JP2003327481A - ロックウールボードの製造方法 - Google Patents
ロックウールボードの製造方法Info
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Abstract
クウールボードの製造方法を提供する。 【解決手段】 ロックウールを主成分としたスラリーを
抄造して成形したマットに樹脂を含浸させ、乾燥させた
後、有機分を炭化させて消臭性や調湿性を持たせたロッ
クウールボードを製造する方法である。これにおいて、
上記スラリーの配合中に有機繊維または有機固形物を添
加しておき、炭化時にそれらの有機分を燃焼させてその
部分に空隙を生じさせる。
Description
あるロックウールボードを製造する方法に関するもので
ある。
や調湿材として、活性炭、ゼオライト、珪素土、シリカ
ゲルが多く用いられている。また建材でも、それらの材
料を配合したボードや部材が発売されている。例えば、
珪素土を利用したタイル、パネル、ボードや木質材を炭
にしたものが、床下用の調湿材として用いられている。
は、調湿性、消臭性に優れており、消臭材や床下の調湿
材等に多く利用されている。しかしながら、炭化物は木
質材を焼成させたものであり、強度が脆く、粉が落ちた
りするするため袋づめした状態で使われたり、また消臭
材ではバインダーを混ぜてフィルターに付着させたり、
ハニカム形状に成形して用いられるのが現状であり、ボ
ード形状で使用されているものも、炭化物を一旦粉砕し
て、粉末をバインダーと混合して成形しており、非常に
手間とコストがかかる製造方法となっている。
ルを主成分としたスラリーを抄造して成形したマットに
樹脂を含浸させ、乾燥させた後、有機分を炭化させて消
臭性や調湿性を持たせたロックウールボードを製造する
方法を出願した。これは、調湿性や消臭性を利用して、
且つ簡単な工程でボード形状のものを得ることができる
製造方法であるが、このように形成されたロックウール
ボードは材料密度が高く、通気抵抗が大きいため、空気
清浄機等の通気性を有する部位には使用できないという
問題があった。
あり、通気性を向上して吸着効果を向上できるロックウ
ールボードの製造方法を提供することを課題とするもの
である。
の本発明のロックウールボードの製造方法は、ロックウ
ールを主成分としたスラリーを抄造して成形したマット
に樹脂を含浸させ、乾燥させた後、有機分を炭化させて
消臭性や調湿性を持たせたロックウールボードを製造す
る方法において、上記スラリーの配合中に有機繊維また
は有機固形物を添加しておき、炭化時にそれらの有機分
を燃焼させてその部分に空隙を生じさせることを特徴と
する。有機物が炭化した炭化物で優れた消臭性や調湿性
が得られると共に簡単な工程でボード状に形成できるの
は勿論、有機繊維または有機固形物が燃焼することで空
隙が得られることにより通気性を得ることができ、消臭
や調湿の吸着効果を向上できる。
を抄造して成形したマットに樹脂を含浸させ、乾燥させ
た後、有機分を炭化させて消臭性や調湿性を持たせたロ
ックウールボードを製造する方法において、上記スラリ
ーの配合中に嵩の高い無機繊維を添加して比重の低減を
図ることを特徴とすることも好ましい。この場合も有機
物が炭化した炭化物で優れた消臭性や調湿性が得られる
と共に簡単な工程でボード状に形成できるのは勿論、嵩
の高い無機繊維にて比重を低減して通気性が得られ、消
臭や調湿の吸着効果を向上できる。
ール樹脂を用いることを特徴とすることも好ましい。
造方法は、ロックウールを主成分としたスラリーを抄造
して成形したマットに樹脂を含浸させ、乾燥させた後、
上記の樹脂等の有機分を炭化させて消臭性や調湿性を持
たせたロックウールボードを製造するものであるが、こ
のロックウールボードの通気性を向上させるために次の
二つの方法を採用している。前者のものではスラリーの
配合中に有機繊維または有機固形物を添加しておき、炭
化処理にそれらの有機分を燃焼させてその部分に空隙を
生じさせている。後者のものではスラリーの配合中に嵩
の高い無機繊維を添加して比重の低減を図っている。
ウール繊維が主成分であり、ロックウールの配合量とし
ては固形分全体の50重量%以上用いられることが望ま
しい。空隙を生じさせるために添加する有機繊維または
有機固形物としての有機物としては、木繊維や木片やパ
