JP2003346874A - 流路内蔵型台座及びそれを用いた燃料電池発電システム - Google Patents

流路内蔵型台座及びそれを用いた燃料電池発電システム

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JP2003346874A
JP2003346874A JP2002150252A JP2002150252A JP2003346874A JP 2003346874 A JP2003346874 A JP 2003346874A JP 2002150252 A JP2002150252 A JP 2002150252A JP 2002150252 A JP2002150252 A JP 2002150252A JP 2003346874 A JP2003346874 A JP 2003346874A
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Setsuo Omoto
節男 大本
Naohiko Ishibashi
直彦 石橋
Keiji Fujikawa
圭司 藤川
Masami Kondo
正實 近藤
Seitaro Hidaka
晴太郎 日高
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量化、低コスト化が図れ、酸腐食、電食に
強い流路内蔵型台座及びそれを用いた燃料電池発電シス
テムを提供する。 【解決手段】 台座プレート31a及び蓋側プレート3
1bを樹脂製とし、台座プレート31a及び蓋側プレー
ト31bを接合することにより、台座プレート31a、
蓋側プレート31bの表面に取り付けられるPEFC1
2、加湿器17、気水分離器18、19等の機器とつな
がる溝32、連通孔33を内部に形成される流路とした
流路内蔵型台座及びそれを用いた燃料電池発電システ
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流路を内部に有す
る台座及びそれを用いた燃料電池発電システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】流路内蔵型台座は、複数の流路を内部に
有し、機器等が表面に取付けられる台座としたものであ
り、内部に有する複数の流路に供給された種々の流体
を、台座表面上に設けた流体制御機器等を用いて制御し
て、同じく台座表面上に設けた装置等に、それらの流体
を供給したり、又装置等に供給した流体の排出をしたり
するものである。
【0003】上述した流路内蔵型台座は、例えば、固定
式ユニットとなる家庭用燃料電池発電システムや、可動
式ユニットとなる車載用燃料電池発電システムの流体の
配管部分として使用される。燃料電池発電システムは、
様々な機器、部品、配管及び配線などで構成されてお
り、これらの機器間を様々な性状、温度及び圧力の流体
が連続して流動する。そのため、大小の配管が縦横に複
雑に設けられ、流体制御のためのセンサーや制御機器等
も設けられ、更に、これらに必要な配線等が数多く張り
めぐらされている。燃料電池発電システムは従来から軽
量化を含めた小型化が強く要求されており、狭隘なスペ
ースの中に数多くの機器、部品、配管などを高密度に配
置する努力がなされている。そこで、これらの配管等を
内部に有し、一体化したものとして流路内蔵型台座が適
用されている。
【0004】一般的に、流路内蔵型台座は、溝、連通孔
等が加工されている複数の金属のプレート同士を接合し
て構成されており、溝等の複雑な流路は、金属の鋳造、
金属の切削加工等により形成されている。具体的には、
プレートの表面上に配置された機器及び部品間を結ぶ流
路として、プレート同士が接する面に、連通孔の位置に
対応した適切な方向と長さを持つ溝が形成され、連通孔
によって機器及び部品に連通している。この溝及び連通
孔は流体が流動する配管の機能を担うものである。上記
プレート同士は、溝をシールするように接合されてお
り、プレート表面上に配置された機器及び部品等は、シ
ール材を介して、ボルト等によりプレートに取り付けて
ある。これらの機器及び部品は、連通孔を通じて溝に流
れる流体の制御を行っている。又、プレートには、流体
を供給、排出するための継手が取り付けてあり、溝及び
連通孔を通じて機器及び部品に流体の供給、排出を行っ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の流路内蔵型台座
では、流路内蔵型台座を構成するプレートを、アルミニ
ウム等の金属を用いて、鋳型による鋳造や切削加工等に
より成形している。そのため、流路内蔵型台座の軽量
化、小型化のみならず、流路内蔵型台座を用いるシステ
ム全体の軽量化、小型化点で課題となっている。特に、
流路内蔵型台座を燃料電池発電システムに用いる場合、
市場からの小型化、軽量化、更には低コスト化への要望
が強い。
【0006】又、流路内蔵型台座を燃料電池発電システ
ムに用いる場合、プレート自体が金属であるため、腐
食、電食の影響を受けやすく、その対策のために、特殊
な樹脂をコーティングする等様々な対策が必要となる。
【0007】本発明は上記課題に鑑みなされたもので、
軽量化、低コスト化が図れ、腐食、電食に強い流路内蔵
型台座及びそれを用いた燃料電池発電システムを提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明に係る流路内蔵型台座は、少なくとも2枚のプレート
を接合することにより、少なくとも1枚のプレートの表
