JP2003328866A - 蒸発燃料処理系の故障判定装置 - Google Patents

蒸発燃料処理系の故障判定装置

Info

Publication number
JP2003328866A
JP2003328866A JP2002137406A JP2002137406A JP2003328866A JP 2003328866 A JP2003328866 A JP 2003328866A JP 2002137406 A JP2002137406 A JP 2002137406A JP 2002137406 A JP2002137406 A JP 2002137406A JP 2003328866 A JP2003328866 A JP 2003328866A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing system
determination
internal combustion
combustion engine
failure determination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002137406A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3825364B2 (ja
Inventor
Hideyuki Oki
秀行 沖
Eisaku Goshiyo
栄作 五所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2002137406A priority Critical patent/JP3825364B2/ja
Publication of JP2003328866A publication Critical patent/JP2003328866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3825364B2 publication Critical patent/JP3825364B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の停止後、蒸発燃料処理系のリーク
を含む故障の判定を行う場合において、誤判定を回避で
き、判定精度を向上させることができる蒸発燃料処理系
の故障判定装置を提供する。 【解決手段】 燃料タンク21内で発生した蒸発燃料
を、キャニスタ24に一時的に貯蔵し、内燃機関3の吸
気管5に供給する蒸発燃料処理系20の故障の有無を判
定する蒸発燃料処理系20の故障判定装置1は、ECU
2を備える。ECU2は、内燃機関3の停止後に検出さ
れたタンク内圧PTANKに応じて、蒸発燃料処理系2
0の故障の有無を判定し(ステップ31〜57)、内燃
機関3の停止前の運転期間中の燃料消費量USEDGA
Sまたは走行距離DISTが所定の判定値GASJDE
OXまたはDISTJD未満のとき(ステップ14また
はステップ17がNOのとき)に、故障判定を禁止する
(ステップ19,32)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンク内に発
生した蒸発燃料を、キャニスタに一時的に吸着し、吸気
系に適宜供給する内燃機関の蒸発燃料処理系におけるリ
ークを含む故障の有無を判定する蒸発燃料処理系の故障
判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の故障判定装置として、例
えば特開平11−336626号公報に記載されたもの
が知られている。この故障判定装置は、自動車に搭載さ
れた内燃機関の蒸発燃料処理系に適用されたものであ
る。この故障判定装置では、内燃機関の停止後、蒸発燃
料処理系の故障の有無が判定される。具体的には、内燃
機関の停止後、蒸発燃料処理系内が負圧状態で閉鎖され
るとともに、その状態での蒸発燃料処理系内の圧力と大
気圧との差圧の時間的な推移に基づき、この差圧の減少
速度が大きいときに、蒸発燃料処理系にリークがあると
判定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の故障判定装
置では、蒸発燃料処理系内の圧力と大気圧との差圧の時
間的な推移のみに基づいて、リークの有無が判定される
に過ぎない。これに対して、内燃機関の停止直後におけ
る燃料タンク内の燃料温度は、内燃機関の停止前の運転
条件によって異なり、そのため、上記差圧の時間的な推
移は、たとえリークがない場合でも一定ではなく、具体
的には、停止直後の燃料温度が高いほど、上記差圧の減
少速度が大きくなり、燃料温度が低いほど、上記差圧の
減少速度が小さくなる。したがって、この従来の故障判
定装置によれば、内燃機関の停止直後の燃料温度がリー
ク判定に反映されないため、例えば燃料温度が低い場合
には、リークがあるときでも差圧の減少速度が小さくな
ることで、リークがないと誤判定されるおそれがある。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、内燃機関の停止後、蒸発燃料処理系のリー
クを含む故障の判定を行う場合において、誤判定を回避
でき、判定精度を向上させることができる蒸発燃料処理
系の故障判定装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、燃料タンク21内で発生し
た蒸発燃料を、貯蔵部(キャニスタ24)に一時的に貯
蔵し、内燃機関3の吸気系(吸気管5)に供給する蒸発
燃料処理系20のリークを含む故障の有無を判定する蒸
発燃料処理系20の故障判定装置1であって、蒸発燃料
処理系20内の圧力(タンク内圧PTANK)を検出す
る圧力検出手段(圧力センサ13)と、内燃機関3の停
止を検出する機関停止検出手段(ECU2、クランク角
センサ11)と、機関停止検出手段により内燃機関3の
停止が検出された後に圧力検出手段により検出された蒸
発燃料処理系20内の圧力に応じて、蒸発燃料処理系2
0のリークを含む故障の有無を判定する故障判定手段
(ECU2、ステップ31〜57)と、内燃機関3から
燃料タンク21に与えられた熱量を表す熱量パラメータ
(燃料消費量USEDGAS、走行距離DIST)を検
出する熱量パラメータ検出手段(ECU2、車輪回転数
センサ16)と、機関停止検出手段により内燃機関3の
停止が検出された場合において、内燃機関3の停止前の
運転期間中に熱量パラメータ検出手段により検出された
