JP2003329417A - 歪み計測センサおよびそのセンサを用いた歪み計測システム - Google Patents

歪み計測センサおよびそのセンサを用いた歪み計測システム

Info

Publication number
JP2003329417A
JP2003329417A JP2002140075A JP2002140075A JP2003329417A JP 2003329417 A JP2003329417 A JP 2003329417A JP 2002140075 A JP2002140075 A JP 2002140075A JP 2002140075 A JP2002140075 A JP 2002140075A JP 2003329417 A JP2003329417 A JP 2003329417A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strain
light
wavelength
change
measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002140075A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Kasuga
裕一 春日
Koji Kamijo
宏二 上條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2002140075A priority Critical patent/JP2003329417A/ja
Publication of JP2003329417A publication Critical patent/JP2003329417A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リードケーブルが切断されても、それ以降に
取り付けられている歪み検出部からの反射光の取り込み
を可能にして、被測定対象物の物理量変化を正確に測定
する。 【解決手段】 幹線光ケーブル10のそれぞれの端部に
広帯域光源21と終端部12を設け、広帯域光源21か
ら幹線光ケーブル10に伝搬される光の反射光を検出し
てシステムに発生した歪みを計測する歪み測定システム
にて、幹線光ケーブル10を伝搬する光を光カプラ30
で分岐させて、FBG18からリードケーブル15を介
してこの分岐された光の反射光を、幹線光ケーブル15
すことによって、リードケーブルが途中で切断されて
も、それ以降の幹線光ケーブルを介して取り付けられて
いるFBG18からの反射光の取り込みを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被計測対象物の
物理量変化に伴う歪みを、前記光伝送路を伝搬する反射
光の波長シフト量変化として計測する歪み計測センサお
よびそのセンサを用いた歪み計測システムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の計測システムでは、図1
2に示すように、幹線光ケーブル10が敷設されてお
り、この幹線光ケーブル10の中の1心を歪み計測用の
光ファイバ11として用いている。この光ファイバ11
のそれぞれの端部には、歪みの計測を行う基地局20
と、光ファイバ11の端部によって光が反射されないよ
うに無反射処理が施された終端部12が接続されてい
る。
【0003】この幹線光ケーブル10は、図12中の×
印で示す接続点で歪み検出用リードケーブル15と融着
接続され、この接続点は、保守用カバーである光接続箱
13内に収納されている。このリードケーブル15の中
の1心は、歪み計測用の光ファイバ16として用いられ
ており、光ファイバ11とシリアルに接続されている。
また、この光ファイバ16は、歪み検出部17内に設け
られ、被測定対象物の物理量変化に伴う歪みを検出する
ための歪み検出用FBG(ファイバブラッググレーティ
ング素子)18を有している。
【0004】この歪み検出部17内のFBG18は、光
ファイバのコアに図示しないブラッグ回折格子を形成
し、予め設定された波長の光を反射しており、光ファイ
バに加わる歪み量の変化に応じて、ブラッグ回折格子の
格子間隔が変わって反射光の波長がシフトしている。な
お、このシステムに用いられる各FBG18の反射波長
は、全ての使用範囲で重ならないように波長配列が決定
されている。
【0005】この基地局20は、例えば自然放出光(A
mplified Spotaneous Emiss
ion:ASE)または白色光を光ファイバ11に発射
する広帯域光源21と、光ファイバ11に設けられた光
サーキュレータ22と、光ファイバ23を介して光サー
キュレータ22で分岐された反射光を測定する光波長測
定装置24と、歪み量の検出を行う演算・処理装置25
とから構成されている。
【0006】広帯域光源21から光ファイバ11に出射
された光は、光接続箱13を通過してFBG18に入力
されている。各FBG18は、歪み検出部17に貼り付
けられており、この歪み検出部17の歪み量に応じてシ
フトされた波長の光をそれぞれ反射しており、反射され
なかった光は、無反射処理が施された終端部12で終端
されている。
【0007】このFBG18によって反射された光は、
光サーキュレータ22を介して光波長測定装置24に入
力しており、光波長測定装置24は、入力した光の波長
を測定している。演算・処理装置25は、この測定され
た波長のシフト量から歪み量や被計測対象物の物理量変
化を求めていた。このシステムは、測定すべき物理量の
変化とFBGからの反射光の波長シフト量との関係を予
め把握することで、例えば圧力、流量、温度、変位、歪
みなどの物理量変化を測定することが可能となってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、光検出用のリードケーブル15を変化する被
測定対象物の近傍に敷設する必要があり、状況によって
はこのリードケーブル15が切断される事態が発生す
る。このシステムでは、幹線光ケーブル10と光検出用
のリードケーブル15がシリアルに接続されているの
で、このリードケーブル15のいずれかで切断される
と、それ以降に取り付けられている歪み検出部17から
の反射光が、光波長測定装置24まで戻らなくなってし
まい、被測定対象物の物理量変化を正確に測定すること
ができなくなるという問題点があった。
【0009】この発明は、上記問題点に鑑みなされたも
ので、リードケーブルが途中で切断されても、それ以降
に取り付けられている歪み検出部からの反射光の取り込
みを可能にして、被測定対象物の物理量変化を正確に測
定できる歪み計測センサおよびそのセンサを用いた歪み
計測システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明では、光伝送路に設けられ、所定の物理量
変化に伴う歪みを、前記光伝送路を伝搬する光の波長シ
フト量の変化として計測する歪み計測センサにおいて、
前記光伝送路を伝搬する光を分岐する分岐手段と、前記
分岐された光のうち、前記変化に伴う歪み量に応じた波
