JP2003506275A - 改良型取り付けシステムを備えた装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、薬剤、好ましくは活性成分を含むクリーニング剤、さらに好ましくは界面活性剤を含むクリーニング剤を送出するために、少なくとも１つの液体薬剤を収容する少なくとも１つの通気口付き容器と、薬剤を容器から分配する手段とを含む装置であって、容器（１０）は、少なくとも１つのリセス（１６）および／または突起を有し、分配手段は、少なくとも１つの対応の突起（１７）および／またはリセスを有し、容器を分配手段に漏れ防止状態に着脱自在に固定して、突起およびリセスが互いにはめ合わされた時だけ、容器および手段間が流体連通できるようにし、容器の突起およびリセスは、分配手段の突起および／またはリセスにとって相補的な、好ましくは正確に相補的な形状を有することを特徴とする装置に関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 ［発明の分野］ 本発明は、容器および分配手段を有し、その容器および手段の間に改良取り付
けシステムを備えた装置に関する。

【０００２】 ［発明の背景］ たとえば、窓、浴槽およびオーブンなどの硬質表面の清掃や、カーペットなど
の床の敷物の部分清掃などの家庭の清掃用の噴霧装置が周知である。市販されて
いるほとんどの噴霧装置は、手動式または電動式に作動する、すなわち、装置は
、消費者が起動または作動させるポンプを含む。最も一般的には、このように起
動すると、容積式ポンプによって室内に液体圧力が発生し、これが液体を室から
通常は分配ノズルへ送る。多くの分配パターンが可能であるが、円錐形噴霧が最
も一般的である。一般的にそのような噴霧装置は、活性組成物を充填した容器と
、その組成物を容器内から分配する手段とを含む。一般的に噴霧装置はさらに、
容器を分配手段上に固定して、その両者間が流体連通できるようにする基本的取
り付けシステムを含む。

【０００３】 以下の参照は、容器および分配手段を含み、容器の内容物を手段から分配する
前に互いにはめ合わせるようにした装置に関する。

【０００４】 Ｄ１（ＷＯ第９４／１２８２５号）は、マッシュバーン(Mashburn)のＰＣＴ出
願である。それは、容器キャップをバイオネット型手段によってディスペンサ上
に固定する容器／ディスペンサ取り付け部を開示している。キャップは、挿入位
置から少なくとも一定角度に回転させた時に、ディスペンサ上に固定される（バ
イオネット原理）。

【０００５】 Ｄ２（米国特許第５，４３５，４６２号）は、ノードソン社(Nordson Co.)の
米国特許である。それは、容器キャップをねじ手段によってディスペンサ上に固
定する容器／ディスペンサ取り付け部を開示している。

【０００６】 Ｄ３（米国特許第４６９９１８８号）は、ベーカー(Baker)他の米国特許であ
る。Ｄ４（ＷＯ第９７／４６４７９号）は、アンダーソン(Anderson)のＰＣＴ出
願である。これらは、液体ディスペンサと、キャップで閉じた容器とを含む液体
分配システムを開示している。容器をディスペンサにはめ込んだ時、ディスペン
サの針がキャップに突き刺さって、容器の内容物に接することができる。

【０００７】 Ｄ５（米国特許第３９６６０９３号）は、フラハム(Fraham)他の米国特許であ
る。Ｄ６（ＷＯ第９３／０７０８４号）は、キャップ・スナップ・サイ(Cap Sna
p Cy)のＰＣＴ出願である。これらは共に、逆さにした容器を取り付けるディス
ペンサを有する水ディスペンサ用の取り付けシステムを開示している。取り付け
部は、密封、通気、取り付けおよびフィルタの各エレメントを含む。

【０００８】 Ｄ７（米国特許第５８４２６８２号）は、ピー・アンド・ジー（Ｐ＆Ｇ）の米
国特許である。これは、漏れが防止された通気口なし液体充填キャニスタ用急速
脱着システムを開示している。このシステムは、液体ディスペンサのリセスには
まり込む容器のキャップを含む。リセスは、キャップの対応のロックリセスとか
み合うロックフィンガを有する。ロックと組み合わせて、システムにはキャップ
の一部であって、容器およびキャップを液体ディスペンサに挿入した時だけ開く
傘形弁が設けられている。

