JP2003329557A - 亀裂開口変位測定器具およびその材料試験装置 - Google Patents

亀裂開口変位測定器具およびその材料試験装置

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JP2003329557A JP2002132997A JP2002132997A JP2003329557A JP 2003329557 A JP2003329557 A JP 2003329557A JP 2002132997 A JP2002132997 A JP 2002132997A JP 2002132997 A JP2002132997 A JP 2002132997A JP 2003329557 A JP2003329557 A JP 2003329557A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のクリップゲージで切欠きを有するCT
試験片の破壊靭性疲労試験を行う場合、たとえば高温若
しくは極低温に、かつ高圧若しくは真空の環境下では温
度や圧力の変化によりクリップゲージのレバーが変形し
切欠きから容易に外れる問題があった。さらに、クリッ
プゲージ自体をこのような環境下に置かざるをえず、精
度に問題があった。 【解決手段】 第一検出レバーと第二検出レバーと第一
支点部材と該第一検出レバーの該一端と該第二検出レバ
ーの該一端とが離れるように第一検出レバーと該第二検
出レバーとを付勢する付勢手段を備える亀裂開口変位測
定器具により解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば破壊靭
性疲労試験など、切欠きを有する試験片の切り欠きから
の亀裂の伸長伝播挙動を評価するための亀裂開口変位測
定器具およびその材料試験装置に関する。特に、高温又
は極低温の高圧または真空下の環境における切欠きを有
する試験片の切り欠きからの亀裂の伸長伝播挙動を測定
するための亀裂開口変位測定器具およびその材料試験装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】機械や構造物などはいろいろな大きさや
形の振動や応力を繰返し受ける。たとえ小さい応力であ
っても、その応力を繰返し受けている間に、亀裂が生
じ、それが進展し最終的に破壊に至る疲労破壊が生じる
場合がある。原子力プラントや航空機における事故の中
には疲労破壊を原因とする物も多く、従って原子力プラ
ントや航空機墜落事故などの原因究明を行う場合には、
実際の環境に近い状態で材料の疲労による亀裂の伸長伝
播の挙動を測定する必要がある。
【0003】このような亀裂の伸長伝播の挙動を測定す
る方法として、破壊靭性疲労試験がある。破壊靭性疲労
試験は標準のコンパクトテンション試験片(以下、CT
試験片と呼ぶ。また、本明細書中では、試験片とはCT
試験片をあらわすものとする。)を用いて行われる。C
T試験片はたとえば、米国材料試験協会(ASTM)に
よる基準(たとえば、ASTM E399,E647ま
たはE813)または日本機会学会などによる基準で標
準規格により規定される試験片である。図5および図6
を用いてASTM E813を例にとってCT試験片に
ついて説明する。図6は図5の断面6−6を示してい
る。
【0004】CT試験片10は一定の厚みを有する長方
形の形状をしている。代表的には厚さ25.4mmであ
って、長手方向の長さ63.5mmおよび幅60.96
mmの形状である。CT試験片10はその幅の中線に沿
って長手方向に幅2mmの細長い切欠き11を有してい
る。切欠き11の長さ(図2のa)は特に規定はない
が、長さの約半分程度である30mm程度とするのが一
般的である。切欠き11の先端は先端角がほぼ30度と
なるような尖った形状の切欠き先端部11aを有してい
る。一方、CT試験片10の側部側の切欠きの根元は幅
13.2mm程度の矩形の開口部12を備え、その開口
部12はさらにそこから角度60度の末広の開口部を有
している。切欠き11の先端部11a側にあたるCT試
験片10の両面には溝深さ1mm程度で先端がほぼ60
度の断面が三角形状の溝15aおよび溝15bを有して
いる。溝15aおよび溝15bは試験の際に切欠き2の
先端側に生じる亀裂を切欠き2の方向に沿って生ぜしめ
るため亀裂伸長の方向を誘導するために配置されてい
る。これらの両面はこの溝15aにより上部面10aと
上部面10cとに、溝15bにより下部面10bと下部
面10dとに区画される。ここで便宜的に、図5および
図6において、溝15aおよび溝15bに対し図5およ
び図6の上側にあたる面を上部面10aおよび上部面1
0bと呼び、一方下側にあたる面を下部面10cおよび
下部面10dと呼ぶ。上部面10aおよび1bと下部面
10cおよび1dにはほぼ円形の上部貫通孔16および
下部貫通孔17がそれぞれ配置されている。上部貫通孔
16および下部貫通孔17はそれぞれ引張力を負荷する
ための挟み治具を取り付けるために使われる。
【0005】切欠き11の開口部12側には開口部の幅
の変位を測定するための第一エッジ13および第二エッ
ジ14が切欠き11の中心線に対して対称に配置されて
いる。第一エッジ13および第二エッジ14は前期列挙
の規格では必須の構成として規定されてはいない。しか
し、CT試験片10の切欠き11の開口部12の変位を
直接測定するために測定器具(たとえばクリップゲー
ジ)を挿入して固定するためには第一エッジ13および
第二エッジ14を配置するのが一般的である。第一エッ
ジ13および第二エッジ14は形状およびその位置につ
いて規格上限定されるものではない。しかし、図5に示
すように、第一エッジ13および第二エッジ14の形状
は切欠き11の縁から切欠き11の中心線側に向かって
