JP2003511887A - 受信器の感度を測定する方法及びトランシーバ - Google Patents

受信器の感度を測定する方法及びトランシーバ

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、送信端及び受信端を備えたトランシーバにおいて受信端の感度を測定する方法に係る。トランシーバは、送信端と受信端との間の送信経路(42)を備えている。又、トランシーバは、上記送信経路(42)に沿ってトランシーバの送信端から同じトランシーバの受信端へ信号を接続するためのスイッチング手段(40)も備えている。更に、トランシーバは、送信端から受信端へ接続されるべき信号のレベルを変化させるための減衰手段(70)も備えている。トランシーバは、上記送信経路の特性を決定するためにテスト信号を送信する手段(80)を含む。トランシーバは、上記減衰手段(70)により受信端の周波数帯域に対して変化された信号を送信するための混合手段(120)も含む。トランシーバは、上記混合手段(120)により転送された信号を、受信端を経て接続するためのスイッチング手段(160)も含む。更に、トランシーバは、送信端から送信された信号を、受信端を通過した信号と比較して、受信端の感度を決定するための制御手段(60)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、トランシーバにおける受信端の感度を測定する方法に係る。
【0002】
【背景技術】
無線システムは、システム内の受信器に情報信号を送信する種々の送信器を使
用している。情報信号に加えて、受信器は、例えばノイズを含む種々の干渉信号
も受信する。受信器は、常に、送信器によって送信された信号をノイズや同様の
干渉の中から検出する受信能力を規定するある感度を有している。受信器の感度
は、無線システムにおけるデータ送信の成功性にとって特に重要である。受信器
の感度は、例えば、温度変化によって変化するので、感度を測定することが重要
である。温度は、受信器の感度に著しく影響する。受信器内の部品のクオリティ
が高いほど、温度の影響は小さい。
【0003】 例えば、GSM無線システムでは、ベースステーションの一部分である受信器
の感度は、外部の測定装置によって測定され、測定信号が受信器へ供給される。
この測定信号は、受信器から、ベースステーションの送信端に接続され、そして
そこから、測定装置へ返送され、該測定装置は、その測定信号から例えばビット
エラーを測定する。測定装置は、種々の減衰値で減衰された測定信号を受信器へ
送信し、この場合に、受信器の感度を決定することができる。
【0004】 感度測定に使用される測定装置の購入価格は、依然として高いものであり、こ
のため、測定装置は常に購入されず、従って、受信器の感度は、全く測定されな
い。しかしながら、実際には、受信器がそれに対して設定された感度要求を満足
しなければならないので、受信器の感度が常にある方法又は別の方法で測定され
る。ある場合には、無線ネットワークを使用する前に感度測定により受信器がそ
れに対して設定された感度要求を満足することがチェックされない場合には無線
ネットワークの機能に欠陥が生じ得る。公知の方法で感度を測定するには、ベー
スステーションの位置に保守要員がいて、個別の測定装置で感度を測定すること
が必要である。しかしながら、このような方法は、実際に、低速な上に、非常に
労力を要する。
【0005】
【発明の開示】
本発明の目的は、上記問題を解消する方法及びこの方法を実施する装置を提供
することである。これは、冒頭で述べた方法において、トランシーバの信号経路
に沿ってトランシーバの送信端からトランシーバの受信端へ信号を接続し、送信
端から受信端へ送信されるべき信号の信号レベルを変化させ、そして送信端から
受信端へ送信される信号に対する転送の影響を考慮に入れ、受信端に入る信号を
、受信端を経て転送し、送信端から送信された信号を、受信端を通過した信号と
比較し、そしてこの比較に基づいて受信端の感度を決定するという段階を含むこ
とを特徴とする方法により達成される。
【0006】 又、上記目的は、冒頭で述べた方法において、トランシーバの信号経路に沿っ
てトランシーバの送信端からそのトランシーバの受信端へ信号を接続し、送信端
から受信端へ送信されるべき信号にノイズ信号を付加して和の信号を形成し、そ
して送信端から受信端へ送信される信号に対する転送の影響を考慮に入れ、受信
端に入る和の信号を、受信端を経て転送し、送信端から送信された信号を、受信
端を通過した和の信号と比較し、そしてこの比較に基づいて受信端の感度を決定
するという段階を含むことを特徴とする方法によっても達成される。
【0007】 又、本発明は、送信端及び受信端を備えたトランシーバにも係る。 本発明のトランシーバは、送信端と受信端との間の送信経路と、その送信経路
に沿ってトランシーバの送信端から同じトランシーバの受信端へ信号を接続する
