JP2003505514A - 破骨細胞生成を阻害する方法 - Google Patents

破骨細胞生成を阻害する方法

Info

Publication number
JP2003505514A
JP2003505514A JP2001513429A JP2001513429A JP2003505514A JP 2003505514 A JP2003505514 A JP 2003505514A JP 2001513429 A JP2001513429 A JP 2001513429A JP 2001513429 A JP2001513429 A JP 2001513429A JP 2003505514 A JP2003505514 A JP 2003505514A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amino acid
amide
bond
absent
covalent bond
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001513429A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003505514A5 (ja
Inventor
和広 青木
ウィリアム・カール・ホーン
ローランド・バロン
マーク・アイ・グリーン
ラマチャンドラン・ムラリ
Original Assignee
ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルベニア
和広 青木
ウィリアム・カール・ホーン
ローランド・バロン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルベニア, 和広 青木, ウィリアム・カール・ホーン, ローランド・バロン filed Critical ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルベニア
Publication of JP2003505514A publication Critical patent/JP2003505514A/ja
Publication of JP2003505514A5 publication Critical patent/JP2003505514A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/177Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/02Stomatological preparations, e.g. drugs for caries, aphtae, periodontitis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/02Drugs for skeletal disorders for joint disorders, e.g. arthritis, arthrosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/08Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/08Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
    • A61P19/10Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease for osteoporosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 破骨細胞生成及び破骨細胞の活性を阻害する方法が開示される。骨損失によって特徴付けされる疾患を有する患者を治療する方法が開示される。本発明はまた、腫瘍壊死因子レセプター(TNF-R)スーパーファミリーのメンバーの結合ループからデザインされたペプチド及びペプチド類似体を提供する。上記方法に従って、破骨細胞生成を阻害するのに有効な量のインヒビターが、患者に投与される。患者における樹状細胞成熟、T細胞増殖、及び/またはCD40レセプターシステムを調節する方法が開示される。上記方法は、樹状細胞成熟、T細胞増殖、及び/またはCD40レセプターシステムを調節するのに有効な量のインヒビターを患者に投与する工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、破骨細胞生成活性を下流調節し、それによって骨基質の侵食を阻害
し、かくして骨損失を防止して骨の疾患を治療する方法に関する。本発明はまた
、細胞レセプターに結合するTNFを阻害するペプチド及びペプチド類似体、上記
ペプチド及びペプチド類似体をデザインする方法、並びにTNFの生物学的活性、
特に骨吸収に関する活性を阻害するために上記化合物を使用して、非所望の臨床
上の効果に拮抗する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
破骨細胞は、骨基質を侵食するように機能する多核細胞である。それらは、マ
クロファージ及び単核細胞から発達する他の細胞に関係する。マクロファージと
同様に、破骨細胞は、造血始原細胞から由来する。
【0003】 骨基質の侵食は、骨基質の形成に伴って生ずる正常なプロセスであり、このプ
ロセスに破骨細胞が関与する。特に、破骨細胞は骨基質を侵食し、骨にトンネル
が形成され、骨芽細胞がこれに続いて上記トンネルの裏打ちして新たな骨基質が
形成される。典型的に、正常な成人において、毎年約5−10%の骨がこれらの
プロセスによって置換される。
【0004】 骨粗鬆症とパジェット病のような骨の疾患は、骨損失によって特徴付けされる
。同様に、転移性骨疾患、リウマチ様関節炎、及び歯周性骨疾患もまた、骨損失
によって特徴付けされる。多くの場合骨損失は、患者に骨折を導く。痛みと苦痛
に加えて、患者は肉体的に傷つけられるようになり、それにより患者の健康と生
活の質に負の結果を有する合併症をしばしば導く。さらに、これらの疾患に係る
経済的な費用は甚大である。
【0005】 腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーのレセプター及びリガンドは、破骨細胞の分化
と活性に必須の役割を果たし、それ故骨吸収に役割を果たすことが最近示されて
いる。一方でTNF-αは、破骨細胞生成を、即ち破骨細胞の生産を促進することが
周知である。他方でここで「NF-κBリガンドのレセプターアクチベーター」(RAN
KL)、「破骨細胞分化因子」(ODF)、「オステオプロテゲリンリガンド」(OPGL)、
及び「TNF関連活性化誘導サイトカイン」(TRANCE)と称され、本分野で互換的に
称される、破骨細胞及び間質細胞に存在し及び/またはそれらから分泌されるTN
F様分子は、ここで「NF-κBリガンドのレセプターアクチベーター」(RANK)と称
され、本分野で称されるTNF-レセプター様分子と相互作用し、上記RANKは、破骨
細胞前駆体及び成熟破骨細胞の膜に存在し、破骨細胞生成と成熟破骨細胞の吸収
活性を調節する。しかしながら、大きな分子に対する免疫性と、身体のいくつか
の特別な区画に侵入することが制限されるため、治療目的のための、モノクロー
ナル抗体のようなTNF-αアンタゴニストの利用は困難であると解されている。Su
da等 (Endocrine Reviews 20(3); 345-357, 1999)は、参考としてここに取り込
まれるが、破骨細胞分化と機能を記載する。Filvaroff, E及びR. Derynck (Curr
. Biol. 8: R679-R682, 1998)は、参考としてここに取り込まれるが、骨の再モ
デリングと、破骨細胞調節のためのシグナリングシステムについて言及する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
かくして、破骨細胞生成と、成熟破骨細胞の吸収活性を調節するための方法に
ついて必要性が存在する。さらに、骨損失を予防し、骨の疾患を治療するための
方法についても必要性が存在する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、破骨細胞生成と、成熟破骨細胞の吸収活性を阻害する方法に関する
。本発明に従って、破骨細胞の骨侵襲活性を阻害するのに有効な量のTRANCE/RAN
Kインヒビターが、患者に投与される。
【0008】 本発明は、骨損失によって特徴付けされる疾患を有する患者を治療するための
方法に関する。本発明に従って、破骨細胞生成を阻害するのに有効な量のTRANCE
/RANKインヒビターが、患者に投与される。
【0009】 本発明は、破骨細胞生成を阻害するのに有効な量で、TRANCE/RANKインヒビタ
ーを含む製薬組成物に関する。
【0010】 本発明は、樹状細胞成熟、T細胞増殖、及び/またはCD40レセプターシステム
を調節するのに有効な量のTRNCE/RANKインヒビターを、患者に投与する工程を含
む、患者における樹状細胞成熟、T細胞増殖、及び/またはCD40レセプターシス
テムを調節する方法に関する。
【0011】 本発明は、TNF-Rスーパーファミリーのメンバーの結合ループからデザインさ
れたペプチド及びペプチド類似体の使用に関する。特にそれは、TNF-Rの三つの
結合ループからデザインされたペプチド及びペプチド類似体の使用に関する。よ
り分け本発明は、骨吸収に関する活性を阻害するペプチド及びペプチド類似体に
関する。
【0012】 一般的に、本発明において使用される化合物は、末端で疎水性部分を使用して
修飾された環状ペプチドまたはペプチド類似体である。上記化合物がペプチドで
ある実施態様において、上記ペプチドは、主要な配列において、TNF-Rスーパー
ファミリーのメンバーの結合ループまたはその一部に対応する。好ましい実施態
様として、本発明において使用されるペプチドは、主要な配列において、TNF-R
p55の結合ループまたはその一部に対応する。特定の実施態様として、上記ペプ
チド内の一つ以上のアミノ酸残基が、別のアミノ酸残基で置換される。典型的に
、上記アミノ酸置換は保存的である、即ち上記アミノ酸残基は、同様な物理的及
び/または化学的特性を有する別のアミノ酸残基で置換される。上記化合物がペ
プチド類似体である実施態様において、上記類似体は、上記ペプチド中の少なく
とも一つのアミド結合を、置換されたアミドまたはアミドの同配体で置換するこ
とによって得られる。
【0013】 説明的な実施態様として、本発明において使用される化合物は、以下の式を有
する:
【化13】 [式中、 ACは、主要な配列において、TNF-Rスーパーファミリーのメンバーの結合ル
ープに対応し、任意に一つ以上の保存的アミノ酸置換を含んでも良い、3−18
のアミノ酸残基のペプチド、または少なくとも一つのアミド結合が、置換された
アミドまたはアミドの同配体で置換されているその類似体であり; AB1は、ACの一つの末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB2
共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA1と共有結合を形成可能な第三の官
能基を有する部分であり; AB2は、ACの第二の末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB1
共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA2と共有結合を形成可能な第三の官
能基を有する部分であり; AA1は、疎水性の特性と、AB1の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
基を有する部分であり、 AA2は、疎水性の特性と、AB2の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
基を有する部分であり、 「=」は共有結合であり;並びに 「≡」は共有結合である。]
【0014】 式(I)の化合物の好ましい実施態様として、ACは、主要な配列において、TNF
-R p55の結合ループに対応し、任意に一つ以上の保存的アミノ酸置換を含んでも
良いペプチド、またはその類似体である。特に好ましい実施態様として、上記ペ
プチド及びペプチド類似体は、破骨細胞生成を特異的に阻害する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、骨損失によって特徴付けされる疾患を有する患者を治療する方法を
提供する。TRANCE/RANKインヒビターは、破骨細胞生成及び/または破骨細胞機
能を阻害し、それによって骨損失を減少するのに有効な量、即ち治療上有効な量
で患者に投与される。
【0016】 本発明はまた、骨損失によって特徴付けされる疾患を治療するための、新規な
治療上の製薬組成物を提供する。上記製薬組成物は、治療上有効な量のTRANCE/R
ANKインヒビターと、製薬学的に許容可能なキャリアー若しくは希釈液とを含む
。好ましい実施態様として、上記製薬組成物は、注射可能な製薬組成物である、
即ち、それらは無菌的であり、病原体フリーであり、特定の物質を含まず、特に
等張的であり、にもかかわらず人に注射するために安定である。
【0017】 ここで使用される用語、「TRANCE/RANKインヒビター」は、破骨細胞生成及び
/または破骨細胞機能を阻害するペプチド及びペプチド類似体を指す。TRANCE/R
ANKインヒビターは、TRANCE/RANKを阻害することによって、細胞受容体RANKのア
ンタゴニストとして機能できる。
【0018】 ここで使用される用語、「骨損失によって特徴付けされる疾患」は、症状また
は病因として骨重量または骨密度の減少を有する疾患、状態、疾病及び症状を指
すように意味する。骨損失によって特徴付けされる疾患の例として、骨粗鬆症、
パジェット病、転移性骨疾患、リウマチ様関節炎、及び歯周性骨疾患が制限され
ることなく含まれる。
【0019】 ここで使用される用語、「骨吸収」は、破骨細胞活性によって少なくとも一部
が引き起こされる骨の非所望の損失を指す。
【0020】 ここで使用される用語、「治療上有効な量」は、化合物の治療上有効な量が、
骨損失によって特徴付けされる疾患に感受性の患者または上記疾患に罹患してい
る患者に投与される場合、患者における骨損失の速度の減少として観察される医
学的効果を生ずる化合物の量を指すように意味する。治療上有効な量は典型的に
、活性成分を含まない組成物(即ちコントロール)が同様な状況の患者に投与さ
