JP2003506220A

JP2003506220A - 低スエージ荷重締結具および締結装置

Info

Publication number: JP2003506220A
Application number: JP2001515470A
Authority: JP
Inventors: フルブライト、デイヴィッド、ジェイ
Original assignee: ハックインターナショナル，インコーポレイテッド
Priority date: 1999-08-06
Filing date: 2000-06-13
Publication date: 2003-02-18
Also published as: DE60044499D1; TW460665B; EP1200747A4; US6233802B1; US20010029651A1; CN1369041A; CA2379926A1; US6497024B2; AU759793B2; ES2346952T3; WO2001011248A1; DK1200747T3; AU5740600A; EP1200747A1; ATE470081T1; EP1200747B1; KR20020038717A

Abstract

(57)【要約】ピン（１２）とカラー（１４）とを含む二部分からなるスエージタイプの締結具（１０）を含む締結装置であって、前記ピン（１２）が比較的広幅のロック用溝（２６）を有し、前記ロック用溝（２６）が全体的に滑らかな谷底形状を有し、カラー（１４）がスエージ前に直面するロック用溝（２６）の容積よりも大きな過剰の容積の材料を画定する肉厚を備えた胴部分（６９）を有し、前記カラーの胴部分（６９）の内径（ＩＤ）と前記ロック用溝（２６）の頂（７１）の内径との間の空隙がカラーの胴（６９）をロック用溝（２６）中へスエージするに要する圧縮力を低減するために最小であり、前記カラーの胴（６９）の過剰の容積の材料がスエージング時前記ロック用溝（２６）を極く部分的に充填するのみである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】（発明の要約と背景）本発明は二部分からなるスエージ締結具を含む締結装置（ｆａｓｔｅｎｉｎｇ
ｓｙｓｔｅｍ）に関し、特に締結具をスエージ加工（スエージング）するのに
要する引張り、すなわち相対的な軸線方向の荷重（ｌｏａｄｓ）が低減されて予
め選択された強度と所望の重量およびサイズを有する締結具を提供する一方でよ
り小型で、より軽量の取付け工具の使用を可能とする構造を指向した本発明によ
る引張りタイプのスエージ締結具（ｐｕｌｌｔｙｐｅｓｗａｇｅｆａｓｔｅ
ｎｅｒｓ）に関する。

【０００２】本発明は、一般的に１９５０年１１月２１日に発行されたエル。ハック（Ｌ．
Ｈｕｃｋ）への米国特許第２，５３１，０４８号および１９６５年１１月２日に
発行されたブリルマイヤ他（Ｂｒｉｌｍｙｅｒｅｔａｌ）への米国特許第３
，２１５，０２４号に示すタイプの二部分からなるスエージタイプの締結具ある
いはロックボルトに関する。例えば、１９７５年１０月２８日に発行されたジェ
イ。ルール（Ｊ．Ｒｕｈｌ）への米国特許第３，９１５，０５３号、１９８４年
９月１８日発行されたジェイ。ルール（Ｊ．Ｒｕｈｌ）およびアール。ディクソ
ン（Ｒ．Ｄｉｘｏｎ）への米国特許第４，４７２，０９６号および１９９２年２
月２５にアール。ディクソン（Ｒ．Ｄｉｘｏｎ）へ発行された米国特許第５，０
９０，８５２号のようなその他の多数のスエージタイプ締結具の変形がある。

【０００３】多くの商業的な用途において、二部分からなるねじ付きあるいはスエージ可能
の締結具が使用され、かつ特定の強度レベルを指示する等級によって表示されて
いる。例えば、１．５９センチメータ（５／８ｉｎｃｈ）の等級５の締結具は呼
称１．５９センチメータ（５／８ｉｎｃｈ）の直径の加工物の開口に使用するた
めに１．５９センチメータ（５／８ｉｎｃｈ）の直径のピンあるいはボルト胴部
分を有し、等級のレベル、すなわち、等級５によって指示される強度を有してい
る。他方、等級８のボルトは等級５のボルトよりも高い強度特性を有しており、
一方等級９のボルトは更に高い強度特性を有している。例えば、等級５の締結具
の強度は１２０ＫＳＩの最小材料引張り強度を有する、ＳＡＥＪ４２９あるい
はＡＳＴＭＡ−３２５によって規定されたボルトあるいはピンの材料強度によ
って決定され、一方等級８は１５０ＫＳＩにおいてＳＡＥＪ４２９あるいはＡ
ＳＴＭＡ−４９０によて規定されている。

【０００４】典型的なスエージタイプの締結具はロック用溝を備えたロック部分を有するピ
ンの胴部（ｐｉｎｓｈａｋｅ）と引張り用溝を備えた引張り（プル）部分とを
有する引張りタイプの締結具を備えたピンおよびカラーを含む。引張り用溝はカ
ラーと係合するようにされたスエージアンビルを有する取り付け具のチャックの
ジョーの歯と適合させることによって把持されるようにされており、それによっ
てアンビルをカラーの上で動かしそれをロック用溝にスエージングするようにピ
ンとカラーとの間に相対的な軸線方向の力を加えることができる。ここでいう軸
線方向の力とはチャックのジョーを介するピンへの引張り荷重と取付け工具のス
エージアンビルを介するカラーへの圧縮荷重である。

【０００５】多くのスエージ締結具において、引張り部分は、カラーをスエージングするに
要するものより大きな軸線方向の力、すなわち引張り力の所定の大きさにおいて
破断するようにされた強度の低い破断溝によってロック溝部分に接続されており
、そのため、スエージングが完了した後引張り部分すなわちピンテールがピンの
胴から切断され、除去される。しかしながら、その他のスエージ締結具は取り付
け完了後ピンの残っている引張り部分を有している。例えば、ピンから切断され
ないねじ付きの引張り部分が使用されている、１９９４年５月３１日発行された
フルブライト他（Ｆｕｌｌｂｒｉｇｈｔｅｔａｌ）への米国特許第５，３１
５，７５５号を参照されたい。

【０００６】多くの場合において、カラーを完全にスエージングするために、比較的高い強
度のスエージ締結具を使用すると、適用された引張り荷重の大きさは極めて高く
、比較的大きなサイズと重量の取付け具を必要としうる。このことは、特に手動
の取付け具が使用される場合に顕著である。そのような工具は典型的に、そのサ
イズや重量が適用されるべき引張り荷重の必要な大きさによって変動する液圧お
よび（または）空気式のピストンーシリンダを含む。そのような工具は、１９８
６年７月１日に発行されたアール。コルベット（Ｒ．Ｃｏｒｂｅｔｔ）への米国
特許第４，５９７，２６３号および１９８９年１１月７日発行されたポート他（
Ｐｏｒｔｅｔａｌ）への米国特許第４，８７８，３７２号に示すタイプのも
のでよい。

【０００７】切断可能なピンテールに引張り用溝を有するピンを含む締結具の他に、破断用
溝はまたスエージングのための高度の引張り荷重に耐えるに十分な強度である必
要があり、引張り用溝も同様に取付け具におけるチャックのジョーの係合した歯
によって加えられる相対的な軸線方向の引張り荷重を許容するに十分な強度であ
る必要がある。このことは、破断溝に対して必要なサイズと強度を提供し、また
破断用溝の代わりに引張り用溝が破断するのを阻止するに十分な材料を有するよ
うに引張り部分が比較的大きな直径であることを通常必要とする。このことはま
た、引張り用溝と係合し、破断溝を破断させるためにピンに引張り荷重を提供す
るために工具の構成要素のサイズおよび重量を増す。

【０００８】本発明において、対比しうる等級の従来のスエージタイプの締結具よりも低い
スエージ荷重で取り付けが可能であるが、取り付けると接続された工作物に対す
る例えば引張り強度、締め付け荷重等のような値が基本的に同じである物性を有
する二部分からなるスエージタイプの締結具が提供される。このことによって、
同様の物性を提供する同じ等級能力を有する類似のスエージタイプ締結具と比較
してより小型でより軽量の取付け具の使用を可能とする。同時に、切断可能なピ
ンテールを有するピンによって、破断溝およびプル溝も対向して強度を小さくす
ることができる。このことによってピンの胴の引張り部分すなわちピンテールの
直径を小さくすることが可能で、ピンにおける金属の量を低減し、同時に重量お
よび材料費を低減することができる。直径を小さくしたピンテールはまた、ロー
ル成形により低い強度の破断溝の製造を促進する。

【０００９】しかしながら、前述の特許第′７５５号に示すように切断されないねじを切っ
た引張り部分を有する引張りタイプのスエージ締結具によって、本発明は破断部
分を破断させるために余分の力が必要ではないので、引張り部分にねじの係合を
少なくしようとする。このため、引張りタイプの工具の適合するねじを切ったシ
ンブルすなわちナット部材の係合したねじに対する応力を少なくし、その結果、
それらの寿命が長くなる。このことはまた、把持すべき引張り溝が少なくなった
ため必要なピンの突起がより少ないので、より短くてより安価なピンの使用を可
能とする。また、最終の取り付けに対して加えるのに必要な荷重が低くなるので
取付け具はより小さく、したがってより軽くかつ安価にすることができる。この
ため、ピンあるいはボルトの胴の端のねじ孔によって提供される引張り用溝と係
合可能なねじを切った引張りロッドあるいはスピンドルの使用を伴う、特許第′
７５５号の図１７および図１８に示すタイプの内部駆動装置の使用をし易くする
。内部駆動装置を使用することによって外部の駆動装置に対する突起を小さくす
ることが可能で、そのためより効率的な最終嵌合および外観を提供する。

【００１０】従来のスエージタイプの締結具の一形態が図７および図７Ａに示されている。
このタイプの締結具は主として、例えば、建物、橋梁、トラック等の産業向けの
用途に使用される。そのような締結具はまた、スエージングおよび最終的な取り
付けのために比較的高度の軸線方向の力を加える必要があり、従って比較的大き
く、かつ重い取付け具を必要とする。このように、本発明において、ピンおよび
カラーからなるスエージタイプの締結具は図７、図７Ａに示す締結具のそれと類
似の用途に使用されるが、対照的に、ピンとカラーとは比較的低い軸線方向の力
で、かつ著しく小型で軽量の工具によってセットするようにされている。

【００１１】本発明の一形態において、ピンのロック用溝は特許第′８５２号（前述）に一
般的に示す擬似の流線形である広幅あるいは細長いねじ谷底を有するように構成
されている。ロック溝の肩のねじ山の頂はカラーがスエージングされるにつれて
スエージに必要な引張りすなわちスエージ荷重の大きさを低減するようカラーの
材料の流れを促進するような形状とされている。また、ロック用溝は隣接する山
の頂の幅に対して著しく広く、それによって更にスエージングの間のカラーの材
料の流れを促進する。しかしながら、本発明による締結具の全体構造や作動は前
記特許第′８５２号のそれと、およびその商業的形態とが顕著に相違しているこ
とが判る。この点に関して、かつ前述したように、本発明による締結具は前記特
許第′８５２号の締結具のそれよりも強度が低く、必要な取り付け荷重がより低
い、図７に示す従来の形態の用途のような用途において使用するように主として
構成されている。このように、本発明によるカラーは、スエージングの間ロック
溝の谷底を埋める所定の量を提供するのみならず取り付け荷重よりも著しく高い
大きさを有する締め付け荷重すなわち力を保持するように所定の肉厚、従って所
定の容積を備えている。この点に関して、前記特許第′８５２号とは相違して、
スエージされたカラーによって埋められるロック溝の量は著しいものであるが、
完全なものでなく、谷底の基部において所望の空隙を残している。このことがス
エージングの間谷底に対するカラーの材料の圧縮を阻止するように作用し、その
ため必要な取付け荷重を最小にし易くする。更に、カラーの孔の直径はピンのロ
ック溝の山の頂と比較的緊密な嵌合を提供するように最小とされ、同時にカラー
の外径はカラーのスエージ可能な部分の選択された所望の容積を提供するように
選択される。前述の特徴は比較的低い軸線方向の力でカラーの材料を広幅のロッ
ク溝にスエージングし易くする上で重要である。同時に、本締結具は取付け荷重
よりも著しく高い大きさの締め付け荷重を提供し、一方従来の、すなわち従来技
術によるスエージタイプの締結具は著しく高い取付け荷重を必要とする。

【００１２】前述のことの他に、取付け具のスエージ空洞は低減した相対的な軸線方向の荷
重すなわち取付け荷重においてスエージングを提供し易くする形状を有している
。同時に、カラーの胴（ｃｏｌｌａｒｓｈａｎｋ）の係合した端部はスエージ
空洞の構造と協働し、工作物をそれらの間の空隙を排除するように共に十分引張
るように比較的高い所望の大きさの初期保持荷重をもたらすスエージングすなわ
ち抑制の開始に対する抵抗の所望の大きさを提供するべく空隙を最小にするよう
補正するような形状とされている。

【００１３】本発明の一形態において、ピンロックの溝はねじ山の頂の幅より著しく広い幅
であり、一方カラーは十分溝を充たし、その結果適当数のピンとカラーの肩とが
係合し所望の設計引張り荷重を提供するよう図７および図７Ａに示すもののよう
な対比しうる従来の締結具に対してカラーが必要とするよりも長さが短い。この
ようにして、カラーがスエージングされる距離に亘る単位長さに対するピンの山
の頂の数は著しく減少し、相対的な軸線方向の力、すなわちスエージングのため
のスエージ荷重を最小にし易くする。同時に、溝の大きな幅および形状がスエー
ジングの間のカラーの材料が流れ易くする。

【００１４】本発明によれば、スエージングに必要なスエージ荷重および、従って関連の相
対軸線方向荷重は対比しうるサイズおよび強度の、図７、図７Aに示すような従
来技術による引張りタイプのスエージ締結具と比較して概ね同じ大きさの最終締
め付け荷重すなわち力を締結された継ぎ手に提供しながらも少なくとも約２５％
から約４５％だけ減少させた。更に、本発明の一形態において、達成可能な締め
付け荷重の最終的な大きさは加えられたスエージ荷重の大きさの約１．５から約
１．９倍となりうるが、一方同じサイズおよび等級の締結具に対して従来のスエ
ージ締結具はスエージ荷重の約１．２から１．３倍の最終的な締付け荷重すなわ
ち力を達成する。更に重要なことは、取付け具のサイズを著しく小さくでき、か
つ重量を約４５％低減することができることである。切断可能なピンテール状の
締結具では、最終的な取付け荷重は最終のスエージ荷重に対して若干増加するこ
とを要するが、ここではより低いスエージ荷重に対して、破断溝の破断荷重は低
減させることが可能である。工具のサイズおよび重量が低減することに加えて取
付け荷重がより低く、かつピン破断荷重が低減することによってもまた、操作者
に対する衝撃荷重を著しく小さくする。

【００１５】本発明は引張りタイプのスエージ締結具について示し、かつ説明しているが、
握りタイプの工具によって一般に取り付けられるスタンプ（ｓｔｕｍｐ）タイプ
のスエージ締結具によって実現される低スエージ荷重の締結具も利点があること
を理解すべきである。例えば、前述の特許第′０９６号の図１に示すスタンプタ
イプの締結具を参照されたい。

【００１６】前述のように、ピンの破断のための外部の力、すなわち荷重が必要でないので
非切断性のねじを切ったプル部分を備えたスエージタイプの締結具の利点は更に
顕著である。更に、ねじを切ったタイプのプル溝の強度を更に上げるために、低
取り付け荷重を達成するために必要な引張り力を保持するためにねじを切ったシ
ンブルあるいはナット部材と係合する必要のあるねじを切ったプル溝の数を更に
低減する修正されたねじの形態が提供された。

【００１７】更に、ある付加的な利点をもたらす前述の内部駆動を使用し易くする独特の装
置も提供された。

【００１８】また、締結装置の一形態において、外部の組み合わされた螺旋状ロックと引張
り用とを有する締結具および内部の引張り用溝を有する締結具の形態に対して特
に有用である特有のスエージ空洞を有するスエージアンビルが提供される。ここ
では、スエージ空洞はスエージングを促進するのみならず、スエージの後跳ね返
ろうとするカラーの部分をカラーから外し易くする。

【００１９】このように、本発明の目的は所定の肉厚と、容積と、ピンのロック溝の山の頂
に対する最小の空隙を有するカラーを有することによって締結具を設置するため
に加える必要のある取り付けおよび（または）スエージ荷重の大きさを低減する
新規な二部分からなるスエージタイプの締結具を含む締結装置を提供することで
ある。

【００２０】本発明の別の目的はロック用溝の細長いねじ谷底の容積に対して選択した容積
をカラーに提供することによって、スエージされたカラーの材料が一般的に浅い
ロック溝のねじ谷の底を完全に満たさないようにするカラーを提供することであ
る。

【００２１】本発明の目的はピンが切断可能なピンテールを有し、低減された引張り荷重に
よって取り付かれるのでピンテールはサイズを小さくできる、新規な二部分から
なるスエージタイプの締結装置を提供することである。

【００２２】本発明の別の目的はピンが切断可能ではないねじを切ったプル部分を有する特
有の二部分からなるスエージタイプの締結具を含み、前記締結具が低減した引張
り荷重によって取り付けられることによって、締結具を取り付けるためにスエー
ジ荷重が要する係合したねじの数を低減させることが可能で、それによって引張
り用溝のねじあるいは対応するナット部材あるいは取り付け具の対応するねじを
切ったスピンドルのねじに対する荷重が低減されるような特有の二部分からなる
スエージタイプの締結装置を提供することである。

【００２３】本発明の別の目的はピンとカラーとを含む特有のスエージタイプの締結具と、
カラーに対する所定の形状を備えたスエージ空洞を有する取付け具とを含むこと
によって、カラーをスエージングするに要する相対的な軸線方向の荷重が低減さ
れ、同じ等級の従来のスエージタイプの締結具に対して対比しうる強度の締結具
を提供しながら比較的小型で、軽量の工具の使用を可能とする締結装置を提供す
ることである。

【００２４】本発明の別の目的は著しく低減した相対的な軸線方向の荷重で取り付けが可能
であり、ピンが全体的に螺旋状のロック溝を有している新規な二部分からなるス
エージタイプの締結装置を提供することである。

【００２５】本発明の別の目的は著しく低減した相対的な軸線方向荷重において取り付け可
能である新規な二部分からなるスエージタイプの締結具を含み、ピンが全体的に
螺旋状の外形で、かつ必要な取り付け荷重に耐えるような特有の形状を有する引
張り用溝を有している締結装置を提供することである。

【００２６】本発明の他の目的は、内部駆動を使用する実質的に低減される相対的な軸方向
の力で取付けることの可能な特有の二部分からなるスエージタイプの締結具を含
む締結装置を提供することである

【００２７】本発明の更に別の目的は特有のスエージ空洞を有するスエージアンビルを含む
締結装置を提供することである。

【００２８】本発明の別の全体的な目的は新規な二部分からなるスエージタイプの締結具を
含む特有の締結装置を提供することである。

【００２９】本発明のその他の目的、特徴および利点は添付図面に関連して検討すると以下
の説明および特許請求の範囲とから明らかとなる。

【００３０】図４Ａ，図７Ａ，図８Ａおよび図９Ａは同じサイズの締結具に対して同じ尺度
で示し、点線で垂直方向に示すピッチ線に対するねじ山の頂と溝との関係を示す
垂直方向に離隔され、水平方向に整合して示されている。図４Ａ，図７Ａ，図８
Ａおよび図９Ａに示す溝の図面はこれらの溝の形状の特徴と詳細とを概ね示し、
一方他の図面における溝は一般的な形態で示されている。

【００３１】（発明の実施例の説明）以下の説明において、本発明の一形態による種々サイズの締結具の範囲に亘っ
て各種の要素およびそのような要素の典型的で、平均的な値のリストを参照し、
典型的な値の表（ＣＨＡＲＴＯＦＴＹＰＩＣＡＬＶＡＬＵＥＳ）において
は同じ等級の従来の締結具が提供されている。

【００３２】さて、図１から図４までを参照すれば、締結具１０が示され、ピン部材１２と
チューブ状のカラー１４とを含む。ピン部材１２は細長い胴１５を有し、該胴は
一対の工作物１８、２０の整合された開口すなわち孔１６、１７を貫通し、該工
作物をそれぞれ固定する。前記胴１５の一端における拡大された突出する頭部２
２は前記加工物１８の裏側の側面２３と係合する。前記胴部１５は前記頭部２２
の近傍で真直の滑らかな円筒形の胴部分２４を有し、該胴部は整合した孔１６、
１７内で隙間嵌めで受取られるようにされている。しかしながら、ある装置にお
いては、真直の胴部分２４は前記孔１６および１７と緊密な嵌合あるいは所望の
嵌合を提供するようなサイズとしうる。前記の真直の胴部分２４には複数の円周
方向に延びた環状のロック溝２６を有するロック用胴部分２５が続いている。ロ
ック部分２５はロック用胴部分２５を真直の胴部分２４と滑らかに接続する環状
の遷移部分２８を含む。

