JP2003346928A - 色素増感型太陽電池 - Google Patents

色素増感型太陽電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温の作動環境下であっても、電解質成分の
揮発と外部への漏洩を充分に防止でき、優れた光電変換
性能を長期にわたり維持することのできる色素増感型太
陽電池の提供。 【解決手段】 色素増感型太陽電池20は、受光面F2
を有する半導体電極2と、受光面F2上に隣接して配置
された透明電極1と、対極CEとを有し、半導体電極と
対極とがゲル状電解質Eを介して対向配置された構成を
有する。そして電解質が液状電解質に式(1)で表され
るゲル化剤を添加することにより得られるゲル状電解質
であることを特徴とする。式(1)中、R1及びR2は同
一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭素数が1
〜5のアルキル基を示し、m及びnはそれぞれ独立に0
〜5の整数を示し、ただし、m=n=0の場合は除く。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は色素増感型太陽電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球温暖化やエネルギー問題に対
する関心の高まりとともにシリコンpn接合型太陽電池
や色素増感型太陽電池等の太陽電池の様々な開発が進め
られている。その太陽電池の中でも、色素増感型太陽電
池はグレッツェルらにより提案されて以来(特許第26
64194号公報)、使用する材料が安価であること、
比較的シンプルなプロセスで製造できること等の利点か
らその実用化が期待されている。
【0003】この色素増感型太陽電池には、例えば、I
3 -/I-(I2/I-)などの酸化還元対を含む液状電解
質が用いられている。この液状電解質を電池の内部に完
全に密封しておくことは困難であり、液状電解質中の溶
媒や溶質成分が揮発して電池外部へ逸散することが電池
の光電変換性能の低下を引き起こす大きな原因の1つと
なっている。例えば、色素増感型太陽電池を、屋外等の
実用化された際に最も適用される可能性の高い比較的高
温(例えば、60℃以上)の作動環境下に設置する場合
には、上記の液状電解質の電池外部への揮発漏洩の効果
が一段と顕著となる。
【0004】そこでこの問題を解決するために、液状電
解質を固体化もしくは擬固体化(ゲル化)することによ
って液状電解質の溶媒や溶質成分の蒸気圧を低減させる
ことにより、溶媒や溶質等の電解質成分の電池外部への
逸散を防止するための様々な検討がなされている。
【0005】このような検討としては、例えば、Caoら
(Journal of Physical Chemistry, 99巻, 17071ページ,
1995年)が、高分子ゲル化剤であるポリアクリロニトリ
ルを用いてゲル化を図った電解質とこれを備えた色素増
感型太陽電池を提案している。
【0006】また、特開2001−160427号公報
には、イミダゾリウム塩を含む電解質に、ハロゲン含有
化合物と、このハロゲン含有化合物とオニウム塩を形成
することが可能な、N、P及びSよりなる群から選択さ
れる少なくとも1種類の元素を含む化合物を添加し、オ
ニウム塩の重合体を形成することによりゲル化を図った
電解質とこれを備えた色素増感型太陽電池が提案されて
いる。
【0007】更に、Kuboら(Chemistry Letters, pp.124
1, 1998)は,アミノ酸誘導体低分子ゲル化剤を用いてゲ
ル化を図った電解質とこれを備えた色素増感型太陽電池
を提案している。
【0008】また、特開平11−185836号公報に
は、分子量1000以下のゲル化剤を用いてゲル化を図った
電解質とこれを備えた色素増感型太陽電池が提案されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは、上記従来のゲル化した電解質を備える色素増感
型太陽電池では以下の問題があり、実用化された際に最
も適用される可能性の高い比較的高温の作動環境下で、
高い光電変換特性を得ること及びその特性を長期にわた
って維持することを同時に実現することができず未だ不
充分であるということを見出した。
【0010】すなわち、先に述べたCaoらが提案した
手法によりゲル化した電解質は、光電極(酸化物半導体
電極を含む電極)の酸化物半導体粒子から形成された多
孔質の酸化物半導体層の細孔内に充分に浸透しないた
め、ゲル化した電解質を搭載した太陽電池と、ゲル化す
る以前の液状電解質を搭載した太陽電池との性能を比較
すると太陽電池の光電変換効率の低下が大きくなるとい
う問題があった。
【0011】また,特開2001−160427号公報
に記載の色素増感型太陽電池であっても、高温(例え
ば、85℃)の作動環境下で作動させた場合に初期の光
電変換特性(光電変換効率)が比較的短時間で大きく低
下してしまうという問題があることを本発明者らは見出
した。この問題が発生する原因については明確に解明さ
れていないが、本発明者らは、ゲル化のために電解質内
に形成したオニウム塩の重合体が上記の作動環境下にお
いて電解質の構成成分と化学反応してしまい電解質組成
が大きく変化してしまうことが大きな原因の一つとなっ
ていると考えている。
【0012】更に、先に述べたKuboらの提案したゲ
ル化剤によりゲル化した電解質を搭載した色素増感型太
陽電池についても、高温(例えば、85℃)の作動環境
下で作動させた場合に初期の光電変換特性(光電変換効
率)が比較的短時間で大きく低下してしまうという問題
があることを本発明者らは見出した。また、このKub
oらの提案したゲル化剤は、一般的に使用される液状電
解質の溶媒に対する溶解度が低く充分なゲル化ができな