面に取り付けられる機器とつながる流路が内部に形成さ
れ、それらの前記プレートを樹脂製としたことを特徴と
する。
【0009】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記プレートが補強機能を有することを特徴
とする。補強機能としては、例えば、ガラス繊維を用い
たり、ハニカム構造にしたりすることでプレート自体に
補強機能を持たせることや、金属製の補強部材等をプレ
ート外部又はプレート内部に設けることで補強機能を持
たせることなどがある。
【0010】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記プレートが射出成形されたことを特徴と
する。
【0011】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記プレートがプレス成形されたことを特徴
とする。
【0012】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記プレートが、前記補強機能を有する補強
部材と一体化して成形されたことを特徴とする。つま
り、補強機能を有する補強部材、例えば、金属板等が、
樹脂とともに射出成形、プレス成形により一体化され
て、流路内蔵型台座となるプレートが形成される。
【0013】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記プレートが、前記流路を流れる流体の流
体用部品と一体化して成形されたことを特徴とする。流
体用部材としては、例えば、継手や容器などがある。
【0014】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記プレートを多重としたことを特徴とす
る。つまり、複数のプレートを積層して接合したり、射
出成形等により多層の構造を有するプレートとしたりす
ることで、プレートを多重とする。
【0015】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記プレートに複数の異なる樹脂を用いたこ
とを特徴とする。
【0016】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記プレートが断熱機能を有することを特徴
とする。
【0017】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記流路に流す流体を120℃以下、好まし
くは100℃以下とすることを特徴とする。
【0018】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記樹脂の熱変形温度を100℃以上、好ま
しくは140℃以上とすることを特徴とする。
【0019】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記樹脂の耐酸性を水素イオン濃度(PH)
>3とすることを特徴とする。
【0020】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記樹脂の温度に対する線熱膨張係数を10
×10-5/℃以下、好ましくは5×10-5/℃以下とす
ることを特徴とする。
【0021】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記樹脂の水素透過率を4×10-4cm3
(sec・cm2)以下とすることを特徴とする。
【0022】上記課題を解決する本発明に係る流路内蔵
型台座は、前記樹脂の絶縁耐圧を15kV/mm以上と
することを特徴とする。
【0023】上記課題を解決する本発明に係る燃料電池
発電システムは、発電に用いる流体の流路及び機器の台
座として、上述のいずれか、又は2種以上を組み合わせ
た流路内蔵型台座を用いたことを特徴とする。前記機器
としては、例えば、燃料電池本体、加湿器、水タンク、
熱交換器等があげられる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、一般的な固体高分子型燃
料電池発電システムの一例を示す概略系統図である。
【0025】固体高分子型燃料電池(以後、PEFC
(Polymer Electrolyte Fuel Cell)と呼ぶ。)は、電
解質に固体高分子のイオン交換膜を使用するものであ
り、流体となる水素(又は水素含有ガス)及び酸素(又
は酸素含有ガス)を、それぞれ燃料極(アノード)、空
気極(カソード)に供給して、固体高分子のイオン交換
膜中を水素イオンが移動することで電気化学(電池)反
応を起して発電をするものである。通常は、PEFCに
水素及び酸素を供給するため、様々な工夫を行ってい
る。又、他の流体として冷却水等もPEFCに供給して
おり、それらの概略を、図1を用いて説明する。
【0026】図1に示すように、PEFC型燃料電池発
電システムは、PEFC12用の水素の供給源として、
気体燃料である天然ガス1等を用いる。天然ガス1中に
付臭材として添加された硫黄分を除去するために、天然
ガス1は脱硫装置3に導入され、硫黄分が除去される。
なお、硫黄分が少ない場合、脱硫装置3が省略されるこ
ともある。
【0027】脱硫された天然ガス1は、気水分離器1
8、19で分離された水を、燃料処理装置6内のバーナ
7の排熱等を利用した気化器8で気化した水蒸気ととも
に、燃料処理装置6のリフォーマ9へ供給される。な
お、燃料処理装置6は、バーナ7、気化器8、リフォー
マ9、シフト反応器10、COコンバータ11により構