れる場合、観察される効果に匹敵する効果によって測定される。
【0021】 ここで使用される用語、「阻害」は、特定の活性の量、質、または効果を減少
することを意味し、用語、「減少」、「最小化」及び「減弱」と互換的に使用さ
れ、例えば患者に本発明の化合物の治療上有効な量を投与することによって引き
起こされる、破骨細胞骨侵食活性の減少を指す。
【0022】 ここで使用される用語、「アルキル」は、飽和した分枝状、直鎖状または環状
の鎖の炭化水素基を指す。典型的にアルキル基として、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、
ヘキシル等が制限されることなく含まれる。好ましい実施態様として、アルキル
基は(C1-C5)アルキルであり、(C1-C3)が特に好ましい。
【0023】 ここで使用される用語、「置換アルキル」は、一つ以上の水素原子が互いに独
立して他の置換基で置換されているアルキル基を指す。
【0024】 ここで使用される用語、「アルケニル」は、少なくとも一つの炭素−炭素二重
結合を有する不飽和の分枝状、直鎖状、または環状の鎖の炭化水素基を指す。上
記基は、二重結合についてcisまたはtrans構造の何れでも良い。典型的なアルケ
ニル基には、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル
、ter-ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等が制限されることなく含まれる。好
ましい実施態様として、アルケニル基は(C1-C6)アルケニルであり、(C1-C3)が特
に好ましい。
【0025】 ここで使用される用語、「アルキニル」は、少なくとも一つの炭素−炭素三重
結合を有する不飽和の分枝状、直鎖状、または環状の鎖の炭化水素基を指す。典
型的なアルキニル基には、エチニル、プロピニル、ブチニル、イソブチニル、ペ
ンチニル、ヘキシニル等が制限されることなく含まれる。好ましい実施態様とし
て、アルキニル基は(C1-C6)アルキニルであり、(C1-C3)が特に好ましい。
【0026】 ここで使用される用語、「置換アルキニル」は、一つ以上の水素原子が互いに
独立して他の置換基で置換されているアルキニル基を指す。
【0027】 ここで使用される用語、「アルコキシ」は、Rが上述のアルキル、アルケニル
、またはアルキニルである-OR基を指す。
【0028】 ここで使用される用語、「芳香族部分」は、接合した(4n=2)π電子系を有する
不飽和の環状炭化水素基を有する部分を指す。典型的な芳香族部分には、ベンゼ
ン、ナフタレン、アントラセン、アズレン、インデセン等が制限されることなく
含まれる。好ましい実施態様として、上記芳香族部分は、環システム中に5−2
0の炭素原子を含み、5−10の炭素原子が特に好ましい。
【0029】 ここで使用される用語、「置換芳香族部分」は、一つ以上の水素原子が互いに
独立して他の置換基で置換されている芳香族部分を指す。
【0030】 ここで使用される用語、「複素環式芳香族部分」は、一つ以上の環の炭素原子
がN、OまたはSのような別の原子で置換されている芳香族部分を指す。典型的な
複素環式芳香族部分には、ピラン、ピラゾール、ピリジン、ピロール、ピラジン
、ピリダジン、ピリミジン、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、
キノキサリン、セレノフェン、チオフェン、テルロフェン、キサンテン等が制限
されることなく含まれる。
【0031】 ここで使用される用語、「置換複素環式芳香族部分」は、一つ以上の水素原子
が互いに独立して他の置換基で置換されている複素環式芳香族部分を指す。
【0032】 出願人は、以下に記載されたペプチドが、破骨細胞生成及び/または破骨細胞
機能を阻害するのに有用であることを発見した。破骨細胞生成及び/または破骨
細胞機能を阻害することによって、骨侵食を最小化または防止さえ可能であり、
骨損失を減少可能である。骨損失によって特徴付けされる疾患に罹患している患
者を、破骨細胞生成及び/または破骨細胞機能を阻害するのに有効な量の化合物
を投与することによって治療可能である。さらに、骨損失によって特徴付けされ
る疾患に感受性であると同定された患者を、破骨細胞生成及び/または破骨細胞
機能を阻害するのに有効な量の化合物を投与することによって、予防的に治療可
能である。
【0033】 骨損失によって特徴付けされる疾患を有する患者は、周知の診断手段及び特徴
によって当業者により同定可能である。骨損失によって特徴付けされる疾患に感
受性である患者は、血族の医学的歴史、及び/または骨損失によって特徴付けさ
れる疾患と関連する遺伝学的マーカーまたは遺伝子の存在に基づいて当業者によ
り同定可能である。
【0034】 本発明に従って、本発明において有用なTRNCE/RANKインヒビターは、破骨細胞
生成機能及び/または破骨細胞機能を阻害するように機能する、TNH-Rスーパー
ファミリーメンバーの結合ループからデザインされたペプチド及びペプチド類似
体のような、以下に記載された化合物である。上記化合物は、以下に記載された
方法によって、または当業者に周知の他の方法によって生産されても良い。
【0035】 本発明に従って、骨損失によって特徴付けされる疾患を治療するために本発明
において有用なTRANCE/RANKインヒビターは、以下に教示される態様において、
または当業者に周知の他の方法によって、製剤化され投与されても良い。
【0036】 本発明に従って、骨損失によって特徴付けされる疾患を治療するために本発明
において有用なTRANCE/RANKインヒビターは、以下に教示される態様において、
または当業者に周知の他の方法によって、製剤化され投与されても良い。ある好
ましい投与量は、1nMから500mMの範囲である。ある好ましい投与量は、1mMから5
00mMの範囲である。ある好ましい投与量は、1mgから500mgの範囲である。ある好
ましい投与量は、1000mgから3000mgの範囲である。ある好ましい投与量は、1500
mgから2500mgの範囲である。本発明に従って、TRANCE/RANKインヒビターは、一
日1から4回で投与される。
【0037】 本発明に従った製薬組成物は、治療上有効な量で製剤化されたTRANCE/RANKイ
ンヒビターを含む。ある実施態様として、製薬組成物は無菌的であり病原体フリ
ーである。
【0038】 本発明の他の特徴点は、TRANCE/RANK介在性シグナリングが細胞発達及び/ま
たは活性に関与する他の細胞タイプに関与する方法における、TRANCE/RANKイン
ヒビターの使用を含む。上記細胞タイプは、樹状細胞及びリンパ細胞のような抗
原提示細胞を含む。Anderson等 (Nature 390: 175-179, 1997)は、T細胞及び樹
状細胞におけるRANK/RANKLに言及する。同様に、Kong等 (Immunol. and Cell Bi
ology 77: 188-193, 1999)は、破骨細胞生成、リンパ節形成、及びリンパ球の発
達の間の共通のリンクとしてオステオプロテゲリンリガンドに言及する。さらに
、Wong等 (J. Leukocyte Biolory 65: 715-724, 1999)は、樹状細胞と破骨細胞
の機能を調節するTRANCEに言及する。以下に記載されるように有効な量で製剤化
されたTRANCE/RANKインヒビターは、有情細胞成熟及び機能、T細胞増殖、及びCD
40レセプターシステムを調節するために使用できる。
【0039】 TNFは、二つのTNF-R: p55及びp75に結合することによって生物学的活性を発揮
する。これらのレセプターといくつかの他の細胞表面レセプターとの比較により
、スーパーファミリーとして分類化を導く特定の共有された構造的特徴が明らか
となった(Beutler等 Science 264: 667, 1994)。TNF-Rスーパーファミリーのメ
ンバーは、特徴的な細胞外Cysリッチドメインを有し、約25%のみの配列ホモ
ロジーを有する。このスーパーファミリーにおいては、TNF-R p55及びp75、TNF-
R関連タンパク質(rp)、CD40、Fas抗原(CD95)、低アフィニティー神経成長因子レ
セプター(p74)、CD27、CD30、4-1BB、及びOX40を含む少なくとも10のメンバー
が存在する(Beutler等, Ann. Acad. Sci. pp. 118-133, 1994; Gruss及びDower,
Cytokines and Mol. Ther. 1: 75-105, 1995)。
【0040】 多くのタンパク質におけるループとターンは、タンパク質−タンパク質相互作
用において機能的に重要な役割を果たすことが示されている。以下の実施例によ
って説明される特別な実施態様において、環状ペプチドは、細胞レセプターに対
するTNFの結合を阻害するTNF-R p55の三つの結合ループからデザインされた。特
に、ドメイン3のループ1からデザインされたペプチドは、最も強力な阻害活性
を示した。この結合ループからデザインされたペプチドが、二つの他のループか
らデザインされたペプチドと組み合わされて使用される場合、さらなる阻害効果
の増大は観察されず、このことはドメイン3のループ1がTNF-Rにおける支配的
なリガンド結合部位であることを示す。
【0041】 この発見に基づいて、阻害的ペプチド及びペプチド類似体をデザインできる他
のTNF-Rスーパーファミリーのメンバーの対応する領域は、TNF-R p55の三つの特
異的結合部位とのアミノ酸配列の整列によって容易に同定される(図1)。TNF-
R p55の支配的な結合部位は、Cysで開始し且つ終結する配列であるアミノ酸残基
119から136に位置するので、各TNF-Rスーパーファミリーのメンバーにお
ける同じ領域が、本発明の範囲内にあるペプチド及びペプチド類似体をデザイン
するために使用されるであろう。上記領域がCysで開始または終結しない場合、
上記領域は次のCysまで伸長するであろう。例えば、Fasにおける対応する領域は
欠失しており、かくしてこの領域は、残基97で開始して残基143で終結する
。NGF-Rの場合、上記領域は、135の位置のCysで終結する。さらに、残基74
−81及び97−110もまた、本発明の範囲内にあるさらなるペプチド及びペ
プチド類似体をデザインするために使用されても良い。次いで上記化合物は環状
化され、以下により詳細に記載されるように疎水性部分で末端につき修飾される
【0042】 TNF-Rスーパーファミリーのメンバーの結合ループからデザインされたペプチド
及びペプチド類似体 一般的に、本発明において使用される可能物は、1999年7月28日に出願された
米国出願第60/146,090に開示されたもののような、環状ペプチドまたはペプチド
類似体であり、上記文献は参考として完全にここに取り込まれる。上記ペプチド
またはペプチド類似体は、疎水性部分で末端につき修飾される。上記化合物がペ
プチドである実施態様において、上記ペプチドは、主要な配列において、TNF-R
スーパーファミリーのメンバーの結合ループまたはその一部に対応する。好まし
い実施態様として、上記ペプチドは、主要な配列において、TNF-R p55の結合ル
ープまたはその一部に対応する。特定の実施態様として、上記ペプチド内の一つ
以上のアミノ酸残基が、他のアミノ酸残基で置換される。典型的に上記アミノ酸
置換は保存的である、即ち上記アミノ酸残基は、置換される残基と同じ物理的及
び/または化学的特性を有する他のアミノ酸残基で置換される。好ましくは保存
的アミノ酸置換は、一つのアミノ酸が同じ指摘されたクラス内に包含される、並
びに以下により完全に記載される別のアミノ酸で置換されているものである。上
記化合物がペプチド類似体である実施態様として、上記類似体は、置換されたア
ミドまたはアミドの同配体で、上記ペプチド中の少なくとも一つのアミド結合を
置換することによって得られる。
【0043】 説明的な実施態様として、本発明において使用される化合物は、以下の式を有
する:
【化14】 [式中、 ACは、主要な配列において、TNF-Rの結合ループに対応し、任意に保存的ア
ミノ酸置換を含んでも良い、3−18のアミノ酸残基、好ましくは5−8のアミ
ノ酸残基、または少なくとも一つのアミド結合が、置換されたアミドまたはアミ
ドの同配体で置換されているその類似体であり; AB1は、ACの一つの末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB2
共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA1と共有結合を形成可能な第三の官
能基を有する部分であり; AB2は、ACの第二の末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB1
共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA2と共有結合を形成可能な第三の官
能基を有する部分であり; AA1は、疎水性の特性と、AB1の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
基を有する部分であり、 AA2は、疎水性の特性と、AB2の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
基を有する部分であり、 「=」は共有結合であり;並びに 「≡」は共有結合である。]
【0044】 とりわけ、本発明の化合物は、以下の式を有する三種の特異的な実施態様によ
って説明される:
【化15】
【化16】
【化17】
【0045】 各場合のXnの記号は、上記化合物における特定の位置でのアミノ酸を表す。
同様にZnの記号は、他のZnとジスルフィド架橋のような共有結合を形成可能で
あるアミノ酸または他の部分を表す。XnまたはZnによって表されるアミノ酸残
基は一般的に、遺伝学的にコードされるL-アミノ酸、天然に存在する遺伝学的に
コードされないL-アミノ酸、合成L-アミノ酸、または上記の全てのD-鏡像異性体
であっても良い。20の遺伝学的にコードされるL-アミノ酸及び一般的なコード
されないアミノ酸についてここで使用されるアミノ酸記号は一般的であり、以下
の通りである:
【0046】
【表1】
【0047】 本発明において使用される化合物は、示されたクラスのアミノ酸残基について
部分的に定義される。上記アミノ酸は一般的に、3種の主なクラスに分類される
であろう:主にアミノ酸側鎖の特徴に依存して、親水性アミノ酸、疎水性アミノ
酸、及びシステイン様アミノ酸。これらのアミノ酸クラスは、さらにサブクラス
に分割されるであろう。親水性アミノ酸は、酸性、塩基性または極性側鎖を有す
