JP2003503052A - サイクリンe遺伝子発現を調節するアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび治療でのその使用 - Google Patents

サイクリンe遺伝子発現を調節するアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび治療でのその使用

Info

Publication number
JP2003503052A
JP2003503052A JP2001506814A JP2001506814A JP2003503052A JP 2003503052 A JP2003503052 A JP 2003503052A JP 2001506814 A JP2001506814 A JP 2001506814A JP 2001506814 A JP2001506814 A JP 2001506814A JP 2003503052 A JP2003503052 A JP 2003503052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seq
cyclin
antisense oligonucleotide
cells
gene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001506814A
Other languages
English (en)
Inventor
レベスク,ラック
Original Assignee
アンジオジーン インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アンジオジーン インコーポレイテッド filed Critical アンジオジーン インコーポレイテッド
Publication of JP2003503052A publication Critical patent/JP2003503052A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/11DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
    • C12N15/113Non-coding nucleic acids modulating the expression of genes, e.g. antisense oligonucleotides; Antisense DNA or RNA; Triplex- forming oligonucleotides; Catalytic nucleic acids, e.g. ribozymes; Nucleic acids used in co-suppression or gene silencing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P17/00Drugs for dermatological disorders
    • A61P17/06Antipsoriatics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2310/00Structure or type of the nucleic acid
    • C12N2310/30Chemical structure
    • C12N2310/31Chemical structure of the backbone
    • C12N2310/315Phosphorothioates

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、サイクリンE遺伝子発現阻害用のヒトサイクリンE遺伝子に指向するアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび細胞増殖阻害法に関する。本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、サイクリングE遺伝子発現阻害用のサイクリンE遺伝子の5’および3’非翻訳領域から設計されている。これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、疾患の研究目的、診断、および治療に使用することができる。アンチセンスオリゴヌクレオチドを使用した細胞および組織におけるサイクリンE発現の特異的改変法を開示する。サイクリンE遺伝子に関する症状の診断、検出、および治療法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の背景] (a)発明の分野 本発明は、サイクリンE遺伝子発現(細胞周期に関する遺伝子)の変化に応答
する病態についての治療、診断、および研究試薬に関する。より詳細には、本発
明は、サイクリンE遺伝子をコードする核酸配列にハイブリダイズするアンチセ
ンスオリゴヌクレオチドの使用に関する。本発明はまた、再狭窄の予防法または
サイクリンE遺伝子に関連する症状(血管増殖疾患または他の増殖障害(乾癬、
癌、および関連する転移など)など)の治療法に関する。
【0002】 (b)従来技術の説明 哺乳動物細胞の細胞分裂は、その機能の発現が分裂促進刺激に対して応答する
多数の遺伝子によって調節される(Lanahan A. et al., Mol. Cell. Biol., 12:
3919-3929, 1992)。サイクリンは、細胞周期における細胞の進行を制御する細胞
増殖の主要なレギュレーターである。これは、プロテインキナーゼクラス、すな
わち細胞周期の遷移に必須のサイクリン依存性キナーゼとの複合体の形成によっ
て機能する(Nigg EA., Bioessays, 17(6): 471-80, 1995)。正常な静止期細胞は
、初期G0期にある。サイクリンDはこのG1期の間の進行を確実にするための
調節の役割を果たすがゆえに、分裂促進刺激の下で細胞はG1期を経て細胞周期
に入る。サイクリンEは、細胞がS期に入るのを調節し、サイクリンAはS期の
間の進行を確実にする。サイクリンAおよびBはそれぞれ細胞周期のG2期およ
びM期の間の進行を確実にする。
【0003】 G1期サイクリン、より詳細にはサイクリンEの調節不全は異常な細胞増殖に
関連する。例えば、サイクリンEの過剰発現は、ラット食道腫瘍形成(Wang Q-S
et al., Carcinogenesis, 17(8): 1583-1588, 1996)、ヒト肝腫瘍形成(Tsuji T.
et al., Biopys. Res. Comm., 242: 317-321, 1998)、卵巣癌(Marone M. et al
., Int. J. Cancer, 75: 34-39)、乳癌(Keyomarsi K et al., Oncogene, 11: 94
1-950)、結腸直腸癌(Leach F. S. et al., Cancer Res., 53: 1986-1989, 1993)
、胃癌(Akama Y. et al., Jpn. J. Cancer Res., 86: 617-621, 1995)、および
急性リンパ芽球性白血病(Scuderi R. et al., Blood, 87: 3360-3367, 1996)で
報告されている。
【0004】 サイクリンEはまた、経皮経管的血管形成術(PCTA)後の異常な細胞増殖
