JP2003344261A - 低Cr−Mo系耐熱鋼の余寿命予測方法 - Google Patents

低Cr−Mo系耐熱鋼の余寿命予測方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】STPA20から24、またはSTBA20から24までの低Cr
−Mo系耐熱鋼の硬さ法による高精度な余寿命予測方法を
提供する。 【解決手段】評価対象材料の溶接部における溶接金属の
硬さを測定し、この測定硬さに対応する下記(1)式で表
されるLMP値を、予め定めた溶接金属の硬さとLMP値との
関係を示す下記の(2)式または(3)式に基づいて求め、求
めたLMP値と累積運転時間とから(1)式により実際の使用
温度を求め、この使用温度と下記の応力σにおける評価
対象材料の寿命から累積運転時間を差し引くことで使用
可能な残りの時間を求める。 LMP=T×(logt+C) ・・・・・・・(1) H=K×LMP+H ・・・・・・・・・(2) H=K×(LMP−LMP)+H ・・・・(3)ここで、
T:温度(K)、t:時間(h)、H:溶接金属の実測硬さ(Hv)、K
:定数、H:LMP=0のときの硬さ(Hv)、K:定数、LMP
:加速軟化開始時のLMP値、H:加速軟化開始時の溶接
金属の硬さ(Hv)。ただし、K=f(σ)、LMP=g(σ)で
あり、σは評価部位に負荷された応力(MPa)である。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高温で長時間使用
された耐熱鋼、具体的には火力発電プラントのボイラな
どに組み込まれた低Cr−Mo系耐熱鋼の余寿命予測方法に
関する。 【0002】 【従来の技術】火力発電プラントのボイラにおける管寄
せなどの高温部位に使用されている材料は、使用により
クリープして寿命に達する以前に取り替えられる。従っ
て、このような材料の残りの寿命、即ち余寿命を正確に
知ることは、プラントの修繕費用の低減や延命に欠くこ
とのできない重要事項であり、従来から使用中の硬さ変
化から余寿命を予測する方法等が提案されている。 【0003】上記ボイラにおける管寄せなどの高温部位
には、JIS G 3458に規定されるSTPA20から24、または同
G 3462に規定されるSTBA20から24までの鋼やこれらの相
当鋼、即ち低Cr−Mo系耐熱鋼が主に使用されている。こ
の低Cr−Mo系耐熱鋼は、それ自体、硬さの経年変化が小
さく、硬さによる余寿命予測は困難である(例えば、学
振第123 号委員会報告、22(1981),P14参照)。従っ
て、その余寿命予測は、主として金属組織を基準の組織
と対比する組織比較法により行われている。 【0004】しかし、組織比較法による余寿命の予測精
度は、真の寿命の1/2 から2倍と大きな幅があり、正確
性に欠けるだけでなく、その評価に多大な工数と費用が
かかるという欠点がある。このため、組織比較法に比べ
て工数と費用が少なくてすみ、かつ高精度の余寿命予測
方法の開発が望まれていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実状
に鑑みてなされたもので、その目的は、STPA20から24、
またはSTBA20から24までの鋼やこれらの相当鋼からなる
低Cr−Mo系耐熱鋼の余寿命を高い精度で予測する方法を
提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明方法は、低Cr−Mo
系耐熱鋼そのものの硬さの変化ではなく、溶接金属の硬
さの変化から余寿命を予測する方法である。本発明の要
旨は下記の低Cr−Mo系耐熱鋼の寿命予測方法にある。 【0007】評価対象材料の溶接部における溶接金属の
硬さを測定し、この測定硬さに対応する下記の(1)式で
表されるLMP値を、予めの実験により定めた溶接金属の
