JP2003326115A - 管状濾材 - Google Patents

管状濾材

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JP2003326115A
JP2003326115A JP2002138862A JP2002138862A JP2003326115A JP 2003326115 A JP2003326115 A JP 2003326115A JP 2002138862 A JP2002138862 A JP 2002138862A JP 2002138862 A JP2002138862 A JP 2002138862A JP 2003326115 A JP2003326115 A JP 2003326115A
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JP
Japan
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filter medium
tubular filter
particles
filter
tubular
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JP2002138862A
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English (en)
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Takahiro Kubota
隆弘 窪田
Yutaka Kanzaki
裕 神崎
Akira Matsuzoe
晃 松添
Yuji Kakita
裕次 柿田
Shigehiro Yoshio
慈洋 吉尾
Hideki Jinbo
秀規 神保
Tetsuji Koyama
哲司 小山
Mamoru Sazuka
守 佐塚
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】流体中に含まれる粒子、とりわけ液体中の粒子
の濾過においては、圧力の繰り返しに対して安定な孔径
を持ち、一方、洗浄においては付着した粒子を容易に除
去できる特性を持った管状濾材を提供することにある。 【解決手段】左右両方向かつ長手方向に沿って回転する
組糸で構成された丸打組物組織の管状濾材であって、管
状濾材内部に支持体が接触挿入されており、支持体が管
状濾材内壁に接触している面積の割合がフィルター形成
時の濾過面積に対して5〜70%であることを特徴とす
る管状濾材からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体中に含まれる
粒子、とりわけ水,油,燃料などの液体中に含まれる粒
子を捕捉し、かつ、濾材に捕捉された粒子を容易に除去
することができる均一な孔径を持った管状濾材に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】流体中の粒子を除去する気体フィルタ−
や液体フィルタ−は、工作機械や自動車など広い分野で
機器の保護に使用されている。一般に流体中に含まれる
粒子、とりわけ水,油,燃料などの液体中の汚濁物質で
ある粒子の除去には、パルプからなる濾紙や合成繊維か
らなる不織布、あるいは金属や合成樹脂の網などのいわ
ゆるシート濾材を折り畳み加工して成型した菊花型フィ
ルターが用いられている。しかし近年、これらの機器の
高性能化の面から、これらに使用されるフィルターの孔
径の均一化の要求があり、従来のシート濾材では対応で
きない状況にある。
【0003】フィルターの孔径の均一性については、パ
ルプからなる濾紙や合成繊維からなる不織布などは、繊
維が複雑に絡み合っているので、孔の大きさも配置も形
状もランダムである。したがって、機器に損傷を与える
ある大きさ以上の粒子を完全に除去できる構造にする
と、機器に影響を及ぼさない小さな粒子も多くがフィル
ターに捕捉されてしまい、結果としてフィルターの目詰
まりが早くおきフィルターの寿命が短くなる。
【0004】フィルターを継続的に使用する場合には一
定周期毎に、濾過方向とは逆の方向の流体を加えたり振
動を与えたりして濾材に付着した粒子を除去する必要が
ある。しかし、金属網のように濾材の変形が極めて少な
いフィルターに挟まった繊維屑のようなものの除去や、
繊維が複雑に絡み合った濾紙や不織布の中に捕捉された
粒子の除去は極めて難しいのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の点を
鑑みて、流体中に含まれる粒子、とりわけ液体中の粒子
の濾過においては、圧力の繰り返しに対して安定な孔径
を持ち、一方、洗浄においては付着した粒子や繊維屑の
ようなものを容易に除去できる特性を持った管状濾材を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはフィルタ−
の孔径、配置、形状が規則正しく一様な管状濾材を得る
ため、右回りと左回りの組糸が交差して正方形、あるい
はひし形、三角形などの孔を形成する、フレキシブルチ
ュ−ブである丸打組物に着目し、鋭意検討した結果本発
明に到達した。
【0007】本発明は、左右両方向かつ長手方向に沿っ
て回転する組糸で構成された丸打組物組織の管状濾材で
あって、管状濾材内部に支持体が接触挿入されており、
支持体が管状濾材内壁に接触している面積の割合がフィ
ルター形成時の濾過面積に対して50%であることを特
長とする管状濾材に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、丸打組物組織と
は螺旋状に各々左右両方向かつ長手方向に沿って回転す