長の光を反射させる第1の光反射手段と、前記光反射手
段を透過した光を終端させる無反射手段とを備えたこと
を特徴とする歪み計測センサが提供される。
【0011】この発明の歪み計測センサによれば、幹線
の光伝送路を伝搬する光を分岐手段で分岐させて、第1
の光反射手段からリードケーブルである分岐光伝送路を
介してこの分岐された光の反射光を、幹線の光伝送路に
戻すことによって、リードケーブルが途中で切断されて
も、それ以降の幹線の光伝送路に取り付けられている第
1の光反射手段からの反射光の取り込みを可能にする。
【0012】この発明の請求項2では、上記発明におい
て、前記歪み計測センサは、前記所定の物理量として周
囲温度変化に伴って歪み、前記分岐された光のうち、前
記変化する歪み量に応じた波長の光を反射させる第2の
光反射手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0013】この発明の歪み計測センサによれば、周囲
の温度変化のみによって反射波長が変化する第2の光反
射手段をさらに設けて、第1の光反射手段で反射された
波長シフト量から温度変化の影響を取り除くことを可能
とする。
【0014】この発明の請求項3では、上記発明におい
て、前記第1および第2の光反射手段とは、前記変化す
る歪み量に応じて、それぞれ異なる波長の光を反射させ
ることを特徴とする。
【0015】この発明の歪み計測センサによれば、第1
および第2の光反射手段の使用波長範囲が重ならないよ
うに異なる波長配列を決定して、歪み量の測定時には、
この決定された波長範囲内の変化で、この歪み量に応じ
たそれぞれ異なる波長の光を反射させる。
【0016】この発明の請求項4では、上記発明におい
て、前記第1の光反射手段は、前記所定の物理量変化と
して水位変化、歪み変化、圧力変化、流量変化、温度変
化および変位変化のいずれか一つの変化に伴う歪み量に
応じた波長シフト量の光を反射させることを特徴とす
る。
【0017】この発明の歪み計測センサによれば、被測
定対象の物理量と波長シフト量との関係を把握すること
で、第1の光反射手段では、水位、歪み、圧力、流量、
温度および変位などの物理量を測定可能になる。
【0018】この発明の請求項5,6では、上記発明に
おいて、前記第1および第2の光反射手段は、光ファイ
バ中にブラッグ回折格子が形成されたファイバブラッグ
グレーティング素子からなることを特徴とする。
【0019】この発明の歪み計測センサによれば、光フ
ァイバのコアの中にブラック回折格子が形成されたFB
Gを用いて第1および第2の光反射手段を構成して、特
定波長の光を反射させることで、被測定対象物の物理量
の測定を可能にする。
【0020】この発明の請求項7では、光伝送路のそれ
ぞれの端部に光源と無反射手段を設け、前記光源から前
記光伝送路に伝搬される光の反射光を検出してシステム
に発生した歪みを計測する歪み測定システムにおいて、
前記分岐手段によって前記光伝送路に接続される請求項
1〜6のいずれか一つに記載された少なくとも一つの歪
み計測センサと、前記光伝送路に伝搬される前記反射光
の波長を計測する波長計測手段と、前記計測された波長
の波長シフト量に応じて歪み量を検出する歪み検出手段
とを備えたことを特徴とする歪み計測センサを用いた歪
み計測システムが提供される。
【0021】この発明の歪み計測システムによれば、請
求項1〜6のいずれか一つに記載された歪み計測センサ
を光カプラなどの分岐手段を介して光伝送路に接続さ
せ、光源から幹線の光伝送路に伝搬される光をこの分岐
手段で分岐させて、歪み計測センサからこの分岐された
光の反射光を光伝送路に戻すように構成することによっ
て、被測定対象物の物理量変化の測定を可能にする。
【0022】この発明の請求項8では、上記発明におい
て、前記光源からの光が伝搬する光伝送路を少なくとも
2経路に分岐する多分岐手段をさらに備え、前記歪み計
測センサは、前記分岐手段によって当該多分岐された光
伝送路に接続されることを特徴とする。
【0023】この発明の歪み計測システムによれば、光
スターカプラなどの多分岐手段を介して光伝送路を複数
経路に分岐させて分岐数を増大させ、かつこれら光伝送
路に光カプラなどの分岐手段を介して歪み計測センサを
接続させ、光伝送路を伝搬する光の反射光を歪み計測セ
ンサから光伝送路に戻すように構成することによって、
被測定対象物の物理量変化の測定を可能にする。
【0024】この発明の請求項9では、上記発明におい
て、前記歪み計測システムは、前記歪み検出手段で検出
された歪み量の情報に基づいて前記所定物理量の2次情
報を検知する情報検知手段をさらに備えたことを特徴と
する。
【0025】この発明の歪み計測システムによれば、歪
み計測センサで反射された波長シフト量から歪み量の情
報を歪み検出手段で検出し、さらにこの歪み量の情報に
基づいて物理量の2次情報である歪み変化、圧力変化、
流量変化、温度変化および変位変化などの情報検知手段
で検知することで、被測定対象物の物理量変化の測定を
可能にする。
【0026】この発明の請求項10では、上記発明にお
いて、前記歪み計測システムは、前記波長計測手段で計
測される波長に基づいて、システムの障害発生を検出す
る障害検出手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0027】この発明の歪み計測システムによれば、波
長計測手段で測定された反射光の波長配列を障害検出手
段で調べることによって、測定された波長配列の中に抜
けた波長領域がある場合には、その領域を認識すること
で障害発生を検出することが可能となる。
【0028】この発明の請求項11では、上記発明にお
いて、前記歪み計測システムは、複数の前記歪み計測セ
ンサを備えており、前記各歪み計測センサの第1の光反
射手段は、前記変化する歪み量に応じて、それぞれ異な
る波長の光を反射させることを特徴とする。
【0029】この発明の歪み計測システムによれば、各
歪み計測センサでは第1の光反射手段の使用波長範囲が
重ならないように異なる波長配列を決定しており、歪み
量の測定時には、この決定された波長範囲内の変化で、
この歪み量に応じたそれぞれ異なる波長の光を反射させ
る。
【0030】この発明の請求項12では、上記発明にお
いて、前記歪み計測システムは、複数の前記歪み計測セ
ンサを備えており、前記各歪み計測センサの第2の光反
射手段は、前記変化する歪み量に応じて、それぞれ異な
る波長の光を反射させることを特徴とする。
【0031】この発明の歪み計測システムによれば、各
歪み計測センサでは第2の光反射手段の使用波長範囲が
重ならないように異なる波長配列を決定しており、歪み
量の測定時には、この決定された波長範囲内の変化で、
この歪み量に応じたそれぞれ異なる波長の光を反射させ
る。
【0032】この発明の請求項13では、上記発明にお
いて、前記歪み計測センサのうち、前記分岐手段は、前
記光伝送路上に設置される光接続箱に配設され、前記第
1の光反射手段と無反射手段とは、前記所定の物理量変
化に伴う歪みを検出する歪み検出部にそれぞれ配設さ
れ、該第1の光反射手段は、前記歪み検出部の歪みに応
