JP2003327857A - ジオキサジン系化合物およびエレクトロルミネッセンス材料 - Google Patents
ジオキサジン系化合物およびエレクトロルミネッセンス材料Info
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- JP2003327857A JP2003327857A JP2002271339A JP2002271339A JP2003327857A JP 2003327857 A JP2003327857 A JP 2003327857A JP 2002271339 A JP2002271339 A JP 2002271339A JP 2002271339 A JP2002271339 A JP 2002271339A JP 2003327857 A JP2003327857 A JP 2003327857A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機溶剤可溶性の新規ジオキサジン系化合物
及びその用途を提供する。 【解決手段】 新規なジオキサジン系化合物は、下記の
一般式(1)で表される。 【化1】 (式中、R、R’は、アルキル基、またはアルキルエー
テル基を示す。R、R’は、同一の官能基でも、異なる
官能基でもよい。) 該化合物は、赤紫色を呈し、有機溶剤溶解性であるので
染料等の着色材料として使用できる。該化合物は、緑色
蛍光発光するので有機EL素子の発光層に有用である。
及びその用途を提供する。 【解決手段】 新規なジオキサジン系化合物は、下記の
一般式(1)で表される。 【化1】 (式中、R、R’は、アルキル基、またはアルキルエー
テル基を示す。R、R’は、同一の官能基でも、異なる
官能基でもよい。) 該化合物は、赤紫色を呈し、有機溶剤溶解性であるので
染料等の着色材料として使用できる。該化合物は、緑色
蛍光発光するので有機EL素子の発光層に有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なジオキサジ
ン系化合物に関し、該化合物を含有する赤紫色の着色材
料に関し、該着色材料を高分子有機化合物と組み合わせ
た高分子有機材料に関し、また、該化合物を用いたエレ
クトロルミネッセンス材料に関する。
ン系化合物に関し、該化合物を含有する赤紫色の着色材
料に関し、該着色材料を高分子有機化合物と組み合わせ
た高分子有機材料に関し、また、該化合物を用いたエレ
クトロルミネッセンス材料に関する。
【0002】
【0003】
【特許文献1】特開平7−150068号公報
【0004】有機EL素子は、自己発光型であること、
および応答の速いことから、画像の視認性に優れ、ま
た、動画の表示に適していることから、用途が広まりつ
つあるものである。
および応答の速いことから、画像の視認性に優れ、ま
た、動画の表示に適していることから、用途が広まりつ
つあるものである。
【0005】有機EL素子に用いられる有機蛍光体とし
ては、所定の発光色を高輝度で発光し得ることに加え
て、発光層を形成する際に、有機蛍光体を溶解もしくは
分散して、適用のための組成物を得るのが容易であるこ
と等が望まれる。というのは、従来、発光層を形成する
ために使用されてきた有機蛍光体は、トルエンやキシレ
ンのような汎用性の高い有機溶剤に対し、難溶性である
ことが多い。これらの有機溶剤は、適度な乾燥性を有す
るので、塗料化する際には、使用頻度が高く、重要なも
のである。あるいは、従来、使用されてきた有機蛍光体
は、上記のような汎用有機溶剤に難溶性であることに加
えて、結晶性(もしくは凝集性)が高く、ときには昇華
性を有しているので、有機蛍光体の層を形成する成膜方
法としては、有機溶剤に溶解して適用する湿式方式を取
りづらく、真空蒸着法等の乾式方式を取る必要性があ
る。
ては、所定の発光色を高輝度で発光し得ることに加え
て、発光層を形成する際に、有機蛍光体を溶解もしくは
分散して、適用のための組成物を得るのが容易であるこ
と等が望まれる。というのは、従来、発光層を形成する
ために使用されてきた有機蛍光体は、トルエンやキシレ
ンのような汎用性の高い有機溶剤に対し、難溶性である
ことが多い。これらの有機溶剤は、適度な乾燥性を有す
るので、塗料化する際には、使用頻度が高く、重要なも
のである。あるいは、従来、使用されてきた有機蛍光体
は、上記のような汎用有機溶剤に難溶性であることに加
えて、結晶性(もしくは凝集性)が高く、ときには昇華
性を有しているので、有機蛍光体の層を形成する成膜方
法としては、有機溶剤に溶解して適用する湿式方式を取
りづらく、真空蒸着法等の乾式方式を取る必要性があ
る。
【0006】湿式方式と乾式方式とを比べた場合、乾式
方式において用いる装置は、複雑で高価であり、真空系
を必要とすることから、連続加工が困難であったり、大
面積への加工を試みる際には、装置を真空系ごと大型化
する必要があるが、湿式方式において用いる装置は、少
なくとも真空系を要しない点で比較的簡易なもので済
み、真空系内への材料の導入や、そこからの排出の手間
もなく、大面積への加工を試みる際にも、真空系ごと大
型化する必要がない等の利点がある。従って、有機EL
素子を広く普及させるためには、湿式法式で有機蛍光体
の成膜を行なうことが有利であり、そのようなプロセス
に適した有機蛍光体を使用することが望まれていた。
方式において用いる装置は、複雑で高価であり、真空系
を必要とすることから、連続加工が困難であったり、大
面積への加工を試みる際には、装置を真空系ごと大型化
する必要があるが、湿式方式において用いる装置は、少
なくとも真空系を要しない点で比較的簡易なもので済
み、真空系内への材料の導入や、そこからの排出の手間
もなく、大面積への加工を試みる際にも、真空系ごと大
型化する必要がない等の利点がある。従って、有機EL
素子を広く普及させるためには、湿式法式で有機蛍光体
の成膜を行なうことが有利であり、そのようなプロセス
に適した有機蛍光体を使用することが望まれていた。
【0007】一方、従来、Colour Index番号のPigment
Violet23(通称ジオキサジンバイオレット)に示され
る次の式(2)で表わされるジオキサジン系顔料が知ら
れている。
Violet23(通称ジオキサジンバイオレット)に示され
る次の式(2)で表わされるジオキサジン系顔料が知ら
