JP2003342377A - 合成樹脂粒子の洗浄方法及びこれに用いられる洗浄装置 - Google Patents

合成樹脂粒子の洗浄方法及びこれに用いられる洗浄装置

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JP2003342377A JP2002152878A JP2002152878A JP2003342377A JP 2003342377 A JP2003342377 A JP 2003342377A JP 2002152878 A JP2002152878 A JP 2002152878A JP 2002152878 A JP2002152878 A JP 2002152878A JP 2003342377 A JP2003342377 A JP 2003342377A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、水性媒体中に合成樹脂粒子が分散
してなるスラリーを濾過及び洗浄して略一定の含水率を
有する合成樹脂粒子を効率良く得ることができる合成樹
脂粒子の洗浄方法を提供する。 【解決手段】 本発明の合成樹脂粒子の洗浄方法は、水
性媒体中に合成樹脂粒子が分散してなるスラリーを一定
量、濾過洗浄機1に供給して濾過すると共に上記濾過洗
浄機1から排出される濾過排出液量を測定する工程と、
この測定された濾過排出液量の総量が一定量に達した時
点で、上記濾過洗浄機1内に一定量の洗浄液を供給する
ことにより上記スラリーの濾過によって得られた濾過ケ
ーキを洗浄すると共に上記濾過洗浄機1から排出される
洗浄排出液量を測定する工程と、この測定された洗浄排
出液の総量が一定量に達した時点で、上記濾過洗浄機1
による濾過ケーキの洗浄を停止する工程とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性媒体中に合成
樹脂粒子が分散してなるスラリーを濾過、洗浄して略一
定の含水率を有する合成樹脂粒子を効率良く得ることが
できる合成樹脂粒子の洗浄方法及びこれに用いられる合
成樹脂粒子の洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から合成樹脂粒子の洗浄方法とし
て、重合器内で単量体を懸濁重合法や乳化重合法により
重合させ、水性媒体中に合成樹脂粒子が分散してなるス
ラリーを濾過洗浄機内に供給し、スラリーを濾過して濾
過ケーキを得た後、上記濾過洗浄機に洗浄液を供給して
濾過ケーキを洗浄する方法が用いられている。
【0003】具体的には、上記濾過洗浄機として、特開
平10−156219号公報に示したように、機体内に
円筒状の濾過材を備えたものを用い、この濾過材によっ
て水性媒体と合成樹脂粒子とを遠心分離して濾過ケーキ
を得た後、この濾過ケーキに洗浄液を供給して濾過ケー
キを洗浄しつつ濾過材により洗浄液を合成樹脂粒子から
遠心分離して合成樹脂粒子を洗浄していた。
【0004】そして、上記合成樹脂粒子の洗浄方法で
は、上記濾過洗浄機内におけるスラリーの濾過及び濾過
ケーキの洗浄は、予め設定された時間の経過をもって完
了したと判断して次の工程に進むようにしていた。
【0005】しかしながら、上記濾過洗浄機の濾過材
は、使用開始直後にあっては、その通液性が良好である
ことから、スラリーの濾過及び濾過ケーキの洗浄過程に
おける固液分離が円滑に行なわれる一方、濾過材の使用
回数を重ねるにつれて、濾過材に目詰まりが発生して、
スラリーの濾過及び濾過ケーキの洗浄過程における固液
分離速度が遅くなり、スラリーの濾過及び濾過ケーキの
洗浄に要する時間が濾過材の使用開始直後に比して長く
なる。
【0006】従って、従来の合成樹脂粒子の洗浄方法の
ように、上記濾過洗浄機内におけるスラリーの濾過及び
濾過ケーキの洗浄完了の判断を時間の経過によって行な
っていると、濾過材の使用開始直後では濾過材による固
液分離が円滑であって、濾過洗浄機内におけるスラリー
の濾過及び濾過ケーキの洗浄が既に完了しているにもか
かわらず、所定時間が経過するまで次の工程に進むこと
ができず、時間効率が悪いといった問題点が発生する一
方、濾過材が使用回数を重ねた後では、濾過材の目詰ま
りに起因した固液分離速度の低下に伴って、所定時間が
経過したにもかかわらず、上記濾過洗浄機内におけるス
ラリーの濾過及び濾過ケーキの洗浄が完了しておらず、
濾過ケーキの洗浄も不十分な上に濾過ケーキの含水率が
高いといった問題点が発生していた。
【0007】このように、濾過洗浄機から得られる合成
樹脂粒子の含水率にバラツキが生じてしまうと、その後
の合成樹脂粒子の乾燥工程において、含水率が少ない場
合には合成樹脂粒子を乾燥し過ぎてしまい合成樹脂粒子
が変色し、逆に、含水率が多い場合には合成樹脂粒子の
乾燥が不十分となってしまうといったさらなる問題が発
生していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水性媒体中
に合成樹脂粒子が分散してなるスラリーを濾過及び洗浄
して略一定の含水率を有する合成樹脂粒子を効率良く得
ることができる合成樹脂粒子の洗浄方法及びこの方法に
用いられる合成樹脂粒子の洗浄装置を提供する。
【0009】
【課題を解決する手段】請求項1に記載の合成樹脂粒子
の洗浄方法は、水性媒体中に合成樹脂粒子が分散してな
るスラリーを一定量、濾過洗浄機に供給して濾過すると
共に上記濾過洗浄機から排出される濾過排出液量を測定
する工程と、この測定された濾過排出液量の総量が一定
量に達した時点で、上記濾過洗浄機内に一定量の洗浄液