じて反射光の波長シフト量を変化させることを特徴とす
る。
【0033】この発明の歪み計測システムによれば、分
岐手段を幹線の光伝送路上の光接続箱に、第1の光反射
手段と無反射手段を歪み検出を行う歪み検出部に配設す
ることで、例えば光伝送路から被測定対象物までの距離
が長い場合にも光接続箱と歪み検出部を接続させるリー
ドケーブルの長さを調節することによって対応可能とし
た。
【0034】この発明の請求項14では、上記発明にお
いて、前記歪み計測センサのうち、前記分岐手段は、前
記光伝送路上に設置される光接続箱に配設され、前記第
1および第2の光反射手段と無反射手段とは、前記所定
の物理量変化に伴う歪みを検出する歪み検出部にそれぞ
れ配設されるとともに、前記第2の光反射手段は、該歪
み検出部の歪みの影響を受けない位置に配設され、前記
第1の光反射手段は、前記歪み検出部の歪みに応じて反
射光の波長シフト量を変化させることを特徴とする。
【0035】この発明の歪み計測システムによれば、分
岐手段を光接続箱に、第1および第2の光反射手段と無
反射手段を歪み検出部に配設することで、例えば光伝送
路から被測定対象物までの距離が長い場合にも光接続箱
と歪み検出部を接続させるリードケーブルの長さを調節
することによって対応可能とし、また第2の光反射手段
は、歪み検出部の歪みの影響を受けない位置に配設さ
れ、周囲の温度変化のみによって反射波長が変化するよ
うに配設される。
【0036】この発明の請求項15では、上記発明にお
いて、前記歪み計測センサは、前記光伝送路上に設置さ
れる光接続箱に配設されることを特徴とする。
【0037】この発明の歪み計測システムによれば、例
えば光伝送路から被測定対象物までの距離が短い場合に
は、歪み計測センサの分岐手段、第1および第2の光反
射手段、無反射手段を、光伝送路上の光接続箱に収納す
ることによって、システムのコンパクト化を図ることが
可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる歪み計測センサおよびそのセンサを用いた
歪み計測システムの好適な実施の形態を説明する。な
お、以下の図において、図12と同様の構成部分に関し
ては、説明の都合上、同一符号を付記するものとする。
【0039】(実施例1)図1は、この発明にかかる歪
み計測センサを用いた歪み計測システムの実施例1の構
成を示すシステム構成図である。図において、この実施
例では、図12と同様に、多心構成の幹線光ケーブル1
0の中の1心を歪み計測用の光ファイバ11として使用
し、被測定対象物の物理量変化に伴う歪みを検出してい
る。
【0040】この実施例における歪み計測センサが、図
12に示した従来の歪み計測センサと異なる点は、光フ
ァイバ11上に設けられたクロージャ(光接続箱)13
内に、この光ファイバ11に接続される光カプラ30を
配設するとともに、歪み検出用FBG18を有するリー
ドケーブル15内の光ファイバ16の端部に、光が反射
されないように無反射処理が施された終端部31を接続
させて、歪み検出部17内に配設している。なお、この
光ファイバ16は、後述する温度検出用のFBG19も
有している。
【0041】歪み検出部17は、例えば河川、湖、池、
ダム、下水道などの水位を測定する場合に用いられてお
り、図2の構成図に示すように、中空の円筒形から構成
されるケース17Aと、このケース17A内の下部に配
設される外圧用受圧素子であるダイヤフラム17Bと、
このダイヤフラム17Bを支持する台座17Cと、この
ケース17Aの上部に載置されてリードケーブル15を
保持する上部金具17Dとを有している。これら部材の
接合部は、例えばOリングを設けてシールし、歪み検出
部17内部の気密性を保っている。なお、ケース17A
とダイヤフラム17Bは、同一の金属材質から構成され
ている。
【0042】リードケーブル15は、上部金具17Dを
貫通してケース17A内に挿入されており、光ファイバ
16は、余長部分がこのケース17A内に納められてい
る。ダイヤフラム17Bは、少なくとも外部からの圧
力、周囲温度の変動に伴う熱膨張および歪み検出部17
内部の圧力のいずれによっても撓み、歪みが生じること
となる。この余長部分の光ファイバ16の光伝搬方向の
一部には、水圧などの外圧を検出するFBG18と、周
囲温度検出用のFBG19とを有している。
【0043】FBG18は、ダイヤフラム17Bの歪み
を検出するための外圧用のFBGで、例えば外圧によっ
て撓むダイヤフラム17B上の中央部に貼り付けられて
いる。このダイヤフラム17Bが撓んで歪みが生じる
と、この歪みに応じた伸び縮みがFBG18に発生し、
FBGのブラッグ回折格子の格子間隔が変わり、反射光
の波長が図3に示すように、シフトすることとなる。
【0044】FBG19は、周囲温度の変動を検出して
温度補正するための温度検出用のFBGで、ダイヤフラ
ム17Bからの機械的な外力を受けないように、例えば
ケース17Aの内壁などに貼り付けられている。このF
BG19も、FBG18と同様に、周囲の温度変動に応
じた伸び縮みがFBG19に発生し、FBGのブラッグ
回折格子の格子間隔が変わり、反射光の波長が図3に示
すように、シフトすることとなる。このFBG19は、
ダイヤフラム17Bと同一材質のケース17Aに貼り付
けられているので、ダイヤフラム17Bと同様の熱膨張
によってケース17Aが歪み、この歪みに応じた伸び縮
みがFBG19に生じることとなる。
【0045】このような構成において、基地局20の広
帯域光源21は、光ファイバ11の伝送波長帯域1.3
μmの光を、この光ファイバ11に発射しており、クロ
ージャ13内では、光カプラ30によって光ファイバ1
1を伝搬する広帯域光源21の光を分岐させ、リードケ
ーブル15内の光ファイバ16に分岐された光を伝搬さ
せて、FBG18(19)に入力させる。FBG18
(19)では、予め設定されたピーク波長や中心波長の
光を反射しており、反射されなかった光は、無反射処理
された終端部31で終端される。
【0046】反射された光は、光カプラ30、光サーキ
ュレータ22、光ファイバ23を介して、光波長測定装
置24に入力しており、光波長測定装置24は、時間軸
上で波長毎の反射光を測定している。
【0047】このシステムを例えば河川、湖、池、ダ
ム、下水道などの水位を計測する計測システムとして用
いる場合には、水位の変動に対応して加わる水圧の大き
さがダイヤフラム17Bによって検出される。この場合
には、水圧の大きさに応じてダイヤフラムに変形が生
じ、この変形によってFBGの歪み量が変化してFBG
で反射される光の波長が変化することとなる。すなわ
ち、図4の水位変動に伴う波長シフト量に示すように、
水位がある基準水位h0から水位hに変化すると、FB
G18の歪みは、ε0からεへ変化する。この変化によ
って、反射波長は、ΔλP=λ−λ0シフトする。
【0048】そこで、予め較正曲線(水位変化Δhと波
長シフト量ΔλPとの関係)を求めておけば、FBGの
反射波長シフト量ΔλPを測定することによって、基準
水位からの水位変化を求めることができる。
【0049】このようにして求めたFBGの波長シフト
