JP2003513233A - 埋込層の分子解析のための方法および装置 - Google Patents

埋込層の分子解析のための方法および装置

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JP2003513233A
JP2003513233A JP2001533384A JP2001533384A JP2003513233A JP 2003513233 A JP2003513233 A JP 2003513233A JP 2001533384 A JP2001533384 A JP 2001533384A JP 2001533384 A JP2001533384 A JP 2001533384A JP 2003513233 A JP2003513233 A JP 2003513233A
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spectroscopy
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スティーブン・ジェイ・パチュタ
ビビアン・ダブリュー・ジョーンズ
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    • Y10S977/856Manufacture, treatment, or detection of nanostructure with scanning probe for manufacture of nanostructure including etching/cutting

Abstract

(57)【要約】 好ましくは分子構造に関して、a)埋込層を露出させるために、原子間力顕微鏡(AFM)の針を用いて、検体材料の表面層を除去し、b)埋込層を分析することによって、検体材料の埋込層の分析のための方法および装置が提供される。装置は、制御された環境内にあり、調整されたコンピュータ制御下で、AFMおよび1つ以上の付加的な表面分析装置を含むように形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、検体材料の1層以上の埋込層の分析方法に関し、a)埋込層を露出
させるために、原子間力顕微鏡(AFM)の針を用いて、上記の検体材料の1つ
以上の表面層を除去し、b)埋込層を分析することによって行われる分析方法に
関する。
【0002】 背景分野 材料試料における埋込薄層の分析方法としては、化学手段または試料中で化学
変化させる手段による表面層の除去を含む方法が公知である。このような方法は
、元素分析のために有用であると考えられるが、これらの方法は本質的に分子構
造の変化を含むため、分子分析の場合にはきわめて限定された用途である。その
ような1つの方法は、スパッタリングであり、キロボルトのエネルギー範囲にお
けるイオンビームを用いて試料に処理が施される。スパッタリングは、分子内の
化学結合を切断し、分子情報を破壊するため、スパッタ深さ方向分析(sput
ter depth profiling)が一般的には元素分析のために用い
られる。
【0003】 発明の概要 簡単に言えば、本発明は、a)埋込層を露出させるために、原子間力顕微鏡(
AFM)の針を用いて、上記の検体材料の1つ以上の表面層を除去し、b)表面
分析技術によって埋込層を分析することによって、検体材料の1層以上の埋込層
の分析のための方法を提供する。
【0004】 別の態様において、本発明は、原子間力顕微鏡(AFM)素子または類似の針
素子または1つ以上の付加的な表面分析素子を組合せた装置を提供し、具体的に
言えば、これらの装置は環境を制御したチャンバと協働し、コンピュータ制御と
連動した状態で収容されている。
【0005】 当業界で説明されていないことであって、本発明によって提供されることは、
材料の化学変化を生じない約300μmまでの数オングストロームの深さにおけ
る検体材料の埋込層の分子分析方法である。
【0006】 本願明細書では、 「埋込層」は、埋込まれた物体、埋込層または物体のセグメントを含み、 「検体」は、分析対象の材料の試料を指し、 「真空」とは、部分真空下で実行される分析技術に関連して、当該技術の実施
に適した部分真空を意味し、1.3×10−2Pa(1×10−4トール)未満
であれば好ましく、1.3×10−4Pa(1×10−6トール)未満であれば
さらに好ましく、1.3×10−6Pa(1×10−8トール)未満であればさ
らにいっそう好ましい。