る組糸からなり、本発明の管状濾材は、これら丸打組物
組織からなる管状濾材の内壁の長手方向に沿って支持体
を接触させて形成されている。
【0009】本発明において、管状濾材を構成する組糸
は、モノフィラメントや長繊維の集合体であるマルチフ
ィラメントや短繊維の集合体である紡績糸や加工糸の形
態があり、その原料繊維はセルロース,ビスコース等の
半合成繊維,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミ
ド,アクリル,ポリスルフォン,ポリアミドイミド,ポ
リイミド,ポリフェニレンサルファイド,ポリ弗化ビニ
リデン等の合成繊維やガラス,カ−ボン,メタルなどの
無機繊維でありこれらの繊維の単独あるいは混合した糸
や樹脂含浸加工した糸が使用できる。
【0010】本発明において、管状濾材を構成する組糸
は毛羽を有していないものが好ましい。組糸が毛羽を有
していると、組糸の交差点で形成される孔の表面や内部
が毛羽で覆われ、それにより捕捉する必要のない小さな
粒子も捕捉されてしまい、結果としてフィルターエレメ
ントの寿命が短くなるのである。したがって、モノフィ
ラメントや樹脂含浸加工したフィラメント、紡績糸が好
ましい。
【0011】本発明において、管状フィルターを構成す
る組糸の繊度は、1.1〜5500dtex、好ましくは22〜2
200dtex、より好ましくは33〜1100dtexであ
る。これ未満では濾材の十分な耐圧性に欠け、これを越
えると開孔率が小さくなって、濾過性能が低下するので
ある。
【0012】本発明において、濾過流体の流れは管状濾
材の外から内である。洗浄時の流体の流れは管状濾材の
内から外である。
【0013】本発明において、フィルター内壁に支持体
が接触して組込まれていることが重要である。これによ
り、管状構造の保持だけでは無く、濾材の長手方向に対
する伸縮が抑えられ寸法安定性が向上し、目ずれが防止
され、安定した濾過性能が得られるのである。つまり、
組糸の主な役目が粒子の捕捉にあるのに対して、支持体
の主な役目は、該管状フィルターの組織を固定すること
にある。
【0014】上述のように支持体は濾過時の筒外圧に対
しては濾材の変形を抑制するように働く。一方、筒内圧
に対しては濾材の伸縮を抑える機能は全く無い。これは
濾材の性能維持に非常に都合が良い。つまり、該フィル
ターを洗浄する際、筒の内面から圧力を加えることによ
り濾材孔が大きく目開きするのと同時に濾材が大きく伸
縮変形する。この結果、濾材孔に挟まった粒子は瞬時に
離脱し、濾材表面に付着した粒子も界面のせん断力によ
り瞬時に離脱するのである。
【0015】本発明において、支持体の形態としては図
2に例示した金属網を円筒に加工したものであっても円
筒状のプラスチック筒に細かな開口部を設けたものでも
良く特に限定するものではない。但し、支持体が管状濾
材内壁に接触している面積の割合はフィルター形成時の
濾過面積に対して5〜70%である。好ましくは10〜
40%とされる。この割合が5%以下であると、濾過圧
により管形状が変形し、濾材の寸法安定性が維持出来な
くなる場合がある。また、70%以上の場合にはフィル
ターの濾過面積が少なくなって濾過流速が低下するだけ
ではなく、濾過時の圧力上昇による膜の変形、とりわけ
目ずれが発生する問題や、洗浄時に濾過方向とは逆の方
向から圧力を加えて濾材孔の目開きを行う際に圧力が低
下してしまい、濾材孔の目開きが不充分となり、その結
果、洗浄性が低下する等の問題が発生するからである。
支持体に用いる線材としては、高分子材料でも金属材料
でも無機材料でも良い。必要な濾過液の貫通抵抗が確保
でき、且つ、必要な濾過フィルターの強度を確保でき、
さらに、洗浄性が損なわれない濾材孔の目開き率が確保
できる形態を選択すれば良い。但し、支持体が管状濾材
内壁の長手方向に接触している間隔は丸打組物組織の長
手方向の繰返し周期の1/2倍から5倍とすることが望
ましい。濾材の長手方向に対する寸法安定性をさらに高
めるためには、融点の異なる糸を合糸して管状濾材を製
作した後、濾材チューブ内に金属ロッドを挿入し、糸交
絡部で一方の糸が固着または変形する温度域で熱セット
するなどの方法で糸交絡部を固着、または織り形状を安
定させるとよい。
【0016】本発明において、管状濾材の長さは5〜2
00cmが好ましく、より好ましくは200〜120c
mである。外径は3mm〜200mmが好ましく、より
好ましくは6mm〜50mmである。この範囲内でない
とフィルターエレメントが大きくなったり、フィルター
内の流れが不均一となり濾過性能が低下したりするので
ある。
【0017】本発明における管状濾材の端末は、一方は
閉じられ、他方は開かれ、閉じられた端末は熱溶着処
理、接着剤固着処理、かしめ処理などで封鎖される。一
方、開放端末は、リング状金具やプラスチックスで端末
処理をしフィルターのケーシングにセットされる。
【0018】本発明における管状濾材の制御できる孔径
は1μmから5000μmであり、この孔径は除去すべ
き粒子サイズにより自由に選ぶことができる。
【0019】本発明における管状濾材の孔径分布につい
ては、特に限定するものではないが、好ましい範囲を例
示すると平均孔径に対する変動係数が500%以下が好
ましく、より好ましくは300%以下である。管状濾材
の孔径分布が大きくなり、変動係数が500%を越える
と除去する必要のない小さな粒子まで濾材で捕捉する割
合が大きくなって、結果として濾材の寿命が短くなるの
である。ここで、変動係数とは、孔径の標準偏差を平均
値で割った値である。以下に実施例にて本発明をさらに
詳しく説明する。
【0020】
【実施例1】64打の丸打製紐機を用い、275デシテ
ックスのポリエステルモノフィラメントを2本合糸しこ
れを組糸として管状濾材を製作した。この管状濾材のチ
