JP2003502648A - 日の出・日の入り時刻が分かる時計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 日の出・日の入り時刻とともに太陽の位置が分かる時計が開示されている。本発明に係る時計は、２４時間で一回転する円形の時間プレートを備える。また、各月毎の日の出時刻及び日の入り時刻を標示するための日の出・日の入り時刻標示部（２１）を備える。本発明による時計によって、現在時刻、現在の太陽の位置、日の出・日の入り時刻が分かる。特に、本発明による時計を使用することによって、地下街や閉塞空間に居るような場合でも、昼間又は夜間の明暗状態といった外の状態を簡単に知ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は日の出・日の入り時刻が分かる時計 (timepiece) に関わり、特に、２
４時間で一回転する時針と、日の出・日の入り時刻を記した固定盤又は回転盤と
を設けることにより、所定月の特定場所における日の出・日の入り時刻及び現時
点での太陽の位置を知ることのできる時計に関する。

【０００２】

【従来の技術】

時代と地域とに応じて多種の時間単位が用いられている。例えば、現在用いら
れている一日を２４分割するシステムは、東洋で僅か１００年前に取り入れられ
たものである。それ以前は、一日１２分割システム、つまり１２サイクル（韓国
語で 12-gabja ）システムが用いられていた。必要ならば１００分割システムも
使用可能であろう。最近では、インターネット、すなわち全世界的な通信システ
ムが世界的に積極的に実施されるようになってきていることにより、一日１００
０分割システムとするインターネットタイム (internet time) も提唱されてい
る。しかし、現在の時計システムは一日２４分割システム、すなわち２４時間シ
ステムである。時刻を標示する時計は、１２分割盤と、一日に二回転する時針と
を備えている。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

今日、広く用いられている年月日は、地球に対する太陽の動きを直接映し出す
太陽暦である。すなわち１日は、特定位置におけるある正中 (due culmination)
から次の正中までの時間から得られる。一日は２４時間に分割され、かつ一時
間は６０分に分割されている。一年は、黄道 (ecliptic) 上の所定位置における
始点から次の始点である戻り点までの時間を測ることによって得られる。広く用
いられている暦は太陽暦であり、かつ時計は太陽時計システムである。季節と昼
夜は太陽と地球の関係で決まる。従って、多くの周期的な事象はこの太陽時計シ
ステムに一致する。しかし、ほとんどの時計は１２時間システムのものであり、
現在時刻を標示するためにその時針が１２時間に一回転し、そのため、太陽の現
在位置、高度、及び昼夜といった自然現象は現在の太陽時計システムでは標示で
きない。このことが、自然と人間との間の自然のつながりを破壊する可能性があ
る。

【０００４】 大韓民国（以下「韓国」と記す）における正中時刻 (culmination time) が１
２時であるとき（韓国の標準子午線は東経１３５°であるので、実際の正中時刻
は１２時３０分である）、太陽は、春分の日及び秋分の日に真東から昇り真西に
沈む。夏至には、太陽は北東から昇り北西に沈む。そして、日の出は凡そ午前４
時４０分、日の入りは凡そ午後７時２０分である。従って、夏至における昼の長
さは、春分の日又は秋分の日の昼の長さよりも約２時間４０分長い。冬至におい
ては、太陽は南東から昇り南西に沈む。日の入りは凡そ午前７時２０分、日の出
は凡そ午後４時４０分である。従って、冬至における昼の長さは春分の日又は秋
分の日の昼間の長さよりも約５時間２０分短く、逆にこれと同じ時間だけ夜の長
さが長いことになる。

【０００５】 日の出時刻と日の入り時刻は日々変化し、その差は一月で約３０分となる。 日の出時刻と日の入り時刻は、季節と、時間を測定する場所の緯度により変化
する。

【０００６】 日の出時刻と日の入り時刻は日々の生活において非常に重要な情報ではあるが
、この情報はテレビ又は新聞のニュース以外から得ることは難しい。 また、都市化の拡大によって地下での行動、あるいは近接したビル内での生活
が増加し、そのためほとんどの人々は実際の環境で太陽を見ることができなくな
っている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】

従って、本発明の目的は、上述の問題を解消して、２４時間で一回転する時針
と、日の出・日の入り時刻を標示するための固定盤又は回転盤とを備え、所定の
月の特定場所での日の出時刻及び日の入り時刻並びに現時刻での太陽の位置を知
ることのできる時計を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本発明の上記目的は、２４時間で一回転する時針と、各月における日の出・日
の入り時刻に対応した目盛りを標示するために日の出・日の入り時刻標示部分を
備えた底部プレートと、を有した時計によって達成される。

【０００９】 本発明に係る時計は、１時間で一回転する分針を備えたものとすることもでき
る。

【００１０】 時針の形状は一般的な形状でよく、また分針は、太陽をシンボル化したデザイ
ンのものであってもよい。

【００１１】

【発明の実施の形態】

本発明の上記の目的及び優位点は、図面を参照した本発明の好ましい実施形態
の詳細な説明によってより明確とされる。 以下、本発明の好ましい実施形態について添付の図面を参照して詳細に説明す
る。

