JP2003500287A - ウインドシールド・ワイパアームハブをスピンドルに固定する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ウインドシールド・ワイパのアームのハブ（２）を枢軸線（１）に固定する装置であって、前記アームを枢軸線（１）にロックするロック手段（６、７）と、ハブ（２）に形成されておりかつ枢軸線（１）に対するアームの角度位置を調節する手段が設けられたキャビティ（３２）とを有し、ハブ（２）が、枢軸線（１）の支持面（４）上に嵌合されるストップのベース（３）上に支持される構成のウインドシールド・ワイパアームの固定装置において、ロック手段（６、７）はロック位置または非ロック位置で係合でき、調節手段は枢軸線（１）と一緒に回転するように拘束された連結リング（１０）を有し、該連結リング（１０）は、ロック手段（６、７）の非クランプ位置において連結リング（１０）とハブ（２）との間の制限された相対角移動を許容する幾分かの遊びをもってハブ（２）のキャビティ（３２）内に収容され、前記ロック手段（６、７）のクランプ位置では、連結リング（１０）とハブ（２）との間のあらゆる相対移動が防止されることを特徴とするウインドシールド・ワイパアームの固定装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （技術分野） 本発明は、特に、自動車のウインドシールド用ワイパアームの固定装置に関す
る。

【０００２】 （背景技術） このような部品を高い信頼性をもって正しく固定することの、ウインドシール
ド・ワイパの性能に対する重要性、従って雨または雪の天候時に車両を安全に運
転することに対する重要性は良く知られている。現在最も広く使用されている装
置では、ウインドシールド・ワイパアームが固定される振動スピンドルの端部は
ねじ切りされた部分を有し、このねじ切りされた部分に、ワイパアームをロック
するためのナットが螺着される。ねじ切りされた部分の直径は振動スピンドルの
直径より小さく、全体として截頭円錐状の支持面を介して振動スピンドルに隣接
しており、前記支持面には截頭円錐体の母線に沿う規則的スプラインが設けられ
ている。

【０００３】 既存のアームは対応する截頭円錐状の取付け孔を有し、該取付け孔は、最初に
嵌合されるときにスピンドルのスプライン部分に食い込み、スピンドルのスプラ
インは、次に、アームの孔内に食い込む。一般に、アームの孔は、Zamak （商標）として知られている亜鉛ベース合金またはアルミニウムベース合金のよ
うにスピンドルの鋼より軟らかい金属で作られている。

【０００４】 スプラインが孔内に食い込むことにより、スピンドルに対する軸の回転が防止
される。しかしながら、この形式の組立体は簡単で安価ではあるが、取り外しが
困難で、かつ特に、アームが、スプラインが形成された截頭円錐状部分に嵌合さ
れる場合には、アームが回転軸線に対して垂直になることが保証されない。

【０００５】 アームの位置調節を必要とする場合、既にスプラインが形成されているアーム
の孔の表面上の異なる角度位置に再びクランプすることが、元のスプラインの頂
部で行われる。このため、スプラインが破壊され、もはや駆動トルクをウインド
シールド・ワイパアームに伝達できなくなる。従って、自動車製造業者は、生産
ラインでまたは補修時に不正確に取り付けられた全てのウインドシールド・ワイ
パアームを廃棄し、かつ新しいアームと交換して機械的強度を保証し、かつロッ
ク効果の低下およびアームの不完全な位置決めをもたらす虞れのあるクランプ表
面の変形の危険性を防止する。組立ての品質は、アームが生産ラインで最初に位
置決めされるときの注意力によって定まってしまう。

【０００６】 スプラインが形成された截頭円錐状支持面上でのこの取付け形式は、スピンド
ル上でのアームの軸線方向位置を正確に制御することはできない。なぜならば、
使用される材料の性質から、鋼製スピンドルの雄形スプラインが截頭円錐状支持
面の雌形円錐状部分内に食い込むことはできるが、採用される截頭円錐形状が組
立て張力の維持を困難にし（使用される材料は一般に軟質材料で、クリープが生
じる傾向を有する）、連結品質を低下させる。このため、軸は、ウインドシール
ド・ワイパを駆動することなく、雌形截頭円錐状の支持面内で空転してしまう。

【０００７】 一方、截頭円錐状組立体が首尾良く設計されていて、正しく機能する場合でも
、固有の自己クサビ作用が生じ、アームを取り外すには取外し器を必要とする。

【０００８】 また、特に、短い截頭円錐状支持面では、アームがスピンドルに対して垂直に
なることを保証するのは困難である。垂直性についてのあらゆる欠陥は、故障、
より詳しくは、意図した払拭速度の重大な変動、ウインドシールド・ワイパのゴ
ムブレードの騒音および振動を引き起こす。

【０００９】 金属板のプレス成形アームの駆動部は、他の問題を引き起こす。鋼で作られる
場合には、駆動部の截頭円錐状支持面の、スピンドルのスプラインによる食い込
みは、材料が硬いことおよび特に支持面の高さが小さいことから、極く表面的な
部分に留まり、従って、組付け圧力を非常に増大させる必要がある。

【００１０】 （発明の開示） 本発明の要旨は、角度位置を正確に調節できるウインドシールド・ワイパアー
ムであって、低コストであり、単一作業で迅速に取り付けられ、かつ角度位置を
容易に調節できるウインドシールド・ワイパアームにある。

【００１１】 本発明によれば、ウインドシールド・ワイパアームハブをスピンドルに固定す
る装置であって、前記ワイパアームをスピンドルにロックするためのロック手段
と、スピンドルに対するアームの角度位置を調節する手段を収容する、ハブに形
成されたキャビティとを有し、ハブが、スピンドルの支持面上に嵌合される衝合
ベース上に支持される構成のウインドシールド・ワイパアームの固定装置におい
て、前記ロック手段はクランプ位置または非クランプ位置を占めることができ、
前記調節手段はスピンドルと一緒に回転するように拘束された連結リングを有し
、該連結リングは、ロック手段の非クランプ位置において連結リングとハブとの
間の制限された相対角移動を許容する幾分かの遊びをもってハブのキャビティ内
に収容され、前記ロック手段のクランプ位置では、連結リングとハブとの間の相
対移動が防止されることを特徴とするウインドシールド・ワイパアームの固定装
置が提供される。

【００１２】 前記ハブのキャビティ内での連結リングの角移動遊びは、多角形輪郭に沿う連
結リングの嵌合により決定されることが好ましい。

【００１３】 従って、連結リングの輪郭を軸と一体化させれば、軸をハブの補完キャビティ
内に直接嵌合でき、かつ同じばね手段を軸とハブとの間に配置できる。これによ
り連結リングの使用を省略でき、アームの端部形状を過度に複雑化させることが
なくなる。多角形（例えば六角形）の支持面は軸に直接形成でき、この支持面は
、同じであるが僅かに大きい形状をもつハブの対応キャビティ内に嵌合され、軸
上でのアームの角度的遊びを生じさせることができる。

【００１４】 好ましくは、ハブの内面と連結リングの外面との間の空間内に、角移動緩衝ば
ね部材を配置する。

【００１５】 この変更形態では、ワイパアームの作動方向の各反転時に生じる揺動衝撃を減
衰させるため、軸とハブとを直接分離している空間内に、軸に対してアームをそ
の理論的調節位置に保持できる適当な形状を有する板ばねのような緩衝部材を配
置する。

【００１６】 好ましくは、連結リングは、ハブの対応孔内に嵌合される円筒状の外面輪郭を
有し、前記孔内での連結リングの回転は、ハブの少なくとも１つの対応する半径
方向ハウジング内で振動できる少なくとも１つのリブにより角度的に制限され、
リブの半径方向壁と半径方向ハウジングの対面する半径方向壁との間にはばね手
段が配置されている。

【００１７】 好ましい実施形態では、連結リングは、ハブの対応孔内に嵌合される円筒状の
外面輪郭を有する。前記孔内での連結リングの回転は、アームの軸線方向に沿っ
て延びるハブの部分の、リブより僅かに幅広の溝内で振動できる少なくとも１つ
の半径方向リブにより角度的に制限される。支持・緩衝ばね手段は、リブの半径
方向壁と、キャビティの対面する半径方向壁との間に配置される。これらのばね
手段はまた、最初の嵌合時の理論的角度位置を決定しかつリングを保持し、従っ
て、アームをその理論的に心出しされた位置において軸に嵌合しかつ組付け中に
所定位置に保持することを容易にする。

【００１８】 この場合には、弾性支持係合により、アームの角度位置の制御された調節範囲
が得られる。ひとたび嵌合されると、アームは、前述のように、ロッキングワッ
シャを介して組付けナットを締め付けることによりロックされる。

