JP2003340629A - ブリスクにおける回転翼のフライス加工法 - Google Patents
ブリスクにおける回転翼のフライス加工法Info
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- JP2003340629A JP2003340629A JP2002147359A JP2002147359A JP2003340629A JP 2003340629 A JP2003340629 A JP 2003340629A JP 2002147359 A JP2002147359 A JP 2002147359A JP 2002147359 A JP2002147359 A JP 2002147359A JP 2003340629 A JP2003340629 A JP 2003340629A
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 工具の摩耗による影響を小さくして、回転翼
のアンバランス量を最小限に抑えることができるブリス
クにおける回転翼のフライス加工法を提供する。 【解決手段】 ロータ３１の外周部に複数の回転翼３２
が一体に配列成形されたブリスク３０の回転翼３２の枚
数の約数でない数のうち、回転翼３２の枚数との間で公
約数を持たず、回転翼３２の枚数と隣合わない任意の数
を設定し、設定した数だけ離れた回転翼３２を順次フラ
イス加工することによって、回転翼３２のアンバランス
量を小さくする。
のアンバランス量を最小限に抑えることができるブリス
クにおける回転翼のフライス加工法を提供する。 【解決手段】 ロータ３１の外周部に複数の回転翼３２
が一体に配列成形されたブリスク３０の回転翼３２の枚
数の約数でない数のうち、回転翼３２の枚数との間で公
約数を持たず、回転翼３２の枚数と隣合わない任意の数
を設定し、設定した数だけ離れた回転翼３２を順次フラ
イス加工することによって、回転翼３２のアンバランス
量を小さくする。
Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブリスクにおける
回転翼のフライス加工法に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】一般に、ブリスクは、ロータの外周部に
複数の回転翼が一体成形されたものであり、ガスタービ
ンエンジンや圧縮機等に広く用いられている。このよう
なブリスクの加工方法としては、図３に示すように、回
転軸１１に固定されたハブ１２の外周部にディスク１３
が一体成形された半加工品１０を用意し、上記ディスク
１３を多軸フライス盤２０のボールエンドミル２１を使
用して、隣接する回転翼を順次１枚ずつフライス切削す
るものがあり、これによってロータ３１の外周部に等間
隔を置いて放射状に延びる複数の回転翼３２を一体に有
するブリスク３０が得られる。なお、このようなブリス
クの加工方法は、例えば「特開２０００−１３５６１６
号公報」に開示されている。 【０００３】しかしながら、回転翼３２を多数枚加工し
ていくと、ボールエンドミル２１の摩耗により回転翼３
２の厚さが徐々に変化する。つまり、１枚ずつ隣接する
回転翼３２を切削していくと、ボールエンドミル２１の
摩耗に伴って、回転翼３２の厚さにばらつきが生じる。
通常、後で加工される回転翼３２の厚さが厚くなり、回
転軸１１を中心とするブリスク３０の左右の回転モーメ
ントの差が大きくなる。所謂、アンバランス量が大きく
なるという問題点がある。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、工具の摩耗による影響を
小さくして、回転翼のアンバランス量を最小限に抑える
ことができるブリスクにおける回転翼のフライス加工法
を提供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のブリスクにおける回転翼のフライス加工法
は、ロータの外周部に複数の回転翼が一体に配列成形さ
れたブリスクの上記回転翼の枚数の約数でない数のう
ち、上記回転翼の枚数との間で公約数を持たず、上記回
転翼の枚数と隣合わない任意の数を設定し、上記設定し
た数だけ離れた上記回転翼を順次フライス加工すること
を特徴とするものである。 【０００６】このように、上記回転翼のフライス加工法
では、回転翼の枚数の約数でなく、上記回転翼の枚数と
の間で公約数を持たず、上記回転翼の枚数と隣合わない
任意の数だけ離れた回転翼を順次フライス加工すること
により、従来のように隣接する回転翼を１枚ずつ順次加
工する場合に比べ、回転翼の厚さのばらつきが全体に散
らばる結果となり、アンバランス量を小さく抑えること
ができる。 【０００７】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて、従来例を参照して説明する。即ち、本発明
