JP2003330292A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003330292A
JP2003330292A JP2002142844A JP2002142844A JP2003330292A JP 2003330292 A JP2003330292 A JP 2003330292A JP 2002142844 A JP2002142844 A JP 2002142844A JP 2002142844 A JP2002142844 A JP 2002142844A JP 2003330292 A JP2003330292 A JP 2003330292A
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image forming
forming apparatus
fixing
entrance
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JP2002142844A
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Hiroshi Fuma
宏史 夫馬
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素化した構成でありながら熱効率がよく、
タッキングの発生が少ない画像形成装置を提供するこ
と。 【解決手段】 転写材上のトナーを加圧加熱する定着手
段と、前記定着手段の上流位置に設けた進入ガイド板
と、前記定着手段の下流位置に設けた排出ガイド板とを
含む定着装置を有する画像形成装置であって、前記進入
ガイド板の高さ位置を前記排出ガイド板の高さ位置より
も高い位置に設置するとともに、前記進入ガイド板と前
記排出ガイド板とをヒートパイプで連結したことを特徴
とする画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の画像形成装置に関し、特に、改良した定着装置を有
する画像形成装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】転写されたトナー像を担持する用紙を加
熱ローラ型定着装置として呼称される定着装置に導き、
加熱源を内蔵した可回転の定着ローラと、当該定着ロー
ラに圧着しながら回転する圧着ローラとの間を通過せし
め、前記両ローラにより付与される圧力(加圧)および
加熱作用で前記トナー像を前記用紙上に定着させるよう
に構成した画像形成装置は公知である。
【0003】また、前記定着ローラ表面の温度が所定の
温度幅内にあるように制御する温度制御方法もよく知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の温度制御は、例
えば、定着ローラ表面温度を検出しうる適宜のセンサの
情報に応じて、加熱源(例:ハロゲンランプ)をON−
OFFすることにより行われる。
【0005】一方、定着装置の構成として、前記定着ロ
ーラと圧着ローラとを主要素とする定着手段に対して、
用紙の進行方向における上流側(上流位置)に金属から
なる進入ガイド板を、また、下流側(下流位置)に金属
からなる排出ガイド板を近接配置してあるのが一般的で
ある。
【0006】前記したガイド板は前記定着ローラから放
出される熱、あるいは、加圧・加熱直後の用紙との接触
を介して加熱され、特に、多数枚の画像形成が実施され
る場合、特に排出ガイド板は、室温よりも数十℃高い温
度まで加熱される。
【0007】上述のような状態下、前記定着手段で処理
され、排紙トレイに排出される用紙の温度が高いと、当
該排紙トレイに排紙されている他の用紙と張り付く、所
謂、タッキングを発生するという問題があった。
【0008】斯様な問題に対する解決策として、進入ガ
イド板と排出ガイド板とをヒートパイプで連結すること
が考えられるが、条件(構成)によってはヒートパイプ
の熱媒体滞留によって熱効率が低下してしまい、結果と
して、ガイド板のガイド領域内における温度分布が不均
一になり、定着後の画像の質を損ねたり、更には、熱輸
送効率が低下してしまうという問題を発生することが判
明した。
【0009】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