【００１２】 図１及び図２に示すように、時間目盛４が、１から２４の数字を配することに
より、又は、１から１２の数字で午前中の時間を標示しかつ続く１から１２の数
字で午後の時間を標示することにより、あるいは、数字３，６，９，１２とそれ
らの間に配される○印又は特定のマークとを標示することによって振られている
。

【００１３】 午前時間を表す符号と午後時間を表す符号とは、視認性を良くするために異な
った輝度又は彩度で標示することが可能である。あるいは、最も輝度の高い符号
を正午位置に配し、かつ、各符号の明るさを正午から深夜にかけて徐々に暗くし
ていく一方で、深夜から正午にかけて徐々に明るくしていくようなことも可能で
ある。

【００１４】 好ましくは、時間目盛４は、夏時間の時期に時間調整ができるように回転でき
るようになっている。

【００１５】 時針１の回転は、連続的なアナログタイプのものとしてもよいし、一時間毎に
一目盛だけ動くようなデジタルタイプのものとしてもよい。

【００１６】 分針３の回転軸は時針４の回転軸と同軸のものであってもよいし、底部プレー
トの所定位置に位置されたものであってもよい。

【００１７】 本発明の分目盛５は、場合に応じて、数字０，１０，２０，…５０によって、
あるいは数字０，１５，３０，４５によって表すことができる。

【００１８】 時針１及び分針３の回転方向は任意である。双方の針の回転方向が反時計回り
方向であれば、時針１及び分針３の標示符号は時計回りの順で付されなければな
らない。

【００１９】 底部プレート２は、日の出・日の入り時間標示部２１を備え、固定されている
。日の出・日の入り時間標示部２１と水平線（３時と９時とを結ぶ線）とがなす
角度は緯度によって異なる。すなわち、該標示部２１は低緯度においては前記水
平線に近づき、高緯度では水平線から遠ざかるものとなる。韓国内においては同
じ日の出・日の入り時間標示部２１を用いることができる。しかし、例えば、ア
メリカ合衆国、ロシア、中国、日本のように、国土が広大であるか南北に長い国
土を持つ諸外国では、異なった日の出・日の入り時間標示部２１を有した異なる
時計が必要である。

【００２０】 韓国における標準子午線が１２７．５°（実際には東経１３５°）であるとき
、時間目盛４の符号１２が時針１と一致したとすると、それは、太陽が子午線上
にありかつ時針１の回転が太陽の回転と同じであることを意味する。従って、太
陽を表すシンボルとして赤丸を描き、あるいは、所定時間における太陽の位置を
示すために太極マーク又は星を描くことも可能である。

【００２１】 上記の如き構成を有した時計を用いると、通常の方法により、現在時刻と共に
太陽の位置が分かる。すなわち、時針１が通常の時計の１２時方向に位置してい
る場合には太陽は子午線上にあり、日の出・日の入り時間標示部２１を結ぶ線（
５月の場合、日の出・日の入り時間標示部の左側部分における５月標示位置と該
時計の中心点とを結ぶ線、及び日の出・日の入り時間標示部の右側部分における
５月標示位置と該時計の中心点とを結ぶ線）よりも上に位置している場合には太
陽は空に在り、この結び線よりも下にあるときには太陽は前記水平線よりも下に
ある。時針１が月を結ぶ線上に位置している場合、太陽は日の出状態又は日の入
り状態である。

【００２２】 本発明の目的は、日の出時刻及び日の入り時刻と太陽の位置とが分かる下記の
構成を有した時計によっても達成される。すななわちこの時計は、２４時間に一
回転する時針１と、日の出時刻を標示した目盛を有した日の出時刻標示部２１ａ
を備えた日の出時刻標示盤２ａと、日の入り時刻を標示した目盛を有した日の入
り時刻標示部２１ｂを備えた日の入り時刻標示盤２ｂと、を有している。日の出
時刻標示盤２ａ及び日の入り時刻標示盤２ｂの一方が任意に回転可能とされてい
る。また、他方の標示盤は、上述の第一の標示盤と連動しながら第一の標示盤と
反対方向に回転する。

【００２３】 本発明による時計はまた、１時間で一回転する分針３を備えていてもよい。 時針１の形状は通常のものであってよく、また時針１は太陽をシンボル化した
デザインを有していてもよい。

【００２４】 日の出時刻標示盤２ａ及び日の入り時刻標示盤２ｂは、各標示盤の中心点から
周端部に向けて一本の線を描くことによって、又は各標示盤に日の出時刻及び日
の入り時刻を示す複数の印をつけることによって作成される。より好ましくは、
図４及び図５に示すように、日の出又は日の入りの文字、あるいは日の出時刻又
は日の入り時刻の文字は、各標示盤の所定位置に標示することができる。

