JP2003507489A - 高純度2−メトキシエストラジオールの生成方法 - Google Patents
高純度2−メトキシエストラジオールの生成方法Info
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Abstract
Description
に対する優先権を主張する。
精製2−メトキシエストラジオールの生成方法に関する。
,3,17β−トリオール−2−メチル−エーテル(2−ME2)は、主要卵巣
エストロゲンであるエストラジオールの内因性代謝物質である。2−ME2の化
学式はC19H26O3であり、化合物は302.4の分子量を有する。2−ME2
は、低エストロゲン性活性を有するが、しかし他の生物学的作用を有することが
見出されている。
号及び第5,892,069号は、2−ME2を用いた、異常細胞有糸分裂によ
り特性化される哺乳類疾患の治療方法を開示する。望ましくない細胞有糸分裂は
、限定されないが、癌、アテローム硬化症、固形腫瘍の増殖、血管機能不全、子
宮内膜症、網膜症、関節症、及び異常創傷治癒を含む多数の疾患に特徴的である
。さらに細胞有糸分裂は、限定されないが胚の正常発生、黄体形成、子宮内膜の
周期性増殖、創傷治癒及び炎症、及び免疫応答を含む、広範な種々の生物学的機
能において重要である。
−ME2の使用を開示する。2−ME2はさらに、エストロゲン誘発性下垂体腫
瘍新脈管形成を阻害し、Banerjee,S.K. et al., Proc. Amer. Assoc. Cancer Re
s. 39, March 1998に報告されたようにフィッシャー344ラットにおける腫瘍
増殖を抑制する。
響を及ぼす望ましくないステロイド夾雑物を含有する。これらの製剤の重要な夾
雑物は、エストラジオール、4−ヒドロキシエストラジオール、4−メトキシエ
ストラジオール、2−ヒドロキシエストラジオール、エストロン、及び2−メト
キシエストロンである。現在入手可能な2−ME2製剤中に見出される、これら
の夾雑物の量は、医薬的用途にとって許容不可能である。
ME2を要する。一般に、治療薬は、夾雑物の負の副作用を回避するために実質
的に純粋であることを必要とされる。特に、2−ME2はエストラジオール及び
その他のエストロゲン性代謝物質により中和される作用を有するため、このよう
な夾雑物を実質的に含有しない2−ME2製剤を有することが極めて重要である
。エストラジオール、エストロン及び2−ヒドロキシエストラジオールの夾雑に
より観察され得る作用は、雌性化、子宮内膜増殖、子宮及び乳癌の危険性増大、
性的器官に及ぼす発生性作用、白血球産生の抑制、並びに造血細胞に及ぼす作用
のようなエストロゲン性作用を含む。4−ヒドロキシエストラジオール、4−メ
トキシエストラジオール及びエストラジオールは、既知の突然変異誘発物質及び
発ガン物質である。
ゲン性又は発癌性作用を有するエストラジオール又はその他のステロイドを実質
的に含有しない2−ME2の組成物である。
組成物である。
作用を有するエストラジオール又はその他のステロイドを実質的に含有しない2
−ME2の製造方法である。
分離して、99.5%より高い純度を有する2−ME2を生じる方法も必要とさ
れる。
好ましくは99.5%より高い純度を有する2−ME2を提供する。2−ME2
製剤は、好ましくは0.03%未満のエストラジオール、0.02%又はそれ以
下の2−ヒドロキシエストラジオール、0.02%又はそれ以下の4−ヒドロキ
シエストラジオール、0.02%又はそれ以下の4−メトキシエストラジオール
、及び0.02%未満のエストロンを含有する。さらに好ましくは、2−ME2
製剤は、0.01%又はそれ以下のエストラジオール、0.02%又はそれ以下
の2−ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以下の4−ヒドロキシ
エストラジオール、0.01%又はそれ以下の4−メトキシエストラジオール、
及び0.01%又はそれ以下のエストロンを含有する。
好ましくは99.5%より高い純度の2−ME2の生成方法も提供する。幾つか
の実施形態では、本方法は合成技法を包含する。他の実施形態では、本方法は、
他の化合物から2−ME2を分離するための精製技法を包含する。さらにその他
の実施形態では、本方法は、本明細書中に記載された合成技法及び精製技法の両