ためのスイッチング手段と、送信端から受信端へ接続されるべき信号のレベルを
変化させるための減衰手段と、上記送信経路の特性を決定するためにテスト信号
を送信する手段と、上記減衰手段により受信端の周波数帯域に対して適応された
信号を送信するための混合手段と、この混合手段により受信端を経て転送された
信号を接続するためのスイッチング手段と、送信端から送信された信号を、受信
端を通過した信号と比較して、受信端の感度を決定するための制御手段とを備え
たことを特徴とする。
【0008】 又、本発明のトランシーバは、送信端と受信端との間の送信経路と、その送信
経路に沿ってトランシーバの送信端から同じトランシーバの受信端へ信号を接続
するためのスイッチング手段と、上記信号にノイズを発生するためのジェネレー
タと、上記送信経路の特性を決定するために送信経路にテスト信号を送信するた
めの手段と、ノイズが付加された信号を、受信端を経て接続するためのスイッチ
ング手段と、そのスイッチング手段により接続された信号を、受信端を通過した
信号と比較して、受信端の感度を決定するための制御手段とを備えたことを特徴
とする。
【0009】 本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に記載する。 本発明は、トランシーバの送信端からそのトランシーバの受信端へ信号を接続
することをベースとする。接続されるべき信号が減衰されるか、又はそれにノイ
ズが付加される。信号における減衰又はノイズの量が変化され、受信器の感度を
決定することができる。上記方法は、受信端に対して各減衰係数に対応する感度
値を決定する段階を含む。付加されるべきノイズの量は、時々変化され、受信端
に対して各ノイズ量に対応する感度値を決定することができる。
【0010】 本発明による方法及びトランシーバは、多数の効果を発揮する。感度の測定は
、例えば、ベースステーションであるトランシーバに一体化される。トランシー
バの受信端の感度を測定する要素がトランシーバ自体の中にあるので、外部測定
装置は必要とされない。1つの重要な効果は、適当なマネージメントソフトウェ
アによりリモート端から感度測定を実行できることである。従って、保守要員が
ベースステーションの場所へ出向いて測定を行う必要はない。個別の測定接続や
外部測定装置が必要とされないので、感度の測定は、迅速に実行される。更に、
測定配線が不要であるので、感度測定は、信頼性の高い結果を与える。
【0011】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。 図1は、例えば、CDMA方法(CDMA=コード分割多重アクセス)又はW
CDMA方法(WCDMA=ワイドバンドCDMA)を使用する本発明のトラン
シーバを示す。実際には、例えば、ベースステーションである本発明のトランシ
ーバは、手段10、スケーリング手段20、D/A変換手段30、変調手段35
、スイッチング手段40、送信アンテナ45、チャンネル発生手段50、制御手
段60、減衰手段70及びジェネレータ80を備えている。手段10、20、3
0、35、40及び45は、ダウンリンクとも称されるトランシーバの送信端に
含まれる。
【0012】 又、トランシーバは、受信手段90、A/D変換手段100、ジェネレータ1
10、混合手段120、加算手段130、受信器140、受信アンテナ155、
手段150、及びスイッチング手段160も備えている。受信手段90は、レー
キ(RAKE)受信器であるのが好ましい。手段140、100、90は、アップリン
クとも称されるトランシーバの受信端に含まれる。本発明による方法は、受信端
の感度を測定するのに適している。 トランシーバの両スイッチング手段40、160は、個別の方向性カプラーに
より実施されるのが好ましい。ジェネレータ80は、例えば、正弦波信号である
所定の信号を発生する。実際に、所与の時間における所定信号の信号レベルは、
既知であるか、又は必要に応じて見出すことができる。
【0013】 トランシーバがGSM型のトランシーバである場合には、CDMAシステムに
通常使用される手段10、20、50及び90は、GSM型トランシーバに適し
た手段に置き換えられる。受信器は、例えば、TDMA(TDMA=時分割多重
アクセス)、FDMA(FDMA=周波数分割多重アクセス)又はCDMA多重
アクセス方法を適用することができる。図から明らかなように、トランシーバは
、信号がトランシーバへ供給されるところのアップリンク信号経路141を備え
ている。実際に、トランシーバの受信アンテナ155は、最初、無線経路に沿っ
てトランシーバに到着する入力信号を受信する。トランシーバは、そのRx帯域
で到着する入力信号を受信する。トランシーバの制御手段60は、トランシーバ
の機能を制御及び調整するための種々の制御及び調整信号を発生する。制御手段
