JP2003329836A - 偏光板及び反射型液晶表示装置 - Google Patents

偏光板及び反射型液晶表示装置

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JP2003329836A
JP2003329836A JP2002139681A JP2002139681A JP2003329836A JP 2003329836 A JP2003329836 A JP 2003329836A JP 2002139681 A JP2002139681 A JP 2002139681A JP 2002139681 A JP2002139681 A JP 2002139681A JP 2003329836 A JP2003329836 A JP 2003329836A
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Application number
JP2002139681A
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English (en)
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Seiji Umemoto
清司 梅本
Yuuki Nakano
勇樹 中野
Riyouji Kinoshita
亮児 木下
Yuji Saiki
雄二 済木
Toshihiko Ariyoshi
俊彦 有吉
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶セルの側面より入射させた光を効率よく視
認方向に光路変換して薄型軽量で明るく、その均一性等
の表示品位に優れる外光・照明両用型の反射型液晶表示
装置を形成しうる偏光板の開発。 【解決手段】横断面三角形で深さが1〜50μmの凹部
(A)の複数が分散分布してなる光出射手段を片面に具
備する透明フィルム(11)の光出射手段形成面側に、
その透明フィルムよりも屈折率が小さい低屈折率層(1
3)を介して偏光子(14)を有してなり、前記の凹部
がフィルム面に対して35〜48度の角度で傾斜すると
共に、長辺長が5〜250μmで凹部深さの5倍以上で
ある光路変換斜面(A1)を具備し、かつその光路変換
斜面の70%以上が空気層と接する偏光板及びその偏光
板を液晶セルの視認側に具備し、セル側面に照明装置を
有する反射型液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、液晶セルの側面より入射
させた光を効率よく視認方向に光路変換して薄型軽量で
明るく、モアレや像の乱れが少なくて見易い表示の反射
型液晶表示装置を形成しうる偏光板に関する。
【0002】
【発明の背景】携帯パソコンや携帯電話等の小型軽量化
などを目的に、反射型液晶表示装置の更なる薄型軽量化
が求められる中、液晶セルの両側に偏光層を有すると共
に、その視認側の基板と偏光層の間に伏角20度の斜面
を具備するプリズム状凹凸からなる光制御層を有する液
晶表示パネルにおける液晶セルの視認側及び背面側の両
セル基板を含む側面に対して配置された照明装置を有す
る反射型液晶表示装置が提案されている(特開2001
−33766号公報)。この技術は、光伝送の役割を視
認側基板に担わせて、厚さが約2mm以上となるサイドラ
イト型導光板の省略を可能とし、薄型軽量化を向上させ
たものである。
【0003】しかしながら、照明モードにおいて照明装
置から遠離るほど表示が暗くなり、画面における明るさ
のバラツキが大きい問題点があった。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、液晶セルの側面より入
射させた光を効率よく視認方向に光路変換して薄型軽量
で明るく、その均一性等の表示品位に優れる外光・照明
両用型の反射型液晶表示装置を形成しうる偏光板の開発
を課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は、横断面三角形で深さが1
〜50μmの凹部の複数が分散分布してなる光出射手段
を片面に具備する透明フィルムの光出射手段形成面側
に、その透明フィルムよりも屈折率が小さい低屈折率層
を介して偏光子を有してなり、前記の凹部がフィルム面
に対して35〜48度の角度で傾斜すると共に、長辺長
が5〜250μmで凹部深さの5倍以上である光路変換
斜面を具備し、かつその光路変換斜面の70%以上が空
気層と接することを特徴とする偏光板を提供するもので
ある。
【0006】また本発明は、透明基板の液晶側にその基
板よりも低屈折率の透明層を具備する視認側のセル基板
と、偏光層と光反射層を具備する背面側のセル基板を有
する液晶セルの1又は2以上の側面に照明装置を有し、
かつ視認側セル基板の外側に前記の偏光板がその透明フ
ィルム側をセル側にして透明な接着層を介し接着されて
なることを特徴とする反射型液晶表示装置を提供するも
のである。
【0007】
【発明の効果】本発明の偏光板によれば、それを液晶セ
ルの視認側に配置することで、セルの側面に配置した照
明装置からの入射光を視認側の透明セル基板内に効率よ
く閉じ込めつつ、従ってその基板の背面側に位置する液
晶層や必要に応じてのカラーフィルター等への入射によ
る吸収減衰等を防止しつつ、対向の側面方向に能率よく
伝送することができる。
【0008】そして前記した視認側セル基板内の伝送光
は、それを視認側に配置の偏光板による光路制御層と背
面側に配置の光反射層を介し効率的に、かつ指向性よく
液晶表示の視認方向に光路変換できて、薄型軽量で明る
いフロントライト機構を形成できると共に、外光モード
にても表示できてモアレや像の乱れが少なくて表示品位
に優れる外光・照明両用型の反射型液晶表示装置を形成
することができる。
【0009】
【発明の実施形態】本発明による偏光板は、横断面三角
形で深さが1〜50μmの凹部の複数が分散分布してな
る光出射手段を片面に具備する透明フィルムの光出射手
段形成面側に、その透明フィルムよりも屈折率が小さい
低屈折率層を介して偏光子を有してなり、前記の凹部が
フィルム面に対して35〜48度の角度で傾斜すると共
に、長辺長が5〜250μmで凹部深さの5倍以上であ
る光路変換斜面を具備し、かつその光路変換斜面の70
%以上が空気層と接するものである。その例を図1に示
した。1が偏光板であり、11が透明フィルムで、Aが
光出射手段を形成する凹部、A1が光路変換斜面、13
が低屈折率層、14が偏光子である。なお12、16は
接着層、15は位相差板、17は剥離シートである。
【0010】片面に光出射手段を具備する透明フィルム
11は、図2に例示した如く側面に照明装置3を有する
液晶セルのセル平面に沿う方向にその光出射手段形成面
が外側となるように配置し、前記照明装置による側面方
向からの入射光ないしその伝送光を光路変換斜面A1を
