JP2003344017A - 段ボール箱検査装置および検査対象物撮像装置 - Google Patents
段ボール箱検査装置および検査対象物撮像装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】組み立て前の扁平な段ボール箱の積み重ねられ
ている枚数やフラップ同士の隙間を短時間のうちに判定
することのできる段ボール箱検査装置を提供する。 【解決手段】画像解析手段15は、撮像した画像におい
て段ボール箱100の積み重ね方向をX、扁平な段ボー
ル箱と平行な方向をYとし、X方向が段ボール箱を構成
する段ボール紙1枚以上3枚未満の厚みの長さで、Y方
向がフラップ同士の隙間の長さの基準値に所定の余裕量
を加えた長さの矩形のサーチエリアを設定し、このエリ
ア内の画像解析により隙間の位置や長さを取得して段ボ
ールの積み重ね枚数等を検査するものであって、積み重
ねの上端から下端に向けてサーチエリアを順次移動させ
るごとにエリア内の画像解析を行うとともに、今回の解
析で取得した隙間の位置に基づいて次のサーチエリアの
設定位置を決定する。
ている枚数やフラップ同士の隙間を短時間のうちに判定
することのできる段ボール箱検査装置を提供する。 【解決手段】画像解析手段15は、撮像した画像におい
て段ボール箱100の積み重ね方向をX、扁平な段ボー
ル箱と平行な方向をYとし、X方向が段ボール箱を構成
する段ボール紙1枚以上3枚未満の厚みの長さで、Y方
向がフラップ同士の隙間の長さの基準値に所定の余裕量
を加えた長さの矩形のサーチエリアを設定し、このエリ
ア内の画像解析により隙間の位置や長さを取得して段ボ
ールの積み重ね枚数等を検査するものであって、積み重
ねの上端から下端に向けてサーチエリアを順次移動させ
るごとにエリア内の画像解析を行うとともに、今回の解
析で取得した隙間の位置に基づいて次のサーチエリアの
設定位置を決定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組み立て前の扁平
な段ボール箱を積み重ねた状態でその枚数とフラップ同
士の隙間の長さの双方またはいずれかを検査する段ボー
ル箱検査装置および搬送路上を流れてくる検査対象物を
撮像する検査対象物撮像装置に関する。
な段ボール箱を積み重ねた状態でその枚数とフラップ同
士の隙間の長さの双方またはいずれかを検査する段ボー
ル箱検査装置および搬送路上を流れてくる検査対象物を
撮像する検査対象物撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、段ボール箱を製造する際には、
まず、図21(a)に示すように横一列に連なる4枚の
側板501〜504と、その一端に設けた接着片505
と、各側板501〜504から上下に延びたフラップ5
11〜518とを有する形状に一枚の段ボール紙を加工
する。その後、図21(b)に示すように、両端の側板
501、504を内側に折り曲げて、接着片505を他
端の側板501に重ね合わせて接着して環状とし、扁平
な組み立て前の状態にする。そして、かかる扁平な状態
のものを複数枚積み重ねた後に紐で結束し、工場から出
荷するようになっている。図21(c)は、扁平な組み
立て前の段ボール箱の側面を示している。
まず、図21(a)に示すように横一列に連なる4枚の
側板501〜504と、その一端に設けた接着片505
と、各側板501〜504から上下に延びたフラップ5
11〜518とを有する形状に一枚の段ボール紙を加工
する。その後、図21(b)に示すように、両端の側板
501、504を内側に折り曲げて、接着片505を他
端の側板501に重ね合わせて接着して環状とし、扁平
な組み立て前の状態にする。そして、かかる扁平な状態
のものを複数枚積み重ねた後に紐で結束し、工場から出
荷するようになっている。図21(c)は、扁平な組み
立て前の段ボール箱の側面を示している。
【0003】箱に組み立てるには、環状になった4枚の
側板501〜504を角筒状にして段ボール箱の胴体部
を形成し、各側板501〜504から下方へ突出した矩
形のフラップ515〜518を内側に折り曲げることで
底部を形成する。さらに各側板501〜504から上方
へ突出したフラップ511〜514を内側に折り曲げる
ことで蓋部を形成するようになっている。
側板501〜504を角筒状にして段ボール箱の胴体部
を形成し、各側板501〜504から下方へ突出した矩
形のフラップ515〜518を内側に折り曲げることで
底部を形成する。さらに各側板501〜504から上方
へ突出したフラップ511〜514を内側に折り曲げる
ことで蓋部を形成するようになっている。
【0004】ところで、角筒状の胴体部を形成した後に
行うフラップの内側への折り曲げを適切に行うために、
隣接するフラップ同士の間に一定の隙間が形成される。
図21(a)に示すように、環状にする前の段階で既に
隣り合っているフラップ同士の隙間を一定幅に加工する
ことは比較的容易である。しかし、接着片505を重ね
合わせて繋げた接着部において隣り合うフラップ同士の
隙間(フラップ511と514との間の隙間520およ
びフラップ515と518との間の隙間521)は、接
着片505の重ね合わせ具合によって変動する。
行うフラップの内側への折り曲げを適切に行うために、
隣接するフラップ同士の間に一定の隙間が形成される。
図21(a)に示すように、環状にする前の段階で既に
隣り合っているフラップ同士の隙間を一定幅に加工する
ことは比較的容易である。しかし、接着片505を重ね
合わせて繋げた接着部において隣り合うフラップ同士の
隙間(フラップ511と514との間の隙間520およ
びフラップ515と518との間の隙間521)は、接
着片505の重ね合わせ具合によって変動する。
【0005】そこで、従来は、接着部におけるフラップ
同士の間隔を、作業者が目視で検査し、不良品を排除し
ていた。また、図22(a)の側面図および図22
(b)の正面図に示すように、扁平した段ボール箱を積
み重ねて結束した状態で搬送路531を流れてくる段ボ
ール箱530の端面をカメラ532で撮像し、画像解析
により、フラップ間隔533の良否を判定することも行
われている。
同士の間隔を、作業者が目視で検査し、不良品を排除し
ていた。また、図22(a)の側面図および図22
(b)の正面図に示すように、扁平した段ボール箱を積
み重ねて結束した状態で搬送路531を流れてくる段ボ
ール箱530の端面をカメラ532で撮像し、画像解析
により、フラップ間隔533の良否を判定することも行
われている。
【0006】
【特許文献1】特開2001−124528号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した目視検査で
は、検査員の人件費が嵩むとともに、疲労等により人為
的な誤りが生じ得るので、検査装置による自動検査が好
ましい。一方、積み重ねた段ボール箱の端面を撮像し、
画像解析によってフラップ間隔の良否や積み重ねられて
いる段ボール箱の枚数を判定するものでは、段ボール箱
の端面が、波状の芯材が露出している等によって複雑な
形状を成しているので、処理が複雑化し、画像解析に長
い処理時間を要するという問題があった。
は、検査員の人件費が嵩むとともに、疲労等により人為
的な誤りが生じ得るので、検査装置による自動検査が好
ましい。一方、積み重ねた段ボール箱の端面を撮像し、
画像解析によってフラップ間隔の良否や積み重ねられて
いる段ボール箱の枚数を判定するものでは、段ボール箱
の端面が、波状の芯材が露出している等によって複雑な
形状を成しているので、処理が複雑化し、画像解析に長
い処理時間を要するという問題があった。
【0008】本発明は、このような従来技術の有する問
題点に着目してなされたもので、組み立て前の扁平な段
ボール箱の積み重ねられている枚数やフラップ同士の隙
間の良否を短時間のうちに判定することのできる段ボー
ル箱検査装置を提供することを目的としている。
題点に着目してなされたもので、組み立て前の扁平な段
ボール箱の積み重ねられている枚数やフラップ同士の隙
間の良否を短時間のうちに判定することのできる段ボー
ル箱検査装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存
する。 [1]組み立て前の扁平な段ボール箱を積み重ねた状態
でその枚数とフラップ同士の隙間の長さの双方またはい
ずれかを検査する段ボール箱検査装置において、積み重
ねられた扁平な段ボール箱を撮像する撮像手段(13)
と、画像解析手段(15)とを備え、前記撮像手段(1
3)は、積み重ねられた組み立て前の扁平な段ボール箱
のうちフラップの端面およびフラップ同士の隙間の存す
る面を撮像し、前記画像解析手段(15)は、前記撮像
手段(13)の撮像した画像内に1枚の段ボール箱の隙
間を検査するためのサーチエリアを設定し、当該サーチ
エリア内を画像解析することで、少なくともフラップ同
士の隙間の位置を判定するとともに、今回の画像解析の
結果取得した隙間の位置に基づいて次の1枚の段ボール
箱の隙間を検査するためのサーチエリアの位置を設定す
ることを特徴とする段ボール箱検査装置。
めの本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存
する。 [1]組み立て前の扁平な段ボール箱を積み重ねた状態
でその枚数とフラップ同士の隙間の長さの双方またはい
ずれかを検査する段ボール箱検査装置において、積み重
ねられた扁平な段ボール箱を撮像する撮像手段(13)
と、画像解析手段(15)とを備え、前記撮像手段(1
3)は、積み重ねられた組み立て前の扁平な段ボール箱
のうちフラップの端面およびフラップ同士の隙間の存す
る面を撮像し、前記画像解析手段(15)は、前記撮像
手段(13)の撮像した画像内に1枚の段ボール箱の隙
間を検査するためのサーチエリアを設定し、当該サーチ
エリア内を画像解析することで、少なくともフラップ同
士の隙間の位置を判定するとともに、今回の画像解析の
結果取得した隙間の位置に基づいて次の1枚の段ボール
箱の隙間を検査するためのサーチエリアの位置を設定す
ることを特徴とする段ボール箱検査装置。
【0010】[2]組み立て前の扁平な段ボール箱を積
み重ねた状態でその枚数とフラップ同士の隙間の長さの
双方またはいずれかを検査する段ボール箱検査装置にお
いて、積み重ねられた扁平な段ボール箱を撮像する撮像
手段(13)と、画像解析手段(15)とを備え、前記
撮像手段(13)は、積み重ねられた組み立て前の扁平
な段ボール箱のうちフラップの端面およびフラップ同士
の隙間の存する面を積み重ねられた状態の上下端の外側
を所定量含むようにして撮像し、前記画像解析手段(1
5)は、前記撮像手段(13)の撮像した画像において
段ボール箱の積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱と平
行な方向をYとしたとき、X方向が検査対象の段ボール
箱を構成する段ボール紙1枚分の厚み以上で3枚分の厚
み未満の長さで、Y方向がフラップ同士の隙間の長さの
基準値に所定の余裕量を加えた長さの矩形のサーチエリ
アを設定し、当該サーチエリア内を画像解析すること
で、フラップ同士の隙間の位置または隙間の位置と隙間
の長さを取得して段ボール箱の積み重ね枚数と隙間の長
さの双方またはいずれかを検査するものであって、積み
重ねられた段ボール箱の上端または下端から他端に向け
て前記サーチエリアを順次移動させるごとに当該サーチ
エリア内の画像解析を行うとともに、今回の画像解析の
結果取得した隙間の位置に基づいて次のサーチエリアの
設定位置を決定することを特徴とする段ボール箱検査装
置。
み重ねた状態でその枚数とフラップ同士の隙間の長さの
双方またはいずれかを検査する段ボール箱検査装置にお
いて、積み重ねられた扁平な段ボール箱を撮像する撮像
手段(13)と、画像解析手段(15)とを備え、前記
撮像手段(13)は、積み重ねられた組み立て前の扁平
な段ボール箱のうちフラップの端面およびフラップ同士
の隙間の存する面を積み重ねられた状態の上下端の外側
を所定量含むようにして撮像し、前記画像解析手段(1
5)は、前記撮像手段(13)の撮像した画像において
段ボール箱の積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱と平
行な方向をYとしたとき、X方向が検査対象の段ボール
箱を構成する段ボール紙1枚分の厚み以上で3枚分の厚
み未満の長さで、Y方向がフラップ同士の隙間の長さの
基準値に所定の余裕量を加えた長さの矩形のサーチエリ
アを設定し、当該サーチエリア内を画像解析すること
で、フラップ同士の隙間の位置または隙間の位置と隙間
の長さを取得して段ボール箱の積み重ね枚数と隙間の長
さの双方またはいずれかを検査するものであって、積み
重ねられた段ボール箱の上端または下端から他端に向け
て前記サーチエリアを順次移動させるごとに当該サーチ
エリア内の画像解析を行うとともに、今回の画像解析の
結果取得した隙間の位置に基づいて次のサーチエリアの
設定位置を決定することを特徴とする段ボール箱検査装
置。
【0011】[3]前記画像解析手段(15)は、前記
サーチエリア内の画像解析によってフラップ同士の隙間
を検出できなかったとき、次のサーチエリアの設定位置
を、前記撮像手段(13)の撮像した画像において段ボ
ール箱の積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱と平行な
方向をYとしたときのX方向に、段ボール箱1枚分の厚
みに相当する予め定めた標準ピッチだけ移動させた位置
にすることを特徴とする[1]または[2]に記載の段
ボール箱検査装置。
サーチエリア内の画像解析によってフラップ同士の隙間
を検出できなかったとき、次のサーチエリアの設定位置
を、前記撮像手段(13)の撮像した画像において段ボ
ール箱の積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱と平行な
方向をYとしたときのX方向に、段ボール箱1枚分の厚
みに相当する予め定めた標準ピッチだけ移動させた位置
にすることを特徴とする[1]または[2]に記載の段
ボール箱検査装置。
【0012】[4]前記画像解析手段(15)は、前記
撮像手段(13)の撮像した画像の各画素を明度が所定
の閾値未満の第1データと前記閾値以上の第2データと
に2値化し、前記撮像手段(13)の撮像した画像にお
いて段ボール箱の積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱
と平行な方向をYとしたとき、前記サーチエリア内で、
X方向のライン毎に、前記第1データの最大連続数を求
め、前記最大連続数が設定値以上になるラインが存在す
る場合もしくは隣接する数ライン分の前記最大連続数の
合計が設定値以上になる場合が存在するとき、当該サー
チエリア内にフラップ同士の隙間が存在すると判定する
ことを特徴とする[1]〜[3]の何れかに記載の段ボ
ール箱検査装置。
撮像手段(13)の撮像した画像の各画素を明度が所定
の閾値未満の第1データと前記閾値以上の第2データと
に2値化し、前記撮像手段(13)の撮像した画像にお
いて段ボール箱の積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱
と平行な方向をYとしたとき、前記サーチエリア内で、
X方向のライン毎に、前記第1データの最大連続数を求
め、前記最大連続数が設定値以上になるラインが存在す
る場合もしくは隣接する数ライン分の前記最大連続数の
合計が設定値以上になる場合が存在するとき、当該サー
チエリア内にフラップ同士の隙間が存在すると判定する
ことを特徴とする[1]〜[3]の何れかに記載の段ボ
ール箱検査装置。
【0013】[5]前記画像解析手段(15)は、今回
の画像解析によって位置を取得した隙間のうちサーチエ
リアの移動方向側の端部から次に設定するサーチエリア
までのX方向の距離が、段ボール箱を構成する段ボール
紙1枚分の厚みの約半分の長さになるように、次のサー
チエリアの位置を設定することを特徴とする[4]に記
載の段ボール箱検査装置。
の画像解析によって位置を取得した隙間のうちサーチエ
リアの移動方向側の端部から次に設定するサーチエリア
までのX方向の距離が、段ボール箱を構成する段ボール
紙1枚分の厚みの約半分の長さになるように、次のサー
チエリアの位置を設定することを特徴とする[4]に記
載の段ボール箱検査装置。
【0014】[6]前記画像解析手段(15)は、前記
撮像手段(13)の撮像した画像において段ボール箱の
積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱と平行な方向をY
としたとき、隙間のY方向長さをX座標毎に求め、Y方
向長さの変化量が最も大きいX座標を、当該隙間の端の
位置であると判定することを特徴とする[1]〜[5]
の何れかに記載の段ボール箱検査装置。
撮像手段(13)の撮像した画像において段ボール箱の
積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱と平行な方向をY
としたとき、隙間のY方向長さをX座標毎に求め、Y方
向長さの変化量が最も大きいX座標を、当該隙間の端の
位置であると判定することを特徴とする[1]〜[5]
の何れかに記載の段ボール箱検査装置。
【0015】[7]前記画像解析手段(15)は、前記
撮像手段(13)の撮像した画像において段ボール箱の
積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱と平行な方向をY
としたとき、前記撮像手段(13)の撮像した画像のう
ち、Y方向の中心近傍でX方向に延びた第1の帯状領域
を解析することによって、積み重ねられた段ボール箱の
仮の上端位置と仮の下端位置とを求め、前記仮の上端位
置と仮の下端位置の中心近傍でY方向に延びた第2の帯
状領域を解析することによって、当該第2の帯状領域に
存する隙間のY座標を求め、前記隙間のY座標をY方向
の中心位置とするX方向に延びた第3の帯状領域を解析
することによって、実際に隙間の存するY座標位置にお
ける、積み重ねられた段ボール箱の上端位置と下端位置
を求め、上端位置と下端位置のいずれか一方と前記Y座
標とに基づいて、最初のサーチエリアの位置を設定し、
他方の端の位置に基づいて前記サーチエリアを移動して
行う検査の終了を認識することを特徴とする[1]〜
[6]の何れかに記載の段ボール箱検査装置。
撮像手段(13)の撮像した画像において段ボール箱の
積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱と平行な方向をY
としたとき、前記撮像手段(13)の撮像した画像のう
ち、Y方向の中心近傍でX方向に延びた第1の帯状領域
を解析することによって、積み重ねられた段ボール箱の
仮の上端位置と仮の下端位置とを求め、前記仮の上端位
置と仮の下端位置の中心近傍でY方向に延びた第2の帯
状領域を解析することによって、当該第2の帯状領域に
存する隙間のY座標を求め、前記隙間のY座標をY方向
の中心位置とするX方向に延びた第3の帯状領域を解析
することによって、実際に隙間の存するY座標位置にお
ける、積み重ねられた段ボール箱の上端位置と下端位置
を求め、上端位置と下端位置のいずれか一方と前記Y座
標とに基づいて、最初のサーチエリアの位置を設定し、
他方の端の位置に基づいて前記サーチエリアを移動して
行う検査の終了を認識することを特徴とする[1]〜
[6]の何れかに記載の段ボール箱検査装置。
【0016】[8]前記画像解析手段(15)は、前記
撮像手段(13)の撮像した画像の各画素を明度が所定
の閾値未満の第1データと前記閾値以上の第2データと
に2値化し、2値化後の画像のうち前記第1または第3
の帯状領域においてY方向のライン毎に第1データの最
大連続数を求め、その値が一定以上のラインを有効ライ
ンとし、帯状領域の途中からX方向のいずれか一方の端
に向けて前記有効ラインの連続数を計数し、有効ライン
が一定数以上連続して登場したとき、当該連続の開始し
た有効ラインのX座標を、積み重ねられた段ボール箱の
上下端のうち前記一方の端と同方向の端の位置と判定す
ることを特徴とする[7]に記載の段ボール箱検査装
置。
撮像手段(13)の撮像した画像の各画素を明度が所定
の閾値未満の第1データと前記閾値以上の第2データと
に2値化し、2値化後の画像のうち前記第1または第3
の帯状領域においてY方向のライン毎に第1データの最
大連続数を求め、その値が一定以上のラインを有効ライ
ンとし、帯状領域の途中からX方向のいずれか一方の端
に向けて前記有効ラインの連続数を計数し、有効ライン
が一定数以上連続して登場したとき、当該連続の開始し
た有効ラインのX座標を、積み重ねられた段ボール箱の
上下端のうち前記一方の端と同方向の端の位置と判定す
ることを特徴とする[7]に記載の段ボール箱検査装
置。
【0017】[9]前記画像解析手段(15)は、前記
撮像手段(13)の撮像した画像の各画素を明度が所定
の閾値未満の第1データと前記閾値以上の第2データと
に2値化し、前記第2の帯状領域内で、X方向のライン
毎に、前記第1データの最大連続数を求め、前記最大連
続数もしくは隣接する数ライン分の最大連続数の合計が
最大値となったラインのY座標を前記隙間のY座標と判
定することを特徴とする[7]に記載の段ボール箱検査
装置。
撮像手段(13)の撮像した画像の各画素を明度が所定
の閾値未満の第1データと前記閾値以上の第2データと
に2値化し、前記第2の帯状領域内で、X方向のライン
毎に、前記第1データの最大連続数を求め、前記最大連
続数もしくは隣接する数ライン分の最大連続数の合計が
最大値となったラインのY座標を前記隙間のY座標と判
定することを特徴とする[7]に記載の段ボール箱検査
装置。
【0018】[10]組み立て前の扁平な段ボール箱の
フラップ同士の隙間の長さを検査する段ボール箱検査装
置において、前記組み立て前の扁平な段ボール箱のうち
フラップの端面およびフラップ同士の隙間の存する面を
撮像する撮像手段(13)と、前記撮像手段(13)の
撮像した画像を解析する画像解析手段(15)とを備
え、前記画像解析手段(15)は、前記撮像手段(1
3)の撮像した画像において段ボール箱を構成する段ボ
ール紙の厚み方向をX、これと直交する方向をYとする
とともに、前記撮像手段(13)の撮像した画像の中で
フラップ同士の隙間に相当する範囲を特定し、その中で
さらにX方向を一部に制限した指定範囲内において、前
記隙間のY方向の長さを判定することを特徴とする段ボ
ール箱検査装置。
