JP2003502342A - ベータ−セクレターゼのスタチン誘導テトラペプチド阻害剤 - Google Patents

ベータ−セクレターゼのスタチン誘導テトラペプチド阻害剤

Info

Publication number
JP2003502342A
JP2003502342A JP2001503887A JP2001503887A JP2003502342A JP 2003502342 A JP2003502342 A JP 2003502342A JP 2001503887 A JP2001503887 A JP 2001503887A JP 2001503887 A JP2001503887 A JP 2001503887A JP 2003502342 A JP2003502342 A JP 2003502342A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
phenyl
acid
propyl
methylthioethyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001503887A
Other languages
English (en)
Inventor
ヴァーギーズ ジョン、
ジェイ トゥン、
ローレンス ファン、
シュメイェ エス. マモ、
Original Assignee
エラン ファーマスーティカルズ インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エラン ファーマスーティカルズ インコーポレイテッド filed Critical エラン ファーマスーティカルズ インコーポレイテッド
Publication of JP2003502342A publication Critical patent/JP2003502342A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K5/00Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K5/02Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing at least one abnormal peptide link
    • C07K5/0205Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing at least one abnormal peptide link containing the structure -NH-(X)3-C(=0)-, e.g. statine or derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 アルツハイマー病および哺乳類におけるAβペプチドの沈着によって特徴づけられる他の疾病の治療に有用であるβ−セクレターゼ酵素のスタチン誘導ペプチド阻害剤が提供される。本発明の化合物は、Aβペプチド形成を減少させるこれらの阻害剤および医薬組成物の投与による治療の有用な方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、アルツハイマー病の治療に有用な化合物に、そしていっそう詳細に
はβ−セクレターゼ阻害の能力があり、それによりアルツハイマーの罹患者の脳
で見られるアミロイド斑の主要成分であるベータ−アミロイドを生成するアミロ
イド前駆体タンパク質の開裂を妨げる化合物に向けられる。
【0002】 (発明の背景) アルツハイマー病(AD)は、記憶および適応の喪失を生じる、主として老化
に関連した脳の進行性の退化的な疾病である。その疾病が進行する場合、運動、
感覚および言語能力も、脳の複数の認識機能の全体的欠陥がない限り、影響され
る。重篤な欠陥に至り、そして4から12年までの範囲で最終的に死に至るこれ
らの認識欠陥が、徐々に、しかし典型的に起る。
【0003】 アルツハイマー病は、脳における2つの主要な病理学上の観察:神経細線維の
もつれおよびアミロイド(または神経炎性)斑によって特徴づけられる。神経細
線維のもつれは、アルツハイマー病でのみならず、痴呆誘導障害でも起る一方で
、アミロイド斑は、AD(アルツハイマー病)に固有である。いっそう限定され
た解剖学上の分布にある少数のこれらの病変は、臨床的アルツハイマー病を示さ
ないほとんどの高齢のヒトの脳に見られる。アミロイド原性斑および血管のアミ
ロイド脈管障害も、トリソミー21(ダウン症候群)およびドイツ型のアミロイ
ド症を伴う遺伝性の脳出血(HCHWA−D)を示す個人の脳を特徴づける。現
時点で、アルツハイマー病の明確な診断は、通常、その疾病で死亡した患者の脳
組織において、またはまれに、逆の神経手術手段の間に取りだされる脳組織の生
検サンプルにおいて前述の病変を観察することを必要とする。
【0004】 神経細線維のもつれは、かつて、栄養を輸送する神経細胞を通して対称的に走
る構造的支持体であったが、機能不全のもつれたマスに分解した微小管および微
小フィラメントのネットワークとして特徴づけられる。それらは、長さおよそ1
0nmであり、特定の神経単位の周辺核細胞質に配置される一対になった螺旋状
に巻かれたフィラメント(PHF)を含む非膜結合束として組織学的に記述され
うる。一対になった螺旋のフィラメントの主要な成分は、60kDa、64kD
aおよび68kDaの非常にリン酸化されたタウ・タンパク質(PHF−タウ)
である。Aβペプチドも、これらのもつれの成分である。タウは、微小管関連タ
ンパク質のファミリーに属し、そして微小管アセンブリーおよび安定化に役割を
果す。コルチコ底部変性(CBD)、進行性核上性麻痺(PSP)およびピック
病を含めた特定の他の神経変性障害では、高リン酸化タウタンパク質も、異常フ
ィラメントに関連した脳組織で蓄積する。最近の研究は、高リン酸化のパターン
および生じる螺旋状フィラメントの超構造が、各型の疾病である程度異なること
を示す。
【0005】 他方、アミロイド斑は、アルツハイマー病に固有であり、アルツハイマー病を
定義する特性である。アミロイド斑は、アミロイドベータ・ペプチド(Aβ、し
ばしばβA4とも称される)から優勢に構成される。Aβは、アミロイド前駆体
タンパク質(APP)のタンパク質分解によって誘導され、そして39−43個
のアミノ酸から構成される。セクレターゼと称される数種のプロテアーゼは、A
PPの加工に関与する。認識活性に起因する脳の領域でのAβの異常加工および
沈着が、アルツハイマー病の発生における主要な因子であることは明かである。
β−セクレターゼによりAβペプチドのN末端でのAPPの開裂、および1つま
たはそれ以上のγ−セクレターゼによりC末端でのAPPの開裂は、アミロイド
原性経路、すなわち、Aβペプチドが形成される経路を構築する。α−セクレタ
ーゼ、同様の、または異なるガンマセクレターゼによるAPPの開裂は、アミロ
イド斑形成を生じないAPPの分泌形態であるα−sAPPを生成する。この代
替経路は、ABの形成を妨げる。Aβペプチドが、β−セクレターゼによるAP
Pの加工の結果として蓄積すること、そしてしたがって、この酵素の活性の阻害
は、アルツハイマー病の治療に望ましいことが提唱された。例えば、アルツハイ
マー病のためのβ−アミロイドおよび治療の機会、Sabbagh、M.ら、A
lz.Dis.Rev.3巻、1−19頁(1997年)参照。
【0006】 いくつか証拠の方向は、特別のアミロイド原性タンパク質β−アミロイドタン
パク質(Aβ)の進行性脳沈着が、アルツハイマー病の病因における発達の可能
性のある役割を果し、そして数年または十年まで認識徴候に先行することができ
ることを示す。Selkoe、Neuron 6巻:487頁(1991年)参
照。Aβは、培地中で育成された神経細胞から放出され、そして正常な個人およ
びアルツハイマー病の患者の両方の脳脊髄液(CSF)に存在する。Seube
rtら、Nature 359巻:325−327頁(1992年)参照。
【0007】 Aβペプチドの拡散沈着は、高齢のほとんど全てのヒトに起るが、アミロイド
斑の形成は、アルツハイマー病患者でのみ起る。これらの斑の形成は、数年の期
間をかけて、または十年でさえ起ると考えられる。アミロイド斑中のAβペプチ
ドは、ベータ−ひだ付きシートと呼ばれる特別の三次元パターンでつねに巻き込
まれており、そして同様に化学的に修飾されているようであり、そしてそれは、
正常に見られる拡散沈着よりむしろ大型で濃密な斑へのAβペプチドの会合を説
明できた。アミロイド斑におけるAβペプチドのこの中心コアは、異常な軸索お
よび数種の型の改変神経膠細胞を囲んでいる。神経膠細胞は、正常には、神経単
位と結合し、そして支持および保護的機能を発揮する。斑の外側には、損傷を受
けた脳領域で一般に見られる一種の神経膠細胞である反応性星状細胞がある。さ
らに、酵素、プロテオグリカンおよびアポリポタンパク質を含めた多くの他の生
化学的成分が、その斑に存在する。これらの斑の形成の検討のために、例えば、
Sabbagh,M.ら、上記引用を参照。
【0008】 アミロイド斑に触れる神経単位は、進行して衰弱され、そして最終的に死ぬ。
現時点では、Aβペプチドが、それ自身神経毒性であるかどうか、またはアミロ
イド斑の二次特性、例えば異常な神経膠細胞が、神経細胞を死なせるかどうかに
ついては知られていない。研究者らは、Aβペプチドが、インビトロで神経毒性
効果を示すことを例示した。さらに、他の研究者らは、Aβペプチドの25−3
5個のアミノ酸配列が、特定の脳組織に存在し、そして神経励起効果を示す内因
性神経ペプチド化合物である物質Pのものと類似であることを例示した。その研
究における物質Pの同時投与は、ラットにおけるAβペプチドの神経毒性効果を
遮断した。ベータアミロイドの神経変性効果、および物質Pによる保護について
のインビボモデル、Kowall NWら、Proc Natl Acad S
ci USA 88巻(16)7247−51頁(1991年)参照。別の研究
では、Aβペプチドが、Ca++恒常性へのそれの干渉を通して神経毒性である
ことが報告されている。KorotzerA.R.ら、培養されたラット微小神
経膠細胞における細胞間遊離Ca2+濃度のベータ−アミロイドペプチドによる
分化制御、Eur.J.Pharmacol.288巻(2):125−30頁
、1995年。さらに、ある種の研究では、Aβペプチドが、PHFの形成およ
び上に記述されるとおりの神経細線維のもつれを生じる微小管結合タンパク質で
あるタウの高リン酸化に起因することが提唱された。したがって、Aβペプチド
が、アミロイド斑の形成に明かに結合し、そしてアルツハイマー病における神経
細線維もつれの形成に関連した状態で、インビボでAβペプチドの減少のための
剤および方法の必要性がある。
【0009】 現時点で、β−セクレターゼ酵素を特異的に阻害する公表された手段、β−セ
クレターゼ酵素の構造上の同定、またはその活性部位のペプチド配列さえない。
しかし、John Anderson、Guriqbal Basiらを発明者
として名付け、そしてβ−セクレターゼ酵素組成物および方法と題された一般に
付与される出願は、その酵素およびそれを使用する方法を確認する。さらに、V
arghese John、Jay Tung、Roy HomおよびLarr
y Fangを発明者として名付け、β−セクレターゼのジペプチド阻害剤と題
された一般に付与される出願は、β−セクレターゼ酵素のジペプチド阻害剤を記
述および主張する。2つの上で確認された出願は、本出願と同日に提出されてい
る。これらの共に係属中の出願の内容は、全ての目的のためにそれらの全体で参
照してここに組込まれる。さらに、Bockらに対する米国特許番号第4、63
6、491号では、レニン阻害活性を示すある種のテトラペプチドが開示されて
いる。Bockによる最も広範なマーカッシュ法で開示されたその化合物の内の
いくつかは、本発明の化合物のいくつかを包含する。しかし、Bockの全ての
特定の実施例は、配列:Phe−His−Sta−Leuに、またはスタチンの
誘導体を含む同じ配列に向けられている。その配列は、ここで開示されたβ−セ
クレターゼ阻害で主張されたり操作可能であったりいずれもしない。ここに主張
される化合物は、Bockの広範なマーカッシュ開示の選択された亜属として特
許性があると思われる。
【0010】 (発明の詳細な説明) 本発明は、β−セクレターゼ酵素に優先的に結合し、そしてそのタンパク質分
解機能を阻害することによって、β−アミロイドペプチド産生を阻害する1つの
クラスの化合物の知見に向けられる。β−セクレターゼ酵素の阻害は、APPか
らのAβの産生を停止または減じ、そしてしたがって、脳におけるアミロイド斑
および他の型のAβ沈着の形成を減じるかまたは排除する。したがって、その化
合物は、患者の症状におけるそれ以上の悪化を阻害する目的で、アルツハイマー
病の疑いのある患者におけるアルツハイマー病の防止に、および/またはアルツ
ハイマー病を示す患者の治療に有用である。ここで、本発明の化合物が、β−セ
クレターゼ酵素の阻害を提供することが知見された。
【0011】 本発明は、Aβペプチドの形成を減少させる式1:
【化7】 (式中、 Aは、1から5個までの炭素原子の直鎖または分岐鎖のアルカノキシまたはアル
ケノキシ、アリール、アリールアルキル、任意に1から2個までの炭素原子また
はハロゲンで置換されているアリール、アダマンチルオキシ、または4−アミノ
ブタン酸である; Bは、ヒドロキシ、
【化8】 (式中、震えた線は、式1のBでの付着点を表す) から構成される群から選択される; Dは、Hまたはオキソ基である; Lは、窒素、酸素または硫黄から選択された1から3個までの異種原子を有す
る5または6員の飽和、不飽和または芳香族の複素環、または3から6個までの
炭素原子の飽和、不飽和または芳香族炭素環であり、Lによって表される全ての
基は、任意にR’、OR’、またはハロゲンでの置換を有する; Qは、結合、または−CH−、−O−、および−NH−(式中、OおよびN
は、隣接してはならない)から構成される群から選択される1から3個までの非
水素原子の直鎖連結基である; 環Mは、2個までの追加のN原子を有し、そして任意に1から2個までのOお
よびSの原子を有する安定な5から7員までの飽和、不飽和または芳香族複素環
である; Tは、独立に、H、OH、NO、C(O)N(R)、F、C−Cアル
コキシ、ヒドロキシメチルおよびCF(式中少なくとも1つのTは、H以外で
ある)から構成される群から選択される; xは、1から3までの整数であり、 yは、1から6までの整数であり、 zは、0(ゼロ)、1または2であり、 R’は、独立に、H、−OH、C−Cアルキルまたはフェニルであり、 Rは、独立に、H、C−Cアルキルまたはフェニルであり、 およびEは、H、またはC−Cアルキルである; Rは、C−Cアルキルである; Rは、R’、OR’、またはハロゲンによって任意に置換された2−プロピ
ル、2−メチルプロピル−、またはフェニルである; Rは、フェニル、C−Cアルキル、または1−(2−メチルチオ−)エ
チル−である; Rは、2−プロピル、2−ブチルまたは2−メチルプロピルである) で表される化合物、および立体異性体、水和物または医薬上許容しうる塩または
そのエステルに関する。
【0012】 いっそうさらに、医薬上許容しうる担体中のこのようなβ−セクレターゼ阻害
剤を含む医薬組成物を提供することが、本発明の目的である。本発明の他の目的
は、明細書および付随の請求項を読むことから明らかになる。
【0013】 (発明の詳細な説明) 天然のアミノ酸は、豊富に入手でき、そしてアミノ酸を人工的に生じる多くの
アレイは、有機合成の当業者で充分に知られる技術によって作成されてきた。R
obertsおよびVellaccioは、The Peptide、5巻:分
析、合成、生物学;アカデミック・プレス、ニューヨーク、1983年で、人工
的アミノ酸の包括的列記、およびその多くの変動の合成についての技術を提供す
る。キラルに純粋な人工的アミノ酸への追加の経路のいっそう最近の説明は、「
キラルテンプレートのような炭化水素からのαアミノ酸の不斉合成」にある;C
intas,P.、Tetrahedron.47巻(32)、6079−11
1頁(1991年)。したがって、当業者は、上に概説される方法の1つまたは
それ以上の賢明な選択によって、発明の化合物の製造に使用されるアミノ酸前駆
体を合成でき、そしてその項目は、参照してここに組込まれる。
【0014】 スタチンは、このペプチドにその阻害活性を提供するペプスタチンに存在する
非標準アミノ酸残渣である(Rich,D.H.、J.Med.Chem.28
巻、262頁(1985年))。興味深いことには、ペプスタチンは、β−セク
レターゼを用いたアッセイで阻害活性を示さない。スタチンは、化学名(3S.