方を包含する。
グラフィー(LSC)の使用を包含する。クロマトグラフィー媒質は、好ましく
はシリカである。溶媒系は、非極性溶媒、例えばクロロホルム、及び極性溶媒、
例えばメタノールを含む。
ることである。
ない不純物を実質的に含有しない2−ME2を提供することである。
する方法を提供することである。
法を提供することである。
らかになる。
好ましくは99.5%又はそれ以上の純度を有する2−メトキシエストラジオー
ルに向けられる。2−ME2は、高純度2−ME2を生成する本明細書中に記載
された合成方法又は精製方法により得られる。本明細書中に記載された合成方法
は、さらに高純度を有する2−ME2を生成するために本明細書中に記載される
精製方法によっても補足され得る。
で特定的に用いられるが、本明細書中に開示された方法は、限定されないが、エ
ストラジオール及びその他の構造的関連ステロイドのような他の化合物の合成又
は精製のために用いられ得る、と理解されるべきである。
好ましくは99.5%又はそれ以上の純度に2−ME2を合成する方法を提供す
る。本明細書中に記載された合成方法は、例えば4−メトキシエストラジオール
及び4−ヒドロキシエストラジオールのような、エストラジオールのその他の2
−及び4−誘導体又は類似体を合成するためにも、小修正で、用いられ得る。
くつかの合成アプローチがある。あるいは、2−ME2は、98.0%より高い
純度を有するために、以下の精製方法にしたがって精製され得る。これらの異な
る合成アプローチは、異なる出発物質及び中間物質を利用し、その結果、異なる
収率、副反応及び不純物が得られる。
en, S-H et al., Steroids, 1986, 47, 63に教示されているように、出発物質と
してエストラジオールを用い、臭素化された中間物質を利用する。第一のアプロ
ーチは、図12に説明されている。エストラジオールのフリーのヒドロキシル基
が保護基で保護される。広範囲な保護基が本発明に用いられる。これらの保護基
は、限定されないが、アルキル、アリール、アラルキル基、及び1つ又はそれ以
上のヘテロ原子を含有するアルキル、アリール、及びアラルキル基を含む。例え
ば、保護は、ベンジルブロミドのような、アルキルエーテルを生成するためのハ
ロゲン化アルキルを用いて成し遂げられ得る。ヒドロキシル保護のための適切な
条件は、NaH及びTBAIの存在下での、任意にジメチルホルムアミド(DM
F)のような溶媒の存在下での、エストラジオールとハロゲン化アルキルの反応
を含む。保護されたエストラジオールは、次に、例えば酢酸の存在下で臭素と反
応させられる。臭素化中のフリーのヒドロキシルの保護は、高収率の2−臭素化
中間物質を生じる(保護基なしの場合の約20%に対して約70%)(Cushman,
M. et al., J. Med. Chem. 1997, 40, 2323参照)。
化された中間物質は、CuIのような銅触媒の存在下でNaOMeと反応され得
る。反応は、好ましくはDMFのような溶媒中で、任意に促進剤の存在下で実行
される。許容可能な促進剤は、限定されないが、ベンゾ−15−クラウン−5の
ようなクラウンエーテルを含む。
る。残念ながら、この合成経路は、メトキシル化段階から約1〜2%のエストラ
ジオールの不純物を生じる(水素化物は、メトキシドよりむしろ反応性銅錯体を
抑制する)。エストラジオールは、下記のようなクロマトグラフィーにより検出
できないレベルに除去され得るか、又はクロロホルム中での連続結晶化により著
しく低減される。
合成方法は、図13に説明されている。この合成反応では、エストラジオールは
ヒドロキシル基を最初に保護することなく環臭素化される。臭素は、次に、銅触
媒を用い上記と同様の方法でメトキシドに置換される。
間物質を利用する反応図における出発物質として用いられ得る(Cushman, M. et
al., J. Med. Chem. 1995, 38, 2041を参照)。これらの合成アプローチは、図
14(エストラジオール出発物質)及び図15(エストロン出発物質)に説明さ
れている。これらのアプローチでは、フリーのヒドロキシル基が保護される。こ
の保護は、例えばベンジルブロミドのような、アルキルエーテルを生成するため
のハロゲン化アルキルを用いて成し遂げられ得る。ヒドロキシル保護の適切な条
