JP2003329611A - 欠陥検査装置及び欠陥検査方法 - Google Patents

欠陥検査装置及び欠陥検査方法

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JP2003329611A
JP2003329611A JP2002139451A JP2002139451A JP2003329611A JP 2003329611 A JP2003329611 A JP 2003329611A JP 2002139451 A JP2002139451 A JP 2002139451A JP 2002139451 A JP2002139451 A JP 2002139451A JP 2003329611 A JP2003329611 A JP 2003329611A
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defect
circuit pattern
defects
semiconductor wafer
inspection
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JP2002139451A
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Koichi Seshima
幸一 瀬島
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 欠陥検査結果と電気試験結果の相関を取るに
あたって、相関解析の信頼を高めるには、再観察のため
に多くの労力と時間を必要としていた。 【解決手段】 欠陥検査装置1の構成として、半導体ウ
エハ4の外観を検査する外観検査部2と、この外観検査
部2で半導体ウエハ4を撮像して得られる画像信号を輝
度信号に変換する信号変換部11と、この信号変換部1
1で変換した輝度信号を用いて欠陥を検出する欠陥検出
部12と、この欠陥検出部12で検出した欠陥を、当該
欠陥の周辺部における回路パターンの疎密度合いに応じ
て分類する欠陥分類部13とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路パターンが形
成される半導体ウエハなどの基板を検査対象物として欠
陥を検査する欠陥検査装置及び欠陥検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体ウエハには、一つのIC
(集積回路)やLSI(大規模集積回路)を構成する複
数(多数)の同一素子(ダイ)が格子状に配列され、各
々の素子部に対して様々な処理(例えば、成膜処理、ド
ーピング処理、エッチング処理、レジスト処理、洗浄処
理など)が施されて回路パターンが形成される。
【0003】半導体ウエハの製造工程は処理内容に応じ
て幾つもの工程に分かれており、その製造過程で各々の
処理内容に応じた欠陥が発生する。そのため、一連のウ
エハ製造工程の中では、予め設定された工程間で半導体
ウエハの欠陥検査が行われている。例えば、図8に示す
ように、半導体ウエハの製造工程が、第1工程から第N
工程まで存在するものとすると、第1工程と第2工程の
間(換言すると、第1工程の後)や、第2工程と第3工
程の間(換言すると、第2工程の後)など、予め設定さ
れた各工程間で欠陥検査が行われている。
【0004】こうした欠陥検査は、半導体ウエハを製造
する際の歩留まり改善を目的として行われる。欠陥検査
では、半導体ウエハを撮像し、これによって得られた画
像信号を用いて欠陥を検出する。欠陥の検出は、半導体
ウエハ上での欠陥の位置及びサイズを特定することによ
って行う。また、半導体ウエハの製造工程では、その製
造が完了した最終段階で電気試験(電気的な特性試験)
を行う。この電気試験では、半導体ウエハ上の各々の素
子の回路動作を確認し、異常がないかどうかをチェック
する。そして、異常がなければOK(良品)、異常があ
ればNG(不良)と判断する。
【0005】その際、各工程間で行われた欠陥検査結果
と最終段階で行われた電気試験結果はそれぞれ解析サー
バ51に送られる。解析サーバ51では、各工程間での
欠陥検査結果と最終段階での電気試験結果との相関解析
を行い(ステップS11)、電気試験でNGと判定され
た素子と強い相関をもつ製造工程を、致命率(キラーレ
ート)の高い製造工程(以下、キラー工程)に特定する