4S)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸を持ち、そしてモ
ノグラフ番号8759番で、メルクインデックス(11版)でさらに確認され、
そしてシグマ−アルドリッチのカタログを通してのように市販で入手できる。そ
のペプチド技術におけるスタチンに付与される三文字略号は、Staである。(
3S、4S)立体異性体は、Staまたはスタチンと称される。スタチン誘導体
も、文献でよく知られており、そして米国特許番号第4、397、786号に開
示される方法によって製造されうる。他の方法は、上に引用されるシリーズ(T
he Peptides、5巻:分析、合成、生物学;アカデミック・プレス、
ニューヨーク、1983年)で、およびBringmannらにより、Synl
ett(5)、253−255頁(1990年)で;KesslerおよびSc
hudokにより、Synthesis(6)、457−8頁(1990年)で
;およびNishiおよびMorisawaにより、Heterocycles
、29(9)巻、1835−42頁(1989年)で記述される。
【0015】 特に限定されない限り、ここに使用される全ての科学的および技術的用語は、
本発明が属する業界の当業者に一般に理解されるものと同じ意味を示す。ここに
引用される全ての特許および出版物は、全ての目的のために全体に参照してここ
に組込まれる。
【0016】 (任意の異性体−ジアステレオマー−幾何学的異性体) ここに記述される化合物のいくつかは、より多くの不斉の中心の内の1つを含
み、そしてそれにより、絶対立体化学の表現で、アミノ酸について(R)−また
は(S)−として、または(D)−または(L)−として定義されうるエナンチ
オマー、ジアステレオマーおよび他の立体異性体形態を生み出しうる。本発明は
、全てのこのような可能性のあるジアステレオマーおよびエナンチオマー、並び
にそれらのラセミおよび任意に純粋な形態を含むことが意味される。任意に、活
性な(R)−および(S)−、または(D)−および(L)−異性体は、キラル
シントンまたはキラル試薬を用いて製造されるか、または従来の技術を用いて分
割されうる。ここに記述される化合物は、オレフィン性二重結合または幾何学的
不斉の他の中心を含み、そして特に限定されない限り、その化合物は、Eおよび
Zの両方の幾何学的異性体を包含することが意図される。同様に、全ての互変異
性形態が包含されることが意図される。
【0017】 立体異性体は、同じ原子が、互いに同じ順序で付着するが、その付着の位置決
めは、変化し、その結果、2つの分子が、空間的に同一でない可能性がある分子
に該当する。それらは、各分子中のキラル中心の数および対称によって区分され
る。キラル中心は、同じ種類の原子が付着されるが、しかしキラル中心原子の周
囲の配置についての1つ以上の可能性を示す原子である。2つの型の立体異性体
:ジアステレオマーおよびエナンチオマーがある。
【0018】 ジアステレオマーは、同じ結合性を示すが、しかし互いに鏡の像でない立体異
性体である2つの分子である。ジアステレオマーにおけるキラル中心が配列され
、その結果、対称の内部平面は、分子中に存在する。様々の空間的形状は、分子
が相互作用する方法を変化させるので、ジアステレオマーの化学的および物理的
特性は、異なる傾向にある。
【0019】 エナンチオマーは、各キラル中心が、他方のエナンチオマーのキラル中心の反
射であるので、互いに正確な鏡像である2つの分子である。エナンチオマーは、
同一の化学的および物理的特性を示し、そしてそれは、それらの物理的特性に基
づいた分離を極度に困難にする。エナンチオマーは、通常に、それらを区別する
ためにRおよびS(右まわりおよび左まわりについて)と標識される。
【0020】 ラセミ混合物は、等量で同じ分子の2つの鏡像形態(エナンチオマー)の混合
物として定義される。
【0021】 立体異性体は、化学レベルで、生物学レベルでは大きく変化しないかもしれな
いが、様々の立体異性体の異性体は、生化学的プロセスを駆動する種々のタンパ
ク質レセプターに別様に「適合し」、したがって立体異性体は、そしてしばしば
エナンチオマーでさえ、等しくは結合しない。したがって、同じ化合物のエナン
チオマーは、人体に異なる効果を示すことができる。
【0022】 本発明の多くの実施形態は、天然に生じるα−アミノ酸の残基−または側鎖−
に及ぶ。各α−アミノ酸は、特徴的な「R基」を有することに注目すべきである
。そして、R基は、アミノ酸のα−炭素原子に付着した残基−または側鎖である
。例えば、グリシンの残基は、Hであり、アラニンについては、メチルであり、
バリンについては、2−プロピルであり、メチオニンについては、メチルチオエ
チルである。天然に生じるα−アミノ酸の特定の残基は、当業者によく知られて
いる。例えば、A.L.Lehninger、Biochemistry:細胞
構造および機能の分子基礎、1975年(またはそれ以降の任意の版)、ワース
・パブリッシャーズ、ニューヨーク、参照(特に、第4章参照)。ここに使用さ
れるとおり、天然に生じるα−アミノ酸の残基は、ヒトにおけるそれらの同族体
mRNAコドンとともにtRNA分子の特定の認識によってタンパク質に組込ま
れる、自然界で見られる20個のアミノ酸のものの残基である。
【0023】 本発明によって包含される人工的に生じるα−アミノ酸残基は、当業者に知ら
れている。技術の背景で上に検討されるようなスタチンは、市販で入手できるγ
−アミノ酸である。ここにある化合物では、好ましい立体異性体は、S配置であ
り、絶対立体化学は、(3S、4S)である。
【0024】 他の修飾または通常でないアミノ酸は、2−アミノ酪酸(Abu)およびフェ
ニルグリシン(Phg)である。この型のアミノ酸では、変化は、通常、そこで
の長さまたは置換を変化させることによって、アミノ酸の側鎖で行われる。例え
ば、2−アミノ酪酸は、側鎖からのメチル基の内の1つを除去することによって
、バリンから変化するα−アミノ酸である。フェニルグリシンは、天然に生じる
アミノ酸フェニルアラニンの相同体であり、そしてそれは、フェニルアラニンで
見られるペプチド骨格とフェニル基との間のメチレン連結を欠く。ノルロイシン
(Nle)は、ロイシンの分岐したメチル基が、消去されるよりむしろ移行され
て、ロイシンと同数の炭素原子を有する非分岐(正常な)鎖を作る僅かに異なる
例である。これらの稀なアミノ酸は、天然に生じるアミノ酸についての下に記述
される標準ペプチド連結合成手段を用いてペプチド鎖に組込まれうる。
【0025】 ここで使用される場合、語句「アルキル」は、直鎖、分岐鎖および炭化水素を
包含し、そして炭素原子の数は、一般に特定される。特定されない場合、アルキ
ル基は、好ましくは、約1から約12個まで、より好ましくは1から6個まで、
そして最も好ましくは1から5個までの炭素を含有する。このような一部分の例
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、
sec−ブチル、ペンチル、n−ヘキシル、n−ノニル、n−デシルおよび同等
物である。語句「低級アルキル」としては、メチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、および同等
物のようなC−Cアルキル基が挙げられる。
【0026】 ここで使用される場合、「異種原子」は、特に規定されない限り、O、Nまた
はSから選択される。
【0027】 アルケンは、少なくとも1つのC−C二重結合(−C=C−)を含むアルキル
基である。アルケニル部分の例示は、2−メチル−2−プロペニル、2−メチル
−1−プロペニル、プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、
2、2−ジフルオロエテニル、並びに、1つ以上の二重結合を有する直鎖および
分岐鎖部分のものが挙げられる。
【0028】 語句「低級アルキル」としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチルなどのようなC−C アルキル基が挙げられる。
【0029】 語句「ハロ」および「ハロゲン」は、クロロ、ブロモ、フルオロ、およびヨー
ドに該当する。
【0030】 「低級アルケニル」は、ビニル、1−プロペン−2−イル、1−ブテン−4−
イル、1−ペンテン−5−イル、2−メチル−2−ブテン−4−イル、および同
等物のようなC−C不飽和基のものに該当する。
【0031】 語句「アルカノキシ」は、酸素原子に結合した1から6個までの炭素原子を有
するアルキル部分を有する基のものに該当する。この酸素原子は、別の基の炭素
原子に連結される。アルカノキシ基の例示は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ
、ブトキシ、イソブトキシ、および同等物である。
【0032】 語句「アルケノキシ」は、エテニルオキシ、プロペニルオキシ、イソ−ブトキ
シエテニルおよび同等物のようなC−C二重結合および酸素原子を有するC
基を含む。 語句「アミン」は、直鎖または分岐鎖でありうるか、または二級および三級ア
ミンの場合には、環内にあり得て、そして任意にC−Cアシルオキシ、C −Cアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、
カルバノイルオキシ、シアノハロゲン、アミノおよび同等物で置換されうる、一
級、二級および三級アミンを含む。
【0033】 語句「カルボキシル」、「カルボキシレート」および「カルバモイル」は、別
の酸素に単結合したと同様に、酸素に二重結合した炭素原子を含む官能基に該当
する全ての語句であり、カルバモイルの場合には、炭素は、さらに、窒素原子に