のブリスクの加工方法は、回転軸１１に固定されたハブ
１２の外周部にディスク１３が一体成形された半加工品
１０を用意し、上記ディスク１３を多軸フライス盤２０
のボールエンドミル２１を使用して径方向にフライス切
削し、複数の回転翼３２を形成するものであるが、この
場合、本発明は、従来のように、隣接する回転翼３２を
順次１枚ずつフライス切削するものに対して、例えば、
回転翼３２の枚数が１６の場合、１６の約数でない数、
即ち３、５、６、７、９、１０、１１、１２、１３、１
４および１５のうち、回転翼３２の枚数１６との間で公
約数を持たず、回転翼３２の枚数と隣合わない数、つま
り３、５、７、９、１１および１３の中から任意に１つ
を選択し、この選択した数だけ飛ばして回転翼３２を順
次フライス加工するものである。なお、図１には、７枚
飛ばしの例を示しており、図中の番号順にフライス切削
されることになる。 【０００８】これによって、ボールエンドミル２１の摩
耗による回転翼３２の厚さのばらつきが全体に散らばる
ことになり、図２に示すように、回転翼３２のアンバラ
ンス量が小さく抑えられることになる。ところで、アン
バランス量を小さくするのに有効な飛ばし数は、回転翼
３２の枚数が１６の場合では、７若しくは９が最適であ
る。これは、次に加工される回転翼３２の位置が前に加
工された回転翼３２のほぼ反対側に位置することから、
回転翼３２の厚さのばらつきを効果的に散らすことがで
きるからである。 【０００９】このように、本実施の形態の回転翼のフラ
イス加工法では、回転翼３２の枚数１６の約数でない数
のうち、回転翼３２の枚数１６との間で公約数を持た
ず、かつ回転翼３２の枚数１６と隣合わない任意の数だ
け離れた回転翼３２を、順次フライス加工することによ
り、図２において明らかなように、隣接する回転翼３２
を１枚ずつ順次加工する従来法に比べ、特に７枚飛ばし
でフライス切削する場合は、そのアンバランス量（ブリ
スク３０の左右のモーメントの差）が９００ｇｍｍから
１８０ｇｍｍに激減しているのが分る。 【００１０】 【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の回転翼のフライス加工法によれば、回転翼の枚数の
約数でなく、回転翼の枚数との間で公約数を持たず、か
つ回転翼の枚数と隣合わない任意の数を設定し、設定さ
れた数だけ離れた回転翼を順次フライス加工することに
より、従来のように隣接する回転翼を１枚ずつ順次加工
する場合に比べ、回転翼の厚さのばらつきが全体に散ら
ばり、これによってアンバランス量を小さく抑えること
ができる。
回転翼のフライス加工法に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】一般に、ブリスクは、ロータの外周部に
複数の回転翼が一体成形されたものであり、ガスタービ
ンエンジンや圧縮機等に広く用いられている。このよう
なブリスクの加工方法としては、図３に示すように、回
転軸１１に固定されたハブ１２の外周部にディスク１３
が一体成形された半加工品１０を用意し、上記ディスク
１３を多軸フライス盤２０のボールエンドミル２１を使
用して、隣接する回転翼を順次１枚ずつフライス切削す
るものがあり、これによってロータ３１の外周部に等間
隔を置いて放射状に延びる複数の回転翼３２を一体に有
するブリスク３０が得られる。なお、このようなブリス
クの加工方法は、例えば「特開２０００−１３５６１６
号公報」に開示されている。 【０００３】しかしながら、回転翼３２を多数枚加工し
ていくと、ボールエンドミル２１の摩耗により回転翼３
２の厚さが徐々に変化する。つまり、１枚ずつ隣接する
回転翼３２を切削していくと、ボールエンドミル２１の
摩耗に伴って、回転翼３２の厚さにばらつきが生じる。
通常、後で加工される回転翼３２の厚さが厚くなり、回
転軸１１を中心とするブリスク３０の左右の回転モーメ
ントの差が大きくなる。所謂、アンバランス量が大きく
なるという問題点がある。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、工具の摩耗による影響を
小さくして、回転翼のアンバランス量を最小限に抑える
ことができるブリスクにおける回転翼のフライス加工法
を提供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のブリスクにおける回転翼のフライス加工法
は、ロータの外周部に複数の回転翼が一体に配列成形さ
れたブリスクの上記回転翼の枚数の約数でない数のう
ち、上記回転翼の枚数との間で公約数を持たず、上記回
転翼の枚数と隣合わない任意の数を設定し、上記設定し
た数だけ離れた上記回転翼を順次フライス加工すること
を特徴とするものである。 【０００６】このように、上記回転翼のフライス加工法