いため、特に先に述べた最も適用される可能性の高い比
較的高温の作動環境下においてゲル化した電解質の溶解
が進行し易く、更に電解質成分の揮発が進行してしまう
という問題があった。
【0013】また、特開平11−185836号公報に
記載の色素増感型太陽電池についても、高温(例えば、
85℃)の作動環境下で作動させた場合に初期の光電変
換特性(光電変換効率)が比較的短時間で大きく低下し
てしまうという問題があることを本発明者らは見出し
た。更に、この公報に記載のゲル化剤の中には、85℃
以上の温度での溶媒に対する溶解度が不充分となること
等の影響で、85℃以上の高温の環境下では電解質のゲ
ル形状が維持できないものもあった。特にこの公報に記
載のゲル化剤として例示されている1,3:2,4-o-ベンジリ
デン-D-ソルビトールを使用した場合、液状電解質のゲ
ル化に必要な同化合物の量が多すぎて、ゲル化した電解
質の収縮や,同化合物の析出などの問題が生じ、この場
合にも、高温の作動環境下で作動させた場合に初期の光
電変換特性が比較的短時間で大きく低下してしまうとい
う問題があることを本発明者らは見出した。
【0014】本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑
みてなされたものであり、高温の作動環境下であって
も、電解質成分の揮発と外部への漏洩を充分に防止で
き、優れた光電変換性能を長期にわたり維持することの
できる色素増感型太陽電池を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、後述する式(1)
で表現されるアルキル化されたソルビトール誘導体をゲ
ル化剤として液状電解質に添加することにより、先に述
べた比較的高温の環境下でも長期にわたって安定なゲル
化状態及び高いイオン伝導性を維持することのできる電
解質を構成できることを見出し、本発明に到達した。
【0016】すなわち、本発明は、受光面を有する半導
体電極と当該半導体電極の受光面上に隣接して配置され
た透明電極とを有する光電極と、対極とを有しており、
半導体電極と対極とが電解質を介して対向配置された色
素増感型太陽電池であって、電解質が、液状電解質に下
記式(1)で表されるゲル化剤を添加することにより得
られるゲル状電解質であること、を特徴とする色素増感
型太陽電池を提供する。
【化3】
【0017】[式(1)中、R1及びR2は同一であって
も異なっていてもよく、それぞれ炭素数が1〜5のアル
キル基を示し、m及びnはそれぞれ独立に0〜5の整数
を示し、ただし、m=n=0の場合は除く。]
【0018】なお、ここで「炭素数が1〜5のアルキル
基」は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
【0019】本発明において使用される上記式(1)で
表されるゲル化剤の分子は、液状電解質に含まれる有機
溶媒に可溶であり、しかも広範囲な有機溶媒に対して高
い溶解性を示す。そして、式(1)で表されるゲル化剤
の分子は、有機溶媒中において水素結合により多くの分
子同士が会合して3次元的なネットワーク構造を形成す
る。有機溶媒中における上記のゲル化剤の分子の作用に
よって有機溶媒分子の流動性が低下してゲル化が進行す
る。
【0020】こうしてできたゲル状電解質は、高温にな
ると元の液状の状態に戻り、冷却すると再びゲル状の状
態になるという性質を持つが、この式(1)で表される
ゲル化剤によれば、その電解質中の濃度を調節すること
により、比較的高温(60〜85℃)の環境下において
も長期にわたって安定なゲル状態を維持できるゲル状電
解質を容易に形成することができる。そのため、上記構
造を有するゲル状電解質は高温の環境下に長時間おかれ
ても、溶媒や溶質等の電解質成分の外部への逸散を充分
に防止することができ、その結果、電解質のイオン伝導
性も低下させることなく維持することができる。
【0021】従って、本発明によれば、式(1)で表さ
れるゲル化剤を使用して形成したゲル状電解質を搭載す
ることにより、高温の作動環境下であっても、電解質成
分の揮発と外部への漏洩を充分に防止でき、優れた光電
変換性能を長期にわたり維持することのできる色素増感
型太陽電池を容易に構成することができる。
【0022】また、例えば、電解質を完全に密封するこ
とは電池の製造工程が複雑となることや製造コストが増
大することなどの理由から困難であるが、本発明の色素
増感型太陽電池はこのような電解質の封止状態が不完全
なセル構成を採用した場合であっても上記のゲル状電解
質を搭載しているため、例えば室温程度の低温の環境下
で作動させる場合はもとより、高温の環境下で作動させ
る場合でも優れた光電変換性能を長期にわたり維持する
ことが可能となる。
【0023】ここで、式(1)においてm=n=0の場
合に相当する化合物である1,3:2,4-o-ベンジリデン-D-
ソルビトールは、液状電解質のゲル化に要する同化合物
の量が多すぎて、たとえゲル状電解質を形成することで
きても,そのゲル状電解質そのものの収縮や,1,3:2,4-
o-ベンジリデン-D-ソルビトールの析出などの問題を生
じてしまい、上述の効果を得ることができない。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の光電極及び色素増感型太陽電池の好適な実施形態につ
いて詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一また
は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略す
る。
【0025】[第1実施形態]図1は、本発明の色素増
感型太陽電池の第1実施形態の基本構成を示す模式断面
図である。
【0026】図1に示す色素増感型太陽電池20は、主
