JP2003337080A - 光フィルタ自動測定装置 - Google Patents

光フィルタ自動測定装置

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JP2003337080A
JP2003337080A JP2002144424A JP2002144424A JP2003337080A JP 2003337080 A JP2003337080 A JP 2003337080A JP 2002144424 A JP2002144424 A JP 2002144424A JP 2002144424 A JP2002144424 A JP 2002144424A JP 2003337080 A JP2003337080 A JP 2003337080A
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optical
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light
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Toshiyuki Ito
寿之 伊藤
Ryosuke Okuda
亮介 奥田
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Suntech Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光フィルタの傾斜角度を自動補正し、測定角
の入射角度を所望の値に自動設定した後、光フィルタの
光学特性として透過中心波長や挿入損失、反射減衰量等
を正確な波長で測定すること。 【解決手段】 光フィルタ9の傾斜角度を角度計14で
測定し、それに合わせて測定角の入射角度を自動ゴニオ
ステージ15にて垂直又は所望の角度に自動調整する。
そして波長可変光源1からの所定波長の測定光を光フィ
ルタ9に入力し、その透過特性を透過光受光器10を介
して測定し、反射特性を反射光受光器12を介して測定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光フィルタの光学
特性、例えば透過中心波長や挿入損失、反射減衰量を同
時に測定する光フィルタ自動測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報通信の大容量化、デジタル化、低コ
スト化に伴い、高密度波長分割多重(DWDM)方式に
よる光通信ネットワークが普及しつつある。光通信の高
密度化が進むにつれて波長多重のチャンネル間隔は、例
えば100GHz(0.8nm)から50GHz(0.
4nm)へと狭くなりつつある。このようなDWDM用
に使用する波長選択フィルタ(光フィルタ)は、できる
だけ透過帯域で透過率が平坦であり、且つ隣接チャンネ
ルとのクロストークが大きいことが要求される。例えば
1550nm帯で32波多重を行う場合、チャンネル間
隔は100GHz、半値全幅は0.5nmとなる。そし
てキャリア光の中心波長から±0.4nm離れた点での
クロストークを20dB以上に確保するには、100層
を超えるマルキャビティの干渉フィルタが光フィルタと
して必要となる。
【0003】このような光フィルタに対する光学的要求
は、挿入損失は0.5dB未満、透過帯域幅0.2nm
以上、透過帯域内リップルは0.3dB未満、中心波長
の温度依存性は1pm/℃未満とされている。このよう
な光フィルタの特性を測定する光フィルタ測定装置は、
特に波長1200〜1700nmの光通信分野及び光セ
ンサの産業分野で使用されている。
【0004】以上の光フィルタの特性を測定する光フィ
ルタ測定装置に要求される仕様を次に示す。 (a)中心波長測定精度は±0.002nm以下である
こと。この値は、入射角精度による波長精度(nm)+
光源波長精度(nm)で決定される。前記の波長精度に
おいて、入射角度が大きくなると、フィルタの中心波長
は入射角度の自乗に比例して短波長側にシフトする。 (b)ダイナミックレンジは30dB以下であること。 (c)透過特性、反射特性が共に測定可能であること。
通常DWDM用に使用する波長選択光フィルタでは反射
特性も必要とされる。 (d)任意の境界条件で測定可能なこと。通常DWDM
用に使用する波長選択光フィルタは、入射角度1.8°
で使用され、入射媒質接着剤(光通信に使用される波長
帯で透明なもの)が用いられるので空気中で測定した光
学特性と異なる。
【0005】従来から、この種の光フィルタの測定方法
として、下記のような技法が提案されている。 (1)広帯域光源と光スペクトラムアナライザを用いて
測定する方法。 この方法は図2に示すように、光フィルタ20の透過特
性を測定する場合、広帯域光源18→光カプラ19→光
フィルタ20(透過)→光スペクトラムアナライザ21
の経路により行う。また光フィルタ20の反射特性を測
定する場合、広帯域光源18→光カプラ19→光フィル
タ20(反射)→光カプラ19→光スペクトラムアナラ
イザ22の経路により行う。
【0006】このような経路で光が進んだとき、光スペ
クトラムアナライザ21、22が波長掃引することによ
って光スペクトルの波長依存性を測定する。尚、この測
定で用いている光カプラ19は、光サーキュレータに変
更して用いてもよい。
【0007】(2)波長可変光源と広帯域に感度がある
光パワーメータとを用いて測定する方法。 この方法は図3に示すように、光フィルタ25の透過特
性を測定する場合、波長可変光源23→光カプラ24→
光フィルタ25(透過)→光パワーメータ26の経路に
より行う。また光フィルタ25の反射特性を測定する場
合、波長可変光源23→光カプラ24→光フィルタ25
(反射)→光カプラ24→光パワーメータ27の経路に
より行う。光フィルタ25の波長依存性の測定は、波長
可変光源23を波長掃引することによって行う。
【0008】また波長可変光源23の波長モニタに光波
長計28を用いて波長確度を確認することもできる。こ
の場合、波長確度を±15pmから±0.2pmに上げ
ることができる。なお、この測定で用いている光カプラ
24は、光サーキュレータに変更して用いてもよい。
【0009】図2のように、広帯域光源と光スペクトラ
ムアナライザを用いて測定する方法では、波長を掃引す
る時間が短いという特徴がある。例えば第1の従来装置
の場合、波長掃引領域10nm、サンプリング間隔0.
