JP2003511119A - スマート計量分配装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも１種の用品を、洗濯物や食器を処理するための電気器具に、計量および／または分配する、持ち運び可能な自己完備型の装置で、前記少なくとも１種の用品を入れておくための少なくとも１個のコンパートメントのついたハウジングを備え、前記少なくとも１個のコンパートメントはこれに対応する少なくとも１個のカバーで閉じる装置において：エネルギーを保存しそれを放出する手段を少なくとも１個備えて、その結果、洗浄サイクル中に間に合わせた所定の１回または複数回の時点で、前記用品を出せるようにしたことを特徴とする装置を目指すものである。前記手段が電池であると好ましく、蓄電池であるとより好ましい。また前記装置が、少なくとも１個のセンサーおよび／または少なくとも１個のアクチュエーターを備えて、洗浄条件が最適となったときを検出し、前記少なくとも１個のコンパートメントの少なくとも１個を開いて、用品出しを図るのも好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の分野】

本発明は、媒体中へ出される処理配合剤（treatment compositions）、特に布
地のケアや家庭用のケアで使用するのに必要な処理配合剤を、計量する装置に関
する。

【０００２】

【発明の背景】

本発明が適応可能な種々の計量装置のなかで、食器洗い機や洗濯機における、
処理配合剤を計量するための計量装置が代表的である。このような計量装置の多
くは、消費者が用品を中に入れておく少なくとも１個のコンパートメント（comp
artment）と、洗浄サイクル中に前記用品を洗浄用の水と混合させるようになっ
ている少なくとも１個の開口部とを、備えている。このような計量装置は、通常
、そのコンパートメントが、実質的に、洗浄サイクル１回分に必要な量の用品を
含むように設計されているということで、興味をもたれている。そしてこの計量
装置によって、処理しようとする物品へ、用品を計量し直接に出すことができる
。このような計量装置は、普通、何回でも使える。

【０００３】 計量装置には、何年にもわたって数多くの改良が施されてきたが、これらの改
良はすべて、洗浄中に、用品をよりよく計量しおよび／または出すことを目指し
たものである。特に用品を出す時点を、たとえば洗浄サイクルの最後の段階まで
、引き延ばせるようになっていることが重要な特徴であると思われていた。

【０００４】 計量装置には、コンパートメントを２個以上備えるものがある。この種の分配
装置は、たとえばUnileverによるEP.０.２３６１３６ A１に示されているように
、２種以上の用品で、それらを配合状態のままにしておくことはできないが同一
の洗浄水に加えなければならないという場合に用いられることが多い。

【０００５】 他にも計量装置には、洗浄サイクル中に段階を踏んでその内容物を出す手段を
備えるもの、あるいは、洗浄中に間に合わせたある時点で、たとえば遠心脱水時
や最後のゆすぎの間などに、出す手段を備えるものもある。段階を踏んで内容物
を出さなければならない装置の場合、たとえばProcter and GambleによるUS.４
，７０３，８７２に示されているように、開口部が限定形状となった孔（vent）
を備えている。また、洗浄サイクルにおいて内容物を出す時点を引き延ばされな
ければならない場合、その装置は、機械的手段を備えて、たとえば洗浄水の温度
や構成材料の収縮性の差異を利用する。たとえばUS.５，７６８，９１８の開示
する装置は、主要コンパートメントとこのコンパートメントを開放可能に閉じる
カバーとを備え、両方が２種の異なる材料からできている。洗浄前に、ユーザー
はこの装置に用品を入れてから、コンパートメントのカバーを閉じる。洗浄中、
洗浄水の温度が変化するとき、多くは最後のゆすぎのとき、カバーの収縮のほう
がコンパートメントの材料の収縮より大きくなってその結果、このカバーはコン
パートメントからずれて隙間ができて、これによって内容物が出るようになる。
洗浄中に間に合わせた１回の時点で用品を出す別の手段では、遠心脱水時の遠心
力を利用している。たとえばProcter and GambleによるUS.３，８８８，３９１
は、洗浄前にユーザーが閉じてから遠心力で開くカバーで、開放可能に閉じるコ
ンパートメントを使用する装置について、開示している。

【０００６】 他にも、洗浄中に間に合わせた１回の時点に用品を出す方法を改良するのに、
たとえばEP.０．２３６．１３６ A１に開示されたような、多孔性膜を使用する
態様など、いくつかが知られてきた。

【０００７】 本技術分野で知りうるこれまでの計量装置は、確かにいくつかの課題を解決し
てきた。しかし場合によっては、同じ洗浄機を使っていても、洗浄サイクルごと
に洗浄水の条件が変化してしまうようである。ここで洗浄水の条件は、洗浄しよ
うとする物品の量、使用する用品の性質や量、水の硬度、および他のパラメータ
ーに左右される。したがってこれまでの計量装置の主な問題点は、計量装置の開
口と用品出しを所定どおりに行えず、洗浄サイクルごとに変化しがちな洗浄水の
特徴にひたすら左右されてしまうということである。

【０００８】 したがって本発明の主要な目的の一つは、持ち運び可能で自己完備型であり、
その結果、家庭内での適用にかなう計量装置で、この装置の内容物を、洗浄サイ
クルの所定時に出す手段を備えるものを、ユーザーに提供することである。さら
に加えて本発明の目的は、洗浄機では出せなかった用品を出せる装置を提供する
ことである。

【０００９】

【発明の開示】

本発明は、持ち運び可能で自己完備型の、洗濯物や食器を処理するための電気
器具に、少なくとも１種の用品を計量および／または分配する装置で、前記少な
くとも１種の用品を入れておくための少なくとも１個のコンパートメントのつい
たハウジングを備え、この少なくとも１個のコンパートメントは、少なくとも１
個の対応カバーで閉じるようになっている装置において、エネルギーを蓄積し放
出するための少なくとも１個の手段を備え、その結果、洗浄サイクル中の１回も
しくは複数回の所定の時点に、前記用品を出せるようにしたことを特徴とする装
置を、目指すものである。

