JP2003507149A - 循環流体を生物学的に処理するための神経膠星状細胞装置 - Google Patents

循環流体を生物学的に処理するための神経膠星状細胞装置

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JP2003507149A JP2001518832A JP2001518832A JP2003507149A JP 2003507149 A JP2003507149 A JP 2003507149A JP 2001518832 A JP2001518832 A JP 2001518832A JP 2001518832 A JP2001518832 A JP 2001518832A JP 2003507149 A JP2003507149 A JP 2003507149A
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    • A61M1/3623Means for actively controlling temperature of blood

Abstract

(57)【要約】 本発明は、生物学的流体から毒素を除去するために使用される、神経膠星状細胞(118)を有している容器(100)に関する。容器(100)は、生物学的流体を受け入れるための第1ポート(120)と、生物学的流体が容器(100)から流出するために経由する第2ポート(122)とを有する。また、本発明は、生物学的流体と神経膠星状細胞とを接触させることによって、生物学的流体を処理するための方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 肝機能不全は、患者の血液中にアンモニアのような毒素の蓄積にもたらす。こ
のような血液毒素を除去するための装置(肝機能補助システムとも呼ばれる)は
、従来から開発されており、受動型あるいは生理活性型にグループ化される。受
動型装置は、一般に、血液透析、血液吸着あるいは血漿交換法によって、毒素を
除去する。一方、生理活性型装置は、血液毒素を除去あるいは変換するための生
きている細胞を有する。肝細胞を有する生理活性型肝機能補助システムの一例が
、米国特許第5,643,794号に記載されている。
【0002】 発明の要旨 本発明は、神経膠星状細胞(astrocyte)が生物学的流体から毒素(toxin)を
除去できることを発見したことに基づいている。したがって、本発明は、神経膠
星状細胞を使用して流体を処理することによって、生物学的流体から毒素を除去
するためのシステムを特徴とする。本システムは、生物学的流体を受け入れるた
めの第1ポートと、生物学的流体が流出するために経由する第2ポートとを有す
る第1容器と、第1容器に配置(residing)されている神経膠星状細胞とを有す
る。本システムは、流体の一部を第1および第2ポートを経由して、連続的に容
器内を通過させることによって、容器によって保持されている容量に比べて非常
に大量の流体を、神経膠星状細胞に接触させる手段を提供する。したがって、上
記容器を有する持続流システムは、処理される流体の容積に比べて、小さくする
ことができる。
【0003】 上記のシステムは、以下の特徴を1以上有している。例えば、本システムは、
生物学的流体を循環させるための、第1ポートと第2ポートとに連結される導管
を、さらに有することも可能である。導管は、システムにとって付加的なエレメ
ントを、システムに連結することを可能にする。これらのエレメントは、(1)
導管の内部に連結され、導管を経由して生物学的流体を循環させるために適応さ
れたポンプと、(2)導管の内部に連結され、生物学的流体を一定の温度範囲に
維持するために適応されたヒータと、(3)導管の内部に連結され、酸素を生物
学的流体に供給するために適応された人工肺(oxygenator)と、(4)生物学的
流体を外部システム(例えば、血漿分離器(plasma separation machine))か
ら受け入れるように構成されたインレット、および、生物学的流体の一部を外部
システムに戻すように構成されたアウトレットと、(5)作動されると、導管と
外部システムとの間で生物学的流体が流れることを防ぐためのバイパス構造とを
含んでいる。このように、毒素を除去するための本システムは、例えば、生物学
的流体からデブリおよび固形物を毒素除去システムに導入される前に分離するた
めの外部システムに、連結することができる。バイパス構造は、容器に破局故障
が存在する場合において、システムから生物学的流体を分岐させるために有効で
ある。このような故障は、バイパス構造が存在しない場合、神経膠星状細胞と流
体とを混合させ、流体を汚染させる虞がある。
【0004】 実施の形態の一例において、本システムは、導管の内部に連結され、生物学的
流体を受け入れるための第3ポートと、生物学的流体が流出するために経由する
第4ポートとを有する第2容器と、第2容器に配置されている非神経膠星状細胞
(例えば、肝細胞)とを有する。あるいは、非神経膠星状細胞は、神経膠星状細
胞と共に、第1容器に配置されることも可能である。非神経膠星状細胞は、生物
学的流体から毒素を除く際に、神経膠星状細胞を補助できる。第1あるいは第2
容器は、米国特許第5,643,794号に記載されている中空ファイババイオ
リアクタとすることができる。この場合、生物学的流体は、中空ファイバのルー
メン空間を通過し、また、細胞は、ルーメン空間の外側に配置される。中空ファ
イバは、直径が約2μm未満(例えば、約0.1μm〜1μm)の細孔を有する
半透膜によって形成することできる。一般的に、適切な膜は、アルブミンのよう
なタンパクおよび他の分子を含んでいる溶質を輸送し、細胞に到達させ、細胞が
、複合型毒素(アルブミン結合毒素)を除去することを可能にする。
【0005】 中空ファイバの上記形態は、容器からの細胞の損失および細胞による生物学的
流体の汚染を防ぐ。しかし、中空ファイバのようなバリアは、このような損失ま
たは汚染を防ぐために必要ではない。例えば、細胞は、容器の内面に付着する可
能性があり、それによって、細胞の損失および流体の汚染が防がれる。また、細
胞をカプセル封入することも可能である。
【0006】 本発明の別の様相は、生物学的流体を受け入れるための第1区画と、第1区画
に隣接する第2区画と、第1区画を第2区画から分離するための、第1多孔性バ
リアとを有する容器を、特徴とする。第1多孔性バリアは、第2区画に配置され
ている神経膠星状細胞に対する不浸透性を有する。
【0007】 容器は、第1区画あるいは第2区画に隣接している第3区画と、第3区画を、
第1区画あるいは第2区画から分離するための第2多孔性バリアとを有すること
が可能である。なお、第2多孔性バリアは、非神経膠星状細胞に対して不浸透性
であり、また、非神経膠星状細胞(例えば、肝細胞)は、第3区画に配置されて
いる。あるいは、非神経膠星状細胞は、第2区画に配置することも可能である。
この場合、第1多孔性バリアは、神経膠星状細胞および非神経膠星状細胞に対し
て不浸透性である。非神経膠星状細胞(例えば、肝細胞)は、生物学的流体から
の類似あるいは異なる毒素の除去を容易にする、あるいは、神経膠星状細胞の生
存力(viability)または機能を促進することができる。この容器の用途に適し
ている多孔性バリアは、神経膠星状細胞あるいは他の細胞がバリアを通過するこ
とを遮断できる十分小さな細孔を有するメタルメッシュを含んでいる。多孔性バ
リアの別の一例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、テフロ
ン(登録商標)、セルロース誘導体(例えば、酢酸セルロース)、ポリスルホン 、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコールまたはポリアクリロニトリルか ら構成される膜を含んでいる。
【0008】 また、本発明は、生物学的流体に神経膠星状細胞を接触させ、神経膠星状細胞
から生物学的流体を分離し、生物学的流体を動物に(例えば、静脈内に)投与す
ることによって、動物に投与するのに適した、生物学的流体を処理するための方
法を含んでいる。本方法の選択可能な特徴は、生物学的流体に非神経膠星状細胞
(例えば、肝細胞)を接触させ、非神経膠星状細胞から生物学的流体を分離させ
ることを含んでいる。この方法は、例えば、患者の血管から上記システムに直接
流入し、患者に戻される血液を、処理するために使用することが可能であり、そ
れによって、全血あるいは成分(例えば、血漿)を処理(例えば、毒素を除去)
する。
【0009】 上記システム、容器、および方法において処理可能な生物学的流体は、動物、
特に人間から得られた、あるいは、送入するのに適した流体でもある。このよう
な流体は、全血、血漿、漿液、リンパ液、脳脊髄液、および、人工的あるいは合
成的血液製剤を含んでいる。本発明を実施するために使用される神経膠星状細胞
は、哺乳類の神経膠星状細胞、例えば、ウシ、豚、マウス、ラット、霊長類、お
よび人類の神経膠星状細胞を含んでいる。
【0010】 肝機能不全(特に、急性肝機能不全)における最も大きな副作用のうちの1は
、数日のうちに昏睡または死を導く可能性を有する脳腫脹である。残念なことに
、この腫脹を引き起こす化合物は、広く知られていない。本発明の主な特徴は、
神経膠星状細胞の使用であり、血漿のような生物学的流体から毒素(例えば、ア
ンモニア)を除去するための装置および方法における、細胞タイプの有用性は、
以前においては認識されていない。したがって、神経膠星状細胞は、肝機能不全
に罹っている患者の血漿から毒素を除去し、それによって、脳腫脹を軽減するた
めに、特に有益である。
【0011】 本発明の他の特徴および効果は、以下の図面および詳細な説明から、さらには
請求項から明らかとなるだろう。
【0012】 図面の簡単な説明 図1は、本発明の生物学的流体を処理するためのシステムの略図である。
【0013】 図2Aは、図1に示されるシステムの断面平面図である。
【0014】 図2Bは、図2Aに示されるシステムの一部を拡大した図である。
【0015】 図2Cは、図2Bに示されるシステムの一部を拡大した図である。
【0016】 図3は、図1に示されるような生物学的流体を処理するためのシステムを利用
する肝機能補助システムの略図である。
【0017】 図4Aは、本発明の容器の概略平面図である。
【0018】 図4Bは、図4Aの4B−4B線に沿って切断された容器の概略断面側面図で
ある。
【0019】 発明の詳細な説明 本発明は、生物学的流体から毒素を除去するための神経膠星状細胞を有するシ
ステムおよび容器に関する。本発明はまた、生物学的流体を神経膠星状細胞と接
触させることによって生物学的流体を処理する方法を含んでいる。このようなシ
ステム、容器および方法は、肝性脳症、つまり急性肝機能不全に関連して頻発す
る致命的な状態を、治療あるいは防止するために使用することが可能である。
【0020】 さらに労することなく、当業者が上記の開示および下記の説明に基づいて本発
明をその最大限度まで利用することができると考えられる。以下の説明は、当業
者が本発明をいかに実施し得るかを単に示すものとして解釈されるべきであり、
いかなる形であれ、開示の残部が制限されるものではない。ここでの開示で引用
されるいかなる刊行物または特許出願も、参照されてここに組み入れられている
ものとする。
【0021】 神経膠星状細胞を有する中空ファイバ容器 生物学的流体から毒素を除去するのに適した中空ファイバ容器100が、図1
に示されている。中空ファイバ容器100は、半透膜で作られている多数の中空
ファイバ104が内部に配置されるハウジング102を含んでいる。容器100
の各端部に近接する領域において、中空ファイバ104間の空間には、例えば、
エポキシまたはポリカーボネートからなる液体不浸透性の注封材料106が充填
されている。注封材料(potting material)106は、中空ファイバ104を適
切に保持しており、容器100の全断面を占めている。注封材料106は、中空
ファイバ104の端部に関して、容器100内に平均的に配置されており、中空
ファイバ104の端部が、注封材料106と容器100の端部との間に配置され
る。こうして、エンクロージャ108(図2Cも参照)が、ハウジング102の
内面、中空ファイバ104の外面、および容器100の各端部に近接する注封材
料106によって、形成される。エンクロージャを構成している容器100のこ
の領域は、外殻空間、あるいは、代替的に、細管外空間として言及される。
【0022】 ハウジング102は、例えば、ポリスチレンまたはポリアクリロニトリルなど
のプラスチックである、任意の適切な生物学的互換性を有する材料から構成する
ことがでる。また、ハウジング102は、プラスチックのエンドキャップ110
を含んでいる。ハウジング102は、神経膠星状細胞118および洗浄液バッフ
ァ(図示せず)を、エンクロージャ108(図2C)に導入するための、2つの
横方向に配置されたポート114および116を有する。容器100の使用の準
備ができると、神経膠星状細胞118はエンクロージャ108(図2C)に配置
される。また、ハウジング102の各端部に、縦方向インレット120および縦
方向アウトレット122を示している。縦方向インレット120およびアウトレ
ット122は、中空ファイバ104のルーメン空間112に導かれる。したがっ
て、生物学的流体は、インレット120を経由して容器100へ流入し、アウト
レット122を経由して容器100から流出することとなり、エンクロージャ1
08に配置されている神経膠星状細胞118の働きにより、小分子毒素を浄化す
ることが可能である。
【0023】 容器100を組み立てるために、中空ファイバ104は、容器100の長さに
適合する長さに切断され、比較的高密度あるいは束にされたパッキングの状態で
、ハウジング102内に配置される。注封材料106は、横方向ポート114,
116の中に導入され、例えば、容器100を遠心分離することによって、ハウ
ジング102の端部に近接する領域に導かれる。
【0024】 容器100内の中空ファイバ104が、エンクロージャ108およびルーメン
空間112を生成するように配置される方法は、図2A−2Cに示されている。
容器100の中空ファイバ104は、ハウジング102の側壁と概ね平行な方向
に、容器100内で長手方向に伸延している。中空ファイバ104は、およそ、
270μmの内径×310μmの外径×450mmの長さを有している。総数約
4300個の中空ファイバを、容器100内に配置することが可能である。中空
ファイバ104は、ルーメン空間112内の生物学的流体から神経膠星状細胞を
完全に締め出す細孔寸法(例えば直径約0.15μm)を有する膜で作られてい
るが、中空ファイバ104(図2C)のルーメン空間112の中への個々の分子
の通過を可能とする。
【0025】 図2Aは、ハウジング102および約4300個の中空ファイバ104を示し
ている容器100の断面スライス図である。また、図2Aには、神経膠星状細胞
がエンクロージャ108に導入されるポート114が示されている。図2Bおよ
び図2Cは、個々の中空ファイバ104を含んでいる周辺領域を順次拡大した図
である。図2Cは、エンクロージャ108と中空ファイバ104のルーメン空間
112とを示す。容器100のさらなる詳細は、米国特許出願第09/0592
75号において理解できる。
【0026】 神経膠星状細胞を含む肝機能補助システム 図1および2A−2Cと関連して上述したように、容器100は、血漿から有
害物質を除去するための肝機能補助システムの一部として使用することが可能で
ある。例えば、図3を参照し、容器100は、血漿を循環させるためのディスポ
ーザブルなプラスチックチューブ(例えばPVC)で作られている導管6を有す
る肝機能補助システム5内に、連結することが可能である。一定の応用において
は、導管6は、血漿分離器7などの外部システムに、肝機能補助システム5を連
結するために使用されるチューブ(11,13,70,74)の部分を含んでい
てもよい。導管6内に、連続した配列で連結されているのは、蠕動ポンプ14、
オプションの木炭(charcoal)フィルタ16,18、人工肺/熱交換ユニット2
0、容器100、および貯蔵バッグ28であり、その各々について以下にさらに
詳細に説明する。本実施の形態において、肝機能補助システム5は、使用時にお
いて、導管6内に配置される約120mlを含む、約650mlの流体をサポー
トする。肝細胞を含んでいるオプションの第2容器100´もまた、血漿からの
毒素の除去を容易にするために、容器100に連続して連結することができる。
肝細胞によって除去される毒素は、神経膠星状細胞によって除去される毒素と、
同一あるいは異なる可能性がある。
【0027】 血漿を肝機能補助システム5に導入する前に、生理食塩水(または他の適切な
流体)が、システムのコンポーネントおよび導管6を完全に充填するために使わ
れる。また、貯蔵バッグ28は、導入される流体のためのバッファを提供するた
めに十分に充填されており、肝機能補助システムが完全に充填されてプライム(
prime)されていることを示す。このプロセスは、以下に説明する方法を使用し
て、システムを洗浄してプライムするための清浄プロセスの一部である。
【0028】 一般に、血漿は、チューブ11経由でインレットポート10において、肝機能
補助システム5に提供され、また、システムを通過して、ポンプ14によって、
矢印で示される方向に、導入される。フィルタ16,18は、毒素を有する血漿
を前もってろ過する。一方、人工肺/熱交換ユニット20は、酸素を付加し、所
定の温度範囲内に、血漿の温度を維持する。その後、血漿は、容器100によっ
て受け入れられる。貯蔵バッグ28は、システムを経由して再循環して戻される
前に、処理された血漿を受け入れる。
【0029】 肝機能補助システム5は、一般に、多くのタイプの細胞を容器100または1
00´に提供する細胞接種(inoculation)装置200(後述)とともに使用さ
れる。接種された細胞は、血漿から有害物質を除去または改変することができる
。あるいは、細胞は、装置内の他の細胞の解毒作用または生存力を、促進する可
能性がある。
【0030】 図3において、肝機能補助システム5は、処理のために血漿を肝機能補助シス
テム5に供給する外部の血漿分離器7に連結される、オンラインシステムの一部
として示されている。血漿分離器7からの血漿は、チューブ11から導管6に提
供され、チューブ13を経て、肝機能補助システム5から戻る。
【0031】 血漿分離器7は、肝機能不全をわずらっている患者の全血から、処理されるべ
き血漿を分離する。他のオンライン応用において、外部システムは患者であって
もよく、患者の全血が循環させられて、肝機能補助システム5において生物学的
処理が行われる。肝機能補助システム5は、処理されるべき血漿ソースが、例え
ば、バッグで提供され、肝機能補助システム5のインレットポート10に連結さ
れることによって、オフライン操作において使用できることに留意することもま
た重要である。この場合、未処置の血漿は、肝機能補助システム5を経由して循
環させることで解毒されて、それからシステムのアウトレットポートにおいて分
配される。
【0032】 導管6内に、ポンプ14が配置される。ポンプ14は、チューブ11からの血
漿を、矢印で示される方向に導管6を経由して流すための、充分な駆動力を提供
する。血漿は、50ml/分から1000のml/分の間(例えば400ml/
分)で、ユーザーが選択可能な流速で流れる。システムは、血漿が容器100に
提供される前に、血漿を前もってろ過するための一対の木炭フィルタ16,18
を有している。フィルタ16,18の一方のみが、常時使用され、他方は、フィ
ルタの一方が交換される必要があるときに、システム5の連続した使用を可能と
するために、利用される。クランプ(図示せず)は、フィルタ16,18の一方
を通過する流れを、許容および/または制限するために使われる。木炭フィルタ
16,18のいずれか一方は、チューブ17あるいは19の長さによって置き換
えて、システム5の使用時に、木炭フィルタ16あるいは18の周囲にバイパス
経路を提供することも可能である。
【0033】 フィルタ16,18を経由して流れる血漿は、血漿に酸素を供給する人工肺2
2とヒータ24とを有する人工肺/熱交換ユニット20へ進む。人工肺22は、
インレット22aで、外部のガス源(図示せず)から加圧無菌ガス(例えば、3
0%のO2、5%のCO2、65%のN2)を受け入れる。血漿は、人工肺22内
に配置される半浸透性の中空ファイバを通過し、容器100内で神経膠星状細胞
118(および、もし存在するならば他の細胞)によって必要とされる酸素を、
収集する。容器100に対して流入および流出する血漿の酸素含有量の相違を測
定するために、オプションの酸素計測システムを使用することも可能であり、人
工肺22の有効性についての指標を提供することができる。人工肺に提供される
加圧ガスは、インレット22aおよびアウトレット22bにそれぞれ配置される
疎水性膜を通過する。
【0034】 ヒータ24を経由して流れる血漿は、熱伝導によって所定の温度(例えば37
℃)に維持され、また、人工肺22内部の熱交換器を通過する。外部の温水ヒー
タ/再循環器(図示せず)からの加熱水は、ヒータのインレット24aで受け入
れられ、アウトレット24bを経て、再加熱のために戻る。クランプ(図示せず
)を備えるバイパスライン25は、人工肺/熱交換ユニット20をバイパスして
システムを通過するために提供されており、人工肺/熱交換ユニット20の洗浄
または置換を可能とする。
【0035】 人工肺/熱交換ユニット20からの血漿は、容器100により受け入れられる
。手動のクランプを有するバイパスライン26は、例えば、容器100が置換、
メンテナンスまたは洗浄(後述)を必要とするときに、容器100をバイパスす
るために提供される。肝機能補助システム5の操作の間、廃棄物バッグ31、3
3(後述)に取り付けられるチューブ29は、ピンチバルブ27によって、血漿
の流れから切り離される。
【0036】 その後、処理された血漿は、システムを経由して再循環させられる前に、血漿
貯蔵バッグ28へ運ばれ、また、その一部は、血漿分離器7に戻される。貯蔵バ
ッグ28は、PVCプラスチックなどの強度が高くて柔軟な材料で作られている
。貯蔵バッグ28は、バッグの下端に、インレット30、および一対のアウトレ
ット32,34を含んでいる。アウトレット32は、さらに処理するために、容
器100への流体の戻しを提供する。一方、アウトレット34は、血漿分離器7
に繋がっている。インレット30およびアウトレット32,34間の分割仕切り
36は、一対の区画38,40を定める。区画38は、インレット通路を提供し
、区画40は、流体の容量(例えば100ml)を保持するためのオーバーフロ
ータンクを提供する。区画38,40間の分割仕切り36は、血漿内に存在する
可能性のある粒状物質を、区画38にトラップすることを保証する。したがって
、肝機能補助システム5に戻って、導管6あるいはシステムの他のコンポーネン
トの詰まりを引き起こすことを、防止する。(インレット30の断面積に対する
)区画38の増加した断面積に起因して、貯蔵バッグ28に流入する血漿の速度
は減少する。したがって、粒状物質を、区画38の下部に沈殿させることができ
る。区画40へ溢れ出る血漿は、肝機能補助システム5または血漿分離器7へ再
循環させられる前に、一時的に保持される。また、貯蔵バッグ28は、血漿の脈
動(surging)を調節するのに役立つ。
【0037】 貯蔵バッグ28は、インレット30およびアウトレット32、34間で、多数
の区画を含むことが可能であり、血漿が1つの区画から次に区画へ溢れ出すとき
に各区画の底部に、粒状物質を沈殿させることができる。
【0038】 ベント48は、フィルタ(図示せず)まで伸延するチューブによって、貯蔵バ
ッグ28の最上位に設けられている。
【0039】 貯蔵バッグ28内の血漿の液面は、バッグからの血漿の流れを手動で開放また
は制限することができるシステムのオペレータによって、視覚的に観察すること
が可能であり、例えば、ライン15を使用して、バッグ内における血漿の適切な
レベルが維持される。また、この液面は、肝機能補助システムのポンプ14およ
び/または血漿分離器7のポンプを制御する電子装置を利用することで、維持す
ることが可能である。
【0040】 バイパス12を有するオプショナルのフィルタ9は、外部システムに戻る血漿
から粒状物質をフィルタリングするために、チューブ70内に含むことが可能で
ある。フィルタ9は、容器100における中空ファイバ104の破局故障が生じ
た際に、細胞を捕らえて、導管6に放出される細胞の循環を、防止するために機
能する。バイパス12は、フィルタ9が詰まって置換を必要とする場合、血漿の
流路を提供する。
【0041】 また、肝機能補助システム5は、閉じられたオフラインシステムの運転におい
て使用することが可能であり、貯蔵バッグ28は、システム5に導入される血漿
のソースとして機能する。この場合、貯蔵バッグ28は、一般に、サイズがより
大きく、例えば、2リットルとなる。
【0042】 図3の右下方の挿入図を参照して、細胞接種装置200は、接種のために収穫
された細胞が保持されるプラスチック(例えば、PVC)によって形成される可
撓性の接種(seeding)バッグ202を含んでいる。細胞が、神経膠星状細胞(
グリア神経膠細胞ないしグリア細胞とも呼ばれる)の補充である場合、公知技術
の方法を使用して収穫することが可能である。例えば、ブーハー(Booher)等に
よる「Neurobiology 2: 97-105, 1972」を参照。細胞接種装置200は、細胞懸
濁液を接種バッグ202内に計量分配するために経由するインレット212と、
例えば、肝機能補助システム5のインレットチューブ60に連結されるアウトレ
ット206とを含んでいる。アウトレット206は、接種バッグ202の底部に
伸延するチューブ208に連結されており、細胞懸濁液の除去を最大にする。接
種バッグ202は、肝機能補助システム5に対して着脱が容易であり、また、細
胞を輸送するための便利な入れ物でもある。
【0043】 細胞は、接種バッグ202から、細胞接種装置200に取り付けられる加圧機
構(図示せず)を使用して、容器100に移動される。実施の形態によっては、
加圧機構は、接種バッグ202の周囲を包む加圧カフであってもよい。手動ある
いは自動動作において、バッグ202内に正の圧力が付加されることによって、
細胞がチューブ208を経由して上昇し、アウトレット206から流出する。別
の実施の形態においては、加圧ガスソースを使用して、インレットホース204
を経由してバッグ202の内側に、正の圧力を付加することで、チューブ208
を経由して、細胞を上昇させることができる。さらに別の実施の形態においては
、チューブ208のアウトレット206にポンプを取り付け、細胞をバッグ20
2からポンプで吸い出すことによって、バッグ202から細胞を抽出することが
可能である。
【0044】 リンスチューブ214は、リンス溶液(例えば、生理食塩水)を導入するため
に、バッグ202の頂部に設けられており、バッグの底部内に沈殿する残留細胞
の除去を確実にする。
【0045】 肝機能補助システム5は、バイパス導管をさらに含んでおり、使用の柔軟性を
可能にし、非常の場合における安全性を保証している。肝機能補助システム5と
血漿分離器7(あるいは他の外部システム)との間の接続は、処理された血漿の
一部を貯蔵バッグ28のアウトレット34から血漿分離器7へ戻す流路を提供す
るチューブ70を含んでいる。ブリッジ部72は、チューブ70と、処理される
べき血漿を容器100に導入するチューブ74とを接続する。血漿分離器7が肝
機能補助システム5に対してオンラインで使用されるとき、ピンチバルブ76は
閉じられ、ブリッジ部72を経由する血漿の流れを防止する。したがって、チュ
ーブ70に沿って戻る血漿のすべてが、血漿分離器7に流入する。緊急の場合で
あって、システム5および分離器7間の混合流を防止することが必要となるとき
、ピンチバルブ73,80は閉じられ、ピンチバルブ76は開放される。この構
成において、血漿分離器7からの血漿は、ライン11を通り、開放されたピンチ
バルブ76を経由して流れ、そしてライン13を経由して戻るように導かれる。
ライン15は、分離器7内の血漿保管バッグ47に対して開口していてもよい。
バッグ47は、バイパス72を経由して血漿分離器7に対して出入りする流速の
変動に対して責任を有する適応(compliant)チャンバとして機能させることが
可能である。圧力トランスデューサ82,84は、圧力の過度ないし不適切なレ
ベルを検出するために、導管6内に設けられる。これらの状況において、トラン
スデューサ82,84からの信号は、ピンチバルブ76,78,80およびポン
プ14を制御するために使用され、また、危険な状態をオペレータに警告するた
めの視覚または聴覚の警告信号を提供するためにも使用することが可能である。
また、血漿の特性を検査するために、サンプリングポートを、導管6に沿って設
けることもできる。
【0046】 肝機能補助システム5は、導管6およびそのコンポーネント(すなわち人工肺
、フィルタ、および容器)の洗浄およびプライミング(priming)のために、以
下の特徴を提供する。ピンチバルブ94,95と合同するチューブ92,93の
操作は、導管6およびそこに配置されるコンポーネントのプライミングおよび洗
浄のために、2つの異なる溶液の導入を可能とする。一方の溶液(例えば、生理
食塩水)は、チューブ93を経由して導入される他方の溶液(例えば5%のデキ
ストロース)とともに、チューブ92を経由して導入される。バイパスセグメン
トは、独立してまたは連続的にコンポーネントをフラッシュすることを可能にす
る。コンポーネントは、任意の順番で、洗浄およびプライミングを行なうことが
できる。
【0047】 プライミング溶液を導入するためのチューブ92,93と、一体型廃棄物バッ
グ23,31,33に連通しているチューブ21,29とは、クローズドシステ
ムを形成し、肝機能補助システム5の洗浄およびプライミングのための無菌的方
法を提供する。形態によっては、血漿を受け入れる準備ができた場合、チューブ
29,92,93をシールして除去し、肝機能補助システム5をコンパクトにす
ることが可能である。ピンチバルブ27および98の使用は、プライミング溶液
を、棄物バッグへの流入あるいは肝機能補助システム5を経由しての再循環の前
における1回のパスの後、廃棄物バッグ31,33に向けることを可能とする。
容器100は、ファイバに沿って洗浄およびプライミングされる。一方、廃棄物
溶液は、廃棄物バッグ31,33に向けられる。分離した廃棄物バッグ23は、
ポート114で容器100に連結される。エンクロージャ108がプライミング
されて、中空ファイバ104の細孔が洗浄され(図2C)、廃棄物溶液が廃棄物
バッグ23に導かれる。容器100の洗浄が完了すると、容器100は、完全に
生理食塩水で満たされ、神経膠星状細胞と他のオプションの細胞を受け入れる準
備ができる。
【0048】 肝機能補助システム5と血漿分離器7との間のチューブ70,74は、バルブ
78,80を開放することによって、若干の生理食塩水がチューブを経由して流
すことを可能とする期間の間、洗浄される。一般に、肝機能補助システム5は、
血漿処理の開始時に、プライミング溶液で完全にプライミングされることが重要
である。
【0049】 その後、細胞接種装置200からの神経膠星状細胞およびもし存在すれば他の
細胞が、インレットライン60に導入されて、容器100のエンクロージャ10
8内の生理食塩水が、廃棄物バッグ31,33に移される。そして、廃棄物バッ
グ23,31,33およびライン21,60が除去される。この状態において、
肝機能補助システム5は、プライミングされており、血漿を受け入れる準備がで
きていると考えられる。神経膠星状細胞を含んでいる容器100を使用するため
に適した肝機能補助システム5のさらなる詳細は、米国特許第5,643,79
4号において見出される。
【0050】 神経膠星状細胞を有する3区画容器 生物学的流体から毒素を除去するための容器の第2の実施例は、図4Aおよび
図4Bに示される。生物学的流体306を受け入れるための容器300は、容器
の内容積304を全体として規定する、基部301および側壁302を含んでい
る。図2Aに示される容器300は、生物学的流体を含んでいない。一方、図2
Bは、生物学的流体306が部分的に充填された容器300を示している。内容
積304は、第1多孔性バリア316および第2多孔性バリア317によって、
第1区画308、第2区画310および第3区画311に分割される。神経膠星
状細胞312,314および肝細胞320は、第3区画311に配置される。な
お、神経膠星状細胞312および肝細胞320は、生物学的流体306に懸濁さ
れ、神経膠星状細胞314は、基部301に付着される。線維芽細胞321は、
第2区画310に配置され、神経膠星状細胞312,314の機能および生存力
を強化する成長因子を、生ずる。多孔性バリア316は、細孔318を含んでい
る。細孔318は、十分小さいため、神経膠星状細胞312,314、肝細胞3
20および線維芽細胞321が、第2区画310あるいは第3区画311から多
孔性バリア316を経由して第1区画308に導入されることを、遮断する。多
孔性バリア317は、十分小さい細孔319を含んでおり、線維芽細胞321が
、第2区画310から多孔性バリア317を経由して第3区画311に導入され
ることを、遮断する。
【0051】 運転において、生物学的流体306は、内容積304に注入され、神経膠星状
細胞312,314、肝細胞320および線維芽細胞321に接触する。生物学
的流体306と神経膠星状細胞312,314と肝細胞320との接触が、十分
となり、生物学的流体306から毒素を除去されると、処理された生物学的流体
306は、患者(図示せず)に投与するための静脈内適用(intravenous)バッ
ク(図示せず)に、容器300から注入される。生物学的流体306からの毒素
の除去は、毒素の性質および生物学的流体の最終的な用途に応じて、公知技術の
方法によって、モニタすることが可能である。
【0052】 神経膠星状細胞によるアンモニアの除去 神経膠星状細胞が接種されたバイオリアクタを有する同一の装置が、4つ組立
てられた。各装置は、シリコーンチューブ、ポンプ、10%のウシ胎仔血清およ
び抗生物質が補われた、約200mlのダルベッコの修正イーグル培地、および
、神経膠星状細胞が接種された中空ファイバ容器(上記容器100に類似する)
から構成されていた。神経膠星状細胞は、ブーハー(Booher)等において前に記
述された手順に従って、16匹の生後1日の子ラット(rat pups)から得られた
。4匹の子ラットからの神経膠星状細胞は、各バイオリアクタの外殻側に、配置
されて、成長可能であった。一方、培地は、バイオリアクタのルーメン側に、1
0ml/分の流速で、提供された。装置は、37℃に維持された。
【0053】 培地のサンプルが、周期的に取り出され、アンモニウムのために分析された。
ベースラインを確立するための30分の観察の後、5mMのアンモニアが、循環
している培地に添加された。その結果、培地において、約6.7のmgの/dL
アンモニアのピーク濃度となった。次の20分間、循環している培地において、
アンモニアは減少しており、生物学的流体から毒素を除去する、神経膠星状細胞
の機能が立証された。培養中の生きている細胞は、アンモニアを生産する傾向が
あり、したがって、アンモニアレベルを減少させるよりはむしろ、アンモニアレ
ベルを上げるため、アンモニアの減少は予想外であった。
【0054】 神経膠星状細胞の生存力を分析評価するために、取り出された培地もまた、乳
酸デヒドロゲナーゼ(LDH)活性、細胞死滅の代用マーカのために、分析され
た。LDH活性は、無血清培地において、ワーブリュースキー(Worblewski)等
による「Proc Soc Exp Biol Med 90:210-213, 1955」に概して記載されている方
法を使用し、室温で測定された。この方法は、次のように修正された。増殖培地
は、培養皿から収集され、細胞は、0.5%のトリトン(Triton)X−100中
で、収穫された。5分間の2000×gの遠心分離後において、細胞および培地
コンポーネントの上澄みは、分光光度法によって、LDHのために分析評価され
た。LDH活性のレベルは、この実験のための観察期間の間において、有意に減
少せず、神経膠星状細胞が生存可能であったことを示している。
【0055】 他の実施の形態 上記説明の基づいて、当業者は、本発明の重要な特性を容易に把握することが
でき、その趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明に対する変更および修
正を為すことによって、多様な使用および状況に適応させることができる。例え
ば、肝機能補助システム5は、合成血液のバッチから毒素を除去するため等の他
の医療用途に、使用することが可能である。加えて、本発明の容器100の区画
(すなわちルーメン空間112およびエンクロージャ108)と、容器300の
区画(すなわち第1区画308および第2区画310)は、少なくとも一区画の
一領域が、他の区画の領域と隣接しておれば、任意のオリエンテーションが設定
できる。したがって、容器は、第2区画が第1区画によって囲まれる配置を含ん
でおり、多孔性バリアは、神経膠星状細胞を保持するバックとなる。このように
、他の実施の形態も、請求項の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の生物学的流体を処理するためのシステムの略図である。
【図2】 図2Aは、図1に示されるシステムの断面平面図であり、図2B
は、図2Aに示されるシステムの一部を拡大した図であり、図2Cは、図Bに示
されるシステムの一部を拡大した図である。
【図3】 図1に示されるような生物学的流体を処理するためのシステムを
利用する肝機能補助システムの略図である。
【図4】 図4Aは、本発明の容器の概略平面図であり、図4Bは、図4A
の4B−4B線に沿って切断された容器の概略断面側面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61M 1/22 527 A61M 1/22 527 C12M 1/12 C12M 1/12 //(C12M 1/12 C12R 1:91 C12R 1:91) (72)発明者 マロン,クロディー アメリカ合衆国,マサチューセッツ州 01701,フラミングハム,プロスペクト ストリート 163 (72)発明者 バッターワース,ロジャー カナダ,ケベック州 エッチ9エフ 5シ ー2,ポワン クレール,ベイビュー ロ ード 18 Fターム(参考) 4B029 AA09 AA27 BB11 BB20 CC01 CC12 GB03 HA06 4C077 AA07 AA12 BB03 CC03 CC06 EE01 EE02 KK13 MM05 MM07 MM10 NN01 NN03 NN14 PP02 PP04 PP08 PP10 PP12 PP15 PP28 PP29

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物学的流体を処理するためのシステムであって、 生物学的流体を受け入れるための第1ポートと、生物学的流体が流出するため
    に経由する第2ポートとを有する第1容器と、 前記第1容器に配置されている神経膠星状細胞と を有することを特徴とするシステム
  2. 【請求項2】 前記第1容器の内部に配置される複数の第1中空ファイバを
    さらに有し、前記第1中空ファイバのそれぞれは、生物学的流体が通過する第1
    ルーメン空間を規定し、 前記神経膠星状細胞は、第1ルーメン空間の外側に配置されている ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 【請求項3】 前記中空ファイバは、膜材料からなり、直径が約2μm未満
    の細孔を有することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  4. 【請求項4】 前記細孔の直径は、約0.1μm〜1μmであることを特徴
    とする請求項3に記載のシステム。
  5. 【請求項5】 前記中空ファイバは、互いに平行かつ前記容器の縦軸に沿っ
    て配置されることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
  6. 【請求項6】 前記容器の第1ポートと第2ポートとに連結される導管をさ
    らに有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  7. 【請求項7】 前記導管の内部に連結され、生物学的流体を受け入れるため
    の第3ポートと、生物学的流体が流出するために経由する第4ポートとを有する
    第2容器と、 前記第2容器に配置されている非神経膠星状細胞と をさらに有することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  8. 【請求項8】 前記非神経膠星状細胞は、肝細胞であることを特徴とする請
    求項7に記載のシステム。
  9. 【請求項9】 前記第2容器の内部に配置される複数の第2中空ファイバを
    さらに有し、前記第2中空ファイバのそれぞれは、生物学的流体が通過する第2
    ルーメン空間を規定し、 前記非神経膠星状細胞は、第2ルーメン空間の外側に配置されている ことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
  10. 【請求項10】 前記生物学的流体は、血漿を含んでいることを特徴とする
    請求項1に記載のシステム。
  11. 【請求項11】 前記第1容器に配置されている非神経膠星状細胞をさらに
    有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  12. 【請求項12】 前記非神経膠星状細胞は、肝細胞であることを特徴とする
    請求項11に記載のシステム。
  13. 【請求項13】 前記神経膠星状細胞は、ラット神経膠星状細胞であること
    を特徴とする請求項1に記載のシステム。
  14. 【請求項14】 生物学的流体を処理するための容器であって、 生物学的流体を受け入れるための第1区画と、 前記第1区画に隣接する第2区画と、 前記第1区画を前記第2区画から分離するための、神経膠星状細胞に対する不
    浸透性を有する第1多孔性バリアと、 前記第2区画に配置されている神経膠星状細胞と を有することを特徴とする容器。
  15. 【請求項15】 前記第1区画あるいは前記第2区画に隣接している第3区
    画と、 前記第3区画を、前記第1区画あるいは前記第2区画から分離するための、非
    神経膠星状細胞に対して不浸透性である第2多孔性バリアと、 前記第3区画に配置されている非神経膠星状細胞と をさらに有することを特徴とする請求項14に記載の容器。
  16. 【請求項16】 前記第2区画に配置されている非神経膠星状細胞をさらに
    有し、前記第1多孔性バリアは、非神経膠星状細胞に対して不浸透性であること
    を特徴とする請求項14に記載の容器。
  17. 【請求項17】 前記生物学的流体は、血漿を含んでいることを特徴とする
    請求項14に記載の容器。
  18. 【請求項18】 動物に投与するのに適した、生物学的流体を処理するため
    の方法であって、 生物学的流体に神経膠星状細胞を接触させるステップと、 神経膠星状細胞から生物学的流体を分離するステップと、 生物学的流体を動物に投与するステップと を有することを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 生物学的流体に非神経膠星状細胞を接触させるステップと
    、非神経膠星状細胞から生物学的流体を分離するステップとをさらに有すること
    を特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記生物学的流体は、血漿を含んでいることを特徴とする
    請求項18に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記生物学的流体は、全血であることを特徴とする請求項
    1に記載のシステム。
  22. 【請求項22】 前記生物学的流体は、全血であることを特徴とする請求項
    14に記載の容器。
  23. 【請求項23】 前記生物学的流体は、全血であることを特徴とする請求項
    18に記載の方法。
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