件は、NaH及びTBAIの存在下での、任意にジメチルホルムアミド(DMF
)のような溶媒の存在下での出発物質とハロゲン化アルキルの反応を含む。
硫酸を用いてニトロ化され、対応する2−ニトロ生成物を生成する。ニトロ基は
、次に、還元される。選択的還元は、接触水素化、例えば、Pd/Cの存在下で
の水素化、により成し遂げられ、対応する2−アミンを生成する。接触還元は、
最適には1時間実行される。ザンドマイヤー条件(亜硝酸及びナトリウムメトキ
シド)を用いて、2−アミノ基は、2−メトキシ置換基に転換され得る。接触水
素化は、保護基を除去して、出発物質がエストラジオールの場合には2−ME2
を、出発物質がエストロンの場合には2−メトキシエストロンを生じる。ホウ水
素化ナトリウムによる2−メトキシエストロンの17−ケト基の還元は、2−M
E2を生じる。
間物質を利用する。この合成反応では、エストラジオールは、ヒドロキシル基を
初めに保護することなく環臭素化される。臭素化は、例えば、THFのような溶
媒中で臭素及び酢酸を用いて成し遂げられる。この反応は、複数箇所が臭素化さ
れた種類を含む、環上の異なる部位での臭素化を生じる。2−ブロモ−エストラ
ジオールは、次に、例えば、クロマトグラフィー又は結晶化により他の臭素化中
間物質から単離することができ、その後、メトキシドで臭素を置換することがで
きる。臭素は、例えば、CuIのような銅触媒の存在下でナトリウムメトキシド
及びメタノールを用い、上記と同様の方法で、メトキシド基に置換され得る。あ
るいは、中間物質は、反応されて、対応するメトキシドを生成し、その後上記の
方法により2−メトキシエストラジオールが単離される。
好ましくは99.5%又はそれ以上の純度に2−ME2を精製する方法を提供す
る。2−ME2製剤は、好ましくは0.03%未満のエストラジオール、0.0
2%又はそれ以下の2−ヒドロキシエストラジオール、0.02%又はそれ以下
の4−ヒドロキシエストラジオール、0.02%又はそれ以下の4−メトキシエ
ストラジオール、及び0.02%未満のエストロンを含有する。最も好ましくは
、2−ME2製剤は、0.01%又はそれ以下のエストラジオール、0.02%
又はそれ以下の2−ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以下の4
−ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以下の4−メトキシエスト
ラジオール、及び0.01%又はそれ以下のエストロンを含有する。
うな吸着/分配媒質上での液体クロマトグラフィーを包含する。本明細書中に記
載した精製方法は、小さい修正を加えるだけで、例えば、4−メトキシエストラ
ジオール、4−ヒドロキシエストラジオール、2−ヒドロキシエストラジオール
、エストラジオール、エストロン、2−メトキシエストロン、及び4−メトキシ
エストロンのような、2−ME2と同様の化合物を精製するためにも用いられ得
る。
試料は、Sigma-Aldrich Chemicals(St. Louis, Missouri)、Rearch Plus, Inc.(
Bayonne, NJ)又はCalbiochem(San Diego, CA)により販売されているような2−
ME2市販製剤であってもよい。試料は、好ましくは少なくとも約50%純粋、
より好ましくは約75%純粋、さらにより好ましくは約90%純粋、最も好まし
くは約98%純粋である。試料は、本明細書中に記載された方法の前に、選択的
結晶化のような他の精製工程に付され得る。
れるか又は溶媒交換される。試料は、好ましくは約0.01〜2g/ml、好ま
しくは約0.01〜1g/ml、さらに好ましくは約0.05〜0.2g/ml
の範囲の濃度である。
00メッシュのシリカゲルが好ましく、最も好ましくはMerck及びその他の販売
元により供給されるような約70〜230メッシュである。媒質は、バッチクロ
マトグラフィーにおいてバラで用いられ得るし、又はカラムに充填され得る。プ
レ充填カラム、例えばBiotage(Charlottesville, VA)により販売されているもの
も用いられ得る。媒質は、以下でさらに考察されるように、媒質への試料の適用
前に、適切な溶媒中で平衡されるべきである。
ラフィーを用いて成し遂げられ得る。バッチクロマトグラフィーでは、試料及び
