JP2003326586A - 短繊維入りゴムシートの押出形成方法、及び押出形成装置 - Google Patents

短繊維入りゴムシートの押出形成方法、及び押出形成装置

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JP2003326586A
JP2003326586A JP2002138879A JP2002138879A JP2003326586A JP 2003326586 A JP2003326586 A JP 2003326586A JP 2002138879 A JP2002138879 A JP 2002138879A JP 2002138879 A JP2002138879 A JP 2002138879A JP 2003326586 A JP2003326586 A JP 2003326586A
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short fibers
rubber
extrusion
rubber sheet
sheet
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JP2002138879A
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Masahiko Oki
征彦 大木
Naohiko Kikuchi
尚彦 菊地
Yoshikazu Tanaka
良和 田中
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短繊維を押出方向に高精度でかつ安定して配
向できる。 【解決手段】 ヘッド本体3と押出プレート4とを用
い、ゴム押出機本体2からの断面円形状の短繊維ゴム混
練り体GAを、断面積Sを漸減しつつ厚さT1が1.5
〜10.0mmかつ巾W1が3.0〜40.0mmの断
面横長矩形状の中仕上げ成形シートGCとして吐出した
後、この中仕上げ成形シートGCを、ローラヘッド6に
より仕上げ厚さT0に押圧して送出することにより短繊
維を押出方向に配向させた短繊維入りゴムシートG0を
成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短繊維を押出方向
に高精度で配向させた短繊維入りゴムシートを形成する
短繊維入りゴムシートの押出形成短繊維入りゴムシート
の押出形成方法、及び押出形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】空気
入りタイヤでは、近年、タイヤの所望の部位を補強する
ため、図10(A)に略示するように、短繊維を長さ方
向に配向させた巾wが5〜30mm程度、厚さtが0.
3〜2.0mm程度の長尺帯状の薄い短繊維入りゴムシ
ートaを用いる場合がある。
【0003】ここで、ゴム中の短繊維は、ゴム流れに沿
って押出方向(長さ方向)に配向する性質があり、従っ
て、従来においては図10(B)に示す如く、カレンダ
ーロールbを用い、一旦短繊維入りゴムgを前記厚さt
の薄い巾広シートcに圧延し、しかる後、この巾広シー
トcを前記巾wで切断することにより、複数本の前記短
繊維入りゴムシートa・・・ を一括して形成している。
【0004】しかしながら、このようなカレンダーロー
ルbのみを用いた従来的な押出形成方法では、短繊維の
押出方向への配向精度を十分に高めることが難しく、し
かも前記巾広シートcの両側領域y1から形成されたゴ
ムシートaは、中央領域y2から形成されたゴムシート
aに比して、配向の度合いが例えば15〜25%程度劣
るなど、ゴムシート間での配向精度のバラ付きも大きな
ものとなっていた。
【0005】そこで本発明は、ゴム押出機本体とヘッド
本体と押出プレートとローラヘッドとを用い、前記ロー
ラヘッドによる仕上げ厚さへの圧延成形に先駆け、ゴム
押出機本体からの断面円形状の短繊維ゴム混練り体を、
断面積を漸減しつつ仕上げ形状に近い横長矩形状断面の
シートに予め押出成形することを基本として、短繊維を
押出方向に高精度でかつ安定して配向でき、しかもゴム
シート間での配向精度のバラ付きを低く抑えうる短繊維