【００１０】 前記手段が電池であると好ましく、蓄電池であるとさらに好ましい。前記装置
が、少なくとも１個のセンサーおよび／または少なくとも１個のアクチュエータ
ーを備えて、洗浄水の条件の最適時を検出し、前記少なくとも１個のコンパート
メントの少なくとも１個を開いて、用品出しをはかるのも好ましい。

【００１１】

【発明の好適な態様の説明】

図１、２および３に示したように、本発明の計量装置（１）は、少なくとも１
個の開口部（１１）のついたハウジング（１０）を備えている。前記開口部（１
１）は、取り外し可能にカバー（１２）で閉じられる。ハウジング（１０）の内
部において、計量装置（１）は、電気機械的（electromechanical）構成要素の
ための少なくとも１個のコンパートメントと、他にも、計量分配する用品を入れ
ておく少なくとも１個の用品コンパートメント（１４）とを、備えている。この
少なくとも１個の用品コンパートメント（１４）は、計量装置（１）がひとたび
開いたら、その内容物を（段階を踏んで出す場合であっても）簡単にかつ完璧に
出せるようになった適切な形状であれば特に限定されない。そして計量装置（１
）も適切な形状であれば特に限定されないものの、たとえばあるひとつの態様で
の計量装置は、２個の半球からできており、一方の半球は出そうとする少なくと
も１種の用品を入れておく少なくとも１個の用品コンパートメント（１４）を備
え、他方の半球は電源を入れておくための電気機械的（electromechanical）コ
ンパートメント（１３）と、少なくとも１個のセンサー（１６）、アクチュエー
ターシステム（１７）と、論理制御プログラムを駆動するマイクロチップ（１８
）とを備える。

【００１２】 本発明による計量装置（１）は本来、物品処理に使用されるどのような種類の
用品であっても、適切に計量できる。布地のケアや食器のケアに使用される用品
を計量するのが好ましく、洗剤配合剤（detergent compositions）を計量するの
がさらに好ましい。本発明の計量装置（１）で適切に用いられる用品としては、
洗濯物の洗剤や添加物、漂白剤ベースの用品、次亜塩素酸塩ベースの用品、食器
洗い用の配合剤、芳香剤、脱臭用の配合剤、布地柔軟剤、殺菌剤、アイロンをか
けやすくするもの、洗剤起泡増進剤（酵素）などがあげられるが、これらに限定
されない。処理用品をいちどきにあるいは連続的に媒体中に出さなければならな
いときに、本発明の計量装置（１）が多様に利用できる。利用の形態としては、
食器洗い機、布地などの熱風乾燥、浴槽内にボディケア用品を出すこと、シャワ
ージェルやシャンプーを出すこと、食器の手洗いを補助する軽質液体洗剤をシン
クに出すこと、便器タンクに清浄用品や芳香用品を出すことなどが含まれるが、
これらに限定されない。以下の説明では、分かり易さを図って、洗濯物の洗浄機
において布地の処理に適用される計量装置（１）の実例について、述べることと
する。

【００１３】 計量装置（１）は、洗浄条件に応じて洗浄サイクル中に出そうとする用品の正
確な量を測定可能にする装置を意図している。ここで洗浄条件としては、洗浄し
ようとする物品の量、洗浄環境（たとえば洗浄水）の組成、洗浄に使用される用
品の性質などがあるが、これらに限定されない。

【００１４】 あるひとつの好適な態様では、ユーザー自身が計量を行う。たとえばこれは、
装置のコンパートメントのもつサイズをめやすにして、洗浄中に出そうとする用
品の正確な量を測定する。この場合、装置のコンパートメントは、たとえば計量
ラインアップマークのような、入れる用品の正確な量をユーザーが選択する際に
その助けとなる手段を備えている。あるいはまた、たとえばカートリッジが１回
分または複数回分の洗浄で使う所定量の用品を含むようになっていれば、ユーザ
ーは、計量装置（１）にこのカートリッジを収めるだけでよい。

【００１５】 別のもうひとつの態様では、装置自体が計量を行う。この装置は、少なくとも
１個のコンパートメントが洗浄中に再開閉できるように構成されている。この場
合、コンパートメントがラインアップマークをつけている必要がなく、ユーザー
は、洗浄に先だってコンパートメントを満杯にすればよい。そして洗浄中に、計
量装置（１）は、まず開いて用品を出し、続いて用品が十分な濃度になった時点
を感知し、最後に用品が計量を越えないように装置を閉じる。この場合、出そう
とする用品の特徴を成すひとつの組成をチェックすることにより、濃度感知を行
っている。たとえば、出そうとする用品が漂白剤である場合には、塩素レベルを
感知すればよい。当業者であれば、出そうとする用品に応じて、どの配合剤／組
成を感知すればよいかを決定できるであろう。無論この場合、対応する適切なセ
ンサー（１６）を計量装置（１）にとりつけて、制御論理プログラムもそれに適
応させておかなければならない。

【００１６】 計量装置（１）が閉じたときの形状は、たとえば立方体cubicなどの適当なも
のでよいが、ほぼ球体が、好ましい。そして、ひとたび閉じるとそのまま洗浄機
に配置できて、その全表面において、鋭い突起が処理される物品に損傷を与える
ことがないように、できる限り滑らかに設計されたものが、さらに好ましい。実
際、本発明の計量装置（１）の可能な利用法のひとつとして、洗濯物の洗浄機に
布地ケア用品を出すというものがある。このような利用法では、装置の表面はで
きる限り滑らかにして、洗濯中に、たとえ装置が開いているときでも、布地が裂
けるようなことがないようにする必要がある。また好適なひとつの態様における
計量装置（１）は、たとえばテーブルのような平らな表面に、装置を立たせる手
段を備える。この手段としては、たとえばハウジング（１０）の外側表面上に設
けた平らな部分やスタンドでよい。あるいはまた、計量装置（１）のなかで最も
重量のある電気系構成要素が、計量装置（１）の底部に配置されることによって
、装置が平らな表面におかれると常に直立で安定するようにしてもよい。