介し折線矢印αの如く反射させて液晶セル側に、従って
液晶表示の視認方向に光路変換して出射させ、その出射
光を液晶表示等の照明光(表示光)として利用できるよ
うにすることを目的とする。
【0011】前記の出射特性を得るため光出射手段を形
成する凹部Aは、図3の例の如く、フィルム面に対する
傾斜角θ1が35〜48度の光路変換斜面A1を具備す
るものとされる。これにより液晶セルの側面等に配置し
た照明装置による側面方向からの入射光ないしその伝送
光を光路変換斜面A1を介し垂直指向性よく光路変換し
て、液晶セル等に対しその正面(法線)方向の指向性よ
く入射する照明光を偏光板から出射させることができ
る。
【0012】光路変換斜面の当該傾斜角が35度未満で
は液晶セルの背面側に光反射層を配置して当該光路変換
光を反射させた場合に、その反射光に基づく表示光の液
晶セル出射角度が正面方向を基準に30度を越えること
となり視認に不利となる。一方、光路変換斜面の当該傾
斜角が48度を超えると斜面から光洩れが生じやすくな
り光利用効率が低下する。
【0013】前記において光路変換斜面による反射方式
に代えて、表面を粗面化した光出射手段による散乱反射
方式とした場合には、垂直方向に反射されにくくて液晶
セルの正面方向から大きく傾いた方向に照明光が出射さ
れ、液晶表示が暗くてコントラストに乏しくなる。
【0014】側面からの入射光を光路変換斜面を介し効
率よく全反射させてフィルム面の法線方向に指向性よく
偏光板から出射させ、液晶セル等を効率よく照明して明
るくて見やすい液晶表示等を達成する点より、光路変換
斜面の好ましい当該傾斜角θ1は、38〜45度、就中
40〜44度である。
【0015】光出射手段は、前記した光路変換斜面を有
し、その光路変換斜面に対する横断面が三角形の凹部に
て形成される。凹部は、透明フィルム内に凹んでいるこ
と(溝)を意味する。これにより偏光板を形成する場合
に、その凹部に空気層を取込むことができ光路変換斜面
の全反射角を大きくできて光利用効率を向上させること
ができる。従って接着層の入り込み等による凹部の汚染
は好ましくなく、その光路変換斜面が70%以上の可及
的に広い面積で空気層と接していることが好ましい。
【0016】前記のように凹部は、光利用効率の向上や
製造効率などの点より横断面三角形のものとされるが、
その形態は、図例の如く光路変換斜面A1と当該傾斜角
θ2が大きい立面A2を具備するものであってもよい
し、横断面が二等辺三角形で二面の光路変換斜面A1を
具備するものなどであってもよい。なお前記断面の三角
形は、厳密な意味ではなく、辺の角度変化や頂点の円化
等の変形は許容される。
【0017】また凹部は、深さが1〜50μmであり、
光路変換斜面に基づいてその長辺長が5〜250μm
で、かつ凹部深さの5倍以上であるものとされる。これ
により出射光率としての光利用効率の向上と透明フィル
ムの薄膜化を図りつつ、凹部ひいては光出射手段の視覚
性を低減することができる。凹部のサイズが大きいと観
察者にその存在が認識されやすくなって表示品位を低下
させやすくなり、面発光の均一性も低下しやすくなる。
【0018】好ましい凹部サイズは、深さと幅が2〜4
0μm、就中3〜30μm、特に5〜20μmであり、長
辺長が8〜200μm、就中10〜180μm、特に15
〜150μmで、凹部深さの8倍以上、就中10〜10
0倍、特に12〜50倍である。前記の深さは、透明フ
ィルムの光出射手段形成面を基準とする。また幅は、透
明フィルムの光出射手段形成面における凹部に基づく開
口の短辺方向の長さである。
【0019】なお上記した凹部への接着層等の入り込み
の防止性や凹部の視覚性低減などの点より、凹部におけ
る光路変換斜面に対向する面は、図3の例の如くフィル
ム面に対する角度θ2が60度以上、就中65度以上、
特に70〜90度の立面A2であることが好ましい。斯
かる傾斜角の立面によれば、光路変換斜面との頂角も小
さくできて表面反射光を低減でき、その反射光を偏光板
の平面方向に傾けることができて、液晶表示への影響も
抑制することができる。
【0020】光出射手段は、図例の如く透明フィルム1
1の片面に複数の凹部Aを分散分布させることにより形
成される。これにより各凹部に基づく光路変換にて面発
光を達成することができる。その場合、凹部の配置形態
は、適宜に決定でき、例えば平行に分布していてもよい
し、不規則な方向を向いて分布していてもよい。また仮
想中心に対して同心円状に配置された分布状態にあって
もよい。なお平行分布は、偏光板の一辺に対して平行で
あってもよいし、モアレ防止等を目的に30度以内の交
差状態で配列していてもよい。
【0021】また光出射手段は、出射光の形成手段であ
り、表示光は凹部以外の部分より透過することより、光
出射手段を形成する凹部のフィルム表面における開口の
占有面積がフィルム片面の1/6〜1/100、就中1
/10〜1/50、特に1/15〜1/30となるよう
に凹部を分布させることが、液晶セル等の照明と表示光
の視認とのバランスなどの点より好ましい。従って斯か
る占有面積は、光出射手段の単位区画当たりにおいても
維持されていることが好ましい。
【0022】光出射手段を形成する凹部は、その光路変
換斜面の傾斜角等がフィルム全面で一定であってもよい
し、伝送ロスや先の光路変換による伝送光の減衰に対処
して偏光板上での発光の均一化を図ることを目的に、例
えば前記傾斜角等を変化させたり、光の入射側面から遠
離るほど大きくするなどそのサイズが変化していてもよ
い。また凹部を一定ピッチで配置した光出射手段とする
こともできるし、光入射側面から遠離るほど徐々にピッ
チを狭くして凹部の分布密度を多くした光出射手段とす
ることもできる。
【0023】さらにランダムピッチにて偏光板上での発
光の均一化を図ることもできる。ランダムピッチは、画
素との干渉によるモアレの防止の点よりも有利である。
加えて光の伝送特性に基づき中央部に比べて側面部や角
部に伝送光が到達しにくい点や、側面からの光漏れなど
に対処するため凹部の密度を側面部や角部で大きくして
発光の均一化を図ることもできる。よって光出射手段を
形成する凹部は、形状やサイズ又は/及び分布ピッチ等
が異なるものの組合せからなっていてもよい。
【0024】凹部における光路変換斜面は、図例の如く
側面方向より入射させる光の方向(矢印)に可及的に対
面していることが出射効率の向上の点より好ましい。従
って線状の照明装置を用いる場合には光路変換斜面が偏
光板の一辺に対する方向又は一定の方向を向いているこ
とが好ましい。また発光ダイオード等の点状の照明装置
を用いる場合には光路変換斜面がその点状照明装置の発
光中心の方向を向いていることが好ましい。
【0025】すなわち上記した凹部を同心円状に配置し
てなる光出射手段は、点状の照明装置を液晶セルの側面
等に配置し、その点状照明装置による側面方向からの放
射状の入射光ないしその伝送光を光路変換斜面A1を介