01nm、感度HIGH1のときの掃引時間は11秒であ
る。しかし、測定する際の波長確度が光スペクトラムア
ナライザに依存するため、波長の測定精度が悪くなって
しまう。例えば第1の従来装置の場合、1520〜16
20nmの領域では±50pm以下である。また透過特
性及び反射特性を同時に測定しようとした場合、高額な
光スペクトラムアナライザを2台用意する必要が生じ
る。
【0010】図3のように、波長可変光源と光パワーメ
ータを用いて測定する方法では、波長確度は波長可変光
源に依存する。例えば第2の従来装置の場合、波長可変
光源に光波長計機能を内蔵したことで、±15pm以下
の波長確度を実現している。但し、このような波長可変
光源と光パワーメータを用いて測定する方法では、波長
可変光源をステップ掃引した場合、時間がかかりすぎ
る。例えば第2の従来装置では、波長掃引領域10n
m、サンプリング間隔0.01nmのとき測定時間が4
3秒もかかる。
【0011】しかし第2の従来装置の波長可変光源は、
波長掃中も常に出力はオンのままになる連続掃引モード
を備えている。そして波長可変光源の共振器からトリガ
信号が出力され、内蔵された光波長計と光パワーメータ
に対して一定の波長間隔でサンプリングされるようにな
っている。光パワーメータが夫々の測定光を測定したト
リガタイミングと同時に、内蔵の光波長計が実際の波長
をサンプリングする。光パワーメータの測定レンジは固
定モードとし、レンジの切り換えの時間を設けない場
合、10nmの領域を2秒で波長掃引することができ
る。
【0012】そこで近年は、このように高速の波長掃引
が可能な波長可変光源と光パワーメータとを組み合わせ
た光フィルタ自動測定装置が市販されるようになってき
た。代表的な例を以下に示す。
【0013】第3の従来装置の場合 第3の従来装置は光フィルタからの反射光を光サーキュ
レータを通してモニタすることにより、光フィルタ毎の
垂直アライメントを行う。そして測定光を垂直又は所望
の入射角度(0°〜5°)で入射させたときの光フィル
タの透過特性を1510〜1640nmの波長領域で測
定することができる。またこの装置は1台の波長可変光
源からの信号光を4分割して4つの光フィルタを同時に
測定できるステージを備え、かつ光フィルタの自動搬送
機能を有し、ソート・分類を行うことができる。
【0014】第4の従来装置の場合 第4の従来装置は光フィルタの透過率を±0.03dB
の測定精度で測定でき、1510〜1640nmの波長
領域を掃引できる。またこの装置は第3の従来装置と同
様に光フィルタの自動搬送機能を有し、ソート・分類を
行うことができる。
【0015】第5の従来装置の場合 第5の従来装置は光フィルタを±3μmの精度で位置決
めを行い、透過及び反射特性を同時に測定することがで
きる。しかし、先の要求仕様を全て満足する測定装置で
はない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】波長多重のチャンネル
間隔100GHz、50GHzに使用する波長選択フィ
ルタ測定に必要な測定装置の仕様、前述した第3〜第5
の従来装置の仕様、そして本発明の目標とする測定装置
の仕様を夫々図4に示す。そして現在市販されている測
定装置の問題点について以下に説明する。
【0017】第3の従来装置の場合 光フィルタの傾斜角度の補正は、光フィルタからの反射
光を光サーキュレータから取り出し、その光量が最大に
なるようにゴニオステージに固定されているファイバコ
リメータの角度を調整している。しかしこの方法では、
最低必要とされる角度精度±0.02°以下を得ること
ができない。しかも、反射光量が最大となるポイントを
見出すため、ゴニオステージの角度をふりながら光量を
モニタする操作を何度も繰り返さなければならず、この
傾斜角度の補正に時間を費やしてしまうという問題点が
ある。また光フィルタに対し、所望の入射角度で測定を
行う場合、反射光はファイバコリメータに戻ることはで
きず、この状態で反射特性の評価は行うことができない
という欠点がある。
【0018】第4の従来装置の場合 光フィルタの傾斜角度の補正を行っていないため、測定
された光学特性の波長の信頼性は低く、100GHz、
50GHz用の波長選択フィルタの測定には適さない。
また所望の入射角度での光フィルタの光学特性を評価す
ることができない。