【００１７】 計量装置（１）は、ひとたび開いたときにも一体化して安定し、ユーザーが、
洗浄後に洗浄機のドラムから、いくつかに別れた部分部分を取り出す必要がない
ようになっているのが、もっとも好ましい。

【００１８】 ハウジング（１０）やカバー（１２）に使用される材料はどのような種類のも
のでもよく、さらに１種の材料からできていても複数種の材料からできていても
よい。ハウジング（１０）やカバー（１２）の材料は、プラスチックやゴムのよ
うな合成材料で、液体への耐性や温度変化への耐性を有するものが好適である。
この装置が、ひとたび閉じてからは液密状態になっていると、極めて好ましい。
当然のことだが、計量装置（１）の全部の構成材料は、使用条件に対して耐性を
有するように選択されることになっている。衣服を熱風乾燥する場合であればタ
ンブル内で衣服への損傷なく使用できるように、あるいは食器洗いの場合であれ
ば洗浄機内に入れてもよいように、構成材料が耐熱性であると好ましい。硬度の
ある材料の例としては、ポリプロピレン（polypropylene; PP）、ポリカーボネ
ート（polycarbonate; PC）、ブタジエンとスチレンのコポリマーなどがあげら
れるが、これらに限定されない。

【００１９】 ハウジング（１０）やカバー（１２）が、射出成形によってできたものである
と好ましい。２種以上の材料からできた場合、サンドイッチ成形プロセスであれ
ば、いくつかのインサート部分を別々に成形してから組み合わせるより安価であ
るため適切で好ましい。たとえば、サンドイッチ成形を使って、ハウジング（１
０）をハードプラスチックから作り、同時に滑りにくいゴム材料から作った部分
もできるようにする。（ハウジング（１０）およびカバー（１２）も含む）計量
装置の外側表面の少なくとも一部分がゴム状の材料からできていると好ましく、
それによって、洗浄機内で装置が回転することから生じる騒音を防止するうえで
助けとなる。あるいはまた本発明のひとつの態様によると、計量装置（１）を洗
浄機のドラムの壁に、たとえば磁石などによって、取り付けることも可能である
。このようにして、洗浄中のドラム内で前記計量装置（１）が回転することから
生じる騒音が消される、もしくは少なくとも実質的に減少する。

【００２０】 あるいはまた、ゴムスリーブを装置の主要本体とカバー（１２）のまわりに装
着してもよい。

【００２１】 本発明の計量装置（１）の重要な特徴として、エネルギーを蓄積し放出する少
なくとも１個の手段（１５）を備えて、その結果、前記計量装置（１）の内容物
を洗浄サイクル中の所与の所定時点に出せるようになっているということがある
。計量装置（１）がさらにこの手段にリンクした少なくとも１個のセンサー（１
６）を備えて、洗浄環境、たとえば洗浄水が、計量装置（１）を開き用品を出す
べき状況になったときを判定するようになっていると、極めて好ましい。さらに
この計量装置（１）が、カバー（１２）にリンクしたアクチュエーター（１７）
を備えて、洗浄中に前記カバー（１２）の開口部（１１）を作動するようになっ
ているのもまた好ましい。そしてこの計量装置（１）が、さらにマイクロチップ
（１８）を備えて、センサー（１６）から得たデーターを監視し、アクチュエー
ター（１７）に信号を送って、前記計量装置（１）が、洗浄サイクル中の正しい
時点に開くようにさせていてもよい。

【００２２】 本発明の計量装置（１）のやはり重要な特徴として、持ち運び可能ということ
がある。つまり、かさばり過ぎることなく重すぎることもなく、ユーザーが家庭
内で利用するのに、容易に携帯し操作できるということである。この装置は、自
動洗濯機や、衣類の熱風乾燥機のドラム、あるいは食器洗い機内に入れるような
寸法でなければならない。外のり寸法は最大でも２０cmを越えないのが好ましい
。何も入っていないときの総重量は、５kgを越えないのが好ましく、２．５kgを
越えないのがより好ましく、１kgを越えないのがさらにより好ましい。同時に、
ボール状の計量装置は、洗浄機のパーツとパーツとの間に、たとえば洗濯機や乾
燥機のドラムと外側ケーシングとの間に、はまりこまないようなサイズおよび／
または形状になっていなければならない、とりわけアメリカタイプの機器で留意
すべきである。

【００２３】 そして本発明の計量装置（１）のやはり重要な特徴として、自己完備型という
ことがある。自己完備型とは、計量装置（１）が、そこに用品がひとたび入って
閉じると、他の装置とは無関係に機能するという意味である。特定的な態様によ
れば、この装置は、それ自体の電源と、装置外側の洗浄環境を感知するだけで内
容物が出されるべき正しい時点を適切に判定するのに必要なすべての手段とを、
備えている。ただし、動力が、コイルトランスミッターを介して伝送され、これ
が別に設けられた発電機によって電気を受けるようになっているという別の態様
もある。

【００２４】 [エネルギー蓄積手段] 本発明の計量装置（１）の重要な特徴として、エネルギーを蓄積し放出する少
なくとも１個の手段（１５）を備えて、その結果、前記計量装置（１）の内容物
を洗浄サイクル中の所与の所定時点に出せるようになっているということがある
。前記手段が、計量装置（１）の電気系メカニカル構成要素内に保管されている
と好ましい。

【００２５】 好適なひとつの態様では、このような手段として、使い捨て電池または蓄電池
を用いる。そして再充電は不可能であっても通常の使用条件下で少なくとも１年
間は続くだけの十分なエネルギーを持っている電池であると、さらに好ましい。
ここで、通常の使用条件とは、１週間あたり１回から２回使用するということで
ある。たとえば、AA蓄電池または使い捨て電池を１個もしくは複数個を使えばよ
く、電池はこの装置内に収められる。電池の電圧出力は普通１．５から１２ボル
トであり、３から６ボルトであれば好適であり、たとえばDL２２３Aの６ボルト
電池を１個使えばよい。あるいはまた、さらに小型で長くもつリチウム電池もよ
い。

