JP2003510635A - 組合型フィルム前進/巻き戻し機構を備えるカメラ - Google Patents

組合型フィルム前進/巻き戻し機構を備えるカメラ

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JP2003510635A JP2001525466A JP2001525466A JP2003510635A JP 2003510635 A JP2003510635 A JP 2003510635A JP 2001525466 A JP2001525466 A JP 2001525466A JP 2001525466 A JP2001525466 A JP 2001525466A JP 2003510635 A JP2003510635 A JP 2003510635A
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ビットナー,ウィルフリード
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コンコード・カメラ・コーポレーション
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    • G03B1/00Film strip handling
    • G03B1/02Moving film strip by pull on end thereof

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Abstract

(57)【要約】 本発明のカメラは、フィルムをフィルムカセットからフィルム経路まで且つフィルムスプールまで前進させると共に、フィルムがフィルム経路内で露光された後、フィルムをカセット内へ巻き戻す組合型フィルム前進/巻き戻し機構12を備えることが好ましい。組合型フィルム前進/巻き戻し機構12は、装填過程を開始するためフィルムをフィルムカセットから押し出し、次に、フィルムがフィルムスプールまで押し出された後、フィルムを引き出して該フィルムをフィルムスプールの周りに巻くことが好ましい。好ましくは、組合型フィルム前進/巻き戻し機構12は、手動操作され且つフィルムを前進させ又はフィルムを巻き戻す何れかのために作動させることができる。更に、組合型フィルム前進/巻き戻し機構は、組合型フィルム前進/巻き戻し機構が巻き戻し位置にあるとき、フィルムの押し出しを阻止すると共に、組合型フィルム前進/巻き戻し機構が前進位置にあるとき、フィルムを巻き戻す相互係止装置26を備えることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
本発明のカメラは、フィルムをフィルムカセットから前進させ且つフィルムを
フィルムカセット内へ巻き戻す改良された組合型フィルム前進/巻き戻し機構を
備えることが好ましい。好ましくは、本発明のカメラは、手動のアドバンストフ
ォトシステム(APS)再使用可能カメラである。本出願は、その内容を参考と
して引用し、本明細書に含めた、「APSカメラ用の巻き戻し相互係止装置(R
ewind Interlock For APS Camera)」という名
称の同一人に譲渡された出願係属中の特許出願第09/400,951号に関す
る主題を含んでいる。
【0002】 カメラは、典型的に、フィルムカセットを受け入れるフィルムカセットコンパ
ートメントと、フィルムスプールと、及びフィルム経路とを備えている。フィル
ムスプールは全体として、カメラに取り付けられ且つフィルムカセットコンパー
トメントが配置される側と反対のカメラの側部にてフィルムスプールコンパート
メント内へ配置されている。フィルム経路は、フィルムカセットコンパートメン
トとフィルムスプールコンパートメントとの間の領域により画成されており、典
型的に、フィルム露光領域を含む。一度びフィルムカセットがカメラ内へ装填さ
れたならば、典型的に、フィルムをフィルムカセット外に且つフィルム経路に沿
って動かし、次に、フィルムをフィルムスプールの周りに巻くことによりフィル
ムが装填される。露光されたならば、フィルムをフィルムスプール及びフィルム
経路から動かして、フィルムカセットに戻す。
【0003】 フィルムをフィルムスプールの周りに装填するため、モータ作動の35mmカ
メラは典型的に、フィルムスプールを回転させてフィルムをフィルムカセットか
ら引っ張り、フィルムをフィルム経路に沿って引き出し且つフィルムをフィルム
スプールに巻くモータを備えている。フィルムを装填する前に、35mmフィル
ムカセットから伸びる露光したフィルムの先端を手操作でフィルムスプールに巻
かなければならない。露光後、フィルムをフィルムカセット内へ巻き戻すため、
同一のモータ又は別のモータがフィルムカセットのスピンドルを回転させ、フィ
ルムをフィルムカセット内へ引っ張って戻す。
【0004】 比較的最近、アドバンストフォトシステム(APS)フィルムが開発されてい
る。APSフィルムカセットは、露光したフィルムの引出し先端を備えていない
が、フィルムをカセット内で光密封するため、遮光ドアを備えている。APSフ
ィルムは従来の35mmフィルムよりも薄く且つ35mmフィルムと異なり、カ
セットから押し出すことができる。実際には、APSフィルムは、露光したフィ
ルムの引出し先端を有しないため、フィルムをカセットから最初に動かすために
は、フィルムをカセットから押し出さねばならない。APSフィルムを装填する
には、フィルムカセットの遮光ドアを開け、フィルムカセットのスピンドルを回
すことによりフィルムをカセットから押し出す。1つの型式のAPSカメラにお
いて、フィルムを露光する前に、フィルムをフィルムスプールの周りに装填する
。このことは、フィルムをフィルム露光領域に渡って且つフィルムスプールの周
りで押し出すことを含む。この装填過程を完了させるためには、フィルムをフィ
ルムスプールの周りに巻く。装填が完了した後、露光させるべき最初のこまがフ
ィルム露光領域内へ位置し、その他のこまはフィルムスプールの周りに巻かれる
。1つのこまを露光させた後、露光済みのこまをフィルムカセット内へ移動させ
、露光させるべき次のこまをフィルムスプールからフィルム露光領域に移動させ
る。
【0005】 その他の型式のAPSカメラは、上述したようにフィルムを「装填」しない。
こうしたその他のAPSカメラにおいて、フィルムの最初のこまをカセットから
フィルム露光領域に前進させる。このこまを露光させた後、その露光済みのこま
をフィルムスプールまで動かし、露光させるべき次のこまをフィルムカセットか
らフィルム露光領域まで動かす。全ての露光が行なわれる迄、この過程が続行す
る。その後、フィルムをフィルム露光領域に亙ってフィルムスプールから移動さ
せ且つフィルムカセット内へ戻す。
【0006】 モータ作動式APSカメラにおいて、フィルムカセットのスピンドルを回転さ
せ且つAPSフィルムをカセットから押し出すために、モータを使用することが
できる。一度びAPSフィルムがフィルムスプールの周りで巻かれ始めると、同
一のモータ又は別個のモータによりフィルムスプールを回転させ、フィルムをフ
ィルムスプールの周りに完全に巻くことができる。
【0007】 35mmカメラは、フィルムを前進させず、また、APSカメラはフィルムを
フィルムカセットから前進させる必要があるため、APSフィルムを現像する機
構を開発しなければならないことが理解されよう。更に、手動型APSカメラに
おいて、APSフィルムを前進させるため、非モータ作動式機構を開発する必要
がある。本発明は、APSフィルムを遮光ドアを有するAPSフィルムカセット
から前進させ且つ該APSフィルムカセット内へ巻き戻すための改良されたカメ
ラに関するものである。本発明はまた、フィルムを巻き戻すときに、カメラのユ
ーザがフィルムをフィルムカセットから前進させたり、フィルムを前進させるべ
きとき、フィルムをフィルムカセット内へ巻き戻すことを阻止する相互係止装置
を有するカメラにも関するものである。
【0008】
【発明の概要】
本発明のカメラは、手動の再使用可能なAPSカメラであることが好ましい。
しかし、このカメラは、上記の型式のカメラである必要はなく、また、本発明の
特徴は、その他の型式のカメラに採用することも可能である。本発明のカメラは
、フィルムをフィルムカセットから前進させ又は押し出し且つフィルムをフィル
ムカセット内へ巻き戻す組合型前進/巻き戻し機構を備えることができる。更に
、本発明のカメラは、フィルムカセットコンパートメントと、フィルム経路と、
フィルムスプールとを備えることが好ましい。フィルムカセットコンパートメン
トは、フィルムカセットを受け入れる領域をカメラ内部に画成する。好ましくは
、フィルムカセットコンパートメントはAPSフィルムカセットを受け入れるこ
とが可能であるようにする。フィルムカセットからのフィルムをフィルムスプー
ルに巻くことができるように、フィルムスプールはカメラに回転可能に取り付け
られる。フィルムカセットコンパートメントとフィルムスプールとの間にフィル
ム経路が配置されている。このフィルム経路はまた、フィルムに像を形成すべく
フィルムが露光される露光領域も画成する。
【0009】 1つの実施の形態において、フィルムカセットをカメラ内へ装填した後、フィ
ルムの前縁をフィルム経路に沿ってフィルムカセットからフィルムスプールまで
移動させ、フィルムの最初のこまをフィルム露光領域内へ配置する。フィルムの
最初のこまが露光された後、そのこまをフィルムスプールまで前進させ、次のこ
まをフィルム露光領域まで前進させる。望む全ての露光が行なわれる迄、このよ
うにしてカメラの操作を続行する。フィルムを露光させた後、フィルムカセット
をカメラから取り外そうとするならば、フィルムをフィルム経路に沿ってフィル
ムスプールから移動させ且つフィルムカセット内へ戻すことにより、フィルムを
フィルムカセット内へ巻き戻す。
【0010】 組合型前進巻き戻し機構は、カメラに回転可能に取り付けられ且つフィルムカ
セットのスピンドルに接続することができる。第1の方向に回転させたとき、組
合型フィルム前進/巻き戻し機構は、フィルムカセットのスピンドルを回転させ
ることによりフィルムをフィルムカセット外に押し出す。また、フィルムがフィ
ルムスプール迄、押し出された後、フィルムをフィルムスプールに巻くためフィ
ルムスプールを第1の方向に回転させるとき、この組合型前進/巻き戻し機構は
また、フィルムスプールを回転させることができる。これと比較して、組合型前
進/巻き戻し機構を第2の方向に回転させると、フィルムカセットのスピンドル
は第2の方向に回転して、フィルムをカセット内へ且つカセットのスピンドルの
周りに巻く。組合型前進/巻き戻し機構をフィルムカセットのスピンドル及びフ
ィルムスプールに接続する歯車列をカメラ内に含めることもできる。
【0011】 フィルムを装填するためには、組合型前進/巻き戻し機構を第1の方向に回転
させて、フィルムカセットのスピンドルを回転させ且つフィルムスプールを回転
させる。このスピンドルの回転により、フィルムの前縁はフィルムカセットから
押し出され且つフィルム経路内へ入る。フィルムがフィルム経路に入ると、フィ
ルムの前縁はフィルム経路を横断し且つ組合型フィルムの前進/巻き戻し機構の
回転により同様に回転するフィルムスプールに達する。フィルムスプールが回転
すると、フィルムは引っ張られ且つフィルムスプールの周りに巻かれる。組合型
前進/巻き戻し機構を第1の方向に更に回転させると、フィルムの前縁はフィル
ムスプールに巻かれる。フィルム露光領域内でフィルムの各こまが露光された後
、フィルムスプールを回転させ、フィルムの露光済みのこまをフィルムスプール
周りで引っ張り且つ現像すべき次のフィルムのこまをフィルム露光領域に進める
【0012】 このカメラで写真を撮った後、この組合型フィルム前進/巻き戻し機構を第2
の方向すなわち巻き戻し方向に回転させる。この方向に向けて、歯車列は組合型
フィルム前進/巻き戻し機構をフィルムスプールではなくて、フィルムカセット
のスピンドルに接続する。このように、フィルム前進及び巻き戻し機構の回転に
より、フィルムスピンドルは第2の方向に回転して、フィルムを引っ張る、すな
わちフィルムカセット内へ巻き戻す。
【0013】 組合型フィルム前進/巻き戻し機構は、その動作が望ましくないとき、フィル
ムがフィルムカセット外に又はフィルムカセット内へ移動するのを阻止する相互
係止装置を更に備えることができる。この相互係止装置は、この相互係止装置が
第1の位置にあるとき、組合型フィルム前進/巻き戻し機構が第2の方向すなわ
ち巻き戻し方向に回転するのを阻止する。この相互係止装置はまた、該相互係止
装置が第2の位置にあるとき、組合型フィルム前進/巻き戻し機構が第1の方向
すなわち前進方向に回転してフィルムを巻き戻すのを阻止することもできる。こ
のように、この相互係止装置は、フィルムが所望の方向と反対の方向に移動する
のを阻止する。
【0014】 1つの好ましい実施の形態において、相互係止装置は、第1の位置及び第2の
位置を有する引込み可能な巻き戻しクランクを備えている。巻き戻しクランクが
その第1の位置まで完全に回転すると、巻き戻しクランクは組合型フィルム前進
/巻き戻し機構の溝の内部に嵌まる。この相互係止装置は、バネ機構及び摺動可
能なプレートを更に備えることができる。この摺動可能なプレートは、引込み可
能な巻き戻しクランクを第1の位置と第2の位置との間で回転させることにより
移動する。その第1の位置にあるとき、摺動可能なプレートは組合型フィルム前
進及び巻き戻し機構が第2の方向に移動するのを阻止し、その第2の位置にある
とき、摺動可能なプレートは、組合型フィルム前進及び巻き戻し機構がその第1
の方向に向けて移動するのを阻止する。
【0015】 バネ機構は、該機構が組合型フィルム前進/巻き戻し機構と共に回転するよう
に、組合型フィルム前進及び巻き戻し機構に取り付けられることが好ましい。こ
のバネ機構は、摺動可能なプレートの位置に依存して、組合型フィルム前進/巻
き戻し機構が、第一及び第2の方向の何れか又はその双方に回転するのを阻止し
得るようにカメラに堅固に取り付けられた静止支持体と係合可能である。巻き戻
しクランク及び摺動可能なプレートがそのそれぞれの第1の位置にあるとき、バ
ネ機構が静止支持体と係合して組合型前進/巻き戻し機構がその第2の方向すな
わち巻き戻し方向に回転するのを阻止する。巻き戻しクランクがその第2の位置
まで移動すると、摺動可能なプレートはその第2の位置まで移動する。バネ機構
が摺動可能なプレートの移動に応答して静止支持体に係合し、組合型前進/巻き
戻し機構がその第1の方向に移動するのを阻止する。更に、バネ機構が摺動可能
なプレートのこの動作に応答し、静止支持体を非係合状態にし、組合型前進/巻
き戻し機構が第2の巻き戻し方向に回転するのを許容する。
【0016】 その第1の位置と第2の位置との間に任意の回転位置を含む第3の位置まで巻
き戻しクランクを回転させると、摺動可能なプレートは移動してバネ機構と非係
合状態となる。一度び非係合状態となったならば、バネ機構は静止支持体と係合
し、組合型前進/巻き戻し機構が第1の方向及び第2の方向の双方に回転するの
を阻止する。
【0017】 このように、フィルムをフィルムカセットからフィルムスプールまで前進させ