熱量パラメータが所定の判定値GASJDEOX,DI
STJD未満のとき(ステップ14またはステップ17
の判別結果がNOのとき)に、故障判定手段による判定
を禁止する故障判定禁止手段(ECU2、ステップ1
9,32)と、を備えることを特徴とする。
【0006】この蒸発燃料処理系の故障判定装置によれ
ば、内燃機関の停止が検出された後に圧力検出手段によ
り検出された蒸発燃料処理系内の圧力に応じて、蒸発燃
料処理系のリークを含む故障の有無が判定されるととも
に、内燃機関の停止が検出された場合において内燃機関
の停止前の運転期間中に熱量パラメータ検出手段により
検出された熱量パラメータが所定の判定値未満のとき
に、故障判定手段による判定が禁止される。すなわち、
内燃機関の停止時までに内燃機関から燃料タンクに与え
られた熱量が小さく、燃料タンク内の燃料温度が十分に
上昇していない可能性があるときには、蒸発燃料処理系
の故障判定が禁止され、それにより、誤判定を回避で
き、判定精度を向上させることができる。これに加え
て、内燃機関の停止後に不要な故障判定が行われるのを
確実に回避することができる(なお、本明細書では、
「熱量パラメータの検出」、「圧力の検出」および「内
燃機関の停止の検出」は、熱量パラメータ、圧力および
内燃機関の停止をセンサなどで直接検出することに限ら
ず、演算により推定することを含む)。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
蒸発燃料処理系20の故障判定装置1において、熱量パ
ラメータは、内燃機関3の燃料消費量USEDGASを
含むことを特徴とする。
【0008】燃料消費量は、内燃機関が運転期間中に実
際に発生した熱量を適切に反映するものである。したが
って、この蒸発燃料処理系の故障判定装置によれば、燃
料消費量を熱量パラメータとして用いることにより、燃
料タンク内の燃料温度の実際の上昇度合に応じて、故障
判定を適切に禁止できる。
【0009】また、請求項3に係る発明は、請求項1ま
たは2に記載の蒸発燃料処理系20の故障判定装置1に
おいて、内燃機関3は、車両に搭載されており、熱量パ
ラメータは、車両の走行距離DISTを含むことを特徴
とする。
【0010】この蒸発燃料処理系の故障判定装置によれ
ば、車両の走行距離も、内燃機関が運転期間中に実際に
発生した熱量を適切に反映するものであるので、車両の
走行距離を熱量パラメータとして用いることにより、故
障判定を適切に禁止できる。特に、請求項2に係る発明
に適用した場合には、故障判定をより適切に禁止でき
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の一実施形態に係る蒸発燃料処理系の故障判定装置に
ついて説明する。図1は、本実施形態の故障判定装置、
およびこれを適用した内燃機関の蒸発燃料処理系の概略
構成を示している。この故障判定装置1は、内燃機関
(以下「エンジン」という)3の蒸発燃料処理系20に
おける故障の有無、より具体的にはリークの有無を判定
するものであり、ECU2を備えている。これらの蒸発
燃料処理系20およびECU2の詳細については後述す
る。
【0012】このエンジン3は、ガソリンエンジンであ
り、図示しない車両に搭載されている。エンジン3の吸
気管5(吸気系)には、スロットルバルブ6が設けら
れ、その下流側には、吸気温センサ10が取り付けられ
ている。この吸気温センサ10は、吸気管5内の吸気温
TAを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
【0013】さらに、吸気管5の吸気温センサ10より
も下流側の部分には、インジェクタ7が、図示しない吸
気ポートに臨むように取り付けられている。このインジ
ェクタ7の開弁時間である燃料噴射時間TOUTは、E
CU2によって制御される。また、インジェクタ7は、
燃料供給管8を介して燃料タンク21に接続されてい
る。この燃料供給管8の途中には、インジェクタ7に燃
料を圧送する燃料ポンプ9が設けられている。
【0014】また、エンジン3には、マグネットロータ
およびMREピックアップで構成されたクランク角セン
サ11が設けられている。このクランク角センサ11
(機関停止検出手段)は、図示しないクランクシャフト
の回転に伴い、ともにパルス信号であるCRK信号およ
びTDC信号をECU2に出力する。CRK信号は、ク
ランクシャフトの回転角度位置を示す信号であり、所定
のクランク角(例えば、30゜)ごとに1パルスが出力
される。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジ
ン3のエンジン回転数NEを算出する。また、TDC信
号は、各気筒におけるピストン(いずれも図示せず)の
吸気行程開始時の上死点位置付近の所定タイミングで、
1パルスが出力される。
【0015】さらに、エンジン3の本体には、水温セン
サ12が取り付けられており、水温センサ12は、その
シリンダブロック内を循環する冷却水の温度であるエン
ジン水温TWを検出し、その検出信号をECU2に出力
する。
【0016】一方、前記蒸発燃料処理系20は、燃料タ
ンク21内で発生した蒸発燃料を、キャニスタ24に一
時的に貯留し、吸気管5内に適宜放出するものであり、
チャージ通路22、バイパス通路23、キャニスタ24
およびパージ通路25などで構成されている。
【0017】キャニスタ24(貯蔵部)は、チャージ通
路22を介して、燃料タンク21に接続されており、燃
料タンク21内で発生した蒸発燃料は、チャージ通路2
2を介してキャニスタ24に送られる。チャージ通路2
2の燃料タンク21に近い部分には、圧力センサ13が
配置されている。この圧力センサ13(圧力検出手段)
は、例えば圧電素子で構成され、チャージ通路22内の
圧力を検出し、その検出信号をECU2に出力する。こ
のチャージ通路22内の圧力は、通常は燃料タンク21
内の圧力にほぼ等しいので、以下、タンク内圧PTAN
Kという。
【0018】また、チャージ通路22の圧力センサ13
とキャニスタ24との間には、2方向弁27が設けられ
ている。この2方向弁27は、いずれもダイアフラム式
の正圧弁および負圧弁を組み合わせた機械式弁で構成さ
れている。この正圧弁は、タンク内圧PTANKが大気
圧よりも所定圧分、高くなったときに開弁するように構
成されており、その開弁により、燃料タンク21内の蒸
発燃料がキャニスタ24に送られる。また、負圧弁は、
タンク内圧PTANKがキャニスタ24側の圧力よりも