(ステップS12)。解析サーバ51による解析結果
(キラー工程の特定結果)は半導体ウエハの製造工程に
フィードバックされる(ステップS13)。これを受け
て、キラー工程に特定された製造工程では、欠陥低減の
ための歩留まり改善活動(例えば、製造装置の動作チェ
ック、欠陥発生の原因調査、メンテナンス頻度のアップ
など)を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、各工程間で行
われる欠陥検査では、半導体ウエハ上に配列される各々
の素子の画像を相互に比較して欠陥を検出しているが、
これによって得られる欠陥検査情報は、欠陥の位置情報
とサイズ情報のみであり、その欠陥がどのような種別の
ものであるかは全く分からない状況になっている。ま
た、欠陥検査で得られる欠陥の位置情報は、単純に検査
装置の座標系(XY座標系)で特定した位置となるた
め、この位置に存在する欠陥が素子の回路動作に影響を
与える可能性があるか否かも全く分からない状況になっ
ている。したがって、欠陥検査結果と電気試験結果との
相関を取る場合には、素子の回路動作に影響を与えない
と思われる多数の欠陥の検査情報も含んで相関解析が行
われ、このことが相関解析の信頼性(相関精度)を低下
させる要因になっている。
【0007】また従来では、相関解析の信頼性を高める
ため、欠陥検査で検出された欠陥の位置情報を基に、別
途、光学顕微鏡や走査電子顕微鏡を用いて欠陥を再観察
(レビュー)し、この観察結果にしたがって各々の欠陥
をクラス分類し、そのクラスごとに相関を取っている。
しかしながら、欠陥の再観察では、オペレータが顕微鏡
を使って一つずつ欠陥を観察し、その外観的な特徴から
クラス分類を行っているため、欠陥検査で検出された欠
陥の個数が多くなると、再観察に多大な労力と膨大な時
間が必要になる。そのため一般的には、製造ロット毎或
いは半導体ウエハ毎に再観察の対象となる欠陥を無作為
にサンプリングし、このサンプリングした一部の欠陥だ
けを対象に再観察を行っている。そのため、相関解析の
信頼性を高めるには、多くの労力と時間を費やして再観
察のサンプリング率を上げる必要があった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、多くの労力と時
間を費やさなくても、相関解析の信頼性を高めることが
できる欠陥検査装置及び欠陥検査方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る欠陥検査装
置は、回路パターンが形成される基板を撮像して得られ
る画像信号に基づいて欠陥を検出する欠陥検出手段と、
この欠陥検出手段で検出した欠陥を、当該欠陥の周辺部
における回路パターンの疎密度合いに応じて分類する欠
陥分類手段とを備えるものである。
【0010】本発明に係る欠陥検査方法は、回路パター
ンが形成される基板を撮像して得られる画像信号に基づ
いて欠陥を検出する欠陥検出工程と、この欠陥検出工程
で検出した欠陥を、当該欠陥の周辺部における回路パタ
ーンの疎密度合いに応じて分類する欠陥分類工程とを含
むものである。
【0011】上記欠陥検査装置及び欠陥検査方法におい
ては、基板を撮像して得られる画像信号に基づいて欠陥
を検出するとともに、この検出した欠陥を、当該欠陥の
周辺部における回路パターンの疎密度合いに応じて分類
することにより、欠陥検査の段階で、その後の電気試験
の結果(歩留まり)に影響を及ぼす可能性が高い欠陥と
低い欠陥を識別することが可能となる。そのため、欠陥
検査に際して、欠陥検出により検出した欠陥を顕微鏡で
観察(再観察)する場合は、回路パターンの疎密度合い
が密として分類された欠陥を抽出し、この抽出した欠陥
を観察の対象とすることにより、電気試験の結果に影響
を及ぼす可能性が高い欠陥に的を絞って再観察を行うこ
とが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態に係る欠
陥検査装置の構成を示す概略図である。図示した欠陥検
査装置1は、大きくは、外観検査部2と画像処理部3と
によって構成されている。外観検査部2は、回路パター
ンが形成される基板を検査対象物として外観検査を行う
もので、ここでは検査対象物の一例として半導体ウエハ
4を示している。画像処理部3は、外観検査部2での撮
像によって得られる半導体ウエハ4の画像信号を取り込
み、この画像信号を用いて後述する欠陥検出や欠陥分類
を行うものである。