れている。
【0008】
【化2】
【0009】
【発明が解決しようとする課題】縮合環を骨格とする化
合物は、構造上一般的にスタッキングを起こし易く、分
散液或いは溶液を作製しようとすると、凝集して、分散
あるはい溶解が困難であるため、使用勝手が悪いという
不都合がある。上記式(2)に示される化合物も分散性
の点において問題があるばかりでなく、有機溶剤に対す
る溶解性が無く、分散性も悪かった。
合物は、構造上一般的にスタッキングを起こし易く、分
散液或いは溶液を作製しようとすると、凝集して、分散
あるはい溶解が困難であるため、使用勝手が悪いという
不都合がある。上記式(2)に示される化合物も分散性
の点において問題があるばかりでなく、有機溶剤に対す
る溶解性が無く、分散性も悪かった。
【0010】そこで本発明において解決すべき1番目の
課題は、縮合環を骨格とするにもかかわらず、有機溶剤
に対する溶解性あるいは分散性に優れた新規なジオキサ
ジン系化合物を提供することである。
課題は、縮合環を骨格とするにもかかわらず、有機溶剤
に対する溶解性あるいは分散性に優れた新規なジオキサ
ジン系化合物を提供することである。
【0011】本発明において解決すべき2番目の課題
は、新規なジオキサジン系化合物を用い、縮合環を骨格
とするにもかかわらず、有機溶剤に対する溶解性あるい
は分散性に優れた着色材料を提供することである。
は、新規なジオキサジン系化合物を用い、縮合環を骨格
とするにもかかわらず、有機溶剤に対する溶解性あるい
は分散性に優れた着色材料を提供することである。
【0012】本発明において解決すべき3番目の課題
は、新規なジオキサジン系化合物を用い、高分子材料中
に容易に溶解あるいは容易に分散されて着色されてなる
高分子有機材料を提供することである。
は、新規なジオキサジン系化合物を用い、高分子材料中
に容易に溶解あるいは容易に分散されて着色されてなる
高分子有機材料を提供することである。
【0013】本発明において解決すべき4番目の課題
は、新規なジオキサジン系化合物を用いた有機溶剤に対
する溶解性あるいは分散性に優れたエレクトロルミネッ
センス材料を提供することである。
は、新規なジオキサジン系化合物を用いた有機溶剤に対
する溶解性あるいは分散性に優れたエレクトロルミネッ
センス材料を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は種々検討の結
果、特定のジオキサジン系化合物が赤紫色を呈し、緑色
蛍光発光することを見出すことにより、上記の各課題を
解決することができた。
果、特定のジオキサジン系化合物が赤紫色を呈し、緑色
蛍光発光することを見出すことにより、上記の各課題を
解決することができた。
【0015】第1の本発明は、前記1番目の課題を解決
するものであり、下記一般式(1)で表されるジオキサ
ジン系化合物に関するものであり、該化合物は有機溶剤
溶解性である。
するものであり、下記一般式(1)で表されるジオキサ
ジン系化合物に関するものであり、該化合物は有機溶剤
溶解性である。
【0016】
【化3】
【0017】(式(1)中、R、R’は、アルキル基、
またはアルキルエーテル基を示し、RおよびR’は、同
一の官能基どうしであっても、異なる官能基どうしであ
ってもよい。)
またはアルキルエーテル基を示し、RおよびR’は、同
一の官能基どうしであっても、異なる官能基どうしであ
ってもよい。)
【0018】第1の本発明のさらに具体的なジオキサジ
ン系化合物は、前記一般式(1)で表されるジオキサジ
ン系化合物において、RおよびR’の少なくとも一方が
炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、
または、アルキルエーテル基である化合物が挙げられ
る。
ン系化合物は、前記一般式(1)で表されるジオキサジ
ン系化合物において、RおよびR’の少なくとも一方が
炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、
または、アルキルエーテル基である化合物が挙げられ
る。
【0019】第2の本発明は、前記2番目の課題を解決
するものであり、前記一般式(1)で表されるジオキサ
ジン系化合物を使用した着色材料に関するものである。
該ジオキサジン系化合物は赤紫色を呈し、有機溶剤溶解
性があるため染料等の着色材料として使用できる。着色
材料としては、上記一般式(1)で表わされるジオキサ
ジン系化合物の内、1種類のみの特定の化合物、或いは
2種以上の特定の化合物の混合物が使用できる。
するものであり、前記一般式(1)で表されるジオキサ
ジン系化合物を使用した着色材料に関するものである。
該ジオキサジン系化合物は赤紫色を呈し、有機溶剤溶解
性があるため染料等の着色材料として使用できる。着色
材料としては、上記一般式(1)で表わされるジオキサ
ジン系化合物の内、1種類のみの特定の化合物、或いは
2種以上の特定の化合物の混合物が使用できる。
【0020】第3の本発明は、前記2番目の課題を解決
する発明の態様であり、上記一般式(1)で表わされる
ジオキサジン系化合物が、複数種類の化合物の混合物で
あり、第3の本発明は該混合物を使用した着色材料に関
するものである。上記一般式(1)で表されるジオキサ
ジン系化合物が複数種類の化合物の混合物である場合に
は、該混合物を使用した着色材料は溶剤における溶解性
がさらに向上する利点がある。上記一般式(1)におけ
るR、R’が異なる場合には、溶剤における溶解性がさ
らに向上する利点がある。
する発明の態様であり、上記一般式(1)で表わされる
ジオキサジン系化合物が、複数種類の化合物の混合物で
あり、第3の本発明は該混合物を使用した着色材料に関
するものである。上記一般式(1)で表されるジオキサ
ジン系化合物が複数種類の化合物の混合物である場合に
は、該混合物を使用した着色材料は溶剤における溶解性
がさらに向上する利点がある。上記一般式(1)におけ
るR、R’が異なる場合には、溶剤における溶解性がさ
らに向上する利点がある。
【0021】第4の本発明は、前記3番目の課題を解決
するものであり、前記した本発明の着色材料が高分子有
機化合物と組み合わせられてなる着色している高分子有
機材料に関するものである。上記一般式(1)で表され
るジオキサジン系化合物を高分子有機物質に含ませるこ
とにより、着色している高分子有機材料として利用する