し光路変換して偏光板を可及的に均一に面発光させ、液
晶セル等に対し法線方向の指向性に優れる光を照明装置
光の利用効率よく偏光板から出射させることを目的とす
る。
【0026】従って凹部の同心円状配置は、点状照明装
置の配置が容易となるように、偏光板の端面又はその外
側に仮想中心が形成されるように行うことが好ましい。
仮想中心は、同じ又は異なる偏光板端面に対して一箇所
又は二箇所以上を形成することができる。
【0027】透明フィルムの表面は、凹部部分を除き可
及的に平滑な平坦面であることが好ましい。斯かる平坦
面とすることにより、図2の折線矢印γの如く液晶セル
の内部を伝送する光を効率よく後方に伝送でき、また折
線矢印αの如く表示光を乱さずに出射させることができ
る。さらに偏光子との接着処理のしやすさ等の点よりも
好ましい。なお凹部の側面については特に限定はない
が、その部分への光入射による影響を抑制する点より3
0度以上、就中45度以上、特に60〜90度の角度で
あることが好ましい。
【0028】光出射手段を有する透明フィルムの形成
は、適宜な方法で行うことができる。ちなみにその例と
しては熱可塑性樹脂フィルムを所定の光出射手段を形成
しうる型に加熱下に押付て形状を転写する方法、加熱溶
融させた熱可塑性樹脂あるいは熱や溶媒を介して流動化
させた樹脂を所定の光出射手段を形成しうる型に充填す
る方法、熱や紫外線、あるいは電子線等の放射線で重合
処理しうる液状樹脂やモノマーやオリゴマー等を所定の
光出射手段を形成しうる型に充填ないし流延して重合処
理する方法があげられる。
【0029】また透明フィルムに熱や紫外線、あるいは
電子線等の放射線で重合処理しうる液状樹脂やモノマー
やオリゴマー等を塗工し、その塗工層を所定の光出射手
段を形成しうる型に押しつけて成形したのち重合処理す
る方法、前記の液状樹脂等を所定の光出射手段を形成し
うる型に充填し、その充填層の上に透明フィルムを密着
配置して紫外線や放射線等の照射で重合処理する方法な
どもあげられる。
【0030】前記した透明フィルムを用いる方法では、
透明フィルムにそれとは別体の光出射手段形成層を付加
したものが形成される。その場合、付加する光出射手段
形成層と透明フィルムとの屈折率差が大きいと、界面反
射等にて出射効率が大きく低下する場合がある。従って
その出射効率の低下を抑制する点より、透明フィルムと
光出射手段形成層との屈折率差を可及的に小さくするこ
と、就中0.10以内、特に0.05以内とすることが
好ましい。またその場合、透明フィルムよりも光出射手
段形成層の屈折率を高くすることが出射効率の点より好
ましい。
【0031】なお前記の光出射手段形成層付加方法にお
いては、フィルムに剥離剤で処理したものなどを用いて
重合処理後に、形成された光出射手段形成層とフィルム
とを分離する方法も採ることができる。その場合、用い
るフィルムは透明でなくてもよい。
【0032】透明フィルムないし光出射手段形成層の形
成には、照明装置等を介して入射させる光の波長域に応
じそれに透明性を示す適宜な材料の1種又は2種以上を
用いることができる。ちなみに可視光域では例えばアク
リル系樹脂やポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹
脂やノルボルネン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等で代
表される透明樹脂、熱や紫外線、電子線等の放射線で重
合処理しうる硬化型樹脂などがあげられる。
【0033】光出射手段を有する透明フィルムの厚さ
は、薄型軽量化等の点より5〜500μm、就中10〜
300μm、特に20〜100μmとすることが好まし
い。斯かる透明フイルムを用いて反射型液晶表示装置に
おけるフロントライト機構等を形成することで、従来の
導光板方式に比べて厚さや重量を約1/10程度とする
ことができる。
【0034】図例の如く透明フィルム11の光出射手段
形成面側に低屈折率層13を介して配置する偏光子14
としては、適宜なものを用いることができ特に限定はな
い。従ってリオトロピック液晶性の二色性色素や二色性
染料含有のリオトロピック性物質のコーティング膜を設
けたフィルムからなる偏光子なども用いうるが、高度な
直線偏光の入射による良好なコントラスト比の表示を得
る点などよりは、例えばポリビニルアルコール系フィル
ムや部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィル
ム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィル
ムの如き親水性高分子フィルムにヨウ素や二色性染料等
の二色性物質を吸着させて延伸したものからなる偏光フ
ィルム等の如く、偏光度の高い偏光子が好ましく用いら
れる。
【0035】用いる偏光子は、偏光フィルムの片面又は
両面に透明保護層を設けたものであってもよい。透明保
護層は、上記の透明フィルムで例示した樹脂などの適宜
な材料の1種又は2種以上を用いて形成することができ
る。就中、偏光子は光出射手段のカバー層ないし保護層
として機能することより、透明性や機械的強度、熱安定
性や水分遮蔽性などに優れる透明保護層が好ましい。
【0036】透明保護層は、単層物として形成されてい
てもよいし、同種又は異種の材料からなる積層体などと
して形成されていてもよい。また偏光子の片側における
透明保護層は、光出射手段を有する透明フィルムに兼ね
させることもできる。従って上記した透明フィルムの形
成方法において、光出射手段具備の透明保護層を一体成
形して光出射手段を同体に有する透明保護層を形成する
こともできる。透明保護層の厚さは、上記した透明フィ
ルムに準じることができる。
【0037】好ましい透明保護層は、面内の遅相軸と進
相軸の屈折率差に基づく面内位相差が小さいもの、就中
30nm以下、特に10nm以下の可及的に小さいものであ
る。また面内屈折率の平均値と厚さ方向の屈折率との差
に基づく厚さ方向位相差も小さいこと、就中50nm以
下、特に20nm以下の可及的に小さいことが好ましい。
位相差の小さい透明保護層とすることにより偏光子を介
した直線偏光が入射した場合にその偏光状態を良好に維
持できて表示品位の低下防止に有利であり、輝度ムラや
色ムラ等の表示ムラの少ない液晶表示装置などを形成す
ることができる。接着処理にて発生しやすい内部応力に
よる位相差の発生を防止する点よりは、光弾性係数の小
さい材料からなる透明保護層が好ましい。従って透明フ
ィルムも透明保護層に準じてその位相差や光弾性係数の
小さいことが好ましい。
【0038】フィルムからなる透明保護層は、ポリビニ
ルアルコール系等の適宜な透明接着剤を用いて偏光フィ
ルムに接着することができる。透明保護層が光出射手段
を有するものの場合には、アクリル系やゴム系等の適宜
な透明粘着剤による接着処理が好ましい。
【0039】図2の折線矢印γの如く、光出射手段を有