硬さとLMP値との関係を示す下記の(2)式または(3)式に
基づいて求め、求めたLMP値と運転記録に基づく既知の
累積運転時間から(1)式により温度を求めてこの温度を
評価対象材料の実際の使用温度とし、この使用温度と下
記の応力σにおける評価対象材料の寿命から累積運転時
間を差し引くことにより、評価対象材料の使用可能な残
りの時間を求める低Cr−Mo系耐熱鋼の余寿命予測方法。 【0008】 LMP=T×(logt+C) ・・・・・・・(1) H=K×LMP+H ・・・・・・・・・(2) H=K×(LMP−LMP)+H ・・・・(3) ここで、 T :温度(K) t :時間(h) C :定数 H :溶接金属の測定硬さ(Hv) K :定数 H :LMP=0のときの硬さ(Hv) K :定数 LMP:加速軟化が始まるときのLMPの値 H :加速軟化が始まるときの溶接金属の硬さ(Hv) ただし、「K=f(σ)」、「LMP=g(σ)」であ
り、σは評価部位に負荷された応力(MPa)である。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明者らは、比較的簡単に測定
できる溶接金属の硬さの変化から低Cr−Mo系耐熱鋼の余
寿命を精度よく予測できると考えて、種々の試験を行
い、以下のことを知見して上記の本発明を完成させた。 【0010】STPA20から24、またはSTBA20から24までの
鋼やその相当鋼および改良鋼(この明細書では、これら
をまとめて「低Cr−Mo系耐熱鋼」という)の経年硬さ変
化は小さい。しかし、その溶接部、中でも溶接金属の使
用前の硬さは母材部に比べて高く、その経年硬さ変化、
即ち軟化の程度は、母材に較べて遙かに大きい。 【0011】なお、溶接金属の硬さ変化(軟化)が大き
い理由の詳細は不明であるが、溶接金属は母材に比べる
と転位密度が高く、この転位が使用中の熱の影響を受け
て消滅していくためと推定される。 【0012】そこで、溶接金属に注目し、その軟化に及
ぼす種々の要因のうち、化学組成と負荷応力が軟化に及
ぼす影響について、下記の試験を行って詳細に調べた。
なお、溶接金属の軟化には使用温度も影響する。しか
し、材料の使用温度は必ずしも設計値どおりではない。
そこで、本発明方法では実際に装置の運転によって材料
が曝された温度(使用温度)を溶接金属の硬さ変化から
推定し、この推定値に基づいてに余寿命を予測すること
とした。この点が本発明方法の大きな特徴の一つであ
る。 1.化学組成の影響 基本成分のうち特定の成分の含有量のみを変化させた多
くの鋼を準備し、これらの鋼の厚さ10mmの板材の中央部
を溶接材料を使用することなくTIG溶接した。この場
合、溶接金属は母材とほぼ同じ化学組成となる。この溶
接後の鋼板から溶接金属部分を含む試験片を切り出し、
これを時効試験片とした。時効試験は、温度および保持
時間を様々に変えて行った。 【0013】上記の試験結果から、下記の結論が得られ
た。 【0014】時効による溶接金属の硬さ変化は、LMP
と直線関係にある。ここで、LMPとは下記(1)式で表され
る、いわゆるラーソン・ミラー・パラメータ(Larson-Mi
ller-Parameter)である。 【0015】LMP=T×(logt+C) ・・・(1) ただし、Tは温度(K)、tは時間(h)、Cは定数で
ある。 【0016】なお、上記の定数Cは、一般に「20」とさ
れるが、必ずしも「20」である必要はない。 【0017】図1は、C(炭素)含有量の異なる幾つか
の溶接金属について、LMPと硬さの関係を示したもので
ある。また、図2は、Mo含有量の異なる幾つかの溶接金
属について、LMPと硬さの関係を示したものである。図
示のとおり、どのC含有量の溶接金属においてもLMPと
硬さとは直線関係にあり、その勾配も同じである。ま
た、どのMo含有量の溶接金属においてもLMPと硬さとは
直線関係にあり、その勾配はCの場合と同じである。し
