JP2003503539A - 湿潤粘着性接着剤、物品、および方法 - Google Patents

湿潤粘着性接着剤、物品、および方法

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Abstract

(57)【要約】 湿潤粘着性感圧接着剤が提供される。この湿潤粘着性感圧接着剤は、ホモ重合すると約10℃未満のTgを有する、少なくとも1種の共重合されたモノエチレン性不飽和(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、少なくとも1種の共重合された親水性酸性モノマーと、少なくとも2種の共重合されたアルキレンオキシドを含む少なくとも1種の非反応性コポリマーとを含み、前記アルキレンオキシドのうち少なくとも1種が親水性であり、かつ少なくとも1種が疎水性である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、感圧接着剤、より詳細には湿った表面(例えば、皮膚または同様の
デリケートな表面)に接着するのに有用な結合を生じるポリ(アルキレンオキシ
ド)コポリマーを含む感圧接着剤に関する。
【0002】 発明の背景 感圧接着剤(PSA)物品は、皮膚に接着する必要のある様々な用途(例えば
、医療用テープ、創傷用包帯および外科用包帯、アスレチックテープ、サージカ
ルドレープ、または医療機器(例えば、センサー、電極、人工瘻取付具など)の
接着に用いられるテープもしくはタブ)に用いられている。これらの接着性物品
の多くに関連する問題は、濡れた皮膚ならびに乾いた皮膚に対して十分に高い接
着性を生じるという目標とのバランスを取る必要があることである。従って、湿
った表面または濡れた表面、特に皮膚に接着する感圧接着剤は、「湿潤粘着性」
接着剤と呼ばれる。
【0003】 濡れた皮膚に貼り付けるための感圧接着性物品を提供する当該分野での1つの
アプローチは、パターンコートされた接着剤を使用することであった。支持体(
バッキング)上に不連続的な接着剤被覆を形成すると、皮膚は、少なくとも接着
剤で被覆されていない支持体の部分で呼吸することができる。このアプローチは
、米国特許第4,595,001号(Potterら)および同第5,613,
942号(Lucastら)ならびにEP353972(Takemotoら)
およびEP91800(Potterら)に開示されている。これらの特許文書
は、一般的に、様々な支持体上への不連続的な接着剤被覆を教示している。
【0004】 (メタ)アクリレート感圧接着剤は、多くの用途に魅力的な材料である。(メ
タ)アクリレートは、光学的に透明であること、酸化耐性があることと、もとも
と粘着性があることが知られている。もともと粘着性のある(メタ)アクリレー
ト感圧接着剤(すなわち、粘着付与樹脂などの添加剤を必要としない材料)は、
一般的に、非第三級アルコールのアクリル酸エステルモノマーを主成分として配
合される。このようなモノマーの例として、n−ブチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート
、イソデシルアクリレート、およびドデシルアクリレートが挙げられる。これら
の(メタ)アクリレートモノマーを重合すると、これらのホモポリマーは、約1
0℃未満のガラス転移温度(Tg)を有する。この低いTgは、室温で粘着性を
示す(メタ)アクリレート材料に必要な性質である。このような(メタ)アクリ
レートポリマーは本質的に疎水性であり、変性しなければ、一般的に湿潤粘着性
接着剤として不適切である。
【0005】 (メタ)アクリレートポリマーの親水性を増大させる手段は、(メタ)アクリ
レートモノマーを親水性酸性コモノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、β
−カルボキシエチルアクリレート、イタコン酸、スルホエチルアクリレートなど
と共重合することである。これらの親水性酸性コモノマーを少量(例えば、約1
重量%〜約15重量%)で添加すると、PSAの内部強度および凝集力を高める
こともできる。しかしながら、この増大したポリマー補強により、親水性酸性コ
モノマー含有(メタ)アクリレートコポリマーの粘着性が弱まることもある。
【0006】 より高い酸性コモノマー濃度では、(メタ)アクリレートコポリマーは粘着性
を劇的に失い、高い親水性を示す場合がある。水にさらすと、その水分により、
これらの極めて酸性の低粘着性組成物は、多くの医療用途で用いられる湿潤粘着
性接着剤として適した粘着性材料に変わる。しかしながら、水が蒸発すると、こ
れらの接着剤は感圧粘着性を失う。従って、これは、ある用途では適切な湿潤粘
着性粘着力をもたらすが、他の用途において、好ましくは同じ物品の乾接着性の
初期粘着力と同じような、良好な湿潤粘着性の初期粘着力を有する物品がまだ必
要とされる。
【0007】 発明の概要 簡単に述べると、本発明の一態様では湿潤粘着性感圧接着剤が提供される。こ
の感圧接着剤は、 (a)ホモ重合すると約10℃未満のTgを有する、少なくとも1種の共重合さ
れたモノエチレン性不飽和(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、 (b)少なくとも1種の共重合された親水性酸性モノマーと、 (c)少なくとも2種の共重合されたアルキレンオキシドを含み、そのアルキレ
ンオキシドのうち少なくとも1種が親水性(例えば、エチレンオキシド)であり
、かつ少なくとも1種が疎水性(例えば、プロピレンオキシド)である、少なく
とも1種の非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーとを含む。
【0008】 別の態様は、支持体(バッキング)と前記の湿潤粘着性感圧接着剤とを備える
物品である。本発明の接着剤は、湿った表面に、好ましくはかつ有利なことには
濡れた皮膚に接着する。この接着剤のガラス転移温度は少なくとも約10℃であ
ることが好ましい。ホモポリマーおよび接着剤のガラス転移温度は、一般的に±
5℃の精度であり、示差走査熱分析により測定される。
【0009】 さらに別の態様は、湿潤粘着性感圧接着剤を作製する方法である。この方法は
、重合を引き起こすのに有効な条件下で、ホモ重合すると約10℃未満のTgを
有する、少なくとも1種のモノエチレン性不飽和(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマーと、少なくとも1種の親水性酸性モノマーと、少なくとも2種の共重合さ
れたアルキレンオキシドを含み、そのアルキレンオキシドのうち少なくとも1種
が親水性であり、かつ少なくとも1種が疎水性である少なくとも1種の非反応性
ポリ(アルキレンオキシド)コポリマー合することを含む。
【0010】 接着性物品を使用する方法も提供される。この方法は、支持体と、その支持体
上に配置された湿潤粘着性感圧接着剤の層とを備える接着性物品を提供すること
と、前記接着性物品を皮膚に接着させることを含む。この方法で、前記湿潤粘着
性感圧接着剤は、ホモ重合すると約10℃未満のTgを有する、少なくとも1種
の共重合されたモノエチレン性不飽和(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、
少なくとも1種の共重合された親水性酸性モノマーと、少なくとも2種の共重合
されたアルキレンオキシドを含み、そのアルキレンオキシドのうち少なくとも1
種が親水性であり、かつ少なくとも1種が疎水性である少なくとも1種の非反応
性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーとを含む。
【0011】 本願明細書で使用する用語を説明する:
【0012】 「感圧接着剤」または「PSA」は、強力な粘着性を示し、軽く力(例えば、
指圧)を加えただけで様々な被着体によく接着する粘弾性材料を意味する。感圧
接着剤の許容される量的な説明は、ダルキスト(Dahlquist)基準によ
りなされており、これは、約4.0×105パスカル未満の貯蔵弾性率(G’)
(室温で測定)を有する材料が感圧接着性を有することを示している。
【0013】 「湿潤粘着性接着剤」は、少なくとも湿った表面に、好ましくは湿った表面と
乾燥した表面に、特に皮膚に接着されると感圧接着性を示す材料を意味する。
【0014】 「(メタ)アクリレートモノマー」は、非第三級アルコールのアクリル酸エス
テルまたはメタクリル酸エステルである。アルコールは、約4〜14個の炭素原
子を有することが好ましい。
【0015】 「親水性酸性モノマー」は、カルボン酸、スルホン酸、またはホスホン酸官能
基を有し、(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能な水溶性のエチレン性不
飽和遊離基反応性モノマーである。
【0016】 「親水性アルキレンオキシド」は、重合して、室温(25℃)の水に10重量
%で溶けるオリゴマーまたはホモポリマーになるモノマーである。
【0017】 「疎水性アルキレンオキシド」は、重合して、室温(25℃)の水に10重量
%で溶けないオリゴマーまたはホモポリマーになるモノマーである。
【0018】 「コポリマー」は、2種類以上の重合可能なモノマーからなる任意の長さのポ
リマー(オリゴマーを含む)を含み、従って、ターポリマー、テトラポリマーな
どを含み、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、または交互コポリマーを
含んでもよい。
【0019】 「非反応性」は、コモノマーもしくは官能基と反応するか、またはこれらのモ
ノマーの重合を著しく阻害する可能性のある遊離基反応性エチレン性不飽和基を
含まない成分を意味する。
【0020】 好ましい態様の説明 一般的に、本発明の湿潤粘着性感圧接着剤は、ホモ重合すると約10℃未満の
Tgを有する、少なくとも1種の共重合されたモノエチレン性不飽和(メタ)ア
クリル酸エステルモノマーと、少なくとも1種の共重合された親水性酸性モノマ
ーとを含むコポリマーを包含する。このコポリマーと、少なくとも2種の共重合