【００３３】引張り用胴部分４１は複数の環状の引張り用溝４４が続く真直の環状のランド
４２を含む。谷の直径Ｄｂが小さくされた破断首溝４０がロック部分２５と引張
り用部分４１の環状ランド４２との間に位置され、ピン胴１５での最も弱い部分
を画成する（図４参照）。環状のランド４２は破断首溝４０を転造するとき金属
を移動させた結果として形成される。ランド４２と引張り用溝４４とを含む引張
り部分４１はロック部分２５のロック溝２６の頂の直径Ｄｕに対する小さくした
頂部直径Ｄｐを有する。この直径Ｄｕはまた、真直の胴部分２４のそれと同じで
ある。図４および図４Ａ参照されたい。しかしながら、孔１６および１７との緊
密嵌合あるいは僅かな緩衝嵌合を含む適用において、ロック溝２６の頂部７１は
直径が真直胴部分２４のそれより小さい直径Ｄｕを有する。引張り用溝４４は締
結具１０をセットするよう作動可能である取付け工具４８によって把持するよう
にされている。前記工具４８は当該技術分野の専門家に既知の要領で構成可能で
あり、判り易くするために極一部だけ図示している。要約すれば、工具４８は引
張り用胴部分４１の引張り用溝４４を把持するようにされた周方向に離隔された
複数のジョー５０を備えた鼻組立体４５を有している。ジョー５０はチューブ状
のコレット組立体５２に位置され、該コレット組立体５２はスエージ空洞５７を
有するスエージアンビル部分５６において一端で終わっているアンビルハウジン
グ５４に滑動可能に支持されている。ジョー５０は通常、部分的に示すジョーフ
ォロワ組立体４６によって円錐形の軌道５３において半径方向に閉鎖された位置
まで軸線方向に前方に弾性的に弾圧される。カラー１４と組み合わせて構成した
スエージ空洞５７は荷重を下げてもスエージ作用を向上させることが判る。

【００３４】さて、図４から図６までを参照すれば、フランジ付きのタイプであって、筒型
の胴６１と貫通孔６５とを備えた大径のフランジ５９を含む。カラーの胴６１は
全体的に均一な肉厚ｔを備えた全体的に均一な円筒形であり、以下説明する保持
機能（ｈｏｌｄ−ｏｆｆｆｕｎｃｔｉｏｎ）を提供する、これも全体的に肉圧
がｔである半径方向外方に広がった胴部分６７において外端が終わっている真直
の胴部分６９を有している。本発明の一形態においては、前記の広がった胴部分
６７は内径が軸線Ｘａに対して角度Ａｄで広がり、外径においてより小さい角度
Ａｄ′で広がっている。更に、真直の胴部分６９の部分における貫通孔６５は、
フランジ５９を貫通している拡大した皿孔部分５５で終わっている全体的に均一
な直径ＩＤの真直な孔部分４９を有している。前記角度ＡｄおよびＡｄ′は広が
った胴部分６７に所望の圧縮強度を提供し、それによってロック溝２６への抑制
すなわち初期スエージングからの所望の大きさの保持力を提供するようにロック
溝２６の直面する頂の高さ７１からの広がった胴部分６７の所望の空隙すなわち
空間とスエージ空洞５７の弧状の端部６８の外方導入端との所望の接触点とを提
供するように選択される。典型的な値の表を参照されたい。

【００３５】フランジ付きのカラー１４はピンの胴１５上に位置するようにされ、加工物１
８、２０を相互に引張った状態でカラーの胴６１をロック溝２６の直面する溝と
半径方向に整合させる。図１および図２を参照されたい。同時に、フランジ５９
は加工物２０の外面７３と係合する。皿孔部分５５がカラー１４をピンの胴１５
上に組立て易くする。このことは、以下説明する要領で、かつ目的のために、カ
ラーの真直の孔部分４９とロック溝の頂７１との間に設けられている緊密な空隙
の観点から基本的に有用である。

【００３６】加工物１８および２０は締結具１０の呼称把持力を画定する組み合わせ厚さｔ
１を有していることに注目されたい。しかしながら、締結具は工作物によってｔ
１未満の最小の合計厚さからｔ１以上の最大の合計厚さまで変動する所定の把持
範囲に亘って採用すればよい。

【００３７】工具４８が作動すると、ピン１２とカラー１４との間には、ジョー５０の引張
り用溝４４に対する把持引張り係合とスエージアンビル部分５６のカラーの胴６
１の外端における広がった胴部分６７に対する圧縮係合とによって相対的な軸線
方向の力が加えられる。広がったカラーの胴部分６７はスエージ空洞５７の弧状
の端６８と共にロック溝２６へのスエージングすなわちスナッビングの始まりか
ら所定の大きさの抵抗すなわち保持力を提供することによって、加工物１８およ
び２０は先ず所定の締付け荷重によって相互に引張られる。保持力の大きさは図
７に示すような従来のスエージタイプの締結具と基本的に同じであり、そのため
工作物の間の空隙を塞ぐための初期保持荷重も一般に同じである。相対的な軸線
方向の力が増すにつれて、弧状の端部６８を含むスエージ空洞５７は広がった胴
部分６７を半径方向に圧縮するよう軸線方向に動き、次いでカラー１４の胴６１
と半径方向に過度に係合することによって、カラーの胴６１はピン１２のロック
用溝２６中へ半径方向内方にスエージされる。スエージングが完了し、相対的な
軸線方向の力、すなわち引張り荷重が加えられると、ピンの胴１５が図２に示す
破断溝４０において切断される。その後、工具４８を更に作動させると、カラー
排出部材５８が軸線方向前方へ弾圧されてスエージされたカラー１４のカラー胴
６１の外端と係合してそれをスエージアンビル部分５６のスエージ空洞５７から
排出し、このようにしてプル部分４１を除去して取り付けを完了する。図３参照
。

【００３８】スエージ空洞５７の形状によってスエージングの間カラーの胴６１の材料が均
一に半径方向内方へ流れ易くしながら、所望の保持力を提供し易くする。このよ
うに、スエージ空洞５７は概ね均一な直径の軸線方向に真直のスエージ孔部分７
０を有し、該孔部分７０は広がったカラーの胴部分６７の半径方向端面と基本的
に周方向に線接触を先ず提供するように半径方向外方へ湾曲している弧状の外側
導入端６８で終わっている。図４を参照されたい。広がった胴部分６７は最小の
導入距離ｄｄを提供し易くし、同時に所望の大きさの保持力を促進するするよう
に前記弧状端６８の湾曲部と係合するように半径方向外方に延びている。本発明
の一形態において、広がった胴部分６７の接触線は比較的浅い角度Ａｃを画成す
る弧状端６８における点である。図４参照されたい。接触角Ａｃは接触点におけ
る前記端６８の空洞の弧に対して接線の線とカラーの胴６１の真直の胴部分６９
および軸線方向に真直のスエージ孔部分７０とに対して平行の線との間の角度に
よって画定される。このように、この線もまた、締結具１０の中心軸線Ｘａに対
しても平行である。前述のように、接触角Ａｃおよびカラーの広がり角Ａｄおよ
びＡｄ′は所望の保持力を提供しやすくするように選択される。同時に、接触点
から完全なスエージが行われる真直の孔部分７０の面までの半径方向の距離Ｃｃ
はロック溝２６へ最初にスエージングすることによって広がった胴部分６７が早
期に抑制されるのを阻止するために所望の十分高い保持力を提供するように選択
される。所望の保持力の結果加工物１８、２０がそれらの間の何らかの空隙が除
去されるように相互に引張られ、スエージの開始前に所望の大きさでそれらを締
め付ける。この点に関して、広がったカラー部分６７の内面の外端からロック溝
２６の頂７１までの半径方向の距離Ｂｃは所望の相対的な軸線方向荷重における
最小のスエージングあるいはスナッビングを許容しながら、保持を促進するよう
に選択された。典型的な値の表を参照されたい。しかしながら、同時に相対的に
低い軸線方向の荷重で完全なスエージが行われる。

【００３９】この点に関して、広がったカラーの胴部分６７の広がり角度Ａｄは従来の広が
ったカラーの胴部分のそれよりもある程度大きい。これはカラーの孔６５とピン
の頂点７１との間の最小の空隙Ｒｃと最小のカラーの肉圧ｔとを検討して初期ス
エージあるいは抑制からの所望の保持力を提供するに十分な半径方向の空隙距離
Ｂｃと圧縮強度とを提供するためである。このことは、カラーがＲｃよりも大き
な空隙と著しく大きな肉厚とを有し、広がったカラーの胴部分を有していない前
記特許第′８５２号に記載の締結具とは顕著に対照的である。同時に、広がった
胴部分６７の半径方向外面における角度Ａｄ′は所望の大きさの保持力を提供し
易くするために弧状端６８との所望の接触点を提供するように選択される。

【００４０】アンビルの空洞５７には概ね均一な最小スエージ径Ｄａの真直のスエージ孔部
分７０を備えている。スエージ空洞５７の真直の孔部分７０はカラーの胴部分６
１のスエージされる長さの著しい部分に亘ってカラーの胴６１と過度に係合する
に十分な軸線方向の長さを有している。このように、スエージ空洞５７の背後に
おいてカラーの胴６１の半径方向内方にスエージ下部分の跳ね返りが最小となる
。同時に、スエージの間のカラーの材料の前方向軸線方向の押出しが促進されて
そのような押出しによって増大する最終的な締付け荷重を達成する。鼻組立体４
５とスエージ空洞５７の全体形状とは前記の特許第′８５２号に示すタイプの締
結具を取り付けるために以前使用されてきたものと基本的に同じでよい。

【００４１】前述のように、カラーの胴６１をスエージするに要する相対的な軸線方向荷重
は均一な直径の真直のカラーの孔部分４９とロック溝２６の頂７１との間の空隙
Ｒｃを減少させることによって最小にされる。

【００４２】本発明において、この半径方向の空隙Ｒｃは図７に示すタイプの従来のロック
ボルトのそれの約半分まで半径方向に著しく減少されている。この点に関して、
弧状端部６８と組み合わせて広がったカラー部分６７によって提供される保持力
は真直なカラーの孔部分４９とロック溝の頂７１との間の空隙が最小とされたこ
と、真直なカラー胴部分６９の肉厚ｔが最小とされたことを考慮しても更に重要
である。しかしながら、最小とされた内径ＩＤによって提供される緊密な半径方
向空隙のため、外径Ｄｃは所望の容積を提供するに必要な肉厚ｔを減少させるこ
とができる。図５を参照。このように、内径ＩＤと外径Ｄｃとは以下説明する、
スエージのために必要なカラーの材料の容積およびロック用溝の所望量の充填を
提供しながらもスエージ荷重を所望程度減少させるカラーの胴６１の所望の肉厚
ｔを提供するように選択される。典型的な値のチャートを参照されたい。

【００４３】図４Ａから最良に判るように、ロック溝２６のねじの谷底６２は広幅の構造で
あり、綿密に近似化された流線形の底形状を有している。本発明の一形態におい
て、この形状は全体的に前記特許第′８５２号に記載のタイプおよび、またその
締結具の商業形態において使用されているものと基本的に同じタイプのものであ
る。しかしながら、本発明のその他の形態においては、ロック溝の谷の底と肩と
は以下説明する目的のために若干修正されている。環状の肩６０によって分離さ
れている谷の底６２は該谷の底６２の基部における谷底部分７２によって画成さ
れるものと考えてよい。該谷底部分７２は一端において先導の遷移部分すなわち
フランク部分６４によって、他端において後方遷移部分すなわちフランク部分６
６において接続されている。前記遷移部分６４および６６は丸みのついた接続部
によって谷底部分７２に介入する。流線形に近似化するために、谷底部分７２は
全体的に楕円形である。しかしながら、カラー１４の材料が前記谷底部分７２と
圧縮係合するように完全にスエージされないので、楕円形以外の形状を使用して
もよい。しかしながら、スエージされたカラーの材料による係合領域における流
線形は減少したスエージ荷重においてスエージされた材料が流れ易くする上で重
要である。

【００４４】前述のことの他に、ロック溝２６は更に以下のものによって規定される。１．Ｐは一連のロック溝２６の間のピッチであり、２．ｈは谷底６２の深さ（あるいはねじを切ったピンに対するねじの深さ）で
あり、３．Ｄｒは引張り荷重がそれに亘って加えられる谷底６２の有効直径（あるい
はねじを切ったピンに対するねじの直径）であり、４．Ｄｕはピンの肩６０の頂７１の直径（あるいはねじを切ったピンの頂によ
って画成される直径）である。

【００４５】本発明の一形態において、後方遷移部分すなわちフランク部分６６はピン１２
の軸線Ｘａに対して横方向の平面によって鋭角Ａｔとなるように提供され、一方
先導遷移部分すなわちフランク部分６４はより大きな角度Ａｌとなるように提供
されている。先導遷移部分６４における角度Ａｌはスエージング時のカラー１４
の材料が流れ易くし、一方後方遷移部分６６の鋭角Ａｔはスエージされたカラー
の材料を封じ込む強化作用を提供する。強化作用はカラーの押出しあるいは伸張
を工作物１８および２０に対する締付け荷重に変換し易くし、また、取り付けら
れた締結具１０に対する引張り荷重に抵抗し易くする。典型的な値の表を参照さ
れたい。

【００４６】スエージングの間カラー１４の材料が流れ易くするために、弧状の遷移部分６
３が肩６０の頂７１と先導遷移部分６４との間に設けられている。更に、丸みＲ
１が肩６０の頂７１と後方遷移部分６６との間に設けられている。弧状部分６３
と丸みＲ１とはスエージするためにスエージ空洞５７によってカラー１４に加え
る必要のある半径方向の圧縮力を低減し易くし、従って、スエージングの間カラ
ー１４と半径方向に過度に係合するようにスエージ空洞５７を軸線方向に動かす
のに要する相対的な軸線方向の力を低減し易くする。このことは前記特許第′８
５２号に従って作られた締結具に利用されるものと全体的に同じ形状である。

【００４７】本発明による締結具の構造により、各谷底６２の深さｈはピン１２のロック溝
２６の頂７１の頂径すなわち大径Ｄｕに対する深さｈの所望の最小比を提供する
ように選択しうる。この点に関して、溝の深さｈの主要な基準の一つは谷底部分
７２がスエージされたカラーの材料と部分的に空隙を有する関係に依然としてあ
る間にスエージングの後カラー１４の材料を受取り、かつ保持するに十分実用的
に深くあることである。本発明の一形態において、約０．０３×Ｄｕから約０．
０３３×Ｄｕの間の溝の深さｈが適当であった。そのような溝によって、谷底直
径、すなわち小径Ｄｒは所定の頂径Ｄｕを有するピンに対して最大化される。典
型的な値のチャートを参照されたい。このことによって、ピン１２の引張りによ
る不具合は最大とされた場合に頂径Ｄｕより極僅かに小さい谷底径Ｄｒに亘って
発生するので所定の材質のピン１２は利用しうる最大の引張り強度を概ね有する
。幅を広げた最大の谷底の直径Ｄｒもまた、所望の疲労寿命を提供する。同時に
、谷底６２が広く、かつ谷底部分７２において流線形あるいは楕円形に似ている
とすれば低い応力集中係数をもたらし、これが更に疲労寿命を助勢する。

【００４８】カラー１４にはロック溝２６中へスエージされたとき谷底６２を充たすのに必
要なものより小さい容積を備えている。このように、この構造もまた、前述の特
許第′８５２の締結具とは著しく相違している。ここでは、スエージされたカラ
ー１４は谷底６２を詰めすぎず、あるいは完全に充たすことはなく、一実施例に
おいては、谷底６２の充填パーセントは深さｈの約９５％未満であり、約７０％
から９０％の範囲にあることが好ましい。この点に関して、７０％を著しく下回
る充填率は所望の予荷重を提供せず、一方９０％を著しく上回る充填率は過度に
高い取付け荷重をもたらし、それは早期故障を阻止するにはより大型で、強力な
破断定溝４０を要し、かつ（または）より大型で、重厚な取付け工具を必要とす
る。広幅溝構造を使用すれば、少なくともピッチ径までの充填が望ましいと考え
られている。ピッチ径はロック溝２６を転造する前の転造ピンブランクの直径と
して規定しうる。

【００４９】一実施例において、スエージすべきカラーの胴６１の部分はスエージ許容範囲
内の溝２６を部分的に充たすに要するものよりも大きな事前スエージ容積を有す
るように選択される。スエージ許容範囲はアンビル部分５６のスエージ空洞５７
の真直部分７０の最小直径Ｄａとピン１２のロック溝２６の直面部分によって画
成される円筒形部分とによって画定しうる（図１から図４までを参照）。この点
に関して、スエージ許容範囲の容積はロック溝２６を転造する前のピッチ径ある
いはピンブランクの径とスエージ空洞５７の真直部分７０との間の容積であると
考えることができる。しかしながら、スエージングの間、カラーの胴６１の材料
の一部が軸線方向の押出しおよび伸張において移動するが、これは工作物１８、
２０に対する最終の締付け荷重の大きさを高め、同時にロック溝２６が完全に充
たされないようにする。その結果、カラーの胴６１の材料がスエージングの間ロ
ック溝の谷底６２の谷底部分７２と完全に係合せず、かつそれに対して圧縮され
ず、そのためカラーの胴６１は著しく低下した相対的な軸線方向荷重においてス
エージすることが可能である。これは過剰容積パーセントが著しく大きく、カラ
ーの材料がロック溝の谷底と完全に係合し、かつそれに対して圧縮される前記の
特許第′８５２号および同第′０９６号に記載の締結具とは対照的である。他方
、図７および図７Ａに示す従来の締結具によれば、カラー１１４の事前スエージ
容積はスエージ許容範囲における容積よりも大きいが、カラー材料は谷底に対し
て圧縮されない。

【００５０】ピン１２は引張り時の圧潰あるいは過度の撓み、あるいは圧縮性のスエージ荷
重による折損に耐えるようカラー１４の硬度に対して十分な硬さであることが望
ましい。このように、本発明の一形態において、等級５の締結具に対して、例え
ば、ピン１２はＡＩＳＩ１０３８鋼、あるいはＡＩＳＩ１５４１鋼、あるいは約
Ｒｃ２４から約Ｒｃ３５までの硬度と、少なくとも約１２０ＫＳＩの極限引張強
度を有する同じ等級に対してその他の匹敵しうる材料から作ればよい。カラー１
４はＡＩＳＩ１０１０の炭素鋼から作り、約Ｒｂ６５から約Ｒｂ８５の間と、少
なくとも約６０ＫＳＩの極限引張強度まで熱処理すればよい。このように、ピン
１２は実質的に降伏することなくカラー１４に対する望ましい高度の予荷重とス
エージ荷重との双方を許容するに十分な硬度を有している。更に、カラー１４は
例えば水溶性のポロエチレンワックスあるいはセチルアルコールのような従来の
潤滑剤で塗装することが可能である。カラー１４はまた亜鉛メッキしてもよい。
このことによってスエージ荷重を所望の低レベルに保ち易くし、またスエージ空
洞５７の摩耗を最小にする。

【００５１】このように、カラー１４の胴６１は十分な厚さｔを、従って十分なカラーの材
料が伸張時軸線方向に確実に流れるようにする容積とを備えている。同時に、ス
エージされたカラーは十分な肉厚を、従って十分な強度を有しており、そのため
ピンの肩６０とスエージングの間に形成されるカラーの肩とは接合部に対する設
計引張荷重に達するにつれて概ね完全に係合状態に留まる。この点に関して、カ
ラーの胴６１の必要とされる肉厚ｔはより大きな直径の締結具に対しては増大し
、より小径の締結具に対しては減少させる。典型的な値のチャートを参照された
い。

【００５２】前述のように、本発明によるスエージタイプの締結具は主として、例えば図７
に示す従来のスエージタイプの締結具のそれのような適用において使用するよう
に設計されている。図７の説明において、全体的あるいは部分的に図１から図４
までに示す実施例におけるものと類似の要素には１００を加えた同じ表示を与え
ており、特記なき場合、全体的に同じ構造を有している。