結合される。これらの語句は、全て、対応の医薬上許容しうるC−Cアルキ
ルおよびアリールエステルを包含する。
【0034】 語句「アリール」としては、S、OおよびNから選択される0から4個までの
異種原子を有する3から8員までの安定な飽和または不飽和有機単環;およびS
、OおよびNから選択される0から5個までの異種原子を有する7から10員ま
での有機の安定な飽和または不飽和二環が挙げられる;その両方は、ハロ、C −Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニル、C−C
ルキニル、置換C−Cアルキル、C−C置換アルコキシ、置換C−C アルケニル、または置換C−Cアルキニル、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ
、シアノ、カルボキシ、ヒドロキシメチル、アミノメチル、カルボキシメチル、
−Cアルキルチオ、C−Cアルカノイルオキシ、カルバモイル、また
はハロ−置換C−Cアルキルによって置換されうる。語句「アリール」は、
少なくとも1つの芳香族核を有する融合炭素環および複素環部分を含む。語句「
アリールアルキル」は、その基が、それを介して大型構造に結合するアルキル基
をも有する上のアリール基のいずれかに該当する。好ましいアリールおよびアラ
ルキル部分は、フェニル、ベンジル、フェネチル、1−および2−ナフチル、ナ
フチルメチル、5−、6−、7−、および8−キノリニル、ベンゾフリル、イン
デニル、またはインダニル、ベンズイミダゾリル、インドリル、ベンゾチオフェ
ニル、インドール−3−エチルおよび5−、6−、7−、および8−テトラヒド
ロイソキノリンである。このような環係の他の例は、J.Fletcher、O
.Dermer、R.Fox、有機化合物の学名、20−63頁(1974年)
に、そしてここにある実施例で見られうる。
【0035】 語句置換アルキル、置換アルケニル、置換アルキニルおよび置換アルコキシは
、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、C−Cアシルオキシ、ニトロ、カルボキ
シ、カルバモイル、カルバモイルオキシ、シアノまたはC−Cアルコキシで
置換された基のものであり、そして同じまたは異なる基で、1またはそれ以上の
回数置換されていてよく、好ましくは1から3回まで置換されている。
【0036】 連結基は、標的酵素内の結合部位への結合基、例えばカルボキシル基の到達を
促進する二価の線状鎖として定義される。促進は、分子上の別の結合部位から特
に優位な距離にある、または最適な結合に対処する快適さに適合できうる上で基
に優位な柔軟性を提供する上での基の伸長のいずれか、または両方の結果として
起る。本発明の化合物に存在しうる基Qの特定の例は、式:−CH−(CH−;−O−(CH−;NH−(CH−;−O−CH−O−;
−O−CH−NH−;NH−CH−NH−(式中、n=0、1または2)の
基を含む。 医薬上許容しうる塩は、親化合物の活性を実質的に保持し、投与される対象に
、そして投与される内容に、有害なまたは、望ましくない効果を少しも与えない
任意の塩である。このような塩は、医薬上許容しうる陽イオン、例えばアルカリ
金属、アルカリ土類金属などで形成されるものである。医薬上許容しうるエステ
ルは親のカルボン酸に形成される任意のエステルであり、親化合物の活性を実質
的に保持し、そして投与される対象に、および投与される内容に、有害なまたは
望ましくない効果を少しも与えないものである。医薬上許容しうる賦形剤または
希釈剤は任意の賦形剤であり、それは、混和される治療用化合物の活性を保持す
るものであり、そして投与される対象に、および投与される内容に、有害なまた
は望ましくない効果を少しも与えないものである。
【0037】 本明細書に使用される省略は、以下のものを表す: Ac=アセチル(メチルカルボニル) bd=広範な二重線 BOC=tert−ブトキシカルボニル bs=広範な一重線 CBZ=ベンジルオキシカルボニル d=二重線 DMF=ジメチルホルムアミド EDC=エチル−1−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド EtOAc=酢酸エチル eq.=当量 HOBT=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール IC50=酵素活性が、半分まで減少される化合物の阻害濃度 m=多重線 mass.spec.またはMS=質量スペクトル nmr=核磁気共鳴スペクトル R=溶媒前線の運動に比較した薄層クロマトグラムにおける物質の運動の比 s=一重線 t=三重線 TEA=トリエチルアセテート TFA=トリフルオロ酢酸 THF=テトラヒドロフラン TLC=薄層クロマトグラフィー δ=標準、例えばトリメチルシランに相対的である核磁気共鳴分光学についての
測定の単位 μL=マイクロリットル μM=マイクロモル(マイクロモル/リットルにおける濃度の表現) 語句N末端またはN末端基は、アミノ酸残基の遊離または誘導アミノ基を持っ
ているペプチドの末端または終末基に該当する。同様に、C末端またはC末端基
は、アミノ酸残基の遊離または誘導カルボキシ基を持っているペプチドの末端ま
たは終末基に該当する。語句「キャッピング基」は、ペプチド鎖のC−またはN
−末端に結合した非アミノ酸部分に該当する。ペプチド合成で使用されるN−末
端キャッピング基の例は、BOC(t−ブトキシカルボニル)およびCBZ(ベ
ンジルオキシカルボニル)およびグルタミン酸である。他のキャッピング基は、
アセチルおよびアダマンチルオキシカルボニルである。制限されない例は、表1
に示されるものである。
【0038】 (合成の方法) 反応式1は、ここに提供されるペプチドの内のいくつかの構築、式1について
の化合物が、製造されうる中間体を製造するために使用されうる多様な反応を例
示し、そしてテトラペプチドの合成の包括的方法を提供する。スタチンおよびバ
リンは、N末端アミノ酸として使用されるが、他のペプチドも、バリンの代わり
に置換されうること、そしてスタチンの誘導体は、下の段階で代替物として使用
されて、ここに提供されるとおり別のテトラペプチドを提供しうることが理解さ
れる。
【0039】
【化9】 この反応式は、異なるカルボキシ保護アミノ酸残基、例えばスタチンと結合す
る段階Aでのα−アミノ酸(Abu)またはフェニルグリシン(Phg)を選択
することによって望まれるとおり変化されうる。あるいは代わりに、段階Aで出
発アミノ酸と結合されるべきPhe−Sta(式中、2−メチル−プロピル基が
、ベンジルに置換されている)のような異なるスタチン誘導体を選択する。スタ
チンの誘導体は、当業界で知られ、そして米国特許番号第4、397、786号
で記述される。
【0040】 (実験的方法) 段階A:スタチンとのC末端のアミノ酸の結合 Boc−Sta(s)(1.0当量)を、30mLの乾燥ジクロロメタンに溶
解させ、その後HOBT(2.0当量)、HN−Val−OBzl.HCl(
1.0当量)およびTEA(5当量)を添加し、そしてその混合液を20分間攪
拌した。その後、EDC(1.2当量)を添加し、そして窒素の雰囲気下で一夜
攪拌させた。反応液を、水で希釈し、そしてEtOAc(3×)で抽出した。有
機層を、水性クエン酸(2×)、飽和NaHCO3(2×)、ブラインで洗浄し
、その後MgSOで乾燥させた。
【0041】 段階B:生じたジペプチドからのBoc−保護基の除去 ジペプチドのBoc−保護基の除去を、トリフルオロ酢酸/塩化メチレン(1
/1)溶液に溶解させた。反応液を、TLCによって監視して、溶媒が真空で除
去されるときの出発材料の消費を確認し、さらに精製なしに使用される遊離アミ
ンを得た。
【0042】 段階C:選択アミノ酸残基(AA)を用いた脱保護アミンの結合 Boc−AA−OH(1.0当量)を、30mLの乾燥ジクロロメタンに溶
解させ、その後HOBT(2.0当量)、HN−Stat−Val−OBzl
.HCl(1.0当量)およびTEA(5当量)を添加し、そして全てを20分
間攪拌した。EDC(1.2当量)を添加し、そしてその混合物を、窒素の雰囲
気下で一夜攪拌する。その後、反応液を、水で希釈し、そしてEtOAc(3×
)で抽出する。有機層を、水性クエン酸(2×)、飽和NaHCO3(2×)、
ブラインで洗浄し、その後MgSOで乾燥させる。
【0043】 生じたトリペプチドからのBoc−保護基の除去は、上の段階Bでのように達
成される。
【0044】 段階D:選択アミノ酸残基(AA)を用いたトリペプチドの結合 R−AA−OH(1.0当量)を、30mLの乾燥ジクロロメタンに溶解さ
せ、その後HOBT(2.0当量)、HN−AA−Stat−Val−OB
zl.HCl(1.0当量)およびTEA(5当量)を添加し、そして反応混合
液を20分間攪拌する。その後、その混合液にEDC(1.2当量)を添加し、
そして窒素の雰囲気下で一夜攪拌させる。反応液を、水で希釈し、そしてEtO
Ac(3×)で抽出する。有機層を、水性クエン酸(2×)、飽和NaHCO3
(2×)、ブラインで洗浄し、その後MgSOで乾燥させる。
【0045】 段階E:C末端基からのカルボキシベンジル(Cbz)保護基の除去 R−AA−AA−Stat−Val−OBz(1.2g)を、100ml
のMeOHに溶解させ、そしてPd/C(1g、10%)を添加する。反応液を
、2時間、50psiの水素ガス雰囲気にかけられる。生じたスラリーを、セラ
イトのパッドを通して濾過し、そして回転蒸散させて、所望の材料を得る。
【0046】 段階F:官能化アミンを用いたテトラペプチドのC末端の終端の結合 R−AA−AA−Stat−Val−OH(1.0当量)を、30mlの
ジクロロメタンに溶解させ、その後HOBT(2.0当量)、HN−R(1.