されたアルキレンオキシドモノマーを含み、そのアルキレンオキシドのうち少な
くとも1種が親水性であり、かつ少なくとも1種が疎水性である少なくとも1種
の非反応性コポリマーが混合される。感圧接着剤は濡れた皮膚に接着することが
好ましい。
【0021】 非反応性ポリ(アルキレンオキシド)は、過去に、湿潤粘着性感圧接着剤に用
いられている。例えば、米国特許第5,733,570号(Chenら)は、ポ
リ(エチレンオキシド)(PEO)およびポリ(プロピレンオキシド)(PPO
)のオリゴマーまたはポリマーの使用を教示している。しかしながら、PPOは
疎水性であり、比較例2で証明されるように本発明の用途には適していない。低
分子量(約1000未満)のPEOは、その低い分子量と高い水溶性のために接
着剤配合物から流出する。高分子量(約1000を超える、特に約3000〜1
2000の好ましい範囲の)のPEOポリマーは結晶材料であり、本発明の接着
剤組成物から相分離する。
【0022】 湿潤粘着性接着剤組成物における各コモノマーの比は、性能が最適になるよう
に選択することができる。例えば、高濃度の酸性コモノマーは、湿潤粘着性接着
剤組成物の全体のTgと剛性を大きくすることができる。しかしながら、この増
大したTg(および弾性率)は、高濃度のポリ(アルキレンオキシド)コポリマ
ーを必要とする場合がある。望ましい最終用途に応じて、高濃度または低濃度の
ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーが有益であるかもしれない。例えば、高
い凝集力が望ましい場合、一般的に低濃度のポリ(アルキレンオキシド)コポリ
マーが使用される。
【0023】 本発明はまた、接着剤の連続層または不連続層が配置された支持体基材を備え
る物品を提供する。このような物品は、好ましくは少なくとも約20g/2.5
cm(0.8ニュートン/デシメートル(N/dm))、より好ましくは少なく
とも約40g/2.5cm(1.6N/dm)の濡れた皮膚に対する初期粘着力
を有する。乾いた皮膚に対する初期粘着力は、好ましくは少なくとも約20g/
2.5cm(0.8N/dm)、より好ましくは少なくとも約40g/2.5c
m(1.6N/dm)である。この接着性物品(すなわち、接着剤の連続層また
は不連続層が配置された基材)は、乾いた皮膚に対する初期粘着力の好ましくは
少なくとも約65%、より好ましくは少なくとも約75%、最も好ましくは少な
くとも約100%の濡れた皮膚に対する初期粘着力を有する。実施例の項に記載
する試験プロトコールを用いて、濡れた皮膚に対する粘着力と乾いた皮膚に対す
る粘着力とを比較することができる。ここで、濡れた皮膚は、その上に目で観察
可能な水を有する。
【0024】 インヘレント粘度(IV)は、分子量の1つの尺度である。IVが高ければ高
いほど、分子量は大きくなる。IV、従って分子量は、当該分野で周知の連鎖移
動剤を用いることにより調節することができる。本発明の用途に好ましいIV範
囲は約0.3〜約1.2であり、より好ましくは約0.5〜約1.0である。
【0025】 (メタ)アクリレートモノマー 本発明の湿潤粘着性接着剤は、アルキル基が少なくとも約4個の炭素原子(平
均)を有する、少なくとも1つの共重合されるモノエチレン性不飽和(メタ)ア
クリル酸エステル(すなわち、アルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレ
ート)を含む。もう一つ述べると、これらの(メタ)アクリレートモノマーは、
非第三級アルキルアルコールの(メタ)アクリル酸エステルであり、このアルキ
ル基は、好ましくは約4〜約14個の、より好ましくは約4〜約8個の炭素原子
(平均)を含む。このアルキル基は任意にヘテロ原子を含んでもよく、直鎖でも
分枝鎖でもよい。これらのモノマーをホモ重合すると、一般的に、約10℃未満
のガラス転移温度を有する、もともと粘着性のポリマーが生じる。好ましい(メ
タ)アクリレートモノマーは、次の一般式(I)を有する。
【化2】 式中、R1はHまたはCH3であり、後者は(メタ)アクリレートモノマーがメタ
アクリレートモノマーである場合と一致し、R2は、直鎖または分枝鎖の炭化水
素基から広範に選択され、任意に1個以上のヘテロ原子を含む。炭化水素基に含
まれる炭素原子の数は、好ましくは約4〜約14であり、より好ましくは約4〜
約8である。
【0026】 本発明に有用な適切な(メタ)アクリレートモノマーの例として、n−ブチル
アクリレート、デシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ヘキシ
ルアクリレート、イソアミルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソノニ
ルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メチ
ルブチルアクリレート、4−メチル−2−ペンチルアクリレート、エトキシエト
キシエチルアクリレートなどが挙げられるが、これらに限定されない。所望であ
れば、これらのモノマーの様々な組み合わせを使用することができる。n−ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート
、ラウリルアクリレート、およびその混合物が特に好ましい。
【0027】 本発明の共重合可能な混合物は、共重合可能なモノマーの総重量に基づいて、
好ましくは少なくとも約30重量%(wt%)、より好ましくは少なくとも約4
0重量%、および最も好ましくは少なくとも約50重量%の(メタ)アクリレー
トモノマーを含む。本発明の共重合可能な混合物は、共重合可能なモノマーの総
重量に基づいて、好ましくは約80重量%以下の、より好ましくは約75重量%
以下の、最も好ましくは約70重量%以下の(メタ)アクリレートモノマーを含
む。
【0028】 親水性酸性モノマー 有用な共重合された親水性酸性モノマーとして、エチレン性不飽和カルボン酸
、エチレン性不飽和スルホン酸、エチレン性不飽和ホスホン酸、およびその混合
物から選択されるものが挙げられるが、これに限定されない。このような化合物
の例として、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸、
シトラコン酸、マレイン酸、β−カルボキシエチルアクリレート、2−スルホエ
チルメタクリレート、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸などが挙げられるが、これらに限定されな
い。所望であれば、これらのモノマーの様々な組み合わせを使用することができ
る。それらの入手可能性と有効性のため、(メタ)アクリレート感圧接着剤の補
強のために特に好ましい親水性酸性モノマーは、エチレン性不飽和カルボン酸、
最も好ましくはアクリル酸である。
【0029】 本発明の共重合可能な混合物は、共重合可能なモノマーの総重量に基づいて、
好ましくは少なくとも約5重量%、より好ましくは少なくとも約10重量%、最
も好ましくは少なくとも約15重量%の親水性酸性(メタ)アクリレートモノマ
ーを含む。本発明の共重合可能な混合物は、共重合可能なモノマーの総重量に基
づいて、好ましくは約35重量%以下の、より好ましくは約30重量%以下の、
最も好ましくは約28重量%以下の親水性酸性モノマーを含む。
【0030】 任意のモノマー (メタ)アクリレートモノマーおよび親水性酸性モノマーと共重合可能な少量
のモノマー、たとえば(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル、およびN−ビ
ニルラクタムを使用することができる。例として、N−アルキル化(メタ)アク
リルアミド、例えば、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、
N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジ
メチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチル
メタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミ
ド、N−オクチルアクリルアミド、4−(N,N−ジメチルアミド)ブチルアク
リレート;N−ビニルラクタム、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカ
プロラクタム;およびN−ビニルホルムアミドが挙げられるが、これらに限定さ
れない。所望であれば、これらのモノマーの様々な組み合わせを使用することが
できる。一般的に、接着剤の性能が損なわれないように、共重合可能なモノマー
の総重量の約5重量%以下を使用する。
【0031】 非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマー 1種以上のポリ(アルキレンオキシド)コポリマーを、反応性モノマー(例え
ば、(メタ)アクリレートモノマーおよび親水性酸性モノマー)と、または反応
性モノマーから形成されたコポリマーと組み合わせることができる。このポリ(
アルキレンオキシド)コポリマーは、湿潤粘着性接着剤において使用するために
、共重合されたモノマーの感圧接着特性を改善し、共重合されるモノマーと適合
し、不揮発性であるように選択された。一般的に、接着剤組成物からのポリ(ア
ルキレンオキシド)コポリマーの著しい流動または流出は望ましくなく、湿潤粘
着性の接着性を損なう可能性がある。
【0032】 本願明細書で使用した場合、適合成分は、モノマーの重合を妨げず、湿潤粘着
性接着剤組成物から相分離しない成分である。「相分離」または「相分離する」
は、目に見える結晶化または液体領域が、接着剤溶液またはバルク接着剤に現わ
れないことを意味する。湿潤粘着性接着剤組成物から、またはその全体にわたっ
てポリ(アルキレンオキシド)コポリマーがいくらか流出こと、例えば、組成物
の平衡または温度の影響によるわずかな分離は許容されるが、ポリ(アルキレン
オキシド)コポリマーは、共重合されたアクリレートモノマーとポリ(アルキレ