【0019】第5の従来装置の場合 光源波長領域の範囲が狭く、任意の入射角度での光フィ
ルタの光学特性を評価することができない。また角度精
度も明確にされていない。
【0020】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、任意の境界条件下で(空気
中、又はガラス基板上)における光フィルタの透過特
性、反射特性を任意の入射角度で高速に且つ高精度に評
価できる光フィルタ自動測定装置を提供することを目的
とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、所望の波長に制御された測定用の光ビームを出力す
る波長可変光源と、前記波長可変光源から出力された光
ビームを集光するファイバコリメータ、前記ファイバコ
リメータから出力された光ビームを受光する測定用の光
フィルタと、前記光フィルタに入射された前記光ビーム
のうち透過成分を検出する透過光受光器と、前記光ビー
ムの光軸に設けられ、前記光フィルタに入射された前記
光ビームのうち反射成分を抽出するハーフミラーと、前
記ハーフミラーより抽出され、前記光ビームの反射成分
を検出する反射光受光器と、前記光ビームの光軸に対す
る光フィルタの傾斜角度を、前記波長可変光源の波長確
度以内の角度測定精度で測定する角度計と、を具備する
ことを特徴とするものである。
【0022】本願の請求項2の発明は、所望の波長に制
御された測定用の光ビームを出力する波長可変光源と、
前記波長可変光源から出力された光ビームを集光するフ
ァイバコリメータ、前記ファイバコリメータから出力さ
れた光ビームを受光する測定用の光フィルタと、前記光
フィルタに入射された前記光ビームのうち透過成分を検
出する透過光受光器と、前記光ビームの光軸に設けら
れ、前記光フィルタに入射された前記光ビームのうち反
射成分を抽出するハーフミラーと、前記ハーフミラーよ
り抽出され、前記光ビームの反射成分を検出する反射光
受光器と、前記光ビームの光軸に対する光フィルタの傾
斜角度を、前記波長可変光源の波長確度以内の角度測定
精度で測定する角度計と、前記ファイバコリメータ、前
記透過光受光器、前記ハーフミラー、及び前記反射光受
光器を含む光学測定部品をその相対的な光軸関係が変化
しないように支持し、前記光フィルタの測定光軸に対し
て前記光学測定部品の支持角度を前記角度計の角度測定
精度で微調整するようにした自動ゴニオステージと、前
記角度計で測定された前記光フィルタの傾斜角度に基づ
き、前記自動ゴニオステージにて前記光フィルタの傾斜
角度を波長確度以内の精度に補正すると共に、測定用の
光ビームが前記光フィルタに対して所望の入射角度とな
るよう制御する制御部と、を具備することを特徴とする
ものである。
【0023】本願の請求項3の発明は、請求項1又は2
の光フィルタ自動測定装置において、前記波長可変光源
は、5nm/秒までの速度で掃引可能で、動作波長領域
が1510〜1640nm、波長確度が±15pm以
下、波長分解能が1pmの半導体レーザを用いたもので
あり、前記波長可変光源の発振波長、前記透過光受光器
の光パワーメータ、前記反射光受光器の光パワーメー
タ、前記波長可変光源のパワーメータは、前記制御部を
介して同期して動作することを特徴とするものである。
【0024】本願の請求項4の発明は、請求項1〜3の
何れか1項の光フィルタ自動測定装置において、前記フ
ァイバコリメータは、出射ビーム径が0.4φ、反射減
衰量が40dB以上であり、前記ハーフミラーは、反射
斜面に無偏光誘電体多層膜コート、垂直入出射面に多層
反射防止膜が施されており、前記無偏光誘電体多層膜コ
ートの透過率は50±5%であり、前記多層反射防止膜
の2面当たりの透過率は99.4%以上であることを特
徴とするものである。
【0025】本願の請求項5の発明は、請求項1〜4の
何れか1項の光フィルタ自動測定装置において、前記透
過光受光器、前記反射光受光器、前記光パワーメータの
検出感度は+10〜−90dBmであることを特徴とす
るものである。
【0026】このように構成された光フィルタ自動測定
装置において、光フィルタの傾斜角度を角度計で読み取
って補正を行うことにより、±0.0014°の入射角
度精度が得られ、波長確度±15pm以下の波長可変光
源を使用することにより、入射角度1.8°の場合±
