JP2003505352A - フェニル−アルカンを製造する方法、その方法で製造される組成物、及び、その使用 - Google Patents

フェニル−アルカンを製造する方法、その方法で製造される組成物、及び、その使用

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JP2003505352A
JP2003505352A JP2001511394A JP2001511394A JP2003505352A JP 2003505352 A JP2003505352 A JP 2003505352A JP 2001511394 A JP2001511394 A JP 2001511394A JP 2001511394 A JP2001511394 A JP 2001511394A JP 2003505352 A JP2003505352 A JP 2003505352A
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イー. マリナンゲリ,リチャード
ローソン,アール.,ジョー
ビィー. ガルペリン,レオニド
アール. フリッツ,トーマス,
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ユーオーピー エルエルシー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、パラフィンを異性体化(30)し、続いてパラフィンを脱水素化70)し、さらに軽度分岐オレフィンによってフェニル化合物をアルキル化(104)することによりフェニル−アルカンを製造する方法である。アルキル化ゾーンからの処理液は異性体化ステップ(30)あるいは脱水素化ステップ(70)に還流されるパラフィンを含んでいる。さらに、本発明はこれらの方法で製造された組成物と、これらの方法で製造された組成物の使用方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明はフェニル−アルカン組成物の選択的製造、それから製造される特定の
フェニル−アルカン組成物、及びそれら組成物の使用に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
30年以上前、多くの家庭用洗剤は分岐アルキルベンゼン・スルホン酸塩(B
ABS)によってつくられていた。BABSは分岐アルキルベンゼン(BAB)
と呼ばれる1つのタイプのアルキルベンゼンから製造される。アルキルベンゼン
(フェニル−アルカン)とはフェニル気に結合した脂肪酸アルキル基を有すると
同時に(m-アルキル-フェニル−アルカンの一般式を有する組成物の一
般的なカテゴリーを意味している。脂肪酸アルキル基は(m-アルキル-
フェニル−アルカン式におけるアルカンが意味するところ脂肪酸アルキル鎖で構
成されている。その脂肪酸アルキル基の鎖の中で、脂肪酸アルキル鎖はフェニル
基に結合した炭素を有している最長の直鎖である。脂肪酸アルキル基はそれぞれ
が脂肪酸アルキル鎖に取付けられ、(m-アルキル-フェニル−アルカン
式内の(m-アルキルによって示される1つ又は複数のアルキル基によ
って構成される場合もある。2つ以上の等しい長さの鎖を選択することが可能で
ある場合は、アルキル基側鎖の数が一番大きな鎖を選らぶことになるであろう。
下付文字iは従って1からアルキル基側鎖の数までの範囲であり、そして、iのそ
れぞれの値に対して、対応するアルキル基側鎖が上記脂肪酸アルキル鎖の炭素番
号mに取付けられている。フェニル基は脂肪酸アルキル基、特に脂肪酸アルキ
ル鎖の炭素番号nに取付けられている。脂肪酸アルキル鎖はその一端から他端に
向けて番号が付されており、その方向はフェニル基の位置に一番小さな数が設定
されるように選択される。
【0003】 石油化学工業において、BABを製造するのに用いられる通常の工法として、
軽量オレフィン、特にプロピレンを10〜14の炭素原子を有する分岐オレフィ
ンにオリゴマー化し、ついでHFなどの触媒の存在下で上記分岐オレフィンでベ
ンゼンをアルキレート化する工法がある。生成物としてのBABは、BABの三
つの重要な特性を図示する一般式(m−アルキル−n−フェニル− ア
ルカンを有する多数のアルキル・フェニル−アルカンを含んでいるが、BABの
3つの重要な特徴を説明する目的のためには、BABの2つの例、m−アルキル
−m−アルキル−n−フェニル−アルカン(m≠n)およびm−アルキル−m−
フェニル−アルカン(m≧2)を示すことで十分であろう。
【0004】 BABの最も重要な特徴は、その多くの部分で、少なくとも1つのアルキル基
側鎖、より一般的には3つ以上のアルキル基側鎖がBABの脂肪酸アルキル鎖に
取付けられていることである。つまり、BAB内の脂肪酸アルキル基ごとの第一
炭素原子の数は、アルキル基側鎖自体は分岐されない条件の下で、脂肪酸アルキ
ル基ごとのアルキル基側鎖の数にn=1ならば1、n≧2ならば2数と等しくな
るので、BABは脂肪酸アルキル基ごとにかなり多数の第一炭素原子を有してい
ることになる。もしいずれかのアルキル基側鎖自体が分岐されていれば、BAB
内の脂肪酸アルキル基はさらに多く第一炭素原子を有することになる。このよう
に、脂肪酸アルキル基は通常、3、4あるいはそれ以上の第一炭素原子を有して
いる。BAB内の脂肪酸アルキル基のアルキル基側鎖に関しては、各アルキル基
側鎖は、エチル、プロピル、あるいはより高度のアルキル基側鎖であってもよい
が、通常メチル基側鎖である。
【0005】 BABのもう1つの特徴はBAB内のフェニル基を脂肪酸アルキル鎖の非第一
炭素原子のいずれかに取付けることができることである。これは石油化学工業に
おけるBABの標準的な工法において用いられる方法である。1次カルベニウム
・イオンの不安定さ、また分岐パラフィンの側鎖の影響が無視し得る程度に小さ
なことからその形成が好ましくないとされる1−フェニル−アルカンを除いて、
オリゴマー化工程では脂肪酸アルキル鎖の長さ方向に沿って不規則に分布される
炭素―炭素二重結合をつくりだし、またアルキル化工程では、脂肪酸アルキル鎖
に沿ってフェニル基を炭素にほとんど不規則に取付ける。従って、例えば10個
の炭素原子を有する脂肪酸アルキル鎖を有し上記BAB標準工法により製造され
たフェニル−アルカンの場合、フェニル−アルカン生成物は、2−,3−,4−
および5−フェニル−アルカンのほぼ不規則な分布となり、もし、その分布が完
全に不規則であれば、2−フェニル−アルカンなどのフェニル−アルカンに対す
る上記工法の選択性は25であるが、通常は、約10から約40の間である。
【0006】 BABの第3の特徴は脂肪酸アルキル基の炭素の内の1つが第四炭素である可
能性がかなり高いということである。BABにおいては、第1のBABの例に示
されるように、第四炭素は炭素−炭素結合によってフェニル基内の炭素に結合さ
れる炭素以外の脂肪酸アルキル基内の炭素である可能性がある。しかし、BAB
の第二の例に示されるように、上記第四炭素は炭素―炭素結合によってフェニル
基内の炭素に結合される炭素であってもよい。アルキル側鎖上の炭素原子が、ア
ルキル側鎖上の他の2つの炭素及びアルキル側鎖の炭素原子のみならずフェニル
基の炭素原子にも取付けられると、その結果生じるアルキル−フェニル−アルカ
ンは、“4級アルキル・フェニル−アルカン”あるいは、単に“クワット(qu
at)”と呼ばれる。このように、“クワット”は、一般式:m−アルキル−m
−フェニル−アルカンを有するアルキル・フェニル−アルカンより構成される。
もし、上記弟四炭素が上記アルキル側鎖の最後から番号を付された第2の炭素原
子であるなら、その結果生じる2−アルキル−2−フェニル−アルカンは『末端
クワット』と呼ばれる。BABの第2の例に示されるように、もし上記弟四炭素
がアルキル側鎖の他のいずれかの炭素原子なら、その結果生じるアルキル・フェ
ニル−アルカンは『内部クワット』と呼ばれる。公知のBAB製造工法において
、通常BABのうち、10モル−%以上のかなり高い割合が、中間クワットであ
る。
【0007】 約30年前にBABSでつくられた家庭用洗剤は川や湖を徐々に汚染している
ということが明らかとなっている。この問題が調査され、BABSは容易に生物
分解しないことが認識されるに至った。この問題はBABSよりも生物分解の速
い直鎖アルキルベンゼン・スルホン酸塩(LABS)で洗剤を生産することで、一
応の解決をみた。今日、LABS製の洗剤は世界中で生産されている。LABS
は直鎖アルキルベンゼン(LAB)と呼ばれるもう1つのタイプのアルキルベン
ゼンより製造される。石油化学工業においてLABを製造する際に用いられる標
準的な方法は、先ず直鎖パラフィンを脱水素化して直鎖オレフィンにし、次にH
Fや固体触媒などの触媒を媒介として上記直鎖オレフィンでベンゼンをアルキル
化するステップを含んでいる。LABは直鎖脂肪酸アルキル基およびフェニル基
を含むフェニル−アルカンであり、一般式n−フェニル−アルカンを有している
。LABはアルキル基側鎖を有してはおらず、その結果上記直鎖脂肪酸アルキル
基は通常2つの第一炭素原子(すなわち、n≧2)を有している。標準LAB工
法で製造されるLABのもうひとつの特徴は、LAB内のフェニル基が、通常は
上記直鎖脂肪酸アルキル基の2次炭素原子のいずれかに取付けられる、というこ
とである。HF触媒を用いて製造するLABにおいては、フェニル基は上記直鎖
脂肪酸アルキル基の末端ではなく、中心部付近の2次炭素に付着しやすい。一方
、DetalTM工法によって製造されるLABにおいては、n−フェニル−アルカ
ンの約25−35モル%が2−フェニル−アルカンである。
【0008】 過去数年間の研究で、BABSやLABSなどの現在市販されているすべての
アルキルベンゼン・スルホン酸塩と、その組成物が異なり、またHF、塩化アル
ミニウム、シリカ・アルミナ、フッ化シリカ・アルミナ、ゼオライト、およびフ
ッ化ゼオライトなどの触媒を用いて芳香族化合物をアルキル化する工法を含め、
これまでのアルキルベンゼン工法によって製造されたすべてのアルキルベンゼン
・スルホン酸塩とも異なる特定の修正アルキルベンゼン・スルホン酸塩−ここで
MABSと呼ばれる−が確認された。MABSは、洗濯における洗浄の効果にお
いて、また固い表面を洗浄する効果において、あるいは硬/冷水で使用する場合
の効果において改善されているという点において、これら他のアルキルベンゼン
・スルホン酸塩とは異なり、またLABSと比較し得るだけの生物分解性を有し
てもいる。
【0009】 MABSは修飾アルキルベンゼン(MAB)と呼ばれる第3のタイプのアルキ
ルベンゼンをスルホン化することによって製造することができ、MABの望まし
い特徴はMABSの所望の溶解度、界面活性度、生物分解性によって決定される
。MABは軽度分岐脂肪酸アルキル基およびフェニル基からなるフェニル−アル
カンであり、一般式(m−アルキル−N−フェニル−アルカンを有して
いる。MABは通常1つのアルキル基側鎖のみを有している。そして上記アルキ
ル基側鎖はエチル基あるいはn−プロピル基、好ましくはメチル基であるので、
アルキル基側鎖が1つしかなく、n≠1の場合は、MAB内の脂肪酸アルキル基
は3つの第一炭素を有する。しかし、MAB内の上記脂肪酸アルキル基はアルキ
ル基側鎖が1つしかなく、n=1の場合、2つの第一炭素原子あるいはアルキル
基側鎖が2つあり、n≠1の場合、4つの第一炭素を有する。このように、MA
Bの第1の特徴は、MAB内の脂肪酸アルキル基の1次炭素の数が、BAB内の
ものとLAB内のものの中間であるということである。MABのその他の特徴は
2−フェニル−アルカンを高い割合で含んでいるということ、つまりフェニル基
の約40〜100%が上記アルキル側鎖の終端より番号を付された第二炭素原子
に選択的に取付けられることである。
【0010】 MABアルキレートの最後の特徴は、MABの含む『内部クワット』の割合ガ
かなり低いということである。5−メチル−5−フェニル−アンデカンなど内部
クワットは生物分解の速度が遅いMABSをつくりだす。しかし、2−メチル−
2−フェニル−アンデカンなどの『末端クワット』は、LASBと同程度の生物
分解の速度を示すMABSをつくりだす。例えば、生物分解の実験によると、多
孔性ポット活性汚泥処理においては、ナトリウム2−メチル−2−ウンデシル[
14]ベンゼンスルホナートの方がナトリウム5−メチル−5−ウンデシル[
14]ベンゼン・スルホン酸塩よりも生物分解の度合いが大きい(A.M. Niels
ennらによるエンバイロメンタルサイエンスアンドテクノロジー(Environmental
Science and Technology), VOl. 31, No. 12, 3397-3404 (1997)の"Biodegrad
ation of Coproducts of Commercial Linear Alkylbenzene Sulfonate"と題する
論文参照)。比較的低い割合、通常MABの10モル%以下の割合は内部クワッ
ト』である。
【0011】 MABSはアルキルベンゼン・スルホン酸塩に対して有利な点を持つので、M
ABを選択的に製造するための触媒や工法が求められている。前述のように、M
AB製造のためのアルキル化工法の主要な特徴うちの2つは、2−フェニル−ア
ルカンに対しての選択性及び内部4級フェニル−アルカンに対する逆選択性であ
る。塩化アルミニウムあるいはHFなどの触媒を用いたLAB製造のためのアル
キル化工法の先行技術においては、所望の2−フェニル−アルカンに対する選択
性及び内部クワットに対する選択性を有するMABを製造することができない。
これら先行技術における工法においては、軽度分岐オレフィン(つまりMABの
脂肪酸アルキル基の分岐の度合いと同じ程度に軽度に分岐しているオレフィン)