量は、水圧による機械的変形の他に、温度変化による熱
膨張の要因が含まれている。このため、熱膨張による要
因を取り除いて、水圧による波長シフト分のみを求める
必要がある。この水圧による波長シフト量のみを求める
ためには、この実施例のように、水圧の影響を受けない
位置に温度検出用のFBG19を取り付けて温度による
波長シフト量を補正する必要がある(図2参照)。
【0050】すなわち、図5の水位変動および温度変動
に伴う波長シフト量に示すように、歪み検出部17に取
り付けられた2つのFBG18,19から予め反射光の
波長を水圧および温度の関数として測定し、外圧(水
圧)検出用のFBG18では、歪みは水位と温度によっ
て変化するので、温度をパラメータとすると、図5中、
右上がりの線状群で表される。また、温度検出用のFB
G19では、歪みは水圧に依存しないように配設されて
いるので、図5中、縦軸に平行な線状群で表される。
【0051】ここで、ある基準点A(水位h0、温度T
0)から、水圧と温度が、 Δh=h−h0 ΔT=T−T0 変化すると、B点の状態に移り、外圧検出用のFBG1
8の歪み変化は、 ΔεP=εP1−εP0=(εP1−εP)+(εP−
εP0) ここで、(εP1−εP):温度変化による歪み変化 (εP−εP0):水位変化による歪み変化 となる。
【0052】この結果、外圧検出用のFBG18の反射
光の波長は、次の大きさだけシフトする。 ΔλP=λP1−λP0=ΔλPp+ΔλPt ここで、ΔλPp:水圧変化による波長シフトで、Δλ
Pp=λP−λP0 ΔλPt:温度変化による波長シフトで、ΔλPt=λ
P1−λP となる。このように、外圧検出用FBG18の波長シフ
ト、ΔλPの測定からは、図5に示す見掛け上誤った
(補正前の)水位h1が求められる。
【0053】ここで、温度変化ΔTが分れば、温度変化
による波長シフトΔλPtの大きさを求めることができ
る。つまり、温度検出用のFBG19の状態は、A1か
らB1に移り、温度検出用のFBG19の波長シフト
は、 ΔλTt=λT−λT0 を測定することにより、温度変化ΔTを求めることがで
きる。この水位計の温度変化ΔTが求まると、外圧検出
用FBG18に関しては、温度変化による波長シフト
を、 ΔλPt=λP1−λP で求め、水圧変化による波長シフトを、 ΔλPp=ΔλP−ΔλPt で求めて水圧変化のみの波長シフト量を求めることがで
きる。
【0054】演算・処理装置25は、光波長測定装置2
4で測定された波長から上述の演算を行って、水圧の変
化に基づく水位を求めることができるとともに、ケーブ
ルの監視を行っており、所定範囲内の波長が測定されな
いことによって、リードケーブルや幹線光ケーブルの障
害発生を検出することができる。
【0055】このように、この実施例では、幹線光ケー
ブルを伝搬する光を光カプラで分岐させ、FBGからリ
ードケーブル、光カプラを介してこの分岐された光の反
射光をこの幹線光ケーブルに戻すことができるので、リ
ードケーブルが途中で切断されても、それ以降の幹線光
ケーブルに取り付けられている歪み検出部からの反射光
の取り込みを可能にして、被測定対象物の物理量変化を
正確に測定できる。
【0056】また、この実施例では、温度変化のみによ
って反射波長が変化する温度検出用のFBGをさらに備
え、外圧検出用のFBGで反射された波長シフト量を補
正して、温度変化の影響を取り除くので、さらに被測定
対象物の物理量変化を正確に測定できる。
【0057】また、この実施例では、クロージャ内には
光カプラのみを配設し、FBGと終端部は歪み検出部に
配設するので、例えば幹線光ケーブルから被測定対象物
までの距離が長い場合には、リードケーブルの長さを調
節するだけで被測定対象物の測定に対応可能となる。
【0058】(実施例2)図6は、この発明にかかる歪
み計測システムの実施例2の構成を示すシステム構成図
である。図において、この実施例では、図1に示した構
成において、複数の歪み計測センサを幹線光ケーブル1
0の光ファイバ11に接続させた構成例である。なお、
クロージャ13cと歪み検出部17cは、外観のみを示
しているが、このクロージャ13c内には、光カプラ3
0cが、歪み検出部17c内には、FBG18c(19
c)と終端部31cがそれぞれ配設されている。
【0059】この場合には、各歪み計測センサのFBG
18a〜18cおよび19a〜19cには、異なる反射
波長が設定されており、測定水位範囲および測定温度範
囲で全てのFBGの波長が重ならないように波長配列を
決定している。
【0060】この構成において、広帯域光源21から光
ファイバ11に送出された光は、クロージャ13a〜1
3c内の光カプラ30a〜30cでそれぞれ分岐され
て、光ファイバ16a〜16cを介して歪み検出部17
a〜17c内のFBG18a(19a)〜18c(19
c)に入力される。FBG18a(19a)〜18c
(19c)では、予め設定された特定波長の光のみが反
射されており、反射されなかった光は、終端部31a〜
31cに至り、ここで終端される。
【0061】各FBG18a(19a)〜18c(19
c)からは、水位変化および温度変化に応じて波長シフ
トされた反射光が各光カプラ30a〜30c、光ファイ
バ11を介して基地局20に戻ってきており、光波長測
定装置24は、これら反射光の波長を測定し、演算・処
理装置25は、この測定された波長に基づいて、各歪み
検出部17a〜17cでの水位を測定している。
【0062】ここで、例えばリードケーブル15a内の
光ファイバ16aが断線した場合には、光波長測定装置
24には、FBG18b(19b),18c(19c)
から反射された特定波長の光が戻り、FBG18a(1
9a)からの特定波長の光が戻ってこなくなる。演算・
処理装置25は、この測定されなかった波長に基づい
て、光ファイバ16aの断線を認識することができる。
【0063】また、クロージャ13aと13b間の幹線
光ケーブル10内の光ファイバ11が断線した場合に
は、FBG18a(19a)から反射された特定波長の
光が戻り、FBG18b(19b),18c(19c)
からの特定波長の光が戻ってこなくなる。演算・処理装
置25は、この測定されなかった波長に基づいて、光フ
ァイバ11の断線または光ファイバ16b,16cの断
線を認識することができる。
【0064】このように、この実施例では、複数の歪み
計測センサを幹線光ケーブルに接続させ、かつFBGに
異なる反射波長を設定し、各歪み検出部からの反射波長
を幹線光ケーブルに戻すことができるので、複数の地点
で被測定対象物の物理量変化を正確に測定できるととも
に、被測定対象物までの距離に拘わらずにこの被測定対
象物の測定に対応可能となる。
【0065】また、この実施例では、FBGに異なる反
射波長を設定して演算・処理装置でこの反射波長の戻り
を認識しているので、測定されなかった波長に基づい
て、幹線光ケーブルおよびリードケーブル内の光ファイ
バの断線箇所を特定することが可能となった。
【0066】(実施例3)図7は、この発明にかかる歪
み計測システムの実施例3の構成を示すシステム構成図
である。図において、この実施例では、光ファイバ11
に複数のクロージャ13a〜13cをシリアルに接続さ
せた構成例である。これらクロージャ13a〜13c内
には、光カプラ30a〜30cと、FBG18a〜18
cと、終端部31a〜31cからなる歪み計測センサが
それぞれ配設されている。
【0067】この場合、各クロージャ13a〜13c内
のFBG18a〜18cには、異なる反射波長1〜3が
設定されており、光カプラ30a〜30cで分岐された
光のうち、これら特定波長1〜3の光のみが光ファイバ
11に反射されている。このFBG18a〜18cは、
例えばクロージャ13a〜13cの枠体に貼り付けられ
ており、このクロージャに加わる圧力の変化などを波長
シフト量として検出している。
【0068】この構成において、広帯域光源21から光
ファイバ11に送出された光は、クロージャ13a〜1
3c内の光カプラ30a〜30cでそれぞれ分岐され
て、光ファイバ16a〜16cを伝搬してFBG18a
〜18cに入力される。FBG18a〜18cでは、予
め定められた特定波長の光が反射されており、反射され
なかった光は、終端部31a〜31cに至り、ここで終
端される。
【0069】このように、この実施例では、複数のクロ
ージャを幹線光ケーブルにシリアルに接続させ、かつF
BGに異なる波長を設定し、クロージャに加わる圧力に
対して反射波長を幹線光ケーブルに戻すことができるの
で、各クロージャで被測定対象物の物理量変化を正確に
測定できるとともに、幹線光ケーブルと被測定対象物が
近距離である場合には、歪み計測センサを1つのクロー
ジャに収納して使用することができるので、システム構
成をコンパクトにすることができる。
【0070】また、この実施例でも、実施例2と同様
に、反射波長の戻りを認識して光ファイバの断線などの
障害発生に対応することができるので、幹線光ケーブル
およびリードケーブル内の光ファイバの断線箇所を特定
することが可能となる。
【0071】(実施例4)図8は、この発明にかかる歪
み計測センサを用いた歪み計測システムの実施例4の構
成を示すシステム構成図である。図において、この実施
例では、光スターカプラ32によって分岐された各光フ
ァイバ11a〜11dに複数のクロージャ13a〜13
dをそれぞれパラレルに接続させた構成例である。この
場合にも、クロージャ13a〜13d内のFBG18a
〜18dでは、異なる波長1〜波長4が設定されてお
り、光ファイバ11a〜11dの端部には無反射処理が
施された終端部12a〜12dがそれぞれ設けられてい
る。
【0072】この場合にも、クロージャに圧力が加わる
と、設定された波長1〜波長4がこの圧力に応じてシフ
トして、圧力変化を検出している。また、クロージャ間
での光ケーブルの断線やクロージャ内での光ケーブルの
断線などの障害に対しても、FBGからの反射光が基地
局20に戻ってこなくなるので、切断の発生箇所を検出
することができる。
【0073】このように、この実施例では、複数のクロ
ージャを分岐された複数の光ファイバにパラレルに接続
させ、かつFBGに異なる反射波長を設定し、この反射
波長のシフトに基づいて加わる圧力を計測するので、実
施例3と同様に、各クロージャで被測定対象物の物理量
変化を正確に測定できるとともに、幹線光ケーブルと被
測定対象物が近距離である場合には、歪み計測センサを
1つのクロージャに収納して使用することができるの
で、システム構成をコンパクトにすることができる。
【0074】また、この実施例でも、上記実施例と同様
に、反射波長の戻りを認識して光ファイバの断線などの
障害発生に対応することができるので、幹線光ケーブル
およびリードケーブル内の光ファイバの断線箇所を特定
することが可能となる。
【0075】(実施例5)図9は、この発明にかかる歪
み計測システムの実施例5の構成を示すシステム構成図
である。図において、この実施例では、クロージャ13
eを光ファイバ11eにシリアルに接続させるととも
に、光スターカプラ32によって分岐された各光ファイ
バ11a〜11dに複数のクロージャ13a〜13dを
それぞれパラレルに接続させた構成例である。この場合
にも、クロージャ13a〜13e内のFBG18a〜1
8eでは、異なる波長1〜波長5が設定されており、光
ファイバ11a〜11dの端部には無反射処理が施され
た終端部12a〜12dがそれぞれ設けられている。
【0076】この場合にも、クロージャに圧力が加わる
と、設定された波長1〜波長5がこの圧力に応じてシフ
トして、圧力変化を検出している。また、クロージャ間
での光ケーブルの断線やクロージャ内での光ケーブルの
断線などの障害に対しても、FBGからの反射光が基地
局20に戻ってこなくなるので、切断の発生箇所を検出
することができる。
【0077】このように、この実施例では、少なくとも
1つのクロージャを光ファイバにシリアルに接続させる
とともに、複数のクロージャを分岐させた複数の光ファ
イバにパラレルに接続させ、かつFBGに異なる反射波
長を設定し、この反射波長のシフトに基づいて加わる圧
力を計測するので、上記実施例と同様に、各クロージャ
で被測定対象物の物理量変化を正確に測定できるととも
に、幹線光ケーブルと被測定対象物が近距離である場合
には、歪み計測センサを1つのクロージャに収納して使
用することができるので、システム構成をコンパクトに
することができる。
【0078】(実施例6)図10、図11は、この発明
にかかる歪み計測システムの実施例6の概略構成を示す
上面図と側面図である。図において、この実施例では、
幹線光ケーブル10にシリアルに接続されたクロージャ
13a,13b内の光カプラによって光ケーブルを分岐
させるとともに、この分岐ケーブル33a,33bにシ
リアルに接続されたクロージャ34a〜34d内の光カ
プラによって光ケーブルを分岐させ、さらにこの分岐さ
れたリードケーブル35a〜35dを介して歪み検出部
36a〜36dを接続させる構成とした。なお、この光
ケーブル10のそれぞれの端部には、上記実施例に示し
た基地局と、終端部が接続されており、この歪み検出部
36a〜36d内には、この発明にかかる歪み計測セン
サのFBGと終端部がそれぞれ配設されている。
【0079】このような構成のシステムは、例えば河
川、湖、池、ダム、下水道などの水位監視に用いること
が可能であり、この場合には河川の堤防40にこのシス
テムを敷設し、例えば歪み検出部36b,36dを常時
監視用のセンサ、歪み検出部36a,36cを異常時監
視用のセンサとしてセッティングする。
【0080】この場合にも、歪み検出部36a〜36d
内のFBGには、異なる波長1〜波長4が設定されてお
り、歪み検出部に水圧が加わると、設定された波長1〜
波長4がこの水圧に応じてシフトして基地局に戻され、
この圧力変化から水位変化を検出することができる。そ
して、歪み検出部36a,36cに水圧が加わって波長
のシフトが発生すると、基地局では、異常状態の発生を
検出することが可能となる。
【0081】このように、この実施例では、分岐ケーブ
ルを介して歪み計測センサをツリー状に接続させ、かつ
FBGに異なる波長を設定し、歪み検出部に加わる水圧
に対して反射波長を幹線光ケーブルに戻すことができる