0.017nmの精度にて光フィルタの波長を測定する
ことができる。また、測定光が所望の入射角度となるよ
う自動ゴニオメータにて設定を行った後、波長可変光源
からの所定波長の光を光フィルタに入射して、その透過
及び反射特性を同時に測定することができ、光フィルタ
に対して垂直入射だけではなく、所望の入射角度(0°
〜5°)での光フィルタの光学特性の評価を行うことが
できる。
【0027】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1における光フィルタ自動測定装置について、図面
を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態における光
フィルタ自動測定装置のシステム構成図である。波長可
変光源1(Agilent Technologies 81640A )は−7dB
mの出力にて1510〜1640nmの範囲内で、5n
m/秒までの高速で波長掃引が可能な光源である。波長
可変光源1の出射光の一部は15dBカプラ2により取
り出され、光パワーメータ3(Agilent Technologies 8
1634A )により出力レベルがモニタされる。
【0028】波長可変光源1の出力光の大半は光サーキ
ュレータ4を通ってファイバコリメータ6から出射され
る。ファイバコリメータ6からの出力光は、ハーフミラ
ー7からフィルタトレイ8a上に載置された光フィルタ
9へ入射される。光フィルタ9はここでは測定対象の波
長選択フィルタとする。光フィルタ9への入射光は、一
部が反射され、一部が透過され、残りが吸収される。光
フィルタ9からの透過光は透過光受光器10(Agilent
Technologies 81624A )に入射され、パワーメータ11
(Agilent Technologies 81619A )によりその光量が測
定される。
【0029】一方、光フィルタ9で反射された反射光は
ハーフミラー7により側方に取り出され、反射光受光器
12(Agilent Technologies 81624A )に入射され、パ
ワーメータ13(Agilent Technologies 81619A )によ
りその光量が測定される。
【0030】ハーフミラー7は、反射斜面に無偏光誘電
体多層膜コートが形成され、垂直入射及び出射面に多層
反射防止膜が形成されている。無偏光誘電体多層膜コー
トの透過率は50±5%であり、多層反射防止膜の2面
当たりの透過率は99.4%以上である。
【0031】角度計14は、光ビームの光軸に対する光
フィルタ9の傾斜角度を、波長可変光源1の波長確度以
内の角度測定精度で測定するものであり、例えばキーエ
ンスLA-2000 を用いる。その測定原理は、レーザ光源1
4aからレーザ光をハーフミラー14bを介して光フィ
ルタに向けて照射し、その反射光をハーフミラー14b
を介してCCD14cで受光する。ここで用いるCCD
14cは光電変換素子が1次元又は2次元に配列された
ものである。角度計14の対物レンズ外から見た光電変
換素子の配列ピッチを、波長可変光源1の波長確度以内
になるよう光学系を設定する。そして到来した光ビーム
を受光し、各光電変換素子の受光レベルの分布を調べ、
そのピーク値を有する光電変換素子の位置情報を調べ
る。この位置情報は、CCDの電荷転送パルスの初期位
置からのカウント数、又は画像メモリのアドレスなどか
ら得られる。
【0032】なお、ファイバコリメータ6、ハーフミラ
ー7、透過光受光器10、反射光受光器12は、図1に
示すように自動ゴニオステージ15(駿河精機 K521-6
0T)のステージ(図示せず)に固定されており、自動ゴ
ニオステージ15の角度を制御することにより、光フィ
ルタ9に対して測定光の入射角度を所望の角度に高精度
に自動設定することができる。設定精度は波長可変光源
1の波長確度以内の角度内に納めることができる。この
角度の自動設定は制御部である制御用PC17からGP
−IBを介して行われる。本実施の形態では入射角度を
0°、即ち垂直入射としている。
【0033】次に光フィルタ9の傾斜角度の補正方法に
ついて説明する。自動XYステージ16(シグマ光機
SGS MS 33-200 XY)により固定されたフィルタトレイ8
a上の光フィルタ9をまず角度計14の真下に移動させ
る。この状態で角度計14を用いて光フィルタ9の傾斜
角度を測定する。測定値はRS−232Cを経由して制