【００２６】 装置が蓄電池を備えている場合、ハウジング（１０）がプラグのリセス（rece
ss）を備えてユーザーが計量装置（１）を主要電源（main electricity）につな
いで電池を再充電できるようになっていると好ましく、あるいは、無線接続を介
して再充電してもよい。

【００２７】 本発明の変更態様では、エネルギー蓄積手段（１５）が、動作連動性のkineti
c電池になっている。この動作連動性の電池を構成する蓄電池は機械的動作と結
合しておりcoupled、この電池のいかなる動きも蓄積可能な電気に変換されるよ
うになっている。このような動作連動性の電池は、たとえば時計製造業などで知
られており、本発明による計量装置（１）の使用に適した動作連動性の電池の種
類は、当業者であれば適切に選択できるであろう。

【００２８】 [センサー技術] 本発明の計量装置（１）の重要な特徴として、図１および２に示されたように
、この装置が少なくとも１個のセンサー（１６）を備えるということがある。セ
ンサーとは、計量装置の洗浄環境、たとえば洗浄水における、刺激stimulusを検
出する、チップや同様の電子装置のことである。センサー（１６）がマイクロチ
ップ（１８）に直接接続されて、その刺激が、電気的衝動に変換されて、センサ
ー手段に送られ、次いでアクチュエーター（１７）に送られるのが、好ましい。
センサー（１６）は装置の電気系メカニカルコンパートメント（１３）内に収容
されて、たとえばブラケットやスクリューなどで固定される。マイクロチップ（
１８）はセンサー（１６）自体に一体化されているのが好ましく、電子回路とし
て、ベーシックプログラム、いわゆる論理制御プログラムを実行するものである
。この論理制御プログラムは、媒体（たとえば洗浄水）中で感知される洗浄パラ
メーターを種々組み込んで、さらに出すべき用品の種類についても組み込むこと
によって、前記用品の出すべき１回または複数回の時点を計算する。マイクロチ
ップ（１８）の電子回路を特定化する構成については、当業者であれば適切に選
択できるであろう。

【００２９】 センサー（１６）の構造や構成は、検出しようとする刺激に適合するようにな
っている。そしてセンサー（１６）の適切な構成の選択についても、当業者であ
れば容易に決定できる。本発明の計量装置（１）は少なくとも１個のセンサー（
１６）を備え、その洗浄環境中に発生する少なくとも１個の刺激に反応できるよ
うになっている。前記装置が検出する刺激の数が多くなればなるほど、用品をよ
り正確に計量し、および／または出せるようになることは、十分理解できるであ
ろう。本発明のさらなる態様を以下に示す。なお、この態様では、洗濯物の洗浄
機のドラム内の洗浄水を、計量装置（１）の洗浄環境の一例としてとりあげてい
る。なお、この実例によって、計量装置（１）の適用範囲を限定しようとするも
のではない。

【００３０】 このさらなる態様では、計量装置（１）はセンサー（１６）に接続しており、
さらにこのセンサーは、洗浄機の、たとえば粉末や添加物用の引き出し内に、あ
るいはまたパイプ内に、固定されている。前記センサー（１６）は、導電率アナ
ライザーとなって、水の添加があったときを判定する。前記導電率センサー（１
６）は、無線周波伝送リンクによって計量装置（１）に接続されている。これに
よって、すでにドラム内に水があった場合でも、その洗浄に水が添加されるとそ
れを判定できる。したがって計量装置（１）が、水が新たに添加されたことを、
すでにセンサーが洗浄サイクルの間に浸されていても、検出できるということで
ある。こうすると、洗浄サイクルにおいて、種々の工程判定していくうえで、計
量装置の正確性が高まり、その結果、計量装置の内容物を出す厳密な時点を、高
度に判定できるようになる。

【００３１】 上記したパラメーターはどれもひとつずつ検出できるが、計量装置が少なくと
も２個あるいは少なくとも３個のセンサーを組み合わせて、その結果、軽量装置
の内容物を出す正確な時をよりよく判定できるようになっていると、より好まし
い。実際、各パラメーター、たとえば温度は、洗浄機ごとにそしてプログラムご
とに変化しうるものである。被検出パラメーターをいくつか組み合わせることに
よって、洗浄サイクルにおける工程の判定がより正確になることがわかった。驚
くべきことにそのなかでも、導電率と加速度の検出を組み合わせることによって
、洗浄サイクル中で用品を出すべきときを極めて良好に判定できることもわかっ
た。これは、ドラムの導電率と加速度とを、洗浄水温度と組み合わせることによ
って、さらに向上する。

【００３２】 つまり上記のセンサー（１６）は洗浄条件を検出するのに用いられる。そして
この検出は、より詳しくは、（a）計量装置が学習メモリを有する場合に、洗浄
サイクルにおいてどの工程が主要なものであるかを学習していること、および／
または（b）計量装置がひとたび、選択しうる洗浄サイクルの特徴が何であるか
を知ってから、洗浄条件を判定すること、というふたつの端的なdistinct状況下
で行われるものである。その結果、感知によって、前記計量装置が、洗浄サイク
ルにおいてどの段階を実行しているかを検出できる。

【００３３】 [作動] カバー（１２）を開く手段が作動することによって、洗浄サイクル中、含まれ
ていた用品が出される。本発明の最初の態様では、カバー（１２）を開口して計
量装置の内容物を出すために、電池のようなエネルギー蓄積手段（１５）からの
み、たとえば電気モーターやソレノイドやニチノールワイヤのような電気機械的
アクチュエーター（１９）を介して、動力を得る。