突出する突起状の形状であって、開口部12の幅を検出
するための器具のプローブを引っかけるに十分な先端が
尖った形状とすることが望ましい。さらに第一エッジ1
3および第二エッジ14の形状は切欠き11になるべく
近く、すなわち2mmの幅を有する切欠き11部分の根
元付近に配置するのがよい。ただし、これらは一例であ
って、切欠き11の開口部12において測定器具を当接
させるために使用される限り、開口部12を含め切欠き
11のいずれの箇所に配置される第一エッジ13および
第二エッジ14も本明細書中で定義するところの第一エ
ッジ13および第二エッジ14に含まれるものとする。
なお、一般には、前記の上部貫通孔16の中心とおよび
下部貫通孔17の中心とを結んだ線分内に第一エッジ1
3および第二エッジ14が配置される。引張り力を負荷
する方向に第一エッジ13および第二エッジ14を配置
させるためである。
【0006】従来、破壊靭性疲労試験では図7a乃至図
7bに示すような方法がとられていた。図7aに示した
第一の従来例では、CT試験片10の開口部12内にク
リップゲージ80を挿入して測定する。クリップゲージ
80は先端がわずかに曲がった板バネ状の第一変位検出
レバー81および第二変位検出レバー82を有してい
る。まず、CT試験片10に第一変位検出レバー81お
よび第二変位検出レバー82を挿入し、それぞれをCT
試験片10の第一エッジ13と第二エッジ14に係合さ
せる。第一変位検出レバー81および第二変位検出レバ
ー82の外面および内面にはそれぞれひずみゲージが貼
り付けられていて、これらのひずみゲージでいわゆるブ
リッジ回路を組むことにより第一変位検出レバー81お
よび第二変位検出レバー82の変位を測定するものであ
る。ここで図7aの矢印Xで示すように切欠き11を広
げる方向に引張力を負荷すれば切欠き11の先端側に引
張り力に応じた亀裂が伸長する。亀裂の伸長により切欠
き11の開口部12の幅が広がって第一エッジ13と第
二エッジ14も広がるように変位する。第一変位検出レ
バー81と第二変位検出レバー82はその変位に伴って
変形し、ひずみゲージの出力電圧が変化する。これによ
り、切欠き11の開口部の変位を測定することができ
る。
【0007】図7bに示す第二の従来例では、第一の従
来例と異なり第一エッジ13と第二エッジ14を利用し
ないクリップゲージ83による測定方法である。第二の
従来例ではクリップゲージ83を試験片1の外側に配置
する。この変位測定器83は試験片1の側部にクリップ
ゲージ取付金具84を介して固定される。一方、切欠き
11に対してクリップゲージ取付金具84を固定した側
と反対側の側部に検出金具86を固定する。検出金具は
検出ピン86aを有していて、この検出ピン86aをク
リップゲージ83の検出レバー85に当接させる。ここ
で図7bの矢印Xで示すように切欠き11を広げる方向
に引張力を負荷すれば切欠き11の先端側に引張り力に
応じた亀裂が伸長する。亀裂の伸長により切欠き11の
開口部12の幅が広がってクリップゲージ取付金具84
と検出金具86との位置が遠ざかるように変位する。検
出ピン86aがこれに伴って移動して、検出レバー85
が変位する。クリップゲージ83はこの変位に伴った出
力電圧を発生し、切欠き11の開口部の変位を測定する
ことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の破壊靭
性疲労試験ではでは以下の問題があった。 (1) 図7aに示すように、第一変位検出レバー81
および第二変位検出レバー82を有するクリップゲージ
80を使用する場合には、次の問題があった。たとえば
高温若しくは極低温に、かつ高圧若しくは真空の環境下
でCT試験片10を用いて破壊靭性疲労試験を行う際に
は、CT試験片10を高温若しくは極低温に、又は高圧
若しくは真空とすることができる密閉圧力容器内に配置
して試験を行う必要がある。この場合、CT試験片10
自体は負荷をかける必要があるため圧力容器内に固定さ
れるが、CT試験片10に負荷がかかるに従って位置が
変化するため、クリップゲージ80を圧力容器に固定で
きず、従って第一変位検出レバー81および第二変位検
出レバー82をCT試験片10の開口部12に嵌め込む
のみでフリーな状態で取り付ける以外にない。しかしな
がら、このような取り付け方では温度や圧力の変化によ
りクリップゲージ80の第一変位検出レバー81および
第二変位検出レバー82が切欠き11の第一エッジ13
および第二エッジ14から容易に外れる問題があった。
【0009】(2) また図7aのような第一変位検出
レバー81および第二変位検出レバー82を有するクリ
ップゲージ80や、図7bのようなクリップゲージ83
を用いて測定する場合、CT試験片10のみならずクリ
ップゲージ80またはクリップゲージ83の本体をも高
温若しくは極低温の密閉圧力容器内に配置するため、ひ
ずみゲージの抵抗やクリップゲージ内の補償回路が環境
温度に依存して変化し正確な電圧を出力できない問題が
あった。この場合に正確な値を得るためには、出力値を
較正するために予めクリップゲージ80またはクリップ
ゲージ83が温度変化により出力値がどのように変動す
るか、さらには高温にした状態で長時間維持すると出力
値がどのように変動するか等の検査・測定を行い、その
較正データを取得しておく必要がある。
【0010】(3) 図7bに示すような第一エッジ1
3および第二エッジ14を使用しないクリップゲージ8
3ではクリップゲージ83をCT試験片10に直接取り
付ける点でクリップゲージ80が外れやすいという
(1)に記載した問題(図7a)は解消できるが、一方
で次の問題が生じる。この方法では、クリップゲージ8
3をCT試験片10に直接取り付けるものであるが、こ