るアミノ酸を含み、疎水性アミノ酸は、芳香族または非極性側鎖を有するアミノ
酸を含む。非極性アミノ酸はさらに、他のものの中で脂肪族アミノ酸を含むよう
に分割されるであろう。ここで使用されるアミノ酸のクラスの定義は、以下の通
りである:
【0048】 「疎水性アミノ酸」は、生理学的pHで荷電せず、水溶液によって反発される側
鎖を有するアミノ酸を指す。一般的にコードされる疎水性アミノ酸の例として、
Ile、Leu及びValが含まれる。一般的にコードされない疎水性アミノ酸の例とし
て、t-BuAが含まれる。
【0049】 「芳香族アミノ酸」は、接合したπ電子系を有する少なくとも一つの環(芳香
族基)を含む側鎖を有する疎水性アミノ酸を指す。芳香族基は、アルキル、アル
ケニル、アルキニル、ヒドロキシル、スルファニル、ニトロ、及びアミノ基、並
びに他のもののような置換基でさらに置換されても良い。一般的にコードされる
芳香族アミノ酸の例として、フェニルアラニン、チロシン及びトリプトファンが
含まれる。一般的に存在しない遺伝学的にコードされない芳香族アミノ酸は、フ
ェニルグリシン、2-ナフチルアラニン、β-2-チエニルアラニン、1,2,3,4-テト
ラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸、4-クロロ-フェニルアラニン、2-フルオロ
フェニルアラニン、3-フルオロフェニルアラニン、及び4-フルオロフェニルアラ
ニンを含む。
【0050】 「非極性アミノ酸」は、生理学的pHで一般的に荷電せず、極性ではない側鎖を
有する疎水性アミノ酸を指す。一般的にコードされる非極性アミノ酸の例として
、グリシン、プロリン、及びメチオニンが含まれる。コードされない非極性アミ
ノ酸の例として、Chaが含まれる。
【0051】 「脂肪族アミノ酸」は、飽和したまたは不飽和の、直鎖状、分枝状または環状
の鎖の炭化水素側鎖を有する非極性アミノ酸を指す。一般的にコードされる脂肪
族アミノ酸の例として、Ala、Leu、Val及びIleが含まれる。コードされない脂肪
族アミノ酸の例として、Nleが含まれる。
【0052】 「親水性アミノ酸」は、水溶液によって引きつけられる側鎖を有するアミノ酸
を指す。一般的にコードされる親水性アミノ酸の例として、Ser及びLysが含まれ
る。コードされない親水性アミノ酸の例として、Cit及びhCysが含まれる。
【0053】 「酸性アミノ酸」は、7未満の側鎖pK値を有する親水性アミノ酸を指す。酸性
アミノ酸は典型的に、水素イオンの損失のため、生理学的pHで負に荷電した側鎖
を有する。一般的にコードされる酸性アミノ酸の例として、アスパラギン酸(ア
スパルテート)及びグルタミン酸(グルタメート)が含まれる。
【0054】 「塩基性アミノ酸」は、7より大きい側鎖pK値を有する親水性アミノ酸を指す
。塩基性アミノ酸は典型的に、水素イオンの会合のため、生理学的pHで正に荷電
した側鎖を有する。一般的にコードされる塩基性アミノ酸の例として、アルギニ
ン、リジン、及びヒスチジンが含まれる。一般的にコードされない塩基性アミノ
酸の例として、非環状アミノ酸オルニチン、2,3-ジアミノプロピオン酸、2,4-ジ
アミノ酪酸及びホモアルギニンが含まれる。
【0055】 「極性アミノ酸」は、生理学的pHで荷電しないが、二つの原子によって一般的
に共有される電子対が、原子の一つによってより緊密に保持されている結合を有
する側鎖を有する親水性アミノ酸を指す。一般的にコードされる極性アミノ酸の
例として、アスパラギン及びグルタミンが含まれる。一般的にコードされない極
性アミノ酸の例として、シトルリン、N-アセチルリジン及びメチオニンスルホキ
シドが含まれる。
【0056】 「システイン様アミノ酸」は、ジスルフィド結合のような、別のアミノ酸残基
の側鎖と共有結合を形成可能な側鎖を有するアミノ酸を指す。典型的にシステイ
ン様アミノ酸は一般的に、少なくとも一つのチオール(SH)基を含む側鎖を有する
。一般的にコードされるシステイン様アミノ酸の例として、システインが含まれ
る。一般的にコードされないシステイン様アミノ酸の例として、ホモシステイン
及びペニシルアミンが含まれる。
【0057】 当業者によって予測されるであろうように、上述の分類は絶対的なものではな
い−いくつかのアミノ酸は、一つより大きい特徴的特性を示し、それ故一つより
多いカテゴリーに含まれ得る。例えばチロシンは、芳香族環と極性ヒドロキシル
基の両者を有する。かくしてチロシンは二重の特徴を有し、芳香族と極性のカテ
ゴリーの両者に含まれ得る。同様に、ジスルフィド結合を形成可能であることに
加えて、システインはさらに非極性の特徴を有する。かくして、疎水性アミノ酸
または非極性アミノ酸として厳密に分類されない一方、多くの場合でシステイン
はペプチドに疎水性を与えるために使用できる。
【0058】 本発明のペプチド及びペプチド類似体を構成可能である遺伝学的にコードされ
ない特定の一般的に存在するアミノ酸は、以下のものを制限することなく含む:
β-アラニン(B-Ala)、及び3-アミノプロピオン酸(Dap)、2,3-ジアミノプロピオ
ン酸(Dpr)、4-アミノ酪酸等のような他のオメガアミノ酸;α-アミノイソ酪酸(A
ib);ε-アミノヘキサン酸(Aha);δ-アミノ吉草酸(Ava);N-メチルグリシンま
たはサルコシン(MeGly);オルニチン(Orn);シトルリン(Cit);t-ブチルアラニ
ン(t-BuA);t-ブチルグリシン(t-BuG);N-メチルイソロイシン(MeIle);フェニ
ルグリシン(phg);シクロヘキシルアラニン(Cha);ノルロイシン(Nle);2-ナフ
チルアラニン(2-Nal);4-クロロフェニルアラニン(Phe(4-Cl));2-フルオロフェ
ニルアラニン(Phe(2-F));3-フルオロフェニルアラニン(Phe(3-F));4-フルオロ
フェニルアラニン(Phe(4-F));ペニシルアミン(Pen);1,2,3,4-テトラヒドロイ
ソキノリン-3-カルボン酸(Tic);β-2-チエニルアラニン(Thi);メチオニンスル
ホキシド(MOS);ホモアルギニン(hArg);N-アセチルリジン(AcLys);2,3-ジアミ
ノ酪酸(Dab);2,4-ジアミノ酪酸(Dbu);p-アミノフェニルアラニン(Phe(pNH2))
;N-メチルバリン(MeVal);ホモシステイン(hCys)、及びホモセリン(hSer)。こ
れらのアミノ酸もまた、上述のカテゴリーに簡便に属している。
【0059】 上述の遺伝学的にコードされる及びコードされないアミノ酸の分類が、以下の
表2に要約されている。表2は説明の目的のみを有し、ここで記載されるペプチ
ド及びペプチド類似体を含んでも良いアミノ酸残基の完全なリストを主張するも
のではない。ここで記載されるペプチド及びペプチド類似体について有用である
他のアミノ酸残基も、例えばFasman, 1989 CRC Practical Handbook of Biochem
istry and Molecular Biology, CRC Press, Inc.,において見出すことができ。
この文献はここで引用される。特にここで言及されないアミノ酸は、特異に同定
されるアミノ酸と比較して、周知の挙動及び/または特徴的な化学的及び/また
は物理的特性に基づいて、上述のカテゴリーに簡便に分類できる。
【0060】
【表2】
【0061】 各場合で、Znの記号は、ペプチドの環状化を可能にするように他のZnと共有
結合を形成可能なアミノ酸または他の部分を表す。互いに共有結合を形成可能な
アミノ酸残基の例は、Cys、hCys、β-メチルCys、及びPenのようなシステイン様
アミノ酸を含み、これらは互いにジスルフィド結合を形成可能である。好ましい
システイン様アミノ酸残基は、Cys及びPenを含む。
【0062】 ペプチドを環状化するために使用されるアミノ酸は、システイン様アミノ酸で
ある必要はない。互いに共有結合を形成可能な側鎖官能基を有するアミノ酸のペ
アもまた使用できる。上記官能基のペアは当業者に周知であり、本質的に-COOH
と-OH、-COOHと-NH2、及び-COOHと-SHを含む。かくして、ペプチドを環状化する
ために使用できるアミノ酸のペアは、本質的に、AspとLys;GluとLys;AspとArg
;GluとArg;AspとSer;GluとSer;AspとThr;GluとThr;AspとCus;並びにGlu8
とCysを含む。ペプチドを環状化するために使用できる他のアミノ酸のペアも、
当業者に明らかであろう。
【0063】 ペプチドを環状化するために使用されるZn基は、アミノ酸である必要はない
ことが認識されよう。かくしてZnは、三つの官能基−ペプチドの末端と共有結
合を形成可能な一つの官能基、別のZnの第二の官能基と共有結合を形成可能な
第二の官能基、及び疎水性部分Bnと共有結合を形成可能な第三の官能基を有す
るいずれかの分子でも良い。適切な官能基を有する分子は、当業者に明らかであ
ろう。ペプチドのアミノ末端と共有結合を形成可能な官能基の例として、カルボ
ン酸及びエステルが含まれる。ペプチドのカルボキシル末端と共有結合を形成可
能な官能基の例として、-OH、-SH、-NH2、及び-NHR(式中、Rは(C1-C6)アルキル
、(C1-C6)アルケニル、及び(C1-C6)アルキニルである)が含まれる。
【0064】 ペプチドを環状化するために有用な各種の内部結合が、上記内部結合を形成す
るのに適した官能基を有する二つのZnnの間の反応、並びに上記内部結合を形
成するのに適した反応条件によって形成できることは、当業者に明らかであろう
。好ましくは、ペプチドを環状化するために使用される反応条件は、ペプチドを
分解しない、または損傷しないように十分に穏やかである。必要とされる各種の
官能性を保護するために適切な基は、当該技術分野で周知であり(例えばGreen
& Wuts, 1991, 第2版, John Wiley & Sons NY参照)、上記保護された分子を調
製するための各種の反応スキームも周知である。
【0065】 各場合においてBnの記号は、疎水性部分を表す。いずれかの特定の理論によ
って結びつけられることを企図しないが、水溶液中に配置された場合、これらの
疎水性部分は、構造的安定性をペプチドに与えるように相互作用すると解される
。構造的安定性を与えるための十分な疎水性相互作用は、芳香族環のスタッキン
グと解される。かくして、好ましい実施態様として、上記Bnは1−6アミノ酸
のペプチドを表し、その少なくとも一つは、芳香族アミノ酸または芳香族若しく
は複素環式芳香族部分である。Bnは、X32−X33−X34−X35−X36−X37
(式中、Xnは少なくとも一つが芳香族アミノ酸であるアミノ酸である)として
説明されても良い。より好ましくは、X32−X33−X34−X35−X36は不在であ
り、X37が芳香族アミノ酸である。適切な芳香族アミノ酸には、Tyr、Phe及びTr
pが含まれ、Tyr及びPheが好ましい。適切な芳香族または複素環式芳香族部分に
は、フェニル、ナフチル、プリン、ピリミジン等が含まれる。
【0066】 式(II)−(IV)のペプチドにおいて、アミノ酸残基Xnの間の記号「−」は一般
的に、骨格内部結合を表す。かくして記号「−」は通常、アミノ結合(-C(O)-NH)
を表す。しかしながら、ここで特別の実施態様において記載されるペプチドの全
てにおいて、一つ以上のアミノ結合が、アミド以外の結合、好ましくは置換され
たアミドまたはアミド結合の同配体で任意に置換されても良いと解される。かく
して、各種のXnが一般的にアミノ酸について記載されている場合、当業者は、
非アミノ結合を有する実施態様において、用語「アミノ酸」がアミノ酸の側鎖と
同様な側鎖基を有する他の二官能性部分を指すことを認識するであろう。例えば
、非アミド結合を有する実施態様において、用語「酸性アミノ酸」は、所望の骨
格内部結合を形成可能で、酸性アミノ酸の側鎖と同様の側鎖基を有する二官能性
分子を指す。置換されたアミドは一般的に、式-C(O)-NR(式中、Rは(C1-C6)アル
キル、(C1-C6)アルケニル、(C1-C6)アルキニル、置換された(C1-C6)アルキル、
置換された(C1-C6)アルケニル、または置換された(C1-C6)アルキニルである)の
基を含む。アミドの同配体は一般的に、-CH2NH-、-CH2S-、−CH2CH2、−CH=CH-(
cis及びtrans)、-C(O)CH2、及び−CH2S-を制限することなく含む。
【0067】 上記結合を有する化合物、並びに上記化合物を調製する方法は、当該技術分野
で周知である(例えば一般的なレビューとしてSpatola, Vega Data 1(3); 1983参
照);Spatola, "Peptide Backbone Modifications" In: Chemistry and Biochem
istry of Amino Acids Peptides and Proteins (Weinstein編), Marcel Dekker,
New York, p.267(一般的レビュー)1983;Morley, Trends Pharma. Sci. 1: 4
63468, 1980;Hudson等, Int. J. Prot. Res. 14: 177-185 (-CH2NH-、-CH2CH2-
),1979;Spatola等, Life Sci. 38: 1243-1249 (-CH2-S), 1986;Hann, J. Chem
. Soc. Perkin Trans. I. 1:307-314 (-CH=CH-, cis及びtrans), 1982;Jenning
s-White等, Tetraferdon. Lett. 23: 1392-1398 (-COCH2-);欧州特許出願EP 45
665 (1982) CA:97:39405 (-CH(OH)CH2-);Holladay等, Tetrahedron Lett. 24:
4401-4404, 1983, (-C(OH)CH2-);並びにHruby, Life Sci. 31: 189-199, 1982
(CH2-S-)。
【0068】 以下に詳細に議論されるように、式(II)-(IV)の化合物において残基Bn及び/
またはZn及び/またはXnの間で「≡」によって表される内部結合はまた、リン
カーであっても良い。典型的にリンカーは、一つの部分を他の部分から離す二官
能性分子である。上記リンカーは、柔軟でも、半硬直でも、硬直でも良く、当該
分野で周知であり、ポリGly及びポリProのようなポリペプチド、アミノカプロン
酸のような二官能性炭化水素、δ-アミノ吉草酸及びβ-アラニン、炭水化物、核
酸等を含む。
【0069】 一つの特異的な説明的実施態様として、式(II)の化合物は、以下のように定義
される:
【化18】 [式中、 B1とB10は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
分であり; Z2は、B1、X3及びZ9と共有結合を形成可能な部分であり; Z9は、B10、X8及びZ2と共有結合を形成可能な部分であり; X3は、不在または親水性アミノ酸であり; X4は、疎水性アミノ酸であり; X5は、親水性アミノ酸であり; X6は、親水性アミノ酸であり; X7は、疎水性または親水性アミノ酸であり; X8は、疎水性または親水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。]
【0070】 本発明の好ましい実施態様として、上記化合物は、式(II)のものである: [式中、 B1とB10は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z2及びZ9は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X3は、不在または酸性アミノ酸であり; X4は、芳香族または非極性アミノ酸であり; X5は、極性アミノ酸であり; X6は、極性アミノ酸であり; X7は、芳香族または極性アミノ酸であり; X8は、芳香族、非極性または極性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。]
【0071】 特に好ましい実施態様として、本発明の化合物は、式(II)のものである: [式中、 B1とB10は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z2及びZ9は、それぞれCysであり; X3は、不在またはGluであり; X4は、TrpまたはLeuであり; X5は、Serであり; X6は、Glnであり; X7は、TyrまたはAsnであり; X8は、TyrまたはLeuであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。]
【0072】 本発明において使用される特に好ましいペプチドは、以下のものを含む: YCELSQYLCY (配列番号12) YC WSQNLCY (配列番号13) YC WSQNYCY (配列番号14) YC WSQYLCY (配列番号15)
【0073】 第二の説明的実施態様として、式(III)の化合物は、以下のように定義される
【化19】 [式中、 B11とB22は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
分であり; Z12は、B11、X13及びZ21と共有結合を形成可能な部分であり; Z21は、B22、X20及びZ12と共有結合を形成可能な部分であり; X13は、不在または疎水性アミノ酸であり; X14は、不在または親水性アミノ酸であり; X15は、親水性または疎水性アミノ酸であり; X16は、親水性アミノ酸であり; X17は、不在または疎水性アミノ酸であり; X18は、親水性アミノ酸であり; X19は、親水性アミノ酸であり; X20は、親水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体である。]
【0074】 好ましい実施態様として、上記化合物は、式(III)のものである: [式中、 B11とB22は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z12とZ21は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X13は、不在または芳香族アミノ酸であり; X14は、不在または極性アミノ酸であり; X15は、塩基性、極性または非極性アミノ酸であり; X16は、極性アミノ酸であり; X17は、不在または非極性アミノ酸であり; X18は、酸性アミノ酸であり; X19は、極性アミノ酸であり; X20は、塩基性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。]
【0075】 特に好ましい実施態様として、上記化合物は、式(III)のものである: [式中、 B11とB22は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z12とZ21は、それぞれCysであり; X13は、不在またはPheであり; X14は、不在またはThrであり; X15は、Ala、AsnまたはArgであり; X16は、Serであり; X17は、不在またはValであり; X18は、Gluであり; X19は、Asnであり; X20は、ArgまたはHisであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。]
【0076】 本発明において使用される特に好ましいペプチドは、以下のものを含む: YC FTASENH CY (配列番号16) YC FTNSENH CY (配列番号17) YC FTRSENH CY (配列番号18) FC ASENH CY (配列番号19) YC ASENH CY (配列番号20) FC NSENH CY (配列番号21) FC ASENR CY (配列番号22) FC NSVENR CY (配列番号23)
【0077】 第三の説明的実施態様として、式(IV)の化合物は、以下のように定義される:
【化20】 [式中、 B23とB33は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
分であり; Z24は、B23、X25及びZ32と共有結合を形成可能な部分であり; Z32は、B33、X31及びZ24と共有結合を形成可能な部分であり; X25は、不在または親水性アミノ酸であり; X26は、親水性アミノ酸であり; X27は、親水性アミノ酸であり; X28は、疎水性アミノ酸であり; X29は、疎水性アミノ酸であり; X30は、不在または親水性アミノ酸であり; X31は、不在または疎水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。]
【0078】 好ましい実施態様として、上記化合物は、式(IV)のものである: [式中、 B23とB33は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z24とZ32は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X25は、不在または塩基性アミノ酸であり; X26は、塩基性アミノ酸であり; X27は、酸性アミノ酸であり; X28は、非極性アミノ酸であり; X29は、非極性アミノ酸であり; X30は、不在または極性アミノ酸であり; X31は、不在または非極性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。]
【0079】 特に好ましい実施態様として、本発明において使用される化合物またはその類
似体は、式(IV)のものである: [式中、 B23とB33は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z24とZ32は、それぞれCysであり; X25は、不在またはArgであり; X26は、Lysであり; X27は、Gluであり; X28は、Leu、ProまたはMetであり; X29は、Glyであり; X30は、不在またはGlnであり; X31は、不在またはValであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。]
【0080】 本発明において使用される特に好ましいペプチドは、以下のものを含む: YC RKELGOV CY (配列番号24) YC KEPGQ CY (配列番号25) YC RKEMG CY (配列番号26) FC RKEMG CY (配列番号27)
【0081】 本発明の上述の実施態様の全てにおいて、用語「アミノ酸」は、上述のような
アミノ酸様側鎖を有する二官能性部分を指すと解される。
【0082】 一般的に、本発明において使用される活性なペプチドまたはペプチド類似体は
、以下に記載されるもののようなin vitroアッセイにおいて測定すると、少なく
とも約15%のTNF-R:TNF相互作用の阻害を示すものである。好ましくは、本発
明において使用される活性なペプチドまたはその類似体は、少なくとも約20%
から50%または80%以上のTNF-R:TNF-α結合相互作用の阻害を示すであろう
【0083】 ペプチド及びペプチド類似体の調製 化学的合成 本発明において使用されるペプチドまたはその類似体は、ペプチド及びペプチ
ド類似体の調製のための当該技術分野で周知のいずれかの方法を実質的に使用し
て調製されても良い。例えば上記ペプチドは、従来の溶液または固相ペプチド合
成を使用して直鎖状または非環状形態で、及び標準的な化学法を使用して環状形
態で調製されても良い。好ましくは、上記ペプチドを環状化するために使用され
る化学法は、上記ペプチドを実質的に分解するのを避けるように十分に穏やかで
あろう。ここに記載されるペプチドを合成するための適切な方法、並びに上記ペ
プチドを環状化するための適切な化学法は、当該技術分野で周知である。
【0084】 所望であれば、ジスルフィド結合の形成は一般的に、穏やかな酸化剤の存在下
で実施される。化学的、酵素学的、または光分解的酸化剤が使用されても良い。
例えば、Tam, J.P.等, Synthesis 955-957, 1979;Stewart等, Solid Phase Pep
tide Synthesis. 第2版, Pierce Chemical Company Rockford, IL, 1984;Ahme
d等, J. Biol. Chem. 250: 8477-8482, 1975;並びにPennington等, Peptides 1
990 164-166, Giralt及びAndreu編, ESCOM, 1991;Leiden, The Netherlandsに
記載されているものを含む、各種の方法が当該技術分野で周知である。さらなる
代替法は、Kamber等, Helv Chim Acta, 63: 899-915, 1980によって記載されて
いる。固体の支持体で実施される方法は、Albericio, Int.J. Peptide Protein
Res., 26: 92-97, 1985によって記載されている。これらの方法のいずれかが、
本発明のペプチド中にジスルフィド結合を形成するために使用されても良い。こ
こに記載されるペプチドに対してジスルフィド架橋形成を作用される好ましい方
法は、実施例に提供される。
【0085】 組換え合成 もし上記ペプチドが、完全に遺伝子にコードされるアミノ酸より成るのであれ
ば、またはその一部がそのように成るのであれば、上記ペプチドまたは関連部分
はまた、従来の組換え遺伝学的操作方法を使用して合成されても良い。単離され
たペプチド、またはその断片は次いで縮合され、上述のように酸化され、環状ペ
プチドが生産される。
【0086】 組換え生産のため、上記ペプチドの直鎖状形態をコードするポリヌクレオチド
配列が、適切な発現ビヒクル、即ち挿入されたコード配列の転写と翻訳のために
必要なエレメント、またはRNAウイルスベクターの場合には、複製と翻訳のため
に必要なエレメントを含むベクター内に挿入される。次いで発現ビヒクルを、上
記環状ペプチドの直鎖状形態を発現するであろう適切な標的細胞内にトランスフ
ェクトする。使用される発現システムに依存して、次いで発現されたペプチドは
、当該技術分野で周知に確立された方法によって単離される。組換えタンパク質
及びペプチドの生産のための方法は、当該技術分野で周知である(例えば、Mani
atis等, Molecular Cloning A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Labora
tory, N.Y., 1989;及びAusubel等, Current Protocols in Molecular Biology,
Greene Publishing Associates and Wiley Interscience, N.Y., 1989参照)。
【0087】 各種の宿主発現ベクターシステムが、ここに記載されるペプチドを発現するた
めに利用されても良い。これらには、適切なコード配列を含む組換えバクテリオ
ファージDNAまたはプラスミドDNA発現ベクターでトランスフォームされた細菌の
ような微生物;適切なコード配列を含む組換え酵母または真菌発現ベクターでト
ランスフォームされた酵母または繊維状真菌;適切なコード配列を含む組換えウ
イルス発現ベクター(例えばバキュロウイルス)で感染された昆虫細胞システム
;適切なコード配列を含む組換えウイルス発現ベクター(例えばカリフォルニア
モザイクウイルスまたはタバコモザイクウイルス)で感染された、または組換え
プラスミド発現ベクター(例えばTiプラスミド)でトランスフォームされた植物
細胞システム;または動物細胞システムが制限されることなく含まれる。
【0088】 発現システムの発現エレメントは、その強度及び特異性につき様々である。利
用される宿主/ベクターシステムに依存して、構成的及び誘導可能なプロモータ
ーを含む、数多くの適切な転写及び翻訳エレメントのいずれかが、発現ベクター
において使用されても良い。例えば、細菌システムにおけるクローニングの場合
、バクテリオファージλのpL、plac、ptrp、ptac(ptyp-lacハイブリッドプロモ
ーター)等のような誘導可能なプロモーターが使用されても良い;昆虫細胞シス
テムにおけるクローニングの場合、バキュロウイルスポリへドロンプロモーター
のようなプロモーターが使用されても良い;植物細胞システムにおけるクローニ
ングの場合、植物細胞のゲノム由来のプロモーター(例えば熱ショックプロモー
ター;RUBISCOの小サブユニットについてのプロモーター;クロロフィルa/b結合
タンパク質についてのプロモーター)、または植物ウイルス由来のプロモーター
(例えばCaMVの35S RNAプロモーター;TMVのコートタンパク質プロモーター)が
使用されても良い;哺乳動物細胞システムにおけるクローニングの場合、哺乳動
物細胞のゲノム由来のプロモーター(例えば、メタロチオネインプロモーター)
、または哺乳動物ウイルス由来のプロモーター(例えばアデノウイルス後期プロ
モーター;種痘ウイルス7.5Kプロモーター)が使用されても良い;複数のコピー
の発現産物を含む細胞系を生産する場合、SV40、BPV及びEBVベースのベクターが
、適切な選択マーカーと共に使用されても良い。
【0089】 植物発現ベクターを使用する場合、本発明のペプチドをコードする配列の発現