する透明フィルム11と偏光子14の間に介在させる低
屈折率層13は、屈折率差を利用して側面入射光ないし
その伝送光を全反射させて後方に効率よく伝送し、照明
装置から遠い位置における凹部の光路変換斜面A1にも
伝送光を均等性よく供給して表示画面全体における明る
さの均一性の向上を図ると共に、前記の入射光ないしそ
の伝送光が偏光子に入射して吸収減衰することの防止を
目的とする。
【0040】前記の目的より低屈折率層は、光出射手段
を有する透明フィルムよりも屈折率が小さい適宜な材料
を用いて形成することができ、その材料や形成方法につ
いて特に限定はない。ちなみにその例としては、無機系
や有機系の低屈折率誘電体等を用いた真空蒸着方式やス
ピンコート方式などの適宜な方式による薄膜やその焼結
膜、透明フィルムと偏光子を接着するための接着層など
があげられる。従って後者の場合には接着層が低屈折率
層を兼ねることとなる。
【0041】前記した全反射による後方への伝送効率等
の点より透明フィルムと低屈折率層との屈折率差は、大
きいほど有利であり、0.02以上、就中0.05以
上、特に0.1〜0.5であることが好ましい。斯かる
程度の屈折率差では外光モードによる表示品位に殆ど影
響しない。ちなみに当該屈折率差が0.1の場合、その
界面での外光の反射率は0.1%以下であり、その反射
損による明るさやコントラストの低下は極めて小さいも
のである。
【0042】低屈折率層の厚さは、薄すぎると波動のし
みだし現象で上記した閉じ込め効果に薄れる場合がある
ことから、全反射効果の維持の点より厚いほど有利であ
る。前記した薄膜の場合、その厚さは、全反射効果等の
点より適宜に決定しうるが、一般には可視光に対する、
特に短波長光に対する全反射効果等の点より、屈折率×
層厚で算出される光路長に基づいて95nm以上、就中1
90nm以上、特に380nm以上、さらには600nm〜1
0μmの厚さであることが好ましい。なお薄膜からなる
低屈折率層は、図例の如く偏光子、特にその透明保護層
に付設することが一般的であるが、透明フィルムの光出
射手段形成面に付設されていてもよい。
【0043】一方、低屈折率層を兼ねる接着層の場合に
は、接着強度等の点より0.5〜200μm、就中1〜
100μm、特に2〜50μmの厚さであることが好まし
い。接着層の形成には、例えば紫外線や放射線等の照射
又は加熱で硬化する接着剤などの、屈折率に応じた適宜
なものを用いることができる。簡便接着性等の取扱性や
内部応力の発生を抑制する応力緩和性などの点よりは粘
着層が好ましく用いうる。
【0044】前記の粘着層の形成には、例えばゴム系や
アクリル系、ビニルアルキルエーテル系やシリコーン
系、ポリエステル系やポリウレタン系、ポリエーテル系
やポリアミド系、スチレン系などの適宜なポリマーをベ
ースポリマーとする粘着剤などを用いうる。就中、アク
リル酸ないしメタクリル酸のアルキルエステルを主体と
するポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤
の如く透明性や耐候性や耐熱性などに優れるものが好ま
しく用いられる。なお低屈折率層は、前記した薄膜又は
接着層の一方にて形成されていてもよいし、薄膜と接着
層の両方にて形成されていてもよい。
【0045】偏光板は、図例の如く透明フィルム11と
偏光子14が接着層12を介して接着一体化されている
ことが好ましい。これにより光出射手段を形成する凹部
以外の接着面部分に空気層が介在することを防止するこ
とができる。偏光板内部の凹部以外の部分に空気層が介
在すると、外光モードにおいて外光の反射が大きく液晶
表示等のコントラストが低下する。
【0046】透明フィルムを接着する前記の接着層は、
低屈折率層を兼ねるものであってもよいし、低屈折率層
とは別体のものであってもよい。低屈折率層とは別体の
透明な接着層の場合、その屈折率は透明フィルムよりも
高くてもよい。接着層の形成には、前記に準じて適宜な
接着剤ないし粘着剤を用いることができる。界面反射の
抑制の点よりは、被着体との屈折率差が小さい接着層が
好ましい。
【0047】上記したように凹部への接着層の入り込み
は好ましくなく、光路変換斜面の75%以上、就中80
%以上、特に90〜100%が空気層と接してその屈折
率差が0.4以上であることが好ましいことより、接着
層、特に粘着層としては20℃における貯蔵弾性率が5
×10N/m以上、就中10N/m以上、特に
10〜1010N/mのものを用いることが前記の
入り込み防止の点より好ましい。また接着層の厚さを2
5μm以下、就中20μm以下、特に1〜15μmとする
ことも入り込み防止に有効である。
【0048】さらに長時間での変形を抑制する点よりは
損失弾性率も大きいことが好ましい。加えて加熱により
弾性率が低下して凹部に入り込みやすくなる場合があ
り、斯かる点より接着層、特に粘着層は、加熱により弾
性率が低下しにくいものほど、ないし高温化でも弾性率
の高いものほど好ましい。接着層ないし粘着層の弾性率
は、紫外線や電子線等の適宜手段による硬化処理にて高
めることができる。
【0049】偏光板は、外光の表面反射による視認阻害
の防止を目的としたノングレア処理や反射防止処理、傷
付き防止を目的としたハードコート処理などを視認側の
表面に、従って偏光子の表面に施したものであってもよ
い。斯かる処理を施した偏光板は、フロントライト方式
に好ましく用いうる。
【0050】前記したノングレア処理は、サンドブラス
ト方式やエンボス加工方式等の粗面化方式、シリカ等の
透明粒子を配合した樹脂の塗工方式などの種々の方式で
表面を微細凹凸構造化することにより施すことができ
る。また反射防止処理は、干渉性の蒸着膜を形成する方
式などにて施すことができる。更にハードコート処理
は、硬化型樹脂等の硬質樹脂を塗工する方式などにて施
すことができる。ノングレア処理や反射防止処理やハー
ドコート処理は、その1種又は2種以上の処理を施した
フィルムの接着方式などにても施すことができる。
【0051】偏光板には、図例の如く透明フィルムの外
側に液晶セル等の他部材と接着するための透明な接着層
16を必要に応じて設けることができる。その接着層な
いし粘着層については、上記に準じることができる。な
お斯かる接着層に対してはそれを実用に供するまでの
間、異物の混入等の防止を目的に図1の例の如く剥離シ
ート17を仮着してカバーしておくことが好ましい。
【0052】また偏光板は、図例の如く液晶表示装置等
の形成に用いられることのある位相差板などの1層又は
2層以上の光学層を積層一体化したものであってもよ
い。なお図例では、位相差板15を透明フィルム11の
側に設けているが、その配置位置は偏光子14の側、特
に偏光子と透明フィルムの間であってもよい。また偏光
子の透明保護層や透明フィルムを所定の位相差を有する
位相差板として兼ねさせることもできる。
【0053】本発明による偏光板は、その光出射手段
(光路変換斜面)を介して照明装置による側面方向から