フラップ同士の隙間の長さを検査する段ボール箱検査装
置において、前記組み立て前の扁平な段ボール箱のうち
フラップの端面およびフラップ同士の隙間の存する面を
撮像する撮像手段(13)と、前記撮像手段(13)の
撮像した画像を解析する画像解析手段(15)とを備
え、前記画像解析手段(15)は、前記撮像手段(1
3)の撮像した画像において段ボール箱を構成する段ボ
ール紙の厚み方向をX、これと直交する方向をYとする
とともに、前記撮像手段(13)の撮像した画像の中で
フラップ同士の隙間に相当する範囲を特定し、その中で
さらにX方向を一部に制限した指定範囲内において、前
記隙間のY方向の長さを判定することを特徴とする段ボ
ール箱検査装置。
【0019】[11]隙間のX方向における何れかの端
部の近傍所定巾の範囲を前記指定範囲とすることを特徴
とする[10]に記載の段ボール箱検査装置。
部の近傍所定巾の範囲を前記指定範囲とすることを特徴
とする[10]に記載の段ボール箱検査装置。
【0020】[12]組み立て前の扁平な段ボール箱の
フラップ同士の隙間の長さを検査する段ボール箱検査装
置において、前記組み立て前の扁平な段ボール箱のうち
フラップの端面およびフラップ同士の隙間の存する面を
撮像する撮像手段(13)と、前記撮像手段(13)の
撮像した画像を解析する画像解析手段(15)とを備
え、前記画像解析手段(15)は、前記撮像手段(1
3)の撮像した画像において段ボール箱を構成する段ボ
ール紙の厚み方向をX、これと直交する方向をYとする
とともに、前記撮像手段(13)の撮像した画像の中で
フラップ同士の隙間に相当する範囲を特定し、その範囲
全体の中で前記隙間のY方向の長さを判定することを特
徴とする段ボール箱検査装置。
フラップ同士の隙間の長さを検査する段ボール箱検査装
置において、前記組み立て前の扁平な段ボール箱のうち
フラップの端面およびフラップ同士の隙間の存する面を
撮像する撮像手段(13)と、前記撮像手段(13)の
撮像した画像を解析する画像解析手段(15)とを備
え、前記画像解析手段(15)は、前記撮像手段(1
3)の撮像した画像において段ボール箱を構成する段ボ
ール紙の厚み方向をX、これと直交する方向をYとする
とともに、前記撮像手段(13)の撮像した画像の中で
フラップ同士の隙間に相当する範囲を特定し、その範囲
全体の中で前記隙間のY方向の長さを判定することを特
徴とする段ボール箱検査装置。
【0021】[13]X座標が隣り合うものにおける隙
間のY方向長さの変化量を求め、前記変化量が最小にな
る箇所のY方向長さを、隙間の長さとすることを特徴と
する[10]〜[12]の何れかに記載の段ボール箱検
査装置。
間のY方向長さの変化量を求め、前記変化量が最小にな
る箇所のY方向長さを、隙間の長さとすることを特徴と
する[10]〜[12]の何れかに記載の段ボール箱検
査装置。
【0022】[14]搬送路上を流れてくる検査対象物
を撮像する検査対象物撮像装置において、前記検査対象
物を搬送する搬送手段であって、上り勾配の第1搬送エ
リア(23)と、前記第1搬送エリア(23)よりも上
り勾配が緩やかであるか平坦もしくは下り勾配の第2搬
送エリア(24)を有するものと、前記第1搬送エリア
(23)と第2搬送エリア(24)との境界であって端
部が浮き上がった状態になる所定の撮像位置に前記検査
対象物が到来したことを検出する検出手段と、前記撮像
位置に到来した前記検査対象物の浮き上がった端部をそ
の正面から撮像可能であって搬送されてくる前記検査対
象物と接触しない箇所に配置され、かつ前記撮像位置に
到来したとき前記検査対象物の前記端部を撮像する撮像
手段(13)とを有することを特徴とする検査対象物撮
像装置。
を撮像する検査対象物撮像装置において、前記検査対象
物を搬送する搬送手段であって、上り勾配の第1搬送エ
リア(23)と、前記第1搬送エリア(23)よりも上
り勾配が緩やかであるか平坦もしくは下り勾配の第2搬
送エリア(24)を有するものと、前記第1搬送エリア
(23)と第2搬送エリア(24)との境界であって端
部が浮き上がった状態になる所定の撮像位置に前記検査
対象物が到来したことを検出する検出手段と、前記撮像
位置に到来した前記検査対象物の浮き上がった端部をそ
の正面から撮像可能であって搬送されてくる前記検査対
象物と接触しない箇所に配置され、かつ前記撮像位置に
到来したとき前記検査対象物の前記端部を撮像する撮像
手段(13)とを有することを特徴とする検査対象物撮
像装置。
【0023】[15]搬送路上を流れてくる検査対象物
を撮像する検査対象物撮像装置において、前記検査対象
物を撮像する撮像手段(13)と、前記撮像手段(1
3)を移動させる移動手段とを備え、前記移動手段は、
前記検査対象物が所定の撮像位置に到来した際には前記
搬送路上を流れてくる検査対象物の前端面もしくは後端
面をその正面から撮像する第1の位置に前記撮像手段
(13)を設定し、かつ少なくとも前記第1の位置を前
記検査対象物が通過する間は、前記撮像手段(13)を
前記検査対象物と接触しない第2の位置に移動させるこ
とを特徴とする検査対象物撮像装置。
を撮像する検査対象物撮像装置において、前記検査対象
物を撮像する撮像手段(13)と、前記撮像手段(1
3)を移動させる移動手段とを備え、前記移動手段は、
前記検査対象物が所定の撮像位置に到来した際には前記
搬送路上を流れてくる検査対象物の前端面もしくは後端
面をその正面から撮像する第1の位置に前記撮像手段
(13)を設定し、かつ少なくとも前記第1の位置を前
記検査対象物が通過する間は、前記撮像手段(13)を
前記検査対象物と接触しない第2の位置に移動させるこ
とを特徴とする検査対象物撮像装置。
【0024】[16]搬送路上を流れてくる検査対象物
を撮像する検査対象物撮像装置において、前記検査対象
物を撮像する撮像手段(13)と、鏡(801)と、前
記鏡を移動させる鏡移動手段(802)とを備え、前記
鏡移動手段(802)は、前記鏡(801)を、前記検
査対象物が所定の撮像位置に到来した際には前記搬送路
上を流れてくる検査対象物の前端面もしくは後端面の正
面の第1の鏡位置に設定し、かつ少なくとも前記第1の
鏡位置を前記検査対象物が通過する間は、前記鏡を前記
検査対象物と接触しない第2の鏡位置に移動させ、前記
撮像手段(13)は、前記搬送路上を流れてくる検査対
象物と衝突しない箇所であって、第1の鏡位置に設定さ
れた鏡を撮像する向きに設置され、前記鏡(801)
は、前記第1の鏡位置において前記検査対象物の正面の
像を前記撮像手段(13)が撮影可能な角度に設定され
ていることを特徴とする検査対象物撮像装置。
を撮像する検査対象物撮像装置において、前記検査対象
物を撮像する撮像手段(13)と、鏡(801)と、前
記鏡を移動させる鏡移動手段(802)とを備え、前記
鏡移動手段(802)は、前記鏡(801)を、前記検
査対象物が所定の撮像位置に到来した際には前記搬送路
上を流れてくる検査対象物の前端面もしくは後端面の正
面の第1の鏡位置に設定し、かつ少なくとも前記第1の
鏡位置を前記検査対象物が通過する間は、前記鏡を前記
検査対象物と接触しない第2の鏡位置に移動させ、前記
撮像手段(13)は、前記搬送路上を流れてくる検査対
象物と衝突しない箇所であって、第1の鏡位置に設定さ
れた鏡を撮像する向きに設置され、前記鏡(801)
は、前記第1の鏡位置において前記検査対象物の正面の
像を前記撮像手段(13)が撮影可能な角度に設定され
ていることを特徴とする検査対象物撮像装置。
【0025】[17]搬送路上を流れてくる検査対象物
を撮像する検査対象物撮像装置において、前記搬送路の
一部に、勾配を変更可能な勾配可変搬送路(611)を
設け、前記検査対象物(100)が前記勾配可変搬送路
(611)上の所定の撮像位置(631)に来たとき、
当該箇所に到来した検査対象物(100)を斜め上方か
ら撮像している撮像手段(13)の正面を、前記検査対
象物(100)の先端面もしくは後端面が向くように前
記勾配可変搬送路を傾斜させることを特徴とする検査対
象物撮像装置。
を撮像する検査対象物撮像装置において、前記搬送路の
一部に、勾配を変更可能な勾配可変搬送路(611)を
設け、前記検査対象物(100)が前記勾配可変搬送路
(611)上の所定の撮像位置(631)に来たとき、
当該箇所に到来した検査対象物(100)を斜め上方か
ら撮像している撮像手段(13)の正面を、前記検査対
象物(100)の先端面もしくは後端面が向くように前
記勾配可変搬送路を傾斜させることを特徴とする検査対
象物撮像装置。
【0026】[18]前記撮像位置に到来した前記検査
対象物のうち前記撮像手段(13)によって撮像する面
にその斜め下方左右から光を照射する照射手段(12)
をさらに有することを特徴とする[14]〜[17]の
何れかに記載の検査対象物撮像装置。
対象物のうち前記撮像手段(13)によって撮像する面
にその斜め下方左右から光を照射する照射手段(12)
をさらに有することを特徴とする[14]〜[17]の
何れかに記載の検査対象物撮像装置。
【0027】[19]前記検査対象物を前記段ボール箱
として、[14]〜[18]の何れかに記載の検査対象
物撮像装置と組み合わせたことを特徴とする[1]〜
[13]の何れかに記載の段ボール箱検査装置。
として、[14]〜[18]の何れかに記載の検査対象
物撮像装置と組み合わせたことを特徴とする[1]〜
[13]の何れかに記載の段ボール箱検査装置。
【0028】前記本発明は次のように作用する。撮像手
段(13)は、積み重ねられた組み立て前の扁平な段ボ
ール箱のうちフラップの端面およびフラップ同士の隙間
の存する面を撮像する。画像解析手段(15)は、撮像
手段(13)の撮像した画像内に1枚の段ボール箱の隙
間を検査するためのサーチエリアを設定し、当該サーチ
エリア内を画像解析することで、少なくともフラップ同
士の隙間の位置を判定する。そして、今回の画像解析の
結果取得した隙間の位置に基づいて次の1枚の段ボール
箱の隙間を検査するためのサーチエリアの位置を設定す
る。
段(13)は、積み重ねられた組み立て前の扁平な段ボ
ール箱のうちフラップの端面およびフラップ同士の隙間
の存する面を撮像する。画像解析手段(15)は、撮像
手段(13)の撮像した画像内に1枚の段ボール箱の隙
間を検査するためのサーチエリアを設定し、当該サーチ
エリア内を画像解析することで、少なくともフラップ同
士の隙間の位置を判定する。そして、今回の画像解析の
結果取得した隙間の位置に基づいて次の1枚の段ボール
箱の隙間を検査するためのサーチエリアの位置を設定す
る。
【0029】このように、画像解析によって今回取得し
た隙間の位置に基づいて次のサーチエリアの設定位置を
定めるので、段ボール箱が次第に横ずれして積み重ねら
れていたり、全体が傾いていたり、1枚ごとの厚みに多
少のばらつきがあったりしても、サーチエリアの設定位
置がそれらに追従し、適正な検査結果を得ることができ
る。
た隙間の位置に基づいて次のサーチエリアの設定位置を
定めるので、段ボール箱が次第に横ずれして積み重ねら
れていたり、全体が傾いていたり、1枚ごとの厚みに多
少のばらつきがあったりしても、サーチエリアの設定位
置がそれらに追従し、適正な検査結果を得ることができ
る。
【0030】より詳細には、撮像手段(13)は、積み
重ねられた組み立て前の扁平な段ボール箱のうちフラッ
プの端面およびフラップ同士の隙間の存する面を、積み
重ねられた状態の上下端の外側をある程度含むようにし
て撮像する。
重ねられた組み立て前の扁平な段ボール箱のうちフラッ
プの端面およびフラップ同士の隙間の存する面を、積み
重ねられた状態の上下端の外側をある程度含むようにし
て撮像する。
【0031】画像解析手段(15)は、撮像手段(1
3)の撮像した画像において段ボール箱の積み重ね方向
をX、扁平な段ボール箱と平行な方向をYとしたとき、
X方向が検査対象の段ボール箱を構成する段ボール紙1
枚分の厚み以上で3枚分の厚み未満の長さで、Y方向が
フラップ同士の隙間の長さの基準値に所定の余裕量を加
えた長さの矩形のサーチエリアを設定する。
3)の撮像した画像において段ボール箱の積み重ね方向
をX、扁平な段ボール箱と平行な方向をYとしたとき、
X方向が検査対象の段ボール箱を構成する段ボール紙1
枚分の厚み以上で3枚分の厚み未満の長さで、Y方向が
フラップ同士の隙間の長さの基準値に所定の余裕量を加
えた長さの矩形のサーチエリアを設定する。
【0032】サーチエリアのY方向の長さを短くすれ
ば、画像処理時間の短縮に繋がり、長くすれば、段ボー
ル箱が大きく横ずれして積み重なっている場合であって
も、サーチエリア内に隙間を捉えることが可能になる。
これらを勘案して、たとえば、Y方向の長さは、隙間の
長さの2倍程度から4倍程度に設定するとよく、好まし
くは3倍程度が良い。もしくは、段ボール箱の隙間の長
さの設定値に横ずれの許容量の2倍(上下のずれを考慮
して2倍としてある)を加算した値をサーチエリアのY
方向長さに設定するとよい。
ば、画像処理時間の短縮に繋がり、長くすれば、段ボー
ル箱が大きく横ずれして積み重なっている場合であって
も、サーチエリア内に隙間を捉えることが可能になる。
これらを勘案して、たとえば、Y方向の長さは、隙間の
長さの2倍程度から4倍程度に設定するとよく、好まし
くは3倍程度が良い。もしくは、段ボール箱の隙間の長
さの設定値に横ずれの許容量の2倍(上下のずれを考慮
して2倍としてある)を加算した値をサーチエリアのY
方向長さに設定するとよい。
【0033】サーチエリアのX方向長さは、段ボール紙
1枚分の厚みより大きいほど、サーチエリアの中に隙間
を捉えるための余裕度が増し、段ボール紙の厚みの変動
や積み重ねのずれがあっても適切な検査が可能になる。
折りたたんだ扁平な段ボール箱は段ボール紙を2枚重ね
た厚みになるので、段ボール箱を1つずつ検査するため
に、サーチエリアのX方向長さを段ボール紙3枚分の厚
み未満にしてある。要するに、サーチエリアの中に2枚
分の段ボール箱の隙間のほぼすべてが同時に含まれてし
まうことの無い大きさにすればよく、段ボール紙の約2
枚分の厚みが最適である。
1枚分の厚みより大きいほど、サーチエリアの中に隙間
を捉えるための余裕度が増し、段ボール紙の厚みの変動
や積み重ねのずれがあっても適切な検査が可能になる。
折りたたんだ扁平な段ボール箱は段ボール紙を2枚重ね
た厚みになるので、段ボール箱を1つずつ検査するため
に、サーチエリアのX方向長さを段ボール紙3枚分の厚
み未満にしてある。要するに、サーチエリアの中に2枚
分の段ボール箱の隙間のほぼすべてが同時に含まれてし
まうことの無い大きさにすればよく、段ボール紙の約2
枚分の厚みが最適である。
【0034】画像解析手段(15)は、サーチエリア内
を画像解析することで、フラップ同士の隙間の位置また
は隙間の位置と隙間の長さを取得して段ボールの積み重
ね枚数と隙間の長さの双方またはいずれかを検査する。
そして、積み重ねられた段ボール箱の上端または下端か
ら他端に向けてサーチエリアを順に移動させるごとにサ
ーチエリア内の画像解析を行うとともに、今回の画像解
析の結果取得した隙間の位置に基づいて次のサーチエリ
アの設定位置を決定している。
を画像解析することで、フラップ同士の隙間の位置また
は隙間の位置と隙間の長さを取得して段ボールの積み重
ね枚数と隙間の長さの双方またはいずれかを検査する。
そして、積み重ねられた段ボール箱の上端または下端か
ら他端に向けてサーチエリアを順に移動させるごとにサ
ーチエリア内の画像解析を行うとともに、今回の画像解
析の結果取得した隙間の位置に基づいて次のサーチエリ
アの設定位置を決定している。
【0035】このように、積み上げられた段ボール箱の
上下端のいずれかから他端に向けてサーチエリアを順次
移動させるので、上端から下端までの各段ボール箱にサ
ーチエリアを順次的確かつ容易に移動させることができ
る。
上下端のいずれかから他端に向けてサーチエリアを順次
移動させるので、上端から下端までの各段ボール箱にサ
ーチエリアを順次的確かつ容易に移動させることができ
る。
【0036】画像解析手段(15)は、サーチエリア内
の画像解析によってフラップ同士の隙間を検出できなか
ったとき、次のサーチエリアの設定位置を、予め定めた
段ボール箱1枚分の厚みに相当する標準ピッチだけX方
向を移動させた位置にする。すなわち、Y座標は前回と
同じ値にし、X座標は標準ピッチ分だけ移動させる。
の画像解析によってフラップ同士の隙間を検出できなか
ったとき、次のサーチエリアの設定位置を、予め定めた
段ボール箱1枚分の厚みに相当する標準ピッチだけX方
向を移動させた位置にする。すなわち、Y座標は前回と
同じ値にし、X座標は標準ピッチ分だけ移動させる。
【0037】これにより、隙間を検出できなかった場合
であっても、次の段ボール箱のためのサーチエリアを適
切な位置に移動させることができる。なお、隙間を検出
できなかった場合でも、段ボール箱が存在しているもの
として枚数をカウントアップするとよい。
であっても、次の段ボール箱のためのサーチエリアを適
切な位置に移動させることができる。なお、隙間を検出
できなかった場合でも、段ボール箱が存在しているもの
として枚数をカウントアップするとよい。
【0038】画像解析手段(15)は、撮像手段(1
3)の撮像した画像の各画素を明度が所定の閾値未満の
第1データと前記閾値以上の第2データとに2値化し、
2値化後の画像を対象に画像解析を行う。隙間の部分な
ど段ボール紙の存在しない部分は、光が反射されず明度
が低いので第1データになり、段ボール紙の存する部分
は第2データになる。
3)の撮像した画像の各画素を明度が所定の閾値未満の
第1データと前記閾値以上の第2データとに2値化し、
2値化後の画像を対象に画像解析を行う。隙間の部分な
ど段ボール紙の存在しない部分は、光が反射されず明度
が低いので第1データになり、段ボール紙の存する部分
は第2データになる。
【0039】画像解析手段(15)は、2値化後の画像
に設定したサーチエリア内で、X方向のライン毎に、第
1データの最大連続数を求め、この最大連続数が設定値
以上になるラインが存在する場合、もしくは隣接する数
ライン分(たとえば3ライン分)の最大連続数の合計が
設定値以上になる場合が存在するとき、当該サーチエリ
ア内にフラップ同士の隙間が存在すると判定する。
に設定したサーチエリア内で、X方向のライン毎に、第
1データの最大連続数を求め、この最大連続数が設定値
以上になるラインが存在する場合、もしくは隣接する数
ライン分(たとえば3ライン分)の最大連続数の合計が
設定値以上になる場合が存在するとき、当該サーチエリ
ア内にフラップ同士の隙間が存在すると判定する。
【0040】フラップ同士の隙間のX方向長さは、段ボ
ール箱を構成する段ボール紙のほぼ1枚分の厚みに相当
する。一方、波状の芯材によって段ボールの端面にでき
る空間のX方向長さは、芯材を両側から挟む紙の厚さが
あるので、段ボール紙1枚分の厚みより小さくなる。し
たがって、あるラインが隙間を通るものの場合には、第
1データの最大連続数が、隙間を通らないものの場合よ
り多くなるので、設定値をこれらの中間値にすること
で、サーチエリア内に隙間が存在しているか否かを判定
することができる。なお、隣接する複数ライン分の合計
で判断することにより、判定精度を高めることができ
る。
ール箱を構成する段ボール紙のほぼ1枚分の厚みに相当
する。一方、波状の芯材によって段ボールの端面にでき
る空間のX方向長さは、芯材を両側から挟む紙の厚さが
あるので、段ボール紙1枚分の厚みより小さくなる。し
たがって、あるラインが隙間を通るものの場合には、第
1データの最大連続数が、隙間を通らないものの場合よ
り多くなるので、設定値をこれらの中間値にすること
で、サーチエリア内に隙間が存在しているか否かを判定
することができる。なお、隣接する複数ライン分の合計
で判断することにより、判定精度を高めることができ
る。
【0041】また画像解析手段(15)は、今回の画像
解析によって位置を取得した隙間のうち、サーチエリア
の移動方向側の端部から次に設定するサーチエリアまで
のX方向の距離が、段ボール箱を構成する段ボール紙1
枚分の厚みの約半分になるように、次のサーチエリアの
位置を設定する。これにより、前回検出した隙間に隣接
する段ボール紙の厚み方向の約半分がサーチエリアに含
まれなくなるので、隣接する段ボール紙の芯材部分によ
る影響を受け難くなり、当該芯材部分による空間を次の
段ボール箱の隙間として誤認識することをより確実に防
止することができる。
解析によって位置を取得した隙間のうち、サーチエリア
の移動方向側の端部から次に設定するサーチエリアまで
のX方向の距離が、段ボール箱を構成する段ボール紙1
枚分の厚みの約半分になるように、次のサーチエリアの
位置を設定する。これにより、前回検出した隙間に隣接
する段ボール紙の厚み方向の約半分がサーチエリアに含
まれなくなるので、隣接する段ボール紙の芯材部分によ
る影響を受け難くなり、当該芯材部分による空間を次の
段ボール箱の隙間として誤認識することをより確実に防
止することができる。
【0042】画像処理手段は、フラップ同士の隙間に相
当する範囲の中でX方向を一部に制限した指定範囲内に
おいて、前記隙間のY方向の長さを判定する。これによ
り、段ボール紙の外側面における隙間の長さを優先した
り、段ボール紙の厚み方向の中央部分における隙間の長
さを優先したりするなど、要求に応じた箇所での隙間の
長さを測定することができる。たとえば、指定範囲にお
いてX座標毎に隙間のY方向長さを求め、その平均を隙
間の長さとしたり、最小値あるいは最大値を隙間の長さ
にする等である。
当する範囲の中でX方向を一部に制限した指定範囲内に
おいて、前記隙間のY方向の長さを判定する。これによ
り、段ボール紙の外側面における隙間の長さを優先した
り、段ボール紙の厚み方向の中央部分における隙間の長
さを優先したりするなど、要求に応じた箇所での隙間の
長さを測定することができる。たとえば、指定範囲にお
いてX座標毎に隙間のY方向長さを求め、その平均を隙
間の長さとしたり、最小値あるいは最大値を隙間の長さ
にする等である。
【0043】特に、隙間のX方向における何れかの端部
の近傍所定巾の範囲を指定範囲とし、その中で隙間のY
方向長さをX座標毎に求め、これらの値に基づいて隙間
の長さを決定するものでは、段ボールの厚み方向の中央
部分を検査の対象範囲から除外しているので、芯材のは
み出し等によって隙間の長さの測定値に誤差の生じるこ
とが防止される。すなわち、段ボール紙の外側面を優先
して隙間の長さを測定することができる。
の近傍所定巾の範囲を指定範囲とし、その中で隙間のY
方向長さをX座標毎に求め、これらの値に基づいて隙間