【００２５】 日の出時刻標示盤２ａ及び日の入り時刻標示盤２ｂの一方は、手動操作により
任意に回転できるよう構成される。一方、他方の標示盤は、前記第一の標示盤と
反対方向に回転させかつ該第一の標示盤との連動状態が保持されるよう構成され
る。これら二つの標示盤、ガラスカバー、ケース、等の所定位置には、手動操作
による随意回転のための操作ガイドを表示することが可能である。一日の日の出
から正午までの時間及び正午から日没までの時間は同じであるので、二つの標示
盤は、より正確な操作がなされるよう互いに連動させておくのが好ましい。勿論
、これら二つの標示盤は、互いに連動状態とせずに、手動により独立的に操作さ
れるようにすることもできる。

【００２６】 上述の如き構成とされた本発明による時計を使用するにあたり、現在時刻、現
時点での太陽の位置、日の出時刻及び日の入り時刻を知ることかできる。特に、
地下街や閉塞空間に居る場合でも、本発明による時計を使用することによって昼
間又は夜間の明暗状態といった外の状態を簡単に知ることができる。

【００２７】 この時計上で日の出及び日の入りの方向が分かるように、時間目盛の‘ＡＭ６
’及び‘ＰＭ６’の位置に、例えば‘Ｅ’及び‘Ｗ’といった指標を設けておく
のが好ましい。

【００２８】 以上、本発明に係る時計を、その構成と各標示盤の回転速度のみに関して、好
ましい実施形態のみについて説明したが、本発明はこれらの実施形態のものに限
定されるものではなく、請求の範囲に記載した本発明の精神及び技術的範囲から
逸脱しない範囲で当業者により種々の変更と改良が可能であることを理解すべき
である。すなわち、本発明の時計は、所定の回転速度を持った駆動装置及び鋸歯
状部材の組合せからなる機構を介した機械的方法によって操作されるようにする
こともできる。また、本発明の時計から日付けを認識することは、ＬＣＤ（液晶
ディスプレイ装置）又はＣＲＴ（ブラウン管）といった標示装置を使用して電気
的方法によって実現できる。

【００２９】

【発明の効果】

本発明による上記構成を備える時計を使用することにより、現在時刻、現在の
太陽の位置、及び日の出・日の入り時刻を知ることができる。特に、地下街や閉
塞空間に居るような場合でも、本発明による時計を使用することによって、昼間
又は夜間の明暗状態といった外の状態を簡単に知ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態を示す平面図である。

【図２】 本発明の一実施形態による底部プレートの平面図である。

【図３】 本発明の他の実施形態を示す平面図である。

【図４】 本発明の他の実施形態による日の出時刻標示盤を示す平面図であ
る。

【図５】 本発明の他の実施形態による日の入り時刻標示盤を示す平面図で
ある。

【符号の説明】

１ 時針 ２ 底部プレート ２ａ 日の出時刻表示盤 ２ｂ 日の入り時刻表示盤 ３ 分針 ４ 時間目盛 ５ 分目盛 ２１ 日の出・日の入り時刻標示部 ２１ａ 日の出時刻標示部 ２１ｂ 日の入り時刻標示部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，Ｇ Ｅ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ， ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，Ｚ Ａ，ＺＷ (72)発明者 ジャン−スン・チョイ 大韓民国・スウォン・440−050・ジャンガ ン−ク・ヨウンワ−ドン・ドンスン−トッ プス・アウトレット・308−１・サード・ フロア

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 日の出・日の入り時刻及び太陽の位置を標示する時計であっ
   て、 ２４時間で一回転する時針と、 日の出・日の入り時刻標示部を備え、各月毎の前記日の出・日の入り時刻に対
   応した目盛を標示するための底部プレートと、 を備えてなる時計。
2. 【請求項２】 請求項１記載の時計において、１時間で一回転する分針を備
   えてなる時計。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載の時計において、前記時針が、太陽をシ
   ンボル化したデザインを備えて成る時計。
4. 【請求項４】 日の出・日の入り時刻及び太陽の位置を標示する時計であっ
   て、 ２４時間で一回転する時針と、 日の出時刻を標示するための目盛りを有した日の出時刻標示部を備えた日の出
   時刻標示盤と、 日の入り時刻を標示するための目盛りを有した日の入り時刻標示部を備えた日
   の入り時刻標示盤と、を備え、 前記日の出時刻標示盤及び前記日の入り時刻標示盤の一方が回転し、かつ他方
   は、上記の第一の回転盤と連動状態を維持して該第一の回転盤と反対方向に回転
   するよう構成されてなる時計。
5. 【請求項５】 請求項４記載の時計において、１時間で一回転する分針を備
   えて成る時計。
6. 【請求項６】 請求項４又は５記載の時計において、前記時針が太陽をシン
   ボル化したデザインを備えて成る時計。