JP2003346130A - 3次元情報処理装置および3次元情報処理方法 - Google Patents

3次元情報処理装置および3次元情報処理方法

Info

Publication number
JP2003346130A
JP2003346130A JP2002148144A JP2002148144A JP2003346130A JP 2003346130 A JP2003346130 A JP 2003346130A JP 2002148144 A JP2002148144 A JP 2002148144A JP 2002148144 A JP2002148144 A JP 2002148144A JP 2003346130 A JP2003346130 A JP 2003346130A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
point
search
disparity
similarity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002148144A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Kawamura
英二 川村
Hironobu Onishi
啓修 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAIBUAASU KK
Mitsubishi Precision Co Ltd
Original Assignee
SAIBUAASU KK
Mitsubishi Precision Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAIBUAASU KK, Mitsubishi Precision Co Ltd filed Critical SAIBUAASU KK
Priority to JP2002148144A priority Critical patent/JP2003346130A/ja
Publication of JP2003346130A publication Critical patent/JP2003346130A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】遠方の対象物体であっても計測し易くなる3次
元情報処理装置を実現する。 【解決手段】単一チップ上に形成された撮像素子の撮像
面に撮像した複数の視点の画像情報を用いて三角測量の
原理で撮像物体の3次元情報を取得する3次元情報処理
装置である。基準画像以外の他の画像中の予め決められ
たエピポーラ線上で、複数の予め決められた探索位置に
おける画像領域の画像特徴の類似度に加えて、エピポー
ラ線上の探索範囲を最大視差探索点から視差零点へ向か
う方向の、視差零点を越えた画像領域の画像特徴の類似
度を調べる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元情報処理装
置および3次元情報処理方法に関し、特に、単一チップ
に構成される撮像素子の撮像面に撮像した複数の視点の
画像の情報を用いて三角測量の原理で撮像物体の3次元
情報を取得する3次元情報処理装置および3次元情報処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一つの撮像素子上に複数の像が撮像され
る画像センサが考案されている。そのセンサは、ステレ
オ視の原理を用いて、視点の異なる複数の画像を同時に
取得して、対象物体までの距離等を計測するためのもの
である。
【0003】ステレオ視の原理は、人間が左右両眼の間
に生じる視差によって立体感を得ていることに基づいて
いる。ステレオ視(ステレオビジョン、ステレオ立体視
などと呼ばれることもある)は、視覚の処理を2台のカ
メラで行う手法である。
【0004】図10は、2眼ステレオ視による距離計測
の原理を示す図である。計測対象の撮影の際、対応の探
索を簡単にするため、左右の画像センサ(以下、単にカ
メラと記す場合もある)を、水平軸と光軸(Optical ax
es)L、Rが左右でそれぞれ平行となるように設置され
ているものとする。このとき、3次元空間中の対象表面
上の点P(X,Y,Z)は、カメラレンズの焦点(focal poin
t)(OL,OR)から距離F(焦点距離(focal length))の
位置にある2枚の画像平面上の点PL (xl,yl)と点PR
(xr,yr)に投影される。このとき、カメラの焦点距離F
と基線長(ベースライン)B(カメラ間距離)が既知で
あれば、画像平面上の点PL (xl,yl)と、点PR (xr,yr)の
対応関係を求めることにより、対象表面上の点P(X,Y,Z)
の空間座標は、下式(1)に示す三角測量の原理から求
めることができる。
【0005】 X = B (xl + xr) / 2 (xl - xr) Y = B (yl + yr) / 2 (yl - yr) Z = B F / (xl - xr) ・・・式(1) ここでは、簡単のため対象物体までの距離Zについてだ
け考える。カメラは左右に平行に配置されているので、
各点は画像平面上でX軸方向にずれる。対応する点のズ
レ(xl - xr)、すなわち視差をd=(xl - xr)で表す
と、距離Zは、 Z=BF/d ・・・式(2) となる。
【0006】対応点が求まり視差が分かれば、式(2)
から、対応物体までの距離(奥行き)を計算して求める
ことができる。よって、ステレオ視の処理は、如何に正
確にカメラ間の画像の対応点を抽出できるかにある、と
言うことができる。この点に関し、例えば、従来より、
階層的に対応点を絞り込んでいく方法、ダイナミック・
プログラミングにより対応点の抽出を行う方法、面や曲
線等の高次の特徴に注目する方法、照明等のばらつきを
補正する方法等、多様なステレオ視の改善方法が研究さ
れている。
【0007】しかしながら、これらの工夫により処理が
複雑化するが、必ずしも、それに見合う結果が得られて
いるとは限らなかった。最近は、処理の複雑化を避け、
単純に複数台のカメラを使用し、使える情報量を増やす
ことにより、対応点を正確に求める方法が、より実用的
な方法として認識されている。
【0008】この複数台のカメラを使用してステレオ視
を行う方法は、「多眼ステレオ」と呼ばれる。ステレオ
視の処理において、距離を計測する対象物の基準カメラ
の画像における位置と、その点の距離が与えられると、
基準カメラに対する他のカメラの配置及び光学系につい
ての情報があれば、他の画像のどの位置に写るかが決定
する。多眼ステレオの処理では仮定する距離を変えて各
カメラで写る点を調べ、全てのカメラで総合的に最も確
からしい対応点を抽出する。
【0009】図11は多眼ステレオの原理を用いて、類
似度の計算に基づき距離を推定する手順を説明するため
の図である。図11に示すように、複数のカメラが水平
に配置されているものとする。そして、この複数のカメ
ラの前に、対象物体(この図では車両と樹木)があると
する。各カメラには出てくる位置は異なるが、この対象
物体が写っている。例えば、最も左にあるカメラ(#
1)の画像を基準にすると、カメラの位置が右に移動す
るに従って、対象物体が写る位置は画面の左に寄ってく
る。このズレ量は、遠くのものは少なく、近くのものは
大きくずれる。左のカメラの画像を基準として、その中