【0007】 本発明の利点は、約300μmまでの数オングストロームの深さにおける検体
材料の埋込層の分子分析のための方法および装置を提供することにある。
【0008】 好ましい実施形態の詳細な説明 本発明は、a)埋込層を露出させるために、原子間力顕微鏡(AFM)の針ま
たは類似の針装置を用いて、検体材料の表面層を除去し、b)飛行時間型2次イ
オン質量分析測定法(TOF−SIMS)などの表面分析技術によって埋込層を
分析することによって、検体材料の埋込層の分析のための方法を提供する。
【0009】 検体材料は、nmスケールで物理的にエッチングされることができる任意の材
料であってもよい。検体材料は、有機物または無機物であってもよい。分析で検
出される化学種は、原子または分子のいずれであってもよい。ターゲット層を露
出させるために用いられる方法は、実質的に分子構造を破壊しないため、検出さ
れる化学種が分子であれば好都合である。
【0010】 本発明の方法の利点は、きわめて薄い埋込まれたターゲット層に適用されるこ
とが可能であることである。埋込まれたターゲット層の平均厚さが10μm未満
であれば好ましく、5μm未満であればさらに好ましく、1μm未満であればさ
らにいっそう好ましく、0.1μm未満であれば最も好ましい。本願明細書で用
いられるとき、「ターゲット層」は、調査者によって測定されるために捜し求め
られる層を指すため、ターゲット層は任意の規定された境界を含んでいてもよい
【0011】 埋込まれたターゲット層は、数オングストローム程度の浅さに埋込まれていて
もよい。検体材料の上面までの最短距離として測定される場合には、ターゲット
層の平均深さは、300μm以下であることが好ましい。埋込層が、深さ0.0
1μm〜100μmであればさらに好ましく、深さ0.1μm〜2μmであれば
最も好ましい。深い埋込層の場合には、本発明によって除去される最後の被覆層
に関して、従来の技術によって、上部被覆層を除去してもよい。
【0012】 典型的なAFM装置は、表面の輪郭を記録するために、オングストローム感度
の鋭敏なプローブを用いて検体材料の表面をたどるように設計されている。AF
Mを用いて、個々の原子を反射する輪郭を検出することができる。一般に、ラス
ターパターンが用いられ、プローブは「接触」モードまたは「時時接触」モード
で用いられる。
【0013】 本発明の実施において、任意の適切なAFM装置を用いてもよい。AFM装置
は、Digital Instruments,Thermomicrosco
pes,Molecular Imaging,Omicron,Pacifi
c Scanning,Quesant Instrument Corpor
ation,Burleigh,Carl Zeiss,Molecular
Devices and Tools(NT−MDT)をはじめとする多数のメ
ーカで製作されている。好ましい1つの機器は、Digital Instru
ments(Santa Barbara,California)によって製
作されたDimension 5000 AFMである。さらに、本発明は、A
FM装置内部に組込まれていない針機器の利用を考えている。光学顕微鏡または
他の手段の利用によって、このような針機器を誘導してもよい。
【0014】 本発明の実施において、任意の適切なプローブを用いてもよい。適切なプロー
ブは、材料除去用ツールとしての使用条件下で耐久性があることが好ましい。プ
ローブは、窒化珪素、単結晶Si、ダイヤモンドを含めば好ましく、ダイヤモン
ドであれば最も好ましい。一般に利用可能なプローブは、出荷中、シリコーンゲ
ルに埋込まれており、シリコーン材料がターゲット埋込層の分析に悪影響を及ぼ
すことはないようにするために、エッチングのために用いられる前にイソプロピ
ルアルコールなどの溶剤で洗浄されることが不可欠であることがわかっている。
【0015】 ターゲット領域は、用いられることになっている分析方法に応じて、許容可能
な分析領域を得るのに十分大きいことが好ましいが、エッチング時間を許容不可
能な長さにするほど大きくない。ターゲット領域の平均直径は少なくとも約5μ
mであることが好ましいが、少なくとも約10μmであればさらに好ましい。タ
ーゲット領域の平均直径は約1mm以下であれば好ましく、約100μm以下で
あればさらに好ましく、約40μm以下であれば最も好ましい。正方形パターン
にAFMプローブをラスターすることが好都合である場合がある。ターゲット領
域は、約20×20μmの略正方形であることが好ましい。