0当量)およびTEA(5当量)を添加し、そして反応混合液を20分間攪拌す
る。EDC(1.2当量)を添加し、そして窒素の雰囲気下で一夜攪拌させる。
反応液を、水で希釈し、そしてEtOAc(3×)で抽出する。有機層を、水性
クエン酸(2×)、飽和NaHCO3(2×)、ブラインで洗浄し、その後Mg
SOで乾燥させる。
【0047】 下に示される実施例のアミン基(R−NH2)は、雑誌にある引例に参照して
、特に示されない限り市販で入手できる。化合物のいくつかは、カルボン酸機能
が存在する場合、メチルエステルとして供給される。遊離カルボン酸基のみが、
市販で入手できる場合、メチルエステルは、下の段階Hで示されるとおり製造さ
れうる。
【0048】 段階G:遊離カルボン酸またはカルボン酸塩を提供するC末端のキャッピング
基メチルエステルの開裂 メチルエステル(1当量)を、適切な溶媒(MeOH/水、ジオキサン/水、
またはTHF/水)に溶解させる。ヒドロキシド(2−20当量、KOH、Na
OH、またはLiOH)を添加し、そしてそのエステルの全てが、TLCによっ
て立証されるとおり酸に変換されるまで、反応混合液を攪拌させる。揮発性溶媒
を除去し、そして反応液を、クエン酸で酸性化する。生じた沈殿物を収集し、そ
して所望の材料が得られることを保証するように特徴づけられる。
【0049】 段階H:C末端のキャッピング反応のためのメチルエステルの製造 選択された酸を、乾燥メタノールで溶解させる。HCL(気体)を、5分間混
合液に通気させる。その後、反応液を、一夜攪拌し、そして回転蒸散させて、所
望のメチルエステルを得る。
【0050】 段階J:アミノシクロヘキシルジエステルに対するアミノアリールジエステル この環水素化の例は、ジメチル−アミノフタレートを用いている。酢酸中のア
ミノ−フタレート(12%v/v)を、アルミナ(50%w/w)上の1.25
gの5%ロジウムに添加し、混合スラリーに、55PSIで水素を飽和させ、そ
して総計72時間振蘯させた。水素化の完了により、反応液を、セライトに濾過
させ、そして無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過および連続の回転蒸散で
、粗生成物を得て、そしてその後、それをシリカゲルクロマトグラフィー精製に
かけて、光沢のある白色固形物としてジメチルアミノシクロヘキシルジカルボキ
シレートを提供した。FieserおよびFieser、Reagents f
or Org.Syn.4巻、418頁およびFreifelder,M.;N
g,Y.H.;Helgren,P.F.;J.Org.Chem.、30巻、
2485−6頁も参照。
【0051】 段階K:アジドの形成 ハライド(5.5.ミリモル)を、乾燥DMFに溶解させ、そしてアジ化ナト
リウム(6.88ミリモル)を添加した。反応液を、40℃で、窒素下、一夜攪
拌させた。ワークアップ:反応液を、真空下で濃縮させ、そして酢酸エチルおよ
び水の間に分配した。有機層を、MgSOによって乾燥させた。アジド生成物
を、89%収率で得た。
【0052】 段階L:アジドの還元 アジド(2.44ミリモル)、およびPtO(触媒量)を、THFに溶解さ
せた。反応液を、1時間、水素(20−30psi)の存在下でパール振蘯器で
振蘯させた。ワークアップ:セライトで濾過し、そしてメタノールで洗浄した。
濾液を、濃縮させて、92%収率で所望のアミン生成物を得た。
【0053】 段階M:アミンの保護 アミン(9.9ミリモル)およびトリエチルアミン(9.9モル)を、乾燥ジ
クロロメタンに溶解させ、そして(Boc)Oを添加した。反応液を、窒素下
で一夜攪拌した。ワークアップ:反応液を、回転エバポレーターで濃縮し、そし
て残渣を、酢酸エチルで取込み、そしてその後水、クエン酸、重炭酸ナトリウム
、およびブラインで洗浄した。有機溶媒を、MgSO上で乾燥させた(86%
)。
【0054】 段階N:N−メチル化 アミン(4.1ミリモル)を、THFで溶解し、そしてヨウ化メチルを添加し
、続いて水素化ナトリウムを添加した。反応液を、窒素下で一夜攪拌した。ワー
クアップ:反応液を、回転エバポレーターで濃縮し、そして残渣を、酢酸エチル
で取込み、そしてその後水、クエン酸、重炭酸ナトリウム、およびブラインで洗
浄した。有機溶媒を、MgSO上で乾燥させた。
【0055】 段階O:臭化 メチルエステル(26.9ミリモル)、ベンゾイルペルオキシド(0.455
ミリモル)およびNBS(26.9ミリモル)を、ベンゼンに溶解させ、そして
下で一夜還流させ続け、その後、溶液を乾固するまで濃縮させた。残った固
形物を濾過し、そして熱水で洗浄し、その後、高真空で、一夜乾燥させた(81
%)。
【0056】 段階K、LおよびOは、下のとおり規定された順序で使用される:
【化10】 得られた最終産物または中間体の混合物は、例えば、クロマトグラフィー、蒸
留、分画結晶化により、または環境下で適切であるか、または可能である場合、
塩の形成により、公知方法で、構成成分の物理化学的差異に基づいて純粋な最終
産物または中間体に分離されうる。
【0057】 本発明の化合物の阻害活性の区分の目的のために、下に示される実施例は、そ
れらのIC50濃度によりグループ分けされた。グループIVの化合物のものは
、200μMより大きなIC50を示す。グループIIIの化合物は、100μ
Mと200μMとの間のIC50濃度を示し、そして本発明の好ましい化合物で
ある。グループIIの化合物は、10μMと99μMとの間のIC50濃度を示
し、そして本発明のいっそう好ましい化合物である。グループIの化合物は、<
10μMのIC50濃度を示し、そして本発明の最も好ましい化合物である。
【0058】表1 ペプチド骨格を有する構造についての酵素阻害アッセイの結果
【化11】 実施例1−26で:Rは、2−メチルプロピルであり、Rは、メチルチオ
エチルであり、そしてAは、tert−ブチルオキシカルボニルである。
【0059】
【表1】
【表2】 以下の制限なしの実施例は、表1の、そこに数えられる化合物の各々が、反応
式1で全般的に概説される手段にしたがって製造された方法を記述する。
【0060】 (実施例1) H2N−Val−OMe(メチルエステル)をベンジルオキシカルボニル保護
出発材料に置換し、そしてAAとしてL−Metを、AAとしてL−Val
を選択して、段階AからFまでが使用された。
【0061】
【表3】 (実施例2) 実施例1の生成物を、さらに、メチルエステルを除去するために段階Gにかけ
て、遊離C末端の酸を脱離した。
【0062】
【表4】 (実施例3) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてベンジルアミンを用いて、段階AからFまでが使用され
た。
【0063】
【表5】 (実施例4) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとして1−ペンタナミンを用いて、段階AからFまでが使用さ
れた。
【0064】
【表6】 (実施例5) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてエチルアミンを用いて、段階AからFまでが使用された
【0065】
【表7】 (実施例6) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 4−アミノブタノエートを用いて、段階Aから
Fまでが使用された。
【0066】
【表8】 (実施例7) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 3−アミノプロパノエートを用いて、段階Aか
らFまでが使用された。
【0067】
【表9】 (実施例8) 実施例6の生成物を、さらに、メチルエステルを除去するために段階Gにかけ
て、遊離C末端の酸を脱離した。
【0068】
【表10】 (実施例9) 実施例7の生成物を、さらに、メチルエステルを除去するために段階Gにかけ
て、遊離C末端の酸を脱離した。
【0069】
【表11】 (実施例10) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 2−アミノメチルチアゾール−5−カルボキシ
レートを用いて、段階AからFまでが使用され、そしてその後、段階Gによって
メチルエステルの除去が行われた。メチル 2−アミノメチルチアゾール−5−
カルボキシレートは、「合成」1986年、992頁によって製造された。
【0070】
【表12】 (実施例11) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 4−アミノメチルベンゾエートを用いて、段階
AからFまでが使用され、そしてその後、段階Gによってメチルエステルの除去
を行った。
【0071】
【表13】 (実施例12) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 4−アミノメチルピリジンを用いて、段階Aか
らFまでが使用された。
【0072】
【表14】 (実施例13) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 4−アミノメチルベンゾキシアセテートを用い
て、段階AからFまでが使用され、そしてその後、段階Gによってメチルエステ
ルの除去が行われた。メチル 4−アミノメチルベンゾキシアセテートは、J.
Med.Chem.1998年、31巻10号で提供される手段によって製造さ
れた。
【0073】
【表15】 (実施例14) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 3−アミノメチルベンゾエートを用いて、段階
AからFまでが使用され、そしてその後、段階Gによってメチルエステルの除去
が行われた。
【0074】
【表16】 (実施例15) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 4−アミノシクロヘキシルカルボキシレートを
用いて、段階AからFまでが使用され、そしてその後、段階Gによってメチルエ
ステルの除去が行われた。
【0075】
【表17】 (実施例16) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとして2−アミノグルタルアミドを用いて、段階AからFまで
が使用された。
【0076】
【表18】 (実施例17) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 1−アミノシクロプロパン−1−カルボキシレ
ートを用いて、段階AからFまでが使用され、そしてその後、段階Gによってメ
チルエステルの除去が行われた。
【0077】
【表19】 (実施例18) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとして3−アミノ−ジヒドロ−2(3H)−フラノンを用いて
、段階AからFまでが使用された。
【0078】
【表20】 (実施例19) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 4−アミノブタン−1−オールを用いて、段階
AからFまでが使用された。
【0079】
【表21】 (実施例20) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 3−アミノベンゾエートを用いて、段階Aから
Fまでが使用され、そしてその後、段階Gによってメチルエステルの除去が行わ
れた。
【0080】
【表22】 (実施例21) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてメチル 4−ピペリジン−アセテートを用いて、段階A
からFまでが使用され、そしてその後、段階Gによってメチルエステルの除去が
行われた。
【0081】
【表23】 (実施例22) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとしてエチル ピペラジン−N−カルボキシレートを用いて
、段階AからFまでが使用され、そしてその後、段階Gによってエチルエステル
の除去が行われた。
【0082】
【表24】 (実施例23) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとして1−アセトアミド−2−アミノエタンを用いて、段階A
からFまでが使用された。
【0083】
【表25】 (実施例24) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとして1−アミノ 4−フルオロベンゼンを用いて、段階Aか
らFまでが使用された。
【0084】
【表26】 (実施例25) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとして4−アミノメチルベンゾカルボキサミドを用いて、段階
AからFまでが使用された。
【0085】
【表27】 (実施例26) AAとしてL−Metを、そしてAAとしてL−Valを選択し、そして
段階FでRNHとして3、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミンを用いて、
段階AからFまでが使用された。そのアミンは、以下のとおりに製造された:4
0mlのメタノール中の2.5gのジメチル 5−アミノイソフタレートに、4
.8ml酢酸(12%v/v)を、アルミナ(50%w/w)上の1.25gの
5%ロジウムと添加し、混合スラリーに、55PSIで水素を飽和させ、そして
総計72時間振蘯させた。水素化の完了により、反応液を、セライトで濾過し、
そして無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。濾過および連続の回転蒸散で、3.
