JP2003322366A - 製氷冷房システム - Google Patents

製氷冷房システム

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JP2003322366A
JP2003322366A JP2002130469A JP2002130469A JP2003322366A JP 2003322366 A JP2003322366 A JP 2003322366A JP 2002130469 A JP2002130469 A JP 2002130469A JP 2002130469 A JP2002130469 A JP 2002130469A JP 2003322366 A JP2003322366 A JP 2003322366A
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water
cold water
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ice making
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Ryuichi Kawakami
隆一 川上
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SOGO SETSUBI KEIKAKU KK
TAJIRI MACHINE MANUFACTURING CO Ltd
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SOGO SETSUBI KEIKAKU KK
TAJIRI MACHINE MANUFACTURING CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然エネルギを利用し、最小の電力で冷房期
間における冷房を行う製氷冷房システムの提供。 【解決手段】 製氷冷房システムは、居室103におけ
る予測年間冷房負荷から換算された量の氷を、自然製氷
により製氷期間に製氷すると共に、該製氷された氷を貯
蔵する製氷槽107と、貯蔵された氷の溶解によって製
造された冷水を貯蔵し、冷房期間に供給する冷水槽10
9とを有する冷熱源室101と、居室103に取り付け
られ、冷水の冷熱を利用して冷房用の空調空気を製造す
る空調機105と、冷水槽109より供給される冷水
を、冷熱源室101と空調機105との間に循環させる
冷水循環路129とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の冷房を自然
エネルギーを利用して行う冷房システムに関する。
【0002】
【従来の技術】空調システムでは、冷凍機やボイラなど
の熱源機器における熱の生産と、空調機器における熱の
消費が行われる。一般的に広く知られている空調システ
ムとして、蓄熱式と非蓄熱式の空調システムがある。
【0003】非蓄熱式空調システムは、熱源機器におけ
る熱の生産と、空調機器における熱の消費が同時に行わ
れる。これに対して、蓄熱式空調システムは、蓄熱装置
を有しており、熱源機器による熱の生産と、空調機器に
おける熱の消費は、或る期間(例えば1日単位)の合計
値が等しくなれば、別々に行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような空調シ
ステムにおいて、冬期における空調は、化石燃料を利用
するボイラなどの熱源機器を用いて行われるのが一般的
である。この熱源機器は、電気エネルギを利用せずに熱
の生産を行うため、最小限の消費電力で冬期の空調を行
うことができる。
【0005】一方、夏期における空調は、一般的に、電
気エネルギを利用する冷凍機を熱源機器として用いて行
われる。電気エネルギを利用する冷凍機を用いた熱源機
器は、例えば、夏期の冷房期間に、猛暑等の気候の変動
により、短期間で多量の電力を消費することがある。こ
のとき消費された電力量の最大値が、1年間の空調シス
テムにおけるランニングコストを決定する。その結果、
電気エネルギを利用する冷凍機を熱源機器として用いた
空調システムは、ランニングコストが高額になるという
問題点がある。
【0006】上述した問題点を解決するため、熱源機器
として吸収冷凍機を用いることも考えられる。この吸収
冷凍機は、臭化リチウム水溶液を吸収剤として用い、こ
の吸収剤の化学反応を利用する熱源機器である。よっ
て、吸収冷凍機は電気エネルギは利用しない。しかし、
熱源機器において、冷却水系統や冷水系統などの保守管
理が大がかりであり、莫大な保守管理費がかかる。
【0007】よって、以上のような問題点に鑑み、本発
明の目的は、自然エネルギを利用し、最小の電力で夏期
における冷房を行う製氷冷房システムを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的の達成を図