もので、主たる目的は、簡素化した構成でありながら熱
効率がよく、タッキングの発生が少ない画像形成装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記の
構成によって達成することができる。
【0011】(1)転写材上のトナーを加圧加熱する定
着手段と、前記定着手段の上流位置に設けた進入ガイド
板と、前記定着手段の下流位置に設けた排出ガイド板と
を含む定着装置を有する画像形成装置であって、前記進
入ガイド板の高さ位置を前記排出ガイド板の高さ位置よ
りも高い位置に設置するとともに、前記進入ガイド板と
前記排出ガイド板とをヒートパイプで連結したことを特
徴とする画像形成装置。
【0012】(2)前記ヒートパイプは、前記進入ガイ
ド板と前記排出ガイド板とを両サイドで連結しているこ
とを特徴とする前記(1)に記載の画像形成装置。
【0013】(3)転写材上のトナーを加圧加熱する定
着手段と、前記定着手段の上流位置に設けた進入ガイド
板と、前記定着手段の下流位置に設けた排出ガイド板と
を含む定着装置を有する画像形成装置であって、前記進
入ガイド板と前記排出ガイド板との略中央部を介して、
両ガイド板をヒートパイプで連結したことを特徴とする
画像形成装置。
【0014】(4)転写材上のトナーを加圧加熱する定
着手段と、前記定着手段の上流位置に設けた進入ガイド
板と、前記定着手段の下流位置に設けた排出ガイド板と
を含む定着装置を有する画像形成装置であって、ヒート
パイプの一端で前記進入ガイド板を、前記ヒートパイプ
の他端で前記排出ガイド板を構成するとともに、前記進
入ガイド板の高さ位置を前記排出ガイド板の高さ位置よ
りも高い位置に設けたことを特徴とする画像形成装置。
【0015】(5)転写材上のトナーを加圧加熱する定
着手段と、前記定着手段の上流位置に設けた進入ガイド
板と、前記定着手段の下流位置に設けた排出ガイド板と
を含む定着装置を有する画像形成装置であって、前記進
入ガイド板と前記排出ガイド板とをヒートパイプで連結
するとともに、前記進入ガイド板、または、排出ガイド
板の温度を温度検知手段により検知し、当該温度が所定
値を越えたら冷却手段を作動させて装置本体外に排出さ
れた転写材を冷却するように構成したことを特徴とする
画像形成装置。
【0016】(6)前記進入ガイド板の高さ位置は前記
排出ガイド板の高さ位置よりも高い位置を有することを
特徴とする前記(5)に記載の画像形成装置。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係わる実施の形態の一例
を、以下、図面に基づいて説明する。
【0018】図1は、カラープリンタからなる画像形成
装置の構成を示す概略図である。図において、10は像
形成体である感光体ドラム(以下、単にドラムとい
う)、11は各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電
器、12は各色毎の画像書込手段である露光光学系、1
3は各色毎の現像手段である現像器、14は転写ベルト
である。
【0019】前記ドラム10は、例えば、光学ガラスや
透明アクリル樹脂等の透明部材によって形成される円筒
状の基体の外周に、透明の導電層、a−Si層あるいは
有機感光層(OPC)等の感光層(光導電層ともいう)
を形成したものであり、導電層を接地した状態で矢印で
示す時計方向に回転される。
【0020】前記スコロトロン帯電器11、露光光学系
12及び現像器13は、これらを1組として、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒色
(K)の各色の画像形成手段として4組設けられ、感光
体ドラム10の回転方向に対して、Y、M、C、Kの順
に配置してある。
【0021】前記スコロトロン帯電器11は、それぞれ
所定の電位に保持された制御グリッドと、例えば、鋸歯
状電極からなる放電電極11aとを有し、トナーと同極
性のコロナ放電により、感光体ドラム10に対して一様
な電位を与える。
【0022】前記露光光学系12は、前述したスコロト
ロン帯電器11に対して感光体ドラム10の回転方向下
流側に位置するようにドラム10の内部に配置される。
【0023】それぞれの露光光学系12は、ドラム軸と
平行に主走査方向に配列された像露光光の発光素子とし
てのLED(発光ダイオード)を複数個アレイ状に並べ