の画像座標(I,J)に対して、対象物体までの距離Zを仮定
するとカメラの配置関係から、他のカメラで写る物体の
座標(ここでは対応候補点と呼ぶことにする)が事前に
決定できる。同じ対象物体を見ているなら、各カメラの
画像で仮定する物体の座標に同じ物が写るはずである。
【0010】よって、これらの物体の座標の明度(対応
候補点群の明度)の類似度を調べれば、実際に仮定する
距離Zに物体があるかどうかを調べることができる。仮
定する距離Zを逐次変え、対応候補点群の類似度を調
べ、最も類似度が高い仮定距離Zを物体までの距離の推
定値とすることができる。ここでは、水平にカメラを配
置したが、対応候補点の座標が予め計算できれば、垂直
や任意の向きのカメラ配置の場合でも距離推定を行うこ
とができる。ここでは、あるチャンネルの基準画像と他
のどれか1画像の間で決まる視差を基準に、視差dと定
義することとする。
【0011】多眼ステレオでは、複数のカメラの情報を
融合して対応を評価するため、より的確に正しい対応点
を抽出することができる。例えば、カメラが水平に配置
され、水平のエッジの対象物体を見ているとする。この
場合、カメラ間での視差の方向は、エッジの方向と同じ
水平方向なので、どこに移動したか、その位置を正確に
求めることができない。逆に、カメラを垂直に配置した
場合、エッジの方向と垂直に視差を生じるので、どこに
ずれたか容易に検出できる。水平のエッジに対しては、
垂直に配置したカメラを使用すると、対応点の検出が正
確になる。また、垂直のエッジの対しては、水平に配置
したカメラの組合せが良い。
【0012】このことから、複数のカメラを配置してお
くと、いろいろな形状のエッジの場合でも、適切に対処
できる。例えば、中心を基準カメラとし3×3の格子状
に9台、カメラを配置するようなことができる。このよ
うに、多眼ステレオでは、対応の評価に複数のカメラを
使うだけであり、比較的簡単なアルゴリズムで頑健な対
応点の抽出が可能となる。
【0013】しかし、多眼ステレオ処理に、通常の画像
センサを単に複数まとめて使用する場合、(1)レンズ
の取付スペースが必要で装置全体が大きくなる、(2)
取付に手間がかかり、調整が大変である、(3)複数の
撮像素子を使うため装置の価格が高い、等の問題があっ
た。これらを解決するものとして、特許第295845
8号「多眼画像センサ」が提案されている。
【0014】この特許は、一つの部材で構成されるレン
ズ取り付け部品を使用することにより、複数のレンズ又
は複数の複合レンズを、簡単な構造で取り付けるように
したことを一つの特長としている。また、複数の画像を
撮像するために一つの画像撮像素子を共有することも特
長としている。
【0015】図12と図13により、その構造を示す。
図12は、一つの部材で構成されるレンズを固定する部
材2を用いることにより、それに複数の光学レンズ1を
取り付け、複数の画像を撮像するために一つの撮像素子
を共有する構成を示す図である。図13は、図12の構
成をより具体的にした図である。図12では、一つの固
定部材2によって複数の光学レンズ1が固定されて、複
数の画像が、撮像するために共有された一つの画像撮像
素子3上で受光されて、複合画像の画像信号5を出力す
る。
【0016】図13は、ワンチップ化した3眼画像セン
サ15の外観と構造を示す。撮像素子12及び周辺信号
処理回路13が、固定部材4上に設けられ、電極14を
介して信号等の入出力が行われる。集光手段としてレン
ズ固定部材2にピンホールレンズ8が形成された部材7
を使用している。撮像光は、一つの撮像素子12に複数
のカメラ像を形成するが、遮光板11をスペーサ部材6
に取り付けることによって、各カメラの光が他のカメラ
に影響を与えないようにしている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した多眼
画像センサ15では、単一チップに構成される撮像素子
12の撮像面に複数の視点の画像を撮像する場合、画像
間のベースラインBが短くなるので、短距離の範囲しか
計測することができない。また、使用可能な光学レンズ
1の直径は小さいものに限定され、選択可能な焦点距離
Fも比較的短くなるので、短距離の範囲しか計測するこ
とができない。従って、実用上の利用範囲が制限されて
しまうという問題があった。
【0018】例えば、画素数が640×480の撮像素
子を用いた場合を考えると、巾が4.8mmの撮像素子
において、横方向が640画素とすると、撮像素子の一
つのピクセルサイズは、7.5マイクロメートル(μ
m)となる。そして、上記式(2)を用いて、例えば、
焦点距離Fが4mmで、ベースラインBが2.4mmと
して、光学レンズ1から対象物体までの距離zが変化し
た場合に、それに応じてどれぐらい視差dが変化するか
を計算してみる。すると、距離zが20cmのときは、
視差dは48μm(画素数にして6.4画素、以下同様に
画素数を表示する)で、距離zが50cmのときは、視
差dは19.2μm(2.5画素)で、距離zが100
cmのときは、視差dは9.6μm(1.2画素)で、
距離zが200cmのときは、視差dは4.8μm
(0.6画素)で、距離zが500cmのときは、視差
dは1.92μm(0.2画素)で、距離zが1000
cmのときは、視差dは0.96μm(0.1画素)と
なる。
【0019】この場合、撮像素子の画素間の距離は、
7.5μmであるため、対象物体の移動距離zの短い、
すなわち、近距離の移動については、1mから50cm
以上近づくと、対応画素が一つ移動するので検出でき、
さらに、近づいても検出をすることができる。
【0020】ところが、1mから2mへ移動した場合、
対応画素が一つ分移動しないので、対象物体の移動を検
出することができない。1m以上においては、約5m近
く移動しない限り、対象物体の移動は、撮像素子上の対
応画素で一つ分移動しないことになる。従って、応用例
によっては、距離を計測、あるいは検出するには、精度
が不十分な場合がある。
【0021】そこで、この精度の向上を図るための改善
策として、サブピクセル補間法を利用することが出来
る。図14から図17を用いてその方法を説明する。ま
ず図14は2台のカメラを利用したステレオ視におけ
る、類似度の計算の方法を説明するための図である。以
下では左右の画像を画像1、画像2とし、画素の座標を
(I,J)で表現する。
【0022】距離を測定する対象物が、画像1上の座標
(I,J)に存在すると仮定する。図14に示すように、
座標(I,J)を含むウインドウW1を定義する。視差がd
である場合、これに対応する画像2の対応画素の座標は
(I,J-d)となる。同様に(I,J-d)を含むウインドウW2
を定義する。このウインドウW1とW2の各画素の明度情報
を比較することにより、仮定視差がdの場合の座標(I,
J)における類似度を計算することが出来る。
【0023】画像1における座標(I,J)での明度値をF
1 (I,J)とし、同様に画像2の明度値をF2(I,J)とす
る。このとき仮定視差dにおける座標(I,J)での類似
度として、例えば式(3)のDADを使用することが出来
る。
【0024】 DAD (I,J,d)=|F1 (I,J)−F2 (I,J-d)| ・・・式(3) DADをウインドウW1とW2の各画素で行い、和をとったも
のをQSADとすると、QSA Dは次の式(4)で表される。
【0025】
