JP2003341566A - 車両組立工程における車体移載装置 - Google Patents

車両組立工程における車体移載装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラットコンベヤから他のコンベヤにボディ
を移載するのに先立ってテーブルリフタにてリフトアッ
プさせた際に、ボディのセンタリングを自律的に行える
構造を提供する。 【解決手段】 リフタプレート10の上に上下動可能な
中間プレート12を設け、両者の間に油圧シリンダ14
を介在させる。中間プレート12には油圧シリンダ14
からの油圧が導入されるプッシュシリンダ16を設ける
とともに、中間プレート12の上にはリニアガイド15
を介してスライドプレート18を設ける。リフタプレー
ト10を上昇させてスライドプレート18にてボディB
の重量を支えた際に、油圧シリンダ14が発生する油圧
でプッシュシリンダ16を伸長動作させてボディBを押
圧し、車幅方向でのセンタリングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両組立工程にお
いて車体搬送用のフロア型コンベヤと近接配置されるこ
とになる車体移載装置に関し、例えばフロア型コンベヤ
からオーバーヘッドコンベヤに車体を移し替えるのに先
立って、先ず両者の間に介在することになるドロップリ
フタにフロア型コンベヤ側の車体を移載するにあたり、
車体の車幅方向での位置決めであるセンタリング作業を
自律的に行えるようにした車体移載装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車両組立ラインでは、塗装後の
車体(ボディ)に内装部品や外装部品のほかシャシー部
品を順次組み付けた後に冷却水やガソリン等の給液を行
って初めてオフラインとなる。これらのうち内装部品を
組み付ける工程を一般にトリムラインと称し、ボディは
フロア部のうち比較的強度の高い部位を支持部としてト
リムフィクスチャで支えられた上でフロア型コンベヤに
て順次搬送され、その過程で例えばハーネス(電線束)
類の配索や内装艤装部品の取り付け等が行われることに
なる。この場合、作業者が車室内に入って作業を行うこ
とも珍しくない。
【0003】トリムラインでの作業を終えたボディはア
ンダーフロアラインに移行することになるが、ここでは
ボディ下面側での作業が主となるためにフロア型コンベ
ヤにボディを載せた状態では作業を行うことができな
い。そこで、トリムラインの終端部において一般的にシ
ャシーハンガーと称されるオーバーヘッドコンベヤタイ
プのハンガーにボディが移載され、少なくともボディの
下側に作業者が入ることができる程度の高さ位置までボ
ディが引き上げられる。
【0004】このトリムラインのフロア型コンベヤから
シャシーハンガーへボディが移載されるとき、シャシー
ハンガーに対してボディの左右方向でのずれ量が大きす
ぎると搬送中においてボディの姿勢が変化するおそれが
あるため、その移載の際にシャシーハンガーとボディと
の相対位置精度出しとしてボディのセンタリングを行っ
ている。
【0005】ボディの位置がずれる要因としては、塗装
後のボディがトリムラインのフロア型コンベヤに移載さ
れる際に既にずれている場合のほか、トリムラインにて
作業者がボディ内に入って作業を行う際に動いてしまう
こともあり、いずれにしてもトリムラインのフロア型コ
ンベヤからシャシーハンガーの正しい位置にボディを移
載するためには、移載設備でのボディのセンタリング機
能は必須となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このセンタリングのた
めの機構は、フロア型コンベヤからボディをリフトアッ
プさせるためのテーブルリフタに、ボディのサイドシル
フランジ部を左右方向から押圧するためのエアシリンダ
駆動のプッシャーを付加したものが一般的であり、単純
な作業の割りには配管や電磁弁等が必須となって構造的
に複雑となるばかりでなく、センタリング作業が完了す