は、例えば、マイクロプロセッサで実施することができる。
【0014】 トランシーバは、ダウンリンク信号経路41に沿って無線経路へ信号を送信す
る。トランシーバは、その送信アンテナ45によりそのTx帯域でダウンリンク
信号を送信する。本発明による方法は、受信端の感度を決定する段階を含み、こ
の感度は、受信アンテナ155から受信手段90の出力に考慮される。感度は、
受信器の出力まで決定することができ、制御手段は、受信手段90の出力信号を
使用して感度を決定することができる。本発明によるトランシーバは、感度を測
定するのに使用される要素を含み、従って、感度の測定に外部測定装置は必要と
されない。
【0015】 本発明によるトランシーバの構造について以下に詳細に説明する。少なくとも
1つの物理的チャンネルを形成するトランシーバの発生手段50の出力は、手段
10に接続される。手段10は、トランシーバがCDMA型のものである場合に
物理的チャンネルの信号を拡散コードで拡散する。手段10の出力は、手段20
に接続され、その出力は、D/Aコンバータ30の入力に接続される。このD/
Aコンバータ30の出力は、変調手段35の入力に接続される。
【0016】 変調手段35の出力は、例えば、方向性カプラーで実施することのできる手段
40へ接続される。変調手段35及びスイッチング手段40は、ダウンリンク送
信経路41の送信アンテナ45に接続される。スイッチング手段40は、送信経
路42により減衰手段70に接続され、そしてスイッチング手段は、減衰手段に
より混合手段120に接続される。実際に、送信経路42は、スイッチング手段
160まで続く。ジェネレータ80の出力は、スイッチング手段40と混合手段
との間の送信経路42に接続される。
【0017】 混合手段120は、加算手段130に接続され、これには、ジェネレータ11
0の出力も接続される。加算手段130の出力は、スイッチング手段160及び
手段150の両方に接続される。減衰手段70、混合手段120及び加算手段1
30は、これら手段を経て伝播する信号にあるノイズを生じさせるアナログ部分
で実施される。スイッチング手段40、減衰手段70、混合手段120、加算手
段130及びスイッチング手段160は、トランシーバの送信端をトランシーバ
の受信端に接続する。これは、少なくとも、減衰手段70、混合手段120及び
加算手段130が送信経路42上にあることを意味する。
【0018】 トランシーバの受信アンテナ155は、アップリンク送信経路141を経て受
信器140に接続され、そして該受信器の出力は、A/D変換手段100に接続
される。該A/D変換手段の出力は、受信手段90を経て制御手段60に接続さ
れ、そして該制御手段は、発生手段50に接続される。又、この制御手段60は
、減衰手段70及びジェネレータ110にも接続される。更に、この制御手段は
、両スイッチング手段40、160に接続される。
【0019】 本発明の方法は、先ず、感度を測定するのに必要な要素により生じるノイズを
決定する段階を含み、これは、感度の決定にノイズを考慮できるようにする。こ
のように、感度値をできるだけ正確に決定することができる。実際に、本発明の
方法は、信号が送信されるところの減衰手段70、混合手段120及び加算手段
130によって信号に生じるノイズを決定する段階を含む。上記手段の公称ノイ
ズを決定するためにテスト信号が使用される。ノイズの決定は、非常に重要であ
る。というのは、実際の感度を決定するのに使用される信号も、上記手段を経て
送信されるからである。上記手段により信号に生じるノイズ信号は、ジェネレー
タ80によって発生されるテスト信号、例えば、正弦波信号を使用して決定され
る。
【0020】 又、本発明の方法は、スイッチング手段40によって接続される信号において
減衰手段70、混合手段120及び加算手段130により生じる減衰を決定する
段階も含む。減衰は、上述した公称ノイズと同じ原理に基づいて測定される。減
衰の測定にテスト信号が使用される。減衰は、手段150において測定され、該
手段は、減衰の測定結果を制御手段60に送信する。減衰手段70、混合手段1
20及び加算手段130により信号に生じた減衰は、感度の測定に考慮される。 トランシーバにより発生された信号は、発生手段50により確立されたチャン
ネルへ送信される。チャンネルに送信される信号は、トランシーバがCDMA又
はWCDMA方法を適用する場合には拡散コード化される。図1に示されたトラ
ンシーバでは、手段10がチャンネル上の信号に対して拡散コード化を実行する
。ビットより成る拡散コード化信号は、受信信号をスケーリングする手段20へ
供給される。
【0021】 アップリンクチャンネルモデルにより、図1に示したトランシーバは、先ず、
受信アンテナ155に到着する信号を受信する。アップリンクチャンネルモデル
又はそれに関する情報は、アップリンクからダウンリンクへ送信することができ
る。その後、アップリンクで使用されるチャンネルモデルに対応するチャンネル