がベンゼンと反応すると、4級フェニル−アルカンが選択的に形成される。その
ような4級選択性フェニル−アルカン形成反応のメカニズムの1つは非直鎖オレ
フィンが1次、2次、3次カルベニウム・イオン媒体といった中間物煮に幅広く
転化されることである。これら3つのカルベニウム・イオンの内、3次カルベニ
ウム・イオンは最も安定性があり、この安定性のためにベンゼンの形成、および
ベンゼンとの反応に最も適しており、こうして4級フェニル−アルカンを形成す
る。
【0012】 MAB製造のため提案されている1つの工法は次の3つのステップよりなる。
先ず、パラフィンから成る原料を異性体化ゾーンに送ってパラフィンを異性体化
し、軽度分岐パラフィン(つまりMABの脂肪酸アルキル基とほとんど同じ程度
の分岐を持つパラフィン)より成る異性体化生成物ストリームをつくりだす。次
に、上記異性体化生成物ストリームは脱水素ゾーンへと送られ、上記軽度分岐パ
ラフィンは脱水素化されて軽度分岐モノオレフィン(つまり上記軽度分岐パラフ
ィンのものと同程度に分岐し、その結果MABの脂肪酸アルキル基のものとも同
程度に分岐したモノオレフィン)より成る脱水素化生成物ストリームをつくる。
最後に、上記脱水素化生成物ストリームはアルキル化ゾーンに送られ、そこで上
記脱水素生成物ストリーム内の上記モノオレフィンはベンゼンと反応し、MAB
を形成する。
【0013】 この工法の抱える問題の内の1つとして、従来の脱水素化反応ゾーンは通常、
投入されたパラフィンの約10重量%のみをオレフィンに転化して、その結果、
上記脱水素化ゾーンからの生成物ストリームの約90重量%は、通常直鎖および
非直鎖パラフィンの両方を含むパラフィンで構成されてしまうことである。脱水
素ゾーンよりの生成物ストリームはアルキル化ゾーンへと投入されたするために
、これらのすべてのパラフィンも上記アルキル化ゾーンへと投入さる。上記パラ
フィンを上記アルキル化ゾーンへと投入されたするより前に除去してしまうのが
理想的ではあるが、同じ炭素番号のすべてのモノ・オレフィンからこれらのパラ
フィンを分離させることは困難であるので、そのような構成にすることはできな
い。上記アルキル化ゾーンにおいては、通常投入されたモノ・オレフィンの90
重量%以上がフェニル−アルカンへと転化され、一方投入されたパラフィンは本
質的に不活性であり、不反応性である。従って、上記アルキル化の処理液は、所
望のMAB生成物のみを含んでいるわけではなくこれらのパラフィンをも含んで
いるのである。それに応じて、MABの製造における工法においては、アルキル
化処理液中のパラフィンを回収し、利用できるようにすることが求められるので
ある。
【0014】 発明の要約 1つの態様で、本発明はパラフィンの異性体化、脱水素化およびフェニル組成
物のアルキル化のステップから構成されるフェニル−アルカン、特に修飾アルキ
ルベンゼン(MAB)の製造方法に関するものであり、その方法においては、ア
ルキル化処理液中のパラフィンは還流されて、異性体化ステップ及び/又は脱水
素化ステップに供給される。還流されるパラフィンは、軽分岐パラフィンを含め
て直鎖あるいは非直鎖パラフィンであってよい。上記還流されるパラフィンは軽
度分岐オレフィンへと転化させることが可能であり、本発明では上記アルキル化
処理液中のパラフィンを効率的に回復させ、それらを貴重なフェニル−アルカン
生成物を製造するのに用いる。このように、本発明の1つの態様においては、パ
ラフィン脱水素化ステップ後、そしてアルキル化ステップに先立ってモノ・オレ
フィンからパラフィンを分離させるという困難を回避しつつ、上記方法に供され
るパラフィン原料の所定の量に対しての生成物の歩留まりを向上させることがで
きる。
【0015】 本発明の上記方法の態様にはいくつかの課題がある。本発明の第1の目的は、
パラフィンの異性体化、それに続くオレフィンへの脱水素化およびオレフィンに
よる芳香族化合物のアルキル化によって、フェニル−アルカン、特に修正アルキ
ルベンゼン(MAB)を製造することである。本発明のもう1つの目的は、これ
らの工法におけるフェニル−アルカンの歩留り率を向上させ、この方法に必要と
されるパラフィン原料の量を減少させることである。さらにもう1つの目的は、
脱水素化ステップの後、アルキル化ステップに先立ってパラフィンをオレフィン
より分離させる困難や、またそのためのコストなどを必要とせず、フェニル−ア
ルカン生成物より未反応のパラフィンを除去することである。
【0016】 本発明は、洗剤のアルキル化に用いられた場合、近年ますます厳しくなる2−
フェニル−アルカン選択および修飾アルキルベンゼン(MAB)の製造のための
内部4基フェニル−アルカン選択性の必要条件を満たすフェニル−アルカンを製
造する。MABはスルホン化され、修飾リニア・アルキルベンゼン・スルホン酸
塩(MABS)を製造し、これによって直鎖アルキルベンゼン・スルホン酸塩の
ものと比較し得るだけの生物分解性を保持しつつ、硬及び/又は冷水における洗
浄の効果を向上させることができる。
【0017】 他の態様においては、本発明は本方法において製造されたMAB組成物である
。本発明の方法において製造されたMABは必ずしも、パラフィンをリサイクル
しない先行技術における方法によって製造された生成物と同じではないと考えら
れる。特定の理論と結び付けられることなく、脱水素化ゾーンにおいては、分岐
パラフィンの転化の程度はノーマル(直鎖)パラフィンのものよりも大きくなり
得るし、及び/又は重量パラフィンの転化の程度も軽量パラフィンのものよりも
大きくなり得ると考えられる。これらの場合、上記還流されるパラフィン・スト
リーム内の直鎖パラフィン及び/又は軽量パラフィンの濃度を高めることができ
る。そして次に、直鎖及び/又は軽量パラフィンの上記方法での除去率と、脱水
素化およびそれに続くアルキル化を介して上記パラフィン異性体化ゾーンから上
記脱水素化ゾーンへのこれらのパラフィンの導入率とが等しくなるまで、上記脱
水素化ゾーン内の直鎖及び/又は軽度パラフィンの濃度、そして最終的にはその
転化の度合いを大きくすることができる。それに応じて、上記アルキル化ゾーン
内のオレフィン転化の所定の範囲で、本発明のMAB生成物の脂肪酸アルキル鎖
は、先行技術における方法のそれよりも分岐せず、及び/又は短くすることがで
きる。同様に、スルフォン化において、得られるMABSは先行技術における方
法よりも分岐が少なく、短い脂肪酸アルキル鎖を有する傾向がある。このように
、本発明の方法では、原料の所定の結合においてその分岐の程度が先行技術の方
法のそれとは必ずしも同程度ではないように調節された脂肪酸アルキル鎖を有す
る特定のMAB生成物を製造することができる。別の態様においては、本発明は
本方法で製造されるMABの潤滑剤としての使用である。
【0018】 詳細な説明 パラフィン原料は好ましくは炭素原子数が8〜28、好ましくは8〜15、そ
してさらに好ましくは10〜15の側鎖(直鎖)又はノーマル・パラフィンで構
成されている。1つの非側鎖パラフィン分子あたり2つの炭素原子は第一炭素原
子であり、そして残りの炭素原子は第二炭素原子である。
【0019】 パラフィン原料は軽度に側鎖されたパラフィン、つまり炭素原子総数が8〜2
8で、そのうち3つあるいは4つの炭素原子が第一炭素原子であり、そして残り
の炭素のいずれも第四炭素原子ではないパラフィンである。好ましくは、上記軽
度に側鎖されたパラフィンは8〜15、そしてより好ましくは10〜15の炭素
原子を有している。上記軽度に側鎖されたパラフィンは通常は(p−アルキル −アルカンの一般式を有する脂肪酸アルカンを含んでおり、1つの脂肪酸
アルキル鎖と1つ以上のアルキル基側鎖で構成されている。脂肪酸アルキル鎖と
して等しい長さの2つ以上の鎖を選択することが可能な場合は、アキ側鎖の数が
最大のもの鎖を選択する。下付文字のiは1から上記アルキル基側鎖の数までの
範囲の値を有しており、iの各値に対して、対応するアルキル基側鎖が上記脂肪
酸アルキル鎖の炭素番号pに取付けられている。脂肪酸アルキル鎖は一端から
他端に番号が付されており、アルキル基側鎖を有する炭素原子に対して最も小さ
な番号がくるように方向が選択される。
【0020】 1つ又は複数のアルキル基側鎖は通常はメチル、エチル、及びプロピル基から
選択され、側鎖はより短く、ノーマルなものが望ましい。軽度分岐パラフィンは
1つだけのアルキル基側鎖を有しているのが好ましいが、2つのアルキル基側鎖
を有していてもよい。2つのアルキル基側鎖あるいは4つの第一炭素原子を有す
る軽度分岐パラフィンは通常はその軽度分岐パラフィンの40モル%以下であり
、好ましくは25モル%以下である。1つのアルキル基側鎖あるいは3つの第一
炭素原子を有する軽度分岐パラフィンはその軽度分岐パラフィン全体の70モル
%以下であることが好ましい。
【0021】 パラフィン系原料は軽度分岐パラフィン以上に分岐したパラフィンを含んでい
てもよい。その工法に用いられるこれら高度に分岐したパラフィンの量はできる
だけ少なくすることが望ましい。少なくとも1つの第四炭素原子を含むパラフィ
ン分子は通常はパラフィン原料全体の10モル%以下、好ましくは5モル%以下
、より好ましくは2モル%以下、そして最も好ましくは1モル%以下である。
【0022】 パラフィン原料は通常は異なった数の炭素原子を含む直鎖パラフィンと分岐パ
ラフィンの混合物である。パラフィン原料を製造するのに適したいかなる方法を
用いてもよい。好ましい方法は非分岐(直鎖)炭化水素あるいは軽度分岐パラフ
ィンをケロシン沸点範囲石油画分から分離することである。ユーオーピーモレッ
クス(UOP MolexTM)工法はユーオーピーソルベックス(UOP S
orbex)分離技術を用いてイソパラフィン及びシクロパラフィンから通常の
パラフィンを液相吸着分離するための確立された、商業的に実証ずみの方法であ
る。他の適切な方法は、ユーオーピーケロシンイソシブ(UOP Kerose
ne IsosivTM)工法、及び脱着剤としてアンモニアを用いるエククソ
ン(Exxon)蒸気相吸着工法である。これら吸着工法に対する原料ストリー
ムは抽出、あるいは適切なオリゴマー化工法によって得ることができる。ユーオ
ーピーモレックス(UOP MolexTM)及びケロシンイソシブ(Kero
sene IsosivTM)工法の詳細については、Robert A. Meyers, 「石
油精製プロセスハンドブック(Handbook of Petroleum Refining Process)」、
McGrawHill, New York, 1997を参照されたい。
【0023】 パラフィン原料の組成はH. Schulz, et al.,クロマトグラフィア(Chromatogr
aphia) 1, 1968, 315の論文に基づくガス・クロマトグラフィーによって判定す
ることができる。
【0024】 フェニル原料はフェニル化合物を含んでおり、これはトルエン、エチルベンゼ
ン、フェノール、ナフタレンなどを含め、ベンゼンより大きな分子量のアルキル
化あるいはその他の置換誘導体であってよい。好ましくは上記フェニル化合物は
ベンゼンである。
【0025】 以下、検討のために、本方法を異性体化部、脱水素化部、そしてアルキル化部
に分けて説明する。異性体化部においては、パラフィン原料は骨格としての異性
体化部に送られ、そこで直鎖性を低下させ、その炭素原子内のパラフィン分子の
第一炭素原子の数を増大させる。脂肪酸アルキル鎖のメチル基は好ましくは2、
より好ましくは1だけ増大する。上記パラフィン分子の炭素原子総数は元のまま
である。
【0026】 異性体化部においては、パラフィンを含む減量は循環された水素と結合する。
これによって異性体化反応ストリームが形成され、このストリームが加熱され、
温度、圧力など適切な異性体化条件の下に保持された適切な触媒の床を通じて送
られる。この触媒床からの処理液、あるいは異性体化反応器処理液ストリームが
冷却され、部分的に濃縮され、蒸気−液体、あるいは生成物分離装置に送られる
。生成物分離装置から引き出された濃縮された物質はその工法の脱水素化部に送
られることが望ましい最も軽量の脂肪酸炭化水素より揮発性の高いすべての化合
物を除去するストリッピング・カラムを含むストリッピング分離ゾーンに送るこ
とができる。あるいは、濃縮された物資はストリッピングを行わずに、そしてよ
り揮発性の高い脂肪酸炭化水素を含んだまま脱水素化部に送ってもよく、脱水素
化された生成物ストリームはその工法のアルキル化部に送るのに望ましい最も軽
量の脂肪酸炭化水素より揮発性の高いすべての化合物を除去するためにストリッ
プされる。異性体化部から脱水素化部に送られるパラフィンを含んだストリーム
は異性体化された生成物ストリームである。
【0027】 パラフィン原料の骨格的異性体化は公知のいずれの方法でも、あるいはいずれ
の適切な公知の触媒を用いてでも行うことができる。適切な触媒は周期表のVI
II族(UPAC 8〜10)の金属及び支持体物質を含んでいる。適切な弟V
III族金属としては白金及びパラジウムがあり、これらは単独、あるいは組み
合わせのいずれでも用いることができる。支持体物質はアモルファス性でも結晶
性でもよい。てきせつは基質物質はアモルファス性アルミナ、アモルファス性シ
リカ−アルミナ、フェルネライト、ALPO−31、SAPO−11、SAPO
=31、SAPO−37、SAPO−41、SM−3及びMgAPSO−31な
どで、それぞれ単独あるいは組み合わせのどちらで用いてもよい。ALPO−3
1は米国特許出願第4,310,444号に述べられている。SAPO−11、
SAPO−31、SAPO−37、及びSAPO−41は米国特許出願第4,4
40,871号に述べられている。SM−3は米国特許出願第4,493,42
4号、米国特許出願第5,987,347号、米国特許出願第5,186,66