は、数多くのプロモーターのいずれかによって発揮されても良い。例えばCaMVの
35S RNA及び19S RNAプロモーター(Brisson等, Nature 310: 511-514, 1984)、ま
たはTMVのコートタンパク質プロモーター(Takamatsu等, EMBO J., 6: 307-311,
1987)のようなウイルスプロモーターが使用されても良い;別法として、RUBISCO
の小サブユニット(Coruzzi等, EMBO J. 3: 1671-1680, 1984;Broglie等, Scien
ce 224: 838-843, 1984)、または熱ショックプロモーター、例えばダイズhsp 17
.5-E若しくはhsp 17.3-B (Gurley等, Mol. Cell Biol. 6: 599-565, 1986)のよ
うな植物プロモーターが使用されても良い。これらの構築物は、Tiプラスミド、
Riプラスミド、植物ウイルスベクター、直接的DNAトランスフォーメーション、
マイクロインジェクション、エレクトロポレーション等を使用して、植物細胞内
に導入できる。上記方法のレビューとして、例えばWeissbach & Weissbach, Met
hods for Plant Molecular Biology, Academic Press, NY, Section VIII, pp.4
21-463, 1988;及びGrierson & Corey, Plant Molecular Biology, 第2版, Bla
ckie, London, Ch. 7-9, 1988を参照。
【0090】 本発明のペプチドを生産するために使用されても良い一つの昆虫発現システム
として、Autographa californica多核形成ウイルス(AcNPV)が、外来遺伝子を発
現するためのベクターとして使用される。このウイルスは、Spodoptera frugipe
rda細胞において生育する。コード配列を、上記ウイルスの非必須領域(例えば
ポリへドロン遺伝子)内にクローン化し、AcNPVプロモーター(例えばポリへド
ロン遺伝子)のコントロールの下に配置しても良い。コード配列の成功した挿入
は、ポリへドロン遺伝子の不活性化と、非閉塞性組換えウイルス(即ちポリへド
ロン遺伝子をコードするタンパク質性コードを欠いたウイルス)の生産を引き起
こすであろう。次いでこれらの組換えウイルスを、Spodopreta frugiperda細胞
に感染するために使用し、そこで挿入された遺伝子が発現する(例えばSmith等,
J. Virol., 46: 584, 1983;Smith, 米国特許第4,215,051号参照)。この発現
システムのさらなる例は、Current Protocols in Molecular Biology, Vol.2, A
usubel等編, Greene Publish. Assoc. & Wiley Interscienceに見出されるであ
ろう。
【0091】 哺乳動物宿主細胞として、数多くのウイルスベースの発現システムが利用され
ても良い。アデノウイルスを発現ベクターとして使用する場合、コード配列を、
アデノウイルス転写/翻訳コントロール複合体、例えば後期プロモーター及び三
重リーダー配列にライゲートしても良い。次いでこのキメラ遺伝子を、in vitro
またはin vivo組換えによってアデノウイルスゲノムに挿入しても良い。ウイル
スゲノムの非必須領域(例えばE1またはE3領域)への挿入は、生存可能で感染さ
れた宿主においてペプチドを発現可能な組換えウイルスを引き起こすであろう(
例えばLogan & Shenk, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81: 3655-3659, 1984参照
)。別法として、種痘7.5Kプロモーターを使用しても良い(例えばMackett等, P
roc. Natl. Acad. Sci. USA, 79: 7415-7419, 1982;Mackett等, J. Virol., 49
: 857-864, 1984;Panicali等, Proc. Natl. Acad. Sci. 79: 4927-4931, 1982
参照)。
【0092】 本発明において使用される環状ペプチドの直鎖状または非環状形態を生産する
ための他の発現システムは、当業者に明らかであろう。
【0093】 ペプチド及びペプチド類似体の精製 本発明において使用されるペプチド及びペプチド類似体は、高速液体クロマト
グラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、アフィニティーク
ロマトグラフィー等のような当該技術分野で周知の方法によって精製できる。特
定のペプチドまたは類似体を精製するために使用される実際の条件は、正味の荷
電、疎水制度、親水性度等の因子に一部依存し、当業者に明らかであろう。
【0094】 アフィニティークロマトグラフィーについては、上記ペプチドまたはペプチド
類似体に特異的に結合するいずれかの抗体が使用されても良い。抗体の生産のた
めに、ウサギ、マウス、ラット等を制限することなく含む各種の宿主動物が、直
鎖状または環状ペプチドでの注射によって免疫化されて良い。上記ペプチドは、
側鎖官能基または側鎖官能基に結合したリンカーによって、BSAのような適切な
キャリーに結合されても良い。フロイント(完全及び不完全)、水酸化アルミニ
ウムのような鉱物ゲル、リソレシチン、プルロニックポリオール、ポリアニオン
、オイルエマルション、キーホールリンペットヘモシアニン、ジニトロフェノー
ル、及びBCG(バチルスCalmette-Duerin)のような潜在的に有用なヒトアジュバ
ントのような表面活性物質、並びにCorynebacterium parvumを制限することなく
含む、宿主種に依存して、免疫応答を増大するための各種のアジュバントが使用
されても良い。
【0095】 ペプチドに対するモノクローナル抗体は、培養物における継続的な細胞系によ
って抗体分子の生産を提供するいずれかの方法を使用して調製されても良い。こ
れらは、Koehler及びMilstein, Nature, 256: 495-497, 1975によって初めて記
載されたハイブリドーマ法;ヒトB細胞ハイブリドーマ法、Kosbor等, Immunolog
y Today, 4: 72, 1983;Cote等, Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 80: 2026-2030
, 1983;及びEBVハイブリドーマ法(Cole等, Monoclonal Antibodies and Cancer
Therapy, Alan R. Liss, Inc., pp. 77-96 (1985))を制限することなく含む。
さらに、適切な抗原特異性のマウス抗体分子から得た遺伝子を、適切な生物学的
活性のヒト抗体分子から得た遺伝子でスプライシングすることによる、「キメラ
抗体」の生産のために開発された方法(Morrison等, Proc. Natl. Acad. Sci. US
A, 81: 6851-6855, 1984;Neuberger等, Nature, 312: 604-608, 1984;Takada
等, Nature, 314: 452-454, 1985)も使用できる。別法として、一本鎖抗体の生
産について記載する方法(米国特許第4,946,778号)も、環状ペプチド特異的一
本鎖抗体を生産するために採用できる。
【0096】 特異的な結合部位の欠失を含む抗体断片を、周知の方法によって生産しても良
い。例えば上記断片は、抗体分子のペプシン切断によって生産可能なF(ab')2
片、F(ab')2断片のジスルフィド架橋を還元することによって生産可能なFab断片
を制限することなく含む。別法として、興味ある環状ペプチドに対する所望の特
異性を有するモノクローナルFab断片の迅速で容易な同定を可能にするFab発現ラ
イブラリーを構築しても良い(Huse等, Science 246: 1275-1281, 1989)。
【0097】 所望の環状ペプチドに対して特異的な抗体または抗体断片は、例えばアガロー
スに結合でき、抗体−アガロース複合体は、本発明の環状ペプチドを精製するた
めのイムノクロマトグラフィーにおいて使用される。Scopes, Protein Purifica
tion: Principles and Practice, Springer-Verlag New York, Inc., NY, 1984
;Livingstone, Methods Enzymology: Immunoaffinity Chromatography of Prot
ein 34: 723-731, 1974参照。
【0098】 製剤及び投与の経路 本発明の化合物は、それ自体でまたは製薬組成物の形態で患者に投与されても
良い。本発明の化合物を含む製薬組成物は、従来の混合、溶解、顆粒化、ドラジ
ェー形成、糊状化、乳化、カプセル化、封入、または凍結乾燥法によって製造さ
れても良い。製薬組成物は、製薬学的に使用できる調製物への活性なペプチドま
たはペプチド類似体の加工を容易にする、一つ以上の生理学的に許容可能なキャ
リー、希釈液、賦形剤、または補助剤を使用して、従来法において製剤化されて
も良い。正確な処方は、選択された投与経路に依存している。
【0099】 局所的投与のために、本発明の化合物は、当該技術分野で周知のような、溶液
、ゲル、軟膏、クリーム、懸濁液等として製剤化されても良い。
【0100】 全身性の製剤は、例えば皮下、静脈内、筋肉内、くも膜下、または腹腔内の注
射といった注射による投与のためにデザインされるもの、並びに経皮的、経粘膜
的、経口、または肺への投与についてデザインされるものを含む。
【0101】 注射のために、本発明の化合物は、水溶液、好ましくはHanks溶液、Ringer溶
液、または生理食塩水バッファーのような生理学的に適合可能なバッファーに製
剤化されても良い。上記溶液は、懸濁剤、安定化剤、及び/または分散剤のよう
な処方剤を含んでも良い。
【0102】 別法として、上記化合物は、使用前に、例えば滅菌した病原体フリーの水とい
った適切なビヒクルで構成するための粉体形態であっても良い。
【0103】 経粘膜的投与のため、浸透されるバリアに対して適切な浸透剤を、製剤中に使
用する。上記浸透剤は、当該技術分野で一般的に周知である。
【0104】 経口投与のために、上記化合物は、当該技術分野で周知の製薬学的に許容可能
なキャリアーと上記活性ペプチドまたはペプチド類似体を組み合わせることによ
って容易に製剤化できる。上記キャリアーは、治療される患者による経口的摂取
のため、製剤化される本発明の化合物を、錠剤、丸薬、ドラジェー、カプセル、
液体ゲル、シロップ、スラリー、懸濁物等とすることができる。例えば、パウダ
ー、カプセル、及び錠剤のような経口固体製剤のために、適切な賦形剤は、ラク
トース、スクロース、マンニトール、及びソルビトールのような糖;トウモロコ
シデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、
トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、及び/またはポリビニルピロリドン
(PVP)のようなセルロース調製物;顆粒化剤;並びに結合剤といったフィラーを
含む。所望であれば、架橋ポリビニルピロリドン、アトガー(atgar)、またはア
ルギン酸若しくはアルギン酸ナトリウムのようなその塩のような崩壊剤を加えて
も良い。
【0105】 所望であれば、固体投与形態は、標準法を使用して糖被膜または腸溶性被膜を
されても良い。
【0106】 例えば、懸濁液、エリクシル、及び溶液のような経口調製物のために、適切な
キャリアー、賦形剤、または希釈液は、水、グリコール、オイル、アルコール等
を含む。
【0107】 口内投与のために、上記化合物は、従来法において製剤化された錠剤、ロゼン
ジ等の形態を取っても良い。
【0108】 吸入による投与のために、本発明に従った使用のための化合物は、例えばジク
ロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロメ
タン、二酸化炭素、または他の適切な気体といって適切な噴射剤の使用と共に、
圧縮パックまたはネブライザーからエアゾールスプレーの形態で簡便に輸送され
る。圧縮エアゾールの場合、投与単位は、一定量を輸送するためのバルブを備え
ることによって決定されても良い。吸引器または吸入器における使用のために、
上記化合物とラクトースまたはデンプンのような適切な粉体ベースの粉体混合物
を含む、例えばゼラチンのカプセル及びカートリッジが製剤化されても良い。
【0109】 上記化合物は、例えばココアバターまたは他のグリセリドのような従来の座薬
ベースを含む、座薬または持続浣腸のような直腸または膣組成物に製剤化されて
も良い。
【0110】 上述の製剤に加えて、上記組成物はまた、蓄積調製物として製剤化されても良
い。上記長期的に作用する製剤は、移植(例えば皮下または筋肉内へ)または筋
肉注射によって投与されても良い。かくして例えば、上記化合物は、適切なポリ
マー状若しくは疎水性物質(例えば許容可能なオイル中のエマルションとして)
またはイオン交換樹脂若しくは可溶性の誘導体、例えば緩やかに可溶性の塩と共
に製剤化されても良い。
【0111】 別法として、他の製薬輸送システムを使用しても良い。リポソーム及びエマル
ションは、本発明のペプチド及びペプチド類似体を輸送するために使用されても
良い周知の輸送ビヒクルの例である。ジメチルスルホキシドのような特定の有機
溶媒もまた使用されても良いが、通常大きな毒性の危険を有する。さらに上記化
合物は、治療薬を含む固体のポリマーの半透過性マトリックスのような持続放出
システムを使用して輸送されても良い。各種の持続放出物質が確立されており、
当業者に周知である。持続放出カプセルは、その化学的性質に依存して、数週間
から100日まで上記化合物を放出しても良い。治療薬の化学的性質及び生物学
的安定性に依存して、タンパク質安定化のためのさらなるストラテジーが使用さ
れても良い。
【0112】 本発明の化合物は、荷電した側鎖または末端を含んでも良いため、遊離酸また
は塩基として、または製薬学的に許容可能な塩として、上述の製剤のいずれかに
含まれても良い。製薬学的に許容可能な塩は、遊離塩基の抗菌活性を実質的に維
持し、無機酸との反応によって調製される塩である。製薬学的に塩は、対応する
遊離塩基形態よりも、水性溶媒または他のプロトン性溶媒に可溶性である傾向を
有する。
【0113】 有効投与量 本発明の化合物は、企図される目的を達成するための有効な量で一般的に使用
