JP2003325544A - 眼科手術用覆布 - Google Patents

眼科手術用覆布

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JP2003325544A
JP2003325544A JP2002134478A JP2002134478A JP2003325544A JP 2003325544 A JP2003325544 A JP 2003325544A JP 2002134478 A JP2002134478 A JP 2002134478A JP 2002134478 A JP2002134478 A JP 2002134478A JP 2003325544 A JP2003325544 A JP 2003325544A
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Atsushi Takahashi
篤 高橋
Hidefumi Yamamoto
英文 山本
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Livedo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手術中等において容易に剥がれることがな
く、且つ手術後に覆布を剥がす際に皮膚に損傷を与える
ことが殆どなく、幅広い患者に適用できる眼科手術用覆
布を提供することを目的とする。 【解決手段】 眼科手術野に開孔11を設け、開孔11
の周縁部を皮膚に貼り付けて用いる眼科手術用覆布10
であって、周縁部の裏面側に厚肉のゲル状粘着剤層15
を形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼科での手術等に
際して用いられる眼科手術用覆布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば白内障の様な眼の手術を行うにあ
たっては、手術野に対応した位置を開孔した眼科手術用
覆布(例えば90cm×90cmや120cm×120cmの不
織布)が用いられている。この覆布を使用するにあたっ
ては、基本的に手術台に仰臥した患者の眼の部分に覆布
の開孔を合わせ、開孔の周縁に貼着された粘着テープで
眼の回りに貼り付けて固定する。
【0003】ところで眼の周りは、鼻や額,こめかみ,
ほお骨と連続した複雑な凹凸を有しているので、上記の
様に粘着テープで貼り付けたつもりであっても、覆布の
復元力によって凹部分が持ち上がり、手術中に剥がれて
しまうことがある。そしてテープ面の貼り付け部に所々
隙間ができると、この隙間から手術の際の洗浄液等が覆
布の内側(肌側)に漏れてしまうことがある。
【0004】従って上記粘着テープとしては皮膚に強力
に付着できるものが望ましいが、あまりに強力な粘着テ
ープであると、手術後に覆布を取り除くときに患者に苦
痛を与えたり、また皮膚表面を剥がす等の損傷を与える
おそれがある。眼の周りは皮膚の弱い箇所であるから特
に注意が必要であり、殊に老人の場合では皮膚が脆弱に
なっているので、接着力が強すぎることは問題である。
【0005】また患者によって皮膚の状態は様々で、あ
る患者では粘着テープが皮膚に付着し難く、貼付箇所に
隙間を生じてしまうのに対し、他の患者では同様の粘着
テープを用いても強く付着し過ぎて剥がす際に皮膚を傷
つける場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に付着力が強
すぎると皮膚に損傷を与える懸念があり、逆に弱すぎる
と貼付箇所に隙間ができて水等が肌側に漏れる問題があ
り、更には同じ粘着剤であっても付着力には個人差があ
るので、全ての患者に対して好適に適用できる様な眼科
手術用覆布が得られていないのが現状である。
【0007】そこで本発明は、手術中等に容易に剥がれ
ることがなく、且つ手術後に覆布を取り除く際には皮膚
に損傷を与えることが殆どなく、様々な患者に対して幅
広く適用できる眼科手術用覆布を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る眼科手術用
覆布は、眼科手術野に対応した開孔を備え、該開孔の周
縁部を皮膚に貼り付けて用いる眼科手術用覆布であっ
て、前記周縁部の裏面側に、厚肉のゲル状粘着剤層を形
成したものであることを要旨とする。
【0009】粘着剤の性質は通常、粘着力により表すこ
とができるが、上記ゲル状粘着剤層は上記粘着テープに
比較して垂直方向の粘着力は非常に弱いが、良好な伸縮
性と塑性変形性を示す。そしてこのゲル状粘着剤層が伸
縮することによって、覆布の復元力が吸収され、容易に
剥がれないこととなる。つまり例えば眼の周囲の凹んだ
箇所では、覆布はその復元力によって浮き上がろうとす
るが、上記厚肉ゲル状粘着剤層が伸びる様にして復元力
を吸収し、貼着状態が保持される。一方眼の周囲のうち
の隆起した箇所では、貼り付け時に貼付箇所を押さえる
様にすることで、厚肉ゲル状粘着剤層が縮む様に変形し
て(例えば粘着剤のゲル成分のうち液状分が流動する)