5号、及び、米国特許出願第5,208,005号に述べられている。MgPS
OはMeAPSOであり、これは金属アルミニウム珪素リン酸分子ふるいと同義
語で、Meはマグネシウム(Mg)である。MeAPSOは米国特許出願第4,
793,984号に述べられており、MgAPSOは米国特許出願第4,758
,419号に述べられている。MgAPSO−31は好ましいMgAPSOであ
り、31は構造タイプ31を有するMgAPSOを意味している。異性体化触媒
は米国特許出願第5,716,897号及び米国特許出願第5,851,949
号で述べられているようにランタン、セリウム、プラセオジミウム、サマリウム
、ガドリニウム、テルビウム、及びそれらの混合物である。米国特許出願第5,
246,566号及びS. J. Millerによってミクロポーラスマテリアル(Microp
orous Materials) 2 (1994) 439-449で脱蝋での利用について述べられているZ
SM−22、ZSM−23及びZSM−35なども他の適切な支持体物質である
と考えられている。
【0028】 パラフィン原料の骨格的異性体化のための操作条件としては蒸気相、液相、及
び蒸気相と液相の組み合わせがある。炭化水素は好ましくは液相である。液体炭
化水素に溶ける量を超えた水素が存在していてもよい。パラフィン原料は水素蒸
気の存在下で、固体触媒固定床を通じて液体として流動する。異性体化温度は一
般的には122〜752℃の範囲である。異性体化圧力は通常は大気圧から13
790kPa(g)の範囲であるが、通常その圧力は資本及び運転コストをでき
るだけ少なくするためにできるだけ低い温度に維持される。水素と炭化水素のモ
ル比は一般的には0.01:1以上であるが、通常は10:1以下である。
【0029】 異性体化された生成物ストリームはパラフィン分子1つあたりの炭素原子の総
数が通常8〜28、好ましくは8〜15、そしてより好ましくは10〜15の範
囲であるパラフィンを含んでいる。異性体化生成物ストリーはその異性体化生成
物ストリーム内の総パラフィンに基づいて、そのパラフィン原料内の総パラフィ
ンに基づく上記パラフィン原料内の軽度分岐パラフィンの濃度より高い濃度の軽
度分岐パラフィンを含んでいる。2つのアルキル基側鎖あるいは4つの炭素原子
を含む上記軽度分岐パラフィンは好ましくはその異性体化生成物ストリーム内の
軽度分岐パラフィン全体の40モル%以下であることが好ましく、30モル%で
あることがより好ましい。1つのアルキル基側鎖あるいは3つの第一炭素原子を
有する軽度分岐パラフィンはその異性体化生成物ストリーム内の軽度分岐パラフ
ィン全体の70モル%であることが好ましい。3つあるいは4つの第一炭素原子
を有しており、第四炭素原子を有していない軽度分岐パラフィンはその異性体化
生成物ストリームの25モル%以上であることが好ましく、60モル%以上であ
ることがより好ましい。モノメチル−アルカンは異性体化生成物ストリームの好
ましい軽度分岐パラフィンである。異性体化生成物ストリーム内で軽度分岐パラ
フィンと共に存在する場合、直鎖パラフィンはその異性体化生成物ストリーム内
のパラフィン全体の75モル%程度であってもよいが、一般的には約40モル%
以下である。少なくとも1つの第四炭素原子を含むパラフィン分子はその異性体
化生成物ストリームの10モル%以下であり、5モル%以下であることがより好
ましく、2モル%以下であることがさらに好ましく、1モル%以下であることが
最も好ましい。
【0030】 脱水素化部では、パラフィンを含むストリームが循環水素と結合して脱水素化
反応ストリームを形成し、これが加熱され、脱水素化条件で維持された固定床内
の脱水素化触媒と接触させられる。固定触媒床からの処理液、あるいは脱水素化
反応器流出ストリームは冷却され、部分的に濃縮され、蒸気−液体分離装置に送
られる。蒸気−液体分離装置は水素を多量に含む蒸気相と水素を多量に含む液相
をつくりだす。この分離装置から回収された濃縮液体はストリッピング・カラム
に送られ、このストリッピング・カラムがアルキル化部に送られるのが望ましい
最も軽量の炭化水素より揮発性の高いすべての化合物を除去する。脱水素化部か
らアルキル化部に送られるオレフィン含有ネット・ストリームは脱水素化された
生成物ストリームである。LAB全般及びパラフィン脱水素化工法については、
Meyersらによる前記図書の1.53〜1.66ページ及び5.11〜5.19ペ
ージを参照されたい。なお、この資料は参照によって本明細書に組み入れられる
【0031】 脱水素化触媒は移動床あるいは流動床に入れてもよい。脱水素化ゾーンは望ま
しい反応温度が各反応ゾーンへの入り口で維持されるようにそれらに1つ又は複
数の触媒含有反応ゾーンを含んでいてもよい。熱い水素を多量に含んだストリー
ムを反応ゾーン間に導入して、それら反応ゾーン間を通過するストリームを加熱
するようにしてもよい。さらなる情報に関しては米国特許出願第5,491,2
75号及び米国特許出願第5,689,029号を参照されたい。各反応ゾーン
は継続タイプあるいはバッチ・タイプのいずれの形態で作動されてもよい。炭化
水素は触媒床内で昇流、降流、あるいは放射流のいずれの方式で触媒と接触して
もよいし、あるいは熱交換反応器内で行われてもよい。熱交換反応器にに関する
追加情報については、米国特許出願第5,405,586号及び米国特許出願第
5,525,311号を参照されたい。これらの資料は参照により、本明細書に
組み込まれる。
【0032】 脱水素化触媒は、米国特許出願第3,274,287号;米国特許出願第3,
315,007号;米国特許出願第3,315,008号;米国特許出願第3,
745,112号;米国特許出願第4,430,517号;米国特許出願第4,
716,143号;米国特許出願第4,762,960号;米国特許出願第4,
786,626号;及び米国特許出願第4,827,072号に具体的に示され
ているように先行技術で周知である。しかしながら、好ましい触媒は内側コアと
その内側コアに接着された外部層で構成され、上記外部層がその上に少なくとも
1つの白金族(VIII族(IUPAC9−10))金属と少なくとも1つのプ
ロモータ金属が均一に分散された耐火性無機酸化物で構成されており、少なくと
も1つのモディファイア金属が触媒組成物上に分散された層状組成物である。好
ましくは、上記外部層はその外部層の重量で自然ロスが10重量%以下になる程
度に内側コアに接着される。この層状触媒組成物についての詳しい情報は199
8年11月3日付け米国特許出願第09/185,189号を参照されたい。こ
の資料は参照により本明細書に組み込まれる。
【0033】 脱水素化条件は割れ、異性体化、及びポリオレフィン副産物をできるだけ少な
くするように選択される。この炭化水素は液相あるいは混合蒸気−液相のいずれ
も形態であってもよいが、好ましくは蒸気相である。脱水素化条件は400℃か
ら900℃の範囲、好ましくは400℃から525℃の範囲の温度、一般的に1
kPa(g)から1013kPa(g)の圧力、そして0.1から100毎時の
LHSVを含んでいる。温度は化学均衡の利点をできるだけ大きくするために出
来るだけ低く維持され、通常は装置限度にもよるが345kPa(g)以下に保
持される。
【0034】 異性体化された生成物ストリームは脱水素化ゾーンに送られる前、その最中、
あるいはその後に水素:炭化水素のモル比を0.1:1から40:1の範囲で、
そして好ましくは1:1から10:1の範囲で水素などの希釈剤と混合してもよ
い。脱水素化ソーンに送られる希釈剤水素ストリームは通常は脱水素化ゾーンか
らの処理液から分離された循環水素である。
【0035】 水あるいは脱水素化条件で分解してアルコール、アルデヒド、あるいはケトン
などの水分を形成する物質を相当する水で換算してその炭化水素原料ストリーム
の1〜20,000重量ppmを提供する量で、継続あるいは断続的に加えても
よい。1〜10,000重量ppmの水分を付加することで、2−30あるいは
それ以上の炭素原子を有するパラフィンを脱水素化する場合、最良の結果を提供
してくれる。
【0036】 パラフィン脱水素化工法からのモノオレフィン含有脱水素化生成物ストリーム
は通常は未反応パラフィン、直鎖(非側鎖)オレフィン、及び軽度分岐モノレフ
ィンを含む分岐モノオレフィンの混合物である。通常、パラフィン脱水素化工法
からのモノオレフィン含有ストリーム内のオレフィンの25〜75体積%は直鎖
(非分岐)オレフィンである。
【0037】 脱水素化生成物ストリームは軽度分岐モノレフィンあるいは直鎖(非分岐)オ
レフィンを含んでいてもよいが、モノオレフィンは好ましくは軽度分岐モノレフ
ィンである。軽度分岐モノレフィンは炭素原子総数が8−28で、それら炭素原
子の3つか4は第一炭素で、残りの炭素原子のいずれも第四炭素原子ではないモ
ノオレフィンである。好ましくは、軽度分岐モノレフィンは総数で8〜15、よ
り好ましくは10〜15の炭素原子を有している。
【0038】 軽度分岐モノレフィンは一般的には一般式が(p−アルキル−q−ア
ルケンの脂肪酸アルケンを含んでいる。軽度分岐モノレフィンは脂肪酸アルケニ
ル鎖で構成されており、これは軽度分岐モノレフィンの炭素−炭素二重結合とそ
れぞれが上記脂肪酸アルケニル鎖に取付けられた1つ又は複数のアルキル基側鎖
を含む最長の直鎖である。等しい長さの2つ以上の鎖を上記脂肪酸アルケニル鎖
として選択することが可能な場合は、アルキル基側鎖の数が最大の鎖を選択する
ことになる。下付文字iは1からアルキル基側鎖の数までの範囲の数字を意味し
ており、対応するアルキル基側鎖がその脂肪酸アルケニル鎖の炭素番号pに取
付けられている。二重結合はその脂肪酸アルケニル鎖のq番目の炭素と(q+1
)番目の炭素の間に存在している。脂肪酸アルケニル鎖はその一端から他方の端
部に向けて番号が付され、その方向は上記二重結合を有する炭素原子に最も小さ
な番号が付されるように選択される。
【0039】 軽度分岐モノレフィンはαモノオレフィンでもビニリデン・モノオレフィンで
あってもよいが、好ましくは内部モノオレフィンである。ここで用いられている
『内部モノオレフィン』とは、化学式がR−CH=CH−Rの2基置換内部オレ
フィン;化学式がR−C(R)=CH−Rの3基置換内部オレフィン;及び化学
式がR−C(R)=C(R)−Rの4基置換内部オレフィンなどを含んでいる。
2基置換内部オレフィンは化学式がR−CH=CH−CHのベータ内部オレフ
ィンを含んでいる。このパラグラフの上記化学式のそれぞれで、Rは各式に他の
アルキル基が存在している場合それと同じ、あるいはそれとは異なったアルキル
基である。
【0040】 ビニリデン・オレフィン以外の軽度分岐モノレフィンに関しては、その軽度分
岐モノレフィンの1つ又は複数のアルキル基側鎖は一般的にはメチル、エチル、
及びプロピル基から選択され、短いノーマルな側鎖が好ましい。対照的にビニリ
デン・オレフィンである軽度分岐モノレフィンの場合は、脂肪酸アルケニル鎖の
2番目の炭素に取付けられたアルキル基側鎖はメチル、エチル、及びプロピル基
からばかりでなく、アルキル基からそしてテトラエチル(C14)基からも選択
され、ビニリデン・オレフィンのその他のいずれのアルキル基側鎖は一般的には
メチル、エチル、及びプロピル基から選択され、より短いノーマルな側鎖が望ま
しい。すべての軽度分岐モノレフィンの場合、好ましくは軽度分岐モノレフィン
は唯1つだけのアルキル基側鎖を有しているが、2つのアルキル基側鎖を含んい
る場合もある。2つのアルキル基側鎖あるいは4つの第一炭素原子を有している
軽度分岐モノレフィンは通常軽度分岐モノレフィン全体の40モル%、好ましく
は約30モル%以下で、その軽度分岐モノレフィンの残りは1つのアルキル基側
鎖を有している。1つのアルキル基側鎖あるいは3つの第一炭素原子を有してい
る軽度分岐モノレフィンは好ましくはその軽度分岐モノレフィン全体の70モル
%以上を占めている。モノメチル−アルケンは好ましくは脱水素化された生成物
ストリームの好ましい軽度分岐モノレフィンである。
【0041】 ビニリデン・モノオレフィンは通常は副次的な成分で、通常は脱水素化生成物
ストリーム内のオレフィンの0.5モル%以下、より好ましくは0.1モル%以
下である。従って以下の説明で軽度分岐モノレフィン及び脱水素化生成物ストリ
ームに触れる場合はビニリデン・モノオレフィンが存在していないことを想定し
ている。
【0042】 軽度分岐モノレフィンの混合物の組成はSchlzらによる前に触れた論文に従っ
てガス・クロマトグラフィーよって、そしてモノオレフィンをパラフィンに水素
化するためにハイドロジェネータ挿入チューブを有する注入装置を用いて判定す
ることができる。
【0043】 軽度分岐モノレフィンに加えて、他の非環式化合物がその脱水素化生成物スト
リーム内に存在している場合もある。本発明の利点の1つは、上記脱水素化生成
物ストリームが、そのストリームが軽度分岐モノレフィンと同じ数の炭素原子を
含むパラフィンも含んでいるという事実にもかかわらず、アルキル化反応部に直
接送ることができることである。従って、本発明はアルキル化部に送る前にモノ
オレフィンからパラフィンを分離する必要性をなくしてくれる。他の非環式化合
物は非分岐(直鎖)オレフィン及びモノオレフィンなどである。用いてよい非分
岐(直鎖)オレフィンはパラフィン分子1個あたりの炭素原子総数が一般的には
約8〜約28、好ましくは約8〜15、そしてより好ましくは10〜14の炭素
原子である。非分岐オレフィン分子1個あたり2つの炭素原子は第一炭素原子で
あり、残りの炭素原子は第二炭素原子である。非分岐オレフィンであってもよい
が、好ましくは内部モノオレフィンである。直鎖オレフィンであることが好まし
い。直鎖オレフィン含有量は75モル%程度までの高さであってもよいが、一般