入りゴムシートの押出形成方法、及び押出形成装置の提
供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願請求項1の発明は、短繊維を押出方向に配向さ
せた短繊維入りゴムシートを形成する短繊維入りゴムシ
ートの押出形成方法であって、短繊維入りゴムを混練り
して吐出口から吐出するゴム押出機本体と、該ゴム押出
機本体に連結されかつ前記吐出口に予備成形流路の入口
を連通させたヘッド本体と、このヘッド本体の前端に取
付けられかつ前記予備成形流路の出口に連通する受入れ
口を具えた中成形流路を有する押出プレートと、前記押
出プレートの下流側に設けられ上下のカレンダロールを
有するローラヘッドとを用い、前記入口から流入する断
面円形状の短繊維ゴム混練り体を、前記ヘッド本体によ
り断面積を漸減しつつシート状に変形して予備成形シー
トとして前記出口から送り出した後、前記予備成形シー
トを、前記押出プレートにより断面積を漸減しつつ厚さ
T1が1.5〜10.0mm、かつ巾W1が3.0〜4
0.0mmの断面横長矩形状の中仕上げ成形シートとし
て送出し成形口から吐出するとともに、前記中仕上げ成
形シートを、前記ローラヘッドにより仕上げ厚さに押圧
して送出することにより短繊維を押出方向に配向させた
前記短繊維入りゴムシートを成形することを特徴として
いる。
【0007】又請求項2の発明は、短繊維を押出方向に
配向させた短繊維入りゴムシートを形成する短繊維入り
ゴムシートの押出形成装置であって、吐出口から短繊維
入りゴムを吐出するゴム押出機本体と、該ゴム押出機本
体に連結されかつ前記吐出口に予備成形流路の入口を連
通させたヘッド本体と、このヘッド本体の前端に取付け
られかつ前記予備成形流路の出口に連通する受入れ口を
具えた中成形流路を有する押出プレートと、前記押出プ
レートの下流側に設けられ上下のカレンダロールを有す
るローラヘッドとを具えるとともに、 前記予備成形流
路は、前記入口から流入する断面円形状の短繊維ゴム混
練り体を断面積を漸減しつつシート状に変形して予備成
形シートとして出口から送り出す変形流路部を具え、か
つ前記中成形流路は、前記受入れ口から受け入れた予備
成形シートを断面積を漸減しつつ厚さT1が1.5〜1
0.0mm、かつ巾W1が3.0〜40.0mmの断面
横長矩形状の中仕上げ成形シートとして送出し成形口か
ら吐出する成形部を具えるとともに、前記ローラヘッド
は、中仕上げ成形シートを押圧して送出することにより
短繊維を押出方向に配向させた前記短繊維入りゴムシー
トを成形することを特徴としている。
【0008】又請求項3の発明では、前記短繊維入りゴ
ムシートは、中央の製品部分と、その両側に付設される
切除用のスピュー部分とからなり、かつ該スピュー部分
の総巾ΣWsを前記製品部分のW01の200%以下と
するとともに、前記ローラヘッドは、前記短繊維入りゴ
ムシートから前記スピュー部分を切除するロータリカッ
タを具えることを特徴としている。
【0009】又請求項4の発明では、前記予備成形流路
は、その入口が直径Dの円形状をなし、かつ出口は、巾
W3が前記直径Dの0.2〜1.0倍、かつ高さT3が
前記直径Dの0.05〜0.2倍の横長矩形状であるこ
とを特徴としている。
【0010】又請求項5の発明では、前記中成形流路
は、その受入れ口の巾W2が前記巾W1の1.1〜4.
0倍、かつ高さT2が前記高さT1の1.0〜3.0倍
の横長矩形状であることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図示例とともに説明する。図1は、短繊維入りゴムシー
トの押出形成方法を実施する押出形成装置を示す側面
図、図2、3はその主要部を拡大して示す断面図であ
る。
【0012】図1、2において、短繊維入りゴムシート
の押出形成装置1(以下、押出形成装置1という)は、
ゴム押出機本体2と、該ゴム押出機本体2に連結される
ヘッド本体3と、このヘッド本体3の前端に取付けられ
る押出プレート4と、前記押出プレート4の下流側に設
けられるローラヘッド6とを具えて構成される。
【0013】これによって押出形成装置1は、図7に示
すように、前記仕上げ厚さT0を0.3〜2.0mm、
かつシート巾W0を5〜30mmとした薄い巾狭帯状を