として、光電極10と、対極CEと、スペーサSにより
光電極10と対極CEとの間に形成される間隙に充填さ
れた電解質Eとから構成されている。また、図1に示す
光電極10は、主として、受光面F2を有する半導体電
極2と、当該半導体電極2の受光面F2上に隣接して配
置された透明電極1とから構成されている。そして、半
導体電極2は、受光面F2と反対側の裏面F22におい
て電解質Eと接触している。
【0027】この色素増感型太陽電池20は、透明電極
1を透過して半導体電極2に照射される光L10によっ
て、半導体電極2内に吸着されている増感色素が励起さ
れ、この増感色素から半導体電極2へ電子が注入され
る。そして、半導体電極2において注入されした電子
は、透明電極1に集められて外部に取り出される。
【0028】透明電極1の構成は特に限定されるもので
はなく、通常の色素増感型太陽電池に搭載される透明電
極を使用できる。例えば、図1に示す透明電極1は、ガ
ラス基板等の透明基板4の半導体電極2の側にいわゆる
透明導電膜3をコートした構成を有する。この透明導電
膜3としては、液晶パネル等に用いられる透明電極を用
いればよい。
【0029】例えば、フッ素ドープSnO2コートガラ
ス、ITOコートガラス、ZnO:Alコートガラス、
アンチモンドープ酸化スズ(SnO2−Sb)、等が挙
げられる。また、酸化スズや酸化インジウムに原子価の
異なる陽イオン若しくは陰イオンをドープした透明電
極、メッシュ状、ストライプ状など光が透過できる構造
にした金属電極をガラス基板等の基板上に設けたもので
もよい。
【0030】透明基板4としては、液晶パネル等に用い
られる透明基板を用いてよい。具体的には透明なガラス
基板、ガラス基板表面を適当に荒らすなどして光の反射
を防止したもの、すりガラス状の半透明のガラス基板な
ど光を透過するものが透明基板材料として挙げられる。
なお、光を透過するものであれば材質はガラスでなくて
もよく、透明プラスチック板、透明プラスチック膜、無
機物透明結晶体などでもよい。
【0031】図1に示す半導体電極2は、酸化物半導体
粒子を構成材料とする酸化物半導体層からなる。半導体
電極2に含有される酸化物半導体粒子は特に限定される
ものではなく、公知の酸化物半導体等を使用することが
できる。酸化物半導体としては、例えば、TiO2,Z
nO,SnO2,Nb25,In23,WO3,Zr
2,La23,Ta25,SrTiO3,BaTiO3
等を用いることができる。これらの酸化物半導体の中で
もアナターゼ型TiO2が好ましい。
【0032】また、半導体電極2に含有される増感色素
は、可視光領域および/または赤外光領域に吸収を持つ
色素であれば特に限定されるものではない。より好まし
くは、少なくとも200nm〜10μmの波長の光によ
り励起されて電子を放出するものであればよい。このよ
うな増感色素としては、金属錯体や有機色素等を用いる
ことができる。金属錯体としては銅フタロシアニン、チ
タニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン、クロロ
フィルまたはその誘導体、ヘミン、ルテニウム、オスミ
ウム、鉄及び亜鉛の錯体(例えば、シス−ジシアネート
−N,N’−ビス(2、2’−ビピリジル−4、4’−
ジカルボキシレート)ルテニウム(II))等が挙げら
れる。有機色素としては,メタルフリーフタロシアニ
ン,シアニン系色素,メロシアニン系色素,キサンテン
系色素,トリフェニルメタン系色素等を用いることがで
きる。
【0033】また、対極CEは、電解質中の酸化還元対
(例えば、I3 -/I-等)に高効率で電子を渡すことが
できる材料から構成されるのもであれば特に限定される
ものではなく、例えば、シリコン太陽電池、液晶パネル
等に通常用いられている対極と同じものを用いてよい。
例えば、前述の透明電極1と同じ構成を有するものであ
ってもよく、透明電極1と同様の透明導電膜3上にPt
等の金属薄膜電極を形成し、金属薄膜電極を電解質Eの
側に向けて配置させるものであってもよい。また、透明
電極1の透明導電膜3に白金を少量付着させたものであ
ってもよく、白金などの金属薄膜、炭素などの導電性膜
などであってもよい。
【0034】更に、電解質Eは、液状電解質に先に述べ
た式(1)で表されるゲル化剤を含み擬固体化(ゲル
化)した電解質であり、かつ、光励起され半導体への電
子注入を果した後の色素を還元するための酸化還元種を
含んでいれば特に限定されない。
【0035】また、電解質Eに使用される液状電解質の
溶媒としては、溶質成分を溶解できる化合物であれば特
に制限はないが、電気化学的に不活性で、比誘電率が高
くかつ粘度が低い溶媒(およびこれらの混合溶媒)に溶
かしたものが好ましく、例えば、例えば,メトキシプロ
ピオニトリルやアセトニトリルのようなニトリル化合
物,γ−ブチロラクトンやバレロラクトンのようなラク
トン化合物,エチレンカーボネートやプロピレンカーボ
ネートのようなカーボネート化合物、炭酸プロピレン等
が挙げられる。
【0036】電解質Eに使用される液状電解質の溶質と
しては,半導体電極2に担持された色素や対極CEと電
子の受け渡しを行える酸化還元対(I3 -/I-系の電解
質、Br3 -/Br-系の電解質、ハイドロキノン/キノ
ン系の電解質などのレドックス電解質)や、この電子の
受け渡しを助長する作用を有する化合物等が挙げられ、
これらがそれぞれ単独あるいは複数組み合せて含まれて
いてもよい。より具体的には、酸化還元対を構成する物
質としては、例えば,ヨウ素,臭素,塩素などのハロゲ
ン,ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム,ヨウ化テ
トラプロピルアンモニウム,ヨウ化リチウムのようなハ
ロゲン化物などが挙げられる。電子の受け渡しを効率よ