るまで次のステップの動作に移行しないようないわゆる
インターロック等の制御を行う必要があるため、移載設
備全体のサイクルタイムの上でも不利となる。
【0007】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたものであり、とりわけ外部駆動のアクチュエータ等
を必要としない簡単な構成のもとで、しかもインターロ
ック回路等を必要とせずに移載動作の過程で自律的にボ
ディのセンタリングを行えるようにした車体移載装置を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、組立対象となる車体を位置決め支持した上でこれを
搬送するフロア型コンベヤに近接配置されて、他の搬送
手段に移し替えるべき車体をフロア型コンベヤからリフ
トアップさせる機能もしくは他の搬送手段から受け取る
べき車体をフロア型コンベヤに先行してリフトアップ位
置にて一旦受け取った上でそのリフトダウンによりフロ
ア型コンベヤに移し替える機能を備えた車体移載装置で
あることを前提としている。
【0009】その上で、車体をリフトアップもしくはリ
フトダウンさせる少なくとも左右一対のテーブルリフタ
を設けるとともに、各テーブルリフタには、そのテーブ
ルリフタの可動部に加わる車体重量に応じて車体を車幅
方向に自律的に変位させてその車幅方向の位置決めを行
うセルフセンタリング機構を設けたことを特徴とする。
【0010】上記の他の搬送手段は、例えばドロップリ
フタである場合のほか、テーブルリフタとの間で直接車
体の授受が可能であれば他の搬送手段はオーバーヘッド
コンベヤであってもよい。
【0011】この場合、左右方向での車体重量のアンバ
ランスの影響を受けないようにするためには、請求項2
に記載のように、左右のセルフセンタリング機構は、車
体を車幅方向に変位させるべく左右方向で互いに拮抗す
る外力を車体に付与するようになっている一方、左右の
テーブルリフタの可動部に加わる車体重量が相互に異な
る場合でも、車体に付与される外力は左右ともに等しい
大きさとなるように設定されていることが望ましい。
【0012】また、車体の変位動作をスムーズに行うた
めには、請求項3に記載のように、各セルフセンタリン
グ機構は、テーブルリフタ上にて車体を直接支持するこ
とになるスライドテーブルをそのスライドテーブルごと
車幅方向にスライド変位させるようになっていることが
望ましい。
【0013】上記のセルフセンタリング機構のより具体
的な構造としては、例えば請求項4に記載のように、ス
ライドテーブルを昇降可能に支持している液圧シリンダ
と、スライドテーブルに車体重量が作用した際にその液
圧シリンダが発生する液圧によって車体もしくはスライ
ドテーブルを押圧操作する液圧式のプッシュシリンダと
を備えているものとする。
【0014】この場合、請求項2と同様に左右方向での
車体重量のアンバランスの影響を受けないようにするた
めには、請求項5に記載のように、左右のセルフセンタ
リング機構におけるスライドテーブルに車体重量が作用
した際に、左右の液圧シリンダが発生する液圧を一旦合
流させた上で左右均等な液圧としてそれぞれのプッシュ
シリンダに導入するようになっていることが望ましい。
【0015】したがって、例えばフロア型コンベヤ上の
車体をドロップリフタを介してオーバーヘッドコンベヤ
に移し替える際に、それに先立ってそれまでフロア型コ
ンベヤに支持されていた車体をテーブルリフタにてリフ
トアップさせると、車体の自重がそのままテーブルリフ
タの可動部に作用するようになる。そして、その段階で
各セルフセンタリング機構が車体の重量に応じた分だけ
車体を車幅方向に変位させて、相手側となるドロップリ
フタの幅方向中心と車体の幅方向中心を一致させるべ
く、その車幅方向の位置決めとして車体のセンタリング
を行うことになる。
【0016】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、車体を
リフトアップもしくはリフトダウンさせるためのテーブ
ルリフタに、そのテーブルリフタの可動部に加わる車体