の入射光ないしその伝送光を視認に有利な垂直性に優れ
る方向(法線方向)に光路変換して光の利用効率よく出
射し、また外光に対しても良好な透過性を示して、例え
ば明るくて見やすい薄型軽量で外光・照明両用式の反射
型液晶表示装置などの種々の装置を形成することができ
る。
【0054】前記した外光・照明両用式の反射型液晶表
示装置の例を図2に示した。この装置は、透明基板の液
晶側にその基板よりも低屈折率の透明層222を具備す
る視認側のセル基板221と、偏光層215を介して光
反射層216を具備する背面側のセル基板211を有す
る液晶セル2の1又は2以上の側面221aに照明装置
3を有し、かつ視認側セル基板の外側に偏光板1がその
透明フィルム11の側をセル側にして透明な接着層16
を介し接着されてなる。
【0055】図例の反射型液晶表示装置において外光・
照明両用による視認は、照明装置3の点灯による照明モ
ードにおいて図例の矢印αの如く、光路変換斜面A1を
介し光路変換されて偏光板1の裏面より出射した光が液
晶セル2を経由してその光反射層216で反射された
後、液晶セル内を逆経由して偏光板に至り凹部A以外の
部分より透過した表示光が視認される。
【0056】一方、照明装置の消灯による外光モードに
おいては、偏光板1の偏光子14及び透明フィルム11
の光出射手段形成面における光出射手段を形成する凹部
A以外の部分より入射した光が光反射層216を介し、
前記に準じ液晶セル内を逆経由して偏光板に至り、凹部
以外の部分より透過した表示光が視認される。
【0057】図例の如く液晶表示装置は、偏光板1を反
射型の液晶セル2の視認側セル基板221の側に透明な
接着層16を介して接着することにより形成することが
できる。その場合、偏光板は、その偏光子14の側が外
側となるように、従って光出射手段を有する透明フィル
ム11の側がセル側となるように配置される。
【0058】また接着層としては明るい表示を達成する
点より、その屈折率が透明フィルムと視認側セル基板の
屈折率に可及的に近いことが好ましく、就中、透明フィ
ルムと視認側セル基板の屈折率の中間の屈折率であり、
視認側セル基板に設ける低屈折率の透明層よりも高い屈
折率であることが好ましい。なお接着層の形成には上記
例示物等の適宜な接着剤ないし粘着剤を用いうる。
【0059】照明機構は、図例の如く液晶セルの1又は
2以上の側面、特に偏光板1を配置した視認側セル基板
221の1又は2以上の側面に、1個又は2個以上の照
明装置3を配置することにより形成することができる。
その形成に際し同心円状に配置した凹部からなる同心円
型光出射手段を有する偏光板の場合には、点状照明装置
による放射状入射光を効率よく利用して明るい表示を達
成する点より、同心円型光出射手段の仮想中心を含む垂
直線上における液晶セルの側面に点状照明装置を配置す
ることが好ましい。
【0060】仮想中心に対応した点状照明装置の斯かる
配置に際しては、光出射手段の仮想中心が偏光板の端面
にあるか、その外側にあるかに応じて図2の例の如くセ
ル基板221の点状照明装置を配置する側を突出させる
方式などの適宜な対応策を採ることができる。線状照明
装置等の他の照明装置を配置する場合も同様である。
【0061】液晶セルの側面に配置する照明装置として
は、適宜なものを用いることができる。例えば前記した
発光ダイオード等の点状照明装置のほか、(冷,熱)陰
極管等の線状照明装置、点状照明装置を線状や面状等に
配列したアレイ体、あるいは点状照明装置と線状導光板
を組合せて点状照明装置からの入射光を線状導光板を介
し線状照明装置に変換するようにしたものなどが好まし
く用いうる。
【0062】また照明装置は、偏光板の光路変換斜面が
対面することとなるセル側面に配置することが出射効率
の点より好ましい。上記した同心円型の場合も含めて、
光路変換斜面が照明装置に対して可及的に垂直に対面す
るように配置することにより、照明装置を介した側面か
らの入射光を効率よく面光源に変換して高効率に発光さ
せることができる。
【0063】従って横断面が二等辺三角形の凹部などの
二面の光路変換斜面を具備する凹部からなる光出射手段
を有する偏光板の場合には、セル基板の対向する側面の
両方に照明装置を配置することもできる。また同心円型
の場合には、偏光板における光出射手段の仮想中心に対
応した1個所又は2個所以上に点状照明装置を配置する
こともできる。
【0064】照明装置は、その点灯による照明モードで
の視認を可能とするものであり、外光・照明両用式の液
晶表示装置の場合に、外光による外光モードにて視認す
るときには点灯の必要がないので、その点灯・消灯を切
り替えうるものとされる。その切り替え方式には任意な
方式を採ることができ、従来方式のいずれも採ることが
できる。なお照明装置は、発光色を切り替えうる異色発
光式のものであってもよく、また異種の照明装置を介し
て異色発光させうるものとすることもできる。
【0065】図2の例の如く照明装置3に対しては、必
要に応じ発散光を液晶セルの側面に導くためにそれを包
囲するリフレクタ31などの適宜な補助手段を配置した
組合せ体とすることもできる。リフレクタとしては高反
射率の金属薄膜を付設した樹脂シートや白色シートや金
属箔などの適宜な反射シートを用いうる。リフレクタ
は、その端部をセル基板等の端部に接着する方式などに
て照明装置の包囲を兼ねる固定手段として利用すること
もできる。
【0066】液晶表示装置は一般に、液晶シャッタとし
て機能する液晶セルとそれに付随の駆動装置、フロント
ライト(偏光板)、光反射層及び必要に応じての位相差
板等の構成部品を適宜に組立てることなどにより形成さ
れる。本発明においては上記した偏光板と照明装置を用
いてフロントライト式の照明機構を形成し、液晶セルの
視認側と背面側の両方に前記偏光板等の偏光形成手段を
配置する点を除いて特に限定はなく、従来装置に準じて
形成することができる。
【0067】従って用いる液晶セルについては特に限定
はなく、図例の如く透明な視認側セル基板221と背面
側のセル基板211の間に封止材を介し液晶201を封
入し、その液晶等による光制御を介して表示光を得るよ
うにした適宜な反射型のものを用いることができる。ち
なみにその具体例としてはTN型液晶セルやSTN型液
晶セル、IPS型液晶セルやHAN型液晶セル、OCB
型液晶セルやVA型液晶セルの如きツイスト系や非ツイ
スト系、ゲストホスト系や強誘電性液晶系の液晶セル、
あるいは内部拡散式等の光拡散型の液晶セルなどがあげ
られる。
【0068】また液晶の駆動方式も例えばアクティブマ
トリクス方式やパッシブマトリクス方式などの適宜なも
のであってよい。液晶の駆動は通例、図2の例の如くセ
ル基板の内側に設けた電極212、223を介して行わ
れる。
【0069】反射型の液晶表示装置では光反射層の配置
が必須であるが、その配置位置については図2に例示の
如く、液晶セルの背面側セル基板211の外側に設ける