るため、本発明の製氷冷房システムは、冷房期間におい
て、冷熱源室より供給される冷水の冷熱を利用し、空調
機が製造する冷房用の空調空気によって、居室の冷房を
行うシステムである。本発明における居室とは、建物に
おける居住空間、業務スペースを示す。
【0009】本発明によれば、冷熱源室は、製氷槽と冷
水槽とを有する。製氷槽は、製氷期間に、居室における
予測年間冷房負荷から換算された量の氷を、自然製氷に
より製氷し、貯蔵する。そして、冷水槽は、製氷槽に貯
蔵された氷の溶解によって製造された冷水を貯蔵し、冷
房期間に空調機へ供給する。尚、本発明の冷房システム
において、冷熱源室と空調機との間には冷水循環路が設
けられており、冷水槽より供給される冷水は、冷熱源室
と空調機との間を循環する。
【0010】上述した予測年間冷房負荷とは、冷房期間
に居室の冷房を行うため、空調機によって消費される熱
量を予め計算した値である。そして、本発明の製氷冷房
システムは、製氷期間に、製氷槽において、予測年間冷
房負荷から換算された量の氷を、自然製氷によって製氷
し、貯蔵する。その後、貯蔵された氷の溶解水を利用す
ることによって、上述したように冷房期間に居室の冷房
が行われる。
【0011】即ち、本発明によれば、冷熱源室では、製
氷期間に自然エネルギを利用した蓄熱が行われ、冷房期
間に、空調機によって、冷熱源室で生産された熱が消費
される。よって、本発明の製氷冷房システムは、自然エ
ネルギを最大限利用することによって、冷房期間に使用
する電力量を最小限に抑えることができる。従って、本
発明の製氷冷房システムを、従来より用いられてきた、
化石燃料を利用して暖房期間に暖房を行うシステムと併
用すると、暖房期間の消費電力と冷房期間の消費電力の
平準化を図ることができる。その結果、ランニングコス
トを低コストに抑えた空調システムを実現することがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
製氷冷房システムの実施の形態について説明する。尚、
説明に用いる図は、本発明を理解できる程度に概略的に
示してあるに過ぎず、従って、本発明が図示例のみに限
定されるものではないことは理解されたい。
【0013】(1)製氷冷房システム 図1を参照して、この実施の形態の製氷冷房システムの
構成について説明する。図1は、この実施の形態の製氷
冷房システムの構成例を示す図である。この実施の形態
の製氷冷房システムは、製氷期間に、自然エネルギを利
用し、熱の生産を行い、生産した熱を蓄熱する冷熱源室
101と、冷房期間に、冷熱源室101で生産された熱
を利用し、居室103の冷房を行う空調機105とを具
えている。
【0014】冷熱源室101は、居室103における予
測年間冷房負荷から換算された量の氷を、自然エネルギ
を利用した自然製氷により製氷期間に製氷するととも
に、製氷された氷を貯蔵する製氷槽107と、貯蔵され
た氷の溶解によって製造された冷水を貯蔵し、冷房期間
に供給する冷水槽109とを有する。ここで、予測年間
冷房負荷とは、冷房期間に居室103の冷房を行うた
め、空調機105によって消費される熱量を予め計算し
た値である。この予測年間冷房負荷からの、製氷槽10
7における製氷量の算出について、詳細は後述する。
【0015】また、冷熱源室101には、冷水槽109
などから排水された水を、雑用水として貯蔵する雑用水
槽111が設置されるのが望ましい。雑用水槽111に
ついて詳細は後述する。
【0016】この実施の形態によれば、冷熱源室101
において、製氷槽107、冷水槽109、及び、雑用水
槽111は、それぞれ隔壁151によって隔てられる構
成とすることが好適である。そして、冷熱源室101の
壁面、及び、各槽を隔てる隔壁151は、気密・断熱性
のよいものを用いて構成されるのが好ましい。図1に示
すように、冷熱源室101において、冷水槽109を中
央に挟んで製氷槽107と雑用水槽111とが設けられ
る場合、製氷槽107と冷水槽109との間、及び、冷
水槽109と雑用水槽111との間には、それぞれ隔壁
151が設けられる。
【0017】尚、製氷槽107と冷水槽109は、隣接
して設けられる構成とするのが最適である。図1に示す
ように、製氷槽107の床面を、冷水槽109の床面よ
り高い位置に設置するのが望ましい。そして、製氷槽1
07と冷水槽109との間に設けられた隔壁151に
は、水路を設ける。この水路は、図1に示すように、製
氷槽107と冷水槽109とを隔てる隔壁151に穴1
53として設けられ、この穴153を介して、製氷槽1
07において貯蔵された氷の溶解によって生じた冷水
が、冷水槽109の床面より高い位置にある製氷槽10
7の床面から、冷水槽109に向かって流れ込むように
構成されるのが好ましい。
【0018】尚、この実施の形態の製氷冷房システムに
おける、更なる、冷熱源室101の構成に関する詳細は
後述する。そして、後述する冷熱源室101を構成する
各部構成要素の配置関係は、図1に示す構成に限定され
