JP2003509153A - 固定式歯科矯正治療用の一時的且つ即座の咬合挙上器 - Google Patents
固定式歯科矯正治療用の一時的且つ即座の咬合挙上器Info
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-
- A—HUMAN NECESSITIES
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Abstract
(57)【要約】
歯科矯正治療中に咬合接触を阻止することが必要になる場合がある。本発明は、咬合を即座に且つ一時的に挙上するための治療器具である。これを臼歯チューブに取り付けることにより、向き合った歯の咬合接触を即座に及び一時的に阻止する。咬合挙上器は、0.8−1.0mmのCr−Ni、チタニウム又は同様の金属を使用して形成される。前庭側は2種類のエレメントでできている。即ち、咬合挙上器を臼歯チューブに挿入するのに役立つ一対の挿入ウィング、及びこれらの挿入ウィングから延びる、咬合挙上器を臼歯チューブに取り付けるのに役立つ一対の近位ウィングを含む。これらの部品の二つのアームは、臼歯の解剖学的形態に従って所定の角度で歯の咬合面まで延びている。咬合面上で、三つの咬合ストップが咬合部の三つの側部から延びている。これらは、咬合挙上器の安定性及び高さを大きくするため、臼歯の咬合窩に合わせて曲げることができる。咬合形状は、口蓋側で広く、前庭側で狭い。この形状により、強化口蓋アングルを臼歯の口蓋尖上で安定させる。強化は、口蓋アングルの金属表面を広幅にすることによって行われる。口蓋側には、挙上器を臼歯バンドの口蓋部に取り付けるのに役立つ「T」形状口蓋スパーが設けられている。この「T」形状スパーは、咬合の挙上が不十分である状態では、反対側に曲げることもできる。
Description
【0001】
歯科矯正治療は、取り外し自在の矯正装置及び固定式の矯正装置によって行わ
れる。固定式矯正装置の方法は、連続的に開発されている。
れる。固定式矯正装置の方法は、連続的に開発されている。
【0002】
固定式歯科矯正治療中、咬合接触を阻止することが必要となる場合がある。過
蓋咬合(deep−bite)、交差咬合(cross−bite)、及び鋏状
咬合(scissors−bite)等の幾つかのケースを固定式矯正装置で治
療する場合、通常は、ブラケットが剪断しないようにするため及び口部を容易に
動かすことができるようにするため、咬合を一時的に開放することが必要となる
。
蓋咬合(deep−bite)、交差咬合(cross−bite)、及び鋏状
咬合(scissors−bite)等の幾つかのケースを固定式矯正装置で治
療する場合、通常は、ブラケットが剪断しないようにするため及び口部を容易に
動かすことができるようにするため、咬合を一時的に開放することが必要となる
。
【0003】
過蓋咬合のケースの治療では、下切歯の結合に或る程度の時間がかかる。これ
は、このようなケースでは、下切歯の結合前に咬合を十分に開放しなければなら
ないためである。そうでない場合には、上切歯がそれらのブラケットを剪断して
しまう場合がある。
は、このようなケースでは、下切歯の結合前に咬合を十分に開放しなければなら
ないためである。そうでない場合には、上切歯がそれらのブラケットを剪断して
しまう場合がある。
【0004】
「頬側無咬合(buccal non−occlusion)」及び「入れ子
咬合(telescopic−bite)」の治療では、歯を容易に動かすこと
ができるようにするため、咬合を、更に、挙上(raise)しなければならな
い。
咬合(telescopic−bite)」の治療では、歯を容易に動かすこと
ができるようにするため、咬合を、更に、挙上(raise)しなければならな
い。
【0005】
同様に、「前交差咬合及び後交差咬合」の治療では、咬合を一時的に開放する
ことにより、短時間で、歯を移動を容易にし、且つ拡張を容易にする。 上述の理由により、多くのケースで咬合の挙上が必要となる。
ことにより、短時間で、歯を移動を容易にし、且つ拡張を容易にする。 上述の理由により、多くのケースで咬合の挙上が必要となる。
【0006】
固定式歯科矯正治療中の咬合の一時的及び即座の挙上は、一般的には、取り外
し可能なの咬合床(occlusal plate)を使用して行われる。しか
しながら、これらの床を適用することは、それらの使用が困難であることの他に
、患者との完全な協働を必要とする。
し可能なの咬合床(occlusal plate)を使用して行われる。しか
しながら、これらの床を適用することは、それらの使用が困難であることの他に
、患者との完全な協働を必要とする。
【0007】
別の態様では、後方歯(臼歯)の咬合面上に修復材料を結合できる。これらの