のように直接とりつけるがために切欠き11の変位が直
接測定できない。すなわち、クリップゲージ取付金具8
4と検出金具86の変位を介して開口部12を有する側
面側の変位を測定する切欠き11の開口部12の変位を
測定するので、測定値には誤差が含まれ、真の開口部変
位を直接測定できない問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記問題を
解決するため、CT試験片10の切欠き11の開口部変
位を直接測定し、また特には高温若しくは極低温に、か
つ高圧若しくは真空の環境下でのCT試験片10の測定
を常温大気中で行うのと同等の精度で測定可能にしたも
のである。本発明では、さらに、第一エッジと第二エッ
ジとの距離で開口部幅が画定される切欠きを有する試験
片に引張力を負荷した際の該開口部幅を測定する亀裂開
口変位測定器具であって、一端で該第一エッジに当接す
る第一検出レバーと、一端で該第二エッジに当接する第
二検出レバーと、該第一検出レバーと該第二検出レバー
との間に挟まれて配置される第一支点部材であって、該
第一支点部材と該第一検出レバーとの当接部および該第
一支点部材と該第二検出レバーとの当接部をそれぞれ支
点として第一検出レバーと第二検出レバーとをそれぞれ
傾斜させうる第一支点部材と、該第一検出レバーの該一
端と該第二検出レバーの該一端とが離れるように第一検
出レバーと該第二検出レバーとを付勢する付勢手段と、
該第一検出レバーの他端と該第二検出レバーの他端との
間の距離の変化に対応した電気信号を発生する信号発生
手段とを備える亀裂開口変位測定器具により解決する。
これにより、第一支点部材を第一検出レバーと第二検出
レバーの間に配置することで第一検出レバーと第二検出
レバーが第一支点部材を支点として移動可能であり、さ
れにこれに付勢手段を配置することで、より強く該第一
検出レバーの一端と該第二検出レバーの一端とが離れ、
ひいては第一検出レバーの一端が第一エッジに第二検出
レバーの一端が第二エッジに、より追従可能とすること
ができる。従って、特に常温大気中はもとより、たとえ
高温若しくは極低温に、又は高圧若しくは真空の環境下
でも亀裂開口変位測定器具の第一検出レバーおよび第二
検出レバーを第一エッジと第二エッジとにそれぞれ確実
に係合することができる。
【0012】さらに、本願発明は、信号発生手段とし
て、第一検出レバーの他端と係合して第一検出レバーの
他端の移動に従って摺動し第一磁性コアを有する第一検
出棒と、第二検出レバーの他端と係合して第二検出レバ
ーの他端の移動に従って摺動し第二磁性コアを有する第
二検出棒と、第一磁性コア付近に該第一検出棒に沿って
延在する第一トランスと、第二磁性コア付近に該第二検
出棒に沿って延在する第二トランスとを備え、第一磁性
コアの位置に応じて第一トランスから電気信号を、第二
磁性コアの位置に応じて第二トランスからの電気信号を
それぞれ発生することを特徴とする。これにより、温度
変化を受けやすい信号発生手段をCT試験片10から遠
ざけて配置することができる。
【0013】本発明は、さらに、試験片を高温若しくは
極低温に、または高圧若しくは真空にすることが可能な
密閉型圧力容器の内部に配置し、第一磁性コアおよび第
一トランスと第二磁性コアおよび第二トランスを密閉型
圧力容器の外部に配置して使用することを特徴とする。
これにより、特に高温若しくは極低温に、または高圧若
しくは真空下の環境下でも常温大気中と同じ精度の測定
を可能とする。
【0014】本発明は、さらに、第一エッジと第二エッ
ジとの距離で開口部幅が画定される切欠きを有する試験
片に引張力を負荷した際の該開口部幅を測定する亀裂開
口変位測定器具であって、一端で該第一エッジに当接す
る第一検出レバーと、一端で該第二エッジに当接する第
二検出レバーと、該第一検出レバーと該第二検出レバー
との間に挟まれて配置される第一支点部材であって、該
第一支点部材と該第一検出レバーとの当接部および該第
一支点部材と該第二検出レバーとの当接部をそれぞれ支
点として第一検出レバーと第二検出レバーとをそれぞれ
傾斜させうる第一支点部材と、該第一検出レバーの該一
端と該第二検出レバーの該一端とが離れるように第一検
出レバーと該第二検出レバーとを付勢する付勢手段と、
該第一検出レバーの他端と該第二検出レバーの他端との
間の距離の変化に対応した電気信号を発生する信号発生
手段とを備える亀裂開口変位測定器具により前記課題を
解決する。これにより、CT試験片10の切欠き11の
開口部12の変位を正確に測定し、その測定値に応じた
引張力を正確に負荷することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1乃至図4を参照
して、本発明の材料試験装置1および亀裂開口変位測定
器具4について説明する。
【0016】図1は材料試験装置1の断面を示した図で
ある。材料試験装置1は、密閉型圧力容器たる圧力容器
部2、荷重負荷手段たる荷重負荷部3、および演算制御
手段たる制御部6とを備えており、圧力容器部2の内部
にはCT試験片10が配置されている。CT試験片10
には亀裂開口変位測定器具4が取り付けられていて、亀
裂開口変位測定器具4は信号発生手段たる信号発生部5
を含んでいる。
【0017】まず、圧力容器部2について説明する。圧
力容器部2は、容器本体21と蓋22とを備えている。
容器本体21はたとえば、鉛直方向下側に開口部を有し
開口部の縁全周にわたってフランジ21aを備える内部
が中空の容器である。蓋22は円形板状であって、たと
えば鉛直方向上方が平面でフランジ21aに当接可能で
ある。蓋22がフランジ21aと当接する箇所にはシー
ル材22aが配置されていて、これにより容器本体21
と蓋22とがフランジ21で密着したときには容器内部