かし、Cの場合とは異なり、含有量による差が極めて小
さい。 【0018】図1に示した直線関係は、Si、Pおよび
Sの含有量が異なる溶接金属でも同じであり、時効軟化
直線の勾配(K)も同じである。 【0019】図2示した直線関係は、Mn、CrおよびN
の含有量が異なる溶接金属でも同じであり、時効軟化直
線の勾配(K)も図1の各直線の勾配と同じである。 【0020】上記およびより、上記(1)式中の温
度Tを0(K)と仮定した場合、言い換えれば「LMP=
0」のときの硬さHは各成分の含有量の組み合わせに
よりに決まる。 【0021】即ち、本発明が対象とする低Cr系耐熱鋼
では、「LMP=0」のときの硬さH が成分系に応じて
異なるだけであり、その時効軟化直線は、下記の式(2)
で表すことができる。 【0022】 H=K×LMP+H ・・・・・・・・・(2) ここで、 H :測定時点の溶接金属の硬さ(Hv) K:直線の勾配(定数) H:LMP=0のときの硬さ(Hv) 図3に上記(2)式の関係を概念的に示す。 【0023】2.負荷応力の影響 外径Dと肉厚tの比(D/t)が異なり、化学組成が
同じ母管を種々異なる化学組成の溶接材料でTIG 溶接法
により周溶接したものを試験片として、種々の温度と応
力によるクリープ試験を行った。その試験途中で複数回
中断し、中断の度に溶接金属の硬さを測定した。試験条
件を前記の式(1)で定義されるLMPで表してこれを横軸と
し、中断時に測定した溶接金属の硬さを縦軸にとって整
理した。その結果を図4に示す。この図から下記の結論
が得られる。 【0024】応力σを負荷すると特定のLMP値(LM
P:応力軟化開始点)で軟化が加速され、その応力軟化
は直線近似できて、次の(3)式で表すことができる。 【0025】 H=K×(LMP−LMP)+H ・・・・(3) ここで、 H :測定時点の溶接金属の硬さ(Hv) K:直線の勾配(定数) LMP:応力軟化開始点のLMP値 H:LMPがLMPのときの溶接金属の硬さ(Hv) 負荷応力σが大きいほど上記の応力軟化直線の傾きK
は大きくなる。また、負荷応力σが大きいほど上記の
LMP値は小さくなる。即ち、早い時期に加速軟化が始
まる。即ち、Kは次の(4)式で表され、LMPは下記の
(5)式で表される。 【0026】K =f(σ) ・・・・(4) LMP=g(σ) ・・・・(5) 外径Dと肉厚tの比(D/t)は、応力軟化に影響
を及ぼさない。また、溶接金属の化学組成は応力軟化直
線の傾きKに影響を及ぼさない。 【0027】前記の(4)式および(5)式は、成分系が異な
っても同じであり、実験により定めることができる。一
方、σは装置の設計に当たって決められる値である。従
って、KおよびLMPの値は予め求めておくことがで
きる。 【0028】図4には、成分系AとBの2種の溶接金属
の時効軟化直線を示した。実線で示すのが前記の(2)式
の軟化直線、即ち、負荷応力がない場合の軟化直線であ
る。破線が応力が負荷されている場合の軟化直線であ
る。この場合は、LMPに達するまでは、応力負荷のな
い直線にそって軟化するが、LMPに達した以降は軟化
が加速されて、破線にそって軟化していく。図中にLMP
C1とLMPC2があるのは、負荷応力の大小によってLMP
が現れる点が異なることを示している。 【0029】以上のことから、次のようにして低Cr−Mo
系耐熱鋼の余寿命を予想できることが明らかである。 【0030】まず、或る時間使用した低Cr−Mo系耐熱鋼
の溶接部の溶接金属の硬さHを測定する。その測定値を
前記の(2)式または(3)式に代入すればLMP 値が特定でき
る。 【0031】即ち、(2)式(H=K×LMP+H)か
ら、 LMP=(H−H)/K ・・・・・・・・(2)-1 となり、(3)式(H=K×(LMP−LMP)+H)か
ら、 LMP=(H−H)/K+LMP ・・・・・・・・(3)-1 となる。 【0032】ここで、LMPの算出に(2)-1式と(3)-1式の