85gの粗生成物を得て、そしてその後シリカゲルクロマトグラフィー精製にか
けて、0.76gのジメチル 1−アミノシクロヘキシル−3、5−ジカルボキ
シレートを、光沢のある白色固形物として得た。FieserおよびFiese
r、Reagents for Org.Syn.4巻、418頁およびFre
ifelder,M.;Ng,Y.H.;Helgren,P.F.;J.Or
g.Chem.、30巻、2485−6頁も参照。
【0086】
【表28】 (実施例27) ジメチル 6−アミノテトラフタレートが、2、5−ジカルボキシシクロヘキ
シルアミンの製造に活用した以外は、実施例26に類似する手段で製造された。
【0087】
【表29】 (実施例28) メチル 4−アミノシクロヘキシルアセテートを使用して製造された。
【0088】
【表30】 (実施例29) 段階MおよびNが、エステルアルコールの除去の前に挿入される以外は、実施
例11を製造するために使用された当初の製造によって製造した。アミノメチル
安息香酸は、1当量のBOCで最初に保護し、そしてその後、N−保護アミンを
、ヨウ化メチルでメチル化した。続いて、BOC基を、除去し、そしてN−メチ
ル−アミノメチル安息香酸を、テトラペプチドに結合させた。
【0089】
【表31】 (実施例30) 活用されたアミンは、ジメチル 1−アミノ−1、3−プロパン−ジカルボキ
シレートであり、そしてその後、ジカルボキシレートを、ケン化して、ジカルボ
ン酸を提供した。
【0090】
【表32】 (実施例31) テトラペプチドを、N−末端のキャッピング基に結合させた。キャッピング基
は、1−ブロモ−1−(4−安息香酸)エタンを、アジ化ナトリウムと反応させ
、生じたアジドをアミンに還元し、そして生成物をテトラペプチドと結合させる
ことによって製造された。
【0091】
【表33】 (実施例32) ジメチル 5−アミノフタレートを、3、4−ジカルボキシシクロヘキシルア
ミンの製造に活用した以外は実施例26に類似の方法で製造した。
【0092】
【表34】 (実施例33) テトラペプチドを、段階Fを使用して1−アミノ−インダン−2−オールと結
合させた。
【0093】
【表35】 (実施例34) 2−カルボキシ−シクロヘキシルアミンのメチルエステルを、段階Hによって
製造し、その後、テトラペプチドと結合させ、そして遊離カルボン酸を、段階G
によって生成した。
【0094】
【表36】 (実施例35) テトラペプチドを、フェニルグリシンのメチルエステルと結合させ、そして続
いて、エステル基を、除去した。
【0095】
【表37】 (実施例36) テトラペプチドを、2−(5−(2−ヒドロキシニトロベンゼン))−1−エ
タナミンと結合させた。
【0096】
【表38】 (実施例37) 化合物を、次の変動を伴い実施例11に類似の手段で製造した:フェニル−ス
タチン(Phe−Sta)を、スタチンの代わりに使用し、そしてフェニルグリ
シン(Phg)を、AAとして選択し、そしてN−Ac−Valを、AA
して使用した。
【0097】
【表39】 (実施例38) 化合物を、次の変動を伴い実施例11に類似の手段で製造した:フェニルグリ
シン(Phg)を、AAとして選択し、そしてカルボベンジルオキシ(Cbz
)−L−Valを、AAとして選択した。
【0098】
【表40】 (実施例39) 化合物を、次の変動を伴い実施例11に類似の手段で製造した:フェニルグリ
シン(Phg)を、AAとして選択した。
【0099】
【表41】 (酵素阻害アッセイ) 目的/理論的根拠: MBP−C125アッセイは、分析される化合物によるMPB−C125基質
のβ−セクレターゼ開裂の相対的阻害を決定する。0.20%トリトン中で7/
16/97に製造した濃縮HiQプールから得たヒトの脳のβ−セクレターゼが
、アッセイで使用される。阻害データは、抗−MBP捕捉抗体(予め被覆し、そ
して遮断した96ウエル高結合プレート上で)を使用し、続いて希釈酵素反応上
清を用いたインキュベーション、抗−SW192特異的ビオチン化レセプター抗
体を用いたインキュベーション、およびストレプトアビジン/アルカリ性ホスフ
ァターゼを用いたインキュベーションを使用するELISAから得た。検出は、
ホスファターゼによる開裂での蛍光基質シグナルによって達成される。ELIS
Aのみが、基質のスウェーデン製APP751突然変異部位でLeu596に続
く開裂を検出した。
【0100】 化合物は、試験化合物当たり1つの96プレート横列を取出す6点濃度曲線(
濃度当たり2ウエル)まで1:1希釈シリーズで希釈された。相対的化合物阻害
能力は、添加化合物のない対照ウエルでの酵素反応シグナルと比較して、検出シ
グナルで50パーセント減少を示す化合物の濃度を計算することによって測定さ
れた。
【0101】 手段: 試験化合物の各々は、バイアルに秤量され、そしてDMSOを添加して、10
mM溶液を作成した。6点希釈曲線の最高点で200μMの最終化合物濃度を得
るために、100μLの10mM溶液を、96ウエルV底プレートのウエルC1
に添加した。50μLのDMSOを、プレートを横切る横列Cの奇数のウエルに
添加し、そして1:1シリーズ希釈を行った。10μLの各希釈液を、190μ
Lの52mM NaOAc/7.9%DMSO(pH4.5)を、それに予め添
加した対応のV底プレートの横列Cにある2つのウエルの各々に添加した。Na
OAc希釈化合物プレートを、ペレット沈殿物を遠心脱水し、そして20μL/
ウエルを、30mLの氷冷酵素−基質混合物(30μl当たり、2.5μL M
BP−C125基質、0.03μL酵素および24.5氷冷0.09%TX10
0)が添加された対応の平底プレートに移した。したがって、最終酵素反応液中
の化合物濃度は、出発濃度より50倍少なかった。最高曲線点についての200
μM化合物の最終反応混合液は、pH4.5で、5%DMSO、20mM Na
Ac、0.06%TX100中にあった。酵素反応は、プレートを37℃に加温
することによって開始された。37℃で、90分後、200μL/ウエルの冷試
験試料希釈液を添加して、反応を停止させ、そして20μL/ウエルを、80μ
L/ウエル試験試料希釈液を含む対応のα−MBP被覆ELISAプレートに移
した。この反応液を、4℃で一夜インキュベートし、そしてELISAを、α−
192SWを用いた2時間のインキュベーション、続いてストレプトアビジンA
P接合体および蛍光基質を使用して翌日展開させた。蛍光プレート読取装置でシ
グナルを読取った。
【0102】 アルツハイマー病およびAβペプチドの沈着によって特徴づけられる他の疾病を
治療する方法 本発明は、先に記述されたとおりAβ斑形成に起因しうる障害または疾病に罹
っている患者の治療の方法にも、そしていっそう詳細には、有効構成成分として
式1で表されるβ−セクレターゼ阻害剤の投与に関与する治療の方法に関する。
【0103】 したがって、式1の化合物は、アルツハイマー病治療における、およびトリソ
ミー21(ダウン症候群)に関連した斑形成およびドイツ型のアミロイド症を示
す遺伝性の脳出血(HCHWA−D)のような特定の遺伝的欠損で見られるよう
なAβ−ペプチドの過剰発現から生じる疾病および適応症におけるもののなかで
も使用されうる。
【0104】 上に明示されるとおり、式1で表される化合物は、それらが、β−セクレター
ゼの阻害剤として有効であるので、医薬品で有用である。別の態様により、本発
明は、 哺乳類に、有効量の上に式1で表される化合物、または医薬上許容されうる塩ま
たはそのエステルを投与することを特徴する、哺乳類における、特にヒトにおけ
るβ−セクレターゼによって仲介される疾病または症状の管理(それにより治療
または予防が意味される)の方法;および ヒトまたは獣医用医薬品で、特にβ−セクレターゼによって仲介される疾病また
は症状の管理(それにより治療または予防が意味される)で使用するための式(
I)で表される化合物;および β−セクレターゼによって仲介される疾病または症状の管理(それにより治療ま
たは予防が意味される)のための組成物の製造における式(I)で表される化合
物の使用法 に関する。
【0105】 上に引用される疾病または症状は、アルツハイマー病、トリソミー21(ダウ
ン症候群)に関連した斑形成およびドイツ型のアミロイド症を示す遺伝性の脳出
血(HCHWA−D)を含む。
【0106】 Aβ−ペプチドの過剰生成および沈着によって特徴づけられる疾病の治療につ
いて、式(I)の化合物は、毒性のない医薬上許容されうる担体、アジュバント
およびベヒクルを含む投与単位処方で、経口、局所、非経口、吸引スプレーによ
るか、または直腸で投与されうる。ここで使用される場合、語句非経口としては
、皮下注射、静脈内、筋内、基質内注射、または輸液が挙げられる。化合物は、
約0.1mg/kg/日から約500mg/kg/日までの量で投与されうる。
毎日投与のための好ましい量は、約1mg/kgから約50mg/kgまでであ
る。しかし、実際に投与される化合物の量は、治療されるべき症状、選択された
投与の経路、投与される実際の化合物、個々の患者の年齢、体重および応答、患
者の症状の重篤度などを含めた適切な環境の点で医師によって決定されうること
が分かる。
【0107】 (医薬組成物の形成) 治療上有効な量の式1で表される化合物を含む組成物が提供される。化合物は
、好ましくは、経口投与については錠剤、カプセル剤またはエリキシル剤、ある
いは非経口投与については滅菌溶液または懸濁液のような適切な医薬製品に処方
される。典型的には、上に記述される化合物は、当業界でよく知られる技術およ
び手段を用いて医薬組成物に処方される。
【0108】 約1から500mgの式1についての化合物または混合物または生理学上許容
しうる塩またはエステルは、許容される医薬上の業務によって求められる場合に
、単位用量形態で、生理学上許容しうるベヒクル、担体、賦形剤、結合剤、防腐
剤、安定化剤、風味剤などと共にコンパウンド化される。組成物または製品中の
活性物質の量は、示される範囲での適切な投与量が得られるようなものである。
組成物は、好ましくは、単位投与形態で処方され、そして各投与量は、約2から
約100mg、さらに好ましくは約10から約30mgの有効成分を含有する。
語句「単位投与から」は、ヒト対象および他の哺乳類についての単一の投与量と
して適切な物理的に別個の単位に該当し、そして各単位は、適切な医薬上の賦形
剤に関連した、所望の治療効果を生じるために計算された予め測定された量の活
性材料を含有する。好ましくは、式Iで表される化合物は、医薬組成物の約20
重量パーセントより多くない量、より好ましくは約15重量パーセントより多く
ない量で使用され、そして医薬上不活性な担体でその平衡がとられる。
【0109】 組成物を製造するために、式1で表される1つまたはそれ以上の化合物は、適
切な医薬上許容しうる担体と混合される。化合物を混合または添加により、生じ
た混合物は、溶液、懸濁液、エマルジョンまたは同等物であってよい。リポソー
ムの懸濁液も、医薬上許容しうる担体として適切でありうる。これらは、当業界
で知られる方法によって製造されうる。生じる混合物の形態は、意図される投与
の形態および選択された担体またはベヒクル中の化合物の溶解性を含めた多数の
因子に依存する。有効な濃度は、治療される疾病、障害または症状の徴候を改善
するのに充分であり、そして経験的に測定されうる。
【0110】 ここに提供される化合物の投与に適切な医薬上の担体またはベヒクルとしては
、特別の投与の形態に適切であるべき当業者に知られる任意のこのような担体が
挙げられる。さらに、活性な材料は、所望の作用を損なわない他の活性材料とも
、または所望の作用を補足するか、他の作用を示す材料と混合されうる。化合物
は、組成物中の唯一の医薬上活性な成分として処方されうるか、または他の活性
な成分と組み合わされる。
【0111】 化合物が、不十分な溶解性を示す例では、化合物を溶解する方法が使用されう
る。このような方法は、当業者に知られており、そしてそれに限定されないが、
ジメチルスルホキシド(DMSO)のような共溶媒を用いること、登録商標ツイ
ーンのような界面活性剤を使用すること、または重炭酸ナトリウム水溶液中での
溶解が挙げられる。その化合物の塩またはその化合物のプロドラッグのような化
合物の誘導体は、有効な医薬組成物を処方する上でも使用されうる。
【0112】 その化合物の濃度は、その化合物が、それのために投与される障害の症状を改
善する投与における量の送出に有効である。典型的には、組成物は、単回投与量
投与用に処方される。
【0113】 式1の化合物は、時限放出処方またはコーティングのような、それらが、体か
らの迅速な排出に対して保護する担体と共に製造される。このような担体として
は、それに限定されないが、微小封入送出系のような制御放出処方が挙げられる
。活性化合物は、治療される患者における望ましくない副作用の不在下で治療上
有用な効果を発揮するために充分な量で医薬上許容しうる担体に含まれる。治療
上有効な濃度は、治療される障害についての公知インビトロおよびインビボモデ
ル系で化合物を試験することによって経験的に決定されうる。
【0114】 組成物は、ガラス、プラスチックまたは他の適切な材料から作られたアンプル
、使い捨てシリンジまたは多回または単回用量バイアルに包装されている。この
ような包装組成物は、キットで提供されうる。
【0115】 薬剤組成物中の活性化合物の濃度は、活性化合物の吸収、不活性化および排出
速度、投与日程、および投与された量、並びに当業者に知られる他の因子に依存
する。
【0116】 活性成分は、一度に投与されうるか、または間欠時間で、投与されるべき多数
の小用量に分割されうる。治療の正確な投与量および期間は、治療されるべき疾
病の相関関係にあるものであり、そして公知試験プロトコールを使用して、また
はインビボまたはインビトロ試験データからの推測により経験的に測定されうる
ことが分かる。濃度および投与量値は、改善されるべき症状の重度で変化しうる
ことに注目すべきである。任意の特定の対象について、特別の投与量計画は、そ
の組成物の投与を行うか、または監督する人物の個人の必要性および専門家の判
断によって時間をかけて調節されるべきであること、そしてここに規定される濃
度範囲は、例のみであり、そして請求される組成物の範囲または実施を制限する
ことは意図されないこともさらに理解すべきである。
【0117】 経口投与が、望まれる場合には、化合物は、それを胃の酸性環境から保護する
組成物で提供されるべきである。例えば、その組成物は、胃の中でのそれの完全
性を維持し、腸内で活性化合物を放出する腸溶性コーティングで処方されうる。
組成物は、制酸剤または他のこのような成分と組合せても処方されうる。
【0118】 経口組成物は、一般に、不活性希釈剤または食用担体を含み、そして錠剤に圧
縮されるか、またはゼラチンカプセルに包含されうる。経口の治療的投与の目的
のために、活性化合物または化合物類は、賦形剤に組込まれる、そして錠剤、カ
プセル剤またはトローチ剤の形態で使用されうる。医薬上適合性の結合剤および
アジュバント材料は、組成物の一部として含まれうる。
【0119】 錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤および同等物は、以下の成分、または類
似の特性の化合物のいずれかを含有できる:それに限定されないが、トラガカン
トゴム、アカシアゴム、コーンスターチまたはゼラチンのような結合剤;微小結
晶性セルロース、スターチおよびラクトースのような賦形剤;それに限定されな
いが、アルギン酸およびコーンスターチのような崩壊剤;それに制限されないが
、ステアリン酸マグネシウムのような滑剤;それに限定されないが、コロイド性
二酸化シリコンのようなギルダント;ショ糖またはサッカリンのような甘味剤;
およびペパーミント、メチルサリチレートおよび果実風味料のような風味剤。
【0120】 投与単位形態が、カプセル剤である場合、上のタイプの材料に加えて、脂肪油
のような液体担体を含有しうる。さらに、投与単位形態は、投与単位の物理的形
態を改質する種々の他の材料、例えば、糖および他の腸溶性剤のコーティングを
含有できる。化合物が、エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤、カシェ剤、チュー
インガムまたは同等物の成分としても投与されうる。シロップは、活性化合物に
加えて、甘味剤としてショ糖を、そしてある種の防腐剤、染料および着色剤、お
よび風味剤を含有しうる。
【0121】 活性材料は、所望の作用を損なわない他の活性材料と、または所望の作用を補
足する材料とも混合されうる。
【0122】 非経口、上皮内、皮下、または局所用途のために使用される溶液または懸濁液