ンオキシド)コポリマーが相分離する程度まで流出しない。
【0033】 本願明細書で使用した場合、不揮発性成分は、重合反応条件下で存在し、かつ
安定なままである。また、接着性を維持するために、ポリ(アルキレンオキシド
)コポリマーは存在したままであり、接着剤組成物から著しく蒸発しない。「不
揮発性成分」は、本発明の湿潤粘着性接着剤組成物に存在する場合、約3重量%
以上のVOC(揮発性有機物含量)を生じない成分を意味する。VOCは、AS
TM D 5403−93と同じように、強制通風オーブン内で被覆組成物を1
00℃±5℃に1時間暴露することにより測定することができる。感圧接着剤組
成物から任意の成分の約3重量%以上が失われなければ、この成分は「不揮発性
」とみなされる。
【0034】 さらに、ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、反応を妨げないか、また
はメタ(アクリレート)モノマーおよび親水性酸性モノマーから形成されるコポ
リマーの重合を妨げないように非反応性である。しかしながら、ポリ(アルキレ
ンオキシド)コポリマーを、反応性モノマーの重合中に添加する場合、連鎖移動
のために、感圧接着剤に結合する少量の(一般的に、約1重量%未満の)ポリ(
アルキレンオキシド)コポリマーがある可能性がある。これは有意な量ではない
ので、ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは「非反応性」とみなされる。
【0035】 ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、少なくとも2種の共重合されたア
ルキレンオキシドモノマーを含み、その際、アルキレンオキシドのうち少なくと
も1種が親水性であり、少なくとも1種が疎水性である。好ましいコポリマーは
、エチレンオキシドとプロピレンオキシドから形成される。ポリ(アルキレンオ
キシド)コポリマーは、ランダムコポリマー、交互コポリマー、またはブロック
コポリマーでもよい。ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、疎水性部分と
親水性部分を含むブロックコポリマーであることが好ましい。
【0036】 親水性ポリ(アルキレンオキシド)は、一般的に、疎水性ポリ(アルキレンオ
キシド)より高い融点を有する。従って、任意のポリ(アルキレンオキシド)コ
ポリマーを調製するために用いられる各モノマーの量は、所望のコポリマー融点
を生じるように釣り合わされる。本発明の好ましい態様の場合、ポリ(アルキレ
ンオキシド)コポリマーの融点は約50℃以下である。コポリマーの融点は約2
5℃以下であることがより好ましい。このような好ましい低融点態様は、感圧接
着剤組成物から相分離する可能性が小さい。
【0037】 特に有用なポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、約1000〜約15,
000、好ましくは約3,000〜約12,000の重量平均分子量を有する。
【0038】 好ましいポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、かなりの程度の水溶解度
、好ましくは水100部あたり少なくとも約10部を有し、好ましくは約3〜約
15、より好ましくは約5〜約12のHLB(親水性親油性バランス)値を有す
る界面活性剤の特徴を示す。有用なポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
約90:10〜約10:90、より好ましくは約80:20〜約30:70の親
水性モノマー(例えば、エチレンオキシド)と疎水性モノマー(例えば、プロピ
レンオキシド)の比を有する。
【0039】 ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーを作製するために使用することができ
るモノマーとして、親水性成分としてエチレンオキシドおよび関連グリコール、
疎水性成分としてプロピレンオキシド、ブチレンオキシド、トリメチレンオキシ
ド、テトラメチレンオキシドなど、および関連グリコールが挙げられる。ポリ(
アルキレンオキシド)コポリマーの末端が、低級アルキル基、アミノ基、水酸基
、カルボン酸基、芳香族基、または他の非反応性基であってもよい。
【0040】 有用なポリ(アルキレンオキシド)コポリマーの例として、BASF,Mt.
Olive,NJから市販されている商品名TETRONICTM(親水性エンド
ブロックを有する、プロピレンオキシドとエチレンオキシドをエチレンジアミン
に連続的に付加することにより得られた四官能性ブロックコポリマー)およびT
ETRONICTMR(疎水性エンドブロックを有する、プロピレンオキシドとエ
チレンオキシドをエチレンジアミンに連続的に付加することにより得られた四官
能性ブロックコポリマー);BASFから市販されているPLURONICTM
ポリ(エチレンオキシド)エンドブロックとポリ(プロピレンオキシド)ミッド
ブロックを有するトリブロックコポリマー)およびPLURONICTMR(ポリ
(プロピレンオキシド)エンドブロックとポリ(エチレンオキシド)ミッドブロ
ックを有するトリブロックコポリマー)コポリマー;Union Carbid
e,Danbury,CNから市販されているUCONTM Fluids(エチ
レンオキシドとプロピレンオキシドからなるランダムコポリマー);ならびにH
untsman Chemical Corporation,Houston
,TXから市販されているJEFFAMINETMポリ(アルキレンオキシド)コ
ポリマーで入手可能なポリ(アルキレンオキシド)コポリマーが挙げられるが、
これらに限定されない。ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーの様々な組み合
わせを、本発明の湿潤粘着性接着剤に使用することができる。
【0041】 好ましくは、ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、接着剤組成物(例え
ば、共重合された(メタ)アクリレート/親水性酸性コモノマーおよびポリ(ア
ルキレンオキシド)コポリマー)の総重量に基づいて少なくとも約9重量%(w
t%)の量で使用することができる。ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーを
、より好ましくは少なくとも約13重量%、最も好ましくは少なくとも約20重
量%の量で使用する。ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、約30重量%
以下の量で使用できることが好ましい。必要とされるポリ(アルキレンオキシド
)コポリマーの量は、重合可能な混合物で使用される(メタ)アクリレートコモ
ノマーおよび親水性酸性コモノマーの種類および比と、接着剤組成物に使用され
るポリ(アルキレンオキシド)コポリマーの種類および分子量によって決まる。
【0042】 架橋剤 例えば、本発明の接着剤の剪断強さまたは凝集力を改良し、弾性率および接着
前の粘着性を制御するために、接着剤に存在するコポリマーを架橋することがで
きる。架橋剤は、反応性モノマーと共重合されるものが好ましい。架橋剤は、化
学的架橋(例えば、共有結合)を生じるものでもよい。あるいは、架橋剤は、例
えば、相分離または酸塩基相互作用による補強ドメインの形成から生じる、物理
的架橋を生じるものでもよい。適切な架橋剤は、米国特許第4,379,201
号(Heilman)、同第4,737,559号(Kellen)、同第5,
506,279号(Babuら)、および同第4,554,324号(Husm
an)に開示される。本発明の接着剤に存在するコポリマーを作製するために、
様々な架橋剤の組み合わせを使用することができる。しかしながら、このような
架橋剤は任意であることが理解されるべきである。
【0043】 適切な架橋剤として、例えば、多官能性アジリジンなどの熱架橋剤が挙げられ
る。他の架橋剤として、米国特許第4,329,384号(Vesley)およ
び同第4,330,590号(Vesley)に記載される1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレートおよびトリメチロールプロパントリアクリレート、ならび
に置換トリアジン、ならびに発色団置換ハロ−s−トリアジンが挙げられる。
【0044】 別のクラスの適切な架橋剤は、米国特許第4,737,559号(Kelle
n)に開示されるような、o−芳香族水酸基がない共重合可能なモノエチレン性
不飽和芳香族ケトンモノマーである。さらに別のクラスの適切な架橋剤は、PC
T国際公開WO97/07161(3M Companyへ譲渡)および米国特
許第5,407,971号(Everaertsら)に記載される、放射線によ
り活性化される多官能性架橋剤である。米国特許第4,181,752号(Ma
rtensら)に開示されるような、水素を除去したカルボニル(例えば、アン
トラキノン、ベンゾフェノン、およびその誘導体)も適している。
【0045】 他の適切な架橋剤として、架橋反応を行うために遊離基に依存している化学架
橋剤が挙げられる。例えば、ペルオキシドなどの試薬が遊離基前駆体として働く
。これらの前駆体は、十分に加熱されると、ポリマー鎖の架橋反応を引き起こす
遊離基を生じる。
【0046】 熱架橋剤または感光性架橋剤の他に、例えば、γ線または電子ビーム放射線な
どの高エネルギー電磁放射線を用いて架橋することができる。
【0047】 物理架橋剤を使用してもよい。一態様では、物理架橋剤は、高Tgマクロマー
、例えばビニル官能基を含み、ポリスチレンとポリメチルメタクリレートをベー
スとするものである。このような末端がビニル基である高分子架橋モノマーは、
時として、高分子モノマー(すなわち「マクロマー」)と呼ばれる。このような
モノマーは周知であり、米国特許第3,786,116号(Milkovich
ら)および同第3,842,059号(Milkovichら)、ならびにY.