の長さを決定するものでは、段ボールの厚み方向の中央
部分を検査の対象範囲から除外しているので、芯材のは
み出し等によって隙間の長さの測定値に誤差の生じるこ
とが防止される。すなわち、段ボール紙の外側面を優先
して隙間の長さを測定することができる。
【0044】隙間のX方向の全範囲における隙間のY方
向長さに基づいて、隙間の長さを決定するものでは、フ
ラップの端部の各種形状(隙間の長さ方向の端が斜めに
なっている場合など)にも対応することができる。たと
えば、X方向全範囲においてX座標毎に隙間のY方向長
さを求め、その平均を隙間の長さとしたり、最小値ある
いは最大値を隙間の長さにする等である。
向長さに基づいて、隙間の長さを決定するものでは、フ
ラップの端部の各種形状(隙間の長さ方向の端が斜めに
なっている場合など)にも対応することができる。たと
えば、X方向全範囲においてX座標毎に隙間のY方向長
さを求め、その平均を隙間の長さとしたり、最小値ある
いは最大値を隙間の長さにする等である。
【0045】X座標が隣り合うもの同士における隙間の
Y方向長さの変化量を求め、この変化量が最小になる箇
所のY方向長さを、隙間の長さとするものでは、波状の
芯材部分による影響を受ける箇所など特異な箇所をより
一層的確に回避して、隙間の長さを求めることができ
る。なお、このような隙間の長さの求め方は、サーチエ
リアを順次移動することで隙間の位置等を検出するもの
以外にも適用でき、隙間の長さの判定にかかわる部分だ
けを独立した段ボール箱検査装置としてもよい。
Y方向長さの変化量を求め、この変化量が最小になる箇
所のY方向長さを、隙間の長さとするものでは、波状の
芯材部分による影響を受ける箇所など特異な箇所をより
一層的確に回避して、隙間の長さを求めることができ
る。なお、このような隙間の長さの求め方は、サーチエ
リアを順次移動することで隙間の位置等を検出するもの
以外にも適用でき、隙間の長さの判定にかかわる部分だ
けを独立した段ボール箱検査装置としてもよい。
【0046】隙間のY方向長さをX座標毎に求め、Y方
向長さの変化量が最も大きいX座標を、当該隙間の端の
位置であると判定するものでは、隙間の端位置を的確に
求めることができるので、次のサーチエリアの位置を的
確に設定することができる。
向長さの変化量が最も大きいX座標を、当該隙間の端の
位置であると判定するものでは、隙間の端位置を的確に
求めることができるので、次のサーチエリアの位置を的
確に設定することができる。
【0047】画像解析手段(15)は、撮像手段(1
3)の撮像した画像のうち、Y方向の中心近傍でX方向
に画像の両端まで延びた第1の帯状領域を解析すること
によって、積み重ねられた段ボール箱の仮の上端位置と
仮の下端位置とを求める。次に、この仮の上端位置と仮
の下端位置の中心近傍でY方向に画像の両端まで延びた
第2の帯状領域を解析することによって、当該第2の帯
状領域に存する隙間のY座標を求める。この隙間のY座
標をY方向の中心位置とするX方向に画像の両端まで延
びた第3の帯状領域を解析することによって、実際に隙
間の存するY座標位置における、積み重ねられた段ボー
ル箱の上端位置と下端位置を求める。そして、この上端
位置と下端位置のいずれか一方(X座標)と先に求めた
実際の隙間のY座標とに基づいて、最初のサーチエリア
の位置を設定する。また他方の端の位置に基づいて、サ
ーチエリアを移動して行う検査の終了を認識する。
3)の撮像した画像のうち、Y方向の中心近傍でX方向
に画像の両端まで延びた第1の帯状領域を解析すること
によって、積み重ねられた段ボール箱の仮の上端位置と
仮の下端位置とを求める。次に、この仮の上端位置と仮
の下端位置の中心近傍でY方向に画像の両端まで延びた
第2の帯状領域を解析することによって、当該第2の帯
状領域に存する隙間のY座標を求める。この隙間のY座
標をY方向の中心位置とするX方向に画像の両端まで延
びた第3の帯状領域を解析することによって、実際に隙
間の存するY座標位置における、積み重ねられた段ボー
ル箱の上端位置と下端位置を求める。そして、この上端
位置と下端位置のいずれか一方(X座標)と先に求めた
実際の隙間のY座標とに基づいて、最初のサーチエリア
の位置を設定する。また他方の端の位置に基づいて、サ
ーチエリアを移動して行う検査の終了を認識する。
【0048】これにより、最初のサーチエリアを、1枚
目の段ボール箱の有するフラップ同士の隙間を的確に捉
えた位置に設定することができる。またサーチエリアを
移動させて行う検査の終了を的確に認識することができ
るので、積み重ねられている段ボール箱の枚数を正確に
判定することができる。
目の段ボール箱の有するフラップ同士の隙間を的確に捉
えた位置に設定することができる。またサーチエリアを
移動させて行う検査の終了を的確に認識することができ
るので、積み重ねられている段ボール箱の枚数を正確に
判定することができる。
【0049】また画像解析手段(15)は、先に示した
第1および第3の帯状領域の画像を解析する際に、2値
化後の画像に基づき、第1または第3の帯状領域内で、
Y方向のライン毎に、第1データの最大連続数を求め、
その値が一定以上のラインを有効ラインとする。そし
て、帯状領域の途中からX方向のいずれか一方の端に向
けて有効ラインの連続数を計数し、有効ラインが一定数
以上連続して登場したとき、当該連続の開始した有効ラ
インのX座標を、積み重ねられた段ボール箱の上下端の
うち、前記一方の端と同方向の端の位置と判定する。
第1および第3の帯状領域の画像を解析する際に、2値
化後の画像に基づき、第1または第3の帯状領域内で、
Y方向のライン毎に、第1データの最大連続数を求め、
その値が一定以上のラインを有効ラインとする。そし
て、帯状領域の途中からX方向のいずれか一方の端に向
けて有効ラインの連続数を計数し、有効ラインが一定数
以上連続して登場したとき、当該連続の開始した有効ラ
インのX座標を、積み重ねられた段ボール箱の上下端の
うち、前記一方の端と同方向の端の位置と判定する。
【0050】すなわち、積み重ねられた段ボール箱の上
下端より外側の領域は、殆どすべてが第1データになっ
ているので、第1データの最大連続数が、帯状領域のY
方向の長さにほぼ相当する数になる。したがって、帯状
領域のY方向長さを隙間の長さより充分長く設定してお
けば、帯状領域内に隙間が存在したとしても、第1デー
タの最大連続数に基づいて、上下端の外側の領域に属す
るラインか否かを判定することが可能になる。また有効
ラインが一定数以上連続(たとえば段ボール箱1つ分の
厚みに相当する数以上連続)することを条件にすること
で、段ボール箱が横ずれしている箇所にY方向の影がで
きても、当該影の部分を上下端であると誤判定すること
をほぼ確実に防止することができる。
下端より外側の領域は、殆どすべてが第1データになっ
ているので、第1データの最大連続数が、帯状領域のY
方向の長さにほぼ相当する数になる。したがって、帯状
領域のY方向長さを隙間の長さより充分長く設定してお
けば、帯状領域内に隙間が存在したとしても、第1デー
タの最大連続数に基づいて、上下端の外側の領域に属す
るラインか否かを判定することが可能になる。また有効
ラインが一定数以上連続(たとえば段ボール箱1つ分の
厚みに相当する数以上連続)することを条件にすること
で、段ボール箱が横ずれしている箇所にY方向の影がで
きても、当該影の部分を上下端であると誤判定すること
をほぼ確実に防止することができる。
【0051】画像解析手段(15)は、先に示した第2
の帯状領域の画像を解析する際に、2値化後の画像に基
づき、第2の帯状領域内で、X方向のライン毎に、第1
データの最大連続数を求め、この最大連続数もしくは隣
接する数ライン分の最大連続数の合計が最大値となった
ラインのY座標を隙間のY座標と判定する。これによ
り、実際に隙間の存在する箇所のY座標を的確に求める
ことができる。
の帯状領域の画像を解析する際に、2値化後の画像に基
づき、第2の帯状領域内で、X方向のライン毎に、第1
データの最大連続数を求め、この最大連続数もしくは隣
接する数ライン分の最大連続数の合計が最大値となった
ラインのY座標を隙間のY座標と判定する。これによ
り、実際に隙間の存在する箇所のY座標を的確に求める
ことができる。
【0052】搬送路上を流れてくる段ボール箱などの検
査対象物を撮像する検査対象物撮像装置では、上り勾配
の第1搬送エリア(23)と、この第1搬送エリア(2
3)よりも上り勾配が緩やかであるか平坦もしくは下り
勾配の第2搬送エリア(24)とを有する搬送手段によ
って段ボール箱などの検査対象物を搬送する。また、第
1搬送エリア(23)と第2搬送エリア(24)との境
界箇所であって先端または後端が浮き上がった状態にな
る所定の撮像位置に段ボール箱などの検査対象物が到来
したことを検出手段によって検出する。撮像手段(1
3)は、当該撮像位置に到来した段ボール箱などの検査
対象物の先端または後端をその正面から撮像可能であっ
て搬送されてくる検査対象物と接触しない箇所に配置さ
れている。そして検出手段が段ボール箱などの検査対象
物を検出したとき、浮き上がっている状態の検査対象物
の端部をその正面から撮像する。
査対象物を撮像する検査対象物撮像装置では、上り勾配
の第1搬送エリア(23)と、この第1搬送エリア(2
3)よりも上り勾配が緩やかであるか平坦もしくは下り
勾配の第2搬送エリア(24)とを有する搬送手段によ
って段ボール箱などの検査対象物を搬送する。また、第
1搬送エリア(23)と第2搬送エリア(24)との境
界箇所であって先端または後端が浮き上がった状態にな
る所定の撮像位置に段ボール箱などの検査対象物が到来
したことを検出手段によって検出する。撮像手段(1
3)は、当該撮像位置に到来した段ボール箱などの検査
対象物の先端または後端をその正面から撮像可能であっ
て搬送されてくる検査対象物と接触しない箇所に配置さ
れている。そして検出手段が段ボール箱などの検査対象
物を検出したとき、浮き上がっている状態の検査対象物
の端部をその正面から撮像する。
【0053】これにより、撮像位置において、段ボール
箱などの検査対象物を正面から撮像することが可能にな
る、また撮像位置において、検査対象物の下端に空間が
できるので、その部分の明度が低くなり、2値化した際
に段ボール箱の下端より外側を第1データの連続する領
域にすることができ、画像解析による下端検出を的確に
行うことができる。また段ボール箱の下端に空間がある
ので、撮像した画像に搬送路自体が映り込むことを防止
することができる。
箱などの検査対象物を正面から撮像することが可能にな
る、また撮像位置において、検査対象物の下端に空間が
できるので、その部分の明度が低くなり、2値化した際
に段ボール箱の下端より外側を第1データの連続する領
域にすることができ、画像解析による下端検出を的確に
行うことができる。また段ボール箱の下端に空間がある
ので、撮像した画像に搬送路自体が映り込むことを防止
することができる。
【0054】さらに撮像位置に到来した段ボール箱など
検査対象物の正面に、その斜め下方の左右から光を照射
するものでは、段ボール箱など検査対象物の上端より外
側の領域でも光が反射されなくなり、第1データの連続
する領域を形成することができ、段ボール箱に印刷され
た模様の影響を受けず、画像解析による上端検出を的確
に行うことができる。また、撮像位置において段ボール
箱などの検査対象物自身が上向きに傾いているので、検
査対象物の正面に対して斜め下方左右から光を照射する
ようにしても、なお、照射手段(12)自体を第2搬送
エリア(24)の搬送路面より上方に設置でき、搬送路
によって光が遮られてしまうことがなく、効率よく照射
することができる。
検査対象物の正面に、その斜め下方の左右から光を照射
するものでは、段ボール箱など検査対象物の上端より外
側の領域でも光が反射されなくなり、第1データの連続
する領域を形成することができ、段ボール箱に印刷され
た模様の影響を受けず、画像解析による上端検出を的確
に行うことができる。また、撮像位置において段ボール
箱などの検査対象物自身が上向きに傾いているので、検
査対象物の正面に対して斜め下方左右から光を照射する
ようにしても、なお、照射手段(12)自体を第2搬送
エリア(24)の搬送路面より上方に設置でき、搬送路
によって光が遮られてしまうことがなく、効率よく照射
することができる。
【0055】また撮像手段(13)を移動させる移動手
段を設け、検査対象物が所定の撮像位置に到来した際に
は搬送路上を流れてくる検査対象物の前端面もしくは後
端面をその正面から撮像する第1の位置に撮像手段(1
3)を設定し、かつ少なくとも第1の位置を検査対象物
が通過する間は、撮像手段(13)を検査対象物と接触
しない第2の位置に移動させる。これにより、搬送路に
勾配の変化を設けなくても、検査対象物の正面または後
面をその正面から撮像することができる。
段を設け、検査対象物が所定の撮像位置に到来した際に
は搬送路上を流れてくる検査対象物の前端面もしくは後
端面をその正面から撮像する第1の位置に撮像手段(1
3)を設定し、かつ少なくとも第1の位置を検査対象物
が通過する間は、撮像手段(13)を検査対象物と接触
しない第2の位置に移動させる。これにより、搬送路に
勾配の変化を設けなくても、検査対象物の正面または後
面をその正面から撮像することができる。
【0056】なお、撮像手段(13)を移動させる代り
に鏡(801)を移動させてもよい。撮像手段(13)
を固定して鏡(801)を移動させるので、移動に伴う
振動が撮像手段(13)に加わらなくなる。また軽量の
鏡を採用すれば、鏡移動手段(802)の構成の簡略化
や移動速度の高速化が可能になる。
に鏡(801)を移動させてもよい。撮像手段(13)
を固定して鏡(801)を移動させるので、移動に伴う
振動が撮像手段(13)に加わらなくなる。また軽量の
鏡を採用すれば、鏡移動手段(802)の構成の簡略化
や移動速度の高速化が可能になる。
【0057】このほか、搬送路の一部に、勾配を変更可
能な勾配可変搬送路(611)を設ける。そして、検査
対象物(100)が勾配可変搬送路(611)上の撮像
位置(631)に来たとき、当該箇所に到来した検査対
象物(100)を斜め上方から撮像している撮像手段
(13)の正面を、検査対象物(100)の前端面もし
くは後端面が向くように勾配可変搬送路(611)を傾
斜させる。撮像終了後は、勾配可変搬送路(611)を
水平に戻し、平坦に下流の搬送路へ継続するようにす
る。
能な勾配可変搬送路(611)を設ける。そして、検査
対象物(100)が勾配可変搬送路(611)上の撮像
位置(631)に来たとき、当該箇所に到来した検査対
象物(100)を斜め上方から撮像している撮像手段
(13)の正面を、検査対象物(100)の前端面もし
くは後端面が向くように勾配可変搬送路(611)を傾
斜させる。撮像終了後は、勾配可変搬送路(611)を
水平に戻し、平坦に下流の搬送路へ継続するようにす
る。
【0058】このように、撮像箇所(631)におい
て、検査対象物(100)の前端面または後端面が、斜
め上方から撮影している撮像手段(13)の正面を向く
ように搬送路(611)の勾配を変化させるので、撮像
手段(13)と検査対象物(100)との衝突を避けつ
つ、検査対象物(100)の前端面等をその正面から撮
像することができる。また搬送路の途中に上り勾配部分
と下り勾配部分の双方を設ける必要がなくなり、搬送路
長を短くすることができる。
て、検査対象物(100)の前端面または後端面が、斜
め上方から撮影している撮像手段(13)の正面を向く
ように搬送路(611)の勾配を変化させるので、撮像
手段(13)と検査対象物(100)との衝突を避けつ
つ、検査対象物(100)の前端面等をその正面から撮
像することができる。また搬送路の途中に上り勾配部分
と下り勾配部分の双方を設ける必要がなくなり、搬送路
長を短くすることができる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態にかか
る段ボール箱検査装置10の構成を示したものであり、
図2は、段ボール箱検査装置10の設置状態を上方から
見た様子を、図3は、段ボール箱検査装置10の設置状
態を側方から見た様子を示している。段ボール箱検査装
置10は、検出手段11と、ストロボ式の照射手段12
と、撮像手段13と、制御手段14と、画像解析手段1
5と、不良品排出装置16と、搬送手段20とを備えて
いる。
の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態にかか
る段ボール箱検査装置10の構成を示したものであり、
図2は、段ボール箱検査装置10の設置状態を上方から
見た様子を、図3は、段ボール箱検査装置10の設置状
態を側方から見た様子を示している。段ボール箱検査装
置10は、検出手段11と、ストロボ式の照射手段12
と、撮像手段13と、制御手段14と、画像解析手段1
5と、不良品排出装置16と、搬送手段20とを備えて
いる。
【0060】段ボール箱検査装置10は、図21
(b)、(c)に示したものと同様な箱状に組み立て前
の扁平な段ボール箱100を検査対象としている。段ボ
ール箱100は、複数枚を積み重ねた後、紐で結束され
た状態で搬送手段20の搬送路上を搬送される。搬送方
向の正面は、図22(b)に示すものと同様に、フラッ
プの端面およびフラップ同士の隙間が存する面(測定
面)になっている。
(b)、(c)に示したものと同様な箱状に組み立て前
の扁平な段ボール箱100を検査対象としている。段ボ
ール箱100は、複数枚を積み重ねた後、紐で結束され
た状態で搬送手段20の搬送路上を搬送される。搬送方
向の正面は、図22(b)に示すものと同様に、フラッ
プの端面およびフラップ同士の隙間が存する面(測定
面)になっている。
【0061】搬送手段20は、一定間隔で配置された2
本の搬送ベルト21で構成されている。搬送手段20
は、搬送方向上流側から、平坦な搬送エリアと、上り勾
配を備えた第1搬送エリア23と、第1搬送エリア23
を上りきった箇所から平坦になった第2搬送エリア24
と、第2搬送エリア24の後、下り勾配となった第3搬
送エリア25を備えており、第3搬送エリア25の下流
に配置された不良品排出装置16へと続いている。
本の搬送ベルト21で構成されている。搬送手段20
は、搬送方向上流側から、平坦な搬送エリアと、上り勾
配を備えた第1搬送エリア23と、第1搬送エリア23
を上りきった箇所から平坦になった第2搬送エリア24
と、第2搬送エリア24の後、下り勾配となった第3搬
送エリア25を備えており、第3搬送エリア25の下流
に配置された不良品排出装置16へと続いている。
【0062】第1搬送エリア23から第2搬送エリア2
4へ所定距離進入した箇所は、搬送される段ボール箱1
00の正面を撮像手段13によって撮像する撮像位置2
6になっている。撮像位置26では、図3に示すよう
に、段ボール箱100の先端は第2搬送エリア24から
浮き上がった状態になるようになっている。搬送ベルト
21同士の間の隙間であって撮像位置26の上方には、
検出手段11としての反射型光センサが、搬送ベルト2
1より下方であって検出手段11の真下には、検出手段
11からの光を反射するための反射板17が配置されて
いる。検出手段11は、段ボール箱100の先端が撮像
位置26に到来したことを検出するようになっている。
4へ所定距離進入した箇所は、搬送される段ボール箱1
00の正面を撮像手段13によって撮像する撮像位置2
6になっている。撮像位置26では、図3に示すよう
に、段ボール箱100の先端は第2搬送エリア24から
浮き上がった状態になるようになっている。搬送ベルト
21同士の間の隙間であって撮像位置26の上方には、
検出手段11としての反射型光センサが、搬送ベルト2
1より下方であって検出手段11の真下には、検出手段
11からの光を反射するための反射板17が配置されて
いる。検出手段11は、段ボール箱100の先端が撮像
位置26に到来したことを検出するようになっている。
【0063】撮像手段13は、CCDカメラから成り、
撮像位置26に到来した段ボール箱100の先端を正面
から撮像可能であって、搬送ベルト21上を搬送される
段ボール箱100と接触し得ない箇所に配置されてい
る。撮像手段13は、ラスタ方向が段ボール箱100の
積み重ね方向になるように横向きにしてある。また撮像
手段13は、パルスモータを制御することにより搬送ベ
ルト21の幅方向にスライド移動可能な移動ステージに
取り付けてある。
撮像位置26に到来した段ボール箱100の先端を正面
から撮像可能であって、搬送ベルト21上を搬送される
段ボール箱100と接触し得ない箇所に配置されてい
る。撮像手段13は、ラスタ方向が段ボール箱100の
積み重ね方向になるように横向きにしてある。また撮像
手段13は、パルスモータを制御することにより搬送ベ
ルト21の幅方向にスライド移動可能な移動ステージに
取り付けてある。
【0064】照射手段12は、搬送ベルト21の上方左
右両脇に配置されている。照射手段12は、撮像位置2
6に到来した段ボール箱100の正面に斜め下方左右か
ら光を照射するようになっている。照射手段12の光軸
は第2搬送エリア24とほぼ平行に設定されているが、
撮像位置26において段ボール箱100の正面が上向き
に傾斜しているので、相対的に段ボール箱100の正面
に斜め下方左右から光が照射されるようになっている。
右両脇に配置されている。照射手段12は、撮像位置2
6に到来した段ボール箱100の正面に斜め下方左右か
ら光を照射するようになっている。照射手段12の光軸
は第2搬送エリア24とほぼ平行に設定されているが、
撮像位置26において段ボール箱100の正面が上向き
に傾斜しているので、相対的に段ボール箱100の正面
に斜め下方左右から光が照射されるようになっている。
【0065】画像解析手段15は、撮像手段13の撮像
した画像を解析して、積み重ねられている段ボール箱1
00の枚数や、フラップの隙間の適否を判定する機能を
有している。制御手段14は、図示省略の入力装置から
入力された段ボール箱の形状や大きさのデータに基づい
て、撮像手段13の位置を設定する機能と、検出手段1
1からの検出信号を受けて照射手段12に発光指示を出
力するとともに、撮像手段13に対して画像の撮像指示
を出力する機能と、画像解析手段15の判定結果に基づ
いて不良品の排出指示を不良品排出装置16に出力する
機能等を備えている。不良品排出装置16は、画像解析
手段15から排出指示を受けると、不良の段ボール箱1
00をラインアウトさせる機能を有している。
した画像を解析して、積み重ねられている段ボール箱1