材料を適用することは、咬合を開放するための適当な方法である。しかしながら
、これらの材料の接着力は、咬合力に耐えるには不十分である。これは、キャビ
ティを形成することを行わないためである。更に、この方法は、これらの材料の
残りを使用後に十分にきれいにすることができないため、衛生的状態を確保でき
ない。
材料を適用することは、咬合を開放するための適当な方法である。しかしながら
、これらの材料の接着力は、咬合力に耐えるには不十分である。これは、キャビ
ティを形成することを行わないためである。更に、この方法は、これらの材料の
残りを使用後に十分にきれいにすることができないため、衛生的状態を確保でき
ない。
【0008】
文献を検討すると、この問題が黙殺されていることがわかった。特に、過蓋咬
合のケースでは、「ベッグ(Begg)」ブラケットを上顎中切歯に結合し、下
切歯ブラケットの剪断を防止した。下ブラケットと同様に脆性の舌ブラケットを
使用することによって下ブラケットの剪断が起こらないようにする試みも行った
。更に、これは、発明でも、異なるワイヤベンディングでもない。これは、現存
の治療具の異なる使用である。
合のケースでは、「ベッグ(Begg)」ブラケットを上顎中切歯に結合し、下
切歯ブラケットの剪断を防止した。下ブラケットと同様に脆性の舌ブラケットを
使用することによって下ブラケットの剪断が起こらないようにする試みも行った
。更に、これは、発明でも、異なるワイヤベンディングでもない。これは、現存
の治療具の異なる使用である。
【0009】
瞬間的な及び一時的の咬合挙上(bite raising)の問題点を解決
するため、本発明者は、特別のワイヤベンディングを開発し、1995年のトル
コ歯科矯正学会誌にその使用をケースリポートとして公開した。同年、本発明者
は、ノルウェイ国ベルゲンで開催された欧州歯科矯正学会の第71回会議で、こ
れを「半固定一時的咬合挙上器(Semi−fixed Temporary
Bite−riser)」の名称で発表した。この記事は、臨床歯科矯正学誌の
1999年4月号でも公開された。最初に公開したときからの私の経験により、
オリジナルモデルを開発し、その最終形態に達した。これは、現在では、連続的
製造に利用できる。換言すると、その機能がそのオリジナルと類似しているが、
その形態及び使用設備が全体として開発されたのである。これらの特徴により、
更に、商品となる。
するため、本発明者は、特別のワイヤベンディングを開発し、1995年のトル
コ歯科矯正学会誌にその使用をケースリポートとして公開した。同年、本発明者
は、ノルウェイ国ベルゲンで開催された欧州歯科矯正学会の第71回会議で、こ
れを「半固定一時的咬合挙上器(Semi−fixed Temporary
Bite−riser)」の名称で発表した。この記事は、臨床歯科矯正学誌の
1999年4月号でも公開された。最初に公開したときからの私の経験により、
オリジナルモデルを開発し、その最終形態に達した。これは、現在では、連続的
製造に利用できる。換言すると、その機能がそのオリジナルと類似しているが、
その形態及び使用設備が全体として開発されたのである。これらの特徴により、
更に、商品となる。
【0010】
本発明の目的は、上文中に説明したように咬合を即座に且つ一時的に挙上する
ことである。
ことである。
【0011】
しかしながら、最も重要なことは、この咬合挙上器が患者の協力(又は協働)
を必要としないため、治療が短時間で成功するということである。更に、この咬
合挙上器は、その最適の衛生状態のため、価値がある。更に、一時的に使用され
るため、臼歯に病理学的作用を及ぼさない。長期に亘って適用する場合には臼歯
に食い込むことが観察され、この可逆的な歯の移動をアーチベンディング(ar
ch bending)で補償できる。
を必要としないため、治療が短時間で成功するということである。更に、この咬
合挙上器は、その最適の衛生状態のため、価値がある。更に、一時的に使用され
るため、臼歯に病理学的作用を及ぼさない。長期に亘って適用する場合には臼歯
に食い込むことが観察され、この可逆的な歯の移動をアーチベンディング(ar
ch bending)で補償できる。
【0012】
この即時の(すなわち、即座の、インスタントの)及び一時的咬合挙上器は、
適正な場合には好ましく且つ推奨でき、最小の変更で任意の固定式の器具又は用
途で使用できる。
適正な場合には好ましく且つ推奨でき、最小の変更で任意の固定式の器具又は用
途で使用できる。
【0013】
咬合挙上器の構成要素には、添付図面において、及び以下の説明において、以
下の通りに参照番号が附してある。 1 挿入ウィング 2 近位ウィング 3 咬合ストップ 4 口蓋スパー及び挙上増大部品 咬合挙上器は、0.8−1.0mmのCr−Ni、チタン、又は同様の金属を
