イオン、スズ酸イオンまたはこれらの混合物を含
むが、これらに限定されない。
【0049】 混合金属塩熱安定剤の好適な群は、カルシウムおよび亜鉛化合物、および/ま
たはカルシウムおよび亜鉛カチオンを含む組成物である。そのような組成物は、
例えば Chemical Group Inc (Newtown Pennsylvania) から入手できる CG-1390
、カルシウムおよび亜鉛化合物を含有する専有熱安定剤/滑剤組成物を含む。CG
-1390 および類似組成物を、鉛熱安定剤の使用を最小化または回避しながら、P
VC組成物を熱的に安定化させるために使用し得る。そのようなカルシウム-亜
鉛熱安定剤組成物は、典型的に約1〜約20phr、好ましくは約5〜約15p
hrの濃度で使用される。
【0050】 いくつかの実施態様における本発明の熱安定剤は、鉛化合物である。鉛化合物
は、金属鉛合金、鉛錯体および鉛塩を含む。好ましい鉛塩は、三塩基性硫酸鉛、
二塩基性硫酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、二塩基性フタ
ル酸鉛、フマル酸鉛およびこれらの混合物を含む。三塩基性硫酸鉛が非常に好ま
しい熱安定剤である。
【0051】 典型的に本発明の上記熱安定剤は、押出または押出可能難燃および難煙性組成
物を組成物の溶融押出中に安定化させて、組成物の変色、ガス発生または炭化が
有意な量で起こらないようにするために充分な量で使用する。典型的に熱安定剤
組成物は、約1〜約20phrの濃度で使用される。好ましくは熱安定剤化合物
または組成物は、約5〜約15phrの量で存在する。
【0052】 別の熱安定剤は、エポキシド化大豆油(「EPO」)を含み、それは約0.5
〜約15phrの濃度で使用される。より高濃度でEPOは、本発明の組成物中
に可塑効果および/または潤滑効果も生ずる。 さらに別の任意の熱安定剤は、三酸化アンチモンSb23を含む。三酸化アン
チモンは、本発明の組成物中に含有される亜鉛化合物と併用される場合、熱安定
剤として特に有効である。好ましくは三酸化アンチモンを、約0.5〜約12p
hrにわたる濃度で使用する。
【0053】 或る実施態様において押出可能難燃および難煙性組成物は、任意に或るフィラ
ーをさらに含む。フィラーは安価であり、組成物の難燃および難煙性および/ま
たは熱安定性を向上させるため、またはそれらに影響しないように選択される。
アルミニウム化合物が、そのようなフィラーの1つの群である。特に好ましいア
ルミニウムフィラー化合物は、アルミニウム三水和物および/またはケイ酸アル
ミニウムである。ケイ酸アルミニウムは、多くの電子用品質のクレー中に存在し
、本発明の好ましいフィラーである。アルミニウムフィラー化合物を、約0.5
〜約75phrの濃度で使用し得る。それらの不活性挙動および低コストの故に
比較的高濃度のアルミニウム三水和物が、一般に多くのプレナム組成物において
好ましい。
【0054】 本発明の押出または押出可能難燃および難煙性組成物中に使用し得るフィラー
化合物の別の群は、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、
酸化マグネシウムまたはこれらの混合物を含む。任意のフィラー化合物の中で特
に好ましい群は、炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウムの部分水和混合物であ
り、これらは酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウムおよび不
活性ガス、CO2を生じ、燃焼温度を減少させる吸熱分解により難燃および難煙
効果を提供する。炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウムの部分水和混合物の特
に好ましい例は、市販の「Ultracarb」専有混合物である。この種のフィラー化
合物を、好ましくは約0.5〜約75phrにわたる濃度で使用する。より高い
範囲の濃度が一般に好ましい。
【0055】 上記の任意の安定剤、柔軟剤、添加剤およびフィラーを、本発明の出または押
出可能難燃および難煙性組成物に単独または混合物のいずれかで添加し得る。本
発明の多くの実施態様において、いくつかの任意の安定剤、柔軟剤、添加剤およ