【０００９】 上記発明は、幾つかの問題を解決するが、やはり幾つかの欠点を伴う。一部の
ものは、産業用途に使用される大重量システム用に設計されているが、携帯装置
に使用するのには適さない。一部のものは複雑な構造を有し、したがって製造コ
ストが高く、またある程度の漏れの危険性があるであろう。別のものは、容器を
分配手段にはめ込むために複雑な作業が必要である。

【００１０】 もっと一般的に、また従来技術で入手可能な携帯式分配装置用のほとんどのシ
ステムでは、完全な漏れ防止が確保されない。容器および分配手段間の取り付け
が、分配手段の中空ピンを容器の閉鎖機構に刺し通すことにある装置の場合でも
、分配中に全方向の移動にさらされることから、このことは特に携帯装置に当て
はまる。そのような場合、容器および分配手段間がどのような原因で移動しても
、容器キャップが変形したり、分配手段の中空ピンとのはめ合いが不正確になり
、もれの原因になるであろうから、容器を正確に案内して分配手段内に保持する
必要があるであろう。

【００１１】 刺激性か、人の安全を脅かす可能性があり、たとえば子供から遠ざけなければ
ならない、クリーニング剤、漂白剤、洗濯用洗剤などの活性組成物が容器に入っ
ている場合、そのような漏れは特に望ましくない。電動ポンプ手段を含む分配手
段の内部での漏れも、明らかに望ましくない。もっと一般的に、漏れることなく
、所定領域だけに薬剤を分配し、したがって不快な作業を防止する装置を使用す
ることが、消費者の関心事である。

【００１２】 最後になるが、もっと重要なこととして、上記システムの一部、たとえばＤ７
に開示されているシステムは、通気口付きシステムではない。すなわち、容器お
よび分配手段間の流体連通によって、流体が容器から分配手段へ流出することが
できるが、内容物の損失を相殺するために同時に空気が逆に容器に流入すること
ができないことを意味する。特に容器の内容物が電動ポンプによって連続的に汲
み出され、かつ／または液体の分配を停止しないで長期間にわたって使用される
場合、そのような通気口なしのシステムは明らかに不都合である。

【００１３】 したがって、本発明の１つの主たる目的は、液体を充填した通気口付き容器と
分配手段とを含み、使用中の漏れを防止できるように容器および手段がはめ合わ
せられ、最も好ましくは携帯式である液体分配装置をユーザに提供することであ
る。

【００１４】 本発明のさらなる目的は、分配手段のハウジングからの容器の脱着が非常に容
易である装置を提供することである。

【００１５】 本発明の別の目的は、容器の開口と分配手段との間の取り付け部が簡単な構造
であって、安価で製造できるようにした装置を提供することである。

【００１６】 ［発明の概要］ 本発明は、薬剤、好ましくは活性成分を含むクリーニング剤、さらに好ましく
は界面活性剤を含むクリーニング剤を送出するために、少なくとも１つの液体薬
剤を収容する少なくとも１つの通気口付き容器と、薬剤を容器から分配する手段
とを含む装置であって、容器は、少なくとも１つのリセスおよび／または突起を
有し、分配手段は、少なくとも１つの対応の突起および／またはリセスを有し、
容器を分配手段に漏れ防止状態に着脱自在に固定して、突起およびリセスが互い
にはめ合わされた時だけ、容器および手段間が流体連通できるようにし、容器の
突起およびリセスは、分配手段の突起および／またはリセスにとって相補的な、
好ましくは正確に相補的な形状を有することを特徴とする装置に関する。

【００１７】 好ましくは、分配手段は、容器を分配手段から解放するプッシュボタン手段を
含む。また、好ましくは、容器のネックが、容器の断面図で偏心しており、容器
は、分配手段の相補的リセスにはまって、いったん分配手段内にロックされると
、容器の側方変位が防止される。本発明のさらに好適な実施形態では、容器の少
なくとも１つのリセスおよび／または突起が、容器の頂部から２５ｃｍ未満、好
ましくは２０ｃｍ未満、さらに好ましくは１０ｃｍ未満の位置にある。

【００１８】 次に、添付の図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。

【００１９】 ［発明の詳細な説明］ 本発明は、表面に薬剤を、好ましくはクリーニング剤を、さらに好ましくはカ
ーペットまたは他の大型織物カバー用のクリーニング剤を分配する装置（１）に
関する。この装置（１）は、組成物、好ましくは液体クリーニング剤を収容する
容器（１０）と、薬剤を分配する手段との組み合わせを含む。この分配手段（１
１）は好ましくは、ハウジングと、噴霧アームと、薬剤を容器（１０）から噴霧
アームへ導く手段とを含む。

