JP2003505096A - 特に濃厚肥料を与えるための給餌装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、餌を貯蔵するための少なくとも１つのホッパ（２）と、餌を計量するための少なくとも１つの計量装置（３）と、餌が該ホッパ（２）からこれを介して飼料おけ（５）に注がれる少なくとも１つの搬送チャネル（４）とを設けた、特に濃厚肥料を与えるための給餌装置（１）に関する。該給餌装置（１）は、搬送チャネル（４）が汚染されたり及び／または詰まるのが少なくとも防止される防止手段及び／または洗浄手段を含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、餌を貯蔵するための少なくとも１つのホッパと、餌を計量するため
の少なくとも１つの計量装置と、餌が該ホッパからこれを介して飼料おけに注が
れる少なくとも１つの搬送チャネルとを設けた、特に濃厚肥料を与えるための給
餌装置に関する。

【０００２】 このような給餌装置は既知である。 既知の給餌装置においては、特に搬送チャネルの出口が飼料おけの上に位置し
ている場合に問題が生じる。この問題は、食事中動物が吐き出す呼気が搬送チャ
ネルに侵入してそこの壁に結露するので、濃厚飼料の残りが搬送チャネルの壁に
こびりつき、搬送チャネルを通る餌が詰まったり流れが悪くなるということから
起こる。

【０００３】 本発明は、上記欠点が取り除かれるか、少なくとも減少される給餌装置を目的
とする。 本発明によれば、この目的は、搬送チャネルが汚染されたり及び／または詰ま
るのが防止される防止手段及び／または洗浄手段を、給餌装置が含むことにより
達成される。

【０００４】 本発明の第１実施例によれば、防止手段は搬送チャネルを空気抜きするための
空気抜き手段を含む。空気抜き手段は、搬送チャネルに侵入した呼気を即座に除
去し、それが搬送チャネルの壁で結露するのを確実に防止する。

【０００５】 本発明の１態様によれば、空気抜き手段は搬送チャネルに設けた少なくとも１
つの通孔で構成される。搬送チャネルに大きな穴を設けると餌が搬送チャネルか
らこぼれるかもしれないので、本発明の１態様によれば、搬送チャネルに種々の
小孔を設けることも可能である。かくしてグリッド状穴模様が形成される。この
状態でも餌が搬送チャネルからこぼれるのを防ぐため、本発明の別の態様によれ
ば、通孔は、搬送チャネルの内部に延びる薄板として設計される。呼気を出来る
だけ早く取り除くために、本発明の別の態様によれば、防止及び／または空気抜
き手段は搬送チャネルの下部の少なくとも近くに配置される。

【０００６】 各種ホッパが搬送チャネルの上に配設された場合、通常搬送チャネルは比較的
広くなる。呼気が搬送チャネル内で上昇するのを避けるため、搬送チャネル内に
くびれが設けられる。本発明の１態様によれば、くびれは搬送チャネルの下部の
近くに配置され、一方空気抜き手段はくびれの下に配設される。本発明の１態様
によれば、くびれはＶ字形部により構成される。

【０００７】 本発明の第２実施例によれば、空気抜き手段は搬送チャネルに流れ出る換気ダ
クトを含む。従って本発明はまた、餌を貯蔵するための少なくとも１つのホッパ
と、餌を計量するための計量装置と、餌が該ホッパからこれを介して飼料おけに
注がれる少なくとも１つの搬送チャネルとを設けた、特に濃厚肥料を与えるため
の給餌装置において、搬送チャネルに流れ出る換気ダクトの形態の空気抜き手段
を含むことを特徴とする給餌装置にも関する。

【０００８】 換気ダクトにより、煙突を設けたように、搬送チャネル内に空気流を形成する
ことが可能であり、これで呼気が取り除かれる。本発明の別の態様によれば、換
気ダクトの下端は餌が飼料おけに注がれる場所の近くに流れ出る。

【０００９】 本発明の別の態様によれば、動物が吐く呼気を強制的に取り除くことも可能で
ある。この目的のため、本発明の１態様によれば、空気抜き手段は強制通風手段
を含み、これにより搬送チャネル及び／または換気ダクト及び／または飼料おけ
内に空気流が強制的に形成される。本発明の簡単な実施例において、強制通風手
段は換気扇を含む。エネルギーを節約するため本発明の１態様によれば、強制通
風手段は、動物が給餌装置の近くに居ることを検知手段が検知した時に自動的に
駆動される。