こともできるし、背面側セル基板の内側、従ってセル内
に設けることもできる。セル内に光反射層を設ける場
合、その光反射層に液晶駆動用の電極を兼ねさせること
もできる。
【0070】光反射層についは、例えばアルミニウムや
銀、金や銅やクロム等の高反射率金属の粉末をバインダ
樹脂中に含有する塗工層や蒸着方式等による金属薄膜の
付設層、その塗工層や付設層を基材で支持した反射シー
ト、金属箔や透明導電膜、誘電体多層膜などの従来に準
じた適宜な光反射層として形成することができる。形成
する光反射層は、凹凸面等を介して反射光を拡散させる
ものであってもよい。
【0071】背面側のセル基板には、前記した光反射層
と共に、表示目的を達成するための偏光層が設けられ
る。その偏光層は、光反射層をセル外に設ける場合には
図2の例の如く、背面側セル基板211と光反射層21
6の間に配置される。また光反射層をセル内に設ける場
合には、背面側セル基板上に設けた光反射層の上側、従
ってセル内の中央部側に偏光層は配置される。その偏光
層は、上記の偏光板で例示したものなどの適宜なものを
用いることができ、セル内に設ける場合には上記したリ
オトロピック性物質等によるコーティング膜からなるも
のが好ましい。
【0072】上記において光反射層を液晶セルの外側に
配置する場合、その視認側と背面側のセル基板や電極
は、液晶表示を可能とするために透明基板や透明電極と
して形成することが必要である。一方、液晶セルの内部
に光反射層を兼ねる電極を設ける場合には、液晶表示を
可能とするために視認側のセル基板や電極は透明基板や
透明電極として形成する必要があるが、背面側のセル基
板はその光反射層と同様に透明である必要はなく、不透
明体にて形成されていてもよい。
【0073】セル基板の厚さについては、特に限定はな
く液晶の封入強度や配置する照明装置の大きさなどに応
じて適宜に決定しうる。一般には光伝送効率と薄型軽量
性のバランスなどの点より10μm〜5mm、就中50μm
〜2mm、特に100μm〜1mmの厚さとされる。またセ
ル基板の厚さは、照明装置を配置する側と配置しない側
とで相違していてもよいし、同厚であってもよい。輝度
向上の点よりは、照明装置を配置する側のセル基板を厚
くすることが有利である。
【0074】一方、背面側のセル基板を薄くすることで
液晶層と外付け光反射層間の距離を短縮化でき、外光の
入射時と光反射層を介した復路で別の画素を通過するこ
とで生じる外光モードでのパララックスを防止でき、液
晶表示の高精細化や正確なカラー表示を行うことができ
る利点がある。その場合、基板厚は10〜500μm、
就中50〜200μm程度が好ましい。
【0075】液晶セルの形成に際しては図2の例の如
く、視認側セル基板221の内側に低屈折率の透明層2
22が設けられ、また必要に応じて液晶を配向させるた
めのラビング膜等の配向膜213、224や、カラー表
示を実現するためのカラーフィルタ225、位相差板2
14などを設けることができる。配向膜は液晶層に隣接
するように配置し、カラーフィルタは視認側又は背面側
のセル基板と電極の間に配置する方式が一般的である。
【0076】視認側セル基板に設ける低屈折率の透明層
は、そのセル基板を形成する透明基板よりも屈折率の低
い層、就中0.01以上低い層として設けることで、図
2に折線矢印βとして示した如く、照明装置3からの入
射光が視認側セル基板内を伝送される際に、その伝送光
を基板221と透明層222との屈折率差を介し全反射
させてセル基板内に効率よく閉じ込め、それにより前記
伝送光を後方に効率よく伝送し、照明装置から遠い位置
における光出射手段の光路変換斜面A1にも伝送光を均
等性よく供給して、その反射による光路変換を介し表示
画面全体における明るさの均一性の向上を目的とする。
【0077】従って前記の伝送光は、偏光板1の低屈折
率層13と視認側セル基板221の低屈折率透明層22
2の間に効率よく閉じ込められて後方に効率よく伝送さ
れる。その閉じ込め効果の点より光出射手段を有する透
明フィルムと視認側セル基板の屈折率は、可及的に近い
ことが好ましく、また表示輝度の向上の点より透明フィ
ルムの屈折率が視認側セル基板に設ける低屈折率の透明
層の屈折率よりも高いことが好ましい。
【0078】また低屈折率の透明層は、前記の伝送光が
液晶層201や背面側の偏光層215等に入射して吸収
や複屈折や散乱を受け、それにより伝送光が減少したり
不均一化することを防止して、表示が暗くなることや、
照明装置近傍での表示が後方においてゴースト化して表
示品位を低下させることの防止なども目的とする。さら
にカラーフィルタ225等を配置した場合に、それによ
る伝送光の急激な吸収を防止して伝送光の減少を回避す
ることにも有効である。
【0079】低屈折率の透明層は、偏光板に設ける上記
した低屈折率層、特にその薄膜タイプのものに準じて適
宜に形成でき、透明なセル基板との屈折率差も低屈折率
層と透明フィルムとの屈折率差に準じることができる。
低屈折率の透明層の配置位置は、前記した伝送光の閉じ
込め効果や液晶層等への浸入防止などの点より通例、セ
ル基板221と透明電極223の間とされ、就中セル基
板221に隣接して設けられる。その場合、セル基板に
おける透明層の付設面は平滑なほど、よって透明層は平
滑なほど伝送光の散乱防止に有利で好ましく、また表示
光への影響防止の点よりも好ましい。
【0080】液晶表示装置の形成に際しては必要に応
じ、上記したノングレア層等のほかに光拡散層や位相差
板などの適宜な光学層の1層又は2層以上を付加したも
のとすることもできる。光拡散層は、表示光の拡散によ
る表示範囲の拡大や発光の平準化による輝度の均一化、
液晶セル内の伝送光の拡散による偏光板への入射光量の
増大などを目的とする。なお前記の付加する光学層は、
必要に応じ接着層等を介し偏光板と積層一体化して液晶
セルに適用することもできる。
【0081】光拡散層は、上記のノングレア層に準じた
表面微細凹凸構造を有する塗工層や拡散シートなどによ
る適宜な方式にて設けることができる。光拡散層は、接
着層に透明粒子を配合して接着層を兼ねる層として配置
することもでき、これにより液晶表示装置の薄型化を図
かることができる。光拡散型の接着層は、それに例えば
シリカやアルミナ、チタニアやジルコニア、酸化錫や酸
化インジウム、酸化カドミウムや酸化ノンモン等の導電
性のこともある無機系粒子や、架橋又は未架橋ポリマー
等の有機系粒子などの適宜な透明粒子を1種又は2種以
上含有させることにより形成しうる。光拡散層は、偏光
板と視認側のセル基板の間などの適宜な位置に1層又は
2層以上を配置することができる。
【0082】また前記した位相差板は、光学補償による
視野角の拡大や着色防止等を目的とし通例、図2の如く
視認側又は/及び背面側の偏光板等とセル基板の間に配
置される。補償用の位相差板には波長域などに応じて適
宜なものを用いることができ1層又は2層以上の位相差
層の重畳層として形成されていてもよい。