いずれを用いるかは、次のようにして決める。即ち、H
>Hの場合(即ち、実測した溶接金属の硬さHがH
よりも高い場合)は、加速軟化領域に入っていないの
で、(2)-1式を用いる。一方、H<Hの場合(即ち、
実測した溶接金属の硬さHがHよりも低い場合)は、
加速軟化領域に入っているので、(3)-1式を用いる。 【0033】なお、(2)-1式および(3)-1式のKおよび
は実験によって予め求めておく。また、(3)-1式のL
MPは上記の(5)式で決まり、Hは(2)式と(3)式で表
される直線の交点であるので、(2)式のLMPに代えて(5)
式で決まったLMPを代入し、下記の式(6)で表すことが
できる。 【0034】 H=K×LMP+H ・・・・(6) さらに、(2)-1式および(6)式中のHは、実験結果から
下記の(7)式で表すことができることが確認された。 【0035】H=f(M) ・・・・・・・・(7) ここで、f(M)は溶接金属の成分の含有量の関数であ
り、MはC、Si、Mn、Cr、Mo、N、PおよびS等で、H
は実験により容易に求めることができる。 【0036】Hを求めるための溶接金属の化学組成
は、硬さHの測定と合わせて分析を行って知るのが望ま
しいが、既知の場合にはその値としてもよい。 【0037】LMPの値がわかれば、運転記録から累積使
用時間tは既知であるから、前記の式(1) により実際の
使用温度Tを正確に知ることができる。即ち、(1)式、L
MP=T(logt+C)から T=LMP/(logt+C)・・・・・・・(1)-1 であるから、LMPとtがわかれば、Tが算出できる。 【0038】上記のようにして評価対象材料の使用温度
Tが判明すれば、その材料の余寿命は次のようにして予
測できる。 【0039】耐熱鋼の温度T、負荷応力σにおける使用
可能な時間(寿命)tについては、データベースが存
在する。従って、上記の式(1)-1によって、評価対象材
料の使用温度Tが判明すれば、その温度における使用可
能な時間tから累積使用時間tを差し引くことより、
当該材料の使用可能な残り時間tを正確に算出でき
る。 【0040】以上に説明した本発明の余寿命を予測する
方法の手順を詳細に説明すれば以下のとおりである。 【0041】ステップ1:評価部位の材料の溶接部にお
ける溶接金属の硬さHを測定する。一方、この溶接金属
の化学組成は、前述したように、既知な場合にはその
値、既知でない場合にはその表層部から試料を採取して
分析するか、または携帯型の発光分光分析器を用いて分
析する等して特定するとともに、この部分に負荷された
応力σを設計仕様に基づいて特定、即ち「負荷された応
力σ=設計応力」とする。 【0042】ここで、溶接金属の化学組成は、組み立て
時の溶接が溶接材料を使用しない溶接の場合は評価部位
の材料と同じとしてよく、溶接が溶接材料を使用した溶
接の場合は溶接材料と同じにしてもよい。また、応力σ
は、設計応力に代えて設計内圧または運転実績内圧に基
づいて求められる負荷応力としてもよい。 【0043】ステップ2:特定した化学組成に基づいて
前記の(7)式によりHを求めて(2)式を確定する一方、
特定した応力σに基づいて前記の(4)式および(5)式より
とLMPを求めとともに(6)式によりHを求め、
(3)式を確定する。 【0044】ステップ3:実測硬さHとステップ2で求
めたHを対比し、H>Hの場合には実測硬さHを確
定した(2)式の変形式である(2)-1式に代入し、H<H
の場合には実測硬さHとステップ2で求めたHを確定
した(3)式の変形式である(3)-1式に代入してLMPを求め
る。 【0045】ステップ4:ステップ3で求めたLMPと運
転記録から既知の累積運転時間tを前記の(1)式の変形
式である(1)-1式に代入して評価部位の実際の使用温度
Tを求め、この温度を評価部位の材料の実際の使用温度