【００２０】 分配手段（１１）が手動または電動ポンプを含むことが、本発明の装置（１）
の好適な特徴である。さらに好ましくは、この分配手段（１１）は、薬剤を容器
（１０）から汲み上げて噴霧アームに流して、噴霧アーム内に設けられた薬剤注
出開口から処理すべき表面へ送るために使用される電動ポンプを含む。このよう
に、容器（１０）に連結された分配手段（１１）は、たとえば図５に示されてい
るような電気噴霧装置（１）を構成している。薬剤注出開口は好ましくは、噴霧
薬剤が微粒子の連続流または薄膜、あるいは不連続流または薄膜、あるいは霧状
、または泡の形をとるように選択されたノズルである。少量の薬剤で大きい表面
積を均一に覆う最も効果的な方法であるため、噴霧パターンは微粒子の形をとる
ことが最も好ましい。薬剤流出量は一般的に、約２０ｍｌ／分〜約４００ｍｌ／
分、好ましくは１５０ｍｌ／分〜約２５０ｍｌ／分であり、薬剤は一般的にカー
ペットの清掃に適している。本発明の装置（１）は、たとえば、住宅クリーニン
グ剤または洗濯用洗剤か、香水を噴霧するために使用することができる。好適な
実施形態では、装置（１）は、織物、カーペット、床および天井などの表面の清
掃に使用されるクリーニング溶液である。

【００２１】 噴霧アーム（１２）は１つのノズル（１３）を有することが好ましいが、長さ
方向に沿って配置された複数のノズルを有することもできる。噴霧アーム（１２
）は、クリーニング剤を噴霧する場所を容易に制御できるようにする。たとえば
、カーペットを清掃する時、噴霧アーム（１２）によって、家具や壁への薬剤の
噴霧を避けることが容易になると共に、普通では届き難いような隅部分へも接近
することができる。さらに、人間工学的に設計された噴霧アーム（１２）によっ
て、噴霧する時にユーザが屈む必要がなくなる。噴霧アーム（１２）は好ましく
は、分配手段ハウジングから伸長可能および／または取り外し可能である。

【００２２】 分配手段 分配手段（１１）は、薬剤を容器（１０）から噴霧アーム（１２）に流して薬
剤注出開口へ導き、そこから薬剤を分配できるようにする手段を含む。薬剤を導
く手段は、容器（１０）と噴霧アーム（１２）とに、たとえば可撓性プラスチッ
クパイプにすることができるパイプで接続されている。薬剤を容器（１０）から
噴霧アーム（１２）へ導く手段は好ましくは、パイプがある場合にはそれと共に
ハウジング内に収容されている。

【００２３】 本発明の特に好適な実施形態では、薬剤を容器（１０）から噴霧アーム（１２
）に流して薬剤注出開口へ導く手段は、電動ポンプを含む。電動ポンプは、たと
えば、歯車ポンプ、インペラポンプ、ピストンポンプ、ねじポンプ、ぜん動ポン
プ、膜ポンプまたは他の小型ポンプにすることができる。好適な実施形態では、
ポンプは、６０００〜１２０００回転数（ｒｐｍ）の一般的な速度の歯車ポンプ
である。

【００２４】 分配手段（１１）は、図１〜図４に示すように、容器のネック（１９）および
／またはキャップにはめ込まれる手段、たとえば少なくとも１本の針（１５）を
含む。さらに好ましくは、容器（１０）は、ゴム製隔膜を有するキャップによっ
て密封されており、器具は２本の針を有し、その一方はポンプ手段に接続され、
他方は一方向弁を有して、内容物が流出する間、容器（１０）に空気を流入させ
、したがって通気装置の役割を果たす。最初に使用する際に、消費者が容器（１
０）を分配手段（１１）に挿入した時、図２および図４に示すように、ゴム製隔
壁（１４）が穿孔されて、容器（１０）の内部と分配手段（１１）との間を漏れ
防止状態に流体連通させることができる。それにより、容器の内容物が一方の針
（１５）を通って汲み出されてポンプへ送られ、噴霧アームのノズルに達して、
処理すべき表面へ分配される。これは、分配手段のハウジングから容器を、その
両者間に漏れ防止された流体連通が得られるように着脱する作業が非常に簡単で
、消費者に理解しやすい装置を提供する。それはまた、あまり複雑でなく（針お
よびゴム製隔膜）、従って非常に安価に製造される取り付け部を提供する。