びフィラーを単一の組成物中で使用する。
【0056】 1つの例において本発明は、 a. ポリ塩化ビニル樹脂、 b. トリメリト酸エステル化合物、 c. 亜鉛化合物、 d. マグネシウム化合物、 e. 塩素化ポリエチレン、 f. 三酸化アンチモン、 g. アルミニウム三水和物、 h. 鉛化合物、および i. 炭酸カルシウム を含み、約20phr未満の臭素化芳香族可塑剤化合物または有機ホスフェート
可塑剤化合物を有する押出または押出可能難燃および難煙性組成物を提供する。
【0057】 別の例において本発明は、 a. ポリ塩化ビニル樹脂、 b. トリメリト酸エステル化合物、 c. 亜鉛化合物、 d. マグネシウム化合物、 e. 塩素化ポリエチレン、 f. 三酸化アンチモン、 g. アルミニウム三水和物、 h. カルシウム-亜鉛熱安定剤化合物、および i. エチレンアクリレートコポリマー を含み、約20phr未満の臭素化芳香族可塑剤化合物または有機ホスフェート
可塑剤化合物、および約0.5phr未満の鉛化合物を有する押出または押出可
能難燃および難煙性組成物に関する。
【0058】 本発明の押出または押出可能難燃および難煙性組成物は、典型的に、以下の実
施例欄に記載するように上記出発物質の混合物を混合、配合および/または押出
する方法により製造される残分であることは理解されるべきである。いくつかの
物質(例えばPVCおよび/または可塑剤化合物)および/または添加剤は、組
成物に配合した後、個々の化学的同一性を少なくとも部分的に保持することが知
られているが、すべての成分はそうであるかどうかは知られていない。いくつか
の成分、特に塩および/またはフィラーは、混合された後、溶解および/または
反応して溶液および/または新規化合物、またはその混合物から誘導される溶液
残分を形成し得る。組成物を形成するために混合される各原始成分の個々の分析
および/または同定は、所定の場合に可能または不可能であり得る。従って本発
明は、上記成分を混合することによる押出または押出可能難燃および難煙性組成
物および/またはそれらの残分の製造方法を提供する。
【0059】 別の例において本発明は、 100部のポリ塩化ビニル、 b. 約10phrを超える少なくとも1種の、ハロゲン化芳香族またはホスフ
ェート残分を有さないカルボン酸エステル可塑剤化合物、 c. 亜鉛化合物、および d. マグネシウム化合物 を混合する方法により製造した押出または押出可能難燃および難煙性組成物を提
供する。 さらに、上記の任意の安定剤、柔軟剤、添加剤およびフィラーを、上記基本成
分に単一またはグループで混合または添加して、望ましい押出または押出可能難
燃および難煙性組成物を製造することができる。
【0060】 1つの例示的方法において、直ぐ上で記載した成分a〜dに加えて該方法は、
e. 塩素化ポリエチレン、f. 三酸化アンチモン、g. アルミニウム三水和物お
よびh. 鉛化合物を混合することをさらに含む。別の例示的方法において、直ぐ
上で記載した成分a〜dに加えて該方法は、e. モリブデン酸塩、f. エポキシ
ド化大豆油、g. 炭酸マグネシウムおよびh. 炭酸カルシウムを混合することを
さらに含む。さらに別の例示的方法において、直ぐ上で記載した成分a〜dに加
えて該方法は、e. モリブデン酸塩、f. エポキシド化大豆油、g. 炭酸マグネ
シウムおよびh. カルシウム-亜鉛熱安定剤化合物を混合することをさらに含む
【0061】 押出または押出可能難燃および難煙性組成物を、粉末またはペレットの形態で
製造することができる。粉末またはペレットは、典型的に製品を形成するために
押出される。好ましくは粉末またはペレット形態の組成物は、遠距離通信または
データ送信用のフルオロポリマーまたはポリオレフィン絶縁化導体のような製品
のために好適な絶縁物質または外被物質を形成するために押出される。そのよう
な絶縁化導体は、好ましくは、The Anixter Brothers Incorporated of Skokie
Illinois のような或る絶縁化導体供給者により定められた「カテゴリー5」導
体と同じ品質が要求される、UL 910 試験および他の試験にパスするため充分に
難煙および難燃剤である。
【0062】 そのような絶縁化導体製品は、押出または押出可能難燃および難煙性組成物含
有外被を有する導体を含み得る。その中で導体はケーブルまたはワイヤーである