クロマトグラフィー媒質は、2−ME2を媒質に保持させるのに十分な時間、容
器中で合わされる。媒質は、次に、好ましくは洗浄溶媒で洗浄される。溶出溶媒
は、次に、媒質に適用される。負荷、洗浄及び溶出段階後、溶媒は、例えば濾過
により媒質から除去される。
グラフィー媒質が充填される。カラムは、適切な溶媒で平衡後、カラムの上部又
は入り口に試料を適用することにより、試料を負荷される。カラム直径に対する
試料容積の比は、最善の結果を得るためには、好ましくは約0.2〜3ml/c
m、さらに好ましくは約0.5〜1.5ml/cmであるべきである。
のような非極性溶媒を含む溶媒系が用いられる。用いられ得るその他の極性溶媒
は、限定されないが、テトラヒドロフラン(THF)、エチルアセテート、イソ
プロパノール、エタノール、プロパノール、及びそれらの組み合わせを含む。用
いられ得るその他の非極性溶媒は、限定されないが、ヘキサン、ジクロロメタン
、シクロヘキサン、ペンタン、及びそれらの組み合わせを含む。より具体的には
、用いられ得る溶媒系は、THF/ヘキサン、エチルアセテート/ヘキサン、イ
ソプロパノール/ヘキサン、エタノール/CHCl3、プロパノール/CHCl3 、イソプロパノール/CHCl3、及びそれらの組み合わせを含む。
媒が、負荷溶媒中で試料を可溶性にさせるために必要とされる。一例として、負
荷溶媒は、約10%までの極性溶媒及び約90%の非極性溶媒を含む。
2を溶出しない洗浄溶媒で洗浄され得る。洗浄溶媒は、2−ME2が沈殿するの
を防止するのに十分であるが2−ME2を溶出するには十分でない極性溶媒を伴
う非極性溶媒を主として含む。
媒で溶出される。溶出溶媒は、下記で説明するように、段階勾配として又は線形
勾配として適用され得る。
ましい実施形態では、溶媒は、極性溶媒の濃度を増加させる段階勾配を用いて適
用され得る。
を用いて操作され得る。カラムが操作される速度は、カラムの容積及び寸法並び
にシリカゲル粒径に依存している。一般に、カラムは、約0.5〜5ml/分の
速度で操作され得る。
88nmの波長で、分光計を用いて監視され得、カラムから溶出する2−ME2
として収集され得る。
の分取高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、あるいは高速液体クロマトグ
ラフィー(FPLC)技法が用いられ得る。市販の分取クロマトグラフィー装置
、例えばBiotage(Charlottesville, VA)により販売されているものも用いられ得
る。カラム効率及び/又は速度を改良するためのその他の既知の方法も用いられ
得る。
れ得る。これらの分画は、次に2−ME2の所望の純度を達成するために併合さ
れ得る。分画は、C−18カラム(Waters)及び30:69:1のアセトニトリ
ル:水:酢酸のアイソクラチック溶媒系を用いた逆相HPLCを用いて、純度に
関して分析され得る。その他の系、例えばアイソクラチック溶媒系の代わりに溶
媒勾配を用いるもの、酢酸ではなくてトリフルオロ酢酸又はギ酸を用いるもの、
及びアセトニトリルでなくメタノールを用いるもの、が試料分析に使用され得る
。
、カラムから所望純度の2−ME2が溶出したときに試料収集が開始され得る。
される。凍結乾燥法及びその他の蒸発法が用いられ得る。
2−ME2を溶解するのに十分なMeOHを伴う、一般にCHCl3:MeOH
が約90:10であるCHCl3及びMeOHの混合物中に溶解される。溶出条
件は、99:1のCHCl3:MeOHから98:2のCHCl3:MeOHまで
の段階勾配である。
実施例によりさらに説明される。それどころか、本明細書を読めば、種々のその
他の実施形態、変形例、及び等価物を採ることができ、それらを、本発明の趣旨
及び/又は添付されたクレームの範囲から逸脱することなく当業者に示唆し得る
ことが明確に理解される。
て、即ちエストラジオール、4−ヒドロキシエストラジオール、4−メトキシエ
ストラジオール、2−ヒドロキシエストラジオール、エストロン及び2−メトキ
シエストロンの純度及び量を測定した。
媒勾配(30分間で20→50%アセトニトリル、5分間で50→80%アセト
ニトリル、1%酢酸、残余量の水)を用いる逆相HPLCを使用して形成された
。288nmの波長で溶離液を監視した。この系では、2−ME2は約21.5
分で溶出し、エストラジオールは約20.0分で溶出し、エストロンは約23.