に関連する(Wei G L. et al., Circ. Res., 80: 418-426, 1997)。PCTAは、
冠血管および末梢血管疾患治療で認められた形態である。1977年の冠血管疾
患治療へのその導入から、初期成功率は非常に高レベル(90%〜95%)に達
し、1%〜5%の合併症率が現在の標準である。しかし、術後3〜6ヶ月以内に
同一の部位で拡大した血管の狭小化が再発することが認められる。バルーン血管
形成後の再狭窄の発生率は、冠状動脈および末梢動脈でそれぞれ55%および6
5%にもなり得る。再狭窄の発症を予防するための全ての薬理学的アプローチは
失敗に終わっている。
【0005】 バルーン血管形成についての多数の機械的代替法が開発および調査されている
。しかし、これらの代替法では、選定患者中のPalmez−Schatzステ
ントで得られた小幅の減少を除いて、経皮血管再生後の再狭窄の発症率の決定的
な減少は未だ認められていない。この効果は、弾性収縮力現象の制限による手術
直後の管腔直径の一貫した増大を達成するためのステントの傾向によって説明さ
れる。再狭窄の危険因子の多くが同定されているが、そのほとんどは支配困難で
ある。
【0006】 PCTAでは血管壁損傷は避けられない。内皮および血管壁構造の破壊により
、分子および細胞での事象を引き起こし、患者によっては再狭窄を発症する。い
くつかの成長因子、サイトカイン、および細胞表面レセプターが増殖過程に関与
する。血管損傷の動物モデルでは、弾性収縮力によって説明される管腔直径の直
接的損傷後、この事象の重要なカスケードにより、血管形成術の24時間後に平
滑筋細胞(SMC)増殖が発症する。SMC増殖は、動脈のバルーン拡張および
/または表皮剥脱に対する一貫した応答のようである。細胞複製は、血管形成術
後7日以内にピークとなると報告されている。血管形成術から28日後、中膜な
らびに脈管内膜におけるSMC増殖は正常化するようである。その後、次の数週
間にわたり基質に蓄積される。
【0007】 非制御細胞増殖の一連の治療法には、放射線治療が含まれる。例えば、癌性腫
瘍を、外部照射または放射能源の内部適用による放射線治療で治療する。別の例
は、PCTA手術を受ける動脈に適用することができる放射性ワイヤ、カテーテ
ル、ステント、またはバルーンの使用である。最近、血管壁への放射能標識オリ
ゴヌクレオチドの浸潤に関する手術が提案された(米国特許第5,821,35
4号)。
【0008】 薬理学的化合物が癌治療に広く使用されており、広範な多数の癌サブタイプで
成功している。しかし、これらの化合物では、再狭窄の減少の成功は証明されて
いない。
【0009】 PCTAを受ける動脈の新規の治療手段は、薬物を局所的に送達させることで
ある。ラットモデルでは、増殖細胞核抗原(PCNA)に指向するアンチセンス
オリゴヌクレオチド(Simons M. et al., J. Clin. Invest., 93(6): 2351-2356,
1994)は、脈管内膜へのSMC増殖を阻害する。オリゴヌクレオチドをPlur
onicゲルと混合し、PCTA手術後の動脈に適用した。他の研究は、アンチ
センスc−myb、c−myc、およびCDK2キナーゼオリゴヌクレオチドの
使用に関する。
【0010】 Villa and colleague(Villa AE et al., Circ. Res., 76
(4): 505-513, 1995)は、ラットモデルにおけるPCTA後の再狭窄を阻害する
ためにアンチセンスc−mybオリゴヌクレオチドの使用を試みたが、失敗して
いる。彼らは、4つの連続するグアニン残基の存在がハイブリダイズ依存性アン
チセンス機構と区別可能なアプタマー効果に関連し得ると報告した。
【0011】 再狭窄の予防におけるc−mycアンチセンスオリゴヌクレオチドについても
研究されている。Shi and Colleagues(Shi Y. et al., Circ
ulation, 90(2): 944-951, 1994)は、ブタ冠状動脈の管腔中の平滑筋増殖および
細胞外基質蓄積の減少に成功したと報告している。しかし、この治療を使用した
臨床試験は不成功であると考えられた(Holt C. M.、「動脈再狭窄治療用のアン
チセンスオリゴヌクレオチド(Antisense Oligonucleotides for the treatment
of coronary restenosis)」、Antisense 98, London, October 8-9, 1998)。
オリゴヌクレオチドまたは輸送送達デバイスのいずれによる失敗かは決定されな
かった。
【0012】 他の研究では、マウス冠状動脈同種移植片の新生内膜肥厚の予防におけるアン
チセンスCDK2オリゴヌクレオチドの効果を試験した(Sizuki J.-I. et al.,
Nat. Med., 3(8): 900-903, 1997)。アンチセンスCDK2キナーゼオリゴヌク
レオチド(細胞周期調節遺伝子)の腔内投与により心臓移植後の新生内膜肥厚を
阻害可能であると報告された。
【0013】 しかし、現在、新生内膜増殖の減少における細胞周期を標的するアンチセンス
オリゴヌクレオチドの使用を評価する研究は行われていない。以前の研究で、細
胞周期進行に関与する一定の遺伝子はPCTA後に誘導されることが示されてい
る(Wei G L. et al., Circ. Res., 80: 418-426, 1997)。実際、PCTAが施さ
れたラット動脈は、数日後にCDK2、PCNA、ならびにサイクリンEおよび
A遺伝子産物が発現する。
【0014】 サイクリンEの役割は、細胞周期のG1期からS期に細胞を進め、細胞を分裂
させることである。現在、サイクリンE遺伝子産物の阻害が報告されているアン
チセンス構築物に関する研究およびオリゴヌクレオチドに関する研究は共に存在
しない。
【0015】 非制御細胞増殖(再狭窄、癌、および乾癬など)予防用のより有効な方法およ
び薬剤組成物を得ることが非常に望ましい。
【0016】 [発明の概要] 本発明の目的の1つは、非制御の細胞増殖(再狭窄など)の予防により有効な
方法を提供することにある。
【0017】 本発明の別の目的は、非制御細胞増殖の予防用の薬剤組成物を提供することに
ある。
【0018】 本発明によれば、細胞増殖阻害用のアンチセンスオリゴヌクレオチドであって
、前記オリゴヌクレオチドはサイクリンE遺伝子発現阻害用の、前記サイクリン
E遺伝子の5’非翻訳領域(5’−UTR)または3’非翻訳領域(3’−UT
R)に相補的であり、それにより細胞増殖を阻害するアンチセンスオリゴヌクレ
オチドが得られる。
【0019】 好ましくは、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号1または配列番号
2由来の核酸配列を有する。
【0020】 細胞増殖は、再狭窄であっても、癌または乾癬によって引き起こされてもよい
【0021】 また、本発明によれば、薬学的受容可能な担体と組み合わせた、上記に定義さ
れたアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む薬剤組成物が得られる。
【0022】 さらに、本発明によれば、サイクリンE遺伝子発現阻害用の前記サイクリンE
遺伝子の5’非翻訳領域(5’−UTR)または3’非翻訳領域(3’−UTR
)に相補的であり、それにより細胞増殖を阻害する、アンチセンスオリゴヌクレ