なし、かつ短繊維を押出方向(長さ方向)に配向させた
短繊維入りゴムシートG0を形成する。なお短繊維入り
ゴムシートG0として、中央の製品部分gmの両側に切
除用のスピュー部分gsを付設した状態で形成すること
ができるが、本例では、スピュー部分gsを含まない、
即ち製品部分gm自体が短繊維入りゴムシートG0を構
成する場合を例示している。又本例では、この製品部分
gmが、前記仕上げ厚さT0を有するシート本体G0a
と、その両側に配されかつ厚さを前記仕上げ厚さT0よ
り減じた耳部G0bとからなる場合を例示している。
【0014】又短繊維としては、特に規制されないが、
例えば、ナイロン、ポリエステル、アラミド、レーヨ
ン、ビニロン、コットン、セルロース樹脂、結晶性ポリ
ブタジエンなどの有機繊維の他、金属繊維、ウイスカ、
ボロン、ガラス繊維等の無機材質が採用でき、これらは
単独でも、又2種以上を組合わせて使用することもでき
る。又短繊維の平均長さ(L)は20μm以上、特に5
0〜1000μmが好ましく、さらに繊維長(L)と繊
維径(D)の比(L/D)を100以上、特に200〜
2000としたものが好適である。
【0015】次に、前記ゴム押出機本体2は、図1、2
の如く、スクリュー9を収納したシリンダ10を具え、
電動機Mによる前記スクリュー9の回転によって、投入
される短繊維入りゴムGを混練し可塑化しながらシリン
ダ10前端の吐出口11(図2、3に示す)から吐出す
る。
【0016】又前記ヘッド本体3は、図3に示すよう
に、前記シリンダ10の前端に連結されるブロック状を
なし、その内部に、前記吐出口11に連通する予備成形
流路12を設けている。この予備成形流路12は、その
入口12iから流入する断面円形状の短繊維ゴム混練り
体GAを、断面積Sを漸減しつつ断面横長矩形のシート
状に変形して予備成形シートGBとして出口12oから
送り出す変形流路部12Aを含んで形成される。
【0017】なお本例では、予備成形流路12が、前記
入口12iからこの入口12iと断面同形状でのびる平
行流路部12Bと、この平行流路部12Bに連なりかつ
出口12oまで断面積Sを漸減しながらのびる変形流路
部12Aとで構成される場合を例示している。しかし、
出口側に該出口12oと同形な平行流路部を設けること
もでき、さらには前記変形流路部12Aのみで予備成形
流路12を構成しても良い。
【0018】又前記押出プレート4は、前記ヘッド本体
3の前端に交換自在に取り付き、その内部に、前記予備
成形流路12の出口12oに連通する中成形流路13を
設けている。
【0019】この中成形流路13では、その受入れ口1
3iから受け入れた前記予備成形シートGBを、さらに
断面積Sを漸減しつつ厚さT1が1.5〜10.0mm
かつ巾W1が3.0〜40.0mmの断面横長矩形状の
中仕上げ成形シートGCとして送出し成形口13oから
吐出する成形部13Aを含んで形成される。本例では中
成形流路13が、前記成形部13Aのみで構成される場
合を例示しているが、受入れ口側及び/又は送出し成形
口側に平行流路部を付設することもできる。
【0020】次に、前記ローラヘッド6は、前記押出プ
レート4の下流側に配される上、下のカレンダーロール
5U、5Lを有し、押出プレート4からの前記中仕上げ
成形シートGCを前記仕上げ厚さT0に押圧して送出す
ることにより所望の短繊維入りゴムシートG0を形成す
る。なお本例では、前記上、下のカレンダーロール5
U、5Lが、ロールスタンド14(図1に示す)を用い
て支持される場合を例示してるが、ホルダー等を介して
ヘッド本体3に支持することもできる。又上、下のカレ
ンダーロール5U、5Lは、互いに同速度でかつ同期し
ながら回転可能に駆動制御される。
【0021】又上、下のカレンダーロール5U、5L間
には、図6に示すように、前記短繊維入りゴムシートG
0の断面形状に合う圧延成形用の隙間部Kが設けられ
る。なお、図中の符号15Aは、上のカレンダーロール
5Uに凹設されたシート本体G0a成形用の凹み部分で
あり、又符号15Bは、余剰のゴムを収容するゴム収容
溝である。
【0022】このように、本実施形態の押出形成装置1
では、図4、5に略示する如く、 ゴム押出機本体2から吐出される断面円形状の短繊