た線状の露光素子12aと、結像素子としての光集束性
光伝送体(商品名:セルフォックレンズアレイ)12b
と、不図示のレンズホルダとで構成される露光用ユニッ
トであり、保持部材120に取付けてある。
【0024】前記保持部材120には各色毎の露光光学
系12の他に、転写同時露光器12dおよび一様露光器
12eが取付けられ、一体となって前記ドラム10の基
体内部に収容されている。
【0025】前記露光光学系12は、別体の画像読み取
り装置によって読み取られ、メモリに記憶された各色毎
の画像データに従って前記ドラム10の感光層を裏面か
ら像露光し、当該ドラム10上に静電潜像を形成する。
【0026】露光素子12aとしては、LEDの他、F
L(蛍光体発光)、EL(エレクトロルミネッセン
ス)、PL(プラズマ放電)等の複数の発光素子をアレ
イ状に並べたものを用いることも可能である。
【0027】前記露光素子の発光波長は、通常Y、M、
Cのトナーに対して透過性の高い780〜900nmの
範囲のものが用いられるが、本実施の形態においては裏
面から像露光を行う方式であるため、カラートナーに対
して透過性を十分に有しないこれより短い400〜78
0nmの波長でもよい。
【0028】前記現像器13は、前記ドラム10の回転
方向と最近接点において順方向に回転する非磁性のステ
ンレスあるいはアルミ材で形成された現像スリーブ13
1と、現像ケーシング138とを有し、現像ケーシング
138の内部には、各々イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)および黒色(K)の一成分或いは
二成分現像剤を収容している。
【0029】それぞれの現像器13は前記ドラム10と
所定の間隙をあけて非接触に保たれており、現像スリー
ブ131に対して直流電圧と交流電圧を重畳した現像バ
イアスを印加することにより、非接触の反転現像を行
い、ドラム10上に重ね合わせのトナー像を形成する。
【0030】14aおよび14bは前記転写ベルト14
を張架するローラであり、14aが図示しない駆動源か
ら動力を受け、前記転写ベルトを矢印方向に回転させる
ように構成してある。
【0031】15は前記転写ベルト14を挟んで前記ド
ラム10と対向配置させた転写手段である転写器、16
は除電器、17は転写工程終了後の前記ドラム10を除
電するためのAC除電器、18は除電後の前記ドラム表
面を清掃するクリーニング装置で、クリーニングブレー
ド180を有する。
【0032】20は、前記ドラム10上に形成されるト
ナー像が転写される用紙(普通紙、再生紙、加工紙、フ
ィルムシート等、画像を転写できる転写材の総称であ
る)Pを収納してなるカセット、25は給紙ローラであ
る。
【0033】用紙Pの移動路上には、搬送ローラ対R1
乃至R5、前記転写ベルト14および画像定着装置(以
下、単に定着装置という)30等が付設してある。
【0034】44は前記ローラ14aと前記転写ベルト
14を介して対向配置せしめた用紙分離用のAC除電器
を示す。
【0035】定着装置30は、加熱源300としてハロ
ゲンヒータ(ハロゲンランプ)を内蔵し、当該ハロゲン
ヒータの周囲を回転しうる定着ローラ305と、当該定
着ローラ305と圧接しながら回転しうる圧着ローラ3
15とを有し、画像形成装置本体に対して着脱可能に設
けてある。Tはニップ部を示す。
【0036】前記定着ローラ305と圧着ローラ315
とを主要構成要素とする定着手段の左右、即ち、用紙P
の移動方向において定着手段に近接した上流側位置及び
下流側位置にはガイド板(用紙ガイド部材)が配置して
あるが、この構成については後記する。
【0037】なお、図において46は分離爪で、前記転
写ベルト14と一体的に送られる転写後の用紙Pを確実
に分離せしめる機能を有し、前記ローラ14a上の転写
ベルト14表面に対して先端を近接して位置づけてあ
る。
【0038】以上のような構成を有する画像形成装置に
おける、画像形成プロセスは次の通りである。
【0039】画像形成のスタートにより不図示のドラム
駆動モータが始動し、ドラム10が矢印で示す時計方向
に回転を開始すると、イエロー(Y)のスコロトロン帯
電器11が作動して前記ドラム10に所定の電位を付与
する。
【0040】引き続き、Yの露光光学系12を介して第
1の色信号すなわちYの画像データに対応する電気信号
