JP2003344741A - 補正部材、保持装置、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

補正部材、保持装置、露光装置及びデバイス製造方法

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JP2003344741A
JP2003344741A JP2003076618A JP2003076618A JP2003344741A JP 2003344741 A JP2003344741 A JP 2003344741A JP 2003076618 A JP2003076618 A JP 2003076618A JP 2003076618 A JP2003076618 A JP 2003076618A JP 2003344741 A JP2003344741 A JP 2003344741A
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  • Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結像性能の劣化となる光学素子の変形及び位
置ずれによる収差を低減することで所望の光学性能をも
たらす補正部材、保持装置、露光装置及びデバイス製造
方法を提供する。 【解決手段】 光学部材の自重変形を補正するための補
正部材であって、前記光学部材に対して、反重力方向の
弾性力を印加する第1ユニットと、前記第1部材と前記
光学部材を挟んで対向して配置されており、前記光学部
材に重力方向の弾性力を印加する第2ユニットとを有す
ることを特徴とする補正部材を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般には、光学部
材を搭載する精密機械、特に、露光装置等の投影光学系
に関し、更に詳細には、半導体素子、撮像素子(CCD
等)又は薄膜磁気ヘッド等を製造するためのリソグラフ
ィー工程に使用される露光装置において、原版(例え
ば、マスク及びレチクル(なお、本出願ではこれらの用
語を交換可能に使用する。))の像を被処理体(例え
ば、半導体ウエハ用の単結晶基板、液晶ディスプレイ
(LCD)用のガラス基板)に投影露光する際、より正
確な結像関係を得るための光学部材の保持装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】フォトリソグラフィー技術を用いてデバ
イスを製造する際に、マスクに描画された回路パターン
を投影光学系によってウエハ等に投影して回路パターン
を転写する投影光学装置が従来から使用されている。投
影光学系は、回路パターンからの回折光をウエハの上に
干渉させて結像させる。 【0003】近年の電子機器の小型化及び薄型化への要
請を実現するためには、電子機器に搭載されるデバイス
を高集積化する必要があり、転写される回路パターンの
微細化、即ち、高解像度化がますます要求されている。
高解像力を得るためには、光源の波長を短くすること、
及び、投影光学系の開口数(NA)を上げることが有効
であり、同時に投影光学系の収差を極めて小さく抑えな
くてはならない。 【0004】投影光学系を構成するレンズ、ミラーなど
の光学素子に変形が生じると、変形前後で光路が屈折
し、一点に結像するべき光線が一点に収束せずに収差を
生じる。収差は位置ずれを招いてウエハ上の回路パター
ンの短絡を招く。一方、短絡を防止するためにパターン
寸法を広くすれば微細化の要求に反する。 【0005】従って、収差が小さい投影光学系を実現す
るためには、投影光学系を構成する光学素子の形状及び
光軸に対する位置を変化させることなく投影光学系内に
保持して、光学素子が有する本来の光学的性能を最大限
に引き出す必要がある。特に、近年の投影光学系の高N
A化により、投影レンズは大口径化しているのでレンズ
容積も大きくなり、自重による変形が発生しやすくなっ
ている。また、最近盛んに研究が進められている回折光
学素子も、その特徴の一つである薄さのために形状が変
化しやすくなっている。 【0006】そこで、図7に示すように、セル1100
に形成された少なくとも3箇所以上(実施例では30箇
所)のレンズ支持点1200と、かかるレンズ支持点1
200のレンズ1300を挟んだ対向側からバネ140
0でレンズ1300を押えて固定する保持装置1000
が公開特許公報2001年284226号に提案されて
いる。その際、フッ化カルシウム(CaF)のような
低破壊強度のレンズでも割れないように押圧力が設計
(計算)されている。ここで、図7は、一例としての従
来の保持装置1000を示す分解斜視図である。 【0007】また、図8に示すように、セル2100の
内周の3箇所に等間隔で設けられた半径方向屈曲マウン
ト部2200の受座にレンズを設置し、その上部より、
レンズ形状に倣って押圧可能な光軸方向以外の剛性が低
いバネ部材でレンズを固定する保持装置2000が公開