を供給することにより上記スラリーの濾過によって得ら
れた濾過ケーキを洗浄すると共に上記濾過洗浄機から排
出される洗浄排出液量を測定する工程と、この測定され
た洗浄排出液の総量が一定量に達した時点で、上記濾過
洗浄機による濾過ケーキの洗浄を停止する工程とからな
ることを特徴とする。
【0010】又、請求項2に記載の合成樹脂粒子の洗浄
方法は、請求項1に記載の合成樹脂粒子の洗浄方法にお
いて、濾過洗浄機から排出された排出液を排出液貯留槽
に貯留し、この排出液が貯留された排出液貯留槽の重量
変化によって排出液量を測定していることを特徴とす
る。
【0011】そして、請求項3に記載の合成樹脂粒子の
洗浄方法は、請求項2に記載の合成樹脂粒子の洗浄方法
において、排出液貯留槽を複数個、配設し、この排出液
貯留槽のうちの一つの排出液貯留槽に濾過洗浄機から排
出された排出液を貯留させている間に、残余の排出液貯
留槽内の排出液を排出させていることを特徴とする。
【0012】最後に、請求項4に記載の合成樹脂粒子の
洗浄装置は、水性媒体中に合成樹脂粒子が分散してなる
スラリーを濾過する濾過材を備えていると共にこの濾過
材により濾過して得られた濾過ケーキを洗浄液により洗
浄する濾過洗浄機と、この濾過洗浄機にスラリータンク
からスラリーを一定量供給するスラリー供給制御手段
と、上記濾過洗浄機内に洗浄液供給源から洗浄液を一定
量供給する洗浄液供給制御手段と、上記濾過洗浄機から
排出された排出液の量を測定する排出液量測定手段と、
この排出液量測定手段により得られた排出液量に基づい
て、上記濾過洗浄機内におけるスラリーの濾過及び濾過
ケーキの洗浄の進行を制御する進行制御手段とからなる
ことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の合成樹脂粒子の洗浄方法は、濾過洗浄
機内に予め明確な合成樹脂粒子濃度を有する、即ち、水
性媒体量の明らかな一定量のスラリーを供給すると共に
このスラリーの濾過中に濾過洗浄機から排出される濾過
排出液量を測定している。そして、上記濾過排出液量の
総量が一定量となった時点で、スラリーの濾過を終了
し、このスラリーの濾過によって得られた濾過ケーキの
洗浄工程に進む。
【0014】即ち、濾過洗浄機内に供給するスラリーの
水性媒体量を一定量とすると共に、濾過洗浄機から排出
される濾過排出液量の総量が一定量となった時点でスラ
リーの濾過を停止させるようにしており、スラリーの濾
過を時間経過によることなく濾過排出液量によって判断
していることから、濾過洗浄機の濾過材の目詰まり具合
に影響を受けることなく、略一定の含水率を有する濾過
ケーキを最小限の時間で確実に得ることができ、しか
も、余分な水性媒体を確実に除去して、次に濾過洗浄機
内に供給される洗浄液が水性媒体で汚染されて濾過ケー
キの洗浄が不十分となるといったことも発生しない。
【0015】次に、濾過洗浄機に一定量の洗浄液を供給
することによって、上記略一定の含水率を有する濾過ケ
ーキを洗浄すると共に、濾過洗浄機から排出される洗浄
排出液量の総量が一定量となった時点でスラリーの洗浄
を停止させるようにしており、スラリーの洗浄を時間経
過によることなく洗浄排出液量によって判断しているこ
とから、濾過洗浄機の濾過材の目詰まり具合に影響を受
けることなく、略一定量の含水率を有する洗浄された濾
過ケーキを最小限の時間で確実に得ることができる。
【0016】このように、本発明の合成樹脂粒子の洗浄
方法によれば、濾過洗浄機の濾過材の目詰まり具合に影
響を受けることなく、略一定の含水率を有する濾過ケー
キ、即ち、略一定の含水率を有する合成樹脂粒子を得る
ことができ、その後に行われる合成樹脂粒子の乾燥を円
滑に且つ確実に行って良質の合成樹脂粒子を得ることが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の合成樹脂粒子の洗浄装置
の一例を図面を参照しつつ説明する。合成樹脂粒子の洗
浄装置における濾過洗浄機1は、従来から汎用されてい
る濾過洗浄機が用いられ、例えば、濾過洗浄機本体内に
水平方向に濾過材が張設されており、この濾過材上のス
ラリー又は濾過ケーキを濾過材により固液分離を行う形
式の濾過洗浄機や、濾過洗浄機本体内に高速回転可能な
円筒状濾過材を配設し、円筒状濾過材内のスラリー又は
濾過ケーキを円筒状濾過材を高速回転させることによっ
て濾過材により固液分離を行う遠心分離式の濾過洗浄機
等が挙げられる。
【0018】そして、上記濾過洗浄機1には、水性媒体
中に合成樹脂粒子が分散してなるスラリーを貯留してい
るスラリータンク2がスラリー供給管路20を介して連
結、連通されている。即ち、上記濾過洗浄機1と上記ス
ラリータンク2とは、スラリー供給管路20の一端を濾過
洗浄機1に連結、連通させると共にスラリー供給管路20
の他端をスラリータンク2に連結、連通させることによ
って連結、連通されている。
【0019】更に、上記スラリー供給管路20には、この
スラリー供給管路20を開閉自在に閉止するスラリーバル
ブ20a 及び上記スラリー供給管路20を流通するスラリー
量を測定するスラリー流量計20b が介装され、上記スラ
リーバルブ20a 及び上記スラリー流量計20b には、この
スラリー流量計20b で測定されたスラリー流量に基づい
てスラリーバルブ20a を開閉制御するスラリー制御部20
c が電気的に接続されており、上記スラリーバルブ20a
と上記スラリー流量計20b と上記スラリー制御部20c と
によってスラリー供給制御手段が構成されている。
【0020】なお、スラリー流量計20b の代わりに、ス