く行うための添加剤としては、4−t−ブチルピリジ
ン、N−メチルベンズイミダゾールのようなヘテロ環状
化合物などが挙げられる。
【0037】電解質Eに使用されるゲル化剤は、先に述
べた式(1)で表される化合物である。ただし、式
(1)で表される化合物の中でも、ゲル化剤の分子は、
有機溶媒中において、より効率よく水素結合による会合
を進行させ、より安定な3次元的なネットワーク構造を
構築する観点から、式(1)で表される化合物の中でも
特に、下記式(2)で表される化合物であることが好ま
しい。ここで、下記式(2)中、R1及びR2は式(1)
に記載のR1及びR2と同義である。
【化4】
【0038】このようなゲル化剤としては、1,3:2,4-ジ
-O-(p-メチルベンジリデン)-D-ソルビトール、1,3:2,
4-ジ-O-(p-エチルベンジリデン)-D-ソルビトール、及
び、1,3-O-p-メチルベンジリデン-2,4-O-ベンジリデン-
D-ソルビトールが挙げられる。なお、これらは単独で使
用してもよく、任意に組み合せて使用してもよい。
【0039】また、電解質Eを調製する際の、ゲル化剤
の添加量は液状電解質の全質量に対して0.5〜20質
量%であることが好ましい。ゲル化剤の添加量が0.5
質量%未満であると、液状電解質を充分にゲル化できな
くなる傾向が大きくなる。またゲル化剤の添加量が20
質量%を超えると、電解質Eのイオン伝導性の低下,ゲ
ルの収縮,ゲル化剤の析出などの問題が発生する傾向が
大きくなる。
【0040】また、スペーサSの構成材料は特に限定さ
れるものではなく、例えば、シリカビーズ等を用いるこ
とができる。
【0041】また、電解質Eを密封する目的で光電極1
0、対極CE及びスペーサSを一体化するために使用す
る封止材としては、電解質Eの成分ができる限り外部に
漏洩しないように封止できるものであればよく、特に制
限されないが、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、エチレン/メタクリル酸共重合体,表面処理ポリエ
チレンからなる熱可塑性樹脂などを用いることができ
る。
【0042】次に、図1に示した色素増感型太陽電池2
0の製造方法の一例について説明する。
【0043】透明電極1を製造する場合は、ガラス基板
等の基板4上に先に述べたフッ素ドープSnO2等の透
明導電膜3をスプレーコートする等の公知の薄膜製造技
術を用いて形成することができる。例えば、この他に
も、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法及びゾル
ゲル法の公知の薄膜製造技術を用いて形成することがで
きる。
【0044】透明電極1の透明導電膜3上に半導体電極
2を形成する方法としては、例えば、以下の方法があ
る。すなわち、先ず、所定の大きさ(例えば粒子径が1
0〜30nm程度)を有する酸化物半導体粒子を分散さ
せた分散液を調製する。この分散液の溶媒は水、有機溶
媒、または両者の混合溶媒など酸化物半導体粒子を分散
できるものなら特に限定されない。また、分散液中には
必要に応じて界面活性剤、粘度調節剤を加えてもよい。
【0045】次に、分散液を透明電極1の透明導電膜3
上に塗布し、次いで乾燥する。このときの塗布方法とし
てはバーコーター法、印刷法などを用いることができ
る。そして、乾燥した後、空気中、不活性ガス或いは窒
素中で加熱、焼成して半導体電極2(多孔質半導体膜)
を形成する。
【0046】次に、半導体電極2中に浸着法等の公知の
技術により増感色素を含有させる。増感色素は半導体電
極2に付着(化学吸着、物理吸着または堆積など)させ
ることにより含有させる。この付着方法は、例えば色素
を含む溶液中に半導体電極2を浸漬するなどの方法を用
いることができる。この際、溶液を加熱し還流させるな
どして増感色素の吸着、堆積を促進することができる。
なお、このとき、色素の他に必要に応じて、銀等の金属
やアルミナ等の金属酸化物を半導体電極2中に含有させ
てもよい。
【0047】なお、半導体電極2内に含まれる光電変換
反応を阻害する不純物を除去する表面酸化処理を、各層
それぞれの形成時毎、或いは、各層全てを形成した時な
どに公知の方法により適宜施してもよい。
【0048】また、透明電極1の透明導電膜3上に半導
体電極2を形成する他の方法としては、以下の方法があ
る。すなわち、透明電極1の透明導電膜3上にTiO2
等の半導体を膜状に蒸着させる方法を用いてもよい。透
明導電膜3上に半導体を膜状に蒸着させる方法としては
公知の薄膜製造技術を用いることができる。例えば、電
子ビーム蒸着、抵抗加熱蒸着、スパッタ蒸着、クラスタ
イオンビーム蒸着等の物理蒸着法を用いてもよく、酸素
等の反応性ガス中で金属等を蒸発させ、反応生成物を透
明導電膜3上に堆積させる反応蒸着法を用いてもよい。
更に、反応ガスの流れを制御する等してCVD等の化学
蒸着法を用いることもできる。
【0049】このようにして光電極10を作製した後
は、例えば、光電極10の作製に用いた方法と同様の公
知の薄膜製造技術により対極CEを作製し、図1に示す
ように、光電極10と、対極CEとをスペーサSを介し
て対抗させるように組み上げる。このとき、スペーサS
により光電極10と対極CEとの間に形成される空間に
ゲル状電解質Eを配置し、色素増感型太陽電池20を完
成させる。
【0050】[第2実施形態]図2は、本発明の色素増
感型太陽電池の第2実施形態を示す模式断面図である。
以下、図2に示す色素増感型太陽電池30について説明
する。なお、上述の図1に示した色素増感型太陽電池2
0に関して説明した要素と同一の要素については同一の
符号を付し、重複する説明は省略する。
【0051】図2に示す色素増感型太陽電池30は、図
1に示した光電極10を使用し、図1に示した対極CE
と同様の対極CEを使用している。そして、図1に示し