特許公報2001年74991号に提案されている。そ
の際、屈曲マウント部2200の間は、ソフトマウント
部2300によりレンズの自重たわみが最小となるよう
に、且つ、レンズの位置決めを過度に拘束しないように
レンズを分散して支持している。ここで、図8は、一例
としての従来の保持装置2000を示す概略上面透視図
である。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかし、公開特許公報
2001年284226号は、レンズ支持点1200の
平面度(例えば、レンズ支持点1200の高さにばらつ
きがあれば、レンズ支持点1200を30箇所以上設け
ても、実際にはその内の3箇所で支持していることにな
る)及びレンズの変形に関して考慮されておらず、単に
レンズを割らずに光軸に対して垂直方向にずれない(即
ち、横ずれを生じない)レンズの固定に目的が集中して
いる。従って、レンズの変形の観点から、収差が小さい
投影光学系を実現することが困難である。 【0009】また、公開特許公報2001年74991
号は、レンズの変形(歪み)に関しては繊細な構成であ
るが、レンズの横ずれを防止するための押圧力を得るた
めには3箇所の屈曲マウント部2200のバネ部材から
レンズに加わる荷重が大きくなる。従って、複屈折及び
レンズ割れの観点から、実現することが困難である。 【0010】そこで、本発明は、結像性能の劣化となる
光学素子の変形及び位置ずれによる収差を低減すること
で所望の光学性能をもたらす補正部材、保持装置、露光
装置及びデバイス製造方法を提供することを例示的目的
とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の一側面としての補正部材は、光学部材の自
重変形を補正するための補正部材であって、前記光学部
材に対して、反重力方向の弾性力を印加する第1ユニッ
ト(第1のバネ部)と、前記第1部材と前記光学部材を
挟んで対向して配置されており、前記光学部材に重力方
向の弾性力を印加する第2ユニット(第2のバネ部)と
を有することを特徴としている。ここで、光学部材の光
軸が重力方向及び反重力方向と垂直でない場合が好まし
い。特に、前記光学部材の光軸が前記重力方向及び前記
反重力方向と平行であれば尚好ましい。 【0012】本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下
添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって
明らかにされるであろう。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の例示的な保持装置100及び露光装置200につい
て説明する。但し、本発明は、これらの実施例に限定す
るものではなく、本発明の目的が達成される範囲におい
て、各構成要素が代替的に置換されてもよい。例えば、
本実施形態では、保持装置100を例示的に露光装置2
00の投影光学系230に適用しているが、露光装置2
00の照明光学系214、その他周知のいかなる光学系
に適用してもよい。ここで、図1は、露光装置200の
投影光学系230に適用される本発明の保持装置100
を示す概略断面斜視図である。重力方向(反重力方向)
は、光学部材110の光軸方向と一致し、図面矢印方向
である。重力方向(反重力方向)と光学部材の光軸方向
とが一致した場合が、光学部材の自重変形が大きくな
り、光学性能に大きな影響を与える場合が多いので、本
実施形態においては、重力方向と光学部材の光軸方向と
が一致する場合に対して本発明を適用した。但し、図1
は、断面図であるために、支持部130は2箇所しか図
示されていないが、実際には3箇所あることを理解され
たい。 【0014】図1によく示されるように、保持装置10
0は、セル部材120と、支持部130と、それと対向
する押圧部材140と、第1のバネ部150と、それと
対向する第2のバネ部160とを有し、光学部材110
を保持する。ここで、押圧部材140は、実際に光学部
材110に接触していなくても構わない。光学部材11
0の光軸方向の位置決め公差と同じ長さの分だけ、光学
部材110と押圧部材140との間に間隔を持たせるよ
うに構成しても構わない。ここでは、光学部材110と
押圧部材140との間隔は0.1μm以内としている。 【0015】光学部材110は、後述する支持部130
に載置され、反射、屈折及び回折等を利用して光を結像
させる。光学部材110は、例えば、レンズ、平行平板
ガラス、プリズム、ミラー及びフレンネルゾーンプレー
ト、キノフォーム、バイナリオプティックス、ホログラ
ム等の回折光学素子を含む。 【0016】セル部材120は、3点において光学部材
110を支持する支持部130と、後述する第1のバネ
部150を載置する。セル部材は、光軸を中心とするリ
ング状部材であり、例えば、実質的に光学部材110の
線膨張率と等しい線膨張率を有する材料から構成され
る。このように構成すれば、温度環境変動時に、線膨張
