JP2003323965A - 加熱装置 - Google Patents
加熱装置Info
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- JP2003323965A JP2003323965A JP2002127860A JP2002127860A JP2003323965A JP 2003323965 A JP2003323965 A JP 2003323965A JP 2002127860 A JP2002127860 A JP 2002127860A JP 2002127860 A JP2002127860 A JP 2002127860A JP 2003323965 A JP2003323965 A JP 2003323965A
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- heating element
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- heating
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Abstract
(57)【要約】
【課題】潤滑流体介在タイプのベルト加熱方式の加熱装
置において、潤滑流体を過剰に補充しつづけることなし
に、回転するベルト内面と発熱体との間に潤滑流体を長
期に渡り安定に保持させる。 【解決手段】発熱体1と、該発熱体1に対し摺動するベ
ルト4と、該ベルト4とニップを形成する加圧部材5と
を有し、該発熱体1と該ベルト4との間に潤滑流体3を
介在させており、該ベルト4と加圧部材5との間で被加
熱材Pを挟持搬送させ、ベルト4を介した発熱体1から
の熱により被加熱材Pを加熱する加熱装置において、該
潤滑流体3をニップN部分に形状或は外部からの強制力
により保持する機構2を備えたことを特徴とする加熱装
置。
置において、潤滑流体を過剰に補充しつづけることなし
に、回転するベルト内面と発熱体との間に潤滑流体を長
期に渡り安定に保持させる。 【解決手段】発熱体1と、該発熱体1に対し摺動するベ
ルト4と、該ベルト4とニップを形成する加圧部材5と
を有し、該発熱体1と該ベルト4との間に潤滑流体3を
介在させており、該ベルト4と加圧部材5との間で被加
熱材Pを挟持搬送させ、ベルト4を介した発熱体1から
の熱により被加熱材Pを加熱する加熱装置において、該
潤滑流体3をニップN部分に形状或は外部からの強制力
により保持する機構2を備えたことを特徴とする加熱装
置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式プリン
ター、複写機等の画像形成装置に用いられる加熱定着装
置や、仮定着する像加熱装置、画像を担持した記録材を
再加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置、シー
ト状の被加熱材を通紙して、乾燥、加熱ラミネート、熱
プレスしわ取り、熱プレスカール取り等の熱処理に使用
できる加熱装置に関する。
ター、複写機等の画像形成装置に用いられる加熱定着装
置や、仮定着する像加熱装置、画像を担持した記録材を
再加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置、シー
ト状の被加熱材を通紙して、乾燥、加熱ラミネート、熱
プレスしわ取り、熱プレスカール取り等の熱処理に使用
できる加熱装置に関する。
【0002】より詳細には省エネルギータイプのベルト
加熱方式の加熱装置に関するものである。
加熱方式の加熱装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、例えば、画像形成装置に搭載され
る加熱装置としての加熱定着装置には、ローラ定着方式
の装置やベルト加熱方式の装置がある。
る加熱装置としての加熱定着装置には、ローラ定着方式
の装置やベルト加熱方式の装置がある。
【0004】ローラ定着方式の加熱定着装置(ローラ加
熱定着装置)は、所定の温度に維持された加熱ローラと
弾性層を有し、加熱ローラとニップを形成するように圧
接される加圧ローラからなり、この一対のローラ間で、
未定着画像の形成担持された紙などの記録材を挟持搬送
させることでニップ部通過時の熱と圧により未定着画像
を記録材に半永久画像として加熱加圧定着させるもので
ある。
熱定着装置)は、所定の温度に維持された加熱ローラと
弾性層を有し、加熱ローラとニップを形成するように圧
接される加圧ローラからなり、この一対のローラ間で、
未定着画像の形成担持された紙などの記録材を挟持搬送
させることでニップ部通過時の熱と圧により未定着画像
を記録材に半永久画像として加熱加圧定着させるもので
ある。
【0005】ベルト加熱方式の加熱定着装置(ベルト加
熱定着装置)は、本出願人による特開昭63−3131
82号公報、特開平2−157878号公報に示されて
いるように、発熱体と耐熱性ベルトと加圧部材、すなわ
ち熱源である発熱体と、発熱体に対し摺動する耐熱性ベ
ルトと、該耐熱性ベルトとニップを形成する加圧部材、
一形態として加圧用回転体としての加圧ローラを基本構
成とし、耐熱性ベルトと加圧部材の間で、未定着画像の
形成担持された紙などの記録材を挟持搬送させること
で、耐熱性ベルトを介して付与される発熱体からの熱
と、加圧部材の圧力により未定着画像を記録材に半永久
画像として加熱定着させるものである。
熱定着装置)は、本出願人による特開昭63−3131
82号公報、特開平2−157878号公報に示されて
いるように、発熱体と耐熱性ベルトと加圧部材、すなわ
ち熱源である発熱体と、発熱体に対し摺動する耐熱性ベ
ルトと、該耐熱性ベルトとニップを形成する加圧部材、
一形態として加圧用回転体としての加圧ローラを基本構
成とし、耐熱性ベルトと加圧部材の間で、未定着画像の
形成担持された紙などの記録材を挟持搬送させること
で、耐熱性ベルトを介して付与される発熱体からの熱
と、加圧部材の圧力により未定着画像を記録材に半永久
画像として加熱定着させるものである。
【0006】ベルト加熱定着装置には、ローラ加熱定着
装置と異なり、耐熱性ベルトとして薄膜で低熱容量のも
のを用いることができ、系全体ではなく発熱体と耐熱性
ベルトを介した加圧部材との圧接部(ニップ)のみを加
熱すればよいので、耐熱性ベルト表面が定着可能な温度
に達するまでの時間が非常に短く(オンデマンド性)、
省エネルギー化が可能であるという利点がある。
装置と異なり、耐熱性ベルトとして薄膜で低熱容量のも
のを用いることができ、系全体ではなく発熱体と耐熱性
ベルトを介した加圧部材との圧接部(ニップ)のみを加
熱すればよいので、耐熱性ベルト表面が定着可能な温度
に達するまでの時間が非常に短く(オンデマンド性)、
省エネルギー化が可能であるという利点がある。
【0007】ベルト加熱定着装置の利点である熱効率を
さらに高めるために、セラミックヒータと支持体との間
に断熱層を設けたもの(特開平10−133498)、
発熱体の表面形状を加圧部材の表面に沿う形状に構成し
たもの(特開平08−115004)、本出願人による
発熱体のベルトとの摺動面が高熱伝導物質を含有した耐
熱樹脂で被覆されたもの(特許第2821226号)、
同じく本出願人による発熱体とシート面部材との間に耐
熱性を有する潤滑流体を介在させたもの(特公平06−
079187)が提案されている。
さらに高めるために、セラミックヒータと支持体との間
に断熱層を設けたもの(特開平10−133498)、
発熱体の表面形状を加圧部材の表面に沿う形状に構成し
たもの(特開平08−115004)、本出願人による
発熱体のベルトとの摺動面が高熱伝導物質を含有した耐
熱樹脂で被覆されたもの(特許第2821226号)、
同じく本出願人による発熱体とシート面部材との間に耐
熱性を有する潤滑流体を介在させたもの(特公平06−
079187)が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のベルト加熱定着装置に用いられている耐熱性ベルト
は、概してポリイミドなどの耐熱性樹脂からなる基材上
にフッ素樹脂からなる離型層が形成されたものが主であ
る。単色画像の様なものにおいては十分であるものの、
たとえばフルカラー画像の様な記録材上に幾つものトナ