的には脱水素化生成物ストリーム内のモノオレフィン全体の約40モル%以下で
ある。
【0044】 脱水素化生成物ストリームは、脱水素化生成物ストリーム内のモノオレフィン
分子1個あたり平均で3未満、あるいは2.25〜4、あるいは3〜4の範囲の
第一炭素原子を有している。
【0045】 脱水素化生成物ストリーム内の直鎖及び/又は非直鎖パラフィンはパラフィン
分子1個あたりの炭素原子総数が通常は8〜28、好ましくは8〜15、そして
より好ましくは10〜14である。脱水素化生成物ストリーム内の非直鎖パラフ
ィンは少なくとも1つの第四炭素原子を含む軽度分岐パラフィンを含んでいる。
そうした直鎖及び非直鎖パラフィンはアルキル化工法では希釈財として機能し、
そのアルキル化工法で物質的には関与しないと考えられる。しかしながら、そう
した希釈剤がアルキル化反応器内に存在していると、プロセス・ストリームの体
積流量が大きくなる。
【0046】 軽度分岐モノレフィンより高度に分岐したモノオレフィンは脱水素化生成物ス
トリーム内ではできるだけ少なくすることが望ましい。少なくとも1つの第四炭
素原子を含むモノオレフィン分子はその脱水素化生成物ストリームの10モル%
以下、好ましくは5モル%以下、より好ましくは2モル%以下、そして最も好ま
しくは1モル%以下である。
【0047】 軽度分岐モノレフィンはフェニル化合物と反応させられる。一般的な場合は、
軽度分岐モノレフィンはベンゼン以外のアルキル化あるいはトルエン及びエチル
ベンゼンなどのその他の形態で置換されたベンゼン誘導体と反応させてもいいが
、好ましいフェニル化合物はベンゼンである。アルキル化反応の化学当量は総モ
ノオレフィン1モルあたり1モル比のフェニル化合物を必要とするだけであるが
、1:1のモル比で使用すると重合及びポリアルキル化が過剰になってしまう。
反対に、そのフェニル化合物の利用を最大限にし、未反応フェニル化合物の還流
を最小限にするためにはフェニル化合物:モノオレフィン・モル比をできるだけ
1:1に近づけるのが望ましい。フェニル化合物のモノオレフィン全体に対する
実際のモル比は転化及びアルキル化反応の選択性の両方に対して大きな影響を及
ぼす。フェニル化合物全体:モノオレフィン・モル比は一般的には2.5:1か
ら50:1の範囲であり、通常は8:1から35:1の範囲である。
【0048】 フェニル化合物と軽度分岐モノレフィンは固体アルキル化触媒の存在下でアル
キル化条件の下で反応させられる。これらのアルキル化条件としては80℃から
200℃の範囲の温度、通中は175℃を超えない温度を含んでいる。アルキル
化は少なくとも部分的な液相内で、そして好ましくは全液相あるいは超臨界条件
で行われるので、この実施形態における圧力は液相内に反応物を保持するのに充
分でなければならない。必要な圧力はオレフィン、フェニル化合物、そして温度
に依存するが、通常は1379〜6895kPa(g)の範囲であり、最も一般
的には2069〜3448kPa(g)の範囲である。
【0049】 上記のアルキル化条件は軽度分岐モノレフィンでフェニル化合物をアルキル化
するのには十分であるが、アルキル化条件の下で、軽度分岐モノレフィンの最小
限の骨格的異性体化が起きると考えられている。アルキル化条件下でのオレフィ
ンの骨格的異性体化はアルキル化中に起き、そしてオレフィンの脂肪酸アルケニ
ル鎖内、フェニル−アルカン生成物の脂肪酸アルキル鎖、あるいはそのアルキル
化条件からフェニル化合物生成物を引き出す前にその軽度分岐モノレフィンから
形成あるいは誘導されるいずれかの反応中間物内の炭素数を変化させる異性体化
を意味している。一般的にはオレフィン、脂肪酸アルキル鎖、そしてすべての反
応中間部の15モル%、好ましくは10モル%が骨格的異性体化を受ける。さら
に、アルキル化条件下で、そのオレフィン系原料内の他のすべてのオレフィンに
対しても最小限の骨格的異性体化が起きると考えられている。従って、アルキル
化は好ましくは軽度分岐モノレフィンの骨格的異性体化が実質的には起きない状
態の下で行われ、その軽度分岐モノレフィンの軽量分岐の程度はそのフェニル−
アルカン生成物分子の脂肪酸アルキル鎖内の軽度分岐の程度と同じである。従っ
て、その軽度分岐モノレフィン内の第一炭素原子の数は好ましくはフェニル−ア
ルカン分子1個あたりの第一炭素原子の数と同じである。しかしながら、フェニ
ル−アルカン分子内の第一炭素原子の数はその軽度分岐モノレフィン内の第一炭
素原子の数よりわずかに多いか、あるいはわずかに少ない程度であってよい。
【0050】 フェニル化合物の軽度分岐モノレフィンによるアルキル化は(m−アルキル −n−フェニル−アルカンをつくりだし、ここで脂肪酸アルキル基はフェ
ニル−アルカン分子1個あたり2つ、3つ、あるいは4つの第一炭素原子を有し
ている。好ましくは、上記脂肪酸アルキル基はフェニル−アルカン分子1個当た
り3つの第一炭素原子を有しており、より好ましくはそれら3つの炭素原子のう
ちの1つは上記脂肪酸アルキル基の一方の端部のメチル基内にあり。第2の第一
炭素原子はその鎖の他端のメチル基内にあり、3番目の第一炭素原子はその鎖に
取付けられた単一メチル基側鎖内にある。通常は(m−アルキル−n−
フェニル−アルカンの0モル%から40モル%はフェニル−アルカン分子1個あ
たり2つの第一炭素原子を有している。通常、できるだけ多く、一般的には(m −アルキル−n−フェニル−アルカンの25モル%から100モル%が
フェニル−アルカン分子1個あたり3つの第一炭素原子を有している。一般につ
くりだされた(m−アルキル−n−フェニル−アルカンの0モル%から
40モル%は4つの第一炭素原子を有している。モノメチル−フェニル−アルカ
ンが好ましい。つくりだされたフェニル−アルカン分子1個あたりの第一、第二
、そして第四炭素原子の数は高解像度多重パルス核磁気共振(NMR)スペクト
ル編集及び極性化伝送(DEPT)による歪みなし増強によって判定することが
できる。詳しくはBruker Instruments, Inc. Manning Park, Billerica, Massac
husetts, USAが配布している「高解像度多重NMRスペクトルエディティング及
びDEPT(High Resolution Multipulse NMR Spectrum Enditing and DEPT)
」参照。
【0051】 軽度分岐モノレフィンによるフェニル化合物のアルキル化は通常は40〜10
0、好ましくは60〜100の2−フェニル−アルカンの選択性を有しており、
4級フェニル−アルカン選択性は通常は10以下、好ましくは5以下である。4
級フェニル−アルカンは少なくとも1つの第三炭素原子を有する軽度分岐モノレ
フィンでのフェニル化合物のアルキル化によって形成することができる。得られ
た4級フェニル−アルカンは内部あるいは端部部分のいずれでもよい。
【0052】 軽度分岐モノレフィンによるフェニル化合物のアルキル化はバッチ法、あるい
は好ましくは連続床内で実施することができる。アルキル化触媒はパック化床あ
るいは流動化床として用いることができる。反応ゾーンに対するオレフィン系原
料は昇流、降流、あるいは放射状床反応器などにおけるように水平方向でさえ送
ることが出来る。ベンゼン及び軽度分岐モノレフィンを含むオレフィン系原料の
混合物は総フェニル化合物:モノオレフィン・モル比を2.5:1と50:1の
間の範囲に設定して導入されるが、通常は8:1と35:1の範囲に設定して導
入される。オレフィンはその反応ゾーン内のいくつかの別個の箇所に供給しても
よく、反応ゾーンではフェニル化合物:モノオレフィン・モル比は50:1以上
であってもよく、総ベンゼン:オレフィン比率は上に述べた範囲に設定される。
総原料混合物、つまり。フェニル化合物+軽度分岐モノレフィンを含むオレフィ
ン系原料はアルキル化温度、どれぐらいの時間触媒を用いたか、などの条件に応
じて0.3−6毎時の範囲の時間あたりの液空間速度(LHSV)でパック化床
を通じて送られる。この範囲内でLHSVは値が低い方が好ましい。反応ゾーン
内の温度は80℃〜200℃の間の範囲に維持され、圧力は液相あるいは超臨界
条件を保証するために1379〜6895 kPa(g)内で変動させる。フェ
ニル化合物とオレフィン系原料を反応ゾーンを通じて送った後、処理液を回収し
て、反応ゾーンの供給端に還流される未反応フェニル化合物と、脱水素化装置に
還流されるパラフィンと、フェニル−アルカンとに分離される。このフェニル−
アルカンは通常さらにアルキルベンゼン・スルホン酸塩をつくるために後のスル
ホン化で用いられるモノアルキルベンゼンと、オリゴマー+ポリアルキルベンゼ
ンに分離される。反応は通常モノオレフィン・ベースで少なくとも約98%転化
まで進行するので、パラフィンと共に還流される未反応モノオレフィンはほとん
どない。
【0053】 転化、選択性、及び活性に関する必要条件が満たされれば、いずれの適切なア
ルキル化触媒でも本発明においては用いることができる。好ましいアルキル化触
媒はBEA、ZSM−12、ZMS−20、オフレタイト、グメリナイト、ベー
タ、NU−87、及びゴッタルジアイトで構成される群から選択されるゼオライ
ト構造タイプを有するゼオライトで構成されている。これらのゼオライト構造タ
イプ、『ゼオライト構造タイプ(zeolite structure type)』という用語、及び『
同形フレームワーク構造(isotypic framework structure)』という用語はStruct
ure Commission of the Intrenational Zeorite Association by Elsevier, Bos
ton, Massachusetts, USA, Fourth Revised Edition,1986で出版されたW. M. Me
ierらによる「アトラスオブゼオライトストラクチャータイプ(Atlas of Zeorit
e Structure Types)」 に定義、使用されているのと同じ意味で本明細書におい
て用いられている。ゼオライトEU−1及びNU−87の互生であるNU−87
及びNU−85を用いるアルキル化については米国特許出願第5,041,40
2号、及び米国特許出願第5,446,234号にそれぞれ述べられている。N
ESゼオライト構造タイプの同形フレームワーク構造を有するゴッタルジアイト
はAlberti et al.,によってヨーロッパジャーナルオブミネラロジー(Eur. J. M
ineral)、8, 69-75 (1996)に、そしてE. Gall et al.,によってヨーロッパジャ
ーナルオブミネラロジー(Eur. J. Mineral.), 8, 687-693 (1996)に述べられ
ている。最も好ましくはアルキル化触媒はモルデナイトを含むものである。
【0054】 アルキル化触媒として有用なゼオライトは少なくともその陽イオン・サイトの
少なくとも10%はアルカリ又はアルカリ土類金属以外のイオンによって占めら
れている。そうした他のイオンとしては水素、アンモニウム、稀土、亜鉛、銅、
及びアルミニウムなどがある。これらの群のなかで、特に好ましいのはアンモニ
ウム、稀土、あるいはそれらの混合物である。好ましい実施の形態においては、
ゼオライトは通常は最初から内部に存在しているアルカリ金属あるいはその他の
イオンをアンモニウム・イオンなど焼成によって水素形態を発生させる水素イオ
ン前駆体による置換によって圧倒的に水素形態に転化される。この交換はゼオラ
イトを周知のイオン交換技術を用いて、例えば塩化アンモニウムなどのアンモニ
ウム塩溶液と接触させることで好適に行うことができる。いくつかの実施の形態
においては、置換の程度はその陽イオン箇所の少なくとも50%が水素イオンで
占有されているゼオライト物質をつくりだす程である。
【0055】 ゼオライトはアルミナ抽出(脱アルミ化)やIII B(IUPAC 3)、IV
B(IUPAC 4)、VIB(IUPAC 6)、VIIB(IUPAC 7
)、VIII(IUPAC 8−10)、及びIIB(IUPAC 12)の各族
の金属など1つ又は複数の金属成分との結合など種々の化学的処理にかけること
ができる。いくつかの例では、ゼオライトをスチーム処理、空気中あるいは窒素
やヘリウムなどの不活性ガス内での焼成などの熱処理にかけることも想定される
。適切な熱処理にはゼオライトを250℃から1000℃までの温度で5〜10
0%のスチームを含む空気と接触させる方法が含まれる。スチーム処理は0.2
5〜100時間は継続させることができ、大気圧以下から数百気圧程度の圧力範
囲で行うことができる。
【0056】 本発明で有用なゼオライトを他の物質、例えばこの方法で用いられる温度やそ
の他の条件に対して抵抗性のある基質物質や結合材に組み込むことも有用であろ
う。適切な基質物質は合成物質、天然由来の物質、及び粘土、シリカ、そして金
属酸化物などの無機物質である。基質物質はシリカ及び金属酸化物の混合物など
を含むゲル形態であってもよい。シリカ及び金属酸化物の混合物を含むゲルは天
然のものであっても、あるいはゼラチン状析出物のゲル形状であってもよい。本
発明で用いられるゼオライトと複合化させることができる天然性の粘土はその主
要鉱物成分がハロイサイト、カオリナイト、ジッカイト、あるいはアナウキサイ
トなどであるディッキー、マックナミー・ジョルジア、及びフロリダ粘土として
知られているサブ−ベントナイト及びカオリンなどを含むモンモリロナイト及び
カオリン系のものなどである。こうした粘土を最初に取り出されたままの生の状
態で基質物質として用いることができ、あるいはそれらを基質物質として用いる
前に焼成、酸処理、あるいは化学的修正などの処理にかけることもできる。上に
述べた物質に加えて、本発明で使用されるゼオライトはアルミナ、シリカ−アル
ミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−ベリリア、シリカ−