た色素増感型太陽電池20においてはスペーサSにより
光電極10と対極CEとの間に形成される空間に電解質
Eを充填したのに比較して、図2に示す色素増感型太陽
電池30においては、光電極10と対極CEとの間に多
孔体層PSを配置している。そして、対極CEの多孔体
層PSと反対側の面には透明基板6が配置されている。
【0052】この多孔体層PSは多数の細孔を有した構
造を有しており、この多孔体層PSの内部には、図1に
示した色素増感型太陽電池20に使用したものと同様の
ゲル状電解質Eが充填されて保持されている。
【0053】また、この電解質Eは半導体電極2内や、
使用する構成材料(例えば、炭素等の多孔質の導電性
膜)によっては対極CEにも保持されている。そして、
図2に示す色素増感型太陽電池30の半導体電極2、多
孔体層PS及び対極CEの側面は、電解質が、半導体電
極2、多孔体層PS及び対極CEの側面から外部に漏れ
ることを防止するためにシール材5により被覆されてい
る。
【0054】多孔体層PSは、電解質Eを保持可能であ
り、電子伝導性を有さない多孔体であれば特に限定され
ない。例えば、ルチル型の酸化チタン粒子により形成し
た多孔体を使用してもよい。また、ルチル型の酸化チタ
ン以外の構成材料としては、ジルコニア、アルミナ、シ
リカ等が挙げられる。
【0055】また、シール材5としては、例えば、ポリ
エチレン等の熱可塑性樹脂フィルム、あるいはエポキシ
系接着剤を使用することができる。対極CEの側に配置
される透明基板6は光電極10の透明電極1に使用され
る透明基板4と同様の基板を使用することができる。
【0056】次に、図2に示す色素増感型太陽電池30
の製造方法の一例について説明する。先ず、図1に示し
た色素増感型太陽電池20と同様にして光電極10を作
製する。次に、光電極10の半導体電極2を作製する場
合と同様の手順により、光電極10の半導体電極2の面
F22上に多孔体層PSを形成する。例えば、ルチル型
の酸化チタン等の多孔体層PSの構成材料を含む分散液
(スラリー)を調製し、これを半導体電極2の面F22
上に塗布し乾燥させることにより形成してもよい。
【0057】また、対極CEについても、例えば、炭素
等の多孔質の導電性膜を対極CEとする場合には、例え
ば、カーボンペーストを調製し、これを多孔体層PSの
面上に塗布し乾燥させることにより形成してもよい。そ
して、公知の薄膜製造技術により、対極CEの多孔体層
PSの側と反対の側の面上に透明基板6を形成し、半導
体電極2、多孔体層PS及び対極CEの側面をシール材
5で被覆して色素増感型太陽電池30を完成する。
【0058】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものでは
ない。
【0059】例えば、本発明の色素増感型太陽電池は、
例えば、図3に示す色素増感型太陽電池40のように、
複数の電池を併設したモジュールの形態を有していても
よい。図4に示す色素増感型太陽電池40は、図2に示
した色素増感型太陽電池30を複数個直列に併設する場
合の一例を示している。
【0060】図2に示した色素増感型太陽電池30に比
較して、図3に示す色素増感型太陽電池40は、隣り合
う太陽電池の単セルの光電極10間に設けられるシール
材5と一方の単セル(以下、単セルAという)の光電極
10との間に溝が形成されている。
【0061】この溝は、単セルAの半導体電極2を、例
えばレーザースクライブなどの技術により削りとること
により形成される。この溝のうちのシール材5の近傍部
分は、半導体電極2の部分を完全に除去して透明電極1
の透明導電膜3の層があらわれる深さまで達している。
また、この溝のうちの単セルAの半導体電極2の近傍部
分は、半導体電極2の部分と透明導電膜3の部分を完全
に除去して、透明電極1の透明基板4の層があらわれる
深さまで達している。
【0062】そして、この溝のうちのシール材5の近傍
部分には、隣り合う光電極10の透明導電膜3及び該透
明導電膜3上の半導体電極2の部分同士が電気的に接触
しないように、これらの部分の間に単セルAの多孔体層
PSの鍔状に形成された縁部分が透明電極1の透明基板
4に接触するようにして挿入されている。
【0063】更に、この溝のうちの単セルAの半導体電
極2の近傍部分、すなわち、単セルAの多孔体層PSと
シール材5との間の部分には、単セルAの対極CEの鍔
状に形成された縁部分が、もう一方の単セルの透明電極
1の透明導電膜3に接触するようにして挿入されてい
る。
【0064】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の色
素増感型太陽電池について更に詳しく説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0065】(実施例1)以下に示す手順により、図1
に示した光電極10と同様の構成を有する光電極を作製
し、更に、この光電極を用いた以外は図1に示す色素増
感型太陽電池20と同様の構成を有する色素増感型太陽
電池(受光面の面積:0.7cm2)を作製した。
【0066】先ず、市販のTiO2粒子(商品名:「P
25」,日本エアロジル製)を、ヒドロキシプロピルセ
ルロース(3質量%)を含むブチルカルビトール中に懸
濁させた液を調製した。次に、この液を透明導電性ガラ
ス基板上に塗布し、大気中、450℃で30分焼成処理
することにより酸化チタン電極を得た。次に、この酸化
チタン電極を赤色色素である、ジ(チオシアネート)−
N−(2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボン酸)−
N’−{2,2’−ビピリジル−4,4’−ジカルボン酸−
ビス(テトラブチルアンモニウム)}−ルテニウム(I
I)色素(ソラロニクス社製、商品名:「N719」)のア