御用PC17に取り込まれる。この傾斜角度に合わせて
自動ゴニオステージ15の回転量を制御し、測定光の入
射角度を1秒以内の時間で補正する。
【0034】光フィルタ9の光学特性の測定について説
明する。自動XYステージ16により光フィルタ9が透
過光受光器10の真下に位置するようフィルタトレイ8
aを移動させる。そして光フィルタ9の光学特性を測定
する。
【0035】次に光フィルタ9の透過光及び反射リファ
レンス光の測定方法を図5〜図7を用いて説明する。透
過リファレンスの測定には図5に示すようにフィルタト
レイ8a上に光フィルタを置かず、直接ハーフミラー7
からの出力光が透過光受光器10に入力されるようにす
る。このときの透過光量をT0(dBm)とする。
【0036】次に図6に示すように、測定波長領域で全
反射ミラーとなる光フィルタ9bをフィルタトレイ8a
上に置く。このときに得られるハーフミラー7から反射
光量をR0(dBm)とする。そして図7に示すよう
に、フィルタトレイ8a上に測定用の光フィルタ9cを
置く。このときの測定による透過光量及び反射光量を夫
々Ts(dBm)、Rs(dBm)とすると、光フィル
タ9cの透過率T(dB)及び反射率R(dB)は夫々
次式のように表される。 T=Ts−T0・・・(1) R=Rs−R0・・・(2)
【0037】上記の方法で実際に1545nm〜155
7nm以上の範囲に渡って波長可変光源1の発光波長を
スキャンし、反射率と透過率を同時に測定した。この光
学特性の1例を図8に示す。図8は入射角1.8°にお
ける光フィルタの透過率を曲線A、反射率を曲線Bで示
している。この特性より光フィルタは中心波長155
1.5nm、半値幅(−3dB)0.7nmの狭帯域の
バンドパスフィルタであることが判る。
【0038】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2における光フィルタ自動測定装置について説明する。
光フィルタ自動測定装の全体構成は図1に示すものと同
一である。本実施の形態における測定方法を図9〜図1
1に示す。本実施の形態では屈折率調整剤を使用するた
め、フィルタトレイ8bとして光を透過するガラス基板
を用いる。その上に屈折率調整剤、即ちガラス基板と同
じ屈折率を有するものを塗布し、図9に示すように光フ
ィルタ9aを置く。そして透過光量を透過光受光器10
にて測定する。このときの光量をT0’(dBm)とす
る。この光フィルタ9aはフィルタトレイ8bの屈折率
と同一の材料のものである。
【0039】次に、光フィルタ9aを除去し、測定波長
領域にて全反射ミラーとなる光フィルタ9bを屈折率整
合剤を塗布した後、図10に示すようにフィルタトレイ
8b上に置く。このときハーフミラー7から取り出され
た反射光量を反射光受光器12で測定する。このときの
光量をR0’(dBm)とする。次に光フィルタ9bを
除去し、フィルタトレイ8b上に屈折率整合剤を塗布し
た測定用の光フィルタ9cを図11のように置く。この
ときの透過光量をTs’(dBm)とし、反射光量をR
s’(dBm)とする。この場合の光フィルタ9cの透
過率T’(dB)及び反射率R’(dB)は夫々次式の
ように表される。
【0040】T’=Ts’−T0’・・・(3) R’=Rs’−R0’・・・(4)
【0041】実施の形態2で実際に測定した光学特性の
1例を図12に示す。1545nm〜1557nm以上
の範囲に渡って波長可変光源1の発光波長をスキャン
し、反射率と透過率を同時に測定した。ここでも入射角
1.8 °における光フィルタの透過率を曲線A、反射率を
曲線Bで示している。この特性より光フィルタは中心波
長1551.5nm、半値幅(−3dB)0.7nmの
狭帯域のバンドパスフィルタであることが判る。
【0042】このように光フィルタの測定領域にフィル
タトレイの開口部がなく、フィルタトレイ全体をガラス
基板を用いても、図8の場合と同様に光フィルタの透過
率と反射率とを高精度に測定することができる。
【0043】またこの場合の測定手順を図13のフロー
チャートに示す。先ずステップS1で光フィルタ9aを
用いて透過リファランスを測定する。次にステップS2
では光フィルタ9bを用いて反射リファランスを測定す
る。そしてステップS3に移り、測定用の光フィルタ9
cをセットする。
【0044】次のステップS4では、測定用の光フィル