貼り付くことになる。その結果、凹凸の激しい眼の周り
であっても、眼科手術用覆布を隙間なく確実に貼り付け
ることができる。
【0010】そして上記の如く容易に剥がれないから、
上記ゲル状粘着剤層の素材として比較的粘着力の低いも
のを採用することができ(例えば90度引きはがし粘着
力が70〜150g/20mm(測定法:JIS Z 02
37、試験板;ステンレス鋼板))、比較的皮膚の弱い
患者に適応させた弱い粘着力のゲル状粘着剤層を用いる
ことにより、手術終了後の覆布剥離時における皮膚の損
傷をかなり防ぐことができる。
【0011】即ちゲル状粘着剤層は上述の様に伸縮して
容易に剥がれないから、たとえ粘着力の低い素材を用い
ても、十分な粘着力(剥離強度)を確保できる。従って
粘着力の低いゲル状粘着剤層を用いても、手術中に容易
に剥離することがなく、且つ手術後に剥離する際には皮
膚を傷つけることが殆どない。
【0012】更に上記の如くゲル状粘着剤層はゲル状で
厚肉であるから、良好なクッション性を示して肌に優し
い。
【0013】上記ゲル状粘着剤層の厚みに関しては、従
来の粘着テープでは一般に厚み50μm程度であるとこ
ろ、本発明ではこれよりも肉厚にしており、150μm
以上とすることが好ましい。100μm未満では上述の
様なゲル状粘着剤層の伸縮作用があまり望めないのに対
し、150μm以上であれば伸縮作用が期待できるから
である。より好ましくは200μm以上、更に好ましく
は300μm以上である。一方あまり厚過ぎると、ゲル
状粘着剤層からゲル状粘着剤がドレープ上にはみ出して
くる可能性があることから、厚さの上限は500μmと
することが推奨される。
【0014】更に本発明において前記ゲル状粘着剤層
が、このゲル状粘着剤層よりも大きいサイズの離型フィ
ルム(本明細書において、フィルムとはシートを含む意
味である)によって覆われたものであることが好まし
い。
【0015】ちなみに眼科手術用覆布を使用する前の保
管・運搬時には、ゲル状粘着剤層の表面を離型フィルム
で覆っておくことになるが、仮にゲル状粘着剤層と同サ
イズの離型フィルムで覆った場合では、上記の様にゲル
状粘着剤層は厚肉である為、ゲル状粘着剤層の端側面が
露出した状態となり、他の覆布部分や容器等に貼り付く
懸念がある。従来の様に厚みの薄い粘着テープであれ
ば、テープの端部は殆ど露出していないから問題となる
ことはないが、上記厚肉ゲル状粘着剤層の場合は貼り付
かない様に注意を要する。
【0016】この点において上記の如くゲル状粘着剤層
よりも大きいサイズの離型フィルムを用いれば、ゲル状
粘着剤層の端側面も離型フィルムで覆われることにな
り、他に貼り付く懸念がなくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る
眼科手術用覆布10を肌側面(裏面)側から見た平面図
である。該覆布10は、眼科手術野に対応して開孔11
が設けられた不織布12を本体とし、この不織布12の
裏面側における上記開孔11の周縁部にゲル状粘着剤層
15が設けられ、更にこのゲル状粘着剤層15の上に離
型フィルム13が貼付されている。
【0018】図2は離型フィルム13を取り除いた状態
の眼科手術用覆布10を裏面側から見た平面図であり、
図3は図2に示すB−B線断面図である。また図4は図
1に示すA−A線断面図である。
【0019】ゲル状粘着剤層15は、例えばアクリル酸
誘導体からなる3次元のポリマーネットワークに溶媒成
分が包含されたものであり、ゲル状で良好な伸縮性を示
す。尚ゲル状粘着剤層15の性質としては、90度引き
はがし粘着力は低いものであるが(例えば70〜150
g/20mm(90度引きはがし粘着力測定法:JISZ
0237、試験板;ステンレス鋼板))、十分な粘着力
を示すものとなる。またゲル状粘着剤層15は水に不溶
性であるから、手術の際の血液,体液,或いは洗浄液等
がかかっても溶解することはない。
【0020】ゲル状粘着剤層15は厚さが300μmで
あり、外形の大きさが70mm×50mm(四角形)で、内
側は上記開孔11(長軸50mm×短軸30mmの楕円)の
端縁まで至っている(図2,3)。
【0021】そして離型フィルム13の外形の大きさは
80mm×60mm(四角形)で、上記開孔11よりも一回
り小さい長軸40mm×短軸20mmの孔が開いている。こ
の様に離型フィルム13はゲル状粘着剤層15よりも外
形が大きく、また開孔11部分についてもその孔内側ま
で至る大きなものであり、この離型フィルム13によっ
て、ゲル状粘着剤層15がその端面15a,15bに至
る箇所まで全体が覆われる(図1,4)。従ってゲル状
粘着剤層15は全く露出する部分がなく、他の不織布1
2部分や覆布収納容器に付着することがない。
【0022】尚離型フィルム13の1つの角部には摘み
部14が突出して設けられており、離型フィルム13を
掴み易い様になっている。
【0023】眼科手術用覆布10の使用にあたっては、
摘み部14を摘んで離型フィルム13を剥離し、ゲル状
粘着剤層15を患者の眼の周りに貼り付ける。このとき
隙間ができない様に、眼の周りに軽く押し付ける。
