JP2003513637A - Jak−stat系の新規の使用 - Google Patents

Jak−stat系の新規の使用

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JP2003513637A
JP2003513637A JP2001535592A JP2001535592A JP2003513637A JP 2003513637 A JP2003513637 A JP 2003513637A JP 2001535592 A JP2001535592 A JP 2001535592A JP 2001535592 A JP2001535592 A JP 2001535592A JP 2003513637 A JP2003513637 A JP 2003513637A
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グナー ノーステド、
モラレス、 アミルカー フロレス
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サルテック アイ ゴテボルグ エイビー
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6863Cytokines, i.e. immune system proteins modifying a biological response such as cell growth proliferation or differentiation, e.g. TNF, CNF, GM-CSF, lymphotoxin, MIF or their receptors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
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    • C12Q1/48Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving transferase
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Abstract

(57)【要約】 本発明はJAK−STATシグナルの何らかの延長をモニターすることによる、生存生物において生物学的に活性な実体の効果を追跡するための培養細胞におけるJAK−STAT系の使用、および前記効果を追跡する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 細胞性ストレスは病理学的細胞応答の重要な部分であると考えられている。酸
素枯渇、代謝機能不全または化学化合物などのいくつかの異なる因子/状況によ
りかかる細胞性ストレスを被る。細胞性ストレスはシグナル発生分子と干渉する
ことにより細胞にその細胞機能変化を引き起こす。細胞性ストレスの延長により
例えば心血管系および代謝性障害などの疾患の発現を引き起こし得る。
【0002】 多くの細胞における重要なシグナル発生経路の1つはJAK−STAT経路か
らなる。ヤヌス・キナーゼ(Janus Kinases:JAKs)は細胞内
チロシンキナーゼであり、転写のシグナル・トランスデューサーおよびアクチベ
ーター(Signal Transducers and Activator
s of Transcription:STATs)はチロシンリン酸化およ
び再度異なる分子形態により活性化される転写因子である。JAK−STAT経
路はいわゆるサイトカイン系により、優先的に活性化される。サイトカインには
例えば成長ホルモン(GH)、プロラクチン(Prl)、レプチン、エリトロポ
イエチン(Epo)、コロニー刺激因子、異なるインターロイキンおよびインタ
ーフェロンなどがある。これらは全て特異的膜結合レセプターを介してJAK−
STAT経路を活性化し、異なる形態のJAK分子には、例えばJAK1、JA
K2、JAK3、およびTYK1などが存在することに注目することは適当であ
る。また異なるSTAT分子、例えばSTAT1、STAT2、STAT3、S
TAT4、STAT5、STAT5a、STAT5b、およびSTAT6もまた
単離されている。個々のJAK−STATの組み合わせを特異的シグナルトラン