るためには、巻き戻しクランクは第1の位置になければならない。同様に、フィ
ルムを巻き戻すためには、巻き戻しクランクは第2の位置になければならない。
このため、カメラのユーザがフィルムを誤った方向に動かすのが阻止され、巻き
戻しクランクが適正に配置されていない限り、フィルムを適正な方向に向けて動
かすことができない。
【0018】 上述したように、本発明のカメラは、組合型フィルム前進/巻き戻し機構をフ
ィルムカセット及びフィルムスプールの何れか一方又はその双方に接続する歯車
列を備えることが好ましい。好ましくは、この組合型フィルム前進/巻き戻し機
構は手動操作式であり、歯車列がその駆動力をフィルムカセット又はフィルムス
プールのスピンドルの何れか一方又はその双方に伝導する。組合型フィルム前進
/巻き戻し機構がその第1の方向に回転されると、歯車列はその組合型フィルム
前進/巻き戻し機構をフィルムカセットのスピンドル、及びフィルムスプールに
接続する。フィルムをフィルムスプールに装填すべきとき、この組合型フィルム
前進/巻き戻し機構は、その第1の方向に回転されて、フィルムをフィルムカセ
ットからフィルム経路内へ且つフィルムスプールの周りに押し出す。
【0019】 フィルムは、フィルム経路内で比較的緊張状態となる迄、フィルムカセットか
ら押し出される。一度びフィルムが比較的緊張状態となったならば、歯車列が組
合型前進/巻き戻し機構をフィルムカセットのスピンドルから切り離す。この時
点において組合型前進/巻き戻し機構はフィルムスプールに接続され、このため
、組合型前進/巻き戻し機構が第1の方向に回転するとき、フィルムスプールは
フィルムをフィルムスプールの周りに引っ張るように回転する。以下に説明する
ように、組合型前進/巻き戻し機構が更に回転すると、フィルムカセットのスピ
ンドルは組合型前進/巻き戻し機構から非係合状態となるために、これが為され
る。歯車列の一部分がクラッチとして作用し且つフィルムがフィルムスプールの
周りに巻かれ始めた後、その機構をスピンドルから切り離すため、この作用が為
される。このように、組合型前進/巻き戻し機構を更に回転させると、フィルム
スプールは回転するが、フィルムカセットのスピンドルは回転せず、フィルムを
カセットからフィルムスプールに引っ張る。要するに、最初に、フィルムをフィ
ルムカセットから押し出し、次に、フィルムがフィルム経路内で十分な緊張状態
となったならば、フィルムをカセットから引き出すことにより、フィルムはカセ
ットから移動する。
【0020】 露光が為され且つフィルムをフィルムカセット内へ巻き戻すべきとき、この組
合型フィルム前進/巻き戻し機構をその第2の方向に回転させることができる。
この第2の方向に回転されたとき、歯車列が組合型フィルム前進/巻き戻し機構
をフィルムスプールから切り離す。このため、組合型フィルム前進/巻き戻し機
構の回転は、フィルムカセットのスピンドルのみを回転させ、フィルムを引っ張
り且つフィルムカセット内へ巻き戻す。組合型フィルム前進/巻き戻し機構が第
2の方向に回転されたときに、この組合型フィルム前進/巻き戻し機構をフィル
ムスプールから切り離すためには、歯車列の歯車の1つを枢動プレートに枢動可
能に取り付けることができる。歯車列が枢動可能に取り付けられているため、組
合型フィルム前進/巻き戻し機構が第2の方向に回転することにより、歯車列の
回転が枢動可能に取り付けられた歯車を押して、歯車列の他の歯車の少なくとも
1つと非係合状態となるようにする。一度びこの枢動可能に取り付けられた歯車
が非係合状態となったならば、組合型フィルム前進/巻き戻し機構は最早、フィ
ルムスプールに接続されておらず、組合型フィルム前進/巻き戻し機構の回転は
フィルムスプールに伝達されない。
【0021】 本発明のカメラは、露光したフィルムがフィルムカセット内へ巻き戻された後
、露光したフィルムをフィルムカセットからフィルム露光領域内へ前進させて戻
すことにより、フィルムの二重露光を阻止する巻き戻し相互係止装置を更に備え
ることができる。APSフィルムを押し出すことができ、また、フィルムカセッ
トから押し出されるため、巻き戻した露光済みのフィルムがフィルムカセットか
ら押し出され且つ再度露光される可能性がある。この状態が 生ずるならば、誤
って写真を駄目にする可能性がある。この状態の発生を阻止するためには、本発
明のカメラは巻き戻し相互係止装置を備えることができる。
【0022】 巻き戻し相互係止装置は、回転可能なポール(pawl;爪部)と、回転可能
な相互係止レバーと、フィルムの駆動機構に接続された回転可能なホイールとを
備えることができる。このホイールは、上述した組合型前進/巻き戻し機構の一
部とし又は多岐に亙るフィルム前進及び巻き戻し機構の任意のものに接続された
ホイールとすることができる。このホイールは、フィルムをカセットからフィル
ムスプールに移動させたとき、前進方向に回転し、また、フィルムをフィルムス
プールからフィルムカセットに移動させたとき、巻き戻し方向に回転する。
【0023】 ホイールの内周縁部に切欠きを設け、また、ホイールの内周縁部により画成さ
れたキャビティ内にポールを配置することができる。このポールは、内周縁部に
向けて回転するようにバネ付勢させることが好ましい。この相互係止レバーは、
カメラに回転可能に取り付けられることが好ましく、または、ポールは相互係止
レバーに回転可能に取り付けられ、ポールが相互係止レバーと共に且つ相互係止
レバーに対して回転可能であるようにすることが好ましい。ポールの一端は、切
欠きと相互作用し、相互係止装置を画成し得るように角度を付けることができる
【0024】 ポール及び相互係止レバーは、ポールがホイールの外周縁部に対して配置され
る第1の位置を有することが好ましい。この第1の位置にあるとき、ホイールは
前進方向に回転することができ、また、切欠きがポールに接触する場合を除いて
、ホイールの内周縁部は、ホイールが回転するときポールに対して摺動する。ホ
イールが前進方向に回転するとき、ホイールの切欠きがポールに係合すると、こ
の切欠きはポールを押してバネの付勢力に抗して回転し、切欠きがポールを経て
回転するのを許容する。一度び切欠きがポールを経て回転したならば、ポールは
解放され且つ再度、内周縁部に対して休止する。
【0025】 相互係止装置を画成するため、ホイールを巻き戻し方向に回転させる。ホイー
ルが巻き戻し方向に回転すると、フィルムはフィルムカセット内へ巻き戻される
。ホイールの内周縁部は、切欠きがポールに接触する迄、ポールに沿って摺動す
る。ポールに巻き戻し方向に向けて接触すると、この切欠きによって、ホイール
は前進方向に回転するときと反対の方向にポールのバネの付勢力に抗して回転す
る。一度び切欠きが巻き戻し方向に向けてポールを経て回転すると、ポールは解
放され、バネによってポールは回転し、ホイールの内周縁部に接触する。しかし
、このポールは、その第1の方向に対して回転した位置である第2の位置にて内
周に接触する。この第2の位置において、ホイールが前進方向に回転し且つ相互
係止装置が画成されるとき、切欠きが角度付き端部を経て回転しないようにポー
ルの角度付き端部が配置される。これに反して、切欠きはポールを押して、ホイ
ールが巻き戻し方向に回転するとき、その経路外に回転するため、ホイールは依
然として巻き取り方向に回転することができる。
【0026】 ポールが第2の位置にある状態で、ホイールが前進方向に回転すると、切欠き
はポールの角度付き端部に接触し且つ固着状態となり、このため、ホイール及び
フィルムを駆動する機構をフィルムをフィルムカセットからフィルムスプールに
向けて動かすべく更に操作することができない。ホイールは依然として巻き戻し
方向に回転し、フィルムをカセット内へ巻き戻すことができる。ホイールを巻き
戻し方向に回転させることにより、相互係止装置が形成されるため、この相互係
止装置は、フィルムが巻き戻された後、フィルムの前進を阻止し、これによりフ
ィルムが2度露光されるのを阻止する。
【0027】 巻き戻し相互係止装置をリセットするために、カメラは、フィルムカセットコ
ンパートメントを覆うドアに接続されたスライドを備えることができる。このス
ライドは、ドアに機械的に接続されているため、このドアの開閉によりスライド
は移動する。スライドが移動すると、該スライドはバネ付勢した相互係止レバー
を動かし又は解放して回転させる。フィルムが巻き戻された後、フィルムカセッ
トコンパートメントのドアを開けて、フィルムカセットを取り外すことができる
。このドアの開放によりスライドは移動して、相互係止レバーを解放し、バネの
付勢力により回転させる。相互係止レバーが回転すると、該レバーと共に取り付
けられたポールが回転し、ホイールの内周から離れる。ポールが相互係止レバー
と共に回転すると、このポールは、また相互係止レバーに対してリセット位置ま
で回転する。
【0028】 新たなフィルムカセットをフィルムカセットコンパートメント内へ挿入した後
、フィルムカセットコンパートメントのドアを閉じる。フィルムカセットコンパ
ートメントのドアを閉じることにより、スライドはバネの付勢力に抗して相互係
止レバーを押し相互係止レバーを回転させる。ポールは相互係止レバーに取り付
けられているため、ポールは相互係止レバーと共に回転して、相互係止レバーを
第1の位置に移動させ、この位置にてホイールを前進方向に回転させることがで
きる。
【0029】 本発明のその他の特徴は、以下に記載されている。
【0030】
【好ましい実施の形態の詳細な説明】
本発明のカメラ10は、フィルム14をフィルムカセット16から前進させ又
は押し出し且つフィルム14をフィルムカセット16内へ巻き戻すために使用す
ることのできる組合型フィルム前進及び巻き戻し機構12を備えることが好まし
い。好ましくは、本発明のカメラ10は、遮光ドアを有するAPSフィルムカセ
ット16内に保持されたAPSフィルム14を採用する型式のアドバンストフォ
トシステム(APS)カメラである。しかし、APSフィルムを使用しないカメ
ラと共に本発明の色々な特徴を採用することができる。本発明の1つの好ましい
実施の形態において、カメラ10は、フィルム14をフィルムカセット16内へ
且つフィルムカセットから動かすためにモータを採用しないが、フィルム14を
動かすためカメラ10内に手操作式複合前進/巻き戻し機構12を採用する手動
操作カメラとすることができる。
【0031】 更に、カメラ10は再使用可能なAPSカメラ10であることが好ましい。再
使用可能なカメラは、1つのカセットからのフィルムが露光された後、フィルム
カセットを再装填することを目的とする。フィルムカセットを再使用可能なカメ
ラから除去し且つ少なくとも部分的にカメラを壊すことなく、フィルム現像店に
渡すことができる。しかし、本発明の幾つかの特徴は、一回限り使用のAPSカ
メラ10に採用することができる。一回限り使用のカメラは、フィルムカセット
16がカメラ10内に装填され且つフィルム14が装填された状態で購入し、カ
メラ10で直ちに写真を撮ることができる型式のものである。一回限り使用のカ
メラは、フィルムカセット16を除去し且つフィルム14を現像するためにフィ
ルム現像店に渡すことを目的とするから、これらのカメラは、カメラの購入者が
フィルム14を再装填することを目的とするものではない。
【0032】 全体的な説明によれば、本発明のカメラ10は、フィルム14を装填するため
にフィルム14をフィルムカートリッジから手動にて押し出し且つ露光させた後
、フィルム14をフィルムカセット16内へ巻き戻すために手操作でフィルム1
4を引き出す組合型前進/巻き戻し機構12を備えている。以下に、この組合型
前進/巻き戻し機構の2つの実施の形態に関して説明する。図1乃至図9には、
本発明の組合型前進/巻き戻し機構の双方の実施の形態に対するフィルム14の
装填手順及び巻き戻し手順が図示されている。組合型前進/巻き戻し機構12の
第1の好ましい実施の形態が図10乃至図17に図示されており、図25乃至図
31には、組合型前進/巻き戻し機構12の第2の好ましい実施の形態が図示さ
れている。
【0033】 本発明のカメラは、また、その1つの実施の形態が図16乃至図24に図示さ
れた巻き戻し相互係止装置を備えることができる。該巻き戻し相互係止装置は、
フィルムの二重露光を阻止する。以下により詳細に説明するように、図示した実
施の形態において、巻き戻し相互係止装置は、露光が行なわれ且つフィルムカセ
ット内へ巻き戻された後に、フィルムを前進させ且つフィルムを露光させること
を阻止する。
【0034】 本発明のカメラ10の双方の実施の形態は、図1に概略図的に図示するように
、フィルムカセット16を受け入れるフィルムカセットコンパートメント18及
びフィルムスプールコンパートメント20を備えることができる。フィルムカセ
ット16からのフィルム14を巻くことのできるフィルムスプール22が、フィ
ルムスプールコンパートメント20内に回転可能に取り付けられている。フィル
ムスプール22は、ゴムスリーブがその外側の周りに取り付けられるようにする
ことができる。図2に概略図的に図示したフィルム経路21は、フィルムカセッ
トコンパートメント18とフィルムスプールコンパートメント20との間に画成
することができる。フィルム14は、フィルムカセットコンパートメント18と
フィルムスプールコンパートメント20との間でフィルム経路21に沿って移動
する。フィルムがフィルム経路21内にある間にフィルム14が露光される。
【0035】 1つの好ましい実施の形態において、カメラ10は、組合型フィルム前進/巻
き戻し機構12と、歯車列24と、フィルム相互係止装置26とを備えている。
歯車列24は図1乃至図9に最も良く図示されている。歯車列24の機能は、組
合型前進/巻き戻し機構12をフィルムスプール22及び/又はフィルムカセッ
トのスピンドル27に接続し、組合型前進巻き戻し機構12の操作によりフィル
ムスプール22及び/又はフィルムカセット16のスピンドルが駆動されて所望
の速度にて回転し、フィルムを前進させ又は巻き戻すようにすることである。組
合型前進/巻き戻し機構12をフィルムスプール22に接続するために多岐に亙
る歯車列24を使用することができるが、1つの好ましい実施の形態が図1乃至
図9に図示されており、これに関して以下に詳細に説明する。
【0036】 全体的な説明として、本発明のカメラ10によれば、APSフィルムカセット
16は、カメラ10内で遮光状態とし、図3に概略図的に図示したフィルムカセ
ット16の遮光ドア23を開けることができる。その後、図2及び図3に概略図
的に図示するように、フィルム14を組合型フィルム前進/巻き戻し機構12に
より手操作にてフィルムカセット16からフィルム経路内へ押し出すことができ
る。フィルムの前縁が図4及び図5に概略図的に図示するように、フィルムスプ
ールに達する迄、フィルムを更に押し出すことができる。以下に説明するように
、一度びフィルムの前縁がフィルムスプールに巻かれ始めたならば、組合型前進
/巻き戻し機構により駆動されるフィルムスプールを回転させるか又はフィルム
カセットスピンドルの回転の何れかにより、フィルムをフィルムカセットからフ
ィルムスプールまで前進させる。
【0037】 図示した実施の形態において、フィルムの前縁をフィルムスプールまで前進さ
せ、フィルムの最初のこまをフィルム露光領域まで前進させる。その後、写真を
撮り、露光済みのフィルムのこまをフィルムスプールに前進させ、次のこまをフ