【００５３】さて、図７を参照すれば、締結具１１０はピン部材１１２とチューブ状のカラ
ー１１４とを含み、かつ中心軸線Ｘａ′を有している。ピン部材１１２は、相互
に固定するようにそれぞれ加工物１１８および１２０の開口１１６および１１７
を貫通している細長い胴部１１５を有している。前記胴部１１５の一端における
突出した頭部１２２が加工物１１８の裏側面１２３と係合する。胴部１１５は整
合した孔１１６、１１７内に位置して滑らかな円筒形の胴部分１２４を有してい
る。真直の胴部分１２４に隣接して、複数の環状のロック溝１２６を備えたロッ
ク用の胴部分１２５がある。環状の遷移部分１２８がロック用胴部分１２５を真
直の胴部分１２４に接続する。

【００５４】引張り用胴部分１４１は複数の環状の引張り用溝１４４が続く真直の環状ラン
ド１４２を含む。直径Ｄｂ′を有する破断溝１４０はロック部分１２５の環状の
ランド１４２と引張り部分１４１との間に位置している。ランド１４２および引
張り用溝１４４とを含む引張り部分１４１は真直の胴部分１２４の直径と概ね同
じであるロック用溝１２６の頂部１７１の直径Ｄｕ′に対して僅かに小さい頂径
Ｄｐ′を有している。引張り用溝１４４は、前述した工具４８のそれと類似の全
体構造でよい工具１４８によって把持するようにされている。しかしながら、締
結具１１０を取り付けるためより高いスエージ荷重が必要とされるので、工具１
４８は工具４８よりも大型で、かつ重厚のものである。この点に関して、スエー
ジアンビル部分１５６の真直の空洞部分１７０の直径Ｄａ′はスエージ孔部分７
０の直径Ｄａよりも小さい。

【００５５】カラー１１４は貫通孔１６５を有し、一端において大径のベアリングフランジ
１５９で終わっている円筒形の胴部分１６１を含む。カラーの胴部分１６１は全
体的に均一な肉厚ｔ′を備えた全体的に均一に円筒形である真直の胴部分１６９
を有する。胴部分１６９は外端において、小さくした肉厚ｔ″まで弧状に半径方
向内方に延び、テーパが付けられている外面を有する外方の胴部分１６７で終わ
っている。このように、外面における弧状の胴部分１６７のテーパ角度は、胴部
分６７の角度Ａｄと比較してマイナスである角度Ａｄ′である。また、孔部分１
４９の半径方向内面はテーパが付けられていないため、角度ＡＤ′は零であり、
従って図面には示していない。更に、貫通孔１６５は真直の胴部分１６９を貫通
している全体的に均一な直径ＩＤ′の真直孔部分１４９と外側の弧状の胴部分１
６７とを有している。真直の孔部分１４９はその内端においてフランジ１５９に
おける大径の皿孔部分１５５で終わっている。

【００５６】ここで、取り付けのための相対的な軸線方向の力が、ジョー１５０を引張り用
溝１４４と係合させ、かつスエージ空洞１５７の概ね真直でテーパの付いた導入
端１６８をカラーの胴１６１の外方の胴部分１６７の弧状で半径方向内方に延び
ている面と係合させることによってピン１１２とカラー１１４との間に加えられ
る。スエージ空洞１５７のテーパ付きの端１６８と共にカラーの胴部分１６７の
半径方向外側の弧状面が締結具１０の広がった胴部分６７の最小とされた導入距
離ｄｄとは対照的に長くされた導入距離ｄｄ′を提供する。しかしながら、ここ
ではロック用溝１２６中へスエージングすなわちスナッビング（抑制）を開始す
ることからの抵抗あるいは保持力の所定の大きさがより大きな空隙距離Ｒｃ′と
より大きな内径ＩＤ′とによって達成され、外径Ｄｃ′はカラー胴部分６９の外
径Ｄｃと概ね同じである。しかしながら、保持力の大きさはより小さい空隙距離
Ｒｃとより小さい内径ＩＤとを有する締結具１０のそれと基本的に同じである。
しかしながら、カラー胴部分１６１の肉厚ｔ′はカラーの胴部分６１の肉厚より
も小さい。典型的な値の表を参照されたい。

【００５７】このように、前述のようにカラーの胴部１６１をスエージするに要する相対的
な軸線方向の荷重は部分的にはより大きな内径ＩＤ′と均一な直径の真直の孔部
分１４９とロック用溝１２６の頂１７１との間のより大きな距離Ｒｃ′とのため
に著しく大きい。このように、図７に示す締結具１１０のタイプの典型的な従来
の１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）のロックボルトにおいては、カラ
ー孔１６５の真直の孔部分１４９とロック溝の頂１７１との間の各側における半
径方向の空隙Ｒｃ′は半径方向に約０．０５３センチメートル（０．０２１ｉｎ
ｃｈｅｓ）すなわち直径方向な全体で約０．１０６センチメートル（０．０４２
ｉｎｃｈｅｓ）である。本発明による締結具１０においては、半径方向の空隙Ｒ
ｃは約０．０２８センチメートル（０．０１１ｉｎｃｈｅｓ）まで、直径方向に
は全体で０．０５６センチメートル（０．０２２ｉｎｃｈｅｓ）まで著しく低減
する。より大きな空隙Ｒｃ′、内径ＩＤ′および所望のスエージおよびロック用
溝を充填するための必要な量のカラー材料を提供するに要するｔよりは小さい肉
厚ｔ′であっても、カラーの胴部分１６１をスエージするに要する相対的な軸線
方向の力はカラーの胴部分６１のそれより著しく大きい。更に、スエージ空洞１
５７のアンビルスロート部の直径Ｄａ′はロック用溝を十分充填するためにより
薄い肉厚のカラーの胴１６１をスエージするべくスエージ空洞５７の直径Ｄａよ
りも小さい。これはカラーの胴部１６１を適正にスエージするには著しく高度の
相対的な軸線方向の力、すなわちスエージ荷重を必要とする。更に、ロック用溝
１２６の形状、谷底１６２の幅およびスエージ時に係合すべき頂１７１の数もよ
り高度のスエージ荷重がもたらす要因である。典型的な値の表を参照されたい。

【００５８】図７Ａから判るように、ロック用溝１２６は全体的に修正された正弦波の外形
を有している。ここでは、環状の肩１６０によって分離されている谷底１６２は
、全体的に真直である先導遷移部分１６４と後方遷移部分１６６に接続されてい
る谷底１６２の基部において全体的に均一な丸みＲ４の弧状の谷底部分１７２に
よって画成されるものと考えることができる。谷底の丸みＲ４は頂部１７１の丸
みＲ５よりも大きい。しかしながら、肩１６０の幅はピッチ径に沿った谷底１６
２の幅と一般に同じであり、ピッチＰ′は締結具１０のピン１２のピッチＰより
も著しく小さい。さらに、谷底部分１７２における丸みＲ４は締結具１０の谷底
部分７２のそれよりも著しく小さく、谷底部分７２は谷底部分１７２よりも著し
く広い。このことは、カラーの胴部６１、１６１の所定の長さに対して、カラー
の胴部分６１は頂１７１よりも著しく少ない数の頂７１、およびより小さい頂の
面積と係合し、その結果スエージ時にカラーの胴部１６１が係合する頂の面積が
小さいことを意味する。同時に、谷底部分７２の幅がより大きいためカラーの胴
部分６１の材料が順方向および後方向の押出しにおいてより容易に動き、かつ流
れるようにし、所望の大きさの締付け荷重を達成し易くする。このことによって
、更に、締結具１１０に比較して締結具１０に要するスエージ荷重の大きさを低
減する。

【００５９】典型的には、約３．６パーセントの頂径Ｄｕ′に対する溝の深さｈ′の比ｈ
′／Ｄｕ′×１０²が使用されてきた。また、ロック用溝１２６は完全に充填さ
れず、典型的には溝の深さｈ′の約４０％から６０％の間までが充填される。こ
れは、約３．２％のｈ／Ｄｕ×１０²の比を有し、溝の深さの約７０％から９０
％の間まで充填されるロック用溝２６を備えたピン１２とは対照的である。しか
しながら、その他の形態に種々パーセントの充填率で種々の深さおよび外形の広
幅のロック用溝を使用することも可能であることが判る。

【００６０】その結果、同じ等級あるいは強度に対する締結具１１０と比較して締結具１０
に対しては約２５％から約４０％までスエージ荷重を低減する。この点に関して
、締結具１０によって達成される工作物１８、２０に対する最終的な締付け荷重
はスエージ荷重の約１６０％であり、一方締結具１１０に対してはスエージ荷重
は約１３０％である。そのため、このことによってピン１２の破断溝４０の直径
Ｄｂをピン１１２の直径Ｄｂ′の約８０％まで低減することを可能とする。この
ことはまた、引張り部分１４１の直径ＤＰ′およびサイズに対して引張り部分４
１の直径ＤＰおよびサイズを全体的に約８０％まで低減するように促進する。こ
の結果、破断溝１４０の破断に対して、破断溝４０の破断に要する最終的な取付
け荷重を著しく低減する。このことによってまた、ピン１１２の引張り部分１４
１の重量に対してピン１２の引張り部分４１の重量を約４０％低減させ、対応し
て材料費も節減させる。

【００６１】その結果、取付け工具４８のサイズは小さくでき、その結果工具１４８の重量
と比較して約４０％重量を対応して低減させる。

【００６２】ピン１１２はまた、引張り時の圧潰あるいは過度の曲げ、あるいは圧縮スエー
ジ荷重からの破断に耐えるようカラー１１４の硬度に対して十分硬くなるように
構成されている。このように、等級５のタイプの従来の締結具１１０の一形態に
おいて、例えばピン１１２はＡＩＳＩ１０３８鋼、あるいはＡＩＳＩ１５４１鋼
あるいは約Ｒｃ２４からＲｃ３５までの硬度と、少なくとも１２０ＫＳＩの極限
引張強度を有する同じ等級のその他の匹敵する材料から作ることができる。カラ
ー１１４はカラー１４に対するものより低い硬度範囲である約Ｒｂ６０から約Ｒ
ｂ７５までの間まで熱処理されたＡＩＳＩ１０１０鋼から作ることができる。更
に、カラー１１４は例えば水溶性のポリエチレンワックスあるいはセチルアルコ
ールのような従来の潤滑剤で塗布することができる。

【００６３】このように、本発明による締結具は前述した従来のスエージタイプの締結具あ
るいはその他のスエージタイプの締結具と完全に対照的である。この点に関して
、本発明による締結具では、肉厚ｔは肉厚ｔ′よりも大きいものの、依然として
前述のように所望のパーセントの溝の充填および押出しを提供するに必要な容
積の材料を有しながらも最小となるように選択された。この点に関して、肉厚ｔ
は特許第′８５２号の締結具に対するものよりも小さい。また、カラーの孔６５
の直径ＩＤと円筒形胴部６１と、ロック用溝２６の肩６０の頂７１の直径Ｄｕと
の間の空隙Ｒｃが最小とされる。肉厚ｔを選択し、空隙Ｒｃを最小にすることに
よってカラー１４の外径Ｄｃと内径ＩＤもまた、小さくされ、その結果必要なス
エージ荷重の大きさを低減あるいは最小にする。ロック用溝２６の充填し過ぎを
阻止するために肉厚ｔを選択し、空隙Ｒｃを最小にすることによって、カラー１
４の胴部６１と過度に係合し、スエージのためにそれを半径方向内方に圧縮する
ようスエージアンビル空洞５７を軸線方向に移動させるのに要する相対的な軸線
方向の力の大きさを最小にする。スエージ荷重の減少をもたらす別の要因はねじ
の頂７１の幅を溝の幅より著しく小さくすることによって係合した頂７１の数と
共にカラー材料の係合量を著しく最小にしスエージの間のカラーの材料の半径方
向内方への流れを促進することによってピッチを増したより広幅のロック用溝２
６を利用することにある。例えば、本発明の一形態において、同じ長さのカラー
胴部分６１および１６１に対して締結具１１０のピン１１２の係合した頂１７１
の数と比較して締結具１０のピン１２の係合した頂７１の数が１２から７まで減
少した。この点に関して、ロック用溝２６に対して、頂の弧状部分がフランクと
交差する線に沿って全体的に測定した頂の幅Ｗｃに対する溝の幅Ｗｇの比が約２
６％であり、一方ロック用溝１２６に対して頂の幅Ｗｃ′の溝の幅Ｗｇ′に対す
る比が約４０％であると推定された。このように、たとえ頂の幅ＷおよびＷ′が
同じであったとしても、スエージされたカラーの胴部の所定の長さに対する頂の
係合の量はロック用溝１２６と比較してロック溝２６については著しく少ないこ
とが判る。この点に関して、溝の幅に対する頂の幅の比は約３０％が望ましく、
２５％以下が好ましい。

【００６４】等級５の締結具に対して前述した相対的なせん断力を有する鉄金属材料のピン
１２およびカラー１４に対して、以下の表における寸法関係が満足すべきもので
あることが判明したので、性能値の比較に続き、ピン１１２およびカラー１１４
に対して図７に示す従来の等級５の締結具との比較において、直線寸法をセンチ
メートル（ｉｎｃｈｅｓ）で提供し、一方角度寸法は度で、例えば荷重とか、引
張り強度等の力の値はポンドで示す。

【００６５】このように、呼称径１．２７センチメータ（１／２ｉｎｃｈ）から１．９１セ
ンチメートル（３／４ｉｎｃｈ）の締結具に対して、ピン１１２に対する引張り
用溝の頂径Ｄｐ′のピンの頂径Ｄｕ′の比は約９６％であったが、ピン１２に対
する引張り用溝の頂径Ｄｐのピンの頂径Ｄｕの比は約７６％から約８２％であっ
たことが判る。同時に、破断用溝の径Ｄｂ′のピンの頂径Ｄｕ′に対する比は約
５８％から約６４％であり、破断用溝の径Ｄｂのピンの頂径Ｄａに対する比は約
４４％から約５４％であった。その結果は、従来のピン１１２に対する引張り部
分１４１と比較してピン１２の引張り部分４１は著しく小さい。直径Ｄｐが直径
Ｄｕの約７０％から約８０％であり、直径Ｄｂが直径Ｄｕの約４０％から約５０
％の間である溝の構造を提供しうることが考えられる。

【００６６】先に提供した値は例示であって、締結具１０に対しては若干変動しうる。例え
ば２Ｒｃ／Ｄｕによって画定される空隙パーセントは約１．０％から約４．０％
まで変動しうる。例えば、呼称直径が１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ
）から１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動するピン１２を備え
た締結具１０に対しては、典型的な空隙の比は約２．５％から約３．８％までで
ある。また、性能の値も典型的な平均値であって、以下説明する他の形態におい
ては変動しうる。先に提供したチャートは呼称直径が１．２７センチメートル（
１／２ｉｎｃｈ）から１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する
締結具に対する値を記載しているが、本明細書で教示する概念は少なくとも約０
．６３５センチメートル（１／４ｉｎｃｈ）から約３．１７５センチメートル（
１−１／４ｉｎｃｈ）まで変動する呼称直径の締結具にも展開可能である。

【００６７】１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）の締結具１０および１１０の比較
試験において、それぞれのスエージアンビル部分５６および１５６によってカラ
ー１４および１１４のみを空気で完全に圧縮することにより、カラー１４は約２
，９４４．５キログラム（６，５００ｐｏｕｎｄｓ）の軸線方向荷重において完
全に圧縮し、一方カラー１１４は約４，３９４．１キログラム（９，７００ｐｏ
ｕｎｄｓ）において完全に圧縮したことに注目すると興味がある。カラー１４対
カラー１１４の圧縮に対する荷重のこのような低下は約３分の１であり、これは
それぞれピン１２および１１２のロック用溝２６および１２６中への完全な対比
しうるスエージ荷重の基本的に同じパーセントの減少、すなわち５，８８９キロ
グラム（１３，０００ｐｏｕｎｄｓ）対８，６０７キログラム（１９，０００ｐ
ｏｕｎｄｓ）である。このことはロック用溝の形状、カラーの幾何学的形状およ
びスエージアンビルの構成を含む前述した要素の組み合わせが各々締結具１０対
従来の締結具１１０のスエージ荷重の全体的な低減に貢献することを示している
。しかしながら、図８Ａおよび図９Ａに示すロック用溝２６ａおよび２６ｂのロ
ック用溝の形状を修正することによってスエージ荷重を更に低減することが判る
。

【００６８】スエージングに必要な相対的な軸線方向の荷重の大きさに対して工作物１８、
２０の最終の締付け荷重が著しく増加したことはカラーがスエージングされるに
つれてカラーの材料が押出しされたり、あるいは引張られることによるものであ
ると考えられる。このように、本発明の締結具１０によって、締結された接合部
において望ましい高レベルの予荷重の保持が確保可能である。

【００６９】本発明の修正形態において、螺旋状のロック用溝が示されており、図１から図
６までの実施例において示されるものと同じ外形としうる。このように、図８の
実施例は図１から図６までに示す広幅の溝２６を採用することが可能で、これら
は同時に螺旋状とすることによって最深の点において、一方の溝がそれ程深くな
い点と直径方向に対向している。このようにして、有効な直径、従って有効な面
積が若干より大きくて、その結果テンションおよび疲労において更に改良をもた
らす。同時に、充填されたロック用溝の有効数は環状のロック用溝の場合と同様
に工作物の全体厚さ、すなわち把持に対して影響しない。更に、図８に示す実施
例は前述の特許第′７５５号に示すようにねじ付きの締結具として取り付けるよ
うにされており、従って引張り工具におけるねじ付きのシンブルあるいはナット
とねじ係合する引張り用溝として螺旋状のロック溝の延長部分を利用する。

【００７０】前述のように、図８に示す実施例は図８Ａに示すように組み合わされた螺旋状
の引張りおよびロック用溝の修正形態を有するピンを利用するようにされている
。このように、図８と図８Ａとに示す実施例の説明において、図１から図４Ａま
でに示す実施例における同様の要素と類似の要素には「ａ」を後に付けた同じ数
字を付しており、特記なき限りは概ね同じものと考えてよい。

【００７１】図８Ａに示す実施例のロック用溝はスエージ荷重を更に低減し、取付け工具の
ねじ付きのシンブルあるいはナット部材による把持をし易くする形状を有し、ロ
ック用溝およびより強度の高いシンブルあるいはナット部材の双方においてねじ
の形態を使用するようにも修正されていることが判る。図８Ａに示すロック用溝
を備えたピンはカラー１４およびスエージアンビル部分５６のようなスエージア
ンビル部分とを使用するようにされている。

【００７２】ピン１２ａは、これも引張り用溝として機能し、連続した均一な螺旋状のねじ
の形態によって画成され、破断用溝を何ら介在させていないロック用溝２６ａを
有している。図８Ａから最良に判るように、ロック用溝２６ａの谷底６２ａは広
幅構造であり、全体的に滑らかな形状の谷底を有している。環状の肩６０ａによ
って分離された谷底６２ａは、一端では先導遷移部分６４aに、他端において後
方遷移部分すなわちフランク部分６６ａに接続されている谷底６２の基部におけ
る谷底部分７２ａによって画成されているものと考えてよい。滑らかな外形を提
供するために、谷底部分７２ａは全体的に広く弧状とされている。実際に、弧状
の外形は徐々に傾斜した接線方向の面によって一端において後方遷移部分６６ａ
に、他端において先導遷移部分６４ａに厳密に接続された丸みを付けた部分を含
む。先導遷移部分６４ａは全体的に弧状であり、比較的広角度で、すなわち平坦
な角度Ａ１ａで延びており、そのため頂７１ａの一部と見なしうる。

【００７３】前述したことの他に、ロック用溝２６ａは以下によって更に規定される。１．Ｐａは一連のロック用溝２６ａの間のピッチであり、２．ｈａは谷底６２ａのねじ深さであり、３．Ｄｒａはねじの谷底６２ａの有効な谷底の径であり、４．Ｄｕａはピンの肩６０ａのねじの頂７１ａの頂径である。本発明の一形態において、後方遷移部分６６ａはピン１２ａの軸線に対して横方
向の平面に対して２０度の鋭角となるように設けられ、一方先導遷移部分６４ａ
は７０度の著しく大きな角度Ａｌａとなるように設けられている。