スダクション・チェーン(概説に関しては参考文献1および2を参照)に使用す
ることができる。JAK−STAT経路はまたその他のシグナル発生分子、例え
ばMAPキナーゼおよびIRSをも含む。本発明によれば、JAK−STAT経
路はJAKにより誘起される細胞性効果として定義される。
【0003】 JAK−STAT経路を使用するレセプターによるサイトカインシグナル発生
の重要な態様はレセプターシグナルを遮断する形態である。最近では、新規のク
ラスの分子、サイトカインシグナル発生のサプレッサー(Suppressor
s of Cytokine Signaling:SOCS)が報告されてい
る。SOCSタンパク質はJAK−STAT活性化の結果として誘導され、個々
のサイトカインレセプターを遮断する機能を有する。JAK−STAT経路のそ
の他の分子と同様に、いくつかの異なるSOCS、例えばSOCS1、SOCS
2、SOCS3およびCISもまた説明されている(参考文献3および4)。
【0004】 (本発明) サイトカインシグナル発生に関する我々の長期にわたる研究の結果、驚くべき
ことに、JAK−STAT経路が多くの異なる化学化合物により変調され得るこ
とを見出した。この事実はGHシグナルの遮断メカニズムの詳細な研究の後に明
らかになった。前記研究により、我々はJAK−STAT−SOCS経路が細胞
性ストレスを引き起こす化学化合物に対して非常に感受性が高いことを見出した
。この経路がかかる感受性を示す可能な理由は、遮断メカニズム、すなわちSO
CS機能がSOCSタンパク質の非常に急速な代謝により達成されるという事実
に在る。
【0005】 本発明はJAK−STAT−SOCS経路に基づくアッセイ系に関し、これを
用いて細胞性ストレスを引き起こす化合物をモニターできる。細胞性ストレスは
いくつかのその他の方法で、例えば熱ショック応答タンパク質またはアポプトシ
スを測定することによりモニターできる。しかしながら、JAK−STAT経路
が重要な細胞内経路であり、薬理作用を有する化合物は明白な熱ショック反応お
よびアポプトシスを引き起こすことなくJAK−STAT経路に影響を及ぼし得
るので、化学化合物の作用に関連するJAK−STAT経路の分析は有利である
【0006】 本発明に記載する技術を用いて化学的、生物学的および物理学的実体、とりわ
け確立された薬物または可能性のある薬物候補物質を、JAK−STAT−SO
CS経路に及ぼす影響に関してスクリーニングすることができる。このアッセイ
において特定の化合物のスコアが陽性である場合、細胞性ストレスを引き起こす
可能性があり、これは無傷の生物を前記化合物で処置した場合、副作用に至り得
る。
【0007】 先行技術では、JAK−STAT−SOCS経路の存在および生物学的重要性
は十分に文献化されている。しかしながら、先行技術ではこの経路を生物学的に
活性な実体、例えば薬物の副作用を読み出すために使用できることを示している
文献を何ら見出すことはできなかった。生物学的に活性な実体またはその他の実
体が副作用を呈するかどうかを早い段階で同定することはますます重要になって
きている。生存生物に暴露できるのは生物学的または化学的または物理学的物質
のいずれの化合物でもよい。生物学的に活性な実体は治療的、栄養的または環境
的に有用であるか、または反対に生物の健康に有害であるか、または将来的にそ
うなり得る何れかの分子として定義される。前記実体には臨床に使用される薬物
、臨床使用の可能性を有する薬物候補化合物、生物学的影響を引き起こす天然ま
たは合成栄養または環境化学物質、放射線および生存生物に影響し得る類似の手
段などがある。
【0008】 以下に実例を示すように、JAK−STAT−SOCS経路の分析を用いて被
験化合物の副作用の可能性を示すことができる。関係する原理は、最初に細胞の
JAK−STAT−SOCS経路を活性化し、次いで被験化合物を加えることで
ある。前記するように、多くの因子が培養細胞においてJAK−STAT経路を
活性化でき、これらの実際の特性、および必要な用量は当業者に公知である。J
AK−STAT経路を活性化する因子の非限定的なリストには成長ホルモン、プ
ロラクチン、エリトロポエチン、レプチン、エリスロポエチン、種々のインター
ロイキン、コロニー刺激因子およびインターフェロンなどがある。当業者はまた