セトニトリル溶液に、25℃の温度条件のもとで24時
間放置した。これにより、半導体電極の内部に増感色素
を約1.1×10-7mol/cm2吸着させ、半導体電
極を得た。なお、半導体電極の酸化物半導体からなる層
の厚さは約10μmであった。
【0067】次に、上記の光電極と同様の形状と大きさ
を有する対極を作製した。先ず、透明導電性ガラス上
に、塩化白金酸六水和物のイソプロパノール溶液を滴下
し、大気中で乾燥した後に450℃で30分焼成処理す
ることにより、白金焼結対極を得た。なお、この対極に
は予め電解質の注入用の孔(直径1mm)を設けておい
た。
【0068】次に、溶媒となるγ−ブチロラクトンに、
ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウムと、ヨウ化リチ
ウムと、4−tert−ブチルピリジンとを溶解させて
液状電解質(ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウムの
濃度:0.6mol/L、ヨウ化リチウムの濃度:0.
1mol/L4−tert−ブチルピリジン濃度:0.
5mol/L)を調製した。次に、液状電解質に対して
8質量%の1,3:2,4−ジ−O−(p−メチルベン
ジリデン)−D−ソルビトールを添加して、加熱溶解さ
せ、ゲル状電解質を得た。
【0069】次に、半導体電極の大きさに合わせた形状
を有する三井デュポンポリケミカル社製のスペーサS
(商品名:「ハイミラン」,エチレン/メタクリル酸ラ
ンダム共重合体アイオノマーフィルム)を準備し、図2
に示すように光電極と対極とをスペーサを介して対向さ
せ、それぞれを熱溶着により張り合わせて電池の筐体
(電解質未充填)を得た。
【0070】次に、ゲル状電解質を加熱溶解し、これを
対極の孔から筐体内に注入した後、孔をスペーサと同素
材の部材で塞ぎ、更に対極の孔にこの部材を熱溶着させ
て孔を封止し、色素増感型太陽電池を完成させた。な
お、ゲル状電解質は加熱状態(90℃以上)では液状と
なるが、電池の筐体に注入後冷却することで、電池内部
でゲル化する。
【0071】(実施例2)1,3:2,4−ジ−O−
(p−メチルベンジリデン)−D−ソルビトールの代わ
りに1,3−O−p−メチルベンジリデン−2,4−O−
ベンジリデン−D−ソルビトールを液状電解質に対して
10質量%添加して調製したゲル状電解質を用いたこと
以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色素増感型太
陽電池を作製した。
【0072】(実施例3)ヨウ化リチウムを含有させず
に調製したゲル状電解質を用いたこと以外は、実施例1
と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製し
た。
【0073】(実施例4)ヨウ化リチウムを含有させず
に調製したゲル状電解質を用いたこと以外は、実施例2
と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製し
た。
【0074】(実施例5)1,3:2,4−ジ−O−(p
−メチルベンジリデン)−D−ソルビトールの代わり
に、1,3:2,4−ジ−O−(p−メチルベンジリデ
ン)−D−ソルビトールと1,3−O−p−メチルベンジ
リデン−2,4−O−ベンジリデン−D−ソルビトール
の混合物(質量比1:1)を使用し、これを液状電解質
に対して9質量%添加して調製したゲル状電解質を用い
たこと以外は、実施例3と同様の手順及び条件で色素増
感型太陽電池を作製した。
【0075】(実施例6)液状電解質におけるヨウ化ジ
メチルプロピルイミダゾリウムの濃度を0.4mol/
Lに変更して調製したゲル状電解質を用いたこと以外
は、実施例3と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電
池を作製した。
【0076】(実施例7)液状電解質に使用した溶媒を
γ−ブチロラクトンから3−メトキシプロピオニトリル
に変更して調製したゲル状電解質を用いたこと以外は、
実施例3と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を
作製した。
【0077】(実施例8)液状電解質に使用した溶媒を
γ−ブチロラクトンから、γ−ブチロラクトン及びヨウ
化メチルブチルイミダゾリウム(以下、「MBImI」とい
う)の混合液(体積比はγ−ブチロラクトン:MBImI =
1:3)に変更して調製したゲル状電解質を用いたこと
以外は、実施例3と同様の手順及び条件で色素増感型太
陽電池を作製した。なお、MBImIはメチルイミダゾール
とヨウ化ブチルをアセトニトリル中で反応させることに
より調製した。
【0078】(実施例9)液状電解質に使用したヨウ化
ジメチルプロピルイミダゾリウムの代わりに、ヨウ化メ
チルブチルピロリジニウム(以下、「PyC3」という)を
用いて調製したゲル状電解質を用いたこと以外は、実施
例3と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製
した。なお、PyC3はメチルピロリジニウムとヨウ化プロ
ピルをアセトニトリル中で反応させることにより調製し
た。
【0079】(実施例10)液状電解質に使用したヨウ
化ジメチルプロピルイミダゾリウムの代わりに、ヨウ化
テトラプロピルアンモニウム(東京化成株式会社製)を
用いて調製したゲル状電解質を用いたこと以外は、実施
例3と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製
した。
【0080】(実施例11)増感色素として、赤色色素
(先に述べた「N719」)の代わりに、黒色色素(商品
名:「N746」,ソラロニクス社製)を用いたこと以外