Yamashitaら,Polymer Journal14,255−26
0(1982)およびK.Itoら,Macromolecules13,2
16−221(1980)に開示される方法により調製することができる。
【0048】 架橋剤を使用する場合、有効量で用いられる。ここで、有効量とは、感圧接着
剤の架橋を引き起こし、十分な凝集力をもたらして、目的の被着体への望ましい
最終接着性を生じるのに十分な量を意味する。架橋剤を使用する場合、100部
のモノマーに基づいて約0.1部〜約10部の量で用いられることが好ましい。
【0049】 その他の添加剤 接着剤の性質を変えるために、他の添加剤を重合可能な混合物に含めてもよく
、あるいは調合または被覆する際に添加してもよい。このような添加剤または充
填剤として、顔料、ガラス、または高分子バブルもしくは高分子ビーズ(膨張し
ていても、膨張していなくてもよい)、繊維、補強剤、疎水性もしくは親水性シ
リカ、強化剤、難燃剤、抗酸化剤、微細な高分子粒子、例えばポリエステル、ナ
イロン、およびポリプロピレン、ならびに安定化剤が挙げられる。添加剤を、望
ましい最終用途の性質を得るのに十分な量で添加する。
【0050】 重合開始剤 (メタ)アクリレートコモノマーと酸性コモノマーとの共重合を助けるために
、フリーラジカル開始剤を添加することが好ましい。使用する開始剤の種類は重
合プロセスによって決まる。モノマーからなる重合可能な混合物を重合するのに
有用な光開始剤として、ベンゾインエーテル、例えばベンゾインメチルエーテル
またはベンゾインイソプロピルエーテル、置換ベンゾインエーテル、例えば2−
メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、芳香族スルホニルクロリド、例えば
2−ナフタレンスルホニルクロリド、および光活性酸化物、例えば1−フェニル
−1,1−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシムが挙げら
れる。市販されている光開始剤の一例は、IRGACURE 651(2,2−
ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン,Ciba−Geigy C
orporationから市販されている)である。適当な熱開始剤の例として
、AIBN(2,2´−アゾビス(イソブチロニトリル)、ヒドロペルオキシド
、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、ペルオキシド、例えばベンゾイルペル
オキシド、シクロヘキサンペルオキシド、ならびにDupont Compan
yから市販されているVAZO52、VAZO64、VAZO67、およびVA
ZO88開始剤が挙げられる。一般的に、開始剤は、100部の総モノマーに基
づいて約0.005部〜約1部の量で存在する。
【0051】 重合連鎖移動剤 任意に、前記組成物はまた、重合組成物の分子量を制御するために連鎖移動剤
を含む。連鎖移動剤は、フリーラジカル重合を調節し、当該分野で一般的に周知
である物質である。適当な連鎖移動剤として、ハロゲン化炭化水素、例えば四臭
化炭素、硫黄化合物、例えばラウリルメルカプタン、ブチルメルカプタン、エタ
ンチオール、イソオクチルチオグリコレート(IOTG)、2−エチルヘキシル
チオグリコレート、2−エチルヘキシルメルカプトプロピオネート、2−メルカ
プトイミダゾール、2−メルカプトエチルエーテル、アルコール(例えば、イソ
プロパノール)、およびその混合物が挙げられる。有用な連鎖移動剤の量は、連
鎖移動剤の望ましい分子量と種類によって決まる。一般的に、連鎖移動剤を、総
モノマー100部あたり約0.001重量部〜約10重量部の量で使用する。
【0052】 接着剤組成物を調製する方法 本発明の湿潤粘着性感圧接着剤は、教科書および公開された文献(例えば、M
cGraw−Hill Book Companyにより発行された、Geor
ge Odianによる「Principles of Polymeriza
tion」)に記載のような、様々な従来のフリーラジカル重合法により調製す
ることができる。本発明で使用した特定の重合法は、実施例の「一般的な手順」
で述べられている。
【0053】 ある溶液重合法では、アルキル(メタ)アクリレートモノマーおよび酸性モノ
マーおよびポリ(アルキレンオキシド)を、もしも使用するならば、適当な不活
性有機溶媒およびフリーラジカル共重合可能な架橋剤と共に、スターラー、温度
計、冷却器、添加用漏斗、および温度制御器を備える4首反応容器に装入する。
このモノマーとポリ(アルキレンオキシド)コポリマーの混合物を反応容器に装
入した後に、濃縮したフリーラジカル熱開始剤溶液を添加用漏斗に添加する。次
いで、不活性雰囲気を生じるために窒素で反応容器全体および添加用漏斗ならび
にその内容物をパージする。パージしたら、容器内の溶液を加熱して、添加した
熱開始剤を分解し、この反応の間に混合物を攪拌する。一般的に、約98%〜約
99%の変換が約20時間で得られる。所望であれば、溶媒を除去して、被覆可
能なホットメルト接着剤を得ることができる。適切な不活性有機溶媒が必要とさ
れる場合、反応物および生成物に不活性であり、かつ反応に悪影響を及ぼさない
任意の有機液体でよい。このような溶媒として、酢酸エチル、アセトン、メチル
エチルケトン、およびその混合物が挙げられる。溶媒の量は、一般的に、反応物
(モノマー、ポリ(アルキレンオキシド)、架橋剤、開始剤)および溶媒の総重
量に基づいて約30重量%〜約80重量%である。
【0054】 別の重合法は、紫外線(UV)により開始されるモノマー混合物の光重合であ
る。この組成物を、適切な光開始剤、架橋剤、およびポリ(アルキレンオキシド
)コポリマーと共に、可撓性のあるキャリヤーウエブに被覆し、不活性、すなわ
ち酸素を含まない雰囲気、例えば窒素雰囲気中で重合させる。紫外線を実質的に
透過するプラスチックフィルムで光活性被覆層を覆い、一般的に、約500ミリ
ジュール/cm2の総放射線量を生じる蛍光型紫外線ランプを使用して、空気中
でフィルムを通して照射することにより、十分に不活性な雰囲気を得ることがで
きる。
【0055】 無溶媒重合法、例えば米国特許第4,181,752号(Martens)に
記載される紫外線(UV)への暴露、米国特許第4,619,979号(Kot
nourら)および同第4,843,134号(Kotnourら)に記載され
る押出し成形機内での連続的フリーラジカル重合、米国特許第5,637,64
6号(Ellis)に記載される回分反応器を使用した本質的に断熱的な重合法
、ならびに米国特許第5,804,610号(Hamerら)に記載されるパッ
ケージ済みの予備的接着組成物を重合する方法もまた、ポリマーを調製するため
に使用することができる。このような方法を使用する際には、容器に、反応性モ
ノマーと非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーが入れられる。
【0056】 本発明の接着剤組成物を、ブラシ、ロール、スプレー、スプレッド、ワイヤ、
グラビア、トランスファーロール、エアナイフ、またはドクターブレード被覆を
含む様々な被覆法により支持体に塗布することができる。
【0057】 組成物が有機溶媒または水を含む場合、例えば、接着性テープまたは接着性包
帯を形成するような温度(例えば、約65℃〜約120℃)および時間(例えば
、数分〜約1時間)でそれを乾燥する。接着剤層の厚さは、約10ミクロン〜数
百ミクロン(例えば、約200ミクロン)の広い範囲にわたって異なってもよい
【0058】 一旦、接着剤組成物を被覆し、任意に架橋したら、この物品の接着剤表面を、
任意に、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレンもしくはポリプロピレン)また
はポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)フィルムあるいはプラ
スチックフィルムなどの一時的な除去可能な剥離ライナー(すなわち、保護ライ
ナー)で保護してもよい。このようなフィルムを、シリコーン、ワックス、フル
オロカーボンなどの剥離材料で処理してもよい。
【0059】 支持体および物品 濡れた皮膚または濡れた皮膚および類似する表面に接着する本発明の湿潤粘着
性感圧接着剤は、多くの医療用途に有用である。例えば、これらの湿潤粘着性接
着剤は、濡れた皮膚表面、例えば創傷または湿りがちな身体部位に接着する医療
用途、例えば、テープ、包帯(バンデージ)、包帯(ドレッシング)、およびド
レープに有用である。
【0060】 接着剤組成物を、当該分野で周知の様々な包帯構造に組み込むことができる。
一般的に、この組成物は、支持体の少なくとも1つの主表面上で、連続的な被覆
または不連続的な被覆の形をとっている。支持体は1つ以上の層を備えてもよく
、様々な形(例えば、フォームまたはフィルム)をとってもよい。適当な支持体
の例として、ポリエステル(例えば、DuPont Co.から商品名HYTR
ELTM(例えば、HYTREL4056)で市販されている)、ポリウレタン(