成される。
【0028】燃料処理装置6内のリフォーマ9におい
て、燃料ガス中の水蒸気を用いて、燃料ガス1の水蒸気
改質が行われ、水素リッチな改質ガスが生成される。バ
ーナ7には、天然ガス1とブロワ16により供給された
エア2とが、合流器5で混合されて供給され、それらを
燃焼させたバーナ7によりリフォーマ9内部の反応管が
加熱され、改質が行われる。燃焼させた天然ガス1等
は、排気25として排気される。
【0029】リフォーマ9から出た改質ガスは、シフト
反応器(LTS)10において、水蒸気と反応させて、
一酸化炭素の濃度を低下され、更に、COコンバータ
(PROX)11において、ブロワ4により供給された
エア2中の酸素と反応させて、改質ガス中の一酸化炭素
が二酸化炭素に変えられ、除去されて、最終的にはpp
mオーダーの濃度まで下げられる。これはPEFC12
の一酸化炭素による被毒を避けるために行われる。
【0030】COコンバータ11を出た改質ガスは、熱
交換器で適切な温度に調整された後、PEFC12のア
ノード13へ供給される。この改質ガス中の水素が、電
池反応に使われることとなる。この時、PEFC12へ
供給される改質ガスの温度は、通常100℃以下になっ
ている。
【0031】ブロワ16により、酸化剤としてPEFC
12のカソード14に供給されるエア2は、加湿器17
によりエア2中の湿度を適切な状態に調整して、PEF
C12のカソード14に導入される。このエア2中の酸
素を電池反応として使用している。なお、図示していな
いが、熱交換器等にてエア2を所定の温度に昇温してP
EFC12に供給している。又、改質ガス中の水蒸気及
びエア2中の水蒸気はPEFC12内部のイオン交換膜
の乾燥を防ぐために用いられる。
【0032】PEFC12からの排ガスは、気水分離器
18、19で生成水が分離され、凝縮水分はタンク20
に貯水される。タンク20は、前述した燃料処理装置6
の気化器8において使用され、天然ガス1の改質のため
の水蒸気となる。気水分離器18で分離された気体には
未反応水素が含まれているため、合流器5において、天
然ガス1とエア2と混合させ、燃料処理装置6のバーナ
7の燃焼用に用いる。又、気水分離器19で分離された
気体には水蒸気が含まれているため、加湿器17におい
て、エア2の加湿用に用い、残りを排気25として排気
する。
【0033】PEFC12における電池反応は発熱反応
であるため、PEFC12内の冷却部15は、冷却水を
冷媒として冷媒ポンプ22により循環されて冷却されて
おり、その冷却水は、適切な温度になるように、熱交換
器23により、水21を用いて冷却されている。熱交換
23により加熱された水21は、貯湯槽24に温水とし
て貯えられる。貯湯槽24に貯えられた温水は、例え
ば、給湯として用いることもできる。
【0034】PEFC12において発電された電気は、
DC出力26として出力される。このDC出力26の電
気を他の機器で使用するには、電圧を上げAC出力29
とする必要があるため、DC/DC変換器27にて電圧
を昇圧し、その後DC/AC変換器28にてAC出力2
9へ変換される。このAC出力29は外部に出力される
だけではなく、その一部は、発電システム内のブロワ
4、16、ポンプ22等の周辺機器30でも使用され
る。
【0035】上記燃料電池発電システムの機器、配管等
を、小型化のため高密度に配置する手段として、流路内
蔵型台座が適用される。具体的な例として、図1に示し
た燃料電池発電システムにおいて、斜線で囲まれた領域
の配管等が、1つの流路内蔵型台座とされたものを、図
2以降の図面を用いて説明する。
【0036】図2及び図3は、本発明に係る実施形態の
一例を示す流路内蔵型台座を用いた発電システムの図で
ある。
【0037】図2は、PEFC周辺の配管を流路として
内蔵した流路内蔵型台座を示す側面図である。又、図3
は図2のA−A’矢視図であり、PEFCとの配置関係
がわかるように、機器等を一点鎖線で図示した。
【0038】図2、図3に示す流路内蔵型台座31は、
2枚のプレート(台座プレート31a及び蓋側プレート
31b)を接合することにより、台座プレート31a、
蓋側プレート31bの表面に取り付けられる機器(PE
FC12、加湿器17、気水分離器18、19等)とつ
ながる流路が内部に形成されたものである。流路内蔵型
台座31の内部には、流路として溝32及び連通孔33
が形成され、これらの溝32、連通孔33がプレート表
面に取り付けられた機器につながる。
【0039】流路内蔵型台座31の表面上には、流体の
使用機器となるPEFC12や、流体の制御機器となる
加湿器17、気水分離器18、19等が配設されてお
り、各々の連通孔33を通して、溝32、他の機器等に
連通されている。
【0040】PEFC12は電極となる複数のセルを積
層したものであり、固定枠12cにより挟まれるように
構成され、ボルト12a、ナット12bにより固定され
ている。固定枠12cの内部には、PEFC12内部に
水素(改質ガス)及び酸素(空気)を供給するための流
路が設けられており、固定枠12c下部の流路内蔵型台
座31との接触面において、連通孔33と連通して、水
素及び酸素を供給している。又、PEFC12内部に
は、電池反応による発熱を冷却する冷却部が設けてあ
り、冷却水用の配管39は、流路内蔵型台座31の連通
孔34を貫通して、固定枠12cの内部に設けられ、P
EFC12内部に冷却水を供給するための流路に接続さ
れる。
【0041】加湿器17及び気水分離器18、19も上
記PEFC12と同様に、溝22及び連通孔33を通し