は、以下の成分のいずれかを包含しうる:注射用の水、生理食塩溶液、固定油、
ゴマ油、ココナッツ油、落花生油、綿実油などのような天然に生じる植物性油の
ような滅菌希釈剤、またはエチルオレートまたは同等物のような合成脂肪ベヒク
ル、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合
成溶媒;ベンジルアルコールおよびメチルパラベンのような抗微生物剤;アスコ
ルビン酸および亜硫酸ナトリウムのような抗酸化剤;エチレンジアミンテトラ酢
酸(EDTA)のようなキレート剤;アセテート、シトレート、およびホスフェ
ートのような緩衝液;および塩化ナトリウムまたはデキストロースのような張度
の調節のための剤。非経口製品は、ガラス、プラスチックまたは他の適切な材料
から作られたアンプル、使い捨てシリンジまたは多回用量バイアルに包装されて
いる。緩衝剤、防腐剤、抗酸化剤および同等物は、必要とされる場合に取込まれ
うる。
【0123】 静脈で投与される場合、適切な担体は、生理学上の塩類またはリン酸緩衝塩類
(PBS)を包含し、そして溶液は、グルコース、ポリエチレングリコール、お
よびポリプロピレングリコールおよびその混合物のような粘着付与および溶解剤
を含有する。組織標的リポソームを含めたリポソームの懸濁液は、医薬上許容し
うる担体として適切でもありうる。これらは、当業者に知れられる方法によって
製造されうる。例えば、リポソーム処方は、米国特許番号第4、522、811
号で記述されるとおり製造されうる。
【0124】 活性化合物は、時限放出処方またはコーティングのような、体からの迅速な排
出に対して化合物を保護する担体で製造されうる。このような担体としては、そ
れに限定されないが、移殖および微小封入送出系のような制限放出処方、および
コラーゲン、エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリ
オルトエステル、ポリ乳酸および他のもののような生分解性、生物適合性高分子
が挙げられる。このような処方の製造の方法は、当業者に知られている。
【0125】 本発明は、種々の特定の実施例および実施形態に関して記述された一方で、本
発明は、それにより制限されず、そして付随の請求項の範囲の解釈によってのみ
意味されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,S E,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT ,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 トゥン、 ジェイ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94002 ベルモント セメリア アヴェニ ュー 2224 (72)発明者 ファン、 ローレンス アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94404 フォスター シティ ビーチ パ ーク ブールヴァード 1193 (72)発明者 マモ、 シュメイェ エス. アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95611 オークランド ナンバー14 オー クランド アヴェニュー 564 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA03 AA07 AA17 BA01 BA10 BA15 CA59 DC32 MA13 MA17 MA22 MA23 MA31 MA35 MA36 MA37 MA52 MA55 MA59 MA60 MA66 NA14 ZA162 ZA362 ZC202 4H045 AA10 AA30 BA13 DA55 EA21

Claims (111)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式1: 【化1】 (式中、 Aは、1から5個までの炭素原子の直鎖または分岐鎖のアルカノキシまたはアル
    ケノキシ、アリール、アリールアルキル、任意に1から2個までの炭素原子また
    はハロゲンで置換されているアリール、アダマンチルオキシ、または4−アミノ
    ブタン酸である; Bは、ヒドロキシ、 【化2】 (式中、震えた線は、式1のBでの付着点を表す) から構成される群から選択される; Dは、Hまたはオキソ基である; Lは、窒素、酸素または硫黄から選択された1から3個までの異種原子を有す
    る5または6員の飽和、不飽和または芳香族の複素環、または3から6個までの
    炭素原子の飽和、不飽和または芳香族炭素環であり、Lによって表される全ての
    基は、任意にR’、OR’、またはハロゲンでの置換を有する; Qは、結合、または−CH−、−O−、および−NH−(式中、OおよびN
    は、隣接してはならない)から構成される群から選択される1から3個までの非
    水素原子の直鎖連結基である; 環Mは、2個までの追加のN原子を有し、そして任意に1から2個までのOお
    よびSの原子を有する安定な5から7員までの飽和、不飽和または芳香族複素環
    である; Tは、独立に、H、OH、NO、C(O)N(R)、F、C−Cアル
    コキシ、ヒドロキシメチルおよびCF(式中少なくとも1つのTは、H以外で
    ある)から構成される群から選択される; xは、1から3までの整数であり、 yは、1から6までの整数であり、 zは、0(ゼロ)、1または2であり、 R’は、独立に、H、−OH、C−Cアルキルまたはフェニルであり、 Rは、独立に、H、C−Cアルキルまたはフェニルであり、 およびEは、H、またはC−Cアルキルである; Rは、C−Cアルキルである; Rは、R’、OR’、またはハロゲンによって任意に置換された2−プロピ
    ル、1−(2−メチルプロピル)−、またはフェニルである; Rは、フェニル、C−Cアルキル、または1−(2−メチルチオ−)エ
    チル−である; Rは、2−プロピル、2−ブチルまたは2−メチルプロピルである) で表される化合物、および立体異性体、水和物または医薬上許容しうる塩または
    そのエステル。
  2. 【請求項2】 Bが、基(i)(式中、Lは、シクロヘキサンであり、x=
    0、z=0または1、Qは、−CH−または結合であり、そしてEおよびR’
    は、両方ともHであり、そしてRは、HまたはC−Cアルキルである)であ
    る請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Bが、3、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミン、3、4
    −ジカルボキシシクロヘキシルアミンおよび2、4−ジカルボキシシクロヘキシ
    ルアミンおよび2、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミンから構成される群か
    ら選択される請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Bが、基(i)(式中、Lは、フェニルであり、x=1、z
    =0、Qは、結合、−CH−および−O−CH−から選択され、R’は、H
    であり、そしてEは、HまたはCHであり、そしてRは、HまたはC−C アルキルである)である請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Bが、4−アミノメチル安息香酸;4−メチルアミノメチル
    安息香酸;1−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)エタン;2−アミノメ
    チルベンゾキシ酢酸;2−アミノ安息香酸および4−アミノ安息香酸から構成さ
    れる群から選択される請求項4に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Bが、基(ii)(式中、yは、それを含めて2から6まで
    であり、z=0または1、およびR’およびEは、両方ともHであり、そしてR
    は、HまたはC1−5アルキルである)である請求項1に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Bが、4−アミノブタン酸− 3−アミノプロパン酸および
    グルタミン酸から構成される群から選択される請求項6に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Bが、基(v)(式中、x=1およびz=0)である請求項
    1に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 Bが、3−アミノフラン−2−オンおよび2−アミノペンタ
    ン二酸無水物から構成される群から選択される請求項8に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Bが、基(v)(式中、環Mは、1から2個までのNの原
    子を有する6員複素環であり、z=0、Qは、結合またはCHであり、および
    Rは、HまたはC−Cアルキルである)である請求項1に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 Bが、4−ピペリジン酢酸およびピペラジン−4−カルボ
    ン酸から構成される群から選択される請求項10に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 Bが、基(iv)(式中、Lは、フェニルであり、および
    Tは、H、OH、F、NO、C(O)NH、C−Cアルコキシおよびヒ
    ドロキシメチルから構成される群から選択される)である請求項1に記載の化合
    物。
  13. 【請求項13】 Bが、1−アミノ−2−(3−ニトロ−4−ヒドロキシフ
    ェニル)エタン、4−フルオロベンゼナミン、およびアミノメチルベンゼン−4
    −カルボキサミドから構成される群から選択される請求項12に記載の化合物。
  14. 【請求項14】 Bが、2−アミノメチルチアゾール−5−カルボン酸およ
    びフェニルグリシンから選択される請求項1に記載の化合物。
  15. 【請求項15】 Bが、3、5−ジメトキシシクロヘキシルアミン、3、5
    −ジヒドロキシメチルシクロヘキシルアミンおよび3、4、5−トリメトキシシ
    クロヘキシルアミンから選択される請求項1に記載の化合物。
  16. 【請求項16】 Rが、2−プロピルであり、およびRは、2−メチル
    プロピルおよびベンジルから構成される群から選択される請求項1に記載の化合
    物。
  17. 【請求項17】 Bが、基(i)(式中、Lは、シクロヘキサンであり、x
    =0、z=0または1、Qは、−CH−または結合であり、そしてEおよびR
    ’は、両方ともHであり、そしてRは、HまたはC−Cアルキルである)で
    ある請求項16に記載の化合物。
  18. 【請求項18】 Bが、3、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミン、3、
    4−ジカルボキシシクロヘキシルアミンおよび2、4−ジカルボキシシクロヘキ
    シルアミンおよび2、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミンから構成される群
    から選択される請求項17に記載の化合物。
  19. 【請求項19】 Bが、4−アミノメチル安息香酸、4−メチルアミノメチ
    ル安息香酸 1−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)エタン、2−アミノ
    メチルベンゾキシ酢酸、2−アミノ安息香酸および4−アミノ安息香酸から構成
    される群から選択される請求項16に記載の化合物。
  20. 【請求項20】 Bが、4−アミノブタン酸− 3−アミノプロパン酸およ
    びグルタミン酸から構成される群から選択される請求項16に記載の化合物。
  21. 【請求項21】 Bが、3−アミノフラン−2−オンおよび2−アミノペン
    タン二酸無水物から構成される群から選択される請求項16に記載の化合物。
  22. 【請求項22】 Bが、4−ピペリジン酢酸およびピペラジン−4−カルボ
    ン酸から構成される群から選択される請求項16に記載の化合物。
  23. 【請求項23】 Bが、1−アミノ−2−(3−ニトロ−4−ヒドロキシフ
    ェニル)エタン、4−フルオロベンゼナミン、およびアミノメチルベンゼン−4
    −カルボキサミドから構成される群から選択される請求項16に記載の化合物。
  24. 【請求項24】 Bが、2−アミノメチルチアゾール−5−カルボン酸およ
    びフェニルグリシンから選択される請求項16に記載の化合物。
  25. 【請求項25】 Bが、3、5−ジメトキシシクロヘキシルアミン、3、5
    −ジヒドロキシメチルシクロヘキシルアミンおよび3、4、5−トリメトキシシ
    クロヘキシルアミンから選択される請求項16に記載の化合物。
  26. 【請求項26】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項1に記載の化合
    物。
  27. 【請求項27】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項16に記載の化
    合物。
  28. 【請求項28】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項17に記載の化
    合物。
  29. 【請求項29】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項18に記載の化
    合物。
  30. 【請求項30】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項19に記載の化
    合物。
  31. 【請求項31】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項20に記載の化
    合物。
  32. 【請求項32】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項21に記載の化
    合物。
  33. 【請求項33】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項22に記載の化
    合物。
  34. 【請求項34】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項23に記載の化
    合物。
  35. 【請求項35】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項24に記載の化
    合物。
  36. 【請求項36】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項25に記載の化
    合物。
  37. 【請求項37】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項26に記載の化
    合物。
  38. 【請求項38】 それを必要とする哺乳類に、有効量の式1 【化3】 (式中、 Aは、1から5個までの炭素原子の直鎖または分岐鎖のアルカノキシまたはアル
    ケノキシ、アリール、アリールアルキル、任意に1から2個までの炭素原子また
    はハロゲンで置換されているアリール、アダマンチルオキシ、または4−アミノ
    ブタン酸である; Bは、ヒドロキシ、 【化4】 (式中、震えた線は、式1のBでの付着点を表す) から構成される群から選択される; Dは、Hまたはオキソ基である; Lは、窒素、酸素または硫黄から選択された1から3個までの異種原子を有す
    る5または6員の飽和、不飽和または芳香族の複素環、または3から6個までの
    炭素原子の飽和、不飽和または芳香族炭素環であり、Lによって表される全ての
    基は、任意にR’、OR’、またはハロゲンでの置換を有する; Qは、結合、または−CH−、−O−、および−NH−(式中、OおよびN
    は、隣接してはならない)から構成される群から選択される1から3個までの非