による画像書込が開始され、前記ドラム10の表面に原
稿画像のYの画像に対応する静電潜像が形成される。
【0041】前記静電潜像はYの現像器13により非接
触の状態で反転現像され、前記ドラム10上にイエロー
(Y)のトナー像が形成される。
【0042】次いで、前記ドラム10に対して、Yのト
ナー像の上からマゼンタ(M)のスコロトロン帯電器1
1の帯電作用により電位が付与され、Mの露光光学系1
2によって第2の色信号すなわちMの画像データに対応
する電気信号による画像書込により、Mの画像に対応す
る静電潜像が形成され、Mの現像器13による非接触の
反転現像によって前記イエロー(Y)のトナー像の上に
マゼンタ(M)のトナー像が重ね合わせて形成される。
【0043】同様のプロセスにより、シアン(C)のス
コロトロン帯電器11、Cの露光光学系12およびCの
現像器13によって、第3の色信号に対応するシアン
(C)のトナー像が重ね合わせて形成され、更にその上
に黒色(K)のスコロトロン帯電器11、Kの露光光学
系12およびKの現像器13によって第4の色信号に対
応する黒色(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成さ
れ、感光体ドラム10の一回転以内にその周面上にイエ
ロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒色
(K)の4色の重ね合わせカラートナー像が形成され
る。
【0044】上記の画像形成プロセスによってドラム1
0上に形成された重ね合わせカラートナー像は、前記転
写器15によって、用紙P上に一括して転写される。
【0045】この際、良好な転写がなされるように、前
記ドラム10の内部に設けた転写同時露光器12dを付
勢させ一様露光を行う。
【0046】転写工程終了後の前記ドラム10の周面上
に残ったトナーは前記AC除電器17により除電作用を
受けた後、クリーニング装置18によりクリーニングさ
れ、これにより、前記ドラム表面は、次の画像形成に備
えられる。
【0047】本実施の形態においては、クリーニング後
であって、次の帯電前に、例えば発光ダイオードを用い
た一様露光器12eを作用させ、前記ドラム表面の先の
画像形成における履歴を解消させる。
【0048】カラートナー像が形成(転写)された用紙
Pは、AC除電器44による除電作用と、分離爪46と
により、転写ベルト14から分離され、定着装置30へ
と搬送され、定着ローラ305および圧着ローラ315
を介して加圧・加熱され、この加圧・加熱作用により、
前記トナー像が前記用紙P上に定着される。
【0049】画像記録がなされた用紙Pは、搬送ローラ
R3、R4、R5を介して、装置上部を利用した排紙ト
レイへ排出される。
【0050】図2は定着装置内に設けられるガイド手段
の構成を説明するための模式的側面図である。
【0051】図中、既出の部材(手段)と同じ部材(手
段)については同一の参照記号を付してある。
【0052】図において、定着ローラ305は、用紙P
上の未定着トナー像と接触する側に設けてある。
【0053】前記定着ローラ305は、円筒状のガラス
からなる透光性基体(以下、ローラ芯という)307
と、当該ローラ芯307の外側(外周面)に設けた透明
シリコンゴム層308と、更に、その外側に設けた熱線
吸収層(トナーに対する離型層でもある)309とを有
している。
【0054】前記圧着ローラ315は、例えば、アルミ
材を用いた円筒状の金属パイプ316と、当該金属パイ
プ316の外周面にシリコンゴム層317を被覆したソ
フトローラとして構成したが、必要に応じて加熱源を内
蔵させることができる。
【0055】前記ローラ芯307としては、結晶を析出
することなく、熔融体が冷却固化された無機物であると
定義されるガラスの他に、ハロゲンヒータからの光を透
過するパイレックス(R)ガラス、サファイヤ(Al2
3)、CaF2等のセラミック材や、ポリイミド、ポリ
アミド等を使用した透光性樹脂等が使用でき、当該ロー
ラ芯の内側に配設されるハロゲンランプあるいはキセノ
ンランプの如き熱線を効率的に吸収するように、前記透
明シリコンゴム層の外側に、カーボンブラック、黒鉛、
鉄黒(Fe32)や各種フェライト等の粉末を混入した
フッ素樹脂(PFA)チューブを設け、上述の熱線吸収
層を形成することができる。
【0056】また、定着ローラの他の構成として、前記