【0024】貼り付けた後において、眼の周りの凹んだ
箇所では、不織布12はその復元力によって凹まずに真
っ直ぐになろうとするが、ゲル状粘着剤層15が伸びる
ことによって上記不織布12の復元力が吸収されるの
で、肌面から剥離するには至らない。かくして眼科手術
用覆布10と肌の間には隙間ができないので、覆布10
の内側に水等が垂れることがない。
【0025】この様にして貼付状態が保持される一方、
手術後に眼科手術用覆布10を外す際には、ゲル状粘着
剤層15の粘着力が弱いから、貼付部を端からめくる様
にすれば容易に剥がすことができ、皮膚を傷つけること
がない。
【0026】以上、本発明に係る眼科手術用覆布に関し
て、例を示す図面を参照しつつ具体的に説明したが、本
発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前記の
趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施するこ
とも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲
に包含される。
【0027】例えば図5(パウチ付きの眼科手術用覆布
を表す平面図)に示す様に、眼科手術用覆布の表面側に
おける開孔11の近傍に袋16を設け、手術中に垂れる
液体をこの袋16内に受け止める様にしても良い。尚図
中、16aは袋16の入口である。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る眼科手術用覆布によれば、
ゲル状粘着剤層として弱い粘着力の粘着剤を用いても、
肌から容易に離れることがなく、開孔の周りにおいて眼
科手術用覆布と肌の間に隙間を生じることがない。従っ
て、ゲル状粘着剤層の素材として比較的粘着力の弱い粘
着剤を用いることができ、よって手術後に眼科手術用覆
布を剥がす際に患者の皮膚を傷つけるおそれが減少す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る眼科手術用覆布を肌
側面(裏面)から表す平面図。
【図2】離型フィルムを取り除いた状態の眼科手術用覆
布10を裏面側から表す平面図。
【図3】図2に示すB−B線断面図。
【図4】図1に示すA−A線断面図。
【図5】パウチ付きの眼科手術用覆布を表す平面図。
【符号の説明】 10 眼科手術用覆布 11 開孔 12 不織布 13 離型フィルム 14 摘み部 15 ゲル状粘着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 英文 愛媛県川之江市金生町下分字板屋917 株 式会社リブドゥコーポレーションメディカ ル本部開発部内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 眼科手術野に対応した開孔を備え、該開
    孔の周縁部を皮膚に貼り付けて用いる眼科手術用覆布に
    おいて、 前記周縁部の裏面側に、厚肉のゲル状粘着剤層を形成し
    たものであることを特徴とする眼科手術用覆布。
  2. 【請求項2】 前記ゲル状粘着剤層の厚みが150μm
    以上である請求項1に記載の眼科手術用覆布。
  3. 【請求項3】 前記ゲル状粘着剤層が、このゲル状粘着
    剤層よりも大きいサイズの離型フィルムによって覆われ
    たものである請求項1または2に記載の眼科手術用覆
    布。
JP2002134478A 2002-05-09 2002-05-09 眼科手術用覆布 Withdrawn JP2003325544A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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USD804678S1 (en) 2015-09-30 2017-12-05 3M Innovative Properties Company Oval surgical drape with a retraction member
USD804677S1 (en) 2015-09-30 2017-12-05 3M Innovative Properties Company Surgical drape with a retraction member

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD804678S1 (en) 2015-09-30 2017-12-05 3M Innovative Properties Company Oval surgical drape with a retraction member
USD804677S1 (en) 2015-09-30 2017-12-05 3M Innovative Properties Company Surgical drape with a retraction member

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