ー層が静電的に形成されたものを定着させる場合には、
記録材の凹凸およびトナー層の凹凸に追従しきれず特に
高画質に要求されるトナーを十分に溶かしてスのない平
滑な表面を得ることが出来ず、また十分な定着性を得る
ことも難しいと言う問題点がある。
のベルト加熱定着装置に用いられている耐熱性ベルト
は、概してポリイミドなどの耐熱性樹脂からなる基材上
にフッ素樹脂からなる離型層が形成されたものが主であ
る。単色画像の様なものにおいては十分であるものの、
たとえばフルカラー画像の様な記録材上に幾つものトナ
ー層が静電的に形成されたものを定着させる場合には、
記録材の凹凸およびトナー層の凹凸に追従しきれず特に
高画質に要求されるトナーを十分に溶かしてスのない平
滑な表面を得ることが出来ず、また十分な定着性を得る
ことも難しいと言う問題点がある。
【0009】この問題点を解決する手段として、耐熱性
ベルトの基材と離型層の間に、シリコーンゴムなどから
なる耐熱性弾性層を設けることが考えられる。しかし、
効果を発現できるような弾性層はある程度の厚みが必要
であり、その分耐熱性ベルト表面への熱伝達が遅くな
る。また熱容量も増加する為、耐熱性ベルト表面が定着
可能な温度に達するまでの時間が弾性層のない物よりも
かかってしまう。それに弾性層により、本来耐熱性ベル
ト表面に伝達される熱流が抑制される為、発熱体の発熱
量を増加させた際に発熱体自体が過昇温してしまい発熱
体を支持している樹脂製の部材が溶融してしまうという
問題が生じる。
ベルトの基材と離型層の間に、シリコーンゴムなどから
なる耐熱性弾性層を設けることが考えられる。しかし、
効果を発現できるような弾性層はある程度の厚みが必要
であり、その分耐熱性ベルト表面への熱伝達が遅くな
る。また熱容量も増加する為、耐熱性ベルト表面が定着
可能な温度に達するまでの時間が弾性層のない物よりも
かかってしまう。それに弾性層により、本来耐熱性ベル
ト表面に伝達される熱流が抑制される為、発熱体の発熱
量を増加させた際に発熱体自体が過昇温してしまい発熱
体を支持している樹脂製の部材が溶融してしまうという
問題が生じる。
【0010】以上の様な課題より耐熱性ベルトに弾性層
を設けた場合には基材として耐熱性樹脂よりも熱伝導率
の高い金属ベルトを用いることが好ましい。
を設けた場合には基材として耐熱性樹脂よりも熱伝導率
の高い金属ベルトを用いることが好ましい。
【0011】また、金属ベルトを用いることにより弾性
層がない場合にも、同じ定着性を得る際に必要な発熱体
の発熱量の減少および発熱体自体の過昇温の抑止の効果
が見られる。
層がない場合にも、同じ定着性を得る際に必要な発熱体
の発熱量の減少および発熱体自体の過昇温の抑止の効果
が見られる。
【0012】しかしながら、金属ベルトを用いた場合、
加工性およびその強度の点から金属ベルトの厚みは50
μm前後が一般的であり、この様なベルトはその曲げ剛
性のために、平面形状を持つ発熱体に密着せずに発熱体
と金属ベルトとの間に空隙が発生してしまう。特に小径
の金属ベルトを用いるとこの傾向は顕著である。この空
隙により、発熱体から金属ベルトへの熱伝達は著しく阻
害され熱伝導率の高い金属ベルトの特性を生かす事が出
来ないばかりか、かえってベルト表面に伝達される熱流
を抑制してしまう。
加工性およびその強度の点から金属ベルトの厚みは50
μm前後が一般的であり、この様なベルトはその曲げ剛
性のために、平面形状を持つ発熱体に密着せずに発熱体
と金属ベルトとの間に空隙が発生してしまう。特に小径
の金属ベルトを用いるとこの傾向は顕著である。この空
隙により、発熱体から金属ベルトへの熱伝達は著しく阻
害され熱伝導率の高い金属ベルトの特性を生かす事が出
来ないばかりか、かえってベルト表面に伝達される熱流
を抑制してしまう。
【0013】図8は上記の金属ベルトの浮き現象を示し
た誇張模型図である。1は発熱体(加熱体)としてのセ
ラミックヒータ、6は該発熱体を固定支持させた発熱体
支持部材、4はエンドレスベルト状の金属製のベルトで
あり、上記の発熱体1を固定支持させた発熱体支持部材
6にルーズに外嵌させてある。5は加圧部材としての弾
性加圧ローラであり、ベルト4を挟んで発熱体1に対し
て圧接してベルト4とニップNを形成する。
た誇張模型図である。1は発熱体(加熱体)としてのセ
ラミックヒータ、6は該発熱体を固定支持させた発熱体
支持部材、4はエンドレスベルト状の金属製のベルトで
あり、上記の発熱体1を固定支持させた発熱体支持部材
6にルーズに外嵌させてある。5は加圧部材としての弾
性加圧ローラであり、ベルト4を挟んで発熱体1に対し
て圧接してベルト4とニップNを形成する。
【0014】加圧ローラ5は矢印の反時計方向に回転駆
動される。ベルト4は加圧ローラ5の回転に伴い内面が
発熱体1の外面に摺動しながら発熱体支持部材6の外回
りを矢印の時計方向に従動回転する。発熱体1は通電に
より迅速に昇温し、所定の定着温度に温調される。
動される。ベルト4は加圧ローラ5の回転に伴い内面が
発熱体1の外面に摺動しながら発熱体支持部材6の外回
りを矢印の時計方向に従動回転する。発熱体1は通電に
より迅速に昇温し、所定の定着温度に温調される。
【0015】そして、加圧ローラ5が回転駆動され、こ
れに伴いベルト4が従動回転し、発熱体1に通電がなさ
れて所定の定着温度に立ち上がり温調された状態におい
て、ニップNに未定着トナー画像tを形成した記録材P
が導入され、ニップNすなわちベルト4と加圧ローラ5
との間で挟持搬送されていく。このニップNを挟持搬送
されていく過程において、ベルト4を介した発熱体1か
らの熱により記録材P上の未定着トナー画像tが記録材
P面に加熱定着される。ニップNを出た記録材Pはベル
ト4の面から分離されて排出搬送される。
れに伴いベルト4が従動回転し、発熱体1に通電がなさ
れて所定の定着温度に立ち上がり温調された状態におい
て、ニップNに未定着トナー画像tを形成した記録材P
が導入され、ニップNすなわちベルト4と加圧ローラ5
との間で挟持搬送されていく。このニップNを挟持搬送
されていく過程において、ベルト4を介した発熱体1か
らの熱により記録材P上の未定着トナー画像tが記録材
P面に加熱定着される。ニップNを出た記録材Pはベル
ト4の面から分離されて排出搬送される。
【0016】発熱体1の熱はニップNにおいてベルト4
を介して被加熱材である記録材P側へ伝達されるから、
ベルト4の記録材P側とは反対側であるベルト内面はニ
ップNにおいて発熱体表面に密着して摺動することが熱
効率上望ましい。
を介して被加熱材である記録材P側へ伝達されるから、
ベルト4の記録材P側とは反対側であるベルト内面はニ
ップNにおいて発熱体表面に密着して摺動することが熱
効率上望ましい。
【0017】しかし、上記したようにベルト4として金
属製を用いた場合は、特にその剛性のために、図8に誇
張して示したように、ニップNにおいてベルト4の内面
が発熱体1の表面に沿わずにaのように浮いてしまうと
いう現象が生じる。この現象は、特に記録材Pの搬送方
向における発熱体1の中央部分で顕著であり、中央部が
浮くことにより発熱体1の熱を効率よくベルト4に伝え
ることができない。
属製を用いた場合は、特にその剛性のために、図8に誇
張して示したように、ニップNにおいてベルト4の内面
が発熱体1の表面に沿わずにaのように浮いてしまうと
いう現象が生じる。この現象は、特に記録材Pの搬送方
向における発熱体1の中央部分で顕著であり、中央部が
浮くことにより発熱体1の熱を効率よくベルト4に伝え
ることができない。
【0018】発熱体1の表面を金属ベルト4の内面形状
に加工できれば良いが発熱体1として使用しているセラ
ミックの加工は困難であり平面以外の形状は製作しずら
い。また記録材である紙等の巻き付きやシワの問題から
発熱体は平面であることが望ましい。また、空隙aをな
くす為に加圧部材5の圧力で無理やり押さえつける事も
考えられるが、過大な加圧力の上昇は金属ベルト4と発
熱体1との摩擦を大きくし金属ベルト4の磨耗や破壊に
つながる為難しい。
に加工できれば良いが発熱体1として使用しているセラ
ミックの加工は困難であり平面以外の形状は製作しずら
い。また記録材である紙等の巻き付きやシワの問題から
発熱体は平面であることが望ましい。また、空隙aをな
くす為に加圧部材5の圧力で無理やり押さえつける事も
考えられるが、過大な加圧力の上昇は金属ベルト4と発