【００７４】しかしながら、ここでは溝２６ａは後方遷移部分６６ａの近傍の点ｈｐにおい
て可成り深くなっており、従って溝の深さｈａは溝２６の深さｈよりも約３０％
大きい。同時に溝２６ａは溝２６のピッチＰよりも約４０％以上、溝１２６のピ
ッチＰ′よりも１３３％大きいピッチＰａを有する。この結果、単位長さ当たり
での例えば胴部分６１のようなカラーの胴部と係合する頂７１ａは更に少なくな
り、スエージングでのスエージ荷重が減少する。更に、最大溝深さの点ｈｐは頂
７１ａからピッチＰａの約１／３内で後方遷移部分６６ａの近傍に位置している
。このため取り付け時の引張り荷重に抵抗する拡大されたせん断平面領域を係合
線Ｌに沿って提供し、また引張りシンブルあるいはナット２０２のねじ２１２が
より大きなせん断領域および強度を有し易くする。係合線Ｌは溝２６の深さｈと
概ね等しい、深さｈａの約８０％の深さの点に位置している。ピッチＰａおよび
溝の幅Ｗｇａが増大したため、先導および後方遷移部分６４ａ，６６ａへの全体
的に滑らかな接続は依然として提供しながらも深さｈａを増すことができる。同
時に、谷底７２ａの隣接部分は、１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）の
呼称直径締結具に対しては約７０度である、比較的広い角度Ａｔａ′によって後
方遷移部分に接続されている。しかしながら、ロック用溝２６および２６ｂの谷
底７２および７２ｂの同様に位置した部分と比較すると前記角度Ａｔａ′は比較
的鋭角であることが判る。このことによって十分な容積のロック溝の材料が望ま
しくない程度に低い軸線方向の荷重における変形に抵抗することによって完全に
スエージした後の押出しにおいてカラーの胴部６１ａがナットあるいはプルシン
ブル２０２と係合するのを排除するに十分な空隙がスエージングの開始時に保持
される。

【００７５】先導遷移部分６４ａおよび後方遷移部分６６ａとはそれぞれ小さくした丸みＲ
ｌおよびＲｔによって谷底部分７２ａに接続されることによって、谷底部分に隣
接する部分が軸線方向および半径方向に僅かにずれていることに注目すべきであ
る。このことによってカラーが頂７１ａ上でスエージされるにつれてカラーの材
料に対して空間を提供することによってスエージ荷重を低減し易くするもと考え
られる。この点に関して、一構造形態において、丸みＲ１は頂７１ａから深さｈ
ａの約１８％のところで位置しており、一方丸みＲｔは深さｈａの約４７％の所
に位置していた。同時に、ロック用溝２６ａに対して頂の幅Ｗｃａの溝の幅Ｗｇ
ａに対する比は約２０％と見積もっていた。この点に関して、頂の幅Ｗｃａと溝
の幅Ｗｇａとは先導遷移部分６４ａの角度Ａｌａがより大きいこを考えて丸みの
点Ｒｌにおいて採択した。この場合、これはスエージングのための初期係合の有
効領域を表わすものと考えられる。先導遷移部分６４ａの角度Ａｌａと丸みＲｌ
のずれとはスエージ中のカラー１４ａの材料の流れを促進し、一方後方遷移部分
６６ａの角度Ａｔａがより鋭角であることによって前述のように機能するようス
エージされたカラーの材料を封じ込む強化作用を提供する。

【００７６】ロック用溝２６の肩６０に関して前述したように、スエージングの間のカラー
１４のようなカラーの材料の流動が弧状の頂７１ａおよび肩６０ａによって助勢
される。

【００７７】前述のように、ロック用溝２６ａのピッチＰａはロック用溝２６のピッチＰよ
りも大きいので、所望の締付け荷重および最終の引張り荷重を提供し、かつ保持
するに十分な数のピンの肩６０ａが確実に係合するようにするために例えば胴２
４のような僅かにより長いカラーの胴部が必要とされる。取り付けのためにピン
１２ａに相対的な軸線方向の力を加えるために、取付け工具のねじを切ったナッ
ト部材の適合するねじが後方遷移部分６６ａと係合することによって基本的に係
合し引張り荷重を加える。前述のように、溝２６ａの構造が係合のための大きく
、半径方向に深い面を提供することによって、同時に所定の大きさの軸線方向の
荷重に対して係合を必要とするねじの数を少なくしピン１２ａの胴１５ａの長さ
および引張り工具に付属するナットあるいはシンブル部材のサイズを低減するこ
とができる。このことは、破断用溝が何ら破断される必要がないので最終の取り
付けが完全にスエージした時点で基本的に完了するという事実によっても更に助
勢される。同時に、スエージ時での谷底６２ａの充填深さは約６０％から８０％
であって、これは例えば谷底６２のような谷底に対するもの、すなわち７０％か
ら９０％までよりも全体的に小さい。しかしながら、ここで充填パーセントは谷
底７２ａの中心からずれた点ｈｐにおいて測定した最大の溝深さｈａに対して測
定したものであることに注目すべきである。

【００７８】以下の表はカラー１４のような対応するカラーと、例えばスエージアンビル部
分５６のようなスエージ部分を備えたスエージアンビルと共に使用するピン１２
ａの典型的な寸法を列挙している。前記寸法は典型的な平均の性能値を有する呼
称直径１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）の等級５の締結具に対して提
供したものである。

【００７９】前記の表は呼称直径１．５９センチメータ（５／８ｉｎｃｈ）を有する締結具
の値を記載したものであるが、本明細書で教示される概念は少なくとも約０．６
３５センチメータ（１／４ｉｎｃｈ）から約３．１７５センチメータ（１−１／
４ｉｎｃｈ）までの変動する呼称直径の締結具に対しても展開可能であることを
理解すべきである。

【００８０】図８Ａに示す螺旋状のロック用溝２６ａの構造であるが、内部駆動を有するピ
ンと共に使用するようにされた構造の別の修正形態が図９Ａに示されている。従
って、図９Ａに示す実施例の説明においては、図１から図４Ａまで、および図８
Ａに示す実施例における同様の要素と類似の要素は文字の後に「ｂ」を加えて同
じ数字で指示しており、特記なき限り、概ね同じと考えてよい。谷底の深さは十
分な強度の内部駆動ねじの構造を促進するために最小となるように選択されるこ
とが判る。

【００８１】図９Ａから判るように、ロック用溝２６ｂの谷底６２ｂは広く、相対的により
浅い構造であり、谷底６２ｂは全体的に流線形の形状を有している。環状の肩６
０ｂによって分離されている谷底６２ｂは谷底６２ｂの基部における谷底部分７
２bによって画成されるものと考えてよく、該部分は一端において先導遷移部す
なわちフランク６４ｂに、他端において後方遷移部すなわちフランク部分６６ｂ
に接続されている。流線形に近似させるために、谷底部分７２ｂは一般的に広く
弧状にされている。

【００８２】前述のことに加えて、ロック溝２６ｂは以下によって更に規定される。１．Ｐｂは一連のロック溝２６bの間のピッチであり、２．ｈｂは谷底６２ｂのねじ深さであり、３．Ｄｒｂはねじの谷底６２ｂの有効谷底径であり、４．Ｄｕｂはピンの肩６０ｂのねじの頂７１ｂの頂径である。

【００８３】本発明の一形態において、後方遷移部６６ｂと先導遷移部分Ａ１ｂとはピン１
２ｂの軸線に対して横方向の平面に対して約２０度である同じ鋭角Ａｔｂおよび
Ａｌｂにあるように提供された。先導および後方の遷移部分は相対的に大きな丸
みＲ６により頂７１ｂにおいて接合された。

【００８４】溝２６ｂは溝２６ａのピッチＰａと概ね同じピッチＰｂであり、従って溝２６
のピッチＰよりも約４０％、溝１２６のピッチＰ′より約１３３％大きい。この
結果、スエージングにおいて例えば胴６１のようなカラーの胴部と係合する単位
長さ当たりの頂７１ｂの数が少なくなり、そためスエージ荷重が減少する。ピッ
チＰｂが増し、谷底部分７２ｂが全体的に均一であるため、先導および後方の遷
移部分６４ｂ，６６ｂに対する全体的に滑らかで、丸みの付いた接続部を有しな
がら浅い深さｈｂを提供することができる。

【００８５】先導遷移部分６４ｂと後方遷移部分６６ｂとは各々小さくした丸みＲ７によっ
て谷底部分７２ｂに接続されており、谷底部分の隣接する部分は軸線方向および
半径方向に僅かにずれている。このことによってカラーが頂７１ｂに亘ってスエ
ージされるにつれて、カラーの材料に対して空間を提供することによってスエー
ジ荷重を低減し易くする。この点に関して、一構造において、丸みＲ７は頂７１
ｂから深さｈｂの約６０％のところで位置している。同時に、ロック用溝２６ｂ
に対する有効頂の幅Ｗｃｂの有効溝幅Ｗｇｂに対する比は約１６％で、これは締
結具１０および１０ａに対する対応する比よりも小さい。このことによってスエ
ージ荷重の大きさを更に低減するよう助勢する。先導および後方遷移部分６４ｂ
および６６ｂの鋭角ＡｌｂとＡｔｂならびに丸みＲ７のずれとによって前述のよ
うにスエージされたカラーの材料を包含する強化作用を提供しながらもスエージ
ングにおいてカラー１４ｂの材料の流動性を促進する。

【００８６】スエージング中の例えばカラー１４のようなカラーの材料の流れはまた、頂７
１ｂの滑らか丸みＲ６によっても助勢される。

【００８７】前述のように、ロック用の溝２６ｂのピッチＰｂはロック用溝２６のピッチＰ
よりも大きいので、所望の締付け荷重を提供し、かつ保持するに十分な数のピン
の肩６０ｂが確実に係合するようにするために例えば胴２４のような僅かにより
長いカラーの胴部が必要とされる。

【００８８】谷底６２ｂの充填深さは深さｈｂの約５０％から７０％である。前述のように
、谷底６２ｂの深さｈｂは、螺旋状に形成されロックおよび引張り用溝の組み合
わせとして使用された場合のピン１２ａのロックおよび引張りの溝２６ａを組み
合わせたもの（図８Ａ）の谷底６２ａの深さｈａおよびピン１２の溝２６の谷底
６２の深さｈよりもわずかに小さい。図９および図９Ｂに示すように、深さｈｂ
は内部駆動のための十分な強度の内部の螺旋状の引張り溝を形成しやすくするよ
うに選択される。

【００８９】さて、図９および図９Ｂを参照すれば、ピン１２ｂは胴１５ｂの端に孔７５を
有している。孔７５には複数の螺旋状の引張り溝７７が設けられている。螺旋状
の引張り溝７７には谷底７９よりも広幅である頂７８が設けられている。このこ
とによって、ねじを切ったスピンドルの適合するねじと係合するように比較的広
いせん断領域を提供する。ねじを切ったスピンドルはピン１２ｂよりも高強度の
鉄金属材料で作ることが可能で、内部引張りねじ７７よりも小さいせん断領域を
係合ねじに亘って必要とする。本発明の一形態において、頂７８の幅は谷底７９
の幅よりも約５０％より長い。

【００９０】また、溝２６ｂの深さｈｂは内部の引張りねじ７７の頂７９と外部の溝２６ｂ
の谷底部分７２ｂとの間で最大の半径方向の壁厚さｔ５を提供し易くすることが
判る。そうすれば、このことによって例えばカラー１４のようなカラーに対する
スエージ荷重に耐えるに十分な圧縮強度をねじ付きの孔７５の胴１５ｂの領域に
提供する。

【００９１】前述の特徴はスエージ荷重の大きさの低減に貢献し、これは引張り用ねじ７７
を介して内部駆動の使用を促進する。

【００９２】孔７５の引張りねじ７７の螺旋ねじの形態はロック用溝２６ｂの螺旋形態のそ
れとは勝手違いである。このように取り付けの間、もしもピン１２ｂが工作物の
開口において旋回を始めたとすれば、引張りねじ７７の左側の螺旋状ねじの形態
がピン１２ｂを時計方向に旋回させ、これは以下説明するカラー１４ｄ，ｅまた
はｆのようなカラーの限定されたねじにピン１２ｂを締め付けようとする。この
ように、初期係合の間ピン１２ｂがカラーから緩もうとする傾向は何らない。こ
の点に関して、ねじ付きの孔７５によって提供される内部駆動により、ロック用
溝２６ｂは螺旋状である代わりに環状としてよいが、以下述べる理由から概ね同
じ外形および谷底深さでよい。この場合、可撓性タブ９０を備えた、以下述べる
カラー１４ｃを初期の事前組立てに対して使用可能である。

【００９３】以下の表は例えばカラー１４のような対応するカラーおよびスエージアンビル
部分５６のようなスエージ部分を備えたスエージアンビルと共に使用するピン１
２ｂの典型的な寸法を列挙している。しかしながら、典型的な平均性能値を有す
る呼称径１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）の等級５の締結具に対する
寸法が提供されている。

【００９４】このように、本発明の種々の形態を検討すると、約０．１５０から約０．３０
の間のピンの頂の有効幅のピンの溝の有効幅に対する比が呼称径が１．２７セン
チメートル（１／２ｉｎｃｈ）から１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）
である締結具のピンに対して望ましい。前記の比はより大きな、あるいはより小
さな呼称径を有する締結具に対して僅かに小さく、あるいは大きくすることが可
能で、従って本明細書で教示された概念は広範囲の呼称直径を有する締結具にも
展開可能である。

【００９５】図示し、かつ説明した本発明による締結装置の性能は図７および図７Ａに示す
従来技術による締結具に対して著しく改良されている。比較データについての前
記の表はこの改良を示しているが、顕著な改良は更に図１２Ａ−図１２Ｄのグラ
フに示されている。これらのグラフの各々は実線でスエージ荷重を示し、その結
果の締め付け荷重を時間との対比で点線で示している。前記グラフの全ては同じ
サイズの１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）の等級５に匹敵する締結具
に対するものであり、図１２Ａのグラフは図１から図４Ａまでと、図５および６
に示す締結具のものであり、図１２Ｂのグラフは図８および図８Ａに示す締結具
のものであり、図１２Ｃのグラフは図９、図９Ａに示す締結具のものであり、図
１２Ｄは図７および図７Ａに示す従来の締結具のものである。前記グラフの性能
値は前記表に記載の典型的な平均的な性能値から若干変動しうることが判る。

【００９６】図１２Ａにおいて、締結具１０に対して、工作物に対する９，０６０キログラ
ム（２０，０００ｐｏｕｎｄｓ）から１０，４１９キログラム（２３，０００ｐ
ｏｕｎｄｓ）の締付け荷重は約６，０７０．２キログラム（１３，４００ｐｏｕ
ｎｄｓ）のスエージ荷重により到達していることが判る。図１２Ｂは締結具１０
ａに対して、９，９６６キログラム（２２，０００ｐｏｕｎｄｓ）の締付け荷重
が約４，９８３キログラム（１１，０００ｐｏｕｎｄｓ）のスエージ荷重によっ
て達成されることを示している。図１２Ｃはロック用溝２６ｂを備えた締結具に
対して、１０，８７２キログラム（２４，０００ｐｏｕｎｄｓ）の締付け荷重が
４，７５６．５キログラム（１０，５００ｐｏｕｎｄｓ）のスエージ荷重によっ
て達成されることを示している。しかしながら、図１２Ｄは対比しうる従来の締
結具１１０に対して９，５１３キログラム（２１，０００ｐｏｕｎｄｓ）の締付
け荷重が約８，３８０．５キログラム（１８，５００ｐｏｕｎｄｓ）のスエージ
荷重によって達成されることを示している。図１２Ａおよび図１２Ｄのグラフに
示されているスエージ荷重および締付け荷重のその後の更なる上昇はピンを破断
するに要する荷重の余分の量、すなわち図１２Ａに示す締結具１０に対する約８
，１５４キログラム（１８，０００ｐｏｕｎｄｓ）と対比して図１２Ｄに示す締
結具１１０に対して約１２，２３１キログラム（２７，０００ｐｏｕｎｄｓ）ま
での余分の荷重の大きさがもたらす結果である。

【００９７】図１２Ａから図１２Ｃまでに示す性能グラフは図１２Ｄに示すように従来の締
結具１１０のそれよりも著しく低い傾斜を有するスエージ荷重曲線を示すことに
注目することが重要である。実際に、ロック用溝２６ａおよび２６ｂの図１２Ｂ
および図１２Ｃに示すグラフのスエージ荷重曲線は更に低い傾斜を有し、ピッチ
ＰａおよびＰｂがより広く、かつＷｃａ／ＷｇａおよびＷｃｂ／Ｗｇｂの比が低
い結果概ね平坦である。図１２Ａから図１２Ｃまでに示すスエージ曲線の下の面
積が低減したことは従来の締結具の図１２Ｄに示すスエージ曲線とは対照的にス
エージに必要なエネルギが全体的に顕著に低減したことを示している。

【００９８】本発明によって作られ、サイズおよび（または）長さが減少した引張り部分お
よび（または）ピンテールを有する締結具では、取り付け準備のために工作物に
先ず事前組立てする場合ピンとカラーとを一緒に保持するための手段を提供する
ことが望ましい。従って、カラーには１９８９年３月２１日スミス（Ｓｍｉｔｈ
）に対して発行された米国特許第４，８１３，８３４号に全体的に示す可撓性の
事前組立てのタブを設けることができる。そのような構造が図１０に示すように
カラーにおいて示されている。図１０に示すカラーの説明において、図１から図
６までに示すようにカラー１４におけるスエージアンビル部分５６の同様の要素
と類似の要素は文字の後に「ｃ」を追加して同じ数字で表示しており、特記なき
限り同じ構造である。

【００９９】さて、図１０を参照すれば、カラー１４ｃは円筒形の胴６１ｃと貫通孔６５ｃ
とを備えた大径のフランジ５９ｃを含む。カラーの胴６１ｃは全体的に均一な肉
厚を備えた全体的に均一な円筒形状であり、真直の胴部分６９ｃを有し、該胴部
分６９はその外端で前述した保持機能を提供する半径方向外方に広がった胴部分
６７ｃで終わっている。貫通孔６５ｃはフランジ５９ｃの近傍で大径の皿孔部分
５５ｃで終わる全体的に均一な直径の真直の孔部分４９ｃを有している。フラン
ジ付きのカラー１４ｃは工作物の外面と係合してフランジ５９ｃを備えたピンの
胴部分の上に位置するようにされている。

【０１００】組立て用タブ９０が皿孔部分５５ｃに位置しており、限定的な周方向長さを有
している。前記の特許第′８３４号に記載のように組立て用タブ９０は可撓性の
構造であって、そのため例えばポリウレタンのようなプラスチック材料から作る
ことができる。タブ９０は例えば溝２６のようなロック用溝内に位置するに十分
な距離だけ半径方向内方に延びている。このように、一旦ロック用溝の１個に位
置すると、カラー１４ｃは関連のピンに保持される。タブ９０はフランジ５９ｃ
に対して直線にある点において皿孔部分５５ｃ内に位置している。取り付けの間
フランジ５９ｃはスエージされないので、タブ９０のこの位置はスエージすると
きカラーの胴部分６１ｃの材料でロック用溝を充填することに対して何ら影響し
ない。タブ９０は小さくされた幅部分まで半径方向内方に延びている全体的に三
角形の形状である。このことによってカラー１４ｃのピン上での動きおよびロッ
ク用溝の頂状でのタブ９０の割り出しをし易くする。勿論、タブ９０はカラー１
４ｃの反対側に位置させてもよいことを理解すべきである。タブ９０は図４Ａに
示す溝２６のような環状であるロック用溝に対して特に有用である。しかしなが
ら、タブ９０を備えたカラー１４ｃはまた、タブ９０がフランジ５９ｄの近傍に
位置されるとピン１２ｂを備えた内部駆動タイプの締結具用の図９Ａに示す螺旋
状のロック用溝２６ｂのように螺旋状であるロック用溝に対しても使用可能であ
る。

【０１０１】図８，図８Ａ，図９および図９Ａに示す螺旋状のロック用溝に関して、１９８
９年９月１９日ディクソン（Ｄｉｘｏｎ）に対して発行された米国特許第４、８
６７、６２５号に記載のもののような事前組立て、あるいはフィトアップ（ｆｉ
ｔ−ｕｐ）タイプの限定されたねじを使用しうる。事前組立てねじはカラーの一
端を膨径することによって半径方向内方に延びた限定されたねじを形成すること
によって形成される。この構造において、そのような限定されたねじを備えたカ
ラーは螺旋状のロック用溝上でのねじ作用によってピンに予め組み立てることが
できる。そのような限定的なねじはカラーの各側に形成してもよい。

【０１０２】そのような構造が図１１の破断図で示すようにカラーにおいて示されている。
図１１に示すカラーの説明において、図１から図６までと、図１０とに示すよう
にカラー１４における同様の要素と類似の要素とには文字の後に「ｄ」を追加し
て同じ数字で指示しており、特記なき限り同じ構造である。