【式4】 ここで、ウインドウW1とW2は同じ形状のウインドウなの
で、Wとして表現し、l,mはウインドウW内のオフセット
座標である。
【0026】QSADは、ウインドウW1とW2の内容が類似し
ていると低い値をとり、異なっていると高い値になるた
め、QSADは類似度の逆数に比例する。従ってステレオ処
理において、距離を測定するということは、QSADが最小
となる、仮定視差dを探索することになる。
【0027】図15は、仮定視差とQSADとの関係をグラ
フにした図である。d-1,d,d+1は仮定視差で、画像1
上の1画素の刻みに対応しているため、値が1づつ増え
ている。h(d-1),h(d) h(d+1)は、それぞれの
仮定視差におけるQSADの計算結果である。
【0028】この3つの仮定視差と、対応するQSADの値
から、多項式の補間曲線を利用して3点補間を行い、Q
SADが最小となる視差値を求めた結果がd*となってい
る。
【0029】d*は次の式で求められる。
【0030】 d*=d+{h(d+1)-h(d-1) }/{2・(2・h(d)-h(d-1)-h(d+1))} ・・・式(5) この式により、1画素の刻みよりも細かい精度で、QSAD
が最小となる視差値を求めることが可能であるが、求め
る視差値がゼロに近い場合、3点補間が適切に機能しな
い場合がある。図16はこのような場合を示している。
図16では、視差値0、1、2に対応するQSAD値h
(0)、h(1)、h(2)が順次増加しており、多項式曲線の
谷底部分が3点の内部に存在していない。このような場
合、補間結果は必ずしも正しいQSAD最小の視差値にはな
らない可能性が高い。
【0031】そこで図17のように、QSADを計算する視
差の刻みをより細かくする方法が考えられる。この方法
では、仮定視差を1/2画素づつ、あるいは1/4画素づつず
らし、QSADを計算することにより、より正確にQSAD最小
の視差値を求めようとしている。しかしこの方法では、
計算処理が増加する一方で、安定してQSAD最小の視差値
を求めることが出来ず、実用的でないという報告がなさ
れている。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題を
解決することを目的とし、遠方の対象物体であっても計
測し易くなる3次元情報処理装置を提供することを目的
とする。
【0033】本発明の3次元情報処理装置は、単一チッ
プ上に形成された撮像素子の撮像面に撮像した複数の視
点の画像情報を用いて三角測量の原理で撮像物体の3次
元情報を取得し、複数の視点のうちの一つにおいて撮像
した画像、あるいは予め設定した視点の画像のいずれか
を基準画像として、その基準画像中の撮像物体が、他の
視点で撮像された他の画像中のどこにあるかを、画像間
の撮像物体の対応位置を画像領域の画像特徴の類似度を
調べることによって、決定する対応点探索処理機能を有
する3次元情報処理装置である。3次元情報処理装置
は、他の画像中の予め決められたエピポーラ線上で、視
差零点を撮像物体が無限遠点に存在すると仮定した場合
に対応するエピポーラ線上の点とし、最大視差探索点を
撮像物体が撮像素子の直前にある場合に対応するエピポ
ーラ線上の点として、視差零点と最大視差探索点を結ん
だエピポーラ線上の両点を含む2点間のどこに対応点が
存在するかということを、視差零点と最大視差探索点の
間における複数の予め決められた探索位置において、画
像領域の画像特徴の類似度を調べることによって対応点
探索処理が画像間の撮像物体の対応位置を探索する場合
に、対応点探索処理は、複数の予め決められた探索位置
における画像領域の画像特徴の類似度に加えて、エピポ
ーラ線上の探索範囲を最大視差探索点から視差零点へ向
かう方向の、視差零点を越えた画像領域の画像特徴の類
似度を調べ、または、エピポーラ線上だけでなく視差零
点の周りの2次元的な近傍の画像領域の画像特徴の類似
度を調べ、撮像物体の対応位置を決定する機能を具備す
る。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0035】図1から図9は、本発明の実施の形態を示
す。
【0036】まず図1に基づき、本実施の形態に係わる
3次元情報処理装置の構成を説明する。本実施の形態に
係る3次元情報処理装置および方法は、1個のチップ撮
像素子を用いて複数の視点の画像情報を取得し、このス
テレオ視を多眼に拡張して実施する装置および方法であ
る。図1は、本発明の実施の形態に係わる3次元情報処
理装置20の構成の例を示すブロック図である。
【0037】図1において、21は、単一チップ(以
下、ワンチップともいう)の多眼センサである。ワンチ
ップセンサ21では、単一チップ上に形成された撮像素
子の撮像面上に複数の視点からの画像が受光され、それ
ぞれの画像データが出力されるように構成される。ここ
では、ワンチップセンサ21は、3つの視点からの画像
データが得られるように、3つのピンホールの光学レン
ズを有する後述するセンサ構造を有する。22は、A/
D変換器であり、23は、ワンチップセンサ21で撮像
された画像データをストアする画像保持手段であり、3
つの画像データch1、ch2、ch3を保持するメモ
リ装置である。ここでは基準画像を取り出すchを、c
h1とする。
【0038】24は基準画像抽出手段であり、画像保持
手段23からch1の画像データを取り出す回路であ
る。25及び、26は対応候補点抽出手段であり、画像
保持手段23からch2、ch3の画像における対応候
補点の画素データを取り出す回路である。
【0039】27は正及び零仮定視差発生手段であり、
後述する対応点探索処理において、視差零点から正の方
向に対応点を探索する場合に、探索単位としての仮定視
差情報を発生する回路である。28は負の仮定視差発生
手段であり、後述する対応点探索処理において、視差零
点から負の方向に対応点を探索する場合に仮定視差情報
を発生する回路である。29は負の視差に対応した対応
候補点位置算出手段であり、正及び零仮定視差発生手段
27及び負の仮定視差発生手段28からの視差情報に基
いて対応候補点位置情報を算出して出力する回路であ
る。30は基準画像座標生成手段であり、基準画像位置
情報を発生する回路である。ここで生成した基準画像位
置情報は、負の視差に対応した対応候補点位置算出手段
29により、画像保持手段23の座標系にそった位置情
報に変換されてから、基準画像抽出手段24に与えられ
る。
【0040】31は対応候補点の類似度計算手段であ
り、基準画像の明度値と他の画像の明度値に基づいて、
後述するように類似度を計算する回路である。32は負
の視差に対応した視差推定手段であり、負の視差情報を
含めて視差を推定し、視差画像を出力する回路である。
視差画像33は、視差推定手段32の視差出力に応じた
視差画像である。視差画像は、各点で計算された視差値
を明度情報として表した画像である。
【0041】次に、図1に示す構成を有する3次元情報
処理装置における対応点探索処理について説明する。図
2は、ステレオカメラ41の使用状況の例を示す図であ
る。ステレオカメラ41は、図2に示すように、ピンホ
ールレンズ部を撮像対象物体(この図では車両と樹木)
に向けて設置される。
【0042】図3は、本実施の形態に係る対応点探索処
理を説明するための図である。
【0043】図3に示すように、対象物体(車両と樹
木)をステレオカメラ41で撮像すると、撮像素子の画
面上に撮像された画像は、撮像面上に3つの画像として