使用して形成されている。前庭側は2種類のエレメントでできている。即ち、咬
合挙上器を臼歯チューブに挿入するのに役立つ一対の「挿入ウィング」、及び、
これらの挿入ウィングから延びる、咬合挙上器を臼歯チューブに弾性リング又は
結紮糸(リガチャーワイヤ)によって取り付けるのに役立つ一対の「近位ウィン
グ」を含む(図1の1及び2参照)。総合的全体の二つのアームは、臼歯の解剖
学的形態に従って所定の角度で歯の咬合面まで延びている(図1参照)。咬合面
上で、三つの「咬合ストップ」が咬合部の三つの側部から延びている(図1の3
参照)。これらは、咬合挙上器の安定性及び高さを大きくするため、臼歯の咬合
面窩(occlusal pit:咬合くぼみ)に合わせて曲げることができる。その咬合形
状は、口蓋側で広く、前庭側で狭い。この形状により、強化口蓋アングルを臼歯
の口蓋尖上で安定させる。強化は、口蓋アングルの金属表面を広幅にする又は広
げることによって行われる。口蓋側には、咬合挙上器を臼歯バンドの口蓋部に取
り付けるのに役立つ「T」形状口蓋スパーが設けられている。この「T」形状ス
パーは、咬合の挙上が不十分である状態では、反対側に曲げることもできる。
下の通りに参照番号が附してある。 1 挿入ウィング 2 近位ウィング 3 咬合ストップ 4 口蓋スパー及び挙上増大部品 咬合挙上器は、0.8−1.0mmのCr−Ni、チタン、又は同様の金属を
使用して形成されている。前庭側は2種類のエレメントでできている。即ち、咬
合挙上器を臼歯チューブに挿入するのに役立つ一対の「挿入ウィング」、及び、
これらの挿入ウィングから延びる、咬合挙上器を臼歯チューブに弾性リング又は
結紮糸(リガチャーワイヤ)によって取り付けるのに役立つ一対の「近位ウィン
グ」を含む(図1の1及び2参照)。総合的全体の二つのアームは、臼歯の解剖
学的形態に従って所定の角度で歯の咬合面まで延びている(図1参照)。咬合面
上で、三つの「咬合ストップ」が咬合部の三つの側部から延びている(図1の3
参照)。これらは、咬合挙上器の安定性及び高さを大きくするため、臼歯の咬合
面窩(occlusal pit:咬合くぼみ)に合わせて曲げることができる。その咬合形
状は、口蓋側で広く、前庭側で狭い。この形状により、強化口蓋アングルを臼歯
の口蓋尖上で安定させる。強化は、口蓋アングルの金属表面を広幅にする又は広
げることによって行われる。口蓋側には、咬合挙上器を臼歯バンドの口蓋部に取
り付けるのに役立つ「T」形状口蓋スパーが設けられている。この「T」形状ス
パーは、咬合の挙上が不十分である状態では、反対側に曲げることもできる。
【図1】
図1は、咬合挙上器の図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年9月22日(2001.9.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の名称】 固定式歯科矯正治療用の一時的且つ即座の咬合挙上器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
歯科矯正治療は、取り外し自在の矯正装置及び固定式の矯正装置によって行わ
れる。固定式矯正装置の方法は、連続的に開発されている。
れる。固定式矯正装置の方法は、連続的に開発されている。
【0002】
【従来の技術】
固定式歯科矯正治療中、咬合接触を阻止することが必要となる場合がある。過
蓋咬合(deep−bite)、交差咬合(cross−bite)、及び鋏状
咬合(scissors−bite)等の幾つかのケースを固定式矯正装置で治
療する場合、通常は、ブラケットが剪断しないようにするため及び口部を容易に
動かすことができるようにするため、咬合を一時的に開放することが必要となる
。
蓋咬合(deep−bite)、交差咬合(cross−bite)、及び鋏状
咬合(scissors−bite)等の幾つかのケースを固定式矯正装置で治
療する場合、通常は、ブラケットが剪断しないようにするため及び口部を容易に
動かすことができるようにするため、咬合を一時的に開放することが必要となる
。
【0003】
過蓋咬合のケースの治療では、下切歯の結合に或る程度の時間がかかる。これ
は、このようなケースでは、下切歯の結合前に咬合を十分に開放しなければなら
ないためである。そうでない場合には、上切歯がそれらのブラケットを剪断して
しまう場合がある。
は、このようなケースでは、下切歯の結合前に咬合を十分に開放しなければなら
ないためである。そうでない場合には、上切歯がそれらのブラケットを剪断して
しまう場合がある。
【0004】
「頬側無咬合(buccal non−occlusion)」及び「入れ子