重量に応じて車体を車幅方向に自律的に変位させてその
車幅方向の位置決めを行うセルフセンタリング機構を設
けたことから、従来では必須とされた外部駆動方式のア
クチュエータや電磁弁等が不要となって、構造の簡素化
と設備費の低減を図ることができるとともに、インター
ロック回路等によって他の設備機器との間で同期をとる
必要もなくなることから、移載装置のサイクルタイムの
短縮化も併せて達成できるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1以下の図面は本発明の好まし
い実施の形態を示す図であり、特に図1は先に述べた車
両組立ラインのうち一般的なトリムラインの概略構成
を、図2はトリムラインの終端部とアンダーフロアライ
ンにおけるシャシーハンガーとの相互関係をそれぞれ示
している。
【0018】図1に示すように、トリムラインT・Lは
フロア型コンベヤとしてのスラットコンベヤ1を中心と
して構成してあり、スラット2上に適宜間隔で設定した
例えば合計4個のトリムフィクスチャ3,3‥にて塗装
済みのボディ(車体)Bを位置決め支持した上で、その
ボディBがスラット2とともに所定速度で連続的に走行
移動する過程でボディBに対して内外装部品等が順次取
り付けられる。これにより、トリムラインT・Lは被搬
送物が所定速度で連続走行するいわゆるコンティニアス
ラインとして機能することになる。
【0019】一方、図2に示すようにアンダーフロアラ
インU・Lはオーバーヘッドコンベヤを中心として構成
してあり、図示しないトロリとともに走行移動するシャ
シーハンガー4のキャリア5にてボディBのフロア部下
面を支持部として吊り下げ支持した上で、そのボディB
がシャシーハンガー4とともに所定速度で連続的に走行
移動する過程でボディBのフロア部下面に対して足周り
部品等が順次取り付けられる。これにより、アンダーフ
ロアラインU・Lもまた被搬送物が所定速度で連続走行
するいわゆるコンティニアスラインとして機能すること
になる。
【0020】そして、トリムラインT・Lおよびアンダ
ーフロアラインU・LともにボディBが連続走行してい
るが故に、そのトリムラインT・Lからアンダーフロア
ラインU・LへのボディBの移し替え(移載)に際して
両者間で直接ボディBを移載することができず、そのた
めに図2に示すようにトリムラインT・Lであるスラッ
トコンベヤ1の終端部(トリムアウト位置)には移載装
置としての左右のテーブルリフタ6のほかドロップリフ
タ7がそれぞれスラットコンベヤ1に近接するように配
置されている。
【0021】このトリムアウト位置では、左右のテーブ
ルリフタ6が前後左右で独立した合計4つの受け部材8
を備えていることから、テーブルリフタ6が一次的にス
ラットコンベヤ1と同期移動する過程で、図3の
(A),(B)に示すようにそのスラットコンベヤ1上
のボディBをテーブルリフタ6の受け部材8がリフトア
ップしてスラットコンベヤ1から切り離す一方、次いで
同図(C)に示すようにドロップリフタ7のフォーク9
がボディBの下側に入り込んだ上で、そのテーブルリフ
タ6上のボディBをリフトアップして図4の(A)に示
すようにテーブルリフタ6から切り離す。そして、同図
(B)に示すようにドロップリフタ7のフォーク9の上
昇限位置にてシャシーハンガー4のキャリア5がボディ
Bの下側に入り込むのを待ってドロップリフタ7のフォ
ーク9が下降し、同図(C)に示すようにこれをもって
初めてボディBがオーバーヘッドコンベヤ側すなわちシ
ャシーハンガー4の先端のキャリア5に移載されること
になる。
【0022】ここで、オーバーヘッドコンベヤにより塗
装工程から搬送されてきたボディBをトリムラインT・
Lに投入するために、トリムラインT・Lであるスラッ
トコンベヤ1の始端部(トリムイン位置)にも全く同様
の移載装置が設けられる。すなわち、オーバーヘッドコ
ンベヤのハンガーに支えられているボディBをドロップ
リフタ7のフォーク9でわずかにリフトアップした状態
でハンガーを退避させ、そのままドロップリフタ7のフ