率の違いから生じる光学部材とセルの相対変位により、
光学部材が支持部とバネ部を介して外力を受けて変形し
たり、ストレスがかかったりすることを防止することが
できる。 【0017】図2には、図1に示す支持部130及び押
圧部材140の拡大模式図を示している。支持部130
は、図2に示すように、光学部材110を載置するため
の載置面132を有し、3点において光学部材110を
支持する。即ち、支持部130は、光軸を中心としてほ
ぼ等間隔でセル部材120の3箇所に配置されている。
このように、支持部130は光学部材110の円周方向
に沿ってほぼ等間隔で分布しているために、光学部材1
10は支持部130上で安定する。支持部130の載置
面132には、例えば、球状の吸収部材132aが形成
されており、光学部材110に損傷を与えることなく、
接触面積を最小にして(即ち、一点において)光学部材
110を載置する。ここで、図2は、図1に示す支持部
130及び押圧部材140の拡大模式図である。また、
支持部130は、ピンP2を介してセル部材120に接
合されている。 【0018】押圧部材140は、光学部材110に関し
て支持部130と対向する側に設けられている。押圧部
材140は、光学部材110を押圧することによって支
持部130と共に光学部材110の光軸方向(縦方向)
の位置を固定する。詳細には、押圧部材140を例え
ば、図2に示すように、スペーサーS1及びピンP1を
介して支持部130に接合することにより、押圧部材1
40の押圧面142を介して光学部材110に押圧力が
印加され、支持部130と押圧部材140によって光学
部材110を挟み込んで固定する。押圧部材140の押
圧面142は、光学部材110に損傷を与えないように
弾性部材や光学部材110の有する曲率によって形成さ
れる。 【0019】図1に戻って、第1のバネ部150は、3
つの支持部130の間に設けられ、セル部材120に載
置されている。第2のバネ部160は、光学部材110
に関して第1のバネ部150の対向する側に設けられて
いる。 【0020】第1のバネ部150及び第2のバネ部16
0は、図3に示すように、スペーサーS2及びピンP3
を介して接合されている。第1のバネ部150は反重力
方向の第1の弾性力を印下面152を介して光学部材1
10に印加し、第2のバネ部160は重力方向の、第1
の弾性力よりも小さい第2の弾性力を印加面162を介
して光学部材110に印加する。即ち、第1のバネ部1
50が光学部材に与える力及び第2のバネ部160が光
学部材に与える力を合成した力により、光学部材110
は反重力方向に押し上げられている。但し、第1のバネ
部150と第2のバネ部160は、光学部材110の円
周方向において同じ位置に設ける必要はない。例えば、
光学部材110の円周方向において第1のバネ部150
の両側の位置に第2のバネ部160を設けてもよい。第
1のバネ部150及び第2のバネ部160の印下面15
2及び162は、光学部材110の接触部の応力分散を
高めるために、光学部材110が有する曲率に沿って形
成されている。 【0021】第1のバネ部150及び第2のバネ部16
0は、光学部材110が光軸方向に対して垂直方向(横
方向)の位置決めに必要な力を、光学部材110に印加
する第1及び第2の弾性力による挟み込みによって分散
して与えている。従って、第1のバネ部150及び第2
のバネ部160は、光学部材110を大きく変形させた
り、割ったりすることなく光軸方向に対して垂直方向の
位置決めを行うことができる。その際、第1の弾性力及
び第2の弾性力を光学部材110の自重による変形を打
ち消すもしくは小さくすることができるように(第1の
弾性力を第2の弾性力よりも大きくする)設定する。 【0022】つまり、保持装置100は、支持部130
及び押圧部140によって主に光軸方向の位置決めを行
い、第1のバネ部150及び第2のバネ部160によっ
て主に光軸に対して垂直な方向の位置決めを行ってい
る。更に、光学部材110の自重変形をできる限り小さ
くするために、第1のバネ部150及び第2のバネ部1
60を調整している。具体的には、第1及び第2の弾性
力の調節は、弾性係数の異なった材料で第1のバネ部1
50及び第2のバネ部160を構成したり、スペーサー
S2の高さを変えたりして行う。 【0023】従って、保持装置100は、光学部材11
0の質量をM、第1のバネ部150及び第2のバネ部1
60の個数をn、光学部材110と第1のバネ部150
及び第2のバネ部160との静止摩擦係数をμ、耐横重
力仕様をA、耐縦重力仕様をB、光学部材110の破壊
荷重をFmaxとしたとき、個々のバネ部150が光学
部材110に与える第1の弾性力F、個々のバネ部1
60が光学部材110に与える第2の弾性力F、押圧
部140による光学部材110への押圧力Fを以下の
数式1を満足するように設定することにより、光学部材
110を大きく変形させたり割ったりすることなく光軸
方向及び光軸に対して垂直方向の位置決めを行うこと、
