JP2003326351A - 金属製品の製造方法およびその装置と機械部品 - Google Patents

金属製品の製造方法およびその装置と機械部品

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JP2003326351A
JP2003326351A JP2002133985A JP2002133985A JP2003326351A JP 2003326351 A JP2003326351 A JP 2003326351A JP 2002133985 A JP2002133985 A JP 2002133985A JP 2002133985 A JP2002133985 A JP 2002133985A JP 2003326351 A JP2003326351 A JP 2003326351A
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Makoto Yoshida
吉田  誠
Hajime Sasaki
元 佐々木
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Hiroshima University NUC
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い生産性を改善すると共に、製品品質にお
ける限界を打破して鍛造品としての特性を向上した、金
属製品を有利に製造する方法について提案する。 【解決手段】 液相線温度以上に保持された金属を固体
と液体との共存状態にした後、該固液共存金属を、金型
と連通した射出シリンダーに一旦供給し、射出シリンダ
ーのプランジャーによる押し出しを介して、固液共存金
属を金型のキャビティ内へ充填し、固液共存金属の少な
くとも一部が固相線温度以下になった後、上記プランジ
ャーを金型のキャビティ内に進退させて当該金属に塑性
変形を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、軽量かつ高強度
の金属製品、特に高い信頼性が要求される機械構造用部
品に適した金属製品の製造方法およびその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、機械構造用部品は、鋳造または鍛
造によって製造されるのが一般的であった。しかし、鋳
造によって製造した場合は、得られた製品の機械的特性
が不十分であり、機械構造用部品としての信頼性に乏し
いことが問題であった。一方、鍛造によって製造した場
合は、製造コストが高いことが問題であった。
【0003】そこで、鋳造によって製品形状に近い形状
のプリフォーム(ニアネットシェイプ品)を製造した
後、製品を鋳造用の金型から取り出し、次いで鍛造用の
金型へ移し替えて、最終形状の製品を鍛造にて成型する
方法が、実施されている。この方法は、鋳造のみの場合
よりも機械的特性の信頼性が高く、かつ鍛造のみの場合
よりも安価に製造することが可能であるが、工数が多く
なるため、生産性が低いことが問題であった。さらに、
一旦冷却された鋳造品を鍛造するために再加熱する必要
があり、生産に要するエネルギーの面でも無駄があっ
た。
【0004】上記の問題を解決するために、一つの金型
で鋳造と鍛造を行う方法が種々検討されてきた。例え
ば、完全溶融状態の合金を鋳造してから同一金型内で鍛
造するか、固体状態にある合金を加熱してセミソリッド
スラリー状態としてから鋳造し、同一金型内で鍛造を行
うことが提案されている。
【0005】前者の方法は、完全溶融状態にある合金を
金型空間内に充填するため、マクロ偏析やひけ巣欠陥の
発生が不可避であり、高品質の製品を成型することが困
難である。また、いわゆる展伸用合金と言われる、合金
種を完全溶融状態で金型空間内に充填する場合は、マク
ロ偏析に加えて、鋳造割れを発生するため、事実上、製
品を鋳造することは困難であった。
【0006】後者の方法では、良質のセミソリッドスラ
リーを得るために、固体状態の合金ビレットの組織を予
め最適化する必要がある。この最適化には、塑性加工を
加えて転位を大量に導入する方法や、液体を急冷凝固す
る方法などが適合するが、いずれも、工数が多く生産性
が低いことが問題である。また、工場内で必ず生ずる合
金端材を再利用したいが、上記のように組織の最適化は
極めて生産性が低いため、組織の最適化した合金ビレッ
トを得ることは生産性を低くすることは勿論、製品コス
トを上昇させることにもつながる。