ラリータンク2内にこのスラリータンク2内のスラリー
量を検知する液量計を配設してもよい。
【0021】又、上記濾過洗浄機1には、濾過ケーキを
洗浄するための洗浄液を供給するための洗浄液供給源
(図示せず)が洗浄液供給管路3を介して連結、連通さ
れている。即ち、上記濾過洗浄機1と上記洗浄液供給源
とは、洗浄液供給管路3の一端を濾過洗浄機1に連結、
連通させると共に洗浄液供給管路3の他端を洗浄液供給
源に連結、連通させることによって連結、連通されてい
る。
【0022】更に、上記洗浄液供給管路3には、この洗
浄液供給管路3を開閉自在に閉止する洗浄液バルブ31及
び上記洗浄液供給管路3を流通する洗浄液量を測定する
洗浄液流量計32が介装され、上記洗浄液バルブ31及び上
記洗浄液流量計32には、この洗浄液流量計32で測定され
た洗浄液流量に基づいて洗浄液バルブ31を開閉制御する
洗浄液制御部33が電気的に接続されており、上記洗浄液
バルブ31と上記洗浄液流量計32と上記洗浄液制御部33と
によって洗浄液供給制御手段が構成されている。
【0023】又、上記洗浄濾過機1には、この洗浄濾過
機1から排出された排出液を一時的に貯留するため複数
個の排出液貯留槽5(51、52・・・)が排出液排出管路
4を介して連結、連通されている。
【0024】即ち、上記濾過洗浄機1と複数個の上記排
出液貯留槽5とは、排出液排出管路4の一端を濾過洗浄
機1に連結、連通させると共に、排出液排出管路4の他
端部を上記排出液貯留槽5の個数分だけ枝分かれさせて
なる枝分かれ管路41、42・・・の夫々を各排出液貯留槽
51、52・・・に連結、連通させることによって連結、連
通されている。
【0025】そして、上記排出液排出管路4の枝分かれ
部分には、複数個ある枝分かれ管路41、42・・・のうち
の何れか一つの枝分かれ管路のみを開放すると共に、残
余の枝分かれ管路の全てを閉止する開閉バルブ4aが介装
されている。なお、上記開閉バルブ4aは、全ての枝分か
れ管路41、42・・・を閉止することもできる。
【0026】又、各排出液貯留槽51、52・・・には、こ
の排出液貯留槽51、52・・・内に貯留された排出液を含
めた排出液貯留槽51、52・・・の総重量を測定する重量
計51a 、52a ・・・が備えられている。
【0027】そして、排出液貯留槽51、52・・・及びそ
れら排出液貯留槽の重量計51a 、52a ・・・の全て並び
に上記開閉バルブ4aには、排出液量算出部6が電気的に
接続されており、この排出液量算出部6は、上記重量計
51a 、52a ・・・で測定された各排出液貯留槽51、52・
・・の重量に基づいて、後述する上記濾過洗浄機1での
スラリーの濾過過程で排出された濾過排出液量の総重量
及び濾過ケーキの洗浄過程で排出された洗浄排出液量の
総重量を算出すると共に、上記開閉バルブ4aの開閉方向
を制御している。
【0028】上記排出液貯留槽5(51、52・・・)と上
記重量計51a 、52a ・・・と上記開閉バルブ4aと上記排
出液量算出部6とによって排出液量測定手段が構成され
ているが、上記排出液貯留槽5を一つとすると共に上記
開閉バルブ4aを省略したものであってもよい。
【0029】更に、上記スラリー制御部20c 、上記洗浄
液制御部33及び上記排出液量算出部6は、上記濾過洗浄
機1内におけるスラリーの濾過及びこのスラリーの濾過
により得られた濾過ケーキの洗浄の進行を制御する進行
制御手段である進行制御部7に電気的に接続されてい
る。
【0030】即ち、上記進行制御部7は、上記スラリー
制御部20c からスラリー量、上記洗浄液制御部33から洗
浄液量及び上記排出液量算出部6から排出液量を電気的
に受け取り、この情報に基づいて、上記濾過洗浄機1内
におけるスラリーの濾過及び濾過ケーキの洗浄の進行を
制御している。
【0031】次に、上記合成樹脂粒子の洗浄装置を用い
て、スラリーから略一定の含水率を有する洗浄済の濾過
ケーキ、即ち、合成樹脂粒子を得る要領について説明す
る。先ず、上記スラリータンク2内に、水性媒体中に合
成樹脂粒子が分散してなるスラリーを貯留しておく。な
お、上記スラリー中の合成樹脂粒子濃度、即ち、水性媒
体量は予め明確なものとなっている。
【0032】上記進行制御部7から上記スラリー制御部
20c を介して上記スラリーバルブ20a に電気信号を送っ
てスラリーバルブ20a を開放し、上記濾過洗浄機1にス
ラリー供給管路20を介してスラリータンク2内のスラリ
ーの供給を開始する。
【0033】この時、上記スラリー供給管路20を流通す
るスラリー量をスラリー流量計20bによって測定し、こ
のスラリー流量計20b で測定されたスラリー流量をスラ
リー制御部20c に送り、このスラリー制御部20c によっ
て上記スラリータンク2から上記濾過洗浄機1内に供給
されたスラリーの総重量を算出し、このスラリーの総重
量が予め設定された量に達した時点で、スラリー制御部
20c からスラリーバルブ20a に電気信号を送りスラリー
バルブ20a を閉止すると共に、スラリー制御部20c から
上記進行制御部7に電気信号を送る。
【0034】なお、上記では、スラリー供給管路20にス
ラリー流量計20b を介装し、このスラリー流量計20b に
よってスラリー量を測定したが、このスラリー流量計20
b によることなく、上記スラリータンク2内に液量計を
配設し、この液量計によってスラリータンク2内のスラ
リーの減少量を測定し、この減少量をスラリー制御部20
c に送るようにしてもよく、又、スラリータンク2内に
濾過洗浄機1に供給するべき一定重量のスラリーを貯留