ィルムカセットからフィルム露光領域まで前進させる。この過程は、所望の全て
の写真が撮られる迄、続ける。以下に説明する如く、図4乃至図7に図示するよ
うに、フィルム14をフィルムカセット16から引き出し且つフィルム14をフ
ィルムスプール22に巻くためにフィルムスプール22を手動で駆動すべく組合
型前進/巻き戻し機構12を使用することができる。
【0038】 所望の数の写真を撮った後、フィルム14をフィルムカセット内へ巻き戻すた
めには、フィルムカセット16のスピンドルを回転させ且つ図8に図示するよう
にフィルム14をフィルムカセット16内へ引き込み得るように組合型前進/巻
き戻し機構12を操作する。
【0039】 以下に、歯車列24について及び組合型前進/巻き戻し機構12の2つの実施
の形態に関して説明する。また、フィルム装填手順及びフィルムが露光された後
のフィルムをフィルムカセット内へ巻き戻すことに関しても説明する。更に、こ
の実施の形態の何れかと共に又はそれ何れも使用せずに使用可能である巻き戻し
相互係止装置についても説明する。
【0040】
【組合型前進/巻き戻し機構の第1の実施の形態】 上述したように、図10乃至図17には、本発明の組合型前進/巻き戻し機構
12の第1の好ましい実施の形態が図示されている。本発明の組合型前進/巻き
戻し機構は、同一の機構によりフィルムを前進させ且つ巻き戻すことを可能にす
る。該組合型前進/巻き戻し機構12は、相互係止装置26と、巻き戻しクラン
ク28と、前進ホイール30とを備えている。前進ホイール30は、カメラ10
に回転可能に取り付けられており、該ホイール30は、図17に最も良く図示す
るように、カメラのユーザの親指が係合するためのセグメント状部分32を含ん
でいる。このため、前進ホイール30は「親指操作ホイール」と称することがで
きる。以下に説明するように、巻き戻しクランク28の位置に依存して、親指操
作ホイールは図2に図示するように反時計回り方向に回して、フィルム14をフ
ィルムカセット16からフィルムスプール22に前進させるか又は図8に図示す
るように時計回り方向に回して、フィルム14をフィルムスプール22からフィ
ルムカセット16内へ巻き戻すことができる。前進ホイール30を備えることに
加えて、組合型フィルム前進/巻き戻し機構12は、本体34及びキャップ36
を備えることができる。図10に図示した実施の形態において、本体34及びキ
ャップ36は、プラスチック成形法により一体的に形成される。以下に説明する
駆動歯車204は、この実施の形態において、組合型前進/巻き戻し機構と一体
に形成されているが、必ずしも一体に形成する必要はなく、別個の部品としても
よい。
【0041】 巻き戻しクランク28は、図10に図示するように、組合型前進/巻き戻し機
構12に枢動可能に取り付けられることが好ましい。ピン38は巻き戻しクラン
ク28及びキャップ36に対して画成された穴40を通って伸び、巻き戻しクラ
ンク28が第1の位置と第2の位置との間にてピン38の周りで枢動可能である
ようにすることができる。第1の位置において、巻き戻しクランク28は、図1
2に図示するように組合型前進/巻き戻し機構12内に画成された溝46に嵌ま
るように回すことができる。その第2の位置にあるとき、巻き戻しクランクは図
14に最も良く図示するように、溝外に完全に回転させてある。巻き戻しクラン
ク28がこの第1の位置にあるとき、親指操作ホイール30を回してフィルム1
4をフィルムカセット16からフィルム経路及びフィルムスプール22まで前進
させ又は押し出すことができるが、フィルム14をフィルム経路からフィルムカ
セット16内へ巻き戻すように回すことはできない。これとは逆に、第2の位置
において、親指操作ホイール30は、フィルム14をフィルムスプール22から
フィルムカセット16まで巻き戻すべく回すことはできるが、フィルムをフィル
ムカセット16からフィルム経路内へ押し出し得るように回すことはできない。
巻き戻しクランク28は、以下に説明した相互係止装置26と相互に接続し、親
指操作ホイール30の回転方向を制御する。その第1の位置と第2の位置との間
の任意の位置を含む第3の位置まで巻き戻しクランク28を回したならば、相互
係止装置26は、図28及び図29に図示するように、親指操作ホイール30を
何れの方向にも回すことを阻止する。このように、巻き戻しクランク28がこの
第3の位置にあるとき、フィルム14を前進させることも巻き戻すこともできな
い。
【0042】 巻き戻しクランク28は、該巻き戻しクランク28のハンドル44に対してあ
る角度にて伸びる端部42を備え、カメラのユーザが巻き戻しクランク28を図
12に図示した第1の位置から、図14に図示した第2の位置まで比較的容易に
回すことができるようにする。好ましくは、図10に図示した巻き戻しクランク
28のハンドル44は、組合型前進/巻き戻し機構12から溝46内へ伸びる止
め部等とハンドル44との間に形成された摩擦力によって、組合型前進/巻き戻
し機構12のキャップ36内に画成された溝46内に保持されるようにする。
【0043】 図10に最も良く図示するように、相互係止装置26は、摺動可能なプレート
48と、バネ機構50と、静止支持体52とを備えることが好ましい。摺動可能
なプレート48は、第1の位置と第2の位置との間を摺動可能であることが好ま
しい。更に、摺動可能なプレート48は、第1の盛り上がった部分54と、第2
の盛り上がった部分56とを有することが好ましい。第1の盛り上がった部分5
4の高さは、図12に最も良く図示するように、第2の盛り上がった部分56の
高さよりも高いことが好ましい。第1の盛り上がった部分54は、同様に、図1
2に図示するように、巻き戻しクランク28の一端57と組合型前進/巻き戻し
機構12の本体34の内面59との間の空間に嵌まるリップ部58を備えている
。該リップ部58には、巻き戻しクランク28の端部が係合し、摺動可能なプレ
ート48が図12及び図13に図示した第1の位置と、図14及び図15に図示
したその第2の位置との間を動くようにすることができる。これらの盛り上がっ
た部分54、56は、以下により詳細に説明し、バネ機構50及び巻き戻しクラ
ンク28と相互に接続し、巻き戻しクランク28の位置に依存して、前進ホイー
ル30が巻き戻し方向又は前進方向の何れかに回転するのを阻止する。
【0044】 摺動可能なプレート48は、図10、図13及び図15に図示するように、第
1の係合面60と、第2の係合面62とを更に備えることができる。これらの係
合面60、62の各々は、以下に更に説明するように、バネ機構50のバネ64
の1つが係合するためのものである。
【0045】 静止支持体52は、カメラ本体から伸びる円形部分66を有することが好まし
い。この円形部分66は、カメラ本体と一体に形成されることが好ましい。しか
し、静止支持体52は、カメラ本体と別個の部品とし且つ多岐に亙る締結機構に
よりカメラ本体に取り付けることができる。該静止支持体52は、その周縁部か
ら伸びる複数の歯69を有する円形プレート68を更に備えることができる。こ
れらの歯69は、上述したバネ機構50と相互に接続し、組合型前進/巻き戻し
機構12の回転方向を制御する。
【0046】 静止支持体52の円形部分66は、その上面から伸びる複数の円筒体69aを
備えることができる。円形部分66から伸びる円筒体69aに相応するように円
形プレート68内に配置された複数の穴69bを円形プレート68内に配置する
ことができる。円筒体69aは、円形部分66を円形プレート68に締まり嵌め
状態に取り付け得るように穴69b内に圧力嵌めすることができる。円形部分6
6に取り付けたとき、円形プレート68は、カメラ10の本体に強固に固着され
、このため、該円形プレート68は回転することができない。
【0047】 更に、円形プレート68及び円形部分66の双方は、図10及び図11に図示
するように、ピン72又はリベットを受け入れる開口70を備えることができる
。該ピン72は、円形プレート68を円形部分66に更に固着するために、開口
70を通して配置することができる。該ピン72は円形プレート68が円形部分
66からずれるのを阻止する頭部を備えることができる。
【0048】 図10には、本発明の1つの好ましい実施の形態による、バネ機構50が図示
されている。このバネ機構50は、塑性加工又はプレス加工によって形成するこ
とができる。ピン76を受け入れる開口74をバネ機構50内に配置することが
できる。図10及び図11に最も良く図示するように、バネ機構50を組合型前
進/巻き戻し機構12に固着すべく開口74を通して且つ組合型前進/巻き戻し
機構12のキャビティ77内にピン76を配置することができる。バネ機構50
は、組合型前進/巻き戻し機構12の本体に取り付けられるため、バネ機構50
は前進ホイール30と共に回転する。これに反して、円形部分66を有する静止
支持体52及び円形プレート68は、カメラ本体に固着され且つ組合型前進/巻
き戻し機構12と共に回転しない。
【0049】 バネ機構50から第1のバネ78及び第2のバネ80が伸びるようにすること
ができる。図10乃至図15の好ましい実施の形態において、第一及び第2のバ
ネ78、80は板バネである。更に、板バネの各々は反対方向に付勢されること
が好ましい。第1の板バネ78は、図10に図示するように、時計回り方向に回
転するように付勢させ、第2のバネ80は、図10及び図13に図示するように
、反時計回り方向に回転するように付勢させることが好ましい。以下に更に詳細
に説明するように、第1のバネ78及び第2のバネ80は、円形プレート68の
歯69と係合し、巻き戻しクランク28の位置に依存して、組合型前進/巻き戻
し機構12が巻き戻し方向又は前進方向の何れかに回転するのを阻止することが
できる。
【0050】 組合型前進/巻き戻し機構12の本体34をカメラ10に固定するために、リ
ベット82又はその他の締結機構を使用することができる。本体内に、好ましく
は組合型前進/巻き戻し機構12の本体の中央にリベット82を受け入れる穴8
4を形成することができる。リベット82をこれら穴の各々を通じて挿入し、図
10及び図11に最も良く図示するように、組合型前進/巻き戻し機構12の本
体をカメラ10に固定し得るように摺動可能なプレート48の中央、円形プレー
ト68及び円形部分66に別の穴86を形成することができる。カメラに固定し
たとき、組合型前進/巻き戻し機構12、取り付けられたバネ機構及び摺動可能
なプレートはリベット82に対し移動自在である。これに反して、円形プレート
68及び円形部分66は固定され、従って回転しない。
【0051】 図16、図17及び図17Aには、組合型前進/巻き戻し機構の組み立て体が
図示されている。図示するように、組合型前進/巻き戻し機構は静止支持体52
に取り付けられている。一度び静止支持体52に取り付けられたならば、組合型
前進/巻き戻し機構は静止支持体52に対して回転する。図16及び図17には
また、以下に説明する巻き戻し相互係止装置の特徴が図示されており、また、そ
の内容を参考として有し本明細書に含めた、「カセットインジケータが休止位置
にあることを保証するAPSカメラ(APS Camera For Ensu
ring The Cassette Indicator Is In The Parked Position)」という名称の同一人に譲渡され
た出願係属中の米国特許第09/400,963号に記載された、本発明と共に
採用可能であるカメラのその他の特徴が図示されている。
【0052】 図12及び図13には、第1の位置すなわちフィルム前進位置にある組合型前
進/巻き戻し機構12が図示されている。フィルム前進位置にあるとき、親指操
作ホイール30を巻き戻し方向に回すことができず、フィルム14をカセット1
6内へ巻き戻すことはできない。親指操作ホイール30は、フィルム14をフィ
ルムカセット16からフィルムスプール22まで動かし得るように前進方向に回
すことができる。一部分、バネ78、80によって形成された相互係止装置26
は、以下に説明するように、親指操作ホイール30が巻き戻し方向に回転するの
を阻止する。図12と相違して、図14及び図15には、第2の位置すなわち巻
き戻し位置にある組合型前進/巻き戻し機構12が図示されている。相互係止装
置のため、フィルム14はフィルムカセット16内へ巻き戻すことができるが、
前進/巻き戻し機構が第2の位置にあるとき、フィルムカセットから前進させる
ことはできない。組合型前進/巻き戻し機構の別の好ましい実施の形態及びこれ
らの機構の双方が、フィルムスプール及びフィルムカセットと相互作用する状態
を説明するものとして、この実施の形態の更なる作用を以下に説明する。
【0053】
【組合型前進/巻き戻し機構の機能】
図12に図示するように、巻き戻しクランク28は、該クランクが組合型前進
/巻き戻し機構12の溝46内に完全に回転した状態となる、その第1の位置に
ある。更に、摺動可能なプレート48はその第1の位置にある。図12に最も良
く図示するように、第1の盛り上がった部分54のリップ部58は、この第1の
位置において、組合型前進/巻き戻し機構12の内面と巻き戻しクランク28と
の間に嵌まる。バネ機構50の第1のバネ78は、摺動可能なプレート48の第
1の係合面60によって保持されており、このため、図13に図示するように、
第1のバネ78は、静止円形プレート68の歯69に係合できない。第1のバネ
78は、円形プレート68の歯と係合していないため、組合型前進/巻き戻し機
構12は反時計回り方向すなわち前進方向に回転して、フィルム14をフィルム
カセット16からフィルムスプール22まで移動させることができる。
【0054】 図13に更に図示するように、巻き戻しクランク28及び摺動可能なプレート
48がそのそれぞれの第1の位置にある間、摺動可能なプレート48の第2の係
合面62は第2のバネ80に係合しない。第2のバネ80は、静止支持体の歯に
向けて付勢されているため、図13に最も良く図示するように、第2のバネは回
転して円形プレート68の歯の1つに係合する。このことは、第2のバネ80は
静止円形プレート68の歯69の2つの間に係合しているため、図13に図示す
るように、前進ホイール30が時計回り方向すなわち巻き戻し方向に回転するの
を阻止する。このように、巻き戻しクランク28及び摺動可能なプレート48が
第1の位置にあるとき、フィルム14を第1のスプール22からフィルムカセッ
ト16まで移動させるべく、組合型前進/巻き戻し機構12が巻き戻し方向に回
転するのを阻止する相互係止装置26が形成される。しかし、反時計回り方向す
なわち前進方向への回転は許容される。
【0055】 図14に図示するように、巻き戻しクランク28は、ピン38の周りで、その
第1の位置からその第2の位置まで回転させることができる。巻き戻しクランク
28を回転させたとき、巻き戻しクランク28の端部は摺動可能なプレート48
のリップ部58に接触し且つ該摺動可能なプレート48のリップ部58を押す。
摺動可能なプレート48は、巻き戻しクランク28がその第1の位置からその第
2の位置まで動くのに応答して移動する。摺動可能なプレート48が移動すると
、第1の係合面60は第1のバネ78を解放する。一度び解放されたならば、第
1のバネ78は、円形プレート68の歯69の2つの間にて移動する。このこと