されるであろう。破骨細胞生成または破骨細胞活性を治療または予防するために
使用について、本発明の化合物またはその製薬組成物は、治療上有効な量で投与
または適用される。治療上有効な量は、疾患または疾病の症状を緩和しまたは予
防し、あるいは治療される患者の生存を長期化するために有効な量を意味する。
治療上有効な量の決定は、特にここで提供される詳細な開示に照らして、当業者
の能力の範囲内にある。
【0114】 全身性投与のために、治療上有効な量は、in vitroアッセイから始めに見積も
ることができる。例えば、一定投与量が動物に処方でき、細胞培養物において測
定されたIC50を含む循環濃度範囲を決定できる(即ち、TNF-R:TNF結合相互作用
の50%を阻害する試験化合物の濃度)。上記情報は、ヒトにおける有用な投与
量をより正確に決定するために使用できる。
【0115】 始めの投与量は、当該技術分野で周知の方法を使用して、例えば動物モデルで
のin vivoデータから見積もることもできる。当業者は、動物でのデータに基づ
いてヒトに対する投与を迅速に最適化できるであろう。
【0116】 投与量及び投与間隔は、治療上の効果を維持するのに十分な化合物の血漿レベ
ルを提供するように、患者ごとに調節されても良い。注射による投与のための使
用可能な患者投与量は、約0.1から5mg/kg/日、好ましくは約0.5から1mg
/kg/日の範囲である。治療上の有効な血清レベルは、毎日複数の投与量を投与す
ることによって達成されても良い。
【0117】 経口投与または選択的取り込みの場合、上記化合物の有効な局所的濃度は、血
漿濃度と関連しなくても良い。当業者は、過度の実験の必要なく、治療上の有効
局所的投与量を最適化できるであろう。
【0118】 投与される化合物の量は、もちろん治療される患者、患者の体重、罹患のひど
さ、投与の態様、及び実施臨床医の判断に基づくであろう。
【0119】 毒性 好ましくは、ここに記載される化合物の治療上有効な量は、実質的に毒性を引
き起こさずに治療上の利益を提供するであろう。
【0120】 ここに記載される化合物の毒性は、例えばLD50(集団の50%に対して致死的
な投与量)またはLD100(集団の100%に対して致死的な投与量)を測定する
ことによって、細胞培養物または実験動物における標準的な製薬学的方法により
測定できる。毒性効果と治療上の効果の間の投与割合は、治療インデックスであ
る。高い治療上のインデックスを示す化合物が好ましい。これらの細胞培養物ア
ッセイと動物実験から得られたデータを、ヒトにおける使用について毒性ではな
い投与量範囲での製剤化に使用できる。ここに記載される化合物の投与量は、好
ましくはほとんどまたは全く毒性を有さない有効な量を含む循環濃度の範囲内に
存する。投与量は、使用される投与形態及び使用される投与経路に依存してこの
範囲内で変化しても良い。正確な処方、投与経路、及び投与量は、患者の状態に
鑑みて個々の臨床医によって選択できる(例えばFingl等, In: The Pharmacolog
ical Basis of Therapeutics, Ch.1, p.1, 1975参照)。
【0121】 本発明を記載するために、以下の実施例が説明として与えられ、これらは制限
的なものではない。
【0122】
【実施例】
実施例1 近年、TNF/TNFレセプター相互作用を妨げる治療上のペプチド模倣体が、TNF-
αとTNFβ/TNFレセプター複合体の結晶構造から推定された芳香族構造に基づい
て開発されている(Takasaki等, Nature Biotechnology, 15: 1266-1270, 1997)
。最も重要なTNF-α認識部位は、TNFレセプターの第三ドメインの第一ループに
局在した(残基107-114)。この認識部位を模倣するように設計されたペプチド
模倣体(WP9QY)は、L929リンパ細胞におけるTNF-αレセプターへのTNF結合の効果
を効率的に拮抗する。
【0123】 WP9QYペプチドを、1,250H2D3(1α,25-ジヒドロキシビタミンD3)及びPGE2によ
って誘導される共培養システムを使用して、破骨細部形成に対する効果について
、約5μMから約500μMの範囲の濃度で試験した。破骨細胞生成は、ペプチド
WP9QYによって量及び時間依存的に阻害された(IC50=250μM)が、このIC50は、TN
F/TNFレセプター相互作用に必要とされるもの(5μM)より50倍高かった。この
際は、WP9QYが、TNF/TNFレセプター相互作用を妨害しないが、TRNCE/RANKのよう
な別の関連リガンド−レセプターペアを妨害することによって、破骨細胞生成を
阻害することを示唆する。これは、WP9QYがTRANCE誘導性骨髄培養物を阻害する
ことを示すことによって確認された。WP9QY及びTRANCEの相互的量依存性が存在
した。かくして、WP9QYは、TNF/TNFレセプター相互作用だけでなく、RNAKリガン
ド/RANK相互作用をも阻害可能であり、それによってこのサイトカインの破骨細
胞生成能力を減少できる。
【0124】 実施例2 物質と方法 ヒト組換えTNF-α及び125Iラベル化TNF-αを、Amersham Life Science, Inc.
(Arlington Heights, IL)から得た。TNF-R(I)またはp55細胞外ドメインIgG重鎖
キメラタンパク質を、cDNA構築物の発現によって調製した(Peppel等, J. Exp. M
ed. 174: 1433, 1991; Williams等, Immunol. 84: 433, 1995)。抗TNF-αモノク
ローナル抗体を、Doring等 (Molecular Immunol. 31: 1059, 1994)に従って調製
し、抗TNF-R(I)モノクローナル抗体(htr-9)を、BMA Biomedicals AG (Augst, Sw
itzerland)から得た。
【0125】 分子モデリング コンピューターモデリングを、Quanta 4.0 (Molecular Simulation Inc., MA)
を使用して実施した。モデルペプチドをその配列から構築し、CHARMMを使用して
ホールディングした。アミノ酸残基の側鎖を、QUANTAで提供されるPonders回転
異性体(Ponder等, J. Mol. Biol. 193: 775-791, 1987)データベースを使用して
、可能な構造に始めに配置した。次いで、ホールディングされたペプチドを、8
0にセットされた比誘電率を有する収束に最小化した。
【0126】 TNF-β/TNF-R(I)複合体の結晶構造(Banner等, Cell 73: 431, 1993)を、TNF-
αに対するTNF-Rの結合部位を決定するために使用した。TNF-Rのドメイン2の第
一ループ(残基56-73)及び第二ループ(残基76-83)、並びにTNF-Rのドメイン3
の第一ループ(残基107-114)を、ペプチドデザインにおける使用のために調査し
た。TNF-αとの結合相互作用のためのTNF-Rの必須アミノ酸配列を、同族レセプ
ターと複合体形成するTNF-βに対するTNF-αを重ねることによって、構造的テン
プレートとして同定した。次いで表3に示されたTNF-Rから由来する5-8アミノ酸
長のペプチドを、環外ペプチドのデザインのためのテンプレートとして使用した
。さらなるペプチドは、抗TNF-α中和抗体の軽鎖のCDR配列、Di62のCDR1L (Dori
ng等, Mol. Immunol. 31: 1059, 1994)から由来した。ペプチドの環状化、及び
各ペプチドの末端へのPheとTyrのような芳香族アミノ酸の付加といった環外修飾
を、記載されているように実施した(Zhang等, Nature Biotech. 14: 472, 1996
;Zhang等, Nature Biotech 15: 150, 1997)。
【0127】 ペプチド合成、環状化、及び精製 直鎖状ペプチドを、当業者に周知の標準的方法体系を使用して、固相法により
合成し、脱保護し、樹脂から放出させた。ペプチドを沈降し、C18カラムを使用
して高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により精製し、次いで凍結乾燥させた。
上記ペプチドを純度は、HPLC分析により測定すると95%より大きかった。
【0128】 内部Cys残基を含むペプチドを、攪拌し<10日間4℃で空気にさらしながら、例
えば(NH4)2CO3によってpH8.0-8.5に調節または緩衝した蒸留水中で100μg/mlに
溶解することによって、分子内ジスルフィド結合の95%の形成を、ペプチド中
のする遊離スルフィドリルを測定するDTNB (Sigma, St. Louis, MO)により確認
するまで酸化した(Habeeb, Anal. Bioch. 56: 60, 1973;Angeletti等, In Tech
niques in Protein Chemistry VII, 編者Marak, Academic Press, San Diego, C
A., pp. 81-91, 1996)。略記すると、ペプチド(100μg/ml, 50μl)とDTNB(10mM
,50μl)を、0.1Mリン酸ナトリウムバッファー(pH8.0, 1ml)に添加し、暗所で3
0分インキュベートし、420nmでの吸高度を測定し、直線状非酸化ペプチドと比
較した。
【0129】 環状化ペプチドを凍結乾燥し、C18予備カラムとサイズ排除カラムProtein-Pak
60 (Waters, Milford, MA)を使用するHPLCによって精製した。上記ペプチドの
純度は、HPLC分析によって95%より高いことが示された。各環状化ペプチドの
濃度を、HPLC分析による対応する直鎖状ペプチドに対するUV強度に基づいて計算
した。
【0130】 TNF-Rの三つのTNF-α結合ループに対応するアミノ酸配列を、数多くのペプチ
ドの合成のためのテンプレートとして使用した。環状化が可能なように、直鎖状
ペプチドにはCys残基が含まれた。その同一性をマススペクトロメトリーによっ
て確認した。各種の環外ペプチドが、表3に示される。
【0131】
【表3】
【0132】 実施例3 in vitroで形成された破骨細胞の同定 TRAPは、破骨細胞様細胞を同定する酒石酸耐性酸性ホスファターゼを指す。オ
ステオプロテグリン(OPG)は、TNFレセプターファミリーのメンバーに対するホモ
ロジーを有する天然に存在する分泌タンパク質である。in vivoでのOPGの投与は
、破骨細胞生成及び関連する骨吸収を阻害し、ヒトにおける骨減少性疾患を模倣
する動物モデルに見られる、破骨細胞の数と活性の病理的増大をブロックする。
OPGは、TRAPアッセイにおけるポジティブコントロールとして使用できる。
【0133】 TRAPの細胞化学的染色は、in vivo及びin vitroで破骨細胞を同定するために
広く使用される。ナフトールAS-MXホスフェート(5mg, Sigma, St. Louis, MO)を
、0.5mlのN,N-ジメチルホルムアミド(Wako)に溶解する。30mgのfast red violet
LB塩(Sigma)と、50mMの酒石酸ナトリウムを含む0.1M酢酸ナトリウムバッファー
(pH5.0)を、上記混合物に加える(TRAP染色溶液)。細胞を、10分間Ca2+-及びMg 2+ -フリーのリン酸緩衝生理食塩水[PBS(-)]中の3.7%(v/v)ホルムアルデヒドで固
定化し、1分間エタノール−アセトン(50:50,v/v)で再び固定化し、室温で10
分間TRAP染色溶液でインキュベートする。TRAPポジティブ破骨細胞は、赤色の細
胞として見出される。10分より長いインキュベーション期間は、破骨細胞以外
の細胞が時間と共に弱くポジティブとなるため避けるべきである。染色後、細胞
を蒸留水で洗浄し、3つ以上の核を有するTRAPポジティブの多核細胞を、顕微鏡
下で破骨細胞として計数する(G.C. Nicholson, J.M. Mosely, P.M. Sexton, F.A
.O. Mendelssohn,及びT.J. Martin, J. Clin. Invest. 78, 355, 1986、この文
献は参考としてここに取り込まれる)。
【0134】 本発明は、例示した実施態様による範囲に制限されるものではなく、上記実施
態様は本発明の単一の特徴の説明と指摘とされ、機能的に同等な配列が本発明の
範囲にはいる。実際、ここに示されて記載されたものに加えて、各種の本発明の
修正が、上述の記載及び添付された図面から当業者に明らかであろう。上記修正
は、添付された特許請求の範囲の範囲内に存するものと企図される。
【0135】 ここで引用された全ての文献は、参考として完全にここに取り込まれる。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、以下のTNF-Rスーパーファミリーのメンバーの特定の
細胞外Cysリッチドメイン中のアミノ酸の配列の整列を表す:TNF-R p55(配列番
号1)、TNF-R p75(配列番号2)、TNF-R-rp(配列番号3)、NGF-R p75(配列
番号4)、CD27(配列番号5)、CD30(近位)(配列番号6)、CD30(遠位)(
配列番号7)、CD40(配列番号10)、及び4-IBB(配列番号11)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 29/00 101 A61P 43/00 105 43/00 105 A61K 37/02 // C12N 15/09 C12N 15/00 A (71)出願人 ローランド・バロン アメリカ合衆国・コネチカット・06437・ ギルフォード・リトル・ハーバー・ロー ド・9 (72)発明者 青木 和広 千葉県習志野市泉町3−10−10−807 (72)発明者 ウィリアム・カール・ホーン アメリカ合衆国・コネチカット・06405・ ブランフォード・プレザント・ポイント・ ロード・246 (72)発明者 ローランド・バロン アメリカ合衆国・コネチカット・06437・ ギルフォード・リトル・ハーバー・ロー ド・9 (72)発明者 マーク・アイ・グリーン アメリカ合衆国・ペンシルベニア・ 19072・ペン・ヴァレー・ライターズ・ミ ル・ロード・300 (72)発明者 ラマチャンドラン・ムラリ アメリカ合衆国・ペンシルベニア・ 19026・ドレクセル・ヒル・リヴィアー・ ロード・41−6 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 CA02 4C084 AA02 AA07 AA17 BA01 BA22 CA53 CA59 DC50 NA14 ZA67 ZA96 ZA97 ZB15