しておき、このスラリータンク1内のスラリー全てを濾
過洗浄機1内に供給することによって、濾過洗浄機1に
一定重量のスラリーを供給してもよく、つまり、何れの
手段にせよ、上記スラリータンク2内のスラリーを予め
設定された一定重量だけ上記濾過洗浄機1に供給できれ
ばよい。
【0035】次に、上記スラリー制御部20c からの電気
信号を受けて、上記進行制御部7から上記濾過洗浄機1
に電気信号が発せられ、この濾過洗浄機1内において、
濾過洗浄機1内に配設された濾過材によって上記スラリ
ーの濾過が行われると共に、上記濾過洗浄機1からは上
記スラリーの濾過に伴って濾過排出液が排出され、この
濾過排出液は、上記排出液排出管路4を通じて、複数個
ある排出液貯留槽5のうちの何れか一つの排出液貯留槽
(例えば、排出液貯留槽51)に貯留される。なお、以下
の説明では、先ず、排出液貯留槽51に貯留されるものと
する。
【0036】なお、複数個ある排出液貯留槽5(51、52
・・・)のうちの何れの排出液貯留槽51、52・・・に排
出液が貯留されるかは排出液量算出部6によって制御さ
れ、排出液量算出部6によって開閉バルブ4aを制御して
複数個ある枝分かれ管路41、42・・・のうちの何れか一
つの枝分かれ管路のみを開放する一方、残余の枝分かれ
管路を全て閉止し、その開放された枝分かれ管路に連
結、連通された排出液貯留槽に排出液を貯留する。
【0037】そして、上記排出液貯留槽51に濾過排出液
が貯留されるにしたがって、濾過排出液を含む排出液貯
留槽51の重量が変化する(重くなる)が、この重量変化
を重量計51a により測定し、この重量計51a で測定され
た重量変化に基づき、上記排出液量算出部6において、
排出液貯留槽51内に貯留された濾過排出液の総重量を算
出、記憶する。
【0038】一方、各排出液貯留槽5(51、52・・・)
における排出液を貯留することができる重量は、濾過排
出液の全重量に比して小さい。従って、上記排出液貯留
槽51内に濾過排出液を貯留していくうちに、排出液貯留
槽51内に貯留した濾過排出液量が許容重量に達する。
【0039】その時点で、上記排出液量算出部6から上
記開閉バルブ4aに電気信号が送られ、上記排出液貯留槽
51に連結、連通させている枝分かれ管路41を上記開閉バ
ルブ4aによって閉止すると同時に、上記開閉バルブ4aに
よって、例えば、枝分かれ管路42のみを開放し、この枝
分かれ管路42に連結、連通している排出液貯留槽52に濾
過排出液を連続的に貯留する。
【0040】同様に、上記排出液貯留槽52に濾過排出液
が貯留されるにしたがって、濾過排出液を含む排出液貯
留槽52の重量が変化する(重くなる)が、この重量変化
を重量計52a により測定し、この重量計52a で測定され
た重量変化に基づき、上記排出液量算出部6において、
排出液貯留槽52内に貯留された濾過排出液の総重量を算
出し、上記排出液貯留槽51で貯留した濾過排出液の総重
量に、排出液貯留槽52で貯留された濾過排出液の総重量
を加え、上記濾過洗浄機1でのスラリーの濾過の開始か
ら発生した全ての濾過排出液量を積算、記憶する。
【0041】一方、上記排出液貯留槽52に濾過排出液を
貯留させている間に、上記排出液量算出部6からの電気
信号により上記排出液貯留槽51内に貯留した濾過排出液
を排出しておく。そして、上記排出液貯留槽52にも許容
重量の濾過排出液が貯留された時点で、上記と同様の要
領で、例えば、上記排出液貯留槽51、52とは別の排出液
貯留槽に濾過排出液を貯留してもよいし、或いは、濾過
排出液が完全に排出された上記排出液貯留槽51に再度、
濾過排出液を貯留させてもよい。
【0042】このように、複数個ある排出液貯留槽5に
順次、濾過排出液を貯留し、例えば、排出液貯留槽5が
二つの場合には、排出液貯留槽51と排出液貯留槽52とに
交互に濾過排出液を貯留しつつ、これら排出液貯留槽5
に貯留された濾過排出液の総重量、即ち、濾過洗浄機1
でのスラリーの濾過過程で発生した濾過洗浄機1から排
出された濾過排出液の総重量を排出液量算出部6にて積
算、記憶する。
【0043】一方、排出液量算出部6には濾過終了重量
として上記濾過洗浄機1に供給したスラリーの水性媒体
の総重量よりも若干少ない重量が予め設定されており、
排出液量算出部6で積算した濾過排出液の積算総重量が
上記濾過終了重量に達した時点で、上記排出液量算出部
6から上記進行制御部7に電気信号が送られて、上記濾
過洗浄機1におけるスラリーの濾過が停止される。
【0044】このように、上記濾過洗浄機1内に供給さ
れるスラリー中の水性媒体重量を一定量とすると共に、
上記濾過洗浄機1でのスラリーの濾過過程で発生する濾
過排出液の総重量が一定量に達した時点で上記スラリー
の濾過を停止していることから、濾過洗浄機1の濾過材
の目詰まり度合いにかかわらず、スラリーを濾過して得
られる濾過ケーキの含水率は常に略一定なものであると
共に、スラリーの濾過が完了すると同時に、濾過洗浄機
1でのスラリーの濾過を停止して次の濾過ケーキの洗浄
に進むことができ時間効率良くスラリーの濾過を行うこ
とができる。
【0045】しかも、上記濾過ケーキは、それに含まれ
る水性媒体量が一定量に制限されていることから、この
後に行われる濾過ケーキの洗浄過程で供給される洗浄液
が水性媒体と混じって洗浄液の洗浄能力が低下してしま
うといったことは発生せず、洗浄液によって濾過ケーキ
を確実に洗浄することができる。
【0046】次に、上記進行制御部7から上記洗浄液制
御部33に電気信号が送られ、この洗浄液制御部33によっ
て上記洗浄液バルブ31が開放されて洗浄液供給源から上