例えば、B.F.Goodrich Co.から商品名ESTANETM(例えば
、ESTANE58309およびESTANE58237)で市販されている)
、ポリエステルブロックアミド(例えば、Atochem Co.から商品名P
EBAXTM(例えば、PEBAX2533および3533)で市販されている)
、ならびに多孔性ポリエチレン樹脂などの親水性成分の含有量が比較的低い材料
が挙げられる。水蒸気通気率が比較的高い特性を有する材料もまた適している。
例として、ある種のポリエーテルアミド(例えば、PEBAX4011RN00
(Atochem Co.))および米国特許第4,598,004号(Hei
necke)に記載のポリウレタンが挙げられる。包帯の水蒸気通気特性を調整
するために、これらの種類の材料は両方とも互いに組み合わせて使用してもよい
(例えば、サンドイッチ型配置)。本発明の組成物が適している特定の包帯構造
の例が、米国特許第4,952,618号(Olsen)に記載されている。
【0061】 実施例 本発明をさらに説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を制限するもので
はない。実施例では、全ての部、比、およびパーセントは、特に断りの無い限り
、重量部、重量比、および重量パーセントである。以下の試験法を用いて、実施
例で調製された湿潤粘着性接着剤組成物および対応する接着性包帯を評価し、特
徴付けた。全ての材料は、特に定めまたは記載のない限り、例えば、Aldri
ch Chemicals(Milwaukee,WI)から市販されている。
【0062】 試験プロトコール吸水率 接着剤組成物の吸水率%を、以下の試験手順を用いて測定した。接着剤組成物
を、0.05mmの乾燥厚さを有するポリ(エチレンテレフタレート)(PET
)フィルム上に被覆した。この試料を65℃で30分(min)オーブン内で乾
燥させ、剥離ライナーで覆い、2つの7.6cm×7.6cmの試料に切断した
。乾燥接着剤重量(総重量−PETフィルム重量)を求めるために、これらの試
料の一方を秤量した(剥離ライナーなし)。他方の試料を、室温で24時間(h
r)、水に浸した(ライナーなし)。浸した試料を水から取り出し、余分な量の
水を押し出すようにライナーで覆い、乾いたティッシュペーパーで拭いた。ライ
ナーを除去し、吸水量(浸した試料の総重量−乾燥試料の総重量)を求めるため
に試料を秤量した。次いで、吸水率%を、以下の式:吸水率(%)=吸水量×1
00÷乾燥接着剤重量を用いて計算した。報告した結果は、2回の反復の平均で
ある。
【0063】乾いた皮膚および濡れた皮膚に対する粘着力 ヒト皮膚に対する組成物の接着性の評価は、本質的に不規則な測定である。ヒ
トの皮膚には、組成、局所解剖学的構造、および様々な体液のある/なしにかな
りのばらつきがある。しかしながら、本明細書に記載のように数個体からの試験
結果を用いることにより、テープまたは包帯の粘着力の比較可能な平均値を得る
ことができる。
【0064】 乾いた皮膚または濡れた皮膚に対する初期皮膚粘着力(T0)と、24時間で
の皮膚粘着力(T24)または48時間での皮膚粘着力(T48)を、Specif
ications and Technical Committee of
the Pressure−Sensitive Tape Council(
5700 Old Orchard Road,Skokie,ILに所在)に
より確立された試験プロトコールである、広く受け入れられたPSTC−1引き
はがし粘着力試験(Peel Adhesion Test)(本明細書に参考
として援用される)に従って測定した。本発明の目的のために、この試験を、包
帯試料を生きているヒトの皮膚に貼り付けることにより変更した。
【0065】 それぞれ2.5cm幅×7.6cm長である3つの試料(1つは濡れた皮膚に
対するT0試験用、1つは乾いた皮膚に対するT0試験用、1つは乾いた皮膚に対
するT24またはT48試験用)を、1〜8人の各ヒト被験者の背中に貼り付けた。
被験者らはうつぶせになり、腕を両脇に置き、頭を片側に向けた。皮膚を引っ張
ることなく試料を脊柱の両側に貼り付け、各試料の縦を脊柱と直角方向に配置し
た。
【0066】 濡れた皮膚に対する粘着力について試験される試料を皮膚に貼り付けた。試料
を貼り付ける直前に、皮膚は水がしみ込んだ布で湿らされており、目で観察可能
な停滞水の滴が残っている。
【0067】 試料を、約2.5cm/secの速度で、2kgのローラーを上下に1回動か
して所定の位置に押し付けた。貼り付ける間に、手による圧力をローラーに加え
なかった。
【0068】 次いで、貼り付け(T0)の約2〜5分後に、試料を、2.5cmのクリップ
に取り付けられた11.3kgのテストラインを備える従来の接着試験機を使用
して、180°の除去角度と15センチメートル/分(cm/min)の除去速
度で取り除いた。試料の約1cmを皮膚から手で持ち上げ、クリップを持ち上げ
られた端に取り付けることにより、クリップを脊柱から最も遠く離れた試料の端
に取り付けた。接着試験機は、モーターで駆動するキャリッジ上に取り付けられ
た、ひずみゲージであった。それぞれの包帯試料を除去するために必要とされる
測定された力は、(6〜16回の試料反復の平均として)ニュートン/デシメー
トル(N/dm)で報告された。濡れた皮膚に接着するために、濡れた皮膚に対
する(T0)値は約0.8N/dmより大きいことが好ましく、濡れた皮膚に対
する(T0)値は、乾いた皮膚に対する(T0)値とほぼ同じ値であることが望ま
しい。
【0069】インヘレント粘度(IV)(重合の程度) ポリマーのインヘレント粘度は、Wiley−Interscience(1
971)により発行されたTextbook of Polymer Scie
nce,第2版というタイトルがついている教科書の84〜85頁にFred
Bilmeyer,Jrにより述べられたプロトコールに従って測定される。簡
単に述べると、溶液粘度は、特定の体積のポリマー溶液が毛管を流れるのに必要
とされる流出時間(t)と、溶媒が毛管を流れるのに必要とされる対応する流出
時間(t0)とを比較することにより測定される。次いで、測定された変数t、
0、および溶質濃度(c)と、次の式: η=(lnt/t0)/c を使用して、インヘレント粘度(対数粘度としても知られる)を計算する。
【0070】 本発明の実施例のために、IVを、テトラヒドロフラン(THF)に溶解した
0.25重量%の接着剤組成物として測定した。
【0071】 一般的な手順重合プロセスA ガラスびんに、アクリレートモノマー(A部)、アクリル酸(B部)、ポリ(
アルキレンオキシド)コポリマー(C部)、酢酸エチル(90〜97部)、イソ
プロパノール(3〜10部)、およびVAZO−67熱開始剤(2,2−アゾビ
ス(2−メチルブタンジニトリル),DuPont,Wilmington,D
E)(モノマー+ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーに基づいて0.20部
)を添加した。ここで、A+B+Cは100部に等しく、酢酸エチル+イソプロ
パノールの量は100部に等しい。様々なインヘレント粘度(IV)の接着剤組
成物を得るように溶媒量を調節した。びんから、1.0リットル/分(l/mi
n)で1.5分間、窒素を用いてガスを抜き、ビンを密封し、次いで、60℃の
水浴中で24時間、回転させた。その後、結果として生じた重合接着剤溶液を使
用して、接着性を評価するために様々なテープおよび包帯支持体を被覆した。
【0072】重合プロセスB 容器に入れられた重合アクリレート湿潤粘着性接着剤組成物を、発明の名称が
「湿表面接着剤(Wet Surface Adhesives)」である19
99年3月19日に出願した同時係属のPCT特許出願番号PCT/US/06
063(代理人整理番号54642USA1A)に記載の方法に従って調製した
。簡単に説明すると、64マイクロメートルの厚さと6モル%のビニルアセテー
ト含有量を有する、2シートの熱融着可能なエチレンビニルアセテートフィルム
(VA24,Consolidated Thermoplastics Co
.;Schaumburg,ILから市販されている)を、左右の端と下側で熱
融着させて、約5cm幅の長方形の袋を作成した。アクリレートモノマー、アク
リル酸、ポリ(アルキレンオキシド)コポリマー、開始剤、および連鎖移動剤を
含む重合可能な混合物を調製し、袋の融着していない端に入れた。次いで、充填
した袋の融着していない端を熱融着させて、重合可能な混合物を含む5cm×8
.9cmの袋を作成した。
【0073】 この袋を、約16℃に維持された水浴中に入れ、約3.5mW/cm2の強度
で8.5分間(UV暴露時間)、紫外線に暴露した。紫外線を、300〜400
ナノメートル(nm)の放射の約90%と351nmのピーク放射を有するラン
プから供給した。
【0074】重合プロセスC 重合アクリレート湿潤粘着性組成物を、米国特許第5,753,768号(E
llis)および同第5,637,646号(Ellis)に記載の方法に従っ
て調製した。この組成物を、2種類の連続的な断熱重合により調製した。最初の