ューブ内に8メッシュ(線材径が0.4mmφ、空間率
77%)のステンレス製円筒金網を支持体として挿入し
た。得られた管状濾材は、長さ300mmで、外径7m
m、厚さ0.3mm、目付213g/m2 で、光学顕微
鏡により測定した平均孔径は730μmでその変動係数
は240%であった。該管状濾材の一方の端部をエポキ
シ樹脂で固着して閉塞端とし、内径10mmのバイトン
ゴム製ケ−シングに挿入し、フィルタ−アセンブリーと
した。
【0021】次に、このフィルターアセンブリーに標準
ふるいでふるい分けた海砂を80%グリセリン水溶液に
均一に分散させた0.2g/リットルの濃度の粒子懸濁
液2リットルを2リットル/minの流量で流入して濾
過を行った。この間にフィルターアセンブリーに捕捉さ
れた粒子量及び通過した粒子量を重量法により測定し、
各粒径ごとの捕集効率を測定した。また、このフィルタ
ーアセンブリーに海砂(粒径177〜1700μm)を
80%グリセリン水溶液に均一に分散させた1g/リッ
トルの濃度の粒子懸濁液を5リットル/minの流量で
流入してシングルパス濾過を行った。フィルターアセン
ブリーの圧力損失が0.5kg/cm2 に達するまでの
時間をフィルターアセンブリーの寿命として測定し、該
寿命は54分であった。次にフィルタアセンブリーに
0.3Mpaの圧縮エアーを1秒加える操作を1秒間隔
に計5回行いフィルタアセンブリから剥離した粒子を重
量法により測定した。結果、粒子の剥離率は99%であ
った。結果を表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】
【比較例1】繊維径70μmのポリプロピレンからなる
不織布(目付22g/m 2 、厚さ0.21mm)を外径
7mm、長さ300mmの管状に加工し、開口部の一端
をエポキシ樹脂で硬めて閉じ、それを内径10mmのバ
イトンゴム製ケ−シングに挿入してフィルタ−アセンブ
リーを製作し、前述の実施例1と同様の測定条件(濾過
の方向、洗浄方向が実施例1とは逆)で濾過性能を測定
したところ、寿命は21分、粒子の剥離率は78%であ
った。
【0024】実施例1及び比較例1の測定結果を表1に
各粒径ごとの捕集効率を示した。本発明における管状濾
材からなるフィルタ−アセンブリーの実施例1は従来か
ら用いられている不織布からなるフィルタ−アセンブリ
ーの比較例1に比べ、孔径の分布が非常にシャープであ
るため孔径以上の粒子のみを完全に分離することがで
き、結果として長寿命となることがわかった。さらに剥
離性にも優れるため、繰返し使用にも適することがわか
った。
【0025】
【発明の効果】以上記載の通り、本発明のい粒子のみを
完全に捕捉することが可能で、外力に対して安定した濾
過性能が得られるという優れた効果を有し、さらに濾過
方向とは逆方向の力を加えることで濾材孔が大きく目開
きする特性により粒子の分離、洗浄が瞬時に実現できる
優れた効果を有するものである。また、本発明の可撓性
濾材は、プレコート剤を併用することにより1μm以下
の粒子を捕捉することも可能である。また、キレート材
を使った金属イオンや類金属イオンを除去するフィルタ
ーとしても有効である。本発明の管状濾材は、液体はさ
ることながら気体にも応用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】管状濾材の断面図
【図2】支持体の例
【符号の説明】
1.組糸 2.螺旋状支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿田 裕次 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 吉尾 慈洋 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 神保 秀規 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内 (72)発明者 小山 哲司 大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡 績株式会社本社内 (72)発明者 佐塚 守 大阪市北区堂島浜二丁目1番9号 東洋紡 エンジニアリング株式会社本社内 Fターム(参考) 4D019 AA01 AA03 BA13 BB02 BB10 CA03 CB03 CB06 DA03 4D064 AA23 BM03 BM13 BM22 4L046 AA03 AA24 BA00 BB00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右両方向かつ長手方向に沿って回転する
    組糸で構成された丸打組物組織の管状濾材であって、管
    状濾材内部に支持体が接触挿入されて、支持体が管状濾
    材内壁に接触していることを特徴とする管状濾材。
  2. 【請求項2】支持体が管状濾材内壁に接触している接触
    面積が濾過面積50%以下であることを特徴とする請求
    項1に記載の管状濾材。
JP2002138862A 2002-05-14 2002-05-14 管状濾材 Pending JP2003326115A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009502496A (ja) * 2005-08-01 2009-01-29 ヤン・インゴルフ・クリスティアンセン 濾過装置の製造方法
JP2012005974A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Nagainenshi Corp 繊維ろ材

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