記濾過洗浄機1内に洗浄液が供給される。
【0047】そして、上記濾過洗浄機1内において上記
濾過ケーキの洗浄液による洗浄が開始されると、上記濾
過洗浄機1内では上記濾過ケーキが洗浄液によって洗浄
されると共に濾過ケーキを洗浄した洗浄液は濾過材によ
り濾過分離され、この濾過分離された洗浄液は、濾過排
出液として濾過洗浄機1から排出され、この洗浄排出液
は、上記排出液排出管路4を通じて、複数個ある排出液
貯留槽5のうちの何れか一つの排出液貯留槽、例えば、
上記濾過洗浄機1の濾過過程の終了時に濾過排出液を貯
留していた排出液貯留槽或いはこれとは別の排出液貯留
槽に貯留される。以下では、上記濾過洗浄機1の濾過過
程の終了時に濾過排出液を貯留していた排出液貯留槽を
そのまま用い、この排出液貯留槽を例えば、排出液貯留
槽51とする。
【0048】上記濾過洗浄機1での濾過ケーキの洗浄中
も上記洗浄液供給管路3を介して洗浄液供給源から上記
濾過洗浄機1内に洗浄液が供給されている。そして、上
記濾過洗浄機1内に供給される洗浄液量は、濾過洗浄機
1での濾過ケーキの洗浄開始時から、上記洗浄液供給管
路3に介装された洗浄液流量計32によって測定され、こ
の洗浄液流量計32で測定された洗浄液量を洗浄液制御部
33に送り、この洗浄液制御部33によって上記濾過洗浄機
1内に供給された洗浄液の総重量を算出し、この洗浄液
の総重量が予め設定された量に達した時点で、洗浄液制
御部33から洗浄液バルブ31に電気信号を送り洗浄液バル
ブ31を閉止し、上記濾過洗浄機1への洗浄液の供給を停
止する。
【0049】なお、洗浄液供給源から上記濾過洗浄機1
内に洗浄液を供給するに際し、一定流量或いは変動流量
でもって連続的に上記濾過洗浄機1内に洗浄液を供給し
てもよいし、或いは、一定流量或いは変動流量でもって
断続的に上記濾過洗浄機1内に洗浄液を供給してもよ
く、つまり、上記濾過洗浄機1内での濾過ケーキの洗浄
に支障を与えることのないように、上記濾過洗浄機1内
に洗浄液を連続的に或いは断続的に一定重量だけ供給す
ればよい。
【0050】しかして、上記排出液貯留槽51に洗浄排出
液が貯留されるにしたがって、濾過排出液及び洗浄排出
液を含む排出液貯留槽51の重量が変化するが、この重量
変化を重量計51a により測定し、この重量計51a で測定
された重量変化に基づき、上記排出液量算出部6におい
て、排出液貯留槽51内に貯留された洗浄排出液のみの総
重量を算出、記憶する。即ち、上記排出液量算出部6
は、上記濾過洗浄機1におけるスラリーの濾過が終了し
た時点での上記排出液貯留槽51内に既に貯留されている
濾過排出液の重量が記憶されており、上記重量計51で測
定された重量変化から濾過排出液の重量を控除すること
によって、排出液貯留槽51内に貯留された洗浄排出液の
みの総重量を算出、記憶している。
【0051】一方、各排出液貯留槽5(51、52・・・)
における排出液を貯留することができる重量は、濾過排
出液の場合と同様に洗浄排出液の総重量に比して小さ
い。従って、上記濾過排出液の総重量を測定する場合と
同様に、洗浄排出液を複数個ある排出液貯留槽5に順
次、洗浄排出液を貯留し、例えば、排出液貯留槽5が二
つの場合には、排出液貯留槽51と排出液貯留槽52とに交
互に洗浄排出液を貯留しつつ、これら排出液貯留槽5
(51、52・・・)に貯留された洗浄排出液の総重量、即
ち、濾過洗浄機1での濾過ケーキの洗浄過程で発生した
濾過洗浄機1から排出された洗浄排出液の総重量を排出
液量算出部6にて積算、記憶する。
【0052】又、排出液量算出部6には洗浄終了重量と
して、洗浄後の濾過ケーキの含水率が目標値になるよう
な洗浄排出液の重量が予め設定されており、排出液量算
出部6で積算した洗浄排出液の積算総重量が上記洗浄終
了重量に達した時点で、上記排出液量算出部6から上記
進行制御部7に電気信号が送られ、この排出液量算出部
6からの電気信号を受けて、上記進行制御部7が上記濾
過洗浄機1を停止させて濾過ケーキの洗浄が停止され、
略一定の含水率を有する洗浄済の濾過ケーキ、即ち、合
成樹脂粒子を得ることができる。
【0053】なお、上記濾過洗浄機1における濾過ケー
キの洗浄には、濾過ケーキの洗浄液による洗浄が概ね終
了した後の濾過ケーキに含まれる洗浄液のさらなる除去
を主な目的とした、所謂、濾過ケーキの脱水工程も含ま
れ、即ち、上記濾過洗浄機1の濾過ケーキの洗浄開始か
ら上記濾過洗浄機1を停止するまでの間に、上記濾過洗
浄機1から排出された排出液は全て洗浄排出液とする。
【0054】このように、上記濾過洗浄機1内に供給さ
れる洗浄液の重量を一定量とすると共に、上記濾過洗浄
機1での濾過ケーキの洗浄過程で発生する洗浄排出液の
総重量が一定量に達した時点で上記濾過ケーキの洗浄を
停止していることから、濾過洗浄機1の濾過材の目詰ま
り度合いにかかわらず、濾過ケーキを洗浄して得られる
濾過ケーキ、即ち、合成樹脂粒子の含水率は常に略一定
なものであると共に、濾過ケーキの洗浄が完了すると同
時に、濾過洗浄機1での濾過ケーキの洗浄を停止するの
で、不必要に濾過ケーキの洗浄に時間を費やす必要はな
く時間効率良く洗浄ケーキの洗浄を行って合成樹脂粒子
を得ることができる。
【0055】
【実施例】(実施例1)合成樹脂粒子の洗浄装置として
図1に示したものを用いた。但し、排出液排出管路4の
他端部を二つの枝分かれ管路41、42に分岐、形成し、枝
分かれ管路41に排出液貯留槽51を、枝分かれ管路42に排
出液貯留総52を連結、連通させて構成されたものとし
た。
【0056】先ず、上記スラリータンク2内に、懸濁重
合で得られた、水性媒体中に平均粒径5μmのポリメタ