では、回転翼の枚数の約数でなく、上記回転翼の枚数と
の間で公約数を持たず、上記回転翼の枚数と隣合わない
任意の数だけ離れた回転翼を順次フライス加工すること
により、従来のように隣接する回転翼を１枚ずつ順次加
工する場合に比べ、回転翼の厚さのばらつきが全体に散
らばる結果となり、アンバランス量を小さく抑えること
ができる。 【０００７】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて、従来例を参照して説明する。即ち、本発明
のブリスクの加工方法は、回転軸１１に固定されたハブ
１２の外周部にディスク１３が一体成形された半加工品
１０を用意し、上記ディスク１３を多軸フライス盤２０
のボールエンドミル２１を使用して径方向にフライス切
削し、複数の回転翼３２を形成するものであるが、この
場合、本発明は、従来のように、隣接する回転翼３２を
順次１枚ずつフライス切削するものに対して、例えば、
回転翼３２の枚数が１６の場合、１６の約数でない数、
即ち３、５、６、７、９、１０、１１、１２、１３、１
４および１５のうち、回転翼３２の枚数１６との間で公
約数を持たず、回転翼３２の枚数と隣合わない数、つま
り３、５、７、９、１１および１３の中から任意に１つ
を選択し、この選択した数だけ飛ばして回転翼３２を順
次フライス加工するものである。なお、図１には、７枚
飛ばしの例を示しており、図中の番号順にフライス切削
されることになる。 【０００８】これによって、ボールエンドミル２１の摩
耗による回転翼３２の厚さのばらつきが全体に散らばる
ことになり、図２に示すように、回転翼３２のアンバラ
ンス量が小さく抑えられることになる。ところで、アン
バランス量を小さくするのに有効な飛ばし数は、回転翼
３２の枚数が１６の場合では、７若しくは９が最適であ
る。これは、次に加工される回転翼３２の位置が前に加
工された回転翼３２のほぼ反対側に位置することから、
回転翼３２の厚さのばらつきを効果的に散らすことがで
きるからである。 【０００９】このように、本実施の形態の回転翼のフラ
イス加工法では、回転翼３２の枚数１６の約数でない数
のうち、回転翼３２の枚数１６との間で公約数を持た
ず、かつ回転翼３２の枚数１６と隣合わない任意の数だ
け離れた回転翼３２を、順次フライス加工することによ
り、図２において明らかなように、隣接する回転翼３２
を１枚ずつ順次加工する従来法に比べ、特に７枚飛ばし
でフライス切削する場合は、そのアンバランス量（ブリ
スク３０の左右のモーメントの差）が９００ｇｍｍから
１８０ｇｍｍに激減しているのが分る。 【００１０】 【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の回転翼のフライス加工法によれば、回転翼の枚数の
約数でなく、回転翼の枚数との間で公約数を持たず、か
つ回転翼の枚数と隣合わない任意の数を設定し、設定さ
れた数だけ離れた回転翼を順次フライス加工することに
より、従来のように隣接する回転翼を１枚ずつ順次加工
する場合に比べ、回転翼の厚さのばらつきが全体に散ら
ばり、これによってアンバランス量を小さく抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の回転翼のフライス加工法に係る飛ばし
切削の順番を示す図である。 【図２】飛ばし数とアンバランス量の関係を示す特性図
である。 【図３】従来の回転翼のフライス加工法を示す斜視図で
ある。 【符号の説明】 １０ 半加工品 ２１ ボールエンドミル ３０ ブリスク ３１ ロータ ３２ 回転翼
切削の順番を示す図である。 【図２】飛ばし数とアンバランス量の関係を示す特性図
である。 【図３】従来の回転翼のフライス加工法を示す斜視図で
ある。 【符号の説明】 １０ 半加工品 ２１ ボールエンドミル ３０ ブリスク ３１ ロータ ３２ 回転翼
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 氏橋 正人
埼玉県狭山市新狭山１丁目10番地１ ホン
ダエンジニアリング株式会社内
Ｆターム(参考） 3G002 BA02 BA10 BB03
3H033 AA02 AA16 BB03 BB08 BB17
CC01 DD01 DD25 EE10
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項１】ロータの外周部に複数の回転翼が一体に配
列成形されたブリスクの上記回転翼の枚数の約数でない
数のうち、上記回転翼の枚数との間で公約数を持たず、
上記回転翼の枚数と隣合わない任意の数を設定し、上記
設定した数だけ離れた上記回転翼を順次フライス加工す
ることを特徴とするブリスクにおける回転翼のフライス
