JP2003504337A - 多発性硬化症のビタミンd化合物療法に対するサプリメントとしての食じ性カルシウム - Google Patents

多発性硬化症のビタミンd化合物療法に対するサプリメントとしての食じ性カルシウム

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JP2003504337A JP2001508984A JP2001508984A JP2003504337A JP 2003504337 A JP2003504337 A JP 2003504337A JP 2001508984 A JP2001508984 A JP 2001508984A JP 2001508984 A JP2001508984 A JP 2001508984A JP 2003504337 A JP2003504337 A JP 2003504337A
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Abstract

(57)【要約】 多発性硬化症の症状を減少させるための方法および組成物が開示される。ある実施態様では、本方法は多発性硬化症の症状を減少させるために有効な量のカルシウムおよびビタミンD化合物を投与するステップを備える。もう1つの実施態様では、本発明は多発性硬化症の症状を減少させるために有効な量のカルシウムおよびビタミンD化合物を含有してなる薬学的組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願の相互参照) ‐‐
【0002】 (連邦政府資金援助を受けた研究または開発に関する説明) ‐‐
【0003】 (発明の背景) ビタミンDは、免疫系を調節することが分かっている物質の名簿の新掲載品で
ある。ビタミンDは、2段階プロセスで血清カルシウム、リンおよび骨を調節す
ることに関する主要因子であるホルモンの1,25−ジヒドロキシコレカルシフ
ェロール(1,25−(OH)231へ転換される(デルーカ、1997)。こ
のホルモンは、ステロイドホルモン受容体スーパーファミリーのメンバーである
核受容体のビタミンD受容体(VDR)を通してのステロイドホルモン様機序で
作用する(パイク、1991;ロスら、1993)。末梢血リンパ球中における
VDRの発見(バーラら、1983;プロッヴェッディーニら、1983)は、
1,25−(OH)23が免疫系の有意な調節剤であるという認識をもたらした要
素である。1,25−(OH)23の免疫系調節剤としての役割に関する最も注目
すべき証拠は生体内実験に由来する。1,25−(OH)23はEAE(カントー
ナら、1986および米国特許第5,716,946号;レミーレおよびアーチ
ャー、1991)および実験的関節炎(カントーナら、1998a)の発生を防
止することができ、さらに1,25−(OH)23は移植拒否反応を顕著に阻害で
きる(ブーヨンら、1995;ヒュレットら、1998)。
【0004】 EAEは、中枢神経系(CNS)上に不適切な免疫媒介性攻撃を仕掛けるCD
4+T細胞によって媒介される。CNS抗原に対して特異的な1型ヘルパー(T
h1)細胞がこの疾患を誘発し、Th1サイトカインインターフェロン(IFN
)−γおよび腫瘍壊死因子(TNF)−αはマウスにおけるEAEに関連してい
る(ホールダーおよびスワンボルク、1982;パウェルら、1990)。これ
とは逆に、2型ヘルパー(Th2)細胞、およびCNS抗原に反応してインター
ロイキン(IL)−4および形質転換成長因子(TGF)−β1を産生するその
他の細胞型はEAEを改善することが知られている。生体内1,25−(OH)2
3療法は、リンパ球総数における純損失並びにIL−4およびTGF−β1の
発現における純増加を生じさせる(カントーナら、1998b)。これとは逆に
、生体内1,25−療法はIFN−γまたはTNF−α発現に作用をもたらさな
かった(カントーナら、1998b)。もしあるとしても、免疫反応の調節にお
けるカルシウムに対する役割は依然として不明である。
【0005】 (発明の概要) 本発明は、多発性硬化症患者をより効果的に治療する方法である。本方法は、
ビタミンD化合物がMSの症状を予防するかまたは顕著に減少させるのに有効な
量のカルシウムを投与するステップを備える。好ましくは、このカルシウムの量
は患者1人当たり1日当たり0.5〜2gである。最も好ましくは、この量は例
えばCO3 2-、PO4 3-、Cl2 - 酢酸塩、グルコン酸塩、クエン酸塩等のような
様々な陰イオンを有する塩としての1〜2gのカルシウムである。
【0006】 ある実施態様では、前記ビタミンD化合物は1α,25−ジヒドロキシビタミ
ンD3(1,25−(OH)23)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシビタミ
ンD2(19−ノル−1,25−(OH)23)、24−ホモ−22−デヒドロ−
22E−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(24−ホモ−22−デヒドロ
−22E−1,25−(OH)23)、1,25−ジヒドロキシ−24(E)−デ
ヒドロ−24−ホモ−ビタミンD3(1,25−(OH)2−24−ホモ−D3)、
または19−ノル−1,25−ジヒドロキシ−21−エピ−ビタミンD3(19
−ノル−1,25−(OH)2−21−エピ−D3)である。本発明の最も好ましい
形態では、使用される化合物は1,25(OH)23である。
【0007】 もう1つの実施態様では、本発明は、所定量のビタミンDおよびそのビタミン
D化合物が多発性硬化症の症状を減少させるのに更に有効な量のカルシウムを含
有してなる薬学的組成物である。
【0008】 本発明の目的は、多発性硬化症患者における多発性硬化症の症状をより効果的
に減少させることである。
【0009】 本発明の別の目的は、MSの症状を緩和するために必要なビタミンD化合物の
量を減少させることである。