が高圧または真空にすることができるに十分な密閉性が
確保される。蓋22の上面からは鉛直方向に直立する支
柱23aおよび支柱23bが備えられている。なお、図
1には図面上支柱23aおよび支柱23bの2本のみを
示しているが、荷重支持台24を保持するために図3に
示すようにさらに支柱23cおよび支柱23dを含めて
計4本支柱を備えている。支柱23aおよび支柱23b
の上部には荷重支持台24が実質的に水平に配置されて
いる。荷重支持台24はたとえば蓋22の中心部と同心
の円形形状をしており、その中心部には貫通孔24aが
配置されている。荷重支持台24には挟み治具の一つと
しての上部チャック27が取り付けられている。上部チ
ャック27はCT試験片10の上部面10aおよび上部
面10bをほぼ当接するような状態でCT試験片10を
挟む形状をしている(図4)。CT試験片10の反対側
にあたる上部チャック27には螺子部を有する棒状部2
7aが延在する。この棒状部27aが荷重支持台24の
下側から上方に向かって貫通孔24a内に挿入され、荷
重支持台24の上方でナット25により固定されてい
る。上部チャック27はCT試験片10を挟んだ状態で
棒状のピン27bを上部チャック27の貫通孔を貫通さ
せた上でCT試験片10の上部貫通孔16を貫通させ、
再度上部チャック27の貫通孔を貫通させることにより
上部チャック27に固定されるように取り付けられる。
または、ピン27bの変わりにボルトを用い上部チャッ
ク27の一方の貫通孔から貫通させた上で他方の貫通孔
側でナットで固定してもよい。支柱23aおよび支柱2
3bと荷重支持台24は負荷手段により下側に向かう荷
重を受けるため十分に剛である必要がある。容器本体2
1の外周部には容器内部の温度を上昇させるための加熱
ヒータ26を備えている。なお、低温条件下で試験を行
う場合には、容器内部の温度を下げるために容器内部に
たとえば液体窒素を還流させる管路とシュラウドをもう
けることもできる。蓋22の中心部には負荷手段による
引張力をCT試験片10に負荷するためのプルロッドが
挿入される貫通孔22bが配置されている。貫通孔22
bの内壁にはシール材22cが配置されていて、プルロ
ッド36が挿入された状態でも圧力容器部2の内部を密
閉することができる。蓋22は鉛直方向下方に向かって
延在する二本の中空の棒状体たる上部変位検出管29a
および下部変位検出管29bを備えている。上部変位検
出管29aおよび上部変位検出管29bは開口部を蓋2
2の上面であって容器本体21をかぶせた際に容器の内
部となる位置に並んで設けられている。上部変位検出管
29aおよび下部変位検出管29bの蓋22側と反対側
の端部は閉鎖端となっている。上部変位検出管29aお
よび下部変位検出管は29bの内部の構成については信
号発生手段6の説明として後述する。実際には図1では
上部変位検出管29aは下部変位検出管は29bの奥に
隠れる状態の位置関係(図2乃至図4参照)となるが、
材料試験装置1の全体の構造の理解を容易にするために
図1においては上部変位検出管29aおよび下部変位検
出管は29bを仮想的に並べて描いている。
【0018】続いて荷重負荷部3について説明する。荷
重負荷部3は、引張機構部32とサーボモータ33とプ
ルロッド36とを備えている。引張機構部32は、架台
31の下側に配置され、サーボモータ33と連結してい
る。架台31の上面からは十分に剛な支持棒35aおよ
び支持棒35bが架台31の上面から鉛直方向上方に向
かって延在している。支持棒35aおよび支持棒35b
は圧力容器部2の蓋22を実質的に水平に支持すること
で圧力容器部2の全体を支えている。架台31はほぼ中
心部に貫通孔31aを備えていて、引張機構部32のピ
ストン32aは貫通孔31aにより架台31の上側に抜
けている。ピストン32aはロードセル39とジョイン
ト34を介してプルロッド36に接続されている。プル
ロッド36は鉛直方向に延在する細長い棒であってその
上部には下部チャック38が固定されている。下部チャ
ック38は上部チャック27と同様に、CT試験片10
の下部面10cおよび下部面10dにほぼ当接するよう
な状態でCT試験片10を挟む形状をしている。下部チ
ャック38はCT試験片10の切欠き11に対して上部
チャック27とほぼ対称に、CT試験片10を挟んだ状
態で棒状のピン38aがCT試験片10の下部貫通孔1
7を貫通して下部チャック38に固定されるように取り
付けられる(図4)。なお、上部チャック27の場合と
同様にピン38aの変わりにボルトを用いナットで固定
してもよい。上部チャック27の中心軸とCT試験片1
0の上部貫通孔16と下部チャック38の中心軸とCT
試験片10の下部貫通孔17とプルロッド36はほぼ鉛
直方向に向かって一直線上に配置される。CT試験片1
0の第一エッジ13および第二エッジ14もこの直線状
に配置されている状態となる。
【0019】続いて亀裂開口変位測定器具4について図
2乃至図4を参照して説明する。図1に示すように、亀
裂開口変位測定器具4はCT試験片10に取り付けられ
る状態で圧力容器部2内に配置される。図2は、圧力容
器部2の内部のうち、特に亀裂開口変位測定器具4およ
び信号発生部5についてわかりやすく取り出した図であ
る。また図3は圧力容器内部における図1の断面3−3
を示した図であって、図4は図2の矢視Yから見た図で
ある。なお図4では、CT試験片10と亀裂開口変位測
定器具4との位置関係を明確化するために、後述する上
部変位検出レバー41と下部変位検出レバー42の間に
位置する第一支点部材43を省略している。図2に示す
ように、亀裂開口変位測定器具4は第一検出レバーたる
上部変位検出レバー41と第二検出レバーたる下部変位
検出レバー42を備えている。上部変位検出レバー41
および下部変位検出レバー42は細長い棒状体である。