ことができる。例えば、可塑性材料、溶融物、紡糸液、
各種コーティング液、スクリーン印刷用インキ、インク
ジェット印刷用インキ、または感熱転写等の非衝撃印刷
用インキ、トナー、または調合物等における染料又は顔
料として利用できる。
するものであり、前記した本発明の着色材料が高分子有
機化合物と組み合わせられてなる着色している高分子有
機材料に関するものである。上記一般式(1)で表され
るジオキサジン系化合物を高分子有機物質に含ませるこ
とにより、着色している高分子有機材料として利用する
ことができる。例えば、可塑性材料、溶融物、紡糸液、
各種コーティング液、スクリーン印刷用インキ、インク
ジェット印刷用インキ、または感熱転写等の非衝撃印刷
用インキ、トナー、または調合物等における染料又は顔
料として利用できる。
【0022】第5の発明は、前記4番目の課題を解決す
るものであり、前記した本発明の着色材料を含有してな
るエレクトロルミネッセンス材料である。上記一般式
(1)で表されるジオキサジン系化合物は、緑色蛍光発
光するので、エレクトロルミネッセンス材料として有用
である。
るものであり、前記した本発明の着色材料を含有してな
るエレクトロルミネッセンス材料である。上記一般式
(1)で表されるジオキサジン系化合物は、緑色蛍光発
光するので、エレクトロルミネッセンス材料として有用
である。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の上記一般式(1)で表さ
れるジオキサジン系化合物において、Rは、炭素数が1
〜20、好ましくは6〜20の直鎖もしくは分枝鎖状の
アルキル基、または、アルキルエーテル基である。アル
キル基としては、ヘキシル基、ヘプチル基、もしくはオ
クチル基等を好ましい例として挙げることができ、アル
キルエーテル基としては、エチレンエーテル基、もしく
はプロピレンエーテル基が好ましく、具体的には、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル基、トリエチレン
グリコールモノメチルエーテル基、もしくはプロピレン
グリコールモノメチルエーテル基等を好ましい例として
挙げることができる。
れるジオキサジン系化合物において、Rは、炭素数が1
〜20、好ましくは6〜20の直鎖もしくは分枝鎖状の
アルキル基、または、アルキルエーテル基である。アル
キル基としては、ヘキシル基、ヘプチル基、もしくはオ
クチル基等を好ましい例として挙げることができ、アル
キルエーテル基としては、エチレンエーテル基、もしく
はプロピレンエーテル基が好ましく、具体的には、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル基、トリエチレン
グリコールモノメチルエーテル基、もしくはプロピレン
グリコールモノメチルエーテル基等を好ましい例として
挙げることができる。
【0024】上記の例も含め、具体的なアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−
アミル基、i−アミル基、t−アミル基、エチル−n−
プロピル基、エチル−i−プロピル基、n−ヘキシル
基、t−ヘプチル基、2−ヘプチル基、3−ヘプチル
基、4−ヘプチル基、n−オクチル基、2−オクチル
基、4−オクチル基、n−ノニル基、t−ノニル基、2
−ノニル基、3−ノニル基、4−ノニル基、5−ノニル
基、n−デシル基、2−デシル基、3−デシル基、4−
デシル基、5−デシル基、n−ウンデシル基、t−ウン
デシル基、2−ウンデシル基、3−ウンデシル基、4−
ウンデシル基、5−ウンデシル基、6−ウンデシル基、
n−ドデシル基、t−ドデシル基、2−ドデシル基、3
−ドデシル基、4−ドデシル基、5−ドデシル基、6−
ドデシル基、7−ドデシル基、n−トリデシル基、t−
トリデシル基、2−トリデシル基、3−トリデシル基、
4−トリデシル基、5−トリデシル基、6−トリデシル
基、7−トリデシル基、8−トリデシル基、n−テトラ
デシル基、2−テトラデシル基、3−テトラデシル基、
4−テトラデシル基、5−テトラデシル基、6−テトラ
デシル基、7−テトラデシル基、8−テトラデシル基、
9−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、2−ペンタ
デシル基、3−ペンタデシル基、4−ペンタデシル基、
5−ペンタデシル基、6−ペンタデシル基、7−ペンタ
デシル基、8−ペンタデシル基、9−ペンタデシル基、
10−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、2−へキ
サデシル基、3−へキサデシル基、4−へキサデシル
基、5−へキサデシル基、6−へキサデシル基、7−へ
キサデシル基、8−へキサデシル基、9−へキサデシル
基、10−へキサデシル基、11−へキサデシル基、n
−ヘプタデシル基、2−ヘプタデシル基、3−ヘプタデ
シル基、4−ヘプタデシル基、5−ヘプタデシル基、6
−ヘプタデシル基、7−ヘプタデシル基、8−ヘプタデ
シル基、9−ヘプタデシル基、10−ヘプタデシル基、
11−ヘプタデシル基、12−ヘプタデシル基、ステア
リル基、2−オクタデシル基、3−オクタデシル基、4
−オクタデシル基、5−オクタデシル基、6−オクタデ
シル基、7−オクタデシル基、8−オクタデシル基、9
−オクタデシル基、10−オクタデシル基、11−オク
タデシル基、12−オクタデシル基、13−オクタデシ
ル基、n−ノナデシル基、2−ノナデシル基、3−ノナ
デシル基、4−ノナデシル基、5−ノナデシル基、6−
ノナデシル基、7−ノナデシル基、8−ノナデシル基、
9−ノナデシル基、10−ノナデシル基、11−ノナデ
シル基、12−ノナデシル基、13−ノナデシル基、1
4−ノナデシル基、n−エイコシル基、2−エイコシル
基、3−エイコシル基、4−エイコシル基、5−エイコ
シル基、6−エイコシル基、7−エイコシル基、8−エ
イコシル基、9−エイコシル基、10−エイコシル基、
11−エイコシル基、12−エイコシル基、13−エイ
コシル基、14−エイコシル基、もしくは15−エイコ
シル基、等を挙げることができる。
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−
アミル基、i−アミル基、t−アミル基、エチル−n−