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破骨細胞生成を阻害するのに有効な量のインヒビターを患者
    に投与する工程を含む、破骨細胞生成を阻害する方法。
  2. 【請求項2】 上記インヒビターが、以下の式: 【化1】 [式中、 ACは、主要な配列において、TNF-Rスーパーファミリーのメンバーの結合ル
    ープに対応し、任意に一つ以上のアミノ酸置換を含んでも良い、3−18のアミ
    ノ酸残基のペプチド、または少なくとも一つのアミド結合が、置換されたアミド
    またはアミドの同配体で置換されているその類似体であり; AB1は、ACの一つの末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB2
    共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA1と共有結合を形成可能な第三の官
    能基を有する部分であり; AB2は、ACの第二の末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB1
    共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA2と共有結合を形成可能な第三の官
    能基を有する部分であり; AA1は、疎水性の特性と、AB1の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
    基を有する部分であり、 AA2は、疎水性の特性と、AB2の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
    基を有する部分であり、 「=」は共有結合であり;並びに 「≡」は共有結合である。] を有する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記アミノ酸置換が保存的である、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記TNF-RスーパーファミリーのメンバーがTNF-R p55である
    、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記インヒビターが、以下の式: 【化2】 [式中、 B1とB10は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
    分であり; Z2は、B1、X3及びZ9と共有結合を形成可能な部分であり; Z9は、B10、X8及びZ2と共有結合を形成可能な部分であり; X3は、不在または親水性アミノ酸であり; X4は、疎水性アミノ酸であり; X5は、親水性アミノ酸であり; X6は、親水性アミノ酸であり; X7は、疎水性または親水性アミノ酸であり; X8は、疎水性または親水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。] を有する、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 式(II): [式中、 B1とB10は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z2及びZ9は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X3は、不在または酸性アミノ酸であり; X4は、芳香族または非極性アミノ酸であり; X5は、極性アミノ酸であり; X6は、極性アミノ酸であり; X7は、芳香族または極性アミノ酸であり; X8は、芳香族、非極性または極性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 式(II): [式中、 B1とB10は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z2及びZ9は、それぞれCysであり; X3は、不在またはGluであり; X4は、TrpまたはLeuであり; X5は、Serであり; X6は、Glnであり; X7は、TyrまたはAsnであり; X8は、TyrまたはLeuであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記インヒビターが、WP9Q(配列番号13)、WP9ELY(配列
    番号12)、WP9Y(配列番号14)、及びWP9QY(配列番号15)より成る群か
    ら選択される、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 上記インヒビターが、以下の式: 【化3】 [式中、 B11とB22は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
    分であり; Z12は、B11、X13及びZ21と共有結合を形成可能な部分であり; Z21は、B22、X20及びZ12と共有結合を形成可能な部分であり; X13は、不在または疎水性アミノ酸であり; X14は、不在または親水性アミノ酸であり; X15は、親水性または疎水性アミノ酸であり; X16は、親水性アミノ酸であり; X17は、不在または疎水性アミノ酸であり; X18は、親水性アミノ酸であり; X19は、親水性アミノ酸であり; X20は、親水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。] を有する、請求項4記載の方法。
  10. 【請求項10】 式(III): [式中、 B11とB22は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z12とZ21は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X13は、不在または芳香族アミノ酸であり; X14は、不在または極性アミノ酸であり; X15は、塩基性、極性または非極性アミノ酸であり; X16は、極性アミノ酸であり; X17は、不在または非極性アミノ酸であり; X18は、酸性アミノ酸であり; X19は、極性アミノ酸であり; X20は、塩基性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 式(III): [式中、 B11とB22は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z12とZ21は、それぞれCysであり; X13は、不在またはPheであり; X14は、不在またはThrであり; X15は、Ala、AsnまたはArgであり; X16は、Serであり; X17は、不在またはValであり; X18は、Gluであり; X19は、Asnであり; X20は、ArgまたはHisであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 上記インヒビターが、WP5(配列番号16)、WP5N(配列
    番号17)、WP5R(配列番号18)、WP5J(配列番号19)、WP5JY(配列番号
    20)、WP5JN(配列番号21)、WP5JR(配列番号22)、及びWP5VR(配列番
    号23)より成る群から選択される、請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 上記インヒビターが、以下の式: 【化4】 [式中、 B23とB33は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
    分であり; Z24は、B23、X25及びZ32と共有結合を形成可能な部分であり; Z32は、B33、X31及びZ24と共有結合を形成可能な部分であり; X25は、不在または親水性アミノ酸であり; X26は、親水性アミノ酸であり; X27は、親水性アミノ酸であり; X28は、疎水性アミノ酸であり; X29は、疎水性アミノ酸であり; X30は、不在または親水性アミノ酸であり; X31は、不在または疎水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。] を有する、請求項4記載の方法。
  14. 【請求項14】 式(IV): [式中、 B23とB33は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z24とZ32は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X25は、不在または塩基性アミノ酸であり; X26は、塩基性アミノ酸であり; X27は、酸性アミノ酸であり; X28は、非極性アミノ酸であり; X29は、非極性アミノ酸であり; X30は、不在または極性アミノ酸であり; X31は、不在または非極性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 式(IV): [式中、 B23とB33は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z24とZ32は、それぞれCysであり; X25は、不在またはArgであり; X26は、Lysであり; X27は、Gluであり; X28は、Leu、ProまたはMetであり; X29は、Glyであり; X30は、不在またはGlnであり; X31は、不在またはValであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 上記インヒビターが、WP8L(配列番号24)、WP8JP(配
    列番号25)、WP8J(配列番号26)、及びWP8JF(配列番号27)より成る群
    から選択される、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 骨損失によって特徴付けされる疾患を有する患者に、上記
    骨損失を阻害するのに有効な量のインヒビターを投与する工程を含む、上記患者
    を治療する方法。
  18. 【請求項18】 上記インヒビターが、以下の式: 【化5】 [式中、 ACは、主要な配列において、TNF-Rスーパーファミリーのメンバーの結合ル
    ープに対応し、任意に一つ以上のアミノ酸置換を含んでも良い、3−18のアミ
    ノ酸残基のペプチド、または少なくとも一つのアミド結合が、置換されたアミド
    またはアミドの同配体で置換されているその類似体であり; AB1は、ACの一つの末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB2
    共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA1と共有結合を形成可能な第三の官
    能基を有する部分であり; AB2は、ACの第二の末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB1
    共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA2と共有結合を形成可能な第三の官
    能基を有する部分であり; AA1は、疎水性の特性と、AB1の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
    基を有する部分であり、 AA2は、疎水性の特性と、AB2の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
    基を有する部分であり、 「=」は共有結合であり;並びに 「≡」は共有結合である。] を有する、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 上記インヒビターが、以下の式: 【化6】 [式中、 B1とB10は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
    分であり; Z2は、B1、X3及びZ9と共有結合を形成可能な部分であり; Z9は、B10、X8及びZ2と共有結合を形成可能な部分であり; X3は、不在または親水性アミノ酸であり; X4は、疎水性アミノ酸であり; X5は、親水性アミノ酸であり; X6は、親水性アミノ酸であり; X7は、疎水性または親水性アミノ酸であり; X8は、疎水性または親水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。] を有する、請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 式(II): [式中、 B1とB10は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z2及びZ9は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X3は、不在または酸性アミノ酸であり; X4は、芳香族または非極性アミノ酸であり; X5は、極性アミノ酸であり; X6は、極性アミノ酸であり; X7は、芳香族または極性アミノ酸であり; X8は、芳香族、非極性または極性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 式(II): [式中、 B1とB10は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z2及びZ9は、それぞれCysであり; X3は、不在またはGluであり; X4は、TrpまたはLeuであり; X5は、Serであり; X6は、Glnであり; X7は、TyrまたはAsnであり; X8は、TyrまたはLeuであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 上記インヒビターが、WP9Q(配列番号13)、WP9ELY(配
    列番号12)、WP9Y(配列番号14)、及びWP9QY(配列番号15)より成る群
    から選択される、請求項18記載の方法。
  23. 【請求項23】 上記インヒビターが、以下の式: 【化7】 [式中、 B11とB22は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
    分であり; Z12は、B11、X13及びZ21と共有結合を形成可能な部分であり; Z21は、B22、X20及びZ12と共有結合を形成可能な部分であり; X13は、不在または疎水性アミノ酸であり; X14は、不在または親水性アミノ酸であり; X15は、親水性または疎水性アミノ酸であり; X16は、親水性アミノ酸であり; X17は、不在または疎水性アミノ酸であり; X18は、親水性アミノ酸であり; X19は、親水性アミノ酸であり; X20は、親水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。] を有する、請求項18記載の方法。
  24. 【請求項24】 式(III): [式中、 B11とB22は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z12とZ21は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X13は、不在または芳香族アミノ酸であり; X14は、不在または極性アミノ酸であり; X15は、塩基性、極性または非極性アミノ酸であり; X16は、極性アミノ酸であり; X17は、不在または非極性アミノ酸であり; X18は、酸性アミノ酸であり; X19は、極性アミノ酸であり; X20は、塩基性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項23記載の方法。
  25. 【請求項25】 式(III): [式中、 B11とB22は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z12とZ21は、それぞれCysであり; X13は、不在またはPheであり; X14は、不在またはThrであり; X15は、Ala、AsnまたはArgであり; X16は、Serであり; X17は、不在またはValであり; X18は、Gluであり; X19は、Asnであり; X20は、ArgまたはHisであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 上記インヒビターが、WP5(配列番号16)、WP5N(配列
    番号17)、WP5R(配列番号18)、WP5J(配列番号19)、WP5JY(配列番号
    20)、WP5JN(配列番号21)、WP5JR(配列番号22)、及びWP5VR(配列番
    号23)より成る群から選択される、請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 上記インヒビターが、以下の式: 【化8】 [式中、 B23とB33は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
    分であり; Z24は、B23、X25及びZ32と共有結合を形成可能な部分であり; Z32は、B33、X31及びZ24と共有結合を形成可能な部分であり; X25は、不在または親水性アミノ酸であり; X26は、親水性アミノ酸であり; X27は、親水性アミノ酸であり; X28は、疎水性アミノ酸であり; X29は、疎水性アミノ酸であり; X30は、不在または親水性アミノ酸であり; X31は、不在または疎水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。] を有する、請求項18記載の方法。
  28. 【請求項28】 式(IV): [式中、 B23とB33は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z24とZ32は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X25は、不在または塩基性アミノ酸であり; X26は、塩基性アミノ酸であり; X27は、酸性アミノ酸であり; X28は、非極性アミノ酸であり; X29は、非極性アミノ酸であり; X30は、不在または極性アミノ酸であり; X31は、不在または非極性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項27記載の方法。
  29. 【請求項29】 式(IV): [式中、 B23とB33は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z24とZ32は、それぞれCysであり; X25は、不在またはArgであり; X26は、Lysであり; X27は、Gluであり; X28は、Leu、ProまたはMetであり; X29は、Glyであり; X30は、不在またはGlnであり; X31は、不在またはValであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項28記載の方法。
  30. 【請求項30】 上記インヒビターが、WP8L(配列番号24)より成る群か
    ら選択される、請求項29記載の方法。
  31. 【請求項31】 上記骨損失によって特徴付けされる疾患が、骨粗鬆症、パ
    ジェット病、転移性骨疾患、リウマチ様関節炎、及び歯周病より成る群から選択
    される、請求項17記載の方法。
  32. 【請求項32】 上記骨損失によって特徴付けされる疾患が骨粗鬆症である
    、請求項31記載の方法。
  33. 【請求項33】 骨侵食を阻害するのに有効な量のインヒビターを患者に投
    与する工程を含む、骨侵食を阻害する方法。
  34. 【請求項34】 上記インヒビターが、以下の式: 【化9】 [式中、 ACは、主要な配列において、TNF-Rスーパーファミリーのメンバーの結合ル
    ープに対応し、任意に一つ以上のアミノ酸置換を含んでも良い、3−18のアミ
    ノ酸残基のペプチド、または少なくとも一つのアミド結合が、置換されたアミド
    またはアミドの同配体で置換されているその類似体であり; AB1は、ACの一つの末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB2
    共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA1と共有結合を形成可能な第三の官
    能基を有する部分であり; AB2は、ACの第二の末端と共有結合を形成可能な第一の官能基と、AB1
    共有結合を形成可能な第二の官能基と、AA2と共有結合を形成可能な第三の官
    能基を有する部分であり; AA1は、疎水性の特性と、AB1の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
    基を有する部分であり、 AA2は、疎水性の特性と、AB2の第三の官能基と共有結合を形成可能な官能
    基を有する部分であり、 「=」は共有結合であり;並びに 「≡」は共有結合である。] を有する、請求項33記載の方法。
  35. 【請求項35】 上記アミノ酸置換が保存的である、請求項34記載の方法
  36. 【請求項36】 上記TNF-RスーパーファミリーのメンバーがTNF-R p55であ
    る、請求項35記載の方法。
  37. 【請求項37】 上記インヒビターが、以下の式: 【化10】 [式中、 B1とB10は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
    分であり; Z2は、B1、X3及びZ9と共有結合を形成可能な部分であり; Z9は、B10、X8及びZ2と共有結合を形成可能な部分であり; X3は、不在または親水性アミノ酸であり; X4は、疎水性アミノ酸であり; X5は、親水性アミノ酸であり; X6は、親水性アミノ酸であり; X7は、疎水性または親水性アミノ酸であり; X8は、疎水性または親水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。] を有する、請求項36記載の方法。
  38. 【請求項38】 式(II): [式中、 B1とB10は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z2及びZ9は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X3は、不在または酸性アミノ酸であり; X4は、芳香族または非極性アミノ酸であり; X5は、極性アミノ酸であり; X6は、極性アミノ酸であり; X7は、芳香族または極性アミノ酸であり; X8は、芳香族、非極性または極性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項37記載の方法。
  39. 【請求項39】 式(II): [式中、 B1とB10は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z2及びZ9は、それぞれCysであり; X3は、不在またはGluであり; X4は、TrpまたはLeuであり; X5は、Serであり; X6は、Glnであり; X7は、TyrまたはAsnであり; X8は、TyrまたはLeuであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項38記載の方法。
  40. 【請求項40】 上記インヒビターが、WP9Q(配列番号13)、WP9ELY(配
    列番号12)、WP9Y(配列番号14)、及びWP9QY(配列番号15)より成る群
    から選択される、請求項39記載の方法。
  41. 【請求項41】 上記インヒビターが、以下の式: 【化11】 [式中、 B11とB22は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
    分であり; Z12は、B11、X13及びZ21と共有結合を形成可能な部分であり; Z21は、B22、X20及びZ12と共有結合を形成可能な部分であり; X13は、不在または疎水性アミノ酸であり; X14は、不在または親水性アミノ酸であり; X15は、親水性または疎水性アミノ酸であり; X16は、親水性アミノ酸であり; X17は、不在または疎水性アミノ酸であり; X18は、親水性アミノ酸であり; X19は、親水性アミノ酸であり; X20は、親水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。] を有する、請求項36記載の方法。
  42. 【請求項42】 式(III): [式中、 B11とB22は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z12とZ21は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X13は、不在または芳香族アミノ酸であり; X14は、不在または極性アミノ酸であり; X15は、塩基性、極性または非極性アミノ酸であり; X16は、極性アミノ酸であり; X17は、不在または非極性アミノ酸であり; X18は、酸性アミノ酸であり; X19は、極性アミノ酸であり; X20は、塩基性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項41記載の方法。
  43. 【請求項43】 式(III): [式中、 B11とB22は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z12とZ21は、それぞれCysであり; X13は、不在またはPheであり; X14は、不在またはThrであり; X15は、Ala、AsnまたはArgであり; X16は、Serであり; X17は、不在またはValであり; X18は、Gluであり; X19は、Asnであり; X20は、ArgまたはHisであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項42記載の方法。
  44. 【請求項44】 上記インヒビターが、WP5(配列番号16)、WP5N(配列
    番号17)、WP5R(配列番号18)、WP5J(配列番号19)、WP5JY(配列番号
    20)、WP5JN(配列番号21)、WP5JR(配列番号22)、及びWP5VR(配列番
    号23)より成る群から選択される、請求項43記載の方法。
  45. 【請求項45】 上記インヒビターが、以下の式: 【化12】 [式中、 B23とB33は、互いに独立して1−6アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは、疎水性アミノ酸、芳香族部分、または複素環式芳香族部
    分であり; Z24は、B23、X25及びZ32と共有結合を形成可能な部分であり; Z32は、B33、X31及びZ24と共有結合を形成可能な部分であり; X25は、不在または親水性アミノ酸であり; X26は、親水性アミノ酸であり; X27は、親水性アミノ酸であり; X28は、疎水性アミノ酸であり; X29は、疎水性アミノ酸であり; X30は、不在または親水性アミノ酸であり; X31は、不在または疎水性アミノ酸であり; 「−」は、アミド、置換されたアミド、またはそのアミドの同配体であり; 「=」は、共有結合であり;並びに 「≡」は、共有結合である。] を有する、請求項36記載の方法。
  46. 【請求項46】 式(IV): [式中、 B23とB33は、互いに独立して1−3アミノ酸のペプチドであり、前記アミノ
    酸の少なくとも一つは芳香族アミノ酸であり; Z24とZ32は、互いに独立してCys様アミノ酸であり; X25は、不在または塩基性アミノ酸であり; X26は、塩基性アミノ酸であり; X27は、酸性アミノ酸であり; X28は、非極性アミノ酸であり; X29は、非極性アミノ酸であり; X30は、不在または極性アミノ酸であり; X31は、不在または非極性アミノ酸であり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項45記載の方法。
  47. 【請求項47】 式(IV): [式中、 B23とB33は、互いに独立してTyrまたはPheであり; Z24とZ32は、それぞれCysであり; X25は、不在またはArgであり; X26は、Lysであり; X27は、Gluであり; X28は、Leu、ProまたはMetであり; X29は、Glyであり; X30は、不在またはGlnであり; X31は、不在またはValであり; 「−」は、アミド結合であり; 「=」は、ジスルフィド結合であり;並びに 「≡」は、アミド結合である。] を有する、請求項46記載の方法。
  48. 【請求項48】 上記インヒビターが、WP8L(配列番号24)、WP8JP(配
    列番号25)、WP8J(配列番号26)、及びWP8JF(配列番号27)より成る群
    から選択される、請求項47記載の方法。
JP2001513429A 1999-07-28 2000-07-28 破骨細胞生成を阻害する方法 Pending JP2003505514A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14609099P 1999-07-28 1999-07-28
US60/146,090 1999-07-28
PCT/US2000/020510 WO2001008699A1 (en) 1999-07-28 2000-07-28 Methods of inhibiting osteoclastogenesis