ず、当業者が適宜決めうる任意の設計事項である。
【0019】ところで、図1に示すように、冷熱源室1
01と空調機105との間には、冷水循環路129(1
29a、129b、129c、129d)が設けられ
る。そして、冷水槽109より供給される冷水は、冷熱
源室101と空調機105との間を循環する。空調機1
05は、居室103に取り付けられており、冷水循環路
129を介して、冷水槽109から供給される冷水の冷
熱を利用して、冷房用の空調空気を製造する。冷水循環
路129の構成について、詳細は後述する。
【0020】(2)製氷期間における自然製氷 次に、図1を参照して、製氷期間における自然製氷につ
いて説明する。製氷槽107は、送風装置115と、散
水手段119とを具えている。
【0021】送風装置115は、例えば、ファンを用い
て構成され、外気の導入を行う。そして送風装置115
における外気の導入は、外気温度を検出する外気温度セ
ンサ113の温度検出信号によって制御される。この制
御は、製氷期間において、次のような手順によって行わ
れることが好ましい。外気温度センサ113には、予め
所定温度(例えば、−3℃)が設定されている。製氷期
間では、上述した温度検出信号は、外気温度センサ11
3において検出した外気温度が設定温度より高い値とな
ったとき、該外気温度センサ113より出力される。続
いて、温度検出信号が、制御部143によって受信され
ると、制御部143は、送風装置115の動作を停止す
る。送風装置115の動作が停止されると、外気の導入
は中断される。即ち、送風装置115は、製氷期間にお
いて、所定温度以下の寒冷な外気の導入を行う。
【0022】尚、この実施の形態によれば、外気温度セ
ンサ113は、冷熱源室101に設置される構成に限ら
れず、設計に応じて、所望の場所に取り付けられるのが
好ましい。
【0023】また、散水手段119には、冷水槽109
を介して水が供給される。冷水槽109へは、外部から
図1に示す給水路133を経て水が供給されるのが好ま
しい。そして、給水路133から供給された水は、一
旦、冷水槽109に貯蔵され、続いて、冷水槽109よ
り散水手段119に供給されるのが好適である。また、
給水路133からの水の供給は、図1に示すように雑用
水槽111へも行われる。このように、冷水槽109を
介して散水手段119へ水を供給するとともに、雑用水
槽111へも水の供給を行うのは、上述したような構成
の冷熱源室101の壁面、及び、各層を隔てる隔壁15
1における熱伝導により、製氷槽107の温度を下げる
ためである。製氷槽107の温度を低く保つことによっ
て、該製氷槽107において行われる製氷を、速やかに
行うことができる。尚、散水手段119は、散水ノズル
等を用いて構成し、図1に示すように製氷槽107の上
部に取り付ける構成とするのが望ましい。
【0024】更に、この実施の形態によれば、製氷槽1
07には、貯蔵部121が設置される。散水手段119
は、上述したように供給される水を、貯蔵部121に散
水する。散水された水は、上述したように送風装置11
5によって導入された低温外気によって、貯蔵部121
において凍結する。即ち、この実施の形態における自然
製氷は、上述したように、貯蔵部121に散水された水
を、製氷槽107に導入された低温外気によって自然凍
結させて行われる。そして、貯蔵部121は、自然製氷
によって得られた氷を貯蔵する。
【0025】ここで、図3(A)及び(B)を参照し
て、この実施の形態の貯蔵部121の構成及び作用につ
いて説明する。図3(A)は、この実施の形態の貯蔵部
121の構成を示す図であって、図3(B)は、貯蔵部
121の作用を説明するための図である。
【0026】まず、図3(A)を参照して、この実施の
形態の貯蔵部121の構成について説明する。貯蔵部1
21は、3本以上の角形部材301と複数の板状体30
3とを用いて、横断面の形状及び面積が、下端面から上
端面にわたり一定の枠状体として構成されるのが望まし
い。この場合、自然製氷による製氷量は、予め分かって
いる貯蔵部121の底面積と、該貯蔵部121において
製氷された氷の高さの測定値との積の値によって、見積
もられる。
【0027】ここで、図3(A)には、4本以上の角形
部材301と複数の板状体303とからなる貯蔵部12
1の構成を示してある。尚、図3(A)に示す双方向の
点線矢印は、XからYに向かう方向が、角形部材301
の下部から上部に向かう方向であるとともに、枠状体1
21の下端面から上端面に向かう方向であることを示し
ている。
【0028】図3(A)に示すように、貯蔵部121
は、好ましくは、角形部材301間に、複数の板状体3
03を角形部材301の下部から上部へと、すなわち同
図中におけるXからYに向かう方向に、板状体303を
順次に並列に配置させることによって、4本以上の角形
部材301を互いに結合させてある。また、この実施の
形態によれば、角形部材301に対する板状体305の
配置は、貯蔵部121のそれぞれの側面において同一で