て、他の機器や外部への接続孔35aと連通している。
例えば、接続孔35aにより供給されたエアは、流路内
蔵型台座31内部の溝32及び連通孔33を経由して、
加湿器17に供給され、供給されたエアを加湿した後、
再び他の連通孔33及び溝32を経由して、PEFC1
2側へ供給される。又、電池反応にて生成された水は、
PEFC12の固定枠12cの下面側の連通孔33及び
溝32を経由して気水分離器18、19に導かれ、ここ
で液体と気体を分離される。分離された液体(水)は、
気水分離器18、19の下面側からタンク等へ導かれ、
他方分離された気体は、水蒸気を含んでいるため、配管
39により、加湿器17に導かれ、エアの加湿時に用い
られる。加湿器17にて使用されなかった気体は、配管
39を用いて他の流路内蔵型台座31に導かれ、この流
体内蔵型台座31を経由して排気される。図2、図3に
示すように、流路内蔵型台座31は、その平面を水平方
向に配置してもよいし、鉛直方向に配置してもよく、目
的に応じて適宜な方向に配置できる。
【0042】本発明では、上記流路内蔵型台座31を形
成するプレートが樹脂により形成されていることが特徴
である。上記流体の流路となる溝等を有するプレート
は、射出成形により成形することで、複雑な流路を有す
るものでも簡単に作製することができ、金属等によるプ
レートに比較してはるかに成形が容易である。
【0043】又、上記プレートは、射出成形のみなら
ず、プレス加工や切削加工等の機械加工にて成形しても
よい。プレス加工を用いて、樹脂で上記プレートを成形
する場合も、複雑な流路を有するものでも簡単に作製す
ることができ、金属等によるプレートに比較してはるか
に成形が容易である。
【0044】本発明では、流体の温度が特に高温でない
部分の配管を、流路として内蔵する台座とした。PEF
C型燃料電池発電システムにおいては、水素リッチな改
質ガスを生成する燃料処理装置以降の配管部分の流体の
温度は、最大でも90℃程度であり、それらの流体を流
す流路を内蔵する台座は、適切な性質を有するものであ
れば、プレートの材質を樹脂とする利点の方が大きい。
例えば、流体による腐食の問題、特に燃料電池発電シス
テム固有の電食の問題は、金属製のプレートにおいては
避けられないものである。そのため、金属製のプレート
の流路に樹脂等を被覆する等の工夫をしており、複雑な
手順をへて流路内蔵型台座を作製している。しかしなが
ら、プレート自体を樹脂とすることで、上記問題に対す
る耐性が大きく向上し、当然、金属に比較するとはるか
に軽量化することができ、又、加工性が容易であること
から、射出成形等により複雑な流路を内蔵する場合でも
より容易に作製することができる。又、樹脂素材が比較
的安価であり、作製工程も簡素化できることから、より
コストダウンすることができる。
【0045】PEFC型燃料電池発電システムに樹脂製
の流路内蔵型台座を用いる場合、燃料処理装置6以降の
流体が好適であり、この流体の温度は高温でないため、
樹脂製の流路内蔵型台座の流路に流す流体の温度として
は、120℃以下、好ましくは100℃以下であること
が条件となる。
【0046】同様に燃料処理装置6以降の流体を樹脂製
の流路内蔵型台座の流路に流すのであれば、流体の温度
が高温ではないため、流体内蔵型台座に好適な樹脂とし
ては、熱変形温度が100℃以上、好ましくは140℃
以上であることが条件となる。
【0047】又、改質ガス中に含まれるCO2濃度を考
慮した場合、凝縮液は酸性(PH=4〜5)となること
から、流体内蔵型台座に好適な樹脂の耐酸性としては、
水素イオン濃度(PH)>3であることが条件となる。
【0048】又、流路を流れる流体からの温度の影響、
流体内蔵型台座上に配設された機器からの温度の影響に
よる流体内蔵型台座及び機器の熱膨張や応力を考慮した
場合、流体内蔵型台座とその台座上に配設される機器の
伸縮率が同等であること、又は温度に対して伸縮率が小
さいことが望ましい。燃料電池発電システムでは、主に
燃料電池本体の伸縮率が、その指標になり、流体内蔵型
台座に好適な樹脂としては、線膨張係数が10×10-5
/℃以下、好ましくは5×10-5/℃以下であることが
条件となる。
【0049】又、改質ガス中の水素に対して、水素の透
過率が低い樹脂が好ましく、流体内蔵型台座に好適な樹
脂としては、水素透過率が4×10-4cm3/(sec
・cm2)以下であることが条件となる。
【0050】更に、耐電食性のため、絶縁性の高い樹脂
が好ましく、流体内蔵型台座に好適な樹脂としては、絶
縁耐圧が15kV/mm以上であることが条件となる。
【0051】具体的な樹脂としては、ガラス強化ナイロ
ン(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロ
ン12等のガラス繊維添加強化樹脂)、ポリアセター
ル、ガラス強化PET、ガラス強化PBT、ガラス強化
PEN、ポリカーボネート、フッ素樹脂等が考えられ
る。
【0052】金属製の流体内蔵型台座に比較して、樹脂
製の流体内蔵型台座は強度が不足するおそれがある。し
かしながら、強度の問題も、プレートが補強機能を有す
ることで簡単に解消する。例えば、ガラス繊維を含む樹
脂を用いて、樹脂自体の強度を高いものにしたり、ハニ
カム構造にして、構造的に強度を高くしたりして、樹脂
自体に強度を持たせることで、プレートに補強機能を持
たせてもよい。又、プレート内部に金属等の補強部材を
設けたり、プレート外部に補強部材を設けたりして、プ
レートに補強部材を設けることで、プレートに補強機能
を持たせてもよい。例えば、重量の大きい機器を流体内