咬合(telescopic−bite)」の治療では、歯を容易に動かすこと
ができるようにするため、咬合を、更に、挙上(raise)しなければならな
い。
咬合(telescopic−bite)」の治療では、歯を容易に動かすこと
ができるようにするため、咬合を、更に、挙上(raise)しなければならな
い。
【0005】
同様に、「前交差咬合及び後交差咬合」の治療では、咬合を一時的に開放する
ことにより、短時間で、歯を移動を容易にし、且つ拡張を容易にする。 上述の理由により、多くのケースで咬合の挙上が必要となる。
ことにより、短時間で、歯を移動を容易にし、且つ拡張を容易にする。 上述の理由により、多くのケースで咬合の挙上が必要となる。
【0006】
固定式歯科矯正治療中の咬合の一時的及び即座の挙上は、一般的には、取り外
し可能なの咬合床(occlusal plate)を使用して行われる。しか
しながら、これらの床を適用することは、それらの使用が困難であることの他に
、患者との完全な協働を必要とする。
し可能なの咬合床(occlusal plate)を使用して行われる。しか
しながら、これらの床を適用することは、それらの使用が困難であることの他に
、患者との完全な協働を必要とする。
【0007】
別の態様では、後方歯(臼歯)の咬合面上に修復材料を結合できる。これらの
材料を適用することは、咬合を開放するための適当な方法である。しかしながら
、これらの材料の接着力は、咬合力に耐えるには不十分である。これは、キャビ
ティを形成することを行わないためである。更に、この方法は、これらの材料の
残りを使用後に十分にきれいにすることができないため、衛生的状態を確保でき
ない。
材料を適用することは、咬合を開放するための適当な方法である。しかしながら
、これらの材料の接着力は、咬合力に耐えるには不十分である。これは、キャビ
ティを形成することを行わないためである。更に、この方法は、これらの材料の
残りを使用後に十分にきれいにすることができないため、衛生的状態を確保でき
ない。
【0008】
文献を検討すると、この問題が黙殺されていることがわかった。特に、過蓋咬
合のケースでは、「ベッグ(Begg)」ブラケットを上顎中切歯に結合し、下
切歯ブラケットの剪断を防止した。下ブラケットと同様に脆性の舌ブラケットを
使用することによって下ブラケットの剪断が起こらないようにする試みも行った
。更に、これは、発明でも、異なるワイヤベンディングでもない。これは、現存
の治療具の異なる使用である。
合のケースでは、「ベッグ(Begg)」ブラケットを上顎中切歯に結合し、下
切歯ブラケットの剪断を防止した。下ブラケットと同様に脆性の舌ブラケットを
使用することによって下ブラケットの剪断が起こらないようにする試みも行った
。更に、これは、発明でも、異なるワイヤベンディングでもない。これは、現存
の治療具の異なる使用である。
【0009】
J.ドナルド キンケードは、シュノーケルやレギュレータ等の水中呼吸装置
で使用されたマウスピースと関連した、及び医療用の吸入器及び胃チューブで使
用されるマウスピースと関連した、解剖学的マウスピースを開発した(US−A
−5,203,324号参照)。この装置は、スキューバダイバーや医療用生命
維持装置に繋がれた患者の呼吸を楽にするために使用される。この装置は、咬合
部品を持つけれども、「歯科矯正における咬合挙上」にも「咬合開放」にも何等
関係していない。
で使用されたマウスピースと関連した、及び医療用の吸入器及び胃チューブで使
用されるマウスピースと関連した、解剖学的マウスピースを開発した(US−A
−5,203,324号参照)。この装置は、スキューバダイバーや医療用生命
維持装置に繋がれた患者の呼吸を楽にするために使用される。この装置は、咬合
部品を持つけれども、「歯科矯正における咬合挙上」にも「咬合開放」にも何等
関係していない。
【0010】
固定式歯科矯正治療中の瞬間的な及び一時的の咬合挙上(bite rais
ing)の問題点を解決するため、本発明者は、特別のワイヤベンディングを開
発し、1995年のトルコ歯科矯正学会誌にその使用をケースリポートとして公
開した。同年、本発明者は、ノルウェイ国ベルゲンで開催された欧州歯科矯正学
会の第71回会議で、これを「半固定一時的咬合挙上器(Semi−fixed
Temporary Bite−riser)」の名称で発表した。この記事
は、臨床歯科矯正学誌の1999年4月号でも公開された。最初に公開したとき
からの私の経験により、オリジナルモデルを開発し、その最終形態に達した。こ
れは、現在では、連続的製造に利用できる。換言すると、その機能がそのオリジ
ナルと類似しているが、その形態及び使用設備が全体として開発されたのである