上部変位検出レバー41および下部変位検出レバー42
はほぼ平行に並んで配置される。上部変位検出レバー4
1の一端41aおよび下部変位検出レバー42の一端4
2aはそれぞれかぎ状突起を有していて、その突起によ
りそれぞれCT試験片10の第一エッジ13と第二エッ
ジ14と係合している。上部変位検出レバー41および
下部変位検出レバー42はCT試験片10と反対側に向
かって延在するように配置され、好ましくはCT試験片
10の面の方向に沿って、かつ切欠き11の延在する方
向に沿って配置される。上部変位検出レバー41の他端
41bおよび下部変位検出レバー42の他端42b側は
図3に示すように直角外側に突出して第一検出棒固定部
41cと第二検出棒固定部42cを構成する。上部変位
検出レバー41および下部変位検出レバー42の間には
第一支点部材43が配置されている。第一支点部材43
はたとえば断面が菱形形状で長さが上部変位検出レバー
41または下部変位検出レバー42の幅とほぼ同じ形状
の部材である。第一支点部材43が配置される箇所の上
部変位検出レバー41および下部変位検出レバー42に
はそれぞれ溝41dおよび溝42dが配置されていて、
第一支点部材43の菱形断面の頂点が溝41dおよび溝
42dのそれぞれに当接している。これにより上部変位
検出レバー41および下部変位検出レバー42が第一支
点部材43を中心に傾斜可能となる。第一支点部材43
に対しCT試験片10と反対側には上部変位検出レバー
41および下部変位検出レバー42を連結するスプリン
グ46が配置されている。スプリング46は上部変位検
出レバー41および下部変位検出レバー42を引っ張る
ようにその強さが選択されていて、これにより上部変位
検出レバー41の一端41aおよび下部変位検出レバー
42の一端42aが互いに離れる方向に付勢されてい
る。上部変位検出レバー41と下部変位検出レバー42
は荷重支持台24から下方に向かって固定された治具支
持ロッド45により保持される。治具支持ロッド45は
螺子部を有する棒状部45aを荷重支持台24にナット
により固定したものである。治具支持ロッド45の下側
先端に上部変位検出レバー41が位置し、治具支持ロッ
ド45と上部変位検出レバー41との間には第二支点部
材44が配置される。第二支点部材44も第一支点部材
43とほぼ同じ形状で、断面が菱形形状で長さがほぼ上
部変位検出レバー41または下部変位検出レバー42の
幅と同じ部材である。第一支点部材44が配置される箇
所の上部変位検出レバー41および治具支持ロッド45
には、上部変位検出レバー41または下部変位検出レバ
ー42と同様にそれぞれ溝41eおよび溝45bが配置
されていて、第二支点部材44の菱形断面の頂点が溝4
1eおよび溝45bのそれぞれに当接する。これにより
上部変位検出レバー41が第二支点部材44を中心とし
ても傾斜可能となる。下部変位検出レバー42は治具支
持ロッド45からスプリング47aおよび47bを介し
てぶら下がるように取り付けらている。すなわち、上部
変位検出レバー41と下部変位検出レバー42との間に
は第一支点治具43が、上部変位検出レバー41と支持
ロッド45との間には第二支点治具44が挟まれた状態
で、下部変位検出レバー42と治具支持ロッド45とは
スプリング47aおよび47bにより引っ張られた状態
で、全体が治具支持ロッド45を介して荷重支持台24
にぶら下がるように上部変位検出レバー41と下部変位
検出レバー42が水平状態で固定されている。ここで上
部変位検出レバー41の一端41aと第一支点部材43
の距離(図2に示すように仮にLと呼ぶ)を上部変位
検出レバー41の他端41bと第一支点部材43との距
離(L)に等しくとり、下部変位検出レバー42の一
端42aと第一支点部材43の距離(L)を下部変位
検出レバー42の他端42bと第一支点部材43との距
離(L)に等しくとることが好ましい。また、上部変
位検出レバー41の一端41aと第二支点部材44の距
離(L)を上部変位検出レバー41の他端41bと第
二支点部材44との距離(L)に等しくとることが好
ましい。これにより、上部変位検出レバー41の一端4
1aおよび下部変位検出レバー42の一端42aの変位
は、上部変位検出レバー41の他端41bおよび下部変
位検出レバー42の他端42bの変位と等価とすること
ができる。
【0020】続いて信号発生手段5について図3および
図4を参照して説明する。信号発生手段5は第一検出棒
たる上部変位検出棒51と第二検出棒たる下部変位検出
棒52とを有している。上部変位検出棒51と下部変位
検出棒52は細長い形状の棒であり、それぞれは一端が
上部変位検出レバー41の第一検出棒固定部41cと下
部変位検出レバー42の第二検出棒固定部42cとに固
定され、鉛直方向下方に延在するように配置される。さ
らに上部変位検出棒51は上部変位検出管29a内に、
下部変位検出棒52は下部変位検出管29b内に挿入さ
れるように配置されていて、上部変位検出レバー41の
第一検出棒固定部41cと下部変位検出レバー42の反
対側にあたる上部変位検出棒51と下部変位検出棒52
のそれぞれの端部には第一磁性コア53と第二磁性コア
54が取り付けられている。上部変位検出レバー41と
下部変位検出レバー42の傾斜に伴って上部変位検出レ
バー41の他端41bまたは下部変位検出レバー42の
他端42bが変位し、上部変位検出棒51は上部変位検
出管29a内で下部変位検出棒52は下部変位検出管2
9b内でそれぞれ上方または下方に摺動する。上部変位
検出管29aと下部変位検出管29bの下方側先端の外
周にはそれぞれ第一トランス55と第二トランス56が
配置されている。上部変位検出レバー41と下部変位検
出レバー42がまったく傾斜していない初期の状態で第