蔵型台座に取付ける場合、別途金属性の架台などの補強
部材で補強する。
【0053】特に、本発明に係る流路内蔵型台座は樹脂
で形成されているため、樹脂特有の成形の容易さから、
補強機能を有する補強部材を樹脂内部に埋め込み、射出
成形やプレス成形により、流路となる溝等とともに一体
成形のプレートとする加工も容易である。
【0054】図4は、本発明に係る実施形態の一例を示
す流路内蔵型台座を構成するプレートの平面図であり、
(a)は本体側台座プレートの接合面の平面図、(b)
は蓋側プレートの接合面の平面図である。これは図2及
び図3で示した流体内蔵型台座を構成するプレートを説
明するために示したものであり、各々のプレート表面に
配設した機器等との配置関係を示すため、機器等を点線
で示した。
【0055】台座プレート31aの接合面側には、その
外面側に配設された機器等の位置に合わせて複数の溝3
2が形成されており、溝32及び機器等に連通する連通
孔33が形成されている。機器等と連通する溝32及び
連通孔33部分の構造については、後述する図6にて詳
しく説明する。台座プレート31aの表面側には、気水
分離器18、19等を固定するためのネジ孔36が設け
られている。台座プレート31aの側面側には、外部か
らの配管を接続するための接続孔35aが設けられてお
り、溝32に連通し、配管との接続部分において、シー
ル性を損なわないような形状となっている。この接続孔
35aについては、後述する図8にて詳しく説明する。
【0056】蓋側プレート31bの接合面側にも、その
外面側に配設された機器等の位置に合わせて、溝32及
び機器等に連通する連通孔33が形成されている。又、
蓋側プレート31bの表面側には、PEFC12等を固
定するためのネジ孔36が設けられている。図1(b)
に示す蓋側プレート31bの接合面側には、溝32は形
成されていないが、蓋側プレート31b側にも溝32を
形成して、流路内蔵型台座としてもよい。又、台座プレ
ート31a及び蓋側プレート31b共に同じ位置に連通
孔34を形成し、流体内蔵型台座上に配設した機器等か
らの配管39が、流体内蔵型台座を貫通して外部の機器
等と接続するようにしてもよい。この流体内蔵型台座を
貫通する連通孔34部分の構造については、後述する図
7にて詳しく説明する。
【0057】図4に示す台座プレート31a、蓋側プレ
ート31bは、互いの接合面を接着剤等により接合し
て、一体化された流路内蔵の台座とした。接合方法とし
ては、接着剤に限るものではなく、ボルトによる接合や
FSW法(摩擦撹拌接合)等の溶着等、適宜なものを用
いてもよい。
【0058】又、2枚のプレートを接合して流路内蔵型
台座を形成するだけではなく、複数枚のプレートを多層
に接合したり、射出成形等によりプレートを多層に成形
したりして、プレート自体を多重として、複数の流路を
内蔵する流路内蔵型台座としてもよい。プレートを多重
とした場合、プレート自体の樹脂材料と、流体と接する
溝32、連通孔33の部分の樹脂材料を異なるものにし
てもよいし、多重に形成された流路32の周囲の空間に
断熱材等を設け、断熱機能を有するようにしてもよい。
なお、流体の流れる流路となる溝32、連通孔33は、
図5において説明する適宜なシール方法等により、流体
が漏洩しないように、シールされている。
【0059】図5は、本発明に係る実施形態の一例を示
す流路内蔵型台座を構成するプレートの接合状態を示す
断面図である。
【0060】流路内蔵型台座31は、溝32及び連通孔
33等を有するプレート31a、31bが接合されて構
成されており、流体等が流れる溝32は、流体が漏洩し
ないように、その接合面がシールされている。図5に示
すように、溝32を有する断面部分においては、プレー
ト31a、31bをシール部37で接合している。上面
から見た場合、溝32の周囲を囲むようにシール部37
が設けられている。
【0061】シール部37のシール方法としては、流体
に対して耐腐食性を有する接着剤等を用いてもよいが、
シール部分に溝を形成し、その溝にシール性及び接着性
を有する樹脂を流し込み、硬化させてもよい。流体内蔵
型台座も樹脂であるために、シール部に樹脂を用いる場
合、シール性及び接着性の相性が良い。又、FSW法な
どにより、プレート同士を溶融させてシールしてもよ
い。
【0062】図6は、本発明に係る実施形態の一例を示
す流路内蔵型台座を構成するプレートの連通孔と機器と
の接続構造を示す断面図である。
【0063】図6は、図2における、B部分、B’部分
及びC部分の流体内蔵型台座の表面上に配設された機器
等と流体内蔵型台座内部の溝32及び連通孔33との接
続構造を示すものであり、図3で示すE−E’部分の矢
視断面図となる。
【0064】流路内蔵型台座31の表面上に配設された
機器等と、溝32及び連通孔33等との接合部の構造
は、機器とプレートとの流路部分において、流体が漏洩
しないように、ガスケットやOリング等を挟み込むこと
でシールしている。具体的には、図6に示すように、蓋
側プレート31bのPEFC12との接合部分にOリン
グ溝38aを形成し、Oリング溝38a内にOリング3
8b設けることで、流路内蔵型台座31、PEFC12
の流路の接合部分における漏洩を防止し、溝32、連通
孔33から連通する流路を、固定枠12c内部の流路に
接続している。
【0065】図7は、本発明に係る実施形態の一例を示
す流路内蔵型台座を構成するプレートの連通孔と機器と
の状態を示す断面図である。
【0066】図7は、図2におけるB部分、B’部分の
流体内蔵型台座表面上に配設された機器等と流体内蔵型