維ゴム混練り体GAを、前記予備成形流路12によって
その断面積Sを漸減せしめ、断面横長矩形状の予備成形
シートGBに予備成形するとともに、 この予備成形シートGBを、前記中成形流路13に
よってさらにその断面積Sを漸減せしめ、これにより、
短繊維入りゴムシートG0により近いサイズの断面横長
矩形状の中仕上げ成形シートGCに中仕上げ成形し、 しかる後、該中仕上げ成形シートGCを、前記ロー
ラヘッド6によって押圧し、仕上げ厚さT0の短繊維入
りゴムシートG0に圧延成形する。
【0023】このとき、前記予備成形及び中仕上げ成形
の過程で、特に中仕上げ成形の過程で、ゴム中の短繊維
がゴム流れに沿って整列し、押出方向に高精度で配向す
る。しかる後、ローラヘッド6によりさらに圧延成形
し、これによって所定の仕上げ厚さT0に仕上げるとと
もに、短繊維の配向精度をさらに高めることが可能とな
る。
【0024】なお、ローラヘッド6を介することなくヘ
ッド本体3及び押出プレート4のみで、短繊維ゴム混練
り体GAから前記短繊維入りゴムシートG0まで一気に
押出成形することは、仕上げ厚さT0が薄すぎるため、
ヘッド内の内圧及び温度が高くなり過ぎ、成形自体が困
難となる。又ローラヘッド6による圧延成形のみで短繊
維入りゴムシートG0を形成する場合には、優れた配向
精度をうることができなくなる。
【0025】ここで、短繊維の配向精度のために、前記
予備成形流路12において、前記出口12oは、その巾
W3を前記入口12iの直径Dの0.2〜1.0倍(本
例では略1.0倍)、かつ高さT3を前記直径Dの0.
05〜0.2倍(本例では略0.1倍)とするのが好ま
しく、又前記中成形流路13において、前記受入れ口1
3iは、その巾W2を前記送出し成形口13oの巾W1
の1.1〜4.0倍(本例では略3.0倍)、かつ高さ
T2を前記高さT1の1.0〜3.0倍(本例では略
2.0倍)とするのが好ましい。
【0026】このように、予備成形流路12では、主に
厚さ方向にその断面を絞り込み、逆に中成形流路13で
は、主に巾方向にその断面を絞り込むなど、厚さ方向と
巾方向とに分けて断面の絞り込みを行っている。
【0027】なお比W3/Dが1.0より大、及び比T
2/T1が1.0未満では、ゴム流れの安定化、円滑化
を損ねる傾向となる。
【0028】又比T3/Dが0.05未満、及び比W2
/W1が4.0を越えると、絞り込みの度合いが過大と
なって、ヘッド内圧及び温度の上昇を招き、押出し後の
寸法安定性を損ねたり又ゴム焼けを招く傾向となる。逆
に前記比T3/Dが0.2より大、及び比W2/W1が
1.1未満では、絞り込みの度合いが過小となって、配
向精度を充分に高めることができなくなる。
【0029】又短繊維の配向精度のために、前記予備成
形流路12において、前記直径Dと巾W3との差(D−
W3)に対する、前記変形流路部12Aの流路長さL1
の比(D−W3)/L1を2.0以下に、かつ前記直径
Dと高ささT3との差(D−T3)に対する、前記流路
長さL1の比(D−T3)/L1を0.5〜3.0とす
るのが好ましく、又前記中成形流路13において、前記
高さT2と高さT1との差(T2−T1)に対する、前
記成形部13Aの流路長さL2の比(T2−T1)/L
2を2.0以下に、かつ前記巾W2と巾W1との差(W
2−W1)に対する、前記流路長さL2との比(W2−
W1)/L2を0.5〜3.0とするのも好ましい。
【0030】又前記ローラヘッド6においては、前記仕
上げ高さT0と前記送出し成形口13oの前記高さT1
との比T1/T0を1.1〜5.0、かつ前記シート巾
W0と前記送出し成形口13oの前記巾W1との比W1
/W0を0.6〜1.2とすることが、短繊維の配向精
度をさらに高めつつ、圧延成形後の厚さや巾のバラツキ
を低く抑える上で好ましい。
【0031】又前記短繊維りゴムシートG0において
は、ローラヘッド6による圧延成形の際、短繊維に原因
してその両側縁にクラックなどの割れや欠けなどが発生
する傾向にある。そのために、図8に示す如く、前記短
繊維りゴムシートG0を、中央の製品部分gmと、その
両側に付設される切除用のスピュー部分gsとで形成す
ることが好ましい。このとき、前記スピュー部分gsの