ので、上記実施例と同様の効果を得ることができるとと
もに、通常時の物理量変化と、異常時の物理量変化を検
出することができるので、被測定対象物の物理量変化を
さらに詳細に測定することが可能となる。
【0082】この発明は、これら実施形態に限定される
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の変形実施が可能である。この実施例では水位測定の場
合について説明したが、この発明はこれに限らず、例え
ば歪み、圧力、流量、温度および変位などの物理量を測
定する場合にも応用可能であり、用途としては下水道や
河川の他に、建物、トンネル、橋などの建造物にも応用
することが可能である。なお、建造物にこの発明を用い
る場合には、歪み検出部を図2に示した円筒形の構成に
限らず、例えば箱形の形状に構成してもよいし、FBG
を建造物に直接貼り付けて歪みや変位を検出してもよ
い。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の請求項
1では、光伝送路を伝搬する光を分岐する分岐手段と、
リードケーブルを介して分岐手段と接続され、物理量変
化に伴う歪み量に応じた波長の光を反射させる第1の光
反射手段と、前記光反射手段を透過した光を終端させる
無反射手段とを備えることで、リードケーブルが切断さ
れても、それ以降の幹線の光伝送路に取り付けられてい
る歪み検出部からの反射光の取り込みを可能にして、被
測定対象物の物理量変化を正確に測定できる。
【0084】この発明の請求項2では、周囲の温度変化
のみによって反射波長が変化する第2の光反射手段をさ
らに設けて、第1の光反射手段で反射された波長シフト
量をこの第2の光反射手段で反射された波長シフト量で
補正するので、被測定対象物の物理量変化をさらに正確
に測定できる。
【0085】この発明の請求項3では、第1および第2
の光反射手段からは、それぞれ異なる波長の光を反射さ
せるように、使用波長配列を決定するので、センサ毎の
物理量変化や障害発生の検知が可能となる。
【0086】この発明の請求項4,9では、水位、歪
み、圧力、流量、温度および変位などの物理量と波長シ
フト量との関係を把握して、これらの物理量を測定可能
とするので、幅広い用途に用いることが可能となる。
【0087】この発明の請求項5,6では、FBGを用
いて物理量変化に伴う歪み量に応じた特定波長の光を反
射させるので、被測定対象物の物理量を正確に測定でき
る。
【0088】この発明の請求項7では、光伝送路を分岐
手段で分岐させて、光源からの光をリードケーブルを介
して請求項1〜6のいずれか一つに記載された歪み計測
センサに入力させ、該歪み計測センサから特定波長の反
射光を光伝送路に戻した後に、波長計測手段で測定し、
かつ歪み検出手段で波長シフト量に応じた歪み量を検出
するので、被測定対象物の物理量変化を正確に測定でき
る。
【0089】この発明の請求項8では、多分岐手段で幹
線光伝送路を複数経路に分岐させて分岐数を増大させ、
歪み計測センサを分岐された光伝送路にパラレルに接続
させた場合も、歪み計測センサから反射光を幹線光伝送
路に戻すように構成するので、被測定対象物の物理量変
化の測定を可能にする。
【0090】この発明の請求項10では、障害検出手段
をさらに設け、予め設定された反射光の波長配列を調べ
て、抜けた波長領域を認識するので、障害発生領域を正
確に検出することができる。
【0091】この発明の請求項11,12では、第1お
よび第2の光反射手段の使用波長範囲が重ならないよう
に異なる波長配列を決定するので、歪み量の測定時に
は、この決定された波長範囲内の変化で、この歪み量に
応じたそれぞれ異なる波長の光を反射できる。
【0092】この発明の請求項13,14では、分岐手
段を幹線の光伝送路上の光接続箱に、第1の光反射手段
と無反射手段を歪み検出を行う歪み検出部に配設するの
で、光接続箱と歪み検出部を接続させるリードケーブル
の長さを調節することで、光伝送路から被測定対象物の
距離に対応可能となる。
【0093】この発明の請求項15では、歪み計測セン
サを光伝送路上の光接続箱に収納するので、システムの
コンパクト化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる歪み計測センサを用いた歪み
計測システムの実施例1の構成を示すシステム構成図で
ある。
【図2】図1に示した歪み検出部の構成の一例の断面図
である。
【図3】同じく、歪み検出部のFBG反射光特性を示す
特性図である。
【図4】水位変動に伴う波長シフトを説明するための水
位とFBGの歪みの特性およびFBG反射光特性を示す
特性図である。
【図5】水位変動および温度変動に伴う波長シフトを説
明するための水位および温度とFBGの歪みの特性およ
びFBG反射光特性を示す特性図である。
【図6】この発明にかかる歪み計測システムの実施例2
の構成を示すシステム構成図である。
【図7】この発明にかかる歪み計測システムの実施例3
の構成を示すシステム構成図である。
【図8】この発明にかかる歪み計測システムの実施例4
の構成を示すシステム構成図である。
【図9】この発明にかかる歪み計測システムの実施例5
の構成を示すシステム構成図である。
【図10】この発明にかかる歪み計測システムの実施例
6の概略構成を示す上面図である。
【図11】同じく、実施例6の概略構成を示す側面図で
ある。
【図12】従来の歪み計測システムの構成を示す構成図
である。
【符号の説明】
10 線光ケーブル 11,11a〜11e,23 光ファイバ 12,12a〜12e 終端部 13,13a〜13d,34a〜34d クロージャ
(光接続箱) 15,15a〜15c,35a〜35d リードケーブ
ル 16,16a〜16c 光ファイバ 17,17a〜17c,36a〜36d 歪み検出部 17A ケース 17B ダイヤフラム 17C 台座 17D 上部金具 18,18a〜18c,19,19a〜19c FBG 20 基地局 21 広帯域光源 22 光サーキュレータ 24 光波長測定装置 25 演算・処理装置 30,30a〜30c 光カプラ 31,31a〜31c 終端部 32 光スターカプラ 33a,33b 分岐ケーブル 40 堤防
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F014 AA04 AB02 BA10 2F065 AA65 DD16 EE01 FF48 GG02 LL03 LL42 UU08 2F073 AA01 AA22 AB02 AB03 AB12 BB06 BC04 CC02 CD05 DD05 FH02 FH17 GG01 GG04 GG09

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光伝送路に設けられ、所定の物理量変化
    に伴う歪みを、前記光伝送路を伝搬する光の波長シフト
    量の変化として計測する歪み計測センサにおいて、 前記光伝送路を伝搬する光を分岐する分岐手段と、 前記分岐された光のうち、前記変化に伴う歪み量に応じ
    た波長の光を反射させる第1の光反射手段と、 前記光反射手段を透過した光を終端させる無反射手段と