【0013】検査対象物となる半導体ウエハ4には、先
述のように一つのICやLSIを構成する複数(多数)
の同一素子(ダイ)が格子状に配列され、各々の素子部
に対して様々な処理が施されて回路パターンが形成され
る。回路パターンの形成は、半導体ウエハ4の一連の製
造工程の中で行われる。これに対して、欠陥検査装置1
を用いた欠陥検査(外観検査を含む)は、上記一連の製
造工程の中で、予め設定された工程間で行われる。この
点は、先の従来技術で記述したとおりである。
【0014】外観検査部2は、ウエハチャック5と、X
Yステージ6と、対物レンズ7と、光源8と、ハーフミ
ラー9と、撮像カメラ10とを備えて構成されている。
ウエハチャック5は、検査対象物となる半導体ウエハ4
を例えば真空吸着によって固定状態に支持するものであ
る。このウエハチャック5はXYステージ6上に搭載さ
れている。XYステージ6は、ウエハチャック5に支持
された半導体ウエハ4を、ウエハチャック5とともに、
直交二軸方向となるXY方向に移動させるものである。
XYステージ6による半導体ウエハ4の移動は、当該X
Yステージ6を駆動する駆動源(例えば、ステッピング
モータ等の駆動モータ)によって行われる。
【0015】対物レンズ7は、ウエハチャック5の直上
位置に、当該ウエハチャック5に支持された半導体ウエ
ハ4と対向する状態に配置されている。光源8は外観検
査のための照明光を出射するもので、その出射方向はハ
ーフミラー9側に向けられている。ハーフミラー9は、
光源8から出射された光を対物レンズ7側に反射させる
とともに、半導体ウエハ4の表面で反射した戻り光を撮
像カメラ10側に透過させるものである。撮像カメラ1
0は、例えばCCDセンサを用いて構成されるもので、
半導体ウエハ4の表面をCCDセンサによって撮像す
る。この撮像カメラ10では、ハーフミラー9を透過し
た光をCCDセンサで受光することにより、その受光量
に応じた画像信号(電気信号)を生成する。この撮像カ
メラ10で生成された画像信号は画像処理部3に送られ
る。
【0016】画像処理部3は、信号変換部11と、欠陥
検出部12と、欠陥分類部13とを備えて構成されてい
る。信号変換部11は、外観検査部2の撮像カメラ10
から送られる画像信号を輝度信号に変換するものであ
る。この信号変換部11では、撮像カメラ10による撮
像解像度に応じた画素単位、さらに詳しくはCCDセン
サの読取画素単位で、画像信号を輝度信号に変換する。
この輝度信号は、例えば、最も暗い暗部の輝度値(階調
値)を「0」、最も明るい明部の輝度値を「255」と
した256階調で表される。
【0017】欠陥検出部12は、外観検査部2での撮像
によって得られた画像信号に基づいて外観上の欠陥を検
出するものである。この欠陥検出部12では、信号変換
部11で変換された輝度信号を用いて欠陥を検出する。
この欠陥の検出によって得られる情報(以下、欠陥検出
情報)は、半導体ウエハ4上での欠陥の位置情報とサイ
ズ情報を含むものとなる。例えば、欠陥検出部12で
は、欠陥を検出した順に欠陥番号を付与し、この欠陥番
号に欠陥の位置情報とサイズ情報を関連付けて一つの欠
陥検出情報とする。
【0018】このうち、欠陥の位置情報は、例えば、欠
陥の位置を検査座標系(XY座標系)で表すものとする
と、ある一つの欠陥の存在位置は、半導体ウエハ4内で
その欠陥を含む素子の座標位置と、その素子内で欠陥の
位置を示す座標位置によって特定される。つまり、検出
された欠陥の位置情報は、半導体ウエハ4上のどの素子
のどの位置に存在するかによって特定される。また、欠
陥のサイズ情報は、例えば、欠陥として検出された部分
の大きさを、上述した画素の数で表すことにより特定さ
れる。よって、サイズ情報として特定された画素数の多
い欠陥ほど、そのサイズが大きいものとなる。欠陥検出
の具体的な手法については、後段で詳しく説明する。
【0019】欠陥分類部13は、欠陥検出部12で検出
した欠陥を、この欠陥の周辺部における回路パターンの
疎密度合いに応じて分類するものである。この欠陥分類
部13では、欠陥検出部12の検出結果として得られる
欠陥検出情報と信号変換部11で変換された輝度信号と
を用いて欠陥を分類する。即ち、欠陥分類部13におい
ては、欠陥検出部12から得られる欠陥検出情報(位置
情報、サイズ情報)を用いて欠陥の存在位置を把握する
とともに、信号変換部11で変換された輝度信号を用い
て欠陥の周辺部における最大輝度差を求め、この最大輝