。製品はさらに、導体および外被の間にポリマーまたは他の物質の絶縁層を含み
得る。好ましくはポリマー物質の絶縁層は、ポリフッ素化有機ポリマー、例えば
ポリテトラフルオロエチレン(「PTFE」)またはフッ素化エチレンポリプロ
ピレン(「FEP」)を含む。
【0063】 本発明のポリマー成分化合物および/または安定剤、可塑剤、柔軟剤およびフ
ィラーは、工業化学で一般的に知られている技術を使用して容易に合成すること
ができる。ポリマー化合物を製造および誘導化する好適な実験方法は、例えば、
本明細書の上記背景技術欄で引用した参考文献に記載されている(これにより該
開示を、一般的技術およびそれらの合成教示について参照することにより本明細
書に組み込む)。本発明の具体的および好ましい組成物を製造する方法を、以下
の実施例欄に詳細に記載する。
【0064】 (実施例) 以下の実施例は、請求の範囲に記載の化合物を製造するおよび評価する方法の
全ての開示および記載を当業者に提供するために提出され、それは単に本発明の
例示であることだけを予定し、発明者が発明とみなす範囲を限定することは予定
していない。数字(例えば量、温度など)に関する正確さを保証するよう努力し
たが、いくらかの誤差および偏差は示されるであろう。他に示されない限り、部
数は100部の樹脂あたりの部数(phr)であり、温度は℃で表されるかまた
は室温であり、圧力は大気圧または大気圧付近である。
【0065】 以下の実施例の組成物の配合は、以下の例示的および非限定プロトコルにより
達成することができる。最初に、基本PVCポリマー樹脂および熱安定剤(鉛を
含み得る、または鉛を含まない)を高強力運転ミキサーまたはリボンブレンダー
に添加し、次いで液状可塑剤を添加する。次に、金属含有燃焼および煙抑止剤お
よびフィラー、次いで非金属フィラーまたは添加剤を添加し、滑剤を最後に添加
する。可塑剤液体が固体組成物に完全に吸収され、乾燥粉末が得られたとき、バ
ッチをミキサーから降ろし、配合機に運ぶ。 乾燥ブレンドの配合を、例えば Farrel Cotinuous Mixer、Buss Kneader、一
軸または二軸スクリュー押出機またはバンバリーミキサーを用いて達成すること
ができる。配合組成物を次いで、押出し、ペレット化し、消費者への発送のため
に梱包する。消費者は、ペレットを通常の押出機(典型的に一軸スクリュー配置
)に供給し、配合組成物を導体のための導体絶縁または外被物質に押出す。
【0066】 実施例1 上記プロトコルを使用して、本発明の以下の組成物(EX 1159)を調製した:
【表1】 配合後 EX 1159 を、現在市販されているPVC外被物質(01540)試料および
いくつかの他の実験組成物(EX 1129、EX 1130、EX 1157 および EX 1160、それ
ぞれは EX 1159 の原料コストよりもかなり高い原料コストを有する)のような
ワイヤー導体に押出した。
【0067】 実施例2 他の系列の実験において、EX 1159 組成物の金属含有成分を他の金属含有物質
に、表3で示すような EX 1159 組成物の金属含有量を置き換えるために必要な
量で置換し、置換組成物の煙発生特性を2'トンネル試験で評価した。 以下の表2で示されるように、酸化亜鉛は優れた亜鉛化合物であることを示す
が、酸化亜鉛を、煙抑制特性の実質的損失無しに酢酸亜鉛のような化合物に置き
換えることができる。組成物の煙抑制特性を、酸化マグネシウムの代わりに塩化
マグネシウムを用いることによりかなり向上させることができる。炭酸カルシウ
ムは、アルミニウム三水和物および Ultracarb U5 を有効に置換することができ
る。驚くべきことに(米国特許第4,360,624号の反する教示の観点から)、酸化
亜鉛および酸化マグネシウムを、亜鉛およびマグネシウム酸化物の市販固溶体(
Ongard II)で置換すると、実際上、組成物の煙発生特性がかなり悪化する。
【0068】
【表2】
【0069】 実施例3 上記プロトコルを使用して、以下の組成物(無鉛カルシウム/亜鉛熱安定剤以
外は EX 1159 と類似)を、表3に示すように調製した:
【表3】 配合後、上記組成物をワイヤー導体に押出し、以下に示すように煙発生特性を
試験した。
【0070】 ケーブル絶縁および外被物質の難煙および難燃特性を測定するための NFPA 試