【0016】 本発明の方法の一実施形態において、検体材料の表面にあるターゲット領域は
、まずAFMを用いて、好ましくは「接触」モードまたは「時時接触」モードで
撮像される。ターゲット領域が撮像された後、ターゲット領域上の二回目の通過
において、材料の除去が実現される。(本願明細書全体にわたって用いられると
き、材料は試料との接触部から抜き取るか、脇へ押しのけるか、または別の方法
であるかに関係なく、材料の「除去」は、材料の任意の移動を含む。)第2の走
査中、第1の走査で獲得された表面外形に関して、ネガティブリフトがプローブ
に適用される。すなわち、AFM装置が、表面に関して負の値、すなわち表面下
一定の深さでプローブの高さを維持するように設定される。このように、走査と
同時に表面にプローブを押込ませ、プローブを掘削ツールとして用いることが可
能である。このステップ中、プローブを「鋤」として作用してもよく、材料がラ
スター走査の両端に蓄積される。
【0017】 実際のネガティブリフトは、設定されたネガティブリフト値からプローブを支
持するカンチレバーアームの自由度と検体材料の抵抗の関数として変化する。ネ
ガティブリフトの値に対するカンチレバーの撓みを監視することによって、エッ
チングされた孔の実際の深さを決定することができる。カンチレバーの撓みの測
定は、AFM装置の一般的な特徴である。したがって、押込み量(孔の深さ)を
算出することができる。押込みの深さ(nm)=ネガティブリフト量(nm)−
カンチレバーの撓み(nm)である。
【0018】 本発明の方法の別の実施形態において、エッチングは、予備撮像走査を行うこ
となく実現される。その代わりに、正方向のカンチレバーの撓みおよび有効掘削
力を維持しながら走査することによって、ターゲット領域にエッチングが施され
る。カンチレバーの撓みおよび掘削力は、実質的に一定であることが好ましい。
AFM走査または任意の他の適切な方法によって、掘削ステップ後に、クレータ
の深さを決定してもよい。
【0019】 0〜360°の任意の走査角度で、エッチングを実現することができる。垂直
な角度で、交互に走査を行うことが好ましい。ターゲット面に高精度の仕上げを
行うため、または任意の残りの上層材料を除去するために、さらに微力の掃引走
査を実行してもよい。エッチングされたクレータの深さを決定するために、さら
にAFM撮像走査を実行してもよい。
【0020】 スクレーピングに関連する力は、0.1〜1000μNの範囲であることが好
ましい。これらの条件下で、調査対象の材料に応じて、数分の時間的尺度で深さ
数千オングストロームのクレータをエッチングすることができる。これは、一般
にナノニュートンの範囲である標準的なAFM撮像に用いられる力と対照を成し
ている。
【0021】 実際には、分析時間を最小に抑え、図5に示されているような深さの断面を構
成することができるようにするために、一連の種々の深さに対する多数の密接に
配置されたターゲット領域をエッチングすることが望ましい。次に、試料の表面
付近の分子成分の深さ方向の分析を行うために、AFM、光学測定装置または他
の測定装置によって測定されたクレータの深さに対して、クレータフロア材料の
分析をグラフで表してもよい。この方法は、従来の既知の技術では得がたい深さ
の範囲において、有機的な機能性の変化を直接測定することができる。
【0022】 分析の第2の部分は、1つ以上の表面分析技術の利用を含み、周囲のエッチン
グされていない領域から著しい干渉を受けることなく、エッチングされたターゲ
ット領域のフロアの特性を測定するために十分な空間解像度を用いることができ
る。ターゲット層を露出させるために用いられる方法は分子構造を本質的に破壊
しないため、このような分析技術は、分子構造の特徴を明らかにするのに好都合
である。これらの技術には、X線光電子分光法(XPS)、オージェ電子分光法
、レーザ脱離質量分光法、赤外分光法、TOF−SIMSを挙げることができる
【0023】 1つの好ましい分析方法は、TOF−SIMSである。好ましい装置としては
、Physical Electronics,Inc.(Eden Prai
rie,Minnesota)によって製作されたTriftTM 1モデルお
よびTriftTM 2モデル、Cameca Instruments、In
c.(Courbevoie,France)によって製作されたComeca
TOF−SIMS IVTMが挙げられる。これらの機器は一般に、1μmの
空間解像度で約250×250μmの領域を分析することができる。したがって
、140個を超える個々の密接に配置された20×20μmのAFMクレータか