JAK−STAT経路の成分を検出するのに利用できるいくつかの異なる方法が
あることも知っており、これらの方法には活性化すなわちリン酸化JAKまたは
STATのタンパク質分析、および抗体技術または関連タンパク質結合技術を用
いるSOCSレベルの測定などがある。また別のアッセイはSTAT DNA結
合を検出するために用いることができるゲルシフト分析または類似のDNA結合
技術、およびSOCS mRNAレベルを分析するために用いることができる別
の型のハイブリダイゼーション技術である。加えて、JAK−STAT−SOC
S経路の成分をタグで修飾して細胞での検出を簡便化する遺伝子タグ化技術を適
用できる。従って本発明を種々の方法を用いて実施できる。JAK−STAT経
路またはJAK−STAT系なる用語は、本明細書にてJAKの活性化に依存す
るいずれかの細胞性事象として定義される。サイトカインシグナルを測定するた
めに用いることができるJAKまたはSTAT以外の別の細胞パラメーターもあ
り、例えばMAPキナーゼおよびIRSの活性化がある。本発明の原理はJAK
−STAT経路が活性化された単離された細胞の使用にある。細胞を被験化合物
に暴露する場合、かかる被験化合物によるJAK−STAT経路の干渉はJAK
リン酸化の時間分析により、またはSTAT−5DNA結合(または別法)によ
り、またはSOCSタンパク質/mRNAレベルの時間分析により検出される。
化合物がJAK−STAT経路で相互作用する場合、JAK−STAT活性化の
時間が延長されたり、またはSOCSレベルが低下した場合にスコアは陽性とな
る。
【0009】 「時間分析」なる用語は、生物学的に活性な実体の存在下のJAK−STAT
経路の活性化時のJAK−STATシグナルの持続時間を、生物学的に活性な実
体の不在下でサイトカインにより引き起こされるJAK−STATシグナルの持
続時間と比較することを意味する。JAK−STAT経路の大幅な変化、持続時
間の正常な延長を検査する。当業者は、本明細書ではSTAT活性化およびSO
CSレベルとして実例が示されている異なる終末点の読み出しを使用して、高ス
ループット・アッセイに変換できる。実際には、細胞を好ましくは96ウェルフ
ォーマットで成長させ、次いでサイトカイン、例えば成長ホルモンに暴露し、S
TAT活性化またはSOCSレベルを測定することができる。初期実験では使用
する特定のサイトカインおよび使用する特定のセルラインに関して、JAK−S
TAT経路のサイトカイン活性化の時間的動態を確立する必要がある。活性化は
一過性であると考えられ、これはJAK−STAT経路が最大に活性化される一
時点、およびシグナルが大幅に低下する別の、後の時点を同定できることを意味
する。GHを肝細胞における刺激性サイトカインとして用いる場合、JAK−S
TAT経路の活性化は1時間(1h)以内の時間内で最大になり、4時間(4h
)後にはシグナルは大幅に低下する。この情報は異なる細胞およびサイトカイン
間で変化する。初期パラメーターを確立した後、被験化合物をJAK−STAT
経路の活性化と組み合わせて添加できる。GH系でJAK−STAT経路の成分
を分析する適当な時間は4時間(4h)である。この時間で、例えば持続性ST
AT DNA結合および/またはJAKリン酸化および/またはSOCS mR
NAまたはSOCSタンパク質のレベルからなるJAK−STAT経路の延長を
検査できる。
【0010】 異なる細胞型、すなわち異なるセルラインに由来する細胞型を使用することに
より、被験化合物がJAK−STAT系を介して副作用を引き起こす能力を有す
るかどうかの危険性を評価することが可能になる。異なるセルラインを用いるこ
とは細胞が発生起源のもの、例えば内胚葉、外胚葉、間葉等に由来するものでよ
い。初代細胞および確立されたセルラインを使用できる。主な特徴は実験室で一
般的に使用される細胞を使用することであり、かかる細胞のリストをATCC(
American Tissue Culture Collection)か
ら入手できる。特定の場合、個々の患者の細胞、例えば繊維芽細胞または腫瘍細
胞を分析し、化学化合物に対する応答性を特徴づけするのが有用であろう。以下
の実施例では、モデルは肝細胞におけるSTAT−5のJAK2活性化であり、
STAT−5 DNA結合の延長、またはSOCS2、SOCS3およびCIS