現れる。なお、ピンホールを用いた光学レンズなので、
実際は反転画像であるが、説明のし易さのために反転し
ていない像を用いて説明する。また、単一チップに構成
される撮像素子の撮像面に撮影する複数の視点の画像情
報の数に制限はないが、ここでは簡単のため3つの視点
の画像を同時に撮像している場合で説明する。さらに、
実際の対応点の探索は画像面上で行うため、各点で視差
dを仮定し、探索単位としての仮定視差が画面上でほぼ
等間隔になるように、対応点を探索する。光学レンズの
配置の関係によっては、実際に画像平面上で生じる視差
の大きさや方向は異なる。
【0044】なお、距離zと視差dは式(2)で関係付
けられている。また、撮像素子からは、通常、ラスタ走
査でビデオ信号(ディジタルカメラの場合もあるので、
このときはディジタル信号であっても良い)が出力さ
れ、そのビデオ信号は、A/D変換(入力がディジタル
信号の場合は必要ない)され、各画像の画像バッファに
記録される。以下の処理は、各画像が画像バッファに記
録された後、開始される。
【0045】図3では、単一の撮像素子に複数の視点の
画像が結像している様子が示されている。基準画像であ
るch1の画像に対し、ch2、ch3の画像はそれぞ
れ視差分だけずれた姿で得られている。この視差は対象
物までの距離に応じて増減し、視差あるいはずれる方向
は、各視点の関係、すなわち光学レンズの配置関係によ
って決まる。理想的なステレオ視の場合、視差によるず
れは必ず同一線上での移動になり、この線をエピポーラ
線と呼ぶ。図3では、ch2及びch3の基準画像に対
する視差方向はエピポーラ線上の矢印として表現してい
る。
【0046】本実施の形態に係る3次元情報処理装置で
は、単一チップ21上に形成された撮像素子の撮像面に
撮像した複数の視点の画像情報を用いて三角測量の原理
で撮像物体の3次元情報を取得する。そのとき、複数の
視点のうちの一つにおいて撮像した画像の一つを基準画
像として、その基準画像中の撮像物体が、他の視点で撮
像された他の画像中のどこにあるかを、画像間の撮像物
体の対応位置を画像領域の画像特徴の類似度を調べるこ
とによって、決定する対応点探索処理機能を有する。な
お、基準画像としては、予め設定した視点の画像でもよ
い。
【0047】特に、他の画像中の予め決められたエピポ
ーラ線上で、視差零点を撮像物体が無限遠点に存在する
と仮定した場合に対応するエピポーラ線上の点とし、最
大視差探索点を撮像物体が撮像素子の直前にある場合に
対応する前記エピポーラ線上の点とする。そして、視差
零点と最大視差探索点を結んだエピポーラ線上の両点を
含む2点間のどこに対応点が存在するかということを、
視差零点と最大視差探索点の間における複数の予め決め
られた探索位置において、画像領域の画像特徴の類似度
を調べることによって、対応点探索処理が画像間の撮像
物体の前記対応位置を探索する。
【0048】その場合に、対応点探索処理は、複数の予
め決められた探索位置における画像領域の画像特徴の類
似度に加えて、エピポーラ線上の探索範囲を最大視差探
索点から視差零点へ向かう方向の、視差零点を越えた画
像領域の画像特徴の類似度を調べ、または、エピポーラ
線上だけでなく視差零点の周りの2次元的な近傍の画像
領域の画像特徴の類似度を調べる。それによって、撮像
物体の対応位置を決定する。
【0049】より具体的には、対応点探索処理におい
て、対応点の探索は、基準画像ch1における予め決め
られた基準画素と、基準画像ch1の基準画素に対応す
る他の画像ch2、ch3の視差零点の画素とを基準と
して行われる。基準画像でない他の撮像画像ch2、c
h3における視差零点は、撮像物体が無限遠点に存在す
るとした場合における対応する点である。そして、最大
視差探索点を撮像物体が撮像素子の直前にある場合の対
応する点とする。そして、他の撮像画像ch2、ch3
上において、予め決められたエピポーラ線上の視差零点
と最大視差探索点の間を、予め決められた刻み幅で(例
えば、1仮定視差ずつずらして)、対応点が探索され
る。
【0050】また、他の画像におけるエピポーラ線上の
対応点の画素データを用いるだけでなく視差零点の周り
の2次元的な近傍の画像領域の画像特徴の類似度を調
べ、撮像物体の対応位置を決定するようにしてもよい。
【0051】以下、図4を用いて本実施例における類似
度の計算手順、視差推定及びステレオカメラの遮蔽板に
ついて説明する。図4は、本実施の形態に係わる対応点
探索処理の方法の例をさらに詳細に説明するための図で
ある。
【0052】(基準座標)最初に基準画像であるch1
における座標値が、基準座標生成手段30において生成
される。生成する座標値(I,J)はch1内部のローカル
な座標系における座標値である。複数の画像が結像して
いる全体画像(以下Fと呼ぶ)でのグローバルな座標系
における、座標値(I,J)に対応する座標値を(P1,Q1)とす
る。
【0053】基準座標生成手段30は、ステレオ処理を
実行する時の各画素の座標を逐次発生させるための座標
発生手段である。この基準座標値(I,J)を元に、複数の
画像が撮像された画像上における、ch1、ch2、c
h3の各画像に対応する画素点の座標を計算する。ch
2及び、ch3における、ch1に対応する画素点を対
応候補点と呼ぶ。対応候補点は、仮定する視差値、ch
1の光学系に対する位置関係によってその座標値が決定
する。以下では、基準座標(I,J)から対応候補点の抽出
までの過程を説明する。
【0054】(対応点座標算出)仮定視差は、正及び零
仮定視差発生手段27および、負の仮定視差発生手段2
8により発生する。正及び零仮定視差発生手段27は、
仮定する視差値を、ゼロおよび、1、2、・・・のよう
に整数値として発生する仮定視差発生手段である。同様
に、負の仮定視差発生手段28は、仮定する視差値を、
−1、−2、・・・のように負の整数値として発生する
仮定視差発生手段である。以下では仮定視差値をdkと表
わすこととし、値として例えば−1、0、1、2、とい
った整数値を取るものとする。
【0055】前記手段により発生した仮定視差値dkと、
基準座標(I,J)を基に、負の視差に対応した対応候補点
位置算出手段29はch1、ch2、ch3それぞれの
画像における対応点の座標位置を算出する。すなわち図
4における、座標値(P1,Q1)、(P2,Q2)、(P3,Q3)をそれ
ぞれ算出する。このとき、(P1,Q1)は基準座標(I,J)から
一意に算出されるが、(P2,Q2)及び、(P3,Q3)は、(I,J)
と仮定視差dkの関数になっている。従って各座標値はそ
れぞれ、(P1 (I,J),Q1 (I,J))、(P2 (I,J,dk),Q2 (I,J,
dk))、(P3 (I,J,dk),Q3 (I,J,dk)) と表すことが出来
る。
【0056】(負視差の座標値)ch2上の点(P2 (I,
J,dk),Q2 (I,J,dk))に関し、仮定視差dkを0、1、2と
変化させると、ch2の光学系にレンズ歪がない場合
は、当該点の軌跡は直線になる。この直線がエピポーラ
線である。仮定視差dkが−1、−2のように、負の整数
値である場合も、点(P2 (I,J,dk),Q2 (I,J,dk))はこの
直線上に載り、仮定視差dkが0である点を挟んで、正の
仮定視差dkとちょうど反対側に負の仮定視差dkの対応候
補点が位置することになる。
【0057】(対応点抽出)基準画像抽出手段24は、