【0007】これらの問題に対して、特開平7−518
27号公報には、一部を凝固させた低融点金属を、プラ
ンジャーシリンダ装置を介して金型のキャビティ内に射
出し、金型のキャビティに臨んでいる複数個のラムの圧
力を変化して鍛造を行うことが、提案されている。この
方法によれば、マクロ偏析やひけ巣欠陥は原理的に低減
されるため、高品質の製品を得ることができる。また、
工場内で生じた端材は、溶解炉に投入して溶解すれば、
再利用が可能となる。
【0008】上記公報に開示の技術では、金型のラムの
圧力調整によってキャビティ内で鍛造を行っているが、
高品質、とりわけ機械的特性に優れる製品を得るために
は、ラムの圧力調整では不十分であった。
【0009】さらに、金属基の複合材料、例えば金属と
セラミックスとを複合して強化した材料を得る方法とし
ては、主として高圧鋳造法が知られているが、セラミッ
クスからなる多孔質体を製造するためのコストが高い。
また、全体を複合材料とするには、セラミックスの多孔
質体を用いる方法は不向きである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
上記した従来の方法における問題、すなわち低い生産性
を改善すると共に、製品品質における限界を打破して鍛
造品としての特性を向上した、金属製品を有利に製造す
る方法について提案することを目的とする。
【0011】さらに、この発明では、金属とセラミック
スや炭素繊維とによる複合材料を安価に製造する方途に
ついても提案することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、発明者らは、半凝固プロセスで金属の半凝固スラ
リーを得た後、これを金型のキャビティ内において鋳造
することによって、鋳造欠陥、つまりマクロ偏析、ひけ
巣欠陥および鋳造割れなどの発生を防止し、次いで、金
属の一部または全部が固相線温度以下になった段階で、
同一の金型のキャビティ内において大きな塑性変形を与
えることによって、優れた機械的特性を有する金属製品
を安価かつ高い生産性の下に得る方法を見出すに至っ
た。
【0013】さらに、半凝固状態にある金属のスラリー
に強化材となるセラミックスや炭素繊維などを加えて攪
拌して、金属の固体および液体と強化材料とが均一に分
散したスラリーを簡易に得て、これを上記と同様の工程
にて製品に仕上げる、複合材料の安価な製造方法を確立
するに至った。
【0014】すなわち、この発明の要旨構成は、次のと
おりである。 (1)液相線温度以上に保持された金属を固体と液体と
の共存状態にした後、該固液共存金属を、金型と連通し
た射出シリンダーに一旦供給し、射出シリンダーのプラ
ンジャーによる押し出しを介して、固液共存金属を金型
のキャビティ内へ充填し、固液共存金属の少なくとも一
部が固相線温度以下になった後、上記プランジャーを金
型のキャビティ内に進退させて当該金属に塑性変形を与
えることを特徴とする金属製品の製造方法。
【0015】(2)上記(1)において、金型は可動機
構をそなえ、その可動部をプランジャーの押し出しと協
働させて金属に塑性変形を与える金属製品の製造方法。
【0016】(3)上記(1)または(2)において、
射出シリンダーのプランジャーによる押し出しを介し
て、固液共存金属を金型のキャビティ内へ充填するに当
り、キャビティ内へ押し出したプランジャーを、そのま
まキャビティ内へ止め置き、固液共存金属の加圧に供す
る金属製品の製造方法。
【0017】(4)上記(1)、(2)または(3)に
おいて、液相線温度以上に保持された金属を、攪拌しな
がら冷却し固体と液体との共存状態とする特徴とする金
属製品の製造方法。
【0018】(5)上記(1)、(2)または(3)に
おいて、液相線温度以上に保持された金属を、傾斜した
金属板上に供給して冷却し固体と液体との共存状態とす
る金属製品の製造方法。
【0019】(6)上記(1)ないし(5)のいずれか
において、金属がアルミニウム合金である金属製品の製
造方法。
【0020】(7)上記(1)ないし(5)のいずれか
において、金属がマグネシウム合金である金属製品の製
造方法。
【0021】(8)上記(1)ないし(7)のいずれか
において、固体と液体との共存状態にした金属に繊維状
セラミックスおよび粒子状セラミックスのいずれか一方
または両方を添加し、攪拌を加えてセラミックスを均一
に分散させた後、該金属を射出シリンダーに供給する金
属製品の製造方法。
【0022】(9)上記(1)ないし(7)のいずれか