ォーク9を下降させることでボディBがその下方のテー
ブルリフタ6の受け部材8に移載される。そして、テー
ブルリフタ6が一次的にトリムラインT・Lであるスラ
ットコンベヤ1と同期移動する過程でその受け部材8が
下降することによりボディBがスラットコンベヤ1側の
トリムフィクスチャ3に移載されることになる。
【0023】図2に示したように、トリムラインT・L
であるスラットコンベヤ1からアンダーフロアラインU
・Lであるオーバーヘッドコンベヤのシャシーハンガー
4にボディBを移載するにあたり、特にボディBが車幅
方向にずれたままで移載してしまうとシャシーハンガー
4による搬送過程でボディBの姿勢が大きく変動してし
まうおそれがあり、実用上好ましくない。
【0024】そこで、スラットコンベヤ1からシャシー
ハンガー4にボディBを移載する過程でボディB自体の
自重をエネルギーとして有効活用しつつセルフセンタリ
ング作業を行って、実質的にボディBの車幅方向の位置
決めをあらためて行った上でシャシーハンガー4に移載
しようとするのが本実施の形態の主たる目的であり、そ
の詳細を図5以下に示す。
【0025】図2のほか図5に示すように、トリムライ
ンT・Lにおけるスラットコンベヤ1の終端部の両側に
はスラットコンベヤ1のトリムフィクスチャ3と干渉し
ない位置にテーブルリフタ6を配置してある。テーブル
リフタ6はそれ全体としてスラットコンベヤ1の動きに
同期してスラットコンベヤ1と同方向に同期走行可能と
なっているとともに、テーブルリフタ6のリフタプレー
ト10はガイドポスト11とともに図示しない昇降駆動
源にて昇降駆動されるようになっている。また、リフタ
プレート10の上には先の受け部材8に相当する前後独
立したスライドプレート18を載置してある。
【0026】リフタプレート10の上にはこれと平行な
中間プレート12を所定距離隔てて配置してあり、この
中間プレート12はガイドロッド13に案内されながら
昇降可能となっていて、それらリフタプレート10と中
間プレート12との間には液圧シリンダとしてピストン
14aを有する油圧シリンダ14を介在させてある。中
間プレート12の上にはボディBを直接支持することに
なる上記のスライドプレート18を配置してあり、この
スライドプレート18はリニアガイド15を介して車幅
方向にスライド可能となっている。
【0027】また、スライドプレート18の外側にはこ
れに隣接するように液圧シリンダとして単動型のプッシ
ュシリンダ(油圧シリンダ)16を配置してある。この
プッシュシリンダ16は軸心を車幅方向に指向させてあ
るとともに、後述するようにスライドプレート18上に
ボディBが載せられた状態ではピストンロッド16aが
ボディBのサイドシルフランジ部Fと対向するように、
ブラケット17を介して中間プレート12に支持させて
ある。そして、プッシュシリンダ16の油室と油圧シリ
ンダ14の油室14bとを配管19をもって相互に接続
し、それぞれの油室と配管19には所定の油を封入して
密閉状態としてある。これにより、スライドプレート1
8にボディBの自重が加わった場合に油圧シリンダ14
が発生する油圧でプッシュシリンダ16のピストンロッ
ド16aを伸長動作させるように設定してあり、油圧シ
リンダ14、プッシュシリンダ16、中間プレート12
およびスライドプレート18等をもってセルフセンタリ
ング機構20を構成してある。
【0028】このような構造によれば、トリムラインT
・Lにてスラットコンベヤ1に載せられて搬送されてい
るボディBをそのスラットコンベヤ1からオーバーヘッ
ドコンベヤのシャシーハンガー4に移し替える際には次
のような手順による。
【0029】トリムラインT・Lにおいては、先に述べ
たようにボディBはサイドメンバー等の強度部材を支持
部としてスラットコンベヤ1の複数のトリムフィクスチ
ャ3に位置決め支持された状態で所定速度で連続的に搬
送されており、図2に示すようにボディBがスラットコ
ンベヤ1の終端部(トリムアウト位置)近くまで搬送さ
れてくると、ラインサイドで待機していた各テーブルリ