00の枚数や、フラップの隙間の適否を判定する機能を
有している。制御手段14は、図示省略の入力装置から
入力された段ボール箱の形状や大きさのデータに基づい
て、撮像手段13の位置を設定する機能と、検出手段1
1からの検出信号を受けて照射手段12に発光指示を出
力するとともに、撮像手段13に対して画像の撮像指示
を出力する機能と、画像解析手段15の判定結果に基づ
いて不良品の排出指示を不良品排出装置16に出力する
機能等を備えている。不良品排出装置16は、画像解析
手段15から排出指示を受けると、不良の段ボール箱1
00をラインアウトさせる機能を有している。
【0066】制御手段14および画像解析手段15は、
CPU(中央処理装置)、RAM(ランダム・アクセス
・メモリ)およびプログラムや固定データ等が予め記憶
されたROM(リード・オンリ・メモリ)を主要部とす
る回路で構成されている。また画像解析手段15は、撮
像手段13の撮像した画像の各画素を明度が所定の閾値
未満の第1データ(黒画素)と、明度が先の閾値以上の
第2データ(白画素)とに2値化する機能と、2値化し
た後の画像を少なくとも1画面分記憶し得る容量の画像
メモリを備えている。
CPU(中央処理装置)、RAM(ランダム・アクセス
・メモリ)およびプログラムや固定データ等が予め記憶
されたROM(リード・オンリ・メモリ)を主要部とす
る回路で構成されている。また画像解析手段15は、撮
像手段13の撮像した画像の各画素を明度が所定の閾値
未満の第1データ(黒画素)と、明度が先の閾値以上の
第2データ(白画素)とに2値化する機能と、2値化し
た後の画像を少なくとも1画面分記憶し得る容量の画像
メモリを備えている。
【0067】次に段ボール箱検査装置10の行う検査の
概要について説明する。検査を開始する前に、まず、検
査対象の段ボール箱についての各種の形状情報が入力さ
れ、これに基づいて移動ステージをスライド移動させ、
撮像手段13が、検査対象の段ボール箱100の接着部
におけるフラップ同士の隙間の部分を適切に捉えるよう
に、撮像手段13の位置合わせが行われる。
概要について説明する。検査を開始する前に、まず、検
査対象の段ボール箱についての各種の形状情報が入力さ
れ、これに基づいて移動ステージをスライド移動させ、
撮像手段13が、検査対象の段ボール箱100の接着部
におけるフラップ同士の隙間の部分を適切に捉えるよう
に、撮像手段13の位置合わせが行われる。
【0068】図4は、検査対象の段ボール箱のサイズと
撮像手段13の移動距離との関係を示している。同図
(a)は、長方形の段ボール箱100の上面を示し、同
図(b)は、組み立て前の扁平な状態の段ボール箱10
0を、フラップ101の端面およびフラップ同士の隙間
102が存する面(測定面)から見た状態を示してい
る。長方形の長辺の長さをW、短辺の長さをDとし、搬
送手段20の幅方向の中心からの撮像手段13の移動量
をSとすると、S=(W+D)÷2−Dとして求められ
る。なお段ボール箱100は、その中心が搬送手段20
の幅方向の中心とほぼ一致するように搬送手段20上に
載置されて搬送されるようになっている。
撮像手段13の移動距離との関係を示している。同図
(a)は、長方形の段ボール箱100の上面を示し、同
図(b)は、組み立て前の扁平な状態の段ボール箱10
0を、フラップ101の端面およびフラップ同士の隙間
102が存する面(測定面)から見た状態を示してい
る。長方形の長辺の長さをW、短辺の長さをDとし、搬
送手段20の幅方向の中心からの撮像手段13の移動量
をSとすると、S=(W+D)÷2−Dとして求められ
る。なお段ボール箱100は、その中心が搬送手段20
の幅方向の中心とほぼ一致するように搬送手段20上に
載置されて搬送されるようになっている。
【0069】図5は、段ボール箱検査装置10が画像解
析を行う際の概略の流れを示している。検出手段11
が、撮像位置26において段ボール箱100の先端を検
知すると(ステップS201;Y)、照射手段12を発
光させるとともに撮像手段13によって段ボール箱10
0の正面を撮像し、その画像の各画素を2値化しながら
内部のメモリに1画面分取り込む(ステップS20
2)。その後、メモリに格納してある1画面分の2値化
された画像の解析が行われる。
析を行う際の概略の流れを示している。検出手段11
が、撮像位置26において段ボール箱100の先端を検
知すると(ステップS201;Y)、照射手段12を発
光させるとともに撮像手段13によって段ボール箱10
0の正面を撮像し、その画像の各画素を2値化しながら
内部のメモリに1画面分取り込む(ステップS20
2)。その後、メモリに格納してある1画面分の2値化
された画像の解析が行われる。
【0070】画像解析では、積み重ねられた段ボール箱
100の仮の上端位置と仮の下端位置とを求める処理が
行われ(ステップS203)、次に積み重ねられている
段ボール箱100の上端と下端の中央付近に存在する段
ボール箱の隙間の位置の検出処理が行われる(ステップ
S204)。その後、検出した隙間の位置を基準にした
上端位置と下端位置を求める(ステップS205)。さ
らにその後、積み重ねられている段ボール箱100を上
端側から1枚ずつ画像処理して隙間の長さ等を判定する
処理が、下端位置まで繰り返し行われる(ステップS2
06〜S208)。
100の仮の上端位置と仮の下端位置とを求める処理が
行われ(ステップS203)、次に積み重ねられている
段ボール箱100の上端と下端の中央付近に存在する段
ボール箱の隙間の位置の検出処理が行われる(ステップ
S204)。その後、検出した隙間の位置を基準にした
上端位置と下端位置を求める(ステップS205)。さ
らにその後、積み重ねられている段ボール箱100を上
端側から1枚ずつ画像処理して隙間の長さ等を判定する
処理が、下端位置まで繰り返し行われる(ステップS2
06〜S208)。
【0071】図6は、撮像位置26で段ボール箱100
の正面を撮像した画像を2値化して得た2値画像210
を示している。同図の横方向をX方向、縦方向をY方向
とする。X方向は、段ボール箱100の積み重ね方向で
あり、Y方向は、搬送手段20の幅方向になっている。
2値画像210の左上の角は原点であり、右に向かって
X座標値は増加し、下に向かってY座標値は増加するも
のとする。2値画像210の左側は搬送手段20の存す
る側になっている。つまり、2値画像210の左端側は
積み重ねられた段ボール箱100の下端側に、2値画像
210の右端側は積み重ねられた段ボール箱100の上
端側になっている。また斜め格子模様の施された部分
は、2値化によって第1データ(黒画素)となった部分
を表している。
の正面を撮像した画像を2値化して得た2値画像210
を示している。同図の横方向をX方向、縦方向をY方向
とする。X方向は、段ボール箱100の積み重ね方向で
あり、Y方向は、搬送手段20の幅方向になっている。
2値画像210の左上の角は原点であり、右に向かって
X座標値は増加し、下に向かってY座標値は増加するも
のとする。2値画像210の左側は搬送手段20の存す
る側になっている。つまり、2値画像210の左端側は
積み重ねられた段ボール箱100の下端側に、2値画像
210の右端側は積み重ねられた段ボール箱100の上
端側になっている。また斜め格子模様の施された部分
は、2値化によって第1データ(黒画素)となった部分
を表している。
【0072】段ボール箱100の先端が浮き上がった状
態で撮像されるので、積み重ねられた段ボール箱100
の下端よりさらに下方の領域211および段ボール箱1
00の上端よりさらに上方の領域212は、ともに第1
データになっている。また図中の小さい多数の長方形領
域213は、フラップ同士の隙間に対応している。
態で撮像されるので、積み重ねられた段ボール箱100
の下端よりさらに下方の領域211および段ボール箱1
00の上端よりさらに上方の領域212は、ともに第1
データになっている。また図中の小さい多数の長方形領
域213は、フラップ同士の隙間に対応している。
【0073】図7は、図5のステップS203の処理を
より詳細に示したものである。積み重ねられた段ボール
箱100の仮の上端位置T1および仮の下端位置B1
は、画像のY方向の中心位置Ycにおける上端位置と下
端位置である。仮の上端位置T1と仮の下端位置B1
は、図6に示すように、画像のY方向の中心位置Ycを
中心とした指定幅W1(Y座標ではY1〜Y2)を備え
かつX方向が画像の両端まで広がった第1の帯状領域2
14を画像解析することで求める。
より詳細に示したものである。積み重ねられた段ボール
箱100の仮の上端位置T1および仮の下端位置B1
は、画像のY方向の中心位置Ycにおける上端位置と下
端位置である。仮の上端位置T1と仮の下端位置B1
は、図6に示すように、画像のY方向の中心位置Ycを
中心とした指定幅W1(Y座標ではY1〜Y2)を備え
かつX方向が画像の両端まで広がった第1の帯状領域2
14を画像解析することで求める。
【0074】指定幅W1は、およそ隙間の幅(隙間のY
方向の長さ)の5倍に設定してある。なお図6は、模式
的に示したものであって、寸法の相互関係等は実際のも
のと相違している。
方向の長さ)の5倍に設定してある。なお図6は、模式
的に示したものであって、寸法の相互関係等は実際のも
のと相違している。
【0075】画像解析は、第1の帯状領域214の中で
Y方向のラインを単位として行うようになっており、ま
ず、最初に解析すべきラインのX座標値を設定する(ス
テップS231)。ここでは、予め定めた全体サーチ開
始位置をX座標値に設定する。具体的には、段ボール箱
の厚み4枚分ないし5枚分に相当する距離S1だけ画面
の左端から離れた位置を全体サーチ開始位置に設定して
ある。本例では、検査対象の段ボール箱100の積み重
ね枚数は、ロット毎に5枚から30枚の範囲で5枚単位
で変動するようになっており、最小の5枚の束であって
も、最初に解析すべきラインの箇所に段ボール箱が存在
するように、全体サーチ開始位置S1を設定してある。
Y方向のラインを単位として行うようになっており、ま
ず、最初に解析すべきラインのX座標値を設定する(ス
テップS231)。ここでは、予め定めた全体サーチ開
始位置をX座標値に設定する。具体的には、段ボール箱
の厚み4枚分ないし5枚分に相当する距離S1だけ画面
の左端から離れた位置を全体サーチ開始位置に設定して
ある。本例では、検査対象の段ボール箱100の積み重
ね枚数は、ロット毎に5枚から30枚の範囲で5枚単位
で変動するようになっており、最小の5枚の束であって
も、最初に解析すべきラインの箇所に段ボール箱が存在
するように、全体サーチ開始位置S1を設定してある。
【0076】次に、設定されたX座標値におけるY方向
ライン(垂直ライン)を、第1の帯状領域214の中で
取得し(ステップS232)、当該垂直ライン内での第
1データ(黒画素)の最大連続数を求める(ステップS
233)。求めた最大連続数が、予め定めた基準値以下
の場合には(ステップS234;N)、X座標値を−1
し(ステップS236)、当該X座標値を持つ垂直ライ
ンの解析を行う(ステップS232)。すなわち、積み
重ねられた段ボール箱100の下端の方へ1画素分だけ
移動した位置の垂直ラインの解析を行う。基準値は、指
定幅W1のY方向画素数の75〜80%に設定してあ
る。また指定幅W1が隙間のY方向長さの5倍程度なの
で、垂直ライン中に隙間が存在する場合であっても、第
1データの最大連続数が基準値を超えることは、ほとん
どない。
ライン(垂直ライン)を、第1の帯状領域214の中で
取得し(ステップS232)、当該垂直ライン内での第
1データ(黒画素)の最大連続数を求める(ステップS
233)。求めた最大連続数が、予め定めた基準値以下
の場合には(ステップS234;N)、X座標値を−1
し(ステップS236)、当該X座標値を持つ垂直ライ
ンの解析を行う(ステップS232)。すなわち、積み
重ねられた段ボール箱100の下端の方へ1画素分だけ
移動した位置の垂直ラインの解析を行う。基準値は、指
定幅W1のY方向画素数の75〜80%に設定してあ
る。また指定幅W1が隙間のY方向長さの5倍程度なの
で、垂直ライン中に隙間が存在する場合であっても、第
1データの最大連続数が基準値を超えることは、ほとん
どない。
【0077】第1データの最大連続数が基準値を超える
場合には(ステップS234;Y)、第1データの最大
連続数が基準値を超える垂直ラインが所定数以上連続し
たか否かを調べ(ステップS235)、所定数以上連続
した場合には(ステップS235;Y)、連続開始時の
X座標値を仮の下端位置B1に設定する(ステップS2
37)。すなわち、第1データの最大連続数が基準値を
超える場合には、その垂直ラインは下端よりさらに下方
の領域211の中にあるものと推定できる。しかし、積
み上げられた段ボール箱100が途中で段ずれしている
場合には、段ボール箱と段ボール箱の間に帯状の影が生
じる場合があり、この場合には、最大連続数が基準値を
超えることがある。この帯状の影は、段ボール箱の厚み
以上になることはないので、段ボール箱の厚み以上に連
続することをチェックすれば、ほぼ確実に下端よりさら
に下方の領域211の中に入ったものと判定できる。
場合には(ステップS234;Y)、第1データの最大
連続数が基準値を超える垂直ラインが所定数以上連続し
たか否かを調べ(ステップS235)、所定数以上連続
した場合には(ステップS235;Y)、連続開始時の
X座標値を仮の下端位置B1に設定する(ステップS2
37)。すなわち、第1データの最大連続数が基準値を
超える場合には、その垂直ラインは下端よりさらに下方
の領域211の中にあるものと推定できる。しかし、積
み上げられた段ボール箱100が途中で段ずれしている
場合には、段ボール箱と段ボール箱の間に帯状の影が生
じる場合があり、この場合には、最大連続数が基準値を
超えることがある。この帯状の影は、段ボール箱の厚み
以上になることはないので、段ボール箱の厚み以上に連
続することをチェックすれば、ほぼ確実に下端よりさら
に下方の領域211の中に入ったものと判定できる。
【0078】そこで、連続を判定する際の所定値とし
て、30垂直ラインを設定してある。本例の解像度で
は、段ボール箱の1枚の厚みあるいは隙間のX方向の長
さは約20垂直ラインであるので、前記所定値をこれよ
り大きい値に設定してある。なお、連続を判定する際の
所定値を大きくすると、それだけ下端位置より外側の領
域が広がり、画像領域を有効に活用できなくなるので、
所定値を30垂直ライン程度に抑えてある。
て、30垂直ラインを設定してある。本例の解像度で
は、段ボール箱の1枚の厚みあるいは隙間のX方向の長
さは約20垂直ラインであるので、前記所定値をこれよ
り大きい値に設定してある。なお、連続を判定する際の
所定値を大きくすると、それだけ下端位置より外側の領
域が広がり、画像領域を有効に活用できなくなるので、
所定値を30垂直ライン程度に抑えてある。
【0079】仮の下端位置B1を検出すると、今度は、
下端から上端側に向けて検査する。すなわち、X座標値
を+1しながら、仮の下端位置B1を検出した場合と同
様の手順によって仮の上端位置T1を検出する(ステッ
プS238〜S244)。
下端から上端側に向けて検査する。すなわち、X座標値
を+1しながら、仮の下端位置B1を検出した場合と同
様の手順によって仮の上端位置T1を検出する(ステッ
プS238〜S244)。
【0080】次に、仮の下端位置B1と仮の上端位置T
1の中央付近に存在する段ボール箱の隙間の位置(Y座
標値)を検出する、図5のステップS204の処理につ
いて、図8から図10を参照して説明する。まず、仮の
下端位置B1と仮の上端位置T1の中心のX座標値を中
心に、X方向に幅W2を有しY方向は画面の両端に至る
矩形のエリア(第2の帯状領域)を仮隙間位置サーチエ
リア251として設定する(ステップS301)。仮隙
間位置サーチエリア251の幅W2は、仮の下端位置B
1と仮の上端位置T1との差の大きさに比例して定めら
れ、少なくとも段ボール箱2枚分の厚み以上になるよう
に設定してあり、好ましくは、段ボール箱2枚分程度の
長さに設定される。
1の中央付近に存在する段ボール箱の隙間の位置(Y座
標値)を検出する、図5のステップS204の処理につ
いて、図8から図10を参照して説明する。まず、仮の
下端位置B1と仮の上端位置T1の中心のX座標値を中
心に、X方向に幅W2を有しY方向は画面の両端に至る
矩形のエリア(第2の帯状領域)を仮隙間位置サーチエ
リア251として設定する(ステップS301)。仮隙
間位置サーチエリア251の幅W2は、仮の下端位置B
1と仮の上端位置T1との差の大きさに比例して定めら
れ、少なくとも段ボール箱2枚分の厚み以上になるよう
に設定してあり、好ましくは、段ボール箱2枚分程度の
長さに設定される。
【0081】また仮隙間位置サーチエリアは、積み重ね
られている段ボール箱の枚数に応じて1箇所から複数箇
所に設定される。たとえば、積み重ねられている段ボー
ル箱の枚数が5枚の場合には仮隙間位置サーチエリアを
1箇所に設定し、段ボールが20枚積み重ねられている
場合には3箇所に設定する等である。このように仮隙間
位置サーチエリアを複数設けることで、隙間の長さが
「0」である段ボール箱が存在している場合であって
も、いずれかの仮隙間位置サーチエリアで隙間を検出す
ることが可能になる。
られている段ボール箱の枚数に応じて1箇所から複数箇
所に設定される。たとえば、積み重ねられている段ボー
ル箱の枚数が5枚の場合には仮隙間位置サーチエリアを
1箇所に設定し、段ボールが20枚積み重ねられている
場合には3箇所に設定する等である。このように仮隙間
位置サーチエリアを複数設けることで、隙間の長さが
「0」である段ボール箱が存在している場合であって
も、いずれかの仮隙間位置サーチエリアで隙間を検出す
ることが可能になる。
【0082】この仮隙間位置サーチエリア251の中で
X方向のラスタラインをY座標毎に0から画像エリアの
最大値まで順に解析する。すなわち、Y座標値の初期値
に0を設定し(ステップS302)、設定したY座標値
を有するX方向のラスタライン(仮隙間位置サーチエリ
ア251の範囲(X座標がX1〜X2の範囲)のみ)を
取得する(ステップS303)。次に、この取得したラ
スタライン内で第1データ(黒画素)の最大連続数を求
める(ステップS304)。そして過去3ライン分の最
大連続数の合計を求め(ステップS305)、当該合計
が、いままでの合計の中で最大ならば(ステップS30
6;Y)、そのY座標値を仮隙間位置に設定する(ステ
ップS307)。
X方向のラスタラインをY座標毎に0から画像エリアの
最大値まで順に解析する。すなわち、Y座標値の初期値
に0を設定し(ステップS302)、設定したY座標値
を有するX方向のラスタライン(仮隙間位置サーチエリ
ア251の範囲(X座標がX1〜X2の範囲)のみ)を
取得する(ステップS303)。次に、この取得したラ
スタライン内で第1データ(黒画素)の最大連続数を求
める(ステップS304)。そして過去3ライン分の最
大連続数の合計を求め(ステップS305)、当該合計
が、いままでの合計の中で最大ならば(ステップS30
6;Y)、そのY座標値を仮隙間位置に設定する(ステ
ップS307)。
【0083】図9は、仮隙間位置サーチエリア251の
一部を拡大したもので、破線矢印は各ラスタラインを示
している。ラスタライン中の斜め格子部分は、第1デー
タの存在する箇所を示している。たとえば、第1データ
の最大連続数が、「6」、「15」、「8」、「9」、
「3」のようになっている場合には、過去3ライン分の
合計は、「6+8+15=29」、「15+8+9=3
2」、「8+9+3=20」のようになる。この場合
は、3ライン分の合計の最大は「32」となり、当該3
ラインの中心ラインのY座標値を仮隙間位置に設定す
る。
一部を拡大したもので、破線矢印は各ラスタラインを示
している。ラスタライン中の斜め格子部分は、第1デー
タの存在する箇所を示している。たとえば、第1データ
の最大連続数が、「6」、「15」、「8」、「9」、
「3」のようになっている場合には、過去3ライン分の
合計は、「6+8+15=29」、「15+8+9=3
2」、「8+9+3=20」のようになる。この場合
は、3ライン分の合計の最大は「32」となり、当該3
ラインの中心ラインのY座標値を仮隙間位置に設定す
る。
【0084】今回のラスタラインのY座標値が画像エリ
アのY方向終端でなければ(ステップS308;N)、
Y座標値を+1して(ステップS309)、ステップS
303に戻る。Y座標値が画像エリアの終端に到達して
いれば(ステップS308;Y)、本処理を終了する。
これにより、仮隙間位置サーチエリア251の中で、第
1データの最大連続数の3ライン合計が最も大きいとき
のY座標値が仮隙間位置に設定されることになる。
アのY方向終端でなければ(ステップS308;N)、
Y座標値を+1して(ステップS309)、ステップS
303に戻る。Y座標値が画像エリアの終端に到達して
いれば(ステップS308;Y)、本処理を終了する。
これにより、仮隙間位置サーチエリア251の中で、第
1データの最大連続数の3ライン合計が最も大きいとき
のY座標値が仮隙間位置に設定されることになる。
【0085】このように、隣接する3つのラスタライン
における第1データの最大連続数の合計が最大になるラ
スタラインを検出することで、仮隙間位置サーチエリア
251の中に実際に存在する隙間213aのY座標値が
検出される。なお、図21(c)に示すように組立て前
の1枚の段ボール箱には、2つの隙間が存在するので、
仮隙間位置サーチエリア251の中で2つの隙間が検出
される場合もある。接着部に対応する隙間が左右のいず
れであるかによっては、2つ目の隙間を検出すべき場合
もある。かかる場合には、1つ目の隙間を検出した後、
これに対応するラスタラインを除外し、再度、同様の画
像処理を行えば、2つ目の隙間を見出すことができる。
における第1データの最大連続数の合計が最大になるラ
スタラインを検出することで、仮隙間位置サーチエリア
251の中に実際に存在する隙間213aのY座標値が
検出される。なお、図21(c)に示すように組立て前
の1枚の段ボール箱には、2つの隙間が存在するので、
仮隙間位置サーチエリア251の中で2つの隙間が検出
される場合もある。接着部に対応する隙間が左右のいず
れであるかによっては、2つ目の隙間を検出すべき場合
もある。かかる場合には、1つ目の隙間を検出した後、
これに対応するラスタラインを除外し、再度、同様の画
像処理を行えば、2つ目の隙間を見出すことができる。
【0086】仮隙間位置は、積み重ねられた段ボール箱