【0010】 本発明の他の特徴、長所および目的は、当業者には明細書、クレームおよび図
面を精査した後に明白になるであろう。
【0011】 (発明の詳細な説明) ビタミンD(1,25−ジヒドロキシコレカルシフェロール)の活性形は、強
力な免疫系調節剤である。我々はB10.PLマウスを1,25−ジヒドロキシ
コレカルシフェロールで治療し、それらのマウスに高カルシウム飼料を与えると
、例えば実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)のような実験的自己免疫疾患の誘
発を完全に抑制できることを発見した。B10.PLマウスは多発性硬化症のた
めに容認された実験モデルであるので、我々はこれらの試験結果が、カルシウム
サプリメントと一緒にビタミンD化合物を用いて患者を治療することによって多
発性硬化症患者をより効果的に治療できることを示していると考える。我々はこ
の組み合わせは、例えば米国特許第5,716,946号(デルーカら)(参照
してここに組み込まれる)に記載の治療法のようなビタミンD化合物単独による
治療より効果的に多発性硬化症を治療するであろうと考える。
【0012】 従って、ある実施態様では、本発明はビタミンD化合物、好ましくは1,25
(OH)23またはその類似体が特定の多発性硬化症の症状をより効果的に減少さ
せることを可能にする量のカルシウムを投与することによってヒト多発性硬化症
患者を治療する方法である。本方法は、多発性硬化症患者を選択するステップ並
びにその患者にカルシウムサプリメントおよびその多発性硬化症の症状を和らげ
るために十分な量のビタミンD類似体を投与するステップを備える。
【0013】 この反応の特に有益な形態では、前記投与される化合物は1α,25−ジヒド
ロキシビタミンD3(1,25−(OH)23)、19−ノル−1,25−ジヒド
ロキシビタミンD2(19−ノル−1,25−(OH)23)、24−ホモ−22
−デヒドロ−22E−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(24−ホモ−2
2−デヒドロ−22E−1,25−(OH)23)、1,25−ジヒドロキシ−2
4(E)−デヒドロ−24−ホモ−ビタミンD3(1,25−(OH)2−24−ホ
モ−D3)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシ−21−エピ−ビタミンD3
19−ノル−1,25−(OH)2−21−エピ−D3)、1αヒドロキシビタミン
3または1αヒドロキシビタミンD2である。
【0014】 本発明の別の形態では、前記ビタミンD化合物は下記の式を有する、
【0015】
【化4】
【0016】 [式中、X1およびX2は各々水素およびアシルからなる群から選択され;Y1
よびY2はHであってよく、または炭素数1〜4のO−アリール、O−アルキル
、アリール、アルキルであってよく、あるいはY1およびY2は一緒になって
【0017】
【化5】
【0018】 〔式中B1およびB2は、H、炭素数1〜4のアルキルおよびアリールからなる群
から選択でき、およびβまたはα構造を有していてよい〕で示される構造を有す
るアルケンを形成し得る;Z1=Z2=HであるかまたはZ1およびZ2は一緒にな
って=CH2であり;Rはアルキル基、ヒドロキシアルキル基もしくはフルオロ
アルキル基であるか、またはRは下記の側鎖:
【0019】
【化6】
【0020】 〔式中、(a)はSまたはR構造であり、R1は水素、ヒドロキシまたはO−ア
シルを表し、R2およびR3は各々アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロ
アルキルからなる群から選択されるか、またはR2およびR3は一緒になってmが
2〜5の値を有する整数である−(CH2)m−基を表しており、R4は水素、ヒド
ロキシ、フッ素、O−アシル、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロア
ルキルからなる群から選択され、このときR5がヒドロキシルまたはフルオロの
場合はR4は水素またはアルキルでなければならず、R5は水素、ヒドロキシ、フ
ッ素、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロアルキルからなる群から選
択されるか、またはR4およびR5は一緒になって二重結合酸素を表し、R6およ
びR7は一緒になって炭素−炭素二重結合を形成し、R8はHまたはCH3であっ
てよく、nは1〜5の値を有する整数であり、側鎖における第20、22または
23位のいずれか1つの炭素はO、SまたはN原子に置換されてもよい〕 を示しうる]。
【0021】 米国特許第5,716,946号(デルーカら、1998年2月10日発行)
は、ビタミンD化合物を用いた多発性硬化症の治療について記載している。好ま
しくは、患者はこの特許に開示されたビタミンD治療の説明を使用して治療スケ
ジュールを設計するであろう。本発明の方法においては、人は好ましくは炭酸カ
ルシウム、酢酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リ
ン酸カルシウムおよびクエン酸カルシウムから選択されるカルシウム化合物の投
与を用いてこの治療を補うであろう。好ましいのは炭酸カルシウム、酢酸カルシ
ウムおよびクエン酸カルシウムである。
【0022】 好ましくは、人はビタミンD化合物治療に患者1人(典型的には体重160ポ
ンドの患者)当たり1日当たり0.5〜2gのカルシウムを補うであろう。最も
好ましくは、投与はビタミンD化合物の投与と同時に行われるであろうが、同時
投与は不可欠ではない。
【0023】 本発明はまた多発性硬化症の症状を減少させるために有効な量のビタミンD化
合物およびそのビタミンD化合物の投与の作用を増強するために有効な量のカル
シウムを含有してなる薬学的組成物である。好ましくは、ビタミンD化合物の用