フタ6が一斉にスラットコンベヤ1との同期走行を開始
する。
【0030】この同期走行の過程において各テーブルリ
フタ6がリフトアップ動作すなわちリフタテーブル10
が所定ストロークだけ上昇動作すると、図5に示すよう
にスライドプレート18がサイドシルフランジ部Fに当
接してボディB全体を持ち上げ、ボディBをスラットコ
ンベヤ1から切り離す。
【0031】ボディBがスラットコンベヤ1側のトリム
フィクスチャ3から離れると、代わってその瞬間にボデ
ィBの自重が各テーブルリフタ6のスライドプレート1
8に加わるようになり、それに応じて中間プレート12
の下側にある油圧シリンダ14のピストン14aが押し
込まれて所定の油圧を発生するようになる。この油圧シ
リンダ14で発生した油圧は直ちにプッシュシリンダ1
6に導入されてピストンロッド16aを押し出し、プッ
シュシリンダ16のピストンロッド16aはボディBの
サイドシルフランジ部Fに当接してボディBを押圧す
る。
【0032】このようなプッシュシリンダ16によるボ
ディBの押圧操作は合計四つのスライドプレート18に
ついてほぼ同時に行われることから、車幅方向で相互に
対向しているプッシュシリンダ16,16同士の押圧力
は相互に拮抗するようになり、その結果としてボディB
は自律的にセンタリングされて車幅方向の中心位置に割
り出されて位置決めされることになる。つまり、スラッ
トコンベヤ1に載せられている段階ではボディBが車幅
方向のずれを生じていたとしても、上記のようにシャシ
ーハンガー4に移載されるのに先立って各テーブルリフ
タ6にてリフトアップした段階でボディBの車幅方向で
のずれ量が修正される。なお、このときのボディBのス
ライド変位はスライドプレート18の下側のリニアガイ
ド15にて許容される。
【0033】こうして各テーブルリフタ6上にてボディ
Bのセンタリングが行われると、以降は図3,4に示し
た手順と同様にして、先ずドロップリフタ7がリフトア
ップ動作することでボディBは各スライドテーブル18
からドロップリフタ7のフォーク9に移し替えられる一
方、ドロップリフタ7の上昇限位置にてシャシーハンガ
ー4のキャリア5がボディBの下側の入り込むのを待っ
てドロップリフタ7がリフトダウン動作することでボデ
ィBが初めてシャシーハンガー4に移載される。この
時、ボディBは予めセンタリングが施されていることか
ら、シャシーハンガー4に移載された段階ではシャシー
ハンガー4の車幅方向の中心とボディBそのものの車幅
方向の中心とが互いに一致するようになり、両者の間に
ずれ量が生じることはない。
【0034】このように本実施の形態によれば、テーブ
ルリフタ6にボディBの重量が作用した瞬間から直ちに
ボディBのセンタリング動作が自律的に行われることか
ら、電磁弁等が不要になることはもちろんのこと、イン
ターロック回路等による特別な制御も一切不要となるこ
とから、設備の簡素化と設備費の低減を図れるととも
に、移載装置のサイクルタイムの短縮化の上でも有利と
なる。
【0035】なお、テーブルリフタ6とシャシーハンガ
ー4との間でボディBの直接的な受け渡しが可能であれ
ば、ドロップリフタを省略してもよい。
【0036】図6は本発明の第2の実施の形態を示す図
であり、図5に示した第1の実施の形態と共通する部分
には同一号を付してある。
【0037】図6の第2の実施の形態では、左右のセル
フセンタリング機構20そのものの構造は図5に示した
ものと同様であるが、左右で対をなすセルフセンタリン
グ機構20,20同士について各油圧シリンダ14,1
4で発生した油圧を配管21にて一旦共通のリザーバタ
ンク22に導入した上でこのリザーバタンク22および
配管23を経由して左右の各プッシュシリンダ16に油
圧を供給するようにしている点で第1の実施の形態のも
のと異なっている。
【0038】先に述べたように、ボディBの車幅方向で
のセンタリングに際して左右のテーブルリフタ6,6に
てボディBを支えることを前提とした場合、ボディ形状
の違いや取り付けられる部品の種別等に応じてボディB
の重心位置すなわち車幅方向での重量配分が車種によっ