2分で溶出し、4−ヒドロキシエストラジオールは約15.0分で溶出し、4−
メトキシエストラジオールは約20.4分で溶出し、2−ヒドロキシエストラジ
オールは約15.4分で溶出し、そして2−メトキシエストロンは約24.4分
で溶出する。
を図1に示す。試料は99.2%の全体純度を有するが、許容不可能な量である
約0.034%の夾雑エストラジオールを有する。図2は、図1のクロマトグラ
ムの拡大図である。
であり、2−ME2が98.6%の純度を有することを示す。自動ピーク算定器
及び図4に示した拡大図は、本製剤が、この夾雑物の許容不可能な量である0.
024%のエストロンを含有することを示す。Rearch Plusから入手した二次バ
ッチ(97.2%2−ME2)及びCalbiochem(San Diego,California)からの試
料(91.8%2−ME2)を含む、試験されたその他の試料は、98%未満の
2−ME2純度を示した。
の精製2−ME2を示す。
MeOH中の600gのシリカゲル(70〜230メッシュ、Merck)を充填し
た。カラムを1リットルのCHCl3で洗浄し、カラムからMeOHを除去した
。
であった。2−ME2は、PharmEco Labortories, Inc.(Lexington, MA)から入
手し、分析用HPLCによる測定によれば純度97.8%であった(図5)。1
0.917で溶出するピークはエストラジオール(2.2%)である。
、2−ME2及びエストラジオールの良好な分離を提供するアイソクラチック勾
配を用いた逆相HPLCを用いて、出発物質、カラム分画及びそのプールされた
成分の分析用HPLCを実施した。288nmの波長で溶離液を監視した。
トルの99:1のCHCl3:MeOHで溶出され、次に1.5Lの98:2の
CHCl3:MeOHで溶出された。各々50mlの分画を収集し、2−ME2
を含有する15の分画を、上記の分析用アイソクラチックHPLC系を用いて、
2−ME2純度に関して分析した。エストラジオール量を示さなかった9〜10
分画を一緒にプールし、溶媒を蒸発させた。真空下で4時間乾燥後、3.2gの
黄色/白色結晶を、収率91%で収集した。
画の純度は99.984%と測定された。そのHPLCクロマトグラムを図6〜
9に示す。図6は、非過剰負荷量の試料75.6μg(5.4μl/mlで14
μl)を用いて得た。図7は図6のクロマトグラムの拡大図である。自動ピーク
検出器は、2−ME2を100.0%であると算定したが、しかし、2−ME2
の前に溶出した、小さい未知の不純物ピークが拡大図で認められた。図8は、過
剰負荷量の試料270μg(5.4μl/mlで50μl)を用いて得た。図9
は図8のクロマトグラムの拡大図である。自動ピーク検出器は、2−ME2の前
及びエストラジオールの後に溶出し0.016%であると算定された、小さい未
知の不純物ピークと共に、2−ME2を純度99.984%であると算定した。
図9に示した拡大図は、この不純物ピークをより明確に示し、2−ME2ピーク
が非常に滑らかであることを示す。
余量の水)を用いても分析した。43.2μg(5.4μl/ml試料の8μl
)を注入した。クロマトグラムを図10に示す。自動ピーク検出器は、2−ME
2を純度99.825%であると算定した。しかしながら、ブランク実験で29
.45分で認められた人為的ピークを検討から除外すると、算定純度は99.9
%である。図11はこのクロマトグラムの拡大図である。13.43分での未知
の不純物は、0.012%であると算定された。エストラジオールが存在する場
合、それは未知純度と2−ME2ピークの間に溶出する。したがってエストラジ
オールが存在する場合には、それは未知のピークの量の1/3〜1/4以下で存
在し得る。したがって、エストラジオール量は、0.004%以下であると概算
された。本製剤は、予測保持時間で任意の測定可能ピークの欠如について実証さ
れるように、0.02%又はそれ以下の2−ヒドロキシエストラジオール、0.