は、組合型前進/巻き戻し機構12が反時計回り方向すなわち前進方向に回転す
るのを阻止する。
【0056】 更に、摺動可能なプレート48がその第2の位置まで移動すると、摺動可能な
プレート48の第2の係合面62が第2のバネ80に接触し且つ図15に最も良
く図示するように、第2のバネ80を押して円形プレート68の歯69と非係合
状態にする。一度び第2のバネ80が円形プレート68の歯69から非係合状態
になったならば、組合型前進/巻き戻し機構12は、時計回り方向すなわち巻き
戻し方向に回転自在となる。摺動可能なプレート48が第2の位置から移動する
ことは、図14に図示するように、クランクがその第2の位置外に回る迄、クラ
ンク28によって阻止される。このように、巻き戻しクランク28が第2の位置
にあるとき、カメラ10のユーザがフィルム14をフィルムカセット16からフ
ィルム経路21内へ前進させるのを阻止する、相互係止装置26が画成される。
【0057】 巻き戻しクランク28がその第1の位置とその第2の位置との間の任意の回転
位置であるその第3の位置にあるならば、摺動可能なプレート48が第1のバネ
78及び第2のバネ80の双方を解放させるような摺動可能なプレート48の寸
法であることが好ましいことが理解されよう。この位置において、係合面60、
62の何れも第1のバネ78及び第2のバネ80に接触しない。このため、第1
のバネ78及び第2のバネ80の双方は、静止支持体52の円形部分66の歯6
9の間で回転する。バネ78、80の双方は円形部分66と係合しているため、
巻き戻し方向及び前進方向の双方への組合型前進/巻き戻し機構12の回転が阻
止される。このため、相互係止装置26は、巻き戻しクランク28が適正な位置
にない限り、カメラのユーザがフィルム14を巻き戻し又は前進させることを阻
止する。巻き戻しクランク28が第3の位置にあるならば、相互係止装置により
前進ホイール30の両方向への回転が阻止される。更に、巻き戻しクランク28
が第1の位置にあるとき、巻き戻し方向への前進ホイール30の回転が阻止され
、また、巻き戻しクランク28が第2の位置にあるとき、前進方向への前進ホイ
ール30の回転が阻止される。
【0058】
【組合型前進/巻き戻し機構の第2の実施の形態】 組合型前進/巻き戻し機構12の第2の実施の形態が図25乃至図31に図示
されている。この第2の実施の形態は、また、枢着ピン38等により組合型前進
/巻き戻し機構12の本体に枢動可能に取り付けられた巻き戻しクランク28も
備えている。上述した巻き戻しクランク28と同様に、巻き戻しクランク28は
、図26に図示するように、組合型前進/巻き戻し機構12のキャップ36内に
画成された溝46内へ回転する第1の位置と、図30に図示するように巻き戻し
クランク28が溝46外に完全に回転される第2の位置とを備えることができる
。巻き戻しクランク28は、第1の位置と第2の位置との間の任意の回転位置を
含む第3の位置を有することができる。かかる位置の1つが図28に図示されて
いる。
【0059】 静止支持体52も提供される。この実施の形態において、この静止支持体52
は、複数の歯69がその周りに配置される周縁部を有している。静止支持体52
はカメラ10に堅固に固着されている。該支持体52はカメラ10の本体と共に
成形し又は別の方法で固着することができる。この実施の形態において、摺動可
能なプレート48も提供される。また、摺動可能なプレート48は巻き戻しクラ
ンク28がその第1の位置からその第2の位置まで操作されることに応答して、
第1の位置と第2の位置との間を可動である。更に、摺動可能なプレート48は
また、巻き戻しクランク28が第1の位置にあるとき、フィルム14の巻き戻し
を阻止し且つ巻き戻しクランク28が第2の位置にあるとき、フィルム14を前
進させることを阻止する相互係止装置26の一部を画成する。
【0060】 摺動可能なプレート48は、それぞれバネ機構50の第1のバネ付勢式第1の
ポール88及びバネ付勢式第2のポール90に係合する、第1の係合面60及び
第2の係合面62を更に備えることができる。この実施の形態において、第一及
び第2の係合面60、62は、摺動可能なプレートの盛り上がった部分の上に画
成されずに、横方向に伸びる第1の部分92及び第2の部分94上に画成される
。摺動可能なプレート48は、巻き戻しクランク28がその第1の位置と第2の
位置との間にて動くとき、摺動可能なプレート48がその第一及び第2の位置の
間で動くように、巻き戻しクランク28の端部と相互接続するリップ部58を更
に備えることができる。
【0061】 この実施の形態において、組合型前進/巻き戻し機構12は、駆動歯車204
と一体に形成されずに、前進ホイール30及びキャップ36を備えている。駆動
歯車204は、第一及び第2の部分30a、30bが駆動歯車204から上方に
伸びる状態でキャップ36に接続することができる。キャップ36は、駆動歯車
204の上方に伸びる部分を受け入れ得る形状とされた下面を備えることができ
る。駆動歯車204をキャップに接続するために接着剤又はその他の機械的手段
を使用することができる。
【0062】 共に取り付けたとき、駆動歯車204は、図25及び図26を参照することに
より最も良く理解し得るように、静止支持体52の上方で且つキャップ36の下
方に嵌まる。駆動歯車204はキャップ36と一体に形成することができる。例
えば、一体の駆動歯車204及びキャップ36を形成するために成形プラスチッ
クを使用してもよい。
【0063】 この実施の形態において、バネ機構50は、第1のポール88と、第2のポー
ル90と、バネ95aとを備えている。図25乃至図27に図示するように、ポ
ール88、90、バネ95aの各々をキャップ36の下側に固定するため、リベ
ット95b等を使用することができる。この実施の形態において、バネ95aは
、リベット95bの1つの周りに巻かれた巻き金属片であることが好ましい。バ
ネ95aは、第1のポール88を押す第1の部材96と、第2のポール90を押
す第2の部材98とを備えている。これらの部材96、98の各々は、図18に
図示するように、それぞれのポール88、90を付勢させて静止支持体52の歯
69に向けて回転させる。
【0064】 キャップ36及び静止支持体52は、図25及び図26に図示するように、キ
ャップ36、静止支持体52及び前進ホイール30を共に接続するため、ピン又
はリベット(図示せず)を受け入れる穴100を備えることができる。これらの
穴100は、これらの要素のそれぞれの幾何学的中心にあることが好ましい。
【0065】 この第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態と同様に機能する。巻き
戻しクランク28、バネ機構50、静止支持体52及び摺動可能なプレート48
により相互係止装置26が画成され、該相互係止装置は、巻き戻しクランク28
を図26に図示するように、キャップ36の溝46と共に第1の位置に回転させ
ない限り、フィルム14をフィルムカセット16から前進させるのを阻止し且つ
図30に図示するように、巻き戻しクランク28を第2の位置に回転させない限
り、フィルム14をフィルムカセット16内へ巻き戻すのを阻止する。図26に
は、巻き戻しクランク28が巻き戻しクランク28の第1の位置であるキャップ
36の溝46内へ完全に回転した状態が示してある。
【0066】 この位置において、摺動可能なプレート48のリップ部58は、図26に図示
するように、クランク28によって動くことが阻止されるため、摺動可能なプレ
ート48は移動することができない。図示するように、摺動可能なプレート48
は、その第1の位置にあり、バネ機構50の第1のポール88及び第1の部材9
6をバネ圧力に抗して静止支持体52の歯69と非係合状態に保持する。しかし
、バネ機構50の第2の部材98は、バネの付勢力のため、回転自在であり、第
2のポール90は、静止支持体52の歯に係合する。このことは、図27に図示
するように、前進ホイール30が反時計回り方向(図2乃至図8に示した時計回
り方向)に回転し、フィルム14をフィルムカセット16内へ巻き戻すのを阻止
する。この位置において、前進ホイール30は、図2乃至図8に図示するように
、反時計回り方向に回してフィルム14をフィルムカセット16からフィルムス
プール22まで前進させることができる。
【0067】 フィルム14を巻き戻すためには、巻き戻しクランク28を図26のその第1
の位置から図30のその第2の位置まで上方に回転させる。巻き戻しクランク2
8が上方に回転すると、巻き戻しクランク28の端部は、摺動可能なプレート4
8のリップ部58を押し且つ摺動可能なプレート48を押してその第1の位置か
らその第2の位置まで移動させる。その第2の位置にあるとき、摺動可能なプレ
ート48の第2の係合面62は、バネ95aの付勢力に抗してバネ機構50の第
2のポール90及び第2の部材98を押して静止支持体52の歯69と非係合状
態にする。更に、摺動可能なプレート48は、バネ機構50の第1の部材96を
解放する。一度び解放されたならば、第1の部材96は図31に図示するように
、バネ95aの力によって移動し、静止支持体52の歯69と係合する。この位
置において、バネ機構50の第1の部材は、図31に図示するように、前進ホイ
ール30を時計回り方向すなわち前進方向(図2乃至図9に図示する反時計回り
方向)に向けて移動するのを阻止する。しかし、前進ホイール30は反時計回り
方向すなわち巻き戻し方向に回転自在である。このように、巻き戻しクランク2
8が第2の位置すなわち巻き戻し位置にあるとき、フィルム14をフィルムカセ
ット16から移動させるべく前進ホイール30が前進方向に回転するのを阻止す
る相互係止装置26が画成される。
【0068】 図28に図示するように、巻き戻しクランク28が第3の位置にあるならば、
巻き戻しクランク28の端部は、摺動可能なプレート48をその第1の位置から
第3の位置まで移動させる。その第3の位置において、摺動可能なプレート48
は、バネ部材の第1の部材96を解放し、図29に図示するように、第1のポー
ル80が静止支持体52の歯に係合するようにする。更に、その第3の位置にお
いて、摺動可能なプレート48は、バネ機構50の第2のポール90及び第2の
部材98を押して静止支持体52の歯69と非係合状態となるようにするのに十
分遠方まで移動しない。このように、この位置において、バネ機構50の第1の
部材96及び第2の部材98の双方は、静止支持体52の歯69と係合している
【0069】 第1の部材96は前進ホイール30が前進方向へ回転するのを阻止し、第2の
部材98は、前進ホイール30が巻き戻し方向に回転するのを阻止する。このた
め、巻き戻しクランク28がその第3の位置にあるとき、フィルム14をフィル
ムカセット16内へ又はフィルムカセット16外に動かすべく前進ホイール30
を操作することはできない。この相互係止装置26は、カメラのユーザがフィル
ム14を誤って望まない方向に移動させるのを阻止する。
【0070】
【歯車列】
図1及び図2に図示した実施の形態において、歯車列24は、フィルムカセッ
ト歯車200と、フィルムスプール歯車202と、駆動歯車204とを含む複数
の歯車を備えている。この歯車列は、上述した組合型前進/巻き戻し機構の実施
の形態の何れかと共に採用することができる。任意の数の歯車を備えるように、
複数の歯車を設計することができるが、上述した実施の形態は、駆動歯車204
とフィルムスプール歯車202との間に配置された11個の歯車(歯車206乃
至歯車224)を有している。駆動歯車204は、前進ホイール30と同一の方
向に向けて前進ホイール30と共に回転し得るように、カメラ10に回転可能に
取り付けられている。更に、フィルムカセット歯車200がカメラ10に回転可
能に取り付けられ且つ歯車206及び歯車208に選択的に接続可能である。ま
た、フィルムカセット歯車200は、図1に図示した軸201によりフィルムカ
セット16のスピンドル27にも接続し、フィルムカセット歯車200の回転に
よりスピンドル27が回転し且つ親指操作ホイール30の回転方向に依存して、
フィルム14がフィルム14のカセット16内へ又は該フィルムカセット16外
に移動するようにすることができる。
【0071】 歯車210は、駆動歯車204に接続されており、歯車210は、組合型前進
/巻き戻し機構12によって駆動歯車204が回転するのに応答して駆動歯車2
04と反対方向に回転する。歯車212は、図1に最も良く図示するように、歯
車210に対する共通の軸上に取り付けられ、歯車210、212が同一方向に
回転するようにすることが好ましい。歯車206、208は、歯車210及び駆
動歯車204の下方の位置で且つ歯車212及びフィルムカセット歯車200の
位置に取り付けられ、これらの歯車は図1に最も良く図示するように、歯車21
2及びフィルムカセット歯車200に係合可能であるようにする。
【0072】 歯車212は、歯車206、208を組合型前進/巻き戻し機構12に接続し
、組合型前進/巻き戻し機構12の回転により歯車206、208の何れかが回
転するようにする。好ましくは、歯車206、208は、組合型前進/巻き戻し
機構12及び歯車210の直径よりも小さく、このため、歯車206、208は
、組合型前進/巻き戻し機構12と歯車212との間の回転速度を適宜に向上さ
せる。歯車206、208は、カメラ10に枢動可能に取り付けられており、こ
のため、これらの歯車は、歯車212及び組合型前進/巻き戻し機構12の回転
方向に依存して、枢動可能である。これらの歯車は、歯車210、212の中心
の周りを回転し得るように、カメラ10に枢動可能に取り付けられ且つバネ23
1によりバネ付勢されて、歯車208がフィルムカセット歯車200に係合する
が、歯車206には係合しないようにする、概略図的に図示したプレート230
に取り付けることができる。バネ231は、歯車208の基端側にてプレート2
30に接続され、歯車212の基端側のバネ端部は固定されていない。バネ23
1は、歯車206、208の駆動されていないとき、プレート230が回転する
のを阻止する比較的僅かな抵抗力を提供し、このため、これらの歯車は重力又は
機械的力によってカメラ内を動くことはない。バネ231により付与された力は
、歯車206、208の不規則的な動作を阻止するのに十分に大きく、しかも、
歯車200の回転を阻止しないようにするのに十分に小さい。
【0073】 以下に更に詳細に説明するように、歯車206、208は自由回転クラッチと
して作用する。組合型前進/巻き戻し機構12が図2に図示するように、反時計
回り方向すなわちフィルム前進方向に回転すると、駆動歯車204は歯車210
及び歯車列212を時計回り方向に回転させる。歯車212は、バネ231の付
勢力に抗して歯車206を押し枢動プレート230上で枢動させ、歯車206は
、フィルムカセット歯車200に対し非係合状態となるように駆動される。これ
に反して、歯車208は歯車206と共に枢動プレート230上に取り付けられ
ているため、歯車212の回転により歯車208は枢動してフィルムカセット歯
車200と係合する。この位置において、フィルムカセット歯車200は、歯車
208により時計回り方向に駆動されてフィルムを押し出す。これとは逆に、組
合型前進/巻き戻し機構が時計回り方向すなわち巻き戻し方向に回転するならば