プロピル基、エチル−i−プロピル基、n−ヘキシル
基、t−ヘプチル基、2−ヘプチル基、3−ヘプチル
基、4−ヘプチル基、n−オクチル基、2−オクチル
基、4−オクチル基、n−ノニル基、t−ノニル基、2
−ノニル基、3−ノニル基、4−ノニル基、5−ノニル
基、n−デシル基、2−デシル基、3−デシル基、4−
デシル基、5−デシル基、n−ウンデシル基、t−ウン
デシル基、2−ウンデシル基、3−ウンデシル基、4−
ウンデシル基、5−ウンデシル基、6−ウンデシル基、
n−ドデシル基、t−ドデシル基、2−ドデシル基、3
−ドデシル基、4−ドデシル基、5−ドデシル基、6−
ドデシル基、7−ドデシル基、n−トリデシル基、t−
トリデシル基、2−トリデシル基、3−トリデシル基、
4−トリデシル基、5−トリデシル基、6−トリデシル
基、7−トリデシル基、8−トリデシル基、n−テトラ
デシル基、2−テトラデシル基、3−テトラデシル基、
4−テトラデシル基、5−テトラデシル基、6−テトラ
デシル基、7−テトラデシル基、8−テトラデシル基、
9−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、2−ペンタ
デシル基、3−ペンタデシル基、4−ペンタデシル基、
5−ペンタデシル基、6−ペンタデシル基、7−ペンタ
デシル基、8−ペンタデシル基、9−ペンタデシル基、
10−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、2−へキ
サデシル基、3−へキサデシル基、4−へキサデシル
基、5−へキサデシル基、6−へキサデシル基、7−へ
キサデシル基、8−へキサデシル基、9−へキサデシル
基、10−へキサデシル基、11−へキサデシル基、n
−ヘプタデシル基、2−ヘプタデシル基、3−ヘプタデ
シル基、4−ヘプタデシル基、5−ヘプタデシル基、6
−ヘプタデシル基、7−ヘプタデシル基、8−ヘプタデ
シル基、9−ヘプタデシル基、10−ヘプタデシル基、
11−ヘプタデシル基、12−ヘプタデシル基、ステア
リル基、2−オクタデシル基、3−オクタデシル基、4
−オクタデシル基、5−オクタデシル基、6−オクタデ
シル基、7−オクタデシル基、8−オクタデシル基、9
−オクタデシル基、10−オクタデシル基、11−オク
タデシル基、12−オクタデシル基、13−オクタデシ
ル基、n−ノナデシル基、2−ノナデシル基、3−ノナ
デシル基、4−ノナデシル基、5−ノナデシル基、6−
ノナデシル基、7−ノナデシル基、8−ノナデシル基、
9−ノナデシル基、10−ノナデシル基、11−ノナデ
シル基、12−ノナデシル基、13−ノナデシル基、1
4−ノナデシル基、n−エイコシル基、2−エイコシル
基、3−エイコシル基、4−エイコシル基、5−エイコ
シル基、6−エイコシル基、7−エイコシル基、8−エ
イコシル基、9−エイコシル基、10−エイコシル基、
11−エイコシル基、12−エイコシル基、13−エイ
コシル基、14−エイコシル基、もしくは15−エイコ
シル基、等を挙げることができる。
【0025】また、上記の例も含め、具体的なアルキル
エーテル基としては、−OR1 、−R1 −OR2 、−O
R1 −OR2 、−R1 −OR2 −OR3 、−OR1 −O
R2−OR3 、−R1 −OR2 −OR3 −OR4 (R1
〜R4 はいずれもアルキレン基)のように表示され、も
しくは含有エーテル酸素原子数が4〜10であるアルキ
ルエーテル基において、酸素原子間に連結するアルキレ
ン基が、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチ
レン基、アミレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノ
ニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン
基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレ
ン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデ
シレン基、ノナデシレン基、もしくはエイコシレン基、
等のおのおの独立した炭素数1〜20のアルキレン基で
あり、末端アルキル基が、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、
t−ブチル基、n−アミル基、i−アミル基、t−アミ
ル基、エチル−n−プロピル基、エチル−i−プロピル
基、n−ヘキシル基、t−ヘプチル基、2−ヘプチル
基、3−ヘプチル基、4−ヘプチル基、n−オクチル
基、2−オクチル基、4−オクチル基、n−ノニル基、
t−ノニル基、2−ノニル基、3−ノニル基、4−ノニ
ル基、5−ノニル基、n−デシル基、2−デシル基、3
−デシル基、4−デシル基、5−デシル基、n−ウンデ
シル基、t−ウンデシル基、2−ウンデシル基、3−ウ
ンデシル基、4−ウンデシル基、5−ウンデシル基、6
−ウンデシル基、n−ドデシル基、t−ドデシル基、2
−ドデシル基、3−ドデシル基、4−ドデシル基、5−
ドデシル基、6−ドデシル基、7−ドデシル基、n−ト
リデシル基、t−トリデシル基、2−トリデシル基、3
−トリデシル基、4−トリデシル基、5−トリデシル
基、6−トリデシル基、7−トリデシル基、8−トリデ
シル基、n−テトラデシル基、2−テトラデシル基、3
−テトラデシル基、4−テトラデシル基、5−テトラデ
シル基、6−テトラデシル基、7−テトラデシル基、8
−テトラデシル基、9−テトラデシル基、n−ペンタデ
シル基、2−ペンタデシル基、3−ペンタデシル基、4
−ペンタデシル基、5−ペンタデシル基、6−ペンタデ
シル基、7−ペンタデシル基、8−ペンタデシル基、9
−ペンタデシル基、10−ペンタデシル基、n−ヘキサ
デシル基、2−へキサデシル基、3−へキサデシル基、
4−へキサデシル基、5−へキサデシル基、6−へキサ
デシル基、7−へキサデシル基、8−へキサデシル基、
9−へキサデシル基、10−へキサデシル基、11−へ
キサデシル基、n−ヘプタデシル基、2−ヘプタデシル
基、3−ヘプタデシル基、4−ヘプタデシル基、5−ヘ
プタデシル基、6−ヘプタデシル基、7−ヘプタデシル
基、8−ヘプタデシル基、9−ヘプタデシル基、10−
ヘプタデシル基、11−ヘプタデシル基、12−ヘプタ