モデルをダウンリンクに形成することができる。実際に、アップリンクチャンネ
ルモデルは、発生手段50に形成される。その後、発生手段50により形成され
たチャンネルモデルの信号が手段20においてスケーリングされる。実際には、
発生手段50は、制御手段60から発生手段50に入る制御信号に基づいてチャ
ンネルモデルを形成する。
【0022】 スケーリングとは、手段50により形成されたチャンネルモデルが、同じトラ
ンシーバのアップリンクで受信できるよう適応されることを意味する。スケーリ
ングにおいて、ダウンリンクチャンネルの長さは、アップリンクチャンネルの長
さに適応される。スケーリングの後に、ダウンリンクチャンネルは、アップリン
クチャンネルと同程度の長さになる。手段20は、スケーリングにおいてチャン
ネル上のビット数を変更することができる。手段20に加えて、例えば、発生手
段50においてスケーリングを行うことができる。
【0023】 発生手段50により形成されたアップリンクチャンネルモデルに含まれたデジ
タル信号は、D/Aコンバータ30においてアナログ形態に変換される。その後
、アナログ信号は、変調手段35において変調され、そして変調された信号は、
ダウンリンク方向にスイッチング手段40に向かって送信される。変調手段35
は、受信器140が受信できるように受信信号を変調する。もし必要であれば、
変調手段35は、アナログ形態に変換された信号を増幅することもできる。発生
手段50により形成されたアップリンクチャンネルモデルは、ダウンリンク方向
にスイッチング手段40まで供給される。換言すれば、アンテナ45は、この状
態では変調手段35からいかなる信号も受信しない。
【0024】 感度の測定においては、通常の状態でダウンリンク方向に送信されるチャンネ
ルモデルとは異なるチャンネルモデルが、ダウンリンク方向に送信される。この
場合に、通常の状態とは、例えば、トランシーバがダウンリンクチャンネルモデ
ルに基づく信号をアンテナ45により無線経路に送信する状態を指す。通常の状
態において、ダウンリンク方向に送信される信号は、別のトランシーバへの接続
を確立するのに使用される。
【0025】 本発明による解決策では、スイッチング手段40は、チャンネルモデルに含ま
れた信号を減衰手段70へ接続する。感度が測定されるときには、スイッチング
手段40は、信号が送信アンテナ45に接近するのを防止する。図1において明
らかなように、ジェネレータ80により発生されるテスト信号は、スイッチング
手段40により接続される信号に挿入される。従って、スイッチング手段40は
、ダウンリンクの手段を経て伝播したチャンネルモデルであって、アップリンク
チャンネルモデルに対応するチャンネルモデルを、トランシーバのアップリンク
に接続する。トランシーバにおける手段40、70、120、130及び160
は、送信端における変調手段35によって変調された信号であってアップリンク
チャンネルモデルに対応する信号が接続されるところのフィードバックループを
形成する。
【0026】 図1において明らかなように、制御手段60は、フィードバックループの一部
分を形成する減衰手段70と通信する。更に、制御手段は、ジェネレータ110
を経てフィードバックループと通信する。制御手段60は、調整信号を減衰手段
70に送信し、該減衰手段は、受信信号に基づいてその減衰を変化させる。従っ
て、制御手段は、信号スイッチング手段40が減衰手段70へ送信する信号のレ
ベルを調整する。スイッチング手段40によって減衰手段70に接続される信号
のレベルと、減衰手段70から混合手段120へ送られる出力信号のレベルは、
減衰手段70により使用される減衰度が変化される場合には、等しくない。混合
手段120は、TX帯域にある変調及び受信された信号を、受信器のRX帯域に
入れる。
【0027】 変調された信号に対する減衰手段70、混合手段120及び加算手段130の
影響は、加算手段130の出力信号から排除され、そして変調された信号は、上
記手段を経て受信端へ送信される。これらの影響は、加算手段の出力から受け取
られた信号のノイズを、テスト信号を使用して見出された量だけ減少することに
より、考慮される。 感度の測定中に、無線経路からトランシーバに到着する信号は、加算手段13
0及びスイッチング手段160を経て受信器140に送信された信号に混合する
ことが防止される。スイッチング手段160は、無線経路から到着する信号が受
信器140に接近するのを完全に防止する。最後に述べた状態では、スイッチン
グ手段160が、感度測定の時間中に、送信経路141をオフに切り換える。
【0028】 上述したように、スイッチング手段160は、加算手段から受信器140へア
ナログ信号を接続する。受信器140は、受信信号に対して、例えば、自動利得
制御(AGC)を適用することができる。その後、受信器140の出力から受信