台座内部との接続構造を示すものであり、図3で示すF
−F’部分の矢視断面図となる。
【0067】流路内蔵型台座31の表面上に配設された
機器等、例えばPEFC12と外部機器とを、流体内蔵
型台座内部の溝等を経由することなく、直接流体の供
給、排出を行いたい場合、台座プレート31aと蓋側プ
レート31bの同じ位置に連通孔34を設け、機器等か
らの配管39が両プレート31a、31bを貫通して、
外部機器と接続するようにしてもよい。例えば、流体内
蔵型台座内部の溝32に流す流体と、流体内蔵型台座上
に配設した機器等に温度の異なる流体を流す必要が有
り、互いの流体の温度が機器等の制御上、影響を与える
可能性がある場合、上記構造にすることで、互いの温度
の影響を受けにくくすることができる。更に、断熱材等
を設けることでより効果的に温度の影響を排除すること
ができる。例えば、図7においては、配管39と連通孔
34の間に断熱材等を挿入することで、より効果的に断
熱性を得ることができる。
【0068】図8は、本発明に係る実施形態の一例を示
す流路内蔵型台座を構成するプレートの管接続孔を示す
断面図であり、(a)はねじ込み式の接続孔の断面図、
(b)はソケット式の接続孔の断面図である。これら
は、図2における、D−D’部分の矢視断面図に該当す
る。
【0069】流路内蔵型台座31の内部には、溝32及
び連通孔33等が形成され、それらの流路を通して流体
が、流路内蔵型台座31上に配設された機器等に供給さ
れ、又排出される。そのため、流路内蔵型台座31に
は、流体を溝32及び連通孔33等に供給するための接
続孔35aが設けられており、ここに外部機器からの配
管等が接続される。この接続部分も流体が漏洩しない構
造である。
【0070】図8(a)は、配管の接続方法の一例を示
すもので、台座プレート31aの側面に、テーパ状のネ
ジ孔を有する接続孔35aが溝32へ貫通するように形
成されている。この接続孔35aの場合、外部配管の接
続孔35a側の接続部分にテーパ状のネジ山が形成され
ており、シールテープや液状のシール材を、その先端部
のネジ山に用いることで、シール材を介して外部配管が
接続孔35aと接続されることとなり、接続孔35aの
シール性が保たれ、流体の漏洩を防止できる。
【0071】図8(b)は、配管の接続方法の他の一例
を示すもので、台座プレート31aの側面に、側面側の
径が大きく、その内側の溝32側に、より小さい径を有
する接続孔35bが溝32へ貫通するように形成されて
いる。この接続孔35bの場合、外部配管の接続孔35
b側の接続部分を、接続孔35bと同等の形状に成形
し、この部分を台座プレート31a側とシール性を有す
る接着剤等で接合することで、シール材を介して配管が
接続孔35bと接続されることとなり、接続孔35bの
シール性が保たれ、流体の漏洩を防止できる。又、シー
ル材をOリングとし、Oリングを介して配管を台座プレ
ート31a側に接続してもよい。
【0072】流路内蔵型台座31への流体の接続部分
は、上述したように接続孔を設け、その接続孔に配管を
接続してもよいが、成形が容易な樹脂の特性を生かし
て、流体内蔵型台座から流体用部材となる継手を突設す
るように、一体成形で設けてもよい。この場合、突設し
た継手に機器等を直接接続してもよいし、又、管継手を
介して、他の配管等を延設してもよい。又、図2、図3
に示す気水分離器18、19のような容器状の流体用部
材を、流体内蔵型台座と一体で成形して設けてもよい。
【0073】本実施例の流路内蔵型台座は、燃料電池発
電システムに好適なものであるが、燃料電池発電システ
ムのみに限ることはなく、流体を用いる各種の装置の流
路内蔵型台座としても適用可能である。
【0074】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、少なくと
も2枚のプレートを接合することにより、少なくとも1
枚のプレートの表面に取り付けられる機器とつながる流
路が内部に形成され、それらのプレートを樹脂製とした
ので、樹脂の特性である軽量さ、成形の容易さにより、
軽量化、小型化ができ、更に、作製工程の簡素化により
コストダウンをすることができる。
【0075】請求項2に係る発明によれば、前記プレー
トが補強機能を有するので、樹脂製の流路内蔵型台座上
に、重量のある機器等を支持することができる。
【0076】請求項3に係る発明によれば、前記プレー
トが射出成形されたので、複雑な流路を成形することが
でき、それらの流路を内蔵して一体化する流路内蔵型台
座とすることができる。又、射出成形は大量生産向きの
成型方法であり、プレートの作製工程の簡素化により、
コストダウンに寄与する。
【0077】請求項4に係る発明によれば、前記プレー
トがプレス成形されたので、複雑な流路を成形すること
ができ、それらの流路を内蔵して一体化する流路内蔵型
台座とすることができる。又、プレス成形も大量生産向
きの成型方法であり、プレートの作製工程の簡素化によ
り、コストダウンに寄与する。
【0078】請求項5に係る発明によれば、前記プレー
トが、前記補強機能を有する補強部材と一体化して成形
されたので、流路内蔵型台座上に、重量のある機器等を
支持することができる。又、補強部材をプレートと一体
化して成形することにより、流路内蔵型台座を複雑にす
ることなく、コンパクトな構成とすることができ、メン
テナンス性を低下させることがない。
【0079】請求項6に係る発明によれば、前記プレー
トが、前記流路を流れる流体の流体用部品と一体化して
成形されたので、複雑に構成される継手や容器等の流体