らTOF−SIMSデータを同時に撮影することも理論的には可能である。
【0024】 化学反応が新たに露出された面で生じないように、大気と新たにエッチングさ
れたAFMクレータの相互作用を最小限に抑えることが望ましいと考えられる。
空気暴露することなく、真空または不活性ガスの下で検体材料をエッチングし、
分析することができることが好ましい。したがって、本発明による装置は、AF
M装置と、X線光電子分光法(XPS)、オージェ電子分光法、レーザ脱離質量
分光法、赤外分光法またはTOF−SIMSなどの1つ以上の付加的な表面分析
装置と、を具備し、両装置が1つのチャンバに含まれる様にすることが考えられ
る。試料および関連する分析方法に応じて、実質的に不活性雰囲気を含むように
するために、チャンバは真空に対して排気可能であってもよく、または気密であ
ってもよい。別法として、装置はAFMステーションから分析ステーションまで
の試料の移動のために装備された真空または気密のいずれかである複数のチャン
バに収容されてもよい。したがって、AFM装置および付加的な表面分析装置は
、異なるタイプのチャンバ、たとえばAFM用の不活性雰囲気チャンバと付加的
な表面分析装置用の真空チャンバに収容されてもよい。両装置は、調整されたコ
ンピュータ制御下にあることが好ましく、主制御コンピュータの設備によって行
われることが好ましい。主制御コンピュータはまた、任意の試料の処理機構を制
御し、調整することが好ましい。主制御コンピュータはまた、装置の内部の空気
(真空を含む)を調節する任意の機構を管理し、調整することが好ましい。本発
明によるこの装置は、本願明細書に記載された方法を実行するのに予期しない利
点を有し、エッチングされた試料の空気暴露をすることなく、より十分な調整力
および効率で実行するのに適している。
【0025】 本発明は、被覆、積層または表面の酸化した材料などの深さに関する構成を変
化させる材料の一定の深さにおける分析に有用である。本発明は、分子分析を必
要とする場合に特に有用である。
【0026】 本発明の目的および利点については、以下の実施例によってさらに説明される
が、この実施例に記載された特定の材料およびその量のほか、他の条件および詳
細も本発明を過度に制限するものと考えるべきではない。
【0027】 実施例 以下の実施例で用いられるAFM装置は、Digital Instrume
nts Nanoscopeソフトウェア(version4.42 rele
ase 2)を用いるDigital Instruments(Santa
Barbara,California)によって製作されたDimensio
n 5000 AFMである。本発明の実施において有用であると証明されたさ
まざまなプローブは、窒化珪素、単結晶Si、ダイヤモンドである。硬質材料の
場合にはダイヤモンド針が望ましく、使用後、最小の先端磨耗を示したが、軟質
材料の場合には他のプローブ材料が適切であることがわかった。以下に示される
実施例では、ダイヤモンド針が用いられた。
【0028】 以下の実施例で用いられたTOF−SIMS機器は、WinCadence ver.3.2データ収集ソフトウェア(これもPhysical Ele
ctronicsによって製作された)を用いたPhysical Elect
ronics,Inc.(Eden Prairie,Minnesota)に
よって製作されたTriftTM 1モデルであった。個の危機は、空間解像度
1μmで約250×250μmの領域を分析することができる。
【0029】 検体試料は、E.I.du Pont de Nemours and Co
mpany(Wilmington,DE)から入手可能なMelinex登録
商標453フィルムであった。表面のTOF−SIMSはプライマのみを示し、
ポリエステルを示さないようにするために、このフィルムは、下にあるポリエス
テルを完全に覆い隠すほど十分に厚い表面プライマ層で被覆されたポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルムである。
【0030】 AFM機器は、温度(約25℃)、圧力(約10Pa)の周囲実験室条件お
よび大気組成で管理された。用いたプローブは、公称先端曲率半径25nm未満
、力の定数〜150N/mのダイヤモンドプローブモデルDNISP(Digi
tal Instruments,Santa Barbara,CA)であっ
た。
【0031】 エッチングステップにおいて、プローブは、側部で約45μmの正方形のラス