【００１９】 好ましくは、ハブの周囲に、ハウジングを形成する金属外方シェルを設ける。

【００２０】 本発明によるアームは、スピンドルに組付けるための端部を有している。端部
は、好ましくはプレス加工された金属板からなる外側シェルの特徴をもち、ウイ
ンドシールド・ワイパアームの駆動ハウジングを形成する複合構造を有する。こ
のハウジングは底部が開放しており、頂部にはスピンドルを通す孔が設けられて
いる。また、ハウジングは、対象とするアーム組立体の形式に基いて選択される
ロッキングワッシャと一緒に使用するナット、または組付けねじ等の、アームを
スピンドルにロックする手段を受け入れる。プラスチック材料、Zamak（商標）
、アルミニウム、マグネシウム等の成形材料または鋳造材料で作られる別体ハブ
を収容するこのハウジングは、アームの角度位置を調節する手段を受け入れるこ
とができ、ハウジングに嵌合されかつ固定され、かつハブをハウジング内に固定
してハブとハウジングとが一体に回転するように拘束すべく、ハウジングの形状
を補完する形状を有している。同様に、ハブも、成形、ピン、クリンピング、ク
リッピングまたはリベッティング等の他の手段によりハウジングに固定される。

【００２１】 この複合構造は、ハブの複雑かつ正確な成形を容易にし、かつハブおよびその
調節組付け機構の補強バンドとして機能する鋼板でハウジングを覆うことにより
付与される充分な強度が得られ、また、特に長いアームの場合に、ウインドシー
ルド・ワイパアームへの特に剛性の大きい連結を行うことができる。

【００２２】 この種の複合ハブの最も簡単な形状は、従来技術におけるように、特に、スプ
ラインが設けられた截頭円錐状支持面をもつスピンドル上への嵌合に適用できが
、その孔は、円錐截頭体の大きい方の端部またはそのトロリイダル延長部から出
発して、スピンドルのロッド上に嵌合されるガイドスリーブにより延長され、垂
直組付けを保証する。従って、この第１適用は、截頭円錐状支持面にスプライン
が設けられたスピンドルを使用して、組立体の主な欠点を解消する。

【００２３】 変更形態によるハブは截頭円錐状の支持面孔を有し、その大きい方の端部が、
衝合体を形成するトロイダル連結面によりスピンドルの円筒状ロッドに連結され
る。これにより、スピンドルのスプラインが食い込まれる最初の円滑な表面を有
するアームの嵌合ハブの軸線方向位置決めが改善される。これにより、截頭円錐
状支持面上の調節が改善される。ハブの円滑な截頭円錐状支持面は、その大きい
方の基端部に、丸い部分を有し、該部分のトロイダル面は、スピンドルの截頭円
錐状支持面のスプラインをその外径まで延長する補完形状のスプライン付きトロ
イダル面に嵌合しかつ衝合する。

【００２４】 截頭円錐状の嵌合構造の回転相互ロックを改善するため、軸の円錐截頭体上の
スプラインは、通常の態様で規則的に分散されるのではなく、不規則的すなわち
ランダムに分散される。これにより、アームが最初に嵌合されるときに、少なく
とも幾つかのスプラインがアームの円滑な截頭円錐状表面に食い込まれた幾つか
のスプラインに正しく嵌合される。

【００２５】 規則的に分散されたスプラインでは、軸が、例えば、アームに食い込んだスプ
ラインに対して歯の１／２分だけオフセットされると、軸の全ての歯に先端部が
、最初の組付け時にハブに食い込んだ全ての歯の先端部に対面するであろう。こ
のようなことは、不規則に分散されたスプラインでは生じない。なぜならば、少
なくとも幾つかのスプラインは正しい位置にあるからである。

【００２６】 好ましくは、アームは、スピンドルの横方向支持面上に衝合する衝合ベースに
より、スプラインに対して垂直に保持される。

【００２７】 アームの垂直性はこの衝合ベースにより制御される。この衝合ベースは、燒結
金属で作られ、その中央孔は、スピンドルのスプラインが設けられた支持面上に
嵌合するスプライン面を有している。衝合ベースはスピンドルの前記支持面の底
部上に衝合して、いかなるクサビ効果も生じることなく、セルフロック組立体を
介して、スピンドルに対する衝合ベースの垂直位置および軸線方向位置、並びに
この衝合ベース上に衝合するハブの垂直性が確保される。ハブの心出しを行う肩
が設けられた衝合ベースの円筒状表面は、アームの角度を調節する手段を収容す
るハブのキャビティを閉じる。

【００２８】 ハブが衝合体にクランプされるとき、ハブのクラッシュにより生じるクリープ
を防止するため、ハウジングの側面はハブに対して所定の高さを有し、かつ必要
な組付け圧力を維持すべく衝合ベースに衝合する。

【００２９】 スプラインが設けられた円筒状支持面をもつスピンドルに組付けるときに、ア
ームの垂直性は、燒結金属で作られる衝合ベースにより制御される。衝合ベース
の中央孔には、スピンドルのスプラインが設けられた支持面上に嵌合するスプラ
イン面を有する。衝合ベースは前記支持面の端部に衝合し、いかなるクサビ効果
も生じることなく、セルフロック組立体を介して、スピンドルに対する衝合ベー
スの垂直位置および軸線方向位置、並びにこの衝合ベース上に衝合するハブの垂
直性が確保される。ハブの心出しを行う肩が設けられた衝合ベースの円筒状表面
は、アームの角度を調節する手段を収容するハブのキャビティを閉じる。

【００３０】 好ましくは、ハブに対するハウジングの側面の高さは、ハブおよびハウジング
の両者が衝合ベースに衝合できる高さである。

【００３１】 好ましくは、ハウジングおよびハブの形状およびハブに対するハウジングの側
面の高さは、ハウジングの底部および側面が、それぞれハブの頂部および側面上
に衝合するように定められ、ハブ自体は衝合ベース上に衝合し、ハブの側面には
スプラインが形成されている。

【００３２】 好ましくは、連結リングは、協働する形状すなわち補完する形状を有する手段
により、スピンドルと一緒に回転するように拘束される。

【００３３】 好ましくは、前記手段は、スプラインからなる協働形状を有している。

【００３４】 好ましくは、前記手段は、多角形好ましくは正方形からなる協働形状を有して
いる。

【００３５】 この協働形状を有する手段は連結リングにより直接支持され、協働形状を有す
る他の手段はスピンドルにより支持される。

【００３６】 好ましくは、連結リングは衝合ベースによりスピンドルと一緒に回転するよう
に拘束され、前記協働形状を有する手段は衝合ベースにより支持され、前記協働
形状を有する手段はスピンドルの横方向支持面により支持され、好ましくは割出
しされる補完手段は、衝合ベースにより連結リングの駆動を行うように構成され
ている。

【００３７】 好ましくは、スピンドルはスプラインを除去することにより残されるギャップ
からなる「極性化（polarizer）」装置を有し、ハブの連結リングのスプライン
は間にギャップが形成されていない極性化スプラインを有し、得られる中実部材
はスピンドルの除去したスプラインにより残されたギャップに一致し、衝合ベー
スは完全なスプラインを備えている。

【００３８】 好ましくは、半径方向リブは、半径方向ハウジングの対応壁の一部に衝合でき
る弾性端部を有している。

【００３９】 かくして、本発明によるウインドシールド・ワイパアームは、従来知られてい
る態様で、適当なナットおよびワッシャ手段を用いて、アームをその端部のハブ
の孔内で、スピンドルに固定される支持衝合ベースに対してロックすることによ
り、スピンドルのねじ形成端部に取り付けられる。前記ハブは、そのロッキング
支持面の側にハウジングを有し、該ハウジング内に連結リングが嵌合する。この
連結リングは、スピンドルの端部と一緒に回転するように拘束されているが、抵
抗ばね力に抗して僅かな大きさだけ自由に回転できる。このアーム組立体は、連
結リングが、これを受け入れるハブの対応ハウジング内に配置される少なくとも
１つの可撓性半径方向リブを有し、スピンドルおよび弾性衝合している連結リン
グに対するウインドシールド・ワイパアームの回転は、ハウジングの対応壁に衝
合している前記半径方向リブの弾性撓みにより確保される。

【００４０】 好ましくは、半径方向リブは、ハウジングの壁に単独で衝合する端部に突出形
状が設けられておりかつハウジング内でのリブの自由な撓みを許容するため弾性
的に撓むことができる。