タ9cを角度計14の下まで移動し、ステップS5にお
いて光フィルタ9cの載置角度を測定する。ステップS
6では載置角度が所定値か否かを調べ、所定値でなけれ
ば自動ゴニオステージの角度を補正する。角度補正が完
了するとステップS7に移り、光フィルタ9cを測定位
置に移動させる。そしてステップS8で光学特性を測定
する。1つの資料(測定用光フィルタ)の測定が終了す
れば、ステップS3に戻り、他の資料に対して同様の処
理を行う。
【0045】こうして実現された本実施の形態の光フィ
ルタ自動測定装置の測定性能を、第1〜第5の従来装置
の測定性能を含めて図4に示す。本図に示すように光源
波長確度Aについて、本発明の装置では、第3の従来装
置及び第4の従来装置と同様、±0.015nm以下で
あるが、角度精度に関しては第3の従来装置が±0.1
°であるのに対して、本発明の装置では±0.0014
°という高精度の値が得られた。また入射角度1.8°
時の入射角度のずれを波長のずれに換算した値を波長ず
れBと呼ぶと、第3の従来装置の波長ずれBが±0.1
nmであるのに対し、本実施の形態の装置ではA+Bよ
り±0.002nm以下の値が得られた。以上の結果、
光フィルタの波長測定精度は、第3の従来装置では±
0.115nm以下であるのに対し、本実施の形態の装
置では±0.017nm以下の値が得られた。また任意
の境界条件で測定可能である。
【0046】
【発明の効果】以上の説明からも明らかのように、本発
明の光フィルタ自動測定装置を用いることにより、任意
の境界条件におけるフィルタの透過、反射特性を任意の
入射角度で測定し、例えば±0.017nmの波長精度
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における光フィルタ自動測
定装置のシステム構成図である。
【図2】広帯域光源と光スペクトラムアナライザを用い
た従来の光フィルタ測定方法の概念図である。
【図3】波長可変光源と光パワーメータを用いた従来の
光フィルタ測定方法の概念図である。
【図4】従来の光フィルタ測定装置と本実施の形態の光
フィルタ測定装置の仕様を比較した説明図である。
【図5】実施の形態1における光フィルタの測定方法の
説明図(その1)である。
【図6】実施の形態1における光フィルタの測定方法の
説明図(その2)である。
【図7】実施の形態1における光フィルタの測定方法の
説明図(その3)である。
【図8】実施の形態1の測定方法を用いて測定した光学
特性の1例である。
【図9】実施の形態2における光フィルタの測定方法の
説明図(その1)である。
【図10】実施の形態2における光フィルタの測定方法
の説明図(その2)である。
【図11】実施の形態2における光フィルタの測定方法
の説明図(その3)である。
【図12】実施の形態2の測定方法を用いて測定した光
学特性の1例である。
【図13】実施の形態2の測定手順を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1,23 波長可変光源 2 15dBカプラ 3,5,11,13,26,27 光パワーメータ 4 光サーキュレータ 6 ファイバコリメータ 7 ハーフミラー 8a,8b フィルタトレイ 9,20,25 光フィルタ 10 透過光受光器 12 反射光受光器 14 角度計 15 自動ゴニオステージ 16 自動XYステージ 17 制御用PC 18 広帯域光源 19,24 光カプラ 21,22 光スペクトラムアナライザ 28 波長計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 亮介 愛知県小牧市大字大草字年上坂5823番地 株式会社サンテック・フォトニクス研究所 内 Fターム(参考) 2G020 CA11 CD12 CD13 2G086 EE05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所望の波長に制御された測定用の光ビー
    ムを出力する波長可変光源と、 前記波長可変光源から出力された光ビームを集光するフ
    ァイバコリメータ、 前記ファイバコリメータから出力された光ビームを受光
    する測定用の光フィルタと、 前記光フィルタに入射された前記光ビームのうち透過成