【0083】位相差板は、適宜な透明ポリマーからなる
フィルムを一軸や二軸等の適宜な方式で延伸処理してな
る複屈折性フィルム、ネマチック系やディスコティック
系等の適宜な液晶ポリマーの配向フィルムやその配向層
を透明基材で支持したものなどとして得ることができ、
熱収縮性フィルムの加熱収縮力の作用下に厚さ方向の屈
折率を制御したものなどであってもよい。
【0084】本発明において、上記した液晶表示装置を
形成する各部品は、全体的又は部分的に積層一体化され
て固着されていてもよいし、分離容易な状態に配置され
ていてもよい。界面反射の抑制によるコントラストの低
下防止などの点よりは固着状態にあることが好ましく、
少なくとも偏光板と液晶セルが固着密着状態にあること
が好ましい。前記の固着処理には粘着剤等の適宜な透明
接着剤を用いることができ、その透明接着層に透明粒子
等を含有させて拡散機能を示す接着層などとすることも
できる。
【0085】また前記の形成部品、特に視認側のそれに
は例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノン
系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリ
レート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収
剤で処理する方式などにより紫外線吸収能をもたせるこ
ともできる。
【0086】
【実施例】参考例1 ポリイミド薄膜を設けたサンプル板をレーザビームに対
して垂直になるように設置し、平行なエキシマレーザを
二等辺三角形の孔を設けたマスクを介し、かつサンプル
板をマスクの底辺に平行に移動させながら複数位置に照
射し、アブレーションにてポリイミド薄膜の一部を除去
した後、その表面に導電処理を施しニッケルリン膜を
0.2mmの厚さになるまで電界メッキしてサンプル板か
ら剥離し、周囲をカット成形して電鋳型からなる金型A
を得た。
【0087】参考例2 予め所定形状に形成した真鍮板の表面をダイヤモンドバ
イトにて切削して金型Bを作製した。切削は、光入射端
面となる側の2.5mmの位置から真鍮板の長手方向と平
行に210μmピッチで、傾斜角42度で投影幅20μm
の光路変換斜面と平均傾斜角約3度で投影幅190μm
の緩斜面の繰り返し構造が形成されるように行った。光
路変換斜面は、金型上で光入射端面側を向いており、そ
の斜面が占める面積は、1/10.5である。
【0088】参考例3 予め所定形状に形成した真鍮板の表面をサンドブラスト
により加工し、光沢のない表面を有する金型Cを作製し
た。
【0089】参考例4 頂角を狭くした二等辺三角形孔を有するマスクを用いた
以外は参考例1に準じて金型Dを作製した。
【0090】参考例5 頂角を広くした二等辺三角形孔を有するマスクを用いた
以外は参考例1に準じて金型Eを作製した。
【0091】参考例6 屈折率1.52のノルボルネン系樹脂からなる厚さ10
0μmの透明フィルムに紫外線硬化性のアクリル系樹脂
を塗工し、その塗工層を金型Aにゴムローラにて密着さ
せると共に余分な樹脂と気泡を押し出した後、メタルハ
ライドランプにて紫外線を照射し硬化させて金型から剥
離し、幅40mm、長さ30mmのサイズに切りだして光出
射手段具備の透明フィルムAを得た。なお硬化後の紫外
線硬化性樹脂の屈折率を測定したところ1.512であ
った。
【0092】SEM(走査電子顕微鏡)にて断面を観察
した結果、得られた光出射手段は横断面三角形で長さ1
00μm、幅11μmの凹部が不規則に分布してフィルム
片面の1/20を占め、その凹部は、傾斜角約42度、
長さ方向がフィルム幅方向に平行な光路変換斜面と平均
傾斜角が約72度の立面を有するものであった。従って
光路変換斜面は、フィルムの端面に向いて形成されてい
た。
【0093】参考例7 金型Bを用いた以外は参考例6に準じて透明フィルムB
を作製した。SEM断面観察の結果、金型を転写した斜
面の繰り返し構造が形成されており、平坦部分は無かっ
た。
【0094】参考例8 金型Cを用いた以外は参考例6に準じて透明フィルムC
を作製した。SEM断面観察の結果、金型を転写した凹
凸が不規則に形成されていた。
【0095】参考例9 金型Dを用いた以外は参考例6に準じて透明フィルムD
を作製した。SEM断面観察の結果、得られた光出射手
段は横断面三角形で長さ100μm、幅11μmの凹部が
不規則に分布してフィルム片面の1/20を占め、その
凹部は、傾斜角約32度、長さ方向がフィルム幅方向に
平行な斜面と平均傾斜角が約68度の立面を有するもの
であった。
【0096】参考例10 金型Eを用いた以外は参考例6に準じて透明フィルムE
を作製した。SEM断面観察の結果、得られた光出射手
段は横断面三角形で長さ100μm、幅11μmの凹部が
不規則に分布してフィルム片面の1/20を占め、その
凹部は、傾斜角約50度、長さ方向がフィルム幅方向に
平行な斜面と平均傾斜角が約75度の立面を有するもの
であった。
【0097】参考例11 厚さ1.3mm、屈折率1.52の無アルカリガラス板の
片面に、フッ化マグネシウムを真空蒸着して厚さ600
nm、屈折率1.38の低屈折率透明層を形成し、その上
に赤、青、緑のストライプ状のカラーフィルター層と、
ITO透明電極を順次形成し、更にその上にポリビニル
アルコール溶液をスピンコートしその乾燥膜をラビング
処理して視認側セル基板を得た。なお透明電極は、エッ
チングにて分割した。一方、厚さ0.7mm、屈折率1.
52の無アルカリガラス板にITO透明電極を形成し、
その上に前記に準じラビング膜を設けて背面側セル基板
を得た。
【0098】ついで前記の視認側と背面側のセル基板を
そのラビング面をラビング方向が直交するように対向さ
せてギャップ調節材を配し、周囲をエポキシ樹脂でシー
ルしたのち液晶(メルク社製、ZLI−4792)を注
入してTN系液晶セルを形成した。その際、長さ方向の
視認側セル基板の一側面を背面側基板よりも2mm突出さ
せて入射側面とし、その入射側面に冷陰極管を配置し、
銀蒸着のポリエステルフィルムで包囲してフィルム端部
を基板の上下面に両面粘着テープで接着し、光が洩れな
いように冷陰極管を保持固定して液晶セル1を得た。
【0099】参考例12 低屈折率透明層を設けない以外は参考例11に準じて液
晶セル2を得た。
【0100】実施例1 両面をトリアセチルセルロースフィルムで保護したヨウ
素・ポリビニルアルコール系偏光フィルムの片面にフッ
化マグネシウムを真空蒸着して厚さ600nm、屈折率
1.38の低屈折率層を形成し、その低屈折率層上に厚
さ15μm、屈折率1.52、20℃における貯蔵弾性
率8×10N/mのアクリル系粘着層をを設けて、
その粘着層を介し透明フィルムAの光出射手段形成面に
接着して偏光板を得た。
【0101】次に前記の偏光板を液晶セル1の視認側セ
ル基板に偏光フィルム側が外側となるように屈折率1.
