JP2003336151A - 高収縮不織布及びその使用方法 - Google Patents

高収縮不織布及びその使用方法

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JP2003336151A
JP2003336151A JP2002137398A JP2002137398A JP2003336151A JP 2003336151 A JP2003336151 A JP 2003336151A JP 2002137398 A JP2002137398 A JP 2002137398A JP 2002137398 A JP2002137398 A JP 2002137398A JP 2003336151 A JP2003336151 A JP 2003336151A
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nonwoven fabric
fibers
highly shrinkable
shrinkage
woven fabric
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JP2002137398A
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Shinichiro Inatomi
伸一郎 稲富
Kenji Nakagawa
建次 中川
Hisao Nishinaka
久雄 西中
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】繊維同士が絡まった状態でも熱処理により繊維
の収縮性能を十分発揮させることができ、不織布を収縮
させることで物体を接合させたり保護する不織布を提供
する。 【解決手段】 沸水による面積収縮率が30%以上であ
り、沸水による収縮後の引き裂き強力が1kg/25mm以上で
ある高収縮不織布であり、さらに該不織布は、沸水収縮
率が30%以上で、60〜100℃における乾熱での最大熱応
力が0.12cN/dtex以上であるポリエステル短繊維を少な
くとも50重量%以上含有していることが好ましい。ま
た、前記高収縮不織布で物体を被い、該高収縮不織布を
熱収縮させることにより物体を被覆することを特徴とす
る高収縮不織布の使用方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高度に収縮させるこ
とによって高強力を発現する不織布に関し、詳しくは加
熱により収縮し、強力が増す不織布であり、物体の接続
や保護用に簡易的に使用される不織布に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】特開平7−3598号公報には、最大収
縮率が少なくとも50%の高収縮繊維を少なくとも30
重量%含み、これらを構成する繊維の交絡により一体化
され、かつ該高収縮繊維が熱処理により収縮しているこ
とを特徴とする不織布が記載されている。特開平200
0−34659号公報には、熱収縮性繊維10〜60重
量%と該熱収縮繊維が収縮する温度では実質的に収縮し
ない非収縮性繊維90〜40重量%とを含み、両繊維が
互いに交絡しており、該熱収縮性繊維の熱収縮により表
面が多皺状になっている不織布からなるトラップシート
が記載されている。特許第3134044号公報には、
最大収縮率が少なくとも50%である熱収縮性繊維が熱
収縮した繊維10〜60重量%と、前記熱収縮性繊維が
収縮する温度では実質的に収縮しない非収縮繊維90〜
40重量%とを含み、繊維同士が交絡した不織布であっ
て、不織布を構成する繊維が前記熱収縮性繊維によって
熱接着され、かつ繊維の収縮率が1方向に進行して不織
布の両面に多数の畝が均一に整然と形成されていること
を特徴とするワイパー用の嵩高性不織布が記載されてい
る。しかしながら、これらは全て、短繊維に収縮率が高
い繊維を用いるだけであり、実際にはカードなどで形成
されたウエッブ状態あるいは水交絡、ニードルなどによ
る機械交絡により繊維同士が絡まった状態で熱処理によ
り収縮させるため、十分な収縮能力がなく、不織布の強
力が十分なものではない。さらに、これらの不織布は、
収縮したものにかさ高さや凸凹を付与し、かきとり性な
どの性能を付与するものであり、使用時に収縮させるこ
とで、物体を接合させるたり保護するものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】繊維同士が絡まった状
態でも熱処理により繊維の収縮性能を十分発揮させるこ
とができ、不織布を収縮させることで物体を接合させた
り保護する不織布を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために次の構成とするものである。すなわち、本発
明は、 1.沸水による面積収縮率が30%以上であり、沸水によ
る収縮後の引き裂き強力が1kg/25mm以上であることを特
徴とする高収縮不織布。 2.沸水収縮率が30%以上であり、60〜100℃における