は、実施例3と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電
池を作製した。
【0081】(比較例1)液状電解質に1,3:2,4
−ジ−O−(p−メチルベンジリデン)−D−ソルビト
ールを添加せず、液状電解質をゲル化せずに電池内に充
填したこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色
素増感型太陽電池を作製した。
【0082】(比較例2)1,3:2,4−ジ−O−(p
−メチルベンジリデン)−D−ソルビトールの代わり
に、アミノ酸誘導体からなるゲル化剤である、ドデカエ
チレンジアミン/N−カルボベンジロキシ−L−バリン
縮合体を、液状電解質に対して5質量%添加して調製し
たゲル状電解質を用いたこと以外は、実施例1と同様の
手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。なお、
上記溶媒に対して上記の濃度以上にアミノ酸誘導体から
なるゲル化剤を溶解させることはできなかったため、調
製した電解質は80℃の環境下において一部が液状とな
っていることが確認された。
【0083】(比較例3)ヨウ化リチウムを含有させず
に調製したゲル状電解質を用いたこと以外は、比較例1
と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製し
た。
【0084】(比較例4)1,3:2,4−ジ−O−(p
−メチルベンジリデン)−D−ソルビトールの代わり
に、1,3:2,4−ジ−O−ベンジリデン−D−ソルビ
トールを同量(液体電解質に対して8質量%)添加して
調製したゲル状電解質を用いたこと以外は、実施例3と
同様の手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。
なお、調製した電解質は上記の1,3:2,4−ジ−O−
ベンジリデン−D−ソルビトールの添加量では、85℃
の環境下において液状となっていることが確認された。
【0085】(比較例5)1,3:2,4−ジ−O−(p
−メチルベンジリデン)−D−ソルビトールの代わり
に、1,3:2,4−ジ−O−ベンジリデン−D−ソルビ
トールを液体電解質に対して40質量%添加して調製し
たゲル状電解質を用いたこと以外は、実施例3と同様の
手順及び条件で色素増感型太陽電池を作製した。なお、
調製した電解質は上記の1,3:2,4−ジ−O−ベンジ
リデン−D−ソルビトールの添加量ではゲル化してお
り、85℃の環境下においてもこのゲル化した状態を維
持できたが、体積収縮が発生することが確認された。
【0086】(比較例6)1,3:2,4−ジ−O−(p
−メチルベンジリデン)−D−ソルビトールの代わり
に、ポリ(フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレ
ン)(Aldrich社製、平均分子量:400000)を液状電解
質に対して10質量%添加して調製したゲル状電解質を
用いたこと以外は、実施例1と同様の手順及び条件で色
素増感型太陽電池を作製した。
【0087】(比較例7)液状電解質に対して、1,
3:2,4−ジ−O−(p−メチルベンジリデン)−D
−ソルビトールの代わりに、ポリ(4-ビニルピリジン)
(Aldrich社製、平均分子量:60000)とジヨードヘキサ
ン(Aldrich社製)とをそれぞれの濃度が1.0mol
/L、0.08mol/Lとなるように添加し、その後
60℃で30分加熱処理することにより調製したイオン
架橋型のゲル状電解質(特開2001−160427号
公報に記載のゲル状電解質に相当する)を用いたこと以
外は実施例3と同様の手順及び条件で色素増感型太陽電
池を作製した。
【0088】(比較例8)液状電解質に1,3:2,4
−ジ−O−(p−メチルベンジリデン)−D−ソルビト
ールを添加せず、液状電解質をゲル化せずに電池内に充
填したこと以外は、実施例11と同様の手順及び条件で
色素増感型太陽電池を作製した。
【0089】[電池特性試験1]以下の手順により電池
特性試験を行ない、実施例1〜実施例11、比較例1〜
8の色素増感型太陽電池のエネルギー変換効率ηを測定
した。
【0090】電池特性試験は、ソーラーシミュレータ
(ワコム製、商品名;「WXS−85−H型」)を用
い、AMフィルター(AM1.5)を通したキセノンラ
ンプ光源から100mW/cm2の疑似太陽光を照射す
ることにより行った。
【0091】先ず、各色素増感型太陽電池について、I
−Vテスターを用いて室温にて電流−電圧特性を測定
し、開放電圧(Voc/V)、短絡電流(Isc/mA
・cm- 2)、曲線因子(F.F.)を求め、これらから初期
のエネルギー変換効率η0[%]を求めた。
【0092】その後、80℃又は85℃に保持した恒温
槽に各色素増感型太陽電池を入れ、遮光状態でありかつ
回路開放状態で保存し、所定時間経過するごとに恒温槽
から取り出して、室温にて上記と同様の電流−電圧特性
を測定し、所定時間経過後のエネルギー変換効率ηを求
めた。そして、下記式(3)で定義されるη維持率を求
め、その経時変化についての評価を得た。その結果を図
4〜図6並びに表1及び表2に示す。 η維持率=100×η/η0・・・(3)
【0093】なお、実施例1、実施例2、比較例1、比
較例2の色素増感型太陽電池については80℃保持した
恒温槽を使用し、実施例3〜実施例11、比較例3〜比
較例8の色素増感型太陽電池については85℃に保持し
た恒温槽を使用した。また、実施例1、実施例2、比較
例1及び比較例2の色素増感型太陽電池については、そ
れぞれ図4〜図6に示す各保存時間における各ηを測定
し、これらにそれぞれ対応するη維持率を求めた。更
に、実施例3〜11、比較例3〜8の色素増感型太陽電