量は0.25μg〜10μgであり、カルシウムの用量は0.5〜2gである。
この薬学的組成物はさらに薬学的に容認可能な担体を含有してなる。
【0024】 (実施例) 下記で記載する実験では、EAEを発症するように誘発され、さらに種々の量
のカルシウムおよび1,25−ジヒドロキシビタミンD3を含有する飼料が与え
られたマウスを使用する。測定したパラメーターには、EAEの発症および重症
度、血清カルシウム、体重、リンパ節内の総細胞数、インターロイキン−4およ
び形質転換成長因子−β1の発現が含まれる。
【0025】 様々なカルシウム治療マウスおよび1,25−ジヒドロキシビタミンD3治療
マウスからの数値を比較した。飼料からカルシウムを除去した場合は、EAEの
発生率は雄性および雌性の両方で20%減少した。飼料中のカルシウム濃度が低
いほど、症状を予防するために必要な1,25−ジヒドロキシビタミンD3の用
量は高かった。従って、1,25−ジヒドロキシビタミンD3はカルシウム濃度
が適切または高い飼料が与えられたマウスにおいて最も有効である。
【0026】 高食じ性カルシウムが与えられたマウスへの1,25−ジヒドロキシビタミン
3治療はリンパ節中の総リンパ球数減少を惹起し、さらにインターロイキン(
IL)−4および形質転換成長因子(TGF)−β1 mRNA発現を増加させ
た。飼料からカルシウムを削除すると、1,25−ジヒドロキシビタミンD3
療はTGF−β1 mRNAを増加させた。IL−4 mRNA増加およびリン
パ節中のリンパ球数減少は、カルシウムおよび1,25−ジヒドロキシビタミン
3が与えられたマウスにおいてのみ発生した。
【0027】 我々の試験結果は、食じ性カルシウムおよび1,25−ジヒドロキシビタミン
3がどちらも症候性EAEの発生および予防に関係していることを証明してい
る。
【0028】 ヒト多発性硬化症は女性において最も罹患率が高いが(グロースマンら、19
91)、他方マウスにおけるEAEの発生率および重症度は系統に依存して雄性
対雌性で相違する(カントーナら、1996、クーアら、1995)。従って、
この疾患において性別が主要因子であることは既に知られている。今回の試験も
また、1,25−(OH)23が両性において同等に有効であるかどうか、並びに
この疾患の発生および1,25−(OH)23への反応において食じ性カルシウム
濃度が何らかの役割を果たすのかどうかを判定するために設計された。
【0029】 我々の試験結果は、1,25−(OH)23およびカルシウムの両方が免疫反応
を調節すること、そして1,25−(OH)23が食じ性カルシウム濃度の適正も
しくは高い飼料が与えられた対象、特に雌性におけるEAEに対してより効果的
であることを示している。
【0030】 材料および方法 動物および飼料。 B10.PLマウスは、ジャクソン・ラボラトリーズ(Ja
ckson Laboratories)(バーハーバー、メイン州)から入手した繁殖用つがいを
使用して我々のコロニーで繁殖させた。飼育中、マウスには100 IU/gの
コレカルシフェロール(ビタミンD3)を含有するピュリナ(Purina)製飼料5
008フォーミラブ(Formilab)(リッチモンド、インディアナ州)を与えた。
マウスは、6〜8週齢の時点に実験に使用したが、この時点に雌性マウスは18
〜22g、雄性マウスは22〜26gであった。実験のために、全マウスには下
記に説明する修飾を加えた合成飼料(ヤンら、1993;スミスら、1987)
を与えた。全実験のために、各マウスには4gの実験用飼料を与え(完食した)
、各実験の全期間中に渡って2〜3日毎に飼料を取り替えた。マウスには、各マ
ウスが1日量の1,25−(OH)23を摂取すること及び対照マウスが1,25
−(OH)23治療マウスより大量に摂取しないことを保証するために、毎日4g
の飼料を与えた。実験用飼料にはビタミンDが欠けていたが、マウスは通常の光
にさらされていたので、従ってビタミンD欠乏性ではなかった。EAEは全マウ
スにおいて実験食の開始1週間後に誘発された。EAEの重度の症状を示したマ
ウスに対しては、飼料は小さな皿に入れてケージの底部に置いた。実験終了時に
、マウスの体重を計測し、屠殺し、放血させた。
【0031】 第1実験デザインでは、雄性および雌性マウスに100gの飼料当たり1gの
カルシウムを含有する飼料を与え、EAEを誘発した。第2実験シリーズでは、
8〜12匹からなるマウス群にビタミンDを含有しない実験用飼料(対照療法)
または図示されているように様々な濃度の1,25−(OH)23をプラスした実
験用飼料を与えた。雌性マウスには0〜200ng/日の範囲内の、そして雄性
マウスには0〜800ng/日の範囲内の1,25−(OH)23を与えた。実験
用飼料は3種のカルシウム濃度(図示されているように100gの飼料当たり2
0mg(低)、470mg(中)または1g(高)のカルシウム)の1つを含有
していた。最終実験デザインでは、対照飼料または1日当たり100ngの1,
25−(OH)23を含有する同一飼料を与えた雄性マウスだけを使用した。これ
らのマウスには、図示されているように低、中、または高カルシウムを含む飼料
を与えた。この飼養プロトコルは各群6〜8匹の雄性マウスを含む6群を生じさ
せた。この用量の1,25−(OH)23を選択したのは、この用量が高カルシウ
ム飼料が与えられた雄性マウスにおいてEAEを完全に予防するためであった。
上記の手順すべては、ウィスコンシン−マディソン大学研究用動物資源センター
実験審査委員会によって1994年9月9日に審査かつ承認されており、プロト
コル番号はA−07−3000−A00755−4−08−94である。
【0032】 EAE疾患の誘発。 ミエリン塩基性タンパク質(MBP)をモルモット脊髄
から単離した(カントーナら、1996)。MBPを凍結乾燥し、−20℃で貯
蔵した。免疫のために、MBPを8g/Lの濃度で0.1mol/L酢酸中に溶
解した(カントーナら、1996)。マイコバクテリウム・ツベルクローシス( Mycobacterium tuberculosis) H37Raを含有する同等量の完全フロイントア