。これらの特徴により、更に、商品となる。
ing)の問題点を解決するため、本発明者は、特別のワイヤベンディングを開
発し、1995年のトルコ歯科矯正学会誌にその使用をケースリポートとして公
開した。同年、本発明者は、ノルウェイ国ベルゲンで開催された欧州歯科矯正学
会の第71回会議で、これを「半固定一時的咬合挙上器(Semi−fixed
Temporary Bite−riser)」の名称で発表した。この記事
は、臨床歯科矯正学誌の1999年4月号でも公開された。最初に公開したとき
からの私の経験により、オリジナルモデルを開発し、その最終形態に達した。こ
れは、現在では、連続的製造に利用できる。換言すると、その機能がそのオリジ
ナルと類似しているが、その形態及び使用設備が全体として開発されたのである
。これらの特徴により、更に、商品となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上文中に説明したように咬合を即座に且つ一時的に挙上する
ことである。
ことである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
しかしながら、最も重要なことは、この咬合挙上器が患者の協力(又は協働)
を必要としないということである。これは、この咬合挙上器がその近位ウィング
によって臼歯チューブに締め付けられるためである。この特徴により治療が短時
間で成功する。更に、この咬合挙上器は、その最適の衛生状態のため、価値があ
る。更に、一時的に使用されるため、臼歯に病理学的作用を及ぼさない。長期に
亘って適用する場合には臼歯に食い込むことが観察され、この可逆的な歯の移動
をアーチベンディング(arch bending)で補償できる。
を必要としないということである。これは、この咬合挙上器がその近位ウィング
によって臼歯チューブに締め付けられるためである。この特徴により治療が短時
間で成功する。更に、この咬合挙上器は、その最適の衛生状態のため、価値があ
る。更に、一時的に使用されるため、臼歯に病理学的作用を及ぼさない。長期に
亘って適用する場合には臼歯に食い込むことが観察され、この可逆的な歯の移動
をアーチベンディング(arch bending)で補償できる。
【0013】
この即時の(すなわち、即座の、インスタントの)及び一時的咬合挙上器は、
適正な場合には好ましく且つ推奨でき、最小の変更で任意の固定式の器具又は用
途で使用できる。
適正な場合には好ましく且つ推奨でき、最小の変更で任意の固定式の器具又は用
途で使用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
咬合挙上器の構成要素には、添付図面において、及び以下の説明において、以
下の通りに参照番号が附してある。 1 挿入ウィング 2 近位ウィング 3 咬合ストップ 4 口蓋スパー及び挙上増大部品(T−フック) 咬合挙上器は、0.8−1.0mmのCr−Ni、チタン、ステンレス鋼又は
同様の金属を使用して形成されている。前庭側は2種類のエレメントでできてい
る。即ち、咬合挙上器を臼歯チューブに挿入するのに役立つ一対の「挿入ウィン
グ」、及び、これらの挿入ウィングから延びる、咬合挙上器を臼歯チューブに弾
性リング又は結紮糸(リガチャーワイヤ)によって取り付けるのに役立つ一対の
「近位ウィング」を含む(図1の1及び2参照)。総合的全体の二つのアームは
、臼歯の解剖学的形態に従って所定の角度で歯の咬合面まで延びている(図1参
照)。咬合面上で、三つの「咬合ストップ」が咬合部の三つの側部から延びてい
る(図1の3参照)。これらは、咬合挙上器の安定性及び高さを大きくするため
、臼歯の咬合面窩(occlusal pit:咬合くぼみ)に合わせて曲げることができる
。その形状は、口蓋側で広く、前庭側で狭い。この形状により、強化口蓋アング
ルを臼歯の口蓋尖上で安定させる。強化は、口蓋アングルの金属表面を広幅にす
る又は広げることによって行われる。口蓋側には、咬合挙上器を臼歯バンドの口
蓋部に取り付けるのに役立つ「T」形状口蓋スパー(すなわち、T−フック)が
設けられている(図1の4参照)。このT−フックは、咬合の挙上が不十分であ
る状態では、反対側に曲げることもできる。
下の通りに参照番号が附してある。 1 挿入ウィング 2 近位ウィング 3 咬合ストップ 4 口蓋スパー及び挙上増大部品(T−フック) 咬合挙上器は、0.8−1.0mmのCr−Ni、チタン、ステンレス鋼又は
同様の金属を使用して形成されている。前庭側は2種類のエレメントでできてい
る。即ち、咬合挙上器を臼歯チューブに挿入するのに役立つ一対の「挿入ウィン
グ」、及び、これらの挿入ウィングから延びる、咬合挙上器を臼歯チューブに弾
性リング又は結紮糸(リガチャーワイヤ)によって取り付けるのに役立つ一対の