【００２５】 電動ポンプは、電気モータなどの手段によって駆動しなければならない。電気
モータは一般的に、１〜２０ｍＮ．ｍのトルクを発生する。その代わり、電気モ
ータは電源を備えていなければならない。電源は、本線の電気（任意であるが変
圧器を介して）か、使い捨て電池または充電式電池のいずれでもよい。最も好ま
しいのは、１つまたは複数のＡＡ充電式または使い捨て電池であり、電池はパッ
ケージ内に収納されている。電池の電圧出力は一般的に１．５〜１２ボルトであ
り、好適な出力が３〜６Ｖである。

【００２６】 本発明の１つの実施形態では、ポンプが可逆回転式に構成されているため、そ
れは液体を容器（１０）から分配すると共に、表面から、または分配手段（１１
）のパイプだけから、同じか、好ましくは別の容器（１０）に吸い戻すことがで
きる。一般的に、少量の液体を表面から吸い戻すことができるだけであり、その
ような可逆回転形ポンプは、真空掃除機の代わりに使用できるものではない。ポ
ンプの回転を逆にするために幾つかの方法を使用することができる。一例では、
ポンプおよびモータをタイマおよび電子回路に接続して、モータが使用されない
所定時間（たとえば、１５秒）後に、モータが自動的に再始動し、その回転側が
逆向きになるようにする。その結果、分配手段（１１）の管および延長部分内に
残留している薬剤が容器（１０）内へ吸い戻される。その結果、薬剤を別のもの
と交換する時、新旧の薬剤を混合させることなく薬剤を容易に交換することがで
きる。たとえば、消費者は、第１タイプの組成物を分配するために分配手段（１
１）を使用してから、ポンプがその第１組成物をパイプから吸い戻すのを待った
後、容器（１０）またはその内容物を変えることによって、第２組成物を分配す
ることができ、パイプ内でその２つの組成物が混合することがない。

【００２７】 分配手段（１１）は、容器の少なくとも１つの対応の突起および／またはリセ
ス（１６）にはめ付けられる少なくとも１つのリセスおよび／または突起（１７
）を含み、分配手段（１１）内に容器（１０）を漏れ防止状態に着脱自在に固定
して、突起およびリセスが互いにはめ合わされた時だけ、容器（１０）と手段と
の間で流体連通できるようにし、容器（１０）の突起および前記リセス（１６）
は、分配手段（１１）の突起および／またはリセスの相補的な形状を有すること
は、本発明による装置（１）の本質的な特徴である。好ましくは、図１〜図４に
示されているように、分配手段は、容器の対応の相補的なリセスにはまる少なく
とも１つの突起を有する。また好ましくは、容器（１０）の突起およびリセス（
１６）は、分配手段（１１）の突起および／またはリセス（１７）の正確に相補
的な形状を有する。実際に、容器の全輪郭が分配手段のリセスの全輪郭に一致し
、それによって容器の保持性を向上させることが好ましい。しかし、容器の形状
は、分配手段のハウジングの形状と異なるが、その内部にぴったり収まって、そ
の両者間が流体連通できるようにするものでもよい。しかし、容器の全輪郭が分
配手段の輪郭によって適切に保持されるものでない場合、漏れの危険性が高くな
ることは、容易に理解されるであろう。

【００２８】 ハンドリング手段 本発明による装置（１）は、好ましくは手持ち式であり、したがって好ましく
は保持手段を含み、これは、さらに好ましくは分配手段（１１）のハウジングに
一体成形されている。保持手段は、ユーザが装置（１）を取り上げて、噴霧を行
う場所へ持ち運ぶことができるようにするどのようなハンドル（１８）でもよい
。ハンドル（１８）は、容器（１０）か、分配手段（１１）のハウジングの一部
にすることができる。カーペットの清掃中、装置（１）は部屋中のあちこちに運
ばれ、かつ／または使用中に全方向で操作されるように思われる。ハンドル（１
８）は、ユーザが握ることができる単純な突起または凹みにすることができるが
、人間工学的理由からもっと高等な構造にしてもよい。

【００２９】 本発明の別の実施形態では、分配手段（１１）のハウジングが、ユーザが手を
使用しないでそれを持ち運ぶことができるようにする手段を備えている。第１例
では、ハウジングは、ユーザがハウジングをベルトに掛けることができるように
するクリップを含む。別の例では、ハウジングは、ハウジングを肩／背中に掛け
て運ぶことができるようにする少なくとも１つの肩紐を有する。ユーザが両手を
他の仕事に使用できるようにする他のそのような手段を用いてもよい。