【００１０】 本発明のさらに別の実施例によれば、防止手段は、搬送チャネルの下端近くに
配置され、比例計量の際、餌を計量直前または計量中に搬送チャネルを解放した
り閉じたりし、或いは連続計量の際、餌が解放された開口から正確に流れるよう
に搬送チャネルを解放する自動供給手段を含む。

【００１１】 前者の場合、計量が一時的に行われる毎に操作手段によってバルブが素早く開
け閉めされ、チャネルは餌を放出するためにのみ解放される。後者の場合、計量
装置により単位時間当たり搬送チャネルにもたらされる餌の量によって、バルブ
は大きめに開け閉めされる。かくして計量された餌が搬送チャネルの開口を閉じ
るので、呼気が搬送チャネルに侵入するのが防止される。

【００１２】 本発明の１態様によれば、自動供給手段は非帰還バルブまたは回転自在なカム
ホイールを含む。本発明の別の態様によれば、非帰還バルブは、好適には調節可
能なバネ作用によりバネで制御される。本発明のさらに別の態様によれば、供給
手段は駆動可能な供給部材を含むことも出来る。本発明によれば、該供給部材は
ブラシまたはオーガまたはカムホイールを含んでもよい。

【００１３】 本発明の別の実施例によれば、防止手段、特に洗浄手段は、搬送チャネルの壁
が清掃される清掃装置を含む。清掃装置は、存在する結露及び／または餌の残り
が該清掃装置によって搬送チャネルから飼料おけに掃き出されるように、搬送チ
ャネル内に配置される。本発明の実施例では、清掃装置は、搬送チャネルの壁の
少なくとも１部が洗浄される少なくとも１個の駆動可能なワイパー装置を含む。
本発明のさらに他の実施例では、清掃装置は、駆動可能な及び／または搬送チャ
ネルの壁に沿って移動可能なブラシを含む。

【００１４】 本発明の他の態様によれば、給餌装置、特に搬送チャネルには、搬送チャネル
が汚染されたか及び／または詰まった時に信号を出す検知手段が設けられる。検
知手段により出された信号は洗浄手段のための制御信号として及び／または監視
員のための警告信号として役立つ。

【００１５】 本発明はまた、搾乳器具を備えた搾乳室と、上述のような給餌装置を設けた、
乳牛等の動物を自動的に搾乳する設備にも関する。本発明のさらに他の態様によ
れば、該設備は、ティートカップが搾乳動物の乳頭に自動的に連結される搾乳ロ
ボットを含む。 以下に添付図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。

【００１６】 図１は給餌装置１の断面図であり、本実施例では濃厚肥料を与えるための装置
として設計されている。給餌装置１は２種類の異なる濃厚肥料を貯蔵出来る２個
のホッパ２を含む。各ホッパ２の下端近くに計量装置３が設けられ、該計量装置
により濃厚肥料がホッパから搬送チャネル４に連続的にまたは断続的に注入可能
である。搬送チャネル４の出口は飼料おけ５の上に位置している。

【００１７】 搬送チャネル４の外壁には空気抜き手段６が配置されている。空気抜き手段６
は、薄板８によりそれぞれ覆われた通孔７により構成されている。通孔７は所望
のいかなる形状でもよく、例えば円形または細長の孔であってもよい。動物が吐
く呼気をより効果的に除去するために、本発明では空気抜き手段６は強制通風手
段９を含む。強制通風手段９は換気扇１０により構成される。強制通風手段９を
設けないで空気抜き手段６を構成することも当然可能である。

【００１８】 図２は本発明による給餌装置１の第２実施例を示す。この実施例では、第１実
施例の部品に相当する部品は同じ参照番号で示してある。本発明の第２実施例で
は、搬送チャネル４は下部の近くにＶ字形部１１を有することにより狭められて
いる。該Ｖ字形部１１の下側近くの開口１２は、計量装置３により計量される最
大量を放出するのに充分な大きさである。

【００１９】 図２に示すように、通孔７は搬送チャネル４のＶ字形部１１の下に設けられて
いる。従って動物が吐く呼気は殆ど、全部でなくても、搬送チャネル４の上部に
は届かないで、通孔を介して直ちに除去される下部領域に達し、一方搬送チャネ
ル４の上部は計量された濃厚肥料と接触しない。