された信号は、A/D変換手段100においてデジタル形態に変換される。アナ
ログ信号は、RAKE受信器90を経て制御手段へ供給される。制御手段は、受
信端における手段140、100及び90が、スイッチング手段により接続され
た信号に生じさせたビットエラーを計算する。より詳細には、制御手段は、スイ
ッチング手段40が減衰手段70に接続した信号と、RAKE受信器90の出力
から受け取られた信号とを使用してビットエラー比を計算する。ビットエラー比
を決定するのは容易である。というのは、送信及び受信信号のビットが既知であ
り、この場合には、ビットを互いに比較するのが容易だからである。
【0029】 又、感度値は、信号対雑音比として表わすこともできる。この場合、制御手段
60は、制御信号をジェネレータ110に送信し、該ジェネレータは、制御信号
に基づいてある量のノイズを含むノイズ信号を形成し、そしてこのノイズ信号は
加算手段130に送信される。加算手段において、ノイズ信号は、手段120か
らの信号に加算される。加算手段により形成された和の信号は、スイッチング手
段へ供給され、該手段は、和の信号を手段140へ接続し、そこから、和の信号
は、A/D変換手段100へ供給される。A/D変換手段は、和の信号をデジタ
ル信号に変換し、これは、手段90へ供給される。
【0030】 制御手段60は、和の信号を、ノイズが付加されていない信号と比較する。そ
の後、制御手段は、受信端に対しノイズ付加信号に対応する感度値を決定する。
これに続いて、新たなノイズ信号が発生され、そしてその信号に対応する受信器
の感度値が計算される。従って、制御手段60は、減衰手段の減衰値と、ジェネ
レータ110により形成されるノイズ信号の大きさとを制御する。感度測定、ひ
いては、減衰及びノイズの制御を継続する条件、例えば、信号比較の結果として
得られるビットエラー比が制御により減少するまでという条件を、前もって定義
することができる。
【0031】 図2は、上述した手段に加えて、手段11、12、13及び14を備えたトラ
ンシーバを示す。又、図2に示すトランシーバは、加算手段15と、発生手段5
1及び52も備えている。発生手段50、51、52の各々は、個別の手段10
、11、12に接続される。又、図2から明らかなように、手段10の出力は、
加算手段15に接続されている。手段11の出力は、手段14を経て加算手段1
5に接続される。又、手段12の出力は、手段13を経て加算手段15に接続さ
れる。
【0032】 発生手段50、51、52の各々は、個別のチャンネルモデルを形成する。上
述したように、発生手段50は、それが形成したチャンネルモデルを手段10へ
送信する。一方、発生手段51は、それが形成したチャンネルモデルを手段11
へ送信し、そして発生手段52は、それが形成したチャンネルモデルを手段12
へ送信する。手段10、11、12の各々は、それが受信したチャンネルの信号
を拡散コードで拡散する。手段50、51、52の各々は、それが形成したチャ
ンネルに信号を送出する。異なるチャンネルに送出される信号のデータ送信速度
は、異なるものでよい。
【0033】 手段11により拡散された信号は、手段14へ送信され、該手段は、拡散コー
ド化信号の位相を変更する。手段12で拡散された信号は、手段13へ送信され
、これも、受信信号の位相を変更する。移相が与えられた信号は、加算手段15
へ供給され、該手段は、これら信号を手段10からの信号に加算する。 加算手段15の出力から得られる和の信号は、スケーリング手段20へ供給さ
れ、該手段は、上述した原理に基づいて和の信号をスケーリングする。スケーリ
ングの後に、和の信号は、アナログ形態に変換され、そしてアナログの和の信号
が変調される。変調においては、多数のチャンネルが同じ搬送波に変調される。
換言すれば、変調手段35の出力信号は、多数のチャンネルより成る。
【0034】 和の信号を構成するサブ信号は、異なるデータ送信特性を有してもよい。これ
は、手段50、51、52の各々により形成されたチャンネルに送信されるビッ
ト又は記号の数がチャンネルによって変化し得ることを意味する。チャンネルに
異なる送信速度が使用されると、干渉を引き起こして、信号にビットエラーを生
じさせ、これらは上述したように測定される。図2に関連した方法を使用すると
、データ送信速度、送信端及び受信端がどれほど多くのビットエラーを信号に生
じさせるか見出すことができる。又、この方法によれば、各々異なるデータ送信
速度を有する多数の信号より成る信号を受信端がいかに良好に受信できるかを見
出すこともできる。従って、図2に関連した測定は、例えば、容量を決定するの
に特に適している。
【0035】 以上、添付図面を参照して、本発明を一例として説明したが、本発明は、これ
に限定されるものではなく、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲内で種々