総巾ΣWsを、前記製品部分のW01の200%以下と
するのが好ましい。
【0032】又本例では、このスピュー部分gsを切除
するため、前記ローラヘッド6には、図2に示す如く、
スピュー部分切除用のロータリカッタ17を設けてい
る。なお前記ロータリカッタ17は、本例では支点Pで
枢支されたアーム18Aの先端に取り付き、前記アーム
18Aがシリンダ18Bによって傾動することにより、
ロータリカッタ17がカレンダロール5U、5Lと接す
る切断位置と、その上方の待機位置との間を移動でき
る。
【0033】以上、本発明の特に好ましい実施形態につ
いて詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定される
ことなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0034】
【実施例】図1に示す押出形成装置を用い、仕上げ厚さ
T0=1.0mm、シート巾W0=30mmの断面横長
矩形状の短繊維入りゴムシートを実施例のサンプルとし
て形成した。又比較例のサンプルとして、図10(B)
に示すカレンダ装置を用いて圧延成形した厚さt=1.
0mm、巾700mmの巾広シートを、巾w=30mm
で切断して同サイズの短繊維入りゴムシートを作成し、
このうち巾広シートの左側の側領域y1から得たものを
比較例1、中央領域y2から得たものを比較例2、右側
の側領域y1から得たものを比較例3とした。
【0035】各サンプルを同条件で加硫成形した後、こ
れらサンプルにおける短繊維の押出方向への配向の度合
を測定し、その結果を表9に示す。
【0036】(1)配向の度合;ゴム中の短繊維の配向
の度合が上がると、ゴム全体の配向方向の複素弾性率が
上昇することを利用し、この複素弾性率を配向の度合の
指標として測定した。なお測定値は、岩本製作(株)製
の粘弾性測定装置を用い、温度(70℃)、周波数(1
0Hz)、初期歪(10%)、動歪み(1%)の条件で
で測定した値である。
【0037】図9の如く、実施例は押出方向への短繊維
の配向の度合を、比較例1に対して35%、比較例2に
対して8%、比較例3に対して23%向上しているのが
確認できる。
【0038】
【発明の効果】叙上の如く本発明は、ゴム押出機本体と
ヘッド本体と押出プレートとローラヘッドとを用い、前
記ローラヘッドによる仕上げ厚さへの圧延成形に先駆
け、ゴム押出機本体からの断面円形状の短繊維ゴム混練
り体を、断面積を漸減しつつ仕上げ形状に近い横長矩形
状断面のシートに予め押出成形しているため、短繊維を
押出方向に高精度でかつ安定して配向でき、しかもゴム
シート間での配向精度のバラ付きを低く抑えることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の押出形成装置の一実施例を示す側面図
である。
【図2】その主要部を拡大して示す断面図である。
【図3】主要部をさらに拡大して示す断面図である。
【図4】短繊維入りゴムの断面形状の変化を示す斜視図
である。
【図5】短繊維入りゴムの断面形状の変化を正面側から
見た断面図である。
【図6】カレンダロールの隙間部を拡大して示す正面図
である。
【図7】短繊維入りゴムの一例を示す断面図である。
【図8】短繊維入りゴムの他の例を示す断面図である。
【図9】実施例と比較例との比較実験結果を示す線図で
ある。
【図10】(A)、(B)は、従来技術を説明する線図
である。
【符号の説明】
11 吐出口 2 ゴム押出機本体 3 ヘッド本体 4 押出プレート 5U、5L カレンダロール 6 ローラヘッド 12 予備成形流路 12A 変形流路部 12i 入口 12o 出口 13 中成形流 13A 成形部 13i 受入れ口 17 ロータリカッタ G0 短繊維入りゴムシート GA 短繊維ゴム混練り体 GB 予備成形シート GC 中仕上げ成形シート gs スピュー部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 良和 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 4F207 AA45 AB25 AG01 AH20 KA01 KA17 KL58 KL84 KL98 KL99