チタニア、及びリン酸アンモニウム及びシリカ−アルミナ−トリア、シリカ−ア
ルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシア、そしてシリカ−マグネシ
ア−ジルコニアなどの三元組み合わせなどの多孔性基質物質と複合化してもよい
。基質物質は共ゲルの形状であってもよい。基質物質の相対的割合は広い範囲で
変えることができ、ゼオライト含有量はゼオライトと基質物質を組み合わせた重
量に対して1〜99重量%の範囲、通常は5〜80重量%の範囲、そして好まし
くは30〜80重量%の範囲で設定される。
【0057】 アルキル化触媒で有用なゼオライトは一般的にはフレームワーク・シリカ:ア
ルミナのモル比が5:1から100:1の範囲である。アルキル化触媒のゼオラ
イトがモルデナイトの場合、フレームワーク・シリカ:アルミナのモル比は通常
12:1から90:1の範囲であり、好ましくは12:1から25:1の範囲で
ある。『フレームワーク・シリカ:アルミナのモル比』とはシリカ:アルミナの
モル比、つまりゼオライト・フレームワークにおけるSiO:Alのモ
ル比を意味している。
【0058】 ゼオライトが有機陽イオンの存在下でつくられた場合には、それらはアルキル
化のために触媒的に十分に活性を持っていない場合もある。いずれの特定の理論
にも拘束されず、そうした不十分な触媒的活性は結晶内の自由な空間を占有して
いる形成溶液から発生する有機陽イオンがもたらす結果であると考えられている
。こうした触媒は例えば不活性大気中で540℃の温度で1時間加熱させたり、
アンモニウム塩とイオン交換を行って、空気中で540℃で焼成させることによ
って活性化させることができる。形成溶液中に有機イオンが存在していることは
特定のゼオライト形成には不可欠の条件である。いくつかの天然性ゼオライトは
種々の活性化手順及びイオン交換、スチーム処理、アルミナ抽出、そして焼成な
どの他の処理で望ましいタイプのゼオライトに転化させることができる。アルカ
リ金属形態で合成された場合、ゼオライトは通常アンモニウム・イオン交換の結
果としてのアンモニウム形態の中間的形成と及そのアンモニウム形態の焼成によ
って水素形態に好適に転化される。水素形態のゼオライトはその反応をうまく触
媒するが、そのゼオライトは部分的にアルカリ金属形態でもよい。
【0059】 選択的アルキル化ゾーンは選択的アルキル化ゾーン処理液をつくりだし、これ
が分離装置に入って、生成物及び循環可能な原料化合物が回収される。選択的ア
ルキル化ゾーン処理液ストリームはベンゼン・カラムに送られて、そのベンゼン
・カラムがベンゼンとアルキレート生成物を含有する底流分ストリームを含む塔
頂ストリームをつくりだす。底流分ストリームはパラフィン・カラムに送られて
、このパラフィン・カラムは未反応パラフィンを含有する塔頂液ストリームと生
成物としてのアルキレート及び上記選択的アルキル化ゾーンで形成される高分子
量生成物としての炭化水素を含んだ底流分ストリームをつくりだす。このパラフ
ィン・カラムの底流分ストリームはリラン・カラムに送られる場合もある。この
リラン・カラムは洗剤アルキレートを含むアルキレート生成物ストリームと重合
化オレフィン及びポリアルキレート化されたベンゼン(重アルキレート)を含む
底流分ストリームをつくりだす。それとは別に、上記パラフィン・カラム底流分
ストリームの重アルキレート含有量が十分に低い場合は、リラン・カラムは必要
ではなく、パラフィン・カラム底流分ストリームをその工法からの洗剤アルキレ
ート・ストリームとして直接回収することができる。
【0060】 本発明によれば、上記パラフィン・カラムの塔頂液ストリームの少なくとも一
部が異性体化ゾーン、脱水素化ソーン、あるいはそれら両方のゾーンに対して還
流される。好ましくは、異性体化ゾーンあるいは脱水素化ゾーンに還流されるパ
ラフィン・カラムからの塔頂液ストリームの一部はその塔頂液ストリームの等分
部分である。塔頂液ストリームの等分部分とはその塔頂液ストリームと基本的に
同じ組成を有する塔頂液ストリームの一部である。このパラフィン・カラム塔頂
駅ストリームはパラフィン分子1個あたりの炭素原子総数が通常は8〜28、好
ましくは8〜15、そしてより好ましくは10〜15のパラフィンを含んでいる
。好ましくは、そのパラフィン・カラム塔頂液ストリームの一部は脱水素化ゾー
ンだけに還流される。一般的に、パラフィン・カラムからの塔頂液ストリームの
50〜100重量%が異性体化ゾーン及び/又は脱水素化ゾーンに還流され、好
ましくはパラフィン・カラムの塔頂液ストリームのすべては脱水素化ゾーンだけ
に還流される。
【0061】 還流が異性体化ゾーンの脱水素化ゾーンのいずれに行われるか行われるかには
関係なく、パラフィン・カラムの塔頂ストリームは、非分岐パラフィンだけがそ
の工法に送られる場合でも、非分岐(直鎖)パラフィン及び軽度分岐パラフィン
を含んでいてもよい。これは骨格的異性体化ゾーンが通常投入される非分岐パラ
フィンの60重量%から80重量%を軽度分岐パラフィンに転化し、脱水素化ゾ
ーンは通常投入されるパラフィンの10重量%から15重量%とオレフィンに転
化し、そして軽度分岐パラフィンである脱水素化された生成物ストリーム内のオ
レフィンの一部は軽度分岐パラフィンである異性体化生成物ストリーム内のオレ
フィンの一部とほぼ同じであるからである。このように、アルキル化ゾーンでの
オレフィンの転化率は投入されるオレフィンの90重量%より高く、より一般的に
は98重量%以上であるので、そして、アルキル化ゾーン内でのパラフィンの転
化は基本的にはゼロであるから、アルキル化ゾーン処理液は軽度分岐パラフィン
を含んでいる。このことを操作で説明すると、直鎖パラフィンだけが異性体化ゾ
ーンに充填されて、その異性体化ゾーンが投入された非分岐パラフィンのx重量
%を軽度分岐パラフィンに転化する本方法の最初の操作について考えてみるのが
有用であろう。軽度分岐パラフィンはパラフィン・カラムの塔頂ストリームに現
れ始める。これらの軽度分岐パラフィンは異性体化ゾーンに還流されるので、そ
の異性体化ゾーンに充填されるパラフィンの混合物は徐々に非分岐パラフィンだ
けの混合物から非分岐パラフィンと軽度分岐パラフィンの混合物に変わり始める
。従って、その場合異性体化ゾーンは非直鎖パラフィン転化がx重量%以下とな
るような条件で運転されてもよい。時間が経過すると、その異性体化ゾーン内で
単位時間あたりのモル数で、非分岐パラフィンの軽度分岐パラフィンへの転嫁率
がMABフェニル−アルカンがその工法から回収される割合とほぼ等しくなく定
常状態が確立されるまで異性体転化の程度が調節される。
【0062】 パラフィン・カラム塔頂液ストリーム内のモノオレフィンの濃度は通常は0.
3重量%以下である。上記パラフィン・カラム塔頂液ストリーム内のモノオレフ
ィンは異性体化ゾーン及び/又は脱水素化ゾーンに還流させることができる。上
記パラフィン・カラム塔頂液ストリーム内の少なくとも1つの第四炭素原子を有
するパラフィンの転化はできるだけ少なくするのが好ましい。
【0063】 本発明による方法の1つの変形例は脱水素化生成物ストリーム内のジオレフィ
ンの選択的水素化を含んでいるが、それはパラフィンの触媒的脱水素化中にジオ
レフィンが形成される可能性があるからである。選択的なジオレフィンの水素化
はジオレフィンをモノオレフィンに転化させ、そして、脱水素化生成物ストリー
ムよりジオレフィンの濃度が低い選択的ジオレフィン水素化生成物ストリームを
つくりだす。
【0064】 本発明の方法の別の変形例は脱水素化生成物ストリーム内の官能性副産物の選
択的除去を含んでいる。官能性副産物はパラフィンの触媒による脱水素化の過程
でつくりだされる可能性があり、これらの副産物はその工法で多数の悪影響を引
き起こす場合がある。選択的官能性化合物除去ゾーンは分子ふるい、特に13X
ゼオライト(ナトリウム・ゼオライトX)などの吸着剤を含んだ吸着分離ゾーン
と液体−液体抽出ゾーンを含んでいる。官能性副産物は脱水素化生成物ストリー
ムから選択的に除去されてもよいし、又は、あるいはその代わりに異性体化生成
物ストリーム及び/又はパラフィン・カラムの塔頂液ストリームを異性体化ゾー
ンあるいは脱水素化ゾーンに還流させる場合もある。この工法は選択的ジオレフ
ィン水素化ゾーンを含んでいる場合、官能性副産物は選択的ジオレフィン水素化
生成物ストリームから選択的に除去するようにしてもよい。これら官能性副産物
の選択的除去は好ましくは継続ベースで行われるが、選択的除去は断続的、ある
いはバッチ・ベースで行ってもよい。LAB製造のためのアルキルアロマティッ
ク工法からの官能性副産物の選択的除去に関するより詳細な情報は米国特許出願
第5,276,231号に開示されており、この資料は参照によって本明細書に
組み込まれ、より詳細な情報を得るために参照することができる。当業者であれ
ば、MAB製造のための工法からの官能性副産物をうまく除去するために、官能
性副産物除去に関して米国特許出願第5,276,231号の教示を修正適用す
ることは可能であると考えられる。
【0065】 本発明の別の側面で、本発明はここに開示されている方法で製造されるMAB
組成物である。
【0066】 本発明のさらに別の側面で、本発明はここに開示されている方法によって製造
されたMAB組成物の潤滑剤としての使用である。これらのフェニル−アルカン
は粘性、その粘性の温度依存性、そしてそれらを石油潤滑剤として使用するのに
好適にしている密度などの特性を有していると考えられる。フェニル−アルカン
の潤滑剤としての利用は、例えば、「カーク−オスメルエンシクロフェディアオ
ブケミカルテクノロジー(Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Tehcnology
), Fourth Edition, Volume 15, John Wiley and Sons, New York, USA, 1995
, pp. 463-517の中のE..R. Roosterによる論文に述べられており、この資料は参
照によって本明細書に組み込まれる。
【0067】 図面は本発明による一体化された異性体化−脱水素化−アルキル化方式の好ま
しい構成を示している。
【0068】 C10−C13ノーマル・パラフィンの混合体で構成されるパラフィン原料を
ライン12に充填する。ライン12のノーマル・パラフィンはライン22からの
水素含有ストリームと混合されて、その混合物がライン16を通じて送られる。
パラフィン及びライン16内を流れる水素混合物は先ず間接熱交換器内で加熱さ
れて、その後燃料ヒーター20内に送られる。それとは別に、ライン22内の水
素含有ストリームを図面に示す交換器18及びヒーター20両方の上流のノーマ
ル・パラフィンと混合する代わりに、ライン22内のストリームを交換器18及
びヒーター20の間、あるいはヒーター20と反応器30との間のノーマル・パ
ラフィンと混合するようにしてもよい。得られた水素と液体パラフィンの混合物
はライン26を通じて異性体化ゾーン30に送られる。反応器30の内部では、
パラフィンがかなりの量のノーマル・パラフィンの軽度分岐パラフィンへの転化
を起こさせる条件下で異性体化触媒の存在下で接触させられる。このようにして
水素、ノーマル・パラフィン、及び軽度分岐パラフィンによって構成されたライ
ン28によって運ばれる異性体化反応器処理液ストリームがつくられる。この異
性体化ゾーン処理液ストリームは先ず熱交換器18内の間接熱交換器によって冷
却され、ライン32を通じて送られ、さらに間接熱交換器34内で冷却される。
この冷却はC10+の炭化水素のほとんどすべてを液相ストリームに濃縮し、そ
してその液相ストリームを水素を多量に含んだ残りの蒸気から分離するのに十分
である。この異性体化反応器処理液ストリームはその後ライン36を通じて送ら
れて、蒸気−液体分離容器38内に入り、そこでライン40を通じて除去される
水素を多量に含んだ蒸気ストリームとライン50を通じて回収される異性体化生
成物ストリームとに分けられる。蒸気相ストリームはライン42を通じて回収さ
れるC−Cの軽量炭化水素とライン44を通じて還流される水素ストリーム
に分割される。ライン44の水素ストリームはライン46に入れられる水素構成
ストリームと混合される。ライン44内の水素ストリームとライン46内の構成
ストリームとの組み合わせでライン22内の還流ストリームがつくられる。
【0069】 分離容器の底部から取り出される異性体化生成物ストリームはノーマル・パラ
フィン、軽度分岐パラフィン、及び一定の溶存水素を含んでいる。分離容器38
の処理液の液相部分はライン50を通じて送られてライン48内の還流パラフィ
ンと組み合わせられる。組み合わせられたパラフィン・ストリームはライン54
を通じて流れ、ライン28からの還流水素と混合されてパラフィンとライン56
を通じて流れる水素との混合物を形成する。パラフィンとライン56を流れる水
素との混合物は先ず間接熱交換器58内で加熱されて、その後ライン62を通じ
て燃料ヒーター60に送られる。水素と燃料ヒーター60から取り出される液体
パラフィンの2相混合物はライン64を通じて脱水素化反応器70に送られる。
脱水素化反応器70の内部で、パラフィンはかなりの量のパラフィンの対応する
オレフィンへの転化が起きる条件下で脱水素化触媒と接触する。このようにして
、ライン66を通じて運ばれる、水素、パラフィン、軽度分岐モノレフィンを含
むモノオレフィン、ジオレフィン、C8−炭化水素、及び方向性炭化水素の混合
物で構成された脱水素化反応器処理液ストリームがつくりだされる。この脱水素
化反応器処理液ストリームは先ず熱交換器58内の間接熱交換器によって冷却さ
れ、ライン68を通じて送られ、そして次に間接熱交換器72内でさらに冷却さ