01%又はそれ以下の4−ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以
下の4−メトキシエストラジオール、及び0.01%又はそれ以下のエストロン
を含有した。
上記の記載内容を読めば、多数の実施形態が当業者には明らかになる。したがっ
て、本発明の範囲は、上記の説明に関して確定されるべきでなく、添付されたク
レーム、並びにこのようなクレームで表される等価物の全範囲に関して確定され
るべきである。特許、特許出願、及び公告を含めた全論文及び参考文献の開示内
容は、参照により本明細書中に援用される。
H4033)の逆相HPLC分析からのクロマトグラムである。このグラフは、
Sigma社製品が約0.034%のエストラジオールを含有することを示す。
の逆相HPLC分析からのクロマトグラムである。このグラフは、Research Plu
s社製品が約0.024%のエストロン及び約0.93%のその他の望ましくな
いエストロゲンを含有することを示す。
トラジオールの逆相HPLC分析からのクロマトグラムである。
PLCは、非過剰負荷量の試料75.6μg(5.4μl/mlで14μl)を
用いて実行した。
PLCは、過剰負荷量の試料270μg(5.4μl/mlで50μl)を用い
て実行した。
を用いて分析された、実施例2からのプール分画のクロマトグラムである。43
.2μg(5.4μl/ml試料の8μl)を注入した。
ストラジオールの3−及び17−位置ヒドロキシル酸素原子上の保護基を用いた
、本発明の2−メトキシエストラジオールの生成に関する合成反応図を示す。
のA環の2−位置の臭素化、及びクラウンエーテルを用いた、本発明の2−メト
キシエストラジオールの生成に関する合成反応図を示す。
位置ヒドロキシル酸素原子上の保護基、ニトロ化、及びザンドマイヤー反応を用
いた、本発明の2−メトキシエストラジオールの生成に関する合成反応図を示す
。
、ニトロ化、及びザンドマイヤー反応を用いた、本発明の2−メトキシエストラ
ジオールの生成に関する合成反応図を示す。
のA環の2−位置の臭素化、及びメタノールとの反応を用いた、本発明の2−メ
トキシエストラジオールの生成に関する合成反応図を示す。
Claims (25)
- 【請求項1】 99.5%より高い純度を有する2−メトキシエストラジオ
ールを含む組成物。 - 【請求項2】 0.03%未満のエストラジオール及び0.02%未満のエ
ストロンを含有する請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 0.01%未満のエストラジオール及び0.01%未満のエ
ストロンを含有する請求項2記載の組成物。 - 【請求項4】 さらに0.02%未満の2−ヒドロキシエストラジオールを
含有する請求項2記載の組成物。 - 【請求項5】 さらに0.02%未満の4−ヒドロキシエストラジオールを
含有する請求項2記載の組成物。 - 【請求項6】 さらに0.02%未満の4−メトキシエストラジオールを含
有する請求項2記載の組成物。 - 【請求項7】 0.01%又はそれ以下のエストラジオール、0.02%又
はそれ以下の2−ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以下の4−
ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以下の4−メトキシエストラ
ジオール、及び0.01%又はそれ以下のエストロンを含有する請求項1記載の
組成物。 - 【請求項8】 98.0%より高い純度を有し、かつ0.03%未満のエス
トラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラ
ジオールを含む組成物。 - 【請求項9】 0.01%未満のエストラジオール及び0.01%未満のエ
ストロンを含む請求項8記載の組成物。 - 【請求項10】 0.01%又はそれ以下のエストラジオール、0.02%
又はそれ以下の2−ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以下の4
−ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以下の4−メトキシエスト
ラジオール、及び0.01%又はそれ以下のエストロンを含有する請求項8記載
の組成物。 - 【請求項11】 前記2−メトキシエストラジオールは99.0%より高い
純度を有する請求項8記載の組成物。 - 【請求項12】 0.01%未満のエストラジオール及び0.01%未満の