所定圧分、低くなったときに開弁するように構成されて
おり、その開弁により、キャニスタ24に貯えられてい
た蒸発燃料が燃料タンク21に戻される。
【0019】さらに、バイパス通路23は、2方向弁2
7をバイパスするものであり、チャージ通路22の2方
向弁27よりもキャニスタ24側の部分と圧力センサ1
3側の部分とに、接続されている。このバイパス通路2
3の途中には、バイパス弁30が設けられている。この
バイパス弁30は、常閉タイプの電磁弁で構成されてお
り、通常はバイパス通路23を閉鎖し、ECU2の制御
によって励磁されたときに開弁することにより、バイパ
ス通路23を開放する。
【0020】また、燃料タンク21は、給油用の給油口
21aと、これに取り付けられたフィラーキャップ21
bとを備えている。ECU2には、フィラーキャップス
イッチ18が接続されており、このフィラーキャップス
イッチ18は、フィラーキャップ21bの給油口21a
への取り付け・取り外し状態を表す信号を、ECU2に
出力する。
【0021】さらに、燃料タンク21には、油面レベル
センサ14が設けられている。この燃料レベルセンサ1
4は、燃料タンク21内の液位すなわち燃料レベルFL
EVELを検出して、その検出信号をECU2に出力す
る。また、エンジン3の排気管4の一部は、燃料タンク
21に近接しており、これにより、燃料タンク21およ
びその内部の燃料は、エンジン3の運転中、排気管4内
を流れる排気ガスによって加熱される。
【0022】一方、キャニスタ24は、活性炭を内蔵し
ており、この活性炭によって蒸発燃料が吸着される。ま
た、キャニスタ24には、大気側に開口する大気通路2
9が接続されており、この大気通路29には、これを開
閉するベントシャット弁31が設けられている。このベ
ントシャット弁31は、常開タイプの電磁弁で構成され
ており、通常は大気通路29を開放状態に保持するとと
もに、ECU2の制御によって励磁されたときに大気通
路29を閉鎖する。
【0023】また、前述したパージ通路25の途中に
は、これを開閉するパージ制御弁32が設けられてい
る。このパージ制御弁32は、その開度がECU2から
の駆動信号のデューティ比に応じて連続的に変化する電
磁弁で構成されている。上記ベントシャット弁31が開
弁状態のときに、このパージ制御弁32が開弁すること
により、キャニスタ24により吸着された蒸発燃料が、
吸気管5内の負圧によって吸気管5に送り込まれる。E
CU2は、このパージ制御弁32の開度をエンジン3の
運転状態に応じてデューティ制御することにより、キャ
ニスタ24から吸気管5に送り込まれる蒸発燃料の流
量、すなわちパージ流量を制御するとともに、後述する
イグニッション・スイッチ17がOFFされたときに
は、パージ制御弁32を閉弁状態に保持する。
【0024】さらに、ECU2には、外気温センサ1
5、車輪回転数センサ16およびイグニッション・スイ
ッチ(以下「IG・SW」という)17が接続されてい
る。外気温センサ15は、外気温TATを検出し、その
検出信号をECU2に出力する。
【0025】また、車輪回転数センサ16(熱量パラメ
ータ検出手段)は、車両の複数の車輪(図示せず)に対
応してそれぞれ設けられており(1つのみ図示)、各車
輪回転数センサ16は、対応する車輪の回転数を表す検
出信号をECU2に出力する。ECU2は、これらの車
輪回転数センサ16の検出信号に基づき、車速VP、I
G・SW17がONされた以降の車両の走行距離DIS
T(熱量パラメータ)、および総走行距離などを算出す
る。さらに、IG・SW17は、イグニッションキー
(図示せず)操作によりON/OFFされるとともに、
そのON/OFF状態を表す信号をECU2に出力す
る。
【0026】一方、ECU2(機関停止検出手段、故障
判定手段、熱量パラメータ検出手段、故障判定禁止手
段)は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよ
びROMなどからなるマイクロコンピュータで構成され
ている。前述した各種のセンサ10〜16の検出信号お
よびスイッチ17,18の信号はそれぞれ、I/Oイン
ターフェースでA/D変換や整形がなされた後、CPU
に入力される。CPUは、これらの入力信号に応じて、
エンジン3の運転状態を判別し、ROMに予め記憶され
た制御プログラムやRAMに記憶されたデータなどに従
い、前述した各種の弁30〜32を駆動するとともに、
以下に述べるように、故障判定の実行条件の成立・不成
立の判定処理、および蒸発燃料処理系20の故障判定処
理を実行する。
【0027】以下、図2および図3を参照しながら、蒸
発燃料処理系20の故障判定処理(図4および図5参
照)の実行条件が成立しているか否かを判定する処理に
ついて説明する。この処理は、タイマ設定により所定時
間(例えば100msec)ごとに実行される。
【0028】本処理では、まず、ステップ1(図では
「S1」と略す。以下、同様)において、今回IG・S
W17がOFFされたか否かを判別し、この判別結果が
NOのときには、本処理を終了する。一方、この判別結
果がYESで、今回IG・SW17がOFFされたとき
には、ステップ2に進み、異常検出フラグF_CSが
「1」であるか否かを判別する。この異常検出フラグF
_CSは、図示しない異常検出処理によりその値が設定
されるものであり、具体的には、圧力センサ13、バイ
パス弁30またはベントシャット弁31の故障などが検
出されたときには「1」に、それ以外のときには「0」
にそれぞれ設定される。
【0029】ステップ2の判別結果がYESで、圧力セ
ンサ13、バイパス弁30およびベントシャット弁31
のいずれかが故障したときには、蒸発燃料処理系20の
故障判定処理の実行条件が不成立であることで、誤判定
のおそれがあるとして、図3のステップ19に進み、そ
れを表すために故障判定許可フラグF_DETを「0」
にセットした後、本処理を終了する。これにより、後述
するように、蒸発燃料処理系20の故障判定が禁止され
る。
【0030】一方、ステップ2の判別結果がNOで、圧
力センサ13、バイパス弁30およびベントシャット弁
31がいずれも正常であるときには、ステップ3に進
み、ホットスタートフラグF_DLKSOAKHが
「1」であるか否かを判別する。このホットスタートフ
ラグF_DLKSOAKHは、エンジン3がホットスタ
ートされたときには「1」に、コールドスタートされた
ときには「0」にそれぞれセットされる。
【0031】このステップ3の判別結果がYESで、エ