且つ、光学部材110の自重変形を最小にすることがで
き、結像性能の劣化となる光学部材110の変形及び位
置ずれによる収差を低減することで所望の光学性能を達
成することができる。 【0024】また、第1のバネ部150、第2のバネ部
160及びスペーサーS2を含むユニットをZ方向に駆
動する図示しない駆動ユニットを設けるように構成して
も構わない。かかる駆動ユニットを用いることにより、
光学部材110の変形量を調整することが可能になるた
め、自重変形を最小にする(できるだけ小さくする)だ
けでなく、積極的に光学部材110の形状をコントロー
ルし、光学系全体の収差を調整することも可能となる。 【0025】また、第1のバネ部150のバネ定数、第
2のバネ部160のバネ定数及びスペーサーS2の高さ
が場所によって異なるように構成してもよい。勿論、連
続的にバネ部のバネ定数やスペーサーの高さを変化させ
るのが好ましいが、バネ定数とスペーサーの高さが異な
る組み合わせを複数種類準備しておき、それらを場所に
よって適切に配置するようにしても構わない。 【0026】 【数1】 【0027】以下、図4を参照して、本発明の保持装置
100を適用した例示的な投影光学系230及び投影光
学系230を有する露光装置200について説明する。
ここで、図4は、本発明の例示的な露光装置200の概
略ブロック断面図である。露光装置200は、図4に示
すように、回路パターンが形成されたマスク220を照
明する照明装置210と、照明されたマスクパターンか
ら生じる回折光をプレート240に投影する投影光学系
230と、プレート240を支持するステージ245と
を有する。 【0028】露光装置200は、例えば、ステップアン
ドスキャン方式やステップアンドリピート方式でマスク
220に形成された回路パターンをプレート240に露
光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミ
クロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程
に好適であり、以下、本実施形態ではステップアンドス
キャン方式(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説
明する。ここで、「ステップアンドスキャン方式」は、
マスクに対してウエハを連続的にスキャン(走査)して
マスクパターンをウエハに露光すると共に、1ショット
の露光終了後ウエハをステップ移動して、次の露光領域
に移動する露光方法である。「ステップアンドリピート
方式」は、ウエハの一括露光ごとにウエハをステップ移
動して次のショットの露光領域に移動する露光方法であ
る。 【0029】照明装置210は、転写用の回路パターン
が形成されたマスク220を照明し、光源部212と、
照明光学系214とを有する。 【0030】光源部212は、例えば、光源としては、
波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約2
48nmのKrFエキシマレーザー、波長約153nm
のF エキシマレーザーなどを使用することができる
が、光源の種類はエキシマレーザーに限定されず、例え
ば、YAGレーザーを使用してもよいし、その光源の個
数も限定されない。また、EUV光源等を用いても良
い。例えば、独立に動作する2個の固体レーザーを使用
すれば固体レーザー間相互のコヒーレンスはなく、コヒ
ーレンスに起因するスペックルはかなり低減する。さら
にスペックルを低減するために光学系を直線的又は回転
的に揺動させてもよい。また、光源部212にレーザー
が使用される場合、レーザー光源からの平行光束を所望
のビーム形状に整形する光束整形光学系、コヒーレント
なレーザー光束をインコヒーレント化するインコヒーレ
ント化光学系を使用することが好ましい。また、光源部
212に使用可能な光源はレーザーに限定されるもので
はなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプなど
のランプも使用可能である。 【0031】照明光学系214は、マスク220を照明
する光学系であり、レンズ、ミラー、ライトインテグレ
ーター、絞り等を含む。例えば、コンデンサーレンズ、
ハエの目レンズ、開口絞り、コンデンサーレンズ、スリ
ット、結像光学系の順で整列する等である。照明光学系
214は、軸上光、軸外光を問わずに使用することがで
きる。ライトインテグレーターは、ハエの目レンズや2
組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレンチキュラー
レンズ)板を重ねることによって構成されるインテグレ
ーター等を含むが、光学ロッドや回折素子に置換される
場合もある。かかる照明光学系214のレンズなどの光
学素子の保持に本発明の光学素子保持装置100を使用
することができる。 【0032】マスク220は、例えば、石英製で、その