オチドを患者に投与する過程を含む細胞増殖を防ぐ方法が得られる。アンチセン
スオリゴヌクレオチドは、上記のように、配列番号1または配列番号2由来の核
酸配列を有し得る。
【0023】 アンチセンスオリゴヌクレオチドは、好ましくは、再狭窄の場合、動脈の拡張
部位に送達される。
【0024】 また、本発明によれば、細胞増殖阻害用のアンチセンスオリゴヌクレオチドが
得られる。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、上記のように、サイクリンE遺
伝子発現阻害用の前記サイクリンE遺伝子の5’非翻訳領域(5’−UTR)ま
たは3’非翻訳領域(3’−UTR)に相補的であり、それにより細胞増殖を阻
害する。
【0025】 [発明の詳細な説明] 本発明によれば、サイクリンE遺伝子発現阻害に特異的なアンチセンスオリゴ
ヌクレオチド送達による再狭窄などの増殖性疾患の予防法が得られる。本発明の
方法は、血管用の部位特異的薬物送達の最近の開発を用いて実現可能となった(T
eiger E et al., J. Cardiovasc. Pharmacol., 33(5): 726-732, 1999)。さらに
、この化合物の全身送達は、この症状の予防に有効であると証明されている。
【0026】 本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトサイクリンE遺伝子由来の
DNAおよびRNAなどの核酸配列に相補的である。オリゴヌクレオチドは、相
補配列に特異的にハイブリダイズするのに十分な同一性および数のヌクレオチド
単位から構成される。この関係は、一般に「アンチセンス」と呼ばれる。
【0027】 好ましい実施形態では、オリゴヌクレオチドは、遺伝子の5’非翻訳領域(5
’−UTR)または3’非翻訳領域(3’−UTR)に特異的に相補的であるか
、それらとハイブリダイズする。
【0028】 別の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、特定のサイクリンアイソザイム、
またはサイクリンアイソザイムの特定のセットをコードするDNAまたはmRN
Aと特異的にハイブリダイズできる。このようなオリゴヌクレオチドは、薬学的
に許容可能な担体を含む組成物中に都合よく且つ望ましく存在し得る。
【0029】 代謝分解耐性を増加するためにオリゴヌクレオチドを改変することが好ましい
。ヌクレアーゼ耐性の増加が少なくとも1つの硫黄含有ヌクレオチド、最も好ま
しくはホスホロチオエートまたはホスホロジチオエートによって送達されること
もまた好ましい。
【0030】 他の好ましい実施形態によれば、オリゴヌクレオチドは、細胞ヌクレアーゼの
存在下での改良された標的親和性、細胞取り込み、組織取り込み、または安定性
などのいくつかの所望の特徴を送達する1つまたは複数の化学修飾を含む。
【0031】 いくつかの好ましいオリゴヌクレオチドの例は、改変された糖内架橋を含むも
のである。CH2−NH−O−CH2、CH2−N(CH3)−O−CH2、CH2
O−N(CH3)−CH2、CH2−N(CH3)−N(CH3)−CH2、およびO
−N(CH3)−CH2−CH2バックボーン(ホスホジエステルはO−P−O−
CH2)を含むオリゴヌクレオチドが最も好ましい。ホスホロチオエートもまた
、最も好ましい。モルホリノバックボーン構造(Summerton, J. E. and Weller
D. D.、米国特許第5,034,506号)またはペプチド核酸(PNA)バッ
クボーン(P. E. Nielson, M. Egholm, R. H. Berg, O. Buchardt, Science, 199
1, 254: 1497)を有するオリゴヌクレオチドもまた好ましい。他の好ましい実施
形態によれば、ホスホジエステル結合を、キラルでエナンチオマー的に特異的な
構造に置換する。
【0032】 改変オリゴヌクレオチドの他の例としては、少なくとも1つの改変核酸塩基を
含む種が挙げられる。したがって、通常天然で見出されるもの以外のプリンおよ
びピリミジンもまた使用することができる。ヌクレオチドサブユニットのペント
フラノシル部分を改変することもできる。本発明で有用な糖部分の2’の位置で
のこのような改変の例は、F、Cl、Br、CN、CF3、SOCH3、N3、N
2、NH2、OH、OCN、OCH2CH2OCH3、OCH3、OCH2CH3、O
CH2OCH2CH3、O(CH2nNH2(式中、nは1〜約25)、SH、SC
3、N−アルキル、SO2CH3、ONO2、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシク
ロアルカリル、アミノアルキルアミノ、ポリアルキルアミノ、置換シリル、RN
A切断基、レポーター基であるが、これらに限定されない。1つまたは複数のペ
ントフラノシル基を、別の糖、糖模倣物(シクロブチルなど)、または糖に代わ
る別の部分に置換することができる。
【0033】 いくつかの好ましい実施形態では、本発明のオリゴヌクレオチドは、相補サイ
クリンE mRNAとの結合親和性を増加させるように改変された少なくとも1
つの領域およびRNアーゼH開裂についての基質領域である領域を含むキメラま
たは「ギャップ」オリゴヌクレチドである。このような一実施形態では、RNア
ーゼH基質領域は、サイクリンE mRNA結合親和性が増加した2つの領域に
隣接している。
【0034】 別の好ましい実施形態は、以下の3成分のキメラアンチセンスオリゴヌクレオ
チドである:3’末端が2’改変ホスホジエステルヌクレオチドおよび2’改変
P−アルキルオキシホスホトリエステルヌクレオチドから構成され、5’末端が
3個〜15個の連続したホスホロチオエート連結デオキシリボヌクレオチドのR
NアーゼH活性化領域に結合し、オリゴヌクレオチドの3’末端が逆位デオキシ
リボヌクレオチド、1個〜3個のホスホチオエート2’改変リボヌクレオチドの
連続したストレッチ、ビオチン基、およびP−アルキルオキシホスホトリエステ
ルヌクレオチドからなる。
【0035】 ヒトにおける非制御細胞増殖の予防法は、本発明の好ましい実施形態によれば
、非制御細胞増殖治療用の治療薬を局所的または全身に送達させる過程を含む。
例えば、非制御細胞増殖が血管形成術後の再狭窄である場合、治療薬を、部位特
異的に送達させるかまたは全身に送達させることができる。しかし、非制御増殖
が癌または悪性腫瘍である場合、治療薬を単独または例えば抗体、カチオニック
リピドまたはペプチド部分と結合させて投与することができる。このようなペプ
チド部分には、形質転換成長因子α(TGFα)、TGFβ、サイトカイン、お
よび任意の他の成長因子が挙げられるが、これらに限定されない。アンチセンス
オリゴヌクレオチドを、局所的に、部位特異的様式で、または全身に投与するこ
とができる。
【0036】 本発明の一実施形態によれば、このような治療用アンチセンスオリゴヌクレオ
チドを、その薬物動態学的性質に好ましい影響を与えるために他の部分(コレス
テロール、オレイン酸もしくはリノール酸など)と結合させることができる。そ
の細胞特異性を増大させるために抗体と結合させることもできる。アンチセンス
オリゴヌクレオチドを、ヌクレアーゼまたは標的mRNAまたはDNA鎖の切断
を誘導し得る他の活性部分に結合させることもできる。配列由来の分子ステムの