反応では、混合物を部分的に重合し、冷却した。さらに多くの開始剤とモノマー
を添加し、第2の断熱重合において重合を続けた。イソプロピルアルコールを、
様々なインヘレント粘度(IV)の接着組成物を得るように様々な濃度で添加し
た。一般的な手順を以下に説明する。
【0075】 実験用断熱反応装置(VSP2,Fauske and Associate
s,Burr Ridge,IL)に、アクリレートモノマー(A部)、アクリ
ル酸(B部)、ポリ(アルキレンオキシド)コポリマー(C部)、VAZO52
(モノマー+ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーに基づいて0.0025部
,DuPont)、および熱安定化剤IrganoxTM1010(モノマー+ポ
リ(アルキレンオキシド)コポリマーに基づいて0.25部,Ciba−Gei
gy Corp.)を添加した。マグネチックスターラーバーで反応混合物を混
合しながら、反応格納容器に窒素で圧力をかけ、気体を数回排出することにより
、混合物から酸素を抜いた。反応のために格納容器に345KPaまで窒素で圧
力をかけた。混合物を約60℃まで加熱し、反応が始まるまで保持した。重合を
断熱的に行い、一般的に、温度の最高は約140℃であった。混合物を約50℃
未満に冷却し、さらに多くのモノマーおよび開始剤を添加した(VAZOTM52
(0.006部)、VAZOTM67(0.003部)、VAZOTM88(0.0
03部)、およびジt−アミルペルオキシド(0.002部)、全ての部はモノ
マー+ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーの重量に基づいている)。反応格
納容器に窒素で圧力をかけ、気体を数回排出することにより、再度、混合物から
酸素を抜いた。第2の反応のために格納容器に345KPaまで窒素で圧力をか
けた。混合物を約60℃まで加熱し、反応が始まるまで保持した。重合を断熱的
に行い、一般的に、温度の最高は約140℃であった。
【0076】接着性テープおよび包帯(ドレッシング)の作製 接着剤溶液を、0.025mm(フィルム包帯例用)または0.04〜0.0
5mm(テープ例用)の望ましい被覆厚さに適したナイフ間隔を有するナイフオ
ーバーベッドコーターを使用して、シリコーンで被覆したリリースペーパーの上
に被覆した。被覆を、105℃で10分間、空気循環式オーブン内で乾燥させた
。次いで、接着剤層を、標準的な実験用ラミネーターを使用して、室温でフィル
ム包帯またはテープ支持体に積層した。包帯を滅菌する場合、25〜50キログ
レイの滅菌線量のγ線に暴露した。
【0077】 実施例1〜7および比較例1 接着剤組成物 接着剤組成物(実施例1〜7,比較例1)を、2−エチルヘキシルアクリレー
ト(2−EHA)(60部)、アクリル酸(AA)(20部)、および第1表に
記載した様々なポリ(アルキレンオキシド)コポリマー(PAOC)(20部)
から調製した(重合プロセスA)。第1表には、PLURONICTMポリ(アル
キレンオキシド)コポリマー(BASF,Mount Olive,NJ)、T
ETRONICTMポリ(アルキレンオキシド)コポリマー(BASF,Moun
t Olive,NJ)、および比較例1としてのポリ(プロピレンオキシド)
MW=2000(Aldrich Chemical Co.,Milwauk
ee,WI)から調製された接着剤組成物が含まれる。これらの接着剤組成物を
吸水率%およびインヘレント粘度(IV)について評価し、試験結果を第1表に
示す。
【0078】 実施例8〜14および比較例2〜3 接着性包帯 接着性包帯(実施例8〜14)を、第1表に記載した接着剤組成物(それぞれ
、実施例1〜7)を0.025mmのポリウレタンフィルム(ESTANETM
8237,B.F.Goodrich,Cleveland,OH)の上に積層
し、続いてγ線に暴露することにより作製した。滅菌した接着性包帯を、濡れた
皮膚に対する初期粘着力および乾いた皮膚に対する初期粘着力(T0)と、貼り
付けた48時間後の乾いた皮膚に対する粘着力(T48)について評価した。T0
(濡れた皮膚)/T0(乾いた皮膚)の比の値もまた計算した。試験結果を第1
a表に示し、ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーの代わりにポリ(プロピレ
ンオキシド)を使用することにより作製した接着性包帯(比較例2)および市販
の接着性包帯TEGADERMTMHP(比較例3)(3M Company,S
t.Paul,MN)を試験した結果と比較した。結果は、16回の反復(8人
の試験被験者,2回の反復/被験者)の平均であり、測定された値のそれぞれに
ついて標準偏差(SD)を求めた。第1a表に記載した接着性包帯の全てが、少
なくとも1.4N/dmのT0(濡れた皮膚)値と、少なくとも1.7N/dm
のT0(乾いた皮膚)値と、少なくとも0.73のT0(濡れた皮膚)/T0(乾
いた皮膚)比を有した。第1a表から、疎水性ポリ(プロピレンオキシド)(比
較例2)で被覆された接着性包帯が、本発明の疎水性/親水性ポリ(アルキレン
オキシド)コポリマー(実施例8〜14)より実質的に小さいT0(濡れた皮膚
)/T0(乾いた皮膚)比を示したことも分かる。これは、ポリ(アルキレンオ
キシド)コポリマーに親水性成分が含まれる重要性を証明している。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】 実施例15〜28 接着剤組成物および包帯 接着剤組成物を、第2表に記載した様々な成分比とインヘレント粘度で、イソ
オクチルアクリレート(IOA)、アクリル酸(AA)、およびTETRONI
TM90R4(T90R4)ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーから調製し
た(重合プロセスA)。接着剤組成物を0.025mmのポリウレタンフィルム
(ESTANETM58237)の上に積層し、続いてγ線に暴露することにより
、接着性包帯(実施例15〜28)を作製した。滅菌した接着性包帯を、濡れた
皮膚に対する初期粘着力および乾いた皮膚に対する初期粘着力(T0)と、貼り
付けた48時間後の乾いた皮膚に対する粘着力(T48)について評価した。T0
(濡れた皮膚)/T0(乾いた皮膚)の比の値もまた計算した。試験結果を第2
表に示す。結果は、6回の反復(6人の試験被験者,1回の反復/被験者)の平
均であり、測定された値のそれぞれについて標準偏差(SD)を求めた。同一の
接着剤成分パーセントを有する実施例(例えば、実施例15および25、実施例
16および27、ならびに実施例24および26)は、別々に調製および試験し
た接着性包帯を表している。第2表に記載した包帯のほとんどが、少なくとも0
.9N/dmのT0(濡れた皮膚)値と、少なくとも0.8N/dmのT0(乾い
た皮膚)値と、少なくとも0.62のT0(濡れた皮膚)/T0(乾いた皮膚)比
を有した。
【0082】
【表3】
【0083】 実施例29〜43 接着剤組成物および包帯 接着剤組成物を、第3表に記載した様々な成分比とインヘレント粘度で、イソ
オクチルアクリレート(IOA)、アクリル酸(AA)、およびTETRONI
TM90R4ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーから調製した(重合プロセ
スA)。接着剤組成物を0.025mmのポリウレタンフィルム(ESTANE TM 58237,B.F.Goodrich,Cleveland,OH)の上に
積層し、続いてγ線に暴露することにより、接着性包帯(実施例29〜43)を
作製した。滅菌した接着性包帯を、濡れた皮膚に対する初期粘着力および乾いた
皮膚に対する初期粘着力(T0)と、貼り付けた48時間後の乾いた皮膚に対す
る粘着力(T48)について評価した。T0(濡れた皮膚)/T0(乾いた皮膚)の
比の値もまた計算した。試験結果を第3表に示す。結果は、6回の反復(6人の
試験被験者,1回の反復/被験者)の平均であり、測定された値のそれぞれにつ
いて標準偏差(SD)を求めた。同一の接着剤成分パーセントを有する実施例(
例えば、実施例29および37、実施例40および42、ならびに実施例39お
よび43)は、別々に調製および試験した接着性包帯を表している。第3表に記
載した包帯の全てが、少なくとも0.9N/dmのT0(濡れた皮膚)値と、少
なくとも0.7N/dmのT0(乾いた皮膚)値を有し、包帯のほとんどが、少
なくとも0.64のT0(濡れた皮膚)/T0(乾いた皮膚)比を有した。
【0084】
【表4】
【0085】 実施例44〜57 接着剤組成物および包帯 接着剤組成物を、第4表に記載した様々な成分比とインヘレント粘度で、イソ
オクチルアクリレート(IOA)、アクリル酸(AA)、およびTETRONI
TM90R4ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーから調製した(重合プロセ
スA)。(これらの接着剤組成物は、第2表に記載したものと同じである)。列
挙した接着剤組成物を、酢酸セルロースの織タフタ(DURAPORETMサージ