て異なる場合が多い。そのため、図5の構造では、例え
ばボディBの重心位置が左右いずれかの方向にずれてい
る場合に、左右のテーブルリフタ6,6に加わる荷重が
必ずしも左右均等にならずに正確にセンタリングできな
い可能性がある。
【0039】このようなボディ左右方向での重量配分の
アンバランスを考慮したものが図6の構造であって、ボ
ディBの荷重負荷に伴い左右の油圧シリンダ14,14
で発生した油圧を共にリザーバタンク22に一旦導入し
て合流させ、このリザーバタンク22から左右の各プッ
シュシリンダ16,16に対して油圧を振り分けること
で、各プッシュシリンダ16,16がボディBに及ぼす
押圧力を互いに均等なものにすることができる。
【0040】より詳しくは、図7の(A)に示すよう
に、スラットコンベヤ1にボディBが搭載されている状
態で例えば車幅方向でずれ量Gを有している場合に、同
図(B)に示すようにテーブルリフタ6にてボディBを
リフトアップすることによりそのボディ重量がスライド
プレート18に加わるようになると、図8の(A)に示
すように左右のプッシュシリンダ16のピストンロッド
が伸長動作して、ずれ量Gが小さくなる方向にボディB
を押圧操作する。そして、同図(B)に示すようにやが
ては双方のプッシュシリンダ16,16同士の押圧力が
拮抗するようになり、これをもって上記のずれ量Gが解
消されてボディBの車幅方向でのセンタリングが完了す
る。
【0041】したがって、この第2の実施の形態では、
第1の実施の形態のものと比べた場合に、ボディBの重
量配分が左右均等でない場合であってもそのボディBの
自重を有効利用しながら正確にセンタリングすることが
できる。
【0042】図9,10は本発明の第3の実施の形態を
示す図であり、図5に示した第1の実施の形態と共通す
る部分には同一号を付してある。
【0043】図9,10の第3の実施の形態では、テー
ブルリフタ6の受け部材として機能することになるスラ
イドプレートの中央部を実質的に切除して左右のスライ
ドプレート28,28を互いに独立させる一方、中間プ
レート12にはプッシュシリンダとして単動型のロッド
レスシリンダ26を配置するとともに、ロッドレスリン
ダ26の可動部24にプッシュブロック25を固定し
て、そのプッシュブロック25をスライドプレート2
8,28同士の間から上方に突出させてある。なお、各
スライドプレート28はリニアガイド15を介して車幅
方向にスライド可能である。そして、油圧シリンダ14
が発生する油圧は配管29を介してロッドレスシリンダ
26に導入するようになっている。
【0044】この実施の形態によれば、ボディBのサイ
ドシルフランジ部Fはスライドプレート28,28によ
って直接支持される一方で、油圧シリンダ14の油圧を
受けてロッドレスシリンダ26が作動するとプッシュブ
ロック25がサイドシルフランジ部Fに当接してその内
側から押圧することになる。このプッシュブロック25
の押圧力を受けてボディBが各スライドプレート28,
28とともに車幅方向にスライド変位してセンタリング
される。
【0045】この第3の実施の形態によれば、特に平面
視にてロッドレスシリンダ26がスライドプレート2
8,28(中間プレート12)の領域内に納められてい
て、図5,6のようにシリンダが大きく突出することが
ないので、テーブルリフタ6の小型化の上で一段と有利
となる。
【0046】図11は本発明の第4の実施の形態を示す
図であり、図6に示した第2の実施の形態の構造を基本
とした上で、図9と同様のスライドプレート28やロッ
ドレスシリンダ26およびプッシュブロック25を採用
したものである。
【0047】この第4の実施の形態によれば、図5,6
のようにシリンダが大きく突出することがないので、第
2の実施の形態と同様の効果に加えて、テーブルリフタ
6の小型化を図る上でも有利となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両組立ラインのうちスラットコンベヤを主体
としたトリムラインの概略説明図。