【００２０】 図３は本発明による給餌装置１の第３実施例を示す。この実施例では、前述の
実施例の部品に相当する部品は同じ参照番号で示してある。本発明の第３実施例
では、空気抜き手段６は換気ダクト１３を含み、その下端１４は搬送チャネル４
の下側近くで合流している。換気ダクト１３には、やはり換気扇１０を含む強制
通風手段９が設けられている。しかし該強制通風手段を用いずに換気ダクト１３
により動物の吐く呼気を除去することも当然可能である。

【００２１】 図４は本発明による給餌装置１の第４実施例を示す。この実施例では、前述の
実施例の部品に相当する部品は同じ参照番号で示してある。本発明の第４実施例
では、餌が搬送チャネル４に注入された時のみこれに応じて搬送チャネル４を解
放する自動供給手段１５が、搬送チャネル４の下側近くに配置されている。本実
施例では、自動供給手段１５は、バネの作用に対抗して下方に移動可能な非帰還
バルブ１６を含み、これにより計量された濃厚肥料を飼料おけ５内に落下させる
。

【００２２】 図５は本発明による給餌装置１の第５実施例を示す。この実施例では、前述の
実施例の部品に相当する部品は同じ参照番号で示してある。本発明の第５実施例
では、自動供給手段１５は、モータ駆動供給部材１７を含む。本実施例では、モ
ータ駆動供給部材１７はブラシ１８で構成される。しかしブラシ１８の代わりに
オーガまたはカムホイールを適用してもよいことは明らかである。カムホイール
を適用する場合は自由に回転可能なカムホイールを適用することも可能である。
計量装置３が駆動されると、モータ駆動供給部材１７が同様に駆動されることは
明らかである。

【００２３】 図６は本発明による給餌装置１の第６実施例を示す。この実施例では、前述の
実施例の部品に相当する部品は同じ参照番号で示してある。本発明の第６実施例
では、給餌装置１は搬送チャネル４を洗浄するための洗浄手段１９を含む。本実
施例では洗浄手段１９は清掃装置２０により構成されている。清掃装置２０は搬
送チャネル４の壁に配置された多数のモータ駆動ワイパー２１を含む。ワイパー
２１は搬送チャネル４からの結露及び／または埃が飼料おけ５に送られるように
配置されている。

【００２４】 本発明の第６実施例では、搬送チャネル４の壁が汚染されたり及び／または搬
送チャネル４が詰まった時、信号を出す検知手段２２がさらに設けられている。
検知手段２２は、搬送チャネル４に配設され搬送チャネル４の壁を検査すること
の出来るセンサ２３を含む。センサ２３は、光学、音響または機械的センサであ
ってもよい。検知手段２２は他の実施例でも使用してもよい。洗浄手段１９も同
様である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による給餌装置の第１実施例の横断側面図である。