治療特性は、サイクリンE遺伝子産物を標的するために用いられた。
【0037】 オリゴヌクレオチド投与による細胞プロセスに対するサイクリンE遺伝子産物
の欠失効果を評価するために、一連のアンチセンスホスホロチオエートを設計お
よび合成した。最も好ましいオリゴヌクレオチドAMG 1051を、種々のア
ッセイにおいて試験して、サイクリンE遺伝子産物の欠失の生物学的効果を評価
した。
【0038】 図1では、オリゴヌクレオチドを、5’→3’方向でサイクリンE標的領域に
関して配列している。
【0039】 本発明のオリゴヌクレオチドを、サイクリンE遺伝子発現を阻害する5’およ
び3’−UTRを標的するように設計した。したがって、本発明のオリゴヌクレ
オチドは、5’−UTR配列:gtgctcaccc ggcccggtgc
cacccgggtc cacagggatg cgaaggagcg gga
cacc(配列番号1)または3’−UTR配列:
【表1】
【0040】 より好ましいオリゴヌクレオチドは、以下の配列のうち1つを有するものであ
る。
【表2】
【0041】 これらのオリゴヌクレオチドは、サイクリンE発現の発現を調節することが見
出された。しかし、最も好ましいアンチセンスホスホロチオエートオリゴヌクレ
オチドANG 1051をさらなる特徴づけに供した。
【0042】 図2は、2つのヒト細胞株(ヒト伏在静脈平滑筋細胞(HS−SMC)および
A549細胞)を種々の濃度のANG 1051で4時間処理した用量反応実験
を示す。結果は、ANG 1051は、A549細胞で約60nM、HS−SM
Cで400nMのIC50でサイクリンE mRNA発現を減少させることを示す
。この相違は、両細胞株のオリゴヌクレオチド取り込みの差によって説明するこ
とができる。
【0043】 図3Aおよび図3Bは、活動的に増殖しているHS−SMC(図3A)または
A549(図3B)細胞を400nMの活性オリゴヌクレオチド(ANG 10
51)およびその12塩基のミスマッチコントロール(ANG 1065)また
は賦形剤で処理したサイクリンEタンパク質発現を示す。細胞をオリゴヌクレオ
チドで4時間処理してから24、48、および72時間後に、免疫ブロッティン
グ用に細胞を回収した。サイクリンE発現は、細胞の賦形剤またはANG 10
65での処理に影響されなかった。しかし、サイクリンEタンパク質発現は、処
理から数時間ANG 1051によって減少する。サイクリンEレベルは、72
時間後に増加する。
【0044】 24時間後の効果の欠如は、オリゴヌクレオチドでの処理時に存在する構成性
サイクリンEタンパク質の存在によるものである。mRNA翻訳の停止後、サイ
クリンEタンパク質が代謝される。したがって、タンパク質含有量は、48時間
後に減少する。しかしオリゴヌクレオチドの代謝によりサイクリンE mRNA
の翻訳活性が再惹起され、サイクリンEタンパク質レベルが回復する。
【0045】 図4Aおよび図4Bは、HS−SMC(図4A)およびA549(図4B)細
胞をオリゴヌクレオチドで処理した用量反応実験を示す。次いで、細胞増殖を、
トリチウム化チミジン取り込みによって測定した。
【0046】 細胞を、低血清培地に24時間暴露することによって静止させた。次いで、種
々の濃度のオリゴヌクレオチドを、細胞に4時間適用した。その後、血清レベル
を増殖開始レベルに24時間回復させた。次いで、トリチウム化チミジンを細胞
に添加し、さらに24時間取り込ませた。
【0047】 結果は、実験の最初の4時間の細胞のANG 1051処理は、両細胞株の細
胞増殖減少に十分であったことを示す。コントロールオリゴヌクレオチドは、い
かなる細胞増殖効果も示さず、これは、このアンチセンスは配列特異的現象であ
ることを証明している。
【0048】 図5は、HS−SMC細胞をオリゴヌクレオチドに表示の時間暴露し、その後
図4に関して記載したようにトリチウム化チミジン取り込みアッセイによって細
胞増殖を測定する時間経過実験を示す。
【0049】 結果は、最大抗増殖効果を得るために必要なオリゴヌクレオチド暴露時間が1
20分であることを示す。細胞のオリゴヌクレオチドへの60分間の暴露により
85%減少し、一方ANG 1051の抗増殖活性の50%を減少させるのに3
0分の暴露時間が必要である。ミスマッチコントロールANG 1065は効果
がなかった。
【0050】 図6は、HS−SMC細胞をオリゴヌクレオチドで処理し、その後血球計を使
用した細胞の計数によって細胞増殖を測定する時間経過実験を示す。
【0051】 細胞を、15000細胞/ウェルの密度でプレートし、次に低血清培地への2
4時間の暴露によって静止させた。オリゴヌクレオチド(400nM)を細胞に
4時間適用し、表示する場合、増幅を開始する血清レベルに回復させた。細胞を
、表示の時間トリパンブルー溶液中で計数した。細胞生存度データを、図7に示
す。
【0052】 細胞増殖の結果は、低血清培地(1%FBS)に暴露した細胞は増殖しないこ
とを示す。細胞をANG 1051またはANG 1065で処理し、低血清培
地に暴露した条件では毒性を示さなかった。細胞はウェルにプレートした静止期
のままであった。
【0053】 完全培地(20%FBS)でインキュベートしたANG 1065および賦形
剤で処理した細胞は増殖し、その数は倍になった。しかし、アンチセンスホスホ
ロチオエートANG 1051により、血清に誘導された増殖が妨害された。
【0054】 これらのさらなる結果は、図4および図5に表したトリチウム化チミジン取り
込みの妨害と相関し、オリゴヌクレオチドに誘導されたサイクリンE遺伝子産物
の欠乏が強力な抗増殖性を示すことを実証する。
【0055】 図7は、図6に示すアッセイにおけるHS−SMC生存度の結果を示す。全て
の条件で、オリゴヌクレオチドは細胞死または毒性を誘導しなかった。細胞生存
度は、処理後24、48、72、および96時間で試験した全ての条件下で95
%を超えた。
【0056】 これらの結果は、ANG 1051はHS−SMC死滅を誘導しないが、生殖
細胞の死滅を誘導することを示す。
【0057】 図8Aおよび図8Bは、オリゴヌクレオチド処理後のHS−SMC細胞(図8
A)およびA549細胞(図8B)の細胞周期の進行を示す。細胞周期の進行を
、ヨウ化プロピジウム染色を使用して測定した。
【0058】 72時間の低血清培地への暴露によって細胞を静止させた。ついで、オリゴヌ
クレオチド(400nM)を細胞に4時間適用した。血清レベルを、増殖開始レ
ベルに回復させた。血清刺激から22時間後に細胞を採取した。
【0059】 結果は、ANG 1051での細胞の処理によって細胞のS期への進行が阻害
されることを示す。コントロールオリゴヌクレオチドは、細胞周期にいかなる効
果も示さず、これは、配列特異的現象であるためアンチセンス媒介効果であるこ
とが証明された。
【0060】 図9Aおよび図9Bは、HS−SMCのアポトーシスに対するANG 105
1およびANG 1065の潜在的効果を示す。24時間の低血清培地への暴露
によって細胞を静止させた。ついで、オリゴヌクレオチド(400nM)を細胞
に4時間適用し、血清レベルを、増殖開始レベルに回復させた。処理から24お
よび48時間後(図9A)ならびに72および96時間後(図9B)に細胞を回
収し、DNA断片化について評価した。
【0061】 結果は、ANG 1051およびANG 1065はいずれもHS−SMC細