熱体1との摩擦を大きくし金属ベルト4の磨耗や破壊に
つながる為難しい。
【0019】そこで本出願人により提案されている発熱
体とベルト内面との間に耐熱性を有する潤滑流体を介在
させたもの(特公平06−079187)の中で言われ
ているように、潤滑流体を介在させることにより該空隙
を満たし熱効率をあげることができる。
体とベルト内面との間に耐熱性を有する潤滑流体を介在
させたもの(特公平06−079187)の中で言われ
ているように、潤滑流体を介在させることにより該空隙
を満たし熱効率をあげることができる。
【0020】本発明はこの潤滑流体介在タイプのベルト
加熱方式の加熱装置の更なる改善に係り、潤滑流体を過
剰に補充しつづけることなしに、回転するベルト内面と
発熱体との間に潤滑流体を長期に渡り安定に保持させる
ようにしたものを提供することを目的とする。
加熱方式の加熱装置の更なる改善に係り、潤滑流体を過
剰に補充しつづけることなしに、回転するベルト内面と
発熱体との間に潤滑流体を長期に渡り安定に保持させる
ようにしたものを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とするベルト加熱方式の加熱装置である。
徴とするベルト加熱方式の加熱装置である。
【0022】(1)発熱体と、該発熱体に対し摺動する
ベルトと、該ベルトとニップを形成する加圧部材とを有
し、該発熱体と該ベルトとの間に潤滑流体を介在させて
おり、該ベルトと加圧部材との間で被加熱材を挟持搬送
させ、ベルトを介した発熱体からの熱により被加熱材を
加熱する加熱装置において、該潤滑流体をニップ部分に
形状或は外部からの強制力により保持する機構を備えた
ことを特徴とする加熱装置。
ベルトと、該ベルトとニップを形成する加圧部材とを有
し、該発熱体と該ベルトとの間に潤滑流体を介在させて
おり、該ベルトと加圧部材との間で被加熱材を挟持搬送
させ、ベルトを介した発熱体からの熱により被加熱材を
加熱する加熱装置において、該潤滑流体をニップ部分に
形状或は外部からの強制力により保持する機構を備えた
ことを特徴とする加熱装置。
【0023】上記の構成により、常に潤滑流体を過剰に
補充しつづけなくても発熱体とベルト内面との間の空隙
を潤滑流体で満たし続け熱効率をあげることができる。
補充しつづけなくても発熱体とベルト内面との間の空隙
を潤滑流体で満たし続け熱効率をあげることができる。
【0024】(2)該ベルトの基材が金属であることを
特徴とする(1)に記載の加熱装置。
特徴とする(1)に記載の加熱装置。
【0025】この構成により、熱伝導率の面から優れた
特性をもつが、その曲げ剛性から平面形状を持つ発熱体
に密着せずに空隙が発生しやすい金属ベルトにおいても
発熱体とベルト内面との間の空隙を潤滑流体で満たし続
け熱効率をあげることができる。
特性をもつが、その曲げ剛性から平面形状を持つ発熱体
に密着せずに空隙が発生しやすい金属ベルトにおいても
発熱体とベルト内面との間の空隙を潤滑流体で満たし続
け熱効率をあげることができる。
【0026】(3)該ベルトが少なくとも1層の弾性層
を有することを特徴とする(1)または(2)に記載の
加熱装置。
を有することを特徴とする(1)または(2)に記載の
加熱装置。
【0027】弾性層を有することにより、画像加熱定着
装置にあってはフルカラー画像の様な記録材上に幾つも
のトナー層が静電的に形成されたものでも記録材の凹凸
およびトナー層の凹凸に追従しトナーを十分に溶かして
スのない平滑な表面を得ることが出来、高画質という要
求を満足してかつ潤滑流体を発熱体とベルト内面との間
の空隙を満たし続け熱効率をあげることで十分な定着性
を得ることができる。
装置にあってはフルカラー画像の様な記録材上に幾つも
のトナー層が静電的に形成されたものでも記録材の凹凸
およびトナー層の凹凸に追従しトナーを十分に溶かして
スのない平滑な表面を得ることが出来、高画質という要
求を満足してかつ潤滑流体を発熱体とベルト内面との間
の空隙を満たし続け熱効率をあげることで十分な定着性
を得ることができる。
【0028】(4)発熱体の表面に多孔質部材を設ける
ことを特徴とする(1)から(3)の何れかに記載の加
熱装置。
ことを特徴とする(1)から(3)の何れかに記載の加
熱装置。
【0029】多孔質部材に該潤滑流体を含浸させて保持
させることによりニップ部分に該潤滑流体を常に介在さ
せとくことができる。これにより発熱体とベルト内面と
の間の空隙を潤滑流体で満たし続け熱効率をあげること
ができる。
させることによりニップ部分に該潤滑流体を常に介在さ
せとくことができる。これにより発熱体とベルト内面と
の間の空隙を潤滑流体で満たし続け熱効率をあげること
ができる。
【0030】(5)該潤滑流体に磁性流体を用い磁場に
よりニップ部分に保持することを特徴とする請求項1か
ら4の何れかに記載の加熱装置。
よりニップ部分に保持することを特徴とする請求項1か
ら4の何れかに記載の加熱装置。
【0031】磁石の磁場によりニップ部分に選択的に該
潤滑流体を集合させる事ができるので、ニップ部分に該
潤滑流体を常に介在させておくことができる。これによ
り発熱体とベルト内面との間の空隙を潤滑流体で満たし
続け熱効率をあげることができる。
潤滑流体を集合させる事ができるので、ニップ部分に該
潤滑流体を常に介在させておくことができる。これによ
り発熱体とベルト内面との間の空隙を潤滑流体で満たし
続け熱効率をあげることができる。
【0032】(6)ニップを形成させる為に該発熱体を
加圧部材に押付ける該発熱体裏面側に設けられた加圧部
材が磁石であり磁場を発生させる手段も兼ね備えること
を特徴とする請求項1から5の何れかに記載の加熱装
置。
加圧部材に押付ける該発熱体裏面側に設けられた加圧部
材が磁石であり磁場を発生させる手段も兼ね備えること
を特徴とする請求項1から5の何れかに記載の加熱装
置。
【0033】これにより新たな部材を増やすことなく容
易にニップ部分に磁場を発生できこれにより発熱体とベ
ルト内面との間の空隙を潤滑流体で満たし続け熱効率を
あげることができる。
易にニップ部分に磁場を発生できこれにより発熱体とベ
ルト内面との間の空隙を潤滑流体で満たし続け熱効率を
あげることができる。
【0034】(7)被加熱材が加熱定着すべき未定着画
像の形成された記録材であることを特徴とする(1)か
ら(6)の何れかに記載の加熱装置。
像の形成された記録材であることを特徴とする(1)か
ら(6)の何れかに記載の加熱装置。
【0035】
【発明の実施の形態】(1)画像形成装置例
図1は本発明に従う加熱装置を画像加熱定着装置として
搭載させた画像形成装置例の概略構成図である。
搭載させた画像形成装置例の概略構成図である。
【0036】この画像形成装置は、電子写真プロセスを
用いた、タンデムタイプのフルカラープリンターであ
る。
用いた、タンデムタイプのフルカラープリンターであ
る。
【0037】Y・M・C・Bは図面上右から左に順に配
列した第1〜第4の4つの色トナー像形成ステーション
である。
列した第1〜第4の4つの色トナー像形成ステーション
である。
【0038】各色トナー像形成ステーションY・M・C
・Bは何れも、像担持体としての回転ドラム型の電子写
真感光体11、帯電装置12、レーザースキャナやLE
Dアレイ等の露光装置13、現像装置14、クリーニン
グ装置15等からなる電子写真プロセス機構である。感
光体11は矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動さ
れる。
・Bは何れも、像担持体としての回転ドラム型の電子写
真感光体11、帯電装置12、レーザースキャナやLE
Dアレイ等の露光装置13、現像装置14、クリーニン
グ装置15等からなる電子写真プロセス機構である。感
光体11は矢印の時計方向に所定の周速度で回転駆動さ
れる。
【0039】第1の色トナー像形成ステーションYは感
光体11の面にフルカラー画像のイエロー成分のトナー
画像を形成する。第2の色トナー像形成ステーションM
は感光体11の面にフルカラー画像のマゼンタ成分のト
ナー画像を形成する。第3の色トナー像形成ステーショ
ンCは感光体11の面にフルカラー画像のシアン成分の
トナー画像を形成する。そして第4の色トナー像形成ス
テーションBは感光体11の面にブラックのトナー画像
を形成する。各色トナー像形成ステーションにおけるト
ナー画像の形成原理・プロセスは公知であるからその説