の如きローラ芯の外側に、フィラーとしてシリカ、アル
ミナ、酸化マグネシウム等の金属酸化物の粉末を混入し
たシリコンゴムからなる熱線透過性のゴム層を形成する
とともに、カーボンブラック、黒鉛、鉄黒や各種フェラ
イト及びその化合物、酸化銅、酸化コバルト、ベンガラ
等の粉末を混入した熱線吸収層と、バインダと離型剤と
を兼ねたフッ素樹脂塗料を混入配合した離型層とを有す
る一体型熱線吸収層を形成してもよい。
【0057】350はガイド手段で、前記定着ローラ3
05と圧着ローラ315とを含む定着手段を挟み、用紙
の進入側、即ち、用紙の移動方向にみて上流側に近接し
て配置される進入ガイド板(以下、第1用紙ガイド部材
という)351と、用紙の排出側、即ち、下流側に近接
して配置される排出ガイド板(以下、第2用紙ガイド部
材という)353と、2つの前記ガイド板を両側側方
(図の表裏方向における両端部)における略中央部で連
結するヒートパイプ355とを主要素とし、定着装置の
枠体(不図示)に適宜の方法で固定してある。
【0058】また、垂直面内において、前記第1用紙ガ
イド部材351は前記第2用紙ガイド部材353の高さ
位置よりも高い位置に設置してあり、更に、前記第1用
紙ガイド部材351のガイド面が用紙Pの進入側から定
着手段に向かうに従って順次降下するように一定の傾き
を以て配設してある。
【0059】ここで、重要なことは、第1、第2用紙ガ
イド部材に接続してあるヒートパイプを全体的に傾斜し
て設けていることである。
【0060】このような構成としたのは、ヒートパイプ
355内に充填される熱媒体が滞留し、結果として、熱
輸送効率が低下してしまうような不具合を防止するため
である。換言すれば、ヒートパイプ内の熱媒体の還流を
促進することができる。
【0061】前記用紙ガイド部材351、353は、で
きれば熱伝導性のよい金属、合金、例えば、鉄やアルミ
ニウム等の板材で構成することができ、また、用紙との
摩擦低減や汚れの付着を防止したりするために表面に塗
布等の加工を施した板材でも使用することができる。
【0062】本実施の形態においては、両方の用紙ガイ
ド部材を、厚さ1.2mm、用紙移動方向における幅1
00mmの板材で構成した。
【0063】用紙ガイド部材の構成材料については、装
置の仕様によって適宜決められるものであり、要は、機
械的な強度、精度、耐熱性、コスト、熱伝導等を満足す
るものであればよい。
【0064】なお、図中の破線は、略直線状に形成して
ある前記ヒートパイプ355に代えて使用される、円弧
状に形成したヒートパイプを示し、当該ヒートパイプ
で、前記第1用紙ガイド部材351と第2用紙ガイド部
材353との間の熱輸送を行わしめる構成を示すもので
ある。
【0065】その際の、ヒートパイプ355と用紙ガイ
ド部材351、353との接続位置は、例えば、図3に
示す如く、それぞれの用紙ガイド部材351、353の
ガイド面上の略中央部に対応する場所においてヒートパ
イプ355の端部が接続するように構成することが好ま
しい。
【0066】即ち、熱流出の大きい用紙ガイド部材の端
部よりも熱流出の少ない略中央部で接続させる構成が、
熱輸送効率の点で有利であると考えられるからである。
【0067】但し、熱媒体の還流が重力に頼る割合が大
きい場合、ヒートパイプの形態は最初に述べた形態の方
が好ましい。
【0068】なお、加熱源300の駆動制御は、公知の
方法が使用できる。以上のような構成としたので、前記
定着ローラ305および圧着ローラ315間に向けて搬
送される用紙は、前記第1用紙ガイド部材351のガイ
ド面上を摺擦する事により予熱され、また、加圧・加熱
作用を受けてニップから排出される用紙が有する高熱
は、前記第2用紙ガイド部材353との相対的摺擦を介
して当該第2用紙ガイド部材に奪われる。
【0069】そして、奪われた熱は前記ヒートパイプ3
55により、前記第2用紙ガイド部材353から前記第
1用紙ガイド部材351に輸送され、前述のように用紙
の予熱に利用される。
【0070】斯様な熱の循環利用、即ち、用紙を予熱し
うる構成、または、熱制御方法は、加熱源のON−OF
F制御における定着制御温度を下げることができるの
で、消費電力の低減を可能とする。
【0071】また、そのような今までよりも低下せしめ
た定着温度制御において、加圧・加熱された用紙の温度
は、当然の事ながら今までよりも低くなっており、更に