【００４１】 好ましくは、半径方向リブは少なくとも１つの撓みラグを有している。

【００４２】 好ましくは、撓みラグの長さはハウジングの半径方向深さより小さく、ハウジ
ングの対応壁の一部上に支持される衝合体を形成するリブの基部は、アームが最
初に嵌合されるときまたは緩められるときに調節される間に、アームの角移動を
制限する。

【００４３】 好ましくは、連結リングの周辺には、少なくとも１つの角移動衝合リブが設け
られている。

【００４４】 好ましくは、連結リングは、テーパを備えた、ウインドシールド・ワイパアー
ムハブの対応キャビティ内に嵌合される。

【００４５】 好ましくは、連結リングの外面輪郭およびハブのキャビティの対応壁のテーパ
は、アームハブのテーパに少なくとも等しいかこれより大きくて、金型からのア
ームハブの直接取出しを可能にする。

【００４６】 好ましくは、ロック手段はナットおよびロックワッシャを有し、該ナットおよ
びロックワッシャは、スピンドルのねじ切りされた端部の出口孔と同心状の心出
しビードにより、ウインドシールド・ワイパアームハブの外面上の所定位置に保
持される。

【００４７】 好ましくは、ウインドシールド・ワイパアームの端部の予組立てされたサブア
センブリを更に有し、該サブアセンブリは、一方では、ナットおよびロックワッ
シャを有し、該ナットおよびロックワッシャは、ナットの両側でワッシャに衝合
する２つの上歯と、スピンドル上に嵌合される孔の両側で衝合ベースに衝合する
下歯とを有する保持フォークにより、ウインドシールド・ワイパアームの外面上
の所定位置に保持され、前記下歯は、衝合ベースの孔内へのスピンドルの端部の
案内を行うファンネルを形成する半截頭円錐形状により連結されている。

【００４８】 好ましくは、衝合ベース上の連結リングの支持面からナットのねじの入口まで
の距離は、スピンドルにより支持される補完形状をもつ手段の入口と軸のねじの
頂部との間の距離より大きく、このため、リングの補完形状をもつ手段は、ナッ
トを締め付ける前に、スピンドルの補完形状をもつ手段上に係合できる。

【００４９】 好ましくは、スピンドルの横方向支持面に衝合する衝合ベースの面からナット
のねじの入口までの距離は、スピンドルにより支持される補完形状をもつ手段の
入口と軸のねじの頂部との間の距離より大きく、このため、衝合ベースの補完形
状をもつ手段は、ナットを締め付ける前に、スピンドルの補完形状をもつ手段上
に係合できる。

【００５０】 本発明はまた、ウインドシールド・ワイパをウインドシールドに押し付ける圧
力に関連して変化する有効性から、ウインドシールド・ワイパにより発生される
騒音をなくすことに関する。騒音は、ウインドシールドの表面に対するゴムブレ
ードの傾斜の調節が不完全で、アーム支持ばねの過度の圧力が加えられる場合に
生じることがある。この場合には、ブレードがガタガタと振動しながら移動し、
アーム全体の振動を引き起こす。

【００５１】 ウインドシールドの湾曲形状が、ウインドシールド供給業者の間で異なること
もある。この場合には、ウインドシールドに対する押圧力を増大させる空気力学
的効果を有するスポイラを用いるのではなく、ばねの張力を増大させることによ
り押圧力を変えるのが有効である。

【００５２】 本発明によれば、この問題は、衝合ベースをスピンドルに関節連結し、衝合ベ
ースを、その取付けスピンドルに対し垂直なノーマル位置に関して調節できるよ
うにするか、ノーマル位置に対して正または負の角度だけオフセットさせること
により解決される。

【００５３】 好ましくは、衝合ベースが嵌合される駆動スピンドルの横方向支持面は直径方
向に対向する少なくとも２つの平坦部を有し、該平坦部は肩面により長さ方向に
限定されており、肩面は凹状で、かつスピンドルに対して垂直でかつ互いに平行
な歯が設けられており、衝合ベースは、そのノーマルな垂直位置に対して傾動す
ることを可能にする間隙をもってスピンドルの支持面上に嵌合され、かつ駆動ス
ピンドルの凹状歯付き肩面上に嵌合される凸状歯付き支持面を備え、該支持面の
歯の相互嵌合により、衝合ベースが最初に嵌合されたときに衝合ベースの選択さ
れた傾斜が維持されるように構成する。

【００５４】 好ましくは、スピンドル上の肩面および衝合ベース上の支持面は、軸線がスピ
ンドルに対して垂直に交差する円筒体の円筒状表面のセグメントである。

【００５５】 好ましくは、スピンドル上の肩面および衝合ベース上の支持面は、中心がスピ
ンドル上に位置する球のセクタでありかつ歯の嵌合によりロックされるボールジ
ョイントを形成し、該ボールジョイントの９０°の相対位置が、嵌合した歯を長
手方向に摺動させて垂直な組の歯の相対位置の調節を可能にするように構成する
。

【００５６】 ２つの調節解決法を考えることができる。

【００５７】 すなわち、簡単な解決法は、特に生産ラインで取り付ける場合に、部品を変更
することなく、車両への取付け中に必要な調節に関連して、駆動リンクに対して
スピンドルの方向を９０°回転させることにより、および衝合体およびスピンド
ル上の２つの対向凹状および凸状歯付き支持面を用いてアームの位置決めを行う
ことにより、同じスピンドル、同じ衝合体および同じ調節リングにより得られる
、ゴムワイパブレードの支持ばねの張力または傾斜について、一度に１つのみの
ファクタを調節することからなる。

【００５８】 第２の解決法は、同時に次のことを可能にする。すなわち、 支持圧力を調節すること、 ゴムブレードの傾斜を調節すること、および 上記両者を同時に調節することである。

【００５９】 例えば、ゴムブレードに正または負の角度を付して、中立の維持、または支持
圧力の増減の可能性の保持を図ることが有効である。

【００６０】 この場合には、スピンドル上に中心を有する球状ドームのセクタからなる支持
面を形成しかつ衝合ベースの傾斜のボールジョイント形調節を可能にする２組の
、スピンドルの凹状歯付き肩面および衝合ベースの凸状歯付き支持面が使用され
る。相互に嵌合する２組の歯は、ゴムブレードが選択された位置に保持されるこ
とを確保する。

【００６１】 支持衝合ベースの位置を調節することにより揺動位置を調節するこの解決法は
非常に簡単でかつ安価であること、および支持面および歯の形状は、スピンドル
上での冷間スタンピングおよび衝合体上での冷間スタンピングまたは燒結により
容易に得られることに留意されたい。

【００６２】 好ましくは、スピンドルは４つの平坦部を有し、該平坦部はこの上に正方形セ
クションを付与し、平坦部の上に衝合ベースが嵌合し、衝合ベースの支持面は傾
斜しておりかつこの傾斜を連結リングに伝達し、連結リングは、該連結リングが
嵌合する４つの舌部を備えた補完手段により、衝合ベースの支持ベースと一緒に
回転するように拘束されており、スピンドルの嵌合正方形部上で衝合ベースの相
対位置を９０°または１８０°だけ変えることにより、連結リング従ってウイン
ドシールド・ワイパアームの異なる角度位置が得られるように構成する。

【００６３】 好ましくは、衝合ベースと該衝合ベースが嵌合するスピンドルの正方形部の基
部との間にワッシャが配置され、該ワッシャの衝合体に衝合する面には、衝合ベ
ースの凸状歯付き面が衝合する凹状歯付き面が設けられる。

【００６４】 角度位置がウインドシールド・ワイパの位置を調節するのに充分な数度（°）
程の大きさだけ変えられるようにするハブとリングとの間の遊びは、連結リング
がハブのキャビティ内で回転できないようにする輪郭（例えば、角移動の可能性
を制限する多角形輪郭）に沿う間隙をもって、連結リングをハブのキャビティ内
に嵌合させることにより確保される。アームが所望の角度位置に配置されたなら
ば、ナットおよびそのアームロッキングワッシャをスピンドルの端部に締め付け
ることにより、重ねられたハブおよびハウジングが、衝合ベースに対して所定位
置にロックされる。

【００６５】 上記種類の装置は、ウインドシールド・ワイパの端部に予組立て形サブアセン
ブリであって、一方では、例えばハウジングの金属板で形成された位置決めラグ
により、またはスピンドルのねじ端部の出口孔に対面する保持爪が設けられたラ
グを備えたワッシャにより、ハウジングの外面上の所定位置に保持されたナット
およびそのロッキングワッシャを有し、他方では、衝合ベースと、連結リングと
、ハウジングの金属板の対応孔内に熱融着されるスタッドによりハウジングに固
定される、ハブの対応キャビティ内にクリッピングされる位置決めばねとの組立
体を有するサブアセンブリで構成するのが有効である。取外し時に、取付けラグ
により保持されたナットは、他のいかなる工具をも必要とすることなく完成サブ
アセンブリの取外しを容易にする取外し器として機能する。

【００６６】 このようにして予組立てされたアームサブアセンブリが軸の端部に取り付けら
れるとき、衝合ベース上の連結リングの支持面から軸のスプラインの入口までの
距離は、ナットのねじの入口と軸のねじの頂部との間の距離より大きく、これに
より、ナットを締め付ける前にリングのスプラインが軸上に係合できることが有
効である。このようにして、リングは、ナットが軸のねじ端部に衝合してアーム
を軸上で角度方向に保持する前に、軸のスプライン上に係合され、これにより作
業者は、もはや、アームを所定位置に保持する必要がなく、従って、両手が自由
になって、第２アームを取り付けかつ両アームを同時に調節することが可能にな
る。

【００６７】 生産ラインでは、作業者はこのサブアセンブリをスピンドルのスプライン部分
に嵌合するだけでよい。

【００６８】 好ましくは、衝合ベースおよび連結リングの組がスピンドル上で係合する長さ
を含む、前記ウインドシールド・ワイパアームのハブが嵌合する長さは、スピン
ドル上でのハブの保持およびウインドシールド・ワイパアームブレードをウイン
ドシールドに押し付けるためのハブの突張り作用を確保するように定められる。

【００６９】 この場合には、作業者は、一方の手でウインドシールド・ワイパアームを所望
位置に配置し、他方の手にナットレンチを保持してナットを締め付け、アームを
所定位置にロックするだけでよい。これにより組付け時間が最短にされ、この調
節はいかなる環境下でも連続的に反復できる。

【００７０】 上記のようにしてアームを取り付けるときに、アームの配向誤差が生じること
を防止するため、アームのハブを一位置においてのみ軸のスプライン上に取り付
けることを可能にする「極性化」装置が設けられる。このため、軸は、スプライ
ンの除去により残されるギャップを有し、これにより、スプラインの完全充填部
（fill complement）との衝合部が任意の方向に取り付けられることを可能にす
る。これにより、アームのハブの連結リングが、間にギャップが存在しない極性
化スプラインを有していても組立てを容易にでき、得られる中実部材はスピンド
ルの除去したスプラインにより残されたギャップに一致する。この結果、連結リ
ングを、理論的に要求される１つのみの割出し位置に取り付けることができ、こ
の位置から、アームの方向が、前述のようにアームのハブ内に形成された、ばね
手段が設けられる大きい方のキャビティ内の連結リングの角度的衝合体のレベル
に最終的に調節される。

【００７１】 ウインドシールド・ワイパアーム構造のこの実施形態は、スピンドル上でのア
ームの確実な位置決め（後の取外しを含む）が行え、また、必要に応じて正確な
角度位置調節も可能である。これらは低コストで行うことができ、かつ本発明の
アームを簡単で高速の組付け作業により車両製造ラインで取り付けることができ
る既存の取付けスピンドルとの相容性を有している。これにより、ウインドシー
ルド・ワイパアームの角度位置の容易な調節が可能になる。

【００７２】 半径方向リブの弾性撓みは、その端部に、単独でハウジングの壁に衝合しかつ
ハウジング内でのリブの自由撓みを許容するビードのような突出形状を設けるこ
とにより有効に得られる。可撓性と充分な機械的強度とを組合せるため、半径方
向リブは同じ可撓性をもつ複数の平行な撓みラグを有しているが、撓みに対する
その抵抗性は付加的なものである。これらのラグはリブより短くすることができ
るが、その場合には、その一層中実性の高い基部が、取付け時の調節中のアーム
の角変位を制限する衝合体を形成する。この角変位制限衝合機能を得るのに必要
な強度に基いて、連結リングの周辺には１つ以上の中実リブを設けることができ
る。従って、連結リングおよびそのリブ（単一または複数）の寸法を適当に定め
ることにより、組付け構造のかなりの適合可能性が得られる。

【００７３】 この種の構成では、連結リングは、半径方向リブの撓み時の弾性変形を可能に
する材料の可撓性条件およびスピンドルの対応スプライン上に嵌合されるリング
の孔内のスプラインの充分な機械的強度を満たさなくてはならない。本発明の他
の特徴によれば、ハブの対応キャビティ内での連結リングの嵌合は、テーパを有
する嵌合である。

【００７４】 成形を容易にするという慣用的機能に加え、このテーパは、スピンドルへのア
ームのロック時に、スピンドルに対して垂直な分力を発生させてハウジング内で
連結リングを圧縮し、スピンドル上に連結リングを束縛する機能を有し、この機
能は、スプライン形組立体を強く補強する。また、このテーパは、アームがスピ
ンドルに対して傾斜した金型取出し平面を必要とする傾斜形状を有する場合に、
取外し可能部品を設けることにより、アームの圧力鋳造を行う工具の複雑化を防
止する。連結リングおよびそのハウジングの対応壁の外形輪郭に、当該傾斜に少
なくとも等しいかこれより大きい角度のテーパを付すことにより、金型内に補助
可動部材を付加することなく、金型からアームを直接取出すことが可能になる。

【００７５】 従って、選択される材料および作動条件に関連して連結リングの寸法調節を行
なうことにより、本発明によるウインドシールド・ワイパアームは、適度のコス
トであらゆる形式のウインドシールド・ワイパに容易に固定できる。

【００７６】 以上から明らかなように、本発明は、 クランピングが不充分であっても、ウインドシールド・ワイパの確実な駆動を
確保できる、 圧縮ばね手段により組付け張力が維持される非圧縮取付け方法を提供できる、 スピンドル上でのアームの完全に垂直でかつ正確な軸線方向位置を達成できる
、 既存のアームより高い駆動トルクを伝達できかつ剛性が大きい、 特殊工具を使用することなく取り外すことができ、かつ車両の稼動寿命中必要
に応じて何回でも誤差なく元の位置に迅速かつ確実に交換できる、 クランピングナットおよびそのワッシャを含むいかなる部品をも取り外すこと
なく、３つの調節（揺動、捩れおよびブレード圧力）を修正できる、 既存の組立て技術および生産ラインでのウインドシールド・ワイパアームの取
付け方法を修正する必要が全くない、 ナットを締め付ける前に、ウインドシールド・ワイパアームがスピンドル上の
理論的位置に自然に維持されるため、作業者がその両手を自由に使用できる、お
よび 既に使用されている主スピンドル直径上で互換可能に取り付けられる等の長所
を有している。

【００７７】 （発明を実施するための最良の形態） 本発明の要旨を一層良く説明するため、添付図面に示す実施形態を、例示的か
つ非制限的態様で以下に説明する。

【００７８】 図１および図２には、本発明によるアームの端部が、円筒支持面にスプライン
が設けられた形式のスピンドル１に組み付けられたところが示されている。金属
板ハウジング３６内にはプラスチック材料のハブ２が嵌合されており、該ハブ２
は、ピン、熱成形スタッド等の任意の適当な手段（図示せず）によりハウジング
３６に固定されている。ハブ２は衝合ベース３上に支持される。衝合ベース３は
燒結鋼で作ることができ、かつスピンドル１の支持面４のスプラインを補完する
スプラインを備えた中央孔８を有している。スピンドル１のスプライン付き支持
面とスピンドル１の円滑部分とを連結する領域９にもスプライン１４４が設けら
れており、該スプライン１４４上に、衝合ベース３のスプライン１６４が嵌合さ
れ、クサビ効果によらないセルフロッキング作用を呈する。この嵌合構造は、ス
ピンドル１に対する衝合ベース３従ってウインドシールド・ワイパアームの垂直
方向および軸線方向位置を保証し、スピンドル１４４が設けられたスピンドル１
の部分は、スピンドル１の横方向支持面を構成する。

【００７９】 スピンドル１とハブ２との間の連結リング１０は、前述と同様に、スピンドル
１のスプライン付き支持面上に嵌合されるスプライン付き表面を備えた孔を有し
ている。リング１０の外面は、ハブ２のキャビティ３２内に配置される多角形輪
郭を有している。この例では、多角形キャビティは幾分かの遊びを有し、リング
１０とハブとの間に３°程の制限された相対角移動を許容して、ウインドシール
ド・ワイパの位置の充分な調節を可能にしている。この遊びがあるため、アーム
は、ナット７およびワッシャ６によりロックされる前に、所望角度位置に配置す
ることができる。図２には、遊びを有する多角形輪郭の一例（この例では、八角
形輪郭）が示されている。

【００８０】 アームの角度位置が調節されたならば、ハウジング３６の底部の円形孔を覆う
ワッシャ６に隣接するナット７を締め付けることによりハブが衝合ベース３上に
支持されるため、アームの垂直位置および角度位置がロックされる。ハブ２が衝
合ベース３に対してクランプされるときにハブ２のクラッシュにより引き起こさ
れるクリープを制限するため、ハウジング３６の側面６１はハブ２に対して所定
高さを有し、かつ衝合ベース３に衝合して所望の組立て圧力を維持する。

【００８１】 本発明のウインドシールド・ワイパアームは、ナット７が不意に緩んだ場合で
も機能し続けることに留意されたい。ナット７の緩みにより生じる遊びによって
、アームの揺動運動（スイープ）の端部で付加的衝撃が引き起こされ、この衝撃
が、運転者に故障が生じた旨を直ちに知らせる。

【００８２】 図３、図４および図５には、半径方向の限定遊びによる上記環状調節形式の変
更形態が示されている。この変更形態では、連結リング１０は、少なくとも１つ
のリブ３１が突出している円筒状外面を有し、該円筒状外面は、ハブ２のキャビ
ティ３２内に嵌合されかつ幾分かの半径方向および環状間隙をもってハブ２の対
応する半径方向ハウジング４２内に収納される。この種の比較的大きいリブ３１
は、図４に示すように、ハブ２の大きいハウジング、例えばウインドシールド・
ワイパアームの軸線に沿うハブの延長部内に具合良く配置される。リブ３１が比
較的大きいサイズをもつことは、ばね３３のようなばね手段を、連結リング１０
のリブ３１とハブ２のハウジング４２の壁との間に配置できることを意味する。
ばね手段３３は、リング１０を理論的調節位置で不動に保持すると同時に、ナッ
トが不意に緩んだときにストローク端での衝撃を緩衝する機能を有している。

【００８３】 ハウジング３６は、好ましくは該ハウジングを形成する金属板に切込み成形さ
れた組立てラグ２０を有している。この組立てラグ２０は、後でロッキングワッ
シャ６の縁部上に曲げられる。ロッキングワッシャ６は、ナット７のエンボス加
工フランジによりナット７に取り付けられている。ハウジング３６の孔２２０（
図５参照）はハブ２と一体に成形された円筒状スタッド２２１を受け入れている
。スタッド２２１は、後で熱成形することにより前記孔２２０内で溶融され、こ
れにより、ハブ２およびハウジング３６が一体に固定される。

【００８４】 ナット７およびそのロッキングワッシャ６は、クリッピングワッシャ部材によ
りハウジング３６の外面上の所定位置に保持される。クリッピングワッシャ部材
には、ハウジング３６の底部または周辺部に設けられた孔内に嵌合する端部を備
えたフックを有するラグが組み込まれている。

【００８５】 連結リング１０には、衝合ベース上に支持される面とは反対側の端部にスプリ
ットスリーブ６０が設けられ、このスプリットスリーブ６０の外側リムにはクリ
ッピングフランジ６２が設けられている。このクリッピングフランジ６２は、ハ
ブ２の対応リムと係合して、連結リング１０がスピンドル１に嵌合される前に、
ハブ２の対応ハウジング内のばね３３に連結リング１０を維持する。

【００８６】 前述の組立て部材は、本発明によるウインドシールド・ワイパアームをサブア
センブリに予め組み立てることを可能にする。このサブアセンブリは、最短の作
業時間でスピンドルに取り付けかつ調節する準備が整ったものであり、組立てラ
インでの価値ある時間を節約できる。衝合ベース３が嵌合されて予め組み立てら
れたアームは、次に、ねじ切りされた支持面５がナット７の第１ねじに接触する
、ほぼその最終位置までスピンドル１上に嵌合され、この位置で、スピンドル１
およびカップリングリング１０も或る長さに亘って係合される。次に作業者は、
一方でウインドシールド・ワイパアームを所望角度位置に保持し、他方でナット
レンチをナット７の頭部に係合させて組立体をロックする。

【００８７】 図６および図７には、ウインドシールド・ワイパアーム２の端部をロックする
ワッシャ６およびロッキングナット７を受け入れることを意図したねじ切りされ
た端部５に隣接するスプライン付き円筒状支持面を備えた形式のスピンドル１（
図７）に組み付けることができるウインドシールド・ワイパアーム２（図６）の
一端が示されている。ワイパアーム２の反対側の面は衝合ベース３上に支持され
ており、衝合ベース３は、そのスプラインが形成された中央孔８を、スプライン
１４４が設けられたスピンドル１の横方向支持面９上に嵌合することにより、ス
ピンドル１に固定される。カップリングリング１０は衝合ベース３の中央部上に
衝合し、かつそのスプラインが形成された孔が、スピンドル１のスプラインが形
成された支持面４上に嵌合することによりスピンドル１と一緒に回転するように
拘束される。連結リング１０は、ウインドシールド・ワイパアーム２の端部の支
持面に形成された対応ハウジングの内部に嵌合される。

【００８８】 図８には、連結リング１０が、一方ではスピンドル１のスプライン４４上に、
他方ではウインドシールド・ワイパアーム２の端部のハウジング内に嵌合されて
いる状態が示されている。本発明のこの実施形態では、連結リング１０は２つの
薄いラグ１２が設けられた半径方向リブ１１を有しており、ラグ１２は、該ラグ
１２が連結されている中実ベース１３がハウジング４２（図１６参照）の壁に衝
合するまで、弾性的に撓むことができる。ラグ１２の端部４１には突出ビード１
４が設けられており、該突出ビード１４は、ハウジングの壁と接触して撓み支持
点を定める。ラグ１２に沿って空間１５が形成されており、ラグ１２の撓みが妨
げられないようになっている。弾性撓みリブ１１の反対側には、短い衝合リブ１
６の形態をなしている付加衝合体が設けられている。破線輪郭１７は、リンク１
０のハウジングのテーパ壁を示すものである。

【００８９】 この組立体（弾性撓みリブのラグが撓み位置にあるところが示されている）は
、スピンドルに対してウインドシールド・ワイパアームの約±３°の角度位置の
調節を吸収でき、これは、長さ６０ｃｍのウインドシールド・ワイパアームの端
部が±３ｃｍ移動することを表し、従って、補償すべき組立体の広がりを十二分
にカバーできる。

【００９０】 図９および図１０には、圧力ダイキャスト形のウインドシールド・ワイパアー
ムの端部のハブ２が示されている。このハブ２は、一方で、ロッキングワッシャ
６の座として機能する心出しリム１９が設けられた平らな円形面１８を有し、他
方で、反対側の面に、図１１〜図１３に示す連結リング１０のためのキャビティ
３２を有している。この組立体は、付加金型スライドを必要としない二つ割型内
で直接成形できるテーパを有している。例えば１５°の角度で傾斜する駆動アー
ムの場合、金型からの直接取出しを可能にする約１７°のテーパ角度をもつキャ
ビティ３２の壁が選択される。

【００９１】 この種のテーパはまた、クサビ作用が全く生じないという長所を有し、このた
め、２つの撓みリブすなわち衝合リブ間の各円形セクタに沿って組立体を強化す
る半径方向束縛圧力（radial banding pressure）が、連結リング１０をスピン
ドルに組み付けるスプライン６４に伝達される。連結リング１０を衝合体３に対
して不動の状態から解放し、連結リング１０のラグ１２を撓ませることによりア
ーム２の角度調節を可能にすべく保持ナット７を緩めるには、ナット７を約１／
２回転させれば充分である。このリング１０を、例えばHostaform C 2521の商標
で販売されている合成材料で成形することにより、すなわち、衝合体３上へのド
ライバ２のベース接触により通常確保される機械的駆動力なくして、およびテー
パ面上へのクランピングによる束縛効果の補強を行うことなく、約６０Ｎｍの駆
動トルクを非ロック形駆動アームに伝達できる。

【００９２】 図１１、図１２および図１３には対応する連結リング１０が示されており、該
連結リング１０は、３つの半径方向衝合リブ１６およびリブ１１を有し、該リブ
１１は端支持爪１４を備えた２つの可撓性ラグ１２により延長されている。ハブ
２は、補完形状を有するキャビティ３２を有し、そのテーパを示すのに同じ参照
番号１７が使用されている。

【００９３】 図１４および図１５には、図９および図１０に示したものと同じアーム端が示
されている。これらの図面はアーム端を下から見たものであり、かつ前述の図１
１、図１２および図１３に関連して説明した連結リング１０用のテーパ状キャビ
ティ３２を示すものである。図１４において陰影を付した部分は、衝合ベース３
のロッキング接触支持面である。

【００９４】 図１７〜図２２に示すように、ハブ２（ハブ２自体は図２０〜図２２に示され
ている）は、軽量金属で鋳造されかつプレスおよび切断加工された金属板ハウジ
ング３６（ハウジング自体は図１７〜図１９に示されている）でキャップされる
。この組立体は、図３〜図５に関連して説明した方法で形成される。この組立体
には、ハブ２の外側面に形成された小さいスプラインを押し込むことにより、ス
タッド２２１を用いて１つの組立体が付加される。

【００９５】 図２３および図２４に示す変更形態では、着脱可能な組立体のフォーク１００
すなわちスティラップ（あぶみ金）（図２３にのみ示す）が設けられ、角度位置
調節およびロッキングを行うための、スピンドル１の端部上への予め組み立てら
れたサブアセンブリの配置を容易にする。フォーク１００は、好ましくはプラス
チック材料で作られ、かつアームをそのスピンドルに嵌合させかつロックした後
に取り外される。フォーク１００は、ナット７の両側でワッシャ６上に支持され
る２つの上歯１０１を有している。フォーク１００の底部は、スピンドル１が嵌
合される孔の両側で衝合ベース３上に支持される２つの下歯１０２を有する。こ
れらの下歯１０２は半截頭円錐形状１０３により連結され、衝合体３の孔内への
スピンドル１の端部の案内を容易にする。従って、このサブアセンブリは、最小
の作業でスピンドルに嵌合されかつスピンドル上で調節される準備が整ったもの
であり、このため、組立てラインでの価値ある時間を節約できる。衝合ベース３
が嵌合された、予組立てアーム（ほぼその最終位置に予め配向されている）は、
ナット７がスピンドル１のねじ切りされた端部に衝合するまで、スピンドル１の
スプラインの一部上に嵌合される。嵌合時に、作業者は、ナットレンチを用い、
ウインドシールド・上のマークに従ってウインドシールド・ワイパを位置決めし
、かつナット７を意図したトルクで締め付ける。ナットレンチを用いる必要なく
して、作業者は第２ウインドシールド・ワイパアームに同じ作業を行う。ナット
７を締め付けた後に、保持フォーク１００を取り外す。

【００９６】 この実施形態では、協働手段７４は正方形であり、スピンドル１の横方向支持
面１５４は４つのセグメントすなわち平坦部２５で形成されている。４つのセグ
メント２５は、傾斜しておりかつ４つの平面を延長することが好ましい。各平面
は正方形の一辺に等しく、衝合ベース３は底部に対応平坦部１７４を有している
。

【００９７】 図２５〜図２７には、図２３および図２４の変更形態に対応する連結リング１
０が示されている。

【００９８】 図２８は、本発明によるウインドシールド・ワイパアーム２の端部が、スピン
ドル１に対して垂直なノーマル位置において、衝合ベース３上に支持されて、ス
ピンドル１に如何にして組み付けられるかを示す軸線方向断面図である。衝合ベ
ース３は、この実施形態では、２つの凸円筒状または球状の肩面２１を有し、該
肩面２１には、スピンドルに対して垂直でかつ互いに平行な歯２２が設けられて
いる。衝合ベース３はスピンドル１の横方向支持面上に嵌合され、該横方向支持
面は、この実施形態では、衝合ベース３がノーマル位置に対して傾動できるよう
にする横方向間隙２３を補完する形状を有する。その凸状歯付き支持面２２は、
スピンドル１の補完凹状歯付き肩面２４上に嵌合される。図２９の１／２断面図
は、これらの表面２４およびこのレベルでの組立て間隙２３を示しており、この
間隙２３は、連結リング１０と衝合ベース３とを組み立てるための孔を円錐楕円
状にすることにより得られる。

【００９９】 図３０は、衝合ベース３が傾斜位置にある、図２８および図２９の組立体と同
じ組立体を示す。支持面の歯の相互嵌合により、衝合ベース３が最初に嵌合され
たときに、衝合ベース３の選択された傾斜を維持する。これにより、ゴムウイン
ドシールド・ワイパの傾斜が調節され、この傾斜は、選択された方向に従って正
または負になる。

【０１００】 ウインドシールド・ワイパアームを長手方向に傾斜させて作動させることによ
り（これにより、支持ばねの張力を変える効果を有する）、同じ部品を使用して
同じ形式の調節を行って、ワイパアームの支持圧力を調節できる。このためには
、その駆動リンクにおけるスピンドル１の位置を９０°オフセットさせるだけで
充分である。この選択により、前述のワイパを設ける代わりに、アームを傾斜さ
せる装置を設けることができる。

【０１０１】 図３１には、図２３および図２４に示された種類の組立体に適用される、傾斜
調節の変更形態が示されている。この変更形態では、スピンドル１の一端に４つ
の平坦部が設けられ、該平坦部はスピンドル１に正方形セクションを付与する。
該正方形セクション上には、支持面４３が例えば３°傾斜している衝合ベース３
が嵌合され、衝合ベース３は、連結リング１０の支持面３０を介して、この傾斜
を連結リング１０に伝達する。連結リング１０は、該連結リングが嵌合される４
つの舌部２６により衝合ベース３と一緒に回転するように拘束されている。従っ
て、この傾斜はウインドシールド・ワイパアームに伝達される。スピンドル１上
の嵌合正方形部分上で、衝合ベース３の位置を９０°または１８０°だけ変える
ことにより、連結リング１０従ってアーム２の異なる角度位置（図示せず）が得
られる。

【０１０２】 図３２および図３３には、図３１から取り出した衝合ベース３が示されている
。

【０１０３】 図３４には、傾斜支持面を備えていないこの種の衝合ベースが、比較のために
示されている。

【０１０４】 図４０に断面で示すように、衝合ベース３に９０°オフセットした２組の凸球
状支持面を設けかつスピンドル１の横方向支持面を形成する対応凹球状面上に支
持することにより、２つの調節を組合せることができる。

【０１０５】 上記のように、これらの傾斜は、スピンドルの横方向支持面に、衝合ベースの
表面を補完する凸または凹の円筒状または球状肩表面を設けることを必要とする
。

【０１０６】 スピンドルに平坦状の横方向支持面を形成する方が容易であることは明白であ
る。

【０１０７】 そうではあるが、上記傾斜を得るため、本発明は、このような平坦部をスピン
ドルに設け、かつ平坦部と衝合ベース３との間で軸線方向に配置された中間ワッ
シャに肩面を移転する。

【０１０８】 図３７および図３８にはこの種のワッシャ５０が示されており、該ワッシャ５
０は、歯２２２を供えた円筒状肩面２２４を有し、かつ図３５および図３６に示
した支持ベース３（この支持ベース３の肩面には歯２２が設けられている）と協
働することができる。

【０１０９】 円筒状肩面２２４が設けられたこの衝合ワッシャ５０によれば、その割出され
た駆動リンクに対するスピンドルの位置を予め定める必要なくして、スピンドル
上の衝合ワッシャの位置を修正することにより、前述の２つの調節を簡単に行う
ことができる。

【０１１０】 図４１および図４２に示すように、中間ワッシャ５０は歯２２２が設けられた
周辺肩面３２４を有し、歯２２が設けられたその周辺肩面１２１は、図３９およ
び図４０に示した衝合ベース３と協働できる。

【０１１１】 凸球状面と凹球状面との組は、スピンドル１上に中心をもつ同じ球状ドームの
それぞれのセクタと、歯圧力の嵌合によりロックされるボールジョイントとを形
成し、その９０°の相対配置は、嵌合された歯の長手方向摺動を可能にして、垂
直な歯の組の相対位置を調節することを可能にする。従って、部品点数が少ない
ため比較的低コストであるにも拘わらず非常にフレキシブルな調節システムが得
られ、このような調節システムにより、同じ装置を種々のウインドシールドに適
合させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 截頭円錐状支持面上に組立てスプラインが設けられたスピンドルに取り付ける
ことができる本発明による複合アームハブを示す図２の線Ｉに沿う部分断面図で
ある。

【図２】 図１の線ＩＩに沿う断面図である。

【図３】 図４のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿う同様な断面図である。

【図４】 図３のＩＶ−ＩＶ線に沿う断面図である。

【図５】 アーム自体を示す平面図である。

【図６】 本発明の他の実施形態によるアーム組立体を示す図８のＶＩＩ−ＶＩＩ線に沿
う断面図である。

【図７】 スピンドル自体を示す側面図である。

【図８】 図６のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線に沿う断面図である。

【図９】 本発明の他の実施形態によるアームを示す図１０のＩＸ−ＩＸ線に沿う断面図
である。

【図１０】 図９のＸ−Ｘ線に沿う断面図である。

【図１１】 １つの連結リングを示す図１３のＸＩ−ＸＩ線に沿う断面図である。

【図１２】 図１１の連結リングと同じ連結リングを示す図１３のＸＩＩ−ＸＩＩ線に沿う断
面図である。

【図１３】 図１１および図１２に示した連結リングと同じ連結リングを示す平面図である
。

【図１４】 図９および図１０に示したアームの端部を下から見た図面であり、連結リング
のハウジングおよび軸線上で衝合ベースを支持する組立体上に衝合接触する残余
の支持面を示すものである。

【図１５】 図１４のアームの底面図である。

【図１６】 アームの角度位置の調節中にアームハウジング内に固定された図１１〜図１３
に示した連結リングを示す図面である。

【図１７】 外側アームシェルを示す図１８のＸＶＩＩ−ＸＶＩＩ線に沿う断面図である。

【図１８】 図１７の外側アームシェルを示す平面図である。

【図１９】 外側アームシェルを示す図１８のＸＩＸ−ＸＩＸ線に沿う断面図である。

【図２０】 図１７〜図１９に示したシェルと協働するハブを示す図２１のＸＸ−ＸＸ線に
沿う断面図である。

【図２１】 図２０のハブを示す平面図である。

【図２２】 図１７〜図１９に示したシェルと協働するハブを示す図２１のＸＸＩＩ−ＸＸ
ＩＩ線に沿う断面図である。

【図２３】 本発明の他の実施形態を示す図２４のＸＸＩＩＩ−ＸＸＩＩＩ線に沿う断面図
であり、図１、図３または図６と同様な図面である。

【図２４】 図２３のＸＸＩＶ−ＸＸＩＶ線に沿う断面図である。

【図２５】 図２３および図２４に示した装置のリングを示す断面図である。

【図２６】 図２３および図２４に示した装置のリングを示す図２７のＸＸＶＩ−ＸＸＶＩ
線に沿う断面図である。

【図２７】 図２３および図２４に示した装置のリングを示す平面図である。

【図２８】 本発明の他の実施形態を示す図６と同様な断面図である。

【図２９】 図２８のＸＸＩＸ−ＸＸＩＸ線に沿う断面図である。

【図３０】 衝合ベースの他の位置を示す図２８と同様な断面図である。

【図３１】 本発明の他の実施形態を示す図２８と同様な断面図である。

【図３２】 図３１の衝合ベース自体を示す図３３のＸＸＸＩＶ−ＸＸＸＩＶ線に沿う断面
図である。

【図３３】 図３１の衝合ベース自体を示す平面図である。

【図３４】 本発明の他の実施形態を示す図３２と同様な断面図である。

【図３５】 図３７および図３８に示すワッシャと協働できる本発明の他の実施形態による
衝合ベースを示す図面である。

【図３６】 図３７および図３８に示すワッシャと協働できる本発明の他の実施形態による
衝合ベースを示す断面図である。

【図３７】 図３５および図３６の衝合ベースと協働するワッシャを示す図３８のＸＸＸＶ
ＩＩ−ＸＸＸＶＩＩ線に沿う断面図である。

【図３８】 図３５および図３６の衝合ベースと協働するワッシャを示す平面図である。

【図３９】 本発明の他の実施形態を示す図３５と同様な図面である。

【図４０】 本発明の他の実施形態を示す図３６と同様な図面である。

【図４１】 本発明の他の実施形態を示す図３７と同様な断面図である。

【図４２】 本発明の他の実施形態を示す図３８と同様な平面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＪＰ，ＵＳ