の低下が被験化合物に関して読み出された。時間動態および実施例で使用したモ
デルは本発明の説明のみを意味し、本発明の使用の限定を意図するものではない
。実験設計、例えば使用する細胞、適用できる時間動態、および/または終末点
測定で使用するJAK/STAT/SOCS経路の成分の変更は、スクリーニン
グ系が細胞基盤であり、JAK/STAT−SOCS系が活性化される細胞を使
用し、この経路に及ぼす被験化合物の影響の時間分析を行う限り、本発明の範囲
内である。
【0011】 請求の範囲に開示される全ての特徴は参照として本明細書に含まれる。 図1はゲル移動シフトアッセイを用いて測定されるGHによるSTAT5活性
化の時間特性に関する。 BRL4細胞を血清不含条件下で8時間成長させた。次いで組換えhGH(5
0nM)を加え、指示された時点で細胞を収穫し、核抽出物を調製した。電気泳
動移動シフトアッセイを用いて32P−標識SPIGLE1プローブでSTAT5
およびSTAT1結合活性を決定した。オートラジオグラフィーにより相対的な
DNA結合レベルを測定した。この実験によりGHがSTAT5 DNA結合を
一過性の様式で活性化することが示された。GH刺激後、STAT DNA結合
活性は急速に増加し、2時間後には急速にバックグラウンドレベルまで低下する
【0012】
【表1】
【0013】 細胞を全面成長の90%まで成長させ、8時間で収穫し、異なる薬物:D60
9(50mg/ml)(B)H7(200μM)、BAPTA−AM(25nM
)、ベラパミル(100μM)、A23187(5nM)、アクチノマイシンD
(1μg/ml)、カルホスチンC(1mM)およびビスインドリルマレイミド
I(2mM)と共に30分間インキュベートした。次いで組換えhGH(50n
M)を加え、指示された時間(30分または4時間)に細胞を収穫し、核抽出物
を調製した。電気泳動移動シフトアッセイを用いて32P−標識SPIGLE1プ
ローブでSTAT5結合活性を決定した。活性化STAT5を可視化し、オート
ラジオグラフィーにより定量した。異なる薬物で得られた結果を表にまとめた。
STAT5 DNA結合の有意な検出を「+」として表した。単独で添加した場
合にSTAT活性化を引き起こした薬物はなかった。GHと組み合わせて添加し
た場合、15分後に測定したときに結合活性に大きな効果を示す薬物はなかった
が、4時間では前記薬物のいくつかはGH誘導STAT5活性化を延長できた。
【0014】
【表2】
【0015】 細胞を全面成長の90%まで成長させ、8時間で収穫し、表1に記載した異な
る薬物と共に30分間インキュベートした。次いで組換えhGH(50nM)を
加え、異なる時間で細胞を収穫し、これを用いて全RNAを調製した。時間経過
実験で液体ハイブリダイゼーションアッセイを用いてSOCS−2、SOCS−
3およびCIS mRNAを測定した。ウェスターンブロットを用いてSOCS
タンパク質を分析した。異なる薬物で得られた結果を表にまとめた。
【0016】 (実施例) 1.薬物により誘導されるSTAT活性化に及ぼす効果をモニターするための
アッセイ GHに応答するBRL−4細胞(ラット肝細胞)を使用した(5)。GHを1
00mg/mlの濃度でこれらの細胞に加えた。図1に示すように、これにより
ゲルシフト分析でSTAT−5の一過性の活性化が引き起こされた(6)。30
分後に最大STAT−5結合が観察され、4時間後には応答は消失した。非常に
多様な化学化合物をSTAT−5活性化を延長する能力に関して試験し、非常に
多くの化合物がGH存在下ではSTAT−5活性化を延長できるという驚くべき
知見が得られた。GH不在下ではこれらの化合物はいかなる効果をも呈さなかっ
た。表1に列挙するように、かかる化合物にはCHX、D609、Baptaお
よびH7などがある。これらの化合物は作用メカニズムが全く異なり、かかる作
用にはタンパク質翻訳、チロシンリン酸化、カルシウムおよびリパーゼ阻止など
がある。これらが全てSTAT−5活性化を延長するという知見は、化合物の作
用およびSTAT5の延長と細胞性ストレスとの関係を示している。この細胞系
を使用することにより、化合物をSTAT5を延長する能力のある、なしに関し
て類別できる。薬物開発過程においてこのような情報は重要である。本発明の1
つの実施形態は、薬物をJAK−STAT−SOCS経路との相互作用の可能性