ンジン3のホットスタート後にIG・SW17が今回O
FFされたときには、誤判定のおそれがあるとして、図
3の前記ステップ19を実行した後、本処理を終了す
る。
【0032】一方、ステップ3の判別結果がNOで、エ
ンジン3のコールドスタート後にIG・SW17が今回
OFFされたときには、ステップ4に進み、判定間隔フ
ラグF_BTWNOKが「1」であるか否かを判別す
る。この判定間隔フラグF_BTWNOKは、前回の故
障判定処理の実行後の経過時間が所定値以上のときには
「1」に、それ以外のときには「0」にそれぞれセット
される。
【0033】このステップ4の判別結果がNOで、前回
の故障判定処理の実行後の経過時間が不十分であるとき
には、バッテリ残量が過少レベルまで低下するおそれが
あるとして、図3の前記ステップ19を実行した後、本
処理を終了する。
【0034】一方、ステップ4の判別結果がYESで、
前回の故障判定処理の実行後の経過時間が十分であると
きには、ステップ5に進み、外気温センサフラグF_O
KFBが「1」である否かを判別する。この外気温セン
サフラグF_OKFBは、図示しない外気温センサ15
の故障判定処理において、外気温センサ15が正常であ
ると判定されたときには「1」に、これが故障している
と判定されたときには「0」にそれぞれセットされる。
【0035】このステップ5の判別結果がNOで、外気
温センサ15が故障しているときには、誤判定のおそれ
があるとして、図3の前記ステップ19を実行した後、
本処理を終了する。一方、ステップ5の判別結果がYE
Sで、外気温センサ15が正常であるときには、ステッ
プ6に進み、運転中正常判定フラグF_OKFが「1」
である否かを判別する。この運転中正常判定フラグF_
OKFは、エンジン運転中に実行される蒸発燃料処理系
20の故障判定処理(図示せず)において、蒸発燃料処
理系20が正常である(リークがない)と判定されたと
きに「1」に、故障している(リークがある)と判定さ
れたときに「0」にそれぞれセットされる。
【0036】このステップ6の判別結果がNOで、IG
・SW17のOFF前のエンジン運転中、蒸発燃料処理
系20が故障していると判定されていたときには、エン
ジン停止後の故障判定を行う必要がないとして、図3の
前記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。一
方、ステップ6の判別結果がYESで、IG・SW17
のOFF前のエンジン運転中、蒸発燃料処理系20が正
常であると判定されていたときには、ステップ7に進
み、給油フラグF_RFUELDCが「1」であるか否
かを判別する。
【0037】この給油フラグF_RFUELDCは、エ
ンジン運転中に実行される給油判定処理(図示せず)に
おいて、燃料タンク21への給油が行われたと判定され
たときに「1」に、それ以外のときに「0」にそれぞれ
セットされる。なお、この給油判定は、フィラーキャッ
プスイッチ18の出力、または燃料レベルセンサ14の
出力に基づいて行われる。
【0038】ステップ7の判別結果がYESで、IG・
SW17のOFF前のエンジン運転中に給油が行われた
ときには、誤判定のおそれがあるとして、図3の前記ス
テップ19を実行した後、本処理を終了する。一方、ス
テップ7の判別結果がNOで、IG・SW17のOFF
前のエンジン運転中に給油が行われなかったときには、
ステップ8に進み、前回の本処理実行時において、エン
ジン3が運転中であったか否かを判別する。
【0039】この判別結果がNOで、エンジン3が停止
されていたときには、そのまま本処理を終了する。一
方、この判別結果がYESで、エンジン3が運転中であ
ったときには、ステップ9に進み、水温センサ12によ
り検出されたエンジン水温TWが所定下限値TWEON
VL以上であるか否かを判別する。
【0040】この判別結果がNOで、エンジン3の暖機
が不十分であるときには、誤判定のおそれがあるとし
て、図3の前記ステップ19を実行した後、本処理を終
了する。一方、この判別結果がYESで、エンジン3が
十分に暖機されているときには、図3のステップ10に
進み、車速VPが所定上限値VPEONVH以下である
か否かを判別する。
【0041】この判別結果がNOで、走行中であるとき
には、誤判定のおそれがあるとして、前記ステップ19
を実行した後、本処理を終了する。一方、この判別結果
がYESで、停車中のときには、ステップ11に進み、
外気温センサ15により検出された外気温TATが、所
定の範囲(所定下限値TATEONVL以上かつ所定上
限値TATEONVH以下の範囲)内にあるか否かを判
別する。
【0042】この判別結果がNOで、外気温TATが高
過ぎるかまたは低過ぎるときには、誤判定のおそれがあ
るとして、前記ステップ19を実行した後、本処理を終
了する。一方、この判別結果がYESで、TATEON
VL≦TAT≦TATEONVHであるときには、ステ
ップ12に進み、燃料レベルセンサ14により検出され
た燃料レベルFLEVELが、所定の範囲(所定下限値
FLVLEOL以上かつ所定上限値FLVLEOH以下
の範囲)内にあるか否かを判別する。
【0043】この判別結果がNOで、燃料レベルFLE
VELが高過ぎるかまたは低過ぎるときには、誤判定の
おそれがあるとして、前記ステップ19を実行した後、
本処理を終了する。一方、この判別結果がYESで、F
LVLEOL≦FLEVEL≦FLVLEOHのときに
は、ステップ13に進み、後述するステップ14で用い
る判定値GASJDEOXを算出する。
【0044】この判定値GASJDEOXは、具体的に
は、外気温TATおよび燃料レベルFLEVELに応じ
て図示しないマップを検索することにより、算出され
る。なお、このマップでは、判定値GASJDEOX
は、外気温TATが低いほど、または燃料レベルFLE
VELが高いほど、より大きい値に設定されている。こ
れは、外気温TATが低いほど、または燃料レベルFL
EVELが高いほど、燃料タンク21内の燃料温度が高
い状態になりにくいことによる。
【0045】次に、ステップ14に進み、燃料消費量U
SEDGASが上記判定値GASJDEOX以上である
か否かを判別する。この燃料消費量USEDGASは、
エンジン3の運転状態に応じて決定された燃料噴射時間
TOUTに基づいて、算出される。この判別結果がNO
で、USEDGAS<GASJDEOXのときには、前
記ステップ19を実行した後、本処理を終了する。これ
により、後述するように、蒸発燃料処理系20の故障判