【００３４】 本発明の次の好適な態様では、洗浄前にユーザー自身からもたらされた力学的
エネルギーを使って、カバー（１２）を開いた状態にする。この力学的エネルギ
ーは、メカニカルアクチュエーター（２０）に貯められる。用品を出すべきであ
ることを装置が検出したときに、電気機械的アクチュエーター（１９）（エネル
ギー蓄積手段（１５）から動力を得る）は、メカニカルアクチュエーター（２０
）に貯められていた力学的エネルギーを放出し、変換アクチュエーターとして機
能する。このような変換アクチュエーターの主要な存在根拠を以下に述べる。計
量装置（１）は容易に便宜良く使用できるように、できる限り軽量かつ小型でな
ければならない。そのためのよい方法は、その構成要素、特にエネルギー蓄積手
段（１５）のサイズを小さくすることである。カバー（１２）を開くエネルギー
量は、とりわけ大きく、たとえば電池だけでまかなおうとすると、この電池のサ
イズは非常に大きくなって、計量装置（１）の重量とサイズに関する上述の要求
を満たすことができない。そこで変換アクチュエーターを設けたことによって、
カバー（１２）を開くのに直接使われるエネルギーは、純粋に力学的エネルギー
とでき、消費者自身によってもたらすことができる。そしてエネルギー蓄積手段
（１５）、たとえば電池は、この力学的エネルギーを放出するためにだけ使われ
るので、サイズを小さくできる。

【００３５】 カバー（１２）を開いた状態にするための力学的エネルギーを成す手段は、適
切なものであれば特に限定されないが、図１から３に示されたように、本発明の
好適なひとつの態様では、前記力学的エネルギーは、コイルばね（２０）が成す
。このコイルばね（２０）が金属製であればさらに好適である。ユーザーがカバ
ー（１２）を押し込んで計量装置（１）を閉じたとき、力学的エネルギーによっ
て、コイルばね（２０）は圧縮されて負荷がかかる。コイルばね（２０）はこの
ばねエネルギーを装置内に保管するので、装置の開口部（１１）を作動するため
に電池から使われるエネルギー量は小さくなる。

【００３６】 本装置は、コイルばね（２０）を、その圧縮状態に、解除可能にreleasablyロ
ックするロック手段（２２）を備え（かくしてばねの圧縮エネルギーが装填され
）、このロック手段（２２）は、電池から動力をえた電気系メカニカルアクチュ
エーター（１９）によって解除される。図３のプランジャーを９０度時計回りに
回転した図４に示されたように、プランジャーロッド（２１）上に配置されたロ
ック歯locking tooth（２３）が、ロック手段（２２）を成すと好ましい。そし
てプランジャーロッド（２１）はカバー（１２）にリンクしている。図４、５、
６AからDに示されたように、電気系メカニカルアクチュエーター（１９）にリン
クしている引き込み可能なシャフト（２４）が、このロック歯（２３）に対応し
ている。そしてユーザーが装置を閉じると、電気系メカニカルアクチュエーター
（１９）のシャフト（２４）は、プランジャーロッド（２１）の止め歯（２３）
と係合し、その結果、ばねは圧縮段階でロックされる。

【００３７】 計量装置（１）が２個以上のコンパートメントを備える場合、コンパートメン
トごとにカバー（１２）で閉じて、このカバー（１２）は別々に設けられたプラ
ンジャーロッド（２１）にリンクしている。さらに各プランジャーロッド（２１
）は、対応する電気系メカニカルアクチュエーター（１９）のシャフトによって
ロックされたり解除されたりする。ユーザーが計量装置（１）を使って、洗浄前
に計量する用品の正確な量を測定しようとする場合、必要であれば任意に、プラ
ンジャーロッド（２１）に、種々の添加fill計量サイズに対する計量マークがつ
けられている。本発明のひとつの態様では、計量装置（１）のカバー（１２）は
取り外し可能である。たとえば、プランジャーロッド（２１）からねじを緩める
ようにして取り外すことができる。この場合、図３の下がわの図に示したように
、プランジャーロッド（２１）の最上端がねじ（２５）になって、カバー（１２
）の対応するねじに、はまるようになっている。あるいはまた、ねじのかわりに
、差し込み手段になっていてもよい。カバー（１２）とプランジャーロッド（２
１）との両方が、組み合わせ２条ねじ（matching double lead threads）になっ
て、係合がすばやくできるようになっていると好ましい。

【００３８】 計量装置（１）にひとたび用品が入って、洗浄機内に配される前に、ユーザー
は、オン／オフメカニズムを使って、計量装置のスイッチを入れなければならな
い。

【００３９】 本発明の第１の態様では、このオン／オフメカニズムはプランジャーロッド（
２１）の底部に一体化され、ユーザーが前記装置を閉じたときに装置を作動し、
洗浄中に装置が開いて装置に入れられていた用品を出しているときは装置を作動
させないように、機能している。

【００４０】 本発明の第２の態様でもやはり、オン／オフメカニズムはプランジャーロッド
（２１）とカバー（１２）とに付属するが、計量装置（１）の閉鎖とは無関係で
ある。そしてスイッチは「まわして作動させる」スイッチである。そこで装置の
スイッチを入れるために、ユーザーは、カバー（１２）を用いて、それをねじら
なければならない。

【００４１】 本発明の第３の態様においては、スイッチはプランジャーロッド（２１）にも
カバー（１２）にも関係せず、好ましくは、装置のハウジング（１０）の表面上
に配置されている。そしてこのスイッチは、他のいかなる作動にも無関係な、単
なる通常のスイッチでよい。

【００４２】 前記の第１の態様は、計量装置（１）が、洗浄中にその内容物を一方通行的に
出す場合に、好適である。このとき装置は、カバー（１２）が開口したあと、自
動的にスイッチオフとなる。この態様の利点の１つは、電池が、洗浄サイクルの
内容物を出していないときには消費されていないため、より長持ちするというこ
とである。前記の第２および第３の態様では、最初に内容物を出した後にスイッ
チオフにしないので、装置が、洗浄サイクル中に間に合わせた複数回の時点に内
容物を出すような手段になっている場合に、好適な構造となっている。