52のアクリル系粘着層を介し偏光軸が視認側セル基板
のラビング軸と平行になるように接着すると共に、背面
側セル基板に両面をトリアセチルセルロースフィルムで
保護したヨウ素・ポリビニルアルコール系偏光フィルム
をその偏光軸が背面側セル基板のラビング軸と平行にな
るようにアクリル系粘着層を介し接着して、その外側に
アルミニウム薄膜を形成した拡散反射板を粘着層にて接
着して反射型液晶表示装置を得た。
【0102】比較例1 液晶セル2を用いた以外は実施例1に準じて反射型液晶
表示装置を得た。
【0103】比較例2 透明フィルムBを用いた以外は実施例1に準じて偏光板
と、それを視認側に用いた反射型液晶表示装置を得た。
【0104】比較例3 透明フィルムCを用いた以外は実施例1に準じて偏光板
と、それを視認側に用いた反射型液晶表示装置を得た。
【0105】比較例4 透明フィルムDを用いた以外は実施例1に準じて偏光板
と、それを視認側に用いた反射型液晶表示装置を得た。
【0106】比較例5 透明フィルムEを用いた以外は実施例1に準じて偏光板
と、それを視認側に用いた反射型液晶表示装置を得た。
【0107】比較例6 低屈折率層を設けない以外は実施例1に準じて偏光板を
得、それを視認側に用いた反射型液晶表示装置を得た。
【0108】比較例7 低屈折率層を設けない以外は実施例1に準じて偏光板を
得、それを透明アクリル板に接着して液晶セル1の視認
側に0.2mmの間隙を設けて配置したほかは実施例1に
準じて反射型液晶表示装置を得た。
【0109】評価試験 実施例、比較例で得た反射型液晶表示装置について、暗
室にて液晶セルの半分を白状態、半分を黒状態として冷
陰極管を点灯させ、白表示部分の中央部での正面輝度を
輝度計(トプコン社製、BM7)にて調べた。
【0110】前記の結果を次表に示した。 実施 比較 比較 比較 比較 比較 比較 比較 例1 例1 例2 例3 例4 例5 例6 例7 輝度(cd/m2) 48 14 11 4 16 24 10 54
【0111】表より、実施例1では高い輝度が得られて
いることが判る。また目視観察の結果、白表示部分は明
るくてその均一性に優れており、顕微鏡観察の結果、凹
部にほぼ一致して空気層が観察されて凹部が粘着層で埋
まっていないことが判った。さらに偏光板出射光も垂直
指向性に優れており、高輝度と併せて液晶セルを効果的
に照明できていることが判った。加えて黒表示状態も黒
さに優れて高いコントラストであった。
【0112】前記において透明フィルムAを20℃にお
ける貯蔵弾性率が9×10N/m のアクリル系粘着
層を介して接着した偏光板の場合、凹部への粘着層の入
り込みで反射型液晶表示装置の正面輝度が20cd/m
に低下した。
【0113】一方、比較例1では入射側面の近傍は明る
いものの、入射側面から遠離るにつれてて急激に暗くな
り、表からも実施例1と比べて遙かに暗いことが判る。
比較例2では実施例1の約1/4の輝度であり、顕微鏡
観察の結果、斜面による溝の多くが粘着層で埋まってい
ることが判った。角度の小さい斜面を有するために糊が
進入し、全反射可能な斜面の面積が低下したためと考え
られる。また画素との間でモアレの発生が認められ、見
にくかった。
【0114】比較例3では出射光が殆どないことが判
る。顕微鏡観察の結果、表面凹凸が粘着層で完全に埋ま
っていた。従って白状態でも殆ど明るく見えずコントラ
ストが小さくて判別が困難であった。比較例4では斜め
方向に大きく傾斜して出射しており、正面輝度は実施例
1に比べて非常に暗く、また大角度の出射光においても
暗かった。顕微鏡観察では凹部の殆どが粘着層で埋まっ
ており、そのため良好な光出射が行えなかったことがわ
かる。
【0115】比較例5でも大角度に出射しており、正面
輝度は実施例1に比べて非常に暗かった。白表示部分と
黒表示部分のコントラストは非常に小さく、表示情報を
含まない光がほとんどであった。顕微鏡観察では凹部の
殆どが粘着層で埋まっていなかったが、実施例1と比べ
て斜面の角度が大きくて基板内伝送光を全反射できず液
晶セルを効果的に照明できないためであると考えられ
る。
【0116】比較例6では比較例1と同様に、入射側面
から遠離るほど暗くなり、輝度は実施例1と比較して1
/5程度と暗かった。比較例7では実施例1とほぼ同等
の明るさであったが、目視観察では若干白ボケており、
コントラストの点で劣っていた。
【0117】次に非点灯状態において、明るい室内の外
光モードにおいて、白状態と黒状態を半分ずつ表示させ
てコントラストの評価を行ったところ、実施例1、比較
例1、3、4、5、6では非常に良好で見やすかった
が、比較例2ではモアレの発生で見にくかった。また比
較例7では上面に配置の偏光板や液晶セル表面での外光
反射により写りこみ像が生じ、また黒表示が白ボケて見
えて見にくかった。
【0118】以上より、実施例1では点灯時の明るさ、
表示のコントラスト、見易さ、寿命の点で格別に優れて
いることが判り、本発明にて従来のサイドライト型導光
板の使用による嵩高化、高重量化を回避しつつ、偏光板
を視認側に配置した液晶セルの側面に照明装置を設ける
だけで均一な面発光が可能であり、薄型軽量でモアレが
発生しにくく、また表示像を乱しにくくて表面反射によ
るコントラストの低下も発生しにくい明るくて見やすい
外光・照明両用式の反射型液晶表示装置を形成できるこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光板の説明側面図
【図2】液晶表示装置の説明側面図
【図3】偏光板の拡大側面図
【符号の説明】
1:偏光板 11:光出射手段を有する透明フィルム A:凹部 A1:光路変換斜面 12、16:接着層 13:低屈折率層 14:偏光子 2:液晶セル 211:背面側セル基板 215:偏光層 216:光反射層 221:視認側セル基板 222:低屈折率の透明層 201:液晶層 3:照明装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 亮児 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 済木 雄二 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 (72)発明者 有吉 俊彦 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号日東電 工株式会社内 Fターム(参考) 2H042 AA03 AA04 AA08 AA26 BA04 BA09 BA14 BA20 DB08 2H049 BA02 BA24 BB63 BC14 BC22 2H091 FA08X FA11X FA14Z FA23X FA41X FD05 FD06 FD14 GA01 KA10 LA11 LA16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横断面三角形で深さが1〜50μmの凹
    部の複数が分散分布してなる光出射手段を片面に具備す
    る透明フィルムの光出射手段形成面側に、その透明フィ
    ルムよりも屈折率が小さい低屈折率層を介して偏光子を
    有してなり、前記の凹部がフィルム面に対して35〜4
    8度の角度で傾斜すると共に、長辺長が5〜250μm
    で凹部深さの5倍以上である光路変換斜面を具備し、か
    つその光路変換斜面の70%以上が空気層と接すること
    を特徴とする偏光板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、透明フィルムが接着
    層を兼ねる低屈折率層を介して、又は低屈折率層とは別
    体の透明な接着層を介して接着されてなる偏光板。
  3. 【請求項3】 請求項2において、低屈折率層又は接着
    層が粘着層である偏光板。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において、低屈折率層又
    は接着層の20℃における貯蔵弾性率が5×10N/
    以上である偏光板。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4において、凹部における光
    路変換斜面に対向する面のフィルム面に対する角度が6
    0〜90度であり、光出射手段を形成する凹部のフィル
    ム表面における開口の占有面積がフィルム片面の1/6
    〜1/100である偏光板。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5において、透明フィルムと
    低屈折率層との屈折率差が0.02以上である偏光板。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6において、透明フィルムの
    外側に接着層を有する偏光板。
  8. 【請求項8】 請求項7において、接着層が粘着層であ
    る偏光板。
  9. 【請求項9】 透明基板の液晶側にその基板よりも低屈
    折率の透明層を具備する視認側のセル基板と、偏光層と
    光反射層を具備する背面側のセル基板を有する液晶セル
    の1又は2以上の側面に照明装置を有し、かつ視認側セ
    ル基板の外側に請求項1〜8に記載の偏光板がその透明
    フィルム側をセル側にして透明な接着層を介し接着され
    てなることを特徴とする反射型液晶表示装置。
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JP2008176194A (ja) * 2007-01-22 2008-07-31 Toppan Printing Co Ltd 光学部材とそれを用いたバックライト・ユニットおよび表示装置ならびにそれらに用いる接着剤
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