れる。この冷却はC10−炭化水素のほとんどすべてを液相ストリームに濃縮す
ると同時に、その液相ストリームを残りの水素を多量に含んだ蒸気から分離する
のに十分である。この脱水素化反応器処理液ストリームはライン74を通じて流
れ、蒸気−液体分離容器80に入る。この分離容器80内で、脱水素化反応器処
理液ストリームはライン76を通じて取り出される水素を多量に含んだ蒸気相ス
トリームとライン84を通じて取り出されれる脱水素化反応器ストリームに分け
られる。蒸気相ストリームはライン78を通じて純水素生成物ストリームとして
ライン82によって還流される水素含有副産物ストリームに分けられる。
【0070】 分離容器80の底部から取り出される脱水素化生成物ストリームはパラフィン
、軽度分岐パラフィン、ノーマル・パラフィン、軽度分岐モノレフィン、C
イナス炭化水素、ジオレフィン、芳香性副産物、及び一定量の水素を含んでいる
。分離装置80の液相ストリームであるこの脱水素化生成物ストリームはその後
ライン84を通じて選択的脱水素化反応器86に送られる。この選択的脱水素化
反応器86内部で、脱水素化生成物ストリームはかなりの量のジオレフィンを対
応するモノオレフィンに転化させる条件の下で選択的水素化触媒と接触させられ
る。水素化によるこの転化は脱水素化生成物ストリーム内及び/又は脱水素化生
成物ストリーム内の溶存水素及び/又は上記選択的水素化反応器に入れられる追
加的構成水素(図示せず)を用いて行うことができる。このようにしてライン8
8で運ばれる、水素、ノーマル・パラフィン、軽度分岐パラフィン、ノーマル・
モノオレフィン、軽度分岐モノレフィン、Cマイナス炭化水素、及び』芳香性
副産物炭化水素の混合物で構成される選択的水素化反応器処理液ストリームがつ
くられる。この選択的水素化反応器処理液はその後ライン88を通じてストリッ
ピング・カラム90に送られる。このストリッピング・カラム内で、脱水素化反
応器内で副産物としてつくられたCマイナス炭化水素とすべての残りの溶存水
素はC10プラス炭化水素から分離されて、ネット塔頂ストリームとして濃縮さ
れ、ライン94を通じてその工法から取り出される。
【0071】 ストリッピング・カラム90に入る炭化水素の残りはライン96によって運ば
れるストリッピング処理液ストリームに濃縮される。ストリッピング処理液スト
リームはその後芳香性化合物除去ゾーン100内に送られる。このゾーン内で、
ストリッピング処理液ストリームは芳香性副産物の除去を促進する条件下で吸着
剤と接触させられる。芳香性化合物除去ソーン100からの処理液はライン98
を通じて送られる。このストリームはノーマル・パラフィン、軽度分岐パラフィ
ン、ノーマル・モノオレフィン、軽度分岐モノレフィンの混合物で構成され、ス
トリッピング処理液ストリームと比較して芳香性化合物の濃度は大幅に減少して
いる。この混合物をライン112からのベンゼンと組み合わせて。ライン102
を介してアルキル化反応器104内に送られる。このアルキル化反応器内で、ベ
ンゼンとモノオレフィンはアルキル化促進条件下でアルキル化触媒と接触させら
れて、フェニル−アルカンを形成する。
【0072】 このアルキル化反応器処理液ストリームはライン106で運ばれて、ライン1
06によってベンゼン分画カラム110内に送られる。このストリームはベンゼ
ン、ノーマル・パラフィン、軽度分岐パラフィン、1つのフェニル部分と1ない
し2の第一炭素原子を有する1つの脂肪酸アルキル部分で構成されたフェニル−
アルカン、及び1つの脂肪酸アルキル部分と1つのフェニル部分で構成され、上
記の脂肪酸アルキル部分が2,3あるいは4の第一炭素原子を有しており上記フ
ェニル部分に結合した第四炭素原子を除いて第四炭素原子を含んでいないフェニ
ル−アルカンの混合物で構成されている。言い換えると、このストリームはベン
ゼン、ノーマル・パラフィン、軽度分岐パラフィン、LAB、そしてMABの混
合物によって構成されている。このストリームはベンゼン分画カラム110内で
底流分ストリームとベンゼン及び場合によって軽量ガスで構成される塔頂ストリ
ームに分離される。この塔頂ストリームはライン107によって運ばれ、ライン
109に入れられる構成ベンゼンと組み合わせられる。この組合せストリームは
ライン108を通じて分離装置ドラム120に流れ、そこから、非濃縮軽量ガス
などが含まれていればそれが除去され、ライン114を通じて取り出され、濃縮
された液体がライン116を通じて引き出されてライン118を介してカラム1
10に還流を供給し、さらに還流させるためのベンゼンをライン112を介して
供給する。ライン122はカラム110からのアルキル化処理液ストリームの残
りの部分をパラフィン・カラム124に送り、そこからフェニル−アルカン及び
重いアルキレート副産物を含んだ底流分ストリームがライン126を通じて取り
出される。ライン126の内容物はリラン・カラム130内で重いアルキレート
を含む底流分ストリーム132とフェニル−アルカン化合物を含んだ塔頂アルキ
レート生成物ストリーム128に分離される。パラフィン・カラム124からの
塔頂ストリームはライン48を通じて脱水素化ゾーンに還流されるパラフィンの
混合物を含む還流ストリームである。図面には示していないが、パラフィン・カ
ラム124からの塔頂ストリームの一部は脱水素化ゾーンではなく異性体化ゾー
ンに送られる場合もある。
【0073】 図に示されているプロセス・フローに代わるものとして、ライン48の塔頂ス
トリームをライン62、ライン64、あるいは反応器70内など、他の場所の脱
水素化ゾーンに導入することも可能である。その場所は脱水素化反応器70であ
る場合、塔頂ストリームはその塔頂ストリームが脱水素化反応器70内の触媒の
一部分にだけ接触するようにライン64の投入口とライン66の取出口66の間
の中間地点で導入してもよい。塔頂ストリームを脱水素化触媒の全部とではなく
その一部と接触するようにする別の方法は脱水素化反応器70を1つ以上のライ
ンで直列フロー構成で接続された2つ以上の触媒含有準反応器に分割して、塔頂
ストリームをそれら準反応器間のラインに導入する方法である。脱水素化反応器
70内の中間導入箇所が好ましいかどうかはその塔頂ストリームのオレフィン含
有量と転化を含む脱水素化反応器条件などのいくつかのファクターによる。同様
に、ライン48内の塔頂ストリームが異性体化ゾーンに導入される実施の形態で
、導入箇所はその塔頂ストリームが異性体化反応器30内の触媒すべてと接触す
るように異性体化反応器30に対するライン26の投入口から上流にあってもよ
い。しかしながら、異性体化反応転化、ライン48内の塔頂ストリームの分岐の
程度、その他のファクターによって、導入箇所はライン26の投入口とライン2
8の取出口の中間点に配置して、それによって塔頂ストリームが異性体化反応器
30内の触媒の一部とだけ接触するようにしてもよい。塔頂ストリームが異性体
化反応器の全部ではなく一部分だけを通過するように、異性体化反応器30を直
列構成の2つ以上のより小さな反応器に分割してもよい。異性体化生成物、脱水
素化生成物及びアルキレート生成物ストリームの組成を分析することで、当業者
は塔頂ストリームをその工法全体に還流させるための好ましい導入箇所を選択す
ることが出来るであろう。
【0074】 塔頂アルキレート生成物内のフェニル−アルカン化合物のスルホン化は上に述
べたような方法で行ってフェニル−アルカンスルホン酸をつくり、それを上記の
方法で中和させることができる。
【0075】 以下の実施例は本発明に関連した利点と効果を説明するためのものである。
【0076】 実施例1と2は本発明にとって好ましい異性化触媒の使用を示している。以下
の手順は実施例1及び2の両方で用いられたものである。異性化触媒の20ccサ
ンプルを内径1.27cmのチューブ状反応器に入れた。この異性化触媒は69kP
a(g)の水素に0.27Nm/hの流量で接触させて事前に還元したもので、触媒
温度は110℃で1時間保持し、3時間かけて110℃から400℃に上昇させ
、400℃で2時間保持した。上記の予備的還元の後、異性化触媒を150℃ま
で冷却した。
【0077】 次に、C10−C14直鎖パラフィンの原料混合物を用いて、その触媒を異性
化に関してテストした。この原料混合物(原料)を5毎時のLHSVで、水素対炭化
水素のモル比を1.5:1として、3447kPa(g)の圧力で異性化触媒上を通
過させた。触媒温度は直鎖パラフィンの望ましい転化を達成するように調節した
。チューブ状反応器からの処理液を気体−液体分離装置に送り、液相(生成物)
を上記から回収した。そしてその生成物を上に述べたようにガス・クロマトグラ
フィーによって分析した。
【0078】 原料及び生成物のガス・クロマトグラフィーによって判定される個々の成分を
実施例1及び2の目的のために5つの分類;炭素原子が9個以下の軽量生成物(C 9− );10−14個の炭素原子を有する直鎖パラフィン(「直鎖」);生成物
中に10−14個を有しているモノメチル側鎖パラフィン(「モノ」);生成物
中に炭素原子10−14個を有しているジメチル側鎖パラフィン及びエチル側鎖
パラフィン(「ジ」);及び炭素原子15個以上(C15+)の重量生成物に分
類された。これら5つのグループ分けに基づいて、以下の性能指標について算出
した。 i.転化 転化 = 100 × [1 − (生成物中の直鎖)/(原料中の直鎖)] ii.モノメチル選択性 モノメチル選択性 =100 × [モノ/ (モノ+ジ)] iii. 軽量生成物収率 軽量生成物収率 = 100 × [C9−/(C9−+(生成物中の直鎖)
+モノ+ジ+C15+)] iv. 重量生成物収率 重量生成物収率 = 100 × [C15+/(C9−+(生成物中の直鎖
)+モノ+ジ+C15+
【0079】 実施例1 実施例1の触媒は60重量%のSAPO−11と40重量%のアルミナの押し
出し成形体を含む支持体上に0.39重量%Ptを共押し出しによって調製した
。異性化中の転化率は73.4モル%で、モノメチルの選択率は55.5モル%
、軽量生成物収率は7.9モル%、重量生成物収率は0.01モル%である。
【0080】 実施例2 実施例2の触媒を50重量%のMgAPSO−31と50重量%のアルミナを
用いて0.26重量%Ptの含侵によって調製した。異性化中に、転化率が73
.3モル%、モノメチルの選択率は69.6モル%、軽量生成物収率は13.5
モル%、重量生成物収率は0.01モル%に充たなかった。
【0081】 実施例1及び2は、SAPO−11とMgAPSO−31から構成する異性化
触媒で実施されるモノメチル・パラフィンに対して良好な転化率及び高い選択率
を示した。
【0082】 実施例3 実施例3は本発明の使用に好ましい脱水素化触媒及びその触媒の調製方法を示
している。球状アルミナを、本願で引例として取り入れた米国特許出願第2,6
20,314号に記載されている公知の油滴の滴下法によって調製した。このプ
ロセスはアルミニウムを塩酸に溶解させてアルミニウム・ハイドロゾルを形成す
るステップを含んでいるが。ヘキサメチレン・テトラミンをゾルに添加し、93
℃に保持したオイル浴槽に液滴を分散させると、ゾル状体が球状のゲル状体とな
る。液滴物が水性ゲルの球状体に固体化、形成されるまでオイル浴槽に保持され
る。球状体を高温のオイルから取り出した後、135℃で加圧熟成して、希釈し
た水酸化アンモニウムで洗浄、110℃で乾燥し、650℃で2時間か焼して、
球状のガンマ・アルミナが得られた。焼成アルミナを砕いて、粒子サイズを20
0ミクロン以下の(0.2mm)微細粉末とした。
【0083】 次に、アルミニウム・ゾル258g(20重量%のAl)と50%の塩
化スズ溶液6.5g及び脱イオン水464gを混合して、スズ成分を均一に分散
させるために攪拌してスラリー調製した。この混合物に上記調製したアルミナ粉
末272gを添加し、そのスラリーは2時間練り込まんでボール状とし、これに
よって最大粒子サイズを40ミクロン(0.04mm)以下に減少させた。粒状
体の形成及び被覆装置を用いて、このスラリー(1000g)を、平均粒径約1
.05mmのアルファ・アルミナ・コアー1kgに17分間噴霧して、約74ミ
クロン(0.074mm)の外層が得られた。工程終了時、コアーを被覆しない
スラリー450gが残された。この層化された球状支持体を150℃で2時間乾
燥し、さらに外層のシュードベーマイトをガンマー・アルミナに転化し、塩化ス
ズをスズ酸化物に転化するために615℃で4時間か焼した。
【0084】 層状にか焼された支持体(1150g)には、回転式含浸装置を用いて、リチ
ウム硝酸塩と支持体重量基準で2重量%の硝酸を含む水溶液(溶液と支持体の容
積比が1:1)を担体に接触させてリチウムを含浸させた。含浸させた触媒を溶
液が残らない状態にするまで回転含浸装置を用いて加熱、乾燥させ、そして54
0℃の温度で2時間か焼した。
【0085】 スズ及びリチウムを含む複合体には、クロロ白金酸と1.2重量%の塩酸(支
持体重量基準で)の含有水溶液(溶液と支持体の容積比が1:1)を上記複合体
に接触させて白金を含浸させた。含侵複合体を溶液が無くなるまで回転含浸装置
を用いて加熱、乾燥し、さらに540℃で2時間30分か焼し、水素で、500
℃、2時間還元した。元素分析で、この触媒は、触媒全体に対して0.093重
量%の白金、0.063重量%のスズ及び0.023重量%のリチウムを含有す
ることを示した。白金の分布状態を、走査型電子顕微鏡を用いて電子プローブ・
マクロ分析(EPMA)で判定すると、白金が外層のみ全体にわたって均一に分
散していることが示された。
【0086】 実施例4 実施例3の触媒の脱水素化活性に関するテストを行った。1.73cm径の反
応器の中に、触媒10ccを入れて、8.8重量%のn−C10、40重量%の
n−C11、38.6重量%のn−C12、10.8重量%のn−C13、0.