【００４３】 プランジャーロッド（２１）の一方の側が平らなスピン防止構造になっている
と、洗浄中の回転を防止できて好ましい。さらにこのことによって、カバー（１
２）をねじって計量装置（１）をオン／オフ作動している場合に、ロッドまでも
が回転してしまうことを防止できる。

【００４４】 電気機械的アクチュエーター（１９）としては、リニアアクチュエーターやロ
ータリーアクチュエーターのような適切な手段、たとえばサーボモーター、ソレ
ノイド、ステップモーター、パンケーキ型モーター（pancake motor）、あるい
は特注製造されたリニアアクチュエーターやロータリーアクチュエーター、そし
て永久磁石や電磁石などを用いることができる。計量装置（１）がコンパートメ
ントを２個以上備えていて、これらのコンパートメントを洗浄サイクル中で時間
をずらして開こうとする場合、この計量装置（１）は、コンパートメントが別々
に開口部（１１）を作動するように、それぞれ独立した電気機械的アクチュエー
ターを備えていると好ましい。

【００４５】 本発明の装置のひとつの態様では、図４および５に示されたようなソレノイド
が、電気機械的アクチュエーター（１９）を成す。このソレノイド（１９）は、
プランジャーピンのロック歯（２３）に入ったりそこから出たりする引き込み可
能なシャフト（２４）を、備えている。ソレノイド（１９）が電池で作動する場
合、そのシャフト（２４）はソレノイド（１９）コイル内に引き込まれ、プラン
ジャーロッド（２１）のロック歯（２３）から引き出されて、圧縮されたばね（
２０）内に含まれていたメカニカルエネルギーを放出し、かくしてカバー（１２
）を開いた状態に動かし、計量装置（１）から用品を出せるようになる。

【００４６】 図６A、B、CおよびDに示されたように、他にも電気機械的作動の形態がある。
たとえばカムタイプの往復運動（A）、カムタイプでレバーアーム旋回（B）、回
転ねじ込み式複条rotary threaded multi lead（C）、ラックとピニオン（D）、
あるいはクランクシャフトタイプ往復運動（図示せず）などである。

【００４７】 [コンパートメント／バルブ] 主要ハウジング（１０）は、少なくとも１種の用品を入れておくための少なく
とも１個の用品コンパートメント（１４）を備えている。全体的な含有容量は、
２０％分の超過が許容されたうえで１００mlであれば好ましく、２０％分の超過
が許容されたうえで１５０mlであればさらに好ましい。図１、２および３に示さ
れたように、プランジャーロッド（２１）が滑動してカバー（１２）を開閉でき
るように、コンパートメントの底部がえぐれていると、やはり好ましい。そして
このえぐられた部分が薬剤への耐性を有するプランジャーロッド（２１）のシー
ルで覆われて、傾斜コイルばね（a canted coil spring）で、ロッド上の摩耗調
整をしていると、さらに好ましい。薬剤への耐性を有するプランジャーロッド（
２１）のシールはたとえばテフロン（商標）製でよい。

【００４８】 ひとたび閉じた状態になったら、熱可塑性エラストマーガスケットが、計量装
置（１）のカバー（１２）とハウジング（１０）との間をシールしていると好ま
しい。前記ガスケットがソフトウレタンエラストマーからできていると、さらに
好ましい。

【００４９】 さらに加えて、ハウジング（１０）が、計量装置（１）の底部に配置された電
池用のフタを備えていると好ましい。これによって、電池が蓄電池ではなくて交
換しなければならないとき、ユーザーは、ここからアクセスできる。そしてこの
電池用のフタは、用品コンパートメント（１４）と同様に、熱可塑性エラストマ
ーガスケット、ソフトサントプレーンSANTOPRENE（商標）エラストマーガスケッ
トでシールされていると好ましい。そして電池用のフタなどがなく、電池が装置
内部にシールされたものであると、もっとも好ましい。この場合、電池交換はで
きないが、漏れに対する保全レベルは高くなる。

【００５０】 計量装置（１）がいくつかのコンパートメントを備えている場合、これらのコ
ンパートメントは、同一のカバー（１２）で閉じることもできるし、別々に閉じ
てもよい。本発明の第１の態様のコンパートメントは、ダイアフラムで閉じてい
る。これはカメラ産業で用いられるダイアフラム（絞り）と同様で、つまり、い
くつかのパネルが１枚ずつ重なりながら滑動している。別のもうひとつの態様の
コンパートメントは、伸縮自在に取り付けられたプレートで、１枚ずつ可動で、
それから段階を踏んで引き込まれる、つまり第１プレートが動いて第１コンパー
トメントを開いて、次いで第２プレートを押し動かして第２コンパートメントを
開いて・・・というように続く。このような開閉システムによって、サイズも小
さく消耗エネルギーも極めて低いシステムを用いながら、コンパートメントの開
閉を効率的に監視しているということである。

【００５１】 [その他の特徴] 本発明のひとつの態様では、計量装置（１）にはスキャナーが設けられて、ボ
トルのラベル上のバーコードを読みとることができるようになっている。これに
よってユーザーは、同一の計量装置（１）で、洗浄サイクル中に時間をずらして
出すべき異なる種類の用品を、計量し分配できる。この態様では、計量装置（１
）の少なくとも１個のセンサー（１６）がいくつかのプラグラムを有し、たとえ
ば漂白剤に１つのプログラム、柔軟剤には別のプログラムというように、用品の
種類ごとに各プログラムがリンクしている。洗浄前に、ユーザーはボトルを読み
とって、計量装置のセンサー（１６）が用品の種類を認識し、それにあった検出
プログラムにスイッチを入れる。スキャナーとしては、たとえばバーコードスキ
ャナーや無線周波認識（radiofrequency identification; RFID）スキャナーな
ど、いろいろな種類のものが使用できる。