胞のアポトーシスを誘導しないことを示す。これは、さらに、ANG 1051
によるサイクリンE遺伝子産物の欠乏はHS−SMCの死滅を誘導しないが、生
殖細胞の死滅を誘導することを実証する。
【0062】 再狭窄予防については、本発明のオリゴヌクレオチドを、冠状動脈ステンティ
ングなどの動脈における有効性が示されている他の治療様式と組み合わせること
ができる。本明細書中に記載の本発明の使用に基づいた局所薬物送達ストラテジ
ーまたは全身送達は、全ての血管増殖障害に適用可能であり得る。これらの障害
には、冠状および末梢性動脈再狭窄等、ならびに動静脈瘻孔、癌および転移治療
および乾癬、ならびにサイクリンE遺伝子に関連する他の病態があるが、これら
に限定されない。
【0063】 本発明は、以下の実施例を参照してより容易に理解されるが、これらはその本
発明の範囲を限定するものではなく例示として示す。
【0064】 実施例I オリゴヌクレオチド合成および精製 置換および非置換デオキシオリゴヌクレオチドを、高速脱保護ホスホラミダイ
ド化学およびオリゴヌクレオチドの5’末端に残存するDMT基を使用した自動
DNA合成機(Perseptive BioSystemsモデル8909)
によって合成した。ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド用に、標準的な酸化
ボトルをホスファイト結合の段階的硫黄化用の0.024Mの3−エトキシ−1
,2,4−ジアチアゾリン−5−オンのアセトニトリル溶液で置換した。CPG
カラムからの開裂および55℃で最低15分間の濃水酸化アンモニウムでの脱封
鎖後、ジメトキシトリチル(DMT)を有するオリゴヌクレオチドを、第1表の
スキームおよび以下の勾配を使用してHPLCシステムのOligo R3TM
相カラム(Perseptive BioSystems, MA)によって精製した: 溶液A:0.12M氷酢酸−0.16Mトリエチルアミン、 溶液B:80%アセトニトリル−20%水、 溶液C:3%トリフルオロ酢酸(TFA)、および 溶液D:2回蒸留水。
【0065】
【表3】
【0066】 オリゴヌクレオチドを、多溶媒段階勾配を使用して精製した。第1過程は、最
終産物からの不成功の配列の排除である。最終産物のみがDMT(ジメトキシト
リチル)部分を保有し、逆相カラムに残存している。この過程後、洗浄過程を行
ってオリゴヌクレオチドを脱塩した。次の過程は、オリゴヌクレオチドのトリフ
ルオロ酢酸(TFA)への短時間の暴露によるDMT部分の排除を含む。
【0067】 TFAを洗浄し、次に勾配を適用して約18〜19分で精製オリゴヌクレオチ
ドが溶出する。次いで、次の運転用にカラムを洗浄および平衡化した。
【0068】 実施例II 融解曲線 吸光度対温度曲線を、IBM PCコンピュータおよびGilford Re
sponse II吸光光度計に接続したGilford 260吸光光度計を
使用して260nmで測定した。緩衝液は、100nMのNa+、10mMリン
酸、および0.1mM EDTA(pH7)を含んでいた。Puglisi a
nd Tinocco(Methods in Enzymol., 1989, 180, 304-325)に従って計
算された85℃での吸光度および吸光率から同定した各鎖のオリゴヌクレオチド
濃度は4μMであった。Tm値(二重らせん形成の自由エネルギーおよび結合定
数)を、二状態モデルのデータと直線勾配のベースラインとのフィッティングか
ら得た。報告したパラメータは少なくとも3回の実験の平均値である。
【0069】 実施例III RNアーゼH分析 活性アンチセンスホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの相補配列に対応す
る化学合成2’0−塩基オリゴリボヌクレオチドを使用してRNアーゼHアッセ
イを行った。5’末端標識RNAを20nMの濃度で使用し、20mM tri
s−Cl(pH7.5)、100mM KCl、10mM MgCl2、1mM
ジチオスレイトール、10μg tRNA、および4U RNアーゼ(最終体
積10μl)を含む反応液中で10倍過剰モルのアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドとインキュベートした。反応成分を、37℃で15分間予備アニーリングし、
室温にゆっくり冷却した。A549細胞核抽出物を、哺乳動物RNアーゼH源と
して使用した。2μgの核抽出物の添加によって反応を開始し、37℃で10分
間反応を進行させた。フェノール/クロロフォルム抽出によって反応を停止し、
RNA成分を、エタノールで沈殿させた。等量のCPMを、7M尿素を含む20
%ポリアクリルアミドゲルにロードし、RNA開裂産物を解析し、電気泳動によ
って視覚化し、続いてオートラジオグラフィーを行った。切断産物の定量を、I
nstant Imager(Packard, Downers Grove, IL)を使用して行った。
【0070】 実施例IV 細胞のオリゴヌクレオチド処理 HS−SMCまたはA549細胞を予め加温した37℃の非補充DMEM溶液
で洗浄した。ついで、オリゴヌクレオチドを、各プレート(500μl/ウェル
)中の5μg/ml N−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N
,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)を含むDMEMに投
与した。各プレートを、37℃で4時間インキュベートした。培地を除去し、完
全DMEM培地と置換した。次いで、細胞を種々の生物学的アッセイに供した。
【0071】 実施例V インビトロ(in vitro)でのサイクリンE発現のノーザンブロット分
析 ヒト肺癌A549細胞株を、American Type Culture
Collection(Rockville, MD)から得た。ヒト伏在静脈平滑筋細胞(H
S−SMC)を、同意した患者由来の伏在静脈移植片から調製した。細胞を、A
549およびHS−SMCそれぞれについて10%または20%の熱不活化ウシ
胎児血清、ならびに各50U/mlのペニシリンおよびストレプトマイシンを補
充したDMEM中で増殖させた。100mMプレートに細胞を播種した。細胞が
70〜80%密集に達したとき、実施例IVに記載のように細胞をオリゴヌクレ
オチドで処理した。次いで、培地をDMEMに置換し、細胞を、オリゴヌクレオ
チド処理から24時間後に採取し、Qiagen RNeasyTMキットを使用
して全RNAを単離した。
【0072】 ノーザンハイブリダイズ 各サンプルについて10μgのRNAを1.2%アガロース/ホルムアルデヒ
ドゲルで電気泳動し、標準的な方法を使用してナイロンメンブランに一晩かけて
転写した。RNAをメンブランにUV架橋させた。二本鎖32P−プローブを、O
ligolabellingキット(Pharmacia Upjohn, Montreal, Canada)を使
用して合成した。これらの研究で使用したプローブは、サイクリンEおよびG3
PDHである。ブロットを、QuickHybTMハイブリダイズ溶液(Stratagen
e, La Jolla, Calif.)と68℃で15分間予備ハイブリダイズさせた。熱変性放
射性プローブを添加し、メンブランを68℃で90分間ハイブリダイズさせた。
ブロットを室温の2×SSC/0.1%SDSで15分間を2回、56℃の0.