度差をパラメータとして回路パターンの疎密度合いを判
定し、この判定結果に応じて欠陥の分類を行う。具体的
な分類手法については、後段で詳しく説明する。
【0020】続いて、上記構成からなる欠陥検査装置を
用いて行われる欠陥検査方法について、図2のフローチ
ャートを参照しつつ説明する。先ず、製造途中の半導体
ウエハ4をウエハチャック5で支持しつつ、XYステー
ジ6の駆動によってウエハアライメントを行う(ステッ
プS1)。このウエハアライメントにより半導体ウエハ
4上に座標系(XY座標)が設定される。
【0021】次に、光源8による光の照度レベルを調整
する(ステップS2)。この照度レベル調整は、撮像カ
メラ10で撮像した画像信号を信号変換部11で輝度信
号に変換するときに、この階調レンジ(256階調)を
有効に使用するために行われるものである。この照度レ
ベル調整が済むと、XYステージ6の駆動により、半導
体ウエハ4をX方向に往復移動させるとともに、この往
復移動に合わせて一定のピッチで半導体ウエハ4をY方
向に順に移動し、この移動中に半導体ウエハ4の表面を
撮像センサ10で連続的に撮像することにより、半導体
ウエハ4の画像を取得する(ステップS3)。このと
き、半導体ウエハ4の画像がX方向に沿って光学的に読
み取り走査され、この読み取り走査中に撮像カメラ10
で生成された画像信号が順に画像処理部3に送られる。
【0022】そうすると、画像処理部3においては、先
ず、撮像カメラ10から取り込んだ画像信号を信号変換
部11で輝度信号に変換する(ステップS4)。このと
き、信号変換部11では、例えば、半導体ウエハ4上の
一つの素子部の画像が図3(A)に示すように回路パタ
ーン部14と非回路パターン部(回路パターン部ではな
い部分)15を含むものであるとすると、この画像を撮
像したときに得られる画像信号を図3(B)に示すよう
に画素単位で輝度信号に変換する。ここでは、回路パタ
ーン部14の輝度が「20」、非回路パターン部15の
輝度が「100」に変換された場合を例示している。こ
の場合、回路パターン部14が非回路パターン部15よ
りも暗いものとなるが、素子表面の材質や段差などによ
っては回路パターン部14が非回路パターン部15より
も明るくなる場合もあり得る。
【0023】続いて、上述のように信号変換部11で変
換した輝度信号を用いて欠陥検出部12が欠陥の検出処
理を行う。この欠陥検出処理は、素子相互の輝度信号の
比較(ステップS5)とこの比較結果に基づく欠陥検出
(ステップS6)によって行われる。
【0024】ここで、欠陥検出部12で行われる欠陥検
出処理について詳しく説明する。先ず、検査対象となる
被検査素子部の輝度信号と当該被検査素子部との比較基
準となる基準素子部の輝度信号とを比較する。被検査素
子部は、半導体ウエハ4上の複数の素子の中から順に一
つずつ抽出されるもので、実際に欠陥があるかどうかの
検査対象となる素子部分となる。これに対して、基準素
子部は、被検査素子部として抽出された素子の中に欠陥
があるかどうかを確認するために、輝度信号の比較対象
として抽出されるものである。基準素子部としては、被
検査素子部に隣接する2つ(両隣)の素子部が適用され
る。
【0025】実際の比較処理では、先ず、被検査素子部
の輝度信号と当該被検査素子部の一方側に隣接する基準
素子部の輝度信号とを比較することにより、被検査素子
部のエリア内で基準素子部の輝度信号と輝度の値が一致
しない部分を第1の欠陥候補として認識する。次に、被
検査素子部の輝度信号と当該被検査素子部の他方側に隣
接する基準素子部の輝度信号とを比較することにより、
被検査素子部のエリア内で基準素子部の輝度信号と輝度
の値が一致しない部分を第2の欠陥候補として認識す
る。そして、第1の欠陥候補と第2の欠陥候補のうち、
被検査素子部のエリア内で互いに同一部分に存在する欠
陥候補を被検査素子部の欠陥として認識(検出)する。
【0026】輝度信号が一致するかどうかの判定は、比
較対象となる2つの素子部の相対応する部分でそれぞれ
輝度信号(輝度値)の差分を取り、この差分値と予め設
定された欠陥検出用の閾値との比較により、差分値が閾
値以上であれば「一致しない」、差分値が閾値未満であ
れば「一致する」と判定する。このような欠陥検出処理
により、半導体ウエハ4上の各々の素子ごとに欠陥の検
出が行われるとともに、その検出結果に基づく欠陥検出
情報(位置情報、サイズ情報)が得られる。
【0027】具体例として、被検査素子部の画像が図4