【０１０３】さて、図１１を参照すれば、カラー１４ｄは円筒形の胴６１ｄを備えた大径の
フランジ５９ｄと貫通孔６５ｄとを含む。カラーの胴６１ｄは全体的に均一な肉
厚の全体的に均一な円筒形であり、真直の胴部分６９ｄを有し、該胴部分はその
外端で前述したように保持機能を提供する例えば胴部分６７のような半径方向外
方に広がった胴部分において終わっている。貫通孔６５ｄは大径の皿孔部分５５
ｄにおいてフランジ５９ｄの近傍で終っている全体的に均一な直径の真直の孔部
分４９ｄを有している。

【０１０４】フランジ付きのカラー１４ｄは加工物の外面と係合したフランジ５９ｄを備え
たピンの胴１５ａ，１５ｂのようなピンの胴の上に位置するようにされている。
限定された周方向の長さの雌のカラーねじ９０ｄが皿孔部分５５ｄの近傍で形成
されている。前述の特許第′６２５号に記載のような限定された事前組立てのね
じ９０ｄは皿孔部分５５ｄを備えた真直孔部分４９ｄの接合部において一体形成
された金属製の構造体である。限定されたねじ９０ｄは例えば溝２６ａ，２６ｂ
のような螺旋状のロック用溝とねじ係合するに十分な距離半径方向内方に延びて
いる。このように、カラー１４ｄは一旦ロック用溝の１個に位置すると、弾性の
組立てタブ９０と同様に関連のピンに組立てられた状態で保持される。限定され
たねじ９０ｄのこのような位置はスエージ時カラーの材料でロック用溝を充填す
ることに対して殆ど、あるいは何ら影響しない。当然ながら、限定されたねじ９
０ｄはカラー１４ｄの反対側の端にも、例えば６７のように広がった部分と概ね
直線で位置させてもよいことを理解すべきである。

【０１０５】限定されたねじ９０ｄはカラー１４ｄおよび関連のピンを工作物との予め組み
立てた状態に保持することに加えて、工作物のある程度の初期締め付けを達成し
うるように所定の範囲までとしうる。しかしながら、前述の特許第′６２５号に
よれば、雌のカラーのねじ９０ｄは、カラー１４ｄがその最終の所望の締め付け
位置まで持って来られ、例えば工具４８のような取付け工具を介してピンにスエ
ージングしうるように限定された周方向の範囲およびせん断強度となるように選
択される。従って、雌のカラーねじ９０ｄは、相対的な軸線方向の力に応答して
、カラーのスナッブあるいはピンのロック用溝中へスエージングする前のレベル
においてカラー１４ｄがピンの上を軸線方向に自在に運動し、そのような限定さ
れた雌ねじ９０ｄがない場合のカラーと概ね同じ要領で取付け荷重に応答するよ
うにせん断あるいは変形するように選択される。こうして、工作物は前述したス
エージタイプの締結具と同じく効果的に最終的に相互に締め付けることができる
。カラー１４ｄの一形態において、限定されたカラーのねじ９０ｄは約１ピッチ
、すなわち３６０度以下まで延びうるものと考えられる。フランジ５９ｄの近傍
に限定されたねじ９０ｄを位置させたカラー１４ｄはピン１２ｂを備えた内部駆
動タイプの締結具のための図９Ａに示す溝２６ｂのような螺旋状のロック用溝に
対して特に有用である。

【０１０６】一般に図１０に示すサイズの金属タブの形態の修正された事前組立てあるいは
フィットアップタイプの限定されたねじを使用可能である。事前組立てねじタブ
はここでもカラーの一端を膨径させてタブの形態の半径方向内方に延びた限定さ
れたねじを形成することによって形成される。この構造において、そのような限
定されたねじタブを備えたカラーが螺旋状のロック用溝中へのねじ作用によって
ピンに事前に組立て可能である。そのような限定されたねじタブはカラーのいず
れかの側で形成可能である。

【０１０７】そのような構造が図１１Ａおよび図１１Ｂに示すようにカラーの一部において
示されている。図１１Ａはカラーの裏側すなわちフランジ端において形成された
ねじタブを示し、図１１Ｂはカラーの前方におけるねじタブを示す。図１１Ａお
よび図１１Ｂに示すカラーの説明において、図１から図６までと図１０とに示す
カラー１４，１４ｃにおける同様の要素と類似の要素とには図１１Ａに示す実施
例に対しては数字の後に「ｅ」を追加して、図１１Ｂに示す実施例に対しては数
字の後に「ｆ」を追加して同じ数字で示し、特記なき限り同じ構造である。

【０１０８】さて、図１１Ａ，図１１Ｂを参照すれば、カラー１４ｅ，ｆは円筒形の胴６１
ｅ，ｆを備えた５９のような大径のフランジ、すなわち５９ｅと、貫通孔６５ｅ
，ｆを含む。カラーの胴６１ｅ，ｆは全体的に均一な肉厚を有する全体的に均一
な円筒形であり、真直な胴部分６９ｅ，ｆを有し、該胴部分はその外端において
、前述のような保持機能を提供する胴部分６７、すなわち胴部分６７ｆのような
半径方向外方に広がった胴部分において終わっている。貫通孔６５ｅ，ｆは例え
ば５５のような大形の皿孔部分、すなわち５５ｅにおけるフランジ５９のような
フランジ、すなわち５９ｅの近傍で終わっている全体的に均一な直径の真直の孔
部分４９ｅ，ｆを有している。

【０１０９】フランジ付きのカラー１４ｅ，ｆは工作物の外面と係合した５９のようなフラ
ンジすなわち５９ｅを備えたピンの胴１５ａのようなピンの胴の上に位置するよ
うにされている。限定された事前組立てねじタブ９０ｅ，ｆは孔部分４９ｅ，ｆ
において一体形成された金属製の構造体であって、タブ９０ｅは図１１Ａに示す
ように真直の孔部分４９ｅと皿孔部分５５ｅとの接合部に形成され、ねじタブ９
０ｆは図１１Ｂに示すように広がった胴部分６７ｆと真直孔４９ｆとの接合部に
おいて形成されている。ねじタブ９０ｅ，ｆは例えば溝２６ｂ，ｃのような螺旋
状のロック用溝とねじ係合するに十分な距離だけ半径方向内方に延びている。こ
のようにして、カラー１４ｅ，ｆは一旦ロック用溝の１個に位置すると、弾性の
組立てタブ９０と同様に関連のピンに組み立てられた状態で保持される。限定さ
れたねじタブ９０ｅ，ｆは周方向の範囲とせん断力とが限定されており、カラー
１４ｅ，ｆはカラーのスナッブあるいはピンのロック用溝中へのスエージングの
開始前の荷重レベルにおいてその最終の締め付け位置まで持ってこられ、例えば
工具４８のような取付け工具を介してピンへスエージすることができる。従って
、カラー１４ｅ，ｆはそのような限定されたねじタブ９０ｅ，ｆのないカラーと
概ね同じ要領でピンの上を軸線方向に運動自在で、取付け荷重に応答するように
それはせん断あるいは変形する。このように、加工物は前述したスエージタイプ
の締結具と同じく効果的に最終的に相互に締め付けることが可能である。

【０１１０】フランジ端に位置したねじタブ９０ｅはピン１２ｂを備えた内部駆動締結具用
の螺旋状のロック用溝２６ｂに対して特に有用である。しかしながら、外側の胴
体において金属のタブ９０ｆを備えたカラー１４ｆは図４Ａに示す螺旋状のロッ
クおよび引張り用溝２６に対して特に有用である。

【０１１１】前述のように、スエージ空洞の形状がスエージングの間例えば胴６１のような
カラーの胴の材料が均一に半径方向内方に流れ易くしながら、所望の保持力を提
供し易くする。スエージアンビルおよびスエージ空洞の修正形態が図８および図
８Ａに示すような外側の螺旋状のロックおよび引張り用溝によって、あるいは図
９および図９Ｂに示すような内部の引張り溝および図９Ａに示すようなロック用
溝によって取り付ける形態の締結具に対して特に有用である。修正されたスエー
ジアンビルとスエージ空洞とが図１３および図１３Ａに示されている。図１３お
よび図１３Ａに示すスエージアンビルの説明において、図１、図２および図４に
示す実施例におけるスエージアンビル４７の同様の要素と類似の要素には数字の
後に「ｇ」を追加した同じ数字で指示しており、特記なき限り、同じ構造である
。このように、スエージアンビル４７ｇは内端において概ね均一な直径の真直の
逃げ孔部分９２を備えたスエージ空洞５７ｇを有するスエージアンビル部分５６
ｇを有している。スエージ空洞５７ｇの外端における導入部分６８ｇは短い真直
のスエージ孔部分７０ｇまで半径方向内方に延びている。導入部分６８ｇは全体
的に弧状であり、最小のスエージ直径Ｄａｇを画成する比較的短い軸線方向に真
直なスエージ部分７０ｇに接続されている。外側の導入端６８ｇはアンビル４７
の弧状の導入端６８と同じ要領で半径方向外方に湾曲しており、例えばカラー１
４の部分６７のような広がったカラーの胴部分の半径方向外端面と基本的に周方
向の線接触を最初に提供する。図１３を参照されたい。このように、弧状の導入
端６８ｇは、導入端６８と同様に、弧状の端６８ｇの湾曲部と係合し図４の距離
ｄｄのような最小の導入距離を提供し、同時に所望の保持力を促進するように半
径方向外方に延びている広がったカラー胴部分６７に対して作動する。例えば６
７のような広がったカラーの胴部の接触線は、これも図４において角度Ａｃとし
て比較的浅い角度を画成した弧状端部６８ｇにおける点であった。

【０１１２】アンビル空洞５７ｇには、直径Ｄａｇよりも僅かに大きい概ね均一な直径Ｄａ
ｇ′の真直の逃げ空洞部分９２が設けられている。本発明において、スエージ空
洞５７ｇの真直の孔部分９２はカラーの胴６１と重なるに十分な軸線方向の長さ
であるが、カラーの胴６１の半径方向内方にスエージされた部分とは空隙関係に
あり、該部分の跳ね返りとは係合しない。スエージ部分７０ｇに対するスエージ
直径Ｄａｇはアンビル４７のスエージ部分７０に対する直径Ｄａと同じである。
このように、最大量のスエージングが比較的短い軸線方向に真直のスエージ部分
７０ｇによって実行され、該スエージ部分７０ｇは１．５９センチメートル（５
／８ｉｎｃｈ）の締結具を取り付けるための一形態においては長さが約０．２５
４センチメートル（０．１００ｉｎｃｈｅｓ）であった。同時に、１．５９セン
チメートル（５／８ｉｎｃｈ）の締結具に対する直径Ｄａｇは２．３８５センチ
メートル（０．９３９ｉｎｃｈｅｓ）であり、逃げの直径Ｄａｇ′は約２．４７
４センチメートル（０．９７４ｉｎｃｈｅｓ）であった。

【０１１３】しかしながら、短い真直のスエージ部分７０ｇはスエージ空洞５７ｇ′の中心
軸線に対して約５度の僅かな角度Ａｇで軸線方向に後方へ、かつ半径方向外方へ
延びているテーパの付いた接続逃げ部分９４によって真直の孔部分９２に接続さ
れている。テーパの付いた接続部分９４の僅かな角度は、スエージ後跳ね返り、
真直のスエージ部分７０ｇの近傍にあるカラーの材料を比較的大きな領域に亘っ
て徐々に分配するようにする。従って、そのように傾斜角度を小さくし、荷重の
分配領域を大きくすることによってスエージ部分７０ｇの内端近傍でのカラーの
材料の大きな容積の跳ね返りの形成を阻止し、従って、スエージされたカラーか
らのスエージアンビル部分５６ｇの除去と、カラーからのコーティングを剥離す
なわち除去することなくスエージの後跳ね返ったカラーの材料のしごき（ｉｒｏ
ｎｉｎｇ）加工を促進する。更に、スエージアンビル４７ｇは低減したスエージ
荷重でのスエージ作用を実行することができる。

【０１１４】前述のように、アンビル４７ｇはそのスエージ荷重が低いために、例えばカラ
ー１４のようなカラーを有する締結具および外部の駆動のための引張り溝、およ
び内部駆動を有するピン１２ｂ用の図９Ａに示すロック用溝２６ｂとして機能す
る図８Ａに示すロック用溝２６ａを有するピンに対して特に有用である。スエー
ジアンビル４７ｇは例えば５４のようなアンビルハウジングへの取り付けおよび
そこからの取り外しを促進するねじを切った胴部分９６を有している。同時に、
外面７４はそのような取り付けや取り外しをし易くするために不規則な形状とし
うる。

【０１１５】図１４，図１５，図１６および図１６Ａ−図１６Ｄは、外部駆動のためのロッ
ク用および引張り用の溝２６ａの組み合わせを有するピン１２ａを備えた締結具
をセットするためのアンビル４７ｇを備えた工具２００（部分的に示す）を示し
、一方図１６と図１７とは内部駆動のためのロック用溝２６ｂと螺旋状の引張り
用溝７７とを有するピン１２ｂを備えた締結具をセットするためのアンビル４７
ｇを備えた工具３００（部分的に示す）を示している。図１４，図１５，図１６
および図１６Ａ−図１６Ｄに示す実施例において、および図１７および図１８に
示す実施例において、前述したのと同様の要素と類似である要素とは同じ数字で
指示され、特記なき限り基本的に同じであると考えてよい。前述の二実施例の取
付け工具は構造および作動が前述の特許第′７５５号に記載のものと類似であり
、従って説明を簡単にするためにその詳細は省略している。

【０１１６】図１４，図１５，図１６および図１６Ａ−図１６Ｄを参照すれば、ピン１２ａ
およびカラー１４ａを含む締結具１０ａを取り付けるための工具２００が示され
ている。ピン１２ａは大径の頭部２２ａと図１４および図１５に示すような工作
物１８ａおよび２０ａにおける整合した開口１６ａおよび１７ａ、あるいは図１
６および図１６Ａ−図１６Ｄに示すようなより厚い工作物１８ａ′および２０ａ
′における整合した開口１６ａ′および１７ａ′に受け入れられるようにされた
ピン胴１５ａとを含む。カラー１４ａはカラー１４と同一である。

【０１１７】工具２００は螺旋状のロックおよび引張り用溝２６ａとねじ係合するサイズと
された内部把持ねじ２０４を有する回転ナット、すなわち、ねじシンブル部材２
０２からなる。工具２００はナット部材２０２を受け入れるスエージ空洞５７ｇ
を備えた環状のアンビル部材４７ｇを含む。アンビル部材４７ｇは、該アンビル
部材４７ｇをナット部材２０２および以下説明する感知ロッド２０６とに対して
軸線方向に運動するようにさせてねじ付き部分９６を介して外側のアンビルハウ
ジング２０８に接続されている。

【０１１８】図１４は取り付ける前の締結具１０ａに対する工具２００を示す。図１５はナ
ット部材２０２が所定の位置までロック用溝２６ａ上にねじ込まれ、工具２００
が作動されてアンビル４７ｇをナット部材２０２に対して軸線方向前方に動かし
てピン１２ａとカラー１４ａとの間に相対的な軸線方向の力を加えてカラーの胴
６１ｇ上に過度に係合してカラーの材料をピン１２ａのロック用および引張り用
溝２６ａ中へ半径方向にスエージした後の工具２００を示す。スエージング工程
が完了した後、アンビル４７ｇとナット部材２０２との間の軸線方向の力が反転
されることによってスエージされたカラーの胴６１ｇがアンビル空洞５７ｇから
排出される。ナット部材２０２は今や反転され該ナット部材を係合した引張り用
溝２６ａから取り外し、取り付けが完了する。

【０１１９】前述のように、締結具１０ａのための低いスエージ荷重がナット部材２０２の
把持ねじ２０４との最小数の螺旋状のロック用溝２６ａとのねじ係合を可能とす
る。このためピンの胴１５ａを最小の長さとしうる。後方ロック用溝と係合する
ねじ２０４の係合フランク２１０はロック用溝のフランク６６ａの角度Ａｔａと
概ね同じである角度Ａｔａａが付いている（図１６Ｂ参照）。しかしながら、ね
じ２０４のフランク２１０はロック用溝のフランク６６ａよりも半径方向に長く
、半径方向内方にフランク６６ａを通って延び、概ね図８Ａの平面線Ｌに対して
直線にある点においてロック用溝の谷底７２ａと係合する。このように、図１６
Ａと図１６Ｂとから判るように、ねじ２０４のフランク２１０は最初はロック用
溝のフランク６６ａに対しては完全に係合しない。しかしながら、スエージの間
相対的な軸線方向の力が増大するにつれて、谷底７２ａはねじ２０４のフランク
２１０がロック用溝のフランク６６ａと係合するまで平面線Ｌに沿って変形させ
られる。このためナット部材２０２の端とカラーの胴６１ａの外端との間で更に
付加的な空隙を提供する。このように、最大の把持状況において、工作物１８ａ
、２０ａとは最大の合計厚さであり、カラー胴６１ａのスエージ状態からナット
部材２０２に対して係合する後方押出しを阻止することができる。次いで、この
ことによって、そのような係合によって発生しうるナット部材２０２に対する力
によってナット部材２０２のねじ２０４がロック用溝のフランク６６ａに対して
きつくロックされるのを阻止し易くする。このように、平面線Ｌにおいて最初に
係合すると、ロック用溝のフランク６６ａからのねじ２０４のフランク２１０の
軸線方向距離ｆｄはスエージカラーの胴６１ａの後方押出し量よりも大きくなる
ように選択される。１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）の呼称直径の締
結具の一形態においては、距離ｆｄは約０．０２５センチメートル（０．０１０
ｉｎｃｈｅｓ）となるように選択された。

【０１２０】このことは図１６および図１６Ａ−図１６Ｄから判る。このように、図１６は
工作物１８ａ′および２０ａ′が最大の合計厚さｔ１ａａである状態を示す。こ
こでも、スエージの前に、ナット部材２０２はカラーの胴６１ａの広がった端６
７ａと係合している。図１６Ａと図１６Ｂとから、この事前スエージ状態におい
て、引張り用ねじ２０４の頂２１２は全体的に平面線Ｌと直線の点において谷底
７２ａと係合する。これは螺旋状のロック用溝２６ａ上へのナット部材２０２の
初期の自由なねじ込みを促進するに十分な係合である。ナット部材２０２がこの
ようにカラーの胴６１ａの広がり端６７ａと係合するときに、感知ロッド２０６
が十分なねじ係合を検出すると想定すれば、スエージング作用が開始されること
になる。この結果、ナット部材２０２とスエージアンビル部材４７ｇとの間で増
大した軸線方向の相対的な力が加えられカラーの胴６１ａをロック用溝２６ａに
スエージする。このことが起きるにつれて、引張り用ねじ２０４は該引張り用ね
じのフランク２１０がロック用溝のフランク６６ａと係合するように移動するま
で谷底７２ａの係合した材料を変形させる。このことによって、ナット部材２０
２の端をカラーの胴６１ａとの係合から十分な距離だけ外し、そのためスエージ
ングの間の前方および後方への押出しの結果生じるカラーの胴６１ａの材料が後
方へ動くにも拘わらずナット部材２０２とスエージされたカラーの胴６１ａとの
直面する端の間には空隙が依然として存在する。このことは図１６Ｃと図１６Ｄ
とから最良に判り、図１６Ｃにおいては、点線２１４がカラーの胴６１ａの端の
事前スエージされた位置を示し、一方実線が依然として空隙ｃｄを残しているス
エージの後の押出しからの移動の後の位置を示す。空隙ｃｄの大きさは通常の寸
法公差によって変動しうる。さて、作動の完了時、ナット部材２０２のフランク
２１０はロック用溝２６ａのフランク６６ａに対して強力に締めつけられていな
いので、ナット部材２０２は螺旋上のロック用溝２６ａから簡単にねじを外すこ
とが可能である。この点に関しては、谷底７２ａの最深の点ｈｐの軸線方向にず
れた位置が頂２１２を全体的に平面線Ｌと直線にして谷底７２ａ内に引張り用ね
じ２０４を所望通りに位置させ易くする。この点に関して、図４Ａに示す螺旋状
に形成されたロック用溝２６の谷底７２のような谷底と引張り用ねじの頂とのあ
る程度同様の係合が行われたことを理解すべきである。しかしながら、谷底７２
が均一に形成されており、フランク６６に対する深さが比較的短いため、そのよ
うな構造は寸法公差の変動、摩耗等に影響され、そのため時折失敗したり、さら
に緊密な公差を維持するために高価につく製造手順を必要とした。また、そのよ
うな従来技術による構造によれば、最大の把持状態においてそのようなロックア
ップを排除するために、ナット部材の端は該ナット部材の端がカラーの胴の端と
係合するのを阻止するためにスエージアンビルの端からより大きな距離をスエー
ジ空洞内で離して位置させることができた。しかしながら、このことは最大の把
持状態においてナット部材と係合させるためにより多くの溝にアクセスしうるよ
うにピンの長さをより大きくすることを要する。本発明においては、ナット部材
２０２の端とスエージアンビル４７ｇの端との間のこの間隔ｎｄは、ナット部材
２０２のカラーの胴６１ａとの係合を許容するために顕著な公差を提供するロッ
ク用溝２６ａの特有の構造のため最小としうる。（図１６Ａ参照）。