ジュバント(CFA、ディフコ・ラボラトリーズ(Difco Laboratories)製、デ
トロイト、ミシガン州)中に乳化させた0.1mlのMBP(400mg/マウ
ス)を皮下注射することによってエーテル麻酔したマウスを免疫した。さらに、
免疫当日および2日後に、無菌生理食塩液に懸濁させた200ngの百日咳毒素
(LISTバイオロジカル・ラボラトリーズ(Biological Laboratories)製、
キャンベル、カリフォルニア州)をマウスに腹腔内注射した。この免疫プロトコ
ルは80〜100%のマウスにおけるEAEの誘発を生じさせた。様々な免疫反
応を測定するために雄性マウスを免疫後第21日に屠殺した。EAE採点システ
ムは次の通りであった:0=正常;1=だらりとした尾;2=ぎこちない歩行を
伴う不全対麻痺;3=後肢麻痺;4=後肢および前肢麻痺;5=瀕死。
【0033】 リンパ球。 6匹のマウスから腋窩、上腕および鼠径のリンパ節(LN)を採
取してプールし、さらに対照マウスおよび1,25−(OH)23治療マウスから
も免疫後第21日に採取してプールした。各実験はその全部を3回ずつ繰り返し
た。これらのLNを選択したのは、それらが免疫部位から排出するためであった
。採取したLNは、23g針および1組の鉗子を使用して手動で破壊した。LN
中の総細胞数は、対照マウスおよび1,25−(OH)23治療マウスからのリン
パ球数を計数し、群内のマウスの数で割ることによって測定した。標準プロトコ
ルを使用し、記載されている通りに正確に対照マウスおよび1,25−(OH)2
3治療マウスからLN細胞について蛍光標識細胞集団(Thy−1、クラスII
、CD4およびCD8)のフローサイトメトリーを実施した(スミスら、198
7)。サイトカインPCR解析のために、総細胞RNA単離を行うためにLN細
胞を保存した。
【0034】 定量競合的PCRによる転写解析。 mRNA解析のための細胞は、酸性グア
ニジニウムチオシアネート中に溶解させ、総RNAはフェノールクロロホルム抽
出法(チョムジンスキーおよびサッキ、1987)によって単離した。総細胞R
NAは製造業者のプロトコル(プロメガ(Promega))に従ってオリゴdTプラ
イマーを使用して逆転写し、競合的PCRによって定量した。グリセルアルデヒ
ド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(G3PDH)、IL−4およびTGF−β1
に対して特異的なプライマーおよび模擬DNAはクローンテック・ラボラトリー
ズ社(Clontech Laboratories, Inc.)(パロアルト、カリフォルニア州)から
入手した(ジーベルトおよびラリック、1992;ジーベルトおよびラリック、
1993)。cDNAアリコートを試験するために、中性DNAセグメントに隣
接するG3PDH、IL−4およびTGF−β1プライマー配列を含んでいる競
合的cDNA模擬体を連続的に希釈して添加した(ジーベルトおよびラリック、
1992;ジーベルトおよびラリック、1993)。bp(塩基対)のサイズを
模倣するために確実な生成物は、G3PDHに対しては983/600、IL−
4に対しては306/544およびTGF−β1に対しては525/390であ
った。この混合物を規定の最適条件下で増幅させ、生成物を1.5%アガロース
ゲル電気泳動法によって溶解し、臭化エチジウムを用いて染色した。サイトカイ
ン帯域は分子量標準に比較したサイズによって同定した。サイトカイン帯域に適
合する蛍光強度を有する帯域を産生した模擬DNA希釈を使用してサイトカイン
cDNAコピー数を計算した。G3PDH転写定量は逆転写効率に対する対照と
して機能した。数値はG3PDH cDNAの1000コピー当たりのサイトカ
インcDNAコピーとして報告されている。
【0035】 血清カルシウムおよび1,25−(OH)23解析。 50日後、マウスを屠殺
し、心穿刺により血液を採取し、凝塊形成後に血清を採取した。血清カルシウム
濃度は記載されている通りに正確にパーキン・エルマー(Perkin Elmer)原子吸
光分光計を使用して測定した(モハメドら、1995)。1,25−(OH)23 解析は、記載されている通りに正確に実施した(アーバーら、1996)。
【0036】 統計。 可能な場合は、報告されている数値は複数のマウスまたは実験からの
平均値である。実験毎のEAE誘発、ピーク重症度およびサイトカイン遺伝子発
現における変動性のために、一部の数値(図6)は3回の実験の内の代表的な1
回の実験からの数値として報告した。記載されているように全百分率値の統計解
析には、2項比率についての2サンプル試験を使用した(ロスナー、1986)
。同様に可能な場合は、統計解析はマッキントッシュ用の統計プログラム(STAT
VIEW STUDENT)を使用して実施した。非対2群スチューデントのt検定を実施し
(およびマン・ホイットニーのU検定を使用して確認した)、ρ<0.05の数
値は統計的有意であると見なした。
【0037】 結果 B10.PLマウスにおける性別とEAEの発生。 食じ性カルシウム含量が
高い場合、EAEの発生率は雄性については98%および雌性については96%
であった。免疫後第50日までにEAEを発生しなかった雄性および雌性は本試
験から除外した。EAEを発生したマウスについては、EAE最高重症度をEA
E開始日に対してプロットした(図1)。図1は雄性および雌性B10.PLマ
ウスにおけるEAEの発生と重症度のグラフである。雄性マウスは、雌性B10
.PLマウスより急速かつ重度にEAEを発生した。雌性マウスの34%は免疫
24日後にEAEを発生するが、他方この時点には雄性マウスの100%がEA
Eを発生する(ρ≦0.0002)。各記号は個々のマウスを表している。雌性
n=31、および雄性n=20。
【0038】 雄性における最高EAE重症度の範囲は3〜5であった。雌性における最高E