用部品を流路内蔵型台座に一体化して成形することで、
互いの接続部分を少なくして、漏洩の起こる可能性を低
減できる。又、メンテナンス性も向上する。
【0080】請求項7に係る発明によれば、前記プレー
トを多重としたので、複数の流路を多層に成形すること
ができ、各々の流路に断熱機能等の様々な機能をもたせ
ることができる。
【0081】請求項8に係る発明によれば、前記プレー
トに複数の異なる樹脂を用いたので、各々の流路に応じ
て、異なる性質の樹脂を用いて、耐食性を向上させた
り、断熱性を向上させたり、異なる機能を付加すること
ができる。
【0082】請求項9に係る発明によれば、前記プレー
トが断熱機能を有するので、外部からの温度の影響を低
減することができ、流路を流れる流体の温度管理を正確
に行うことができる。
【0083】請求項10に係る発明によれば、前記流路
に流す流体を120℃以下、好ましくは100℃以下と
するので、流体の温度を制限することで、流路内蔵型台
座に特殊な高耐熱性の樹脂を用いなくても、流体に対す
る耐熱性を確保することができる。特に、固体高分子型
燃料電池(PEFC)に改質ガス等の流体を供給する流
路内蔵型台座として用いる場合、改質器(燃料処理装
置)以降の流体の温度は100℃以下であるため、樹脂
製の流路内蔵型台座が十分な耐熱性を確保することがで
きる。
【0084】請求項11に係る発明によれば、前記樹脂
の熱変形温度を100℃以上、好ましくは140℃以上
とするので、固体高分子型燃料電池(PEFC)に改質
ガス等の流体を供給する流路内蔵型台座として用いる場
合、改質器(燃料処理装置)以降の流体の温度が100
℃以下であるため、上記熱変形温度を有する樹脂を用い
た流路内蔵型台座が、流体に対して十分な耐熱性を持つ
ことができる。
【0085】請求項12に係る発明によれば、前記樹脂
の耐酸性を水素イオン濃度(PH)>3とするので、樹
脂製の流路内蔵型台座が酸腐食耐性を有し、長期的に安
定して使用することができる。特に、固体高分子型燃料
電池(PEFC)に改質ガス等の流体を供給する流路内
蔵型台座として用いる場合、改質ガス中に含まれるCO
2濃度よる凝縮液の酸性度は最大でもPH=4であるの
で、十分な酸腐食耐性を有することができる。
【0086】請求項13に係る発明によれば、前記樹脂
の温度に対する線熱膨張係数を10×10-5/℃以下、
好ましくは5×10-5/℃以下とするので、流路内蔵型
台座を構成する樹脂の温度変化による伸縮を抑えて、熱
膨張や応力等の影響を低減することができる。特に、固
体高分子型燃料電池(PEFC)を支持する流路内蔵型
台座として用いる場合、温度変化による伸縮を抑えるこ
とで、流路内蔵型台座と機器等との流路のシール部分か
らの流体の漏洩を防止することができる。
【0087】請求項14に係る発明によれば、前記樹脂
の水素透過率を4×10-4cm3/(sec・cm2)以
下とするので、固体高分子型燃料電池(PEFC)に改
質ガス等の流体を供給する流路内蔵型台座として用いる
場合、生成された改質ガス中の水素を無駄にすることが
なく、引火性のある水素を安全に機器へ供給することが
できる。
【0088】請求項15に係る発明によれば、前記樹脂
の絶縁耐圧を15kV/mm以上とするので、流路を流
れる流体に電流が流れるような場合でも、樹脂性の流路
内蔵型台座が電食されることがなく、長期的に安定して
使用することができる。特に、固体高分子型燃料電池
(PEFC)に改質ガス等の流体を供給する流路内蔵型
台座として用いる場合、電池反応により燃料電池で生成
された水から電流が漏洩し、その電流が引き起こす電食
の対策が不可避であり、絶縁耐圧の高い樹脂を流路内蔵
型台座として用いることで、電食を避けることができ
る。
【0089】請求項16に係る発明によれば、複数の流
体が機器へ供給され、前記流体の水素及び酸素の電気化
学反応により発電を行う燃料電池発電システムにおい
て、前記流体の流路及び前記機器の台座として、上述の
いずれか、又は2種以上を組み合わせた流路内蔵型台座
を用いたので、樹脂の特性を生かした燃料電池発電シス
テムとすることができ、耐熱性、耐電食性、耐腐食性の
高いものにすることができる。又、軽量化、小型化がで
き、コストダウンをすることができる。更に、複雑な流
路を内蔵して一体化するため、メンテナンスが容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な固体高分子型燃料電池発電システムの
一例を示す概略系統図である。
【図2】本発明に係る実施形態の一例を示す流路内蔵型
台座を用いた発電システムの側面図である。
【図3】図2のA−A’矢視図である。
【図4】本発明に係る実施形態の一例を示す流路内蔵型
台座を構成するプレートの平面図であり、(a)は本体
側台座プレートの接合面の平面図、(b)は蓋側プレー
トの接合面の平面図である。
【図5】本発明に係る実施形態の一例を示す流路内蔵型
台座を構成するプレートの接合状態を示す断面図であ
る。
【図6】本発明に係る実施形態の一例を示す流路内蔵型
台座を構成するプレートの連通孔と機器との接続構造を
示す断面図である。
【図7】本発明に係る実施形態の一例を示す流路内蔵型
台座を構成するプレートの連通孔と機器との状態を示す
断面図である。
【図8】本発明に係る実施形態の一例を示す流路内蔵型
台座を構成するプレートの管接続孔を示す断面図であ
り、(a)はねじ込み式の接続孔の断面図、(b)はソ
ケット式の接続孔の断面図である。
【符号の説明】