(A)に示すように欠陥16を含み、この画像信号を信
号変換部11で変換して得られた輝度信号が図4(B)
に示す分布をなすものとする。また、比較基準となる基
準素子部の画像がいずれも上記図3(A)に示すように
欠陥を含まず、この画像信号を信号変換部11で変換し
て得られた輝度信号が図3(B)に示す分布をなすもの
とする。そして、欠陥検出のための閾値は「50」に設
定されているものとする。
【0028】そうした場合、被検査素子部の輝度信号と
各基準素子部の輝度信号とを比較すると、図5に示すよ
うに、上記欠陥16を除いた部分では両者の輝度信号
(輝度値)の差分値が全て「0」となり、欠陥16の部
分では両者の輝度信号の差分値が「80」となる。よっ
て、輝度信号の差分値が「80」となる部分(閾値以上
となる部分)が欠陥として検出される。この欠陥16
は、半導体ウエハ4上における被検査素子部の座標位置
と当該被検査素子部のエリア内で差分値が「80」とな
った部分の座標位置をもって位置が特定されるととも
に、その差分値が「80」となった画素数(図例では3
個)をもってサイズが特定される。
【0029】こうして欠陥検出部12により欠陥の検出
が行われた後は、これに続いて欠陥分類部13が欠陥の
分類処理を行う。この欠陥分類処理は、最大輝度差の算
出(ステップS7)とこの算出結果に基づく欠陥分類
(ステップS8)によって行われる。
【0030】ここで、欠陥分類部13で行われる欠陥分
類処理について詳しく説明する。先ず、欠陥検出処理に
よって得られた欠陥検出情報(特に、位置情報)を用い
て、被検査素子部で欠陥があるとされた画素位置と同一
箇所に該当する基準素子部の画素位置を中心として、そ
の画素位置の周辺部に所定の大きさで画素ブロックを区
画し、この画素ブロックに含まれる各画素位置の輝度信
号のうち、最大輝度値と最小輝度値の差分、つまり画素
ブロック内での最大輝度差を演算によって求める。この
最大輝度差は、先に検出された欠陥ごとに求められる。
【0031】具体例として、被検査素子部の画像が図6
(A)に示すように2つの欠陥17,18を含み、この
画像信号を変換して得られる輝度信号が図6(B)に示
す分布をなすものとする。また、比較基準となる基準素
子部の画像がいずれも図7(A)に示すように欠陥を含
まず、この画像信号を変換して得られる輝度信号が図7
(B)に示す分布をなすものとする。
【0032】そうした場合、欠陥17については、基準
素子部の輝度信号の分布内で当該欠陥17と同一箇所の
画素を中心とした3×3の画素ブロック(9画素)内で
の最大輝度差が「80」となる。また、欠陥18につい
ては、基準素子部の輝度信号の分布内で当該欠陥18と
同一箇所の画素を中心とした3×3の画素ブロック(9
画素)内での最大輝度差が「0」となる。欠陥の周辺部
となる画素ブロックの大きさは、撮像カメラ10による
撮像解像度や撮像倍率などに応じて適宜変更が可能であ
り、場合によって4×4のブロックサイズや5×5のブ
ロックサイズ、或いはそれ以上の大きさのブロックサイ
ズを採用してもよい。
【0033】こうして各々の欠陥位置に対応して求めた
周辺画素ブロック内の最大輝度差は、欠陥の周辺部にお
ける回路パターンの疎密度合いを判定するためのパラメ
ータとなる。即ち、回路パターンが「密」に配置された
箇所では、上述のように画素ブロックを区画したとき
に、当該画素ブロック内に回路パターン部と非回路パタ
ーン部が共に存在する確率が高くなる。その場合、画素
ブロック内での最大輝度差は、回路パターン部と非回路
パターン部との輝度差に対応したものとなる。
【0034】これに対して、回路パターンが「疎」に配
置された箇所では、上述のように画素ブロックを区画し
たときに、当該画素ブロック内に回路パターン部と非回
路パターン部が共に存在する確率が低くなる。その場
合、画素ブロック内での最大輝度差は、回路パターン部
内での輝度差や非回路パターン部内での輝度差に対応し
たものとなる。このことから、回路パターンが「密」の
箇所と「疎」の箇所で最大輝度差を比較すると、「密」
の箇所の方が「疎」の箇所よりも最大輝度差の値が大き
くなる確率が高くなる。
【0035】ちなみに、回路パターンが「密」の箇所と
は、例えば、回路パターンのピッチが狭い箇所や回路パ
ターンが混み合っている箇所など、回路パターンの密度
が高い箇所をいう。また、回路パターンが「疎」の箇所
とは、例えば、回路パターンのピッチが広い箇所やパタ