1×SSC/0.1%SDSで15分間を2回洗浄した。ブロットを、オートラ
ジオグラフィーし、Instant Imager(Packard, Downers Grove, I
L)を使用してシグナルを定量した。ノーザンブロットを初めにサイクリンEプロ
ーブとハイブリダイゼーションさせ、次に、0.1×SSC/0.1%SDS中
で5分間のボイルによって剥ぎ取り、コントロールG3PDHプローブと再ハイ
ブリダイズさせて正確なサンプルローディングをチェックした。
【0073】 実施例VI インビトロ(in vitro)でのサイクリンEのウェスタンブロット分析
。 HS−SMCまたはA549細胞を、10%熱非活性化ウシ胎児血清および各
50U/mlのペニシリンおよびストレプトマイシンを補充したDMEM中で増
殖させた。細胞を100mMプレートに播種した。細胞が70〜80%密集に達
したとき、実施例IVに記載のように細胞をオリゴヌクレオチドで処理した。次
いで、培地をDMEMで置換し、細胞をオリゴヌクレオチド処理から24、48
、または72時間後の各々で採取し、全タンパク質を抽出した。細胞を氷冷PB
Sで1回洗浄し、4℃のロイペプチン(2μg/ml)およびアプロチニン(1
μg/ml)を補充した250μlの溶解緩衝液(20mM Tris−HCl
(pH7.4)、1%(v/v)Triton X−100、5mM EGTA
、2mM EDTA、2mMジチオスレイトール、50mM NaF、10mM
Na2HPO4)に溶解した。Bradfordタンパク質アッセイ(Bio-Rad,
Hercules, CA)によって同定したサンプルを均一にゲルにロードし、12%アク
リルアミドゲルで電気泳動し、電気ブロッティングを行った。サイクリンEおよ
びG3PDHのレベルを、ポリクローナル抗サイクリンE(1:2000、Upst
ate Biotechnology, Lake Placid, NY)およびモノクローナル抗G3PDH(1
:50000、Advanced ImmunoChemical Inc., Long Beach, CA)抗体の使用に
よって同時に同定した。一次抗体との最低2時間のインキュベーション後、メン
ブランを西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識ロバ抗マウス抗体またはH
RP標識ロバ抗ウサギ抗体(Amersham Pharmacia Biotech, Buckinghamshire, E
ngland)と1時間インキュベートした。ハイブリダイズバンドを、ECLTMウェ
スタンブロッティング検出キット(Amersham Pharmacia Biotech, Buckinghamsh
ire, England)を使用して視覚化し、Instant Imager(Packard,
Downers Grove, IL)を使用して定量した。
【0074】 実施例VII 細胞増殖アッセイ HS−SMCおよびA549細胞を、血清由来培地で24時間同調培養した。
細胞を、実施例IVに記載のようにオリゴヌクレオチドで処理し、FBSで刺激
した。24時間後、細胞を[メチル−3H]−チミジン(6.7Ci/mmol
、NEN Life Science Products)にさらに24時間暴露した。次いで、細胞を、
氷冷PBSで1回洗浄し、エタノール/酢酸溶液(3:1)で4℃で15分間固
定した。次いで、細胞を水で洗浄し、0.5N過塩素酸中で15分間インキュベ
ートした。次いで、細胞を洗浄し、0.5N過塩素酸溶液中で80℃で1時間イ
ンキュベートした。得られた溶液を、シンチレーションバイアルに移し、計数し
た。
【0075】 実施例VIII 細胞周期の進行 HS−SMCを、血清由来培地で24時間同調培養した。細胞を、実施例IV
に記載のようにオリゴヌクレオチドで処理し、FBSで刺激した。血清刺激から
24時間および48時間後に細胞を採取し、70%エタノールで固定し、0.1
%クエン酸ナトリウム、0.3%NP−40、0.02RNアーゼ、および0.
05mg/mlヨウ化プロピジウムで処理した。染色細胞を、GACScanモ
デル(Becton Dickinson Immunocytometry Systems)を使用したフローサイトメト
リーによって分析した。
【0076】 実施例IX キナーゼアッセイ HS−SMCを、血清由来培地で24時間同調培養した。細胞を、実施例IV
に記載のようにオリゴヌクレオチドで処理し、FBSで刺激した。次いで、細胞
を50mM Tris(pH7.4)、250mM NaCl、および0.1%
NP−40中に溶解し、100,000×gで30分間の超遠心分離で上清をえ
た。サンプルを、ポリクローナル抗サイクリンE抗体を含むタンパク質A−Se
pharoseTM(Upstate Biotechnology, Lake Placid, NY)を使用して免疫沈
降を行った。免疫沈降物を、0.1mg/ml BSAを補充したキナーゼ緩衝
液(50mM Tris(pH7.4)、10mM MgCl2、1mM DT
T)で洗浄した。
【0077】 キナーゼアッセイ用に、30μM ATP、5μCiの[γ−32P]ATP、
および1μgヒストンH1を補充した50μlのキナーゼ緩衝液中にビーズを再
懸濁した。この懸濁液を、37℃で30分間インキュベートした。産物を、12
%SDS−PAGEゲルを使用して分析し、続いてオートラジオグラフィーを行
った。
【0078】 実施例X 再狭窄予防におけるオリゴヌクレオチド 血管造影法 家畜ブタを、ケタミン、アザペロン、およびアトロピンの筋肉内注射で鎮静化
し、チオペンタールナトリウムで麻酔した(iv)。ブタに挿管し、手術中2%
イソフルランおよび酸素の混合物を補給した。上行大動脈を透視モニタリングし
ながら0.035Jガイドワイヤを用いて8Fr.のガイドカテーテルを大腿鞘
に通した。次にガイドワイヤを取り除き、標的血管口にガイドカテーテルを設置
した。血管造影を行う前に、0.3mg/mLの濃度の1mLニトログリセリン
溶液のボーラスを、冠内注射する。次いで、ブタの右冠動脈(RCA)または左
回旋動脈(LCX)の標的部位を視覚化する少なくとも2つのほぼ直交した視野
で血管造影を行う。定量的冠動脈造影(QCA)法を行って血管サイズを評価し
た。
【0079】 局所薬物送達デバイス 薬物送達デバイスのInfiltrator(商品名)カテーテル(InterVent
ional Technologies, San Diego, CA)を、オリゴヌクレオチドの壁内投与に使用
した。Infiltrator(商品名)カテーテルを、両ポート上の三方コッ
クを用いて準備した。20ccのシリンジで注入ポートを空気でフラッシュした
。20ccシリンジでバルーンポートを吸引し、10ccシリンジを用いて通常
の様式に維持した。50:50造影剤/滅菌水を用いてIndeflator(
商品名)ポンプを準備し、バルーンポートに連結した。中央の管腔をヘパリン処
理生理食塩水でフラッシュし、0.014ワイヤをカテーテルの穴に挿入した、
次いで、薬物を注入ポート(緑色)に注意深く充填した。デッドボリュームを薬
物溶液で充填した(0.6ml)。所定の位置にガイドカテーテルをおいて、冠
動脈入口部に「Y」ハブを介して拡張ワイヤ上にInfiltrator(商品
名)カテーテルを進めた。薬物送達デバイスの位置を、造影剤を注入して確認お
よび記録した。選択部位での薬物送達デバイスの適切な位置付け後、バルーンを
2〜4気圧に膨張させた。血管壁へのバルーンの付加を、造影剤を用いて確認し
た。0.6mlの全ボーラス薬物を、60〜90秒にわたりゆっくりと注入した
。トランスフェクション中、ECGをモニタリングして、虚血の全サインを評価
した。薬物注入後、バルーンを収縮させ、カテーテルを取り出した。次にコント
ロール血管造影を行って、全ての残留管腔狭窄または血管壁解剖を記録した。痙
攣が記録された場合、0.3mg/mlの濃度の1mlニトログリセリン溶液を
冠内注射した。
【0080】 実施例XI 腫瘍細胞株増殖に対するオリゴヌクレオチドの効果 雌免疫不全CD1マウスを、Charles River(St-Laurent, Canad
a)から入手し、処理開始時に6〜8週齢のものを使用した。各マウスの側腹に0
.1mlの5×106腫瘍細胞(A549、MCF−7、およびOVCAR3)
を皮下接種した。1群あたり20匹のマウスにこの細胞株を接種した。腫瘍サイ
ズを週2回カリパスで二次元で測定し、体積を、式V=1/2a×b2(式中、
aおよびbは腫瘍の長直径および短直径である)を使用してmm3で表した。各
群は、6〜8匹の腫瘍保有マウスを含んでいた。残りの動物をCO2吸入によっ
て安楽死させた。次いで、腫瘍サイズが70〜100mm3に達したときに治療
を開始した。
【0081】 オリゴヌクレオチド(生理食塩水中に処方)を、尾静脈に毎日i.v.投与し
、コントロールマウスには生理食塩水を投与した。腫瘍体積を週2〜3回、およ
び最後の処理から24時間後にモニタリングした。次いで、マウスを屠殺し、腫
瘍フラグメントをドライアイス上で保存し、その後ノーザン分析を行った。
【0082】 本発明はその特定の実施形態に関して記載しているが、さらなる修正形態が可
能であり、本出願は一般に本発明の原理にしたがって本発明の任意の変形形態、
使用、または適用を対象とすることが意図されることが理解され、これには、本