、歯車208はフィルムカセット歯車200に対して非係合状態となるように駆
動され、歯車206は解放されてフィルムカセット歯車200と係合するように
移動しフィルムをフィルムカセット内へ巻き戻す。
【0074】 歯車212は歯車214に接続され、歯車216は、図1及び図2に最も良く
図示するように、歯車214に対する共通の軸上に取り付けられている。歯車2
16は、歯車220に接続された歯車218に接続されている。歯車214、2
16は、同一方向に回転して駆動力を組合型前進/巻き戻し機構から歯車218
、220に伝達する。歯車218、220は寸法及び歯数が同一であり、このた
め、アイドラー歯車として機能することが好ましい。歯車222は歯車220に
接続され、また、枢動プレート又はその他の可動の機構の上でカメラ10に枢動
可能に取り付けられており、このため、該歯車は組合型前進/巻き戻し機構12
の回転に依存して、歯車224に接続し且つ該歯車224から切り離すことがで
きる。歯車224はフィルムスプール22を回転するように駆動するフィルムス
プール歯車202に接続されている。また、歯車224が重力又はその他の機械
的力によって移動するのを阻止し得るように付勢させるべく、バネ231と同様
のバネ(図示せず)を使用することができる。かかるバネによって付与された力
は歯車列の回転を阻止しないよう十分に小さいであろう。
【0075】 歯車222は、組合型前進/巻き戻し機構12の回転方向に応答して第1の位
置と第2の位置との間を移動する。組合型前進/巻き戻し機構が前進方向に回転
すると、歯車220は歯車222に力を加えてその枢動プレート上の歯車222
を図2に図示した第1の位置まで枢動させる。この第1の位置において、歯車2
22は歯車224に接続され、このため、歯車222、224は組合型前進/巻
き戻し機構12をフィルムスプール歯車202に接続する。この第1の位置にあ
る間に、組合型前進/巻き戻し機構12を操作すると、フィルムスプール歯車2
02が回転し、従ってフィルムスプール22は、フィルムを該フィルムスプール
22の周りで引っ張る方向に回転する。これに反して、組合型前進/巻き戻し機
構が巻き戻し方向に回転すると、歯車220は反対方向に回転し且つ歯車220
に力を加えて、図8に図示するように、その枢動プレート上の歯車222を第2
の位置に枢動させる。この第2の位置にある間に、歯車222は歯車224から
切り離される。このように、歯車222がその第2の位置にある間に、組合型前
進/巻き戻し機構12はフィルムスプール歯車202から切り離され、組合型前
進/巻き戻し機構12を操作してもフィルムスプール22は回転するように駆動
されない。
【0076】 フィルムスプールに巻かれるフィルムの量及びフィルムの張力に依存して、フ
ィルムはカセットスピンドルの回転によりフィルムカセットから押し出されるか
又は前進/巻き戻し機構が反時計回り方向すなわち前進方向に回転されたとき、
フィルムスプールの回転によりフィルムカセットから引き出される。フィルムカ
セットをカメラ内に最初に装填した後、フィルムの前縁をフィルムカセットから
移動させるためには、フィルムをフィルムカセットからフィルム現像領域内へ押
し出す。フィルムが前進する間、歯車212は歯車208を駆動してフィルムカ
セット歯車200を駆動し、フィルムをフィルムカセットから押し出す。更に、
歯車212は、フィルムスプール歯車202を駆動して回転させる。
【0077】 組合型前進/巻き戻し機構12が反時計回り方向すなわち前進方向に回転され
たとき、歯車222を歯車224に向けて付勢し歯車222を歯車224に接続
しフィルムスプール歯車202を回転させる歯車220の回転方向により、歯車
220は歯車222に力を加えるため、この状態が生じる。このように、フィル
ムは、最初にフィルムカセットから押し出されると、フィルムスピンドル及びフ
ィルムスプールの双方が駆動される。フィルムは最初にフィルムスピンドルに巻
かれ、フィルムスプールには巻かれないため、フィルムカセットからのフィルム
の最初の動作は、フィルムスピンドルの回転によるフィルムの押し出しによって
行なわれる。
【0078】 上述したように、組合型前進/巻き戻し機構が前進方向に回転すると、フィル
ムカセットスピンドル及びフィルムスプールが回転する。フィルムカセットスピ
ンドルが回転すると、フィルムをフィルムカセットから押し出し、フィルムスプ
ールが回転すると、フィルムをフィルムカセットから引き出すことになる。フィ
ルムカセットスピンドル及びフィルムスプールの双方を組合型前進/巻き戻し機
構によって回転させることができるため、フィルムが前進するとき、フィルムは
押し出されるか又は引っ張られるかは、フィルムがフィルムスプールに巻かれる
かどうか、フィルムスピンドル及びフィルムスプールの相対的回転速度並びにフ
ィルム経路及びフィルムカセット内のフィルムが比較的緊張状態にあるかどうか
を含む、幾つかのファクタに依存している。パッド22aが存在するため、フィ
ルムスプールに巻かれた全てのフィルムは、フィルムスプールの周りに比較的緊
密に巻かれる。フィルムスピンドルは、フィルムをフィルムスピンドルの周りに
緊密に巻かれた状態に保つためのパッドを備えていない。フィルムスピンドルの
周り及びフィルム経路内のフィルムが比較的緊張状態にあるかすなわち張力下状
態にあるかどうかは、幾つかのファクタに依存し、これらのファクタは、フィル
ムスピンドル及びフィルムスプールが回転する速度及びフィルム経路内でフィル
ムに加えられた力、例えば、露光済みのフィルムのこまをカウントするために使
用されるフィルムセンサ又は計測指状体に加えられた力、及びフィルム経路を構
成する構成要素によってフィルムに加えられた摩擦力を含む。
【0079】 フィルムカセットを装填した直後、フィルムはフィルムスプールに巻かれてい
ないため、組合型前進/巻き戻し機構が最初に前進方向に回転されるときにフィ
ルムは押し出される。フィルムはフィルムカセットのスピンドルの周りにきつく
巻かれていないため、フィルムは、緊張状態にはなく、フィルムの前縁が最初に
フィルムカセットから押し出されるとき、比較的弛んだ状態にある。
【0080】 押し出されたフィルムはフィルムスプール22の周りに巻かれる。フィルム経
路内にあり且つフィルムスプールの周りのフィルムは比較的緊張状態にあり、フ
ィルムは押し出されるよりも速く引っ張られるため、押し出し動作から引っ張り
動作への切り替え点が生じる。歯車列に起因するフィルムスプールとフィルムの
スピンドルの回転の速度差及びフィルムスプール及びフィルムスピンドルに巻か
れる、それぞれのフィルムの量に起因するフィルムスプールとフィルムスピンド
ルとの有効直径の差のため、フィルムは押し出されずに引っ張られる。この速度
差は、歯車208がフィルムカセット歯車200と非係合状態となるように旋回
させ、このため、組合型前進/巻き戻し機構はフィルムカセットスピンドルから
切り離される。前進ホイールが前進方向に回転されるとき、歯車206はフィル
ムカセット歯車200と非係合状態に止まる。組合型前進/巻き戻し機構の回転
を続けると、フィルムスプール歯車202及びフィルムスプール22は回転し、
フィルムをフィルムカセットから引き出し且つフィルムをフィルムスプール22
の周りに巻く。
【0081】 フィルムカセットとフィルムスピンドルとの間の線形速度の差に依存して、フ
ィルムは前進するとき押し出され又は引っ張られる。1つの実施の形態において
、フィルムスピンドルの回転による線形押し出し速度がフィルムスプールに起因
する線形引張り速度よりも速いから、最初の幾つかのこまを前進させたとき、フ
ィルムは押し出される。最初の幾つかのこまがこの実施の形態にて前進した後、
より多くのフィルムがフィルムスプールの周りに巻かれ、フィルムスプールの有
効直径は線形引張り速度に伴って増大する。一度び線形引張り速度が線形押し出
し速度よりも速くなったならば、フィルムは前進するとき、押し出されずに引っ
張られる。
【0082】 組合型前進/巻き戻し機構12が時計回り方向すなわち巻き戻し方向に回転す
るならば、歯車212はバネ231の付勢力に抗して歯車206を押してフィル
ムカセット歯車200と係合させ且つ歯車208を押してフィルムカセット歯車
200と非係合状態にする。歯車206、208は枢動プレート230上で枢動
する。この位置において、歯車206は、組合型前進/巻き戻し機構12に接続
され、フィルムカセット歯車200は、図8に最も良く図示するように、組合型
前進/巻き戻し機構12により駆動されて回転する。フィルムカセット歯車20
0が回転すると、フィルムはフィルム経路からフィルムカセット内へ且つフィル
ムカセットのスピンドルの周りに引っ張られる。
【0083】 反時計回り方向すなわち前進方向への回転と相違して、組合型前進/巻き戻し
機構が時計回り方向すなわち巻き戻し方向に回転すると、歯車220は、歯車2
20の回転方向のため歯車222に力を加え、この力は、歯車222を付勢して
歯車224から分離し歯車222を歯車224から切り離す。このため、組合型
前進/巻き戻し機構が巻き戻し方向に回転すると、フィルムカセットのスピンド
ルの回転が駆動されるが、フィルムスプールの回転は駆動されない。
【0084】
【フィルムの装填/巻き戻し】
モータを使用せずにフィルム14を手操作で装填する改良された方法が図2乃
至図7に図示されている。好ましくは、フィルム14を手操作で装填するこの改
良された方法は、APSフィルム14すなわちフィルムカセット16から押し出
すことのできるフィルム14に適用される。フィルムカセット16は、カメラ1
0内へ挿入し且つカメラ10内で遮光されており、このことは、その双方の内容
を参考として引用し本明細書に含めた、「一回限り使用カメラのフィルム装填方
法(Film Loading Method For A Single U
se Camera)」という名称の同一人に譲渡された米国特許第5,689
,733号及び「フィルムスプール内に配置された電池を有する一回限り使用の
カメラ(Single Use Camera With Battery L
ocated In Film Spool)」という名称の米国特許出願第0
8/855,073号に記載されている。すなわち、フィルムカセット16はカ
メラ10の底部のドアを通じて挿入し、次に、フィルムカセット16、フィルム
スプール22及びフィルム経路を含むカメラ10を遮光するためにタブ又はその
他の構造体をカメラ10の底部に配置することができ、この方法は、以下により
詳細に説明する。この特許及び特許出願は、一回限り使用カメラ10を開示する
が、フィルムカセットコンパートメントを密封することのできるヒンジ止め式タ
ブ又はその他の構造体を再使用カメラ10内に採用可能であることが理解されよ
う。かかるドアは、フィルム14をフィルムカセット16からフィルムスプール
22まで移動させるためにモータを採用するカメラ10であるコダックアドバン
ティックス(KODAK ADVANTIX)(登録商標名)1600カメラ1
0に記載されている。
【0085】 フィルムカセット16をカメラ10内へ装填した後、フィルムカセット16の
遮光ドアをコダックアドバンティックス(登録商標名)1600カメラ内で開放
するときと同様の方法にて開放することができる。このカメラ10において、遮
光ドアは、フィルムカセットコンパートメントの上方でタブにより相互係止され
、タブをフィルムカセットコンパートメントの上方に配置したとき、フィルムカ
セット16の遮光ドアが開放するようにする。フィルムカセット16の遮光ドア
を開くためその他の手段を採用することができる。
【0086】 フィルム14をフィルムカセット16から手操作で押し出し且つフィルムを装
填するため、図2に図示するように前進ホイール30を前進方向すなわち反時計
回り方向に回転させることができる。反時計回り方向に回転させたとき、前進ホ
イール30は、該前進ホイール30に接続された駆動歯車204を時計回り方向
に回転させる。駆動歯車204は歯車210と共通の軸上に取り付けられている
ため、歯車210は駆動歯車204によって駆動され、歯車212と同様に時計
回り方向に回転する。歯車210、212は、時計回り方向に回転するため、歯
車212は歯車208を押してフィルムカセット歯車200と係合させ且つ歯車
206を駆動してフィルムカセット歯車200と非係合状態にする。フィルムカ
セット歯車200は駆動されて時計回り方向に回転し、図2及び図3に図示する
ように、フィルム14をフィルムカセット16から押し出す。
【0087】 歯車214が回転すると、該歯車は歯車列24を駆動して図2に示した方向に
回転させる。歯車220は反時計回り方向に回転し且つ歯車222を押して歯車
224と係合させ且つ前進ホイール30をフィルムスプール歯車202と接続す
る。この位置にあるとき、前進ホイール30が回転すると、フィルムスプール2
2は反時計回り方向に回転し、該フィルムスプールはフィルム14をカセット1
6から引っ張る方向に移動する。
【0088】 図4及び図5に図示するように、前進ホイール30の回転を続けると、フィル
ムの前縁であるフィルム14の端縁は、フィルムスプール22に係合し且つフィ
ルム14がフィルムスプール22に巻かれる迄、フィルム14は押し出す。上述
したように、フィルムはフィルムスプールの周りに比較的ルーズに巻かれるため
、線形押し出し速度は線形引張り速度よりも速く、フィルムは最初にフィルムス
プールに巻かれるときに、押し出される。フィルムがフィルムスプール22の周
りに巻かれると、フィルムはフィルムスプール22と1つ又は2つ以上のパッド
22aとの間に拘束され、該パッドはフィルムをフィルムスプール22の周りに
比較的緊密に巻くのを助ける。フィルムをフィルムスプール22の周りに巻くと
、フィルムスプールはフィルムカセットのスピンドルに接続される。フィルムは
ベルトとして機能する。歯車列24のため、フィルムは、フィルムスプール22
の周りに十分に巻かれるとき、フィルムスプール22はフィルムカセットのスピ
ンドルよりも速く回転し、フィルムは比較的緊張した状態になる。この速い回転
速度及びフィルムスプールをフィルムによってフィルムカセット歯車と連結する
ため、フィルムカセット歯車200は歯車208に力を加えて、フィルムから相
当程度の緩みが除去され且つフィルムは比較的緊張した状態となったならば、図
6に図示するように、歯車208は旋回してフィルムカセット歯車と非係合状態
となる。この時点にて、組合型前進/巻き戻し機構は最早、フィルムカセットに
接続されていない。このように、組合型前進/巻き戻し機構を続けて回転させる
と、フィルムスプールは駆動されてフィルムをフィルムカセットから引き出し且
つフィルムをフィルムスプールに巻く。フィルムは、図6及び図7に図示するよ
うに、最早、押し出されない。上述したように、フィルムの緊張程度及び速度差
に依存して、フィルムの動作は引張り動作ではなくて押し出し動作に切り換える
ことができる。フィルムがカセット内部でスピンドルの周りに巻かれる状態及び
フィルムにカメラ構成要素により加えられる力によってフィルムが比較的弛んだ
状態となるならば、歯車208は旋回してフィルムカセット歯車と係合状態とな
り、このため、フィルムは前進するときと同様に引っ張らずに押し出される。フ
ィルムは比較的弛んだ状態にあるとき、フィルムスプールの回転速度は減少し、
歯車208は旋回してフィルムカセット歯車と係合状態となりフィルムを駆動す
るため、この状態が生ずる。
【0089】 フィルムの前縁がフィルムスプールの周りに巻かれ、最初のこまがカメラのフ
ィルム露光領域内に配置される迄、フィルムはフィルムカセットから押し出され
る。この時点にて、フィルムの最初のこまを露光させる用意ができている。この
カメラにより写真を撮った後、組合型前進/巻き戻し機構を回転させて露光済み
のこまをフィルムスプールに前進させ且つ次のこまをフィルムの露光領域内に配
置する。フィルムの緊張程度に依存にして、この作用は、図6及び図7又は図4
及び図5の何れかに図示されている。組合型前進/巻き戻し機構の親指操作ホイ
ールを前進方向すなわち反時計回り方向に回転させることにより、フィルムは前
進する。これによりフィルムスプールは回転してフィルムをフィルムスプール2
2又はフィルムスピンドルの周りで引っ張り、上述したように、フィルムの張力
に依存して、フィルムを回転させ且つ押し出す。
【0090】 全ての露光を行った後、フィルム14をフィルムカセット16内へ巻き戻すべ
きとき、前進ホイール30を図8に図示するように時計回り方向に回転させる。
このことは、巻き戻しクランクをその第2の位置まで回転させ、前進ホイールを
時計回り方向すなわち巻き戻し方向に回転させ得るようにすることで行なわれる
。上述したように、巻き戻しクランクがその第2の位置まで回転されない場合、
前進ホイールを巻き戻し方向に回転させることはできない。前進ホイールが時計
回り方向に回転すると、駆動歯車202も時計回り方向に回転し且つ歯車210
、212を反時計回り方向に回転するように駆動する。この歯車212の動作に
より、歯車208はフィルムカセット歯車200と非係合状態に止まり、歯車2
06はフィルムカセット歯車200と係合するように移動する。歯車206は時
計回り方向に回転するように駆動される一方、該歯車はフィルムカセット歯車2
00を反時計回り方向に回転するように駆動する。このフィルムカセット歯車2
00の動作はフィルムカセット16のスピンドル27を駆動してフィルム14を
フィルムスプール22から巻き戻し又は引っ張ってフィルムカセット16内へ戻
す。
【0091】 図8に図示するように、歯車212は歯車214乃至220を駆動して回転さ
せる。歯車220は時計回り方向に回転するように駆動されるため、歯車220
によって歯車222はその枢動可能なプレート上で回転し歯車224と非係合状
態となる。この位置において、前進ホイール30はフィルムスプール22から切
り離され、このため、フィルムがフィルムカセット16に巻き戻されるとき、フ
ィルムスプール22は前進ホイール30によって回転するように駆動されること
はない。しかし、図9に図示するように、フィルム14がフィルムカセット16
に引っ張られるため、フィルムスプール22は回転する。
【0092】 この歯車列24と共に使用される前進ホイール30は、上述した組合型前進/
巻き戻し機構12とすることができる。
【0093】
【巻き戻し相互係止装置の機能】
巻き戻し相互係止装置の機能は図18乃至図24を参照することにより最も良
く理解される。図18、図19、図20、図21、図22、図23及び図24は
、巻き戻し相互係止装置300の構成要素の機能を示す平面図であり、図20A
、図21A、図22A及び図23Aはその底面図である。図17D及び図17E
は、図18及び図19乃至図24よりも下方位置における平面図であり、連結機
構及びプレート302の機能を示す。図17F乃至図17Hには、フィルムカセ
ットコンパートメントのヒンジ式ドア339の閉じ及び開放状態が図示されてい
る。また、フィルムカセット16をフィルムカセットコンパートメント内に装填
することで開始する巻き戻し相互係止装置の機能も最も良く理解される。
【0094】 フィルムカセット16をフィルムカセットコンパートメント内へ挿入する前に
、ヒンジ式ドア339、セグメント状歯車326、アクチュエータ324及びド
アレバー322は図17Gに図示した位置にある。更に、図17B及び図17C
には、フィルムカセット16をカメラから引き出し又はカメラ内へ挿入するとき
の連結機構328が図示されており、また、これと代替的に、フィルムカセット
16をカメラから引き出し又はカメラ内へ挿入し且つドア339が開放している
ときのセグメント状歯車326及びプレート302の位置が図示されている。図
17Dには、フィルムカセット16を完全に挿入した後の連結機構328が図示
されている。図17Eには、フィルムカセット16を挿入し且つフィルムカセッ
トコンパートメントのドア339を閉じた後のプレート302及びセグメント状
歯車326の位置が図示されている。
【0095】 フィルムの装填手順は、図17Bに図示するように、フィルムカセットをフィ
ルムカセットコンパートメント内へ挿入することで開始する。図17A、図18
B及び図17Dから、フィルムカセット16はフィルムカセットコンパートメン
ト内へ挿入したときにタブ336に接触することが理解されよう。フィルムカセ
ット16を更に挿入すると、タブ336が押され且つ連結機構328は、図17
Bに図示するように、軸部334の周りで時計回り方向に回転する。図17A、
図17C及び図17Dを参照することにより最も良く理解されるように、バネ3
30の一端がプレート302に接続され、他端が連結機構328に接続されてい
るため、連結機構328が回転すると、バネ330は圧縮される。バネ330が
圧縮されると、図17B及び図17Eを参照することにより最も良く理解される
ように、バネ330はプレート302を付勢して右方向に移動させる力をプレー
ト302に加える。フィルムカセットを更に挿入すると、連結機構328は図1
7Dに図示した位置まで回転する。
【0096】 フィルム装填手順のこの時点にて、フィルムカセットが挿入され且つドア33
9は依然として開放している。ドア339は依然として開放しているため、フィ
ルムカセット16を挿入した後、セグメント状歯車326は図17Cに図示した
位置にある。この位置にて、プレート302は、図17Eに図示するように右方
向に付勢され、バネ330により付勢されたプレートは図17Cの位置にあるセ
グメント状歯車326を押すが、プレート302により加えられた力はセグメン
ト状歯車326及びアクチュエータ324を回転させるのに必要な力を上廻る程
十分とはならないため、セグメント状歯車326は回転できず、アクチュエータ
は、セグメント状歯車326に接続された、図17Fに図示した切欠き345に
より回転が阻止される。以下に説明するように、ヒンジ式ドア339が閉じるこ
とにより、セグメント状歯車326が回転するまでプレート302は、右方向に
移動することができない。
【0097】 フィルムカセット16をカメラ内へ挿入すると、遮光ドアは遮光ドア駆動装置
341に接続される。フィルムカセットコンパートメント内のフィルムカセット
16を光密封するためには、図17Hに図示するように、ヒンジ式ドア339を
図17Gの開放位置から図17Fの閉じ位置まで移動させる。ヒンジ式ドア33
9が閉じられると、ヒンジ式ドア339のタブ345はアクチュエータ324に
係合し、アクチュエータ324が図17Hに図示するように、バネ356の付勢
力に抗してアクチュエータ324の第1のアーム350を押す。一度びタブが切
欠き358の上方で第1のアーム350を押すならば、アクチュエータ324は
、ドアバネ356により図17Fに図示した位置まで時計回り方向に回転する。
アクチュエータ324が回転すると、第2のアーム352はタブに係合し且つア
クチュエータ324を回転させない限り、タブ345の下方に休止しヒンジ式ド
ア339が開放するのを阻止する。更に、一度びアクチュエータ324が回転す
ると、第1のアーム350は、図17Fに図示するように、バネ354により押
されて切欠き358に対して休止する。
【0098】 セグメント状歯車326はアクチュエータ324に接続されているため、ヒン
ジ式ドア339を閉じたとき、アクチュエータ324を回転させると、セグメン
ト状歯車326は、図17Eに図示するように、また、同様に図17H及び図1
7Fを比較することにより示すように、反時計回り方向に回転する。セグメント
状歯車326のこの回転により、プレート302は解放され、該プレート302
は、バネ330の付勢力により、図17Eに図示するように、右方向に移動する
。また、ヒンジ式ドア339を閉じたとき、セグメント状歯車326を回転させ
ると、遮光ドア駆動装置341も回転してフィルムカセット16の遮光ドアを開
放し、このことは図17C及び図17Eを比較することにより最も良く理解され
る。
【0099】 フィルムカセット16を挿入し且つ連結機構328が回転すると、部材328
aは、図17Bに図示するように、プレート302により画成されたリテーナ3
02aの右側に配置される。ドア339を閉じたとき、上述したように、プレー
ト302が右方向に移動すると、リテーナ302aの左側部は、図17Dに図示
するように部材328aを拘束して部材328a及び連結機構328を保持する
。また、プレート302が右方向に移動すると、相互係止レバー308が解放さ
れ、バネ306の付勢力により反時計回り方向に回転する。図18に図示するよ
うに、この位置において、ポール304の端部は組合型前進/巻き戻し機構の内
周縁部に対して休止し、相互係止レバーはタブ318に対して休止する。
【0100】 構成要素が第1の位置と称することのできる、図18に図示した位置にあると
き、組合型前進/巻き戻し機構を反時計回り方向すなわち前進方向に連続的に又
は断続的に回転させ、フィルムをフィルムカセットからフィルム露光領域に且つ
フィルムをフィルム露光領域からフィルムスプールまで前進させることができる
。このことは図19に関して最も良く図示されている。図示するように、組合型
前進/巻き戻し機構を回転させると、切欠き316はポール304の端部に接触
する。ポール304の端部に接触すると、切欠き316はポール304が切欠き
316を通過する迄、バネ306の付勢力に抗してポール304を押してポール
304を反時計回り方向に回転させる。図17及び図20Aを参照することによ
り最も良く理解し得るように、相互係止レバーはストッパ340によって回転が
阻止されるため、該相互係止レバー308は回転しない。前進/巻き戻し機構が
続けて回転すると、切欠き316はポール304を通って動き、ポール304が
解放される。解放されると、バネ306はポール304を付勢させ時計回り方向
に回転させ、バネは図20及び図20Aに図示するように、組合型前進/巻き戻
し機構の内周縁部に対して再度休止する。
【0101】 図17及び図20Aに図示したストッパ340は、図18及び図19に図示す
るように、ポール304が反時計回り方向に回転されたとき、相互係止レバー3
08が顕著な程度だけ時計回り方向に回転するのを阻止する。このため、フィル
ムが前進するとき、相互係止レバー308は比較的静止状態に止まる。このこと
は、ストッパ340に対して休止する相互係止レバー308を示す底面図である
、図20Aを参照することにより最も良く理解される。このように、ポール30
4及び巻き戻し相互係止装置308がその第1の位置にあるとき、組合型前進/
巻き戻し機構は前進方向に回転自在となり、このため、フィルムの前縁をフィル
ムスプールまで前進させ、フィルム露光領域内でフィルムの各こまが順次露光さ
れた後、フィルムをフィルムスプールまで前進させることができる。
【0102】 典型的に、全ての露光を行った後、フィルムをフィルムカセット16内へ巻き
戻す。フィルムをカセット内へ巻き戻した後、巻き戻し相互係止装置はフィルム
を前進させようとする試みを阻止する。このことは、露光済みのフィルムが再度
露光されるのを阻止する。同様に、フィルムの全てが露光される前に、露光済み
のフィルムが巻き戻されるならば、巻き戻し相互係止装置がフィルムの前進及び
二重の露光の発生を阻止する。このことは誤って露光を無駄にすることを阻止す
る。更に、フィルムを露光する前にフィルムがフィルムスプールに装填され、露
光された後、露光済みの各こまをフィルムカセット内へ移動させる型式のカメラ
であるならば、巻き戻し相互係止装置は露光済みのフィルムをフィルムカセット
からフィルム露光領域内へ移動させるのを阻止する。
【0103】 巻き戻し相互係止装置がこのことを図20乃至図23に図示するように行う。
図20及び図21に図示するように、フィルムを巻き戻すために組合型前進/巻
き戻し機構を時計回り方向に回転させる。最終的に、切欠き316は、図20及
び図20Aに図示するように、ポール304の角度付き端部319に係合する。
組合型前進/巻き戻し機構が回転を続けると、ポール304が押されて軸部の周
りで時計回り方向に回転し、相互係止レバー308は、図21及び図21Aに図
示するように、バネ306の付勢力に抗してリベットの周りで時計回り方向に回
転する。ポール304は相互係止レバー308と共に回転し、図21に図示する
ように、ストッパに沿って上昇する。相互係止レバー308が回転してストッパ
340から離れる。組合型前進/巻き戻し機構を回転させると、フィルムはフィ
ルム露光領域及びフィルムスプールから移動してフィルムカセットに戻る。
【0104】 図22及び図23に図示するように、組合型前進/巻き戻し機構の回転を続け
ると、切欠き316はポール304を通過して移動し且つポール304及び相互
係止レバー308を解放する。バネ306はポール304を付勢して組合型前進
/巻き戻し機構の内周縁部に対して回転し、相互係止レバー308は図22及び
図22Aに図示するように、反時計回り方向に回転する。相互係止レバー308
は、該相互係止レバー308がストッパ340に接触する迄、図22Aに図示す
るように、時計回り方向に回転する。
【0105】 この位置、すなわち第2の位置において、ポール304は、該ポール304の
角度付き端部319が切欠き316に対して異なる位置にあるように配置される
。第1の位置において、角度付き端部319にはこの機構が図19に図示するよ
うに時計回り方向すなわち前進方向に回転したとき、組合型前進/巻き戻し機構
が接触しない。しかし、ポール304が第2の位置にあるとき、組合型前進/巻
き戻し機構は前進方向に回転するため、角度付き端部319には切欠き316が
接触する。
【0106】 切欠き316がポール304を解放した後、巻き戻し相互係止装置が確立され
る。このことは、図23及び図23Aを参照することにより最も良く理解される
。相互係止装置が形成された後、フィルムを前進させようと試みるならば、切欠
き316はポール304の角度付き端部319に係合して図23に図示するよう
に、ポール304及び相互係止レバー308を反時計回り方向(図23Aに図示
する反時計回り方向)に回転させるようにする。この位置において、相互係止レ
バー308は図23Aに図示したストッパ340に対して休止する。図23及び
図23Aに図示するように、切欠き316の角度付き部分がポール304の相応
する角度付き端部319に係合するため、ポール304及び相互係止レバー30
8の双方が回転する。このように、フィルムを巻き戻した後、フィルムを前進さ
せることはできない。
【0107】 上述したように、本発明の巻き戻し相互係止装置は、多岐に亙るフィルム前進
又は巻き戻し機構と共に採用することができ、組合型前進/巻き戻し機構にのみ
限定されるものではない。この巻き戻し相互係止装置は、その内周縁部に沿って
配置された切欠きを有し且つフィルムがカメラ内を移動するときに回転する歯車
を備えるものとして実施することができる。
【0108】 相互係止装置が設定される前に、組合型前進/巻き戻し機構を巻き戻し方向に
ある程度回転させることが可能であることが理解されよう。このことは、巻き戻
し動作が開始される前のポールに対する切欠きの位置に依存する。フィルムの巻
き戻しを阻止するため、相互係止装置が設定される前に、フィルムが何ら顕著な
程度まで巻き戻されるのを阻止するため、十分な弛みが存在するように歯車列を
設計することができる。これと代替的に、組合型前進/巻き戻し機構の内周縁部
に沿って複数の切欠きを配置してもよい。
【0109】 フィルムをフィルムカセットから前進させ得るように巻き戻し相互係止装置を
リセットするためには、フィルムカセット16をカメラから取り外す。これは次
のようにして行われる。カメラのユーザはヒンジ式ドア339を開けるため次の
ように図17Aのドアレバー322を回転させる。アクチュエータ324はドア
レバー322に接続されているため、アクチュエータ324はドアレバー322
と共に回転する。図17F及び図17Gを比較することにより図示するように、
アクチュエータ324がドアバネ356の付勢力に抗して反時計回り方向に回転
すると、第1のアーム350は切欠き358に沿って摺動し、第2のアーム35
2はヒンジ式ドア339のタブから移動して離れる。最終的に、第2のアーム3
52はタブから非係合状態となり、ヒンジ式ドア339は開放自在となる。更に
、第1のアーム352は切欠き358を経て回転し、バネ354は、図17Gに
図示するように、第1のアーム352を付勢して切欠き358に係合するように
移動させる。ヒンジ式ドア339が開放した状態で、フィルムカセットを除去す
ることができる。
【0110】 セグメント状歯車326はアクチュエータ324に接続されているため、アク
チュエータ324がドアレバー322と共に回転すると、セグメント状歯車32
6は、図17F及び図17Gに図示するように、回転する。このことは、ドア3
39を開放するとき、時計回り方向に回転するセグメント状歯車326を示す図
17Cにも図示されている。ドア339を開放すると、フィルムカセット16を
フィルムカセットコンパートメントから引き出すことができる。セグメント状歯
車326は時計回り方向に回転するため、セグメント状歯車326はプレート3
02に係合し、図17Cに図示するように、バネ330の付勢力に抗してプレー
ト302を左方向に押す。
【0111】 左方向に移動したとき、プレート302のタブ318が相互係止レバー308
に係合し該相互係止レバー308を図24に示すように時計回り方向に回転させ
る。相互係止レバー308が時計回り方向に回転すると、ポール304は相互係
止レバー308と共に回転し、最早、組合型巻き戻し/前進機構の内周縁部に対
して休止しない。このことは、ポール304を解放することになる。一度び解放
されたならば、図23及び図24を比較することにより最も良く理解されるよう
に、バネ306により、ポール304は相互係止レバー308に対して時計回り
方向に回転する。ポール304は切欠き316に対して回転しているため、ポー
ル304及び相互係止レバー308はリセットされており、このため、前進/巻
き戻し機構が前進方向に回転するとき、ポール304の角度付き端部319は、
前進/巻き戻し機構の回転を阻止すべく切欠き316に係合しない。
【0112】 図17Bには、フィルムカセット16をフィルムカセットコンパートメントか
ら除去するときのプレート302及び連結機構328が図示されている。上述し
たように、ドア339を開放すると、プレート302は、図17C及び図24に
図示するように、バネ330の付勢力に抗して左方向に摺動する。プレート30
2が左方向に移動すると、連結機構328の部材328aは、図17Bを参照す
ることにより最も良く理解されるように、プレート302のリテーナ302aか
ら解放される。一度び解放されたならば、図17Bに図示するように、バネ33
0により連結機構328は反時計回り方向に回転する。この位置において、カメ
ラは別のフィルムカセットを挿入する準備が整う。
【0113】 所望であるならば、フィルムカセットはフィルムカセットコンパートメント内
へ挿入し、ヒンジ式ドア339を閉じることができる。ヒンジ式ドアを閉じると
、ポール304及び相互係止レバー308が図18の位置まで戻る。ヒンジ式ド
アの閉塞によりスライド302は右方向に移動し、これにより相互係止レバー3
08が解放されるために、この状態が生じる。一度び解放されたならば、相互係
止レバー308は図24の位置から図18の位置まで反時計回り方向に回転する
。ポール304は相互係止レバー308と共に回転し、このため、ポール304
は再度、内周縁部に対して休止する。この場合、ポール304及び相互係止レバ
ー308はその第1の位置に戻る。すなわち、ポール304は切欠き316に対
して回転しており、このため、前進/巻き戻し機構が前進方向に回転したとき、
ポール304の角度付き端部がポール304に係合しない。
【0114】 しかし、本発明の多数の特徴及び有利な点を本発明の構造及び機能の詳細と共
に上記の説明に記載したが、この開示は単に説明のためであり、特に、特許請求
の範囲に表現する用語の広い一般的な意義で示される完全な程度まで本発明の原
理の範囲内で部品の形状、寸法及び配置の点で詳細が変更可能であることを理解
すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1つの好ましい実施の形態によるカメラの概略図的な側面図である。
【図2】 フィルムカセットからフィルム経路内へ押し出されるフィルムを示す、図1の
好ましい実施の形態の概略図的な平面図である。
【図3】 図1の線3−3に沿った断面図である。
【図4】 フィルムカセットからフィルムスプールまで前進するフィルムを示す、図1の
好ましい実施の形態の概略図的な平面図である。
【図5】 フィルムがフィルムカセットからフィルムスプールまで前進するときのフィル
ムカセット及びフィルムスプールを示す、図1の好ましい実施の形態の概略図的
な平面図である。
【図6】 フィルムスプールの周りに巻かれるフィルムを示す、図1の好ましい実施の形
態の概略図的な平面図である。
【図7】 フィルムがフィルムスプールの周りに巻かれるときのフィルムカセット及びフ
ィルムスプールを示す、図1の好ましい実施の形態の概略図的な平面図である。
【図8】 フィルムスプールからフィルムカセットに巻き戻されるフィルムを示す、図1
の好ましい実施の形態の概略図的な平面図である。
【図9】 フィルムがフィルムスプールからフィルムカセットに巻き戻されるときのフィ
ルムカセット及びフィルムスプールを示す、図1の好ましい実施の形態の概略図
的な平面図である。
【図10】 組合型前進/巻き戻し機構の第1の好ましい実施の形態を示す組み立て図であ
る。
【図11】 図2の線11−11に沿った断面図である。
【図12】 図11の線12−12に沿った断面図である。
【図13】 図12の線13−13に沿った断面図である。
【図14】 図10の組合型前進/巻き戻し機構が第2の位置にあるときの好ましい実施の
形態の断面図である。
【図15】 図14の線15−15に沿った断面図である。
【図16】 本発明の1つの好ましい実施の形態に従って、カメラ及び巻き戻し相互係止装
置に組み立てられる図10の実施の形態の平面組み立て図である。
【図17】 17は、図10の実施の形態の組み立て図である。 17Aは、図16の巻き戻し相互係止装置の図である。 17Bは、フィルムカセットをフィルムカセットコンパートメントから取り外
す図10の実施の形態の概略図である。 17Cは、図17Bの線17C−17Cに沿った断面図である。 17Dは、フィルムカセットがフィルムカセットコンパートメント内へ挿入さ
れた図10の実施の形態の概略図である。 17Eは、図17Dの線17E−17Eに沿った断面図である。 17Fは、フィルムカセットコンパートメントのドアが閉じられた図1の実施
の形態の概略図的な端面図である。 17Gは、フィルムカセットコンパートメントのドアが開放した図1の実施の
形態の概略図的な端面図である。 17Hは、フィルムカセットコンパートメントのドアが閉じられた図1の実施
の形態の概略図的な端面図である。
【図18】 第1の位置にある、図16の巻き戻し相互係止装置の実施の形態を示す平面図
である。
【図19】 フィルムが前進するときの巻き戻し相互係止装置の作用を示す、図16の巻き
戻し相互係止装置の実施の形態の平面図である。
【図20】 フィルムが巻き戻されるときの巻き戻し相互係止装置の作用を示す、図16の
巻き戻し相互係止装置の実施の形態の平面図である。 20Aは、フィルムが巻き戻されるときの巻き戻し相互係止装置の作用を示す
、図16の巻き戻し相互係止装置の実施の形態の底面図である。
【図21】 フィルムが巻き戻されるときの巻き戻し相互係止装置の作用を示す、図16の
巻き戻し相互係止装置の実施の形態の別の平面図である。 21Aは、フィルムが巻き戻されるときの巻き戻し相互係止装置の作用を示す
、図16の巻き戻し相互係止装置の実施の形態の別の底面図である。
【図22】 フィルムが巻き戻されるときの巻き戻し相互係止装置の作用を示す、図16の
巻き戻し相互係止装置の実施の形態の別の平面図である。 22Aは、フィルムが巻き戻されるときの巻き戻し相互係止装置の作用を示す
、図16の巻き戻し相互係止装置の実施の形態の別の底面図である。
【図23】 巻き戻し相互係止装置が第2の位置にあるときの、図16の巻き戻し相互係止
装置の実施の形態の平面図である。 23Aは、巻き戻し相互係止装置が第2の位置にあるときの、図16の巻き戻
し相互係止装置の実施の形態の底面図である。
【図24】 フィルムを前進させることができるように、図16の巻き戻し相互係止装置を
リセットする状態を示す図である。
【図25】 本発明の第2の好ましい実施の形態による組合型前進/巻き戻し機構の組み立
て図である。
【図26】 好ましい実施の形態が第1の位置にあるときの、図25の好ましい実施の形態
の断面図である。
【図27】 図26の線27−27に沿った断面図である。
【図28】 好ましい実施の形態が第3の位置にあるときの、図25の好ましい実施の形態
の断面図である。
【図29】 図28の線29−29に沿った断面図である。
【図30】 好ましい実施の形態が第2の位置にあるときの、図25の好ましい実施の形態
の断面図である。
【図31】 図30の線31−31に沿った断面図である。

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光ドアを有するフィルムカセットを受け入れるフィルムカ
    セットコンパートメントと、該フィルムカセットコンパートメントとフィルムス
    プールとの間に画成されたフィルム経路とを有するAPSカメラにおいて、 カメラに回転可能に取り付けられた回転可能なホイールであって、該ホイール
    が第1の方向に回転されたとき、フィルムをフィルムカセットからフィルム経路
    内へ且つフィルムスプールの周りで移動させると共に、ホイールが第2の方向に
    回転されたとき、フィルムをフィルムスプールからフィルム経路内へ且つフィル
    ムカセット内へ移動させる前記回転可能なホイールと、 カメラに回転可能に取り付けられ且つホイールに接続された巻き戻しクランク
    であって、第1の位置及び第2の位置を有する前記巻き戻しクランクと、 該巻き戻しクランクに接続された相互係止装置であって、該相互係止装置は、
    ホイールと係合可能に且つ非係合可能になることができ、巻き戻しクランクが第
    1の位置と第2の位置との間にて移動することに応答し、巻き戻しクランクが第
    2の位置にあるとき、ホイールに係合してホイールが第1の方向に回転するのを
    阻止し且つ巻き戻しクランクが第1の位置にあるとき、ホイールに係合してホイ
    ールが第2の方向に回転するのを阻止する前記相互係止装置とを備える、APS
    カメラ。
  2. 【請求項2】 請求項1のAPSカメラにおいて、 相互係止装置が、 (i)カメラに堅固に取り付けられ且つ周縁部と、該周縁部の周りに配置さ
    れた複数の歯とを有する静止支持体と、 (ii)回転可能なホイールに取り付けられ、巻き戻しクランクが第1の位
    置と第2の位置との間にて移動することに応答するバネ機構であって、巻き戻し
    クランクが第1の位置にあるとき、静止支持体の歯に係合して、回転可能なホイ
    ールが第2の方向に回転するのを阻止する第1の部材と、巻き戻しクランクが第
    1の位置にあるとき、静止支持体の歯に係合して、回転可能なホイールが第2の
    方向に回転するのを阻止する第2の部材とを有する前記バネ機構とを備える、A
    PSカメラ。
  3. 【請求項3】 請求項2のAPSカメラにおいて、 相互係止装置が、ホイールに接続された摺動可能なプレートを更に備え、 該摺動可能なプレートが、巻き戻しクランクが第1の部材を静止支持体の歯と
    係合状態に保持する第1の位置と、該巻き戻しクランクが第2の部材を静止支持
    体の歯と係合状態に保持する第2の位置との間にて巻き戻しクランクが移動する
    ことに応答して移動する、APSカメラ。
  4. 【請求項4】 請求項1のAPSカメラにおいて、 フィルムカセットコンパートメントとフィルムスプールとの間に配置された歯
    車列を更に備え、該歯車列が前記回転可能なホイールをフィルムスプールに接続
    し、これによりフィルムスプールが前記回転可能なホイールが第1の方向に回転
    するのに応答して回転し得る、APSカメラ。
  5. 【請求項5】 請求項1のAPSカメラにおいて、 前記回転可能なホイールに且つフィルムカセットのスピンドルに接続された軸
    を更に備え、これにより前記回転可能なホイールが第1の方向に回転することに
    よりスピンドルが回転してフィルムをフィルムカセットから押し出す、APSカ
    メラ。
  6. 【請求項6】 請求項1のAPSカメラにおいて、 フィルムカセットコンパートメントとフィルムスプールとの間に配置された歯
    車列を更に備え、該歯車列は、前記回転可能なホイールが第1の方向に回転され
    るとき、該回転可能なホイールをフィルムカセットに接続してフィルムをフィル
    ムカセットから押し出す、APSカメラ。
  7. 【請求項7】 請求項6のAPSカメラにおいて、 前記歯車列が、前記回転可能なホイールが第1の方向に回転したとき、該回転
    可能なホイールをフィルムスプールに接続し、フィルムスプールを回転させ且つ
    フィルムをフィルムカセットから引き出す、APSカメラ。
  8. 【請求項8】 請求項7のAPSカメラにおいて、 前記歯車列が、枢動可能に(pivotably)取り付けられた歯車を備え
    、該歯車が、カメラに枢動可能に取り付けられ且つホイールが第2の方向に回転
    するのに応答して枢動し、ホイールをフィルムスプールから切り離す、APSカ
    メラ。
  9. 【請求項9】 請求項1のAPSカメラにおいて、 前記回転可能なホイールが、該ホイールを回転させるべくカメラのユーザが係
    合させることができるセグメント状部分を備える、APSカメラ。
  10. 【請求項10】 遮光ドアと、その周りにフィルムが巻かれるスピンドルと
    を有するフィルムカセットをフィルムカセットコンパートメント内へ受け入れる
    ことができ、フィルムカセットコンパートメントとフィルムスプールとの間に画
    成されたフィルム経路を有する型式の手動APSカメラにおいて、 組合型フィルム前進及び巻き戻し機構を備え、該機構が、 (i)カメラに回転可能に取り付けられたホイールであって、該ホイールは
    該ホイールを回転させるべくカメラのユーザが係合させることができるセグメン
    ト状部分を有し、かつ、該ホイールはスピンドルに接続されて、該ホイールが第
    1の方向に回転されたとき、フィルムをフィルムカセットからフィルム経路内へ
    且つフィルムスプールの周りで押し出し、ホイールが第2の方向に回転されたと
    き、フィルムをフィルムスプールからフィルム経路内へ且つフィルムカセット内
    へ移動させる前記ホイールと、 (ii)カメラに回転可能に取り付けられ且つホイールに接続されて、第1
    の位置及び第2の位置を有する巻き戻しクランクと、 (iii)巻き戻しクランクに接続された相互係止装置であって、該相互係
    止装置は、ホイールと係合可能及び非係合可能であり、かつ巻き戻しクランクが
    第1の位置と第2の位置との間にて移動することに応答して、巻き戻しクランク
    が第2の位置にあるとき、ホイールに係合してホイールが第1の方向に回転する
    のを阻止し、巻き戻しクランクが第1の位置にあるとき、ホイールに係合してホ
    イールが第2の方向に回転するのを阻止する前記相互係止装置とを備え、 ホイールに接続され且つフィルムカセットコンパートメントとフィルムスプー
    ルとの間に配置された歯車列であって、該歯車列はフィルムスプールと選択的に
    係合可能であり、もって、該歯車列は、ホイールが第1の方向に回転するのに応
    答してフィルムスプールを回転させ、フィルムをフィルムスプールの周りに巻く
    ようにし、又該歯車列はフィルムカセットのスピンドルと係合可能であり、もっ
    て、該歯車列はホイールが第1の方向に回転されたとき、フィルムをフィルムカ
    セットから押し出すことによりフィルムをフィルムカセットから前進させること
    ができ、且つホイールが第2の方向に回転されたとき、フィルムをフィルムカセ
    ット内へ巻き戻すことができる前記歯車列を備える、手動APSカメラ。
  11. 【請求項11】 請求項10の手動APSカメラにおいて、 相互係止装置が、 (i)カメラに堅固に取り付けられた静止支持体であって、周縁部と、該周
    縁部の周りに配置された複数の歯とを有する前記静止支持体と、 (ii)回転可能なホイールに取り付けられ、巻き戻しクランクが第1の位
    置と第2の位置との間にて移動することに応答するバネ機構であって、巻き戻し
    クランクが第1の位置にあるとき、静止支持体の歯に係合して、回転可能なホイ
    ールが第2の方向に回転するのを阻止する第1の部材と、巻き戻しクランクが第
    1の位置にあるとき、静止支持体の歯に係合して、回転可能なホイールが第2の
    方向に回転するのを阻止する第2の部材とを有する前記バネ機構とを備える、A
    PSカメラ。
  12. 【請求項12】 請求項11の手動APSカメラにおいて、 前記相互係止装置が、ホイールに接続された摺動可能なプレートを更に備え、 該摺動可能なプレートが、巻き戻しクランクが第1の部材を静止支持体の歯と
    係合状態に保持する第1の位置と、該巻き戻しクランクが第2の部材を静止支持
    体の歯と係合状態に保持する第2の位置との間にて巻き戻しクランクが移動する
    ことに応答して移動する、APSカメラ。
  13. 【請求項13】 請求項10の手動APSカメラにおいて、 前記歯車列が、カメラに枢動可能に取り付けられた歯車を備え、 該歯車はホイールが第1の方向に回転するのに応答して枢動的作動して、歯車
    列をフィルムスプールと係合させ、もって、フィルムスプールがホイールの回転
    に応答して回転し得るようにすると共に、該歯車はホイールが第2の方向に回転
    するのに応答して枢動的作動して歯車列をフィルムスプールから非係合状態にし
    、もって、フィルムスプールはホイールが第2の方向に回転するのに応答して回
    転しないようにする、手動APSカメラ。
  14. 【請求項14】 遮光ドアを有するフィルムカセットを受け入れるフィルム
    カセットコンパートメントと、該フィルムカセットコンパートメントとフィルム
    スプールとの間に画成されたフィルム経路とを有するAPSカメラにおいて、 組合型フィルム前進及び巻き戻し機構を備え、該機構が、 (a)カメラに回転可能に取り付けられた回転可能なホイールであって、該
    ホイールが第1の方向に回転されたとき、フィルムをフィルムカセットからフィ
    ルム経路内へ且つフィルムスプールの周りで移動させると共に、ホイールが第2
    の方向に回転されたとき、フィルムをフィルムスプールからフィルム経路内へ且
    つフィルムカセット内へ移動させる前記回転可能なホイールと、 (b)カメラに回転可能に取り付けられ且つホイールに接続された巻き戻し
    クランクであって、第1の位置及び第2の位置を有する前記巻き戻しクランクと
    、 (c)巻き戻しクランクに接続されて、ホイールが第1の方向又は第2の方
    向に移動するのを阻止する相互係止装置とを備え、該相互係止装置が、 (c1)カメラに堅固に取り付けられた静止支持体であって、周縁部と、
    該周縁部の周りに配置された複数の歯とを有する前記静止支持体と、 (c2)前記回転可能なホイールに該ホイールと共に回転するように取り
    付けられたバネ機構であって、歯に係合してホイールが第2の方向に移動するの
    を阻止するよう作用可能な第1の部材と、歯に係合してホイールが第1の方向に
    移動するのを阻止するよう作用可能な第2の部材とを備える前記バネ機構と、 (c3)カメラに摺動可能に取り付けられ且つ巻き戻しクランクに接続さ
    れたプレートであって、 該プレートは、巻き戻しクランクが第1の位置(position)に移動す
    るのに応答して第1の配置(location)まで摺動するよう作用可能であ
    り、 該プレートが第1の配置にあるとき、該プレートが、第1の部材をバネ機構の
    圧力に抗して静止支持体の歯と非係合状態になるよう保持することにより、ホイ
    ールが第1の方向に移動するのを許容すると共に、第2の部材が歯に係合してホ
    イールが第2の方向に移動するのを阻止するのを許容し、 該プレートが第2の配置にあるとき、該プレートが、第2の部材をバネ機構の
    圧力に抗して静止支持体の歯と非係合状態になるよう保持することにより、ホイ
    ールが第2の方向に移動するのを許容すると共に、第1の部材が歯に係合してホ
    イールが第1の方向に移動するのを阻止するのを許容する、APSカメラ。
  15. 【請求項15】 請求項14のAPSカメラにおいて、 フィルムカセットコンパートメントとフィルムスプールとの間に配置された歯
    車列を更に備え、該歯車列は前記回転可能なホイールをフィルムスプールに接続
    し、もって、フィルムスプールは前記回転可能なホイールの第1の方向への回転
    に応答して回転し得る、APSカメラ。
  16. 【請求項16】 請求項15のAPSカメラにおいて、 フィルムカセットコンパートメントとフィルムスプールとの間に配置された歯
    車列を更に備え、該歯車列は、回転可能なホイールが第1の方向に回転されると
    き、回転可能なホイールをフィルムカセットのスピンドルに接続してフィルムを
    フィルムカセットから押し出す、APSカメラ。
  17. 【請求項17】 請求項16のAPSカメラにおいて、 前記歯車列が、回転可能なホイールが第1の方向に回転したとき、回転可能な
    ホイールをフィルムスプールに接続してフィルムスプールを回転させ、且つフィ
    ルムをフィルムカセットから引き出す、APSカメラ。
  18. 【請求項18】 請求項17のAPSカメラにおいて、 前記歯車列は、前記回転可能なホイールが第2の方向に回転されてフィルムを
    フィルムカセット内へ巻くとき、該回転可能なホイールをフィルムスプールから
    切り離し且つ該回転可能なホイールをフィルムカセットに接続する、APSカメ
    ラ。
  19. 【請求項19】 請求項18のAPSカメラにおいて、 前記歯車列が、カメラに枢動可能に取り付けられた歯車を備え、該歯車は、該
    ホイールが第2の方向に回転するのに応答して枢動し、もって、ホイールをフィ
    ルムスプールから切り離す、APSカメラ。
  20. 【請求項20】 遮光ドアと、その周りにフィルムが巻かれるスピンドルと
    を有する、フィルムカセットをフィルムカセットコンパートメント内へ受け入れ
    ることができ、フィルムカセットコンパートメントとフィルムスプールとの間に
    画成されたフィルム経路を有する型式の手動APSカメラにおいて、 カメラに回転可能に取り付けられたホイールであって、該ホイールを回転さ
    せるべくカメラのユーザが係合させることができるセグメント状部分を有する、
    前記ホイールと、 フィルムカセットコンパートメントとフィルムスプールとの間に配置され且つ
    ホイールに接続された歯車列であって、 該歯車列は、ホイールをフィルムカセットのスピンドル及びフィルムスプール
    に接続して、ホイールが第1の方向に回転するのに応答してスピンドルを回転さ
    せ、これによりスピンドルを回転させてフィルムをフィルムカセットから押し出
    し且つフィルムスプールを回転させてフィルムをフィルムスプールの周りに巻き
    、 またホイールが第2の方向に回転するとき、ホイールをスピンドルに接続する
    が、フィルムスプールには接続せず、もって、ホイールがスピンドルを回転駆動
    するが、フィルムスプールを駆動せず、これによりフィルムをフィルムカセット
    内へ巻くようにした前記歯車列とを備える、手動APSカメラ。
  21. 【請求項21】 請求項20のAPSカメラにおいて、 カメラに回転可能に取り付けられ且つホイールに接続された巻き戻しクランク
    と、ホイール及びクランクに接続された相互係止装置とを更に備え、 該相互係止装置が、巻き戻しクランクが第1の位置まで移動するのに応答して
    ホイールに係合して、該ホイールが第2の方向に回転するのを阻止するよう作用
    可能であり、巻き戻しクランクが第2の位置まで移動するのに応答してホイール
    に係合して、該ホイールが第1の方向に回転するのを阻止するよう作用可能であ
    る、APSカメラ。
  22. 【請求項22】 請求項20のAPSカメラにおいて、 前記歯車列が、カメラに枢動可能に取り付けられた歯車を備え、該歯車は、ホ
    イールが第2の方向に回転するのに応答して枢動し、ホイールをフィルムスプー
    ルから切り離す、APSカメラ。
  23. 【請求項23】 フィルムカセットをフィルムカセットコンパートメント内
    へ受け入れることができ、フィルムカセットが、遮光ドアと、フィルムを周りに
    巻くことができるスピンドルとを有する型式のAPSカメラであって、フィルム
    カセットコンパートメントとフィルムスプールとの間に画成されたフィルム経路
    を有する前記APSカメラを使用する方法において、 カメラに取り付けられた回転可能なホイールを第1の方向に回転させ、これに
    よりホイールをスピンドルに接続する歯車列の少なくとも1つの歯車を回転させ
    、これによりスピンドルを回転させてフィルムをフィルムカセットからフィルム
    経路内へ且つフィルムスプールまで押し出すステップと、 前記回転可能なホイールを第1の方向に回転させ、これにより少なくとも1つ
    の歯車を回転させフィルムスプールを駆動して回転させ、フィルムをフィルムス
    プールの周りに巻くステップと、 カメラによって写真を撮ることによりフィルムを露光させるステップと、 巻き戻しクランクを第1の位置から第2の位置まで移動させるステップであっ
    て、これによりホイールに取り付けられた第1の部材を駆動してカメラに堅固に
    取り付けられた静止支持体と係合させることによりホイールが第1の方向に回転
    するのを阻止し、且つ写真を撮った後にフィルムをフィルムカセット内へ巻くと
    き、フィルムがフィルムスプールまで前進するのを阻止する相互係止装置を画成
    する前記巻き戻しクランク移動ステップとを備える、方法。
  24. 【請求項24】 請求項23の方法において、 前記巻き戻しクランク移動ステップの後、ホイールを第2の方向に回転させ、
    これによりフィルムカセットのスピンドルを回転させフィルムをスピンドルの周
    りに巻くステップを更に備える、方法。
  25. 【請求項25】 請求項24の方法において、 巻き戻しクランクを第2の位置から第1の位置まで移動させ、これによりホイ
    ールに取り付けられた第2の部材を駆動して静止支持体と係合させ、ホイールが
    第2の方向に回転するのを阻止するステップを更に備える、方法。
  26. 【請求項26】 フィルムがその周りに巻かれるスピンドルを有するフィル
    ムカセットを挿入されることができるフィルムカセットコンパートメントと、フ
    ィルムカセットコンパートメントとフィルムスプールとの間に画成されたフィル
    ム経路とを有する型式の手動APSカメラにおいて、 カメラに回転可能に取り付けられ、フィルムカセットがカメラ内へ挿入される
    とき、フィルムカセットのスピンドルに接続されたフィルムカセット歯車と、 カメラに回転可能に取り付けられ、フィルムスプールに接続されたフィルムス
    プール歯車と、 カメラ内へ配置され且つフィルムカセット歯車及びフィルムスプール歯車に接
    続された歯車列と、 カメラに回転可能に取り付けられ且つ歯車列に接続された前進機構であって、
    該前進機構を手操作で操作することにより、フィルムがフィルム経路内で比較的
    緊張状態にないとき、歯車列を駆動してフィルムカセット歯車を回転させ且つフ
    ィルムをフィルム経路に沿って及びフィルムスプールの周りでフィルムカセット
    から押し出すと共に、 フィルムがフィルム経路内で比較的緊張しているとき、歯車列を駆動してフィ
    ルムスプール歯車を回転させ且つフィルムスプールを回転させ、これによりフィ
    ルムをフィルム経路に沿って且つフィルムスプールの周りでフィルムカセットか
    ら引き出すようにした前記前進機構とを備える、手動APSカメラ。
JP2001525466A 1999-09-22 2000-09-15 組合型フィルム前進/巻き戻し機構を備えるカメラ Pending JP2003510635A (ja)

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