クリル酸メチル粒子を分散してなるスラリー(ポリメタ
クリル酸メチル粒子濃度:30重量%)を400kg貯
留した。
【0057】そして、上記進行制御部7から上記スラリ
ー制御部20c を介して上記スラリーバルブ20a に電気信
号を送ってスラリーバルブ20a を開放し、上記濾過洗浄
機1にスラリー供給管路20を介してスラリータンク2内
のスラリーの供給を開始した。
【0058】この時、上記スラリー供給管路20を流通す
るスラリー量をスラリー流量計20bによって測定し、こ
のスラリー流量計20b で測定されたスラリー流量をスラ
リー制御部20c に送り、このスラリー制御部20c によっ
て上記スラリータンク2から上記濾過洗浄機1内に供給
されたスラリーの総重量を算出し、このスラリーの総重
量が予め設定された量、即ち、300kgに達した時点
で、スラリー制御部20c からスラリーバルブ20a に電気
信号を送りスラリーバルブ20a を閉止すると共に、スラ
リー制御部20c から上記進行制御部7に電気信号を送っ
た。
【0059】次に、上記スラリー制御部20c からの電気
信号を受けて、上記進行制御部7が上記濾過洗浄機1に
電気信号を発して、この濾過洗浄機1内の圧力を0.5
MPaと加圧し、上記濾過洗浄機1の濾過材によって上
記スラリーの濾過を行なうと共に、上記濾過洗浄機1か
らは上記スラリーの濾過に伴って濾過排出液が排出さ
れ、この濾過排出液を上記排出液排出管路4を通じて排
出液貯留槽51に貯留した。なお、予め排出液量算出部6
によって開閉バルブ4aを制御して排出液貯留槽51に連
結、連通した枝分かれ管路41を開放状態とする一方、枝
分かれ管42を閉止状態としておいた。
【0060】そして、上記排出液貯留槽51の重量変化を
重量計51a により測定し、この重量計51a で測定された
重量変化に基づき、上記排出液量算出部6において、排
出液貯留槽51内に貯留された濾過排出液の総重量を算
出、記憶した。
【0061】更に、上記排出液貯留槽51内に濾過排出液
を貯留していくうちに、排出液貯留槽51内に貯留した濾
過排出液の総重量が20kgに達した時点で、上記排出
液量算出部6から上記開閉バルブ4aに電気信号を送り、
上記排出液貯留槽51に連結、連通させている枝分かれ管
路41を上記開閉バルブ4aによって閉止すると同時に、上
記開閉バルブ4aによって枝分かれ管路42を開放し、この
枝分かれ管路42に連結、連通している排出液貯留槽52に
連続的に濾過排出液を貯留した。
【0062】同様に、上記排出液貯留槽52の重量変化を
重量計52a により測定し、この重量計52a で測定された
重量変化に基づき、上記排出液量算出部6において、排
出液貯留槽52内に貯留された濾過排出液の総重量を算出
し、上記排出液貯留槽51で貯留した濾過排出液の総重量
に、排出液貯留槽52で貯留された濾過排出液の総重量を
加え、上記濾過洗浄機1でのスラリーの濾過の開始時か
ら発生した全ての濾過排出液の総重量を積算、記憶し
た。
【0063】一方、上記排出液貯留槽52に濾過排出液を
貯留させている間に上記排出液貯留槽51内に貯留した濾
過排出液を排出した。そして、上記排出液貯留槽52にも
20kgの濾過排出液が貯留された時点で、上記と同様
の要領で、濾過排出液が完全に排出された上記排出液貯
留槽51に再度、濾過排出液を貯留させた。
【0064】上記要領を繰り返し、即ち、排出液貯留槽
51と排出液貯留槽52とに交互に濾過排出液を貯留しつ
つ、これら排出液貯留槽51、52に貯留された濾過排出液
の総重量、即ち、濾過洗浄機1でスラリーの濾過過程で
発生した濾過洗浄機1から排出された濾過排出液の総重
量を排出液量算出部6にて積算、記憶した。
【0065】一方、排出液量算出部6には濾過終了重量
として150kgを予め設定し、排出液量算出部6で積
算した濾過排出液の積算総重量が上記濾過終了重量であ
る150kgに達した時点で、上記排出液量算出部6か
ら上記進行制御部7に電気信号を送って上記濾過洗浄機
1におけるスラリーの濾過を停止した。なお、この時点
では、濾過排出液を排出液貯留槽52に貯留していた。
又、スラリーを濾過して得られた濾過ケーキの含水率は
40重量%であった。
【0066】次に、上記進行制御部7から上記洗浄液制
御部33に電気信号を送り、この洗浄液制御部33によって
上記洗浄液バルブ31を開放して洗浄液供給源から上記濾
過洗浄機1内に洗浄液を供給した。
【0067】そして、上記濾過洗浄機1内において上記
濾過ケーキの洗浄液による洗浄を開始し、上記濾過ケー
キを洗浄液によって洗浄すると共に濾過ケーキを洗浄し
た洗浄液を濾過材により濾過分離して、この濾過分離し
た洗浄液を、濾過排出液として濾過洗浄機1から排出
し、上記排出液排出管路4を通じて排出液貯留槽52に貯
留した。
【0068】上記濾過洗浄機1での濾過ケーキの洗浄中
も上記洗浄液供給管路3を介して洗浄液供給源から上記
濾過洗浄機1内に洗浄液を連続的に供給した。そして、
上記濾過洗浄機1内に供給される洗浄液量を、濾過洗浄
機1での濾過ケーキの洗浄開始時から、上記洗浄液供給
管路3に介装された洗浄液流量計32によって測定し、こ
の洗浄液流量計32で測定された洗浄液量を洗浄液制御部
33に送り、この洗浄液制御部33によって上記濾過洗浄機
1内に供給された洗浄液の総重量を算出し、この洗浄液
の総重量が予め設定された量、800kgに達した時点
で、洗浄液制御部33から洗浄液バルブ31に電気信号を送
り洗浄液バルブ31を閉止し、上記濾過洗浄機1への洗浄
液の供給を停止した。
【0069】又、上記排出液貯留槽52の重量変化を重量