ターパターンで走査された。クレータは、1.5μN〜3.0μNの一定のカン
チレバーの撓み力を用いて、0°の走査角度の接触モードでエッチングされ、さ
らに深い孔はより高い力でエッチングされた。0°走査の後に、90°の走査角
度を用いて同一のラスターパターンが反復される第2の走査が行われた。走査は
4回まで反復され、0°走査と90°走査を交互に行った。
【0032】 図1は、Intralux 6000TM光源(Volpi Manufac
turing USA,Auburn,NY)によって形成された反射光を用い
て、Wild M3Z CombiscopeTM(Leica Micros
ystems,Heidelberg,Germany)によって撮影されたこ
のフィルムに製作されたAFMクレータの光学顕微鏡写真である。画像は、Da
ge−MTI(Michigan City,IN)DC330カメラおよびF
lashpointTMビデオフレームグラッバカード(Integral T
echnologies,Indianapolis,Indiana)を用い
て、ディジタル記録された。
【0033】 TOF−SIMSデータは、約130μm×130μmの正方形の領域にわた
って、15KeVのパルスのGa一次イオンビームを用いて収集された。一次
イオン照射量は、10ions/cm未満であった。取得時間は5分であっ
た。
【0034】 図2Aおよび図2Bは、試料のTOF−SIMS画像である。いずれも図1の
一番上のクレータの画像である。図2Aは、プライマコートに本質的に特有であ
ったC イオンの存在を表す図である。グレースケールが示すように、1
00%白点は計数4を表している。図2Bは、m/z 104で現れるポリエス
テルのフラグメントイオンであり、主に下のポリエステル材料に特有であったC の存在を表す図である。グレースケールが示すように、白点は計数1
を示している。これらの図は、化学的に異なる層に対してクレータがプライマを
貫通したことを実証している。
【0035】 図3Aおよび図3B、図4Aおよび図4Bは、試料のTOF−SIMSスペク
トルである。図3Aおよび図3Bは正イオンのスペクトルであり、図4Aおよび
図4Bは負イオンのスペクトルである。図3Aおよび図4Aはクレータフロアの
位置のスペクトルであり、図3Bおよび図4Bはクレータの外側の表面位置のス
ペクトルである。これらのスペクトルは、本発明の方法を用いて入手可能な詳細
情報を例示している。
【0036】 本発明のさまざまな修正物および代替物は、本発明の範囲および原理を逸脱す
ることなく、当業者には明白となると思われ、本発明は上記に示した例示の実施
形態に過度に限定されるべきではないことは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スケールバーを含む本発明の方法によって処理が施された試料の
光学顕微鏡写真である。
【図2A】 本発明による方法で撮られたイオン計数を示すグレースケール
バーを有する飛行時間型2次イオン質量分析測定法(TOF−SIMS)画像で
ある。
【図2B】 本発明による方法で撮られたイオン計数を示すグレースケール
バーを有するTOF−SIMS画像である。
【図3A】 本発明による方法で撮られた計数対質量/電荷(m/z)をプ
ロットしたTOF−SIMSスペクトルである。
【図3B】 本発明による方法で撮られた計数対質量/電荷(m/z)をプ
ロットしたTOF−SIMSスペクトルである。
【図4A】 本発明による方法で撮られた計数対質量/電荷(m/z)をプ
ロットしたTOF−SIMSスペクトルである。
【図4B】 本発明による方法で撮られた計数対質量/電荷(m/z)をプ
ロットしたTOF−SIMSスペクトルである。
【図5】 深さ方向分析に有用な本発明によるエッチングパターンの概略図
である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年11月26日(2001.11.26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G001 AA01 BA08 BA09 CA03 KA01 RA10 2G059 BB10 DD15 DD17 EE12 HH01 JJ01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体材料の1層以上の埋込層の分析方法であって、a)前記
    埋込層を露出させるために、針機器を用いて、前記検体材料の1つ以上の表面層