池については、360時間保存後のηを求め、これに対
応するη維持率を求めた。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】図4、図5及び図6に示した実施例1、実
施例2、比較例1及び比較例2の色素増感型太陽電池に
関する結果から明らかなように、本発明にかかるゲル化
剤を使用して調製したゲル状電解質を搭載した実施例1
及び実施例2の色素増感型太陽電池は、80℃の環境下
で長期にわたり保存された後においても優れた光電変換
性能を維持することができることが確認された。一方、
比較例1及び比較例2の色素増感型太陽電池は、保存時
間の経過とともに光電変換性能が大幅に低下しているこ
とが確認された。
【0097】なお、実施例1の色素増感型太陽電池のη
0は4.1%であり、実施例2の色素増感型太陽電池の
η0は4.05%であり、比較例1の色素増感型太陽電
池のη0は4.5%であり、比較例2の色素増感型太陽
電池のη0は4.2%であり初期の電池特性はほぼ同等
であった。
【0098】また、表1及び表2に示した結果から明ら
かなように、実施例2〜実施例11の色素増感型太陽電
池は、80℃の環境下で長期にわたり保存された後にお
いても優れた光電変換性能を維持することができること
が確認された。一方、比較例3〜比較例8の色素増感型
太陽電池は、保存時間の経過とともに光電変換性能が大
幅に低下していることが確認された。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高温の作動環境下であっても、電解質成分の揮発と外部
への漏洩を充分に防止でき、優れた光電変換性能を長期
にわたり維持することのできる色素増感型太陽電池を容
易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の色素増感型太陽電池の第1実施形態の
基本構成を示す模式断面図である。
【図2】本発明の色素増感型太陽電池の第2実施形態の
基本構成を示す模式断面図である。
【図3】図2に示した色素増感型太陽電池を複数併設す
る場合の一例を示す模式断面図である。
【図4】実施例1及び比較例1の色素増感型太陽電池に
ついて得られるη維持率の経時変化を示すグラフであ
る。
【図5】実施例2及び比較例1の色素増感型太陽電池に
ついて得られるη維持率の経時変化を示すグラフであ
る。
【図6】比較例1及び比較例2の色素増感型太陽電池に
ついて得られるη維持率の経時変化を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…透明電極、2…半導体電極、3…透明導電膜、4…
透明基板、5…シール材、6・・・透明基板、10…光電
極,20…色素増感型太陽電池、30,40…色素増感
型太陽電池、CE…対極、E…電解質、F1,F2,F
3,…受光面、F22…半導体電極2の裏面、L10…
入射光、S…スペーサ、PS…多孔体層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志賀 亨 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 元廣 友美 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 中島 淳二 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 遠山 智之 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 豊田 竜生 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA14 FA03 FA06 5H032 AA06 AS06 AS16 CC16 EE04 EE07 EE14 EE16 EE20 HH01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光面を有する半導体電極と当該半導体
    電極の前記受光面上に隣接して配置された透明電極とを
    有する光電極と、対極とを有しており、 前記半導体電極と前記対極とが電解質を介して対向配置
    された色素増感型太陽電池であって、 前記電解質が、液状電解質に下記式(1)で表されるゲ
    ル化剤を添加することにより得られるゲル状電解質であ
    ること、を特徴とする色素増感型太陽電池。 【化1】 [式(1)中、R1及びR2は同一であっても異なってい
    てもよく、それぞれ炭素数が1〜5のアルキル基を示
    し、 m及びnはそれぞれ独立に0〜5の整数を示し、 ただし、m=n=0の場合は除く。]
  2. 【請求項2】 前記ゲル化剤が下記式(2)で表される
    ことを特徴とする請求項1に記載の色素増感型太陽電
    池。 【化2】 [式(2)中、R1及びR2は前記式(1)に記載のR1
    及びR2と同義である。]
  3. 【請求項3】 前記ゲル化剤が、1,3:2,4-ジ-O-(p-メ
    チルベンジリデン)-D-ソルビトール、1,3:2,4-ジ-O-
    (p-エチルベンジリデン)-D-ソルビトール、及び、1,3
    -O-p-メチルベンジリデン-2,4-O-ベンジリデン-D-ソル
    ビトールからなる群から選択される少なくとも1種の化
    合物であること、を特徴とする請求項2に記載の色素増
    感型太陽電池。
  4. 【請求項4】 前記ゲル化剤の添加量が前記液状電解質
    の全質量に対して0.5〜20質量%であること、を特
    徴とする請求項1〜3の何れかに記載の色素増感型太陽
    電池。
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