上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成さ
れ、図示しないマスクステージに支持及び駆動される。
マスク220から発せられた回折光は、投影光学系23
0を通りプレート240上に投影される。マスク220
とプレート240は、光学的に共役の関係にある。本実
施形態の露光装置200はスキャナーであるため、マス
ク220とプレート240を縮小倍率比の速度比でスキ
ャンすることによりマスク220のパターンをプレート
240上に転写する。なお、ステップアンドリピート方
式の露光装置(「ステッパー」とも呼ばれる。)の場合
は、マスク220とプレート240を静止させた状態で
露光が行われる。 【0033】投影光学系230は、複数のレンズ素子の
みからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚
の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学
系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォー
ムなどの回折光学素子とを有する光学系、全ミラー型の
光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要
な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス
材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素
子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成した
りする。 【0034】かかる投影光学系230のレンズなどの光
学部材の保持に本発明の保持装置100を使用すること
ができる。保持装置100は、図9に示すようにセル部
材120に設けられた半径方向の変形を吸収することが
できるバネ部材122によって投影光学系230の鏡筒
232に連結されている。このような構成にすることに
よって、装置輸送時などの温度環境変動時に、線膨張率
の違いから生じる鏡筒とセルの相対変位により、セルが
鏡筒に対して偏芯するのを防止することができる。な
お、保持装置100は、上述した構成であり、ここでの
詳細な説明は省略する。従って、投影光学系230は、
結像性能の劣化となる光学部材の変形及び位置ずれによ
る収差を低減することができ、所望の光学性能を達成す
ることができる。 【0035】プレート240は、ウエハや液晶基板など
の被処理体でありフォトレジストが塗布されている。フ
ォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布
処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理と
を含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含む。密着性向上
剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高め
るための表面改質(即ち、界面活性剤塗布による疎水性
化)処理であり、HMDS(Hexamethyl−d
isilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処
理する。プリベークは、ベーキング(焼成)工程である
が現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。 【0036】ステージ245は、プレート240を支持
する。ステージ245は、当業界で周知のいかなる構成
をも適用することができるので、ここでは詳しい構造及
び動作の説明は省略する。例えば、ステージ245は、
リニアモーターを利用してXY方向にプレートを移動す
ることができる。マスク220とプレート240は、例
えば、同期走査され、ステージ245と図示しないマス
クステージの位置は、例えば、レーザー干渉計などによ
り監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。ステ
ージ245は、例えば、ダンパを介して床等の上に支持
されるステージ定盤上に設けられ、マスクステージ及び
投影光学系230は、例えば、床等に載置されたベース
フレーム上にダンパ等を介して支持される図示しない鏡
筒定盤上に設けられる。 【0037】露光において、光源部212から発せられ
た光束は、照明光学系214によりマスク220を、例
えば、ケーラー照明する。マスク220を通過してマス
クパターンを反映する光は、投影光学系230によりプ
レート240に結像される。露光装置200が使用する
投影光学系230(及び/又は照明光学系214)は、
本発明の保持装置100で保持された光学素子を含ん
で、光学素子の変形及び位置ずれによる収差を抑えるこ
とができるので、高いスループットで経済性よく従来よ