一磁性コア53と第二磁性コア54がそれぞれ第一トラ
ンス55と第二トランス56のほぼ中央部に位置するよ
うに上部変位検出棒51と下部変位検出棒52の長さが
設定されている。
【0021】続いて演算制御手段6について図1を参照
して説明する。演算制御手段6は二位置演算変位測定器
アンプ61を含んでいる。第一トランス55と第二トラ
ンス56からの出力ラインは二位置演算変位測定器アン
プ61に接続されている。さらに、二位置演算変位測定
器アンプ61の出力ラインは試験機コントローラ62に
接続されサーボアンプ63を介してサーボモータ33に
接続されている。
【0022】次に、上記構成の材料試験装置1および亀
裂開口変位測定器具4についてどのように動作するかに
ついて説明する。試験開始前の初期状態では、上部変位
検出レバー41と下部変位検出レバー42はCT試験片
10の切欠き10に沿って切欠き10と反対方向に実質
的に水平状態を保って配置されている。この状態で上部
変位検出棒51の先端の第一磁性コア53は上部変位検
出管29aの第一トランス55のほぼ中央に位置し、下
部変位検出棒52の第二磁性コア54は下部変位検出管
29bの第二トランス56のほぼ中央に位置する状態で
ある。ここでまず、サーボモータ33を駆動する。これ
に従って、ピストン31aが鉛直方向下方に引き込まれ
るように移動し、ロードセル39とジョイント34を介
してピストン31aに接続されているプルロッド36が
下方に移動する。プルロッド36に接続されている下部
チャック38がCT試験片10の下部面10cおよび下
部面10d側を下側に引っ張る。CT試験片10の上部
面10aおよび上部面10b側は上部チャック27によ
り荷重支持台24に固定されているので、その反力によ
りCT試験片10は相対的に切欠き11が広がるような
引張力を受ける。引張力を受けたCT試験片10の切欠
き11が広がることにより切欠き11の先端部11aに
亀裂が伸長し始める。亀裂の伸長とともに切欠き11の
開口部12が開き、第一エッジ13および第二エッジ1
4がそれぞれ変位する。上部変位検出レバー41の一端
41aと下部変位検出レバー42の一端42aはスプリ
ング46により第一支持部材43を支点として第一エッ
ジ13および第二エッジ14に追従して移動する。この
移動の際には、上部変位検出レバー41の一端41aと
下部変位検出レバー42の一端42aはスプリング46
により常に互いに離れる方向に付勢されているので、た
とえ高温若しくは極低温、または高圧若しくは真空の環
境下でも第一エッジ13と第二エッジ14と係合を常に
確保されている。
【0023】一方、上部変位検出レバー41の他端41
bと下部変位検出レバー42の他端42bは第一支点部
材43によって逆に互いに近づく方向に移動をする。こ
れに伴って第一検出棒固定部41cと第二検出棒固定部
42cがそれぞれ変位する。第一検出棒固定部41cが
下がることで上部変位検出棒51が上部変位検出管29
a内部で下方に摺動し、第二検出棒固定部42cが下が
ることで下部変位検出棒52が下部変位検出管29b内
で上方に摺動する。その結果、上部変位検出棒51の先
端の第一磁性コア53は上部変位検出管29a内におけ
る第一トランス55の当初の位置から移動して第一トラ
ンス55内のずれた地点に位置する。下部変位検出棒5
2の第二磁性コア54は下部変位検出管29bにおける
第二トランス56の当初の位置から移動して第二トラン
ス56内の当初の位置からずれた地点に位置する。それ
ぞれの位置ずれに対応する相対移動量から第一トランス
55と第二トランス56とがそれぞれ電気信号を発生さ
せる。発生したそれぞれの電気信号は二位置演算変位測
定器アンプ61に出力される。
【0024】電気信号を受け取った二位置演算変位測定
器アンプ61はそれぞれの電気信号から差分演算を行い
上部変位検出レバー41の他端41bと下部変位検出レ
バー42の他端42bの相対変位量を表す電気信号を得
る。ここで上部変位検出レバー41の一端41aと第一
支点部材43の距離を上部変位検出レバー41の他端4
1bと第一支点部材43との距離に等しくとり、下部変
位検出レバー42の一端42aと第一支点部材43の距
離を下部変位検出レバー42の他端42bと第一支点部
材43との距離に等しくとっているので、ここで得た上
部変位検出レバー41の他端41bと下部変位検出レバ
ー42の他端42bの相対変位量を表す電気信号は上部
変位検出レバー41の一端41aと下部変位検出レバー
42の一端42aの相対変位量をそのまま表す。すなわ
ちこの相対変位量を表す電気信号はCT試験片10の切
欠き11の開口部12の変形量に相当する信号と考える
ことができる。
【0025】さらにこの変形量に相当する信号を試験機
コントローラ62を介してサーボアンプ63に送りサー
ボモータ33の駆動量を制御する。これによりサーボモ
ータ33はCT試験片10の切欠き11の歪変形速度が
一定となるような適切な引張力を与えるように駆動でき
る。
【0026】なお実際の試験においては、プルロッド3
6の移動でCT試験片10は下側にひかれることにな
り、下部変位検出レバー42の一端42aが第二エッジ
14に従って下方に移動する移動量のほうが上部変位検
出レバー41の一端41aが第一エッジ14に従って上
方に移動する移動量より厳密には大きい。ただし、この
試験全般にわたって、亀裂開口変位測定器具4は全体と
して治具支持ロッド45により常に当初の位置に保たれ
るため、下部変位検出レバー42の一端42aの移動量
と上部変位検出レバー41の一端41aの移動量の総和
は切欠き11の開口部12の変位を表し、そしてその変
位は上部変位検出レバー41の他端41bの移動量と下
部変位検出レバー42の他端42bの移動量の総和と等
しくなるので、上部変位検出レバー41の他端41bの