明は省略する。
光体11の面にフルカラー画像のイエロー成分のトナー
画像を形成する。第2の色トナー像形成ステーションM
は感光体11の面にフルカラー画像のマゼンタ成分のト
ナー画像を形成する。第3の色トナー像形成ステーショ
ンCは感光体11の面にフルカラー画像のシアン成分の
トナー画像を形成する。そして第4の色トナー像形成ス
テーションBは感光体11の面にブラックのトナー画像
を形成する。各色トナー像形成ステーションにおけるト
ナー画像の形成原理・プロセスは公知であるからその説
明は省略する。
【0040】16は複数の支持ローラー17に懸架させ
て張設した転写ベルトであり、第1〜第4の色トナー像
形成ステーションY・M・C・Bの下側に、全色トナー
像形成ステーションに渡たらせて配設してある。転写ベ
ルト16は矢印の反時計方向に、感光体11の周速度に
対応した周速度で回動駆動される。
て張設した転写ベルトであり、第1〜第4の色トナー像
形成ステーションY・M・C・Bの下側に、全色トナー
像形成ステーションに渡たらせて配設してある。転写ベ
ルト16は矢印の反時計方向に、感光体11の周速度に
対応した周速度で回動駆動される。
【0041】18は転写電極ローラであり、第1〜第4
の各色トナー像形成ステーションY・M・C・Bにおい
て、感光体11の下面に対して転写ベルト16を挟んで
圧接して転写ニップ部を形成している。19は各転写電
極ローラ18に対する転写バイアス印加電源であり、ト
ナーの帯電極性とは逆極性の所定の電圧を転写バイアス
として所定の制御タイミングで印加する。
の各色トナー像形成ステーションY・M・C・Bにおい
て、感光体11の下面に対して転写ベルト16を挟んで
圧接して転写ニップ部を形成している。19は各転写電
極ローラ18に対する転写バイアス印加電源であり、ト
ナーの帯電極性とは逆極性の所定の電圧を転写バイアス
として所定の制御タイミングで印加する。
【0042】20はシート給送路であり、不図示の給紙
機構部から一枚分離給紙された記録材(転写材)Pを、
転写ベルト16の第1の色トナー像形成ステーションY
側の端部に給送する。転写ベルト16は給送された記録
材Pを静電的に吸着保持して、あるいはチャックで把持
して第1から第4の可視像形成ステーションY・M・C
・Bの各転写ニップ部を順次に搬送する。これにより、
同一の記録材Pの面にイエロートナー画像、マゼンタト
ナー画像、シアントナー画像、およびブラックトナー画
像が順次に位置合わせ状態で重畳転写されてフルカラー
トナー画像が合成形成される。
機構部から一枚分離給紙された記録材(転写材)Pを、
転写ベルト16の第1の色トナー像形成ステーションY
側の端部に給送する。転写ベルト16は給送された記録
材Pを静電的に吸着保持して、あるいはチャックで把持
して第1から第4の可視像形成ステーションY・M・C
・Bの各転写ニップ部を順次に搬送する。これにより、
同一の記録材Pの面にイエロートナー画像、マゼンタト
ナー画像、シアントナー画像、およびブラックトナー画
像が順次に位置合わせ状態で重畳転写されてフルカラー
トナー画像が合成形成される。
【0043】第4の可視像形成ステーションBの転写ニ
ップ部を搬送されて通過した記録材Pは転写ベルト16
から分離され、加熱定着装置21に導入されて未定着の
トナー画像の加熱定着処理を受けて排出搬送される。
ップ部を搬送されて通過した記録材Pは転写ベルト16
から分離され、加熱定着装置21に導入されて未定着の
トナー画像の加熱定着処理を受けて排出搬送される。
【0044】(2)加熱定着装置21
図2は加熱定着装置21部分の拡大横断面模型図であ
る。1は発熱体としてのセラミックヒータ、6は該発熱
体を固定支持させた発熱体支持部材、7は発熱体支持部
材6の内側に配設した加圧部材としての横断面下向きU
字型の剛性ステー、4はエンドレスベルト状(円筒状)
のベルトであり、上記の発熱体1を固定支持させた発熱
体支持部材6とステー7に対して周長に余裕を持たせて
ルーズに外嵌させてある。5は加圧部材としての弾性加
圧ローラであり、ベルト4を挟んで発熱体1に対して圧
接してベルト4とニップNを形成する。
る。1は発熱体としてのセラミックヒータ、6は該発熱
体を固定支持させた発熱体支持部材、7は発熱体支持部
材6の内側に配設した加圧部材としての横断面下向きU
字型の剛性ステー、4はエンドレスベルト状(円筒状)
のベルトであり、上記の発熱体1を固定支持させた発熱
体支持部材6とステー7に対して周長に余裕を持たせて
ルーズに外嵌させてある。5は加圧部材としての弾性加
圧ローラであり、ベルト4を挟んで発熱体1に対して圧
接してベルト4とニップNを形成する。
【0045】3は潤滑流体であり、ニップNの発熱体1
とベルト4との間に介在させてある。この潤滑流体3に
より発熱体1とベルト4の内面との間の空隙が満たされ
て熱効率が向上する。本例では、潤滑流体3として磁性
流体を用い、発熱体1の裏面側に磁石2を配設し、その
磁場により潤滑流体3として磁性流体をニップNの発熱
体1とベルト4との間に保持させるようにしている。
とベルト4との間に介在させてある。この潤滑流体3に
より発熱体1とベルト4の内面との間の空隙が満たされ
て熱効率が向上する。本例では、潤滑流体3として磁性
流体を用い、発熱体1の裏面側に磁石2を配設し、その
磁場により潤滑流体3として磁性流体をニップNの発熱
体1とベルト4との間に保持させるようにしている。
【0046】加圧ローラ5は駆動手段Mにより矢印の反
時計方向に回転駆動される。ベルト4は加圧ローラ5の
回転に伴い内面が発熱体1の外面に摺動しながら発熱体
支持部材6とステー5の外回りを矢印の時計方向に従動
回転する。発熱体支持部材6は回転するベルト4のガイ
ド部材としても機能する。発熱体1は通電により迅速に
昇温し、所定の定着温度に温調される。
時計方向に回転駆動される。ベルト4は加圧ローラ5の
回転に伴い内面が発熱体1の外面に摺動しながら発熱体
支持部材6とステー5の外回りを矢印の時計方向に従動
回転する。発熱体支持部材6は回転するベルト4のガイ
ド部材としても機能する。発熱体1は通電により迅速に
昇温し、所定の定着温度に温調される。
【0047】そして、加圧ローラ5が回転駆動され、こ
れに伴いベルト4が従動回転し、発熱体1に通電がなさ
れて所定の定着温度に立ち上がり温調された状態におい
て、ニップNに未定着トナー画像tを形成した記録材P
が導入され、ニップNすなわちベルト4と加圧ローラ5
との間で挟持搬送されていく。このニップNを挟持搬送
されていく過程において、ベルト4を介した発熱体1か
らの熱により記録材P上の未定着トナー画像tが記録材
P面に加熱定着される。ニップNを出た記録材Pはベル
ト4の面から分離されて排出搬送される。
れに伴いベルト4が従動回転し、発熱体1に通電がなさ
れて所定の定着温度に立ち上がり温調された状態におい
て、ニップNに未定着トナー画像tを形成した記録材P
が導入され、ニップNすなわちベルト4と加圧ローラ5
との間で挟持搬送されていく。このニップNを挟持搬送
されていく過程において、ベルト4を介した発熱体1か
らの熱により記録材P上の未定着トナー画像tが記録材
P面に加熱定着される。ニップNを出た記録材Pはベル
ト4の面から分離されて排出搬送される。
【0048】1)発熱体1
図3は発熱体1の構造模型図であり、(a)は一部切欠
き表面模型図、(b)は裏面模型図、(c)は拡大横断
面模型図である。
き表面模型図、(b)は裏面模型図、(c)は拡大横断
面模型図である。
【0049】この発熱体1は、
.通紙方向と直交する方向を長手とする横長の、アル
ミナ、セラミックなどからなる発熱体基板1a、 .上記の発熱体基板1aの表面側に長手に沿ってスク
リーン印刷等により線状あるいは帯状に塗工した、電流
が流れることにより発熱する銀パラジウム(Ag/P
d)、Ta2Nなどの電気抵抗材料の発熱層1b、 .上記の発熱層1bに対する給電パターンとして、同
じく発熱体基板1aの表面側に銀ペーストのスクリーン
印刷等によりパターン形成した、第1と第2の電極部1
c・1d及び延長電路部1e・1f、並びに後記するサ
ーミスタ出力用の第3と第4の電極部1g・1h、 .発熱層1bと延長電路部1e・1fの保護と絶縁性
を確保するためにそれ等の上に形成した、厚み10μm
程度のガラスコーティング層1i、 .発熱体基板1aの裏面側に設けた、温度検知素子と