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】短繊維を押出方向に配向させた短繊維入り
    ゴムシートを形成する短繊維入りゴムシートの押出形成
    方法であって、 短繊維入りゴムを混練りして吐出口から吐出するゴム押
    出機本体と、 該ゴム押出機本体に連結されかつ前記吐出口に予備成形
    流路の入口を連通させたヘッド本体と、 このヘッド本体の前端に取付けられかつ前記予備成形流
    路の出口に連通する受入れ口を具えた中成形流路を有す
    る押出プレートと、 前記押出プレートの下流側に設けられ上下のカレンダロ
    ールを有するローラヘッドとを用い、 前記入口から流入する断面円形状の短繊維ゴム混練り体
    を、前記ヘッド本体により断面積を漸減しつつシート状
    に変形して予備成形シートとして前記出口から送り出し
    た後、 前記予備成形シートを、前記押出プレートにより断面積
    を漸減しつつ厚さT1が1.5〜10.0mm、かつ巾
    W1が3.0〜40.0mmの中仕上げ成形シートとし
    て送出し成形口から吐出するとともに、 前記中仕上げ成形シートを、前記ローラヘッドにより仕
    上げ厚さに押圧して送出することにより短繊維を押出方
    向に配向させた前記短繊維入りゴムシートを成形するこ
    とを特徴とする短繊維入りゴムシートの押出形成方法。
  2. 【請求項2】短繊維を押出方向に配向させた短繊維入り
    ゴムシートを形成する短繊維入りゴムシートの押出形成
    装置であって、 吐出口から短繊維入りゴムを吐出するゴム押出機本体
    と、 該ゴム押出機本体に連結されかつ前記吐出口に予備成形
    流路の入口を連通させたヘッド本体と、 このヘッド本体の前端に取付けられかつ前記予備成形流
    路の出口に連通する受入れ口を具えた中成形流路を有す
    る押出プレートと、 前記押出プレートの下流側に設けられ上下のカレンダロ
    ールを有するローラヘッドとを具えるとともに、 前記予備成形流路は、前記入口から流入する断面円形状
    の短繊維ゴム混練り体を断面積を漸減しつつシート状に
    変形して予備成形シートとして出口から送り出す変形流
    路部を具え、 かつ前記中成形流路は、前記受入れ口から受け入れた予
    備成形シートを断面積を漸減しつつ厚さT1が1.5〜
    10.0mm、かつ巾W1が3.0〜40.0mmの断
    面横長矩形状の中仕上げ成形シートとして送出し成形口
    から吐出する成形部を具えるとともに、 前記ローラヘッドは、中仕上げ成形シートを押圧して送
    出することにより短繊維を押出方向に配向させた前記短
    繊維入りゴムシートを成形することを特徴とする短繊維
    入りゴムシートの押出形成装置。
  3. 【請求項3】前記短繊維入りゴムシートは、中央の製品
    部分と、その両側に付設される切除用のスピュー部分と
    からなり、かつ該スピュー部分の総巾ΣWsを前記製品
    部分のW01の200%以下とするとともに、前記ロー
    ラヘッドは、前記短繊維入りゴムシートから前記スピュ
    ー部分を切除するロータリカッタを具えることを特徴と
    する請求項2記載の短繊維入りゴムシートの押出形成装
    置。
  4. 【請求項4】前記予備成形流路は、その入口が直径Dの
    円形状をなし、かつ出口は、巾W3が前記直径Dの0.
    2〜1.0倍、かつ高さT3が前記直径Dの0.05〜
    0.2倍の横長矩形状であることを特徴とする請求項2
    又は3記載の短繊維入りゴムシートの押出形成装置。
  5. 【請求項5】前記中成形流路は、その受入れ口の巾W2
    が前記巾W1の1.1〜4.0倍、かつ高さT2が前記
    高さT1の1.0〜3.0倍の横長矩形状であることを
    特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の短繊維入りゴ
    ムシートの押出形成装置。
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