100に実在する隙間の位置であるので、この隙間の位
置に対応した上端位置と下端位置を求める。たとえば、
積み重ねられた段ボール箱100が傾いていた場合や結
束にかたよりのある場合には、画像のY方向の中心位置
Ycにおける上下端の位置と、実際に隙間の存在するY
座標値における上下端の位置が相違する。そこで、実在
の隙間の位置に対応する上端位置および下端位置を求め
ることで、以後の画像処理をより正確に行うことが可能
になる。
100に実在する隙間の位置であるので、この隙間の位
置に対応した上端位置と下端位置を求める。たとえば、
積み重ねられた段ボール箱100が傾いていた場合や結
束にかたよりのある場合には、画像のY方向の中心位置
Ycにおける上下端の位置と、実際に隙間の存在するY
座標値における上下端の位置が相違する。そこで、実在
の隙間の位置に対応する上端位置および下端位置を求め
ることで、以後の画像処理をより正確に行うことが可能
になる。
【0087】上端位置および下端位置は、第1の帯状領
域214を設定するY方向の中心位置を仮隙間位置のY
座標値に置き換えて図7の処理を実行することで求めて
いる。図11は、仮隙間位置Yaを中心として第1の帯
状領域214と同様な第3の帯状領域320を設定し、
当該第3の帯状領域320に対して図7の処理を実行し
て上端位置T2と下端位置B2を求めた状態を示してい
る。
域214を設定するY方向の中心位置を仮隙間位置のY
座標値に置き換えて図7の処理を実行することで求めて
いる。図11は、仮隙間位置Yaを中心として第1の帯
状領域214と同様な第3の帯状領域320を設定し、
当該第3の帯状領域320に対して図7の処理を実行し
て上端位置T2と下端位置B2を求めた状態を示してい
る。
【0088】次に、上端位置から下端位置に向けて、1
枚ずつ段ボール箱の隙間を検出する処理(図5のS20
7)について説明する。この処理では、積み重ねられて
いる段ボール箱100を上端位置T2の側から1枚ずつ
画像処理して隙間の有無および隙間の長さ等を判定する
ことを、下端位置B2に至るまで繰り返し行う。画像処
理は、所定サイズのサーチエリア内を対象に行い、画像
処理を行うごとに、このサーチエリアを順次移動するこ
とで、段ボール箱を1枚ずつ処理するようになってい
る。
枚ずつ段ボール箱の隙間を検出する処理(図5のS20
7)について説明する。この処理では、積み重ねられて
いる段ボール箱100を上端位置T2の側から1枚ずつ
画像処理して隙間の有無および隙間の長さ等を判定する
ことを、下端位置B2に至るまで繰り返し行う。画像処
理は、所定サイズのサーチエリア内を対象に行い、画像
処理を行うごとに、このサーチエリアを順次移動するこ
とで、段ボール箱を1枚ずつ処理するようになってい
る。
【0089】サーチエリアは、X方向が検査対象の段ボ
ール箱を構成する段ボール紙1枚分の厚み以上かつ3枚
分の厚み未満の長さで、Y方向がフラップ同士の隙間の
長さの基準値に所定の余裕量を加えた長さの矩形のエリ
アである。ここでは、サーチエリアのX方向サイズを段
ボール紙1枚分の厚み(予め定めた標準厚み)の約2倍
に、Y方向サイズを予め定めた隙間の標準長さに所定の
横ずれ許容値の2倍を加えた長さに設定してある。なお
サーチエリアのX方向サイズをあまり大きくすると、隙
間を誤判定する可能性が高まったり、処理時間が長くな
ったりするので、これらを考慮して隙間のX方向サイズ
は決定してある。ただし、上端位置T2側の1枚目付近
の段ボール箱は、段ずれ量が大きい可能性があるので、
それを見越して、この付近に設定するサーチエリアにつ
いては、X方向のサイズを大きくしてある。
ール箱を構成する段ボール紙1枚分の厚み以上かつ3枚
分の厚み未満の長さで、Y方向がフラップ同士の隙間の
長さの基準値に所定の余裕量を加えた長さの矩形のエリ
アである。ここでは、サーチエリアのX方向サイズを段
ボール紙1枚分の厚み(予め定めた標準厚み)の約2倍
に、Y方向サイズを予め定めた隙間の標準長さに所定の
横ずれ許容値の2倍を加えた長さに設定してある。なお
サーチエリアのX方向サイズをあまり大きくすると、隙
間を誤判定する可能性が高まったり、処理時間が長くな
ったりするので、これらを考慮して隙間のX方向サイズ
は決定してある。ただし、上端位置T2側の1枚目付近
の段ボール箱は、段ずれ量が大きい可能性があるので、
それを見越して、この付近に設定するサーチエリアにつ
いては、X方向のサイズを大きくしてある。
【0090】図12および図13は、1枚ずつ段ボール
箱の隙間を検出する処理を示している。まず、先に求め
た上端位置T2を基準X座標値に設定し(ステップS3
31)、先に求めた仮隙間位置Yaを基準Y座標値に設
定する(ステップS332)。基準X座標値および基準
Y座標値は、次のサーチエリアを設定する際の基準とな
る位置の座標値である。
箱の隙間を検出する処理を示している。まず、先に求め
た上端位置T2を基準X座標値に設定し(ステップS3
31)、先に求めた仮隙間位置Yaを基準Y座標値に設
定する(ステップS332)。基準X座標値および基準
Y座標値は、次のサーチエリアを設定する際の基準とな
る位置の座標値である。
【0091】サーチエリアのY方向の中心座標値を基準
Y座標値に、X方向の上端位置T2側の端の座標値を、
先に設定した基準X座標値にオフセット値Xaを加えた
値に設定する(ステップS333)。オフセット値Xa
は、段ボール紙1枚分の厚みの半分の長さに設定してあ
る。図15は、上端位置T2側にある1枚目の段ボール
箱の隙間に対するサーチエリア360の設定位置を示し
ている。
Y座標値に、X方向の上端位置T2側の端の座標値を、
先に設定した基準X座標値にオフセット値Xaを加えた
値に設定する(ステップS333)。オフセット値Xa
は、段ボール紙1枚分の厚みの半分の長さに設定してあ
る。図15は、上端位置T2側にある1枚目の段ボール
箱の隙間に対するサーチエリア360の設定位置を示し
ている。
【0092】次に、設定したサーチエリア内の画像を解
析する。画像解析は、サーチエリア内でX方向のラスタ
ラインを単位に行う。最初のラスタラインのY座標値と
してサーチエリア内の最小Y座標値を設定し(ステップ
S334)、設定したY座標値を有しかつサーチエリア
のX方向範囲内で1つのラスタラインの画像を取得する
(ステップS335)。そして、このラスタライン内で
第1データ(黒画素)の最大連続数を求める(ステップ
S336)。
析する。画像解析は、サーチエリア内でX方向のラスタ
ラインを単位に行う。最初のラスタラインのY座標値と
してサーチエリア内の最小Y座標値を設定し(ステップ
S334)、設定したY座標値を有しかつサーチエリア
のX方向範囲内で1つのラスタラインの画像を取得する
(ステップS335)。そして、このラスタライン内で
第1データ(黒画素)の最大連続数を求める(ステップ
S336)。
【0093】この最大連続数が予め定めた設定値以上で
ない場合には(ステップS337;N)、隙間の存在し
ないラスタラインであると判定し、サーチエリア全体の
検査が終了していない場合には(ステップS341;
N)、Y座標値を+1して(ステップS342)、次の
ラスタラインの画像を解析する(ステップS335)。
第1データの最大連続数が設定値以上の場合には(ステ
ップS337;Y)、これを有効ラスタラインとし、有
効ラスタラインが3ライン連続している場合には、過去
3つの有効ラスタライン分の最大連続数を合計する(ス
テップS338)。
ない場合には(ステップS337;N)、隙間の存在し
ないラスタラインであると判定し、サーチエリア全体の
検査が終了していない場合には(ステップS341;
N)、Y座標値を+1して(ステップS342)、次の
ラスタラインの画像を解析する(ステップS335)。
第1データの最大連続数が設定値以上の場合には(ステ
ップS337;Y)、これを有効ラスタラインとし、有
効ラスタラインが3ライン連続している場合には、過去
3つの有効ラスタライン分の最大連続数を合計する(ス
テップS338)。
【0094】設定値は、段ボール紙1枚分の標準厚み
(予め設定された厚み)の略3分の2に相当する値に設
定してある。図15に示すように、フラップ同士の隙間
371のX方向長さは、段ボール箱を構成する段ボール
紙の約1枚分の厚みに相当する。一方、波状の芯材によ
って段ボール紙の端面にできる空間372のX方向長さ
は、芯材を両側から挟む紙の厚みがあるので、段ボール
紙1枚分の厚みより、通常、小さい。そこで、ラスタラ
インが隙間のある部分を通るものである場合には、第1
データの最大連続数が、隙間を通らないものより多くな
るので、設定値をこれらの中間値にすることで、サーチ
エリア内に隙間が存在しているか否かを判定する。な
お、隣接する複数ライン分の合計で判断することによ
り、判定精度を高めている。
(予め設定された厚み)の略3分の2に相当する値に設
定してある。図15に示すように、フラップ同士の隙間
371のX方向長さは、段ボール箱を構成する段ボール
紙の約1枚分の厚みに相当する。一方、波状の芯材によ
って段ボール紙の端面にできる空間372のX方向長さ
は、芯材を両側から挟む紙の厚みがあるので、段ボール
紙1枚分の厚みより、通常、小さい。そこで、ラスタラ
インが隙間のある部分を通るものである場合には、第1
データの最大連続数が、隙間を通らないものより多くな
るので、設定値をこれらの中間値にすることで、サーチ
エリア内に隙間が存在しているか否かを判定する。な
お、隣接する複数ライン分の合計で判断することによ
り、判定精度を高めている。
【0095】さらに、サーチエリアをオフセット値Xa
によってずらした位置に設定しているので、隣接する段
ボール紙の厚み方向の約半分はサーチエリア360に含
まれなくなる。このため、隣接する段ボール紙の芯材部
分による影響を受け難くなり、隣接する段ボールの芯材
部分によって生じる空間372を隙間として誤認識する
ことが防止される。すなわち、波状の芯材部分の約半分
だけがサーチエリア360の中に入るので、芯材部分の
空間372によって生じる第1データの連続数と隙間3
71によって生じる第1データの連続数との差が大きく
なって判定精度が高まる。したがって、損傷等によって
芯材部分に多少の切れ目が生じて第1データの連続数が
増加した場合であっても、これを隙間と誤判定すること
が防止される。
によってずらした位置に設定しているので、隣接する段
ボール紙の厚み方向の約半分はサーチエリア360に含
まれなくなる。このため、隣接する段ボール紙の芯材部
分による影響を受け難くなり、隣接する段ボールの芯材
部分によって生じる空間372を隙間として誤認識する
ことが防止される。すなわち、波状の芯材部分の約半分
だけがサーチエリア360の中に入るので、芯材部分の
空間372によって生じる第1データの連続数と隙間3
71によって生じる第1データの連続数との差が大きく
なって判定精度が高まる。したがって、損傷等によって
芯材部分に多少の切れ目が生じて第1データの連続数が
増加した場合であっても、これを隙間と誤判定すること
が防止される。
【0096】ステップS338によって求めた合計がい
ままで求めた合計の中で最大であれば(ステップS33
9;Y)、当該3つの有効ラスタラインの中で中央に位
置するラスタラインのY座標値を隙間のY方向中心位置
Ybに設定する(ステップS340)。サーチエリア全
体の検査が終了していない場合には(ステップS34
1;N)、Y座標値を+1して(ステップS342)、
次のラスタラインの画像を解析する(ステップS335
へ)。サーチエリア全体の検査を終了すると(ステップ
S341;Y)、そのときのY方向中心位置Ybが当該
サーチエリア内で検出した隙間のY方向中心位置Ybに
定まる。
ままで求めた合計の中で最大であれば(ステップS33
9;Y)、当該3つの有効ラスタラインの中で中央に位
置するラスタラインのY座標値を隙間のY方向中心位置
Ybに設定する(ステップS340)。サーチエリア全
体の検査が終了していない場合には(ステップS34
1;N)、Y座標値を+1して(ステップS342)、
次のラスタラインの画像を解析する(ステップS335
へ)。サーチエリア全体の検査を終了すると(ステップ
S341;Y)、そのときのY方向中心位置Ybが当該
サーチエリア内で検出した隙間のY方向中心位置Ybに
定まる。
【0097】このようにしてサーチエリア内で隙間を発
見することができた場合には(ステップS343;
N)、段ボール箱の枚数カウントを+1し(ステップS
346)、隙間サイズの検出処理を行う(ステップS3
47)。この処理により、隙間のY方向の長さと、隙間
のY方向の中心座標値と、下端位置B2側における隙間
の端のX座標値とが求められる。
見することができた場合には(ステップS343;
N)、段ボール箱の枚数カウントを+1し(ステップS
346)、隙間サイズの検出処理を行う(ステップS3
47)。この処理により、隙間のY方向の長さと、隙間
のY方向の中心座標値と、下端位置B2側における隙間
の端のX座標値とが求められる。
【0098】隙間サイズの検出処理によって求めた隙間
の端のX座標位置を基準X座標値に設定し(ステップS
348)、かつ隙間のY方向の中心座標値を基準Y座標
値に設定する(ステップS349)。これにより、今回
のサーチエリア内で発見した隙間の位置に基づいて、次
のサーチエリアの位置が設定される。その結果、図19
に示すように、積み重ねた段ボールが横ずれたり傾いた
りしていると隙間の位置が次第に横ずれしている場合で
あっても、サーチエリアを横ずれや傾きに追従した適切
な位置に設定することができる。
の端のX座標位置を基準X座標値に設定し(ステップS
348)、かつ隙間のY方向の中心座標値を基準Y座標
値に設定する(ステップS349)。これにより、今回
のサーチエリア内で発見した隙間の位置に基づいて、次
のサーチエリアの位置が設定される。その結果、図19
に示すように、積み重ねた段ボールが横ずれたり傾いた
りしていると隙間の位置が次第に横ずれしている場合で
あっても、サーチエリアを横ずれや傾きに追従した適切
な位置に設定することができる。
【0099】次に設定するサーチエリアのX座標値が下
端位置B2よりも小さい値になっている場合には、下端
位置B2までの検査が終了したと判定して処理を終了す
る(ステップS350;Y)。次に設定するサーチエリ
アのX座標値が下端位置B2に至っていない場合には
(ステップS350;N)、ステップS333に戻り、
次の1枚の段ボール箱の検査を継続する。
端位置B2よりも小さい値になっている場合には、下端
位置B2までの検査が終了したと判定して処理を終了す
る(ステップS350;Y)。次に設定するサーチエリ
アのX座標値が下端位置B2に至っていない場合には
(ステップS350;N)、ステップS333に戻り、
次の1枚の段ボール箱の検査を継続する。
【0100】サーチエリア内を画像解析した結果、隙間
を発見できなかった場合には(ステップS343;
Y)、当該サーチエリア内にも段ボール箱が存在してい
るものと推定し、段ボール箱の枚数カウントを+1する
(ステップS344)。そして、以前に正常検出した隙
間の位置に基づいて次のサーチエリアの位置を設定する
(ステップS345)。より具体的には、基準Y座標値
を前回のまま使用し、基準X座標値は、現在の基準X座
標値に段ボール箱1枚分の厚みとして予め設定したスキ
ップ量Skを加算した値を、新たな基準X座標値にする
(ステップS345)。
を発見できなかった場合には(ステップS343;
Y)、当該サーチエリア内にも段ボール箱が存在してい
るものと推定し、段ボール箱の枚数カウントを+1する
(ステップS344)。そして、以前に正常検出した隙
間の位置に基づいて次のサーチエリアの位置を設定する
(ステップS345)。より具体的には、基準Y座標値
を前回のまま使用し、基準X座標値は、現在の基準X座
標値に段ボール箱1枚分の厚みとして予め設定したスキ
ップ量Skを加算した値を、新たな基準X座標値にする
(ステップS345)。
【0101】図20は、隙間を発見できなかった場合に
おけるサーチエリアの位置設定の一例を示している。こ
の例では、段ボール箱381の隙間を検出できなかった
ので、前回の正常検出した隙間382に基づいてサーチ
エリア383の位置を定めている。
おけるサーチエリアの位置設定の一例を示している。こ
の例では、段ボール箱381の隙間を検出できなかった
ので、前回の正常検出した隙間382に基づいてサーチ
エリア383の位置を定めている。
【0102】次に、隙間サイズの検出処理(図13のS
347)の詳細を図14に基づいて説明する。本処理で
は、隙間のY方向中心位置Ybを得た際のラスタライン
の中で第1データの連続数が最大となった部分(図15
の線分391)を、隙間の中でY方向の幅が最大の箇所
であると推定し、当該線分391を中心にして−Y方向
の第1データの連続する長さUと+Y方向に第1データ
の連続する長さDとをそれぞれ求め、最終的な隙間のY
方向長さLをL=U+Dとして求める。
347)の詳細を図14に基づいて説明する。本処理で
は、隙間のY方向中心位置Ybを得た際のラスタライン
の中で第1データの連続数が最大となった部分(図15
の線分391)を、隙間の中でY方向の幅が最大の箇所
であると推定し、当該線分391を中心にして−Y方向
の第1データの連続する長さUと+Y方向に第1データ
の連続する長さDとをそれぞれ求め、最終的な隙間のY
方向長さLをL=U+Dとして求める。
【0103】図14では、隙間のすべてのX方向範囲に
ついてUとDを求めるが、隙間の長さを判定する際に
は、下端位置B2側の端から一定の指定範囲W3だけの
UとDを用いるようになっている。まず、隙間中心位置
で第1データの最大連続数を得た線分391の最小X座
標値をX座標値Xnに設定し(ステップS401)、X
Y座標を(Xn、Yb)とする点からUn(Xnにおけ
るU)とDn(XnにおけるD)とを求める(ステップ
S402、S403)。
ついてUとDを求めるが、隙間の長さを判定する際に
は、下端位置B2側の端から一定の指定範囲W3だけの
UとDを用いるようになっている。まず、隙間中心位置
で第1データの最大連続数を得た線分391の最小X座
標値をX座標値Xnに設定し(ステップS401)、X
Y座標を(Xn、Yb)とする点からUn(Xnにおけ
るU)とDn(XnにおけるD)とを求める(ステップ
S402、S403)。
【0104】隙間の長さLを求める際には、線分391
の全範囲ではなく、隙間のX方向における何れかの端部
の近傍所定巾の範囲W3でUとDとを別々にX座標毎に
求め、Uの中での最適値とDの中での最適値とを加算し
て、隙間の長さLを求めるようになっている。図16
は、指定範囲W3の中の各X座標値について求めたUと
Dの一例を示している。なお、ここでは線分391の下
端位置B2側の端から一定の指定範囲W3を対象範囲と
しているが、線分391のX方向両端からそれぞれ一定
の指定範囲を対象範囲としてもよい。
の全範囲ではなく、隙間のX方向における何れかの端部
の近傍所定巾の範囲W3でUとDとを別々にX座標毎に
求め、Uの中での最適値とDの中での最適値とを加算し
て、隙間の長さLを求めるようになっている。図16
は、指定範囲W3の中の各X座標値について求めたUと
Dの一例を示している。なお、ここでは線分391の下
端位置B2側の端から一定の指定範囲W3を対象範囲と
しているが、線分391のX方向両端からそれぞれ一定
の指定範囲を対象範囲としてもよい。
【0105】隙間の中で、段ボール箱の厚み方向(X方
向)の中央部分では、芯材のはみ出し等によって隙間の
長さの測定値に誤差の生じることがある。そこで、隙間
のX方向中央部分を除外した指定範囲だけを検査対象と
することで、少ない誤差で隙間の長さを判定することが
できる。
向)の中央部分では、芯材のはみ出し等によって隙間の
長さの測定値に誤差の生じることがある。そこで、隙間
のX方向中央部分を除外した指定範囲だけを検査対象と
することで、少ない誤差で隙間の長さを判定することが
できる。
【0106】UnおよびDnのXnをそれぞれ+1しな
がら(ステップS405)、指定範囲内のすべてのX座
標についてUとDとを求め終わったら(ステップS40
4;Y)、X座標値が隣り合う、UnとU(n+1)と
の変化量(差)を指定範囲内においてすべて求めるとと
もに、X座標値が隣り合うDnとD(n+1)との変化
量(差)についても指定範囲内においてすべて求める
(ステップS406)。そして、Uの変化量が予め定め
た平坦基準値以下になる部分があり、かつDの変化量が
平坦基準値以下になる部分があれば(ステップS40
7;Y)、Uの中で変化量が最小になるものとDの中で
変化量が最小になるものとを加算して、隙間のY方向長
さLを求める。(ステップS408)。
がら(ステップS405)、指定範囲内のすべてのX座
標についてUとDとを求め終わったら(ステップS40
4;Y)、X座標値が隣り合う、UnとU(n+1)と
の変化量(差)を指定範囲内においてすべて求めるとと
もに、X座標値が隣り合うDnとD(n+1)との変化
量(差)についても指定範囲内においてすべて求める
(ステップS406)。そして、Uの変化量が予め定め
た平坦基準値以下になる部分があり、かつDの変化量が
平坦基準値以下になる部分があれば(ステップS40
7;Y)、Uの中で変化量が最小になるものとDの中で
変化量が最小になるものとを加算して、隙間のY方向長
さLを求める。(ステップS408)。
【0107】このようにUの最適値とDの最適値とを個
別に求めてからこれらを加算することとしたのは、Uと
Dの合計値の変化量が最小になるものをLとした場合に
は、U側での変化量とD側での変化量が相殺され、+Y
方向の端部および−Y方向の端部が共に平坦でないにも
かかわらず、平坦な箇所であると誤判定する場合がある
ので、これを防止するためである。
別に求めてからこれらを加算することとしたのは、Uと
Dの合計値の変化量が最小になるものをLとした場合に
は、U側での変化量とD側での変化量が相殺され、+Y
方向の端部および−Y方向の端部が共に平坦でないにも
かかわらず、平坦な箇所であると誤判定する場合がある
ので、これを防止するためである。
【0108】Uの変化量が予め定めた平坦基準値以下の
部分があり、かつDの変化量が平坦基準値以下の部分が
あるという条件が満足されない場合には(ステップS4
07;N)、指定範囲におけるUの平均値と指定範囲に
おけるDの平均値との合計を隙間の長さLとして求める
(ステップS409)。
部分があり、かつDの変化量が平坦基準値以下の部分が
あるという条件が満足されない場合には(ステップS4