デシル基、ステアリル基、2−オクタデシル基、3−オ
クタデシル基、4−オクタデシル基、5−オクタデシル
基、6−オクタデシル基、7−オクタデシル基、8−オ
クタデシル基、9−オクタデシル基、10−オクタデシ
ル基、11−オクタデシル基、12−オクタデシル基、
13−オクタデシル基、n−ノナデシル基、2−ノナデ
シル基、3−ノナデシル基、4−ノナデシル基、5−ノ
ナデシル基、6−ノナデシル基、7−ノナデシル基、8
−ノナデシル基、9−ノナデシル基、10−ノナデシル
基、11−ノナデシル基、12−ノナデシル基、13−
ノナデシル基、14−ノナデシル基、n−エイコシル
基、2−エイコシル基、3−エイコシル基、4−エイコ
シル基、5−エイコシル基、6−エイコシル基、7−エ
イコシル基、8−エイコシル基、9−エイコシル基、1
0−エイコシル基、11−エイコシル基、12−エイコ
シル基、13−エイコシル基、14−エイコシル基、も
しくは15−エイコシル基であるようなエーテル官能基
が挙げられる。これらエーテル官能基中に、硫黄や窒素
等のヘテロ原子を含んでも構わない。
エーテル基としては、−OR1 、−R1 −OR2 、−O
R1 −OR2 、−R1 −OR2 −OR3 、−OR1 −O
R2−OR3 、−R1 −OR2 −OR3 −OR4 (R1
〜R4 はいずれもアルキレン基)のように表示され、も
しくは含有エーテル酸素原子数が4〜10であるアルキ
ルエーテル基において、酸素原子間に連結するアルキレ
ン基が、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチ
レン基、アミレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノ
ニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン
基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレ
ン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデ
シレン基、ノナデシレン基、もしくはエイコシレン基、
等のおのおの独立した炭素数1〜20のアルキレン基で
あり、末端アルキル基が、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、
t−ブチル基、n−アミル基、i−アミル基、t−アミ
ル基、エチル−n−プロピル基、エチル−i−プロピル
基、n−ヘキシル基、t−ヘプチル基、2−ヘプチル
基、3−ヘプチル基、4−ヘプチル基、n−オクチル
基、2−オクチル基、4−オクチル基、n−ノニル基、
t−ノニル基、2−ノニル基、3−ノニル基、4−ノニ
ル基、5−ノニル基、n−デシル基、2−デシル基、3
−デシル基、4−デシル基、5−デシル基、n−ウンデ
シル基、t−ウンデシル基、2−ウンデシル基、3−ウ
ンデシル基、4−ウンデシル基、5−ウンデシル基、6
−ウンデシル基、n−ドデシル基、t−ドデシル基、2
−ドデシル基、3−ドデシル基、4−ドデシル基、5−
ドデシル基、6−ドデシル基、7−ドデシル基、n−ト
リデシル基、t−トリデシル基、2−トリデシル基、3
−トリデシル基、4−トリデシル基、5−トリデシル
基、6−トリデシル基、7−トリデシル基、8−トリデ
シル基、n−テトラデシル基、2−テトラデシル基、3
−テトラデシル基、4−テトラデシル基、5−テトラデ
シル基、6−テトラデシル基、7−テトラデシル基、8
−テトラデシル基、9−テトラデシル基、n−ペンタデ
シル基、2−ペンタデシル基、3−ペンタデシル基、4
−ペンタデシル基、5−ペンタデシル基、6−ペンタデ
シル基、7−ペンタデシル基、8−ペンタデシル基、9
−ペンタデシル基、10−ペンタデシル基、n−ヘキサ
デシル基、2−へキサデシル基、3−へキサデシル基、
4−へキサデシル基、5−へキサデシル基、6−へキサ
デシル基、7−へキサデシル基、8−へキサデシル基、
9−へキサデシル基、10−へキサデシル基、11−へ
キサデシル基、n−ヘプタデシル基、2−ヘプタデシル
基、3−ヘプタデシル基、4−ヘプタデシル基、5−ヘ
プタデシル基、6−ヘプタデシル基、7−ヘプタデシル
基、8−ヘプタデシル基、9−ヘプタデシル基、10−
ヘプタデシル基、11−ヘプタデシル基、12−ヘプタ
デシル基、ステアリル基、2−オクタデシル基、3−オ
クタデシル基、4−オクタデシル基、5−オクタデシル
基、6−オクタデシル基、7−オクタデシル基、8−オ
クタデシル基、9−オクタデシル基、10−オクタデシ
ル基、11−オクタデシル基、12−オクタデシル基、
13−オクタデシル基、n−ノナデシル基、2−ノナデ
シル基、3−ノナデシル基、4−ノナデシル基、5−ノ
ナデシル基、6−ノナデシル基、7−ノナデシル基、8
−ノナデシル基、9−ノナデシル基、10−ノナデシル
基、11−ノナデシル基、12−ノナデシル基、13−
ノナデシル基、14−ノナデシル基、n−エイコシル
基、2−エイコシル基、3−エイコシル基、4−エイコ
シル基、5−エイコシル基、6−エイコシル基、7−エ
イコシル基、8−エイコシル基、9−エイコシル基、1
0−エイコシル基、11−エイコシル基、12−エイコ
シル基、13−エイコシル基、14−エイコシル基、も
しくは15−エイコシル基であるようなエーテル官能基
が挙げられる。これらエーテル官能基中に、硫黄や窒素
等のヘテロ原子を含んでも構わない。
【0026】上記一般式(1)で表されるジオキサジン
系化合物は、4−アミノフタルイミドを、ジクロロベン
ゼン中で、クロラニルと反応させた後、ニトロベンゼン
スルホン酸クロライドによって閉環させて得られた化合
物に対し、その化合物に導入されたフタルイミドのイミ
ド部分に、臭化アルキルもしくは塩化アルキルのハロゲ
ン化アルキルを反応させて、アルキル基を導入すること
により得ることができる。
系化合物は、4−アミノフタルイミドを、ジクロロベン
ゼン中で、クロラニルと反応させた後、ニトロベンゼン
スルホン酸クロライドによって閉環させて得られた化合
物に対し、その化合物に導入されたフタルイミドのイミ
ド部分に、臭化アルキルもしくは塩化アルキルのハロゲ
ン化アルキルを反応させて、アルキル基を導入すること
により得ることができる。
【0027】あるいは、上記のハロゲン化アルキルをハ