において、固体と液体との共存状態にした金属に炭素繊
維を添加し、攪拌を加えて炭素繊維を均一に分散させた
後、該金属を射出シリンダーに供給する金属製品の製造
方法。
【0023】(10)上記(1)ないし(9)のいずれ
かの方法にて製造された機械部品。
【0024】(11)固体と液体との共存状態にある金
属の成形を司る金型と、この金型のキャビティ内に上記
金属を充填するための射出シリンダーとをそなえ、該射
出シリンダーを金型のキャビティに連通させると共に、
射出シリンダーのプランジャーを金型のキャビティ内部
に対して進退可能に設けて成る金属製品の製造装置。
【0025】(12)上記(11)において、金型はそ
の内壁の少なくとも一部がキャビティに対して進退する
可動機構を有する金属製品の製造装置。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の方法につい
て、図1を参照して詳しく説明する。図1は、この発明
の方法に用いる製造装置の概略を示し、符号1は、液相
線温度以上に保持された、例えばアルミニウム基合金や
マグネシウム基合金などの金属(以下、溶融金属と示
す)2の貯留部であり、この貯留部1から溶融金属2を
半凝固スラリー生成部3に供給し、溶融金属2を固体と
液体との共存状態とする。
【0027】すなわち、図示の半凝固スラリー生成部3
は、機械攪拌と冷却とを組み合わせたものであり、スク
リューシリンダ30の周囲を温度調整ユニット31で囲
んで成る。このスクリューシリンダ30内に供給された
溶融金属2は、スクリュー30aによる機械攪拌を受け
ながら徐々に下方に案内される過程において、温度調整
ユニット31による温度制御の下に冷却され、固体と液
体とが共存する状態である固液共存金属(以下、半凝固
スラリーと示す)20となる。
【0028】ここで、固体と液体とが共存する状態と
は、溶融金属の一部が凝固して固相が析出した状態を意
味し、好ましくは直径が100μm以下の微細な固相粒
が液相中に均一に分散した半凝固スラリーとする。な
お、固相の比率は、半凝固スラリーの流動性を確保し、
かつマクロ偏析やミクロ偏析、またはミクロポロシティ
などの発生を抑制するために、体積率で10%以上40
%以下とすることが好ましい。
【0029】かような半凝固スラリー20を得るには、
温度調整可能なスクリューシリンダーの内部でスクリュ
ーによって攪拌を行うことが有利であり、特に、図1に
示すように、縦型に配置したスクリューシリンダー30
の上部、中部および下部毎に独立して温度設定が可能な
ように、独立した3つの(あるいはそれ以上の)温度調
整ユニット31a〜31cを配置するとよい。すなわ
ち、液相線温度以上にある溶融金属2は、シリンダー3
0の上部よりシリンダー内部に充填され、シリンダーの
上部から下部にかけて、所定の固相率を与えるように、
平衡温度まで攪拌を受けながら冷却され、シリンダー3
0の下部より射出される。
【0030】なお、温度調整ユニットとしては、種々の
抵抗加熱方式や、高周波加熱方式の装置を利用すること
ができる。
【0031】また、攪拌は、図示例の機械式に限らず、
電磁攪拌を利用することも可能であり、さらには、例え
ば長さ10cm以上1m以下の樋状の銅合金板を、水平
面に対して30°〜70°程度で傾けて設置し、この樋
状金属板を常温から固相線温度までの範囲の温度に適宜
調整し、その上に溶融金属を供給することによっても、
半凝固スラリーを得ることができる。その際、金属板の
温度を調整することによって、半凝固スラリーの固相率
を制御することが可能である。
【0032】次いで、図2に示すように、半凝固スラリ
ー20を、スクリューシリンダー30の先端から、射出
シリンダー4に一旦供給する。この射出シリンダー4
は、金型5と連通して設けられ、図3に示すように、こ
の射出シリンダー4のプランジャー40を金型5側に移
動し、プランジャー40によって半凝固スラリー20を
金型5のキャビティ50内へ押し出すことによって、半
凝固スラリー20を金型5のキャビティ50内へ充填す
る。
【0033】その後、半凝固スラリー20の少なくとも
一部が固相線温度以下になったならば、図4に示すよう
に、主に、上記射出シリンダー4のプランジャー40を
金型5のキャビティ50内へ更に押し出して、固相線温
度以下になった半凝固スラリー20の部分に塑性変形を
与える。この際、プランジャー40がキャビティ50内
に入り込むことから、ビスケットと呼ばれる部分が生成
しない。
【0034】ここで、金型5は鍛造型としての可動機構