ーン面積が広いベタパターン部、或いは回路パターン部
から離れた非回路パターン部など、回路パターンの密度
が低い箇所をいう。
【0036】こうした点に鑑みて、実際の処理では、先
の求めた最大輝度差を、欠陥分類のために予め設定され
た閾値とを比較し、この比較結果において、最大輝度差
が閾値以上であれば、周辺部の回路パターンが「密」で
あると判定し、最大輝度差が閾値未満であれば、周辺部
の回路パターンが「疎」であると判定する。上記の具体
例において、欠陥分類のための閾値を「50」に設定し
た場合は、欠陥17の周辺部における最大輝度差が「8
0」で、欠陥18の周辺部における最大輝度差が「0」
となる。
【0037】したがって、欠陥17の周辺部における回
路パターンの疎密度合いは「密」と判定し、欠陥18の
周辺部における回路パターンの疎密度合いは「疎」と判
定する。そして、周辺部の回路パターンが「密」である
と判定した欠陥17は、電気試験の結果(OK/NG判
定)に影響を及ぼす可能性が高いものとして分類し、周
辺部の回路パターンが「疎」であると判定した欠陥18
は、電気試験の結果に影響を及ぼす可能性が低いものと
して分類する。この分類結果は、「欠陥の分類情報」と
して欠陥検査情報に付加される。
【0038】以上のように欠陥の検出処理と分類処理を
行ったら、それらの処理結果を欠陥検査情報として解析
サーバに出力する(ステップS9)。欠陥検査情報は、
半導体ウエハ4上で検出された全ての欠陥について検出
処理と分類処理を行った段階で、一括して解析サーバに
出力される。このとき、解析サーバに出力される欠陥検
査情報には、欠陥検出部12による検出処理によって得
られた欠陥の位置情報及びサイズ情報と、欠陥分類部1
3による分類処理で得られた欠陥の分類情報とが含まれ
る。
【0039】このように外観検査部2で半導体ウエハ4
を撮像して得られる画像信号に基づいて欠陥検出部12
の欠陥検出処理により欠陥を検出するとともに、この検
出した欠陥を、欠陥分類部13の欠陥分類処理により当
該欠陥の周辺部における回路パターンの疎密度合いに応
じて分類することにより、欠陥検査の段階で、その後の
電気試験の結果(歩留まり)に影響を及ぼす可能性が高
い欠陥と低い欠陥を識別することができる。したがっ
て、欠陥の位置情報及びサイズ情報に欠陥の分類情報を
加えた欠陥検査情報を解析サーバに送り、そこで電気試
験結果との相関を取る場合には、欠陥の分類情報を相関
解析に反映させることができるため、特別な労力や時間
を要することなく、相関解析の信頼性を高めることがで
きる。
【0040】また、欠陥検査に際して、欠陥検出により
検出した欠陥をオペレータが顕微鏡を使って再観察する
場合は、回路パターンの疎密度合いが「密」として分類
された欠陥を抽出(サンプリング)し、この抽出した欠
陥を対象に再観察することにより、電気試験の結果に影
響を及ぼす可能性が高い欠陥に的を絞って再観察を行う
ことができる。これにより、歩留まりに影響のある欠陥
だけを再観察の対象とする一方、歩留まりに影響のない
欠陥を再観察の対象から除外することができる。したが
って、解析サーバで欠陥検査結果と電気試験結果の相関
解析を行う場合に、多くの労力と時間を費やして再観察
のサンプリング率を上げなくても(場合によってサンプ
リング率を下げて再観察の負担を減らしても)、相関解
析の信頼性を高めることが可能となる。
【0041】なお、上記実施形態においては、欠陥の周
辺部における回路パターンの疎密度合いを「密」と
「疎」の2段階で区分するものとしたが、これ以外に
も、欠陥分類用として複数の閾値を設定することによ
り、回路パターンの疎密度合いを3段階以上に区分し、
これにしたがって欠陥を3つ以上のクラスに分類しても
よい。
【0042】また、回路パターンの疎密度合いについて
は、半導体ウエハ4に形成される回路パターンの設計デ
ータを画像処理部3に設定及び保持しておき、この設計
データを参照して判定することも可能である。ただし、
その場合は設計データの取り扱いが煩雑になり、またハ
ード面でも十分な記憶容量をもつメモリや処理速度に優
れた演算装置を用いる必要がある。そのため、大量生産
の品種には適用可能であるが、多品種少量生産の品種に
は上述のように欠陥の周辺部における最大輝度差をパラ
メータとして回路パターンの疎密度合いを判定する方が
好ましいものとなる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