変更がなされ得ることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるトランシーバの第1の好ましい実施形態を示す図である。
【図2】 本発明によるトランシーバの第2の好ましい実施形態を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランシーバの受信端の感度を測定する方法において、 トランシーバの信号経路に沿ってトランシーバの送信端からトランシーバの受
    信端へ信号を接続し、 送信端から受信端へ送信されるべき信号の信号レベルを変化させ、そして送信
    端から受信端へ送信されるべき信号に対する転送の影響を考慮に入れ、 受信端に入る信号を、受信端を経て転送し、 送信端から送信された信号を、受信端を通過した信号と比較し、そしてこの比
    較に基づいて受信端の感度を決定する、 という段階を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 トランシーバの受信端の感度を測定する方法において、 トランシーバの信号経路に沿ってトランシーバの送信端からトランシーバの受
    信端へ信号を接続し、 送信端から受信端へ送信されるべき信号にノイズ信号を付加して、和の信号を
    形成し、そして送信端から受信端へ送信されるべき信号に対する転送の影響を考
    慮に入れ、 受信端に入る和の信号を、受信端を経て転送し、 送信端から送信された信号を、受信端を通過した和の信号と比較し、そしてこ
    の比較に基づいて受信端の感度を決定する、 という段階を含むことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 信号経路に沿ってテスト信号を送信することにより、信号経
    路に送信される信号に対する信号経路の影響を決定する段階を含む請求項1又は
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 信号経路に沿ってテスト信号を送信することにより、信号経
    路に送信されるべき信号に対する信号経路の影響を決定し、そして送信中のテス
    ト信号の変化に基づいて信号経路の特性を決定する段階を含む請求項1又は2に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 送信端から受信端へ送信される信号を減衰することによって
    信号レベルを変化させる段階を含む請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 多数の減衰係数を使用して、送信されるべき信号を減衰する
    ことによって信号レベルを変化させ、そして受信端に対し各減衰係数に対応する
    感度値を決定するという段階を含む請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 多数の減衰係数を使用することにより送信経路に接続される
    信号のレベルを減衰し、そして受信端に対し各減衰係数に対応する感度値を決定
    するという段階を含む請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 付加されるべきノイズの量を時々変化させ、そして受信端に
    対し各ノイズ量に対応する感度値を決定するという段階を含む請求項2に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 上記方法により受信アンテナから途中全体の受信端の感度を
    決定する段階を含む請求項1又は2に記載の方法。
  10. 【請求項10】 送信端から受信端へ送信される信号は、受信器の周波数帯
    域に変換される請求項1又は2に記載の方法。
  11. 【請求項11】 送信端から接続される信号のビットを受信端における受信
    器の出力信号のビットと比較することにより感度を決定する請求項1に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 送信端から接続される信号のビットを受信端における受信
    器の和の信号のビットと比較することにより感度を決定する請求項2に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 上記方法において送信経路に接続されるべき信号は、アナ
    ログ形態である請求項1又は2に記載の方法。
  14. 【請求項14】 送信経路に沿って送信されるべき信号は、送信中に適応さ
    れ、そしてその適応及び転送により信号に生じる変化を決定することにより転送
    の影響が考慮される請求項1又は2に記載の方法。
  15. 【請求項15】 送信経路により信号に生じる減衰を決定し、そして受信器
    の感度を決定するときにその減衰を考慮に入れる請求項1又は2に記載の方法。