定が禁止される。このように、燃料消費量USEDGA
Sが少ない場合に故障判定が禁止されるのは、燃料タン
ク21内の燃料温度が低い状態にあることにより、故障
判定の際、リークがないときでもタンク内圧PTANK
の変化速度および変化量が小さいことで、リークがある
と誤判定されるおそれがあることによる。
【0046】一方、ステップ14の判別結果がYES
で、USEDGAS≧GASJDEOXのときには、ス
テップ15に進み、後述するステップ16で用いる判定
値TIMJDEOXを算出する。
【0047】この判定値TIMJDEOXは、具体的に
は、外気温TATおよび燃料レベルFLEVELに応じ
て図示しないマップを検索することにより、算出され
る。なお、このマップでは、判定値TIMJDEOX
は、上記判定値GASJDEOXと同じ理由により、外
気温TATが低いほど、または燃料レベルFLEVEL
が高いほど、より大きい値に設定されている。
【0048】次に、ステップ16に進み、IG・SW1
7のOFF前におけるエンジン3の運転時間CDCTI
MEが、上記判定値TIMJDEOX以上であるか否か
を判別する。この運転時間CDCTIMEは、IG・S
W17がONされてからOFFされるまでの時間として
計時される。この判別結果がNOで、CDCTIME<
TIMJDEOXのときには、前記ステップ19を実行
した後、本処理を終了する。これにより、蒸発燃料処理
系20の故障判定が禁止される。このように、運転時間
CDCTIMEが短い場合に故障判定が禁止されるの
は、燃料消費量USEDGASが少ない場合と同じ理由
による。
【0049】一方、ステップ16の判別結果がYES
で、CDCTIME≧TIMJDEOXのときには、ス
テップ17に進み、IG・SW17のOFF前における
走行距離DISTが所定の判定値DISTJD(一定
値)以上であるか否かを判別する。この判別結果がNO
で、DIST<DISTJDのときには、前記ステップ
19を実行した後、本処理を終了する。これにより、蒸
発燃料処理系20の故障判定が禁止される。このよう
に、走行距離DISTが短い場合に故障判定が禁止され
るのは、燃料消費量USEDGASが少ない場合、また
は運転時間CDCTIMEが短い場合と同じ理由によ
る。
【0050】一方、ステップ17の判別結果がYES
で、DIST≧DISTJDのときには、蒸発燃料処理
系20の故障判定処理の実行条件が成立しているとし
て、ステップ18に進み、それを表すために故障判定許
可フラグF_DETを「1」にセットした後、本処理を
終了する。これにより、後述するように、蒸発燃料処理
系20の故障判定が実行される。
【0051】次に、図4および図5を参照しながら、蒸
発燃料処理系20の故障判定処理、より具体的には、エ
ンジン3の停止後、蒸発燃料処理系20でリークが発生
したか否かを判定する処理について説明する。
【0052】この処理では、まず、ステップ30におい
て、判定実行済みフラグF_DONEが「1」であるか
否かを判別する。この判定実行済みフラグF_DONE
は、エンジン3の始動時に「0」にセットされ、後述す
るように、本処理による蒸発燃料処理系20の故障判定
を実行したときに「1」にセットされる(後述するステ
ップ39,50,56,57参照)。この判別結果がY
ESで、蒸発燃料処理系20の故障判定を実行済みであ
るときには、そのまま本処理を終了する。
【0053】一方、ステップ30の判別結果がNOで、
蒸発燃料処理系20の故障判定を実行していないときに
は、ステップ31に進み、エンジン3が停止されている
か否かを判別する。この判別では、クランク角センサ1
1からのCRK信号に基づいて算出されたエンジン回転
数NEが所定値(例えば値0)以下であるときに、エン
ジン3が停止されていると判別される。
【0054】この判別結果がNOで、エンジン3が運転
中であるときには、ステップ46に進み、アップカウン
ト式の第1タイマの計数値TM1を値0にセットした
後、本処理を終了する。一方、ステップ31の判別結果
がYESで、エンジン3が停止されているときには、ス
テップ32に進み、故障判定許可フラグF_DETが
「1」であるか否かを判別する。
【0055】この判別結果がNOで、本処理の実行条件
が成立していないときには、上記ステップ46を実行し
た後、本処理を終了する。一方、ステップ32の判別結
果がYESで、本処理の実行条件が成立しているときに
は、ステップ33に進み、第1タイマの計数値TM1が
所定の第1大気開放時間TOTA1より大きいか否かを
判別する。
【0056】この判別結果がNOで、エンジン停止後の
経過時間が第1大気開放時間TOTA1を上回っていな
いときには、ステップ34に進み、バイパス弁(図では
「BPV」と記す)30およびベントシャット弁(図で
は「VSV」と記す)31を開弁する(後述する第1大
気開放モード)。次に、ステップ35に進み、アップカ
ウント式の第2タイマの計数値TM2を値0にセットし
た後、本処理を終了する。
【0057】一方、ステップ33の判別結果がYES
で、エンジン停止後の経過時間が第1大気開放時間TO
TA1を上回ったときには、ステップ36に進み、第2
タイマの計数値TM2が所定の第1判定時間TPHAS
E1(例えば900sec)より大きいか否かを判別す
る。この判別結果がNOで、TM2≦TPHASE1の
ときには、ステップ37に進み、ベントシャット弁31
を閉弁する(後述する第1判定モード)。
【0058】次いで、ステップ38に進み、タンク内圧
PTANKが所定の第1判定圧PTANK1(例えば
1.013atm)より高いか否かを判別する。この判
別結果がYESで、タンク内圧PTANKの上昇度合が
大きいときには、蒸発燃料処理系20が正常である(す
なわちリークがない)として、ステップ39に進み、そ
れを表すために正常判定フラグF_OKを「1」にセッ
トすると同時に、故障判定を実行済みであることを表す
ために、判定実行済みフラグF_DONEを「1」にセ
ットした後、本処理を終了する。
【0059】一方、ステップ38の判別結果がNOで、
PTANK≦PTANK1のときには、ステップ40に
進み、アップカウント式の第3タイマの計数値TM3を
値0にセットする。
【0060】次に、ステップ41に進み、タンク内圧P
TANKがRAMに記憶されているタンク内圧の最大値
PTANKMAXよりも高いか否かを判別する。この判
別結果がNOで、PTANK≦PTANKMAXのとき
には、本処理を終了する。一方、この判別結果がYES