カルテープ,3M Company,St.Paul,MNに用いられる支持体
)の上に積層することにより、接着性包帯(実施例44〜57)を作製した。滅
菌していない接着性包帯を、濡れた皮膚に対する初期粘着力および乾いた皮膚に
対する初期粘着力(T0)と、貼り付けた24時間後の乾いた皮膚に対する粘着
力(T24)について評価した。T0(濡れた皮膚)/T0(乾いた皮膚)の比の値
もまた計算した。試験結果を第4表に示し、市販の接着性包帯DURAPORE TM サージカルテープを試験した結果と比較した。結果は、8回の反復(8人の試
験被験者,1回の反復/被験者)の平均であり、測定された値のそれぞれについ
て標準偏差(SD)を求めた。同一の接着剤成分パーセントを有する実施例(例
えば、実施例44および54、実施例45および56、実施例49および57、
ならびに実施例53および55)は、別々に調製および試験した接着性包帯を表
している。第4表に記載した包帯の全てが、少なくとも1.0N/dmのT0
濡れた皮膚)値と、少なくとも2.2N/dmのT0(乾いた皮膚)値を有した
【0086】
【表5】
【0087】 実施例58〜68 接着剤組成物および包帯 接着剤組成物を、第5表に記載した様々な成分比とインヘレント粘度で、2−
エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、アクリル酸(AA)、およびTE
TRONICTM90R4ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーから調製した(
重合プロセスA)。
【0088】 60%ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)ステープルファイバー(0
.95デニール×3.8cm,L−70,Hoechst Celanese
Corp.,Spartanburg,SC)、20%レーヨンステープルファ
イバー(1.5デニール×4.0cm,Merge8649,Lenzing,
Charlotte,NC)、および20%2成分PET熱結合繊維(2.0デ
ニール×3.8cm,T−254,Hoechst Celanese Cor
p.,Spartanburg,SC)からなる繊維混紡品から、カード機にか
けられた不織布を作製した。従来どおり、得られたカード機にかけられた不織布
(約30g/m2の繊維坪量)をカレンダーにかけ、化学結合剤により内部結合
させて、不織ポリエステル/レーヨン支持体を得た。
【0089】 第5表に記載した接着剤組成物を不織ポリエステル/レーヨン支持体の上に積
層することにより、接着性包帯(実施例58〜68)を作製した。滅菌していな
い接着性包帯を、濡れた皮膚に対する初期粘着力および乾いた皮膚に対する初期
粘着力(T0)と、貼り付けた48時間後の乾いた皮膚に対する粘着力(T48
について評価した。T0(濡れた皮膚)/T0(乾いた皮膚)の比の値もまた計算
した。試験結果を第5表に示し、市販の接着性包帯DURAPORETMサージカ
ルテープを試験した結果と比較した。結果は、8回の反復(8人の試験被験者,
1回の反復/被験者)の平均であり、測定された値のそれぞれについて標準偏差
(SD)を求めた。同一の接着剤成分パーセントを有する実施例62および68
は、別々に調製および試験した接着性包帯を表している。第5表に記載した包帯
の全てが、少なくとも1.5N/dmのT0(濡れた皮膚)値と、少なくとも0
.6N/dmのT0(乾いた皮膚)値を有した。
【0090】
【表6】
【0091】 実施例69〜79 接着剤組成物および包帯 接着剤組成物を、第6表に記載した様々な成分比とインヘレント粘度で、2−
エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)、アクリル酸(AA)、およびTE
TRONICTM90R4ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーから調製した(
重合プロセスA)。(これらの接着剤組成物は、第5表に記載したものと同じで
ある)。列挙した接着剤組成物を、織った酢酸セルロースタフタ(DURAPO
RETMサージカルテープ,3M Company,St.Paul,MNに用い
られる支持体)の上に積層することにより、接着性包帯(実施例69〜79)を
作製した。滅菌していない接着性包帯を、濡れた皮膚に対する初期粘着力および
乾いた皮膚に対する初期粘着力(T0)と、貼り付けた48時間後の乾いた皮膚
に対する粘着力(T48)について評価した。T0(濡れた皮膚)/T0(乾いた皮
膚)の比の値もまた計算した。試験結果を第6表に示す。結果は、8回の反復(
8人の試験被験者,1回の反復/被験者)の平均であり、測定された値のそれぞ
れについて標準偏差(SD)を求めた。同一の接着剤成分パーセントを有する実
施例73および79は、別々に調製および試験した接着性包帯を表している。第
6表に記載した包帯の全てが、少なくとも1.6N/dmのT0(濡れた皮膚)
値と、少なくとも1.5N/dmのT0(乾いた皮膚)値(実施例78を除く)
を有した。
【0092】
【表7】
【0093】 実施例80〜84および比較例4 接着剤組成物および包帯 接着剤組成物を、第7b表に記載した様々なインヘレント粘度で、2−EHA
(60重量部)、AA(20重量部)、およびPLURONICTM25R4ポリ
(アルキレンオキシド)コポリマー(20重量部)から調製した(重合プロセス
C)。様々なインヘレント粘度を得るように、様々な量のイソプロピルアルコー
ル(IPA)を使用した。使用したIPAの量を第7a表に示す(部の値は、2
−EHA、AA及びPLURONICTM25R4の総量に基づいている)。最初
の重合反応(反応1)の前に、全てのIPAを添加した。反応1で使用したモノ
マーの割合もまた第7a表に示す。混合物を少なくとも50℃まで冷却した後に
、次の開始剤混合物を添加し、2−EHAとAAモノマーの残りを添加して、最
終組成物、60部の2−EHA、20部のAA、および20部のPLURONI
TM25R4ならびに0.25部のIRGANOXTM1010(全モノマー+P
LURONICTM25R4に基づく)とした。
【0094】
【表8】
【0095】 接着剤組成物を0.025mmのポリウレタンフィルム(ESTANETM58
237)の上に積層し、続いてγ線に暴露することにより、接着性包帯(実施例
80〜84)を作製した。滅菌した接着性包帯を、濡れた皮膚に対する初期粘着
力および乾いた皮膚に対する初期粘着力(T0)と、貼り付けた24時間後の乾
いた皮膚に対する粘着力(T24)について評価した。T0(濡れた皮膚)/T0
乾いた皮膚)の比の値もまた計算した。試験結果を第7b表に示し、市販の接着
性包帯TEGADERMTMHP(比較例4)(3M Company,St.P
aul,MN)を試験した結果と比較した。結果は、8回の反復(4人の試験被
験者,2回の反復/被験者)の平均であり、測定された値のそれぞれについて標
準偏差(SD)を求めた。第7b表に記載した包帯の全てが、少なくとも1.2
N/dmのT0(濡れた皮膚)値と、少なくとも1.8N/dmのT0(乾いた皮
膚)値を有した。
【0096】
【表9】
【0097】 実施例85〜90 接着剤組成物 吸収性創傷包帯(ドレッシング)に適した接着剤組成物を、第8表に記載した
様々な成分比で、イソオクチルアクリレート(IOA)、アクリル酸(AA)、
およびTETRONICTM90R4ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーから
調製した(重合プロセスA)。接着剤組成物を吸水率%について評価し、試験結
果を第8表に示す。
【0098】
【表10】
【0099】 実施例91 接着剤組成物 吸収性創傷包帯に適した接着剤組成物を、2−EHA(57.75g)、アク
リル酸(20g)、PLURONICTM25R4ポリ(アルキレンオキシド)コ
ポリマー(20g)、IRGACURE184開始剤(Ciba Geigy
Corp.)(2−EHA 1.53gに0.17gを溶解)、およびIOTG
(イソオクチルチオグリコレート連鎖移動剤)(2−EHA 0.72gに0.
08gを溶解)から調製した(重合プロセスB)。得られた接着剤組成物は、6
0/20/20比(重量部)の2−EHA/AA/Pluronic25R4を
有した。
【0100】 実施例92 接着剤組成物 吸収性創傷包帯に適した接着剤組成物を、IOA(60部)、AA(20部)
、UCONTM75−H−90000ポリ(アルキレンオキシド)コポリマー(2
0部,Union Carbide,Danbury,CN)、およびVAZO
−67開始剤(0.2%,酢酸エチル/イソプロパノール(18.6/1.4)
溶媒中で50%)から調製した(重合プロセスA)。(接着剤組成物IV=0.
65dl/g)。得られた接着剤溶液は相分離を示さなかった。
【0101】 比較例5 相分離する接着剤組成物 接着剤組成物を、IOA(60部)、AA(10部)、TETRONICTM
307ポリ(アルキレンオキシド)コポリマー(30部,M.P.=54℃,B
ASF,Mount Olive,NJ)、およびVAZO−67開始剤(0.