12 PEFC 12c 固定枠 17 加湿器 18 気水分離器 19 気水分離器 31a 台座プレート 31b 蓋側プレート 32 溝 33 連通孔 34 連通孔 35a 接続孔 36 ネジ孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤川 圭司 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 近藤 正實 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 日高 晴太郎 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社三原機械・交通システム工場内 Fターム(参考) 5H026 AA06 EE18 HH00 HH05 HH06 HH08

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2枚のプレートを接合する
    ことにより、少なくとも1枚のプレートの表面に取り付
    けられる機器とつながる流路が内部に形成される流路内
    蔵型台座において、 前記プレートを樹脂製としたことを特徴とする流路内蔵
    型台座。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の流路内蔵型台座におい
    て、前記プレートが補強機能を有することを特徴とする
    流路内蔵型台座。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の流路内蔵
    型台座において、 前記プレートが射出成形されたことを特徴とする流路内
    蔵型台座。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の流路内蔵
    型台座において、 前記プレートがプレス成形されたことを特徴とする流路
    内蔵型台座。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4記載の流路内蔵
    型台座において、 前記プレートが、前記補強機能を有する補強部材と一体
    化して成形されたことを特徴とする流路内蔵型台座。
  6. 【請求項6】 請求項3又は請求項4記載の流路内蔵
    型台座において、 前記プレートが、前記流路を流れる流体の流体用部品と
    一体化して成形されたことを特徴とする流路内蔵型台
    座。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記
    載の流路内蔵型台座において、 前記プレートを多重としたことを特徴とする流路内蔵型
    台座。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記
    載の流路内蔵型台座において、 前記プレートに複数の異なる樹脂を用いたことを特徴と
    する流路内蔵型台座。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれかに記
    載の流路内蔵型台座において、 前記プレートが断熱機能を有することを特徴とする流路
    内蔵型台座。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれかに
    記載の流路内蔵型台座において、 前記流路に流す流体を120℃以下、好ましくは100
    ℃以下とすることを特徴とする流路内蔵型台座。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれか
    に記載の流路内蔵型台座において、 前記樹脂の熱変形温度を100℃以上、好ましくは14
    0℃以上とすることを特徴とする流路内蔵型台座。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項11のいずれか
    に記載の流路内蔵型台座において、 前記樹脂の耐酸性を水素イオン濃度(PH)>3とする
    ことを特徴とする流路内蔵型台座。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12のいずれか
    に記載の流路内蔵型台座において、 前記樹脂の温度に対する線熱膨張係数を10×10-5
    ℃以下、好ましくは5×10-5/℃以下とすることを特
    徴とする流路内蔵型台座。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項13のいずれか
    に記載の流路内蔵型台座において、 前記樹脂の水素透過率を4×10-4cm3/(sec・
    cm2)以下とすることを特徴とする流路内蔵型台座。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項14のいずれか
    に記載の流路内蔵型台座において、 前記樹脂の絶縁耐圧を15kV/mm以上とすることを
    特徴とする流路内蔵型台座。
  16. 【請求項16】 複数の流体が機器へ供給され、前記
    流体の水素及び酸素の電気化学反応により発電を行う燃
    料電池発電システムにおいて、 前記流体の流路及び前記機器の台座として、請求項1乃
    至請求項15のいずれか、又は2種以上を組み合わせた
    流路内蔵型台座を用いたことを特徴とする燃料電池発電
    システム。
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