第2用紙ガイド部材の温度が低く押さえられるため、効
率よく用紙の熱を奪うので、連続した定着動作によって
も、結果として、タッキングの発生を抑制することがで
きる。
【0072】また、本実施の形態においては、定着ロー
ラ305を透光性基体上に弾性層を設けた構成とした
が、通常の金属芯金を有する構成でも同様の効果を得ら
れることは言うまでもない。
【0073】なお、上記構成に代え、第1用紙ガイド部
材、第2用紙ガイド部材をも含めてヒートパイプで構成
することにより、より高い熱輸送能力を可能とし、ま
た、用紙ガイド部材としての領域における温度分布も狭
い範囲に押さえることが期待できる。
【0074】この構成においても、第1用紙ガイド部材
の垂直面内における高さ位置を、第2用紙ガイド部材の
高さ位置よりも高い位置とすることが望ましい。
【0075】更に、前記第1用紙ガイド部材による加熱
で定着される紙の温度が変化するため定着条件が変化
(高くなればローラ温度は低めでよい)することを考慮
すると、第1用紙ガイド部材351、または、第2用紙
ガイド部材353の温度を検知する温度検知手段を備
え、当該温度検知手段による検知温度情報を利用して定
着ローラの温度制御を変更する(ローラ温度制御の設定
温度を下げる)ようにCPU等の制御手段で制御する構
成を採ることができる。
【0076】また、前記のように温度検知手段を付設す
るとともに、場合により、タッキング防止用のファン等
からなる冷却手段を備えることができる。
【0077】その場合、前記温度検知手段による検知温
度が所定値を越えたときに前記冷却手段を作動させ、装
置外に排出された用紙を冷却するように前記の如き制御
手段で制御する構成とすれば、電力消費も必要最低限に
押さえることができる。
【0078】本発明は、1枚の画像を定着するのにより
多くの熱量を必要とするカラー画像を作製したり、また
は、短時間に多量の画像を作製することができる、例え
ば、タッキングが生じやすくなる40ppm以上の高速
複写機やプリンタとして用いると、特に、有効なものと
なる。
【0079】更に、定着手段の構成にしても、圧着ロー
ラまたは定着ローラが圧着する相手方の構成をベルトと
することもでき、設計の自由度は広い。
【0080】定着手段の別の実施の形態を図4および図
5に示す。図中、前記した部材と同一部材については同
じ参照記号を付してある。
【0081】図4において、320および322は可回
転のローラ(以下、懸架ローラという)で、シリコンゴ
ム等からなる定着ベルト324を懸架している。
【0082】前記懸架ローラ322は加熱源300を内
蔵しており、また、前記懸架ローラ320は前記定着ベ
ルト324を介して圧着ローラ315と圧着している。
【0083】前記した最初の実施の形態において述べた
定着手段に対応する構成は、懸架ローラ320と圧着ロ
ーラ315と、両ローラで押圧されている部分の定着ベ
ルトということになる。
【0084】この実施の形態においては、懸架ローラ3
20は金属芯金の外周に弾性層を設けた構成、懸架ロー
ラ322は弾性層を持たない金属芯金に摩耗抑制のコー
ティング層を設けた構成とすることが好適である。
【0085】前記圧着ローラ315は、定着処理時に前
記定着ベルトと協同して、転写後の用紙を加圧・加熱す
るように、適宜の昇降機構により上下動される。
【0086】なお、前記加熱源300は前記懸架ローラ
320の外側、例えば、前記定着ベルト324で包囲さ
れる領域の適宜の場所に配置することができる。
【0087】図5は、前述した圧着ローラに対応する圧
着手段の構成を、圧着ベルト330、当該圧着ベルト3
30を懸架する懸架ローラ333、336、339に置
き換えたものであり、当該圧着手段も、定着処理に応じ
て上下動される。
【0088】この形態における定着手段は、定着ローラ
305と、当該定着ローラに押圧する圧着ベルト330
の部位であるといえる上昇位置においては、前記懸架ロ
ーラ333、336間における圧着ベルト330の部位
が前記定着ローラ305の周囲一部に圧着し、転写後の
用紙に対して加圧・加熱を付与する。
【0089】なお、実施の形態における画像形成装置
は、感光体ドラム上で複数色の重ね合わせを行う構成と
したが、複数の感光体ドラム上に色分離別のトナー像を
形成し、これらトナー像を中間転写ベルトで重ね合わせ
た後に用紙上に一括転写させる構成、または、用紙搬送