乾熱での最大熱応力が0.12cN/dtex以上であるポリエス
テル短繊維を少なくとも50重量%以上含有していること
を特徴とする第1に記載の高収縮不織布。 3.ポリエステル短繊維のポリエステルがイソフタル酸
共重合ポリエチレンテレフタレートであることを特徴と
する第1または2に記載の高収縮不織布。 4.ポリエステル短繊維が中空率4%以上の中空形状を
有することを特徴とする第1〜3に記載の高収縮不織
布。 5.第1〜4に記載の高収縮不織布で物体を被い、該高
収縮不織布を熱収縮させることにより物体を被覆するこ
とを特徴とする高収縮不織布の使用方法。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施に関連する事
項について詳細に説明する。本発明の高収縮不織布は、
沸水での面積収縮率が30%以上であり、好ましくは40%
以上、さらに好ましくは50%以上である。面積収縮率が
30%未満であると、接合するあるいは保護する対象物の
大きさに近い状態でセットする必要があり、作業性が悪
くなる傾向がある。また、沸水での収縮後の引き裂き強
力が1kg/25mm以上であり、好ましくは2kg/25mm以上、さ
らに好ましくは3kg/25mm以上である。引き裂き強力が1k
g/25mm未満であると十分な接合強力が得られない場合が
ある。
【0006】本発明の高収縮不織布を得るためには、沸
水収縮率が30%以上で、60〜100℃における乾熱での最
大熱応力が0.12cN/dtex以上であるポリエステル短繊維
を少なくとも50重量%以上させることが好ましい。より
好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以
上含有させることにより得られる。
【0007】本発明の高収縮不織布の目付け、厚みなど
は特に限定されず、用途により目付け厚みなどは適宜変
更される。しかし、あまり目付けが高くなるとニードル
パンチで交絡させる場合、ウォーターパンチで交絡させ
る場合などに十分に交絡させることができないため目付
けを下げる必要がある。
【0008】本発明における沸水収縮率が30%以上で、
60〜100℃における乾熱での最大熱応力が0.12cN/dtex
以上であるポリエステル短繊維について説明する。この
性能を有するポリエステル短繊維は、たとえば、イソフ
タル酸を共重合したポリエチレンテレフタレートから得
ることができる。このポリエステルにおいて、イソフタ
ル酸の含有率が4〜12モル%であることが好ましい。含
有率が4モル%未満では収縮力が不十分であり、また12
モル%を超えると応力緩和が起きやすく、収縮力が不十
分になりやすい。
【0009】なお、収縮率、最大熱応力値を低下させな
い範囲で、少量のGCM(5ナトリウムスルホイソフタ
ル酸ジメチル)等を共重合成分として含んでもよい。ま
た、該ポリエステルに酸化チタン、シリカ、カオリナイ
ト、抗菌剤等の各種添加剤を添加してもよい。
【0010】本発明に使用する収縮性能を有するポリエ
ステル短繊維の断面は、中空率が4%以上35%以下であ
ることが好ましく、より好ましくは7%以上25%以下で
ある。中空率が35%を超えると断面が潰れたりして収縮
効果が減少し、また、4%未満では収縮力が低下するの
で好ましくない。また中空異型断面であってもよい。
【0011】他の繊維の素材としては特に限定されな
い。ポリエステル繊維、ナイロン繊維等の合成繊維、レ
ーヨン繊維などの再生繊維、綿などの天然繊維などを使
用してもよい。合成繊維としてはサイドバイサイドで潜
在捲縮性能を持つ繊維などを適宜混綿して用いることも
できる。
【0012】本発明における不織布は、カードによりウ
エッブを得て、該ウエッブを熱処理あるいはニードル、
ウォーターパンチなどにより交絡させたあと、熱処理を
する。また、不織布はクロスレイにより積層してもよ
い。
【0013】本発明の不織布における繊維断面を中空と
することにより、中実丸型断面との比較において、より
高収縮力、高熱応力を示す理由は明らかではないが、中
実丸型断面の繊維においては、繊維の中央部ほど熱によ
る応力緩和を起こしやすく、繊維の高収縮化が妨げられ
るが、中空の場合は、繊維全体の収縮力、熱応力が発揮
されやすく、ウエッブ構造体中で繊維が拘束されても十
分な収縮性能を発現すると推測される。したがって本発
明の高収縮不織布で物体を被い、該高収縮不織布を熱収
縮させると、嵩高性に優れるのみならず、物体を強固に
被覆することができる。
【0014】このため、本発明の高収縮不織布は、接合
材あるいは保護材として使用される。例えば、接合ある
いは保護する対象物質に本発明の高収縮不織布を巻き、
熱湯あるいは収縮に必要な温度の水をかけることで簡易
的に収縮させ、対象物質を接合したり保護することがで
きる。本発明における不織布の加熱は、目的の収縮率を
達成させることができれば乾熱でも湿熱でも可能である
が、熱水処理が高い収縮率を達成させやすいので好まし
い。
【0015】また、本発明の接合材あるいは保護材は、
繊維でできているため、不要になれば簡単にカットしは
ずすことができる。接合用としては一時的に止める必要