【００３０】 容器 装置（１）は、液体形態の薬剤を収容することができるいずれの形式にもする
ことができる少なくとも１つの容器（１０）を含み、液体は、薬剤が固体と、そ
の固体を順次溶解させる溶液とを含む場合の実施形態を含むことを意味する。ま
た、小さい粒を懸濁状態に有する液体も含まれる。容器（１０）は、好ましくは
分配手段（１１）のハウジング内に配置され、金属、合金、ガラスなどのいずれ
の適当な材料で製造することもできるが、好ましくはプラスチック製である。そ
れは、少なくとも１つの組成物を含む少なくとも１つのコンパートメントを有す
る。容器に通気口が設けられていることが、本発明による装置のさらなる本質的
特徴である。すなわち、容器（１０）は、分配手段（１１）に接続される手段を
含んで、この両者間を流体接続させると共に、流体が容器から出て分配手段（１
１）に流入できるが、内容物の損失を相殺するために、同時に空気も逆に容器（
１０）内へ流入できるようにしたことを意味する。特に容器の内容物を電動ポン
プで連続的に汲み出し、かつ／または収容薬剤の分配を停止することなく長期間
にわたって使用する場合、そのような通気口付き容器が明らかに必要である。実
際に、内容物を容器から取り出す間、同量のガスまたは空気が置き換わる必要が
あり、そうでなければ凹みが発生して、しばらくするとポンプを停止させる。た
とえば、容器を２部分で形成し、一方の剛直な外側シェルを内側の可撓性のコラ
プシブルパウチと組み合わせるものなどの幾つかの変更方法も考えられるであろ
う。そのようなシステムでは、薬剤の分配中に内側パウチが順次収縮するため、
分配された内容物をガスで置き換える必要がなくなり、したがって、通気システ
ムが必要ない。しかし、そのような変更システムは製造するのが技術的に困難で
あって高コストであることがわかった。

【００３１】 本発明の好適な実施形態では、分配手段は２本の針を有し、一方が液体を容器
から分配するためのもので、他方が空気を逆に容器に流入させるためのものであ
るので、容器の内容物の損失を確実に補償することができる。そのような連結シ
ステムによって、容器を適正に通気させることができ、したがって、内容物の汲
み出しおよび分配を適切に連続することができる。

【００３２】 少なくとも１つの容器（１０）を分配手段（１１）のハウジング内に固定する
ことができ、それは好ましくは１つの開口を、さらに好ましくは閉め直すことが
できる開口を有する。あるいは、少なくとも１つの容器（１０）を分配手段（１
１）のハウジングから取り外し可能にして、空になった時、それを交換できるか
、水道水などを補充できるようにすることができる。

【００３３】 第１実施形態では、分配手段（１１）は、１つまたは複数の組成物、好ましく
は１つの組成物を含む１つのコンパートメントを備えた１つの容器（１０）を有
する。

【００３４】 第２実施形態では、分配手段（１１）は、各々が異なった組成物を、たとえば
、非混和性組成物か、混合時に反応する２種類の化学反応溶液を含むことができ
る少なくとも２つの異なったコンパートメントを備えた１つの容器（１０）を有
する。そのような容器（１０）は、押し出しブロー方法などで製造される。

【００３５】 第３実施形態では、分配手段（１１）は、少なくとも２つの分離した容器を含
む。これらの容器は異なった形状を有することができ、たとえば、相補的な形状
に構成することができる。あるいは、異なった容器を異なった位置で分配手段（
１１）に差し込むことができる。容器は、同一か、最も好ましくは異なった薬剤
を含む１つまたは複数のコンパートメントを有することができる。

【００３６】 第４実施形態では、分配手段（１１）は、溶剤または水などの液体を含む容器
（１０）を連結するための少なくとも１つの部分と、たとえば、液状、ゲル状ま
たは粒子状の濃縮組成物の小さいカートリッジを連結するための少なくとも１つ
の追加部分とを含む。消費者が分配手段（１１）を使用する時、カートリッジ内
に収容されている組成物が溶剤または水に溶解して、それによって生じる活性液
体組成物が噴霧ノズル（１３）から分配される。あるいは、カートリッジを直接
的に容器（１０）の一部分の内部に連結していもよい。カートリッジは、たとえ
ばハウジングまたは容器（１０）の適当な開口にねじ付けることができる。それ
はシール部分を有して、完全にねじ付けられた時、その適当な開口を密封状に閉
鎖することができる。