ロゲン化アルキルエーテルに変更することにより、フタ
ルイミドのイミド部分にアルキルエーテル基を導入する
ことができる。
ロゲン化アルキルエーテルに変更することにより、フタ
ルイミドのイミド部分にアルキルエーテル基を導入する
ことができる。
【0028】上記一般式(1)で表されるジオキサジン
系化合物は、乳酸エチル、ジオキサン、シクロヘキサノ
ン、もしくはジクロロエタン等の有機溶剤に対する溶解
性を有しているのに対して、前記[従来の技術]の欄に
おいて説明したジオキサジン系化合物であるジオキサジ
ンバイオレットは、これらの有機溶剤に対する溶解性を
有していない。上記一般式(1)のジオキサジン系化合
物が有機溶剤に対する溶解性を有する理由は、フタルイ
ミド部分に導入されたアルキル基、もしくはアルキルエ
ーテル基が有機溶剤に対する溶解性をもたらすためと考
えられる。
系化合物は、乳酸エチル、ジオキサン、シクロヘキサノ
ン、もしくはジクロロエタン等の有機溶剤に対する溶解
性を有しているのに対して、前記[従来の技術]の欄に
おいて説明したジオキサジン系化合物であるジオキサジ
ンバイオレットは、これらの有機溶剤に対する溶解性を
有していない。上記一般式(1)のジオキサジン系化合
物が有機溶剤に対する溶解性を有する理由は、フタルイ
ミド部分に導入されたアルキル基、もしくはアルキルエ
ーテル基が有機溶剤に対する溶解性をもたらすためと考
えられる。
【0029】上記一般式(1)で表されるジオキサジン
系化合物は、蛍光発光の効率が優れており、通常の蛍光
着色剤として用いる以外に、有機EL素子の発光層を構
成する有機蛍光体として用いるのに適している。有機E
L素子は、有機蛍光体を、対向する一対の電極間に挟ん
で構成したもので、一方の電極から注入された電子と、
他方の電極から注入された正孔が有機蛍光体の層内で再
結合する際に発光するものである。
系化合物は、蛍光発光の効率が優れており、通常の蛍光
着色剤として用いる以外に、有機EL素子の発光層を構
成する有機蛍光体として用いるのに適している。有機E
L素子は、有機蛍光体を、対向する一対の電極間に挟ん
で構成したもので、一方の電極から注入された電子と、
他方の電極から注入された正孔が有機蛍光体の層内で再
結合する際に発光するものである。
【0030】また、上記一般式(1)で表されるジオキ
サジン系化合物は、有機溶剤に対する溶解性が優れてい
るので、有機溶剤に溶解して、適用するのに適した粘度
の組成物を調製し、その組成物を用いて有機EL素子の
発光層を形成するのに適しており、また、形成された発
光層中に、未溶解物が生じることが無く、発光層の均一
性が優れている。
サジン系化合物は、有機溶剤に対する溶解性が優れてい
るので、有機溶剤に溶解して、適用するのに適した粘度
の組成物を調製し、その組成物を用いて有機EL素子の
発光層を形成するのに適しており、また、形成された発
光層中に、未溶解物が生じることが無く、発光層の均一
性が優れている。
【0031】上記一般式(1)で表されるジオキサジン
系化合物を、有機EL素子における有機発光体層、もし
くは有機蛍光体を含むべき層に適用するには、必要に応
じ、バインダ等の他に加えるべき成分と共に、適宜な溶
媒で溶解もしくは分散、より好ましくは溶解して、組成
物(溶液もしくは分散液、より好ましくは分散液であ
る。)を調製し、適宜な適用方法により、所定の区域内
に適用し、その後、乾燥させることにより行なう。組成
物の適用方法としては、種々の方法を用いることがで
き、印刷方式を用いることもできるが、インクジェット
法やディスペンサ法を用いることが好ましい。
系化合物を、有機EL素子における有機発光体層、もし
くは有機蛍光体を含むべき層に適用するには、必要に応
じ、バインダ等の他に加えるべき成分と共に、適宜な溶
媒で溶解もしくは分散、より好ましくは溶解して、組成
物(溶液もしくは分散液、より好ましくは分散液であ
る。)を調製し、適宜な適用方法により、所定の区域内
に適用し、その後、乾燥させることにより行なう。組成
物の適用方法としては、種々の方法を用いることがで
き、印刷方式を用いることもできるが、インクジェット
法やディスペンサ法を用いることが好ましい。
【0032】
【実施例】[実施例1]ジオキサジン系化合物(1)の合成
4−アミノフタルイミド50.63g(0.31mo
l)、クロラニル38.72g(0.16mol)及び
酢酸ナトリウム26.06g(0.32mol)をモレ
キュラーシーブズによって乾燥させたo−ジクロロベン
ゼン500ml中、60℃で攪拌した。3時間攪拌後、
トリエチルアミン31.20g(0.31mol)を添
加し、添加後3時間攪拌してから、反応温度を140℃
に上げた。昇温後、2時間で加熱を止め、そのまま一晩
室温で攪拌した。
l)、クロラニル38.72g(0.16mol)及び
酢酸ナトリウム26.06g(0.32mol)をモレ
キュラーシーブズによって乾燥させたo−ジクロロベン
ゼン500ml中、60℃で攪拌した。3時間攪拌後、
トリエチルアミン31.20g(0.31mol)を添
加し、添加後3時間攪拌してから、反応温度を140℃
に上げた。昇温後、2時間で加熱を止め、そのまま一晩
室温で攪拌した。
【0033】得られた反応液に、2−ニトロベンゼンス
ルホン酸クロライド45.47g(0.21mol)を
添加し、添加後、170℃に昇温し、4時間加熱した
後、加熱を停止した。得られた反応物を減圧濾過により
濾別し、得られた固体分をメチルアルコール中で1時間
加熱還流して洗浄した。洗浄後、固体分を減圧濾過によ
り分離し、一晩減圧乾燥させて、紫色粉末のジオキサジ
ン系化合物(1)44.87gを得た。
ルホン酸クロライド45.47g(0.21mol)を
添加し、添加後、170℃に昇温し、4時間加熱した
後、加熱を停止した。得られた反応物を減圧濾過により
濾別し、得られた固体分をメチルアルコール中で1時間
加熱還流して洗浄した。洗浄後、固体分を減圧濾過によ
り分離し、一晩減圧乾燥させて、紫色粉末のジオキサジ
ン系化合物(1)44.87gを得た。
【0034】得られたジオキサジン系化合物(1)につ
いて、元素分析を行って、下記表1に示す実測値、計算
値から元素分析値を得た。また、該ジオキサジン系化合
物(1)の融点を測定したところ、210〜220℃で
分解した。
いて、元素分析を行って、下記表1に示す実測値、計算