Claims (31)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ウインドシールド・ワイパアームハブ（２）をスピンドル（
   １）に固定する装置であって、前記ワイパアームをスピンドル（１）にロックす
   るためのロック手段（６、７）と、スピンドル（１）に対するアームの角度位置
   を調節する手段を収容する、ハブ（２）に形成されたキャビティ（３２）とを有
   し、ハブ（２）が、スピンドル（１）の支持面（４）上に嵌合される衝合ベース
   （３）上に支持される構成のウインドシールド・ワイパアームの固定装置におい
   て、前記ロック手段（６、７）はクランプ位置または非クランプ位置を占めるこ
   とができ、前記調節手段はスピンドル（１）と一緒に回転するように拘束された
   連結リング（１０）を有し、該連結リング（１０）は、ロック手段（６、７）の
   非クランプ位置において連結リング（１０）とハブ（２）との間の制限された相
   対角移動を許容する幾分かの遊びをもってハブ（２）のキャビティ（３２）内に
   収容され、前記ロック手段（６、７）のクランプ位置では、連結リング（１０）
   とハブ（２）との間の相対移動が防止されることを特徴とするウインドシールド
   ・ワイパアームの固定装置。
2. 【請求項２】 前記ハブ（２）のキャビティ（３２）内での連結リング（１
   ０）の角移動遊びは、多角形輪郭に沿う連結リング（１０）の嵌合により決定さ
   れることを特徴とする請求項１記載の固定装置。
3. 【請求項３】 前記ハブ（２）の内面と連結リング（１０）の外面との間の
   空間内には、角移動緩衝ばね部材（３３）が配置されていることを特徴とする請
   求項１または２記載の固定装置。
4. 【請求項４】 前記連結リング（１０）は、ハブ（２）の対応孔内に嵌合さ
   れる円筒状の外面輪郭を有し、前記孔内での連結リング（１０）の回転は、ハブ
   （２）の少なくとも１つの対応する半径方向ハウジング（４２）内で振動できる
   少なくとも１つのリブ（１１、３１）により角度的に制限され、前記リブ（１１
   、３１）の半径方向壁と半径方向ハウジング（４２）の対面する半径方向壁との
   間にはばね手段（３３）が配置されていることを特徴とする請求項１または３記
   載の固定装置。
5. 【請求項５】 前記ハブ（２）の周囲にハウジング（３６）を形成する金属
   外方シェルを更に有することを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項記載の固
   定装置。
6. 【請求項６】 前記アームは、スピンドル（１）の横方向支持面（９）上に
   衝合する衝合ベース（３）により、スプライン（１）に対して垂直に保持される
   ことを特徴とする請求項１〜５のいずれか１項記載の固定装置。
7. 【請求項７】 前記ハブ（２）に対するハウジング（３６）の側面（６１）
   の高さは、ハブ（２）およびハウジング（３６）の両者が衝合ベース（３）に衝
   合できる高さであることを特徴とする請求項１および５記載の固定装置。
8. 【請求項８】 前記ハウジング（３６）およびハブ（２）の形状およびハブ
   （２）に対するハウジング（３６）の側面（６１）の高さは、ハウジングの底部
   および側面が、それぞれハブ（２）の頂部および側面上に衝合するように定めら
   れ、ハブ（２）自体は衝合ベース（３）上に衝合し、ハブ（２）の側面にはスプ
   ラインが形成されていることを特徴とする請求項１および５記載の固定装置。
9. 【請求項９】 前記連結リング（１０）は、協働する形状すなわち補完する
   形状を有する手段（４４−６４、１４４−１６４、５４−７４、１５４−１７４
   ）により、スピンドル（１）と一緒に回転するように拘束されていることを特徴
   とする請求項１〜８のいずれか１項記載の固定装置。
10. 【請求項１０】 前記手段は、スプライン（４４−６４、１４４−１６４）
    からなる協働形状を有していることを特徴とする請求項９記載の固定装置。
11. 【請求項１１】 前記手段は、多角形好ましくは正方形（５４−７４、１５
    ４−１７４）からなる協働形状を有していることを特徴とする請求項９記載の固
    定装置。
12. 【請求項１２】 前記協働形状を有する手段（６４、７４）は連結リング（
    １０）により直接支持され、前記協働形状を有する手段（４４、５４）はスピン
    ドル（１）により支持されることを特徴とする請求項９〜１１のいずれか１項記
    載の固定装置。
13. 【請求項１３】 前記連結リング（１０）は衝合ベース（３）によりスピン
    ドル（１）と一緒に回転するように拘束され、前記協働形状を有する手段（１６
    ４、１７４）は衝合ベース（３）により支持され、前記協働形状を有する手段（
    １４４、１５４）はスピンドル（１）の横方向支持面（９）により支持され、好
    ましくは割出しされる補完手段（２６）は、衝合ベース（３）により連結リング
    （１０）の駆動を行うように構成されていることを特徴とする請求項９〜１１の
    いずれか１項記載の固定装置。
14. 【請求項１４】 前記スピンドル（１）はスプライン（４４）を除去するこ
    とにより残されるギャップからなる「極性化（polarizer）」装置を有し、ハブ
    （２）の連結リング（１０）のスプライン（６４）は間にギャップが形成されて
    いない極性化スプラインを有し、得られる中実部材はスピンドル（１）の除去し
    たスプラインにより残されたギャップに一致し、衝合ベース（３）は完全なスプ
    ライン（１６４）を備えていることを特徴とする請求項１０および１２記載の固
    定装置。
15. 【請求項１５】 前記半径方向リブ（１１）は、半径方向ハウジング（４２
    ）の対応壁の一部に衝合できる弾性端部（４１）を有していることを特徴とする
    請求項４記載の固定装置。
16. 【請求項１６】 前記半径方向リブ（１１）は、ハウジング（４２）の壁に
    単独で衝合する端部に突出形状（１４）が設けられておりかつハウジング（４２
    ）内でのリブ（１１）の自由な撓みを許容するため弾性的に撓むことができるこ
    とを特徴とする請求項１５記載の固定装置。
17. 【請求項１７】 前記半径方向リブ（１１）は少なくとも１つの撓みラグ（
    １２）を有することを特徴とする請求項１５または１６記載の固定装置。
18. 【請求項１８】 前記撓みラグ（１２）の長さはハウジング（４２）の半径
    方向深さより小さく、ハウジング（４２）の対応壁の一部上に支持される衝合体
    を形成するリブ（１１）の基部は、アームが最初に嵌合されるときまたは緩めら
    れるときに調節される間に、アームの角移動を制限することを特徴とする請求項
    １７記載の固定装置。
19. 【請求項１９】 前記連結リング（１０）の周辺には、少なくとも１つの角
    移動衝合リブ（１６）が設けられていることを特徴とする請求項１〜１８のいず
    れか１項記載の固定装置。
20. 【請求項２０】 前記連結リング（１０）は、テーパ（１７）を備えた、ウ
    インドシールド・ワイパアームハブ（２）の対応キャビティ（３２）内に嵌合さ
    れることを特徴とする請求項１２〜１６のいずれか１項記載の固定装置。
21. 【請求項２１】 前記連結リング（１０）の外面輪郭およびハブ（２）のキ
    ャビティ（３２）の対応壁のテーパ（１７）は、アームハブ（２）のテーパに少
    なくとも等しいかこれより大きくて、金型からのアームハブの直接取出しを可能
    にすることを特徴とする請求項２０記載の固定装置。
22. 【請求項２２】 前記ロック手段はナット（７）およびロックワッシャ（６
    ）を有し、該ナットおよびロックワッシャは、スピンドル（１）のねじ切りされ
    た端部（５）の出口孔と同心状の心出しビード（１９）により、ウインドシール
    ド・ワイパアームハブ（２）の外面（１８）上の所定位置に保持されることを特
    徴とする請求項１〜２１のいずれか１項記載の固定装置。
23. 【請求項２３】 前記ウインドシールド・ワイパアームの端部の予組立てさ
    れたサブアセンブリを更に有し、該サブアセンブリは、一方では、ナット（７）
    およびロックワッシャ（６）を有し、該ナットおよびロックワッシャは、ナット
    （７）の両側でワッシャ（６）に衝合する２つの上歯（１０１）と、スピンドル
    （１）上に嵌合される孔（８）の両側で衝合ベース（３）に衝合する下歯（１０
    ２）とを有する保持フォーク（１００）により、ウインドシールド・ワイパアー
    ム（２）の外面上の所定位置に保持され、前記下歯（１０２）は、衝合ベース（
    ３）の孔（８）内へのスピンドル（１）の端部の案内を行うファンネルを形成す
    る半截頭円錐形状（１０３）により連結されていることを特徴とする請求項１〜
    ２２のいずれか１項記載の固定装置。
24. 【請求項２４】 前記衝合ベース（３）上の連結リング（１０）の支持面（
    ３０）からナットのねじの入口（７７）までの距離は、スピンドル（１）により
    支持される補完形状をもつ手段の入口と軸のねじの頂部（５５）との間の距離よ
    り大きく、このため、リング（１０）の補完形状をもつ手段は、ナット（７）を
    締め付ける前に、スピンドル（１）の補完形状をもつ手段上に係合できることを
    特徴とする請求項９記載の固定装置。
25. 【請求項２５】 前記スピンドル（１）の横方向支持面に衝合する衝合ベー
    ス（３）の面からナットのねじの入口（７７）までの距離は、スピンドル（１）
    により支持される補完形状をもつ手段の入口と軸のねじの頂部（５５）との間の
    距離より大きく、このため、衝合ベース（３）の補完形状をもつ手段は、ナット
    （７）を締め付ける前に、スピンドル（１）の補完形状をもつ手段上に係合でき
    ることを特徴とする請求項１３記載の固定装置。
26. 【請求項２６】 前記衝合ベース（３）が嵌合される駆動スピンドル（１）
    の横方向支持面（９）は直径方向に対向する少なくとも２つの平坦部（２５）を
    有し、該平坦部（２５）は肩面（２４）により長さ方向に限定されており、肩面
    （２４）は凹状で、かつスピンドル（１）に対して垂直でかつ互いに平行な歯（
    ２２）が設けられており、衝合ベース（３）は、そのノーマルな垂直位置に対し
    て傾動することを可能にする間隙（２３）をもってスピンドル（１）の支持面上
    に嵌合され、かつ駆動スピンドルの凹状歯付き肩面（２４）上に嵌合される凸状
    歯付き支持面（２１、１２１）を備え、該支持面の歯（２２）の相互嵌合により
    、衝合ベース（３）が最初に嵌合されたときに衝合ベース（３）の選択された傾
    斜が維持されることを特徴とする請求項１〜２５のいずれか１項記載の固定装置
    。
27. 【請求項２７】 前記スピンドル（１）上の肩面（２４）および衝合ベース
    （３）上の支持面（２１）は、軸線がスピンドルに対して垂直に交差する円筒体
    の円筒状表面のセグメントであることを特徴とする請求項２６記載の固定装置。
28. 【請求項２８】 前記スピンドル（１）上の肩面および衝合ベース（３）上
    の支持面（１２１）は、中心がスピンドル上に位置する球のセクタでありかつ歯
    （２２）の嵌合によりロックされるボールジョイントを形成し、該ボールジョイ
    ントの９０°の相対位置は、嵌合した歯を長手方向に摺動させて垂直な組の歯の
    相対位置の調節を可能にすることを特徴とする２６請求項記載の固定装置。
29. 【請求項２９】 前記スピンドル（１）は４つの平坦部を有し、該平坦部は
    この上に正方形セクションを付与し、平坦部の上に衝合ベース（３）が嵌合し、
    衝合ベース（３）の支持面（４３）は傾斜しておりかつこの傾斜を連結リング（
    １０）に伝達し、連結リング（１０）は、該連結リングが嵌合する４つの舌部を
    備えた補完手段（２６）により、衝合ベース（３）の支持ベース（４３）と一緒
    に回転するように拘束されており、スピンドル（１）の嵌合正方形部上で衝合ベ
    ース（３）の相対位置を９０°または１８０°だけ変えることにより、連結リン
    グ（１０）従ってウインドシールド・ワイパアーム（２）の異なる角度位置が得
    られることを特徴とする請求項１〜２４のいずれか１項記載の固定装置。
30. 【請求項３０】 前記衝合ベース（３）と該衝合ベースが嵌合するスピンド
    ルの正方形部の基部との間にワッシャが配置され、該ワッシャの衝合体に衝合す
    る面には、衝合ベース（３）の凸状歯付き面が衝合する凹状歯付き面が設けられ
    ていることを特徴とする請求項２９記載の固定装置。
31. 【請求項３１】 前記衝合ベース（３）および連結リング（１０）の組がス
    ピンドル（１）上で係合する長さを含む、前記ウインドシールド・ワイパアーム
    のハブ（２）が嵌合する長さは、スピンドル（１）上でのハブ（２）の保持およ
    びウインドシールド・ワイパアームブレードをウインドシールドに押し付けるた
    めのハブ（２）の突張り作用を確保することを特徴とする請求項１〜３０のいず
    れか１項記載の固定装置。