をそなえ、その可動部、図示例では可動部51〜53を
有し、そのうちのいずれか少なくとも1つの可動部、図
示例では可動部51を、プランジャー40の押し出しに
合わせてキャビティ50内から退出させることによっ
て、キャビティ50の体積を一定に保持しながら、プラ
ンジャー40の押し出しによる塑性変形を与えることが
有利である。あるいは、逆に、いずれかの可動部をキャ
ビティ内に突出させると共に、プランジャー40を射出
シリンダー4内に後退させることによって、塑性変形を
与えることも可能である。
【0035】さらに、半凝固スラリー20の固相線温度
以下となった部分に塑性変形を与えるに当り、プランジ
ャー40の押し出しに加えて、金型5の可動部51〜5
3を往復動させて塑性域を拡大することが好ましい。こ
の場合も、キャビティ50の体積が一定に保持されるよ
うに、可動部51〜53相互の進退運動を協調させるこ
とが有利である。
【0036】なお、プランジャー40の押し出しによる
加圧力については特に限定されないが、望ましくは50
MPa以上である。なぜなら、50MPa未満では、鍛造によ
る機械的特性の向上が不十分になる上、固相線温度以上
にある半凝固スラリー20が凝固する際に、ひけ巣やガ
ス欠陥の発生を抑制するために、少なくとも50MPaの
加圧が必要であるからであるより好ましくは、100MP
a以上の圧力を与えるとよい。
【0037】なお、このプランジャー40の押し出しに
よる加圧は、半凝固スラリーの全部が固相線温度以下に
なった時点で、さらに加圧力が増加するように、押し出
しを強化することが好ましい。その際の加圧力は、10
0MPa以上とすることが推奨される。
【0038】また、プランジャー40による塑性加工の
ために、その押し出しによる増圧を開始する時期は、初
期のキャビティ体積の50%以上が固相温度以下になっ
た段階、または塑性加工を重点的に加えたい部分の近傍
が固相線温度以下になった段階であり、より好ましく
は、全てが固相線温度以下になった段階である。そし
て、この時期を検知するには、プランジャー40および
可動部51〜53における付加荷重と変位速度をモニタ
ーし、これらのデータから金属の塑性流動性を計算すれ
ばよい。
【0039】ちなみに、塑性変形を与える温度域は、と
くに制限を設けないが、例えばアルミニウム展伸系合金
であれば、200℃から固相線温度の間、より好ましく
は、300℃から固相線温度の間とすることが好まし
い。
【0040】以上のように、この発明の方法では、金型
のキャビティ内に充填された半凝固スラリーの少なくと
も一部が固相線温度以下になった段階にて、半凝固スラ
リーを押し出し供給するプランジャー、さらには金型の
可動機構、例えばスライドコアやスクイズピンなどの駆
動力を強化したものを利用して、固相線温度以下になっ
た金属に塑性変形を与えることを特徴とする。すなわ
ち、塑性変形を与えるためには、金型のキャビティの初
期の形状に対して、プランジャーなどの押し込む部分に
対して退く部分が必ず存在させることになる。なぜな
ら、金属の体積が一定であるからである。この点におい
て、従来の、凝固巣を消滅するためにキャビティの一部
分を押し込む機能を有する、いわゆるスクイズピンとは
異なる。すなわち、この発明は、凝固巣などを押しつぶ
すのではなく、鍛造により塑性加工組織を形成させるた
めに、初期の形状の一部は塑性変形により押し込まれ、
かつ他の一部は塑性変形により広がることが肝要であ
る。
【0041】このような塑性変形が与えられる結果、金
属の組織の一部、または全部が鍛造品に特有の組織、す
なわち凝固時に形成されたデンドライト組織が変形、破
壊された組織、あるいは、転位が導入されて加工硬化し
た状態の組織、あるいはさらに、転位が多量に導入され
た後、製品が金型から取り外されるまでの時間内に、転
位を核生成サイトとして新たに生成した微細な結晶によ
る組織、いわゆる動的再結晶組織を、有することとな
る。従って、同じ合金を完全溶融状態から高圧鋳造凝固
などの鋳造によって得た製品に比べて、特に強度に優れ
た製品が得られる。
【0042】なお、この発明では、プランジャーが製品
部分を直接加圧するため、原則としてビスケットやラン
ナーなどは不要であり、これらを機械加工によって除去
する必要はないが、鋳造や鍛造に伴うオーバーフロー部
分などの製品外部分があれば、機械加工等によって取り
除いて、製品とする。
【0043】
【実施例】実施例1 マグネシウム合金AZ91Dを620℃で溶解した後、図1