発明に関連する分野の範囲内の公知または習慣的な実施に近いか、上記の必須の
特徴に適用可能であるか、添付の特許請求の範囲内に従うような本開示からの逸
脱が含まれる。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 サイクリンE遺伝子とハイブリダイズ可能なアンチセンスオリゴヌクレオチド
での処理後のA549細胞におけるサイクリンE mRNA発現の棒グラフであ
る。
【図2】 2つのヒト細胞型(A549細胞および伏在静脈平滑筋細胞)におけるサイク
リンE遺伝子のサイクリンE mRNA発現の減少に対する種々の濃度のANG 1051の効果の棒グラフである。
【図3】 図3Aおよび図3Bは、2つのヒト細胞型(伏在静脈平滑筋細胞(図3A)お
よびA549細胞(図3B))における時間の関数としてのサイクリンE遺伝子
のサイクリンEタンパク質発現の減少に対する400nMのANG 1051お
よびその12塩基のミスマッチコントロールANG 1065の効果の棒グラフ
である。
【図4】 図4Aおよび図4Bは、伏在静脈平滑筋細胞(図4A)およびA549細胞(
図4B)のトリチウム化チミジン取り込みに対する種々の濃度のANG 105
1およびその12塩基のミスマッチコントロールANG 1065の効果の線グ
ラフである。
【図5】 抗増殖効果を達成するためのオリゴヌクレオチドの暴露時間の関数としての伏
在静脈平滑筋細胞の細胞数に対する400nMのANG 1051およびその1
2塩基のミスマッチコントロールANG 1065の効果の線グラフである。
【図6】 血球計を使用した細胞の計数によって評価された細胞増殖に対する400nM
のANG 1051およびその12塩基のミスマッチコントロールANG 10
65の効果の線グラフである。
【図7】 時間の関数としての伏在静脈平滑筋細胞の細胞生存度に対する400nMのA
NG 1051およびその12塩基のミスマッチコントロールANG 1065
の効果の棒グラフである。
【図8】 図8Aおよび図8Bは、伏在静脈平滑筋細胞(図8A)およびA549細胞(
図8B)の細胞周期に対するANG 1051およびその12塩基のミスマッチ
コントロールANG 1065の効果を示す図である。
【図9】 図9Aおよび図9Bは、400nMのオリゴヌクレオチドでの細胞の処理から
24時間および48時間後(図9A)ならびに72時間および96時間後(図9
B)のDNA断片化を示すゲルの図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 CA01 HA17 4C084 AA13 ZA362 ZA892 ZB212 ZB262 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA04 ZA36 ZA89 ZB21 ZB26

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細胞増殖阻害用のアンチセンスオリゴヌクレオチドであって
    、前記オリゴヌクレオチドはサイクリンE遺伝子発現を阻害するために、前記サ
    イクリンE遺伝子の5’非翻訳領域(5’−UTR)または3’非翻訳領域(3
    ’−UTR)に相補的であり、それにより細胞増殖を阻害する、アンチセンスオ
    リゴヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 配列番号1または配列番号2由来の核酸配列を有する、請求
    項1記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番
    号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、
    配列番号13、および配列番号14からなる群から選択される、請求項2記載の
    アンチセンスオリゴヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 薬学的に許容可能な担体と組み合わせた、請求項1、請求項
    2、または請求項3記載のアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む薬剤組成物。
  5. 【請求項5】 細胞増殖阻害のためのアンチセンスオリゴヌクレオチドの使
    用であって、前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは前記サイクリンE遺伝子発
    現を阻害するために、サイクリンE遺伝子の5’非翻訳領域(5’−UTR)ま
    たは3’非翻訳領域(3’−UTR)に相補的であり、それにより細胞増殖を阻
    害する、アンチセンスオリゴヌクレオチドの使用。
  6. 【請求項6】 前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは配列番号1または配
    列番号2由来の核酸配列を有する、請求項5記載の使用。
  7. 【請求項7】 前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号3、配列
    番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列
    番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、および配列番号14か
    らなる群から選択される核酸配列を有する、請求項5記載の使用。
  8. 【請求項8】 再狭窄によって引き起こされる細胞増殖を阻害するための請
    求項1、請求項2、または請求項3記載のアンチセンスオリゴヌクレオチドの使
    用。
  9. 【請求項9】 癌によって引き起こされる細胞増殖を阻害するための請求項
    1、請求項2、または請求項3記載のアンチセンスオリゴヌクレオチドの使用。
  10. 【請求項10】 乾癬によって引き起こされる細胞増殖を阻害するための請
    求項1、請求項2、または請求項3記載のアンチセンスオリゴヌクレオチドの使
    用。
  11. 【請求項11】 再狭窄によって引き起こされる細胞増殖を阻害するための
    請求項4記載の薬剤組成物の使用。
  12. 【請求項12】 癌によって引き起こされる細胞増殖を阻害するための請求
    項4記載の薬剤組成物の使用。
  13. 【請求項13】 乾癬によって引き起こされる細胞増殖を阻害するための請
    求項4記載の薬剤組成物の使用。
  14. 【請求項14】 細胞増殖阻害用の薬物製造のための、請求項1、請求項2
    、または請求項3記載のアンチセンスオリゴヌクレオチドの使用。
  15. 【請求項15】 再狭窄によって引き起こされる細胞増殖阻害用の薬物製造
    のための、請求項1、請求項2、または請求項3記載のアンチセンスオリゴヌク
    レオチドの使用。
  16. 【請求項16】 癌によって引き起こされる細胞増殖阻害用の薬物製造のた
    めの、請求項1、請求項2、または請求項3記載のアンチセンスオリゴヌクレオ
    チドの使用。
  17. 【請求項17】 乾癬によって引き起こされる細胞増殖阻害用の薬物製造の
    ための、請求項1、請求項2、または請求項3記載のアンチセンスオリゴヌクレ
    オチドの使用。
  18. 【請求項18】 サイクリンE遺伝子発現を阻害するために、前記サイクリ
    ンE遺伝子の5’非翻訳領域(5’−UTR)または3’非翻訳領域(3’−U
    TR)に相補的であり、それにより細胞増殖を阻害するアンチセンスオリゴヌク
    レオチドを患者に投与する過程を含む、細胞増殖予防法。
  19. 【請求項19】 前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは配列番号1または
    配列番号2由来の核酸配列を有する、請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記アンチセンスオリゴヌクレオチドは、配列番号3、配
    列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配
    列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、および配列番号14
    からなる群から選択される核酸配列を有する、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記細胞増殖は再狭窄である、請求項18記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記アンチセンスオリゴヌクレオチドを動脈拡張部位に送
    達する、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記細胞増殖は癌によって引き起こされる、請求項18記
    載の方法。
  24. 【請求項24】 前記細胞増殖は乾癬によって引き起こされる、請求項18
    記載の方法。