計52a により測定し、この重量計52a で測定された重量
変化に基づき、上記排出液量算出部6において、排出液
貯留槽52内に貯留された洗浄排出液のみの総重量を算
出、記憶した。即ち、上記排出液量算出部6は、上記濾
過洗浄機1におけるスラリーの濾過が終了した時点での
上記排出液貯留槽52内に既に貯留されている濾過排出液
の重量が記憶されており、上記重量計52a で測定された
重量変化から濾過排出液の重量を控除することによっ
て、排出液貯留槽52内に貯留された洗浄排出液のみの総
重量を算出、記憶した。
【0070】そして、排出液貯留槽52内にさらに洗浄排
出液を貯留し、排出液貯留槽52内に貯留した排出液の重
量が20kgとなった時点で、上記排出液量算出部6か
ら上記開閉バルブ4aに電気信号を送り、上記排出液貯留
槽52に連結、連通させている枝分かれ管路42を上記開閉
バルブ4aによって閉止すると同時に、上記開閉バルブ4a
によって枝分かれ管路41を開放し、この枝分かれ管路41
に連結、連通している排出液貯留槽51に連続的に洗浄排
出液を貯留した。
【0071】同様に、上記排出液貯留槽51の重量変化を
重量計51a により測定し、この重量計51a で測定された
重量変化に基づき、上記排出液量算出部6において、排
出液貯留槽51内に貯留された洗浄排出液の総重量を算出
し、上記排出液貯留槽52で貯留した洗浄排出液の総重量
に、排出液貯留槽51で貯留された洗浄排出液の総重量を
加え、上記濾過洗浄機1での濾過ケーキの洗浄の開始時
から発生した全ての洗浄排出液の総重量を積算、記憶し
た。
【0072】一方、上記排出液貯留槽51に洗浄排出液を
貯留させている間に上記排出液貯留槽52内に貯留した排
出液を全て排出した。そして、上記排出液貯留槽51にも
20kgの洗浄排出液が貯留された時点で、上記と同様
の要領で、洗浄排出液が完全に排出された上記排出液貯
留槽52に再度、洗浄排出液を貯留させた。
【0073】上記要領を繰り返し、即ち、排出液貯留槽
51と排出液貯留槽52とに交互に濾過排出液を貯留しつ
つ、これら排出液貯留槽51、52に貯留された濾過排出液
の総重量、即ち、濾過洗浄機1でのスラリーの洗浄過程
で発生した濾過洗浄機1から排出された洗浄排出液の総
重量を排出液量算出部6にて積算、記憶した。
【0074】そして、上記排出液量算出部6で積算した
洗浄排出液の積算総重量が洗浄終了重量、即ち、830
kgに達した時点で、上記排出液量算出部6から上記進
行制御部7に電気信号が送られ、この排出液量算出部6
からの電気信号を受けて、上記進行制御部7が上記濾過
洗浄機1を停止させて濾過ケーキの洗浄が停止され、洗
浄済の濾過ケーキ、即ち、合成樹脂粒子を得た。
【0075】なお、上記濾過洗浄機1の濾過材は新品を
用い、その後、濾過材を取り替えることなく、上記要領
を29回繰り返して行って洗浄済の濾過ケーキ、即ち、
合成樹脂粒子を29回得た。 (比較例1)合成樹脂粒子の洗浄装置として、排出液排
出管路4の他端に開閉バルブ4a及び排出液貯留槽51、52
を配設しなかったこと以外は実施例1と同様の合成樹脂
粒子の洗浄装置を用い、濾過洗浄機1によるスラリーの
濾過をスラリーの濾過開始から15分で終了したこと、
濾過洗浄機1に800kgの洗浄液を供給完了してから
30分後に濾過ケーキの洗浄を停止したこと、排出液量
を測定しなかったこと以外は、実施例1と同様にして洗
浄済の濾過ケーキ、即ち、合成樹脂粒子を得た。
【0076】そして、上記の如くして得られた洗浄済の
濾過ケーキを濾過材から剥離して均一に攪拌、混合した
上で、濾過ケーキ10gを赤外水分計を用いて含水率を
測定し、1回目と30回目の合成樹脂粒子の洗浄作業に
より得られた濾過ケーキの含水率を表1に示した。
【0077】
【表1】
【0078】
【発明の効果】本発明の合成樹脂粒子の洗浄方法は、水
性媒体中に合成樹脂粒子が分散してなるスラリーを一定
量、濾過洗浄機に供給して濾過すると共に上記濾過洗浄
機から排出される濾過排出液量を測定する工程と、この
測定された濾過排出液量の総量が一定量に達した時点
で、上記濾過洗浄機内に一定量の洗浄液を供給すること
により上記スラリーの濾過によって得られた濾過ケーキ
を洗浄すると共に上記濾過洗浄機から排出される洗浄排
出液量を測定する工程と、この測定された洗浄排出液の
総量が一定量に達した時点で、上記濾過洗浄機による濾
過ケーキの洗浄を停止する工程とからなることを特徴と
するので、濾過洗浄機の濾過材の目詰まり具合に左右さ
れることなく、スラリーを濾過して得られる濾過ケーキ
を常に略一定の含水率にすることができ、更に、この略
一定に調整された濾過ケーキを洗浄液によって確実に洗
浄することができると共にこの洗浄済の濾過ケーキの含
水率を略一定なものとすることができる。
【0079】従って、この後に施される乾燥工程におい
て、洗浄済の濾過ケーキ(合成樹脂粒子)の含水率のば
らつきに起因した過剰な加熱による合成樹脂粒子の変質
や乾燥不足が発生することはなく、洗浄済の濾過ケーキ
を確実に且つ良好な状態に乾燥して良質な合成樹脂粒子
を得ることができる。
【0080】しかも、本発明の合成樹脂粒子の洗浄方法
では、スラリーの濾過の終了及び濾過ケーキの洗浄の終
了を濾過洗浄機から排出された濾過排出液及び洗浄排出
液の量によって判断していることから、スラリーの濾過
及び濾過ケーキの洗浄が既に終了しているにもかかわら
ず所定時間が経過するまで放置していたり、或いは、ス
ラリーの濾過及び濾過ケーキの洗浄が未だ終了していな
いにもかかわらず次の工程に進んでしまうといったこと