ベルト上に保持した用紙上に順次重ね合わせする構成
の、所謂、タンデム型と称されるカラー複写機、カラー
プリンタ等の画像形成装置とすることができる。
【0090】
【発明の効果】熱効率がよく、しかも、タッキングの発
生を容易に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラープリンタからなる画像形成装置の構成を
示す概略図である。
【図2】定着装置内に設けられるガイド手段の構成を説
明するための模式的側面図である。
【図3】ヒートパイプと用紙ガイド部材との接続の一形
態を示す模式図である。
【図4】定着手段の別の実施の形態を示す図である。
【図5】定着手段の別の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
30 画像定着装置 300 加熱源 305 定着ローラ 315 圧着ローラ 350 ガイド手段 351 進入ガイド板(第1用紙ガイド部材) 353 排出ガイド板(第2用紙ガイド部材) 355 ヒートパイプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材上のトナーを加圧加熱する定着手
    段と、前記定着手段の上流位置に設けた進入ガイド板
    と、前記定着手段の下流位置に設けた排出ガイド板とを
    含む定着装置を有する画像形成装置であって、前記進入
    ガイド板の高さ位置を前記排出ガイド板の高さ位置より
    も高い位置に設置するとともに、前記進入ガイド板と前
    記排出ガイド板とをヒートパイプで連結したことを特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記ヒートパイプは、前記進入ガイド板
    と前記排出ガイド板とを両サイドで連結していることを
    特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 転写材上のトナーを加圧加熱する定着手
    段と、前記定着手段の上流位置に設けた進入ガイド板
    と、前記定着手段の下流位置に設けた排出ガイド板とを
    含む定着装置を有する画像形成装置であって、前記進入
    ガイド板と前記排出ガイド板との略中央部を介して、両
    ガイド板をヒートパイプで連結したことを特徴とする画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 転写材上のトナーを加圧加熱する定着手
    段と、前記定着手段の上流位置に設けた進入ガイド板
    と、前記定着手段の下流位置に設けた排出ガイド板とを
    含む定着装置を有する画像形成装置であって、ヒートパ
    イプの一端で前記進入ガイド板を、前記ヒートパイプの
    他端で前記排出ガイド板を構成するとともに、前記進入
    ガイド板の高さ位置を前記排出ガイド板の高さ位置より
    も高い位置に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 転写材上のトナーを加圧加熱する定着手
    段と、前記定着手段の上流位置に設けた進入ガイド板
    と、前記定着手段の下流位置に設けた排出ガイド板とを
    含む定着装置を有する画像形成装置であって、前記進入
    ガイド板と前記排出ガイド板とをヒートパイプで連結す
    るとともに、前記進入ガイド板、または、排出ガイド板
    の温度を温度検知手段により検知し、当該温度が所定値
    を越えたら冷却手段を作動させて装置本体外に排出され
    た転写材を冷却するように構成したことを特徴とする画
    像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記進入ガイド板の高さ位置は前記排出
    ガイド板の高さ位置よりも高い位置を有することを特徴
    とする請求項5に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007101615A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Ricoh Co Ltd シート搬送装置および画像形成装置

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