JP2001506814A 1999-06-23 2000-01-19 サイクリンe遺伝子発現を調節するアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび治療でのその使用 Pending JP2003503052A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14044699P 1999-06-23 1999-06-23
US60/140,446 1999-06-23
PCT/CA2000/000049 WO2001000821A1 (en) 1999-06-23 2000-01-19 Antisense oligonucleotide modulating cyclin e gene expression and therapeutic uses thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003503052A true JP2003503052A (ja) 2003-01-28

Family

ID=22491260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001506814A Pending JP2003503052A (ja) 1999-06-23 2000-01-19 サイクリンe遺伝子発現を調節するアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび治療でのその使用

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6339071B1 (ja)
EP (1) EP1190047A1 (ja)
JP (1) JP2003503052A (ja)
AU (1) AU2088100A (ja)
CA (1) CA2377273A1 (ja)
WO (1) WO2001000821A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150050738A1 (en) * 2013-08-16 2015-02-19 Rana Therapeutics, Inc. Compositions and methods for modulating rna
WO2016130943A1 (en) 2015-02-13 2016-08-18 Rana Therapeutics, Inc. Hybrid oligonucleotides and uses thereof
WO2021178199A1 (en) * 2020-03-05 2021-09-10 BioLegend, Inc. Methods and compositions for detecting targets

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69233399T2 (de) * 1991-09-20 2005-08-04 Fred Hutchinson Cancer Research Center, Seattle Menschliches cyclin e
AU5086393A (en) * 1992-08-25 1994-03-15 Thomas Jefferson University Antisense oligonucleotides to cyclin d1 proto-oncogene
US5869462A (en) * 1992-09-10 1999-02-09 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Inhibition of proliferation of vascular smooth muscle cell
US5734039A (en) * 1994-09-15 1998-03-31 Thomas Jefferson University Antisense oligonucleotides targeting cooperating oncogenes
AU7015396A (en) * 1995-09-07 1997-03-27 Health Research Incorporated Cyclin e variants and use thereof
EP1093516A2 (en) * 1998-07-06 2001-04-25 Schering Corporation Mammalian genes; dendritic cell prostaglandin-like transporter (dc-pgt), hdtea84, hsljd37r and rankl, hcc5 chemokine, deubiquitinating 11 and 12 (dub11, dub12), md-1, md2 and cyclin e2, related reagents and methods

Also Published As

Publication number Publication date
WO2001000821A1 (en) 2001-01-04
AU2088100A (en) 2001-01-31
US6339071B1 (en) 2002-01-15
CA2377273A1 (en) 2001-01-04
EP1190047A1 (en) 2002-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3231779B2 (ja) raf遺伝子発現のアンチセンスオリゴヌクレオチド調節
KR100316205B1 (ko) 평활근세포의증식을조절하기위한c-myc의안티센스억제
EP2850186B1 (en) Compositions and methods for modulating smn gene family expression
US6599742B2 (en) Antisense oligonucleotide inhibition of human serine/threonine protein phosphatase gene expression
AU675638B2 (en) Oligonucleotide modulation of protein kinase C
JP2018052981A (ja) 真核細胞におけるエキソンスキッピングの誘導
PL188628B1 (pl) Zastosowanie oligonukleotydu specyficznego dla c-myc lub c-myb, do wytwarzania kompozycji farmaceutycznej do leczenia przeszczepu naczyniowego
JP2015518712A (ja) Mecp2発現を調節するための組成物及び方法
JP2002526125A (ja) 腫瘍壊死因子−α(TNF−α)発現のアンチセンス・オリゴヌクレオチド調節
JP2015523853A (ja) Atp2a2発現を調節するための組成物及び方法
JP2005530486A (ja) 2’−o−(2−メトキシ)エチル修飾を有するオリゴヌクレオチドを使用するtrpm−2アンチセンス療法
US5885970A (en) Antisense oligonucleotides against human protein kinase C
JP2005525802A (ja) 血管治療
JP2003505080A (ja) ヒトeg5の発現を阻害するためのオリゴヌクレオチド
US6537973B1 (en) Oligonucleotide inhibition of protein kinase C
JP2022017227A (ja) Pcsk9を標的としたアンチセンス核酸
US5882927A (en) Oligonucleotide inhibition of protein kinase C
US6087489A (en) Antisense oligonucleotide modulation of human thymidylate synthase expression
US5959096A (en) Antisense oligonucleotides against human protein kinase C
US5916807A (en) Antisense oligonucleotides against human protein kinase C
JP2003503052A (ja) サイクリンe遺伝子発現を調節するアンチセンスオリゴヌクレオチドおよび治療でのその使用
US20040067197A1 (en) Radiolabeled DNA carrier, method of preparation and therapeutic uses thereof
EP2356234B1 (en) Dosage of oligonucleotides suitable for the treatment of tumors
WO2002013799A2 (en) Oligonucleotides and other modulators of the nk-1 receptor pathway and therapeutic uses thereof
WO2021157730A1 (ja) 核酸医薬とその使用