はなく、スラリーの濾過及び濾過ケーキの洗浄を必要最
小限の時間で確実に行うことができる。
【0081】又、請求項2に記載の合成樹脂粒子の洗浄
方法は、請求項1に記載の合成樹脂粒子の洗浄方法にお
いて、濾過洗浄機から排出された排出液を排出液貯留槽
に貯留し、この排出液が貯留された排出液貯留槽の重量
変化によって排出液量を測定していることを特徴とする
ので、排出液に発生する泡の存在の影響を受けることな
く排出液の量を正確に測定することができる。
【0082】そして、請求項3に記載の合成樹脂粒子の
洗浄方法は、請求項2に記載の合成樹脂粒子の洗浄方法
において、排出液貯留槽を複数個、配設し、この排出液
貯留槽のうちの一つの排出液貯留槽に濾過洗浄機から排
出された排出液を貯留させている間に、残余の排出液貯
留槽内の排出液を排出させていることを特徴とするの
で、大型の排出液貯留槽を用意する必要がなく、しか
も、複数個の排出液貯留槽のうちの一つの排出液貯留槽
に排出液を貯留している間に、残余の排出液貯留槽に貯
留された排出液を排出することにより、複数個の排出液
貯留槽によって順次、濾過洗浄機から排出される排出液
を連続的に且つ確実に貯留して排出液の量を正確に測定
することができる。
【0083】最後に、請求項4に記載の合成樹脂粒子の
洗浄装置は、水性媒体中に合成樹脂粒子が分散してなる
スラリーを濾過する濾過材を備えていると共にこの濾過
材により濾過して得られた濾過ケーキを洗浄液により洗
浄、脱水する濾過洗浄機と、この濾過洗浄機にスラリー
タンクからスラリーを一定量供給するスラリー供給制御
手段と、上記濾過洗浄機内に洗浄液供給源から洗浄液を
一定量供給する洗浄液供給制御手段と、上記濾過洗浄機
から排出された排出液の量を測定する排出液量測定手段
と、この排出液量測定手段により得られた排出液量に基
づいて、上記濾過洗浄機内におけるスラリーの濾過及び
濾過ケーキの洗浄の進行を制御する進行制御手段とから
なることを特徴とするので、濾過洗浄機の濾過材の目詰
まり具合に左右されることなく、スラリーを濾過して得
られる濾過ケーキを常に略一定の含水率にすることがで
き、更に、この略一定に調整された濾過ケーキを洗浄液
によって確実に洗浄することができると共にこの洗浄済
の濾過ケーキの含水率を略一定なものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合成樹脂粒子の洗浄装置を示した模式
図である。
【符号の説明】
1 濾過洗浄機 2 スラリータンク 20a スラリーバルブ 20b スラリー流量計 20c スラリー制御部 31 洗浄液バルブ 32 洗浄液流量計 33 洗浄液制御部 5(51、51)排出液貯留槽 51a 、52a 重量計 6 排出液量算出部 7 進行制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 33/44 B01D 29/04 510A 33/58 33/36 B08B 3/04 // C08L 101:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体中に合成樹脂粒子が分散してな
    るスラリーを一定量、濾過洗浄機に供給して濾過すると
    共に上記濾過洗浄機から排出される濾過排出液量を測定
    する工程と、この測定された濾過排出液量の総量が一定
    量に達した時点で、上記濾過洗浄機内に一定量の洗浄液
    を供給することにより上記スラリーの濾過によって得ら
    れた濾過ケーキを洗浄すると共に上記濾過洗浄機から排
    出される洗浄排出液量を測定する工程と、この測定され
    た洗浄排出液の総量が一定量に達した時点で、上記濾過
    洗浄機による濾過ケーキの洗浄を停止する工程とからな
    ることを特徴とする合成樹脂粒子の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 濾過洗浄機から排出された排出液を排出
    液貯留槽に貯留し、この排出液が貯留された排出液貯留
    槽の重量変化によって排出液量を測定していることを特
    徴とする請求項1に記載の合成樹脂粒子の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 排出液貯留槽を複数個、配設し、この排
    出液貯留槽のうちの一つの排出液貯留槽に濾過洗浄機か
    ら排出された排出液を貯留させている間に、残余の排出
    液貯留槽内の排出液を排出させていることを特徴とする
    請求項2に記載の合成樹脂粒子の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 水性媒体中に合成樹脂粒子が分散してな
    るスラリーを濾過する濾過材を備えていると共にこの濾
    過材により濾過して得られた濾過ケーキを洗浄液により
    洗浄する濾過洗浄機と、この濾過洗浄機にスラリータン
    クからスラリーを一定量供給するスラリー供給制御手段
    と、上記濾過洗浄機内に洗浄液供給源から洗浄液を一定
    量供給する洗浄液供給制御手段と、上記濾過洗浄機から
    排出された排出液の量を測定する排出液量測定手段と、
    この排出液量測定手段により得られた排出液量に基づい
    て、上記濾過洗浄機内におけるスラリーの濾過及び濾過
    ケーキの洗浄の進行を制御する進行制御手段とからなる
    ことを特徴とする合成樹脂粒子の洗浄装置。
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