8重量%のn−C14及び1体積%の非ノーマル・炭素から構成される炭化水素
原料を、圧力138kPa(g)、水素と炭化水素のモル比6:1、及びLHS
Vが20hr−1下で、触媒上に流した。炭化水素重量を基礎として2000p
pmの濃度の水を噴射した。生成物(%TNO)中のノーマル・オレフィン全体
の濃度は、反応器の温度を調節することによって、15重量%に維持した。
【0087】 試験の結果は以下のようである。120時間継続して流してTNOの選択率を
、%TNOを全転化率で割ることで計算し、94.6重量%である。非TNOの
選択率は、100%の%TNOとして計算して、5.4重量%である。
【0088】 この結果は、本発明に有益な層状触媒が、ノーマル・オレフィンに対して活性
化率が低くいことと、選択性が高いことを共に示した。この実施例に供給される
炭化水素は、ノーマル性の最も高いパラフィンから成ることから、脱水素化中に
供給炭化水素の骨格異性体の生ずることが相対的に極めて少ないことを示した。
【0089】 実施例5 実施例5は本発明に使用するためアルキル化触媒を示しており、アルキル化触
媒の方法と同様の方法によって調製されたものである。開始物質は、SiO
Alが18を示すモルデナイトの水素処理形状の物質であり、以後開始モ
ルデナイトと称する。開始モルデナイトの重量当たり90部に、アルミナ粉末重
量当り10部を混合した。酸性化したペプチド化溶液をその混合物に加えた。次
にその混合物を先行技術の周知の手段によって押し出し成型をした。押し出しプ
ロセスの後、押し出し成型物を乾燥、焼成した。乾燥、焼成ステップ以後、押し
出し成型物を、3重量%のHClを含む水溶液で溶液と押し出し成型物の容積率
が6:1、66℃、2時間洗浄した。洗浄ステップの後押し出し成型物質を、溶
液の押し出し成型物質に対する容積比を5:1にして1時間水ですすぎ洗いし、
その後乾燥した。
【0090】 実施例6 実施例6は実施例5のアルキル化触媒の使用を示している。モノメチルC12 オレィンの混合物を含み、及び表1に示す組成物を有するオレフィン原料を使用
した。
【0091】
【表1】
【0092】 オレフィン原料にベンゼンを混合してオレフィン対ベンゼンのモル比が約30
:1に相当する93.3重量%のベンゼンと6.7重量%のオレフィン原料を含
む組み合わせ原料を生成した。内径が22.2mmの円筒型反応器に実施例5で
調製された75cc(53.0g)の押し出し成形体を装填した。
【0093】 混合原料を反応器に送り、2.0hr−1のLHSV、全圧力が3447kP
a(g)及び125℃の反応器流入口温度で押し出し成形体に接触させた。これ
らの条件で、反応器を24時間稼動後に停止し、その後さらに6時間かけて選択
的液体製品を回収した。
【0094】 2−フェニル−アルカン及び最終的な4級フェニル−アルカンを判定するため
13C核磁気共鳴装置(NMR)によって分析した。NMRの分析方法は通常
以下のような構成である。フェニル−アルカン混合物サンプル0.5gを無水重
水素化したクロロホルムで1.5gに希釈した。希釈されたフェニル−アルカン
混合物の0.3ミリリットルを5mmのNMRチューブ内で、重水素化したクロ
ロホルムに溶かした0.1Mのクロミウム(III)アセチルアセトン生成物0
.3ミリリットルと混合した。少量のテトラメチルシラン(TMS)を0.0p
pm化学シフト基準液として混合物に加えた。そのスペクトルをBruker Instrum
ents, Inc., Billerica, Masacchusetts, USAからBruker ACP−30
0 FT−NMRスペクトロメータで実測した。炭素スペクトルを22727H
z(301.1ppm)のスイープ幅で5mmのQNPプローブに電界強度7.
05テスラまたは75.469MHzで実測し、約65000のデータ点を収集
した。ゲート付きオン−アクイジションHデカップリング(逆ゲート・デカッ
プリング)を用いて定量的炭素スペクトルを得た。定量的13Cスペクトルは7
.99マイクロ秒(90°)パルス、1.442秒獲得時間、パルス間遅延時間
5秒、複合パルス・デカップリング(CPD)を用い105マイクロ秒(90°)
のパルス幅のデカップラー電源を使用して少なくとも2880スキャンで行われ
た。使用されるスキャン回数はベンゼンが上記0.5gのサンプルを取る前に液
状生成物から剥ぎ取られるかどうかに依存する。データ処理には、これもBurker
Instruments, Incから入手できるBruker PC ソフトウエア、バージョン6.0
を用いて行われた。データ処理中、 1Hzのラインブロードニングがこのデー
タに適応された。特定ピークは152ppmと142ppmの間の領ゾーンで積
分された。13C NMRフェニル−アルカン異性体のベンジル・カーボンの化
学的シフトの13C NMRピーク同定を表2に示す。本願で使用される場合、
『ベンジル・カーボン』という用語は、脂肪族アルキル基に結合されるフェニル
基の環における炭素を意味している。
【0095】
【表2】
【0096】 143ppmでのピークは4−メチル−2−フェニル−アルカンとm−メチル
−m−フェニル−アルカン(m>3)で共に同定される。しかしながら、m−
メチル−m−フェニル−アルカン(m>3)が1%以上存在する場合、これらは
4−メチル−2−フェニル−アルカンに対するピークの0.03ppmアップフ
ィールドで明らかに別のピークとして存在している。147.8ppmでのピー
クはここでは表2に示す2−フェニル−アルカンと同じであると考えられ、3−
メチル−3−フェニル−アルカンからの干渉の可能性は考えられる。
【0097】 末端4級フェニル−アルカンの選択性は149.6ppmのピークの積算値を
表2に示されているすべてのピークの総積算値で割り、100を乗することで計
算される。2−フェニル−アルカンの選択性は、148.3ppmと147.8
ppmでのピークに寄与している内部4級フェニル−アルカンの量が以下に述べ
るガスクロマトグラフ/質量分析計による方法で判定して約2%より少ない場合
、算出することができる。第1の近似として、146.2−146.3ppm及
び145.9−146.2ppm(それぞれ)での4−フェニル−アルカン及び
3−フェニル−アルカンのそれぞれのピークの積分値の総数が145.9ppm
から149.6ppmまでのすべてのピークの積分値の総数よりく、末端4級フ
ェニル−アルカンの選択性が10より少ない場合にこの条件は満たされる。こう
した条件が満たされる場合、2−フェニル−アルカンの選択性は149.6から
146.6ppmのピークの積分値の総数を表2に表されているピークすべての
積分値の総数で割り、100を乗することで計算される。
【0098】 選択的な液状生成物は、内部4級フェニル−アルカンに対するその選択性を判
定するためにガスクロマトグラフィ/質量分析計によっても分析される。そのガ
スクロマトグラフィ/質量分析計による方法は通常以下のような構成である。選
択的な液状生成物は、HP7673オートサンプラ及びHP5972質量分析計
(MS)検出装置を備えたHP5890 SeriesIIガスクロマトグラフ
(GC)によって分析されル。データ獲得及び分析を制御するためにHP Chemist
ationが使用された。HP5890 Series II、HP 7673、H
P5972、及びHP Chemistation又はそれに相当する適切なハードウエア及び
ソフトウエアはHewlett Packard Company, Palo Alto, California, USAから入
手することができる。GCは、J&W Scientific Incorporated, Folsom, Califor
nia, USA入手できる30メータx0.25mmDB1HT(df=0.1μm)
カラムまたはそれと同等のものを備えている。ヘリウム・キャリア・ガスは10
3kPa(g)及び70℃で定圧状態で使用される。噴射装置温度は275℃に
維持される。伝送ライン及びMSソース温度は250℃に維持される。炉温度は
70℃で1分間、次に180℃まで1分あたり1 ℃の割合で上昇させ、次に1分
あたり10℃の割合で275℃まで上昇させ、次に275℃で5分間維持するよ
うにプログラムされる。MSはHP Chemistationソフトウエアによって調製され
、そのソフトウエアは標準スペクトル自動調節に設定される。MS検出装置は5
0−55Daからスキャンされ、閾値を50とする。
【0099】 選択的な液体生成物内の4級フェニル−アルカンの濃度は標準的付加方法を用
いて判定される(つまり選択的な液体生成物を定量する)。標準付加方法のバッ
クグランドとなる情報は、John Wiley and Sons, New Yorkによって1987年にACO
Lのために刊行されたB. W. WoodgetらによるSamples and Standarsと題する本の
第7章に見ることができる。
【0100】 最初に、内部4級フェニル−アルカンのストック溶液を調製し、定量した。ベ
ンゼンを塩化アルミなどの非選択性触媒を用いて、モノメチル・アルケンでアル
キル化した。このアルキル化の非選択性液体生成物は、内部4級フェニル−アル
カンの混合物を含み、ここでは内部4級フェニル−アルカンのストック溶液とし
て表現する。標準的なGC法を用いて、ストック溶液の内部4級フェニル−アル
カンに相当する最大ピークを同定され、炎イオン化検出器(FID)を用いてス
トック溶液中の内部4級フェニル−アルカンの濃度が決定される(つまりストッ
ク溶液が定量される)。それぞれの内部4級フェニル−アルカンの濃度は内部4
級フェニル−アルカンのピーク面積をすべてのピークの総面積で割ることにより
算定される。
【0101】 次に内部4級フェニル−アルカンのスパイキング溶液が調製される。ストック
溶液の滴量部をジクロロメタン(塩化メチレン)で希釈して、調査対象の(たと
えば3メチル3フェニル・デカン)の1つの特定の内部4級フェニル−アルカン
の100wppmの基準濃度を達成する。その結果得られる溶液を内部4級フェ
ニル−アルカンのスパイキング溶液として称する。スパイキング溶液の他の任意
の特定内部4級フェニル−アルカンの濃度は100wppm程度であり、ストッ
ク溶液の内部4級フェニル−アルカンの濃度に依存している。
【0102】 第3に、サンプル溶液を調製する。重量0.05gの選択的液体生成物量で1
0ミリリッター容積のフラスコに加える。フラスコの内容物を10ミリリッター
のマークのところまでジシクロロメタンを加えることで希釈した。得られたフラ
スコの内容物をサンプル溶液とする。
【0103】 第4に、合成溶液を調製する。選択的液体生成物量で重量0.05gを10ミ
リリッター容積のフラスコに加える。次に、内容物を希釈するために10ミリリ
ッターのマークのところまで、スパイキング溶液を加える。ヂクロロメタンで希
釈した。得られたフラスコの内容物を得られた合成溶液と称する。サンプ ル溶
液と合成溶液は共に上記条件を用いてGC/MSによって分析される。表3はHP
Chemstationソフトウエアを用いて、全MSスキャンから抽出、プロット、積分
されたイオンを表している。HP Chemstationソフトウエアを用いて、表3に示さ
れている内部クワットに対応するイオン・ピーク面積を判定する。
【0104】
【表3】
【0105】 表3の各内部4級フェニル−アルカンの濃度は以下の式を用いて計算される。 C=S(A/(A−A)) ここで C=サンプル溶液中の内部4級フェニル−アルカン、重量% S=スパイキング溶液内の内部4級フェニル−アルカンの濃度、重量% A=サンプル溶液内の内部4級フェニル−アルカンのピーク面積、面積単位 A=合成溶液内の内部4級フェニル−アルカンの濃度、面積単位 である。
【0106】 面積AとAが同じ単位を有していれば、濃度C及びSは同じ単位を有して
いる。そして、選択的液体生成物内の内部4級フェニル−アルカンはサンプル溶
液内のジクロロメタンの希釈効果を考慮に入れてサンプル溶液内の内部4級フェ
ニル−アルカンの濃度から計算される。こうした方法で、表3の内部4級フェニ
ル−アルカンのぞれぞれの選択的液体生成物内の濃度が算出される。選択的液体
生成物、CIQPAの内部4級フェニル−アルカンの合計濃度は表3の内部4級
フェニル−アルカンのそれぞれの濃度を合計することで算出される。
【0107】 なお、上記選択的液体生成物は、そのフェニル−アルカンの脂肪酸アルキル基
内の炭素原子の数によって、m>5としてm−メチル−m−フェニル−アルカン
など、表3に示す以外の内部4級フェニル−アルカンを含んでいる場合もある。
C1オレフィン系原料及びこの実施例6の条件の場合、そうした他の内部4級フ
ェニル−アルカンの濃度は表3に示す内部4級フェニル−アルカンの濃度と比較
して相対的に低い。従って、この実施例6の目的の場合、選択的液体生成物C QPA 内の内部4級フェニル−アルカンの合計濃度は表3に示す内部4級フェニ
ル−アルカンのそれぞれの』個別濃度を合計するだけで計算される。しかしなが
ら、オレフィン系原料が、例えば28個の炭素原子を有していれば、その場合、
選択的液体生成物CIQPA内の内部4級フェニル−アルカンの合計濃度はmを
3〜13として、m−メチル−m−フェニル−アルカンの個別濃度を合計して計
算することになるであろう。より一般的な条件で、そのオレフィン系原料がx個
の炭素原子を有するオレフィンを含んでいる場合、選択的液体生成物CIQPA 内の内部4級フェニル−アルカンの合計濃度はmを3−x/2として、m−メチ
ル−m−フェニル−アルカンの個別濃度を合計して計算することになるであろう
。各内部4級フェニル−アルカンに対応する抽出イオンの質量:電荷(m/z)
で少なくとも1つのピークを同定することができるので、従って1つの内部4級
フェニル−アルカンの濃度を判定し、CIQPA内の合計濃度を算定することが
できる。
【0108】 選択的液体生成物内の内部4級フェニル−アルカンに対する選択性は以下の式
を用いて計算される。 Q=100(CIQPA/CMAB) ここで: Q=内部4級フェニル−アルカンに対する選択性 CIQPA=選択的液体生成物内の内部4級フェニル−アルカンの濃度、重量% CMAB=選択的液体生成物内の修飾アルキルベンゼンの濃度、重量%
【0109】 選択的液体生成物内の修飾アルキルベンゼンの濃度CMABは以下の方法で判
定される。先ず、選択的液体生成物の不純物の濃度をガス・クロマトグラフィ法
で判定する。CMAB判定に関連して用いられる場合、『不純物』とはガス・ク
ロマトグラフィ法で用いられる特定の保持時間範囲外にある選択的液体生成物の
成分を意味している。この『不純物』とは通常ベンゼン、一定のジアルキルベン
ゼン、オレフィン、パラフィンなどを意味している。
【0110】 選択的液体生成物から不純物の量を判定するためには、以下のガス・クロマト
グラフィー法が用いられる。選択的液体生成物内の不純物の量を判定するために
は、以下に述べるものと異なってはいるが、以下に述べるのと同じ結果と生ずる
ほぼ同様の装置、同様のサンプル調製、そして同様のGCパラメーターを用いて
も差し支えない。
【0111】 装置 ・ スプリット/スプリットレス・インジェクタ及び炎イオン化検出装置(FD
) を備えたHewlett packard Gas Cromatography HP5890 Series II ・ JWサイエンティフィックキャピラリカラム(J&W Scientific Capillary co