    水素原子の直鎖連結基である; 環Mは、2個までの追加のN原子を有し、そして任意に1から2個までのOお
    よびSの原子を有する安定な5から7員までの飽和、不飽和または芳香族複素環
    である; Tは、独立に、H、OH、NO、C(O)N(R)、F、C−Cアル
    コキシ、ヒドロキシメチルおよびCF(式中少なくとも1つのTは、H以外で
    ある)から構成される群から選択される; xは、1から3までの整数であり、 yは、1から6までの整数であり、 zは、0(ゼロ)、1または2であり、 R’は、独立に、H、−OH、C−Cアルキルまたはフェニルであり、 Rは、独立に、H、C−Cアルキルまたはフェニルであり、 およびEは、H、またはC−Cアルキルである; Rは、C−Cアルキルである; Rは、R’、OR’、またはハロゲンによって任意に置換された2−プロピ
    ル、1−(2−メチルプロピル)−、またはフェニルである; Rは、フェニル、C−Cアルキル、または1−(2−メチルチオ−)エ
    チル−である; Rは、2−プロピル、2−ブチルまたは2−メチルプロピルである) で表される化合物、および立体異性体、水和物または医薬上許容しうる塩または
    そのエステルの有効量を投与することを特徴とする哺乳類におけるAβペプチド
    の沈着によって特徴付けられる疾病状態の進行を遅くする方法。
  39. 【請求項39】 Bが、基(i)(式中、Lは、シクロヘキサンであり、x
    =0、z=0または1、Qは、−CH−または結合であり、そしてEおよびR
    ’は、両方ともHであり、そしてRは、HまたはC−Cアルキルである)で
    ある請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 Bが、3、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミン、3、
    4−ジカルボキシシクロヘキシルアミンおよび2、4−ジカルボキシシクロヘキ
    シルアミンおよび2、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミンから構成される群
    から選択される請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 Bが、基(i)(式中、Lは、フェニルであり、x=1、
    z=0、Qは、結合、−CH−および−O−CH−から選択され、R’は、
    Hであり、そしてEは、HまたはCHであり、そしてRは、HまたはC−C アルキルである)である請求項38に記載の方法。
  42. 【請求項42】 Bが、4−アミノメチル安息香酸;4−メチルアミノメチ
    ル安息香酸;1−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)エタン;2−アミノ
    メチルベンゾキシ酢酸;2−アミノ安息香酸および4−アミノ安息香酸から構成
    される群から選択される請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 Bが、基(ii)(式中、yは、それを含めて2から6ま
    でであり、z=0または1、およびR’およびEは、両方ともHであり、そして
    Rは、HまたはC1−5アルキルである)である請求項38に記載の方法。
  44. 【請求項44】 Bが、4−アミノブタン酸− 3−アミノプロパン酸およ
    びグルタミン酸から構成される群から選択される請求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 Bが、基(v)(式中、x=1およびz=0)である請求
    項38に記載の方法。
  46. 【請求項46】 Bが、3−アミノフラン−2−オンおよび2−アミノペン
    タン二酸無水物から構成される群から選択される請求項45に記載の方法。
  47. 【請求項47】 Bが、基(v)(式中、環Mは、1から2個までのNの原
    子を有する6員複素環であり、z=0、Qは、結合またはCHであり、および
    Rは、HまたはC−Cアルキルである)である請求項38に記載の方法。
  48. 【請求項48】 Bが、4−ピペリジン酢酸およびピペラジン−4−カルボ
    ン酸から構成される群から選択される請求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】 Bが、基(iv)(式中、Lは、フェニルであり、および
    Tは、H、OH、F、NO、C(O)NH、C−Cアルコキシおよびヒ
    ドロキシメチルから構成される群から選択される)である請求項38に記載の方
    法。
  50. 【請求項50】 Bが、1−アミノ−2−(3−ニトロ−4−ヒドロキシフ
    ェニル)エタン、4−フルオロベンゼナミド、およびアミノメチルベンゼン−4
    −カルボキサミドから構成される群から選択される請求項49に記載の方法。
  51. 【請求項51】 Bが、2−アミノメチルチアゾール−5−カルボン酸およ
    びフェニルグリシンから選択される請求項38に記載の方法。
  52. 【請求項52】 Bが、3、5−ジメトキシシクロヘキシルアミン、3、5
    −ジヒドロキシメチルシクロヘキシルアミンおよび3、4、5−トリメトキシシ
    クロヘキシルアミンから選択される請求項38に記載の方法。
  53. 【請求項53】 Rが、2−プロピルであり、およびRは、2−メチル
    プロピルおよびベンジルから構成される群から選択される請求項38に記載の方
    法。
  54. 【請求項54】 Bが、基(i)(式中、Lは、シクロヘキサンであり、x
    =0、z=0または1、Qは、−CH−または結合であり、そしてEおよびR
    ’は、両方ともHであり、そしてRは、HまたはC−Cアルキルである)で
    ある請求項53に記載の方法。
  55. 【請求項55】 Bが、3、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミン、3、
    4−ジカルボキシシクロヘキシルアミンおよび2、4−ジカルボキシシクロヘキ
    シルアミンおよび2、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミンから構成される群
    から選択される請求項54に記載の方法。
  56. 【請求項56】 Bが、4−アミノメチル安息香酸、4−メチルアミノメチ
    ル安息香酸 1−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)エタン、2−アミノ
    メチルベンゾキシ酢酸、2−アミノ安息香酸および4−アミノ安息香酸から構成
    される群から選択される請求項53に記載の方法。
  57. 【請求項57】 Bが、4−アミノブタン酸− 3−アミノプロパン酸およ
    びグルタミン酸から構成される群から選択される請求項53に記載の方法。
  58. 【請求項58】 Bが、3−アミノフラン−2−オンおよび2−アミノペン
    タン二酸無水物から構成される群から選択される請求項53に記載の方法。
  59. 【請求項59】 Bが、4−ピペリジン酢酸およびピペラジン−4−カルボ
    ン酸から構成される群から選択される請求項53に記載の方法。
  60. 【請求項60】 Bが、1−アミノ−2−(3−ニトロ−4−ヒドロキシフ
    ェニル)エタン、4−フルオロベンゼナミン、およびアミノメチルベンゼン−4
    −カルボキサミドから構成される群から選択される請求項53に記載の方法。
  61. 【請求項61】 Bが、2−アミノメチルチアゾール−5−カルボン酸およ
    びフェニルグリシンから選択される請求項53に記載の方法。
  62. 【請求項62】 Bが、3、5−ジメトキシシクロヘキシルアミン、3、5
    −ジヒドロキシメチルシクロヘキシルアミンおよび3、4、5−トリメトキシシ
    クロヘキシルアミンから選択される請求項53に記載の方法。
  63. 【請求項63】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項38に記載の方
    法。
  64. 【請求項64】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項43に記載の方
    法。
  65. 【請求項65】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項44に記載の方
    法。
  66. 【請求項66】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項45に記載の方
    法。
  67. 【請求項67】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項46に記載の方
    法。
  68. 【請求項68】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項47に記載の方
    法。
  69. 【請求項69】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項48に記載の方
    法。
  70. 【請求項70】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項49に記載の方
    法。
  71. 【請求項71】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項50に記載の方
    法。
  72. 【請求項72】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項51に記載の方
    法。
  73. 【請求項73】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項52に記載の方
    法。
  74. 【請求項74】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成さ
    れる群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項53に記載の方
    法。
  75. 【請求項75】 式1 【化5】 (式中、 Aは、1から5個までの炭素原子の直鎖または分岐鎖のアルカノキシまたはアル
    ケノキシ、アリール、アリールアルキル、任意に1から2個までの炭素原子また
    はハロゲンで置換されているアリール、アダマンチルオキシ、または4−アミノ
    ブタン酸である; Bは、ヒドロキシ、 【化6】 (式中、震えた線は、式1のBでの付着点を表す) から構成される群から選択される; Dは、Hまたはオキソ基である; Lは、窒素、酸素または硫黄から選択された1から3個までの異種原子を有す
    る5または6員の飽和、不飽和または芳香族の複素環、または3から6個の炭素
    原子の飽和、不飽和または芳香族炭素環であり、Lによって表される全ての基は
    、任意にR’、OR’、またはハロゲンでの置換を有する; Qは、結合、または−CH−、−O−、および−NH−(式中、OおよびN
    は、隣接してはならない)から構成される群から選択される1から3個までの非
    水素原子の直鎖連結基である; 環Mは、2個までの追加のN原子を有し、そして任意に1から2個までのOお
    よびSの原子を有する安定な5から7員までの飽和、不飽和または芳香族複素環
    である; Tは、独立に、H、OH、NO、C(O)N(R)、F、C−Cアル
    コキシ、ヒドロキシメチルおよびCF(式中少なくとも1つのTは、H以外で
    ある)から構成される群から選択される; xは、1から3までの整数であり、 yは、1から6までの整数であり、 zは、0(ゼロ)、1または2であり、 R’は、独立に、H、−OH、C−Cアルキルまたはフェニルであり、 Rは、独立に、H、C−Cアルキルまたはフェニルであり、 およびEは、H、またはC−Cアルキルである; Rは、C−Cアルキルである; Rは、R’、OR’、またはハロゲンによって任意に置換された2−プロピ
    ル、1−(2−メチルプロピル)−、またはフェニルである; Rは、フェニル、C−Cアルキル、または1−(2−メチルチオ−)エ
    チル−である; Rは、2−プロピル、2−ブチルまたは2−メチルプロピルである) で表される化合物、および水和物、医薬上許容しうる塩またはそのエステルおよ
    び医薬上許容しうる希釈剤を包含する医薬組成物。
  76. 【請求項76】 Bが、基(i)(式中、Lは、シクロヘキサンであり、x
    =0、z=0または1、Qは、−CH−または結合であり、そしてEおよびR
    ’は、両方ともHであり、そしてRは、HまたはC−Cアルキルである)で
    ある請求項75に記載の組成物。
  77. 【請求項77】 Bが、3、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミン、3、
    4−ジカルボキシシクロヘキシルアミンおよび2、4−ジカルボキシシクロヘキ
    シルアミンおよび2、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミンから構成される群
    から選択される請求項76に記載の組成物。
  78. 【請求項78】 Bが、基(i)(式中、Lは、フェニルであり、x=1、
    z=0、Qは、結合、−CH−および−O−CH−から選択され、R’は、
    Hであり、そしてEは、HまたはCHであり、そしてRは、HまたはC−C アルキルである)である請求項75に記載の組成物。
  79. 【請求項79】 Bが、4−アミノメチル安息香酸;4−メチルアミノメチ
    ル安息香酸;1−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)エタン;2−アミノ
    メチルベンゾキシ酢酸;2−アミノ安息香酸および4−アミノ安息香酸から構成
    される群から選択される請求項78に記載の組成物。
  80. 【請求項80】 Bが、基(ii)(式中、yは、それを含めて2から6ま
    でであり、z=0または1、およびR’およびEは、両方ともHであり、そして
    Rは、HまたはC1−5アルキルである)である請求項75に記載の組成物。
  81. 【請求項81】 Bが、4−アミノブタン酸− 3−アミノプロパン酸およ
    びグルタミン酸から構成される群から選択される請求項80に記載の組成物。
  82. 【請求項82】 Bが、基(v)(式中、x=1およびz=0)である請求
    項75に記載の組成物。
  83. 【請求項83】 Bが、3−アミノフラン−2−オンおよび2−アミノペン
    タン二酸無水物から構成される群から選択される請求項82に記載の組成物。
  84. 【請求項84】 Bが、基(v)(式中、環Mは、1から2個までのNの原
    子を有する6員複素環であり、z=0、Qは、結合またはCHであり、および
    Rは、HまたはC−Cアルキルである)である請求項75に記載の組成物。
  85. 【請求項85】 Bが、4−ピペリジン酢酸およびピペラジン−4−カルボ
    ン酸から構成される群から選択される請求項85に記載の組成物。
  86. 【請求項86】 Bが、基(iv)(式中、Lは、フェニルであり、および
    Tは、H、OH、F、NO、C(O)NH、C−Cアルコキシおよびヒ
    ドロキシメチルから構成される群から選択される)である請求項75に記載の組
    成物。
  87. 【請求項87】 Bが、1−アミノ−2−(3−ニトロ−4−ヒドロキシフ
    ェニル)エタン、4−フルオロベンゼナミン、およびアミノメチルベンゼン−4
    −カルボキサミドから構成される群から選択される請求項86に記載の組成物。
  88. 【請求項88】 Bが、2−アミノメチルチアゾール−5−カルボン酸およ
    びフェニルグリシンから選択される請求項75に記載の組成物。
  89. 【請求項89】 Bが、3、5−ジメトキシシクロヘキシルアミン、3、5
    −ジヒドロキシメチルシクロヘキシルアミンおよび3、4、5−トリメトキシシ
    クロヘキシルアミンから選択される請求項75に記載の組成物。
  90. 【請求項90】 Rが、2−プロピルであり、およびRは、2−メチル
    プロピルおよびベンジルから構成される群から選択される請求項75に記載の組
    成物。
  91. 【請求項91】 Bが、基(i)(式中、Lは、シクロヘキサンであり、x
    =0、z=0または1、Qは、−CH−または結合であり、そしてEおよびR
    ’は、両方ともHであり、そしてRは、HまたはC−Cアルキルである)で
    ある請求項90に記載の組成物。
  92. 【請求項92】 Bが、3、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミン、3、
    4−ジカルボキシシクロヘキシルアミンおよび2、4−ジカルボキシシクロヘキ
    シルアミンおよび2、5−ジカルボキシシクロヘキシルアミンから構成される群
    から選択される請求項91に記載の組成物。
  93. 【請求項93】 Bが、4−アミノメチル安息香酸、4−メチルアミノメチ
    ル安息香酸 1−アミノ−1−(4−カルボキシフェニル)エタン、2−アミノ
    メチルベンゾキシ酢酸、2−アミノ安息香酸および4−アミノ安息香酸から構成
    される群から選択される請求項90に記載の組成物。
  94. 【請求項94】 Bが、4−アミノブタン酸− 3−アミノプロパン酸およ
    びグルタミン酸から構成される群から選択される請求項90に記載の組成物。
  95. 【請求項95】 Bが、3−アミノフラン−2−オンおよび2−アミノペン
    タン二酸無水物から構成される群から選択される請求項90に記載の組成物。
  96. 【請求項96】 Bが、4−ピペリジン酢酸およびピペラジン−4−カルボ
    ン酸から構成される群から選択される請求項90に記載の組成物。
  97. 【請求項97】 Bが、1−アミノ−2−(3−ニトロ−4−ヒドロキシフ
    ェニル)エタン、4−フルオロベンゼナミン、およびアミノメチルベンゼン−4
    −カルボキサミドから構成される群から選択される請求項90に記載の組成物。
  98. 【請求項98】 Bが、2−アミノメチルチアゾール−5−カルボン酸およ
    びフェニルグリシンから選択される請求項90に記載の組成物。
  99. 【請求項99】 Bが、3、5−ジメトキシシクロヘキシルアミン、3、5
    −ジヒドロキシメチルシクロヘキシルアミンおよび3、4、5−トリメトキシシ
    クロヘキシルアミンから選択される請求項90に記載の組成物。
  100. 【請求項100】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項75に記載の
    組成物。
  101. 【請求項101】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項90に記載の
    組成物。
  102. 【請求項102】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項91に記載の
    組成物。
  103. 【請求項103】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項92に記載の
    組成物。
  104. 【請求項104】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項93に記載の
    組成物。
  105. 【請求項105】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項94に記載の
    組成物。
  106. 【請求項106】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項95に記載の
    組成物。
  107. 【請求項107】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項96に記載の
    組成物。
  108. 【請求項108】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項97に記載の
    組成物。
  109. 【請求項109】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項98に記載の
    組成物。
  110. 【請求項110】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項99に記載の
    組成物。
  111. 【請求項111】 Rが、フェニルおよび2−メチルチオエチルから構成
    される群から選択され、そしてR4が、2−プロピルである請求項100に記載
    の組成物。
JP2001503887A 1999-06-15 2000-06-15 ベータ−セクレターゼのスタチン誘導テトラペプチド阻害剤 Pending JP2003502342A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13917399P 1999-06-15 1999-06-15
US60/139,173 1999-06-15
PCT/US2000/016643 WO2000077030A1 (en) 1999-06-15 2000-06-15 Statine-derived tetrapeptide inhibitors of beta-secretase

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003502342A true JP2003502342A (ja) 2003-01-21

Family

ID=22485425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001503887A Pending JP2003502342A (ja) 1999-06-15 2000-06-15 ベータ−セクレターゼのスタチン誘導テトラペプチド阻害剤

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1192177A1 (ja)
JP (1) JP2003502342A (ja)
AU (1) AU5619400A (ja)
CA (1) CA2376420A1 (ja)
WO (1) WO2000077030A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004076478A1 (ja) * 2003-02-28 2004-09-10 Yoshiaki Kiso βセクレターゼ阻害活性を有するペプチド誘導体

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU5773500A (en) 1999-06-28 2001-01-31 Board Of Trustees Of The University Of Illinois, The Inhibitors of memapsin 2 and use thereof
EP1666452A2 (en) 2000-06-30 2006-06-07 Elan Pharmaceuticals, Inc. Compounds to treat Alzheimer's disease
BR0210392A (pt) * 2001-06-12 2004-10-13 Elan Pharm Inc Composto, métodos de tratar um paciente que tenha ou de prevenir um paciente de contrair uma doença ou condição e de preparar um composto, e, uso de um composto
CA2453447A1 (en) 2001-07-10 2003-01-23 Elan Pharmaceuticals, Inc. Alpha-hydroxyamide statine derivatives for the treatment of alzheimer's disease
AU2002359301B2 (en) 2001-10-23 2008-07-03 Comentis, Inc. Beta-secretase inhibitors and methods of use
MXPA04005428A (es) 2001-12-06 2004-12-06 Elan Pharm Inc Hidroxietilaminas substituidas.
WO2003057721A2 (en) * 2002-01-04 2003-07-17 Elan Pharmaceuticals, Inc. Substituted amino carboxamides for the treatment of alzheimer's disease
WO2003094854A2 (en) 2002-05-07 2003-11-20 Elan Pharmaceuticals, Inc. Succinoyl aminopyrazoles and related compounds
US7557137B2 (en) * 2002-08-05 2009-07-07 Bristol-Myers Squibb Company Gamma-lactams as beta-secretase inhibitors
AU2003293155A1 (en) 2002-11-27 2004-06-23 Elan Pharmaceutical, Inc. Substituted ureas and carbamates
US7521481B2 (en) 2003-02-27 2009-04-21 Mclaurin Joanne Methods of preventing, treating and diagnosing disorders of protein aggregation
US20050090449A1 (en) * 2003-05-13 2005-04-28 Boehringer Ingelheim International Gmbh Novel statine derivatives for the treatment of Alzheimer's disease
AU2004258841B8 (en) 2003-06-05 2010-01-07 Elan Pharmaceuticals, Inc. Acylated amino acid amidyl pyrazoles and related compounds
WO2006050862A1 (en) * 2004-11-10 2006-05-18 Boehringer Ingelheim International Gmbh Statine derivatives for the treatment of alzheimer's disease
WO2006050861A2 (en) * 2004-11-10 2006-05-18 Boehringer Ingelheim International Gmbh Statine derivatives for the treatment of alzheimer's disease
TW200815349A (en) 2006-06-22 2008-04-01 Astrazeneca Ab New compounds
CN101348456B (zh) * 2007-07-17 2011-05-11 中国科学院上海药物研究所 苄基哌啶类化合物及其制备方法和用途
TW201020244A (en) 2008-11-14 2010-06-01 Astrazeneca Ab New compounds
EP2281824A1 (en) 2009-08-07 2011-02-09 Noscira, S.A. Furan-imidazolone derivatives, for the treatment of cognitive, neurodegenerative or neuronal diseases or disorders
JP2013542973A (ja) 2010-11-22 2013-11-28 ノスシラ、ソシエダッド、アノニマ 神経変性疾患または神経変性状態を治療するためのビピリジンスルホンアミド誘導体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004076478A1 (ja) * 2003-02-28 2004-09-10 Yoshiaki Kiso βセクレターゼ阻害活性を有するペプチド誘導体
US7312188B2 (en) 2003-02-28 2007-12-25 Yoshiaki Kiso Peptide derivatives having β-secretase inhibitory activity

Also Published As

Publication number Publication date
CA2376420A1 (en) 2000-12-21
AU5619400A (en) 2001-01-02
WO2000077030A1 (en) 2000-12-21
EP1192177A1 (en) 2002-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003502342A (ja) ベータ−セクレターゼのスタチン誘導テトラペプチド阻害剤
US7276484B2 (en) Dipeptide inhibitors of β-secretase
JP4540606B2 (ja) βセクレターゼ阻害活性を有するペプチド誘導体
US7501397B2 (en) Helical peptidomimetics with enhanced activity
AU2008287124B2 (en) Azepine derivatives as gamma-secretase inhibitors
FI79839C (fi) Foerfarande foer framstaellning av terapeutiskt verkande (s,s,s)-isomerer av substituerade acylderivat av 1,2,3,4-tetrahydroisokinolin-3-karboxylsyror.
EP0088342A1 (en) Substituted acyl derivatives of octahydro-1H-indole-2-carboxylic acids
JPH11514330A (ja) ペプチドおよびペプチドアナログプロテアーゼ阻害剤
EP0037231A2 (en) Substituted acyl derivatives of octahydro-1H-indole-2-carboxylic acids
JPH06340691A (ja) ペプチド類
US6432944B1 (en) Benzodiazepinone β-amyloid inhibitors: arylacetamidoalanyl derivatives
WO2006050862A1 (en) Statine derivatives for the treatment of alzheimer's disease
JP4686474B2 (ja) 2−ヒドロキシテトラヒドロフランの新規誘導体及びそれらの医薬品としての使用
JPS60136595A (ja) 置換エチレンジアミン誘導体、その製造方法及び該誘導体を含む医薬製剤
US20050090449A1 (en) Novel statine derivatives for the treatment of Alzheimer's disease
WO2021200259A1 (ja) Vipr2アンタゴニストペプチド
JP2008019188A (ja) 新規カルノシン誘導体及び組成物
US7169759B1 (en) Tetrapeptide inhibitors of β-secretase
US5644055A (en) Antihypertensive tricyclic azepine derivatives useful as inhibitors of enkephalinase and ACE
JP2003502439A (ja) システイニルプロテアーゼ阻害剤
JPH02200668A (ja) 向精神作用を有するピロリドン‐2‐カルボン酸誘導体
JP2005532264A (ja) らせん形擬似ペプチド
KR20000069066A (ko) N-(아릴/헤테로아릴)아미노산 유도체, 이를 함유하는 약제학적조성물 및 이를 사용한 β-아밀로이드 펩티드 방출 및(또는)합성의 억제 방법