07;N)、指定範囲におけるUの平均値と指定範囲に
おけるDの平均値との合計を隙間の長さLとして求める
(ステップS409)。
【0109】このように、X座標が隣り合うものにおけ
る隙間の−Y方向長さUの変化量および+Y方向長さD
の変化量をそれぞれ求め、変化量が最小になるUとDと
を加算して隙間の長さLを求めるので、波状の芯材部分
による影響をより一層的確に回避し、少ない誤差で隙間
の長さLを求めることができる。また変化量が予め定め
た平坦基準値以下の部分が存在しない場合に、指定範囲
におけるUの平均値とDの平均値とを加算したものを隙
間のY方向長さLとするので、隙間の長さLの測定誤差
を最小にすることができる。なお、隙間のY方向の中心
座標値は、たとえば、変化量が最小になった箇所におけ
るUとDとこれらの測定基準となったYbとから((Y
b+D)+(Yb−U))÷2の式で求められる。
る隙間の−Y方向長さUの変化量および+Y方向長さD
の変化量をそれぞれ求め、変化量が最小になるUとDと
を加算して隙間の長さLを求めるので、波状の芯材部分
による影響をより一層的確に回避し、少ない誤差で隙間
の長さLを求めることができる。また変化量が予め定め
た平坦基準値以下の部分が存在しない場合に、指定範囲
におけるUの平均値とDの平均値とを加算したものを隙
間のY方向長さLとするので、隙間の長さLの測定誤差
を最小にすることができる。なお、隙間のY方向の中心
座標値は、たとえば、変化量が最小になった箇所におけ
るUとDとこれらの測定基準となったYbとから((Y
b+D)+(Yb−U))÷2の式で求められる。
【0110】次に、各X座標値におけるY方向の長さL
n(Ln=Un+Dn)とL(n+1)との変化量が最
大となる部分を検出し、当該部分のX座標値を当該指定
範囲の存する側における隙間の端位置であると判定する
(ステップS410)。隙間の形状は、図17(a)や
図18(a)に示す隙間431、432のいずれかに類
似した形を成しているので、隙間のY方向長さの変化量
が最大になる点Eを隙間のX方向のエッジであると判定
すれば、ほぼ的確に端位置を求めることができる。
n(Ln=Un+Dn)とL(n+1)との変化量が最
大となる部分を検出し、当該部分のX座標値を当該指定
範囲の存する側における隙間の端位置であると判定する
(ステップS410)。隙間の形状は、図17(a)や
図18(a)に示す隙間431、432のいずれかに類
似した形を成しているので、隙間のY方向長さの変化量
が最大になる点Eを隙間のX方向のエッジであると判定
すれば、ほぼ的確に端位置を求めることができる。
【0111】次に、搬送路の一部に、勾配を変更可能な
勾配可変搬送路を設けた段ボール箱検査装置600につ
いて説明する。図23に示すように段ボール箱検査装置
600の搬送路は、図示省略した結束機の下流に、水平
な第1搬送路601、勾配可変搬送装置610の有する
勾配可変搬送路611、水平な第2搬送路602の順に
配置されている。勾配可変搬送路611の上流側端部
は、脚612によって回動可能に軸支されている。勾配
可変搬送路611の下流側は、リフト装置620によっ
て支持されている。勾配可変搬送装置610の搬送ベル
トは、勾配可変搬送路駆動部615(図示省略のモー
タ)によって駆動される。
勾配可変搬送路を設けた段ボール箱検査装置600につ
いて説明する。図23に示すように段ボール箱検査装置
600の搬送路は、図示省略した結束機の下流に、水平
な第1搬送路601、勾配可変搬送装置610の有する
勾配可変搬送路611、水平な第2搬送路602の順に
配置されている。勾配可変搬送路611の上流側端部
は、脚612によって回動可能に軸支されている。勾配
可変搬送路611の下流側は、リフト装置620によっ
て支持されている。勾配可変搬送装置610の搬送ベル
トは、勾配可変搬送路駆動部615(図示省略のモー
タ)によって駆動される。
【0112】リフト装置620は、台座621と、この
台座621から垂直に上方へ延びた外筒部622と、外
筒部622の中に収容された状態と上方へ進出した状態
とに進退する支持腕623とから構成される。外筒部6
22および支持腕623は、エアシリンダを構成してい
る。なお、支持腕623の進退を油圧式で行ってもよ
い。勾配可変搬送路611は、その勾配がリフト装置6
20の動きに応じて変化する。すなわち、支持腕623
が外筒部622から上方へ進出すると勾配可変搬送路6
11の下流側が持ち上がり、上流から下流へ向かって上
り傾斜した状態になる。以後、この状態をリフト位置と
呼ぶ。支持腕623が外筒部622に収容されると、図
23の仮想線で示すように勾配可変搬送路611は水平
になり、第2搬送路602と平坦に繋がった状態にな
る。この状態を水平位置と呼ぶ。
台座621から垂直に上方へ延びた外筒部622と、外
筒部622の中に収容された状態と上方へ進出した状態
とに進退する支持腕623とから構成される。外筒部6
22および支持腕623は、エアシリンダを構成してい
る。なお、支持腕623の進退を油圧式で行ってもよ
い。勾配可変搬送路611は、その勾配がリフト装置6
20の動きに応じて変化する。すなわち、支持腕623
が外筒部622から上方へ進出すると勾配可変搬送路6
11の下流側が持ち上がり、上流から下流へ向かって上
り傾斜した状態になる。以後、この状態をリフト位置と
呼ぶ。支持腕623が外筒部622に収容されると、図
23の仮想線で示すように勾配可変搬送路611は水平
になり、第2搬送路602と平坦に繋がった状態にな
る。この状態を水平位置と呼ぶ。
【0113】撮像手段13は、勾配可変搬送路611よ
り少し下流の上方に設置され、レンズの光軸は斜め下方
上流側を向いている。撮像手段13によって検査対象物
である段ボール箱100の先端面を撮影する撮像位置6
31は、段ボール箱100の先端が勾配可変搬送路61
1の下流端よりさらに少し下流へ進出した位置に設定し
てある。撮像位置631において段ボール箱100の先
端は空中に突出した状態になる。勾配可変搬送路611
をリフト位置に上昇させた状態で段ボール箱100が撮
像位置631に到来したとき、丁度、その段ボール箱1
00の先端を正面から撮像手段13が撮像するように撮
像手段13の取付角度等を設定してある。
り少し下流の上方に設置され、レンズの光軸は斜め下方
上流側を向いている。撮像手段13によって検査対象物
である段ボール箱100の先端面を撮影する撮像位置6
31は、段ボール箱100の先端が勾配可変搬送路61
1の下流端よりさらに少し下流へ進出した位置に設定し
てある。撮像位置631において段ボール箱100の先
端は空中に突出した状態になる。勾配可変搬送路611
をリフト位置に上昇させた状態で段ボール箱100が撮
像位置631に到来したとき、丁度、その段ボール箱1
00の先端を正面から撮像手段13が撮像するように撮
像手段13の取付角度等を設定してある。
【0114】勾配可変搬送路611を構成する2本の搬
送ベルトの間であって撮像位置631の上方には、検出
手段641としての反射型光センサが配置してある。検
出手段641の真下には検出手段641からの光を反射
する反射板642を配置してある。検出手段641は、
段ボール箱100の先端が撮像位置631に到来したこ
とを検出する。
送ベルトの間であって撮像位置631の上方には、検出
手段641としての反射型光センサが配置してある。検
出手段641の真下には検出手段641からの光を反射
する反射板642を配置してある。検出手段641は、
段ボール箱100の先端が撮像位置631に到来したこ
とを検出する。
【0115】検出手段641より上流の所定箇所に検査
対象物の到来を検出するための第2検出手段643およ
びこれに対応する第2反射板644を配置してある。第
2検出手段643は、段ボール箱100の全体が第1搬
送路601から勾配可変搬送路611への進入を完了し
た際に段ボール箱100の先端を検出する位置に設置さ
れている。
対象物の到来を検出するための第2検出手段643およ
びこれに対応する第2反射板644を配置してある。第
2検出手段643は、段ボール箱100の全体が第1搬
送路601から勾配可変搬送路611への進入を完了し
た際に段ボール箱100の先端を検出する位置に設置さ
れている。
【0116】照射手段12は、第2搬送路602の左右
両脇の下方にそれぞれ設置されており、それらの光軸を
撮像位置631に向けてある。これにより撮像位置63
1に到来した段ボール箱100の先端を斜め下方から照
明するようになっている。なお、図3と同様に照射手段
12を第1搬送路601の上方左右両脇に設置してもよ
い。この場合、撮影時には勾配可変搬送路611がリフ
ト位置になるので、照射手段12は相対的に段ボール箱
100の先端を斜め下方から照明することになる。
両脇の下方にそれぞれ設置されており、それらの光軸を
撮像位置631に向けてある。これにより撮像位置63
1に到来した段ボール箱100の先端を斜め下方から照
明するようになっている。なお、図3と同様に照射手段
12を第1搬送路601の上方左右両脇に設置してもよ
い。この場合、撮影時には勾配可変搬送路611がリフ
ト位置になるので、照射手段12は相対的に段ボール箱
100の先端を斜め下方から照明することになる。
【0117】図24は、段ボール箱検査装置600の構
成を示すブロック図である。上述したように段ボール箱
検査装置600は、勾配可変搬送路駆動部615、リフ
ト装置620、検出手段641、643、反射板64
2、644、照射手段12、撮像手段13を備えてい
る。また、制御手段605および図1に示したものと同
じ画像解析手段15、不良品排出装置16を有してい
る。制御手段605は、段ボール箱検査装置600の動
作を統轄制御するものである。制御手段605は、検出
手段641および第2検出手段643による段ボール箱
100の検出状況に応じて勾配可変搬送路駆動部61
5、リフト装置620の動作を制御したり、照射手段1
2による照明動作、撮像手段13による撮像動作等を制
御したりする。
成を示すブロック図である。上述したように段ボール箱
検査装置600は、勾配可変搬送路駆動部615、リフ
ト装置620、検出手段641、643、反射板64
2、644、照射手段12、撮像手段13を備えてい
る。また、制御手段605および図1に示したものと同
じ画像解析手段15、不良品排出装置16を有してい
る。制御手段605は、段ボール箱検査装置600の動
作を統轄制御するものである。制御手段605は、検出
手段641および第2検出手段643による段ボール箱
100の検出状況に応じて勾配可変搬送路駆動部61
5、リフト装置620の動作を制御したり、照射手段1
2による照明動作、撮像手段13による撮像動作等を制
御したりする。
【0118】次に、段ボール箱検査装置600の動作を
説明する。常時は、勾配可変搬送路611を水平位置に
設定してある。この状態で結束機のある上流から下流に
向けて順次段ボール箱100を搬送する。上流から流れ
てきた段ボール箱100が勾配可変搬送路611へ進入
し、その先端を第2検出手段643が検出すると、制御
手段605はリフト装置620へ制御コマンドを送り、
支持腕623を上方へ進出させて勾配可変搬送路611
をリフト位置に設定する。その後、段ボール箱100の
先端を検出手段641が検出すると、照射手段12から
光を照射し、撮像手段13で段ボール箱100の先端を
正面から撮像する。その後の画像解析は、図1等の段ボ
ール箱検査装置10と同様である。
説明する。常時は、勾配可変搬送路611を水平位置に
設定してある。この状態で結束機のある上流から下流に
向けて順次段ボール箱100を搬送する。上流から流れ
てきた段ボール箱100が勾配可変搬送路611へ進入
し、その先端を第2検出手段643が検出すると、制御
手段605はリフト装置620へ制御コマンドを送り、
支持腕623を上方へ進出させて勾配可変搬送路611
をリフト位置に設定する。その後、段ボール箱100の
先端を検出手段641が検出すると、照射手段12から
光を照射し、撮像手段13で段ボール箱100の先端を
正面から撮像する。その後の画像解析は、図1等の段ボ
ール箱検査装置10と同様である。
【0119】撮像が終了すると、制御手段605はリフ
ト装置620へ制御コマンドを送り、勾配可変搬送路6
11を水平位置に戻す。段ボール箱100は、平坦に繋
がった勾配可変搬送路611から第2搬送路602へと
搬送される。
ト装置620へ制御コマンドを送り、勾配可変搬送路6
11を水平位置に戻す。段ボール箱100は、平坦に繋
がった勾配可変搬送路611から第2搬送路602へと
搬送される。
【0120】なお、勾配可変搬送路611の勾配を変更
したり撮像したりするとき、勾配可変搬送路611によ
る搬送速度を下げたり、搬送を停止させたりするとよ
い。たとえば、第2検出手段643が段ボール箱100
を検出した時点から搬送速度を低下させる。そして段ボ
ール箱100の先端が撮像位置631に到来したとき搬
送を停止する。撮像完了後、勾配可変搬送路611をリ
フト位置から水平位置に戻し、搬送を再開する等であ
る。
したり撮像したりするとき、勾配可変搬送路611によ
る搬送速度を下げたり、搬送を停止させたりするとよ
い。たとえば、第2検出手段643が段ボール箱100
を検出した時点から搬送速度を低下させる。そして段ボ
ール箱100の先端が撮像位置631に到来したとき搬
送を停止する。撮像完了後、勾配可変搬送路611をリ
フト位置から水平位置に戻し、搬送を再開する等であ
る。
【0121】このように、撮像位置631において、検
査対象物である段ボール箱100の先端面が、斜め上方
から撮影している撮像手段13の正面を向くように勾配
可変搬送路611の勾配を変化させるので、撮像手段1
3と段ボール箱100との衝突を避けつつ、段ボール箱
100の先端面をその正面から撮像することができる。
また図3に示すもののように、搬送路の途中に上り勾配
部分と下り勾配部分の双方を設ける必要がなく、搬送路
の全長を短くすることができ、設置スペースの節減に貢
献する。
査対象物である段ボール箱100の先端面が、斜め上方
から撮影している撮像手段13の正面を向くように勾配
可変搬送路611の勾配を変化させるので、撮像手段1
3と段ボール箱100との衝突を避けつつ、段ボール箱
100の先端面をその正面から撮像することができる。
また図3に示すもののように、搬送路の途中に上り勾配
部分と下り勾配部分の双方を設ける必要がなく、搬送路
の全長を短くすることができ、設置スペースの節減に貢
献する。
【0122】なお、搬送方向を逆にすれば、段ボール箱
100の後端面を撮像することができる。さらには、リ
フト装置で勾配可変搬送路611の上流側と下流側の双
方を支持すれば、勾配可変搬送路611が上流から下流
に向けて上り傾斜した状態と、上流から下流に向けて下
り傾斜した状態を自在に形成することができる。図23
に示した撮像手段13および照射手段12と対称な向き
にして、勾配可変搬送装置610の上流側にもう1組の
撮像手段13と照射手段12を設ければ、搬送中の段ボ
ール箱100の先端面と後端面の双方をそれぞれの正面
から1つの勾配可変搬送装置610を利用して撮像する
ことが可能になる。
100の後端面を撮像することができる。さらには、リ
フト装置で勾配可変搬送路611の上流側と下流側の双
方を支持すれば、勾配可変搬送路611が上流から下流
に向けて上り傾斜した状態と、上流から下流に向けて下
り傾斜した状態を自在に形成することができる。図23
に示した撮像手段13および照射手段12と対称な向き
にして、勾配可変搬送装置610の上流側にもう1組の
撮像手段13と照射手段12を設ければ、搬送中の段ボ
ール箱100の先端面と後端面の双方をそれぞれの正面
から1つの勾配可変搬送装置610を利用して撮像する
ことが可能になる。
【0123】図25は、他の方式のリフト装置650を
用いた勾配可変搬送装置610aを示している。リフト
装置650ではクランク機構を利用して勾配可変搬送路
611を上下に移動させるようになっている。リフト装
置650は、モータ651と、このモータ651によっ
て回転する回転板652と、回転板652の周縁近傍の
所定箇所に回動自在に軸支された連結棒653を有して
いる。連結棒653の他端は、勾配可変搬送路611の
裏面に設けた支持部に回動自在に取り付けられる。回転
板652が回転すると、これに伴って勾配可変搬送路6
11が上下に移動する。
用いた勾配可変搬送装置610aを示している。リフト
装置650ではクランク機構を利用して勾配可変搬送路
611を上下に移動させるようになっている。リフト装
置650は、モータ651と、このモータ651によっ
て回転する回転板652と、回転板652の周縁近傍の
所定箇所に回動自在に軸支された連結棒653を有して
いる。連結棒653の他端は、勾配可変搬送路611の
裏面に設けた支持部に回動自在に取り付けられる。回転
板652が回転すると、これに伴って勾配可変搬送路6
11が上下に移動する。
【0124】次に、搬送路を平坦にしておき、撮像手段
を移動させるものについて説明する。移動手段は、検査
対象物が撮像位置に到来した際には、搬送路上を流れて
くる検査対象物をその正面からもしくは後面から撮像す
る第1の位置に撮像手段を移動させ、かつ少なくとも第
1の位置を検査対象物が通過する間は、撮像手段を検査
対象物と接触しない第2の位置に移動させる。
を移動させるものについて説明する。移動手段は、検査
対象物が撮像位置に到来した際には、搬送路上を流れて
くる検査対象物をその正面からもしくは後面から撮像す
る第1の位置に撮像手段を移動させ、かつ少なくとも第
1の位置を検査対象物が通過する間は、撮像手段を検査
対象物と接触しない第2の位置に移動させる。
【0125】図26に示す例では、移動手段710は、
撮像手段13を搬送路の搬送面と垂直に直線状に上下動
させるようになっている。この例では、撮像手段13を
下端に取り付けたシャフト711はボルトになってお
り、上下動可能かつ回動しないように支持される。本体
712の中には、このシャフト711に螺合されたナッ
トが、上下動不能かつ回動可能に設けてある。このナッ
トを左または右に回すことで相対的にシャフト711が
上または下に移動するようになっている。
撮像手段13を搬送路の搬送面と垂直に直線状に上下動
させるようになっている。この例では、撮像手段13を
下端に取り付けたシャフト711はボルトになってお
り、上下動可能かつ回動しないように支持される。本体
712の中には、このシャフト711に螺合されたナッ
トが、上下動不能かつ回動可能に設けてある。このナッ
トを左または右に回すことで相対的にシャフト711が
上または下に移動するようになっている。
【0126】撮像位置721より所定距離手前に設置さ
れた第2検出手段643が段ボール箱100の先端を検
出すると、移動手段710が、上方から段ボール箱10
0の正面へ撮像手段13を降下させる。撮像位置721
に段ボール箱100の先端が到来したことを検出手段6
41が検知したとき、撮像手段13は段ボール箱100
の先端を正面から撮像する。その後、移動手段710
は、搬送されてくる段ボール箱100と接触しない高さ
まで撮像手段13を上昇させる。
れた第2検出手段643が段ボール箱100の先端を検
出すると、移動手段710が、上方から段ボール箱10
0の正面へ撮像手段13を降下させる。撮像位置721
に段ボール箱100の先端が到来したことを検出手段6
41が検知したとき、撮像手段13は段ボール箱100
の先端を正面から撮像する。その後、移動手段710
は、搬送されてくる段ボール箱100と接触しない高さ
まで撮像手段13を上昇させる。
【0127】撮像手段13の降下および上昇にはある程
度の時間を要するので、その分を見越して第2検出手段
643を上流側へ離して設置したり、撮像位置721よ
り十分下流に撮像手段13を設置するとよい。このほ
か、撮像手段13の上昇および下降に合わせて搬送速度
を一時的に低下させたり、搬送を一時停止させてもよ
い。さらに撮像手段13を撮像位置の上流側に設けて、
段ボール箱100の後端面を撮影するようにしてもよ
い。
度の時間を要するので、その分を見越して第2検出手段
643を上流側へ離して設置したり、撮像位置721よ
り十分下流に撮像手段13を設置するとよい。このほ
か、撮像手段13の上昇および下降に合わせて搬送速度
を一時的に低下させたり、搬送を一時停止させてもよ
い。さらに撮像手段13を撮像位置の上流側に設けて、
段ボール箱100の後端面を撮影するようにしてもよ
い。
【0128】なお図27に示すように、撮像手段13を
振り子のように移動させることで、撮像手段13の高さ
を変更する構成としてもよい。図27に示すものでは、
支持棒731の上端近傍を回動可能に軸支してある。支
持棒731の下端には撮像手段13が取り付けてあり、
上端はエアシリンダ732によって押し引きされる。支
持棒731の上端をエアシリンダ732が押すと、支持
棒731はほぼ鉛直な状態に移動し、撮像手段13が、
搬送路を流れてくる段ボール箱100の正面に位置する
ようになる。支持棒731の上端をエアシリンダ732
が引くと、支持棒731が回動し、撮像手段13が下流
側の斜め上方へ移動するようになっている。
振り子のように移動させることで、撮像手段13の高さ
を変更する構成としてもよい。図27に示すものでは、
支持棒731の上端近傍を回動可能に軸支してある。支
持棒731の下端には撮像手段13が取り付けてあり、
上端はエアシリンダ732によって押し引きされる。支
持棒731の上端をエアシリンダ732が押すと、支持
棒731はほぼ鉛直な状態に移動し、撮像手段13が、
搬送路を流れてくる段ボール箱100の正面に位置する
ようになる。支持棒731の上端をエアシリンダ732
が引くと、支持棒731が回動し、撮像手段13が下流
側の斜め上方へ移動するようになっている。
【0129】撮像位置741より所定距離上流に設置さ
れた第2検出手段643が段ボール箱100の先端を検
出すると、上方に逃げていた位置から段ボール箱100
の正面へ撮像手段13が降下する。段ボール箱100の
先端が撮像位置721に到来したことを検出手段641
が検知したとき、撮像手段13は段ボール箱100の先
端を正面から撮像する。その後、支持棒731を回動さ
せて、撮像手段13を上方へ逃がす。
れた第2検出手段643が段ボール箱100の先端を検
出すると、上方に逃げていた位置から段ボール箱100
の正面へ撮像手段13が降下する。段ボール箱100の
先端が撮像位置721に到来したことを検出手段641
が検知したとき、撮像手段13は段ボール箱100の先