lumn) DB−iHT、30メータ長、0.25mm内径、0.1マイクロメー
タ・フィルム厚 ・ レステック(Restek Corporation (USA)) レッドライトセプタ(Red lite S
epta) 11 mm ・ レステック4mmグ−センネック(Restek 4 mm Gooseneck) カルボフリッ
ト付き取り入れスリーブ ・ 取り入れライナーヒョーレットパッカード(Hewlet Packard)付きO−リン
グ ・ JTベーカー(J.T. Baker Company (USA)) HPLC 塩化メチレン又はそ
の相当物 ・ クリンプ・トップ付き2mlガス・クロマトグラフ・オートサンプラ又はそ
の相当物
【0112】 サンプル調製 ・ 2mlGCオートサンプラ・ビーカーへの4〜5mgのサンプルを入れる ・ GCバイアルに1ml塩化メチレンを加え、テフロン(登録商標)被覆栓( キャップ)で密封;そしてよく混合する。
【0113】 GCパラメータ ・ キャリア・ガス:水素 ・ カラム・ヘッド圧:62kPa ・ 流量:カラム流量、1ml/分、スプリット換気、約3ml/分;隔壁パー
ジ、1ml/分 ・ 注入:HP 7673 Autosampler、10マイクロフィルター注射器、1マイクロフ
ィルタ注入 ・ インジェクタ温度:350℃ ・ 検出装置温度:400℃ ・ 炉温度制御プログラム:最初70℃で1分間、加熱速度:1分間あたり1℃
、最終的に180℃で10分間。
【0114】 ガス・クロマトグラフィー法を行う場合、98モル%以上の純度に希釈された
2つの標準が必要になる。一般的に、各標準は2−フェニル−アルカンである。
上記2−フェニル−アルカン標準のうちで以下に軽量標準と証する1つの標準は
、その脂肪酸アルキル基内の炭素原子の数がアルキル化ゾーンに装填される炭素
原子数が最も少ない原料内のオレフィンの炭素原子数より少なくとも1つだけ少
ない。他方の、以下に重量標準と証する2−フェニル−アルカン標準はそのアル
キル化ゾーンに装填される最も炭素原子数が多いオレフィンにおける炭素原子数
より少なくとも1つ大きな炭素原子数を有している。例えば、アルキル化ゾーン
に装填されるオレフィン系原料内のオレフィンが10−14の炭素原子を有して
いる場合、適切な標準は軽量標準として2−フェニル−オクテート、重量標準と
して2−フェニル−ペンタデカンを含んでいる。
【0115】 各標準を上に述べた条件を用いてガス・クロマトグラフィー法で、その保持時
間を判定し、それら2つの標準保持時間が保持時間範囲を決める。次に、選択的
液体生成物のアリコット・サンプルを上の条件を用いてガス・クロマトグラフィ
法で分析する。約90%以上の総GC面積が上記保持時間範囲内にあれば、その
場合、その選択的液体生成物内の不純物はその選択的液体生成物の約10重量%
以下であるとみなされ、内部4級フェニル−アルカンに対する選択性算出だけを
目的として、CMABは100重量%であると判定される。
【0116】 一方、保持時間範囲内の総GC面積が約90%以下である場合、その選択的液
体生成物内の不純物の純度はその選択的液体生成物の約10重量%以上であると
みなされる。この場合、CMABを判定するために、以下の希釈法が用いられる
。選択的液体生成物内の不純物を除去するために、上に述べたのとは違っている
が、以下に述べるのと同じ結果を生じる同様の装置、手順、及び同様の希釈条件
を用いても差し支えない。
【0117】 選択的液体生成物から不純物を除去するための希釈方法は磁気攪拌バー及び少
数の沸騰チップ付き5リッター、3口丸底フラスコを用いる。24.1cm長のV
igreux濃縮装置をそのフラスコの中央の口内に入れる。水冷却濃縮装置は較正済
みの温度計付きVigreux濃縮装置の上部に取付ける。真空受け入れフラスコをそ
の濃縮装置の端部に取付ける。ガラス止め具を5リッター・フラスコの一方のサ
イド・アーム内に置き、較正済み温度計を他方のサイド・アーム内に入れる。フ
ラスコとVigreux濃縮装置をアルミニウム・フォイルで包む。5リッター・フラ
スコに対して、上に述べたガス・クロマトグラフィ法で判定して10重量%以上
の不純物を含んでいる上記選択的液体生成物の重量で2200〜2300gのア
リコット部分を加える。真空装置からつながっている真空ラインを受け入れフラ
スコに取付ける。5リッター・フラスコないの選択的液体生成物を攪拌して、そ
の系に真空を導入する。最大の真空度(ゲージによって少なくとも25.4mm
Hgかそれ以下)が達成されると、その選択的液体生成物は電気加熱マントル
で加熱される。
【0118】 加熱が開始されると、希釈物が2つの画分として回収される。以下に画分Aと
称する1つの部分には25℃から軽量標準の沸点までの温度から回収される。以
下に画分Bとする他方の画分はその軽量標準の沸点から重量標準の沸点までの温
度範囲から回収される。低沸点部分Aと高沸点ポット残滓は廃棄される。画分B
は調査の対象となる修飾アルキルベンゼンを含んでおり、計量される。この方法
は必要に応じて規模を大きくしたり小さくしたりすることができる。種々の温度
での蒸気圧はIndustrial and Engineering Chemistry, Vol. 38, 1946のページ
320以下に記載されている。
【0119】 次に、画分Bのアリコート・サンプルを上に述べたのと同じ条件を用いてガス
・クロマトグラフィー法で分析する。画分Bに関する総GC面積の約90%以上
が保持時間範囲内にある場合、画分B内の不純物は選択的液体生成物の約10重
量%以下であるとみなされ、そして、内部4級フェニル−アルカンに対する選択
性を算定することだけを目的として、CMABは回収された画分Bの重量を上の
希釈法で5リッター・フラスコに装填された選択的液体生成物のアリコート部分
の重さで割ることによって計算される。他方、保持時間範囲内の画分Bに対する
総GC面積が約90%以下であれば、その場合、画分B内の不純物は画分Bの1
0重量%以上であるとみなされる。この場合、不純物は再度上に述べた希釈方法
を用いて画分Bから取り除かれる。従って、低沸点画分(以下画分Cと称する)
、高沸点ポット残滓は廃棄され、調査の対象となる修飾アルキルベンゼンを含む
画分(以下画分Dとする)が回収、計量され、画分Dのアリコートがガス・クロ
マトグラフィー法で分析される。画分Dに対する総GC面積の約90%以上が保
持時間範囲内にあれば、内部4級フェニル−アルカンに対する選択性算出の目的
だけのために、CMABは画分Dの重量を5リッター・フラスコに最初に装填さ
れた選択的液体生成物のアリコート部分の重量で割ることによって計算される。
または、画分Dに対して上に述べた希釈及びガス・クロマトグラフィー法が繰り
返し行われる。
【0120】 上に述べた希釈及びガス・クロマトグラフィー法は、各希釈捜査後にこれらの
方法でさらにテストするために十分な量の物質が残っていれば、調査対象として
の修飾アルキルベンゼンを含んでおり、不純物が10重量%以下の画分が得られ
るまで繰り返し行うことができる。そして、CMASが一度判定されれば、内部
4級フェニル−アルカンに対する選択性は上に述べた式を用いて算出することが
できる。
【0121】 これらの分析結果を表4に示す。
【0122】
【表4】
【0123】 塩化アルミニウムはHFば用いられている場合など形状選択性が存在しない場
合は、2−メチル・ウンデセンのほとんどは2−メチル−2−フェニル・ウンデ
セン(つまり、末端部分)を形成していると考えられる。同様に、6−メチル・
ウンデセン、5−メチル・ウンデセン、4−メチル・ウンデセン、及び3−メチ
ル・ウンデセンのほとんどが内部部分を形成していると考えられる。直鎖オレフ
ィンは2−フェニル−ウンデセン、3−フェニル−ドデカン、4−フェニル−ド
デカン、5−フェニル−ドデカン、そして6−フェニル−ドデカンの統計的分布
をつくりだすことが考えられる。従って、表1に示す軽量、重量、及びその他の
アルキル・オレフィンがこれらの計算から排除された場合、2−フェニル−アル
カン選択性は17より大きくはなく、内部4級フェニル−アルカンに対する選択
性は約55であろう。表4は2−フェニル−アルカン選択性が形状選択性が存在
しない場合に予想されるものよりかなり高いこと、そしてモルデナイト触媒を用
いて得られた内部4級フェニル−アルカンに対する選択性は形状選択性が存在し
ない場合に予想される内部4級フェニル−アルカン選択性よりずっと低いことを
示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による一体化された異性体化−脱水素化−アルキル化方式の好ましい構
成を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ガルペリン,レオニド ビィー. アメリカ合衆国 60091 イリノイ,ウイ ルメット,メドウ ドライブ エヌ.2338 (72)発明者 フリッツ,トーマス, アール. アメリカ合衆国 85739 アリゾナ,チュ ーソン,ルプス リッジ ドライブ, 65507 Fターム(参考) 4H006 AA02 AB60 AB84 AC12 AC14 AC23 BA06 BA09 BA11 BA25 BA26 BA30 BA55 BA60 BA62 BA63 BA71 BA82 BC40 BD10 BD40 BD52 BD70 BD84 BE20 DA15 4H039 CA11 CA19 CA29 CC10 CD10 CF10 4H104 BA04A JA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下のステップをフェニル−アルカン含む製造する方法、 (a)C−C28パラフィンを含む原料ストリームを異性体化ゾーンに送り、
    上記異性体化ゾーンをパラフィンを異性体化するのに十分な異性体化条件下で作
    動させ、上記異性体化ゾーンからパラフィンを含む異性体化された生成物ストリ
    ームを取り出すステップ、 (b)上記異性体化された生成物の少なくとも一部を脱水素化ゾーンに送り、上
    記脱水素化ゾーンをパラフィンを脱水素化するのに十分な脱水素化条件下で作動
    させ、上記脱水素化ゾーンからモノオレフィン及びパラフィンを含む脱水素化生
    成物ストリームを回収し、上記脱水素化生成物ストリーム内のモノオレフィンが
    約8−約20の炭素原子を有し、そして、上記脱水素化生成物ストリーム内のモ
    ノオレフィンの少なくとも一部が3又は4の第一炭素原子を有し、第四炭素原子
    は有していないステップ、 (c)フェニル化合物およびモノオレフィンを含む上記脱水素化生成物ストリー
    ムの少なくとも一部をアルキル化ゾーンへと移し、アルキル化触媒を介してフェ
    ニル化合物をモノオレフィンでアルキル化させるのに十分なアルキル化条件下に
    おいて上記アルキル化ゾーンを操作して、1つのフェニル部を有する分子からな
    るフェニル−アルカンおよび約8から28個の炭素原子を含む脂肪酸アルキル部
    を形成し、その際に上記脱水素化ゾーン内に形成されるフェニル−アルカンの少
    なくとも一部が2,3又は4つの第一炭素原子を有し、また炭素―炭素結合によ
    って上記フェニル部の炭素原子に結合される第4炭素原子以外の第4炭素原子を
    含まず、また上記アルキル化がフェニル−アルカンに対しては40〜100、内
    部4級フェニル・アルカンに対しては10以下の選択性を有するステップ、 (d)上記アルキル化ゾーンより、フェニル−アルカンを含むアルキル化生成物
    ストリームおよびパラフィンを含むリサイクル・ストリームを回収するステップ
    、及び (e)上記リサイクル・ストリームの少なくとも一部を異性体化ゾーンあるいは
    脱水素化ゾーンに送るステップ。
  2. 【請求項2】 異性体化生成物ストリームの少なくとも一部が、3−4個の
    第一炭素原子を有し第四炭素原子を有していないパラフィンが上記異性体化生成
    物ストリームの少なくとも一部の約25モル%より大きな濃度を有していること
    を特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 さらに、異性体化生成物ストリームの少なくとも一部におい
    て、第2炭素原子と2つの第一炭素原子を有するパラフィンの濃度が上記異性体
    化生成物ストリームの少なくとも一部の約75モル%以下であることを特徴とす
    る請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 さらに、アルキル化触媒が、BEA、MOR、MTW、及び
    、NESで構成される群から選択されたゼオライト構造タイプヲ有するゼオライ
    トを含んでいることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 フェニル化合物が、ベンゼン、トルエン、およびエチルベン
    ゼンより構成されるグループより選択される化合物を含んでいることを特徴とす
    る請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 フェニル−アルカンがモノメチル−フェニル−アルカンを含
    んでいることを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 リサイクル・ストリームの少なくとも一部が、異性体化ゾー
    ンに送られ、さらに異性体化ゾーンがそれぞれ異性体化触媒を含む第一床および
    第二床を含んでおり、原料ストリームがパラフィンを異性体化する第一床条件下
    で作動する第一床に送られ、パラフィンを含む第一床処理液が第一床から引き出
    され、第一床処理液の少なくとも一部及びリサイクル・ストリームの少なくとも
    一部がパラフィンを異性体化する第二床条件下で作動する第二床に送られ、そし
    て異性体化された生成物ストリームが第二床からより回収されることを特徴とす
    る請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 リサイクル・ストリームの少なくとも一部が脱水素化ゾーン
    へと送られ、さらに脱水素化ゾーンが脱水素化触媒をそれぞれ含む第一及び第二
    床を含んでおり、異性体化生成物ストリームの少なくとも一部がパラフィンを脱
    水素化する第一床条件下で作動する第一床に送られ、パラフィンを含む第一床処
    理液が第一床から引き出され、第一床処理液の少なくとも一部およびリサイクル
    ・ストリームの少なくとも一部がパラフィンを脱水素化する第二床条件下で作動
    する第二床に送られ、そして脱水素化生成物ストリームが第二床から回収される
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 修飾アルキルベンゼンが請求項1の方法によって製造される
    ことを特徴とする修飾アルキルベンゼン化合物。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の修飾アルキルベンゼン化合物を潤滑剤とし
    て使用する方法。
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