移動量と下部変位検出レバー42の他端42bの移動量
をそれぞれ測定することで、CT試験片10の切欠き1
1の開口部12の変位として正確に測ることができる。
【0027】(実施例2)実施例1ではスプリング46
は第一支点部材43に対しCT試験片10と反対側に上
部変位検出レバー41および下部変位検出レバー42を
連結するように配置したが、図8aに示すようにスプリ
ング46を上部変位検出レバー41の上方に設けること
もできる。すなわち、第一支点部材43に対しCT試験
片10と反対側の下部変位検出レバー42から上部変位
検出レバー41の内部を貫通して上方に延在するシャフ
ト421を配置し、シャフト421の下部変位検出レバ
ー42と反対側の端部にスプリング止め422を固定す
る。ここでスプリング46の一端が上部変位検出レバー
41にスプリング46の他端がスプリング止め422に
当接するように配置して、上部変位検出レバー41がス
プリング止め422に対して押されるようにスプリング
46の強さを選択することができる。この場合でも、実
施例1と同様に、上部変位検出レバー41の一端41a
および下部変位検出レバー42の一端42aが互いに離
れる方向に付勢することができる。
【0028】(実施例3)また、図8bに示すように、
実施例3として、スプリング46を第一支点部材43と
CT試験片10との間であって、上部変位検出レバー4
1および下部変位検出レバー42の間に配置することも
できる。この場合にはスプリング46は逆に上部変位検
出レバー41および下部変位検出レバー42を押し返す
ような強さをもつスプリング46が選択される。すなわ
ち、この場合も、上部変位検出レバー41の一端41a
および下部変位検出レバー42の一端42aが互いに離
れる方向に付勢される。
【0029】(実施例4)実施例1では上部変位検出レ
バー41の一端41aと第一支点部材43の距離
(L)を上部変位検出レバー41の他端41bと第一
支点部材43との距離(L)に等しくとり、下部変位
検出レバー42の一端42aと第一支点部材43の距離
(L)を下部変位検出レバー42の他端42bと第一
支点部材43との距離(L)に等しくとり、さらに上
部変位検出レバー41の一端41aと第二支点部材44
の距離(L)を上部変位検出レバー41の他端41b
と第二支点部材44との距離(L)に等しくとってい
るが、この比率は第一トランス55および第二トランス
56からの出力を補正する限り、任意に取ることができ
る。すなわち、図8bに示すように、上部変位検出レバ
ー41の一端41aと第一支点部材43の距離(L
に対し上部変位検出レバー41の他端41bと第一支点
部材43との距離をその二倍(2L)にとり、一方下
部変位検出レバー42の一端42aと第一支点部材43
の距離(L)に対し下部変位検出レバー42の他端4
2bと第一支点部材43との距離をその二倍(2L
にとることもできる。さらに上部変位検出レバー41の
一端41aと第二支点部材44の距離(L)に対し上
部変位検出レバー41の他端41bと第二支点部材44
との距離をその二倍(2L)に等しくとることができ
る。この場合、上部変位検出レバー41の一端41aと
下部変位検出レバー42の一端42aとが移動する距離
に対し、上部変位検出レバー41の他端41bおよび下
部変位検出レバー42の他端42bの間の距離も2倍に
なるが、第一トランス55および第二トランス56から
の出力値を逆に1/2に補正することで実施例1と同様
の効果を奏するものである。
【0030】
【発明の効果】本願発明により高温若しくは極低温に、
または高圧若しくは真空の環境下でCT試験片の破壊靭
性疲労試験を行うことができる有利な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の材料試験装置の全体を表した全体図
である。
【図2】図1に示した材料試験装置のうちCT試験片と
亀裂開口変位測定器具の部分を拡大して示した図であ
る。
【図3】図1の断面3―3を示した図である。
【図4】図2の矢視Yから見たCT試験片と亀裂開口変
位測定器具を示した図である。
【図5】本願発明を適用するCT試験片を示した図であ
る。
【図6】図5の断面6−6を示した図である。
【図7a】従来のCT試験片の測定に利用したクリップ
ゲージをCT試験片との関係で示した図である。
【図7b】従来のCT試験片の測定に利用したクリップ
ゲージをCT試験片との関係で示した図である。
【図8a】実施例2における亀裂開口変位測定器具の部
分を拡大して示した図である。
【図8b】実施例3および4における亀裂開口変位測定
器具の部分を拡大して示した図である。
【符号の説明】
1 材料試験装置 2 圧力容器部 3 荷重負荷部 4 亀裂開口変位測定器具 5 信号発生部 6 制御部 10 CT試験片 11 切欠き 12 開口部 13 第一エッジ 14 第二エッジ 41 上部変位検出レバー 42 下部変位検出レバー 51 上部変位検出棒 52 下部変位検出棒 53 第一磁性コア 54 第二磁性コア 55 第一トランス 56 第二トランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F062 AA02 AA36 BC80 CC03 CC04 EE04 EE12 EE63 FF03 GG41 GG66 HH05 HH32 2F063 AA02 BA14 BA24 CA21 CA29 DA01 DA05 DC01 GA04 KA01 PA01 PA02 PA03 PA04 2G061 AA01 AB01 AB03 BA03 CA01 CB03 EA01 EA02 EB06 EC01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一エッジと第二エッジとの距離で開口