験法は、Underwriter Laboratories (U.L.) 910 (シュタイナートンネル試験、S
teiner Tunnel Test) によるケーブルの燃焼試験を規定する。U.L. 910 試験に
対する試験条件は、トンネル内の水平皿上に設置した10 24-フィート長の試験ケー ブルに20分間適用する300,000BTU/時間の燃焼である。UL 910 試験
をパスする基準は、次の通りである: A. 延焼--炎伝播 5.0フィート未満 B. 煙発生 1. 煙の最大光学濃度 0.5未満 2. 煙の平均光学濃度 0.15未満。
【0071】 上記組成物の限定試験を、局所利用2'トンネル(24'トンネルで得られるも
のと匹敵する煙発生結果を生ずる)内で行い、試験を、煙の最大光学濃度(「煙
ピーク」)および煙の平均光学濃度(「全煙」)の測定に限定した。2'トンネ
ル内の煙ピークおよび全煙試験の結果を、以下の表4に示す。 EX 1159 および # 01561 組成物は、最低の原料コストおよび最高の煙発生特
性の両方を有した。いくつかの樹脂の様々な物性測定も行った。EX 1159 は、2
番目に良い低温脆化点(−10℃対 EX 1160 の−18℃)および観察中で最良
の高温安定性(EX 1157 のみが匹敵)を有した。
【0072】
【表4】
【0073】 本出願を通じて、様々な刊行物が参照される。これらの刊行物の全ての開示を
、本発明に属する技術状態をより充分に記載するために、参照することにより本
出願に組み込む。 本発明の範囲および意図から離れずに様々な修正および変形を、本発明内で行
うことができることは当業者にとって明らかであろう。本発明の他の実施態様は
、この中で開示した明細書および本発明の実施を考慮することにより当業者にと
って明らかであろう。明細書および実施例は例示としてのみ考慮され、本発明の
真の範囲および意図は、これに従う請求の範囲により示されることを意図する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 サル・イー・ポラス アメリカ合衆国39211ミシシッピー州マデ ィソン、マッカラム・ストリート113番 Fターム(参考) 4J002 BB072 BB243 BD031 CD163 DD068 DE078 DE099 DE107 DE129 DE149 DE239 DJ009 EG047 EH056 EH146 EN139 FD069 GQ01

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a. 100部のポリ塩化ビニル、 b. 約10phrを超える少なくとも1種の、ハロゲン化芳香族またはホスフ
    ェート残分を有さないカルボン酸エステル可塑剤化合物、 c. 亜鉛化合物、および d. マグネシウム化合物 の残分を含む押出または押出可能難燃および難煙性組成物。
  2. 【請求項2】 亜鉛化合物が、少なくとも1種の亜鉛カチオンおよび少なく
    とも1種のアニオンを含む請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 少なくとも1種のアニオンが、酸化物イオン、水酸化物イオ
    ン、ハロゲン化物イオン、硫化物イオン、炭酸イオン、有機カルボン酸イオン、
    ホウ酸イオン、モリブデン酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、ケイ酸イ
    オン、硫酸イオン、有機スルホン酸イオン、スズ酸イオンまたはこれらの混合物
    を含む請求項3に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 亜鉛化合物が、酸化亜鉛、水酸化亜鉛または酢酸亜鉛である
    請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 約0.5〜約20phrの亜鉛化合物を含む請求項1に記載
    の組成物。
  6. 【請求項6】 マグネシウム化合物が、少なくとも1種のマグネシウムカチ
    オンおよび少なくとも1種のアニオンを含む請求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種のアニオンが、酸化物イオン、水酸化物イオ