加工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002147359A JP2003340629A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | ブリスクにおける回転翼のフライス加工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002147359A JP2003340629A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | ブリスクにおける回転翼のフライス加工法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003340629A true JP2003340629A (ja) | 2003-12-02 |
Family
ID=29766511
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002147359A Pending JP2003340629A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | ブリスクにおける回転翼のフライス加工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003340629A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010180877A (ja) * | 2009-01-13 | 2010-08-19 | Rolls-Royce Deutschland Ltd & Co Kg | ブリスク型ロータホイール翼端の製造方法 |
| WO2014020732A1 (ja) * | 2012-08-01 | 2014-02-06 | 三菱重工業株式会社 | 圧縮機用インペラの製造方法および圧縮機用インペラ |
-
2002
- 2002-05-22 JP JP2002147359A patent/JP2003340629A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010180877A (ja) * | 2009-01-13 | 2010-08-19 | Rolls-Royce Deutschland Ltd & Co Kg | ブリスク型ロータホイール翼端の製造方法 |
| US8850703B2 (en) | 2009-01-13 | 2014-10-07 | Rolls-Royce Deutschland Ltd & Co Kg | Method for the manufacture of the blade tips of rotor wheels made in BLISK design |
| WO2014020732A1 (ja) * | 2012-08-01 | 2014-02-06 | 三菱重工業株式会社 | 圧縮機用インペラの製造方法および圧縮機用インペラ |
| CN104507607A (zh) * | 2012-08-01 | 2015-04-08 | 三菱重工业株式会社 | 压缩机用叶轮的制造方法及压缩机用叶轮 |
| EP2862658A4 (en) * | 2012-08-01 | 2015-04-22 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | METHOD FOR PRODUCING A COMPRESSOR WHEEL AND COMPRESSOR WHEEL |
| EP2862658A1 (en) * | 2012-08-01 | 2015-04-22 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Method for manufacturing compressor impeller and compressor impeller |
| JP5886429B2 (ja) * | 2012-08-01 | 2016-03-16 | 三菱重工業株式会社 | 圧縮機用インペラの製造方法および圧縮機用インペラ |
| CN104507607B (zh) * | 2012-08-01 | 2016-12-28 | 三菱重工业株式会社 | 压缩机用叶轮的制造方法及压缩机用叶轮 |
| US10113554B2 (en) | 2012-08-01 | 2018-10-30 | Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. | Manufacturing method of compressor impeller and compressor impeller |
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