AE重症度の範囲は2〜5であった。雄性の47%は5のEAEスコアに達した
が、5のスコアに達した雌性は17%に過ぎなかった(ρ0.03)。EAE開
始日もまた、雌性(9〜38日)より雄性(9〜24日)の方が早かった。(ρ
0.0002)。雌性の34%は免疫24日後にEAEを発生した。雄性マウス
は雌性マウスよりEAEになりやすかった。
【0039】 食じ性カルシウムとEAE発生率。 EAE疾患重症度は食じ性カルシウムに
おける変化によって影響を受けなかった。だが、EAEの発生率は食じ性カルシ
ウムの量に伴って変動した。高カルシウムを含有する飼料は、100%に近いE
AE発生率値を生じさせた(図2)。
【0040】 図2は100gの飼料当たり1gのカルシウムを含有する飼料が与えられた雄
性および雌性マウスの1,25−(OH)23用量反応のグラフである。高カルシ
ウム飼料が与えられたマウスにおけるEAEの発生率は雄性については100%
および雌性については99%であった。EAEは、雌性では6ng/日の1,2
5−(OH)23最高量および雄性では100ng/日の1,25−(OH)23
低量で完全に防止された。各データポイントは最低6匹および最高32匹のマウ
スを表している。「*」は1,25−(OH)23が与えられなかったマウスと比
較して統計的有意に相違する値であることを示している(ρ<0.05)。低カ
ルシウム飼料が与えられた雄性および雌性マウスは約82〜83%のEAE発生
率を有した(図2〜4)。低カルシウム飼料が与えられた雄性(ρ0.07)お
よび雌性(ρ0.08)両方のEAE発生率は高カルシウム飼料が与えられたマ
ウスより低かった(統計的有意差なし)。低食じ性カルシウムが1,25−(O
H)23の産生を促進することは明確に証明されている(デルーカ、1983)
。高カルシウム飼料が与えられたマウスの血漿1,25−(OH)23値の範囲は
0.06〜0.18μmol/L(血清)であり、低カルシウム飼料が与えられ
たマウスの数値範囲は0.10〜0.36μmol/L(血清)であった。図3
は、100gの飼料当たり470mgのカルシウムを含有する飼料が与えられた
雄性および雌性マウスの1,25−(OH)23用量反応のグラフである。中カル
シウム含有飼料が与えられたマウスにおけるEAEの発生率は、雄性については
98%および雌性については96%であった。EAEは、雌性では200ng/
日の1,25−(OH)23最高量および雄性では400ng/日の1,25−(
OH)23最低量で完全に防止された。各データポイントは最低6匹および最高
25匹のマウスを表している。*1,25−(OH)23が与えられなかったマウ
スに対して統計的有意に相違する(ρ<0.05)。
【0041】 中食じ性カルシウムレベルは95〜99%の中間EAE発生率を生じさせた(
図3)。
【0042】 低カルシウム飼料が与えられて1,25−(OH)23を用いて治療されたマウ
スは、1,25−(OH)23を用いて治療されなかったマウスと比較してEAE
発生率における40〜45%の統計的有意な(雄性ρ<0.007および雌性ρ
<0.05)低下を示した(図4)。図4は、100gの飼料当たり20mgの
カルシウムを含有する飼料が与えられた雄性および雌性マウスの1,25−(O
H)23用量反応のグラフである。低カルシウムを含有する飼料が与えられたマ
ウスにおけるEAEの発生率は、雄性については83%および雌性については8
2%であった。EAEは、雌性では200ng/日の1,25−(OH)23最高
量および雄性では800ng/日の1,25−(OH)23最低量で完全には防止
されなかった。低用量の1,25−(OH)23は、血清カルシウムの上昇を伴わ
ずにEAEの発生率を雄性では30%(ρ≦0.007)および雌性では45%
(ρ≦0.05)へ低下させた。各データポイントは最低8匹および最高22匹
のマウスを表している。「*」は1,25−(OH)23が与えられなかったマウ
スと比較した統計的有意に相違する数値であることを示している(ρ<0.05
)。EAE発生率の40〜45%の減少は、血清中カルシウム濃度の上昇を伴わ
ずに発生した(0.0022±0.002mmol/L、図4)。
【0043】 1,25−(OH)23、血清カルシウムおよびEAEの予防。 食じ性カルシ
ウム含量が高い場合、雌性においては6ng/日の1,25−(OH)23でEA
Eを予防できたが、雄性においては100ng/日の1,25−(OH)23が必
要とされた(図2)。1,25−(OH)23がこれらの用量の場合、血清カルシ
ウム値は上昇した。中食じ性カルシウムレベルでは、EAEを予防するためには
雌性においては200ng/日および雄性においては400ng/日の1,25
−(OH)23が必要とされた(図3)。飼料中のカルシウム含量が低い場合は、
EAEは1,25−(OH)23が高用量の場合でさえ予防されなかった。これら
の用量の1,25−(OH)23はカルシウム濃度を0.0020±0.0001
から0.0032±0.0002mmol/L(カルシウム)へ統計的有意に上
昇させた(図4)。すべてのレベルの食じ性カルシウムで、持続性高カルシウム
血症には統計的有意な体重減少が結び付いていた(表1)。結局、雄性において
EAEを予防するためには雌性に比較して少なくとも4倍高い用量の1,25−
(OH)23、および高カルシウム摂取の場合には17倍高い用量の1,25−(
OH)23が必要とされた。1,25−(OH)23治療マウスについては、EA
Eの全症状(開始日、麻痺のスコア)は発生率が低下するにつれて減少した(デ
ータは示されていない)。
【0044】 1,25−(OH)23、血清カルシウムおよび免疫反応。 高カルシウム飼料
が与えられていたマウスに対する1,25−(OH)23治療は、リンパ球数の純
減少並びにIL−4およびTGF−β1の発現上昇を生じさせた(カントーナら
、1998b)。EAEを発生した対照マウスは、彼らの飼料中に含まれるカル
シウム量とは無関係にLN中に3.5〜4.1×107個の細胞を有していた(