りも高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像
素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供する
ことができる。 【0038】次に、図5及び図6を参照して、上述の露
光装置200を利用したデバイス製造方法の実施例を説
明する。図5は、デバイス(ICやLSIなどの半導体
チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフ
ローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を
例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイス
の回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設
計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステ
ップ3(ウエハ製造)では、シリコンなどの材料を用い
てウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)
は、前工程と呼ばれ、マスクとウエハを用いてリソグラ
フィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。
ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ
4によって作成されたウエハを用いて半導体チップ化す
る工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンデ
ィング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程
を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成さ
れた半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストな
どの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが
完成し、それが出荷される。 【0039】図6は、ステップ4のウエハプロセスの詳
細なフローチャートである。ステップ11(酸化)で
は、ウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CV
D)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ
13(電極形成)では、ウエハ上に電極を蒸着などによ
って形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、
ウエハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処
理)では、ウエハに感光剤を塗布する。ステップ16
(露光)では、露光装置200によってマスクの回路パ
ターンをウエハに露光する。ステップ17(現像)で
は、露光したウエハを現像する。ステップ18(エッチ
ング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取
る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが
済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステ
ップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重に回路
パターンが形成される。本実施例のデバイス製造方法に
よれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することが
できる。 【0040】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で様
々な変形や変更が可能である。例えば、本発明の保持装
置は、レンズやミラーやフィルター等の様々な光学部材
を保持するために用いることができる。さらに、本発明
の保持装置をマスクやウエハを支持するために用いても
良い。 【0041】本出願は、更に、以下の事項を開示する。 【0042】〔実施態様1〕 光学部材の自重変形を補
正するための補正部材であって、前記光学部材に対し
て、反重力方向の弾性力を印加する第1ユニットと、前
記第1部材と前記光学部材を挟んで対向して配置されて
おり、前記光学部材に重力方向の弾性力を印加する第2
ユニットとを有することを特徴とする補正部材。 【0043】〔実施態様2〕 光学部材を保持するため
の保持装置であって、前記光学部材を支持するための複
数の支持部と、実施態様1記載の補正部材とを有するこ