    を除去するステップと、b)前記埋込層を分析するステップとを含むことを特徴
    とする分析方法。
  2. 【請求項2】 前記針機器が原子間力顕微鏡(AFM)装置であることを特
    徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ステップa)が、a)1)原子間力顕微鏡(AFM)によっ
    て前記検体材料のターゲット領域をマッピングするステップと、a)2)前記検
    体材料の表面層を除去するために、ネガティブリフトを用いて前記ターゲット領
    域を収縮させるステップとを含むことを特徴とする、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 ステップa)が、正のカンチレバーの撓みを維持すると同時
    に、前記原子間力顕微鏡(AFM)針を用いて、前記検体材料のターゲット領域
    を走査するステップを含むことを特徴とする、請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記検体材料の上面の下にある前記埋込層の平均深さが、0
    .01μm〜100μmであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1
    項記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記埋込層の平均厚さが5μm以下であることを特徴とする
    、請求項1乃至5のいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 ステップb)が、前記埋込層における分子構造に関する情報
    を提供する方法を含むことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 ステップb)が、X線光電子分光法(XPS)、オージェ電
    子分光法、レーザ脱離質量分光法、赤外分光法、飛行時間型2次イオン質量分析
    測定法(TOF−SIMS)からなる群から選択される方法を含むことを特徴と
    する、請求項1乃至6のいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 原子間力顕微鏡(AFM)素子および1つ以上の付加的な表
    面分析素子を含むことを特徴とする、検体材料の埋込層の分析装置。
  10. 【請求項10】 前記原子間力顕微鏡(AFM)素子および前記付加的な表
    面分析素子がチャンバに収容され、前記検体材料が前記原子間力顕微鏡(AFM
    )素子から前記付加的な表面分析素子まで前記チャンバを離れることなく運搬さ
    れることができるようになっており、前記チャンバがi)真空室およびii)不
    活性雰囲気を保持するようになされた気密室のうちの1つから選択されることを
    特徴とする、請求項9記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記原子間力顕微鏡(AFM)素子および前記付加的な表
    面分析素子に機能的に接続され、それらの動作を調整する主制御コンピュータを
    さらに含むことを特徴とする、請求項9または10記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記主制御コンピュータが、前記原子間力顕微鏡(AFM
    )素子および前記付加的な表面分析素子の中で前記検体材料を運搬するようにな
    された少なくとも1つの試料処理機構に機能的に接続されていることを特徴とす
    る、請求項11記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記主制御コンピュータが、前記装置の内部の空気を調節
    する少なくとも1つの機構に機能的に接続されていることを特徴とする、請求項
    11または12記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記付加的な表面分析素子が、X線光電子分光法(XPS
    )素子、オージェ電子分光法素子、レーザ脱離質量分光法素子、赤外分光法素子
    、飛行時間型2次イオン質量分析測定法(TOF−SIMS)素子からなる群か
    ら選択される方法を含むことを特徴とする、請求項9乃至13のいずれか1項記
    載の装置。
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