に関して類別することによる細胞基盤の薬物スクリーニングである。ここでサイ
トカインレセプターは1つのサイトカインまたは異なるサイトカインの組み合わ
せにより細胞内で活性化される。かかるサイトカインは多様な供給源に由来する
タンパク質、および様々な純度のサイトカインまたは可能なサイトカインアナロ
グのタンパク質変種からなってよい。目的の薬物をサイトカイン刺激と組み合わ
せて(前に、一緒に、または後に)加える。続いて前記薬物の効果を一定時間で
のSTATタンパク質を分析することにより検出できる。経路の干渉によりST
AT DNA結合活性におけるサイトカイン応答の延長またはSTATチロシン
リン酸化の存在の延長に至る。当業者に公知であるように、かかるアッセイをス
クリーニング目的に適した自動または半自動様式で行うことができる。
【0017】 2.薬物により誘導されるSOCS発現に及ぼす効果をモニターするためのア
ッセイ 実施例1のSTAT−5活性化の延長を引き起こす異なる薬物の効果は、SO
CSタンパク質が薬物により低減される可能性により最も容易に説明され、SO
CSのレベル低減に続いて「サイトカインレセプター遮断」の低下に至る。RN
アーゼ保護/液体ハイブリダイゼーションの技術を用いて異なるSOCS mR
NAを分析することによりこの概念を試験した(7、8)。表2に示すように、
いくつかの異なる薬物はSOCS mRNAを低減し得る。しかしながらあるケ
ースでは(BAPTA)、効果は逆であり、主にSOCS mRNAは増加した
。このためにタンパク質合成に及ぼすBAPTAの効果を測定し、低減されるこ
とを見出した。結果的に、表2に記載する全ての処置により最終的にSOCSタ
ンパク質の低減に至る。本発明の1つの実施形態によれば、続いてSOCSタン
パク質レベルを測定する。別の型の例えばタンパク質結合アッセイでこれを達成
することができる。スクリーニングアッセイでは、SOCS1、SOCS2、S
OCS3およびCISなどのSOCSタンパク質の低減を引き起こす場合、被験
化合物のスコアを陽性とする。
【0018】 引用文献
【図面の簡単な説明】
【図1】 ゲル移動シフトアッセイを用いて測定されるGHによるSTAT5活性化の時
間特性図。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年2月13日(2002.2.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JAK−STAT経路が活性化されている細胞に生物学的に
    活性な実体を添加することにより前記生物学的に活性な実体の効果を追跡するた
    めの培養細胞におけるJAK−STAT系の使用であって、それによりJAK−
    STATシグナルの期間の延長をモニターすることにより生物学的に活性な実体
    の効果を追跡でき、生物学的に活性な実体の不在下でのJAK−STATシグナ
    ルの期間と比較することができるJAK−STAT系の使用。
  2. 【請求項2】 生物学的に活性な実体が、公知のまたは可能性のある治療的
    用途のある異なる化学組成物の化合物、例えば薬物または薬物候補物質、並びに
    栄養的および環境的な化学的実体および放射線および生存生物に影響を及ぼし得
    る類似の物理的物質のような天然または合成起源の化学化合物などを含む請求項
    1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 細胞が初代または確立されたセルラインからなる異なる型の
    セルラインから選択される真核生物起源である特徴を有し、JAK−STAT経
    路の成分が天然かまたは遺伝子移動の結果としてのいずれかで存在する請求項1
    に記載の細胞の使用。
  4. 【請求項4】 JAK−STAT経路が天然にまたは人工的に前記細胞経路
    を活性化できるいずれかの化合物により活性化され、アクチベーターがサイトカ
    インまたはサイトカイン擬似物質の群から選択される請求項1に記載の細胞の使
    用。
  5. 【請求項5】 アクチベーターが成長ホルモン(GH)、プロラクチン(P
    rl)、エリトロポエチン(Epo)、レプチン、コロニー刺激因子、インター