で、PTANK>PTANKMAXのときには、ステッ
プ42に進み、タンク内圧PTANKを最大値PTAN
KMAXとして設定した後、本処理を終了する。
【0061】一方、ステップ36の判別結果がYES
で、TM2>TPHASE1のときには、ステップ43
に進み、アップカウント式の第3タイマの計数値TM3
が所定の第2大気開放時間TOTA2より大きいか否か
を判別する。この判別結果がNOで、TM3≦TOTA
2のときには、ステップ44に進み、ベントシャット弁
31を開弁する(後述する第2大気開放モード)。次
に、ステップ45に進み、アップカウント式の第4タイ
マの計数値TM4を値0に設定した後、本処理を終了す
る。
【0062】一方、ステップ43の判別結果がYES
で、TM3>TOTA2のときには、図5のステップ4
7に進み、第4タイマの計数値TM4が所定の第2判定
時間TPHASE2(例えば2400sec)より大き
いか否かを判別する。この判別結果がNOで、TM4≦
TPHASE2のときには、ステップ48に進み、ベン
トシャット弁31を閉弁する(後述する第2判定モー
ド)。
【0063】次いで、ステップ49に進み、タンク内圧
PTANKが所定の第2判定圧PTANK2(例えば
0.986atm)より低いか否かを判別する。この判
別結果がYESで、タンク内圧PTANKの下降度合が
大きいときには、蒸発燃料処理系20が正常であるとし
て、ステップ50に進み、前記ステップ39と同様に、
正常判定フラグF_OKを「1」にセットすると同時
に、判定実行済みフラグF_DONEを「1」にセット
した後、本処理を終了する。
【0064】一方、ステップ49の判別結果がNOで、
PTANK≧PTANK2のときには、ステップ51に
進み、タンク内圧PTANKがRAMに記憶されている
タンク内圧の最小値PTANKMINより低いか否かを
判別する。
【0065】この判別結果がNOで、PTANK≧PT
ANKMINのときには、本処理を終了する。一方、こ
の判別結果がYESで、PTANK<PTANKMIN
のときには、ステップ52に進み、タンク内圧PTAN
Kを最小値PTANKMINとして設定した後、本処理
を終了する。
【0066】一方、ステップ47の判別結果がYES
で、TM4>TPHASE2のときには、ステップ53
に進み、バイパス弁30を閉弁すると同時に、ベントシ
ャット弁31を開弁する。
【0067】次に、ステップ54に進み、タンク内圧の
最大値PTANKMAXと最小値PTANKMINとの
偏差(PTANKMAX−PTANKMIN)を、圧力
偏差ΔPとして設定する。
【0068】次いで、ステップ55に進み、圧力偏差Δ
Pが所定のしきい値ΔPTHより大きいか否かを判別す
る。この判別結果がYESで、ΔP>ΔPTHのときに
は、蒸発燃料処理系20が正常であるとして、ステップ
56に進み、前記ステップ39,50と同様に、正常判
定フラグF_OKを「1」にセットすると同時に、判定
実行済みフラグF_DONEを「1」にセットした後、
本処理を終了する。
【0069】一方、ステップ55の判別結果がNOで、
ΔP≦ΔPTHのときには、蒸発燃料処理系20が故障
している(すなわちリークがある)として、ステップ5
7に進み、それを表すために故障判定フラグF_NGを
「1」にセットすると同時に、故障判定を実行済みであ
ることを表すために、判定実行済みフラグF_DONE
を「1」にセットした後、本処理を終了する。これは、
蒸発燃料処理系20内にリークがあるときには、タンク
内圧PTANKが大気圧に対して変化する度合が小さく
なることによる。
【0070】次に、以上の故障判定処理を実行した場合
に得られるタンク内圧PTANKの推移の一例を、図6
に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。同
図に示すように、まず、バイパス弁30およびベントシ
ャット弁31がいずれも開弁され、第1大気開放モード
に移行すると(時刻t1)、タンク内圧PTANKが低
下する。その後、タンク内圧PTANKが大気圧(1a
tm)まで低下し、第1大気開放時間TOTA1が経過
した時点(時刻t2)で、ベントシャット弁31が閉弁
され、蒸発燃料処理系20が閉鎖され、第1判定モード
に移行する。
【0071】この第1判定モード中、タンク内圧PTA
NKは上昇し、その際、同図に破線L1で示すように、
タンク内圧PTANKが第1判定圧PTANK1を超え
ると(時刻t3)、蒸発燃料処理系20が正常であると
判定される。
【0072】一方、第1判定モード中、タンク内圧PT
ANKが実線L2に示すように変化した場合、第1判定
時間TPHASE1が経過した時点(時刻t4)で、タ
ンク内圧の最大値PTANKMAXがRAMに記憶され
ると同時に、ベントシャット弁31が開弁され、第2大
気開放モードに移行する。これにより、タンク内圧PT
ANKが再度、低下する。その後、タンク内圧PTAN
Kが大気圧(1atm)まで低下し、第2大気開放時間
TOTA2が経過した時点(時刻t5)で、ベントシャ
ット弁31が閉弁され、蒸発燃料処理系20が閉鎖さ
れ、第2判定モードに移行する。
【0073】この第2判定モード中、タンク内圧PTA
NKは低下し、その際、同図に破線L3で示すように、
タンク内圧PTANKが第2判定圧PTANK1を下回
ると(時刻t6)、蒸発燃料処理系20が正常であると
判定される。
【0074】一方、第2判定モード中、タンク内圧PT
ANKが実線L4に示すように変化した場合、第2判定
時間TPHASE2が経過した時点(時刻t7)で、タ
ンク内圧の最小値PTANKMINがRAMに記憶され
る。これと同時に、バイパス弁30が閉弁され、かつベ
ントシャット弁31が開弁される。この時点で、前述し
たように、最大値PTANKMAXと最小値PTANK
MINとの圧力偏差ΔPとしきい値ΔPTHとを比較す
ることにより、故障判定が実行される。すなわち、圧力
偏差ΔPがしきい値ΔPTHよりも大きいときには、蒸
発燃料処理系20が正常であると判定され、そうでない
ときには、蒸発燃料処理系20が故障していると判定さ
れる。
【0075】以上のように、本実施形態の故障判定装置
1によれば、エンジン停止後、タンク内圧PTANKに
基づいて、蒸発燃料処理系20の故障の有無が判定され
るとともに、故障判定実行前のエンジン運転中における
燃料消費量USEDGASが少ない場合、または走行距
離DISTが短い場合には、故障判定が禁止される。す
なわち、燃料消費量USEDGASが少ないこと、また