端を正面から撮像する。その後、支持棒731を回動さ
せて、撮像手段13を上方へ逃がす。
【0130】図28は、撮像手段の代りに鏡を移動させ
る場合の構成を示している。鏡801は、鏡移動手段8
02によって上下に移動される。鏡801は、搬送路を
流れてくる段ボール箱100の前端面の正面まで降下し
た第1の鏡位置と、段ボール箱100よりも高い位置ま
で上昇した第2の鏡位置との間を昇降移動するようにな
っている。鏡801は傾斜している(ここでは45
度)。撮像手段13は、鏡の真上にそのレンズを真下に
向けて配置してある。図28に示したものは、撮像手段
13の配置および撮像手段13に変えて鏡801が昇降
移動する点を除く他は、図26に示したものと同様であ
りそれらの説明を省略する。
る場合の構成を示している。鏡801は、鏡移動手段8
02によって上下に移動される。鏡801は、搬送路を
流れてくる段ボール箱100の前端面の正面まで降下し
た第1の鏡位置と、段ボール箱100よりも高い位置ま
で上昇した第2の鏡位置との間を昇降移動するようにな
っている。鏡801は傾斜している(ここでは45
度)。撮像手段13は、鏡の真上にそのレンズを真下に
向けて配置してある。図28に示したものは、撮像手段
13の配置および撮像手段13に変えて鏡801が昇降
移動する点を除く他は、図26に示したものと同様であ
りそれらの説明を省略する。
【0131】第2検出手段643が段ボール箱100の
先端を検出すると、鏡移動手段802が、上方から段ボ
ール箱100の正面(第1の鏡位置)へ鏡801を降下
させる。撮像位置721に段ボール箱100の先端が到
来したことを検出手段641が検知したとき、撮像手段
13は、鏡801に反射された段ボール箱100の先端
を正面から撮像する。その後、鏡移動手段802は、搬
送されてくる段ボール箱100と接触しない高さまで鏡
801を上昇させる(第2の鏡位置)。
先端を検出すると、鏡移動手段802が、上方から段ボ
ール箱100の正面(第1の鏡位置)へ鏡801を降下
させる。撮像位置721に段ボール箱100の先端が到
来したことを検出手段641が検知したとき、撮像手段
13は、鏡801に反射された段ボール箱100の先端
を正面から撮像する。その後、鏡移動手段802は、搬
送されてくる段ボール箱100と接触しない高さまで鏡
801を上昇させる(第2の鏡位置)。
【0132】なお、図26〜図28に示したものでは、
撮像手段13あるいは鏡801を上下に移動させたが、
搬送路の幅方向に左右に移動させてもよい。
撮像手段13あるいは鏡801を上下に移動させたが、
搬送路の幅方向に左右に移動させてもよい。
【0133】以上説明した実施の形態は、例示であり、
本発明は実施の形態で示したものに限定されるものでは
ない。たとえば、実施の形態では、搬送されてくる段ボ
ール箱の先端側の正面を撮像し、正面側の隙間に基づい
て枚数の判定や隙間の長さの良否を判定したが、後端側
の面を撮像して、枚数や隙間の良否を判定してもよい。
さらには、先端側と後端側の双方の面を撮像し、先端側
と後端側の画像の双方において隙間の長さが適正か否か
を判定してもよい。
本発明は実施の形態で示したものに限定されるものでは
ない。たとえば、実施の形態では、搬送されてくる段ボ
ール箱の先端側の正面を撮像し、正面側の隙間に基づい
て枚数の判定や隙間の長さの良否を判定したが、後端側
の面を撮像して、枚数や隙間の良否を判定してもよい。
さらには、先端側と後端側の双方の面を撮像し、先端側
と後端側の画像の双方において隙間の長さが適正か否か
を判定してもよい。
【0134】すなわち、接着片505を他端の側板50
1に重ね合わせて接着して環状とする際に、接着片と側
板との平行がずれた場合には、先端側の面と後端側の面
とで接着部におけるフラップ同士の隙間の大きさに差が
生じる。そこで、段ボール箱の先端側と後端側の双方の
面を撮像して画像解析し、いずれか一方の面において隙
間の長さが正常範囲に入っていない場合には不良品と判
定すれば、より的確な検査を行うことができる。
1に重ね合わせて接着して環状とする際に、接着片と側
板との平行がずれた場合には、先端側の面と後端側の面
とで接着部におけるフラップ同士の隙間の大きさに差が
生じる。そこで、段ボール箱の先端側と後端側の双方の
面を撮像して画像解析し、いずれか一方の面において隙
間の長さが正常範囲に入っていない場合には不良品と判
定すれば、より的確な検査を行うことができる。
【0135】また実施の形態では、上り勾配の頂上をや
や越えて下端の浮き上がる箇所で段ボール箱をその正面
(測定面)から撮像したが、平坦な搬送路において測定
面を撮像してもよい。なおこの場合には、搬送路を低反
射のものにするなど積み重ねの下端検出を容易する何ら
かの方法を講じることが望ましい。
や越えて下端の浮き上がる箇所で段ボール箱をその正面
(測定面)から撮像したが、平坦な搬送路において測定
面を撮像してもよい。なおこの場合には、搬送路を低反
射のものにするなど積み重ねの下端検出を容易する何ら
かの方法を講じることが望ましい。
【0136】第2搬送エリア24から下り勾配となった
第3搬送エリア25へ段ボール箱が半分以上進入し、そ
の後端が浮き上がった状態になる箇所における段ボール
箱の後端位置を第2の撮像位置とし、第2の撮像位置に
おいて段ボール箱の後端をその正面から撮像手段で撮像
するように構成してもよい。すなわち、第2の撮像位置
での撮像状況は、図3における段ボール箱と撮像手段と
の位置関係において搬送方向を逆にしたものと考えれば
よい。
第3搬送エリア25へ段ボール箱が半分以上進入し、そ
の後端が浮き上がった状態になる箇所における段ボール
箱の後端位置を第2の撮像位置とし、第2の撮像位置に
おいて段ボール箱の後端をその正面から撮像手段で撮像
するように構成してもよい。すなわち、第2の撮像位置
での撮像状況は、図3における段ボール箱と撮像手段と
の位置関係において搬送方向を逆にしたものと考えれば
よい。
【0137】さらには,図3において段ボール箱100
の重心が第1搬送エリア23から第2搬送エリア24に
移り、後端が第1搬送エリアの搬送路から浮き上がった
状態となる箇所を撮像位置とし、段ボール箱の後端の正
面を、搬送方向上流側から撮像するように構成してもよ
い。同様に段ボール箱100の先端が第2搬送エリア2
4から第3搬送エリア25に進入し、かつ重心がまだ第
2搬送エリア側に残っている状態においては、段ボール
箱100の先端が第3搬送エリアの搬送路から浮き上が
った状態になるので、この状態の先端をその正面から撮
像するように構成してもよい。
の重心が第1搬送エリア23から第2搬送エリア24に
移り、後端が第1搬送エリアの搬送路から浮き上がった
状態となる箇所を撮像位置とし、段ボール箱の後端の正
面を、搬送方向上流側から撮像するように構成してもよ
い。同様に段ボール箱100の先端が第2搬送エリア2
4から第3搬送エリア25に進入し、かつ重心がまだ第
2搬送エリア側に残っている状態においては、段ボール
箱100の先端が第3搬送エリアの搬送路から浮き上が
った状態になるので、この状態の先端をその正面から撮
像するように構成してもよい。
【0138】また実施の形態では、隙間の長さを判定す
る際の指定範囲を、隙間の下端の端から所定幅W3の範
囲に設定したが、指定範囲を設定する位置は、隙間の端
の部分に限定されるものではなく、たとえば、隙間のX
方向における中央付近の一定幅範囲を指定範囲としても
よい。また指定範囲の設定位置を設定により適宜に変更
し得るように構成してもよい。
る際の指定範囲を、隙間の下端の端から所定幅W3の範
囲に設定したが、指定範囲を設定する位置は、隙間の端
の部分に限定されるものではなく、たとえば、隙間のX
方向における中央付近の一定幅範囲を指定範囲としても
よい。また指定範囲の設定位置を設定により適宜に変更
し得るように構成してもよい。
【0139】さらに実施の形態では、指定範囲の中で隙
間のY方向長さの変化量が少ない箇所を優先して隙間の
長さを判定したが、たとえば、指定範囲内での最小値、
最大値、平均値などを隙間の長さと判定してもよい。
間のY方向長さの変化量が少ない箇所を優先して隙間の
長さを判定したが、たとえば、指定範囲内での最小値、
最大値、平均値などを隙間の長さと判定してもよい。
【0140】このほか、隙間の長さを判定する際に、隙
間のX方向全範囲を対象範囲としてもよい。フラップの
端部(隙間の長さ方向の端)が斜めにつぶれている場合
などは、一部の指定範囲だけでは隙間の長さを適切に判
定することが難しいので、X方向の全範囲を対象として
隙間の長さを判定するとよい。たとえば、X方向全範囲
の中での平均値、最小値、最大値、変化量最小などを基
準に隙間の長さを判定する。
間のX方向全範囲を対象範囲としてもよい。フラップの
端部(隙間の長さ方向の端)が斜めにつぶれている場合
などは、一部の指定範囲だけでは隙間の長さを適切に判
定することが難しいので、X方向の全範囲を対象として
隙間の長さを判定するとよい。たとえば、X方向全範囲
の中での平均値、最小値、最大値、変化量最小などを基
準に隙間の長さを判定する。
【0141】
【発明の効果】本発明にかかる段ボール箱検査装置10
によれば、積み重ねられた段ボール箱の1枚ずつに対し
て順次画像解析を行うとともに、今回の画像解析によっ
て取得したフラップ同士の隙間位置に基づいて、次の1
枚の段ボール箱に対するサーチエリアの設定位置を定め
るので、段ボール箱が次第に横ずれして積み重ねられて
いたり、傾斜したり、1枚ごとの厚みに多少のばらつき
があったりしても、サーチエリアの設定位置をそれらに
追従させることができ、適正な検査結果を得ることがで
きる。
によれば、積み重ねられた段ボール箱の1枚ずつに対し
て順次画像解析を行うとともに、今回の画像解析によっ
て取得したフラップ同士の隙間位置に基づいて、次の1
枚の段ボール箱に対するサーチエリアの設定位置を定め
るので、段ボール箱が次第に横ずれして積み重ねられて
いたり、傾斜したり、1枚ごとの厚みに多少のばらつき
があったりしても、サーチエリアの設定位置をそれらに
追従させることができ、適正な検査結果を得ることがで
きる。
【0142】サーチエリア内の画像解析によってフラッ
プ同士の隙間を検出できなかったとき、次のサーチエリ
アの設定位置を、予め定めた段ボール箱1枚分の厚みに
相当する標準ピッチだけ移動させるものでは、隙間を検
出できなかった場合であっても、次の段ボール箱のため
にサーチエリアを適切な位置に移動させることができ
る。
プ同士の隙間を検出できなかったとき、次のサーチエリ
アの設定位置を、予め定めた段ボール箱1枚分の厚みに
相当する標準ピッチだけ移動させるものでは、隙間を検
出できなかった場合であっても、次の段ボール箱のため
にサーチエリアを適切な位置に移動させることができ
る。
【0143】撮像手段の撮像した画像の各画素を明度が
所定の閾値未満の第1データと閾値以上の第2データと
に2値化した後の画像において設定したサーチエリア内
で、X方向のライン毎に、第1データの最大連続数を求
め、この最大連続数が設定値以上になるラインが存在す
る場合、もしくは隣接する数ライン分の最大連続数の合
計が設定値以上になる場合が存在するとき、当該サーチ
エリア内にフラップ同士の隙間が存在すると判定するも
のでは、サーチエリア内に隙間が存在するか否かを簡易
な処理で高速に検査することができる。また隣接する複
数ライン分の合計で判断することにより、判定精度を高
めることができる。
所定の閾値未満の第1データと閾値以上の第2データと
に2値化した後の画像において設定したサーチエリア内
で、X方向のライン毎に、第1データの最大連続数を求
め、この最大連続数が設定値以上になるラインが存在す
る場合、もしくは隣接する数ライン分の最大連続数の合
計が設定値以上になる場合が存在するとき、当該サーチ
エリア内にフラップ同士の隙間が存在すると判定するも
のでは、サーチエリア内に隙間が存在するか否かを簡易
な処理で高速に検査することができる。また隣接する複
数ライン分の合計で判断することにより、判定精度を高
めることができる。
【0144】今回の画像解析によって位置を取得した隙
間のうちサーチエリアの移動方向側の端部から次に設定
するサーチエリアまでのX方向の距離が、段ボール箱を
構成する段ボール紙1枚分の厚みの約半分の長さになる
ように、次のサーチエリアの位置を設定するものでは、
前の隙間に隣接する段ボール紙の厚み方向の約半分がサ
ーチエリアに含まれなくなるので、隣接する段ボールの
芯材部分による影響を受け難くなり、隣接する段ボール
の芯材部分による空間を次の段ボール箱の隙間として誤
認識することをより確実に防止することができる。
間のうちサーチエリアの移動方向側の端部から次に設定
するサーチエリアまでのX方向の距離が、段ボール箱を
構成する段ボール紙1枚分の厚みの約半分の長さになる
ように、次のサーチエリアの位置を設定するものでは、
前の隙間に隣接する段ボール紙の厚み方向の約半分がサ
ーチエリアに含まれなくなるので、隣接する段ボールの
芯材部分による影響を受け難くなり、隣接する段ボール
の芯材部分による空間を次の段ボール箱の隙間として誤
認識することをより確実に防止することができる。
【0145】さらにフラップ同士の隙間に相当する範囲
の中でX方向を一部に制限した指定範囲内において隙間
のY方向の長さを判定するものでは、段ボール紙の外側
面における隙間の長さを優先したり、段ボール紙の厚み
方向の中央部分における隙間の長さを優先したりするな
ど、指定された箇所での隙間の長さを測定することがで
きる。
の中でX方向を一部に制限した指定範囲内において隙間
のY方向の長さを判定するものでは、段ボール紙の外側
面における隙間の長さを優先したり、段ボール紙の厚み
方向の中央部分における隙間の長さを優先したりするな
ど、指定された箇所での隙間の長さを測定することがで
きる。
【0146】特に、隙間のX方向における何れかの端部
の近傍所定巾の範囲を指定範囲とし、その中で隙間のY
方向長さをX座標毎に求め、これらの値に基づいて隙間
の長さを決定するものでは、段ボールの厚み方向の中央
部分を検査の対象範囲から除外しているので、芯材のは
み出し等によって隙間の長さの測定値に誤差の生じるこ
とが防止される。
の近傍所定巾の範囲を指定範囲とし、その中で隙間のY
方向長さをX座標毎に求め、これらの値に基づいて隙間
の長さを決定するものでは、段ボールの厚み方向の中央
部分を検査の対象範囲から除外しているので、芯材のは
み出し等によって隙間の長さの測定値に誤差の生じるこ
とが防止される。
【0147】また隙間のX方向の全範囲における隙間の
Y方向長さに基づいて、隙間の長さを決定するもので
は、フラップの端部の全体形状を勘案して隙間の長さを
判定することができる。
Y方向長さに基づいて、隙間の長さを決定するもので
は、フラップの端部の全体形状を勘案して隙間の長さを
判定することができる。
【0148】X座標が隣り合うもの同士における隙間の
Y方向長さの変化量を求め、この変化量が最小になる箇
所のY方向長さを、隙間の長さとするものでは、波状の
芯材部分による影響を受ける箇所など特異な箇所をより
一層的確に回避して、隙間の長さを求めることができ
る。
Y方向長さの変化量を求め、この変化量が最小になる箇
所のY方向長さを、隙間の長さとするものでは、波状の
芯材部分による影響を受ける箇所など特異な箇所をより
一層的確に回避して、隙間の長さを求めることができ
る。
【0149】隙間のY方向長さをX座標毎に求め、Y方
向長さの変化量が最も大きいX座標を、当該隙間の端の
位置であると判定するものでは、隙間の端位置を的確に
求めることができるので、次のサーチエリアを適切な位
置に設定することができる。
向長さの変化量が最も大きいX座標を、当該隙間の端の
位置であると判定するものでは、隙間の端位置を的確に
求めることができるので、次のサーチエリアを適切な位
置に設定することができる。
【0150】また積み重ねられた段ボール箱の上下端の
中央付近で実際に隙間を検出し、当該隙間の存在するY
方向位置において段ボール箱の上端位置と下端位置とを
検出し、これらに基づいて、最初のサーチエリアの位置
を設定したり、サーチエリアを移動させて行う検査の終
了を認識するものでは、最初のサーチエリアをフラップ
同士の隙間を的確に捉えた位置に設定できるとともに、
検査の終了を的確に認識することができ、段ボール枚数
を正確に判定することができる。
中央付近で実際に隙間を検出し、当該隙間の存在するY
方向位置において段ボール箱の上端位置と下端位置とを
検出し、これらに基づいて、最初のサーチエリアの位置
を設定したり、サーチエリアを移動させて行う検査の終
了を認識するものでは、最初のサーチエリアをフラップ
同士の隙間を的確に捉えた位置に設定できるとともに、
検査の終了を的確に認識することができ、段ボール枚数
を正確に判定することができる。
【0151】さらにX方向に画像両端まで延びた第1ま
たは第3の帯状領域内で、Y方向のライン毎に、第1デ
ータの最大連続数を求め、その値が一定以上のラインを
有効ラインとし、帯状領域の途中からX方向のいずれか
一方の端に向けて有効ラインの連続数を計数し、有効ラ
インが一定数以上連続して登場したとき、当該連続の開
始した有効ラインのX座標を、積み重ねられた段ボール
箱の上下端のうち、前記一方の端と同方向の端の位置と
判定するものでは、積み重ねられた段ボールの上下端の
位置を的確に判定することができる。特に有効ラインが
一定以上連続することを条件とするものでは、段ボール
箱が横ずれして積み重なっている場合であっても、横ず
れによって生じる細い隙間の影を積み重ねの上下端と誤
判定することが防止される。
たは第3の帯状領域内で、Y方向のライン毎に、第1デ
ータの最大連続数を求め、その値が一定以上のラインを
有効ラインとし、帯状領域の途中からX方向のいずれか
一方の端に向けて有効ラインの連続数を計数し、有効ラ
インが一定数以上連続して登場したとき、当該連続の開
始した有効ラインのX座標を、積み重ねられた段ボール
箱の上下端のうち、前記一方の端と同方向の端の位置と
判定するものでは、積み重ねられた段ボールの上下端の
位置を的確に判定することができる。特に有効ラインが
一定以上連続することを条件とするものでは、段ボール
箱が横ずれして積み重なっている場合であっても、横ず
れによって生じる細い隙間の影を積み重ねの上下端と誤
判定することが防止される。
【0152】また、2値化後の画像に基づき、Y方向に
画像両端まで延びた第2の帯状領域内で、X方向のライ
ン毎に、第1データの最大連続数を求め、この最大連続
数もしくは隣接する数ライン分の最大連続数の合計が最
大値となったラインのY座標を隙間のY座標と判定する
ものでは、実際に隙間の存在する箇所のY座標を的確に
求めることができる。
画像両端まで延びた第2の帯状領域内で、X方向のライ
ン毎に、第1データの最大連続数を求め、この最大連続
数もしくは隣接する数ライン分の最大連続数の合計が最
大値となったラインのY座標を隙間のY座標と判定する
ものでは、実際に隙間の存在する箇所のY座標を的確に
求めることができる。
【0153】上り勾配の第1搬送エリアと、この第1搬
送エリアよりも上り勾配が緩やかであるか平坦もしくは
下り勾配の第2搬送エリアとの境界箇所であって段ボー
ル箱の端部が浮き上がった状態になったとき、検査対象
物の浮き上がっている端部をその正面から撮像するもの
では、段ボール箱など検査対象物の下端に明度の低い領
域が形成されるとともに搬送路自体の映り込みが無いの
で、画像解析によって下端を的確に検出することができ
る。
送エリアよりも上り勾配が緩やかであるか平坦もしくは
下り勾配の第2搬送エリアとの境界箇所であって段ボー
ル箱の端部が浮き上がった状態になったとき、検査対象
物の浮き上がっている端部をその正面から撮像するもの
では、段ボール箱など検査対象物の下端に明度の低い領
域が形成されるとともに搬送路自体の映り込みが無いの
で、画像解析によって下端を的確に検出することができ
る。
【0154】さらに撮像位置に到来した段ボール箱など
検査対象物の正面あるいは後面に、その斜め下方の左右
から光を照射するものでは、検査対象物の上端より外側
の領域でも光が反射されなくなり、第1データの連続す
る領域を形成することができ、画像解析による上端検出
を的確に行うことができる。また、撮像位置において段
ボール箱など検査対象物自身が上向きに傾いているの
で、撮像される面に対して斜め下方左右から光を照射す
るようにしてもなお、照射手段自体を搬送路より上方に
設置でき、搬送路によって光が遮られることがない。
検査対象物の正面あるいは後面に、その斜め下方の左右
から光を照射するものでは、検査対象物の上端より外側
の領域でも光が反射されなくなり、第1データの連続す
る領域を形成することができ、画像解析による上端検出
を的確に行うことができる。また、撮像位置において段
ボール箱など検査対象物自身が上向きに傾いているの
で、撮像される面に対して斜め下方左右から光を照射す
るようにしてもなお、照射手段自体を搬送路より上方に
設置でき、搬送路によって光が遮られることがない。
【0155】撮像箇所において、検査対象物の先端面ま
たは後端面が、斜め上方から撮影している撮像手段の正
面を向くように搬送路の勾配を変化させるものでは、撮
像手段と検査対象物との衝突を避けつつ、検査対象物の
先端面等をその正面から撮像することができる。また搬
送路の途中に上り勾配部分と下り勾配部分の双方を設け
る必要がなくなり、搬送路長を短くすることができる。
たは後端面が、斜め上方から撮影している撮像手段の正
面を向くように搬送路の勾配を変化させるものでは、撮
像手段と検査対象物との衝突を避けつつ、検査対象物の
先端面等をその正面から撮像することができる。また搬
送路の途中に上り勾配部分と下り勾配部分の双方を設け
る必要がなくなり、搬送路長を短くすることができる。
【0156】撮像手段を移動させる移動手段を設けたも
のでは、搬送路に勾配部分を設けたり、搬送路自体の勾
配を変化させなくても、検査対象物の正面または後面を
その正面から撮像することが可能になる。さらに撮像手
段に代えて鏡を移動させるものでは、移動に伴う振動が
撮像手段に加わらない。また軽量の鏡を採用すれば、鏡
移動手段の構成の簡略化や移動の高速化が可能になる。
のでは、搬送路に勾配部分を設けたり、搬送路自体の勾
配を変化させなくても、検査対象物の正面または後面を
その正面から撮像することが可能になる。さらに撮像手
段に代えて鏡を移動させるものでは、移動に伴う振動が
撮像手段に加わらない。また軽量の鏡を採用すれば、鏡
移動手段の構成の簡略化や移動の高速化が可能になる。