値から元素分析値を得た。また、該ジオキサジン系化合
物(1)の融点を測定したところ、210〜220℃で
分解した。
【0035】
【表1】
【0036】表1の元素分析値によれば、ジオキサジン
系化合物(1)の構造式は次の式(3)で示される化合
物であると決定した。
系化合物(1)の構造式は次の式(3)で示される化合
物であると決定した。
【0037】
【化4】
【0038】ジオキサジン系化合物(1)の赤外吸収ス
ペクトルを測定して得たチャートを図1に示す。ジオキ
サジン系化合物(1)の分解温度、溶解性、蛍光極大波
長を下記の表2にまとめて示す。
ペクトルを測定して得たチャートを図1に示す。ジオキ
サジン系化合物(1)の分解温度、溶解性、蛍光極大波
長を下記の表2にまとめて示す。
【0039】ジオキサジン系化合物(2)の合成
次に、脱水させたテトラヒドロフラン100ml中、水
素化ナトリウムの存在下で、上記のようにして得られた
ジオキサジン系化合物(1)粉末1.00g、臭化ヘプ
チル0.79gを、激しく攪拌しながら15時間加熱還
流して反応させた後、不溶分を濾別し、濾別後、溶剤を
除去し、乾燥させて、赤紫色粉末状のジオキサジン系化
合物(2)を得た。得られたジオキサジン系化合物
(2)の分解温度は180〜185℃であり、明確な融
点を持たない。ジオキサジン系化合物(2)は、乳酸エ
チル、ジオキサン、シクロヘキサノン、もしくはジクロ
ロエタンに対する溶解性を有しており、蛍光極大波長
は、525nmであった。ジオキサジン系化合物(2)
の分解温度、溶解性、蛍光極大波長を下記の表2にまと
めて示す。
素化ナトリウムの存在下で、上記のようにして得られた
ジオキサジン系化合物(1)粉末1.00g、臭化ヘプ
チル0.79gを、激しく攪拌しながら15時間加熱還
流して反応させた後、不溶分を濾別し、濾別後、溶剤を
除去し、乾燥させて、赤紫色粉末状のジオキサジン系化
合物(2)を得た。得られたジオキサジン系化合物
(2)の分解温度は180〜185℃であり、明確な融
点を持たない。ジオキサジン系化合物(2)は、乳酸エ
チル、ジオキサン、シクロヘキサノン、もしくはジクロ
ロエタンに対する溶解性を有しており、蛍光極大波長
は、525nmであった。ジオキサジン系化合物(2)
の分解温度、溶解性、蛍光極大波長を下記の表2にまと
めて示す。
【0040】ジオキサジン系化合物(2)の赤外吸収ス
ペクトルを測定して得たチャートを図2に、蛍光スペク
トルを図3に示す。ジオキサジン系化合物(2)の赤外
吸収スペクトルから構造式は次の式(4)で示される化
合物であると決定した。
ペクトルを測定して得たチャートを図2に、蛍光スペク
トルを図3に示す。ジオキサジン系化合物(2)の赤外
吸収スペクトルから構造式は次の式(4)で示される化
合物であると決定した。
【0041】
【化5】
【0042】[実施例2]前記実施例1におけるジオキ
サジン系化合物の合成の際の臭化ヘプチル0.79g
を、臭化デシル1.50gに変更した以外は、前記実施
例1と同様にしてジオキサジン系化合物を得た。得られ
た化合物は、前記一般式(1)における−Rおよび−
R’が−C10H21であるジオキサジン系化合物(3)で
あった。該ジオキサジン系化合物(3)の分解温度は1
76〜177℃であり、乳酸エチル、ジオキサン、シク
ロヘキサノン、もしくはジクロロエタンに対する溶解性
を有しており、蛍光極大波長は541nmであった。ジ
オキサジン系化合物(3)の分解温度、溶解性、蛍光極
大波長を下記の表2にまとめて示す。
サジン系化合物の合成の際の臭化ヘプチル0.79g
を、臭化デシル1.50gに変更した以外は、前記実施
例1と同様にしてジオキサジン系化合物を得た。得られ
た化合物は、前記一般式(1)における−Rおよび−
R’が−C10H21であるジオキサジン系化合物(3)で
あった。該ジオキサジン系化合物(3)の分解温度は1
76〜177℃であり、乳酸エチル、ジオキサン、シク
ロヘキサノン、もしくはジクロロエタンに対する溶解性
を有しており、蛍光極大波長は541nmであった。ジ
オキサジン系化合物(3)の分解温度、溶解性、蛍光極
大波長を下記の表2にまとめて示す。
【0043】[実施例3]前記実施例1におけるジオキ
サジン系化合物のの合成の際の臭化ヘプチル0.79g
を、塩化メチルオクチルエーテル(シグマアルドリッチ
社製)1.10gに変更した以外は、前記実施例1と同
様にしてジオキサジン系化合物を得た。得られた化合物
は、前記一般式(1)における−Rおよび−R’が−C
H2 O(CH2 )7 CH3 であるジオキサジン系化合物
(4)であった。該ジオキサジン系化合物(4)の分解
温度は150〜153℃であり、乳酸エチル、ジオキサ
ン、シクロヘキサノン、もしくはジクロロエタンに対す
る溶解性を有しており、蛍光極大波長は559nmであ
った。ジオキサジン系化合物(4)の分解温度、溶解
性、蛍光極大波長を下記の表2にまとめて示す。
サジン系化合物のの合成の際の臭化ヘプチル0.79g
を、塩化メチルオクチルエーテル(シグマアルドリッチ
社製)1.10gに変更した以外は、前記実施例1と同
様にしてジオキサジン系化合物を得た。得られた化合物
は、前記一般式(1)における−Rおよび−R’が−C
H2 O(CH2 )7 CH3 であるジオキサジン系化合物
(4)であった。該ジオキサジン系化合物(4)の分解
温度は150〜153℃であり、乳酸エチル、ジオキサ
ン、シクロヘキサノン、もしくはジクロロエタンに対す
る溶解性を有しており、蛍光極大波長は559nmであ
った。ジオキサジン系化合物(4)の分解温度、溶解
性、蛍光極大波長を下記の表2にまとめて示す。
【0044】
【表2】
【0045】溶解性は、乳酸エチル、ジオキサン、シク
ロヘキサノン、もしくはジクロロエタンに対するもので
ある。
ロヘキサノン、もしくはジクロロエタンに対するもので
ある。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、新規化合物と
して前記一般式(1)で表されるジオキサジン系化合物
を提供することができる。該ジオキサジン系化合物は赤
紫色を呈し、また、緑色蛍光発光を示す。
して前記一般式(1)で表されるジオキサジン系化合物
を提供することができる。該ジオキサジン系化合物は赤
紫色を呈し、また、緑色蛍光発光を示す。
【0047】請求項2の発明によれば、新規化合物とし