【０１２１】図１７および図１８を参照すれば、ピン１２ｂとカラー１４ｂとを含む締結具
１０ｂを取り付ける工具３００が示されている。ピン１２ｂは大径頭部２２ｂと
、それぞれ加工物１８ｂおよび２０ｂの整合した開口１６ｂと１７ｂに受け入れ
られるようにされたピンの胴１５ｂとを含む。カラー１４ｂはカラー１４と同じ
である。

【０１２２】図１７および図１８とに示す工具３００は内部の螺旋状の引張り用溝７７とね
じ係合するサイズとされた外側ねじ３０４を有する回転式のねじを切ったスピン
ドル部材３０２を含む。工具３００はスピンドル部材３０２を受け入れるスエー
ジ空洞５７ｇを備えた環状アンビル部材４７ｇを含む。アンビル部材４７ｇはス
ピンドル部材３０２および以下説明する感知ロッド３０６とに対して軸線方向に
移動するようにされたアンビル部材４７ｇを備えたねじ部分９６を介して外側の
アンビルハウジング２０８に接続されている。

【０１２３】図１７は取り付けの前の締結具１０ｂに対する工具３００を示す。図１８はス
ピンドル部材３０２が所定の位置まで引張り用溝７７中へねじ込まれた後の工具
３００であって、カラーの材料をピン１２ｂのロック用溝２６ｂ中へ半径方向に
スエージするようカラーの胴６１ｇを半径方向に過度に係合するべく軸線方向に
アンビルスエージ空洞５７ｇを動かす相対的な軸線方向の力をピン１２ｂとカラ
ー１４ｂとの間に加えるようスピンドル部材３０２に対してアンビル４７ｇを軸
線方向前方に移動させるよう作動した後の工具３００を示している。スエージン
グの工程が完了した後、アンビル４７ｇとスピンドル部材３０２との間の相対的
な軸線方向の力が反転されることによって、スエージされたカラーの胴６１ｇは
アンビル空洞５７ｇから排除される。そこでスピンドル部材３０２は逆転して係
合した内部の引張り用溝７７からカラー胴を取出し、取り付けが完了する。

【０１２４】前述の特許第′７５５号に記載のように、工具２００および３００は、最小数
のナット２０２と係合した引張り用溝２６ａあるいはスピンドル部材３０２と係
合した引張り用溝７７が感知されると、工作物１８ａ，２０ａおよび１８a′，
２０ａ′から空隙引張りのための荷重を減少するように構成しうる。ナット２０
２あるいはスピンドル３２０および引張り用溝２６ａ，７７との間のねじ係合の
量はピンの胴１５ａ，１５ｂの外端と係合するようにされた感知ロッド２０６ま
たは中空の感知ロッド３０６を作動させることによって決定することができる。
このように、ピンの胴１５，１５ｂが係合することによる感知ロッド２０６，３
０６の軸線方向の移動量はねじ係合の量を指示する。

【０１２５】この点に関して、図１７において感知ロッド３０６の外径は少なくとも外端に
おいてカラー１４ｂの貫通孔の内径よりも小さいことが判る。このため、スピン
ドル部材３０２と感知ロッド３０６との組立体がより大きな空隙引張りを促進す
るようにカラー１４ｂの孔中へ動きうるようにする。

【０１２６】このように、工具２００，３００はナット２０２あるいはスピンドル部材３０
２がスエージングおよび（または）初期の工作物引張り作業によって加えられる
軸線方向の荷重に十分抵抗するように十分な距離だけ溝２６ａ，７７中へねじ込
まれたことが本締結装置に対して確証されるまでスエージング作業すなわち工作
物の引張り作業が行われないように構成しうる。

【０１２７】工具２００，３００はまた、工作物の引張りおよび（または）スエージング作
用が所定の時間内に作動しなければ、ナット２０２あるいはスピンドル部材３０
２は締結具１０ａ，１０ｂに相対的な軸線方向の引張り力を加えることなく引張
り用溝２６ａ，７７からねじが緩むように構成することも可能である。

【０１２８】工具２００が空隙引張り特性を備えたものとして構成された場合、引張り用溝
２６ａとナット部材２０２の把持ねじ２０４との相対的な構造によってねじ２０
４の係合フランク２１０がロック用溝のフランク６６から離隔されそれによって
工作物の間の空隙を引き離す軸線方向の荷重に応答して軸線方向の距離ｆｄが概
ね維持されるよう確実にすることに注目すべきである。

【０１２９】このように、本発明による構造は従来のスエージタイプの締結具に対して所望
の引張りおよび疲労特性を有し、一方では著しく軽量の取付け工具の使用を可能
とする著しく低減された荷重において取り付けられる締結具を含む締結装置を提
供する。同時に、この構造はまた、締結された接合部において所望の高レベルの
予荷重を保持する。更に、前述のように、本発明による締結具の例がある特定の
サイズ、すなわち呼称径に関して説明されてきたが、本発明の概念は広範囲の呼
称径に亘る締結具まで容易に展開可能である。

【０１３０】ここで開示した本発明の好適実施例は前述の目的を達成するために十分計算さ
れていることは明らかであるが、本発明は本発明の適正な範囲あるいは公正な意
味から逸脱することなく修正、変形および変更が可能であることが認められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一般的な呼称の全体厚さを有する工作物との組立て状態で、取付け工具の一部
を取り付け準備をするために締結具に適用した状態で示す、本発明による締結具
をある部分は断面図で、他の部分は破断して示す長手方向の側面図である。

【図２】カラーがピンのロック用溝中へスエージされた後の締結具と取付け工具の一部
とを示す図１と類似の図面である。

【図３】取付け工具を外した状態の完全に取り付けた締結具を示す図２と類似の図面で
ある。

【図４】ある部分を省略し、取付け工具のスエージ空洞と、スエージすべきカラーとピ
ンとの間の関係および形状を示す、図１に示すピンおよびカラー並びにスエージ
アンビルの増尺した拡大破断図面である。

【図４Ａ】図４の円４Ａから全体的に見た図４に示す締結具のピンのロック用溝部分の拡
大した破断図面である。

【図５】図１から図４までに示す締結具のカラーの増尺した長手方向の側面図である。

【図６】図５の全体的に矢印６−６の方向に見た図５に示すカラーの端面図である。

【図７】従来の取付け工具と共に本発明による締結具と全体的に同じ等級で、類似の用
途向けの従来技術によるスエージタイプの締結具の図１と類似の長手方向の側面
図である。

【図７Ａ】円７Ａにおいて全体的に見た図７に示す締結具のピンのロック用溝部分の拡大
した破断図面である。

【図８】図１から図４までに示すピンと類似であるが、ロック用溝と引張り用溝とが螺
旋形状であるピンの長手方向の図面である。

【図８Ａ】円８Ａにおいて全体的に見たロック用溝と引張り用溝との組み合わせであって
、溝の修正形態を示す拡大した破断図面である。

【図９】ある部分を破断し、螺旋状ロック用溝の修正形態を示し、各端の開放した孔が
内部駆動のためのねじを切った引張り用溝を有しているピンの胴の一部の破断側
面図である。

【図９Ａ】図９の円９Ａにおいて全体的に見た図９に示すピンのロック用溝の拡大した破
断図面である。

【図９Ｂ】図９の円９Ｂにおいて全体的に見た図９に示すピンの拡大した破断断面図であ
って、内部の螺旋状の引張り用溝を示す図面である。

【図１０】部分的に破断して示し、可撓性の事前組立てしたタブを含むカラーの修正形態
の一部の拡大した斜視図である。

【図１１】図５の円１１において全体的に見た図５に示すカラーの一部の拡大した断側面
図であって、事前組立てした制限されたカラーのねじを含むカラーの修正形態を
示す図面である。

【図１１Ａ】螺旋状のロック用溝と共に使用する金属の事前組立てしたタブを含むカラーの
別の修正形態を示す図５に示すカラーの一部の断面図である。

【図１１Ｂ】円１１Ｂにおいて全体的に見た図５に示すカラーの一部の断面図であって、螺
旋状のロック用溝と共に、カラーの異なる位置において使用する金属の事前組立
てしたタブを含むカラーの別の修正形態を示す図面である。

【図１２Ａ】図１から図４Ａ，図５，図６に示す１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ
）の直径の締結具に対する締結装置のスエージ荷重とその結果としての締付け荷
重対時間を示すグラフ表示である。

【図１２Ｂ】図８，図８Ａに示す１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）の直径の締結
具に対する締結装置のスエージ荷重とその結果としての締付け荷重対時間を示す
グラフ表示である。

【図１２Ｃ】図９，図９Ａに示す１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）の直径の締結
具に対する締結装置のスエージ荷重とその結果としての締付け荷重対時間を示す
グラフ表示である。

【図１２Ｄ】図７，図７Ａに示す１．５９センチメートル（５／８ｉｎｃｈ）の直径の締結
具に対する締結装置のスエージ荷重とその結果としての締付け荷重対時間を示す
グラフ表示である。

【図１３】スエージ空洞の修正形態を有するスエージアンビルの長手方向の断面図である
。

【図１３Ａ】図１３における矢印１３Ａの方向において全体的に見た図１３に示すスエージ
アンビルの端面図である。

【図１４】図１３および図１３Ａに示すスエージアンビルを含み、図８および図８Ａに示
すタイプの螺旋状ロックおよび引張り用溝を有するピン部材を含む締結具との事
前組立て関係にある取付け工具のある部分は破断し、その他の部分は断面図で示
す長手方向の側面図である。

【図１５】完全にスエージされた状態の図１４に示す締結具と取付け工具とを示す図１４
と類似の図面である。

【図１６】図１５と類似であるが、図８および図８Ａに示すタイプの螺旋状のロック用お
よび引張り用溝を有するピン部材を含む締結具との事前組立て関係で取付け工具
を示し、締結具はスエージを開始する前にカラーの胴とナット部材とが係合して
いる最大の全体厚さを有する工作物を締結した状態で示されている図面である。

【図１６Ａ】円１６Ａにおいて全体的に見た図１６に示す組立体の一部の拡大図である。

【図１６Ｂ】円１６Ｂにおいて全体的に見た図１６Ａに示す組立体の拡大図である。

【図１６Ｃ】図１６Ａと類似であるが、スエージングの完了時の組立体を示す図面である。

【図１６Ｄ】図１６Ｂと類似あるが、図１６Ｃの円１６Ｄにおいて見た拡大図である。

【図１７】内部駆動のための取付け工具のある部分は破断して示し、他の部分は断面で示
す長手方向の図面であって、図１３および図１３Ａに示し、図９，図９Ａおよび
図９Ｂに示すタイプの螺旋状のロック用溝と内部の螺旋状の引張り用溝とを有す
るピン部材を含む締結具との事前に組立てた関係でのスエージアンビルを含む図
面である。

【図１８】図１６に示す締結具と取付け工具とを完全にスエージした状態で示す図１７に
類似の図面である。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１３年２月５日（２００１．２．５）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】複数の工作物を相互に固定するための二部分からなる締結具
と該締結具を取り付けるための取付け工具とを含む締結装置であって、前記締結
具がピン部材とチューブ状のカラーとを含み、前記カラーが、前記の取付け工具
によって前記ピン部材と前記カラーとの間に加えられる相対的な軸線方向の力、
すなわちスエージ荷重に応答して前記ピン部材のロック用溝にスエージングする
ようにされた、所定の大きさのスエージ荷重に応答して加工物に対して所望の大
きさの締め付け荷重を提供する全体的に真直のカラー胴部分を有している締結装
置において、前記ピン部材が前記工作物の整合した開口に位置するようにされ、一端におい
て前記工作物の一方の側の面と係合するようにされた大径の頭部と、他端におい
て前記工作物の反対側の対向する面を通して延びるようにされた溝部分とにおい
て終わる細長いピン胴部分を有し、前記の溝付きの部分が周方向に延びるピン溝
とピンの頂で終わる関連のピン肩とによって画成される複数のロック用溝を有す
るロック部分を含み、前記ピン溝が広幅で、前記頂の有効幅Ｗｃに対する有効幅
Ｗｇの比が約０．３０未満であり、前記ピン溝が全体的に滑らかな外形を備えた
細長い谷底を有し、前記カラーの胴部が前記ロック用溝中へスエージされるよう
になっていて、それによって前記工作物が互いに締結されて締結された接合を画
成し、前記カラーはスエージングされるとカラーの溝と肩とが前記ピンの溝およ
び肩と相互にロックされ、前記取付け工具が前記のカラーの胴部と過度に係合するようにされた有効スロ
ートスエージ部分を有し、それによって前記カラーの胴部を前記のロック用溝中
へ半径方向内方にスエージするスエージ空洞を備えたアンビル部材を有しており
、前記カラーの胴部が前記の有効なスロートスエージ部分と前記のカラーの胴部
がスエージされる前記のロック用溝の直面する部分とによって画定される利用可
能な容積よりも一般的に大きな容積である所定の容積の材料を有しており、前記
のカラーの胴部の材料がスエージングの間前記谷底と完全に係合されず、従って
、スエージングの後前記ロック用溝を完全に充填せず、従って前記のカラーの胴
部は対応する数の前記ピンの頂と係合する所定数の前記カラーの肩を提供するに
十分な長さであり、前記のカラーの胴部はスエージングの前に最小の空隙を提供する、前記ピンの
頂の頂径に対する孔径を有する貫通孔を有することによってスエージングのため
の相対的な軸線方向の力が最小とされることを特徴とする締結装置。
【請求項２】呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）から
約１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前記ピ
ン部材に対して約１．０から約４．０までの２Ｒｃ／Ｄｕ×１０²の前記頂の頂
径Ｄｕに対する半径方向の空隙Ｒｃを提供することを特徴とする請求項１に記載
の締結装置。
【請求項３】呼称径が約１．２７センチメータ（１／２ｉｎｃｈ）から約
１．９１センチメータ（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前記ピン部
材に対して、前記ピンの頂の数がセンチメータ当たり２．８から約５．５（イン
チ当たり７から約１４）までの間で変動することを特徴とする請求項１に記載の
締結装置。
【請求項４】前記ピン部材が少なくとも約１２０ＫＳＩの極限引張り強度
を有する鉄金属材料から作られ、前記カラーが少なくとも約６０ＫＳＩの極限引
張り強度を有する鉄金属材料から作られていることを特徴とする請求項１に記載
の締結装置。
【請求項５】呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）から
約１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前記ピ
ン部材に対して前記ピンの頂の数がセンチメートル当たり約２．８から約５．５
（インチ当たり７から約１４）までの間で変動し、前記ピン部材が少なくとも約１２０ＫＳＩの極限引張り強度を有する鉄金属材
料から作られ、前記カラーが少なくとも約６０ＫＳＩの極限引張り強度を有する
鉄金属材料から作られていることを特徴とする請求項１に記載の締結装置。
【請求項６】前記カラーの胴部、前記ロック用溝および前記スエージ空洞
がスエージ荷重の約１６０％である最終の締め付け荷重を前記工作物に提供する
ことを特徴とする請求項１に記載の締結装置。
【請求項７】前記の最小の空隙が約１．０から約４．０までの間の２ＲＣ
／Ｄｕ×１０²の前記ピンの頂の頂径Ｄｕに対する半径方向の空隙Ｒｃを提供し
、前記ピンの頂の数が呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）か
ら約１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前記
ピン部材に対してセンチメートル当たり約２．８から約５．５（インチ当たり７
から約１４）の間で変動することを特徴とする請求項１に記載の締結装置。
【請求項８】前記ピンの頂の数が前記締結具の前記ピン部材に対してセン
チメートル当たり約２．８から約５．５（インチ当たり７から約１４）の間変動
し、前記の最小の空隙が呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）
から約１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前
記ピン部材に対して約２．５から約３．８まで間の２ＲＣ／Ｄｕ×１０²の前記
ピンの頂の前記頂径Ｄｕに対する半径方向空隙Ｒｃを提供し、前記ピン部材が少なくとも約１２０ＫＳＩの極限引張り強度を有する鉄金属材
料から作られ、前記カラーが少なくとも約６０ＫＳＩの極限引張り強度を有する
鉄金属材料から作られていることを特徴とする請求項１に記載の締結装置。
【請求項９】前記のピンの胴部の前記の溝付きの部分が前記の他端におい
て破断溝によって前記ロック部分に接続された引張り部分で終わっており、前記
破断溝が前記溝付き部分の最も脆弱な部分を画成し、スエージ荷重よりも大きな
相対的な軸線方向の力で破断するようにされ、前記の引張り部分が、引張り用頂および前記取付け工具のジョーの歯によって
把持されるようにされた引張り用溝とによって画成された複数の引張り用溝を有
し、前記引張り用頂の径が呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）
から約１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記ピン部材に
対して前記ロック用溝の直径の約７０％から約８０％の間であることを特徴とす
る請求項１に記載の締結装置。
【請求項１０】前記のカラーの胴部がその外端において半径方向外方に広
がった胴部分において終わる真直の胴部分を有し、前記の広がった胴部分が前記
の真直な胴部分の肉厚と全体的に同じ均一な肉厚であり、前記の広がった胴部分
が半径方向の内面と外面とを有し、該内面が前記外面よりも前記ピン部材の軸線
に対してより大きな角度でテーパが付いていることを特徴とする請求項１に記載
の締結装置。
【請求項１１】前記の半径方向の内面が約１５度の角度でテーパが付けら
れ、前記外面が約５度の角度でテーパが付いていることを特徴とする請求項１０
に記載の締結装置。
【請求項１２】前記ピンの頂が、呼称径が約１．２７センチメートル（１
／２ｉｎｃｈ）から約１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する
前記締結具の前記ピン部材に対してＷｃ／Ｗｇの比が約０．１５０から約０．３
０であるピンの溝の有効幅Ｗｇに対する前記頂の有効幅Ｗｃを有していることを
特徴とする請求項１に記載の締結装置。
【請求項１３】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と、
該締結具を取り付けるための取付け工具とを含む締結装置であって、ピン部材と
カラーとを含み、前記カラーが前記取付け工具によって前記ピン部材と前記カラ
ーとの間に加えられた相対的な軸線方向の力、すなわちスエージ荷重に応答して
前記ピン部材のロック用溝中へスエージされるようにされ、所定の量のスエージ
荷重に応答して加工物に所望量の締め付け荷重を提供する全体的に真直のカラー
の胴部を有する締結装置において、前記ピン部材が鉄金属材料から作られ、工作物の整合した開口に位置し、一端
において大径の頭部で、他端においてピンの溝およびピンの頂で終わる関連のピ
ンの肩とによって画成された複数の周方向に延びるロック用溝を有するロック部
分を含む溝付きの部分で終る細長い胴部分を有し、前記のピン溝は前記頂の有効
幅よりも著しく大きい有効幅を有しており、前記のカラーは鉄金属材料から作ら
れ、前記カラーの胴部は前記のピンの溝中へスエージするようにされており、そ
のため、工作物が相互に締結されて締結された接合部を画成し、前記取付け工具が前記カラーの胴部を前記ロック用溝中へスエージするために
前記カラーの胴部と過度に係合するようにされた有効スロートスエージ部分を備
えたスエージ空洞を有するスエージアンビル部材を有し、前記カラーの胴部が前記の有効なスロートスエージ部分と前記カラーの胴部が
スエージされる前記ロック用溝の直面部分とによって画定されて得ることのでき
る容積よりも大きい所定の容積の材料を有しており、前記のスエージ空洞の外端が前記カラーの胴部と初期係合するために半径方向
外方に延びる弧状の外形を有し、前記のスエージ空洞が前記の半径方向外端に接続され、前記カラーの胴部の全
スエージを提供する前記スエージ空洞の最小径を画成する比較的短い長さの軸線
方向に直線の部分を有し、前記スエージ空洞が前記の真直の部分から後方へ延び、前記スエージ空洞の中
心軸線に対して比較的小さい角度で半径方向外方へテーパが付いているテーパ付
きの逃げ部分を有することによってスエージングの後前記カラーの胴部から前記
のスエージアンビルの取り外しがやり易く前記の真直の部分および前記のテーパ
の付いた逃げ部分とによるスエージからの跳ね返りの後の前記カラーの胴部の材
料の係合が分配されることを特徴とする締結装置。
【請求項１４】前記のテーパ付きの逃げ部分が前記のスエージ空洞の軸線
に対して約５度の角度でテーパが付いていることを特徴とする請求項１３に記載
の締結装置。
【請求項１５】複数の工作物を相互に固定するための二部分からなる締結
具を含む締結装置であって、ピン部材とカラーとを含み、前記カラーが取付け工
具によって前記ピン部材と前記カラーとの間に加えられる相対的な軸線方向の力
、すなわちスエージ荷重に応答して前記ピン部材のロック用溝中へスエージする
ようにされ、所定の大きさの前記スエージ荷重に応答して前記工作物に所望の大
きさの締め付け荷重を提供する全体的に真直のカラーの胴部分を有する締結装置
において、前記締結具が、工作物の整合した開口に位置され、一端において大径の頭部で、他端において
、周方向に延びるピン溝とピンの頂で終わる関連のピン肩とによって画成された
複数のロック用溝からなる溝部分で終わる細長いピンの胴部を含み、前記のピン
溝は広幅で（ｈ／Ｄｕ）×１０²の関係によって規定される半径方向の深さを有
し、ｈは前記の半径方向の深さであり、Ｄｕが前記のピンの頂によって規定され
る直径であり、前記深さｈが約４未満の前記関係の結果を提供するように前記肩
の径Ｄｕに対して選択され、前記ピン溝が前記ピン肩よりも著しく広く、前記ピ
ン溝が滑らかな谷底外形を有しており、前記ロック用溝が前記カラーの胴部をそ
の中にスエージさせるようにされることによって工作物が相互に固定されて固定
された接合部を画成し、前記ピン部材が前記カラーとは異なる材料で、該カラー
のそれとは異なる大きさの極限せん断強度を有し、前記ピン部材の前記カラーに
対するせん断強度の比がスエージ時に前記ピン部材の圧潰が概ね排除されるよう
なものであり、前記カラーの胴部分がスエージングの前に最小の空隙を提供するような前記ピ
ンの頂の頂径に対する孔径を備えた貫通孔を有することによってスエージングの
ための相対的な軸線方向の力が最小とされ、前記の最小の空隙が呼称径が約１．
２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）から約１．９１センチメートル（３／４
ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前記ピン部材に対して約１．０から約４．
０までの２Ｒｃ／Ｄｕ×１０²の前記頂の頂径Ｄｕに対する半径方向空隙Ｒｃを
提供し、前記ピンの頂の数が、呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎ
ｃｈ）から約１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変化する前記締結
具の前記ピン部材に対するインチ当たり約７から約１４まで変動し、前記ピン部
材が少なくとも約１２０ＫＳＩの極限引張り強度を有する鉄金属材料から作られ
、前記カラーが少なくとも約６０ＫＳＩの極限引張り強度を有する鉄金属材料か
ら作られており、前記締結具が前記スエージ荷重の約１６０％である最終的な締め付け荷重を提
供することを特徴とする締結装置。
【請求項１６】前記カラーの胴部が外端において半径方向外方に広がった
胴部分で終わる真直の胴部分を有し、前記の広がった胴部分が前記の真直の胴部
分の肉厚と全体的に同じ肉厚であり、前記の広がった胴部分が半径方向の内面お
よび外面であって、前記内面が前記ピン部材の軸線に対する角度が前記外面のそ
れより大きな角度でテーパのついている内面および外面を有しており、前記の半径方向の内面が約１５度の角度で、前記外面が約５度の角度でテーパ
が付いていることを特徴とする請求項１５に記載の締結装置。
【請求項１７】複数の工作物を相互に固定するための二部分からなる締結
具と前記締結具を取り付けるための取付け工具とを含む締結装置であって、前記
締結具がピン部材とカラーとを含み、前記カラーが前記取付け工具によって前記
ピン部材と前記カラーとの間に加えられた相対的な軸線方向の力、すなわちスエ
ージ荷重に応答して前記ピン部材のロック用溝中へスエージするようにされ、所
定の大きさのスエージ荷重に応答して工作物に所望の大きさの締め付け荷重を提
供するカラー胴部を有している締結装置において、締結の方法が、工作物の整合した開口に位置するようにされ、一端において大径の頭部で、他
端において周方向に延びるピンの溝とピンの頂で終わる関連のピンの肩とによっ
て画成される複数の前記ロック用溝を含む溝付き部分において終わる細長い胴部
分を有するように前記ピン部材を形成する段階と、前記ピンの溝を広幅で、（ｈ
／Ｄｕ）×１０²の関係によって規定される半径方向の深さを有するように形成
する段階であって、ｈが前記の半径方向深さであり、Ｄｕが前記のピンの頂によ
って規定される直径であり、前記深さｈを前記関係の結果が約４未満となるよう
に前記頂径Ｄｕに対して選択する段階と、前記ピン溝が広幅で滑らかな谷底形状
を有するように形成する段階と、チューブ状のカラーを形成する段階と、前記取付け工具に有効スロートスエージ部分を有するスエージアンビルを設け
る段階と、前記スエージアンビルの前記の有効なスロートスエージ部分によって前記カラ
ーの胴部を前記ロック用溝中へスエージし、それによって前記工作物が相互に締
結されて締結された接合部を画成する段階とを含み、前記カラーの胴部が組み合わされた極限せん断強度を有するように対応する数
の前記ピン肩と係合した所定数の前記カラー肩を提供するに十分な長さとなるよ
うに選択される段階とを含むことを特徴とする締結装置。
【請求項１８】前記方法が、前記ピン溝が広幅で、Ｗｃ／Ｗｇの比が約０
．３０未満である頂の有効幅Ｗｃに対する有効幅Ｗｇを有するように前記ピンの
溝を形成する段階を更に含み、前記のカラーの胴部の前記所定の材料の容積がスエージングの間前記谷底と完
全に係合せず、従ってスエージングの後前記ロックの溝を完全に充填せず、前記
カラーの胴部が対応する数の前記ピンの頂と係合する所定数の前記カラーの肩を
提供するに十分な長さで形成されてされており、前記カラーの胴部にはスエージングの前に最小の空隙を提供するように前記ピ
ンの頂の頂径に対する孔径を有する貫通孔が形成されていることを特徴とする請
求項１７に記載の締結装置。
【請求項１９】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と、
前記締結具を取り付ける取付け工具とを含む締結装置であって、前記締結具がピ
ン部材とカラーとを含み、前記カラーが前記取付け工具によって前記ピン部材と
前記カラーとの間に加えられた相対的な軸線方向の荷重すなわちスエージ荷重に
応答して前記ピンのロック用溝中へスエージするようにされ、所定の大きさのス
エージ荷重に応答して工作物に所望の大きさの締め付け荷重を提供する締結装置
において、締結する方法が、前記ピン部材が工作物の整合した開口に位置するようにされ、一端において大
径の頭部で終わり、他端において複数の周方向に延びた複数のピン溝とピンの頂
で終わる関連のピン肩とによって画成された前記ロック用溝からなる溝付き部分
において終わるように形成する段階と、前記ピンの溝が広幅で、（ｈ／Ｄｕ）×
１０²の関係によって規定される半径方向深さを有するように形成する段階であ
って、ｈが前記の半径方向深さであり、Ｄｕが前記ピンの頂によって規定される
直径であり、前記深さｈが約４未満の前記関係の結果を提供するように前記肩の
径Ｄｕに対して選択される段階と、前記ピンの溝が広幅で滑らかな谷底形状を有
するように形成する段階と、前記カラーが全体的に真直のカラーの胴部を有するように形成する段階と、前記取付け工具に有効スロートスエージ部分を有するスエージアンビルを設け
る段階と、前記のスエージアンビルの前記の有効なスロートスエージ部分によって前記カ
ラーの胴部を前記ロック用溝中へスエージングすることによって前記工作物が相
互に締結された締結された接合部を画成する段階であって、前記カラーの胴部が
スエージされて前記カラーの溝と肩とを前記ピンの溝および肩と相互にロックさ
せる段階と、前記カラーの胴部が、前記の有効なスロトスエージ部分と前記カラーがスエー
ジされる前記ロック用溝の直面部分とによって画定されて得ることのできる容積
よりも大きい所定の容積の材料を有するように選択する段階と、前記カラーの胴
部が約１．０から約４．０までの間の２ＲＣ／Ｄｕ×１０²の前記ピンの頂に対
する最小の半径方向Ｒｃを提供する貫通孔を有するように形成する段階とを含む
ことを特徴とする締結装置。
【請求項２０】前記締結具の前記ピン部材に対してインチ当たり約７から
１４までの間で変動する前記ピンの頂の数を選択する段階を含み、前記の最小の
空隙が呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）から約１．９１セ
ンチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前記ピン部材に対し
て約２．５から約３．８までの２Ｒｃ／Ｄｕ×１０²の前記ピンの頂の頂径に対
して半径方向の空隙Ｒｃを提供し、前記ピン部材を少なくとも約１２０ＫＳＩの極限引張り強度を有する鉄金属材
料で形成し、前記カラーを少なくとも約６０ＫＳＩの極限引張り強度を有する鉄
金属材料で形成する段階を含むことを特徴とする請求項１９に記載の方法。
【請求項２１】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と該
締結具を取り付ける取付け工具とを含む締結装置であって、前記締結具がピン部
材とカラーとを含み、前記カラーが取付け工具によって前記ピン部材と前記カラ
ーとの間で加えられた相対的な軸線方向の力、すなわちスエージ荷重に応答して
前記ピン部材のロック用溝中へスエージするようにされ、所定の大きさのスエー
ジ荷重に応答して工作物に所望の大きさの締め付け荷重を提供するカラー胴部を
有する締結装置において、締結の方法が、前記ピン部材が工作物の整合した開口に位置され、一端において大径の頭部で
、他端において複数の周方向に延びたピンの溝とピンの頂で終わる関連のピンの
肩とによって画成される前記ロック用溝からなる溝付き部分で終わる細長い胴部
を有するように形成する段階と、前記ピン溝を広幅で（ｈ／Ｄｕ）×１０²の関
係によって規定される半径方向の深さを有するように形成する段階であって、ｈ
が前記の半径方向の直径であり、Ｄｕが前記のピンの頂によって規定される直径
であり、前記の深さｈが約４未満の前記の関係の結果を提供するように前記頂径
に対して選択される段階と、前記カラーの胴部が全体的に真直であるように前記カラーを形成する段階と、前記取付け工具に有効なスロートスエージ部分を有するスエージアンビルを設
ける段階と、前記スエージアンビルの前記の有効なスロートスエージ部分によって前記ロッ
ク用溝中へ前記カラーの胴部をスエージングすることによって工作物が相互に締
結されて締結された接合部を画成する段階であって、前記カラーの胴部はスエー
ジさせると前記カラーの溝と肩とを前記ピンの溝と肩とに相互にロックさせる段
階と、前記カラーの胴部が前記の有効なスロートスエージ部分と前記カラーの胴部が
スエージされる前記ロック用溝の直面部分とによって規定されて得ることのでき
る容積よりも大きい所定の容積の材料を有するように選択する段階と、前記スエージ空洞に前記カラーの胴部と初期係合するための半径方向外方に延
びている弧状の外形を有する外端を設ける段階と、前記スエージ空洞に前記の半径方向の外端に接続され、前記カラーの胴を完全
にスエージするよう前記スエージ空洞の最小径を規定する相対的に短い長さの軸
線方向に真直の部分を設ける段階と、前記スエージ空洞に前記の真直部分から後方に延び、前記スエージ空洞の中心
軸線に対して比較的小さい角度で半径方向外方にテーパが付いているテーパ付き
の逃がし部分を設けることによってスエージングの後前記カラーの胴部から前記
スエージアンビルを取り外し易くして前記の真直の部分と前記のテーパ付きの逃
がし部分とによるスエージから跳ね返りの後前記カラーの胴部の材料の係合を分
配する段階とを含むことを特徴とする締結装置。
【請求項２２】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と、
該締結具を取り付ける取付け工具とを含む締結装置であって、前記締結具がピン
部材とカラーとを含み、前記カラーが前記取付け工具によって前記ピン部材と前
記カラーとの間に加えられる相対的な軸線方向の力すなわちスエージ荷重に応答
して前記ピン部材のロック用溝にスエージするようにされ、所定の大きさのスエ
ージ荷重に応答して工作物に所望の大きさの締め付け荷重を提供するカラー胴部
を有する締結装置において、締結の方法が、工作物の整合した開口に位置され、一端で大径の頭部で、他端において複数の
周方向に延びたピン溝とピンの頂で終わる関連のピン肩とによって画成される前
記ロック用溝からなる溝付き部分において終わる細長い胴を有するように前記ピ
ン部材を形成する段階と、前記ピン溝を広幅で、（ｈ／Ｄｕ）×１０²の関係に
よって規定される半径方向深さを有するように形成する段階であって、ｈが前記
の半径方向の深さであり、Ｄｕは前記ピンの頂によって規定される直径であり、
前記深さｈが前記関係の結果が約４未満を提供するように前記頂径Ｄｕに対して
選択される段階と、前記カラーに前記カラー胴部を形成する段階と、前記取付け工具に有効スロートスエージ部分を有するスエージアンビルを設け
る段階と、前記カラーの胴を前記のスエージアンビルの有効スロートスエージ部分によっ
て前記のロック用溝中へスエージングすることによって工作物が相互に締結され
て締結された接合部を画成する段階であって、前記カラーの胴部がスエージされ
ると前記カラーの溝と肩とが前記ピンの溝と肩とに相互にロックされる段階と、前記カラーの胴部が前記の有効なスロートスエージ部分と前記のカラー胴部が
スエージされる前記ピンの溝の直面部分とによって画定されて得ることのできる
容積よりも大きな所定の容積の材料を有するように選択する段階とを含み、前記ピン部材と前記カラーとが鉄金属材料から構成され、一般的にインチ単位
で以下を提供する関係を有することを特徴とする締結装置。
【請求項２３】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と該
締結具を取り付けるための取付け工具とを含む締結装置であって、前記締結具が
ピン部材とカラーとを含み、前記カラーが前記取付け工具によって前記ピン部材
と前記カラーとの間で加えられる相対的な軸線方向の力、すなわちスエージ荷重
に応答して前記ピン部材のロック用溝中へスエージするようにされ、所定の大き
さのスエージ荷重に応答して工作物に所望の大きさの締め付け荷重を提供するカ
ラー胴部を有している締結装置において、締結の方法が工作物の整合した開口に位置するようにされ、一端において大径の頭部で、他
端において複数の周方向に延びるピンの溝とピンの頂において終わる関連のピン