【図2】図1に示したスラットコンベヤの終端部とアン
ダーフロアラインとなるオーバーヘッドコンベヤ側のシ
ャシーハンガーのほか、テーブルリフタおよびドロップ
リフタとの相互関係を示す要部斜視図。
【図3】図2の構造でのボディ移載過程を示す説明図。
【図4】図3に続くボディ移載過程の説明図。
【図5】本発明の第1の実施の形態としてテーブルリフ
タの構成を示す説明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態としてテーブルリフ
タの構成を示す説明図。
【図7】図6に示すテーブルリフタの作動説明図。
【図8】同じく図6に示すテーブルリフタの作動説明
図。
【図9】本発明の第3の実施の形態としてテーブルリフ
タの構成を示す説明図。
【図10】図9の要部拡大斜視図。
【図11】本発明の第4の実施の形態としてテーブルリ
フタの構成を示す説明図。
【符号の説明】
1…スラットコンベヤ(フロア型コンベヤ) 6…テーブルリフタ 7…ドロップリフタ 14…油圧シリンダ(液圧シリンダ) 16…プッシュシリンダ 18…スライドプレート(可動部) 20…セルフセンタリング機構 22…リザーバタンク 26…ロッドレスシリンダ(プッシュシリンダ) 28…スライドプレート B…ボディ(車体)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組立対象となる車体を位置決め支持した
    上でこれを搬送するフロア型コンベヤに近接配置され
    て、他の搬送手段に移し替えるべき車体をフロア型コン
    ベヤからリフトアップさせる機能もしくは他の搬送手段
    から受け取るべき車体をフロア型コンベヤに先行してリ
    フトアップ位置にて一旦受け取った上でそのリフトダウ
    ンによりフロア型コンベヤに移し替える機能を備えた車
    体移載装置であって、 車体をリフトアップもしくはリフトダウンさせる少なく
    とも左右一対のテーブルリフタを設けるとともに、 各テーブルリフタには、そのテーブルリフタの可動部に
    加わる車体重量に応じて車体を車幅方向に自律的に変位
    させてその車幅方向の位置決めを行うセルフセンタリン
    グ機構を設けたことを特徴とする車両組立工程における
    車体移載装置。
  2. 【請求項2】 左右のセルフセンタリング機構は、 車体を車幅方向に変位させるべく左右方向で互いに拮抗
    する外力を車体に付与するようになっている一方、 左右のテーブルリフタの可動部に加わる車体重量が相互
    に異なる場合でも、車体に付与される外力は左右ともに
    等しい大きさとなるように設定されていることを特徴と
    する請求項1に記載の車両組立工程における車体移載装
    置。
  3. 【請求項3】 各セルフセンタリング機構は、テーブル
    リフタ上にて車体を直接支持することになるスライドテ
    ーブルをそのスライドテーブルごと車幅方向にスライド
    変位させるようになっていることを特徴とする請求項1
    または2に記載の車両組立工程における車体移載装置。
  4. 【請求項4】 各セルフセンタリング機構は、 スライドテーブルを昇降可能に支持している液圧シリン
    ダと、 スライドテーブルに車体重量が作用した際にその液圧シ
    リンダが発生する液圧によって車体もしくはスライドテ
    ーブルを押圧操作する液圧式のプッシュシリンダと、 を備えていることを特徴とする請求項3に記載の車両組
    立工程における車体移載装置。
  5. 【請求項5】 左右のセルフセンタリング機構における
    スライドテーブルに車体重量が作用した際に、左右の液
    圧シリンダが発生する液圧を一旦合流させた上で左右均
    等な液圧としてそれぞれのプッシュシリンダに導入する
    ようになっていることを特徴とする請求項4に記載の車
    両組立工程における車体移載装置。
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