【図２】 本発明による給餌装置の第２実施例の横断側面図である。

【図３】 本発明による給餌装置の第３実施例の横断側面図である。

【図４】 本発明による給餌装置の第４実施例の横断側面図である。

【図５】 本発明による給餌装置の第５実施例の横断側面図である。

【図６】 本発明による給餌装置の第６実施例の横断側面図である。

Claims (25)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 餌を貯蔵するための少なくとも１つのホッパ（２）と、餌を
   計量するための少なくとも１つの計量装置（３）と、餌が該ホッパ（２）からこ
   れを介して飼料おけ（５）に注がれる少なくとも１つの搬送チャネル（４）とを
   設けた、特に濃厚肥料を与えるための給餌装置（１）において、該給餌装置（１
   ）が、搬送チャネル（４）が汚染されたり及び／または詰まるのが少なくとも防
   止される防止手段及び／または洗浄手段（６、１５、１９）を含むことを特徴と
   する上記給餌装置（１）。
2. 【請求項２】 上記防止手段が、搬送チャネル（４）を空気抜きするための
   空気抜き手段（６）を含むことを特徴とする請求項１記載の給餌装置。
3. 【請求項３】 上記空気抜き手段（６）が、搬送チャネル（４）に設けた少
   なくとも１つの通孔（７）で構成されたことを特徴とする請求項２記載の給餌装
   置。
4. 【請求項４】 各種の通孔（７）が搬送チャネル（４）に設けられたことを
   特徴とする請求項３記載の給餌装置。
5. 【請求項５】 上記通孔（７）が、搬送チャネル（４）の内部に延びる薄板
   （８）として設計されたことを特徴とする請求項３または４記載の給餌装置。
6. 【請求項６】 上記防止及び／または空気抜き手段は搬送チャネル（４）の
   下部の少なくとも近くに配置されていることを特徴とする請求項１から５のいず
   れか記載の給餌装置。
7. 【請求項７】 上記搬送チャネル（４）内にくびれ（１１）が設けられたこ
   とを特徴とする請求項１から６のいずれか記載の給餌装置。
8. 【請求項８】 上記くびれ（１１）が空気抜き手段（６）の上方に配設され
   たことを特徴とする請求項７記載の給餌装置。
9. 【請求項９】 上記くびれがＶ字形部により構成されていることを特徴とす
   る請求項７または８記載の給餌装置。
10. 【請求項１０】 上記空気抜き手段（６）が、搬送チャネル（４）に流れ出
    る換気ダクト（１３）を含むことを特徴とする請求項１から９のいずれか記載の
    給餌装置。
11. 【請求項１１】 上記換気ダクト（１３）の下端は、餌が飼料おけ（５）に
    注がれる場所の近くに流れ出ることを特徴とする請求項１０記載の給餌装置。
12. 【請求項１２】 上記空気抜き手段（６）が強制通風手段（９）を含み、こ
    れにより搬送チャネル（４）及び／または換気ダクト（１３）及び／または飼料
    おけ（５）内に空気流が強制的に形成されることを特徴とする請求項１から１１
    のいずれか記載の給餌装置。
13. 【請求項１３】 上記強制通風手段（９）が換気扇（１０）を含むことを特
    徴とする請求項１２記載の給餌装置。
14. 【請求項１４】 動物が給餌装置（１）の近くに居ることが検知手段により
    検知された時に、上記強制通風手段（９）が、自動的に駆動されることを特徴と
    する請求項１２または１３記載の給餌装置。
15. 【請求項１５】 上記防止手段が、搬送チャネル（４）の下端近くに配置さ
    れ、比例計量の際、餌を計量直前または計量中に搬送チャネル（４）を解放した
    り閉じたりし、或いは連続計量の際、餌が解放された開口から正確に流れるよう
    に搬送チャネル（４）を解放する自動供給手段（１５）を含むことを特徴とする
    請求項１から１４のいずれか記載の給餌装置。
16. 【請求項１６】 上記自動供給手段（１５）が非帰還バルブ（１６）または
    回転自在なカムホイールを含むことを特徴とする請求項１５記載の給餌装置。
17. 【請求項１７】 上記非帰還バルブ（１６）が、好適には調節可能なバネ作
    用によりバネで制御されることを特徴とする請求項１６記載の給餌装置。
18. 【請求項１８】 上記自動供給手段（１５）が、駆動可能な供給部材（１７
    ）を含むことを特徴とする請求項１５から１７のいずれか記載の給餌装置。
19. 【請求項１９】 上記駆動可能な供給部材（１７）が、ブラシ（１８）また
    はオーガまたはカムホイールを含むことを特徴とする請求項１８記載の給餌装置
    。
20. 【請求項２０】 上記防止手段、特に洗浄手段（１９）が、搬送チャネル（
    ４）の壁が清掃される清掃装置（２０）を含むことを特徴とする請求項１から１
    ９のいずれか記載の給餌装置。
21. 【請求項２１】 上記清掃装置（２０）が、搬送チャネル（４）の壁の少な
    くとも１部が洗浄される少なくとも１個の駆動可能なワイパー装置（２０、２１
    ）を含むことを特徴とする請求項２０記載の給餌装置。
22. 【請求項２２】 上記清掃装置（２０）が、駆動可能な及び／または搬送チ
    ャネルの壁に沿って移動可能なブラシを含むことを特徴とする請求項２０または
    ２１記載の給餌装置。
23. 【請求項２３】 上記給餌装置（１）には、搬送チャネル（４）が汚染され
    たか及び／または詰まった時に信号を出す検知手段（２２）が設けられたことを
    特徴とする請求項１から２２のいずれか記載の給餌装置。
24. 【請求項２４】 搾乳器具を備えた搾乳室と、請求項１から２３のいずれか
    に記載のような給餌装置を設けた、乳牛等の動物を自動的に搾乳する設備。
25. 【請求項２５】 上記設備が、搾乳ロボットを含むことを特徴とする請求項
    ２４記載の設備。