【００３７】 先行の実施形態のすべてにおいて、分配手段（１１）が複数の容器（１０）を
含む時、汲み上げられる薬剤の割合が容器（１０）毎に異なるようにすることが
できる。たとえば、容器（１０）毎に異なった直径のパイプを選択することによ
って、または１つの容器（１０）とポンプとの間のパイプに流量制御手段を追加
することによって、これが達成される。

【００３８】 別の実施形態では、本発明は、分配手段（１１）と薬剤を入れた少なくとも１
つの容器（１０）とを含むキットである。好ましくは、キットは、分配手段（１
１）と、それぞれ異なった薬剤を入れた幾つかの取り外し式容器１組とを有する
。異なった薬剤は、カーペット、台所表面、浴室表面、車などの様々な部分を処
理するための薬剤にすることができる。

【００３９】 本発明の特に好適な実施形態では、容器（１０）のネック（１９）がその容器
（１０）の断面図で容器（１０）の中心軸線に対して偏心しており、また、容器
（１０）が非円筒形である。これは、図６に最もわかりやすく示されている。そ
のような形状であるため、容器（１０）が特に使用中に分配手段ハウジング内で
側方および／または回転方向に移動することが防止され、したがって漏れが防止
される。

【００４０】 容器（１０）に少なくとも１つのリセスおよび／または突起（１６）を、装置
の分配手段（１１）の少なくとも１つの対応の突起および／またはリセス（１７
）にはめ合わされるように設けて、容器（１０）を分配手段（１１）内に漏れ防
止状態に着脱自在に固定して、突起およびリセスが互いにはめ合わされた時だけ
、容器（１０）および手段間が流体連通できるようにし、容器（１０）の突起お
よびリセス（１６）が分配手段（１１）の突起および／またはリセス（１７）の
相補的な形状を有することが、本発明による装置（１）の本質的な特徴である。
好ましくは、図１〜図４に示されているように、容器（１０）は、分配手段（１
１）の対応の相補的な対応突起（１７）にはめ合わされる少なくとも１つのリセ
ス（１６）を有する。また好ましくは、上記理由のため、容器（１０）の突起お
よびリセス（１６）は、分配手段（１１）の突起および／またはリセス（１７）
の正確に相補的な形状を有する。

【００４１】 容器／分配手段取り付け部 主ユニットおよび容器（１０）の組み合わせを含み、使用中に全方向の移動に
さらされる装置は、容器（１０）と分配手段（１１）との間に漏れを生じがちで
あることがわかっている。これによって、薬剤が予想外の部分にこぼれてしまい
、このことは明らかに汚いが、分配される薬剤の性質によっては、危険でさえあ
るであろう。

【００４２】 また、非円筒形で、偏心ネック（１９）を有する容器（１０）を設けることに
よって、安定性が得られると共に、分配手段のハウジング内での容器（１０）の
側方および回転方向移動が防止されることがわかった。しかし、容器（１０）の
軸方向（すなわち、容器の長手方向軸線に沿った）移動のために、依然としてあ
る程度の漏れがあるであろう。そのような軸方向移動を防止するために、本発明
による装置（１）は、容器（１０）とハウジングとの間に着脱自在なロック式取
り付け部を備えている。したがって、容器（１０）が少なくとも１つのリセスお
よび／または突起を含み、分配手段（１１）が少なくとも１つの対応の突起およ
び／またはリセスを含み、容器（１０）を分配手段（１１）に漏れ防止状態に着
脱自在に固定して、突起およびリセスが互いにはめ合わされた時だけ、容器（１
０）および手段間が流体連通できるようにし、容器（１０）の突起およびリセス
（１６）が分配手段（１１）の突起および／またはリセスにとって相補的な形状
を有することが、本発明の本質的な特徴である。好ましくは、上記理由のため、
容器（１０）の突起およびリセス（１６）は、分配手段（１１）の突起および／
またはリセス（１７）の正確に相補的な形状を有する。

【００４３】 第１実施形態では、図１および図２に示されているように、容器（１０）は、
たとえば、胴部分の側壁の１つに配置された１つのリセスを含む。分配手段（１
１）は、分配手段（１１）の針（１５）が容器キャップのゴム製隔壁（１４）に
突き刺さってその両者間を流体連通させた時、リセスに正確にはまり込むように
配置された１つの突起を有する。このようにして、容器（１０）がハウジング内
に密接状に維持され、したがって、針（１５）と隔壁（１４）との接触面での薬
剤の漏れが防止される。