【図1】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装置
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装置
の設置状態を示す上面図である。
の設置状態を示す上面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装置
の設置状態を示す側面図である。
の設置状態を示す側面図である。
【図4】検査対象の段ボール箱の寸法と撮像手段の移動
量との関係を示す説明図である。
量との関係を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装置
が行う検査処理全体の概略を示す流れ図である。
が行う検査処理全体の概略を示す流れ図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装置
が撮像した測定面の2値化後の画像であって、仮の上下
端位置を求める際の第1の帯状領域の設定位置等を示す
説明図である。
が撮像した測定面の2値化後の画像であって、仮の上下
端位置を求める際の第1の帯状領域の設定位置等を示す
説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装置
が積み重ねられた段ボール箱の仮の上下端位置を求める
際に行う処理を示す流れ図である。
が積み重ねられた段ボール箱の仮の上下端位置を求める
際に行う処理を示す流れ図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装置
が撮像した測定面の2値化後の画像であって、仮の隙間
位置を検出する際の仮隙間位置サーチエリアの設定位置
等を示す説明図である。
が撮像した測定面の2値化後の画像であって、仮の隙間
位置を検出する際の仮隙間位置サーチエリアの設定位置
等を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装置
が撮像した測定面の2値化後の画像であって、仮隙間位
置サーチエリアの一部を拡大して示した説明図である。
が撮像した測定面の2値化後の画像であって、仮隙間位
置サーチエリアの一部を拡大して示した説明図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装
置が仮の隙間位置を求める際に行う処理を示す流れ図で
ある。
置が仮の隙間位置を求める際に行う処理を示す流れ図で
ある。
【図11】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装
置が撮像した測定面の2値化後の画像であって、上下端
位置を求める際の第3の帯状領域の設定位置等を示す説
明図である。
置が撮像した測定面の2値化後の画像であって、上下端
位置を求める際の第3の帯状領域の設定位置等を示す説
明図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装
置がサーチエリアを移動させて隙間の位置や大きさを判
定する際に行う処理の前半を示す流れ図である。
置がサーチエリアを移動させて隙間の位置や大きさを判
定する際に行う処理の前半を示す流れ図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装
置がサーチエリアを移動させて隙間の位置や大きさを判
定する際に行う処理の後半を示す流れ図である。
置がサーチエリアを移動させて隙間の位置や大きさを判
定する際に行う処理の後半を示す流れ図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装
置がサーチエリア内で隙間の位置や大きさを判定する際
に行う処理の後半を示す流れ図である。
置がサーチエリア内で隙間の位置や大きさを判定する際
に行う処理の後半を示す流れ図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装
置が上端位置および仮の隙間位置を基準に設定した最初
のサーチエリア等を示す説明図である。
置が上端位置および仮の隙間位置を基準に設定した最初
のサーチエリア等を示す説明図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装
置が隙間の長さを判定する際の測定状態を示す説明図で
ある。
置が隙間の長さを判定する際の測定状態を示す説明図で
ある。
【図17】検査対象となるフラップ同士の隙間の典型形
状の一例と当該隙間の長さの測定状態を示す説明図であ
る。
状の一例と当該隙間の長さの測定状態を示す説明図であ
る。
【図18】検査対象となるフラップ同士の隙間の典型形
状の他の一例と当該隙間の長さの測定状態を示す説明図
である。
状の他の一例と当該隙間の長さの測定状態を示す説明図
である。
【図19】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装
置が隙間位置に基づいて次のサーチエリアを設定する様
子の一例を示す説明図である。
置が隙間位置に基づいて次のサーチエリアを設定する様
子の一例を示す説明図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る段ボール箱検査装
置がサーチエリア内で隙間を発見できなかった場合にお
ける次のサーチエリアの設定位置の一例を示す説明図で
ある。
置がサーチエリア内で隙間を発見できなかった場合にお
ける次のサーチエリアの設定位置の一例を示す説明図で
ある。
【図21】組み立て前の一枚の状態の段ボール箱および
両端を環状に繋げた扁平な状態の段ボール箱を示す説明
図である。
両端を環状に繋げた扁平な状態の段ボール箱を示す説明
図である。
【図22】従来の段ボール箱検査装置を示す説明図であ
る。
る。
【図23】勾配可変搬送装置を適用した段ボール箱検査
装置を示す説明図である。
装置を示す説明図である。
【図24】勾配可変搬送装置を適用した段ボール箱検査
装置を示すブロック図である。
装置を示すブロック図である。
【図25】クランク機構を利用した勾配可変搬送装置を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図26】撮像手段を直線状に上下動させる移動手段を
適用した段ボール箱検査装置を示す説明図である。
適用した段ボール箱検査装置を示す説明図である。
【図27】支持棒の移動によって撮像手段を上下動させ
る移動手段を適用した段ボール箱検査装置を示す説明図
である。
る移動手段を適用した段ボール箱検査装置を示す説明図
である。
【図28】撮像手段の代りに鏡を移動させる段ボール箱
検査装置を示す説明図である。
検査装置を示す説明図である。
10…段ボール箱検査装置
11…検出手段
12…照射手段
13…撮像手段
14…制御手段
15…画像解析手段
16…不良品排出装置
17…反射板
20…搬送手段
21…搬送ベルト
23…第1搬送エリア
24…第2搬送エリア
25…第3搬送エリア
26…撮像位置
100…段ボール箱
101…フラップ
102…隙間
210…2値画像
211…下端よりさらに下方の領域
212…上端よりさらに上方の領域
213…長方形領域
214…第1の帯状領域
251…仮隙間位置サーチエリア
320…第3の帯状領域
360…サーチエリア
371…隙間
372…芯材による空間
381…段ボール箱
382…正常検出した隙間
383…サーチエリア
391…隙間中央の線分
600…段ボール箱検査装置
601…第1搬送路
602…第2搬送路
605…制御手段
610…勾配可変搬送装置
611…勾配可変搬送路
612…脚
615…勾配可変搬送路駆動部
620…リフト装置
621…台座
622…外筒部
623…支持腕
631…撮像位置
641…検出手段
642…反射板
643…第2検出手段
644…第2反射板
650…リフト装置
651…モータ
652…回転板
653…連結棒
710…移動手段
711…シャフト
712…本体
721…撮像位置
731…支持棒
732…エアシリンダ
741…撮像位置
801…鏡
802…鏡移動手段
B1…仮の下端位置
B2…下端位置
E…隙間の端位置
Sk…オフセット量
T1…仮の上端位置
T2…上端位置
W1…第1の帯状エリアにおける指定幅
W2…第2の帯状エリアにおける指定幅
W3…隙間の長さを判定する際の指定範囲
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 2F065 AA03 AA17 AA22 AA23 BB05
BB15 CC00 DD06 FF42 HH12
HH14 JJ03 JJ26 PP01 PP15
QQ05 QQ21 QQ24 QQ27 QQ28
QQ36 QQ42 QQ51 RR05 TT02
TT03
3E078 AA08 BB40 CC70 CE03X
5B057 AA02 BA02 CA02 CA08 CA12
CA16 CE12 DA07 DA13 DB02
DB05 DB08 DC03 DC22
5L096 AA03 AA06 BA03 DA02 EA43
FA54 FA64 FA69 GA28 GA36
Claims (19)
- 【請求項1】組み立て前の扁平な段ボール箱を積み重ね
た状態でその枚数とフラップ同士の隙間の長さの双方ま
たはいずれかを検査する段ボール箱検査装置において、 積み重ねられた扁平な段ボール箱を撮像する撮像手段
と、画像解析手段とを備え、 前記撮像手段は、積み重ねられた組み立て前の扁平な段
ボール箱のうちフラップの端面およびフラップ同士の隙
間の存する面を撮像し、 前記画像解析手段は、前記撮像手段の撮像した画像内に
1枚の段ボール箱の隙間を検査するためのサーチエリア
を設定し、当該サーチエリア内を画像解析することで、
少なくともフラップ同士の隙間の位置を判定するととも
に、今回の画像解析の結果取得した隙間の位置に基づい
て次の1枚の段ボール箱の隙間を検査するためのサーチ
エリアの位置を設定することを特徴とする段ボール箱検
査装置。 - 【請求項2】組み立て前の扁平な段ボール箱を積み重ね
た状態でその枚数とフラップ同士の隙間の長さの双方ま
たはいずれかを検査する段ボール箱検査装置において、 積み重ねられた扁平な段ボール箱を撮像する撮像手段
と、画像解析手段とを備え、 前記撮像手段は、積み重ねられた組み立て前の扁平な段
ボール箱のうちフラップの端面およびフラップ同士の隙
間の存する面を積み重ねられた状態の上下端の外側を所
定量含むようにして撮像し、 前記画像解析手段は、前記撮像手段の撮像した画像にお
いて段ボール箱の積み重ね方向をX、扁平な段ボール箱
と平行な方向をYとしたとき、X方向が検査対象の段ボ
ール箱を構成する段ボール紙1枚分の厚み以上で3枚分
の厚み未満の長さで、Y方向がフラップ同士の隙間の長
さの基準値に所定の余裕量を加えた長さの矩形のサーチ
エリアを設定し、当該サーチエリア内を画像解析するこ
とで、フラップ同士の隙間の位置または隙間の位置と隙
間の長さを取得して段ボール箱の積み重ね枚数と隙間の
長さの双方またはいずれかを検査するものであって、 積み重ねられた段ボール箱の上端または下端から他端に
向けて前記サーチエリアを順次移動させるごとに当該サ
ーチエリア内の画像解析を行うとともに、今回の画像解
析の結果取得した隙間の位置に基づいて次のサーチエリ
アの設定位置を決定することを特徴とする段ボール箱検
査装置。 - 【請求項3】前記画像解析手段は、前記サーチエリア内
の画像解析によってフラップ同士の隙間を検出できなか
ったとき、次のサーチエリアの設定位置を、前記撮像手
段の撮像した画像において段ボール箱の積み重ね方向を
X、扁平な段ボール箱と平行な方向をYとしたときのX
方向に、段ボール箱1枚分の厚みに相当する予め定めた
標準ピッチだけ移動させた位置にすることを特徴とする
請求項1または2に記載の段ボール箱検査装置。 - 【請求項4】前記画像解析手段は、前記撮像手段の撮像
した画像の各画素を明度が所定の閾値未満の第1データ
と前記閾値以上の第2データとに2値化し、 前記撮像手段の撮像した画像において段ボール箱の積み
重ね方向をX、扁平な段ボール箱と平行な方向をYとし
たとき、前記サーチエリア内で、X方向のライン毎に、
前記第1データの最大連続数を求め、 前記最大連続数が設定値以上になるラインが存在する場
合もしくは隣接する数ライン分の前記最大連続数の合計
が設定値以上になる場合が存在するとき、当該サーチエ
リア内にフラップ同士の隙間が存在すると判定すること
を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の段ボール箱
検査装置。 - 【請求項5】前記画像解析手段は、今回の画像解析によ
って位置を取得した隙間のうちサーチエリアの移動方向
側の端部から次に設定するサーチエリアまでのX方向の
距離が、段ボール箱を構成する段ボール紙1枚分の厚み
の約半分の長さになるように、次のサーチエリアの位置
を設定することを特徴とする請求項4に記載の段ボール
箱検査装置。 - 【請求項6】前記画像解析手段は、前記撮像手段の撮像
した画像において段ボール箱の積み重ね方向をX、扁平
な段ボール箱と平行な方向をYとしたとき、隙間のY方
向長さをX座標毎に求め、Y方向長さの変化量が最も大
きいX座標を、当該隙間の端の位置であると判定するこ
とを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の段ボール
箱検査装置。 - 【請求項7】前記画像解析手段は、前記撮像手段の撮像
した画像において段ボール箱の積み重ね方向をX、扁平
な段ボール箱と平行な方向をYとしたとき、前記撮像手
段の撮像した画像のうち、Y方向の中心近傍でX方向に
延びた第1の帯状領域を解析することによって、積み重
ねられた段ボール箱の仮の上端位置と仮の下端位置とを
求め、 前記仮の上端位置と仮の下端位置の中心近傍でY方向に
延びた第2の帯状領域を解析することによって、当該第
2の帯状領域に存する隙間のY座標を求め、 前記隙間のY座標をY方向の中心位置とするX方向に延
びた第3の帯状領域を解析することによって、実際に隙
間の存するY座標位置における、積み重ねられた段ボー
ル箱の上端位置と下端位置を求め、上端位置と下端位置
のいずれか一方と前記Y座標とに基づいて、最初のサー
チエリアの位置を設定し、他方の端の位置に基づいて前
記サーチエリアを移動して行う検査の終了を認識するこ
とを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の段ボール
箱検査装置。 - 【請求項8】前記画像解析手段は、前記撮像手段の撮像
した画像の各画素を明度が所定の閾値未満の第1データ
と前記閾値以上の第2データとに2値化し、 2値化後の画像のうち前記第1または第3の帯状領域に
おいてY方向のライン毎に第1データの最大連続数を求
め、 その値が一定以上のラインを有効ラインとし、 帯状領域の途中からX方向のいずれか一方の端に向けて
前記有効ラインの連続数を計数し、有効ラインが一定数
以上連続して登場したとき、当該連続の開始した有効ラ
インのX座標を、積み重ねられた段ボール箱の上下端の
うち前記一方の端と同方向の端の位置と判定することを
特徴とする請求項7に記載の段ボール箱検査装置。 - 【請求項9】前記画像解析手段は、前記撮像手段の撮像
した画像の各画素を明度が所定の閾値未満の第1データ
と前記閾値以上の第2データとに2値化し、 前記第2の帯状領域内で、X方向のライン毎に、前記第
1データの最大連続数を求め、 前記最大連続数もしくは隣接する数ライン分の最大連続
数の合計が最大値となったラインのY座標を前記隙間の
Y座標と判定することを特徴とする請求項7に記載の段
ボール箱検査装置。 - 【請求項10】組み立て前の扁平な段ボール箱のフラッ
プ同士の隙間の長さを検査する段ボール箱検査装置にお
いて、 前記組み立て前の扁平な段ボール箱のうちフラップの端
面およびフラップ同士の隙間の存する面を撮像する撮像
手段と、前記撮像手段の撮像した画像を解析する画像解
析手段とを備え、 前記画像解析手段は、前記撮像手段の撮像した画像にお
いて段ボール箱を構成する段ボール紙の厚み方向をX、
これと直交する方向をYとするとともに、前記撮像手段
の撮像した画像の中でフラップ同士の隙間に相当する範
囲を特定し、その中でさらにX方向を一部に制限した指
定範囲内において、前記隙間のY方向の長さを判定する
ことを特徴とする段ボール箱検査装置。 - 【請求項11】隙間のX方向における何れかの端部の近
傍所定巾の範囲を前記指定範囲とすることを特徴とする
請求項10に記載の段ボール箱検査装置。 - 【請求項12】組み立て前の扁平な段ボール箱のフラッ
プ同士の隙間の長さを検査する段ボール箱検査装置にお
いて、 前記組み立て前の扁平な段ボール箱のうちフラップの端
面およびフラップ同士の隙間の存する面を撮像する撮像
手段と、前記撮像手段の撮像した画像を解析する画像解
析手段とを備え、 前記画像解析手段は、前記撮像手段の撮像した画像にお
いて段ボール箱を構成する段ボール紙の厚み方向をX、
これと直交する方向をYとするとともに、前記撮像手段
の撮像した画像の中でフラップ同士の隙間に相当する範
囲を特定し、その範囲全体の中で前記隙間のY方向の長
さを判定することを特徴とする段ボール箱検査装置。 - 【請求項13】X座標が隣り合うものにおける隙間のY
方向長さの変化量を求め、前記変化量が最小になる箇所
のY方向長さを、隙間の長さとすることを特徴とする請
求項10〜12の何れかに記載の段ボール箱検査装置。 - 【請求項14】搬送路上を流れてくる検査対象物を撮像
する検査対象物撮像装置において、 前記検査対象物を搬送する搬送手段であって、上り勾配
の第1搬送エリアと、前記第1搬送エリアよりも上り勾
配が緩やかであるか平坦もしくは下り勾配の第2搬送エ
リアを有するものと、 前記第1搬送エリアと第2搬送エリアとの境界であって
端部が浮き上がった状態になる所定の撮像位置に前記検
査対象物が到来したことを検出する検出手段と、 前記撮像位置に到来した前記検査対象物の浮き上がった
端部をその正面から撮像可能であって搬送されてくる前
記検査対象物と接触しない箇所に配置され、かつ前記撮
像位置に到来したとき前記検査対象物の前記端部を撮像
する撮像手段とを有することを特徴とする検査対象物撮
像装置。 - 【請求項15】搬送路上を流れてくる検査対象物を撮像
する検査対象物撮像装置において、 前記検査対象物を撮像する撮像手段と、前記撮像手段を
移動させる移動手段とを備え、 前記移動手段は、前記検査対象物が所定の撮像位置に到
来した際には前記搬送路上を流れてくる検査対象物の前
端面もしくは後端面をその正面から撮像する第1の位置
に前記撮像手段を設定し、かつ少なくとも前記第1の位
置を前記検査対象物が通過する間は、前記撮像手段を前
記検査対象物と接触しない第2の位置に移動させること
を特徴とする検査対象物撮像装置。 - 【請求項16】搬送路上を流れてくる検査対象物を撮像
する検査対象物撮像装置において、 前記検査対象物を撮像する撮像手段と、鏡と、前記鏡を
移動させる鏡移動手段とを備え、 前記鏡移動手段は、前記鏡を、前記検査対象物が所定の
撮像位置に到来した際には前記搬送路上を流れてくる検
査対象物の前端面もしくは後端面の正面の第1の鏡位置
に設定し、かつ少なくとも前記第1の鏡位置を前記検査
対象物が通過する間は、前記鏡を前記検査対象物と接触
しない第2の鏡位置に移動させ、 前記撮像手段は、前記搬送路上を流れてくる検査対象物
と衝突しない箇所であって、 第1の鏡位置に設定された鏡を撮像する向きに設置さ
れ、 前記鏡は、前記第1の鏡位置において前記検査対象物の
正面の像を前記撮像手段が撮影可能な角度に設定されて
いることを特徴とする検査対象物撮像装置。 - 【請求項17】搬送路上を流れてくる検査対象物を撮像
する検査対象物撮像装置において、 前記搬送路の一部に、勾配を変更可能な勾配可変搬送路
を設け、 前記検査対象物が前記勾配可変搬送路上の所定の撮像位
置に来たとき、当該箇所に到来した検査対象物を斜め上
方から撮像している撮像手段の正面を、前記検査対象物
の先端面もしくは後端面が向くように前記勾配可変搬送
路を傾斜させることを特徴とする検査対象物撮像装置。 - 【請求項18】前記撮像位置に到来した前記検査対象物
のうち前記撮像手段によって撮像する面にその斜め下方
左右から光を照射する照射手段をさらに有することを特
徴とする請求項14〜17の何れかに記載の検査対象物
撮像装置。 - 【請求項19】前記検査対象物を前記段ボール箱とし
て、請求項14〜18の何れかに記載の検査対象物撮像
装置と組み合わせたことを特徴とする請求項1〜13の
何れかに記載の段ボール箱検査装置。
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---|---|---|---|
JP2002315524A JP2003344017A (ja) | 2002-03-19 | 2002-10-30 | 段ボール箱検査装置および検査対象物撮像装置 |
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---|---|---|---|
JP2002-76981 | 2002-03-19 | ||
JP2002076981 | 2002-03-19 | ||
JP2002315524A JP2003344017A (ja) | 2002-03-19 | 2002-10-30 | 段ボール箱検査装置および検査対象物撮像装置 |
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---|---|
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JP2002315524A Pending JP2003344017A (ja) | 2002-03-19 | 2002-10-30 | 段ボール箱検査装置および検査対象物撮像装置 |
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JP (1) | JP2003344017A (ja) |
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WO2012133831A1 (ja) * | 2011-03-31 | 2012-10-04 | シャープ株式会社 | 画像処理方法 |
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