ルプや、ポリプロピレン、ビニロン、ポリエチレン、ポ
リエチレンテレフタレート等のプラスチック繊維や、ス
チレン等の発泡ビース、プラスチックの端材や粉砕屑を
用いることができる。それらの固形分全体に対する配合
比率は1〜10重量%以下が好ましい。発泡ビーズなど
は少量でも空隙率を大きくすることが可能である。また
これらの配合比率が10重量%を超えると、得られたロ
ックウールボードの強度が低くなり、ハンドリングしに
くくなる。
が好ましい。このグラスウールのような無機繊維として
は100kg/m3以下の密度のものが好ましく、20
mm以上の繊維長さのものが好ましい。またグラスウー
ルのような無機繊維の配合量としては、ロックウールの
代わりに10〜50重量%まで添加してもよい。
リカゲル、ゼオライト、アロフェン、珪藻土、活性白
土、セピオライト、アタパルジャイト等の鉱物繊維があ
るが、スラリーにこれらの鉱物繊維を配合することもで
きる。それらの鉱物繊維の使用量としては、1〜40重
量%の範囲で使用でき、狙いの調湿、消臭性に合わせて
使用される。またその他の成分としては分散材や、骨
材、バインダーとして澱粉、ポリビニールアルコール等
を添加することができる。
ーを抄造法でマット形状に成形する。このマットの厚み
は10〜30mmの範囲が好ましく、この範囲を超える
と安定してマットを作製できない。
であるフェノール樹脂を塗布し、裏面側から減圧、吸引
することにより、マット内に樹脂液を含浸させる。これ
らの樹脂等の有機分は、後の焼成工程で焼成することに
より、炭化物となり、優れた調湿、消臭性を付与するこ
とができる。それらの使用量としては、固形分中の10
〜39重量%の割合で使用するのがよく、10重量%よ
り少ないと、強度や調湿、消臭性が十分でなく、39重
量%より多いと、成形時に反り等の変形を生じたりす
る。
発する100℃以上が好ましい。焼成条件としては30
0〜800℃が好ましく、300℃より低いと、有機分
が炭化せず、また800℃を超えるとロックウール繊維
が溶融し始める。また良質な炭化物を得るために、加熱
時の有機分の燃焼による酸化分解を抑制することが好ま
しい。その方法としては、低酸素状態にするため、密閉
容器で加熱する方法や、容器内の空気を窒素で置換して
窒素雰囲気下で加熱する方法や、それらを組み合わせる
方法等がある。
ウールボードはそのまま建築用等のボードして用いるこ
とができる他に、用途に応じて粉砕して使用することも
できる。また焼成前のボードを始めに粉砕処理してから
焼成処理することも可能である。また上記のように形成
したロックウールボードの表面に塗装や印刷をしたり、
シート、紙、不織布を貼ったり、またそれらを組み合わ
せることも可能である。
を添加して比重の低減を図るようにロックウールボード
を製造するものでは比重が0.2以下になるように嵩の
高い無機繊維を添加することが望ましい。
る。
0重量部、発泡スチレンビース5重量部、澱粉5重量部
を主成分としたスラリー液を抄造法によりマット化した
後に、フェノール樹脂液を固形分換算で上記マットに対
して35重量%になる量含浸させた。その後、マットを
200℃で乾燥させた後に、マットを切断し、バッチ式
焼成炉に入れ、密閉下で且つ300℃で、有機分が炭化
するまで保持し、30mm厚のボードを作製した。
0重量部、パーティクルボード用木片チップ5重量部、
珪藻土20重量部、澱粉5重量部を主成分としたスラリ
ー液を抄造法によりマット化した後に、フェノール樹脂
液を固形分換算で上記マットに対して20重量%になる
量含浸させた。その後、マットを200℃で乾燥させた
後に、マットを切断し、バッチ式焼成炉に入れ、密閉下
で且つ300℃で、有機分が炭化するまで保持し、30
mm厚のボードを作製した。
0重量部、ポリプロピレン粉砕端材10重量部、シリカ
ゲル10重量部を主成分としたスラリー液を抄造法によ
りマット化した後に、フェノール樹脂液を固形分換算で
上記マットに対して20重量%となる量を含浸させた。
その後、マットを200℃で乾燥させた後に、マットを
切断し、バッチ式焼成炉に入れ、内部を窒素で置換した
後に、密閉下で且つ500℃で、有機分が炭化するまで
保持し、30mm厚のボードを作製した。
0重量部、木繊維50重量部を主成分としたスラリー液
を抄造法によりマット化した後に、フェノール樹脂液を