板を撮像して得られる画像信号に基づいて欠陥を検出す
るとともに、この検出した欠陥を、当該欠陥の周辺部に
おける回路パターンの疎密度合いに応じて分類すること
により、欠陥検査の段階で、その後の電気試験の結果
(歩留まり)に影響を及ぼす可能性が高い欠陥と低い欠
陥を識別することができる。これにより、多くの労力と
時間を費やさなくても、相関解析の信頼性を高めること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る欠陥検査装置の構成を
示す概略図である。
【図2】本発明の実施形態に係る欠陥検査方法を示すフ
ローチャートである。
【図3】本発明の実施形態に係る信号変換処理の具体例
を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態に係る欠陥検出処理の具体例
を説明するための図(その1)である。
【図5】本発明の実施形態に係る欠陥検出処理の具体例
を説明するための図(その2)である。
【図6】本発明の実施形態に係る欠陥分類処理の具体例
を説明するための図(その1)である。
【図7】本発明の実施形態に係る欠陥分類処理の具体例
を説明するための図(その2)である。
【図8】半導体ウエハの製造プロセスにおける歩留まり
改善フローを示す図である。
【符号の説明】
1…欠陥検査装置、2…外観検査部、3…画像処理部、
11…信号変換部、12…欠陥検出部、13…欠陥分類
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA03 AA49 AA61 BB02 CC19 FF04 FF42 JJ03 JJ26 LL00 MM03 PP12 QQ03 QQ31 2G051 AA51 AB02 CA04 EA08 EA16 EB01 EC01 ED04 4M106 AA01 CA39 DC04 DJ04 DJ11 DJ20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路パターンが形成される基板を撮像し
    て得られる画像信号に基づいて欠陥を検出する欠陥検出
    手段と、 前記欠陥検出手段で検出した欠陥を、当該欠陥の周辺部
    における前記回路パターンの疎密度合いに応じて分類す
    る欠陥分類手段とを備えることを特徴とする欠陥検査装
    置。
  2. 【請求項2】 前記基板を撮像して得られる画像信号を
    輝度信号に変換する信号変換手段を具備し、 前記欠陥分類手段は、前記信号変換手段で変換した輝度
    信号を用いて前記欠陥の周辺部における最大輝度差を求
    め、当該最大輝度差をパラメータとして前記回路パター
    ンの疎密度合いを判定することを特徴とする請求項1記
    載の欠陥検査装置。
  3. 【請求項3】 回路パターンが形成される基板を撮像し
    て得られる画像信号に基づいて欠陥を検出する欠陥検出
    工程と、 前記欠陥検出工程で検出した欠陥を、当該欠陥の周辺部
    における前記回路パターンの疎密度合いに応じて分類す
    る欠陥分類工程とを含むことを特徴とする欠陥検査方
    法。
  4. 【請求項4】 前記欠陥分類工程で前記回路パターンの
    疎密度合いが密として分類された欠陥を抽出し、この抽
    出した欠陥を顕微鏡で観察する観察工程を有することを
    特徴とする請求項3記載の欠陥検査方法。
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WO2023146760A1 (en) * 2022-01-27 2023-08-03 Kla Corporation System for automatic diagnostics and monitoring of semiconductor defect die screening performance through correlation of defect and electrical test data
WO2023167795A1 (en) * 2022-03-01 2023-09-07 Kla Corporation System and method to weight defects with co-located modeled faults

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