ないし図4に示したところに従って、縦型のスクリュー
撹絆式のセミソリッドスラリー生成部3のシリンダー3
0上部より、このマグネシウム合金を注入する。ここ
で、Flemingsらが用いたように、溶融金属を冷却しなが
らスクリュー等で攪拌して半凝固スラリーを得る、公知
の方法を利用することが出来る。なお、シリンダー30
の温度は、生成させる半凝固スラリーの固相率およびス
ラリー中の固相の形状によって、シリンダーの上部、中
部および下部別に、所定の温度に調整した。ここでは、
シリンダーの上部、中部および下部の全ての温度を59
0℃として合金を攪拌したところ、状態図上の平衡固相
率である約30%程度の固相率を有する半凝固スラリー
を、シリンダーの内部で生成することができた。
【0044】次いで、得られた半凝固スラリーを、59
0℃に制御された射出シリンダー4の内部へ供給した。
なお、このスラリーの供給と同時に、射出シリンダー4
のプランジャー40が後退することによって、シリンダ
ー4の内部には大気その他のガスが占める空間が少なく
なるように工夫されている。
【0045】所定の量のスラリーがシリンダー4の内部
へ充填されたら、プランジャー40を駆動し、金型5の
キャビティ50内ヘスラリーを押し込む。キャビティ5
0の内部へのスラリーの充填が終了したら、合金の温度
が固相線温度以下になるまで、プランジャー40で合金
を加圧する。加圧力は70MPaとした。
【0046】ここで、金型の温度は、最初300℃に設
定し、また初期の金型キャビティの形状は、30×30×10
0mmの直方体とした。そしてスラリー温度が固相線温
度に達するまでは、プランジャー40の加圧力を100
MPaで押し続け、固相線温度に達した時点で500MPaに
増圧して押しつけ、さらに金型の可動機構の押しつけ力
も500MPaとして、塑性変形を与えて同体積のアイビ
ーム形状とした。その際、30×30mm面の断面減少率は
30%とした。塑性加工を与えるための外力は、合金の
温度が350℃になるまで与え続け、合金が330℃に
なった時点で、成型品を金型から取り出した。
【0047】かくして得られたアイビーム形状の製品か
ら、引張試験用のサンプルを取り出して、引張強さを測
定したところ、同じマグネシウム合金から作製した、一
般のダイカスト鋳造品よりも高い350MPaであった。
【0048】実施例2 マグネシウム合金AZ91Dを620℃で溶解し、図1に
示したところに従って、縦型のスクリュー攪拌式のセミ
ソリッドスラリー生成部のシリンダー上部より合金を注
入する。スラリーの固相率が30%になるよう、シリン
ダーの温度を制御し、スクリューにより絶えず攪拌し
た。スクリューの回転数はとくに制限されないが、30
rpmから400rpmの範囲とした。攪拌中に、シリンダー
上部より複合材料の強化材となる強化繊維を供給し、ス
ラリーと一緒に攪拌を加えた。なお、強化繊維には、ホ
ウ酸アルミニウムの短繊維を用い、合金の体積に対し、
繊維体積率30%となるように供給した。攪拌により、
繊維は半凝固スラリー中に均一に分散した。
【0049】このスラリーを、590℃に温度調整され
た射出シリンダー4内部へ導入し、次いでプランジャー
40で金型5のキャビティ50内へ充填した。金型のキ
ャビティ内をスラリーで充填した後、合金の温度が固相
線温度以下になるまで、射出シリンダのプランジャーに
より100MPaの圧力を合金に与え続けた。
【0050】次に、合金の温度が500℃になるまでは
プランジャーにより100MPaの圧力を合金に与え、5
00℃から350℃の間は、500MPaに増圧し、さら
に金型の可動機構の押し込み力も500MPaとして塑性
変形を与えた。結果として、30×30mm面の断面減少率
は30%となり、同体積のアイビーム形状に変形した。
合金の温度が350℃になった後、成型品を金型から取
り出した。
【0051】かくして得られたアイビーム形状の製品か
ら、引張試験用のサンプルを取り出して、引張強さを測
定したところ、平均して500MPaであった。
【0052】
【発明の効果】この発明によれば、鍛造品より安価で、
しかも鋳造品よりも機械的特性に優れる機械用部品に適
した金属製品を製造することができる。また、この発明
に従って、半凝固スラリーを生成したのち、セラミック
スや炭素繊維などの強化材をスラリーに均一に分散させ
ることによって、従来の高圧鋳造法などを用いて複合材
料を製造する方法に比べて、安価でかつ機械的特性に優