とを特徴とする保持装置。 【0044】〔実施態様3〕 前記保持装置が前記支持
部を3つ有しており、前記3つの支持部の間それぞれ
に、前記第1部材と前記第2部材を少なくとも1つずつ
有していることを特徴とする実施態様2記載の保持装
置。 【0045】〔実施態様4〕 光学部材を支持するため
の3つの支持部と、前記光学部材に反重力方向の第1の
弾性力を印加する第1ユニットと、前記光学部材を挟ん
で前記第1ユニットと対向する位置に配置された、前記
光学部材に重力方向の第2の弾性力を印加する第2ユニ
ットとを有していることを特徴とする保持装置。 【0046】〔実施態様5〕 前記光学部材を挟んで前
記支持部と対向する位置に押さえ部材を有することを特
徴とする実施態様4記載の保持装置。 【0047】〔実施態様6〕 前記第2の弾性力より
も、前記第1の弾性力の方が大きいことを特徴とする実
施態様2乃至5のうちいずれか1項記載の保持装置。 【0048】〔実施態様7〕 前記光学部材の質量を
M、前記第1ユニット及び第2ユニットの個数をn、前
記光学部材と前記第1ユニット及び第2ユニットとの静
止摩擦係数をμ、耐横重力仕様をA、耐縦重力仕様を
B、前記光学部材の破壊荷重をF maxとしたとき、前
記第1の弾性力F、前記第2の弾性力F、前記押圧
部による前記光学部材への押圧力F【0049】を満足する実施態様2乃至6のうちいずれ
か1項記載の保持装置。 【0050】〔実施態様8〕 前記光学部材は所定の曲
率を有し、前記第1ユニット及び第2ユニットは、前記
光学部材の前記曲率に沿った前記弾性力を印加する印加
面を有する実施態様3乃至7のうちいずれか1項記載の
保持装置。 【0051】〔実施態様9〕 実施態様2乃至8のうち
いずれか一項記載の保持装置を備え、当該保持装置に保
持された光学部材を介してマスク又はレチクルに形成さ
れたパターンを被処理体に露光する光学系を有する露光
装置。 【0052】〔実施態様10〕 実施態様9記載の露光
装置を用いて被処理体を露光するステップと、前記露光
された前記被処理体に所定のプロセスを行うステップと
を有するデバイス製造方法。 【0053】 【発明の効果】本発明の保持装置によれば、光学部材に
加える応力を分散することで、光学部材を破壊すること
なく必要最小限の応力で光学部材の光軸方向及び光軸に
対して垂直方向の位置決めを行うと共に、光学部材の自
重変形を最小限に抑えて光学部材を保持することができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】 露光装置の投影光学系に適用される本発明の
保持装置を示す概略断面斜視図である。 【図2】 図1に示す支持部及び押圧部材の拡大模式図
である。 【図3】 図1に示す第1のバネ部及び第2のバネ部の
拡大模式図である。 【図4】 本発明の例示的な露光装置の概略ブロック断
面図である。 【図5】 本発明の露光装置を有するデバイス製造方法
を説明するためのフローチャートである。 【図6】 図5に示すステップ4のウエハプロセスの詳
細なフローチャートである。 【図7】 一例としての従来の保持装置を示す分解斜視
図である。 【図8】 一例としての従来の保持装置を示す概略上面
透視図である。 【図9】 本発明の露光装置の鏡筒内部の概略断面斜視
図である。 【符号の説明】 100 保持装置 110 光学部材 120 セル部材 122 バネ部材 130 支持部 132 載置面 140 押圧部 142 押圧面 150 第1のバネ部 152 印加面 160 第2のバネ部 162 印加面 200 露光装置 210 照明装置 220 マスク 230 投影光学系 232 鏡筒 240 プレート 245 ステージ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 光学部材の自重変形を補正するための補
    正部材であって、 前記光学部材に対して、反重力方向の弾性力を印加する
    第1ユニットと、 前記第1部材と前記光学部材を挟んで対向して配置され
    ており、前記光学部材に重力方向の弾性力を印加する第
    2ユニットとを有することを特徴とする補正部材。
JP2003076618A 2002-03-20 2003-03-19 補正部材、保持装置、露光装置及びデバイス製造方法 Withdrawn JP2003344741A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103901571A (zh) * 2014-02-13 2014-07-02 中国科学院上海光学精密机械研究所 大型透反式镜片非垂直放置的挠性支撑装置和支撑方法
JP2022519867A (ja) * 2019-02-06 2022-03-25 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー 光学素子の支持

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