    を備えたことを特徴とする歪み計測センサ。
  2. 【請求項2】 前記歪み計測センサは、前記所定の物理
    量として周囲温度変化に伴って歪み、前記分岐された光
    のうち、前記変化する歪み量に応じた波長の光を反射さ
    せる第2の光反射手段をさらに備えたことを特徴とする
    請求項1に記載の歪み計測センサ。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の光反射手段とは、
    前記変化する歪み量に応じて、それぞれ異なる波長の光
    を反射させることを特徴とする請求項1または2に記載
    の歪み計測センサ。
  4. 【請求項4】 前記第1の光反射手段は、前記所定の物
    理量変化として水位変化、歪み変化、圧力変化、流量変
    化、温度変化および変位変化のいずれか一つの変化に伴
    う歪み量に応じた波長シフト量の光を反射させることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の歪み計
    測センサ。
  5. 【請求項5】 前記第1の光反射手段は、光ファイバ中
    にブラッグ回折格子が形成されたファイバブラッググレ
    ーティング素子からなることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか一つに記載の歪み計測センサ。
  6. 【請求項6】 前記第2の光反射手段は、光ファイバ中
    にブラッグ回折格子が形成されたファイバブラッググレ
    ーティング素子からなることを特徴とする請求項2また
    は3に記載の歪み計測センサ。
  7. 【請求項7】 光伝送路のそれぞれの端部に光源と無反
    射手段を設け、前記光源から前記光伝送路に伝搬される
    光の反射光を検出してシステムに発生した歪みを計測す
    る歪み測定システムにおいて、 前記分岐手段によって前記光伝送路に接続される請求項
    1〜6のいずれか一つに記載された少なくとも一つの歪
    み計測センサと、 前記光伝送路に伝搬される前記反射光の波長を計測する
    波長計測手段と、 前記計測された波長の波長シフト量に応じて歪み量を検
    出する歪み検出手段とを備えたことを特徴とする歪み計
    測センサを用いた歪み計測システム。
  8. 【請求項8】 前記歪み測定システムは、前記光源から
    の光が伝搬する光伝送路を少なくとも2経路に分岐する
    多分岐手段をさらに備え、前記歪み計測センサは、前記
    分岐手段によって当該多分岐された光伝送路に接続され
    ることを特徴とする請求項7に記載の歪み計測センサを
    用いた歪み計測システム。
  9. 【請求項9】 前記歪み計測システムは、前記歪み検出
    手段で検出された歪み量の情報に基づいて前記所定物理
    量の2次情報を検知する情報検知手段をさらに備えたこ
    とを特徴とする請求項7または8に記載の歪み計測セン
    サを用いた歪み計測システム。
  10. 【請求項10】 前記歪み計測システムは、前記波長計
    測手段で計測される波長に基づいて、システムの障害発
    生を検出する障害検出手段をさらに備えたことを特徴と
    する請求項7〜9のいずれか一つに記載の歪み計測セン
    サを用いた歪み計測システム。
  11. 【請求項11】 前記歪み計測システムは、複数の前記
    歪み計測センサを備えており、前記各歪み計測センサの
    第1の光反射手段は、前記変化する歪み量に応じて、そ
    れぞれ異なる波長の光を反射させることを特徴とする請
    求項7〜10のいずれか一つに記載の歪み計測センサを
    用いた歪み計測システム。
  12. 【請求項12】 前記歪み計測システムは、複数の前記
    歪み計測センサを備えており、前記各歪み計測センサの
    第2の光反射手段は、前記変化する歪み量に応じて、そ
    れぞれ異なる波長の光を反射させることを特徴とする請
    求項7〜10のいずれか一つに記載の歪み計測センサを
    用いた歪み計測システム。
  13. 【請求項13】 前記歪み計測センサのうち、前記分岐
    手段は、前記光伝送路上に配置された光接続箱に配設さ
    れ、前記第1の光反射手段と無反射手段とは、前記所定
    の物理量変化に伴う歪みを検出する歪み検出部にそれぞ
    れ配設され、該第1の光反射手段は、前記歪み検出部の
    歪みに応じて反射光の波長シフト量を変化させることを
    特徴とする請求項7〜12のいずれか一つに記載の歪み
    計測センサを用いた歪み計測システム。
  14. 【請求項14】 前記歪み計測センサのうち、前記分岐
    手段は、前記光伝送路上に設置される光接続箱に配設さ
    れ、前記第1および第2の光反射手段と無反射手段と
    は、前記所定の物理量変化に伴う歪みを検出する歪み検
    出部にそれぞれ配設されるとともに、前記第2の光反射
    手段は、該歪み検出部の歪みの影響を受けない位置に配
    設され、前記第1の光反射手段は、前記歪み検出部の歪
    みに応じて反射光の波長シフト量を変化させることを特
    徴とする請求項7〜12のいずれか一つに記載の歪み計
    測センサを用いた歪み計測システム。
  15. 【請求項15】 前記歪み計測センサは、前記光伝送路
    上に設置される光接続箱に配設されることを特徴とする
    請求項7〜12のいずれか一つに記載の歪み計測センサ
    を用いた歪み計測システム。
JP2002140075A 2002-05-15 2002-05-15 歪み計測センサおよびそのセンサを用いた歪み計測システム Pending JP2003329417A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002140075A JP2003329417A (ja) 2002-05-15 2002-05-15 歪み計測センサおよびそのセンサを用いた歪み計測システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002140075A JP2003329417A (ja) 2002-05-15 2002-05-15 歪み計測センサおよびそのセンサを用いた歪み計測システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003329417A true JP2003329417A (ja) 2003-11-19

Family

ID=29701044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002140075A Pending JP2003329417A (ja) 2002-05-15 2002-05-15 歪み計測センサおよびそのセンサを用いた歪み計測システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003329417A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008008898A (ja) * 2006-05-31 2008-01-17 Kansai Electric Power Co Inc:The 振動検出装置