【００５２】 別のもうひとつの態様では、電気管理電池負荷モニター（electronic guardia
n battery load monitor）として機能するLEDを少なくとも１個備えている。た
とえば、システムの電圧が適性であるとき、そのLEDは点滅する。しかし電圧が
低下すると定常的に光りつづける。LEDは電気系メカニカルコンパートメント（
１３）に固定されており、しかも装置の外側からでもプラスチックの光導体を通
して目視できるようになっている。あるひとつの態様では、LEDは洗浄終了時に
、用品が良好に出たことを消費者に知らせるために、たとえば点滅によって信号
を送る。あるいはまた、信号音を送ることもできる。

【００５３】 [内容物] 本発明による計量装置（１）は、多くの場合、どのような種類の用品であって
も、適切に出すことができる。布地や食器のケアに使用する用品を計量するので
あれば好ましく、洗剤配合剤（detergent compositions）を計量するのであれば
さらに好ましい。本発明の計量装置（１）で適切に用いられる用品としては、洗
濯洗剤や洗濯添加物、漂白剤ベースの用品、次亜塩素酸塩ベースの用品、食器洗
い用の配合剤、芳香剤、脱臭用配合剤、布地柔軟剤などがあげられるが、これら
に限定されるものではない。

【００５４】 これらの用品はどのような形態で使われてもよい。液体媒体やゲル媒体中のナ
ノ組成物、顆粒、液体、固体ブロックを粉砕したもの、泡体、気体、エアゾール
、サラミソーセージ型で薄く切って計量されるもの（salami to be dosed in sl
ices）、メガパール型（mega-pearls）などの形があるが、これらに限定される
ものではない。

【００５５】 [制御論理] 計量装置（１）がひとたび構成されて作動可能状態になってからも、この装置
はなお２つのパラメーターを組み込まなければならない。つまり、使用する用品
の種類と、洗浄サイクルの種類の２つである。洗浄サイクル中の用品が出される
段階で、その用品の種類が決定されることになる。本発明の課題は、この計量装
置（１）を用いて出しうる用品を徹底的にリストアップすることではないし、洗
浄サイクル中で用品を出すべき時を説明することでもない。これらのことは、当
業者にとっては通常の知識範囲内のことである。そして、どの用品およびどの洗
浄サイクルの種類を選択するかという決定および記憶は制御論理プログラムの役
目であり、これは、計量装置のマイクロチップ（１８）によって駆動される。つ
まり、制御論理プログラムによって、用品を出す特定時点を決定できるようにな
る。

【００５６】 まず、計量装置（１）は出すべき用品で何であるかを記憶しなければならない
。あるひとつの態様では、その用品の種類は、プログラミングによって計量装置
（１）に組み込まれる。これは、たとえば用品容器のラベルをスキャンすること
によって、ユーザーが自分でできる。この場合、そのラベルには計量装置（１）
が読み取れるようなバーコードがついている。別のもうひとつの態様では、計量
装置（１）がある１種類の用品のみに使用される構成になっていて、つまりこの
用品の種類は、計量装置（１）が製造された時点で記憶されている。

【００５７】 次に計量装置（１）は、どの種類の洗浄サイクルが使用されるかについて、特
に、洗浄サイクル中のどの段階（主要となる洗浄、ゆすぎ、その他・・・）が主
要であるかについて記憶しなければならない。一般的に消費者は最大で２・３種
類の洗浄プラグラムを使用することが、知られている。そしてその洗浄プログラ
ムごとに、サイクルの全体的長さ、温度、ゆすぎ回数などが異なる。しかし、数
回の「試し」洗浄を行えば、計量装置（１）は容易に学習できる。この場合上記
したように、計量装置（１）は学習メモリーを有して、最初の洗浄中に、それぞ
れの特性で異なる３種の洗浄タイプを学習する。

【００５８】 計量装置（１）がひとたび、使用可能な異なる種類の洗浄サイクルの特徴およ
び出すべき用品の種類をメモリーに入れて、センサー（１６）を使って、どの種
類の洗浄サイクルを選択したかと洗浄サイクルのどの段階を実行中であるかとに
ついて、感知させ、計量装置（１）に伝えさせることによって、洗浄サイクルの
正しい時点で用品を出すことができるようになる。たとえば、酵素を連続的に出
し主要洗浄に入ってから特定の阻害因子によって酵素を阻害すること、あるいは
最初のゆすぎのときに漂白剤を出すこと、もしくは繊維柔軟剤のようなゆすぎ添
加剤、アイロンをかけやすくする物、色のケア用品などを最後のゆすぎのときに
出すことなどである。これらは実例をあげたまでで、すべてを尽くしたわけでは
なく、処理される物品の種類に応じて、他の種類の処理（食器洗い、熱風乾燥、
その他）にも適用できる。

【００５９】 [本計量装置を用いるプロセス] 本発明のもうひとつの目的は、請求項１から７に記載の装置を用いて、洗濯物
や食器を処理する電気器具に、少なくとも１種の用品を計量および／または分配
するためのプロセスを提供することであり、このプロセスは： （ｉ）前記少なくとも１種の用品を前記装置に入れる工程； （ｉｉ）前記装置を手で閉じて、それによって装置にメカニカルエネルギーで負
荷をかけて、装置のスイッチをオンにする工程； （ｉｉｉ）前記装置を、処理しようとする洗濯物や食器物品と共に、前記電気器
具内に配し、この電気器具を始動して処理サイクルを図る工程： （ｉｖ）洗濯物や食器の処置がひとたびすんだら、それらと共に、前記装置を前
記電気器具から取り出す工程とを有することを特徴とする。

【００６０】 計量装置（１）を使用する電気器具としては、縦置き型洗濯機、横置き型洗濯
機、自動食器洗い機、あるいは熱風衣類乾燥機などがあるが、これらに限定され
るものではない。