は走行距離DISTが短いことで、エンジン停止直後の
燃料タンク21の燃料温度が低い状態にあると推定され
る場合には、故障判定中のタンク内圧PTANKの変化
速度が小さいことで、誤判定を招くおそれがあるため、
故障判定が禁止される。その結果、誤判定を回避でき、
判定精度を向上させることができる。また、そのような
給油の有無の判定が、エンジン停止前に予め実行される
ので、エンジン停止後に不要な故障判定が行われるのを
確実に回避できる。
【0076】さらに、燃料消費量USEDGASの判定
値GASJDEOXが、外気温TATに応じて設定され
るので、外気温TATの影響を反映させながら、燃料タ
ンク21の燃料温度を推定することができ、その結果、
故障判定をより適切に禁止できる。
【0077】なお、本発明の故障判定装置1は、蒸発燃
料処理系20の故障としてリークの有無を判定する実施
形態の例に限らず、エンジン停止後に蒸発燃料処理系2
0の故障を判定するものであれば適用可能であることは
いうまでもない。例えば、バイパス弁30、ベントシャ
ット弁31およびパージ制御弁32の故障の判定を、エ
ンジン停止後に行うものにも適用可能である。
【0078】また、実施形態は、燃料消費量USEDG
ASおよび車両の走行距離DISTを熱量パラメータと
して用いた例であるが、熱量パラメータはこれに限ら
ず、エンジン3から燃料タンク21に与えられた熱量を
表すものであればよい。さらに、実施形態は、走行距離
DISTの判定値DISTJDを一定値とした例である
が、これを、燃料消費量USEDGASの判定値GAS
JDEOXと同様に、外気温TATに応じて設定しても
よい。
【0079】さらに、実施形態では、吸気温センサ10
とは別個の外気温センサ15により外気温TATを検出
したが、外気温センサ15を省略し、吸気温センサ10
および水温センサ12によりそれぞれ検出された吸気温
TAおよびエンジン水温TWに基づいて、外気温TAT
を推定するようにしてもよい。また、実施形態は、圧力
センサ13をチャージ通路22に設けた例であるが、圧
力センサ13を設ける位置は、これに限らず、蒸発燃料
処理系20内の圧力を検出可能な場所であればよい。例
えば、圧力センサ13を燃料タンク21に設けてもよ
い。
【0080】
【発明の効果】以上のように、本発明の蒸発燃料処理系
の故障判定装置によれば、内燃機関の停止後、蒸発燃料
処理系のリークを含む故障の判定を行う場合において、
誤判定を回避でき、判定精度を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る故障判定装置、これ
を適用した内燃機関の蒸発燃料処理系の概略構成を示す
図である。
【図2】蒸発燃料処理系の故障判定処理の実行条件が成
立しているか否かを判定する処理の一部を示すフローチ
ャートである。
【図3】図2の続きを示すフローチャートである。
【図4】蒸発燃料処理系の故障判定処理の一部を示すフ
ローチャートである。
【図5】図4の続きを示すフローチャートである。
【図6】図4および図5の処理を実行した際の各弁の動
作およびタンク内圧の推移の一例を示すタイミングチャ
ートである。
【符号の説明】
1 故障判定装置 2 ECU(機関停止検出手段、故障判定手段、熱量
パラメータ検出手段、故障判定禁止手段) 3 内燃機関 5 吸気管(吸気系) 11 クランク角センサ(機関停止検出手段) 13 圧力センサ(圧力検出手段) 16 車輪回転数センサ(熱量パラメータ検出手段) 20 蒸発燃料処理系 21 燃料タンク 24 キャニスタ(貯蔵部) PTANK タンク内圧(蒸発燃料処理系内の圧力) USEDGAS 燃料消費量(熱量パラメータ) GASJDEOX 判定値 DIST 車両の走行距離(熱量パラメータ) DISTJD 判定値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01M 3/26 G01M 3/26 M Fターム(参考) 2G067 AA27 BB02 BB22 CC04 DD02 3G044 BA22 EA32 EA40 EA55 FA04 FA21 FA30 FA31 3G084 AA00 BA27 CA00 DA27 EA07 EA11 EB00 FA00 FA02 FA20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク内で発生した蒸発燃料を、貯
    蔵部に一時的に貯蔵し、内燃機関の吸気系に供給する蒸
    発燃料処理系のリークを含む故障の有無を判定する蒸発
    燃料処理系の故障判定装置であって、 前記蒸発燃料処理系内の圧力を検出する圧力検出手段
    と、 前記内燃機関の停止を検出する機関停止検出手段と、 当該機関停止検出手段により前記内燃機関の停止が検出
    された後に前記圧力検出手段により検出された前記蒸発
    燃料処理系内の圧力に応じて、前記蒸発燃料処理系のリ
    ークを含む故障の有無を判定する故障判定手段と、 前記内燃機関から前記燃料タンクに与えられた熱量を表
    す熱量パラメータを検出する熱量パラメータ検出手段
    と、 前記機関停止検出手段により前記内燃機関の停止が検出
    された場合において、当該内燃機関の当該停止前の運転
    期間中に前記熱量パラメータ検出手段により検出された
    熱量パラメータが所定の判定値未満のときに、前記故障
    判定手段による判定を禁止する故障判定禁止手段と、 を備えることを特徴とする蒸発燃料処理系の故障判定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記熱量パラメータは、前記内燃機関の
    燃料消費量を含むことを特徴とする請求項1に記載の蒸
    発燃料処理系の故障判定装置。
  3. 【請求項3】 前記内燃機関は、車両に搭載されてお
    り、 前記熱量パラメータは、当該車両の走行距離を含むこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の蒸発燃料処理系
    の故障判定装置。