「近位ウィング」を含む(図1の1及び2参照)。総合的全体の二つのアームは
、臼歯の解剖学的形態に従って所定の角度で歯の咬合面まで延びている(図1参
照)。咬合面上で、三つの「咬合ストップ」が咬合部の三つの側部から延びてい
る(図1の3参照)。これらは、咬合挙上器の安定性及び高さを大きくするため
、臼歯の咬合面窩(occlusal pit:咬合くぼみ)に合わせて曲げることができる
。その形状は、口蓋側で広く、前庭側で狭い。この形状により、強化口蓋アング
ルを臼歯の口蓋尖上で安定させる。強化は、口蓋アングルの金属表面を広幅にす
る又は広げることによって行われる。口蓋側には、咬合挙上器を臼歯バンドの口
蓋部に取り付けるのに役立つ「T」形状口蓋スパー(すなわち、T−フック)が
設けられている(図1の4参照)。このT−フックは、咬合の挙上が不十分であ
る状態では、反対側に曲げることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、咬合挙上器の図である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY,
DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I
T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ
,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML,
MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K
E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW
),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,
TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,
BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,C
Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE
,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,
JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,L
R,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN
,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,
SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T
R,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW
Claims (7)
- 【請求項1】 一時的且つ即座の咬合挙上器において、前庭側に二対の挿入
ウィング及び近位ウィングが設けられ、これらの二つのアームの角度をなした延
長部が歯の咬合面に延び、咬合面には三つの咬合ストップが設けられ、口蓋側に
は「T」形状口蓋スパーが設けられる、ことを特徴とする咬合挙上器。 - 【請求項2】 前庭側の一対の挿入ウィングは、前記咬合挙上器を臼歯チュ
ーブに挿入するのに役立つ、ことを特徴とする咬合挙上器。 - 【請求項3】 前記挿入ウィングから延びる前庭側の一対の近位ウィングは
、咬合挙上器を弾性リング又は結紮糸によって臼歯チューブに取り付けるのに役
立つ、ことを特徴とする咬合挙上器。 - 【請求項4】 前記三つの咬合ストップは、咬合部の三つの側部から延びて
おり、臼歯の咬合面窩に合わせて適切に曲げられ、咬合挙上器の安定性及び高さ
を増大する性質を備えている、ことを特徴とする咬合挙上器。 - 【請求項5】 前記咬合挙上器の前記咬合部の形状は、口蓋側が広く、前庭
側が狭く、強化口蓋アングルを臼歯の口蓋尖上で安定させる、ことを特徴とする
咬合挙上器。 - 【請求項6】 咬合部の口蓋アングルの強化は、口蓋アングルの金属表面を
広くすることによって行われることを特徴とする咬合挙上器。 - 【請求項7】 「T」形状口蓋スパーは、前記咬合挙上器を臼歯バンドの口
蓋部に取り付けるのに役立ち、これを反対側に曲げることによって、挙上した咬
合を大きくする性質を備えている、ことを特徴とする咬合挙上器。
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