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003505514A true JP2003505514A (ja) 2003-02-12
JP2003505514A5 JP2003505514A5 (ja) 2011-05-12

Family

ID=22515815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001513429A Pending JP2003505514A (ja) 1999-07-28 2000-07-28 破骨細胞生成を阻害する方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1221963A4 (ja)
JP (1) JP2003505514A (ja)
AU (1) AU777634B2 (ja)
CA (1) CA2380009A1 (ja)
WO (1) WO2001008699A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012121058A1 (ja) * 2011-03-09 2012-09-13 Jitsubo株式会社 新規な架橋構造を含むtnfレセプターループペプチドの模倣ペプチドを用いた医薬組成物

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6673771B1 (en) 1999-07-28 2004-01-06 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Methods of inhibiting osteoclast activity
JP4790179B2 (ja) * 1999-07-28 2011-10-12 ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルベニア 破骨細胞活性を阻害する方法
CA2423052C (en) 2000-09-22 2011-07-12 Immunex Corporation Screening assays for agonists or antagonists of receptor activator of nf-kb
IL159478A0 (en) * 2001-06-22 2004-06-01 Daiichi Suntory Pharma Co Ltd Remedies for eosinophilic diseases
DK2684888T3 (da) * 2011-03-09 2019-08-19 Jitsubo Co Ltd Nye tværbundne peptider indeholdende ikke-peptid-tværbundet struktur, fremgangsmåde til syntetisering af tværbundne peptider og ny organisk forbindelse anvendt i fremgangsmåden
WO2016075221A1 (en) * 2014-11-14 2016-05-19 Probiocon Gmbh Rankl-specific agent for treating metastatic disease

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998005683A1 (en) * 1996-08-02 1998-02-12 National Research Council Of Canada Parathyroid hormone analogues for the treatment of osteoporosis
WO1998028423A2 (en) * 1996-12-20 1998-07-02 Board Of Regents, The University Of Texas System Compositions and methods of use for osteoclast inhibitory factors
WO1998035674A1 (en) * 1997-02-14 1998-08-20 Smith & Nephew Plc Compositions for the inhibition of bone resorption
WO1998053842A1 (en) * 1997-05-30 1998-12-03 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Tumor necrosis factor receptor-derived peptide analogues
JPH1143476A (ja) * 1996-07-24 1999-02-16 Hoechst Ag 骨吸収の阻害剤およびビトロネクチン受容体アンタゴニストとしての新規なシクロアルキル誘導体
WO1999012567A1 (en) * 1997-09-10 1999-03-18 Uab Research Foundation Regulation of osteoclast formation by inhibition of osteoblastic stem cell factor

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5470952A (en) * 1993-10-20 1995-11-28 Regeneron Pharmaceuticals, Inc. CNTF and IL-6 antagonists
US5770565A (en) * 1994-04-13 1998-06-23 La Jolla Cancer Research Center Peptides for reducing or inhibiting bone resorption
US5955425A (en) * 1996-08-02 1999-09-21 National Research Council Of Canada Parathyroid hormone analogues for the treatment of osteoporosis
AU693478B2 (en) * 1994-11-10 1998-07-02 Metabolic Pharmaceuticals Limited Treatment of obesity
JP4790179B2 (ja) * 1999-07-28 2011-10-12 ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ ペンシルベニア 破骨細胞活性を阻害する方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1143476A (ja) * 1996-07-24 1999-02-16 Hoechst Ag 骨吸収の阻害剤およびビトロネクチン受容体アンタゴニストとしての新規なシクロアルキル誘導体
WO1998005683A1 (en) * 1996-08-02 1998-02-12 National Research Council Of Canada Parathyroid hormone analogues for the treatment of osteoporosis
WO1998028423A2 (en) * 1996-12-20 1998-07-02 Board Of Regents, The University Of Texas System Compositions and methods of use for osteoclast inhibitory factors
WO1998035674A1 (en) * 1997-02-14 1998-08-20 Smith & Nephew Plc Compositions for the inhibition of bone resorption
WO1998053842A1 (en) * 1997-05-30 1998-12-03 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Tumor necrosis factor receptor-derived peptide analogues
WO1999012567A1 (en) * 1997-09-10 1999-03-18 Uab Research Foundation Regulation of osteoclast formation by inhibition of osteoblastic stem cell factor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012121058A1 (ja) * 2011-03-09 2012-09-13 Jitsubo株式会社 新規な架橋構造を含むtnfレセプターループペプチドの模倣ペプチドを用いた医薬組成物

Also Published As

Publication number Publication date
EP1221963A1 (en) 2002-07-17
CA2380009A1 (en) 2001-02-08
AU6611100A (en) 2001-02-19
AU777634B2 (en) 2004-10-28
EP1221963A4 (en) 2006-03-22
WO2001008699A1 (en) 2001-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8003628B2 (en) Methods of inhibiting osteoclast activity
AU2005200650B2 (en) Methods of inhibiting osteoclast activity
EP1011704B1 (en) Tumor necrosis factor receptor-derived peptide analogues
AU2005200633A1 (en) Metabotropic glutamate receptor antagonists and their use for treating central nervous system diseases
US7329650B2 (en) Peptides and peptide analogues designed from HFE protein and their uses in the treatment of iron overload diseases
JP4405916B2 (ja) Fasペプチド模倣体およびその使用
JP2003505514A (ja) 破骨細胞生成を阻害する方法
US6682739B1 (en) Methods of inhibiting osteoclastogenesis
JP2003513886A (ja) 糖尿病の治療及び予防のためのペプチド及びペプチド類似体
AU2008200757A1 (en) Methods of inhibiting osteoclast activity

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100928

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101222

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110215

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20110328

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110419