図5)。
【0045】 図5は、EAE誘発3週間後のマウスの排出性LNから回収可能な全細胞数に
1,25−(OH)23およびカルシウムが及ぼした作用の棒グラフである。雄性
B10.PLマウスから構成される群に、100ngの1,25−(OH)23
添加したかまたは添加していない低、中、高カルシウム飼料を与え、EAEを誘
発した。実験は1群当たり6匹のマウスを用いて3回繰り返した。数値は3回の
実験から入手した数値の平均値±SEである。「*」は1,25−(OH)23
治療されなかったマウスの数値と比較して統計的有意に相違する値であることを
示している(ρ<0.05)。
【0046】 EAEを有する1,25−(OH)23治療マウスのLN中の総細胞数は低カル
シウム飼料が与えられた対照マウスと同一であったが、飼料にカルシウムを添加
すると劇的(ρ≦0.001)に減少した(図5)。細胞表面解析は、食じ性カ
ルシウムまたは1,25−(OH)23治療とは無関係に、Thy−1陽性細胞が
LNの52〜57%を構成し、CD4+細胞はLNの40〜44%、さらにCD
8+細胞はLNの18〜21%であった。G3PDH mRNA発現に1,25
−(OH)23またはカルシウム治療が及ぼす作用は見られなかったので、このた
めIL−4およびTGF−β1 mRNAレベルはLN中の細胞当たりのIL−
4およびTGF−β1レベルを反映している。飼料中のカルシウムの含量とは無
関係に、EAEを有する対照飼料が与えられたマウスのLN中ではIL−4はほ
とんど検出されなかった(図6)。
【0047】 図6は、LNにおけるIL−4およびTGF−β1転写に1,25−(OH)2
3およびカルシウムが及ぼした作用の棒グラフである。雄性B10.PLマウ
スから構成される群に、100ngの1,25−(OH)23を添加したかまたは
添加していない低、中、高カルシウム飼料を与え、EAEを誘発した。G3PD
H発現に1,25−(OH)23またはカルシウム飼料が及ぼす作用は見られなか
った。3回の実験中1回の代表的実験を提示する。各数値は6回のプールされた
マウスからの結果を示している。反応の全体の大きさは実験毎に相違したが、こ
れらは非常に再現可能な結果であった。
【0048】 1,25−(OH)23が与えられたマウスにおけるIL−4産生は、それらに
低カルシウム飼料を与えていた場合には対照と相違しなかった。飼料中のカルシ
ウム含量が増加するにつれて産生するIL−4量は増加したが、これは1,25
−(OH)23を用いて治療されたマウスからの細胞中だけで見られた(図6)。
対照飼料が与えられたマウスのLN中のTGF−β1レベルは1,25−(OH) 23が与えられたマウスにおけるレベルに比較して一様に低かった(図6)。食
じ性カルシウムはTGF−β1発現には作用を及ぼさなかった(図6)。IL−
4 mRNA発現については、LN中に最小数の細胞を有するマウス(高カルシ
ウムに加えて1,25−(OH)23で治療された)が最大数のIL−4を発現し
た。TGF−β1 mRNA発現については、1,25−(OH)23を用いて治
療された全マウスがLN中の細胞数とは無関係に高レベルのTGF−β1を発現
した。
【0049】 考察 食じ性カルシウムおよび1,25−(OH)23の作用はマウスにおけるEAE
の予防と決定的に関連している。マウスに高カルシウム(未精製飼料で所見され
るものに近い)を含有する飼料を与えると、適切な用量の1,25−(OH)23 はEAEを予防することにおいて100%有効である。これとは対照的に、飼料
からカルシウムを除去すると、1,25−(OH)23はEAEの発生率を50%
しか低下させなかった。中間レベルのカルシウムを与えると、1,25−(OH) 23の有効性は低カルシウム飼料と高カルシウム飼料との中間である。これらの
結果は、自己免疫疾患の予防および治療における1,25−(OH)23の作用に
カルシウムが関係していることを強く主張している(ホールダーおよびスワンボ
ルク、1982;パウエルら、1990)。
【0050】 低カルシウム飼料が与えられたマウスにおいて、1,25−(OH)23の用量
が顕性高カルシウム血症を引き起こすにもかかわらず、EAEの発生率の小さな
減少しか示さないかまたは全く減少を示さないことは興味深い。従って、カルシ
ウムの食じ性起源が欠如している場合、血清中カルシウムの1,25−(OH)2
3媒介性増加はEAEのそれ以上の抑制に対して無効である。他方、高カルシ
ウム血症を惹起しないが、それでもEAEの発生率を減少させる1,25−(O
H)23の用量がある。総合すると、我々の試験結果は1,25−(OH)23
EAEを抑制するためのカルシウム依存性機序およびカルシウム非依存性機序の
両方によって機能する可能性があることを主張している。
【0051】 食じ性カルシウムだけを操作してもEAEに対する免疫反応に影響を及ぼさな
かった。EAEを有するマウスのLN中の総細胞数は、1,25−(OH)23
療マウスにおいて与えられた食じ性カルシウムの量と反比例していた。同様に、
胸腺萎縮が1,25−(OH)23誘発性高カルシウム血症の結果として発生した
(モハメドら、1996)。LN中の細胞数減少は、1,25−(OH)23誘発
性の細胞拡張減少または細胞死の増加が原因である可能性がある。与えられたカ
ルシウムの量に対応して、IL−4は増加したが、TGF−β1は増加しなかっ
た。食じ性カルシウムを添加しなかった場合、1,25−(OH)23はIL−4
拡張に作用を及ぼさなかった。1,25−(OH)23およびカルシウムは、実際
的にIL−4を産生しない細胞の鑑別および/または発現を選択的に阻害する可
能性がある。その結果はIL−4発現の増加であると思われる。このため、IL
−4発現は変化しなかったが、その代わりにIL−4産生細胞の比率が上昇した
ことが考えられる。これとは逆に、TGF−β1は食じ性カルシウムとは無関係
に1,25−(OH)23に反応して増加した。この所見は、TGF−β1遺伝子
発現が1,25−(OH)23によって直接に調節される(カントーナら、199