  16. 【請求項16】 送信端及び受信端を備えたトランシーバにおいて、 送信端と受信端との間の送信経路(42)と、 上記送信経路(42)に沿ってトランシーバの送信端から同じトランシーバの受信
    端へ信号を接続するためのスイッチング手段(40)と、 送信端から受信端へ接続されるべき信号のレベルを変化させるための減衰手段
    (70)と、 上記送信経路の特性を決定するためにテスト信号を送信する手段(80)と、 上記減衰手段(70)により受信端の周波数帯域に対して変化された信号を送信す
    るための混合手段(120)と、 上記混合手段(120)により転送された信号を、受信端を経て接続するためのス
    イッチング手段(160)と、 送信端から送信された信号を、受信端を通過した信号と比較して、受信端の感
    度を決定するための制御手段(60)と、 を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  17. 【請求項17】 送信端及び受信端を備えたトランシーバにおいて、 送信端と受信端との間の送信経路(42)と、 上記送信経路(42)に沿ってトランシーバの送信端から同じトランシーバの受信
    端へ信号を接続するためのスイッチング手段(40)と、 上記信号にノイズを発生するためのジェネレータ(110)と、 上記送信経路の特性を決定するために送信経路にテスト信号を送信するための
    手段(80)と、 ノイズが付加された信号を、受信端を経て接続するためのスイッチング手段(1
    60)と、 上記スイッチング手段(40)により接続された信号を、受信端を通過した信号と
    比較して、受信端の感度を決定するための制御手段(60)と、 を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  18. 【請求項18】 上記トランシーバは、変調された信号を発生するための変
    調手段(35)を備え、そして上記スイッチング手段(40)により接続される信号は、
    上記変調された信号である請求項16又は17に記載のトランシーバ。
  19. 【請求項19】 上記手段(80)は、上記減衰手段(70)及び混合手段(120)を
    経てテスト信号を送信するように構成される請求項16に記載のトランシーバ。
  20. 【請求項20】 上記トランシーバは、上記減衰手段(70)により受信端の周
    波数帯域に適応された信号を送信するための混合手段(120)を含む請求項16に
    記載のトランシーバ。
  21. 【請求項21】 上記トランシーバは、上記スイッチング手段(40)によって
    接続される信号を減衰するための減衰手段(70)を含む請求項17に記載のトラン
    シーバ。
  22. 【請求項22】 上記トランシーバは、上記スイッチング手段(40)によって
    接続される信号を減衰するための減衰手段(70)と、この減衰手段(70)により受信
    端の周波数帯域に対して減衰された信号を送信するための混合手段(120)とを含
    む請求項17に記載のトランシーバ。
  23. 【請求項23】 上記トランシーバは、上記テスト信号が送信経路に沿って
    スイッチング手段(160)に到着する前にそのテスト信号を除去するための手段(15
    0)を含む請求項16又は17に記載のトランシーバ。
  24. 【請求項24】 上記トランシーバは、送信経路により生じた減衰を測定す
    るための手段(150)を含む請求項16又は17に記載のトランシーバ。
  25. 【請求項25】 上記トランシーバは、受信アンテナ(155)及び受信手段(90
    )を備え、そして上記トランシーバは、受信アンテナから受信手段の出力までの
    受信端の感度を決定するように構成される請求項16又は17に記載のトランシ
    ーバ。
  26. 【請求項26】 上記トランシーバの受信端は、受信手段(90)を備え、そし
    て感度を決定するために、制御手段(60)は、送信端から送信された信号のビット
    を受信手段(90)の出力信号のビットと比較するように構成される請求項16に記
    載のトランシーバ。
  27. 【請求項27】 上記トランシーバの受信端は、受信手段(90)を備え、そし
    て感度を決定するために、制御手段(60)は、送信端から送信された信号のビット
    を受信手段(90)からの出力信号のビットと比較するよう構成され、その出力信号
    はノイズを含む請求項17に記載のトランシーバ。
  28. 【請求項28】 上記スイッチング手段(40)は、送信経路にアナログ信号を
    接続するように構成された請求項16又は17に記載のトランシーバ。
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