2%,酢酸エチル/イソプロパノール(19.2/0.8)溶媒中で50%)か
ら調製した(重合プロセスA)。(接着剤組成物IV=0.58dl/g)。得
られた接着剤溶液は、室温で一晩放置した後、若干量の結晶を示した。この溶液
をポリエステル(PET)フィルム上に被覆したところ、被覆されたフィルム上
に結晶が観察された。
【0102】 比較例6 相分離する接着剤組成物 接着剤組成物を、IOA(60部)、AA(10部)、TETRONICTM
08ポリ(アルキレンオキシド)コポリマー(30部,M.P.=58℃,BA
SF,Mount Olive,NJ)、およびVAZO−67開始剤(0.2
%,酢酸エチル溶媒中で50%)から調製した(重合プロセスA)。(接着剤組
成物IV=0.99dl/g)。得られた接着剤溶液は、室温で一晩放置した後
、非常に多くの結晶を示した。
【0103】 本発明の様々な変更および改良は、本発明の範囲および原理から逸脱すること
なく当業者に明らかであり、本発明は、前記した例示的な態様に不適当に限定さ
れないことが理解されるはずである。それぞれの個々の刊行物または特許文書が
参考として援用されるように詳細かつ個別に示されるのと同程度に、全ての刊行
物および特許文書が本明細書に参考として援用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4C081 AA03 AC04 BB01 BB04 CA081 CC01 CC04 4J004 AA02 AA10 AA11 AB01 CC02 FA09 4J040 DF011 DF012 DF041 DF042 DF051 DF052 DF061 DF062 EE021 EE022 FA142 FA232 GA02 GA05 GA07 GA14 GA15 GA25 GA27 GA32 HC22 JB09 KA16 LA01 LA08 LA11 MA15 NA02

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ホモ重合すると約10℃未満のTgを有する、少なく
    とも1種の共重合されたモノエチレン性不飽和(メタ)アクリル酸エステルモノ
    マーと、 (b)少なくとも1種の共重合された親水性酸性モノマーと、 (c)少なくとも2種の共重合されたアルキレンオキシドを含み、そのアルキレ
    ンオキシドのうち少なくとも1種が親水性であり、かつ少なくとも1種が疎水性
    である、少なくとも1種の非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーとを
    含んでなる湿潤粘着性感圧接着剤。
  2. 【請求項2】 濡れた皮膚に接着する、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接
    着剤。
  3. 【請求項3】 前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、次の一般式: 【化1】 を有し、式中、R1はHまたはCH3であり、R2は、任意に1個以上のヘテロ原
    子を含む、約4〜約14個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基で
    ある、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  4. 【請求項4】 前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、n−ブチルア
    クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラ
    ウリルアクリレート、およびその混合物からなる群より選択される、請求項3に
    記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  5. 【請求項5】 前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、前記モノマー
    の共重合可能な混合物中に、共重合可能なモノマーの総重量に基づいて約30重
    量%〜約80重量%の量で存在する、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  6. 【請求項6】 前記親水性酸性モノマーは、エチレン性不飽和カルボン酸、
    エチレン性不飽和スルホン酸、エチレン性不飽和ホスホン酸、またはその混合物
    である、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  7. 【請求項7】 前記親水性酸性モノマーは、エチレン性不飽和カルボン酸で
    ある、請求項6に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  8. 【請求項8】 前記親水性酸性モノマーは、前記モノマーの共重合可能な混
    合物中に、共重合可能なモノマーの総重量に基づいて約5重量%〜約35重量%
    の量で存在する、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  9. 【請求項9】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、約
    50℃以下の融点を有する、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  10. 【請求項10】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
    約25℃以下の融点を有する、請求項9に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  11. 【請求項11】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
    約1,000〜約15,000の重量平均分子量を有する、請求項1に記載の湿
    潤粘着性感圧接着剤。
  12. 【請求項12】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
    約3〜約15のHLB値を有する、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  13. 【請求項13】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
    約90:10〜約10:90の比の、少なくとも1種の親水性アルキレンオキシ
    ドモノマーと少なくとも1種の疎水性アルキレンオキシドモノマーとから誘導さ
    れる、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  14. 【請求項14】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
    約80:20〜約30:70の比の、少なくとも1種の親水性モノマーと少なく
    とも1種の疎水性モノマーとを含む、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  15. 【請求項15】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
    前記感圧接着剤中に、前記接着剤の総重量に基づいて約9重量%〜約30重量%
    の量で存在する、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  16. 【請求項16】 前記ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、低級アル
    キル基、アミノ基、水酸基、カルボン酸基、芳香族基、およびその混合物からな
    る群より選択される末端基を含む、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤。
  17. 【請求項17】 前記ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、エチレン
    オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、トリメチレンオキシド、テ
    トラメチレンオキシド、これらの対応するグリコール、およびその混合物からな
    る群より選択される共重合されたモノマーを含む、請求項1に記載の湿潤粘着性
    感圧接着剤。
  18. 【請求項18】 架橋されている、請求項1に記載の湿潤粘着性感圧接着剤
  19. 【請求項19】 支持体と湿潤粘着性感圧接着剤を備える物品であって、前
    記湿潤粘着性感圧接着剤は、 (a)ホモ重合すると約10℃未満のTgを有する、少なくとも1種の共重合さ
    れたモノエチレン性不飽和(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、 (b)少なくとも1種の共重合された親水性酸性モノマーと、 (c)少なくとも2種の共重合されたアルキレンオキシドを含み、そのアルキレ
    ンオキシドのうち少なくとも1種が親水性であり、かつ少なくとも1種が疎水性
    である、少なくとも1種の非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーとを
    含んでなる、物品。
  20. 【請求項20】 濡れた皮膚に接着する、請求項19に記載の物品。
  21. 【請求項21】 少なくとも約0.8N/dmの濡れた皮膚に対する初期粘
    着力を有する、請求項20に記載の物品。
  22. 【請求項22】 少なくとも約1.6N/dmの濡れた皮膚に対する初期粘
    着力を有する、請求項21に記載の物品。
  23. 【請求項23】 少なくとも約0.8N/dmの乾いた皮膚に対する初期粘
    着力を有する、請求項19に記載の物品。
  24. 【請求項24】 前記乾いた皮膚に対する初期粘着力の少なくとも約65%
    である濡れた皮膚に対する初期粘着力を有する、請求項19に記載の物品。
  25. 【請求項25】 前記(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、前記モノマ
    ーの共重合可能な混合物中で、共重合可能なモノマーの総重量に基づいて約30
    重量%〜約80重量%の量で存在する、請求項19に記載の物品。
  26. 【請求項26】 前記親水性酸性モノマーは、前記モノマーの共重合可能な
    混合物中で、共重合可能なモノマーの総重量に基づいて約5重量%〜約35重量
    %の量で存在する、請求項19に記載の物品。
  27. 【請求項27】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
    約50℃以下の融点を有する、請求項19に記載の物品。
  28. 【請求項28】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
    約3〜約15のHLB値を有する、請求項19に記載の物品。
  29. 【請求項29】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、
    前記感圧接着剤中で、前記接着剤の総重量に基づいて約9重量%〜約30重量%
    の量で存在する、請求項19に記載の物品。
  30. 【請求項30】 前記ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーは、エチレン
    オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、トリメチレンオキシド、テ
    トラメチレンオキシド、これらの対応するグリコール、およびその混合物からな
    る群より選択される共重合されたモノマーを含む、請求項19に記載の物品。
  31. 【請求項31】 湿潤粘着性感圧接着剤を作製する方法であって、重合を引
    き起こすのに有効な条件下で、 (a)ホモ重合すると約10℃未満のTgを有する、少なくとも1種のモノエチ
    レン性不飽和(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、 (b)少なくとも1種の親水性酸性モノマーと、 (c)少なくとも2種の共重合されたアルキレンオキシドを含み、そのアルキレ
    ンオキシドのうち少なくとも1種が親水性であり、かつ少なくとも1種が疎水性
    である、少なくとも1種の非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーとを
    合することを含む方法。
  32. 【請求項32】 前記非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーを添
    加する前に、前記モノエチレン性不飽和(メタ)アクリル酸エステルモノマーお
    よび前記親水性酸性モノマーを共重合させる、請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 接着性物品を使用する方法であって、 支持体と、前記支持体の上に配置された湿潤粘着性感圧接着剤の層とを備える
    接着性物品を提供することと、 前記接着性物品を皮膚に接着することとを含み、その際、 前記湿潤粘着性感圧接着剤は、 (a)ホモ重合すると約10℃未満のTgを有する、少なくとも1種の共重合さ
    れたモノエチレン性不飽和(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、 (b)少なくとも1種の共重合された親水性酸性モノマーと、 (c)少なくとも2種の共重合されたアルキレンオキシドを含み、そのアルキレ
    ンオキシドのうち少なくとも1種が親水性であり、かつ少なくとも1種が疎水性
    である、少なくとも1種の非反応性ポリ(アルキレンオキシド)コポリマーとを
    含む、方法。
JP2001505634A 1999-06-18 1999-06-18 湿潤粘着性感圧接着剤 Expired - Lifetime JP4633983B2 (ja)

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