    分を検出する透過光受光器と、 前記光ビームの光軸に設けられ、前記光フィルタに入射
    された前記光ビームのうち反射成分を抽出するハーフミ
    ラーと、 前記ハーフミラーより抽出され、前記光ビームの反射成
    分を検出する反射光受光器と、 前記光ビームの光軸に対する光フィルタの傾斜角度を、
    前記波長可変光源の波長確度以内の角度測定精度で測定
    する角度計と、を具備することを特徴とする光フィルタ
    自動測定装置。
  2. 【請求項2】 所望の波長に制御された測定用の光ビー
    ムを出力する波長可変光源と、 前記波長可変光源から出力された光ビームを集光するフ
    ァイバコリメータ、 前記ファイバコリメータから出力された光ビームを受光
    する測定用の光フィルタと、 前記光フィルタに入射された前記光ビームのうち透過成
    分を検出する透過光受光器と、 前記光ビームの光軸に設けられ、前記光フィルタに入射
    された前記光ビームのうち反射成分を抽出するハーフミ
    ラーと、 前記ハーフミラーより抽出され、前記光ビームの反射成
    分を検出する反射光受光器と、 前記光ビームの光軸に対する光フィルタの傾斜角度を、
    前記波長可変光源の波長確度以内の角度測定精度で測定
    する角度計と、 前記ファイバコリメータ、前記透過光受光器、前記ハー
    フミラー、及び前記反射光受光器を含む光学測定部品を
    その相対的な光軸関係が変化しないように支持し、前記
    光フィルタの測定光軸に対して前記光学測定部品の支持
    角度を前記角度計の角度測定精度で微調整するようにし
    た自動ゴニオステージと、 前記角度計で測定された前記光フィルタの傾斜角度に基
    づき、前記自動ゴニオステージにて前記光フィルタの傾
    斜角度を波長確度以内の精度に補正すると共に、測定用
    の光ビームが前記光フィルタに対して所望の入射角度と
    なるよう制御する制御部と、を具備することを特徴とす
    る光フィルタ自動測定装置。
  3. 【請求項3】 前記波長可変光源は、 5nm/秒までの速度で掃引可能で、動作波長領域が1
    510〜1640nm、波長確度が±15pm以下、波
    長分解能が1pmの半導体レーザを用いたものであり、 前記波長可変光源の発振波長、前記透過光受光器の光パ
    ワーメータ、前記反射光受光器の光パワーメータ、前記
    波長可変光源のパワーメータは、前記制御部を介して同
    期して動作することを特徴とする請求項1又は2記載の
    光フィルタ自動測定装置。
  4. 【請求項4】 前記ファイバコリメータは、出射ビーム
    径が0.4φ、反射減衰量が40dB以上であり、 前記ハーフミラーは、反射斜面に無偏光誘電体多層膜コ
    ート、垂直入出射面に多層反射防止膜が施されており、 前記無偏光誘電体多層膜コートの透過率は50±5%で
    あり、前記多層反射防止膜の2面当たりの透過率は9
    9.4%以上であることを特徴とする請求項1〜3の何
    れか1項記載の光フィルタ自動測定装置。
  5. 【請求項5】 前記透過光受光器、前記反射光受光器、
    前記光パワーメータの検出感度は+10〜−90dBm
    であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載
    の光フィルタ自動測定装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011247595A (ja) * 2010-05-21 2011-12-08 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光学部品の光学特性評価方法および装置
CN106053028A (zh) * 2016-07-27 2016-10-26 苏州奥科飞光电科技有限公司 一种光学测试系统
WO2017081723A1 (ja) * 2015-11-09 2017-05-18 オリンパス株式会社 減光率測定方法および光強度測定装置
CN114636543A (zh) * 2020-12-15 2022-06-17 中国科学院大连化学物理研究所 一种滤光片光谱检测装置

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