て前記一般式(1)で表されるジオキサジン系化合物の
うち、RおよびR’の少なくとも一方が炭素数1〜20
の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基またはアルキルエ
ーテル基であるジオキサジン系化合物を提供することが
でき、該化合物は請求項1と同等な効果を示す。
て前記一般式(1)で表されるジオキサジン系化合物の
うち、RおよびR’の少なくとも一方が炭素数1〜20
の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基またはアルキルエ
ーテル基であるジオキサジン系化合物を提供することが
でき、該化合物は請求項1と同等な効果を示す。
【0048】請求項3の発明によれば、前記一般式
(1)で表されるジオキサジン系化合物を使用した着色
材料を提供することができる。該ジオキサジン系化合物
は赤紫色を呈し、有機溶剤溶解性があるため染料等の着
色材料として使用できる。
(1)で表されるジオキサジン系化合物を使用した着色
材料を提供することができる。該ジオキサジン系化合物
は赤紫色を呈し、有機溶剤溶解性があるため染料等の着
色材料として使用できる。
【0049】請求項4の発明によれば、前記一般式
(1)で表されるジオキサジン系化合物が複数種類の化
合物の混合物である場合、該混合物を使用する着色材料
を提供することができる。該混合物を使用した着色材料
は溶剤における溶解性がさらに向上する利点がある。前
記一般式(1)におけるR、R’が異なる場合には、溶
剤における溶解性がさらに向上する利点がある。
(1)で表されるジオキサジン系化合物が複数種類の化
合物の混合物である場合、該混合物を使用する着色材料
を提供することができる。該混合物を使用した着色材料
は溶剤における溶解性がさらに向上する利点がある。前
記一般式(1)におけるR、R’が異なる場合には、溶
剤における溶解性がさらに向上する利点がある。
【0050】請求項5の発明によれば、本発明の着色材
料が高分子有機化合物と組み合わせられてなる着色して
いる高分子有機材料を提供することができる。
料が高分子有機化合物と組み合わせられてなる着色して
いる高分子有機材料を提供することができる。
【0051】請求項6の発明によれば、本発明の着色材
料を含有してなるエレクトロルミネッセンス材料を提供
することができる。前記一般式(1)で表されるジオキ
サジン系化合物は、緑色蛍光発光するので、エレクトロ
ルミネッセンス材料として有用である。
料を含有してなるエレクトロルミネッセンス材料を提供
することができる。前記一般式(1)で表されるジオキ
サジン系化合物は、緑色蛍光発光するので、エレクトロ
ルミネッセンス材料として有用である。
【図1】ジオキサジン系化合物(1)の赤外吸収スペク
トルを測定して得たチャートを示す図である。
トルを測定して得たチャートを示す図である。
【図2】ジオキサジン系化合物(2)の赤外吸収スペク
トルを測定して得たチャートを示す図である。
トルを測定して得たチャートを示す図である。
【図3】ジオキサジン系化合物(2)の蛍光スペクトル
を測定して得たチャートを示す図である。
を測定して得たチャートを示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H05B 33/14 H05B 33/14 B
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるジオキサジ
ン系化合物。 【化1】 (式(1)中、RおよびR’は、アルキル基、またはア
ルキルエーテル基を示し、RおよびR’は、同一の官能
基どうしであっても、異なる官能基どうしであってもよ
い。) - 【請求項2】 前記一般式(1)で表されるジオキサジ
ン系化合物において、RおよびR’の少なくとも一方が
炭素数1〜20の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、
または、アルキルエーテル基である請求項1記載のジオ
キサジン系化合物。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のジオキサジン系
化合物を使用した着色材料。 - 【請求項4】 請求項1または2記載のジオキサジン系
化合物が、複数種類の化合物の混合物であり、該混合物
を使用した着色材料。 - 【請求項5】 請求項3又は4記載の着色材料が高分子
有機化合物と組み合わせられてなる着色している高分子
有機材料。 - 【請求項6】 請求項1または2記載のジオキサジン系
化合物を使用したエレクトロルミネッセンス材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002271339A JP2003327857A (ja) | 2002-03-08 | 2002-09-18 | ジオキサジン系化合物およびエレクトロルミネッセンス材料 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
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CN103408965A (zh) * | 2013-08-08 | 2013-11-27 | 大连理工大学 | 一类含有酰亚胺和三苯二噁嗪结构的染料及其制备方法 |
US20160211464A1 (en) * | 2013-08-23 | 2016-07-21 | Basf Se | New absorber for organic heterojunction solar cells |
CN107501295A (zh) * | 2017-08-30 | 2017-12-22 | 大连理工大学 | 一类三苯二噁嗪酰亚胺结构的半导体材料及其制备方法 |
CN114634520A (zh) * | 2022-01-09 | 2022-06-17 | 大连理工大学 | 一类三苯二噁嗪化合物及其均配位络合物及制备方法 |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002271339A patent/JP2003327857A/ja active Pending
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