【００４４】 本発明の第２実施形態では、図３および図４に示されているように、容器（１
０）が、たとえばネック（１９）の上部付近、または直接的にキャップ上に配置
された１つのリセスを含む。分配手段（１１）は、分配手段（１１）の針（１５
）が容器キャップのゴム製隔壁（１４）に突き刺さってその両者間を流体連通さ
せた時、リセスに正確にはまり込むように配置された１つの突起を有する。この
第２実施形態は、第１実施形態より好ましいであろう。実際に、ボトルはブロー
成形方法で製造されることが好ましい。したがって、ボトルの公差は、射出成形
される部材の公差ほど正確ではない。分配手段ハウジング内での容器（１０）の
移動を防止するために、取り付けシステムのはめ合いに高精度が必要である。こ
れは、漏れの危険性が最も高い針（１５）とゴム製隔壁（１４）との間の連結領
域で非常に重要である。取り付け部と隔壁（１４）／針（１５）連結部との間の
距離を最短にすることによって、隔壁（１４）／針（１５）連結部の領域におい
て容器（１０）をハウジング内の所定位置にうまく保持できることがわかった。

【００４５】 いずれの場合も、容器（１０）の少なくとも１つのリセスおよび／または突起
を、容器（１０）の頂部から２５ｃｍ未満、好ましくは２０ｃｍ未満、さらに好
ましくは１０ｃｍ未満の位置に設けることが、本発明による装置（１）の好適な
特徴である。

【００４６】 容器（１０）と分配手段（１１）との間の取り付け部が着脱自在であることが
重要である。このため、少なくとも１つの突起が、対応のリセスに対して係脱で
きるように移動可能である。これは好ましくは、プッシュボタン式、プレスボタ
ン式、または少なくとも１つの突起を少なくとも１つのリセスから解放する他の
適当な手段からなる取り付け部を設けることによって行われる。さらに好ましく
は、取り付け部は、プッシュボタン式着脱自在取り付け部である。それは、ばね
手段、たとえば金属製コイルばね、またはプラスチック製板ばねを備えた可動突
起を含む。突起は、消費者が装置ハウジングの外側から触れることができるプッ
シュボタンに連結されている。容器（１０）がハウジング内にあってロックされ
ている時に、ユーザがボタンを押すことによって、突起を容器のリセスから解放
し、容器（１０）を装置（１）から取り出すことができる。

【００４７】 突起は、リセスの正確な相補的形状でありさえすれば、いずれの形にすること
もできる。たとえば、簡単なピンにすることもできるが、フックでもよく、ある
いは、ドアキーのようなもっと複雑な形にすることさえできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 分配手段の内部の突起と容器胴部のリセスとを、容器が分配手段から解放され
ている状態で示す縦断面図である。

【図２】 分配手段の内部の突起と容器胴部のリセスとを、容器を分配手段内にロックし
てその両者間が針を介して漏れ防止状態で流体連通できるようにした状態で示す
縦断面図である。

【図３】 分配手段の内部の針付近の突起と容器のネック付近（またはキャップ内）のリ
セスとを、容器が分配手段から解放されている状態で示す縦断面図である。

【図４】 分配手段の内部の針付近の突起と容器のネック付近（またはキャップ内）のリ
セスとを、容器を分配手段内にロックしてその両者間が針を介して漏れ防止状態
で流体連通できるようにした状態で示す縦断面図である。

【図５】 分配手段とその内部にロックされた容器とを含む本発明による装置を示す全体
的外形図である。

【図６】 容器の、偏心ネックを示す側面図である。

【符号の説明】

１０ 容器 １１ 分配手段 １６ リセス １７ 突起

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＢＺ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ， ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｅ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ， ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 ローソン，ジョン ラッセル イタリア国、00123 ローマ、イソーラ 79エッフェ 15、ラルゴ、デッロルジアー タ (72)発明者 フーイク，イェレ ダンケルト イタリア国、00189 ローマ、ヴィア、ジ、 シッラ 20 (72)発明者 クロゼ，イヴォン イタリア国、00168 ローマ、ヴィア、サ ン、メルキアーデ、パーパ ６ Ｆターム(参考） 3E014 PA01 PB01 PC03 PC12 PD11 PE03 PF05 4F033 RD02 RD10 RE10 RE11 RE19

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 薬剤、好ましくは活性成分を含むクリーニング剤、さらに好
   ましくは界面活性剤を含むクリーニング剤を送出するために、少なくとも１つの
   液体薬剤を収容する少なくとも１つの通気口付き容器（１０）と、薬剤を該容器
   （１０）から分配する手段とを含む装置（１）であって、前記容器（１０）は、
   少なくとも１つのリセスおよび／または突起（１６）を有し、前記分配手段（１
   １）は、少なくとも１つの対応の突起および／またはリセス（１７）を有し、前
   記容器（１０）を前記分配手段（１１）に漏れ防止態様で着脱自在に固定して、
   前記突起およびリセスが互いにはめ合わされた時だけ、前記容器（１０）および
   前記手段（１１）間が流体連通できるようにし、前記容器（１０）の前記突起お
   よび前記リセス（１６）は、前記分配手段（１１）の前記突起および／またはリ
   セス（１７）にとって相補的な形状を有することを特徴とする装置（１）。
2. 【請求項２】 前記分配手段（１１）は、前記容器（１０）を前記分配手段
   （１１）から解放するプッシュボタン手段を含む請求項１に記載の装置（１）。
3. 【請求項３】 前記容器のネック（１９）は、前記容器（１０）の断面図で
   偏心しており、前記容器（１０）は、前記分配手段（１１）の相補的リセスには
   まって、いったん前記分配手段（１１）内にロックされると、前記容器（１０）
   の側方変位が防止されるようにした先行する請求項のいずれかに記載の装置（１
   ）。
4. 【請求項４】 内部に収納された少なくとも１つの電池を含む電源を備えた
   電動ポンプを含む電動噴霧器である先行する請求項のいずれかに記載の装置（１
   ）。
5. 【請求項５】 前記容器（１０）の前記少なくとも１つのリセスおよび／ま
   たは突起（１６）は、前記容器（１０）の頂部から２５ｃｍ未満、好ましくは２
   ０ｃｍ未満、さらに好ましくは１０ｃｍ未満の位置にある先行する請求項のいず
   れかに記載の装置（１）。
6. 【請求項６】 前記容器（１０）の前記少なくとも１つのリセスおよび／ま
   たは突起（１６）は、前記容器（１０）のネックまたは蓋（１９）上に配置され
   ている先行する請求項のいずれかに記載の装置（１）。
7. 【請求項７】 前記容器は、前記容器のゴム製隔壁を突き刺す前記分配手段
   の２本の針を設けることによって通気され、一方の針は前記容器から液体を汲み
   出すためのもので、他方の針は前記容器に空気を流入させるためのものである先
   行する請求項のいずれかに記載の装置（１）。
8. 【請求項８】 前記容器（１０）の前記突起および前記リセス（１６）は、
   前記分配手段（１１）の前記突起および／またはリセス（１７）にとって正確に
   相補的な形状を有する先行する請求項のいずれかに記載の装置（１）。
9. 【請求項９】 先行する請求項のいずれかに記載の装置（１）の分配手段（
   １１）にはめ込まれる容器（１０）であって、前記装置の前記分配手段（１１）
   の少なくとも１つの対応の突起および／またはリセス（１７）にはめ込まれる少
   なくとも１つのリセスおよび／または突起（１６）を含み、前記分配手段（１１
   ）に漏れ防止状態に着脱自在に固定されて、前記突起およびリセスが互いにはめ
   合わされた時だけ、前記手段（１１）との間で流体連通できるようにし、前記突
   起および前記リセス（１６）は、前記分配手段（１１）の前記突起および／また
   はリセス（１７）の相補的な形状を有することを特徴とする容器（１０）。
10. 【請求項１０】 先行する請求項のいずれかに記載の装置（１）の容器（１
    ０）を受け取る分配手段（１１）であって、前記容器（１０）の少なくとも１つ
    の対応の突起および／またはリセス（１６）にはめ付けられる少なくとも１つの
    リセスおよび／または突起（１７）を含み、内部に前記容器（１０）を漏れ防止
    状態に着脱自在に固定して、前記突起およびリセスが互いにはめ合わされた時だ
    け、前記容器（１０）との間で流体連通できるようにし、前記容器（１０）の前
    記突起および前記リセスは、前記突起および／またはリセスの相補的な形状を有
    することを特徴とする分配手段（１１）。