JP2002137406A 2002-05-13 2002-05-13 蒸発燃料処理系の故障判定装置 Expired - Fee Related JP3825364B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002137406A JP3825364B2 (ja) 2002-05-13 2002-05-13 蒸発燃料処理系の故障判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002137406A JP3825364B2 (ja) 2002-05-13 2002-05-13 蒸発燃料処理系の故障判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003328866A true JP2003328866A (ja) 2003-11-19
JP3825364B2 JP3825364B2 (ja) 2006-09-27

Family

ID=29699168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002137406A Expired - Fee Related JP3825364B2 (ja) 2002-05-13 2002-05-13 蒸発燃料処理系の故障判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3825364B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014088827A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Honda Motor Co Ltd 蒸発燃料処理装置
JP2014088828A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Honda Motor Co Ltd 蒸発燃料処理装置、および、蒸発燃料処理装置の診断方法
KR20140121638A (ko) * 2013-04-08 2014-10-16 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 차량의 연료 누설 진단 방법 및 장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014088827A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Honda Motor Co Ltd 蒸発燃料処理装置
JP2014088828A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Honda Motor Co Ltd 蒸発燃料処理装置、および、蒸発燃料処理装置の診断方法
KR20140121638A (ko) * 2013-04-08 2014-10-16 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 차량의 연료 누설 진단 방법 및 장치
KR101979214B1 (ko) 2013-04-08 2019-05-15 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 차량의 연료 누설 진단 방법 및 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3825364B2 (ja) 2006-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4831015B2 (ja) 内燃機関の異常診断装置
US7757649B2 (en) Controller, cooling system abnormality diagnosis device and block heater determination device of internal combustion engine
EP0769612B1 (en) Apparatus for detecting intake pressure abnormalities in an engine
JP4131419B2 (ja) ガスエンジンの燃料漏れ検出装置
JP3621297B2 (ja) 蒸発燃料処理装置の故障診断装置
US6694246B2 (en) Controller of an internal combustion engine for determining a failure of a thermostat
JP4892878B2 (ja) 燃料レベルゲージの故障診断装置
JP3787826B2 (ja) ガスエンジンの燃料漏れ検出装置
JP2003328867A (ja) 蒸発燃料処理系の漏れ診断装置
JP3721671B2 (ja) 車両用故障診断装置
WO2007023890A1 (ja) ディーゼル内燃機関の制御装置
JPH10184479A (ja) 燃料レベル検出手段の故障診断装置
JP3544197B2 (ja) 内燃機関の電子制御装置
US8286472B2 (en) Diagnostic system for variable valve timing control system
JPH08121226A (ja) 内燃エンジンの燃料供給系の異常検出装置
JP3243413B2 (ja) 内燃エンジンの蒸発燃料処理装置
US20160108858A1 (en) Control apparatus and control method for internal combustion engine
JP2000282930A (ja) エンジン温度検出手段の故障診断装置
JP3825364B2 (ja) 蒸発燃料処理系の故障判定装置
JP2010001846A (ja) 内燃機関の異常診断装置
US6935162B2 (en) Apparatus for detecting leakage in an evaporated fuel processing system
JP2007239549A (ja) 車両の制御方法及び制御装置
JP4131418B2 (ja) ガスエンジンの燃料漏れ検出装置
JP3825362B2 (ja) 蒸発燃料処理系の故障判定装置
JPH09184443A (ja) 触媒下流側空燃比センサのヒータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20060530

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060629

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees