JP2003506374A - 新規の細胞毒性ピリド[2,3,4−kl]アクリジン誘導体、その調製およびその治療的使用 - Google Patents

新規の細胞毒性ピリド[2,3,4−kl]アクリジン誘導体、その調製およびその治療的使用

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JP2003506374A
JP2003506374A JP2001514336A JP2001514336A JP2003506374A JP 2003506374 A JP2003506374 A JP 2003506374A JP 2001514336 A JP2001514336 A JP 2001514336A JP 2001514336 A JP2001514336 A JP 2001514336A JP 2003506374 A JP2003506374 A JP 2003506374A
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メルセデス・アルヴァレス
リディア・フェリウ
ホセ・ルイス・フェルナンデス−プエンテス
ドローレス・ガルシア・グラバロス
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ユニベルシダーダ・デ・バルセロナ
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    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/06Peri-condensed systems
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Abstract

(57)【要約】 以下の新規ピリド[2,3,4-k,l]アクリジン化合物式(I): 【化1】 [上式において、R1が、例えば、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシ基、1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキル部位が1から6の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基、各アルキル部位が同一または相違するものであってよくかつそれぞれが1から6の炭素原子を有するジアルキルアミノ基、1から20の炭素原子を有するアルカノイルアミノ基、または1から6の炭素原子を有するアルカンスルホニルアミノ基を示し、R2が、例えば、水素原子、または1から4の炭素原子を有するアルキル基を示し、かつR3が、例えば、水素原子、または1から4の炭素原子を有するアルキル基を示す]、および、当該化合物のガン治療における使用および調製方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規のピリド[2,3,4-k,l]アクリジン化合物に関する。また、本
発明は、これらのガンの治療における使用およびそれらを調製する方法にも関す
る。
【0002】
【従来の技術】
ピリド[2,3,4-k,l]アクリジン骨格をベースとする多環式芳香族アルカロイ
ドは、Molinsky(1998)、AlvarezとJoule(1992)、Alvarezら(1991)およびGroundw
aterとMunawar(1998)により示されているとおり、抗腫瘍活性を含む種々の興味
深い生物学的特徴を示すホヤ類の代謝産物の発展しつつあるクラスの一つである
。これらのアルカロイドの例としては、ノルセゴリン(norsegoline)(Rudiら,198
8)、バラミン(varamines)(MolinskyとIreland,1989)、リソクリン(lissoclins)(
SearleとMolinsky,1994)、ジプラミン(diplamine)(McDonaldら,1994; Chryuluと
McKee,1989)、イソブチラミド(isobutyramide)(Molinsky,1993)、シストジチン(
cystodytins)(Kobayashiら,1988と1991)、およびパンテリニン(pantherinine)(K
imら,1993)が記載されている。これらの化合物の構造を以下に示す。
【0003】
【化4】
【0004】 ピリドアクリジンの生物学的研究は、それらが天然源から非常に入手困難であ
ることから厳しい制限を受け、それゆえ、それらの作用メカニズムの研究および
信頼性のある構造−活性関係の確立には、効率的な合成経路の開発が必要とされ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、通常入手可能な出発物質から少ない工程数でピリド[2,3,4-
k,l]アクリジン骨格を有する化合物を製造する効率的な方法を開発した。さらに
、、かかる方法により製造された新規化合物は、広範囲の哺乳動物のガン細胞系
統に対して活性を示す。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第一の態様では、本発明は、以下の式(I)の化合物:
【化5】 [上式において、 R1は、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシ基、
1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基
、アルキル部位が1から6の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基、各アルキ
ル部位が同一または相違するものであってよくかつそれぞれが1から6の炭素原
子を有するジアルキルアミノ基、アルコキシ部位が1から6の炭素原子を有する
モノアルコキシアミノ基、各アルコキシ部位が同一または相違するものであって
よくかつそれぞれが1から6の炭素原子を有するジアルコキシアミノ基、1から
20の炭素原子を有するアルカノイルアミノ基、または1から6の炭素原子を有
するアルカンスルホニルアミノ基を示し、 R2は、水素原子、または1から6の炭素原子を有するアルキル基を示し、か
つ、 R3は、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、または1から6
の炭素原子を有するアルコキシ基を示す]、および薬学的に許容できるこれらの
塩を提供する。
【0007】 第二の態様では、本発明は、活性成分として、上記式(I)の化合物またはそ
れらの薬学的に許容できる塩を、薬学的に許容できるキャリアまたは希釈剤と共
に含む薬学的組成物を提供する。
【0008】 第三の態様では、本発明は、上記式(I)の化合物に敏感な悪性腫瘍を患った
哺乳動物を治療する方法であって、かかる治療を必要とする哺乳動物に対して、
治療に有効な量の式(I)の化合物、これらの薬学的に許容できる塩、またはこ
れらの上記薬学的組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0009】 第四の態様では、本発明は、悪性腫瘍の治療または予防のための薬剤の製造に
おける、上記式(I)の化合物またはこれらの薬学的に許容できる塩の使用を提
供する。
【0010】 第五の態様では、本発明は、後に詳細に記載する、上記式(I)の化合物また
はこれらの薬学的に許容できる塩の調製方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記式(I)の化合物を以下により詳細に記載する。 アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ネオペンチルおよびヘキシルのよう
な、1から6の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖状のアルキル基とすることが
できる。かかる基の中では、1から4の炭素原子を有するアルキル基が好ましく
、特にメチルおよびエチル基が好ましく、中でもメチル基が特に好ましい。
【0012】 アルコキシ基は、上述したような、1から6の炭素原子を有する直鎖または分
枝鎖状のアルキル基により置換された酸素原子を含む。かかる基の例としては、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、
sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシ基を挙げ
ることができる。1から4の炭素原子を有するアルコキシ基が好ましく、メトキ
シおよびエトキシ基が特に好ましい。
【0013】 モノアルキルアミノ基は、上述したような、1から6の炭素原子を有するアル
キル基により置換されたアミノ基を含む。かかる基の例としては、メチルアミノ
、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ペンチ
ルアミノおよびヘキシルアミノ基を挙げることができる。アルキル基が1から4
の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基が好ましい。
【0014】 ジアルキルアミノ基は、上述したような、1から6の炭素原子を有する2つの
アルキル基により置換されたアミノ基を含む。アルキル基は同一であっても相違
してもよいが、同一であることが好ましい。かかる基の例としては、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ、N-メチルエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブ
チルアミノ、ジペンチルアミノおよびジヘキシルアミノを挙げることができる。
各アルキル基が1から4の炭素原子を有するジアルキルアミノ基が好ましい。
【0015】 モノアルコキシアミノ基は、上述したような、1から6の炭素原子を有するア
ルコキシ基により置換されたアミノ基を含む。ジアルコキシアミノ基は、上述し
たような、1から6の炭素原子を有する二つのアルコキシ基により置換されたア
ミノ基を含む。アルコキシ基は同一であっても相違してもよいが、同一であるこ
とが好ましい。
【0016】 アルカノイルアミノ基は、1から20の炭素原子を有するアルカノイル基によ
り置換されたアミノ基を含む。例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル
、ブタノイル、ペンタノイル、2,2-ジメチルプロパノイル(ピバロイル)、ヘ
キサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、ドデカノ
イル(ラウロイル)、テトラデカノイル(ミリストイル)、ヘキサデカノイル(
パルミトイル)、オクタデカノイル(ステアロイル)およびイコスカノイル(ア
ラキドイル)基が含まれる。アルカノイルアミノ基のなかでは、1から6の炭素
原子、特に1から4の炭素原子を有する基が好ましく、ホルミルアミノおよびア
セチルアミノ基が特に好ましい。
【0017】 アルカンスルホニルアミノ基は、アルカンスルホニル基で置換されたアミノ基
を含み、そのアルキル部位は上述したような1から6の炭素原子を有する直鎖ま
たは分枝鎖状のアルキル基である。適切なアルカンスルホニルアミノ基の例は、
メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、プロパンスルホニルアミノ
、ブタンスルホニルアミノ、ペンタンスルホニルアミノおよびヘキサンスルホニ
ルアミノ基を含む。これらの基の中では、1から4の炭素原子を有するアルカン
スルホニルアミノ基、特にメタンスルホニルアミノおよびエタンスルホニルアミ
ノ基が好ましい。
【0018】 本発明の化合物は塩基性窒素原子を含み、それゆえ酸との付加により塩を形成
してもよい。かかる塩の性質については特定の制限はない。ただし、塩が治療的
目的のために使用される場合には、薬学的に許容できるものでなければならない
。すなわち、塩は、活性に関しては、フリーの塩基性化合物よりも活性であるか
または不当に弱い活性でない必要があり、毒性に関しては、フリーの塩基性化合
物よりも毒性が弱いかまたは不当に毒性が高くない必要がある。しかしながら、
塩が非治療的目的(例えば、さらなる化合物を製造するための中間体として)に
使用される場合には、この制限は適用されない。かかる塩の例は、フッ化水素酸
、塩酸、臭化水素酸およびヨウ化水素酸のようなハロゲン水素(hydrohalic)酸の
塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩およびリン酸塩のような無機酸塩;メタンスル
ホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびエタンスルホン酸のようなアルカ
ンスルホン酸の塩;ベンゼンスルホン酸およびp-トルエンスルホン酸のようなア
リールスルホン酸の塩;グルタミン酸およびアスパラギン酸のようなアミノ酸の
塩;および酢酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク
酸、安息香酸、マンデル酸、アスコルビン酸、乳酸、グルコン酸、およびクエン
酸のようなカルボン酸の塩を含む。
【0019】 一部の態様では、本発明は、 R1が、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシ基、
1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基
、アルキル部位が1から6の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基、各アルキ
ル部位が同一または相違するものであってよくかつそれぞれが1から6の炭素原
子を有するジアルキルアミノ基、アルコキシ部位が1から6の炭素原子を有する
モノアルコキシアミノ基、または、各アルコキシ部位が同一または相違するもの
であってよくかつそれぞれが1から6の炭素原子を有するジアルコキシアミノ基
を示し、 R2が、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、または1から6
の炭素原子を有するアルコキシ基を示し、かつ、 R3が、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、または1から6
の炭素原子を有するアルコキシ基を示す、 式(I)の化合物を提供する。
【0020】 本発明の化合物の中では、 R1が、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシ基、1
から6の炭素原子を有するアルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、アルキル部位が
1から6の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基、各アルキル部位が同一また
は相違するものであってよくかつそれぞれが1から6の炭素原子を有するジアル
キルアミノ基、1から20の炭素原子を有するアルカノイルアミノ基、または1
から6の炭素原子を有するアルカンスルホニルアミノ基を示し、 R2が、水素原子、または1から4の炭素原子を有するアルキル基を示し、か
つ R3が、水素原子、または1から4の炭素原子を有するアルキル基を示す、式
(I)の化合物およびその薬学的に許容できる塩が好ましい。
【0021】 R1が、水素原子、1から4の炭素原子を有するアルキル基、ニトロ基、アミ
ノ基、アルキル部位が1から4の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基、各ア
ルキル部位が同一または相違するものであってよくかつそれぞれが1から4の炭
素原子を有するジアルキルアミノ基、1から6の炭素原子を有するアルカノイル
アミノ基、または1から4の炭素原子を有するアルカンスルホニルアミノ基を示
し、 R2が、水素原子またはメチル基を示し、かつ R3が、水素原子またはメチル基を示す、式(I)の化合物およびその薬学的
に許容できる塩がさらに好ましい。
【0022】 R1が、水素原子、ニトロ基、アミノ基、または1から4の炭素原子を有する
アルカノイルアミノ基を示し、 R2が、水素原子またはメチル基を示し、かつ R3が、水素原子を示す、式(I)の化合物およびその薬学的に許容できる塩
がさらに好ましい。
【0023】 以下の化合物:すなわち、 3H-6-メトキシピリド[2,3,4-kl]アクリジン; 3H-6-ヒドロキシピリド[2,3,4-kl]アクリジン; 3H-6-メトキシ-4-ニトロピリド[2,3,4-kl]アクリジン; 3H-4-アセチルアミノ-6-メトキシピリド[2,3,4-kl]アクリジン;および
これらの薬学的に許容できる塩が、最も好ましい。
【0024】 薬学的組成物の例は、経口、局所または非経口投与に適したあらゆる固形(錠
剤、丸薬、カプセル、顆粒等)または液状(溶液、懸濁液またはエマルション)
製剤を含み、これらは純粋な化合物を含んでもよく、または、あらゆるキャリア
または別の薬学的活性化合物と組み合わせて含んでもよい。これらの組成物は、
非経口投与される場合には無菌であることを必要としうる。
【0025】 式(I)の化合物を含む薬学的組成物の正確な投与量は、薬剤の剤形、適用方
式および治療される特定の部位、宿主および腫瘍によって変化する。年齢、体重
、性別、食事、投与時間、排出の速さ、宿主の状態、薬剤の組み合わせ、反応感
受性、および症状の深刻さの様な別のファクターも考慮される。投与は、最大寛
容投与量の範囲で連続的または定期的に行うことができる。
【0026】 式(I)の化合物は、当該技術分野で公知の多数の方法により調製することが
できる。例えば、以下の式(II)の化合物:
【化6】 [上式において、 R1aは、R1に示した基、およびOHおよびNH基が(存在すれば)保護され
ているあらゆる基のいずれかを示し、 R2aは、1から6の炭素原子を有するアルキル基またはヒドロキシ保護基を示
し、かつ、 R4は、水素原子、または1から6の炭素原子を有するアルキル基、または1
から6の炭素原子を有するアルコキシ基を示す]を、 以下の式(III)の化合物: Mn+[N(CHO)2n (III) [上式において、 Mは1族金属イオン、2族金属イオンまたはテトラアルキルアンモニウムイオ
ン(各アルキル基は同一でも相違するものであってもよくかつそれぞれが1から
20の炭素原子を有する)を示し、かつnはMの正原子価に等しい整数を示す]
と反応させて、 以下の式(Ia)の化合物:
【化7】 [上式において、R1aとR2aは上記の通りである] を得て、 必要に応じて保護基を除き、かつ 必要に応じて、以下の工程(i)から(v): (i)基R1aをR1に示した他の基のいずれかに変換する工程、 (ii)R2がアルキル基を示す場合には、この生成物をアルキル化する工程、 (iii)R3がアルキル基を示す場合には、この生成物をアルキル化する工程、 (iv)R3がアルコキシ基を示す場合には、この生成物をアルコキシル化する工
程、および (v)この生成物を塩化して式(I)の化合物の薬学的に許容できる塩を得る工
程、 のいずれかを実施することにより調製することができる。
【0027】 式(II)の化合物では、R1aは、R1に示した基、およびOHおよびNH基が
(存在すれば)保護されているあらゆる基のいずれかを示し、かつ、R2aは、1
から6の炭素原子を有するアルキル基またはヒドロキシ保護基を示す。
【0028】 ヒドロキシ保護基は、有機合成化学の分野で用いられているかかるあらゆる基
とすることができる。適切な保護基は、GreeneとWuts(1991)に記載されている。
ヒドロキシ保護基の非限定的な例としては、以下のものを挙げることができる。 上述したような1から20の炭素原子を有するアルカノイル基; スクシノイル、グルタロイルおよびアジポイル基のようなカルボキシ基で置換
された1から20の炭素原子を有するアルカノイル基; クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチルおよびトリフルオロ
アセチル基のような1から20の炭素原子を有するハロアルカノイル基; メトキシアセチル基のような1から6の炭素原子を有する一以上のアルコキシ
基で置換された2から20の炭素原子を有するアルカノイル基; 2-ブロモベンゾイル、4-クロロベンゾイル、2,4,6-トリメチルベンゾイ
ル、4-アニソイル、2-カルボキシベンゾイル、3-カルボキシベンゾイル、4-
カルボキシベンゾイル、4-ニトロベンゾイル、2-ニトロベンゾイル、2-(メト
キシカルボニル)-ベンゾイル基のような、芳香族部位が6から10の環炭素原子
を有する炭素環式芳香族基(ハロゲン原子、1から6の炭素原子を有するアルキ
ル基、1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、カルボキシ基、ニトロ基およ
び2から7の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基から選択された一以上の
置換基でさらに置換されてもよい)である芳香族アシル基; テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、テトラヒドロフラニルま
たはテトラヒドロチオフラニル基(ハロゲン原子、1から6の炭素原子を有する
アルキル基、1から6の炭素原子を有するアルコキシ基から選択された一以上の
置換基でさらに置換されてもよい)、例えば、テトラヒドロピラン-2-イル、3
-ブロモテトラヒドロピラン-2-イル、4-メトキシテトラヒドロピラン-4-イル
、テトラヒドロチオピラン-2-イル、および4メトキシテトラヒドロチオピラン
-4-イル、テトラヒドロフラン-2-イルおよびテトラヒドロチオフラン-2-イル
基; シリル基、例えば各アルキル部位が1から6の炭素原子を有するトリアルキル
シリル基であって、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピル
ジメチルシリル、t-ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチ
ルジ-t-ブチルシリルおよびトリイソプロピルシリル基、並びにアリール基(芳
香族アシル基のところで上述したとおり)および1から6の炭素原子を有するア
ルキル基から選択された3つの置換基で置換されたシリル基であって、例えばジ
フェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリ
ルおよびフェニルジイソプロピルシリル基; アルコキシ部位が1から6の炭素原子を有し、さらに1から6の炭素原子を有
するアルコキシ基およびハロゲン原子から選択された置換基で置換されてもよい
アルコキシメチル基であって、例えば、メトキシメチル、1,1-ジメチル-1-メ
トキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブ
トキシメチル、t-ブトキシメチル、2-メトキシエトキシメチル、および2,2,
2-トリクロロエトキシメチル基; 1から6の炭素原子を有するアルコキシ基およびハロゲン原子から選択された
置換基で置換されたエチル基であって、例えば、1-エトキシエチル、1-(イソ
プロポキシ)エチル、および2,2,2-トリクロロエチル基; 1から6の炭素原子を有するアルキル基が、芳香族アシル基のところで上述し
た1から3のアリール基で置換されたアラルキル基(ハロゲン原子、1から6の
炭素原子を有するアルキル基、1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、カル
ボキシ基、ニトロ基、シアノ基または2から7の炭素原子を有するアルコキシカ
ルボニル基から選択された一以上の置換基でさらに置換されてもよい)であって
、例えば、ベンジル、α-ナフチルメチル、β-ナフチルメチル、ジフェニルメチ
ル、トリフェニルメチルおよびα-ナフチルジフェニルメチル基、例えば4-メチ
ルベンジル、2,4,6-トリメチルベンジル、3,4,5-トリメチルベンジル、4
-メトキシベンジル、4-メトキシフェニルジフェニルメチル、2-ニトロベンジ
ル、4-ニトロベンジル、4-クロロベンジル、4-ブロモベンジル、4-シアノベ
ンジルおよび4-シアノベンジルジフェニルメチル基。
【0029】 NH保護基は、有機合成化学の分野で用いられているかかるあらゆる基とする
ことができる。適切な保護基は、GreeneとWuts(1991)に記載されている。NH保
護基の非限定的な例としては、以下のものを挙げることができる。 ヒドロキシ保護基のところで上述したような、アルカノイル基、カルボキシ置
換アルカノイル基、ハロアルカノイル基およびアルコキシ置換アルカノイル基; 芳香族部位が6から10の炭素原子を有する炭素環式芳香族基である芳香族ア
シル基(ハロゲン原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、1から6の炭
素原子を有するアルコキシ基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基または2から
7の炭素原子を有するアルコキシカルボニル基から選択された一以上の置換基で
さらに置換されてもよい)であって、例えばヒドロキシ保護基のところで上述し
たもの; ヒドロキシ保護基のところで上述したようなシリル基; 1から6の炭素原子を有するアルキル基が、芳香族アシル基のところで上述し
た1から3のアリール基で置換されたアラルキル基(ハロゲン原子、1から6の
炭素原子を有するアルキル基、1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、カル
ボキシ基、ニトロ基、シアノ基または2から7の炭素原子を有するアルコキシカ
ルボニル基から選択された一以上の置換基でさらに置換されてもよい)であって
、例えばヒドロキシ保護基のところで上述したもの; 置換されたメチレン基で、それぞれシッフ塩基(>C=NH)を形成しうるも
のであって、例えばN,N-ジメチルアミノメチレン、ベンジリデン、4-メトキ
シベンジリデン、4-ニトロベンジリデン、サリチリデン、5-クロロサリチリデ
ン、ジフェニルメチレンおよび(5-クロロ-2-ヒドロキシフェニル)フェニル
メチレン基。
【0030】 式(III)の化合物は、ジホルミルアミド化合物であり、例えばジホルミルア
ミドリチウムまたはジホルミルアミドナトリウムであり、その中でもジホルミル
アミドナトリウムが好ましい。式(III)の化合物の使用量は、一般的に式(II
)の化合物の1から5モル当量、好ましくは1.5から3モル当量である。
【0031】 反応は、一般的にかつ好適に、溶媒の存在下で実施される。反応に不利な影響
を与えず、ある程度まで出発物質を溶解することができるものであれば、溶媒の
性質に特別な制限はない。溶媒の非限定的な例としては、芳香族炭化水素、例え
ばベンゼン、トルエンおよびキシレン;脂肪族炭化水素、例えばペンタン、ヘキ
サンおよびヘプタンおよびこれらの混合物;ハロゲン化炭化水素、例えばジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンおよび
ジクロロベンゼン;エステル、例えばギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸ブチルおよび炭酸ジエチル;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンおよびジ
エチレングリコールジメチルエーテル;ニトリル、例えばアセトニトリルおよび
イソブチロニトリル;アミド、例えばホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンおよびヘキサメチ
ルリン酸トリアミド;およびスルホキシド、例えばジメチルスルホキシドおよび
スルホランを挙げることができる。これらの中では、特にN,N-ジメチルホルム
アミドが好ましい。
【0032】 反応温度は、室温から200℃、好ましくは100℃から170℃の範囲であ
る。特に、溶媒がN,N-ジメチルホルムアミドである場合、反応温度は140℃
から160℃の間が最も好ましい。
【0033】 反応時間は、反応温度、出発物質、試薬および溶媒の性質に依存して変化する
が、通常は5分から3時間、好ましくは10分から1時間、さらに好ましくは2
0から40分である。
【0034】 式(II)の化合物は、以下のスキーム1に記載された方法により調製すること
ができる。
【化8】
【0035】 上記スキーム1において、R1a、R2aおよびR4は上述したとおりであり、Z
はヒドロキシ基を残基(後述)に変換できる基であり、かつ、R5はアセチレン
水素(後述)の保護基である。 スキーム1は、3つの工程を含み、それぞれを以下においてより詳細に記載す
る。
【0036】 工程Aにおいて、式(IV)のアクリドン化合物:
【化9】 [式中、R1a、R2aおよびR4は上述したとおり] を、式(V)の化合物: Z−Z’ (V) [式中、Zはヒドロキシ基を残基に変換できる基であり;かつ、 Z’は残基である] と反応させて、 式(VI)の化合物:
【化10】 [式中、R1a、R2aおよびR4は上述したとおり] を得る。
【0037】 式(IV)の化合物は、当該技術分野で周知である。例えば、R2aがメチル基で
あり、かつR4がメトキシ基である式(IV)の化合物は、IonescuとMester(1969)
に記載されている。
【0038】 式(V)の化合物では、Zはヒドロキシ基を残基に変換できる基である。当該
技術分野でヒドロキシ基を残基に変換できることが知られたあらゆる基が適して
いる。基Zの非限定的な例としては、アルカノイルアミノ基のところで上述した
もののような1から20の炭素原子を有するアルカノイル基、アルカンスルホニ
ルアミノ基のところで上述したもののような1から6の炭素原子を有するアルカ
ンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基とp-トルエンスルホニル基のようなア
リールスルホニル基、およびアルカンスルホニルアミノ基のところで上述したも
ののような1から6の炭素原子を有するアルカンスルホニル基が、ハロゲン原子
により置換しうる一以上の位置において置換されるハロアルカンスルホニル基、
例えばトリフルオロメタンスルホニル基およびペルフルオロブタンスルホニル基
を挙げることができる。これらの中では、トリフルオロメタンスルホニル基が特
に好ましい。
【0039】 基Z’は残基であり、当該技術分野で公知の残基が適している。基Z’の非限
定的な例として、塩素、臭素およびヨウ素のようなハロゲン原子、アルカノイル
部がアルカノイルアミノ基のところで上述したような1から20の炭素原子を有
するアルカノアート基、アルカンスルホニル部がアルカンスルホニルアミノ基の
ところで上述したもののような1から6の炭素原子を有するアルカンスルホナー
ト基、ベンゼンスルホナートおよびp-トルエンスルホナート基のようなアリー
ルスルホナート基、または、上述したようなハロアルカンスルホニル部を有する
ハロアルカンスルホナート基、例えばトリフルオロメタンスルホナートイオンお
よびペルフルオロブタンスルホナートイオンを挙げることができ、特にトリフル
オロメタンスルホナートイオンが好ましい。
【0040】 反応は、一般的にかつ好適に、溶媒の存在下で実施される。反応に不利な影響
を与えず、ある程度まで出発物質を溶解することができるものであれば、溶媒の
性質に特別な制限はない。溶媒の非限定的な例としては、芳香族炭化水素、例え
ばベンゼン、トルエンおよびキシレン;脂肪族炭化水素、例えばペンタン、ヘキ
サンおよびヘプタンおよびこれらの混合物;ハロゲン化炭化水素、例えばジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンおよび
ジクロロベンゼン;エステル、例えばギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸ブチルおよび炭酸ジエチル;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンおよびジ
エチレングリコールジメチルエーテル;ニトリル、例えばアセトニトリルおよび
イソブチロニトリル;アミド、例えばホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンおよびヘキサメチ
ルリン酸トリアミド;およびスルホキシド、例えばジメチルスルホキシドおよび
スルホランを挙げることができる。これらの中では、ハロゲン化炭化水素、特に
ジクロロメタンが好ましい。
【0041】 式(V)の化合物の使用量は、式(IV)の化合物の、一般的に1から5モル当
量、好ましくは1.1から2モル当量である。
【0042】 この反応は、一般的に塩基の存在下で行われ、塩基として作用できる(特に、
反応中に形成されたあらゆる酸性の副生成物を中和する)限り、塩基の性質に特
定の制限はない。しかしながら、弱塩基、すなわち共役酸のpKaが0よりも大
きいもの(溶液において完全にイオン化しないもの)が好ましい。塩基の非限定
的な例として、アルカリ金属の炭酸塩及び炭酸水素塩、例えば炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム及び炭酸水素ナトリウム、脂肪族及び複素環式アミン、例えばトリ
メチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリブ
チルアミン、ピロリジン、ピペリジン及び1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-
7-ウンデセン、および芳香族及び複素環式芳香族化合物、例えばピリジン、2,
6-ジメチルピリジン(2,6-ルチジン)および4-(N,N-ジメチルアミノ)ピ
リジン(DMAP)を挙げることができ、中でも複素環式芳香族アミンが好まし
い。使用される塩基の量は、一般的に式(IV)の化合物の1から5モル当量、好
ましくは1.1から3モル当量である。
【0043】 この反応は、触媒、特に求核性触媒の存在下で行われてもよい。あらゆる適切
な触媒を用いることができるが、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン(DM
AP)が好ましい。使用される触媒の量は、式(IV)の化合物の、一般的に0.
05から0.5モル当量、好ましくは0.1から0.3モル当量である。
【0044】 反応温度は、−20℃から100℃、好ましくは0℃から50℃である。
【0045】 反応時間は、反応温度、出発化合物、試薬及び溶媒の性質に依存して変化する
が、通常は10分から3日、好ましくは30分から12時間の範囲である。
【0046】 工程Bでは、上記式(VI)の化合物を、式(VII)の化合物:
【化11】 [式中、R5はアセチレン水素の保護基である] と反応させて、式(VIII)の化合物:
【化12】 [式中、R1、R2a、R4およびR5は上述したとおり] を得る。
【0047】 式(VII)の化合物において、基R5は、アセチレン水素の保護基である。アセ
チレン水素の保護に適していることが当該技術分野で公知のあらゆる基を用いる
ことができる。しかしながら、ヒドロキシ保護基のところで上述したようなシリ
ル基が好ましく、トリメチルシリル基が特に好ましい。
【0048】 使用される式(VII)の化合物の量は、式(VI)の化合物の、一般的に1から
10モル当量、好ましくは2から5モル当量である。
【0049】 反応は、一般的にかつ好適に、溶媒の存在下で実施される。反応に不利な影響
を与えず、ある程度まで出発物質を溶解することができるものであれば、溶媒の
性質に特別な制限はない。溶媒の非限定的な例としては、芳香族炭化水素、例え
ばベンゼン、トルエンおよびキシレン;脂肪族炭化水素、例えばペンタン、ヘキ
サンおよびヘプタンおよびこれらの混合物;ハロゲン化炭化水素、例えばジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンおよび
ジクロロベンゼン;エステル、例えばギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸ブチルおよび炭酸ジエチル;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンおよびジ
エチレングリコールジメチルエーテル;ニトリル、例えばアセトニトリルおよび
イソブチロニトリル;アミド、例えばホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミ
ド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンおよびヘキサメチ
ルリン酸トリアミド;およびスルホキシド、例えばジメチルスルホキシドおよび
スルホランを挙げることができる。これらの中では、エーテル、特にテトラヒド
ロフランが好ましい。
【0050】 この反応は、一般的に塩基の存在下で行われ、塩基として作用できる(特に、
反応中に形成されたあらゆる酸性の副生成物を中和する)限り、塩基の性質に特
定の制限はない。しかしながら、弱塩基(上述)が好ましい。塩基の非限定的な
例として、アルカリ金属の炭酸塩及び炭酸水素塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム及び炭酸水素ナトリウム、脂肪族及び複素環式アミン、例えばトリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリブチル
アミン、ピロリジン、ピペリジン及び1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウ
ンデセン、および芳香族及び複素環式芳香族化合物、例えばピリジン、2,6-ジ
メチルピリジン(2,6-ルチジン)および4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジ
ン(DMAP)を挙げることができ、中でも脂肪族アミン、特にN,N-ジイソプ
ロピルエチルアミンが好ましい。使用される塩基の量は、一般的に式(VI)の化
合物の1から10モル当量、好ましくは2から6モル当量である。
【0051】 この反応は、好ましくは触媒の存在下で実施され、この反応を触媒することが
できるあらゆる物質を用いることができる。しかしながら、パラジウム化合物、
特にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)が好ましい。使用さ
れる触媒の量は、式(VI)の化合物の、一般的に0.001から0.5モル当量
、好ましくは0.01から.2モル当量である。
【0052】 反応温度は室温から100℃までであり、好ましくは50℃から80℃である
。特に、溶媒がテトラヒドロフランである場合には、この反応温度は65℃から
70℃の間である。
【0053】 この反応時間は、反応温度、出発化合物、試薬及び溶媒の性質に依存して変化
するが、通常は10分から3日、好ましくは30分から12時間、さらに好まし
くは2時間から8時間の範囲である。
【0054】 工程Cでは、式(VIII)の化合物の保護基R5が取り除かれて、式(II)の化
合物を生じる。
【0055】 使用される試薬の性質は、取り除かれる保護基R5の性質に依存する。しかし
ながら、保護基R5がシリル基である場合には、この基は、酸性条件下(例えば
、しかしこれらに限定されないが、酢酸または塩酸またはクエン酸)、塩基性条
件下(例えば、しかしこれらに限定されないが、炭酸カリウム)、またはフッ化
物イオンの源(例えば、しかしこれらに限定されないが、テトラブチルアンモニ
ウムフッ化物、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化水素酸、HF-ピリ
ジン、HF-トリエチルアミン)を用いて除くことができる。フッ化物イオンの
源を用いて保護基を除去することが好ましく、フッ化カリウムまたはフッ化テト
ラブチルアンモニウムの使用が特に好ましい。
【0056】 保護基R5を除くために使用される試薬の量は、除かれる保護基R5の性質に依
存する。しかしながら、保護基R5がシリル基である場合には、使用される試薬
の量は、式(VIII)の化合物の、一般的に1から10モル当量、好ましくは2か
ら5モル当量である。
【0057】 反応は、一般的にかつ好適に、溶媒の存在下で実施される。反応に不利な影響
を与えず、ある程度まで出発物質を溶解することができるものであれば、溶媒の
性質に特別な制限はない。溶媒の非限定的な例としては、水、アルコール、例え
ばメタノール、エタノール、イソプロパノール及びt-ブタノール、芳香族炭化
水素、例えばベンゼン、トルエンおよびキシレン;脂肪族炭化水素、例えばペン
タン、ヘキサンおよびヘプタンおよびこれらの混合物;ハロゲン化炭化水素、例
えばジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベン
ゼンおよびジクロロベンゼン;エステル、例えばギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチルおよび炭酸ジエチル;エーテル、例えばジエチルエーテル
、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタ
ンおよびジエチレングリコールジメチルエーテル;ニトリル、例えばアセトニト
リルおよびイソブチロニトリル;アミド、例えばホルムアミド、N,N-ジメチル
ホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドンおよび
ヘキサメチルリン酸トリアミド;およびスルホキシド、例えばジメチルスルホキ
シドおよびスルホランを挙げることができる。これらの中では、アルコール、特
にメタノール、およびエーテル、特にテトラヒドロフランが好ましい。
【0058】 次いで、式(II)の化合物を式(III)の化合物と反応させて、上記式(I)
の化合物を生成する。さらなる式(I)の化合物を、式(I)の別の化合物を誘
導することによって調製してもよい。
【0059】 本発明の化合物の調製を、以下の実施例に記載する。出発物質の調製は、調製
に記載する。
【0060】
【実施例】
一般的実験の詳細 融点をキャピラリーチューブで測定した。これらは修正されていない。TLC
をSiO2(シリカゲル60F254、Merck 0.063-0.200mm)で行い、スポットを
UVライトで確認した。カラムクロマトグラフィーをSiO2(シリカゲル60
SDS 0.063-0.2mm)で行った。フラッシュクロマトグラフィーをSiO2(シ
リカゲル60A CC、Merck)で行った。有機抽出物を、無水Na2SO4で乾燥
させ、溶液をロータリーエバポレーターで減圧下で蒸発させた。赤外線(IR)
スペクトルをNicolet 205 FT-IRで行い、データは、以下の略号、すなわちs,強
;m,中;w,弱を用いてcm-1の波数(ν)で与えられている。核磁気共鳴(N
MR)スペクトルはVarian Gemini-200(200MHz)、Varian Gemini-300(300MHz)お
よびVarian VXR-500(500MHz)スペクトロメーターで測定した;化学シフトデータ
(δ)はテトラメチルシランに関して百万分の一(ppm)で与えられている。
以下の略号が使用されている。s,シングレット;d,ダブレット;t,トリプレ
ット;q,カルテット。実施例1ないし4の化合物に関して、炭素は以下の骨格
構造に記載されているとおりに番号付けされている。質量スペクトルは、Hewlet
t-Packard model 5989Aを用いて、電子衝撃(EI)または化学イオン化(CI
)モードで測定した。高解像質量スペクトルを、Departament de Quimica Organ
ica Biologica (CSIC) BarcelonaによるAutospec/VGを用いて実施した。元素分
析を、the Serveis Cientifico-Tecnics de la Universitad de BarcelonaのC E
Instruments EA-1108を用いて実施した。
【0061】 NMRスペクトルにおける炭素原子の番号付け
【化13】
【0062】 実施例1 3H-6-メトキシピリド[2,3,4-kl]アクリジン ジホルミルアミドナトリウム(190mg、2.0mmol)を乾燥DMF(
2ml)中の1,4-ジメトキシ-9-エチニルアクリジン(以下の調製3に記載し
たように調製)(217mg、0.8mmol)の溶液に添加し、この混合物を
30分間還流させて攪拌した。この溶媒を除き、残渣をCH2Cl2に溶かし、H 2 Oで洗浄した。有機溶液を乾燥させ、蒸発させ、カラムクロマトグラフィーで
精製する残渣を得た。CH2Cl2/MeOH(99:2)で溶出することにより
、表題の化合物を得た(109.5mg、55%);
【数1】
【0063】 実施例2 3H-6-ヒドロキシピリド[2,3,4-kl]アクリジン −78℃に冷却されたCH2Cl2(20mil)中の3H-6-メトキシピリド[2
,3,4-kl]アクリジン(上記実施例1に記載したように調製)(0.4g、1.
6mmol)の溶液に、三臭化ホウ素を加え、窒素下に維持した。反応温度を−
30℃まで90分かけて徐々に増加させ、次いで30分かけて室温まで増加させ
た。この反応混合物を、飽和Na2CO3水溶液で中和し、CH2Cl2で抽出した
。有機溶液を乾燥させ、蒸発させ、表題のゴム状の化合物を得た。
【数2】
【0064】 実施例3 6-メトキシ-4-ニトロ-3H-ピリド[2,3,4-kl]アクリジン 0℃に冷却したAc2O(3ml)中の3H-6-メトキシピリド[2,3,4-kl]
アクリジン(上記実施例1に記載したように調製)(100mg、0.4mmo
l)の溶液に、Ac2O(6ml)中のCu(NO32(144mg、0.6m
mol)の溶液を添加し、この混合物を同じ温度で3時間攪拌した。NaOH水
溶液(50%)を、塩基性となるまで添加し、この混合物をCH2Cl2で抽出し
た。この有機溶液を乾燥させ、蒸発させ、粗製の生成物を得て、これをカラムク
ロマトグラフィーで精製した。CH2Cl2:MeOH(99:1)で溶出し、表
題の化合物を得た(60mg、51%)。
【数3】
【0065】 実施例4 4-アセチルアミノ-6-メトキシ-3H-ピリド[2,3,4-kl]アクリジン MeOH(5ml)中の6-メトキシ-4-ニトロ-3H-ピリド[2,3,4-kl]ア
クリジン(上記実施例3に記載されたように調製)(136mg、0.5mmo
l)およびSnCl2(0.5g、2.0mmol)の溶液を2時間還流させた
。この溶液を真空下で蒸発させ、この残渣をAc2O(10ml)に溶解し、得
られた溶液を30分間還流させた。過剰のAc2Oを真空下で蒸発させ、残渣を
CH2Cl2に溶かし、有機溶液を飽和NaHCO3で洗浄した。この有機相を乾
燥させ、蒸発させて、表題の化合物を得た(78mg、55%)。
【数4】
【0066】 調製1 1,4-ジメトキシ-9-トリフルオロメチルスルホニルオキシアクリジン N2下の乾燥CH2Cl2(18ml)中の1,4-ジメトキシアクリジン(Iones
cuとMester(1969)に記載されたように調製)(1.0g、3.9mmol)の溶
液に、DMAP(95mg、0.8mmol)、2,6-ルチジン(0.6ml、
55mmol)、およびトリフルオロメタン−スルホン酸無水物(0.8ml、
4.7mmol)を連続的に添加し、この反応混合物を0℃で2時間攪拌し、次
いで室温で1時間攪拌した。この溶液をH2Oで洗浄し、乾燥し、蒸発させた。
残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、ヘキサン/CH2Cl2(1:1)で
溶出したときに、表題の化合物(1.3g、87%)を黄色い固体として得た。
【数5】
【0067】 調製2 1,4-ジメトキシ-9-トリメチルシリルエチニルアクリジン N2下の乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中の1,4-ジメトキシ-9-トリ
フルオロメチルスルホニルオキシアクリジン(上記調製1に記載されたように調
製)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、(0
.3g、0.3mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.6ml、
9.3mmol)およびトリメチルシリルアセチレン(1.3ml、9.3mm
ol)を連続的に添加した。この反応混合物を5時間還流させて攪拌した。この
後、溶媒を蒸発させて、残渣をCH2Cl2に溶かし、水で洗浄した。有機溶液を
乾燥させ、蒸発させて、残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィーで精製し
た。ヘキサン/CH2Cl2(1:1)で溶出したときに、表題の化合物(1.0
g、98%)を赤い固体として得た。
【数6】
【0068】 調製3 1,4-ジメトキシ-9-エチニルアクリジン メタノール(30ml)中の1,4-ジメトキシ-9-トリメチルシリルエチニル
アクリジン(上記調製2に記載したように調製)(1g、3.0mmol)の溶
液に、フッ化カリウム(0.5g、9.0mmol)を添加し、この混合物を3
0分間還流させて攪拌した。この溶媒を蒸発させて、残渣をCH2Cl2に溶解さ
せた。この有機溶液をH2Oで洗浄し、乾燥させ、蒸発させて、表題の化合物を
褐色固体として得た(764mg、97%)。
【数7】
【0069】 生物学的活性 本発明の化合物は、ヒト肺癌腫、ヒト結腸癌腫およびヒトメラノーマ等のヒト
の固形腫瘍から誘導された細胞系統に対して抗腫瘍活性を示し、また、白血病や
リンパ腫のような他の腫瘍細胞系統に対しても活性である。
【0070】 本発明の化合物の抗腫瘍活性は、Bergeronら(1984)およびSchroederら(1981)
に記載されている方法に従って腫瘍細胞を培養することによりin vitroで検出し
た。マウスリンパ腫、ヒトNSC肺癌腫、ヒトメラノーマおよびヒト結腸癌腫の
ような種々の腫瘍に対する活性を観察した。
【0071】 一部の腫瘍は、他よりも敏感であった。例えば、NSC肺癌腫およびメラノー
マ細胞がマウスのリンパ腫よりも100倍敏感であり、ヒト結腸癌腫細胞よりも
1000倍敏感であることが観察された。
【0072】 実施例 生物学的活性:アールのバランス化塩、2.0mMのL-グルタミン、非必須ア
ミノ酸を含み、重炭酸ナトリウムを含まないイーグル最小必須培地(EMEM/
neaa)に、10%ウシ胎児血清(FCS)、10-2Mの重炭酸ナトリウムお
よび0.1g/lペニシリン-G+ストレプトマイシンスルファートを添加した
もので、細胞を対数増殖期に維持した。
【0073】 使用した腫瘍細胞系統は、P-388D1(ATCC CCL-46、DBA/2マウスの
リンパ性腫瘍の懸濁培養物)、A549(ATCC CCL-185、ヒト肺癌腫の単層培養
物)、HT-29(ATCC HTB-38、ヒト結腸癌腫の単層培養物)、およびSK-M
EL-28(ATCC HTB-72、ヒトメラノーマの単層培養物)であった。
【0074】 P-388D1細胞を、所定の濃度の薬剤を含む1ml分注量のMEM 5FC
Sに、ウェル当たり1x104細胞で、16mmウェルにまいた。薬剤を含まな
い別の組の培養物をコントロールとしてまき、細胞が指数増殖期にあることを確
認した。全ての測定を二重に行った。37℃、10%CO2、98%の湿度雰囲
気でのインキュベーションの3日後、だいたいのIC50を、薬剤を含むウェルで
の増殖をコントロールウェルでの増殖とを比較して測定した。
【0075】 A549、HT-29およびSK-MEL-28を、所定の濃度の薬剤を含む1
ml分注量のMEM 10FCSに、ウェル当たり2x104細胞で、16mmウ
ェルにまいた。薬剤を含まない別の組の培養物をコントロールとしてまき、細胞
が指数増殖期にあることを確認した。全ての測定を二重に行った。37℃、10
%CO2、98%の湿度雰囲気でのインキュベーションの3日後、ウェルを0.
1%クリスタルバイオレットで染色した。だいたいのIC50を、薬剤を含むウェ
ルでの増殖をコントロールウェルでの増殖とを比較して測定した。
【0076】 表1には、IC50(μM)で表された細胞傷害性が示されている。
【表1】
【0077】 以下の記事をここに引用する。これらを参照としてここに含める。 「参考文献」
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 リディア・フェリウ スペイン・E−08028・バルセロナ・アヴ ェニーダ・ホアン・ヴェインティトレス・ ラボラトリオ・キミカ・オルガニカ・ユニ ベルシダーダ・デ・バルセロナ (72)発明者 ホセ・ルイス・フェルナンデス−プエンテ ス スペイン・E−24231・レオン・オンソニ ージャ・エメオーデー・2.02・イ・2. 03・ポリーゴノ・インドゥストリアル・エ ディフィシオ・セーエーイー・インスティ ツート・ビオマール・セー・アー (72)発明者 ドローレス・ガルシア・グラバロス スペイン・E−28760・マドリード・トレ ス・カントス・ポリーゴノ・インドゥスト リアル・デ・トレス・カントス・カジェ・ デ・ラ・カレラ・3・ファルマ・マル・セ ー・アー Fターム(参考) 4C065 AA07 BB09 CC09 DD02 EE02 HH01 JJ01 KK01 LL01 PP03 QQ02 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CB09 MA01 MA04 NA14 ZB26

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式(I)の化合物: 【化1】 [上式において、 R1は、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシ基、
    1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基
    、アルキル部位が1から6の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基、各アルキ
    ル部位が同一または相違するものであってよくかつそれぞれが1から6の炭素原
    子を有するジアルキルアミノ基、アルコキシ部位が1から6の炭素原子を有する
    モノアルコキシアミノ基、各アルコキシ部位が同一または相違するものであって
    よくかつそれぞれが1から6の炭素原子を有するジアルコキシアミノ基、1から
    20の炭素原子を有するアルカノイルアミノ基、または1から6の炭素原子を有
    するアルカンスルホニルアミノ基を示し、 R2は、水素原子、または1から6の炭素原子を有するアルキル基を示し、か
    つ、 R3は、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基、または1から6
    の炭素原子を有するアルコキシ基を示す]、および薬学的に許容できるこれらの
    塩。
  2. 【請求項2】 R1が、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル基
    、ヒドロキシ基、1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、ニトロ基、アミノ
    基、アルキル部位が1から6の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基、各アル
    キル部位が同一または相違するものであってよくかつそれぞれが1から6の炭素
    原子を有するジアルキルアミノ基、1から20の炭素原子を有するアルカノイル
    アミノ基、または1から6の炭素原子を有するアルカンスルホニルアミノ基を示
    す、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1が、水素原子、1から4の炭素原子を有するアルキル基
    、ニトロ基、アミノ基、アルキル部位が1から4の炭素原子を有するモノアルキ
    ルアミノ基、各アルキル部位が同一または相違するものであってよくかつそれぞ
    れが1から4の炭素原子を有するジアルキルアミノ基、1から6の炭素原子を有
    するアルカノイルアミノ基、または1から4の炭素原子を有するアルカンスルホ
    ニルアミノ基を示す、請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R1が、水素原子、ニトロ基、アミノ基、または1から4の
    炭素原子を有するアルカノイルアミノ基を示す、請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R2が、水素原子、または1から4の炭素原子を有するアル
    キル基を示す、請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R2が、水素原子またはメチル基を示す、請求項1記載の化
    合物。
  7. 【請求項7】 R3が、水素原子、または1から4の炭素原子を有するアル
    キル基を示す、請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R3が、水素原子またはメチル基を示す、請求項1記載の化
    合物。
  9. 【請求項9】 R3が、水素原子を示す、請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R1が、水素原子、1から6の炭素原子を有するアルキル
    基、ヒドロキシ基、1から6の炭素原子を有するアルコキシ基、ニトロ基、アミ
    ノ基、アルキル部位が1から6の炭素原子を有するモノアルキルアミノ基、各ア
    ルキル部位が同一または相違するものであってよくかつそれぞれが1から6の炭
    素原子を有するジアルキルアミノ基、1から20の炭素原子を有するアルカノイ
    ルアミノ基、または1から6の炭素原子を有するアルカンスルホニルアミノ基を
    示し、 R2が、水素原子、または1から4の炭素原子を有するアルキル基を示し、か
    つ R3が、水素原子、または1から4の炭素原子を有するアルキル基を示す、請
    求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】 R1が、水素原子、1から4の炭素原子を有するアルキル
    基、ニトロ基、アミノ基、アルキル部位が1から4の炭素原子を有するモノアル
    キルアミノ基、各アルキル部位が同一または相違するものであってよくかつそれ
    ぞれが1から4の炭素原子を有するジアルキルアミノ基、1から6の炭素原子を
    有するアルカノイルアミノ基、または1から4の炭素原子を有するアルカンスル
    ホニルアミノ基を示し、 R2が、水素原子またはメチル基を示し、かつ R3が、水素原子またはメチル基を示す、請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R1が、水素原子、ニトロ基、アミノ基、または1から4
    の炭素原子を有するアルカノイルアミノ基を示し、 R2が、水素原子またはメチル基を示し、かつ R3が、水素原子を示す、請求項1記載の化合物。
  13. 【請求項13】 3H-6-メトキシピリド[2,3,4-kl]アクリジン; 3H-6-ヒドロキシピリド[2,3,4-kl]アクリジン; 3H-6-メトキシ-4-ニトロピリド[2,3,4-kl]アクリジン; 3H-4-アセチルアミノ-6-メトキシピリド[2,3,4-kl]アクリジン;および
    これらの薬学的に許容できる塩から選択される、請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】 活性成分として、請求項1ないし13のいずれか一項に記
    載された式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容できる塩を、薬学的に許
    容できるキャリアまたは希釈剤と共に含む薬学的組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし13のいずれか一項に記載された式(I)
    の化合物に敏感な悪性腫瘍を患った哺乳動物を治療する方法であって、かかる治
    療を必要とする哺乳動物に対して、治療に有効な量の式(I)の化合物、これら
    の薬学的に許容できる塩、またはこれらの請求項1ないし14のいずれか一項に
    記載された薬学的組成物を投与することを含む方法。
  16. 【請求項16】 悪性腫瘍の治療または予防のための薬剤の製造における、
    請求項1ないし13のいずれか一項に記載された式(I)の化合物またはこれら
    の薬学的に許容できる塩の使用。
  17. 【請求項17】 請求項1ないし13のいずれか一項に記載された式(I)
    の化合物またはこれらの薬学的に許容できる塩を調製する方法であって、以下の
    工程、すなわち 以下の式(II)の化合物: 【化2】 [上式において、 R1aは、R1に示した基、およびOHおよびNH基が(存在すれば)保護され
    ているあらゆる基のいずれかを示し、 R2aは、1から6の炭素原子を有するアルキル基またはヒドロキシ保護基を示
    し、かつ、 R4は、水素原子、または1から6の炭素原子を有するアルキル基、または1
    から6の炭素原子を有するアルコキシ基を示す]を、 以下の式(III)の化合物: Mn+[N(CHO)2n (III) [上式において、 Mは1族金属イオン、2族金属イオンまたはテトラアルキルアンモニウムイオ
    ン(各アルキル基は同一でも相違するものであってもよくかつそれぞれが1から
    20の炭素原子を有する)を示し、かつnはMの正原子価に等しい整数を示す]
    と反応させて、 以下の式(Ia)の化合物: 【化3】 [上式において、R1aとR2aは上記の通りである] を得て、 必要に応じて保護基を除き、かつ 必要に応じて、以下の工程(i)から(v): (i)基R1aをR1に示した他の基のいずれかに変換する工程、 (ii)R2がアルキル基を示す場合には、この生成物をアルキル化する工程、 (iii)R3がアルキル基を示す場合には、この生成物をアルキル化する工程、 (iv)R3がアルコキシ基を示す場合には、この生成物をアルコキシル化する工
    程、および (v)この生成物を塩化して式(I)の化合物の薬学的に許容できる塩を得る工
    程、 のいずれかを実施することを含む方法。
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