JP2003324613A - ウエーブレット処理装置及びウエーブレット処理方法 - Google Patents

ウエーブレット処理装置及びウエーブレット処理方法

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JP2003324613A JP2002259938A JP2002259938A JP2003324613A JP 2003324613 A JP2003324613 A JP 2003324613A JP 2002259938 A JP2002259938 A JP 2002259938A JP 2002259938 A JP2002259938 A JP 2002259938A JP 2003324613 A JP2003324613 A JP 2003324613A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない格納容量のラインメモリを用いて画像
歪みの発生を防ぐ。 【解決手段】 例えば短冊領域12に画像を分割して、
その各短冊領域12毎に、他の短冊領域12にはみ出し
て一定の余分データ14を併せてフィルタリングするこ
とで、画像全体より小さな短冊領域12のみを少ないラ
インメモリで帯域分割しながら、短冊領域12間の境界
での画像歪みの発生を防ぐ。帯域分割においては、例え
ば3階層の帯域分割に適合するラインメモリを繰り返し
再帰的に使用して、深い階層の帯域分割を支障無く実行
する。これにより、小さなラインメモリで深い階層のラ
インベースウエーブレット変換を実行する。ウエーブレ
ット逆変換についても同様に実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ウエーブレット
処理装置及びそれに関連する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】JPEG2000では図57のように、
原画像を複数のタイル1と呼ばれる矩形にマトリクス状
に分割して処理している。これは、複数のタイル1で処
理した方が1処理単位が小さくなり、ハードウエアやソ
フトウエアで処理しやすいからである。特にハードウエ
アについては、並列処理やLSIの回路規模を小さくす
るのに有効である。
【0003】基本的にJPEG2000の規格では、画
像圧縮時にウエーブレット変換を実行するように規定さ
れている。図58〜図60のように順次ウエーブレット
変換を行うためには、まず図58のように現画像の所定
の領域(フレーム全体または各タイル1等)を対象領域
2aとして、その対象領域2aの水平サイズ3aを水平
長さとする複数ライン4aを注目ライン5aとする。そ
して、対象領域2a中において注目ライン5aを垂直方
向にずらしながら、この注目ライン5a中の各データ
(画素)を垂直方向にフィルタリング(ハイパス及びロ
ーパス)した後にさらに水平方向(走査方向)にフィル
タリング(ハイパス及びローパス)して、垂直方向と水
平方向のそれぞれについてハイ成分とロー成分をそれぞ
れ抽出し、mallat型の帯域分割を行う。次の段階(第2
段階)では、先に得られた垂直方向と水平方向がともに
ロー成分である領域を対象領域2bとして、図59のよ
うにその対象領域2bの水平サイズ3bを水平長さとす
る複数ライン4bを注目ライン5bとし、注目ライン5
bを対象領域2b内で垂直方向にずらしながら、上述と
同様の方法で各データを垂直方向と水平方向にフィルタ
リング(ハイパス及びローパス)して、mallat型の帯域
分割を行う。さらに次の段階(第3段階)では、先に得
られた垂直方向と水平方向の両方向のローパス成分を対
象領域2c内で、図60のように複数ライン4cである
注目ライン5cを対象領域2c内で垂直方向にずらしな
がら、上述と同様の方法で各データを垂直方向と水平方
向にフィルタリング(ハイパス及びローパス)してmall
at型の帯域分割を行う。かかるフィルタリングを、垂直
方向と水平方向がともにロー成分である領域のデータに
対して、mallat型の帯域分割を繰り返し行う。
【0004】このようなラインベースウエーブレットの
方法では、図58〜図60に示した各注目ライン5a〜
5cをハードウエアとしての複数のラインメモリに格納
しながら処理することが必要となる。このような処理に
おいて、現画像に対して直接ラインベースウエーブレッ
ト処理を行うこととすると、何百万画素というような大
きな画像(例えばディジタルカメラで撮像した画像等)
の場合、現画像の水平サイズ3a(図58)が大きくな
ってしまい、ウエーブレット変換を行うためのラインメ
モリのメモリ量が膨大になってしまう。したがって、従
来では何百万画素というような大きな画像を処理する場
合、上述のように、現画像を複数のタイル1に分割し、
このタイル1毎にラインベースウエーブレット処理を行
うこととしていた。このようにタイル1に分割処理(タ
イリング)した方が、小領域であるタイルサイズに必要
十分なラインメモリを複数持つだけで実現でき、全体的
なメモリ量が少なくて済む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
複数のタイル1でウエーブレット変換を行う場合、圧縮
率の値(%)を小さく(即ち、圧縮後のファイルサイズ
が小さくなるよう設定)すればするほど、各タイル1の
境界で歪みが出てしまい、矩形状の歪が目立つという欠
点がある。
【0006】ところで、このタイルの境界での歪をなく
すために現画像の1フレーム分を単一のタイル1として
対象領域2aを設定して処理すれば、タイリングを行わ
ない状態と同じになってしまい、上述のようにウエーブ
レット変換を行うためのラインメモリのメモリ量が膨大
になってしまう。
【0007】そこで、この発明の課題は、画像歪みの発
生を防止するとともに、ウエーブレット変換及び逆ウエ
ーブレット変換を行う際に必要とされるラインメモリの
メモリ量を減らすことが可能なウエーブレット処理装置
及びそれに関連する技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、画像を複数に分割した個々の
領域の単位で、当該領域内のデータに当該領域より外側
の所定のデータ数の余分データを付加して読み出す読み
出しブロックと、当該読み出しブロックで読み出された
データについて複数の階層で帯域分割してラインベース
ウエーブレット変換を行うラインベースウエーブレット
変換ブロックと、前記ラインベースウエーブレット変換
ブロックでラインベースウエーブレット変換されたデー
タを所定の形式で抽出するデータ抽出ブロックとを備え
るものである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のウエーブレット処理装置であって、前記領域が、画像
の走査方向にのみ分割された短冊領域である。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のウエーブレット処理装置であって、前記領域が、画像
の走査方向及び当該走査方向に直交する方向にマトリク
ス状に分割されたブロック領域である。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
のウエーブレット処理装置であって、原画像を左右反転
させ、さらに左周りに90度回転させた画像を前記読み
出しブロックに出力するデータ読み出し順変換ブロック
をさらに備えるものである。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
請求項4のいずれかに記載のウエーブレット処理装置で
あって、前記ラインベースウエーブレット変換ブロック
が、所定の階層数に限定したラインメモリを繰り返し再
帰的に使用してラインベースウエーブレット変換を実行
するものである。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
のウエーブレット処理装置であって、前記ラインベース
ウエーブレット変換ブロックが、所定の階層数に限定し
た再帰的に使用する中間データを大容量記憶装置に格納
し、ラインベースウエーブレット変換を実行するもので
ある。
【0014】請求項7に記載の発明は、ウエーブレット
変換された圧縮画像データを複数に分割した個々の領域
の単位で、当該領域内のデータに当該領域より外側の所
定のデータ数の余分データを付加して読み出す読み出し
ブロックと、当該読み出しブロックで読み出されたデー
タについてラインベースウエーブレット逆変換を行うラ
インベースウエーブレット逆変換ブロックと、前記ライ
ンベースウエーブレット逆変換ブロックでラインベース
ウエーブレット逆変換されたデータを所定の形式で抽出
して画像を再生するデータ抽出ブロックとを備えるもの
である。
【0015】請求項8に記載の発明は、ウエーブレット
変換された圧縮画像データを複数に分割した個々の領域
の単位で、当該領域内のデータを読み出すとともに、当
該領域より一方外側の所定のデータ数の余分データをラ
インメモリから読み出す読み出しブロックと、前記読み
出しブロックで読み出されたデータについてラインベー
スウエーブレット逆変換を行うラインベースウエーブレ
ット逆変換ブロックと、前記ラインベースウエーブレッ
ト逆変換ブロックでラインベースウエーブレット逆変換
されたデータを所定の形式で抽出して画像を再生し、前
記領域内他方端の所定のデータ数のデータを前記ライン
メモリに保存するデータ抽出ブロックとを備えるもので
ある。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項7または
請求項8に記載のウエーブレット処理装置であって、前
記領域が、画像の走査方向にのみ分割された短冊領域で
あることを特徴とするものである。
【0017】請求項10に記載の発明は、請求項7また
は請求項8に記載のウエーブレット処理装置であって、
前記領域が、画像の走査方向及び当該走査方向に直交す
る方向にマトリクス状に分割されたブロック領域であ
る。
【0018】請求項11に記載の発明は、請求項9に記
載のウエーブレット処理装置であって、前記データ抽出
ブロックから出力された画像を左右反転させ、さらに左
周りに90度回転させた画像を出力するデータ書き出し
順変換ブロックをさらに備えるものである。
【0019】請求項12に記載の発明は、請求項7ない
し請求項11のいずれかに記載のウエーブレット処理装
置であって、前記ラインベースウエーブレット逆変換ブ
ロックが、所定の階層数に限定したラインメモリを繰り
返し再帰的に使用してラインベースウエーブレット逆変
換を実行する。
【0020】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載のウエーブレット処理装置であって、前記ラインベ
ースウエーブレット逆変換ブロックが、所定の階層数に
限定した再帰的に使用する中間データを大容量記憶装置
に格納し、ラインベースウエーブレット逆変換を実行す
る。
【0021】請求項14に記載の発明は、画像を複数に
分割した個々の領域の単位で、当該領域内のデータに当
該領域より外側の所定のデータ数の余分データを付加し
て読み出す第1の工程と、前記第1の工程で読み出され
たデータについて複数の階層で帯域分割してラインベー
スウエーブレット変換を行う第2の工程と、前記第2の
工程でラインベースウエーブレット変換されたデータを
所定の形式で抽出する第3の工程とを備える。
【0022】請求項15に記載の発明は、請求項14に
記載のウエーブレット処理方法であって、前記第1の工
程において、前記領域を、画像の走査方向にのみ分割さ
れた短冊領域とする。
【0023】請求項16に記載の発明は、請求項14に
記載のウエーブレット処理方法であって、前記第1の工
程において、前記領域を、画像の走査方向及び当該走査
方向に直交する方向にマトリクス状に分割されたブロッ
ク領域とする。
【0024】請求項17に記載の発明は、請求項15に
記載のウエーブレット処理方法であって、前記第1の工
程の前に、原画像を左右反転させ、さらに左周りに90
度回転させた画像を生成する工程をさらに備える。
【0025】請求項18に記載の発明は、請求項14な
いし請求項17のいずれかに記載のウエーブレット処理
方法であって、前記第2の工程において、所定の階層数
に限定したラインメモリを繰り返し再帰的に使用してラ
インベースウエーブレット変換を実行する。
【0026】請求項19に記載の発明は、請求項18に
記載のウエーブレット処理方法であって、前記第3の工
程において、所定の階層数に限定した再帰的に使用する
中間データを大容量記憶装置に格納し、ラインベースウ
エーブレット変換を実行する。
【0027】請求項20に記載の発明は、ウエーブレッ
ト変換された圧縮画像データを複数に分割した個々の領
域の単位で、当該領域内のデータに当該領域より外側の
所定のデータ数の余分データを付加して読み出す第1の
工程と、前記第1の工程で読み出されたデータについて
ラインベースウエーブレット逆変換を行う第2の工程
と、前記第2の工程でラインベースウエーブレット逆変
換されたデータを所定の形式で抽出して画像を再生する
第3の工程とを備える。
【0028】請求項21に記載の発明は、ウエーブレッ
ト変換された圧縮画像データを複数に分割した個々の領
域の単位で、当該領域内のデータを読み出すとともに、
保存されていた当該領域より一方外側の所定のデータ数
の余分データを読み出す第1の工程と、前記第1の工程
で読み出されたデータについてラインベースウエーブレ
ット逆変換を行う第2の工程と、前記第2の工程でライ
ンベースウエーブレット逆変換されたデータを所定の形
式で抽出して画像を再生し、前記領域内他方端の所定の
データ数のデータを前記第1の工程のために保存する第
3の工程とを備える。
【0029】請求項22に記載の発明は、請求項20ま
たは請求項21に記載のウエーブレット処理方法であっ
て、前記第1の工程において、前記領域を、画像の走査
方向にのみ分割された短冊領域とする。
【0030】請求項23に記載の発明は、請求項20ま
たは請求項21に記載のウエーブレット処理方法であっ
て、前記第1の工程において、前記領域を、画像の走査
方向及び当該走査方向に直交する方向にマトリクス状に
分割されたブロック領域とする。
【0031】請求項24に記載の発明は、請求項22に
記載のウエーブレット処理方法であって、前記第3の工
程の後に、前記データ抽出ブロックから出力された画像
を左右反転させ、さらに左周りに90度回転させた画像
を出力する工程をさらに備える。
【0032】請求項25に記載の発明は、請求項20な
いし請求項24のいずれかに記載のウエーブレット処理
方法であって、前記第2の工程において、所定の階層数
に限定したラインメモリを繰り返し再帰的に使用してラ
インベースウエーブレット逆変換を実行する。
【0033】請求項26に記載の発明は、請求項25に
記載のウエーブレット処理方法であって、前記第3の工
程において、所定の階層数に限定した再帰的に使用する
中間データを大容量記憶装置に格納し、ラインベースウ
エーブレット逆変換を実行する。
【0034】尚、この明細書で単に「走査方向」という
ときは、画像の走査ラインを走査する際のライン方向を
指すものとする。
【0035】
【発明の実施の形態】{分解側の原理}この発明の分解
側でのウエーブレット処理方法(即ち、ウエーブレット
変換方法)は、ラインベースウエーブレット処理におい
て、ラインメモリの水平方向(走査方向)のサイズを小
さくすることでラインメモリ全体の記憶容量を小さくす
ることを目的としており、データ(例えば現画像の1フ
レーム分の画素データ)を水平方向(走査方向)に分割
するなどして、その場合に隣接する分割区域にはみ出し
て余分に入力データを取り込んでフィルタリングするこ
とで、分割領域における画像歪みの発生を防止しながら
mallat型の帯域分割を実行する。この場合、mallat型の
帯域分割を実行する階層を所定の階数(例えば3階層)
に限定した場合に必要とされるラインメモリだけを使用
することとし、このラインメモリを再帰的に繰り返して
使用しながら多くの階層のmallat型帯域分割を実行する
ことで、小さな記憶容量のラインメモリで十分な階層深
さのラインベースウエーブレット処理を行えるようにす
るものである。
【0036】<余分データについて>一般に、標準規格
であるJPEG2000−Part1で使われるウエー
ブレット変換(分解側)には次の(1)及び(2)よう
な規則がある。
【0037】(1)偶数番目の出力データはローパスデ
ータであり、奇数番目の出力データはハイパスデータで
ある。
【0038】(2)JPEG−Part1−AMD1で
は、座標原点を現画像の左上隅点に設定しており、この
出力データにおける最初のデータはローパスデータとな
る。
【0039】ここで、ラインメモリに格納してフィルタ
リングを実行する対象としてのデータ列(以下「注目デ
ータ列」と称す)に関して、少なくともその端点のデー
タについて畳み込み演算を行ってハイパスデータまたは
ローパスデータを演算する場合、上述のように境界部分
での画像歪みを防止するためには、その注目データ列の
外側の一定数のデータを余分に読み出してフィルタリン
グを行うこととする(図1〜図8中の散点状で図示した
部分)。この場合、余分に読み出さねばならないデータ
列のパターンは、データ数(偶数個または奇数個)やデ
ータ開始点(偶数番目または奇数番目)によって、図1
〜図4または図5〜図8の4通りに分類できる。
【0040】ここで、図1〜図4は9×7フィルタを使
用した場合の分解側の入出力データの関係を示してお
り、図1は、注目データ列が偶数番目のデータ(ローパ
スデータL)から始まってデータ数が偶数個の場合、図
2は、注目データ列が偶数番目のデータ(ローパスデー
タL)から始まってデータ数が奇数個の場合、図3は、
注目データ列が奇数番目のデータ(ハイパスデータH)
から始まってデータ数が偶数個の場合、図4は、注目デ
ータ列が奇数番目のデータ(ハイパスデータH)から始
まってデータ数が奇数個の場合をそれぞれ示している。
即ち、9×7フィルタを使用した場合、図1〜図4に示
した4通りのパターンが発生可能である。
【0041】ここで、図1〜図4においては、出力デー
タのうちローパスデータLを生成する場合は、フィルタ
リングのデータサンプル数として、元のデータのうちの
注目画素に対して左右両側それぞれに余分に4つのデー
タ(散点状で図示した部分)を含めた9Tapが必要で
あり、出力データのうちハイパスデータHを生成する場
合は、フィルタリングのデータサンプル数として、元の
データのうちの注目画素に対して左右両側それぞれに余
分に3つのデータ(散点状で図示した部分)を含めた7
Tapが必要である。したがって、図1の場合、出力デ
ータのうち最初のデータがローパスデータL(9Tap
の入力データを必要とする)なので、フィルタリングの
入力データとしてはその左側に余分に4個の余分データ
(散点状で図示した部分)が必要となり、また出力デー
タのうち最後のデータがハイパスデータH(7Tapの
入力データを必要とする)なので、フィルタリングの入
力データとしてはその右側に余分に3個の余分データ
(散点状で図示した部分)が必要となる。同様に、図2
の場合は、フィルタリングの入力データとして左右両側
に余分に4個ずつの余分データ(散点状で図示した部
分)が必要となり、図3の場合は、入力データとしてそ
の左側に余分に3個、右側に4個の余分データ(散点状
で図示した部分)が必要となり、図4の場合は、フィル
タリングの入力データとして左右両側に余分に3個ずつ
の余分データ(散点状で図示した部分)が必要となる。
【0042】また、図5〜図8は5×3フィルタを使用
した場合の分解側の入出力データの関係を示しており、
図5は、注目データ列が偶数番目のデータ(ローパスデ
ータL)から始まってデータ数が偶数個の場合、図6
は、注目データ列が偶数番目のデータ(ローパスデータ
L)から始まってデータ数が奇数個の場合、図7は、注
目データ列が奇数番目のデータ(ハイパスデータH)か
ら始まってデータ数が偶数個の場合、図8は、注目デー
タ列が奇数番目のデータ(ハイパスデータH)から始ま
ってデータ数が奇数個の場合をそれぞれ示している。即
ち、5×3フィルタを使用した場合、図5〜図8に示し
た4通りのパターンが発生可能である。この5×3フィ
ルタでは、図5の場合は、入力データとしてその左側に
余分に2個、右側に1個の余分データ(散点状で図示し
た部分)が必要となり、図6の場合は、フィルタリング
の入力データとして左右両側に余分に2個ずつの余分デ
ータ(散点状で図示した部分)が必要となり、図7の場
合は、入力データとしてその左側に余分に1個、右側に
2個の余分データ(散点状で図示した部分)が必要とな
り、図8の場合は、フィルタリングの入力データとして
左右両側に余分に1個ずつの余分データ(散点状で図示
した部分)が必要となる。
【0043】ところで、上記した9×7フィルタ(図1
〜図4)と5×3フィルタ(図5〜図8)のいずれにお
いても、それぞれ4通りのデータを読み出すように対応
することにすると、ウエーブレット変換の入力制御の回
路が非常に複雑になってしまう。そこで、このウエーブ
レット処理方法では、ラインメモリに格納する注目デー
タ列として、最初のデータが偶数番目から始まり、且つ
データ数が偶数個の場合だけ(図1または図5)に限定
する。
【0044】<ラインメモリの再帰的使用について>次
に、小さな記憶容量のラインメモリを用いて、データを
再帰的に読み出す原理を説明する。図9は対象領域10
を垂直水平方向方向のマトリクス状に複数のブロック領
域11に区切ってラインベースウエーブレット処理を行
う場合、図10は対象領域10を水平方向(走査方向)
のみに複数の短冊領域12に区切ってラインベースウエ
ーブレット処理を行う場合を示す図である。
【0045】まず、図9のようにデータを複数のブロッ
ク領域11にマトリクス状に区切る場合、ブロック領域
11間の区切り境界での画像歪みを防止するためには、
上述のように、普通に読み出すデータ13(斜線ハッチ
ング部分)だけでなく、各ブロック領域11の外側にあ
る余分データ14(例えば図知勇散点状の部分)をも読
み出さなければならない(図5〜図8参照)。ところ
で、図9のようにマトリクス状にブロック領域11を区
切る場合、水平方向の余分データ14をオーバーラップ
して余分に読み出すだけでなく、垂直方向にもオーバー
ラップして余分データ15を読み出さなければならな
い。そうすると、図中符号16のデータをラインメモリ
に格納してウエーブレット処理を行う場合、水平方向の
余分データ14だけでなく垂直方向の余分データ15を
もメモリアクセスする必要があり、メモリアクセスのた
めのデータにおいてオーバーヘッドが大きくなる。
【0046】そこで、図10のように水平方向のみに複
数の短冊領域12に区切った状態で、水平方向の余分デ
ータ14のみをオーバーラップして余分に読み出すこと
とし、対象領域10に対して上端から一気に下端までを
順次処理することとする。これにより、垂直方向の余分
データ15の読み出しを行う必要がなくなり、ラインメ
モリの取り扱いが容易になると共に処理の複雑化を防止
できる。
【0047】<ラインメモリの再帰的使用>図11のよ
うに複数階層にウエーブレット処理を実行する場合、階
層が深くなればなるほど、余分データ14の数が級数的
に増大する。
【0048】今、右端方向の余分データ14のメモリア
クセスについて考える。9×7フィルタでは、mallat型
の帯域分割の階層(Decomposition Level)が3階層で
ある場合の余分データ14は図12のようになる。尚、
図12中の符号20は注目データ列、符号21はmallat
型の帯域分割の第3階層のデータ列、符号22は同じく
第2階層のデータ列、符号23は同じく第1階層のデー
タ列をそれぞれ示している。
【0049】第3階層21のデータ列は、上述の通り、
最初のデータが偶数番目から始まり、且つデータ数が偶
数個に限定されるため、第3階層21中の最後のデータ
21endはハイパスデータHである(図1参照)。し
たがって、図1のように、最後のデータ21endに対
応する位置において、1段上の第2階層22のデータ列
から7Tapのデータを必要とする。このことから、第
2階層22においては余分データ14aとして3個のデ
ータを必要とする。
【0050】次に、第2階層22においては、余分デー
タ14aの最後のデータがローパスデータLであるの
で、1段上の第1階層23から9Tapのデータを必要
とする。このことから、第1階層23においては、余分
データ14bとして4個のデータを必要とする。同様に
して、第1階層23においては、余分データ14bの最
後のデータ22endがローパスデータLであるので、
1段上の第0階層23から9Tapのデータを必要とす
ることから、余分データ14cとして4個のデータを必
要とする。このことから、mallat型の帯域分割の階層
(Decomposition Level)が3階層である場合には、第
0階層で境界25より外側に21個の余分データ14を
必要とし、さらに第1階層、第2階層のそれぞれにおい
て9個、3個の余分データを必要とする。
【0051】入力(ローパス)データが偶数番目から始
まり、入力(ローパス)データ数が偶数と制限した場合
の右側における余分に読み出すデータ数の一般式は、次
の(1)式で表すことができる。ここで、(1)式中の
nはウエーブレット変換におけるmallat型の帯域分割
の階層をn(n=1,2,…)階層としたときに第0階
層(一番初め)に余分に読み出さなければならない余分
データ14のデータ数を意味している。
【0052】Rn-1=2Rn+3,R1=3 ∴ Rn=3・2n−3 …(1) この(1)式より、第0階層20において右端に余分に
読むデータ数はウエーブレットの階層数(WT回数)に
よって変わり、次の表1のようになる。
【0053】
【表1】
【0054】尚、表1において、「合計欄」は各帯域分
割する階層数(WT回数=n)のそれぞれについて余分
データ(余分に読み出すデータ数)14の累計を示すも
のである。例えば、階層数(WT回数)が3の場合は、
余分データ14のデータ数は21であるが、これは第0
階層についての値であり、第1及び第2階層ではそれぞ
れ3個及び9個の余分データ14が必要であるから、ラ
インメモリの容量としては、その合計(累計)として3
+9+21=33の余分データ14の文の格納領域が全
体として余分に必要となる。
【0055】左端データのメモリアクセスのオーバーヘ
ッドについては、9×7フィルタでmallat型で3階層
(Decomposition Level)に帯域分割する場合は図13
のようになる。即ち、第3階層31の最初のデータ31
startはローパスデータLであるため、このデータ
31startを計算するためには9Tap必要とされ
ることから、第2階層の先頭方向に余分に読み出す余分
データ14aのデータ数は4になる。同様に、第2階層
32及び第1階層33でもそれぞれ余分データ14b,
14cが4個ずつ追加されることから、余分データ14
の一般式は次の(2)式のようになる。この場合、入力
(ローパス)データが偶数番目から始まり、入力(ロー
パス)データ数が偶数であることを前提としている。
【0056】Ln-1=2Ln+4,L1=4 ∴Ln=2n+2−4 …(2) この(2)式より、第0階層30において左側に余分に
読むデータ数はウエーブレットの階層数(WT回数)に
よって変わり、次の表2のようになる。
【0057】
【表2】
【0058】同様に5×3フィルタの場合、mallat型で
3階層(Decomposition Level)に帯域分割することを
前提に、右側の余分データ14は図14のようになり、
その階層数(WT回数=n)により、余分データ14の
データ数は(3)式及び表3のようになる。
【0059】Rn-1=2Rn+1,R1=1 ∴Rn=2n−1 …(3)
【0060】
【表3】
【0061】また、この場合の左側の余分データ14は
図15のようになり、その階層数(WT回数=n)によ
り、余分データ14のデータ数は(4)式及び表4のよ
うになる。
【0062】Ln-1=2Ln+2,L1=2 ∴Ln=2n+1−2 …(4)
【0063】
【表4】
【0064】(1)式ないし(4)式及び表1ないし表
4のように、帯域分割する階層数(WT回数=n)が増
大すると、余分データ14の合計(累計)が級数的に増
大することが解る。したがって、この発明では、この余
分データ14の合計(累計)を可及的に低減する目的
で、原画像データの読み出し方を工夫する。以下にいく
つかの実施の形態を説明する。
【0065】{第1の実施の形態}この発明の第1の実
施の形態では、図16に示したウエーブレット処理装置
が使用される。このウエーブレット処理装置は、入力画
像を短冊状にデータ読み出しするブロック(読み出しブ
ロック)101と、この読み出しブロック101で読み
出されたデータについてラインベースウエーブレット変
換を行うブロック(ラインベースウエーブレット変換ブ
ロック)102と、このラインベースウエーブレット変
換ブロック102から必要なデータを抽出するブロック
(データ抽出ブロック)103と、ラインベースウエー
ブレット変換ブロック102でウエーブレット変換する
際のデータの仮記憶等を行う第1の記憶装置104と、
後述のようにデータ抽出ブロック103からの出力結果
を繰り返し再帰的にウエーブレット変換するためにデー
タ記憶するメインメモリに相当する第2の記憶装置(大
容量記憶装置)105とを備える。
【0066】そして、この実施の形態では、上述の図1
0のように、読み出しブロック101において、対象領
域10を水平方向(走査方向)のみに複数の短冊領域1
2に区切ってラインベースウエーブレット処理を行う水
平方向の余分データ14のみをオーバーラップして余分
に読み出すこととし、対象領域10に対して上端から一
気に下端までを順次処理することとする。
【0067】この場合、水平方向の画素数は、1フレー
ム全体をひとつの対象領域としてウエーブレット処理す
る場合に比べると相当に少なくて済むことから、データ
サイズが最終的に例えば128×128になるまでmall
at型で帯域分割を繰り返すとしても、その際の階層数
(表1〜表4におけるWT回数)は1フレーム全体をウ
エーブレット処理する場合よりも少なくて済む。したが
って、ラインメモリに要求される余分データ14の合計
(表1〜表4の右端欄)が級数的に少なくて済む。
【0068】そして、特に垂直方向の余分データ(図9
中の符号15参照)の読み出しを行う必要がなくなり、
ラインメモリの取り扱いが容易になると共に処理の複雑
化を防止できる。
【0069】ここで、ウエーブレット変換を10回の階
層数で実行する場合、表1〜表4に示したように9×7
フィルタでは右端で6108、左端で8144になり、
5×3フィルタでは右端で2036、左端で4072に
なる。図10(または図9)のようにしてデータを読み
出すとき、余分データ14の分のオーバーヘッドが大き
くなる。そこで、この実施の形態では、図17に示すよ
うに、例えば3回の階層数分のウエーブレット変換を処
理する回路を繰り返し再起的に用いることにする。ここ
でLgは図10のように水平方向に短冊状に分割された
時の分割された水平方向の一辺のサイズである。
【0070】図17は9×7フィルタを用いる場合の右
側に必要とされる余分データ14を示しており、第2階
層から第0階層までそれぞれ3個、9個、21個(表1
参照)の余分データ14が必要とされる。尚、図示して
いないが、9×7フィルタを用いる場合の左側に必要と
される余分データ14はそれぞれ4個、12個、28個
(表2参照)、5×3フィルタを用いる場合の右側に必
要とされる余分データ14はそれぞれ1個、3個、7個
(表3参照)、左端ではそれぞれ2個、8個、22個
(表4参照)となる。
【0071】これにより、それぞれ3階層だけのウエー
ブレット変換では余分データ14の個数を低減でき、こ
れを繰り返し実行することで、一度で例えば10階層等
の多階層のウエーブレット変換を行う場合に比べてライ
ンメモリの容量が少なくて済む。
【0072】例えば、画像サイズの水平方向の一辺が2
048より大きいサイズにおいて、ノンタイルング(タ
イルに分割しない方法)で、データサイズが最終的に1
28×128になるまでmallat型の帯域分割を繰り返し
行うこととすると、9×7フィルタでウエーブレットの
回数は5回以上必要である。さらに、ディジタルカメラ
で撮影した画像のように、500万画素以上の画像をウ
エーブレット変換により圧縮するような場合には、帯域
分割を行う階層数は激増する。
【0073】そこで、上述のように、ラインベースウエ
ーブレット変換ブロック102である程度回数を限定し
て帯域分割を行った後、データ抽出ブロック103から
の出力データを第2の記憶装置105に格納し、読み出
しブロック101及びラインベースウエーブレット変換
ブロック102を通過させることで、ウエーブレット変
換を繰り返し実行することで、少ないメモリ容量のライ
ンメモリでも十分な階層数のウエーブレット変換を実行
することができる。例えば、帯域分割の階層数を3回だ
け可能なラインメモリを使用すれば、表1より3+9+
21=33個分、表2より4+12+28=44個分の
計77個分(5×3フィルタなら33個分)だけ、1ラ
インを処理するのに余分な格納領域をラインメモリに持
たせるだけで良い。
【0074】これにより、この実施の形態では、ライン
メモリの格納容量を可及的に抑制することができる。
【0075】{第2の実施の形態}第1の実施の形態で
は、各短冊領域12でウエーブレット変換を行う際に、
階層数を3回に限定したラインメモリを使用して繰り返
し帯域分割を行うことで、4階層以上の帯域分割をも実
行可能としていたのに対して、この実施の形態では、例
えば、ウエーブレット変換の階層数を3回とすれば、表
1より3+9+21=33個分(5×3フィルタなら1
1)、2回とすれば3+9=12(5×3フィルタなら
4)個分1ラインを処理するのに余分にもつだけで良い
ことから、全体的なメモリアクセスの回数を低減する目
的で、図19のように3回分のウエーブレット変換を実
行する装置と、図20のように2回分のウエーブレット
変換をする装置とを併用する。
【0076】この場合、両端とも元のデータから逐一読
み出すようにすると、非常に効率が悪くなる。そこで、
短冊状に分割した各対象領域(短冊領域)12について
左側から右側に所定の少ない階層(図17の例では3階
層)だけ順次ウエーブレット変換を行う場合に、注目し
た短冊領域12をウエーブレット変換(3階層だけ)す
る以前にその左側の短冊領域のウエーブレット変換が終
了(3階層だけ)していることを利用して、図18中の
斜線ハッチング部分のように、注目した短冊領域12b
の左側の余分データ14leftは、既にウエーブレッ
ト変換を行った左側の短冊領域12aで既に計算したデ
ータを使用する。即ち、各短冊領域12aでのウエーブ
レット変換においては、右端側の境界25より内側(左
側)の4つ分のデータを次の短冊領域12bの左端部分
でのフィルタリング演算のためにメモリに書き込むよう
にする。これにより、各短冊領域12bでは、左側のフ
ィルタリングのための読み出しが必要なくなり、メモリ
アクセスおよびメモリ量の節約になる。
【0077】例えば、図10の左上端点P0からウエー
ブレット変換を開始する場合、左端の短冊領域12aに
ついて所定の階層だけ帯域分割を行った後、次の短冊領
域12bを同様に処理する。この場合、階層数が5回の
ウエーブレット変換を行うだけなら、図19中のLgは
32の倍数を持つだけでよい。しかし、処理の容易のた
め、Lgとしてはできるだけ2のべき乗の因数を持つっ
た方がよい。一方、5回以上ウエーブレット変換する場
合は、5回分の一画面全部のウエーブレット変換が終わ
ってから、再帰的に図19及び図20に示した方法で5
回の階層数の帯域分割を繰り返し実行すればよい。
【0078】{第3の実施の形態}上記した第1の実施
の形態及び第2の実施の形態では、垂直方向の余分デー
タ(図9中の符号15参照)を取り扱う必要をなくすた
めに、1フレームの画像中の短冊領域12(12a,1
2b)について垂直方向に一気にウエーブレット変換を
行うこととしていたが、仮に図21に示したPreci
nctと呼ばれる所定のブロック領域39がラスタース
キャン順に符号化されるのであるならば、上述した第1
の実施の形態及び第2の実施の形態のように短冊状の短
冊領域12に分割してそれぞれをウエーブレット変換す
ると、一画面全部ウエーブレット変換しないとEBCO
T符号化が開始できない。しかしながら、例えば図9の
ように縦方向(垂直方向)と横方向(水平方向)の両方
向にマトリクス状にブロック分割して垂直方向のメモリ
アクセスのオーバーヘッドを許容することとすれば、p
recinct39に相当する部分のウエーブレット変
換が終了した時点でEBCOTの符号化が開始できる。
この場合、図21のように、左を上、右を下と読みかえ
ると、ブロック分割でのウエーブレット変換処理を考え
る場合に相当する。
【0079】このように、マトリクス状にブロック分割
する場合にも、第1の実施の形態及び第2の実施の形態
のように、帯域分割を少数の階層数(例えば階層数であ
るWT回数が3回)に限定した装置(ラインメモリ等)
を繰り返し再帰的に利用して深い階層の帯域分割を実現
することで、ラインメモリの格納容量を抑制することが
できる。
【0080】このような処理を実現する構成としては、
図22のウエーブレット処理装置が使用される。ここで
は、図16に示したウエーブレット処理装置の読み出し
ブロック101に代えて、画像をブロック状にデータを
読み出す読み出しブロック101aを適用すればよい。
【0081】{第4の実施の形態}図23はこの発明の
第4の実施の形態に係るウエーブレット処理方法を示す
図である。この実施の形態のウエーブレット処理方法
は、図23の如く、Precinctについてラスター
スキャン順に符号化する場合で、第1の実施の形態のよ
うに短冊領域12に分割して走査を行うには、図21に
示した原画像を左右反転させて、さらに反時計方向(左
周り)に90度に回転させた画像を短冊領域12に分割
して走査する。
【0082】このような処理を実現する構成としては、
図24のウエーブレット処理装置が使用される。ここで
は、図16に示したウエーブレット処理装置に対して、
入力画像のデータ読み出し順を変換するデータ読み出し
順変換ブロック106が追加されている。
【0083】このようにすることにより、原画像に対し
て上端から下方向に順次操作することができ、原画像に
対して無理のないウエーブレット変換を行うことができ
る。
【0084】この場合、上述のように原画像を左右反転
させて、さらに反時計方向(左周り)に90度に回転さ
せた後の処理は、先に述べた第1の実施の形態(図10
参照)と同様のウエーブレット変換を行えばよい。これ
により、第1の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きる。
【0085】{合成側の原理1}以上においては、ウエ
ーブレット変換の処理について説明してきたが、このウ
エーブレット変換によって得られた圧縮データを伸長す
る際の合成側での逆ウエーブレット変換の処理について
説明する。
【0086】図25〜図28は、9×7フィルタでウエ
ーブレット変換した圧縮データをノンタイリング処理で
合成側で余分に読み出す際の領域を示した図、図29〜
図32は、5×3フィルタでウエーブレット変換した圧
縮データをノンタイリング処理で合成側で余分に読み出
す際の領域を示した図である。
【0087】この発明の合成側でのウエーブレット処理
方法(逆ウエーブレット変換方法)も分解側での考え方
と同様の手法を採用している。即ち、各階層におけるデ
ータ数(偶数個または奇数個)とデータ開始点(偶数番
目または奇数番目)によっては、9×7フィルタでは図
25〜図28、5×3フィルタでは図29〜図32に示
すように、注目データ列(出力データ)40が偶数番目
のデータ(ローパスデータL)から始まってデータ数が
偶数個の場合(図25及び図29)、注目データ列40
が偶数番目のデータ(ローパスデータL)から始まって
データ数が奇数個の場合(図26及び図30)、注目デ
ータ列40が奇数番目のデータ(ハイパスデータH)か
ら始まってデータ数が偶数個の場合(図27及び図3
1)、注目データ列40が奇数番目のデータ(ハイパス
データH)から始まってデータ数が奇数個の場合(図2
8及び図32)のそれぞれ4通りに分類できる。尚、合
成側では、9×7フィルタにおいては、ローパスデータ
Lで7Tap、ハイパスデータHで9Tapのデータ
が、5×3フィルタにおいては、ローパスデータLで3
Tap、ハイパスデータHで5Tapのデータが必要で
ある。
【0088】このようにそれぞれ4通りのデータを読み
出すように対応した場合、逆ウエーブレット変換の入力
制御の回路が非常に複雑になるので、分解側と同様に、
次の(3)及び(4)制限を設ける。
【0089】(3)データが偶数番目から始まり、デー
タ数が偶数個の場合だけになるようにする。
【0090】(4)ローパスデータLの余分に読み出さ
ねばならないデータを中心に考える。
【0091】図33は、9×7フィルタを用いた場合
に、合成側において注目データ列40の後端位置で読み
出されるべき余分データ14を、図34は同じく先頭位
置で読み出されるべき余分データ14をそれぞれ示して
いる。9×7フィルタでは、上述のようなTap数で合
成が行われるため、図33に示した後端位置では、第3
段階41で3個のローパスデータLと3個のハイパスデ
ータH、第2段階42で3個のローパスデータLと3個
のハイパスデータH、第1段階43で2個のローパスデ
ータLと2個のハイパスデータHがそれぞれ読み出され
て注目データ列40の後端データが合成される。また、
図34示した先頭位置では、同様の理由により、第3段
階41で2個のローパスデータLと3個のハイパスデー
タH、第2段階42で2個のローパスデータLと3個の
ハイパスデータH、第1段階43で1個のローパスデー
タLと2個のハイパスデータHがそれぞれ読み出されて
注目データ列40の先頭データが合成される。これらを
整理すると、帯域分割された階層数(WT回数)によ
り、余分データ14のデータ数(余分に読み出されるデ
ータ数)は次の表5のようになる。尚、表5において
「左端」とは先頭データ、「右端」とは後端データの合
成にそれぞれ必要な余分データ14のデータ数を意味し
ており、「LOW」はローパスデータL、「HIGH」
はハイパスデータHとして必要な個数を意味している。
【0092】
【表5】
【0093】5×3フィルタにおいても同様に、図35
は合成側において注目データ列40の後端位置で読み出
されるべき余分データ14を、図36は同じく先頭位置
で読み出されるべき余分データ14をそれぞれ示してい
る。5×3フィルタでは、図35に示した後端位置で
は、第3段階41で1個のローパスデータLと1個のハ
イパスデータH、第2段階42で1個のローパスデータ
Lと1個のハイパスデータH、第1段階43で1個のロ
ーパスデータLと1個のハイパスデータHがそれぞれ読
み出されて注目データ列40の後端データが合成され
る。また、図36示した先頭位置では、同様の理由によ
り、第3段階41で0個のローパスデータLと1個のハ
イパスデータH、第2段階42で0個のローパスデータ
Lと1個のハイパスデータH、第1段階43で0個のロ
ーパスデータLと1個のハイパスデータHがそれぞれ読
み出されて注目データ列40の先頭データが合成され
る。これらを整理すると、帯域分割された階層数(WT
回数)により、余分データ14のデータ数(余分に読み
出されるデータ数)は次の表6のようになる。
【0094】
【表6】
【0095】9×7フィルタでは、図33、図34及び
表5の通り、合成側の余分データ14のデータ数は分解
側ほど多くないので、両端でデータを余分に読み出せば
よい。また、5×3フィルタでも、図35、図36及び
表6の通り、合成側の余分に読み出すデータ数は、分解
側ほど多くないので両端でデータを余分に読み出せばよ
い。
【0096】この場合、一番長いラインメモリの長さ
は、分解側と同様に、できるだけ2のべき乗の因数を持
ったものに、余分に読み出す長さを加えた格納容量を設
定すれば充分となる。これにより、ラインメモリの格納
容量を抑制することができる。
【0097】{第5の実施の形態}この発明の第5の実
施の形態では、図37に示したウエーブレット処理装置
が使用される。このウエーブレット処理装置は、上述し
た分解側での処理(ウエーブレット変換)が行われた圧
縮画像を短冊状にデータ読み出しする読み出しブロック
201と、この読み出しブロック201で読み出された
データについてラインベースウエーブレット逆変換を行
うブロック(ラインベースウエーブレット逆変換ブロッ
ク)202と、このラインベースウエーブレット逆変換
ブロック202から必要なデータを抽出するブロック
(データ抽出ブロック)203と、ラインベースウエー
ブレット逆変換ブロック202でウエーブレット変換す
る際のデータの仮記憶等を行うラインメモリに相当する
第3の記憶装置204aと、データ抽出ブロック203
からの出力結果を繰り返し再帰的にウエーブレット逆変
換するためにデータ記憶するメインメモリに相当する第
4の記憶装置(大容量記憶装置)204bとを備える。
【0098】図38〜図41は、上記のウエーブレット
処理装置を使用して、データをブロック状に扱って逆ウ
エーブレット変換を行う場合の処理手順を順次示した図
である。図38〜図41中の符号51は垂直方向に読み
込まれる余分データを意味している。このように、デー
タをブロック状に扱って逆ウエーブレット変換すると、
垂直方向にもオーバーラップして余分データ51を読み
出さなければならなくなって、メモリアクセスのオーバ
ーヘッドが大きくなる。そこで、図42〜図45のよう
に、それぞれの順次の階層において、データを短冊状に
読み出すようにする。図46及び図47のように、ライ
ンベースウエーブレットを行うには、9×7フィルタの
余分データ14のデータ数は表5よりローパス右端では
(2,3,3…)(図46)、ローパス左端では(1,
2,2…)(図46)になり、ハイパス右端では(2,
3,3…..)(図47)、ハイパス左端では(2,
3,3…..)(図47)になる。同様に5×3フィル
タの余分に読み出すデータ数は、表6よりローパス右端
では(1,1,1…..)、ローパス左端では(0,
0,0…..)になり、ハイパス右端では(1,1,1
…..)、ハイパス左端では(1,1,1…..)にな
る。即ち、5×3フィルタのローパス左端では余分に読
み出すデータはない。
【0099】このように処理することで、極めて少ない
余分データ14を使用して画像を合成することができ
る。特に、垂直方向の余分データ51を読み出す必要が
ないので、メモリアクセスのオーバーヘッドが小さくな
り、効率的な合成処理(逆ウエーブレット変換)を行う
ことができる。
【0100】そして、この実施の形態でも、少ない階層
数の逆ウエーブレット変換が可能なラインメモリを用い
て、そのラインメモリを繰り返し再帰的に用いること
で、多階層の逆ウエーブレット変換を小さなラインメモ
リで実現する。例えば、9×7フィルタを用いてウエー
ブレット変換を行ったデータに対して、階層数(WT回
数)が3回の場合に必要なラインメモリだけを用いて逆
ウエーブレット変換を行う場合を考える。この場合、例
えば図48に示したローパス側の逆ウエーブレット変換
と、図49に示したハイパス側の逆ウエーブレット変換
とを実行し、それぞれローパスデータL及びハイパスデ
ータHを余分データ14として余分に読み出す。この際
の余分データ14のデータ数は表5のWT回数=3の行
に示した通りである。
【0101】図50は、9×7フィルタの合成で階層数
を3回とした場合の逆ウエーブレット変換の動作を示す
図であり、同図(A)は第3階層、同図(B)は第2階
層、同図(C)は第1階層の帯域合成の結果を示してい
る。このように、階層数=3の逆ウエーブレット変換を
まとめて行い、次の3回分の合成のために、図48及び
図49のラインメモリを再帰的に使用して、さらに深い
階層数の逆ウエーブレット変換を行う。ただし、この場
合の階層数=3回は一例である。
【0102】また、図示していないが、5×3フィルタ
の場合も同様の原理で逆ウエーブレット変換を実行すれ
ばよい。
【0103】これによると、少ない格納容量のラインメ
モリを使用するだけで、処理手順を工夫することで深い
階層数の逆ウエーブレット変換を支障無く実行できる。
【0104】{第6の実施の形態}図21のようにPr
ecinct39がラスタースキャン順に復号化される
のであるなら、EBCOT復号化が一画面全部終わらな
いと、短冊状に逆ウエーブレット変換できない。しかし
ながら、図42〜図45のようにブロック状にして垂直
方向の余分データ51の発生を許容すれば、preci
nct39に相当する部分のEBCOT復号化が終了し
た時点で、逆ウエーブレット変換が開始できる。
【0105】このような処理を実現する構成としては、
図51のウエーブレット処理装置が使用される。ここで
は、図37に示したウエーブレット処理装置の読み出し
ブロック201に代えて、圧縮画像をブロック状にデー
タを読み出す読み出しブロック201aを適用すればよ
い。
【0106】この場合、左を上、右を下と読みかえると
ブロック状の処理場合を考える場合に相当する。ネット
ワークなどでデータ転送速度が遅い時に少しでも早く表
示したい場合に有効である。
【0107】{第7の実施の形態}図23のように原画
像を左右反転させて、左90度に回転させたものを、短
冊領域12毎に垂直方向に一気に走査されて、Prec
inctがラスタースキャン順に符号化されたものを復
号する場合、図52〜図54第5の実施の形態で説明し
た手順(即ち、図52〜図54のように順次復号化され
るような手順)で復号化されたものを、最後に図55に
おいて右90度に回転し、さらに左右反転すれば、原画
像に対応した合成画像を得ることができる。このよう
に、垂直方向の余分データ51の発生を防止するために
短冊領域12を走査した場合であっても、Precin
ctをラスタースキャン順に適正に逆ウエーブレット変
換処理することができる。
【0108】このような処理を実現する構成としては、
図56のウエーブレット処理装置が使用される。ここで
は、図37に示したウエーブレット処理装置に対して、
データの書き出し順を図55のように右90度に回転し
て左右反転するための書き出し順変換ブロック205を
付加すればよい。
【0109】以上、合成側の原理1による方法では、容
量の小さいラインメモリを利用して、境界状の画像歪み
を防止することができる。しかしながら、左右両方の境
界外側のデータを処理する必要がある。そこで、次に合
成側の原理1に比べ、利用するラインメモリの容量は大
きくなるが、容易な処理で同様の効果を得られることが
できる合成側の原理2とその実施例について説明する。
【0110】{合成側の原理2}この方法では、合成側
の原理1で説明した制限(4)に代えて次の(5)の制
限を設けて処理を行う。
【0111】(5)データを余分に読み出すのは左側だ
けで、右側では境界より外側のデータは使用しない。
【0112】図61は、2段の9×7フィルタを用いた
場合に、合成側において注目データ列40の後端位置で
合成されるデータを、図62には図61のデータ合成後
に行われる図61の右隣の短冊領域で合成されるデータ
43を示している。すなわち、図61に示した短冊領域
40の右端境界44が、図62に示した短冊領域43の
左端境界44であり、短冊領域40の右端境界44の内
側及び外側が、それぞれ短冊領域43の左端境界44の
外側及び内側に対応している。
【0113】まず、9×7フィルタでは合成側の原理1
で上述したTap数で合成が行われるが、図61のデー
タ40を合成するときに右端境界44よりも外側のデー
タを読み出さないために、これらを必要とするデータは
合成できない。図61に示した散点状部分のデータ4
5,46がこれにあたり、第1段階42では3個のロー
パスデータLが、注目データ列40の後端では9個のデ
ータ45が合成できない。これら合成できなかったデー
タ45,46は、次に右隣の短冊領域43で左端のデー
タを合成するときに合成する。尚、そのときに左端境界
44の外側のデータとして必要となるデータ47a,4
7bは、短冊領域40を合成するときに、合成した状態
でラインメモリに保存しておく。ラインメモリに保存さ
れ再利用されるデータ47a,47bは、斜線ハッチン
グ部分のデータであり、第2段階41では3個のローパ
スデータLと4個のハイパスデータH(47b)、第1
段階42では3個のローパスデータLと7個のハイパス
データH(47a)の計17個である。
【0114】短冊領域40が、合成できなかったデータ
45,46を残して合成を終えると、次に図62の短冊
領域43を合成する。そして、左端のデータを合成する
ときに、先に合成できなかったデータ(散点状部分4
5,46)は、ラインメモリから読み出した17個のデ
ータ(斜線ハッチング部分47a,47b)と、左端境
界44内側のデータとを用いて合成する。
【0115】図63は、3段の9×7フィルタを用いた
場合に、合成側において注目データ列40の後端位置で
合成されるデータを、図64には図63のデータ合成後
に行われる図63の右隣の短冊領域で合成されるデータ
43を示している。上述したように、右端境界44外側
のデータを読み出さないために、図63に示した散点状
の部分、すなわち第2段階42の3個のローパスデータ
L(46b)と、第1段階43の9個のローパスデータ
L(46a)と、注目データ列40の後端21個のデー
タ45とが合成できない。これらの合成できなかったデ
ータ45,46a及び46bは、図63に示した斜線ハ
ッチング部分のデータ47a〜47cをラインメモリに
保存しておき、右隣の短冊領域43で左端のデータを合
成するときに合成する。このとき、再利用するためにラ
インメモリに保存されるデータは、第3段階41では3
個のローパスデータLと4個のハイパスデータH(47
c)、第2段階42では3個のローパスデータLと7個
のハイパスデータH(47b)、第1段階43では3個
のローパスデータLと13個のハイパスデータH(47
a)の計33個である。そして、図64に示した右隣の
短冊領域43の左端のデータを合成するときに、ライン
メモリから読み出した33個のデータ(斜線ハッチング
部分47a〜47c)と、左端境界44内側のデータ4
3とを用いて、先に合成できなかったデータ(散点状部
分45,46a及び46b)の合成を行う。
【0116】以上のように、合成側の原理2では合成側
の原理1のように短冊領域の左右両側で余分にデータを
読み出して処理するのではなく、右端では余分にデータ
を読み出さず、そのために右端で合成できなかったデー
タは、右隣の領域の左端を合成するときに合成する。さ
らに、左隣の領域で合成できなかったデータを合成する
ために読み出す左側境界外側の余分データは、左隣の領
域のデータを合成するときに合成された状態でラインメ
モリに保存されている。そのため、左隣の領域で合成で
きなかったデータ、及び左端のデータを合成するため
に、左隣の領域を再度合成する必要はなく、ラインメモ
リからデータを読み出すだけでよい。
【0117】短冊領域の右端で合成できないデータ数Y
nの一般式は(5)式で表すことができる。ここで、
(5)式中のnはウェーブレット変換におけるmallat型
の帯域分割の階層がn(n=1,2,…)階層であるこ
とを意味している。
【0118】Yn-1=2Yn+3,Y1=3 ∴ Yn=3・2n−3 …(5) 同じくnを用いて、短冊領域の右端で合成できなかった
データをその右隣の短冊領域の左端のデータ合成時に合
成する際に使用するため、ラインメモリに保存するロー
パスデータLのデータ数RLnの一般式は(6)で表す
ことができる。
【0119】RLn=3 …(6) 同じくnを用いて、短冊領域の右端で合成できなかった
データをその右隣の短冊領域の左端のデータ合成時に合
成する際に利用するため、ラインメモリに保存するハイ
パスデータHのデータ数RHnの一般式は(7)で表す
ことができる。
【0120】 RHn=Yn-1+4,(ただし、Y0=0とする) …(7) これら式(5)〜(7)から、9×7フィルタの合成側
において合成できない右端のデータ数と、これを合成す
るために一旦ラインメモリに保存され、右隣の領域の合
成時に読み出されるデータ数とは、ウェーブレット変換
の階層数(WT回数)によって変わり、次の表7のよう
になる。
【0121】
【表7】
【0122】尚、表7において、「累計1」、「累計
2」はそれぞれ、合成できないデータ数、ラインメモリ
に一旦保存し右隣の領域の合成時に再利用されるデータ
数(ローパスデータLとハイパスデータHの合計)の累
計を示している。例えば、階層数(WT回数)が2の場
合は、ラインメモリに保存した17個のデータを読み出
して12個のデータを合成する必要があるから、必要デ
ータ数は17+12=29であり、これに相当するライ
ンメモリを短冊領域のデータを処理する余分に必要とす
る。
【0123】同様に5×3フィルタの場合の、右端で合
成できないデータ、及び右隣のデータ合成時に左端で再
利用されるデータは、2段の場合は図65,66、3段
の場合は図67,68の散点状部及び斜線ハッチング部
で示される。2段の場合に合成できないデータ(図65
または66の散点状部分)は全部で4個、再利用するデ
ータ(図65または66の斜線ハッチング部分)は全部
で7個、3段の場合は同様にそれぞれ計11個(図67
または68の散点状部分)、13個(図67または68
の斜線ハッチング部分)である。
【0124】短冊領域の右端で合成できないデータ数Y
nの一般式は、ウェーブレット変換におけるmallat型の
帯域分割の階層がn(n=1,2,…)階層であるとす
ると、(8)式で表すことができる。
【0125】Yn-1=2Yn+1,Y1=1 ∴ Yn=2n−1 …(8) 同じくnを用いて、短冊領域の右端で合成できなかった
データをその右隣の短冊領域の左端のデータ合成時に合
成する際に利用するため、ラインメモリに保存するロー
パスデータLのデータ数RLnの一般式は(9)で表す
ことができる。
【0126】RLn=1 …(9) 同じくnを用いて、短冊領域の右端で合成できなかった
データをその右隣の短冊領域の左端のデータ合成時に合
成する際に利用するため、ラインメモリに保存するハイ
パスデータHのデータ数RHnの一般式は(10)で表
すことができる。
【0127】 RHn=Yn-1+2,(ただし、Y0=0とする) …(10) これら式(8)〜(10)から、5×3フィルタの合成
側において合成できない右端のデータ数と、これを合成
するために一旦ラインメモリに保存され、右隣の領域の
合成時に読み出されるデータ数とは、ウェーブレット変
換の階層数(WT回数)によって変わり、次の表8のよ
うになる。
【0128】
【表8】
【0129】尚、表8において、「累計1」、「累計
2」は表7と同じく、それぞれ合成できないデータ数、
ラインメモリに一旦保存し右隣の領域の合成時に再利用
されるデータ数(ローパスデータLとハイパスデータH
の合計)の累計を示している。例えば、階層数(WT回
数)が2の場合は、メモリに保存した7個のデータを読
み出して4個のデータを合成する必要があるから、必要
データ数は7+4=11であり、これに相当するライン
メモリを短冊領域のデータを処理する余分に必要とす
る。
【0130】このように、9×7フィルタにおいても、
5×3フィルタにおいてもウェーブレット変換の階層数
が増えると、合成するのに要する必要データ数すなわち
ラインメモリが級数的に増加することが解る。したがっ
て、合成側の原理1で上述したのと同様に、ラインメモ
リを可及的に低減する目的で、圧縮データの読み出し方
を工夫する。以下にいくつかの実施の形態を説明する。
【0131】{第8の実施の形態}この発明の第8の実
施の形態では、図69に示した逆ウエーブレット処理装
置が使用される。この逆ウエーブレット処理装置は、上
述した分解側での処理(ウエーブレット変換)が行われ
た圧縮画像データを短冊状に読み出すとともに、予め左
隣のデータ領域の合成時に保存されたデータを再利用す
るためにラインメモリから読み出す読み出しブロック2
01(読み出しブロック)と、この読み出しブロック2
01で読み出されたデータについてラインベースウエー
ブレット逆変換を行うブロック(ラインベースウエーブ
レット逆変換ブロック)202と、このラインベースウ
エーブレット逆変換ブロック202から必要なデータを
抽出するとともに、次に右隣のデータ領域を合成すると
きに再利用するデータをラインメモリに保存するブロッ
ク(データ抽出ブロック)203と、ラインベースウエ
ーブレット逆変換ブロック202でウエーブレット変換
する際のデータの仮記憶等を行うラインメモリに相当す
る第3の記憶装置204とを備える。
【0132】上述した第5の実施の形態と同様に、デー
タを短冊状に読み出すようにする。ラインベースウエー
ブレットを行うには、図70(ローパスデータ)及び図
71(ハイパスデータ)のように、普通に読み出すデー
タに加えて、左側境界外側において余分に合成するデー
タ分60a〜60dと、これらの短冊領域外のデータと
短冊領域内左端のデータとを合成するのに再利用するた
め余分に読み出す、左隣の領域の合成時に保存されたデ
ータ分61a〜61d(ローパス側)及び62a〜62
d(ハイパス側)分のラインメモリを必要とする。
【0133】この余分に必要とするラインメモリは、フ
ィルタのTap数とウェーブレットの回数に応じて決ま
り、表7,8に示したYn,RLn,RHnの和がこれに
相当する。ここで、Lgは図10のように水平方向に短
冊状に分割されたときの分割された水平方向の一辺のサ
イズである。
【0134】9×7フィルタでは表7より、余分に合成
するデータ数が(60a,60b,60c,60d…)
=(3,9,21,45…)、メモリに保存し再利用す
る、すなわち余分に読み出すデータ数はローパス側では
(61a,61b,61c,61d…)=(3,3,
3,3…)であり、ハイパス側では(62a,62b,
62c,62d…)=(4,7,13,25…)であ
る。同様に5×3フィルタでは表8より、余分に合成す
るデータ数が(60a,60b,60c,60d…)=
(1,3,7,15…)、メモリに保存し再利用する、
すなわち余分に読み出すデータ数はローパス側では(6
1a,61b,61c,61d…)=(1,1,1,1
…)であり、ハイパス側では(62a,62b,62
c,62d…)=(2,3,5,9…)である。
【0135】このように、第5の実施の形態に比べ、大
きな容量のラインメモリを必要とするが、上述のように
処理することで、第5の実施の形態と異なり、各領域の
処理において右境界外側で余分にデータを読み出す必要
がない。またラインメモリの利用により、左境界外側の
データを再合成する処理を必要としない。そのため、第
5の実施の形態に比べて、容易な処理で画像を合成する
ことができる。
【0136】{第9の実施の形態}第8の実施の形態の
ように合成を行う場合、逆ウェーブレット変換の階層数
が増すと、表7,8に示したように必要とするラインメ
モリが級数的に増大する。そこで、この実施の形態で
は、図37と同じ構成の装置を利用する。ただし、ライ
ンベースウェーブレット逆変換ブロック202は、第5
の実施の形態と異なり合成側の原理2に基づいて動作す
る。この装置では、逆ウェーブレット処理装置に第3の
記録装置204aに加えて第4の記憶装置204b(大
容量記憶装置)を増設し、これを用いて、例えば3回の
階層数分の逆ウェーブレット変換を処理する回路を再帰
的に用いることにする。
【0137】具体的には、ラインベースウェーブレット
逆変換ブロック202において、第3の記憶装置204
aを利用し、3回の逆ウェーブレット変換を施し、その
結果を、必要なデータを抽出するブロック203におい
て第4の記憶装置204bに保存する。そして、次回の
ウェーブレット逆変換を行う際には、ウェーブレット画
像を短冊状にデータを読み出すブロック201におい
て、先に保存した3回の逆ウェーブレット変換を施した
結果を第4の記憶装置204bから読み出し、これを使
用して、さらに3回の逆ウェーブレット変換を施す。
【0138】このように、少ない階層数の逆ウエーブレ
ット変換が可能なラインメモリ(第3の記憶装置204
a)と大容量記憶装置(第4の記憶装置204b)を利
用することで、多階層の逆ウエーブレット変換を小さな
ラインメモリで実現できる。ただし、この場合の階層数
=3回は一例である。
【0139】これによると、処理手順を工夫することで
少ない格納容量のラインメモリを使用するだけで、深い
階層数の逆ウエーブレット変換を支障無く実行できる。
【0140】{第10の実施の形態}図72〜図75
は、第9の実施の形態で述べた逆ウエーブレット処理装
置を使用して、データをブロック状に扱って逆ウエーブ
レット変換を行う場合の処理手順を順次示した図であ
る。
【0141】図72〜図75中の符号71は、隣の領域
でデータを合成するときに再利用するためにラインメモ
リに保存しておくデータを意味している。図21のよう
に、Precinct39がラスタースキャン順に復号
化されるのであれば、EBCOT復号化が一画面全部終
わらないと、短冊状に逆ウエーブレット変換できない。
しかしながら、図72〜図75のようにブロック状にし
て、垂直方向にも、再利用するために保存し隣の領域の
合成時に余分に読み出すデータ71の発生を許容すれ
ば、precinct39に相当する部分のEBCOT
復号化が終了した時点で、逆ウエーブレット変換が開始
できる。
【0142】このような処理を実現する構成としては、
第6の実施の形態と同じ図51の逆ウエーブレット処理
装置が使用される。ただし、ラインベースウェーブレッ
ト逆変換ブロック202は、第6の実施の形態と異なり
合成側の原理2に基づいて動作する。この場合、短冊領
域で行った処理の左を上、右を下と読みかえることで、
ブロック状のデータの処理にも拡張することができる。
【0143】この方法では、全領域の復号化を待たずに
復号化が終了した任意の位置のブロック領域からブロッ
ク領域毎に処理が進むので、ネットワークなどでデータ
転送速度が遅い時に少しでも早く復号画像を表示したい
場合に有効である。
【0144】{第11の実施の形態}この第11の実施
の形態では、合成側の原理1に基づく第7の実施の形態
と同様の処理を、合成側の原理2に基づいて行う。この
場合、ラインベースウェーブレット逆変換の処理のみが
合成側の原理2に基づくものとなり、他の処理は全て第
7の実施の形態と同じである。また、このような処理を
実現する処理装置についても第7の実施の形態で図56
に示した構成と同様であり、ラインベースウェーブレッ
ト逆変換ブロック202が合成側の原理2に基づいて動
作する点のみが異なる。
【0145】そして、得られる効果も第7の実施の形態
と同じく、画像の読み出し及び書き出しを工夫すること
で、短冊領域を処理しながらブロック状のPrecin
ctを処理するのと同じ効果を得ることができるという
点にある。
【0146】尚、第1の実施の形態〜第4の実施の形態
については分解側(ウエーブレット変換)の処理、第5
の実施の形態〜第11の実施の形態は合成側(ウエーブ
レット逆変換)の処理についてそれぞれ別々の実施の形
態として説明したが、分解側と合成側とを同一のウエー
ブレット処理装置内に組み込んでも差し支えない。
【0147】また、第1の実施の形態、第3の実施の形
態、第4の実施の形態、第5の実施の形態及び第9の実
施の形態等については、階層数(WT回数)が3回であ
る場合に適応したラインメモリを使用していたが、ライ
ンメモリの適合する階層数は3回に限定するものではな
い。
【0148】
【発明の効果】請求項1及び請求項14に記載の発明に
よれば、画像を複数に分割した個々の領域の単位で、こ
の領域内のデータにこの領域より外側の所定のデータ数
の余分データを付加して読み出し、この読み出しブロッ
クで読み出されたデータについて複数の階層で帯域分割
してラインベースウエーブレット変換を行い、このライ
ンベースウエーブレット変換されたデータを所定の形式
で抽出するので、画像全体より小さな領域単位でウエー
ブレット変換することでラインメモリの格納容量を低減
できるとともに、領域間の境界において、余分データを
フィルタリングすることで、境界状の画像歪みを防止す
ることができる。
【0149】請求項2及び請求項15に記載の発明によ
れば、画像の走査方向にのみ分割された短冊領域毎にラ
インベースウエーブレット変換を行うので、垂直方向に
一気にラインベースウエーブレット変換を実行すること
ができる。したがって、垂直方向に余分データを付加し
て読み込む必要がなくなり、ラインメモリへのメモリア
クセス量を低減できるとともに、ラインメモリの格納容
量を低減できる。
【0150】請求項3及び請求項16に記載の発明によ
れば、画像の走査方向及び当該走査方向に直交する方向
にマトリクス状に分割されたブロック領域毎にラインベ
ースウエーブレット変換を行うので、画像全体より小さ
なブロック領域単位でウエーブレット変換することでラ
インメモリの格納容量を低減できるとともに、領域間の
境界において、余分データをフィルタリングすること
で、境界状の画像歪みを防止することができる。特に、
Precinctと呼ばれる所定のブロック領域がラス
タースキャン順に符号化される場合に、EBCOT符号
化を支障無く実行できるという利点がある。
【0151】請求項4及び請求項17に記載の発明によ
れば、原画像を左右反転させ、さらに左周りに90度回
転させた画像を出力するデータ読み出し順変換ブロック
をさらに備えるので、Precinctと呼ばれる所定
のブロック領域がラスタースキャン順に符号化される場
合に、EBCOT符号化を、短冊領域に対して支障なく
実行できる。したがって、垂直方向に余分データを付加
して読み込む必要がなくなり、ラインメモリへのメモリ
アクセス量を低減できるとともに、ラインメモリの格納
容量を低減できる。
【0152】請求項5及び請求項18に記載の発明によ
れば、所定の階層数に限定したラインメモリを繰り返し
再帰的に使用してラインベースウエーブレット変換を実
行するので、少ない格納容量のラインメモリを繰り返し
使用するだけで、そのラインメモリが対応した階層数よ
りも深い階層の帯域分割を実行してラインベースウエー
ブレット変換を実行することができる。したがって、深
い階層の帯域分割が必要なウエーブレット変換であって
も、ラインメモリの格納容量を低減できる。
【0153】請求項6及び請求項19に記載の発明によ
れば、画像を分割して全画面一枚につきウエーブレット
変換し、かつ所定の階層数に限定したラインベースウエ
ーブレット変換装置を使用して、任意の回数のウエーブ
レット変換を行う場合に、中間データを一度出力し、そ
の中間データを大規模記憶装置に格納して、再び読み出
して、新たな一枚の画像として扱えば、小さなハードウ
エアでも全画面の一枚に相当するウエーブレット変換を
容易に実現できる。
【0154】請求項7及び請求項20に記載の発明によ
れば、ウエーブレット変換された圧縮画像データを複数
に分割した個々の領域の単位で、この領域内のデータに
この領域より外側の所定のデータ数の余分データを付加
して読み出し、読み出されたデータについてラインベー
スウエーブレット逆変換を行い、このラインベースウエ
ーブレット逆変換されたデータを所定の形式で抽出して
画像を再生するので、比較的小さな領域単位でウエーブ
レット逆変換することでラインメモリの格納容量を低減
できるとともに、領域間の境界において、余分データを
フィルタリングすることで、境界状の画像歪みを防止す
ることができる。
【0155】請求項8及び請求項21に記載の発明によ
れば、ウエーブレット変換された圧縮画像データを複数
に分割した個々の領域の単位で、この領域内のデータを
読み出し、さらに一方外側の所定のデータ数の余分デー
タをラインメモリから読み出し、読み出されたデータに
ついてラインベースウエーブレット逆変換を行い、この
ラインベースウエーブレット逆変換されたデータを所定
の形式で抽出して画像を再生し、前記領域他方端の所定
のデータ数のデータをラインメモリに保存し再利用する
ので、領域間の境界において、余分データを一方外側だ
けフィルタリングする容易な処理で境界状の画像歪みを
防止することができる。
【0156】請求項9及び請求項22に記載の発明によ
れば、画像の走査方向にのみ分割された短冊領域毎にラ
インベースウエーブレット逆変換を実行するので、垂直
方向に一気にラインベースウエーブレット逆変換を実行
することができる。したがって、垂直方向に余分データ
を付加して読み込む必要がなくなり、ラインメモリへの
メモリアクセス量を低減できるとともに、ラインメモリ
の格納容量を低減できる。
【0157】請求項10及び請求項23に記載の発明に
よれば、画像の走査方向及び当該走査方向に直交する方
向にマトリクス状に分割されたブロック領域毎にライン
ベースウエーブレット逆変換を実行するので、比較的小
さなブロック領域単位でウエーブレット逆変換すること
でラインメモリの格納容量を低減できるとともに、領域
間の境界において、余分データをフィルタリングするこ
とで、境界状の画像歪みを防止することができる。特
に、Precinctと呼ばれる所定のブロック領域が
ラスタースキャン順に復号化される場合に、EBCOT
復号化を支障無く実行できるという利点がある。
【0158】請求項11及び請求項24に記載の発明に
よれば、データ抽出ブロックから出力された画像を左右
反転させ、さらに左周りに90度回転させた画像を出力
するデータ書き出し順変換ブロックをさらに備えるの
で、Precinctと呼ばれる所定のブロック領域が
ラスタースキャン順に復号化される場合に、EBCOT
復号化を、短冊領域に対して支障なく実行できる。した
がって、垂直方向に余分データを付加して読み込む必要
がなくなり、ラインメモリへのメモリアクセス量を低減
できるとともに、ラインメモリの格納容量を低減でき
る。
【0159】請求項12及び請求項25に記載の発明に
よれば、所定の階層数に限定したラインメモリを繰り返
し再帰的に使用してラインベースウエーブレット逆変換
を実行するので、少ない格納容量のラインメモリを繰り
返し使用するだけで、そのラインメモリが対応した階層
数よりも深い階層の帯域合成を実行してラインベースウ
エーブレット逆変換を実行することができる。したがっ
て、深い階層の帯域合成が必要なウエーブレット逆変換
であっても、ラインメモリの格納容量を低減できる。
【0160】請求項13及び請求項26に記載の発明に
よれば、画像を分割して全画面一枚につきウエーブレッ
ト逆変換し、かつ所定の階層数に限定したラインベース
ウエーブレット逆変換装置を使用して、任意の回数の逆
ウエーブレット変換を行う場合に、中間データを一度出
力し、その中間データを大規模記憶装置に格納して、再
び読み出して、新たな一枚の画像として扱えば、小さな
ハードウエアでも全画面の一枚に相当するウエーブレッ
ト逆変換を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なラインベースウエーブレット変換の9
×7フィルタリングの動作例を示す図である。
【図2】一般的なラインベースウエーブレット変換の9
×7フィルタリングの動作例を示す図である。
【図3】一般的なラインベースウエーブレット変換の9
×7フィルタリングの動作例を示す図である。
【図4】一般的なラインベースウエーブレット変換の9
×7フィルタリングの動作例を示す図である。
【図5】一般的なラインベースウエーブレット変換の5
×3フィルタリングの動作例を示す図である。
【図6】一般的なラインベースウエーブレット変換の5
×3フィルタリングの動作例を示す図である。
【図7】一般的なラインベースウエーブレット変換の5
×3フィルタリングの動作例を示す図である。
【図8】一般的なラインベースウエーブレット変換の5
×3フィルタリングの動作例を示す図である。
【図9】ブロック領域単位で余分データを読み出す動作
を示す図である。
【図10】短冊領域単位で余分データを読み出す動作を
示す図である。
【図11】基本的なウエーブレット変換における複数階
層の帯域分割の動作を示す図である。
【図12】階層数が3回である場合の9×7フィルタを
用いた場合に後端側に必要な余分データを示す図であ
る。
【図13】階層数が3回である場合の9×7フィルタを
用いた場合に先頭側に必要な余分データを示す図であ
る。
【図14】階層数が3回である場合の5×3フィルタを
用いた場合に後端側に必要な余分データを示す図であ
る。
【図15】階層数が3回である場合の5×3フィルタを
用いた場合に先頭側に必要な余分データを示す図であ
る。
【図16】この発明の第1の実施の形態に係るウエーブ
レット処理装置を示すブロック図である。
【図17】この発明の第1の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において必要とされる余分データを示す
図である。
【図18】この発明の第1の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において先頭側の短冊領域から使用され
る余分データを示す図である。
【図19】この発明の第2の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において階層数が3回に対応したライン
メモリに格納されるべき後端側に必要とされる余分デー
タを示す図である。
【図20】この発明の第2の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において階層数が2回に対応したライン
メモリに格納されるべき後端側に必要とされる余分デー
タを示す図である。
【図21】この発明の第3の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法を示す図である。
【図22】この発明の第3の実施の形態に係るウエーブ
レット処理装置を示すブロック図である。
【図23】この発明の第4の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法のデータ読み出し順変換動作を示す図で
ある。
【図24】この発明の第4の実施の形態に係るウエーブ
レット処理装置を示すブロック図である。
【図25】一般的なラインベースウエーブレット逆変換
の9×7フィルタリングの動作例を示す図である。
【図26】一般的なラインベースウエーブレット逆変換
の9×7フィルタリングの動作例を示す図である。
【図27】一般的なラインベースウエーブレット逆変換
の9×7フィルタリングの動作例を示す図である。
【図28】一般的なラインベースウエーブレット逆変換
の9×7フィルタリングの動作例を示す図である。
【図29】一般的なラインベースウエーブレット逆変換
の5×3フィルタリングの動作例を示す図である。
【図30】一般的なラインベースウエーブレット逆変換
の5×3フィルタリングの動作例を示す図である。
【図31】一般的なラインベースウエーブレット逆変換
の5×3フィルタリングの動作例を示す図である。
【図32】一般的なラインベースウエーブレット逆変換
の5×3フィルタリングの動作例を示す図である。
【図33】9×7フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の後端位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図34】9×7フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の先頭位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図35】5×3フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の後端位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図36】5×3フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の先頭位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図37】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理装置を示すブロック図である。
【図38】ブロック領域毎に帯域合成を行う場合の第3
階層の余分データを示す図である。
【図39】ブロック領域毎に帯域合成を行う場合の第2
階層の余分データを示す図である。
【図40】ブロック領域毎に帯域合成を行う場合の第1
階層の余分データを示す図である。
【図41】ブロック領域毎に帯域合成された復号画像を
示す図である。
【図42】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において短冊領域毎に帯域合成を行う場
合の第3階層の余分データを示す図である。
【図43】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において短冊領域毎に帯域合成を行う場
合の第2階層の余分データを示す図である。
【図44】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において短冊領域毎に帯域合成を行う場
合の第1階層の余分データを示す図である。
【図45】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において短冊領域毎に帯域合成された復
号画像を示す図である。
【図46】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法においてローパスデータに必要な余分デ
ータを示す図である。
【図47】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法においてハイパスデータに必要な余分デ
ータを示す図である。
【図48】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において階層数が3回の場合のローパス
データに必要な余分データを示す図である。
【図49】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法において階層数が3回の場合のハイパス
データに必要な余分データを示す図である。
【図50】この発明の第5の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法の動作を示す図である。
【図51】この発明の第6の実施の形態に係るウエーブ
レット処理装置を示すブロック図である。
【図52】この発明の第7の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法を示す図である。
【図53】この発明の第7の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法を示す図である。
【図54】この発明の第7の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法を示す図である。
【図55】この発明の第7の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法を示す図である。
【図56】この発明の第7の実施の形態に係るウエーブ
レット処理装置を示すブロック図である。
【図57】従来の画像をタイリングする様子を示す図で
ある。
【図58】従来のウエーブレット処理方法を示す図であ
る。
【図59】従来のウエーブレット処理方法を示す図であ
る。
【図60】従来のウエーブレット処理方法を示す図であ
る。
【図61】9×7フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の後端位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図62】9×7フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の先頭位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図63】9×7フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の後端位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図64】9×7フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の先頭位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図65】5×3フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の後端位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図66】5×3フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の先頭位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図67】5×3フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の後端位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図68】5×3フィルタを用いた場合に合成側におい
て注目データ列の先頭位置で読み出されるべき余分デー
タを示す図である。
【図69】この発明の第1の実施の形態に係るウエーブ
レット処理装置を示すブロック図である。
【図70】この発明の第1の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法においてローパスデータに必要な余分デ
ータを示す図である。
【図71】この発明の第1の実施の形態に係るウエーブ
レット処理方法においてハイパスデータに必要な余分デ
ータを示す図である。
【図72】ブロック領域毎に帯域合成を行う場合の第3
階層の余分データを示す図である。
【図73】ブロック領域毎に帯域合成を行う場合の第2
階層の余分データを示す図である。
【図74】ブロック領域毎に帯域合成を行う場合の第1
階層の余分データを示す図である。
【図75】ブロック領域毎に帯域合成された復号画像を
示す図である。
【符号の説明】
10 対象領域 101 読み出しブロック 101a 読み出しブロック 11 ブロック領域 12,12a,12b 短冊領域 14,14a〜14c,14left,15 余分デー
タ 25 境界 39 ブロック領域(Precinct) 40 注目データ列 51 余分データ 102 ラインベースウエーブレット変換ブロック 103 データ抽出ブロック 104 第1の記憶装置 105 第2の記憶装置 106 順変換ブロック 201,201a 読み出しブロック 202 ラインベースウエーブレット逆変換ブロック 203 データ抽出ブロック 204a 第3の記憶装置 204b 第4の記憶装置 205 順変換ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 KK03 KK08 MA24 PP01 UA02 UA05 UA38 5C078 AA04 BA53 CA01 CA21 CA27 DA01 5J064 AA04 BA16 BC01 BC11 BC18 BD03

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を複数に分割した個々の領域の単位
    で、当該領域内のデータに当該領域より外側の所定のデ
    ータ数の余分データを付加して読み出す読み出しブロッ
    クと、 当該読み出しブロックで読み出されたデータについて複
    数の階層で帯域分割してラインベースウエーブレット変
    換を行うラインベースウエーブレット変換ブロックと、 前記ラインベースウエーブレット変換ブロックでライン
    ベースウエーブレット変換されたデータを所定の形式で
    抽出するデータ抽出ブロックとを備えるウエーブレット
    処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のウエーブレット処理装
    置であって、 前記領域が、画像の走査方向にのみ分割された短冊領域
    であることを特徴とするウエーブレット処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のウエーブレット処理装
    置であって、 前記領域が、画像の走査方向及び当該走査方向に直交す
    る方向にマトリクス状に分割されたブロック領域である
    ことを特徴とするウエーブレット処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のウエーブレット処理装
    置であって、 原画像を左右反転させ、さらに左周りに90度回転させ
    た画像を前記読み出しブロックに出力するデータ読み出
    し順変換ブロックをさらに備えるウエーブレット処理装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載のウエーブレット処理装置であって、 前記ラインベースウエーブレット変換ブロックが、所定
    の階層数に限定したラインメモリを繰り返し再帰的に使
    用してラインベースウエーブレット変換を実行すること
    を特徴とするウエーブレット処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のウエーブレット処理装
    置であって、前記ラインベースウエーブレット変換ブロ
    ックが、所定の階層数に限定した再帰的に使用する中間
    データを大容量記憶装置に格納し、ラインベースウエー
    ブレット変換を実行することを特徴とするウエーブレッ
    ト処理装置。
  7. 【請求項7】 ウエーブレット変換された圧縮画像デー
    タを複数に分割した個々の領域の単位で、当該領域内の
    データに当該領域より外側の所定のデータ数の余分デー
    タを付加して読み出す読み出しブロックと、 当該読み出しブロックで読み出されたデータについてラ
    インベースウエーブレット逆変換を行うラインベースウ
    エーブレット逆変換ブロックと、 前記ラインベースウエーブレット逆変換ブロックでライ
    ンベースウエーブレット逆変換されたデータを所定の形
    式で抽出して画像を再生するデータ抽出ブロックとを備
    えるウエーブレット処理装置。
  8. 【請求項8】 ウエーブレット変換された圧縮画像デー
    タを複数に分割した個々の領域の単位で、当該領域内の
    データを読み出すとともに、当該領域より一方外側の所
    定のデータ数の余分データをラインメモリから読み出す
    読み出しブロックと、 前記読み出しブロックで読み出されたデータについてラ
    インベースウエーブレット逆変換を行うラインベースウ
    エーブレット逆変換ブロックと、 前記ラインベースウエーブレット逆変換ブロックでライ
    ンベースウエーブレット逆変換されたデータを所定の形
    式で抽出して画像を再生し、前記領域内他方端の所定の
    データ数のデータを前記ラインメモリに保存するデータ
    抽出ブロックとを備えるウエーブレット処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8に記載のウエー
    ブレット処理装置であって、 前記領域が、画像の走査方向にのみ分割された短冊領域
    であることを特徴とするウエーブレット処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項7または請求項8に記載のウエ
    ーブレット処理装置であって、 前記領域が、画像の走査方向及び当該走査方向に直交す
    る方向にマトリクス状に分割されたブロック領域である
    ことを特徴とするウエーブレット処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載のウエーブレット処理
    装置であって、 前記データ抽出ブロックから出力された画像を左右反転
    させ、さらに左周りに90度回転させた画像を出力する
    データ書き出し順変換ブロックをさらに備えるウエーブ
    レット処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項7ないし請求項11のいずれか
    に記載のウエーブレット処理装置であって、 前記ラインベースウエーブレット逆変換ブロックが、所
    定の階層数に限定したラインメモリを繰り返し再帰的に
    使用してラインベースウエーブレット逆変換を実行する
    ことを特徴とするウエーブレット処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のウエーブレット処
    理装置であって、前記ラインベースウエーブレット逆変
    換ブロックが、所定の階層数に限定した再帰的に使用す
    る中間データを大容量記憶装置に格納し、ラインベース
    ウエーブレット逆変換を実行することを特徴とするウエ
    ーブレット処理装置。
  14. 【請求項14】 画像を複数に分割した個々の領域の単
    位で、当該領域内のデータに当該領域より外側の所定の
    データ数の余分データを付加して読み出す第1の工程
    と、 前記第1の工程で読み出されたデータについて複数の階
    層で帯域分割してラインベースウエーブレット変換を行
    う第2の工程と、 前記第2の工程でラインベースウエーブレット変換され
    たデータを所定の形式で抽出する第3の工程とを備える
    ウエーブレット処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のウエーブレット処
    理方法であって、 前記第1の工程において、前記領域を、画像の走査方向
    にのみ分割された短冊領域とすることを特徴とするウエ
    ーブレット処理方法。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載のウエーブレット処
    理方法であって、 前記第1の工程において、前記領域を、画像の走査方向
    及び当該走査方向に直交する方向にマトリクス状に分割
    されたブロック領域とすることを特徴とするウエーブレ
    ット処理方法。
  17. 【請求項17】 請求項15に記載のウエーブレット処
    理方法であって、 前記第1の工程の前に、原画像を左右反転させ、さらに
    左周りに90度回転させた画像を生成する工程をさらに
    備えるウエーブレット処理方法。
  18. 【請求項18】 請求項14ないし請求項17のいずれ
    かに記載のウエーブレット処理方法であって、 前記第2の工程において、所定の階層数に限定したライ
    ンメモリを繰り返し再帰的に使用してラインベースウエ
    ーブレット変換を実行することを特徴とするウエーブレ
    ット処理方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載のウエーブレット処
    理方法であって、前記第3の工程において、所定の階層
    数に限定した再帰的に使用する中間データを大容量記憶
    装置に格納し、ラインベースウエーブレット変換を実行
    することを特徴とするウエーブレット処理方法。
  20. 【請求項20】 ウエーブレット変換された圧縮画像デ
    ータを複数に分割した個々の領域の単位で、当該領域内
    のデータに当該領域より外側の所定のデータ数の余分デ
    ータを付加して読み出す第1の工程と、 前記第1の工程で読み出されたデータについてラインベ
    ースウエーブレット逆変換を行う第2の工程と、 前記第2の工程でラインベースウエーブレット逆変換さ
    れたデータを所定の形式で抽出して画像を再生する第3
    の工程とを備えるウエーブレット処理方法。
  21. 【請求項21】 ウエーブレット変換された圧縮画像デ
    ータを複数に分割した個々の領域の単位で、当該領域内
    のデータを読み出すとともに、保存されていた当該領域
    より一方外側の所定のデータ数の余分データを読み出す
    第1の工程と、 前記第1の工程で読み出されたデータについてラインベ
    ースウエーブレット逆変換を行う第2の工程と、 前記第2の工程でラインベースウエーブレット逆変換さ
    れたデータを所定の形式で抽出して画像を再生し、前記
    領域内他方端の所定のデータ数のデータを前記第1の工
    程のために保存する第3の工程とを備えるウエーブレッ
    ト処理方法。
  22. 【請求項22】 請求項20または請求項21に記載の
    ウエーブレット処理方法であって、 前記第1の工程において、前記領域を、画像の走査方向
    にのみ分割された短冊領域とすることを特徴とするウエ
    ーブレット処理方法。
  23. 【請求項23】 請求項20または請求項21に記載の
    ウエーブレット処理方法であって、 前記第1の工程において、前記領域を、画像の走査方向
    及び当該走査方向に直交する方向にマトリクス状に分割
    されたブロック領域とすることを特徴とするウエーブレ
    ット処理方法。
  24. 【請求項24】 請求項22に記載のウエーブレット処
    理方法であって、 前記第3の工程の後に、前記データ抽出ブロックから出
    力された画像を左右反転させ、さらに左周りに90度回
    転させた画像を出力する工程をさらに備えるウエーブレ
    ット処理方法。
  25. 【請求項25】 請求項20ないし請求項24のいずれ
    かに記載のウエーブレット処理方法であって、 前記第2の工程において、所定の階層数に限定したライ
    ンメモリを繰り返し再帰的に使用してラインベースウエ
    ーブレット逆変換を実行することを特徴とするウエーブ
    レット処理方法。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載のウエーブレット処
    理方法であって、前記第3の工程において、所定の階層
    数に限定した再帰的に使用する中間データを大容量記憶
    装置に格納し、ラインベースウエーブレット逆変換を実
    行することを特徴とするウエーブレット処理方法。
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