【００６１】 前述したように計量装置（１）は、カバー（１２）を押して装置を閉じる前に
、カバー（１２）をねじって始動させるものもある。あるいはまた、計量装置（
１）がプランジャーロッドの底部に電気スイッチを備えており、この電気スイッ
チによって、ユーザーがカバー（１２）を押し込んで電気回路を閉じて装置を閉
じまた、装置を動かし始める。さらにまた、オン／オフスイッチはプランジャー
ロッド（２１）やカバー（１２）とは無関係で、装置のハウジング（１０）の表
面に配置されたスイッチになっているものもある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による、閉じた状態の計量装置の断面図で、カバーは装置の外側に向か
って開く位置づけになっている。

【図２】 本発明による、開いた状態の計量装置の断面図で、カバーは装置の内側に向か
って開く位置づけになっている。

【図３】 本発明による計量装置のハウジングとカバーとプランジャーロッドの断面図で
ある。

【図４】 アクチュエーターの態様を示す図である。

【図５】 アクチュエーターの別の態様を示す図である。

【図６】 計量装置を閉じた状態で固定するための、ロックメカニズムの４種の態様（A,
B, C, D）を示す略図である。

【符号の説明】

１ 計量装置 １０ ハウジング １１ 開口部 １２ カバー １３ 電気系メカニカルコンパートメント １４ 用品コンパートメント １５ エネルギー蓄積放出手段 １６ センサー １７ アクチュエーターシステム １８ マイクロチップ １９ 電気系メカニカルアクチュエーター ２０ メカニカルアクチュエーター ２１ プランジャーロッド ２２ ロック手段 ２３ ロック歯 ２４ シャフト ２５ ねじ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＢＺ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ， ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｅ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ， ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 ドロシー、ヘレン、ダブネット ベルギー国ベー‐1090、ブリュッセル、リ ュ、ユイテンホーブ、21 (72)発明者 ジャン‐リュク、アザニ イタリー国ローマ、ビア、エッフェ．ブゾ ーニ、３ (72)発明者 ブラッドフォード、スコット、バーロン ベルギー国ベー‐1780、ウェメル、ニール ホフラーン、35 (72)発明者 トッド、ミッチェル、デイ アメリカ合衆国オハイオ州、ベセル、ファ イト、ロード、12275 (72)発明者 ルカ、ディアマンティ イタリー国ローマ、ビア、ツィニャーゴ、 22 (72)発明者 クリストファー、ローレンス、スミス アメリカ合衆国オハイオ州、リバティー、 タウンシップ、サマービル、レイン、6221 Ｆターム(参考） 3B082 CC04 3B155 AA01 AA21 CB35 CD11 CD16 GB02 HB08 HC00 KA13 LB04 MA02

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも１種の用品を洗濯物や食器を処理するための電気器具に計量および
   ／または分配する、持ち運び可能な自己完備型装置で、前記少なくとも１種の用
   品を入れておくための少なくとも１個のコンパートメントのついたハウジングを
   備え、前記少なくとも１個のコンパートメントはこれに対応する少なくとも１個
   のカバーで閉じる装置において： 洗浄サイクル中の所定の１回または複数回の時点で、前記用品を出せるように、
   エネルギーを蓄積しそれを放出する手段を少なくとも１個備えていることを特徴
   とする装置。
2. 【請求項２】 エネルギーを蓄積しそれを放出する前記一つの手段は、電池によって達成され
   ることを特徴とする、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 前記電池が蓄電池である、請求項２記載の装置。
4. 【請求項４】 前記少なくとも１個のコンパートメントのカバーを開く、少なくとも１個のア
   クチュエーターをさらに備える、請求項２または３記載の装置。
5. 【請求項５】 カバーにリンクするメカニカルアクチュエーターが前記アクチュエーターを成
   し、消費者が、前記装置を洗浄機に配置するに先立って、カバーを押し込んだと
   きに、前記メカニカルアクチュエーターにメカニカルエネルギーを手で負荷させ
   て、そしてこのメカニカルエネルギーは、ロック手段を介してメカニカルアクチ
   ュエーターを負荷位置にロックすることによって、蓄積され、さらにこのメカニ
   カルエネルギーは、電池によって動力を与えられた電気機械的なアクチュエータ
   ーによって前記ロック手段が解除されたときに、放出される、請求項４記載の装
   置。
6. 【請求項６】 前記メカニカルアクチュエーターが金属製のコイルばねで、前記メカニカルエ
   ネルギーがばね圧縮エネルギーで、さらに前記電気系メカニカルアクチュエータ
   ーがソレノイドで、そして（a）可動プランジャーロッド上に配置されたロック
   歯が前記ロック手段を成し、（b）ソレノイドのシャフトが前記ロック歯に入り
   こんで前記ばねをロックしたり、前記ロック歯から出て前記ばねを解除したりす
   る、請求項５記載の装置。
7. 【請求項７】 少なくとも１個のセンサーを備えて、前記装置の洗浄環境の構成要素を分析し
   、アクチュエーターが前記少なくとも１個のコンパートメントを開くべきときを
   判定する、請求項４から６のいずれかに記載の装置。
8. 【請求項８】 請求項２から７のいずれかに記載の装置に使用するための、電池および／また
   はアクチュエーターにリンクしているセンサー。
9. 【請求項９】 請求項１から７に記載の装置を用いて、洗濯物や食器を処理する電気器具に、
   少なくとも１種の用品を計量分配する方法において： （ｉ）前記少なくとも１種の用品を前記装置に入れる工程； （ｉｉ）前記装置を手で閉じて、それによって装置にメカニカルエネルギーで負
   荷をかける工程； （ｉｉｉ）前記装置を、処理しようとする洗濯物や食器物品と共に、前記電気器
   具内に配し、この電気器具を始動して処理サイクルを図る工程： （ｉｖ）洗濯物や食器の処理がひとたびすんだら、それらと共に、前記装置を前
   記電気器具から取り出す工程とを有することを特徴とする方法。