    ン、ハロゲン化物イオン、硫化物イオン、炭酸イオン、有機カルボン酸イオン、
    ホウ酸イオン、モリブデン酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、ケイ酸イ
    オン、硫酸イオン、有機スルホン酸イオン、スズ酸イオンまたはこれらの混合物
    を含む請求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 マグネシウム化合物が、酸化マグネシウム、水酸化マグネシ
    ウムおよび/または塩化マグネシウムである請求項1に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 約0.5〜約40phrのマグネシウム化合物を含む請求項
    1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 亜鉛化合物対マグネシウム化合物の質量比が、約1:2〜
    約2:1である請求項1に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 酸化亜鉛および酸化マグネシウムの固溶体を含まない請求
    項1に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 カルボン酸エステル可塑剤が、トリメリト酸エステル化合
    物、フタル酸エステル化合物またはこれらの混合物である請求項1に記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】 カルボン酸エステル可塑剤が、トリメリト酸トリエステル
    である請求項1に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 カルボン酸エステル可塑剤が、約6〜約14個の炭素原子
    を有するアルコキシ基を有する請求項1に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 カルボン酸エステル可塑剤がアルコキシ基を有し、そのア
    ルコキシ基の大部分が直鎖構造を有する請求項1に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 約5phrを超えるモリブデン化合物をさらに含む請求項
    1に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 MoO3をさらに含む請求項1に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 モリブデン酸アニオンおよび少なくとも1種のカチオンを
    有する塩をさらに含む請求項1に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 オクトモリブデン酸塩をさらに含む請求項1に記載の組成
    物。
  20. 【請求項20】 モリブデン酸アンモニウムをさらに含む請求項1に記載の
    組成物。
  21. 【請求項21】 モリブデン酸亜鉛をさらに含む請求項1に記載の組成物。
  22. 【請求項22】 合計で約5phr未満のハロゲン化芳香族可塑剤化合物、
    有機ホスフェート可塑剤化合物またはこれらの混合物を含む請求項1に記載の組
    成物。
  23. 【請求項23】 柔軟剤をさらに含む請求項1に記載の組成物。
  24. 【請求項24】 エチレンアクリレートコポリマーをさらに含む請求項1に
    記載の組成物。
  25. 【請求項25】 エチレンアクリレートコポリマーをさらに含む請求項22
    に記載の組成物。
  26. 【請求項26】 塩素化ポリエチレンをさらに含む請求項1に記載の組成物
  27. 【請求項27】 熱安定剤をさらに含む請求項1に記載の組成物。
  28. 【請求項28】 熱安定剤が、カルシウムおよび亜鉛化合物を含む組成物で
    ある請求項27に記載の組成物。
  29. 【請求項29】 カルシウムおよび亜鉛化合物含有組成物が、約1〜約20
    phrの濃度で存在する請求項28に記載の組成物。
  30. 【請求項30】 約0.5phrを超える鉛化合物を含有しない請求項29
    に記載の組成物。