してのサーミスタ1k及びサーミスタ出力用の延長電路
部1l・1m、 等からなる。
ミナ、セラミックなどからなる発熱体基板1a、 .上記の発熱体基板1aの表面側に長手に沿ってスク
リーン印刷等により線状あるいは帯状に塗工した、電流
が流れることにより発熱する銀パラジウム(Ag/P
d)、Ta2Nなどの電気抵抗材料の発熱層1b、 .上記の発熱層1bに対する給電パターンとして、同
じく発熱体基板1aの表面側に銀ペーストのスクリーン
印刷等によりパターン形成した、第1と第2の電極部1
c・1d及び延長電路部1e・1f、並びに後記するサ
ーミスタ出力用の第3と第4の電極部1g・1h、 .発熱層1bと延長電路部1e・1fの保護と絶縁性
を確保するためにそれ等の上に形成した、厚み10μm
程度のガラスコーティング層1i、 .発熱体基板1aの裏面側に設けた、温度検知素子と
してのサーミスタ1k及びサーミスタ出力用の延長電路
部1l・1m、 等からなる。
【0050】サーミスタ出力用の第3と第4の電極部1
g・1hと、サーミスタ出力用の延長電路部1l・1m
の端末はそれぞれスルーホール1n・1oを介して電気
的に導通させてある。
g・1hと、サーミスタ出力用の延長電路部1l・1m
の端末はそれぞれスルーホール1n・1oを介して電気
的に導通させてある。
【0051】上記の発熱体1は表面側を下向きに露呈さ
せて発熱体支持部材6に固定して支持させてある。
せて発熱体支持部材6に固定して支持させてある。
【0052】上記発熱体1の第1と第2の電極部1c・
1d側には給電用コネクタ(不図示)が装着される。ま
た第3と第4の電極部1g・1h側には温調回路用コネ
クタ(不図示)が装着される。
1d側には給電用コネクタ(不図示)が装着される。ま
た第3と第4の電極部1g・1h側には温調回路用コネ
クタ(不図示)が装着される。
【0053】給電回路部(不図示)から上記の給電用コ
ネクタを介して第1と第2の電極部1c・1dに給電さ
れることで発熱層1bが発熱して発熱体1が迅速に昇温
する。その発熱体1の温度がサーミスタ1kにより検知
され、検知温度の電気的情報が第3と第4の電極部1g
・1hと上記の温調回路用コネクタを介して温調回路部
(不図示)に入力する。温調回路部はサーミスタ1kの
検知温度が所定の温度に維持されるように給電回路部の
出力電力を制御する。これにより、ベルト4の表面温度
を定着可能な温度に保つことができる。
ネクタを介して第1と第2の電極部1c・1dに給電さ
れることで発熱層1bが発熱して発熱体1が迅速に昇温
する。その発熱体1の温度がサーミスタ1kにより検知
され、検知温度の電気的情報が第3と第4の電極部1g
・1hと上記の温調回路用コネクタを介して温調回路部
(不図示)に入力する。温調回路部はサーミスタ1kの
検知温度が所定の温度に維持されるように給電回路部の
出力電力を制御する。これにより、ベルト4の表面温度
を定着可能な温度に保つことができる。
【0054】2)ベルト4
ベルト4は、少なくとも基材と離型層からなり、基材と
しては、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどからなる
耐熱性樹脂製ベルト、あるいはNi、SUS、Alなど
からなる金属製ベルトを用いることができる。また、離
型層としては厚み10〜50μm程度のPFA、FE
P、PTFEなどのフッ素樹脂層が好ましく用いられ
る。
しては、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどからなる
耐熱性樹脂製ベルト、あるいはNi、SUS、Alなど
からなる金属製ベルトを用いることができる。また、離
型層としては厚み10〜50μm程度のPFA、FE
P、PTFEなどのフッ素樹脂層が好ましく用いられ
る。
【0055】また、カラートナーを用いる場合は特に、
高画質な画像を得るために、図4の層構成模型図のよう
に、基材4aと離型層4bの間に、硬度が1〜50°
(JIS−A)、より好ましくは5〜40°で、厚みは
100〜500μm、より好ましくは100〜400μ
mのシリコーンゴム等からなる耐熱性ゴム層4cを設け
るのが好ましい。
高画質な画像を得るために、図4の層構成模型図のよう
に、基材4aと離型層4bの間に、硬度が1〜50°
(JIS−A)、より好ましくは5〜40°で、厚みは
100〜500μm、より好ましくは100〜400μ
mのシリコーンゴム等からなる耐熱性ゴム層4cを設け
るのが好ましい。
【0056】耐熱性ゴム層4cの硬度は、材質によって
異なり、また材質が同じでも例えばシリコーンゴムの場
合は、その架橋密度の程度、あるいはシリコーンゴム中
に含まれる充填剤の種類および量によって変化する。す
なわち、架橋密度が低いほど硬度も低くなり、また配合
されている充填剤が柔らかいほど、あるいは充填剤の量
が少ないほど硬度は低くなる傾向がある。硬度が1°未
満の場合は、耐熱性ベルトとして使用するのに十分な強
度、耐久性が得られない。また、硬度が50°を超える
場合、あるいは厚みが100μm未満の場合は、十分な
弾性効果が得られず、高画質なトナー画像を得ることが
できない。また、厚みが500μmを超える場合は、ベ
ルト表面への熱伝達が損なわれるため好ましくない。
異なり、また材質が同じでも例えばシリコーンゴムの場
合は、その架橋密度の程度、あるいはシリコーンゴム中
に含まれる充填剤の種類および量によって変化する。す
なわち、架橋密度が低いほど硬度も低くなり、また配合
されている充填剤が柔らかいほど、あるいは充填剤の量
が少ないほど硬度は低くなる傾向がある。硬度が1°未
満の場合は、耐熱性ベルトとして使用するのに十分な強
度、耐久性が得られない。また、硬度が50°を超える
場合、あるいは厚みが100μm未満の場合は、十分な
弾性効果が得られず、高画質なトナー画像を得ることが
できない。また、厚みが500μmを超える場合は、ベ
ルト表面への熱伝達が損なわれるため好ましくない。
【0057】3)加圧ローラ5
加圧部材の一形態である加圧ローラ5は、アルミ等から
なる芯金5a上に、厚み1〜5mm程度のシリコーンゴ
ムなどの耐熱性ゴムからなる弾性体層5bが形成されて
おり、この弾性体層5b上に、厚み10〜50μm程度
のPFA、FEP、PTFEなどのフッ素樹脂からなる
離型層5cを形成してもよい。
なる芯金5a上に、厚み1〜5mm程度のシリコーンゴ
ムなどの耐熱性ゴムからなる弾性体層5bが形成されて
おり、この弾性体層5b上に、厚み10〜50μm程度
のPFA、FEP、PTFEなどのフッ素樹脂からなる
離型層5cを形成してもよい。
【0058】この加圧ローラ5はベルト4を介して発熱
体1に圧接されており、加圧ローラ駆動手段Mにより回
転駆動される。
体1に圧接されており、加圧ローラ駆動手段Mにより回
転駆動される。
【0059】而して、上記の実施の形態例の場合には、
潤滑流体3として磁性流体を用い、発熱体1の裏面側に
磁石2を配設したことで、磁石の磁場によりニップ部分
に選択的に該潤滑流体を集合させて保持する事ができ
る。従って、潤滑流体を過剰に補充しつづけることなし
に、回転するベルト内面と発熱体との間に潤滑流体を長
期に渡り安定に保持させ、発熱体とベルト内面との間の
空隙を潤滑流体で満たし続けて発熱体の熱が効率よく耐
熱性ベルトに伝わる。
潤滑流体3として磁性流体を用い、発熱体1の裏面側に
磁石2を配設したことで、磁石の磁場によりニップ部分
に選択的に該潤滑流体を集合させて保持する事ができ
る。従って、潤滑流体を過剰に補充しつづけることなし
に、回転するベルト内面と発熱体との間に潤滑流体を長
期に渡り安定に保持させ、発熱体とベルト内面との間の
空隙を潤滑流体で満たし続けて発熱体の熱が効率よく耐
熱性ベルトに伝わる。
【0060】図5は他の実施の形態例の加熱定着装置2
1の拡大横断面模型図である。この装置は発熱体1の表
面に図6のように多孔質部材8を設けている。具体的に
は厚みが10〜200μmのPTFEの多孔質体層であ
る。磁石2は配設していない。その他の装置構成は図2
の加熱定着装置21と同様である。
1の拡大横断面模型図である。この装置は発熱体1の表
面に図6のように多孔質部材8を設けている。具体的に
は厚みが10〜200μmのPTFEの多孔質体層であ
る。磁石2は配設していない。その他の装置構成は図2
の加熱定着装置21と同様である。
【0061】この装置の場合は、上記の多孔質部材8に
潤滑流体3を含浸させてニップ部分に保持させることが
できる。従って、潤滑流体を過剰に補充しつづけること
なしに、回転するベルト内面と発熱体との間に潤滑流体
を長期に渡り安定に保持させ、発熱体とベルト内面との
間の空隙を潤滑流体で満たし続けて発熱体の熱が効率よ
く耐熱性ベルトに伝わる。
潤滑流体3を含浸させてニップ部分に保持させることが
できる。従って、潤滑流体を過剰に補充しつづけること
なしに、回転するベルト内面と発熱体との間に潤滑流体
を長期に渡り安定に保持させ、発熱体とベルト内面との
間の空隙を潤滑流体で満たし続けて発熱体の熱が効率よ
く耐熱性ベルトに伝わる。
【0062】(3)実施例1
本実施例は、図5・図6の装置のように、発熱体1の表
面に多孔質部材8を設け、これに潤滑流体3を含浸させ
てニップ部分に保持させる装置の具体例である。
面に多孔質部材8を設け、これに潤滑流体3を含浸させ
てニップ部分に保持させる装置の具体例である。
【0063】1)発熱体1
発熱体1としては、図6のように、アルミナからなる発
熱体基板1a上に銀パラジウム(Ag/Pd)の電気抵
抗材料をスクリーン印刷により帯状に塗工した発熱層1
b、さらにこの上に厚み約10μmのガラスコーティン
グ層1iを順次形成しているものの表面に、多孔質部材
8として厚み約100μmのPTFE多孔質フィルム
(ゴアテックス、デュポン(株)製)をエポキシ系の接
着材で接着したものを用いた。
熱体基板1a上に銀パラジウム(Ag/Pd)の電気抵
抗材料をスクリーン印刷により帯状に塗工した発熱層1
b、さらにこの上に厚み約10μmのガラスコーティン
グ層1iを順次形成しているものの表面に、多孔質部材
8として厚み約100μmのPTFE多孔質フィルム
(ゴアテックス、デュポン(株)製)をエポキシ系の接
着材で接着したものを用いた。
【0064】2)ベルト4
ベルト4は前述した図4の3層構成4a・4c・4bの
金属ベルトである。
金属ベルトである。
【0065】ベルト4の基材4aは、Ni電鋳ベルト
(内径φ24mm,軸方向の長さ225mm)である。
(内径φ24mm,軸方向の長さ225mm)である。
【0066】このNi電鋳ベルトの表面に、プライマー
(商品名:プライマーNo.051,東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン株式会社製)を塗布し、200℃で1
時間熱処理した後、硬度21°(JIS−A)の付加反
応型シリコーン(DY35−561 A/B=1:1重
量比、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)
を厚みが200μmになるようにコーティングし、15
0℃で30分間温風循環炉内で硬化させ、その後200
℃の温風循環炉内で4時間二次硬化させて、耐熱性ゴム
層4cとしてのシリコーンゴム層を形成した。
(商品名:プライマーNo.051,東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン株式会社製)を塗布し、200℃で1
時間熱処理した後、硬度21°(JIS−A)の付加反
応型シリコーン(DY35−561 A/B=1:1重
量比、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)
を厚みが200μmになるようにコーティングし、15
0℃で30分間温風循環炉内で硬化させ、その後200
℃の温風循環炉内で4時間二次硬化させて、耐熱性ゴム
層4cとしてのシリコーンゴム層を形成した。
【0067】次に、エポキシ系プライマー(GLP−1
03ダイキン工業株式会社製)で処理したシリコーンゴ
ム層上に、フッ素樹脂を混合したポリアミン系フッ素ゴ
ム塗料(商品名:ダイエルGLS−213、ダイキン工
業株式会社製)を厚みが乾燥後20μmになるようにス
プレー塗布した。60℃で30分間乾燥後、200℃で
30分間温風循環炉内にて架橋硬化させた。次に水性フ
ッ素樹脂分散塗料(商品名:ネオフロンFEPディスパ
ージョンND−1、ダイキン工業株式会社製)を厚みが
乾燥後10μmになるようにスプレー塗布した。その
後、60℃で30分間乾燥し、300℃の温風循環炉内
で30分間焼成を行い、離型層4bを形成した。
03ダイキン工業株式会社製)で処理したシリコーンゴ
ム層上に、フッ素樹脂を混合したポリアミン系フッ素ゴ
ム塗料(商品名:ダイエルGLS−213、ダイキン工
業株式会社製)を厚みが乾燥後20μmになるようにス
プレー塗布した。60℃で30分間乾燥後、200℃で
30分間温風循環炉内にて架橋硬化させた。次に水性フ
ッ素樹脂分散塗料(商品名:ネオフロンFEPディスパ
ージョンND−1、ダイキン工業株式会社製)を厚みが
乾燥後10μmになるようにスプレー塗布した。その
後、60℃で30分間乾燥し、300℃の温風循環炉内
で30分間焼成を行い、離型層4bを形成した。
【0068】3)加圧ローラ5
加圧ローラ5としては、金型を用い、アルミ製の芯金
(φ12mm)5aの周面に、弾性体層5bとして、厚
み4mmのシリコーンゴム(硬度25°品(JIS−
A) DY35−561 A/B=1:1重量比、東レ
・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)層を形成し
た。
(φ12mm)5aの周面に、弾性体層5bとして、厚
み4mmのシリコーンゴム(硬度25°品(JIS−
A) DY35−561 A/B=1:1重量比、東レ
・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)層を形成し
た。
【0069】次に、離型層5cとして、シリコーンゴム
層表面をエポキシ系プライマー(GLP−103ダイキ
ン工業株式会社製)で処理した後、フッ素樹脂を混合し
たポリアミン系フッ素ゴム塗料(商品名:ダイエルGL
S−213、ダイキン工業株式会社製)を厚みが乾燥後
50μmになるようにスプレー塗布した。60℃で30
分間乾燥後、200℃で30分間温風循環炉内にて架橋
硬化させた。次に水性フッ素樹脂分散塗料(商品名:ネ
オフロンFEPディスパージョンND−1、ダイキン工
業株式会社製)を厚みが乾燥後10μmになるようにス
プレー塗布しその後、60℃で30分間乾燥し、300
℃の温風循環炉内で30分間焼成を行い、加圧ローラ
(外径φ20軸方向の長さ223mm)を得た。
層表面をエポキシ系プライマー(GLP−103ダイキ
ン工業株式会社製)で処理した後、フッ素樹脂を混合し
たポリアミン系フッ素ゴム塗料(商品名:ダイエルGL
S−213、ダイキン工業株式会社製)を厚みが乾燥後
50μmになるようにスプレー塗布した。60℃で30
分間乾燥後、200℃で30分間温風循環炉内にて架橋
硬化させた。次に水性フッ素樹脂分散塗料(商品名:ネ
オフロンFEPディスパージョンND−1、ダイキン工
業株式会社製)を厚みが乾燥後10μmになるようにス
プレー塗布しその後、60℃で30分間乾燥し、300
℃の温風循環炉内で30分間焼成を行い、加圧ローラ
(外径φ20軸方向の長さ223mm)を得た。
【0070】4)潤滑流体2
潤滑流体として、シリコーングリース(モリコートHP
−300ダウコーニングアジア株式会社製/熱伝導率
8.8×E−2(w/m・k)/粘度160mm 2/
s)を使用した。
−300ダウコーニングアジア株式会社製/熱伝導率
8.8×E−2(w/m・k)/粘度160mm 2/
s)を使用した。
【0071】上記のようにして得た、発熱体1、耐熱性
ベルト4、および加圧ローラ5を図5に示すように配置
することで、ベルト加熱方式の加熱定着装置を構成し
た。そして、発熱体最大電力700W、発熱体1と耐熱
性ベルト4を介した加圧ローラ5間の加圧力98N(1
0kg)の条件下で空回転させ、ベルト表面に温調点を
取りベルト表面が定着可能温度である180℃に到達す
るまでの時間と到達時の発熱体裏面の温度を計測した。
ベルト4、および加圧ローラ5を図5に示すように配置
することで、ベルト加熱方式の加熱定着装置を構成し
た。そして、発熱体最大電力700W、発熱体1と耐熱
性ベルト4を介した加圧ローラ5間の加圧力98N(1
0kg)の条件下で空回転させ、ベルト表面に温調点を
取りベルト表面が定着可能温度である180℃に到達す
るまでの時間と到達時の発熱体裏面の温度を計測した。
【0072】ベルト4が同じ熱容量の際は180℃にな
るまでの時間が短いほうが発熱体1の熱が効率よく耐熱
性ベルト4に伝わっていることを示している。
るまでの時間が短いほうが発熱体1の熱が効率よく耐熱
性ベルト4に伝わっていることを示している。
【0073】また同様に発熱体裏面の温度が低いほうが
発熱体1の熱が効率よく耐熱性ベルト4に伝わっている
ことを示している。
発熱体1の熱が効率よく耐熱性ベルト4に伝わっている
ことを示している。
【0074】この様に2つの指標から発熱体1の熱が耐
熱性ベルト4に伝わる効率を初期と空回転50hr後と
で比較した。その結果を表1に示す。
熱性ベルト4に伝わる効率を初期と空回転50hr後と
で比較した。その結果を表1に示す。
【0075】(4)比較例1
上記実施例1の加熱定着装置21(図5・図6)におい
て、加熱体1の表面の多孔質部材8を無しにした。
て、加熱体1の表面の多孔質部材8を無しにした。
【0076】その他は実施例1の加熱定着装置21と同
様の装置について、実施例1と同様に、ベルト表面に温
調点を取りベルト表面が定着可能温度である180℃に
到達するまでの時間と到達時の発熱体裏面の温度を初期
と空回転50hr後とで計測した。その結果を表1に示
す。
様の装置について、実施例1と同様に、ベルト表面に温
調点を取りベルト表面が定着可能温度である180℃に
到達するまでの時間と到達時の発熱体裏面の温度を初期
と空回転50hr後とで計測した。その結果を表1に示
す。
【0077】(5)実施例2
本実施例は、図2・図3の装置のように、潤滑流体3と
して磁性流体を用い、発熱体1の裏面側に磁石2を配設
して、磁石の磁場によりニップ部分に選択的に該潤滑流
体を集合させて保持させた装置の具体例である。
して磁性流体を用い、発熱体1の裏面側に磁石2を配設
して、磁石の磁場によりニップ部分に選択的に該潤滑流
体を集合させて保持させた装置の具体例である。
【0078】発熱体1としては、比較例1と同様の表面
に何も付けていない標準の発熱体(図3)を使用し、発
熱体1の裏面側に棒磁石2をそのN極側が当接するよう
に配置した。棒磁石2の極性はこれにこだわるものでは
ない。
に何も付けていない標準の発熱体(図3)を使用し、発
熱体1の裏面側に棒磁石2をそのN極側が当接するよう
に配置した。棒磁石2の極性はこれにこだわるものでは
ない。
【0079】潤滑流体3として磁性流体は、ポリアルフ
ァオレフィン系磁性流体フェリコロイド(タイホー工業
株式会社製/熱伝導率8.0×E−2(w/m・k)/
粘度60mm2/s)である。
ァオレフィン系磁性流体フェリコロイド(タイホー工業
株式会社製/熱伝導率8.0×E−2(w/m・k)/
粘度60mm2/s)である。
【0080】発熱体最大電力700W、発熱体と耐熱性
ベルトを介した加圧ローラ間の加圧力98N(10k
g)の条件下で空回転させ、ベルト表面に温調点を取り
ベルト表面が定着可能温度である180℃に到達するま
での時間と到達時の発熱体裏面の温度を初期と空回転5
0hr後とで計測した。その結果を表1に示す。
ベルトを介した加圧ローラ間の加圧力98N(10k
g)の条件下で空回転させ、ベルト表面に温調点を取り
ベルト表面が定着可能温度である180℃に到達するま
での時間と到達時の発熱体裏面の温度を初期と空回転5
0hr後とで計測した。その結果を表1に示す。
【0081】(6)実施例3
図7に示すように実施例2(図5)の棒磁石2のかわり
に加圧部材(ステー)7にU字磁石を配した。実施例2
と同じ条件で空回転させ、ベルト表面に温調点を取りベ
ルト表面が定着可能温度である180℃に到達するまで
の時間と到達時の発熱体裏面の温度を初期と空回転50
hr後とで計測した。その結果を表1に示す。
に加圧部材(ステー)7にU字磁石を配した。実施例2
と同じ条件で空回転させ、ベルト表面に温調点を取りベ
ルト表面が定着可能温度である180℃に到達するまで
の時間と到達時の発熱体裏面の温度を初期と空回転50
hr後とで計測した。その結果を表1に示す。
【0082】
【表1】
【0083】上表より、本発明の実施例1〜3では、ベ
ルト表面180℃到達時間、ヒータ裏温度とも初期は比
較例1と大差ないものの、50hr後においては、比較
例1がそれぞれニップ部分に該潤滑流体を常に介在させ
とくことができずに熱効率が悪くなる挙動を示している
のに対し、本発明の実施例1〜3では変化が無くつまり
ニップ部分に該潤滑流体を常に介在させとくことができ
ており、熱効率の良い状態を維持していることが伺え
る。
ルト表面180℃到達時間、ヒータ裏温度とも初期は比
較例1と大差ないものの、50hr後においては、比較
例1がそれぞれニップ部分に該潤滑流体を常に介在させ
とくことができずに熱効率が悪くなる挙動を示している
のに対し、本発明の実施例1〜3では変化が無くつまり
ニップ部分に該潤滑流体を常に介在させとくことができ
ており、熱効率の良い状態を維持していることが伺え
る。
【0084】また実施例1〜3において以下の条件で、
フルカラー画像の定着を行ったところ、ベルト4に弾性
層4b(図4)を設けたことによる、耐熱性ベルト表面
への熱伝達の遅れ、また熱容量も増加する為、耐熱性ベ
ルト表面が定着可能な温度に達するまでの時間の遅れ、
さらに本来耐熱性ベルト表面に伝達される熱流が抑制さ
れる為、発熱体自体が過昇温してしまうという問題も、
金属ベルトを使用しニップ部分に潤滑流体を常に介在さ
せておくことで、熱効率の良い状態を維持することが出
来、短い時間で立上りかつ良好な定着性を得ることが出
来、高画質なカラー画像が得られた。
フルカラー画像の定着を行ったところ、ベルト4に弾性
層4b(図4)を設けたことによる、耐熱性ベルト表面
への熱伝達の遅れ、また熱容量も増加する為、耐熱性ベ
ルト表面が定着可能な温度に達するまでの時間の遅れ、
さらに本来耐熱性ベルト表面に伝達される熱流が抑制さ
れる為、発熱体自体が過昇温してしまうという問題も、
金属ベルトを使用しニップ部分に潤滑流体を常に介在さ
せておくことで、熱効率の良い状態を維持することが出
来、短い時間で立上りかつ良好な定着性を得ることが出
来、高画質なカラー画像が得られた。
【0085】[通紙耐久条件]
発熱体最大電力:700W
温調:ベルト表面温度180℃制御
発熱体と耐熱性ベルトを介した加圧ローラ間の総加圧
力:10kg 通紙用紙:テストパターンの未定着カラートナー(ワッ
クス内添トナー)像を形成した A4記録材(普通紙) プロセススピード:90mm/sec なお、本発明は上記の実施例によってなんら限定される
ものではない。
力:10kg 通紙用紙:テストパターンの未定着カラートナー(ワッ
クス内添トナー)像を形成した A4記録材(普通紙) プロセススピード:90mm/sec なお、本発明は上記の実施例によってなんら限定される
ものではない。
【0086】(7)その他
1)図2・図3の装置のように、潤滑流体3として磁性
流体を用い、発熱体1の裏面側に磁石2を配設して、磁
石の磁場によりニップ部分に選択的に該潤滑流体を集合
させて保持させた装置において、更に発熱体1の表面
に、図5・図6の装置のように、多孔質部材8を設けた
装置構成にすることもできる。
流体を用い、発熱体1の裏面側に磁石2を配設して、磁
石の磁場によりニップ部分に選択的に該潤滑流体を集合
させて保持させた装置において、更に発熱体1の表面
に、図5・図6の装置のように、多孔質部材8を設けた
装置構成にすることもできる。
【0087】2)発熱体1は実施例のセラミックヒータ
に限られるものではない。例えば鉄板片等の電磁誘導発
熱性部材とすることもできる。
に限られるものではない。例えば鉄板片等の電磁誘導発
熱性部材とすることもできる。
【0088】3)加圧部材はローラ体に限られず、回動
するエンドレスベルト体にすることもできる。
するエンドレスベルト体にすることもできる。
【0089】4)本発明の加熱装置は実施例の加熱定着
装置に限られず、その他、仮定着する像加熱装置、画像
を担持した記録材を再加熱してつや等の表面性を改質す
る像加熱装置、記録材以外のシート状の被加熱材を通紙
して、乾燥、加熱ラミネート、熱プレスしわ取り、熱プ
レスカール取り等の加熱処理装置等としても使用できる
装置に限られず、その他、仮定着する像加熱装置、画像
を担持した記録材を再加熱してつや等の表面性を改質す
る像加熱装置、記録材以外のシート状の被加熱材を通紙