    部幅が画定される切欠きを有する試験片に引張力を負荷
    した際の該開口部幅を測定する亀裂開口変位測定器具で
    あって、 一端で該第一エッジに当接する第一検出レバーと、 一端で該第二エッジに当接する第二検出レバーと、 該第一検出レバーと該第二検出レバーとの間に挟まれて
    配置される第一支点部材であって、該第一支点部材と該
    第一検出レバーとの当接部および該第一支点部材と該第
    二検出レバーとの当接部をそれぞれ支点として第一検出
    レバーと第二検出レバーとをそれぞれ傾斜させうる第一
    支点部材と、 該第一検出レバーの該一端と該第二検出レバーの該一端
    とが離れるように第一検出レバーと該第二検出レバーと
    を付勢する付勢手段と、 該第一検出レバーの他端と該第二検出レバーの他端との
    間の距離の変化に対応した電気信号を発生する信号発生
    手段とを備える亀裂開口変位測定器具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の亀裂開口変位測定装置
    であって、 前記引張力を負荷しない状態で該第一検出レバーと該第
    二検出レバーはほぼ水平に配置され、 該第一検出棒と該第二検出棒はほぼ鉛直方向に配置さ
    れ、 該第一検出レバーの該一端と該第一支点部材の距離は該
    第一検出レバーの該他端と該第一支点部材との距離にほ
    ぼ等しく、 該第二検出レバーの該一端と該第一支点部材の距離は該
    第二検出レバーの該他端と該第一支点部材との距離にほ
    ぼ等しいことを特徴とする亀裂開口変位測定器具。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至2に記載の亀裂開口変位測
    定器具であって、該信号発生手段は、 該第一検出レバーの他端と係合して第一検出レバーの該
    他端の移動に従って摺動し、第一磁性コアを有する第一
    検出棒と、 該第二検出レバーの他端と係合して第二検出レバーの該
    他端の移動に従って摺動し、第二磁性コアを有する第二
    検出棒と、 該第一磁性コア付近に該第一検出棒に沿って延在する第
    一トランスと、 該第二磁性コア付近に該第二検出棒に沿って延在する第
    二トランスとを備え、 該第一磁性コアの位置に応じて該第一トランスから電気
    信号を、該第二磁性コアの位置に応じて該第二トランス
    からの電気信号をそれぞれ発生することを特徴とする亀
    裂開口変位測定器具。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の亀裂開口変位測定器具
    であって、 該試験片は内部を高温若しくは極低温に、または高圧若
    しくは真空にすることが可能な密閉型圧力容器の内部に
    配置され、 該第一磁性コアおよび第一トランスと該第二磁性コアお
    よび該第二トランスとは該密閉型圧力容器の外部に配置
    されて使用することを特徴とする亀裂開口変位測定器
    具。
  5. 【請求項5】 第一エッジと第二エッジとの距離で開口
    部幅が画定される切欠きを有する試験片に引張力を負荷
    した際の該開口部幅を測定するために、亀裂開口変位測
    定器具により該開口部幅を測定するとともにその測定値
    に応じた引張力を負荷する材料試験装置であって、 該亀裂開口変位測定器具は、 一端で該第一エッジに当接する第一検出レバーと、 一端で該第二エッジに当接する第二検出レバーと、 該第一検出レバーと該第二検出レバーとの間に挟まれて
    配置される第一支点部材であって、該第一支点部材と該
    第一検出レバーとの当接部および該第一支点部材と該第
    二検出レバーとの当接部をそれぞれ支点として第一検出
    レバーと第二検出レバーとを傾斜させうる第一支点部材
    と、 該第一検出レバーの該一端と該第二検出レバーの該一端
    とが離れるように第一検出レバーと該第二検出レバーと
    を付勢する付勢手段と、 該第一検出レバーの他端と係合して第一検出レバーの該
    他端の移動に従って摺動し、第一磁性コアを有する第一
    検出棒と、該第二検出レバーの他端と係合して第二検出
    レバーの該他端の移動に従って摺動し、第二磁性コアを
    有する第二検出棒と、該第一磁性コア付近に該第一検出
    棒に沿って延在する第一トランスと、該第二磁性コア付
    近に該第二検出棒に沿って延在する第二トランスとを有
    して、該第一磁性コアの位置に応じて該第一トランスか
    ら電気信号を、該第二磁性コアの位置に応じて該第二ト
    ランスからの電気信号をそれぞれ発生する信号発生手段
    を備え、 該材料試験装置は、 該信号発生手段が発生したそれぞれの電気信号から該第
    一エッジと該第二エッジの変位を計算する演算制御手段
    と、 該材料試験装置はその変位に基づいて該切欠きと垂直方
    向に試験片に引張力を負荷する負荷手段を備えることを
    特徴とする材料試験装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の材料試験装置であっ
    て、該材料試験装置はさらに内部に該試験片を配置可能
    であって、該内部を高温若しくは極低温に、または高圧
    若しくは真空にすることが可能な密閉型圧力容器を備
    え、 該第一磁性コアおよび第一トランスと該第二磁性コアお
    よび該第二トランスとは該密閉型圧力容器の外部に配置
    されていることを特徴とする材料試験装置。
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