    ロイキンおよびインターフェロンまたはそのアナログから選択される請求項4に
    記載の使用。
  6. 【請求項6】 アクチベーターが単一の分子、または分子の混合物のいずれ
    かとして生物学的に活性な用量範囲である請求項4および5に記載の使用。
  7. 【請求項7】 JAK−STAT経路の活性化が、サイトカインに誘導され
    る前記経路の修飾の分析によりモニターされ、前記修飾がタンパク質リン酸化、
    DNA結合、タンパク質のレベル変化、タンパク質輸送の分析および/またはタ
    グ化タンパク質の分析を検出することにより検査される請求項1に記載の細胞の
    使用。
  8. 【請求項8】 JAK−STAT経路の分析がJAK活性化依存性タンパク
    質の分析によりモニターされる請求項1〜7に記載の細胞の使用。
  9. 【請求項9】 JAK−STAT経路の分析がチロシンキナーゼと結合する
    レセプターである特徴を有する異なる型のJAK、例えばJAK1、JAK2、
    JAK3およびTYK1、STAT DNAエレメントに結合する特徴を有する
    異なる型のSTAT、例えばSTAT1、STAT2、STAT3、STAT4
    、STAT5a、STAT5bおよびSTAT6、内因的に発現されるかまたは
    遺伝子移動後に人工的に発現されるSOCSモチーフおよびSH2ドメインによ
    り特徴づけられる異なる型のSOCS、例えばSOCS1、SOCS2、SOC
    S3、SOCS4およびCISを含んでなる請求項1〜8に記載の細胞の使用。
  10. 【請求項10】 生物学的に活性な実体をJAK−STATシグナルを延長
    する能力に関してスクリーニングし、前記延長が数分から数時間にわたる期間か
    ら選択され、前記延長を検出するアッセイが低、中または高スループット特性の
    アッセイプロトコルのいずれかの型から選択される請求項1〜9に記載の細胞の
    使用。
  11. 【請求項11】 生物学的に活性な実体を活性化細胞に添加し、生物学的に
    活性な実体の不在下で得られるJAK−STATシグナルに比較してJAK−S
    TATシグナルの期間を延長するいずれかの能力をモニターする、生存生物の細
    胞においてJAK−STAT経路を活性化することにより生存生物に及ぼす前記
    生物学的に活性な実体の効果を追跡する方法。
  12. 【請求項12】 細胞が初代または確立されたセルラインからなる異なる型
    のセルラインから選択される真核生物起源である特徴を有し、JAK−STAT
    経路の成分が天然かまたは遺伝子移動の結果としてのいずれかで存在する請求項
    11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 細胞が天然にまたは人工的に前記細胞経路を活性化できる
    いずれかの化合物により活性化され、サイトカインまたはサイトカイン擬似物質
    の群から選択される請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 JAK−STAT経路の活性化が、サイトカインに誘導さ
    れる前記経路の修飾の分析によりモニターされ、前記修飾がタンパク質リン酸化
    、DNA結合、タンパク質のレベル変化、タンパク質輸送の分析および/または
    タグ化タンパク質の分析を検出することにより検査される請求項11に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 生物学的に活性な実体をJAK−STATシグナルを延長
    する能力に関してスクリーニングし、前記延長が数分から数時間にわたる期間か
    ら選択され、前記延長を検出するアッセイが低、中または高スループット特性の
    アッセイプロトコルのいずれかの型から選択される請求項11〜14に記載の方
    法。
JP2001535592A 1999-11-01 2000-10-27 Jak−stat系の新規の使用 Pending JP2003513637A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
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