座標値(P1 (I,J),Q1 (I,J))を基に、画像保持手段23
に保持されている全体画像Fを読み出すことにより、c
h1の画素の明度値情報を抽出する。この明度値をF(P1
(I,J),Q1 (I,J))と表すこととする。
【0058】同様に対応候補点抽出手段25,26によ
り、ch2及び、ch3の対応候補点の画素明度情報を
抽出する。この場合、座標値(P2 (I,J,dk),Q2 (I,J,
dk)) 及び、(P3 (I,J,dk),Q3 (I,J,dk))を利用して全体
画像Fより画素を抽出する。このときの明度値をそれぞ
れ、F (P2 (I,J,dk),Q2 (I,J,dk)) 及び、F (P3 (I,J,d
k),Q3 (I,J,dk))と表すこととする。
【0059】以上の手順により基準座標(I,J)より、c
h1、ch2、ch3の対応する画素の明度情報F(P1
(I,J),Q1 (I,J))、F(P2 (I,J,dk),Q2 (I,J,dk))及び、F
(P3(I,J,dk),Q3 (I,J,dk))が抽出されたことになる。
【0060】(類似度計算)次に基準座標(I,J)に対応
する、ch1、ch2、ch3の対応候補点を含む周辺
画像間の類似度の計算を行う。基準座標(I,J)、仮定視
差dkに対応するch1とch2の画素間の類似度をD
AD,2とすると、DAD,2は以下の式(6)で表される。
【0061】 DAD,2 (I,J,dk)=|F(P1 (I,J),Q1 (I,J))−F(P2 (I,J,dk),Q2 (I,J,dk))|・・ ・式(6) 同様にch1とch3の類似度をDAD,3とし、ch1、
ch2、ch3の間での類似度をDSADとすると、DSAD
以下の式(7)で表される。
【0062】 DSAD (I,J,dk)=DAD,2 (I,J,dk) +DAD,3 (I,J,dk)・・・式(7) 更に基準座標(I,J)を含む基準画像ch1上の矩形領域W
1上の各点に対してDSA Dを求め、総和を計算したものをQ
SSADとすると、QSSADは以下の式(8)で表される。
【0063】
【式8】 このように矩形領域内の画素に関して類似度の総和をと
ることを、ウインドウ加算と呼ぶ。
【0064】基準座標(I,J)において仮定視差がdkであ
るとき、基準画像上の矩形領域W1に対応するch2及
び、ch3の矩形領域W2、W3との相互の類似度高い場合
は、QS SADは低い値になり、逆に類似度が低い場合は、Q
SSADは高い値になる。従ってQS SADは類似度と反比例の
関係になる。
【0065】(重付ウインドウ加算)ウインドウ加算を
おなう場合に、矩形領域内の各画素について、それぞれ
の画素の類似度に重み付けをして加算することも可能で
ある。重み付け係数をClmとした場合のQ' SSADは、以下
の式(9)で表される。
【0066】
【式9】 以下の処理では、QSSADを前提として説明するが、QSSAD
の変わりにQ' SSADを使用しても良い。
【0067】(視差推定)負の視差に対応した視差推定
手段32では、類似度が最大となる対応候補点の探索を
行う。仮定視差dkを変化させたときに、これに対応する
対応候補点の類似度が増減する。このとき類似度が最も
大きくなる、すなわちQSSADが最も小さくなるdkが、求
める視差値となる。
【0068】図5は負の仮定視差dkに対応するQSSAD
算出結果を含めて、QSSADが最も小さくなるdkを補間推
定する原理を説明している。図5は、対応点探索処理の
方法において、サブピクセル補間法を用いてQSSADを計
算した結果の例を示すグラフである。仮定視差dkがそれ
ぞれ、−1、0、1、2である時に対応するQSSADの算
出結果を、それぞれh(-1)、h(0)、h(1)、h(2)とする。
通常はh(0)、h(1)、h(2)の3点に関して多項式の補間曲
線をあてはめて補間推定を行うが、図5のようにh(0)が
最小値になっている場合は、最小値を正しく補間推定す
ることができない。これに対し、h(-1)、h(0)、h(1)の3
点を利用して補間曲線を当てはめると、正しい補間推定
を行うことが可能となる。補間式は以下のようになる。
【0069】 d*={h(1)-h(-1)}/{2・(2・h(0)-h(-1)-h(1))} ・・・式(10) なお、仮定視差dkが−2の場合のQSSADの算出結果をh(-
2)とした場合、h(-2)、h(-1)、h(0)、h(1)、h(2)の5点
を利用して補間推定を行うことも可能であり、3点の場
合よりも高い精度で補間推定を行うことが可能である。
【0070】(補間を確実にするため、2次元的近傍も
探索する)一般に極大点を探索する場合、直線状を探索
するより2次元平面的に探索するほうが安定して探索す
ることが可能となる。したがって類似度が最大となる極
大点を探索する場合も、エピポーラ線上での探索ではな
く、仮定視差dkが0である対応候補点の2次元的近傍に
おいて、探索をするとより安定して極大点を求めること
が可能となる。具体的には仮定視差dkが0である対応候
補点の2次元的近傍の点について類似度を算出し、これ
ら点全ての類似度情報を基に、類似度が最も高い対応点
を探索する。ここでの視差値は、類似度が最も高い対応
点と、仮定視差dkが0である対応候補点の位置関係から
決定することが出来る。この方法により類似度最大の点
があいまいである場合や、対応候補点を算出するときに
前提とするエピポーラ線の位置が正確でない場合、レン
ズ歪が大きい場合などでも、安定して類似度最大の対応
候補点を探索することが可能となり、より正しい視差値
の推定が可能となる。
【0071】(特徴量として、グラジエント、LoGな
どを利用可)以上において、類似度を算出するにあたっ
て利用した明度情報F(Pi,Qi)は、画素に関する別の情
報、例えば画素の明度勾配値G(Pi,Qi)や、Laplacian of
Gaussianフィルタ処理をした結果の画素値L(Pi,Qi)な
どの特徴量を利用してもよい。これらのフィルタ処理結
果を利用することにより、画像間の明度のばらつきの影
響を低減することが可能である。この場合、類似度の計
算においてF(Pi,Qi)の代わりにG(Pi,Qi)や、L(Pi,Qi)を
利用することなる。
【0072】(類似度として相関を利用)また、画素間
の類似としてDAD,2の代わりに、以下の式のような相関
値を利用する方法も可能である。
【0073】 DM,2(I,J,dk)=F(P1 (I,J),Q1 (I,J))・F(P2 (I,J,dk),Q2 (I,J,dk))・・・式(1 1) (遮蔽板について)3次元情報処理装置20は、例え
ば、図6に示すようになステレオカメラ41として利用
される。図6は、本実施の形態に係わるステレオカメラ
としての3次元情報処理装置の概観構成の例を示す図で
ある。ステレオカメラ41は、図1に示した3次元情報
処理装置20がワンチップ化されたセンサとして、筐体
43内に搭載される。3次元情報処理装置20のピンホ
ールレンズ部の前面、すなわち撮像面と反対の側である
撮像物体側には、遮蔽物としてのレンズフード42が設
けられている。レンズフード42は、後述するように、
レンズ部を通過する光の一部を遮蔽する機能を有する。
筐体43は、軸部44を介して台座45により、支持さ
れるようになっている。ステレオカメラ41を、撮像し
たい対象物体に向けて所望の場所に設置することによっ
て、対象物体の3次元情報を得ることができる。