がある配管などに好適であり、複雑な形状にも簡単に合
わせることができる。保護用としては食器などの保護材
として好適に使用される。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明は何らこれらに限定されるものではない。本実施
例で採用した測定方法は以下のとおりである。 (面積収縮率)10cm×10cmの不織布を作成し、10
0℃の水に5分間浸漬し、収縮後の面積を求め、収縮前
の面積に対する収縮率(%)を求めた。
【0017】(不織布の引き裂き強力)20cm×20cm
の不織布を作成し100℃の水に5分間浸漬し、収縮後
25mm×100mmにカットしたサンプルをテンシロンにて1
00mm/分の速度で測定し、引き裂き強力を求めた。
【0018】(沸水収縮率)JIS L 1015に準拠
して評価を行なった。ただし、初荷重は50mg/1.1d
tex、温度は100℃で処理を行なったときの収縮率
(%)を求めた。 (最大熱応力)セイコー電子工業株式会社製熱応力歪測
定装置「TMA/SS100」を用い、サンプルを20
mmにカットした繊維を55dtexになるように束ねて、
1/20g/1.1dtexの初荷重を掛け、10℃/分の昇
温速度で熱応力パターンをチャートに取り、60〜10
0℃の間で、最も高くなる応力を求めた。 (中空率)断面の外形面積に対する中空部の断面積の比
率(%)を求めた。
【0019】(高収縮ポリエステル短繊維A)酸成分と
してイソフタル酸が10モル%共重合されたポリエチレ
ンテレフタレート系共重合ポリエステルのチップを用い
て、該チップを溶融温度286℃で溶融し、所定の吐出
孔を有する口金を用いて、紡糸速度1500m/分で未
延伸糸を紡糸した。次いで、速度140m/分、倍率
2.65、温度70℃で延伸を行い、捲縮付与後、更に
40℃で原綿を乾燥処理し、中空率20%の丸中空断面
を有する繊度1.7dtex、繊維長38mmの短繊維
を得た。この繊維の乾熱収縮率は55%、最大熱応力は
0.17cN/dtexであった。
【0020】(高収縮繊維ポリエステル短繊維B)ポリ
エステル短繊維Aの共重合ポリエステルのチップを用い
て、繊維断面を丸中実として、他はポリエステル短繊維
Aと同様にして短繊維を得た。この繊維の乾熱収縮率は
50%、最大熱応力は0.07cN/dtexであっ
た。
【0021】(その他の繊維C)丸中実の断面を有する
ポリエチレンテレフタレート短繊維であり、繊度2.2
dtex、繊維長51mmの繊維。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明の不織布は、高度に収縮させるこ
とができ、高度に収縮させることによって高強力を発現
させる不織布であり、対象物体を被い、熱水処理などで
加熱することによって簡易的に収縮させることができる
ので、フィット性に優れた接合材、保護材とすることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L047 AA21 AB09 AB10 BA03 BA04 CB01 CC16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沸水による面積収縮率が30%以上であり、
    沸水による収縮後の引き裂き強力が1kg/25mm以上である
    ことを特徴とする高収縮不織布。
  2. 【請求項2】沸水収縮率が30%以上であり、60〜100℃
    における乾熱での最大熱応力が0.12cN/dtex以上である
    ポリエステル短繊維を少なくとも50重量%以上含有して
    いることを特徴とする請求項1に記載の高収縮不織布。
  3. 【請求項3】 ポリエステル短繊維のポリエステルがイ
    ソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートであるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の高収縮不織
    布。
  4. 【請求項4】ポリエステル短繊維が中空率4%以上の中
    空断面を有することを特徴とする請求項1〜3に記載の
    高収縮不織布。
  5. 【請求項5】請求項1〜4に記載の高収縮不織布で物体
    を被い、該高収縮不織布を熱収縮させることにより物体
    を被覆することを特徴とする高収縮不織布の使用方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023085276A1 (ja) 2021-11-09 2023-05-19 東洋紡エムシー株式会社 長繊維不織布、及びそれを用いた袋状物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023085276A1 (ja) 2021-11-09 2023-05-19 東洋紡エムシー株式会社 長繊維不織布、及びそれを用いた袋状物

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