Tとする。 【0046】ステップ5:評価部位の材料と同じ材料
の、ステップ4で求めた温度Tと、ステップ1で確定し
た応力σにおける使用可能な全運転時間tをデータベ
ースから抽出し、下記の式(8)により運転可能な残りの
時間tを求める。 【0047】t=t−t ・・・・・・・(8) 【0048】 【実施例】STBA24製の鋼管が組み込まれた複数のボイラ
を対象に、本発明の方法と従来の組織比較法によりその
余寿命予測を行い、その結果を表1に示した。なお、表
1中の寿命消費率(%)は下記の(9)式により定義される
値である。 【0049】 寿命消費率(%)=(t/t)×100 ・・・・・(9) 表1からわかるように、従来の組織比較法によった場合
の寿命消費率には幅があってその取り替え時期を明確に
決定しにくい。これに対し、本発明の方法によった場合
には、特定の寿命消費率が得られるので、その取り替え
時期を決定しやすい。 【0050】 【表1】 【0051】 【発明の効果】本発明の方法では、初期硬さが高く、し
かも使用による時効軟化が大きい溶接金属の硬さを測定
するので実際の使用温度を正確に知ることができ、残り
の使用可能な時間を正確に求めることができる。その結
果、経年材料の取り替え時期の決定が正確かつ容易に行
え、プラントの修繕費用や延命に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】 【図1】実験結果の一例を示す図で、Cが溶接金属の硬
さとLMPとの関係に及ぼす影響を示す図である。 【図2】実験結果の一例を示す図で、Moが溶接金属の硬
さとLMPとの関係に及ぼす影響を示す図である。 【図3】時効軟化が成分系に応じて異なることを示す概
念図である。 【図4】実験結果の一例を示す図で、負荷応力が溶接金
属の硬さとLMPとの関係に及ぼす影響を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 康史 福岡県福岡市南区塩原二丁目1番47号 九 州電力株式会社総合研究所内 (72)発明者 小林 十思美 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号 住友金属テ クノロジー株式会社内 Fターム(参考) 2G050 AA01 BA10 BA12 DA02 EA01 EB01 EC05

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】評価対象材料の溶接部における溶接金属の
    硬さを測定し、この測定硬さに対応する下記の(1)式で
    表されるLMP値を、予めの実験により定めた溶接金属の
    硬さとLMP値との関係を示す下記の(2)式または(3)式に
    基づいて求め、求めたLMP値と運転記録に基づく既知の
    累積運転時間から(1)式により温度を求めてこの温度を
    評価対象材料の実際の使用温度とし、この使用温度と下
    記の応力σにおける評価対象材料の寿命から累積運転時
    間を差し引くことにより、評価対象材料の使用可能な残
    りの時間を求めることを特徴とする低Cr−Mo系耐熱鋼の
    余寿命予測方法。 LMP=T×(logt+C) ・・・・・・・(1) H=K×LMP+H ・・・・・・・・・(2) H=K×(LMP−LMP)+H ・・・・(3) ここで、 T :温度(K) t :時間(h) C :定数 H :溶接金属の測定硬さ(Hv) K :定数 H :LMP=0のときの硬さ(Hv) K :定数 LMP:加速軟化が始まるときのLMPの値 H :加速軟化が始まるときの溶接金属の硬さ(Hv) ただし、「K=f(σ)」、「LMP=g(σ)」であ
    り、σは評価部位に負荷された応力(MPa)である。
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