8b)ということを示唆した我々の以前の研究と一致している。カルシウムは重
要な細胞内メッセンジャーであるが、食じ性カルシウムが細胞内カルシウムにど
のように影響を及ぼすかについては不明である。免疫系調節剤としての1,25
−(OH)23とカルシウムとの関係を理解するためにはより詳細な研究が必要と
される。
【0052】 我々は、低食じ性カルシウムがEAEの発生率を減少させるが、同時にEAE
を予防することにおける1,25−(OH)23の有効性を低食じ性カルシウムは
減少させることに注目した。これらの実験で使用した動物はビタミンD欠乏性で
はないので、従ってビタミンDおよび25−ヒドロキシビタミンDの貯蔵を含有
している。低食じ性カルシウムが1,25−(OH)23の産生を顕著に刺激する
ことはよく知られている(デルーカ、1983)。この内因性ホルモンは、EA
Eの発生率を低下させることにおいて重要な役割を果たす可能性がある。他方で
は、たとえ大量の1,25−(OH)23であってもこれらのマウスにおいてはE
AEを完全には予防できないことは明白である。このため、低食じ性カルシウム
は複数の役割を果たすはずである。
【0053】
【表1】
【0054】参考文献 アーバー,N.C.、ロス,T.K.、ツィアオールド,C.、プラール,J
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【図面の簡単な説明】
【図1】 雄性および雌性B10.PLマウスにおけるEAEの発生率および重症度のグ
ラフである。
【図2】 100gの飼料当たり1gのカルシウムを含有する飼料が与えられた雄性およ
び雌性マウスの1,25−(OH)23用量反応のグラフである。
【図3】 100gの飼料当たり470mgのカルシウムを含有する飼料が与えられた雄
性および雌性マウスの1,25−(OH)23用量反応のグラフである。
【図4】 100gの飼料当たり20mgのカルシウムを含有する飼料が与えられた雄性
および雌性マウスの1,25−(OH)23用量反応のグラフである。
【図5】 EAE誘発3週間後のマウスの排出性LNから回収可能な総細胞数に1,25
−(OH)23およびカルシウムが及ぼした作用の棒グラフである。
【図6】 LNにおけるIL−4およびTGF−β1転写に1,25−(OH)23および
カルシウムが及ぼした作用の棒グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 33/42 A61K 33/42 A61P 25/00 A61P 25/00 43/00 121 43/00 121 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA ,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 カントーナ, マルゲリタ テイ. アメリカ合衆国 16803 ペンシルベニア ステート カレツジ フランクリン ス トリート 622 (72)発明者 フンパル−ウインター, ジーン アメリカ合衆国 53995 ウイスコンシン ポイネツト カントリー ロード シー エス ダブリュ7810 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 DA15 DA16 HA04 HA19 MA02 MA04 MA52 NA05 NA14 ZA02 ZC75

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多発性硬化症の症状を減少させるために有効である量の、カ
    ルシウムサプリメントおよびビタミンD化合物を投与するステップを備える多発
    性硬化症患者を治療する方法であって、カルシウムの量がビタミンD化合物の投
    与の作用を増強するために有効であることを特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】 前記カルシウムサプリメントの量が患者1人当たり1日当た
    り0.5〜2gであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記カルシウムの量が少なくとも1gであることを特徴とす
    る請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記カルシウムおよびビタミンD化合物の投与が同時である
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ビタミンD化合物が1α,25−ジヒドロキシビタミン
    3(1,25−(OH)23)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシビタミン
    2(19−ノル−1,25−(OH)23)、24−ホモ−22−デヒドロ−2
    2E−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(24−ホモ−22−デヒドロ−
    22E−1,25−(OH)23)、1,25−ジヒドロキシ−24(E)−デヒ
    ドロ−24−ホモ−ビタミンD3(1,25−(OH)2−24−ホモ−D3)、1
    9−ノル−1,25−ジヒドロキシ−21−エピ−ビタミンD3(19−ノル−
    1,25−(OH)2−21−エピ−D3)、1αヒドロキシビタミンD3および1
    αヒドロキシビタミンD2からなる群から選択されることを特徴とする請求項1
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記ビタミンD化合物が1,25−(OH)23であることを
    特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ビタミンD化合物が下記の式を有することを特徴とする
    請求項1に記載の方法、 【化1】 [式中、X1およびX2は各々水素およびアシルからなる群から選択され;Y1
    よびY2はHであってよく、または炭素数1〜4のO−アリール、O−アルキル
    、アリール、アルキルであってよく、あるいはY1およびY2は一緒になって 【化2】 〔式中B1およびB2は、H、炭素数1〜4のアルキルおよびアリールからなる群
    から選択でき、およびβまたはα構造を有していてよい〕で示される構造を有す
    るアルケンを形成し得る;Z1=Z2=HであるかまたはZ1およびZ2は一緒にな
    って=CH2であり;Rはアルキル基、ヒドロキシアルキル基もしくはフルオロ
    アルキル基であるか、またはRは下記の側鎖: 【化3】 〔式中、(a)はSまたはR構造であり、R1は水素、ヒドロキシまたはO−ア
    シルを表し、R2およびR3は各々アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロ
    アルキルからなる群から選択されるか、またはR2およびR3は一緒になってmが
    2〜5の値を有する整数である−(CH2)m−基を表しており、R4は水素、ヒド
    ロキシ、フッ素、O−アシル、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロア
    ルキルからなる群から選択され、このときR5がヒドロキシルまたはフルオロの
    場合はR4は水素またはアルキルでなければならず、R5は水素、ヒドロキシ、フ
    ッ素、アルキル、ヒドロキシアルキルおよびフルオロアルキルからなる群から選
    択されるか、またはR4およびR5は一緒になって二重結合酸素を表し、R6およ
    びR7は一緒になって炭素−炭素二重結合を形成し、R8はHまたはCH3であっ
    てよく、nは1〜5の値を有する整数であり、側鎖における第20、22または
    23位のいずれか1つの炭素はO、SまたはN原子に置換されてもよい〕 を示しうる]。
  8. 【請求項8】 前記カルシウムが炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、クエン
    酸カルシウムおよびリン酸カルシウムからなる群から選択される形態であること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記患者が女性であることを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 前記カルシウムが炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、クエ
    ン酸カルシウムおよびリン酸カルシウムからなる群から選択される形態であるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記カルシウムおよびビタミンD化合物の投与が同時であ
    ることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記カルシウムサプリメントの量が患者1人当たり1日当
    たり0.5〜2gであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記カルシウムの量が少なくとも1gであることを特徴と
    する請求項7に記載の方法。
  14. 【請求項14】 所定量のカルシウムおよびビタミンD化合物を含有してな
    る薬学的組成物であって、該カルシウムの量が多発性硬化症の症状を減少させる
    ためにビタミンD化合物の有効性を最大化することを特徴とする薬学的組成物。
  15. 【請求項15】 前記ビタミンD化合物が0.5μg〜10μgで、前記カ
    ルシウムが0.5〜2gであることを特徴とする請求項14に記載の薬学的組成
    物。
  16. 【請求項16】 前記ビタミンD化合物が1,25−(OH)23であること
    を特徴とする請求項14に記載の薬学的組成物。
  17. 【請求項17】 前記ビタミンD化合物が19ノル1,25ジヒドロキシビ
    タミンD2であることを特徴とする請求項14に記載の薬学的組成物。
  18. 【請求項18】 前記ビタミンD化合物が1αジヒドロキシビタミンD3
    あることを特徴とする請求項14に記載の薬学的組成物。
  19. 【請求項19】 前記ビタミンD化合物が1αジヒドロキシビタミンD2
    あることを特徴とする請求項14に記載の薬学的組成物。
  20. 【請求項20】 前記ビタミンD化合物が1α,25−ジヒドロキシビタミ
    ンD3(1,25−(OH)23)、19−ノル−1,25−ジヒドロキシビタミ
    ンD2(19−ノル−1,25−(OH)23)、24−ホモ−22−デヒドロ−
    22E−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(24−ホモ−22−デヒドロ
    −22E−1,25−(OH)23)、1,25−ジヒドロキシ−24(E)−デ
    ヒドロ−24−ホモ−ビタミンD3(1,25−(OH)2−24−ホモ−D3)、
    19−ノル−1,25−ジヒドロキシ−21−エピ−ビタミンD3(19−ノル
    −1,25−(OH)2−21−エピ−D3)、1αヒドロキシビタミンD3および
    1αヒドロキシビタミンD2からなる群から選択されることを特徴とする請求項
    14に記載の薬学的組成物。
  21. 【請求項21】 前記カルシウムが炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、クエ
    ン酸カルシウムおよびリン酸カルシウムからなる群から選択される形態であるこ
    とを特徴とする請求項14に記載の薬学的組成物。
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