れる機械用複合材料部品に適した金属製品を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の方法に使用する製造装置を示す図
である。
【図2】 この発明の方法の手順を説明する図である。
【図3】 この発明の方法の手順を説明する図である。
【図4】 この発明の方法の手順を説明する図である。
【符号の説明】
1 貯留部 2 溶融金属 3 半凝固スラリー生成部 4 射出シリンダー 40 プランジャー 5 金型 50 キャビティ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 17/30 B22D 17/30 Z 19/14 19/14 A C 21/04 21/04 A B 35/06 35/06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液相線温度以上に保持された金属を固体
    と液体との共存状態にした後、該固液共存金属を、金型
    と連通した射出シリンダーに一旦供給し、射出シリンダ
    ーのプランジャーによる押し出しを介して、固液共存金
    属を金型のキャビティ内へ充填し、固液共存金属の少な
    くとも一部が固相線温度以下になった後、上記プランジ
    ャーを金型のキャビティ内に進退させて当該金属に塑性
    変形を与えることを特徴とする金属製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、金型は可動機構をそ
    なえ、その可動部をプランジャーの押し出しと協働させ
    て金属に塑性変形を与える金属製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、射出シリン
    ダーのプランジャーによる押し出しを介して、固液共存
    金属を金型のキャビティ内へ充填するに当り、キャビテ
    ィ内へ押し出したプランジャーを、そのままキャビティ
    内へ止め置き、固液共存金属の加圧に供する金属製品の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、液相線
    温度以上に保持された金属を、攪拌しながら冷却し固体
    と液体との共存状態とする特徴とする金属製品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3において、液相線
    温度以上に保持された金属を、傾斜した金属板上に供給
    して冷却し固体と液体との共存状態とする金属製品の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    金属がアルミニウム合金である金属製品の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    金属がマグネシウム合金である金属製品の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    固体と液体との共存状態にした金属に繊維状セラミック
    スおよび粒子状セラミックスのいずれか一方または両方
    を添加し、攪拌を加えてセラミックスを均一に分散させ
    た後、該金属を射出シリンダーに供給する金属製品の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    固体と液体との共存状態にした金属に炭素繊維を添加
    し、攪拌を加えて炭素繊維を均一に分散させた後、該金
    属を射出シリンダーに供給する金属製品の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかの方法に
    て製造された機械部品。
  11. 【請求項11】 固体と液体との共存状態にある金属の
    成形を司る金型と、この金型のキャビティ内に上記金属
    を充填するための射出シリンダーとをそなえ、該射出シ
    リンダーを金型のキャビティに連通させると共に、射出
    シリンダーのプランジャーを金型のキャビティ内部に対
    して進退可能に設けて成る金属製品の製造装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、金型はその内壁
    の少なくとも一部がキャビティに対して進退する可動機
    構を有する金属製品の製造装置。
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