【0074】図7及び図8は、ステレオカメラ41のレ
ンズフード42の機能を説明するための図である。図7
において、撮像対象範囲からの光は、レンズフード42
の前部の縁部42a、42bにより遮光される。撮像素
子の撮像面には、左右2つの視野範囲の画像が投影され
るが、左側視野の左側の光は、42aの縁部によって遮
断され、右側の撮像素子面には影響を与えない。同様
に、右側視野の右側の光は、42bの縁部によって遮断
され、左側の撮像素子面には影響を与えない。このよう
に、各撮像素子の撮像面に、隣の撮像素子の撮像面への
光が入らないように、光学レンズの外側、すなわち対象
物体側に遮光部材としてのレンズフードが設けられてい
る。
【0075】単一の撮像素子に複数の画像を結像させる
場合、撮像面を有効に使用するために、同一の画素に対
し、設置された複数個の光学レンズのうち、ただ1つの
レンズからの光が結像する必要がある。上述した特許第
2958458号にも、光学レンズと撮像素子の間に光
を遮蔽する遮蔽板を設置している様子が示されている
(図13参照)。
【0076】しかし、撮像面が小さいためにその遮蔽板
は取り付けのための機構が複雑になりがちであるととも
に、撮像素子に取り付けられた保護ガラスなどの制約に
より、完全な遮蔽が困難な場合がある。また、光学レン
ズの焦点距離が短い場合、光学レンズと撮像素子が接近
し、遮蔽板を挿入する空間を確保することが不可能な場
合がある。
【0077】それに対して、図7に示す構成によれば、
容易にフードの製造及び位置調整が容易にでき、かつ確
実に遮光をすることができる。
【0078】図8及び図9に、その遮蔽物としてのレン
ズフードの他の例を示す。図8は、そのレンズフードの
例の機能を説明するための図である。図9は、図8のレ
ンズフードを有するステレオカメラの構造を説明するた
めの図である。図8において、レンズフード51は、撮
像素子の撮像面からレンズの焦点距離の位置にあるレン
ズ52、53を囲うように、その断面が矩形状の筒状体
である。筒状体の先端部は、その先端部のある側とは反
対側にある撮像面の受光部へ余分な光が入り込まないよ
うに、光を遮断する。図9は、図8の構成を有するセン
サチップの構成を示す側面図である。撮像素子54がパ
ッケージ55にパッケージングされ、そのパッケージ5
5の表面にレンズフード51が設けられる。なお、レン
ズフード51の各寸法は光学レンズ、撮像面の構造によ
り、最適になるよう調整する。図7及び図8における縁
部の4辺の長さは同じでも、異なっていても良い。さら
に、寸法が異なったり、縁部あるいはレンズフード部の
ない面が存在しても良い。
【0079】要約すれば、予め決められた視野範囲を有
する各光学レンズ1に対応する撮像素子54の撮像面に
隣接する撮像面へ光が入り込まないように、光学レンズ
1の対象物体側であって、その光学レンズ1に対応する
撮像素子とは反対側の位置に、レンズを囲むように遮蔽
板が設けられる。
【0080】以上説明したように、上記の構成によれ
ば、単一チップに構成される撮像素子の撮像面に撮像し
た複数の視点の画像の情報を用いて撮像物体の3次元情
報を取得する3次元情報処理装置において、1チップ方
式であっても比較的遠くの距離に対しても計測を行うこ
とが出来るようになる。
【0081】さらに、遮蔽物としてのフードを付加すれ
ば、撮像面上での画像の重なりが防止され、限られた撮
像面をより有効に利用することが可能となる。特に、本
発明の如く遮蔽物を撮像モジュールの外部に取り付けれ
ば、取付のための機構を単純にすることが可能となると
ともに、撮像素子の保護ガラスの影響も受けない。ま
た、使用する光学レンズの焦点距離が短い場合でも、設
置位置を確保することができる。
【0082】本発明は、上述した実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を変えない範囲におい
て、種々の変更、改変等が可能である。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
遠方の対象物体であっても計測し易くなる3次元情報処
理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる3次元情報処理装
置の構成の例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるステレオカメラの
使用状況の例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る対応点探索処理の例
を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わる対応点探索処理の
方法の例をさらに詳細に説明するための図である。
【図5】本発明の実施の形態に係わる対応点探索処理の
方法において、サブピクセル補間法を用いてQSSADが最
小となる仮定視差を計算した結果の例を示すグラフであ
る。
【図6】本発明の実施の形態に係わるレンズフードを取
り付けた3次元情報処理装置の概観構成の例を示す図で
ある。
【図7】本発明の実施の形態に係わるレンズフードの機
能を説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態に係わるステレオカメラの
他のレンズフードの例の機能を説明するための図であ
る。
【図9】図8の構成を有するセンサチップの側面図の例
である。
【図10】2眼ステレオ視による距離計測の原理を示す
図である。
【図11】多眼ステレオの原理を用いて、類似度の計算
に基づき距離を推定する手順を説明するための図であ
る。
【図12】複数の画像を撮像するために一つの撮像素子
を共有する構成を示す図である。
【図13】ワンチップ化した3眼画像センサの外観と構
造を示す。
【図14】2台のカメラを利用した類似度計算の方法を
説明した図である。
【図15】サブピクセル補間法を説明するための図であ
る。
【図16】極めて遠方にある対象物体についてQSADを計
算した場合におけるQSADと視差の関係を示す図である。
【図17】1/4画素に画素を仮想的に分割してQSAD
計算した場合におけるQS ADと視差の関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
20・・・3次元情報処理装置 21・・・光学レンズ 22・・・A/D変換器 23・・・画像保持手段 24・・・基準画像抽出手段 25、26・・・対応候補点抽出手段 27・・・正及び零仮定視差発生手段 28・・・負の仮定視差発生手段 29・・・対応候補点位置算出手段 30・・・基準画像座標生成手段 31・・・類似度計算手段 32・・・視差推定手段 41・・・ステレオカメラ 42・・・レンズフード 43・・・筐体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 7/60 150 G01B 11/24 K (72)発明者 大西 啓修 神奈川県鎌倉市上町屋345番地 三菱プレ シジョン株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA06 AA53 BB05 FF05 FF09 JJ03 QQ00 UU05 5B057 CA13 CA16 CB13 CB16 DA07 DB03 DC32 5L096 AA09 CA05 FA69 GA17 HA07 JA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単一チップ上に形成された撮像素子の撮像