して、乾燥、加熱ラミネート、熱プレスしわ取り、熱プ
レスカール取り等の加熱処理装置等としても使用できる
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
発熱体と、該発熱体に対し摺動するベルトと、該ベルト
とニップを形成する加圧部材とを有し、該発熱体と該ベ
ルトとの間に潤滑流体を介在させており、該ベルトと加
圧部材との間で被加熱材を挟持搬送させ、ベルトを介し
た発熱体からの熱により被加熱材を加熱する加熱装置に
おいて、該潤滑流体が高熱伝導でありかつ該潤滑流体を
ニップ部分に形状および外部からの強制力により保持す
る機構を備えた常に潤滑流体を過剰に補充しつづけなく
ても発熱体とベルト内面との間の空隙を満たし熱効率を
あげることができるベルト加熱加熱方式の加熱装置を得
ることができ。それにより金属ベルトおよび弾性層を持
ったベルトにおける立上りの遅れ、発熱体裏面の過昇温
の問題を防止でき、短い時間で立上りかつ良好な定着性
を得ることが出来、加熱定着装置にあっては高画質なカ
ラー画像が得られるベルト加熱定着装置を得ることがで
きる。
発熱体と、該発熱体に対し摺動するベルトと、該ベルト
とニップを形成する加圧部材とを有し、該発熱体と該ベ
ルトとの間に潤滑流体を介在させており、該ベルトと加
圧部材との間で被加熱材を挟持搬送させ、ベルトを介し
た発熱体からの熱により被加熱材を加熱する加熱装置に
おいて、該潤滑流体が高熱伝導でありかつ該潤滑流体を
ニップ部分に形状および外部からの強制力により保持す
る機構を備えた常に潤滑流体を過剰に補充しつづけなく
ても発熱体とベルト内面との間の空隙を満たし熱効率を
あげることができるベルト加熱加熱方式の加熱装置を得
ることができ。それにより金属ベルトおよび弾性層を持
ったベルトにおける立上りの遅れ、発熱体裏面の過昇温
の問題を防止でき、短い時間で立上りかつ良好な定着性
を得ることが出来、加熱定着装置にあっては高画質なカ
ラー画像が得られるベルト加熱定着装置を得ることがで
きる。
【図1】 画像形成装置例の概略図
【図2】 本発明に従う加熱装置としての加熱定着装置
の一実施の形態を示す概略構成図
の一実施の形態を示す概略構成図
【図3】 加熱体の構成模型図
【図4】 ベルトの層構成模型図
【図5】 本発明に従う加熱装置としての加熱定着装置
の他の実施の形態を示す概略構成図
の他の実施の形態を示す概略構成図
【図6】 該装置における加熱体の拡大横断面模型図
【図7】 実施例3における加熱定着装置の概略構成図
【図8】 従来例のベルト加熱定着装置のニップ部の拡
大概略構成図
大概略構成図
1 発熱体
2 磁石
3 潤滑流体
4 耐熱性ベルト
4a 基材
4c 耐熱性弾性層
4b 離型層
5 加圧ローラ
6 ベルトガイド部材
7 加圧部材(ステー)
8 多孔質体
9 基材
10 耐熱性弾性層
11 離型層
a 発熱体と耐熱性ベルトの隙間
フロントページの続き
Fターム(参考) 2H033 AA02 AA24 AA30 BA11 BA12
BA25 BA26 BB22 BB29 BB30
BB31 BB33 BE03 CA07
3K058 AA02 AA04 AA12 AA43 CA12
CA23 CA61 CE04 CE13 CE19
DA01 DA14 DA22 GA03
Claims (7)
- 【請求項1】発熱体と、該発熱体に対し摺動するベルト
と、該ベルトとニップを形成する加圧部材とを有し、該
発熱体と該ベルトとの間に潤滑流体を介在させており、
該ベルトと加圧部材との間で被加熱材を挟持搬送させ、
ベルトを介した発熱体からの熱により被加熱材を加熱す
る加熱装置において、該潤滑流体をニップ部分に形状或
は外部からの強制力により保持する機構を備えたことを
特徴とする加熱装置。 - 【請求項2】該ベルトの基材が金属であることを特徴と
する請求項1に記載の加熱装置。 - 【請求項3】該ベルトが少なくとも1層の弾性層を有す
ることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱装
置。 - 【請求項4】発熱体の表面に多孔質部材を設けることを
特徴とする請求項1から3の何れかに記載の加熱装置。 - 【請求項5】該潤滑流体に磁性流体を用い磁場によりニ
ップ部分に保持することを特徴とする請求項1から4の
何れかに記載の加熱装置。 - 【請求項6】ニップを形成させる為に該発熱体を加圧部
材に押付ける該発熱体裏面側に設けられた加圧部材が磁
石であり磁場を発生させる手段も兼ね備えることを特徴
とする請求項1から5の何れかに記載の加熱装置。 - 【請求項7】被加熱材が加熱定着すべき未定着画像の形
成された記録材であることを特徴とする請求項1から6
の何れかに記載の加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002127860A JP2003323965A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002127860A JP2003323965A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 加熱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003323965A true JP2003323965A (ja) | 2003-11-14 |
Family
ID=29541797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002127860A Pending JP2003323965A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003323965A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8712273B2 (en) | 2011-03-01 | 2014-04-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Fixing apparatus |
US8731450B2 (en) | 2009-10-30 | 2014-05-20 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Nip plate configuration for a fixing device |
CN112445106A (zh) * | 2019-09-02 | 2021-03-05 | 东芝泰格有限公司 | 加热装置、图像处理装置和加热装置的制造方法 |
-
2002
- 2002-04-30 JP JP2002127860A patent/JP2003323965A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8731450B2 (en) | 2009-10-30 | 2014-05-20 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Nip plate configuration for a fixing device |
US9323190B2 (en) | 2009-10-30 | 2016-04-26 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Nip plate configuration for a fixing device |
US8712273B2 (en) | 2011-03-01 | 2014-04-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Fixing apparatus |
CN112445106A (zh) * | 2019-09-02 | 2021-03-05 | 东芝泰格有限公司 | 加热装置、图像处理装置和加热装置的制造方法 |
JP2021039192A (ja) * | 2019-09-02 | 2021-03-11 | 東芝テック株式会社 | 加熱装置、画像処理装置および加熱装置の製造方法 |
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