  31. 【請求項31】 鉛化合物をさらに含む請求項1に記載の組成物。
  32. 【請求項32】 三塩基性硫酸鉛またはフマル酸鉛をさらに含む請求項1に
    記載の組成物。
  33. 【請求項33】 エポキシド化大豆油をさらに含む請求項1に記載の組成物
  34. 【請求項34】 三酸化アンチモンをさらに含む請求項1に記載の組成物。
  35. 【請求項35】 アルミニウム化合物をさらに含む請求項1に記載の組成物
  36. 【請求項36】 アルミニウム化合物が、アルミニウム三水和物またはケイ
    酸アルミニウムである請求項35に記載の組成物。
  37. 【請求項37】 炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム
    、酸化マグネシウムまたはこれらの混合物をさらに含む請求項1に記載の組成物
  38. 【請求項38】 炭酸マグネシウムおよび炭酸カルシウムの部分水和混合物
    をさらに含む請求項1に記載の組成物。
  39. 【請求項39】 組成物が、有意な熱分解せずに溶融押出可能である請求項
    1に記載の組成物。
  40. 【請求項40】 組成物が、遠距離通信またはデータ送信のためのフルオロ
    ポリマーまたはポリオレフィン絶縁化導体のための外被物質として好適である請
    求項1に記載の組成物。
  41. 【請求項41】 a. ポリ塩化ビニル樹脂、 b. トリメリト酸エステル化合物、 c. 亜鉛化合物、 d. マグネシウム化合物、 e. 塩素化ポリエチレン、 f. 三酸化アンチモン、 g. アルミニウム三水和物、 h. 鉛化合物、および i. 炭酸カルシウム を含み、約20phr未満の臭素化芳香族可塑剤化合物または有機ホスフェート
    可塑剤化合物を有する押出または押出可能難燃および難煙性組成物。
  42. 【請求項42】 a. ポリ塩化ビニル樹脂、 b. トリメリト酸エステル化合物、 c. 亜鉛化合物、 d. マグネシウム化合物、 e. 塩素化ポリエチレン、 f. 三酸化アンチモン、 g. アルミニウム三水和物、 h. カルシウム-亜鉛熱安定剤化合物、および i. エチレンアクリレートコポリマー を含み、約20phr未満の臭素化芳香族可塑剤化合物または有機ホスフェート
    可塑剤化合物、および約0.5phr未満の鉛化合物を有する押出または押出可
    能難燃および難煙性組成物。
  43. 【請求項43】 組成物が粉末である請求項1に記載の組成物。
  44. 【請求項44】 組成物がペレットである請求項1に記載の組成物。
  45. 【請求項45】 請求項1に記載の組成物を含む製品。
  46. 【請求項46】 製品が、押出または押出可能難燃および難煙性組成物を含
    む外被を有する導体を含む請求項45に記載の製品。
  47. 【請求項47】 導体が、カテゴリー5のケーブルまたはワイヤーである請
    求項46に記載の製品。
  48. 【請求項48】 絶縁層を導体および外被の間にさらに有する請求項46に
    記載の製品。
  49. 【請求項49】 絶縁層が、ポリフッ素化有機ポリマーを含む請求項48に
    記載の製品。
  50. 【請求項50】 a. 100部のポリ塩化ビニル、 b. 約10phrを超える少なくとも1種の、ハロゲン化芳香族またはホスフ
    ェート残分を有さないカルボン酸エステル可塑剤化合物、 c. 亜鉛化合物、および d. マグネシウム化合物 を混合する方法により製造した押出または押出可能難燃および難煙性組成物。
  51. 【請求項51】 混合が、溶融押出によるものである請求項50に記載の組
    成物。
  52. 【請求項52】 請求項50に記載の組成物を含む製品。
  53. 【請求項53】 方法が、 a. 塩素化ポリエチレン、 b. 三酸化アンチモン、 c. アルミニウム三水和物、 d. 鉛化合物 を混合することをさらに含む請求項50に記載の組成物。
  54. 【請求項54】 方法が、 a. モリブデン酸塩、 b. エポキシド化大豆油、 c. 炭酸マグネシウム、および d. カルシウム-亜鉛熱安定剤化合物 を混合することをさらに含む請求項50に記載の組成物。
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