    面に撮像した複数の視点の画像情報を用いて三角測量の
    原理で撮像物体の3次元情報を取得し、前記複数の視点
    のうちの一つにおいて撮像した画像、あるいは予め設定
    した視点の画像のいずれかを基準画像として、その基準
    画像中の前記撮像物体が、他の視点で撮像された他の画
    像中のどこにあるかを、画像間の前記撮像物体の対応位
    置を画像領域の画像特徴の類似度を調べることによっ
    て、決定する対応点探索処理機能を有する3次元情報処
    理装置において、 前記他の画像中の予め決められたエピポーラ線上で、視
    差零点を前記撮像物体が無限遠点に存在すると仮定した
    場合に対応する前記エピポーラ線上の点とし、 最大視差探索点を前記撮像物体が撮像素子の直前にある
    場合に対応する前記エピポーラ線上の点として、前記視
    差零点と前記最大視差探索点を結んだ前記エピポーラ線
    上の両点を含む2点間のどこに対応点が存在するかとい
    うことを、前記視差零点と前記最大視差探索点の間にお
    ける複数の予め決められた探索位置において、前記画像
    領域の画像特徴の類似度を調べることによって前記対応
    点探索処理が画像間の前記撮像物体の前記対応位置を探
    索する場合に、 前記対応点探索処理は、前記複数の予め決められた探索
    位置における前記画像領域の画像特徴の類似度に加え
    て、前記エピポーラ線上の探索範囲を前記最大視差探索
    点から前記視差零点へ向かう方向の、前記視差零点を越
    えた画像領域の画像特徴の類似度を調べ、または、前記
    エピポーラ線上だけでなく前記視差零点の周りの2次元
    的な近傍の画像領域の画像特徴の類似度を調べ、前記撮
    像物体の対応位置を決定する機能を具備したことを特徴
    とする3次元情報処理装置。
  2. 【請求項2】前記視差零点を越えた画像領域の画像特徴
    の類似度は、前記エピポーラ線上の探索範囲を前記最大
    視差探索点から前記視差零点へ向かう方向において、予
    め決められた探索単位を単位として探索した場合に、零
    及び−1の探索単位についての画像特徴の類似度である
    ことを特徴とする請求項1に記載の3次元情報処理装
    置。
  3. 【請求項3】さらに、前記画像情報を前記撮像素子の撮
    像面に得るための光学レンズに対して、その撮像面と反
    対の側である撮像物体側に、前記光学レンズを通過する
    光の一部を遮蔽するための遮蔽部材を有することを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の3次元情報処理
    装置。
  4. 【請求項4】前記遮蔽部材は、前記光学レンズのそれぞ
    れの視野範囲外の光を遮蔽するために、前記撮像素子面
    を囲むように、設けられていることを特徴とする請求項
    3に記載の3次元情報処理装置。
  5. 【請求項5】単一チップ上に形成された撮像素子の撮像
    面に撮像した複数の視点の画像情報を用いて三角測量の
    原理で撮像物体の3次元情報を取得し、前記複数の視点
    のうちの一つにおいて撮像した画像、あるいは予め設定
    した視点の画像のいずれかを基準画像として、その基準
    画像中の前記撮像物体が、他の視点で撮像された他の画
    像中のどこにあるかを、画像間の前記撮像物体の対応位
    置を画像領域の画像特徴の類似度を調べることによっ
    て、決定する3次元情報処理方法において、 前記他の画像中の予め決められたエピポーラ線上で、視
    差零点を前記撮像物体が無限遠点に存在すると仮定した
    場合に対応する前記エピポーラ線上の点とし、 最大視差探索点を前記撮像物体が撮像素子の直前にある
    場合に対応する前記エピポーラ線上の点として、前記視
    差零点と前記最大視差探索点を結んだ前記エピポーラ線
    上の両点を含む2点間のどこに対応点が存在するかとい
    うことを、前記視差零点と前記最大視差探索点の間にお
    ける複数の予め決められた探索位置において、前記画像
    領域の画像特徴の類似度を調べることによって画像間の
    前記撮像物体の前記対応位置を探索する場合に、 前記複数の予め決められた探索位置における前記画像領
    域の画像特徴の類似度に加えて、前記エピポーラ線上の
    探索範囲を前記最大視差探索点から前記視差零点へ向か
    う方向の、前記視差零点を越えた画像領域の画像特徴の
    類似度を調べ、または、前記エピポーラ線上だけでなく
    前記視差零点の周りの2次元的な近傍の画像領域の画像
    特徴の類似度を調べ、前記撮像物体の対応位置を決定す
    ることを特徴とする3次元情報処理方法。
  6. 【請求項6】前記視差零点を越えた画像領域の画像特徴
    の類似度は、前記エピポーラ線上の探索範囲を前記最大
    視差探索点から前記視差零点へ向かう方向において、予
    め決められた探索単位を単位として探索した場合に、零
    及び−1の探索単位についての画像特徴の類似度である
    ことを特徴とする請求項5に記載の3次元情報処理方
    法。
JP2002148144A 2002-05-22 2002-05-22 3次元情報処理装置および3次元情報処理方法 Pending JP2003346130A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002148144A JP2003346130A (ja) 2002-05-22 2002-05-22 3次元情報処理装置および3次元情報処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002148144A JP2003346130A (ja) 2002-05-22 2002-05-22 3次元情報処理装置および3次元情報処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003346130A true JP2003346130A (ja) 2003-12-05

Family

ID=29766842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002148144A Pending JP2003346130A (ja) 2002-05-22 2002-05-22 3次元情報処理装置および3次元情報処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003346130A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006214735A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Viewplus Inc 複合ステレオビジョン装置
JP2007179236A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Sony Corp 画像生成装置及び方法