エストロンを含有する請求項11記載の組成物。 - 【請求項13】 0.01%又はそれ以下のエストラジオール、0.02%
又はそれ以下の2−ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以下の4
−ヒドロキシエストラジオール、0.01%又はそれ以下の4−メトキシエスト
ラジオール、及び0.01%又はそれ以下のエストロンを含有する請求項11記
載の組成物。 - 【請求項14】 98%より高い純度を有し、かつ0.03%未満のエスト
ラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラジ
オールを生成するための2−メトキシエストラジオールの精製方法であって、 2−メトキシエストラジオールを含む溶液をクロマトグラフィー媒質に付加す
る工程と、 極性溶媒及び非極性溶媒を含む溶媒系を用いて前記媒質から2−メトキシエス
トラジオールを溶出する工程と、 を含む方法。 - 【請求項15】 前記媒質はシリカであり、前記2−メトキシエストラジオ
ールは99:1のCHCl3:MeOHから98:2のCHCl3:MeOHの段
階勾配を用いて溶出される請求項14記載の方法。 - 【請求項16】 98%より高い純度を有し、かつ0.03%未満のエスト
ラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラジ
オールの生成方法であって、 エストラジオールの3−及び17−ヒドロキシル基を保護する工程と、 保護されたエストラジオールを臭素及び酢酸と反応させてエストラジオールの
2−臭素化誘導体を生成する工程と、 エストラジオールの2−臭素化誘導体を銅触媒の存在下でナトリウムメトキシ
ドと反応させる工程と、 3−及び17−ヒドロキシル基上の保護基を除去して2−メトキシエストラジ
オールを生成する工程と、 極性及び非極性溶媒を含む溶媒系を用いた吸着/分配媒質上での液体クロマト
グラフィーを用いて2−メトキシエストラジオールを精製する工程と、 を含む方法。 - 【請求項17】 98%より高い純度を有し、かつ0.03%未満のエスト
ラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラジ
オールの生成方法であって、 酢酸の存在下でエストラジオールを臭素と反応させることによりエストラジオ
ールを環臭素化して環臭素化中間物質を生成する工程と、 銅触媒の存在下で前記環臭素化中間物質をナトリウムメトキシドと反応させて
2−メトキシエストラジオールを生成する工程と、 極性及び非極性溶媒を含む溶媒系を用いた吸着/分配媒質上での液体クロマト
グラフィーを用いて2−メトキシエストラジオールを精製する工程と、 を含む方法。 - 【請求項18】 98%より高い純度を有し、かつ0.03%未満のエスト
ラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラジ
オールの生成方法であって、 エストラジオールの3−及び17−ヒドロキシル基を保護する工程と、 保護されたエストラジオールを硝酸及び酢酸と反応させてエストラジオールの
2−ニトロ誘導体を生成する工程と、 エストラジオールの2−ニトロ誘導体を還元してエストラジオールの対応する
2−アミノ誘導体を生成する工程と、 ザンドマイヤー条件下でエストラジオールの2−アミノ誘導体を反応させて3
−、17−ヒドロキシル保護化2−メトキシエストラジオールを生成する工程と
、 3−及び17−ヒドロキシル基上の保護基を除去して2−メトキシエストラジ
オールを生成する工程と、 を含む方法。 - 【請求項19】 98%より高い純度を有し、かつ0.03%未満のエスト
ラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラジ
オールの生成方法であって、 エストロンの3−ヒドロキシル基を保護する工程と、 保護されたエストロンを硝酸及び酢酸と反応させてエストロンの2−ニトロ誘
導体を生成する工程と、 エストロンの2−ニトロ誘導体を還元してエストロンの対応する2−アミノ誘
導体を生成する工程と、 ザンドマイヤー条件下でエストロンの2−アミノ誘導体を反応させて3−ヒド
ロキシル保護化2−メトキシエストロンを生成する工程と、 3−ヒドロキシル基上の保護基を除去して2−メトキシエストロンを生成する
工程と、 2−メトキシエストロンの17−ケト基を還元して2−メトキシエストラジオ
ールを生成する工程と、 を含む方法。 - 【請求項20】 98%より高い純度を有し、かつ0.03%未満のエスト
ラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラジ
オールの生成方法であって、 酢酸の存在下でエストラジオールを臭素化して環臭素化エストラジオールの混
合物を生成する工程と、 エストラジオールの混合物から2−ブロモエストラジオールを単離する工程と
、 銅触媒の存在下で2−ブロモエストラジオールをナトリウムメトキシドと反応
させて2−メトキシエストラジオールを生成する工程と、 を含む方法。 - 【請求項21】 98%より高い純度を有し、そして0.03%未満のエス
トラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラ
ジオールであって、 エストラジオールの3−及び17−ヒドロキシル基を保護する工程と、 保護されたエストラジオールを臭素及び酢酸と反応させてエストラジオールの
2−臭素化誘導体を生成する工程と、 エストラジオールの2−臭素化誘導体を銅触媒の存在下でナトリウムメトキシ
ドと反応させる工程と、 3−及び17−ヒドロキシル基上の保護基を除去して2−メトキシエストラジ
オールを生成する工程と、 極性及び非極性溶媒を含む溶媒系を用いた吸着/分配媒質上での液体クロマト
グラフィーを用いて2−メトキシエストラジオールを精製する工程と、 を含む方法により生成される2−メトキシエストラジオール。 - 【請求項22】 98%より高い純度を有し、そして0.03%未満のエス
トラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラ
ジオールであって、 酢酸の存在下でエストラジオールを臭素と反応させることによりエストラジオ
ールを環臭素化して環臭素化中間物質を生成する工程と、 銅触媒の存在下で前記環臭素化中間物質をナトリウムメトキシドと反応させて
2−メトキシエストラジオールを生成する工程と、 極性及び非極性溶媒を含む溶媒系を用いた吸着/分配媒質上での液体クロマト
グラフィーを用いて2−メトキシエストラジオールを精製する工程と、 を含む方法により生成される2−メトキシエストラジオール。 - 【請求項23】 98%より高い純度を有し、そして0.03%未満のエス
トラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラ
ジオールであって、 エストラジオールの3−及び17−ヒドロキシル基を保護する工程と、 保護されたエストラジオールを硝酸及び酢酸と反応させてエストラジオールの
2−ニトロ誘導体を生成する工程と、 エストラジオールの2−ニトロ誘導体を還元してエストラジオールの対応する
2−アミノ誘導体を生成する工程と、 ザンドマイヤー条件下でエストラジオールの2−アミノ誘導体を反応させて3
−、17−ヒドロキシル保護化2−メトキシエストラジオールを生成する工程と
、 3−及び17−ヒドロキシル基上の保護基を除去して2−メトキシエストラジ
オールを生成する工程と、 を含む方法により生成される2−メトキシエストラジオール。 - 【請求項24】 98%より高い純度を有し、そして0.03%未満のエス
トラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラ
ジオールであって、 エストロンの3−ヒドロキシル基を保護する工程と、 保護されたエストロンを硝酸及び酢酸と反応させてエストロンの2−ニトロ誘
導体を生成する工程と、 エストロンの2−ニトロ誘導体を還元してエストロンの対応する2−アミノ誘
導体を生成する工程と、 ザンドマイヤー条件下でエストロンの2−アミノ誘導体を反応させて3−ヒド
ロキシル保護化2−メトキシエストロンを生成する工程と、 3−ヒドロキシル基上の保護基を除去して2−メトキシエストロンを生成する
工程と、 2−メトキシエストロンの17−ケト基を還元して2−メトキシエストラジオ
ールを生成する工程と、 を含む方法により生成される2−メトキシエストラジオール。 - 【請求項25】 98%より高い純度を有し、そして0.03%未満のエス
トラジオール及び0.02%未満のエストロンを含有する2−メトキシエストラ
ジオールであって、 酢酸の存在下でエストラジオールを臭素化して環臭素化エストラジオールの混
合物を生成する工程と、 エストラジオールの混合物から2−ブロモエストラジオールを単離する工程と
、 銅触媒の存在下で2−ブロモエストラジオールをナトリウムメトキシドと反応
させて2−メトキシエストラジオールを生成する工程と、 を含む工程により生成される2−メトキシエストラジオール。
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