WO2009115418A1 (de) 2008-03-18 2009-09-24 Siemens Aktiengesellschaft Vorrichtung zur leckageerkennung auf einem schiff
JP2009243930A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Furukawa Electric Co Ltd:The 水位検知システム
JP2012037388A (ja) * 2010-08-06 2012-02-23 Fujikura Ltd センサヘッド、および光学式センサ
JP2012184947A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Occ Corp 水位計システム
JP2013104812A (ja) * 2011-11-15 2013-05-30 Olympus Corp 光学式センサ
CN106643972A (zh) * 2016-12-20 2017-05-10 北京交通发展研究院 一种获取液体测量参数及液体测量的方法、装置、设备
CN108332892A (zh) * 2018-02-02 2018-07-27 四川科瑞源信息科技有限公司 基于拉曼放大的光纤传感森林监护系统
JP2019028017A (ja) * 2017-08-03 2019-02-21 長野計器株式会社 光ファイバセンサ、物理量測定装置及び光ファイバセンサの製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008008898A (ja) * 2006-05-31 2008-01-17 Kansai Electric Power Co Inc:The 振動検出装置
WO2009115418A1 (de) 2008-03-18 2009-09-24 Siemens Aktiengesellschaft Vorrichtung zur leckageerkennung auf einem schiff
JP2009243930A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Furukawa Electric Co Ltd:The 水位検知システム
JP2012037388A (ja) * 2010-08-06 2012-02-23 Fujikura Ltd センサヘッド、および光学式センサ
US8934739B2 (en) 2010-08-06 2015-01-13 Fujikura Ltd. Sensor head and optical sensor
JP2012184947A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Occ Corp 水位計システム
JP2013104812A (ja) * 2011-11-15 2013-05-30 Olympus Corp 光学式センサ
CN106643972A (zh) * 2016-12-20 2017-05-10 北京交通发展研究院 一种获取液体测量参数及液体测量的方法、装置、设备
JP2019028017A (ja) * 2017-08-03 2019-02-21 長野計器株式会社 光ファイバセンサ、物理量測定装置及び光ファイバセンサの製造方法
CN108332892A (zh) * 2018-02-02 2018-07-27 四川科瑞源信息科技有限公司 基于拉曼放大的光纤传感森林监护系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7995198B2 (en) Optical fiber feature distribution sensor
EP1124112A2 (en) Optical fiber sensor
CA2490113C (en) Method for measuring and calibrating measurements using optical fiber distributed sensor
US9109969B2 (en) Co-registration of cores in multicore optical fiber sensing systems
US20040067003A1 (en) Fiber-optic sensing system for distributed detection and localization of alarm conditions
JP3668199B2 (ja) トンネルの変形測定方法
NO320475B1 (no) Trykkmaler for a avfole trykket til et system
CN101680781A (zh) 光频域反射测定方式的物理量测量装置、及使用了其的温度和应变的同时测量方法
JP2013113830A (ja) Fbgセンサの多点計測方法および多点計測装置
JP5242098B2 (ja) 光ファイバセンサ及び変動位置検出方法
EP1203211A1 (en) Method and device for fibre-optical measuring systems
CN104508445B (zh) 具有偏振补偿功能的光学测量系统及相应的方法
US11346689B2 (en) Optical measuring system with an interrogator and a polymer-based single-mode fibre-optic sensor system
JP2003329417A (ja) 歪み計測センサおよびそのセンサを用いた歪み計測システム
JP2000230935A (ja) 加速度計およびこれを備えた加速度計測装置
US20180252575A1 (en) Active Error Correction In An Optical Sensor System
JP2009229134A (ja) 光センサシステム
KR102036260B1 (ko) 광섬유 격자를 이용한 누수 및 침수 감지센서
JP2005127744A (ja) Fbg式ひずみセンサ及びシステム
JPH109974A (ja) 温度分布測定方法および温度分布測定システム
JPH11101617A (ja) 構造体ひずみ監視方法およびその監視装置
JP2004264114A (ja) Fbg式温度センサ及びこれを用いた温度計測システム
RU91625U1 (ru) Датчик для определения величины и направления деформации протяженного объекта
JP2001155268A (ja) 光式温度・火災センサ
JP2006266799A (ja) 光ファイバセンサ装置