WO2007125876A1 (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Panasonic Corporation 撮像装置
JP2008196891A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Mitsubishi Precision Co Ltd 多眼カメラ
JP2010025927A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc 物体の3d形状を求める装置および方法
JP2011117787A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Ricoh Co Ltd 距離画像入力装置と車外監視装置
JP2012073930A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Casio Comput Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
EP2911392A1 (en) 2014-02-25 2015-08-26 Ricoh Company, Ltd. Parallax calculation system, information processing apparatus, information processing method, and program
WO2015159791A1 (ja) * 2014-04-16 2015-10-22 コニカミノルタ株式会社 測距装置および測距方法
CN112602117A (zh) * 2019-03-14 2021-04-02 欧姆龙株式会社 图像处理装置和三维测量系统
WO2023190188A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 撮像装置及びそれを備えた三次元計測装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006214735A (ja) * 2005-02-01 2006-08-17 Viewplus Inc 複合ステレオビジョン装置
JP2007179236A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Sony Corp 画像生成装置及び方法
WO2007125876A1 (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Panasonic Corporation 撮像装置
JP2008196891A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Mitsubishi Precision Co Ltd 多眼カメラ
JP2010025927A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc 物体の3d形状を求める装置および方法
JP2011117787A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Ricoh Co Ltd 距離画像入力装置と車外監視装置
JP2012073930A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Casio Comput Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
EP2911392A1 (en) 2014-02-25 2015-08-26 Ricoh Company, Ltd. Parallax calculation system, information processing apparatus, information processing method, and program
WO2015159791A1 (ja) * 2014-04-16 2015-10-22 コニカミノルタ株式会社 測距装置および測距方法
CN112602117A (zh) * 2019-03-14 2021-04-02 欧姆龙株式会社 图像处理装置和三维测量系统
WO2023190188A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 撮像装置及びそれを備えた三次元計測装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4382797B2 (ja) 対応点探索方法および3次元位置計測方法
KR100927096B1 (ko) 기준 좌표상의 시각적 이미지를 이용한 객체 위치 측정방법
CN106595519B (zh) 一种基于激光mems投影的柔性三维轮廓测量方法及装置
EP1580523A1 (en) Three-dimensional shape measuring method and its device
JP5293131B2 (ja) 車両用複眼距離測定装置及び複眼距離測定方法
JP6702796B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法および画像処理プログラム
KR20190020087A (ko) 알려진 이동 중에 이동하는 물체의 3차원 측정을 위한 방법
JP2009529824A (ja) 3次元映像獲得用cmosステレオカメラ
JP4055998B2 (ja) 距離検出装置、距離検出方法、及び距離検出プログラム
JP2008298533A (ja) 障害物計測方法、障害物計測装置及び障害物計測システム
JP2958458B1 (ja) 多眼画像センサ
JPWO2017199696A1 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2003346130A (ja) 3次元情報処理装置および3次元情報処理方法
EP3832601A1 (en) Image processing device and three-dimensional measuring system
JP2011185720A (ja) 距離取得装置
JP3988574B2 (ja) 画像処理装置
JP2008275366A (ja) ステレオ3次元計測システム
JP2007127478A (ja) 追跡対象物速度検出装置および追跡対象物速度検出方法
JP3221384B2 (ja) 三次元座標計測装置
CN108090930A (zh) 基于双目立体相机的障碍物视觉检测系统及方法
JPH11223516A (ja) 3次元画像撮像装置
JP3525712B2 (ja) 三次元画像撮像方法及び三次元画像撮像装置
JP2004340714A (ja) ステレオカメラの最適配置決定方法とそのシステム
Bender et al. A Hand-held Laser Scanner based on Multi-camera Stereo-matching
CN107610170B (zh) 多目图像重聚焦的深度获取方法及系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080430

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080902