固形分換算で上記マットに対して20重量%となる量含
浸させた。その後、マットを200℃で乾燥させた後
に、マットを切断し、バッチ式焼成炉に入れ、密閉下で
且つ500℃で、有機分が炭化するまで保持し、30m
m厚のボードを作製した。
0重量部、グラスウール10重量部、澱粉10重量部を
主成分としたスラリー液を抄造法によりマット化した後
に、フェノール樹脂液を固形分換算で上記マットに対し
て20重量%となる量含浸させた。その後、マットを2
00℃で乾燥させた後、マットを切断し、バッチ式焼成
炉に入れ、密閉下で且つ500℃で、有機分が炭化する
まで保持し、30mm厚のボードを作製した。
重量部、澱粉5重量部、珪藻土10重量部、フェノール
樹脂20重量部を主成分としたスラリー液を抄造法によ
りマット化し、その後マットを200℃で乾燥させた後
に、マットを切断し、バッチ式焼成炉に入れ、密閉下で
且つ500℃で、有機分が炭化するまで保持し、30m
m厚のボードを作製した。
密度や消臭性の評価を行った結果を表1に示す。
ス容器内に設置し、一方から所定濃度のホルムアルデヒ
ドガスをサンプルに通し、出口側から出る一定時間後の
ガスの濃度を測定し、消臭率を測定した。このとき、
◎:消臭率90%、○:消臭率60〜90%、△:消臭
率30〜60%、×:消臭率30%以下として評価し
た。
ラリーを抄造して成形したマットに樹脂を含浸させ、乾
燥させた後、有機分を炭化させて消臭性や調湿性を持た
せたロックウールボードを製造する方法において、上記
スラリーの配合中に有機繊維または有機固形物を添加し
ておき、炭化時にそれらの有機分を燃焼させてその部分
に空隙を生じさせるか、または上記スラリーの配合中に
嵩の高い無機繊維を添加して比重の低減を図るので、製
造されたロックウールボードは通気性を確保することで
優れた調湿、消臭性が得られるものである。またこのロ
ックウールボードはロックウール繊維による断熱性、不
燃性を有するものである。またこのロックウールボード
は、内装材、断熱材、調湿材として、内装表面や、床下
や室内の内部に使用することができ、また通気性にも優
れていることから、消臭材として、フィルターやハニカ
ム材の代替として使用することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ロックウールを主成分としたスラリーを
抄造して成形したマットに樹脂を含浸させ、乾燥させた
後、有機分を炭化させて消臭性や調湿性を持たせたロッ
クウールボードを製造する方法において、上記スラリー
の配合中に有機繊維または有機固形物を添加しておき、
炭化時にそれらの有機分を燃焼させてその部分に空隙を
生じさせることを特徴とするロックウールボードの製造
方法。 - 【請求項2】 ロックウールを主成分としたスラリーを
抄造して成形したマットに樹脂を含浸させ、乾燥させた
後、有機分を炭化させて消臭性や調湿性を持たせたロッ
クウールボードを製造する方法において、上記スラリー
の配合中に嵩の高い無機繊維を添加して比重の低減を図
ることを特徴とするロックウールボードの製造方法。 - 【請求項3】 マットに含浸させる樹脂としてフェノー
ル樹脂を用いることを特徴とする請求項1または請求項
2記載のロックウールボードの製造方法。
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JP2002140220A JP4120263B2 (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | ロックウールボードの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003327481A true JP2003327481A (ja) | 2003-11-19 |
JP4120263B2 JP4120263B2 (ja) | 2008-07-16 |
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-
2002
- 2002-05-15 JP JP2002140220A patent/JP4120263B2/ja not_active Expired - Fee Related
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