の肩とによって画成される前記ロック用溝からなる溝付き部分において終わる細
長い胴部を有するように前記ピン部材を形成する段階と、前記ピンの溝を広幅と
し、かつ（ｈ／Ｄｕ）×１０²の関係によって規定される半径方向深さを有する
ように形成する段階であって、ｈが前記の半径方向の深さであり、Ｄｕが前記ピ
ンの肩によって規定される直径であり、前記深さｈが約４未満の前記関係の結果
を提供するように前記肩の径Ｄｕに対して選択される段階と、前記ピンの溝が全
体的に連続した曲線によって画成された滑らかで広幅の谷底を有するように形成
する段階と、全体的に真直の前記カラーの胴部を前記カラーに形成する段階と、前記取付け工具に有効なスロートスエージ部分を有するスエージアンビルを設
ける段階と、前記カラーのカラー胴部を前記のスエージアンビルの前記の有効なスロートス
エージ部分によって前記ロックの溝中へスエージングすることによって工作物が
相互に締結され締結された接合部を画成し、スエージされると前記カラーの胴部
のカラーの溝と肩とが前記ピンの溝と肩とに相互にロックされる段階と、前記ピンの溝が広幅で、Ｗｃ／Ｗｇの比が約０．３０未満となるよう頂の有効
幅Ｗｃに対する有効幅Ｗｇを有するように形成する段階と、前記ピンの溝が全体的に滑らかな外形の細長い谷底を有するように形成する段
階と、前記カラーの胴部が前記の有効なスロートスエージ部分と前記カラーの胴部が
スエージされる前記ロック用溝の直面部分とによって規定されて得ることのでき
る容積よりも一般に大きな所定の容積の材料を有するように形成する段階であっ
て、前記カラーの胴部の材料がスエージの間前記の谷底と完全には係合しない、
すなわちスエージの後前記のロック用溝を完全に充填しない段階と、前記カラーの胴部が、組み合わされた予め選定された極限せん断強度を有する
ように対応する数の前記ピンの頂と係合する所定数の前記カラーの肩を提供する
に十分な長さとなるように形成する段階とを含み、前記カラー胴部が、スエージングの前に最小の空隙を提供するために前記ピン
の頂の頂径に対する孔径を有する貫通孔を有することによってスエージングのた
めの相対的な軸線方向の力が最小となるように選択され、呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）から約１．９１センチ
メートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前記ピン部材に対して約
１．０から約４．０までの間の２Ｒｃ／Ｄｕ×１０²の前記頂の前記頂径Ｄｕに
対する半径方向の空隙Ｒｃを提供するように前記の最小の空隙を選択する段階と
、呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）から約１．９１センチ
メートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前記ピン部材に対してイ
ンチ当たり７から約１４までの間で変動するように前記ピンの頂を選択する段階
と、前記ピン部材を少なくとも約１２０ＫＳＩの極限引張り強度を有する鉄金属材
料から形成し、前記カラーを少なくとも約６０ＫＳＩの極限せん断強度を有する
鉄金属材料から作る段階とを含むことを特徴とする締結装置。
【請求項２４】複数の工作物を相互に固定するための二部分からなる締結
具と、該締結具を取り付ける取付け工具とを含む締結装置であって、前記締結具
がピン部材とカラーとを含み、前記カラーがスエージアンビルを有する前記取付
け工具によって前記ピン部材と前記カラーとの間に加えられた相対的な軸線方向
の力、すなわちスエージ荷重に応答して前記ロック用溝中へスエージするように
され、所定の大きさのスエージ荷重に応答して所望の大きさの締め付け荷重を提
供するカラーの胴部を有する締結装置において、前記ピン部材が工作物の整合した開口に位置され、一端において大径の頭部で
、他端において周方向に延びるピン溝と所定の頂径を有するピンの頂に終わる関
連するピンの肩とによって画成される複数の前記ロック用溝からなる溝付き部分
で終わる細長い胴を有し、前記ピンの溝が前記ピンの頂よりも著しく広幅で、全体的に流線形の外形を備
えた谷底を有し、前記のスエージアンビルが、過度に係合しかつ前記カラーの胴を前記ロック用
溝中へスエージするようにされた有効なスロートスエージ部分を有し、前記カラーが全体的にチューブ状で、前記カラーの胴部が全体的に真直であり
、前記スエージ空洞の前記の有効なスロートスエージ部分によって前記のロック
用溝中へスエージするようにされており、それによって工作物が相互に締結され
て締結された接合部を画成し、前記のスエージされたカラーの胴部のカラー溝と
肩とが前記ピンの溝と肩と相互ロックしており、前記カラーの胴部が前記の有効なスロートスエージと前記カラーの胴部がスエ
ージされる前記ロック用溝の直面部分とによって画成されて得ることのできる容
積よりも大きな所定の容積の材料を有し、前記カラーの胴部の材料の容積が、該
材料がスエージングの間前記谷底と係合せず、従ってスエージの後前記ロック用
溝を完全に充填しないように選択され、前記カラーの胴部が、対応する数の前記
ピンの頂と係合する所定数の前記カラーの肩を提供するに十分な長さとされてお
り、前記カラーの胴部が最小の空隙を提供する前記ピン頂径に対する内径を有し、
それによってスエージのための相対的な軸線方向の力が最小にされ、前記頂が前記ロック用溝の有効幅Ｗｇに対する有効幅Ｗｃを有し、前記幅Ｗｃ
が幅Ｗｇよりも著しく小さいことによって前記頂が著しく離隔されており、前記カラーの胴部が前記の最小の空隙を提供する孔径の貫通孔を有し、前記最
小の空隙が呼称径が約１．２７センチメートル（１／２ｉｎｃｈ）から約１．９
１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前記締結具の前記ピン部材に
対して約３．０から約４．０までの間の２Ｒｃ／Ｄｕ×１０²の前記頂の径Ｄｕ
に対する半径方向の空隙Ｒｃを提供することを特徴とする締結装置。
【請求項２５】前記ロック用溝が螺旋状であることを特徴とする請求項２
４に記載の締結装置。
【請求項２６】前記ピンの頂の数が呼称径１．２７センチメートル（１／
２ｉｎｃｈ）から約１．９１センチメートル（３／４ｉｎｃｈ）まで変動する前
記締結具の前記ピン部材に対してセンチメートル当たり約２．８から約５．５（
インチ当たり７から約１４）までの間で変動することを特徴とする請求項２４に
記載の締結装置。
【請求項２７】前記ロック用溝の有効溝幅Ｗｇに対する有効な頂の幅Ｗｃ
の比が約０．２０から約０．２８の間であることを特徴とする請求項２４に記載
の締結装置。
【請求項２８】前記ピン部材の前記胴部が前記ロック用溝を含むロック部
分を有し、取付け工具の把持ジョーによって把持するようにされた複数の引張り
用溝を有する引張り部分において終わり、前記引張り部分が前記スエージ荷重よ
りも大きな相対的な軸線方向の力において破断するようにされた破断溝によって
前記ロック部分に接続されており、前記引張り用溝が前記ロック用溝の前記頂径の約７０％から約８５％までの間
の直径であることを特徴とする請求項２４に記載の締結装置。
【請求項２９】前記カラーの胴部が外端において半径方向外方に広がった
胴部分で終わる真直の胴部分を有し、前記の広がった胴部分が前記の真直の胴部
分の肉厚と全体的に同じ均一な肉厚であり、前記の広がった胴部分が内面が外面
よりも前記ピン部材の軸線に対して大きな角度でテーパがついている半径方向の
内面および外面を有していることを特徴とする請求項２４に記載の締結装置。
【請求項３０】前記の半径方向の内面が約１５度の角度でテーパが付けら
れ、一方前記外面が約５度の角度でテーパが付いていることを特徴とする請求項
２４に記載の締結装置。
【請求項３１】前記ピン部材および前記カラーが鉄金属材料から構成され
、センチメートル（ｉｎｃｈｅｓ）の単位で以下を提供する関係を一般的に有し
ていることを特徴とする請求項２４に記載の締結装置。
【請求項３２】前記ピン部材と前記カラーの一例が鉄金属材料から構成さ
れ、センチメートル（ｉｎｃｈｅｓ）の単位で以下を提供する関係を一般的に有
しており、Ｗｃ／Ｗｇの比が約０．２０４であり、センチメートル（ｉｎｃｈ）
当たり約３．１５（８）の頂を有することを特徴とする請求項２４に記載の締結
装置。
【請求項３３】前記ピン部材および前記カラーの一例が鉄金属材料から構
成され、全体的にセンチメートル（ｉｎｃｈｅｓ）の単位で以下を提供するよう
な関係を有し、Ｗｃ／Ｗｇの比が約０．１６２で、かつセンチメートル（ｉｎｃ
ｈ）当たり約３．１５（８）の頂を有していることを特徴とする請求項２４に記
載の締結装置。
【請求項３４】前記ピン部材と前記カラーの例が鉄金属材料から構成され
、全体的にセンチメートル（ｉｎｃｈｅｓ）の単位で以下を提供する関係を有し
、Ｗｃ／Ｗｇの比が約０．２０４であり、センチメートル（ｉｎｃｈ）当たり約
３．１５（８）の頂を有しており、前記ロック用溝が螺旋状であり、前記ピン部
材と前記カラーとの間に相対的な軸線方向の力を加えるために取付け工具のナッ
ト部材によってねじ係合で把持されるようにされていることを特徴とする請求項
２４に記載の締結装置。
【請求項３５】前記ピン部材と前記カラーの例が鉄金属材料から構成され
、全体的にセンチメートル（ｉｎｃｈｅｓ）の単位で以下を提供する関係を有し
、Ｗｃ／Ｗｇの比が約０．１６２であり、センチメートル（ｉｎｃｈ）当たり約
３．１５（８）の頂を有しており、前記ピン部材が前記ピンの頭部とは反対側の
前記胴部の端において内孔を有し、前記内孔はねじが切られ、前記ピン部材と前
記カラーとの間で相対的な軸線方向の力を加える取付け工具のねじを切ったスピ
ンドル部材とねじ係合するようにされていることを特徴とする請求項２４に記載
の締結装置。
【請求項３６】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と、
該締結具を取り付ける取付け工具とを含む締結装置であって、ピン部材とカラー
とを含み、前記カラーは、前記取付け工具によって前記ピン部材と前記カラーと
の間に加えられた相対的な軸線方向の力、すなわちスエージ荷重に応答して前記
ピン部材のロック用溝にスエージするようにされかつ所定の大きさのスエージ荷
重に応答して工作物に所望の大きさの締め付け荷重を提供するカラー胴部を有し
、前記ピン部材が、工作物の整合した開口に位置するようにされかつ一端におい
て工作物の一方の側の面と係合するようにされた大径の頭部で、他端において前
記工作物の反対側の対向する面を通って延びるようにされた溝付き部分において
終わる細長いピン胴部を有し、前記の溝付きの部分は螺旋状に延びたピン溝とピ
ンの頂で終わるピンの肩とによって画成された複数の前記ロック用および引張り
用溝を有するロックおよび引張り部分からなり、前記ピンの頂が所定のピッチで
均一に離隔されている締結装置において、前記ピンが広幅で、約０．２０未満のＷｃ／Ｗｇの比である、頂の有効幅Ｗｃ
に対する有効幅Ｗｇを有し、前記ピンの溝が全体的に滑らかな外形の細長い谷底
を有し、チューブ状のカラーが前記ロックおよび引張り用溝にスエージするよう
にされた全体的に真直の胴部を有することによって、工作物が相互に締結され締
結された接合部を画定し、前記カラー胴部はスエージされるとカラーの溝と肩と
を前記ピンの溝および肩とに相互にロックさせ、前記取付け工具がスエージ荷重を達成するために前記ピン部材と前記カラーと
の間で相対的な軸線方向の力を加えるようにされており、かつ前記カラーの前記
カラー胴部と過度に係合して、それにより該胴部を前記ロック用および引張り用
溝中へ半径方向内方にスエージするようにした有効なスロートスエージ部分を有
するスエージ空洞を備えたアンビル部材を有し、前記取付け工具は相対的な軸線
方向の力を加えるために前記ロックおよび引張り用溝とねじ係合するようにされ
たねじを切った引張りナット部材を有し、前記カラーの胴部が、前記の有効なス
ロートスエージ部分と前記カラー胴部がスエージされる前記ロックおよび引張り
用溝の直面部分とによって画成されて得ることのできる容積より一般に大きい所
定容積の材料を有し、前記カラー胴部の材料はスエージングの間前記谷底と完全
に係合せず、従ってスエージングの後前記ロックおよび引張り用溝を完全には充
填せず、前記カラーの胴部が対応する数の前記ピンの頂と係合する所定数の前記
カラーの肩を提供するに十分な長さとされており、前記カラーの胴部がスエージングの前に最小の空隙を提供するように前記ピン
の頂の頂径に対する孔径を有する貫通孔を有し、それによってスエージングのた
めの相対的な軸線方向の力が最小とされ、前記谷底が隣接する頂から離隔し、後方のピンの肩に隣接した点において前記
ピッチの約１／３の最大深さを有し、前記の隣接したピンの肩が前記ピン部材の軸線に対して所定の角度で全体的に
直線に延びる後方フランクを画成し、前記谷底が、前記後方フランクから軸線方向に離隔した深さを有する点に位置
した予め選択されたせん断平面を画成する角張った部分によって前記後方フラン
クに接続されており、前記引張りナット部材が前記ピンの肩の前記後方フランクと係合するようにさ
れたナットフランクを備えたねじを有し、前記ナットねじは最初に前記せん断平
面において前記谷底と係合する予め選択された長さの頂を有しており、前記せん
断平面が前記谷底の最大深さの約８０％のところに位置することによって予め選
択された軸線方向荷重に達するまで前記ナットのフランクが前記後方フランクと
係合することが阻止されることを特徴とする締結装置。
【請求項３７】前記ピン部材と前記カラーとの例は鉄金属材料から構成さ
れ、センチメートル（ｉｎｃｈｅｓ）の単位で以下を提供する関係を一般に有し
、Ｗｃ／Ｗｇの比が約０．２０４であり、センチメートル（ｉｎｃｈ）当たり約
３．１５（８）の頂を有していることを特徴とする請求項３６に記載の締結装置
。
【請求項３８】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と該
締結具を取り付ける取付け工具とを含む締結装置であって、前記締結具がピン部
材とチューブ状のカラーとを含み、前記カラーが、前記取付け工具によって前記
ピン部材と前記カラーとの間で加えられた相対的な軸線方向の力、すなわちスエ
ージ荷重に応答して前記ピン部材のロック用溝にスエージするようにされかつ所
定の大きさのスエージ荷重に応答して工作物に所望の大きさの締め付け荷重を提
供する全体的に真直のカラー胴部を有する締結装置において、前記ピン部材が、工作物の整合した開口に位置するようにされかつ一端におい
て工作物の一方の側の面と係合するようにされた大径の頭部で、他端において前
記工作物の反対側の対向する面を通って延びるようにされた溝付き部分で終わり
、前記の溝付きの部分が周方向に延びるピン溝とピンの頂で終わる関連のピンの
肩とによって画成された複数の前記ロック用溝を有するロック部分を含み、前記
ピンの溝が広幅で、約０．３０未満のＷｃ／Ｗｇの比である頂の有効幅Ｗｃに対
する有効幅Ｗｇを有し、前記ピンの溝が全体的に滑らかな外形を備えた細長い谷
底を有し、前記カラーの胴部が前記のロック用溝中へスエージするようにされて
いることによって、工作物が相互に締結され締結された接合部を画定し、前記カ
ラーはスエージングされるとカラーの溝と肩とが前記ピンの溝や肩と相互にロッ
クしており、前記取付け工具が前記カラーの胴部と過度に係合し、それにより該カラーの胴
部を前記ロック用溝中へ半径方向内方にスエージするようにされた有効スロート
スエージ部分を有するスエージ空洞を備えたアンビル部材を有し、前記カラー胴部が前記の有効なスロートスエージ部分と前記のカラーの胴部が
スエージされる前記ロック用溝の直面部分とによって画成されて得ることのでき
る容積よりも一般に大きな所定容積の材料を有し、前記カラーの胴部の材料がス
エージングの間前記谷底と完全に係合せず、従ってスエージングの後前記ロック
用溝を完全に充填せず、前記カラーの胴部は対応する数の前記ピンの頂と係合す
る所定数の前記カラーの肩を提供するに十分な長さであり、前記カラーの胴部はスエージングの前に最小の空隙を提供するために前記ピン
の頂の頂径に対する孔径を有する貫通孔を有することによってスエージのための
相対的な軸線方向の力が最小であり、前記ピンの胴部が前記他端において複数の螺旋状の引張り用溝を有する孔によ
って画成される引張り部分で終わり、前記取付け工具が前記のカラーの胴部を前記ロック用の溝中へスエージングす
るために前記ピン部材と前記カラーとの間に相対的な軸線方向の力を加えるよう
前記の螺旋状の引張り用溝とねじ係合するようにされたねじを切ったマンドレル
を有しており、前記の取付け工具が前記マンドレルの上に位置され、前記ピンの胴部の外端と
係合するようにされ、前記マンドレルと前記の螺旋状の引張り用溝との間のねじ
係合程度を指示する円筒形の感知ロッドを有し、前記感知ロッドが前記工作物の間のより大きな空隙のプルアップを促進するよ
うに前記マンドレルと共に前記カラーの前記の貫通孔中へ移動するようにされた
サイズであることを特徴とする締結装置。
【請求項３９】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と、
該締結具を取り付けるための取付け工具とを含む締結装置であって、ピン部材と
カラーとを含み、前記カラーが、前記取付け工具によって前記ピン部材と前記カ
ラーとの間で加えられた相対的な軸線方向の力、すなわちスエージ荷重に応答し
て前記ピン部材のロック用溝中へスエージするようにされかつ所定の大きさのス
エージ荷重に応答して工作物に所望の大きさの締め付け荷重を提供する全体的に
真直のカラーの胴部を含む締結装置において、前記ピン部材が鉄金属材料から作られ、工作物の整合する開口に位置し、一端
において大径の頭部で、他端においてピンの溝とピンの頂で終る関連のピンの肩
とによって画成される複数の周方向に延びるロック用溝を有するロック部分から
なる溝付き部分で終わり、前記ピンの溝が前記の頂の有効幅よりも著しく大きい
有効幅を有し、前記カラーが鉄金属材料から作られ、前記カラーの胴部が前記ピ
ンの溝中へスエージされることによって工作物が相互に締結されて締結された接
合部を形成し、前記取付け工具が前記カラーの胴部を前記ロック用溝中へスエージするために
前記カラーの胴部と過度に係合するようにされた有効なスロートスエージ部分を
備えたスエージ空洞を有するスエージアンビル部材を有し、前記カラーの胴部が前記の有効なスロートスエージ部分と前記カラーの胴部が
スエージされる前記ロック用溝の直面部分とによって画成された利用可能な容積
より大きい所定の容積の材料を有し、前記スエージ空洞は外端が前記カラーの胴部と初期係合するように半径方向外
方に延びた弧状の外形を有しており、前記スエージ空洞が、前記の半径方向外端に接続されかつ前記カラーの胴部を
完全にスエージングする前記スエージ空洞の最小直径を画成する相対的に短い長
さの軸線方向に真直の部分を有し、前記スエージ空洞が、前記真直の部分から後方に延びかつ前記スエージ空洞の
中心軸線に対して比較的小さい角度で半径方向外方にテーパが付いている逃げ部
分を有し、それによってスエージングの後のカラーの胴部からの前記スエージア
ンビルが取り外し易くなり、前記の真直部分および前記のテーパ付きの逃げ部分
によるスエージからの跳ね返りの後の前記カラーの胴部の材料の係合が配分され
、前記ピンの胴部分が前記の他端において複数の螺旋状の溝を有する孔によって
画成される引張り部分で終わり、前記のカラーの胴部が前記ピンの頂の径に対して予め選択された空隙を提供す
る孔径を有する貫通孔を有し、前記取付け工具が前記カラーの胴部を前記のロック用溝中へスエージングする
よう前記ピン部材と前記カラーとの間で相対的な軸線方向の力を加えるよう前記
の螺旋状の引張り用溝とねじ係合するようにされたねじ付きのマンドレルを有し
ており、前記取付け工具が前記マンドレルの上に位置され、前記アンドレルと前記の螺
旋状の引張り用溝との間でのねじ係合程度を指示するように前記ピンの胴部の外
端と係合するようにされた円筒形の感知ロッドを有し、前記感知ロッドが工作物の間のより大きな空隙をプルアップをし易くするため
に前記マンドレルと共に前記カラーの胴部の前記貫通孔中へ移動するようにされ
たサイズであることを特徴とする締結装置。
【請求項４０】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と、
該締結具を取り付けるための取付け工具とを含む締結装置であって、前記の締結
具がピン部材とカラーを含み、前記カラーが、前記取付け工具によって前記ピン
部材と前記カラーとの間で加えられた相対的な軸線方向の力、すなわちスエージ
荷重に応答して前記ピン部材のロック用溝中へスエージするようにされかつ所定
の大きさのスエージ荷重に応答して工作物への所望の締め付け荷重を提供するカ
ラー胴部を有する締結装置において、締結の方法が、工作物の整合した開口に位置するようにされ、一端において大径の頭部で、他
端において周方向に延びるピンの溝とピンの頂で終わる関連のピンの肩とによっ
て画成された複数の前記ロック用溝からなる溝付き部分で終わる細長い胴部を有
するように前記ピン部材を形成する段階と、前記ピンの溝を広幅で、（ｈ／Ｄｕ
）×１０²の関係を有するように形成する段階であって、ｈが前記半径方向の深
さであり、Ｄｕが前記のピンの頂によって画定される直径であり、前記の深さｈ
が約４未満の前記関係の結果を提供するよう前記頂径Ｄｕに対して選択される段
階と、前記ピンの溝を広幅で滑らかな谷底の外形を有するように形成する段階と
、チューブ状カラーを形成する段階と、前記取付け工具に有効スロートスエージ部分を有するスエージアンビルを設け
る段階と、前記スエージアンビルの前記の有効なスロートスエージ部分によって前記カラ
ーの胴部を前記ロック用溝中へスエージングすることによって工作物が相互に締
結され締結された接合部を形成する段階と、前記カラーの胴部が組み合わされた極限せん断強度を有するように対応する数
の前記ピンの肩と係合した所定数の前記カラーの肩を提供するに十分な長さとな
るように選択される段階と、前記ピンの頂径に対して所定の空隙を提供する孔径を備えた貫通孔を有するよ
うに前記カラーの胴部を形成する段階と、前記の他端において複数の螺旋状の引張り用溝を有する孔によって画成された
引張り部分で終わるように前記ピンの胴部を形成する段階と、前記カラーの胴部を前記ロック用溝中へスエージングするように前記ピン部材
と前記カラーとの間で相対的な軸線方向の力を加えるように前記の螺旋状の引張
り用溝とねじ係合するようにされたねじ付きのマンドレルを前記取付け工具に設
ける段階と、前記マンドレルと前記の螺旋状の引張り用溝との間のねじ係合程度を指示する
ように前記マンドレルの上に位置され、前記ピンの胴部の外端と係合するように
された円筒形の感知ロッドを前記取付け工具に設ける段階と、工作物の間でより大きな空隙のプルアップをし易くするために前記マンドレル
と共に前記カラーの胴部の前記貫通孔中へ移動するようにされたサイズになるよ
うに前記感知ロッドを提供する段階とを含むことを特徴とする締結装置。
【請求項４１】複数の工作物を相互に固定する二部分からなる締結具と、
該締結具を取り付けるための取付け工具とを含む締結装置であって、前記締結具
がピン部材とチューブ状カラーとを含み、前記カラーが、前記取付け具によって
前記ピン部材と前記カラーとの間で加えられる相対的な軸線方向の荷重と前記ス
エージ荷重とに応答して前記ピン部材のロック用溝にスエージするようにされか
つ所定の大きさのスエージ荷重に応答して工作物に所望の大きさの締め付け荷重
を提供する全体的に真直のカラーの胴部を含む締結装置において、前記ピン部材が前記工作物の整合した開口に位置され、一端において前記工作
物の一方の側の面と係合するようにされた大径の頭部で、他端において前記工作
物の反対側の対向する面を通って延びるようにされた溝付き部分で終わり、前記
溝付き部分が周方向に延びるピンの溝とピンの頂で終わる関連のピンの肩とによ
って画成された複数の前記ロック用溝を有し、前記カラーの胴部が前記のロック
用溝にスエージするようにされることによって工作物が相互の締結されて締結さ
れた接続部を画成し、前記カラーはスエージされると、カラーの溝と肩とを前記
ピンの溝と肩とに相互にロックさせ、前記取付け工具が、前記のカラーの胴部と過度に係合するようにされた有効ス
ロートスエージ部分を有してそれによって前記カラーの胴部を前記のロック用溝
中へ半径方向内方にスエージするスエージ空洞を備えたアンビル部材を有し、前記カラーの胴部がスエージングの前に最小の空隙を提供することによってス
エージングのための相対的な軸線方向の力が最小になるように前記ピンの頂の頂
径に対する孔径を有する貫通孔を有し、前記ピンの胴部が前記の他端において複数の螺旋状の引張り用溝を有する孔に
よって画成される引張り部分で終わり、前記取付け工具が前記カラーの胴部を前記のロック用溝にスエージングするた
めに前記ピン部材と前記カラーとの間で相対的な軸線方向の力を加えるように前
記の螺旋状の引張り用溝とねじ係合するようにされたねじ付きのマンドレルを有
し、前記取付け工具が、前記マンドレル上に位置されかつ前記のピンの胴部の外端
と係合するようにされて前記マンドレルと前記螺旋状の引張り用溝との間のねじ
係合程度を指示する円筒形の感知ロッドを有し、前記感知ロッドが工作物の間のより大きな空隙をプルアップし易くするように
前記マンドレルと共に前記カラーの前記孔中へ動くようにされたサイズであるこ
とを特徴とする締結装置。