あるのが望ましい。尚、図3(A)においては、枠状体
である貯蔵部121の前面に配置される複数の板状体3
03のうち、一部の板状体303に符号を付与し、該前
面における他の板状体303と、該枠状体121の上端
面及び下端面を除く他の側面に配置された複数の板状体
303とについては符号の付与を省略してある。そし
て、角形部材301に対する板状体303の配置は、符
号の付与を省略した前述した各面において同一であるの
が好ましい。
【0029】さらに、角形部材301間に、複数の板状
体303のそれぞれは、隣接する板状体303と一定の
間隔を空けて配置される。この間隔は、この実施の形態
によれば、上述した散水手段119から散水される水が
漏れない程度の形状を有するのが最適である。また、前
述した隣接する板状体303間の間隔は、スリットとし
て用いられるのが好ましい。
【0030】上述したような構成の貯蔵部121は、角
形部材301と複数の板状体303とを組み立てること
により、容易に製作することができる。また、貯蔵部1
21は、角形部材301及び複数の板状体303のみを
用いて構成されるため、製氷槽107への運搬及び搬入
を容易に行うことができる。さらに、この実施の形態に
よれば、貯蔵部121は、熱伝導性の良い材料を用いて
構成されるのが好ましい。貯蔵部121を構成する材質
として、比較的安価な鉄及びステンレスを用いるのが最
適である。材質として鉄及びステンレスを用いた場合、
該材質の錆止め加工も容易となる。
【0031】次に、図3(B)を参照して、貯蔵部12
1の作用について説明する。図3(B)には、貯蔵部1
21のI−I'に沿った断面の一部を、該貯蔵部121の
前面から見た概略図を示してある。また、図3(B)
は、貯蔵部121のI−I’に沿った断面において、板状
体303が設けられている部分309とスリット305
との配置関係に注目した図である。尚、図3(B)にお
いて、板状体303が設けられている部分309とは、
この部分309に相当する貯蔵部121の前面には、板
状体303が設けられていることを意味する。
【0032】ここで、この実施の形態によれば、散水手
段119が散水した一定量の水が、貯蔵部121におい
て完全に製氷された後、再度、散水が行われるという手
順の繰り返しによって、上述した自然製氷が行われるの
が好ましい。従って、この手順に従って製氷が行われた
とき、貯蔵部121において、該貯蔵部121の下端面
から上端面に向かって、製氷された氷は貯蔵される。こ
のとき、前述した板状体が設けられている部分309に
着目すれば、該部分309における製氷は、該部分30
9の底から順に成される。
【0033】既に説明したような手順によって、製氷期
間に製氷槽107内に導入された外気は、冷風として、
スリット305から貯蔵部121内に通気される。貯蔵
部121内に通気される冷風の様子を、図3(B)に矢
印307a及び矢印307bで示してある。矢印307
aに示すように、冷風は、スリット305から、該スリ
ット305に隣接して板状体303が設けられている部
分309に、該部分309の底に向かって吹き込む。ま
た、矢印307bで示すように、貯蔵部121に吹き込
んだ冷風は、板状体303が設けられている部分309
の底を通過して、スリット305から、該貯蔵部121
の外に出ていく。従って、前述した板状体が設けられて
いる部分309における製氷の際、該部分309に散水
された水と、貯蔵部121内に通気される冷風とを効率
よく接触させることができる。また、スリット305の
形状は、既に述べたように、貯蔵部121内に散水され
た水が漏れない程度の形状となっている。すなわち、上
述したような貯蔵部121の構成によれば、該貯蔵部1
21における冷風の通気性を向上させることができ、そ
の結果、該貯蔵部121で自然製氷を効率よく行うこと
ができる。
【0034】ところで、上述したような自然製氷の際、
貯蔵部121に散水された水が完全に製氷されたか否か
を判断するために、製氷槽107には、槽内温度センサ
123が設置される。
【0035】貯蔵部121において、散水手段119に
より散水された水が完全に製氷されない状態では、水が
氷に変化するときの潜熱によって、製氷槽107内の槽
内温度が上昇する。一方、貯蔵部121において、散水
手段119により散水された水が完全に製氷された状態
では、製氷槽107内の槽内温度と外気温度は等しくな
る。
【0036】この実施の形態によれば、槽内温度センサ
123は、製氷槽107内の槽内温度を検出する。槽内
温度センサ123は、検出した槽内温度を制御部145
に通知する。制御部145には、外気温度センサ113
からも、該センサ113が検出した温度が通知される。
制御部145は、外気温度センサ113の検出温度と、
槽内温度とを比較する。そして、検出温度と槽内温度が
等しくなったとき、散水手段119における散水を開始
させる。即ち、この実施の形態によれば、図1に示すよ
うに、外気温度センサ113と槽内温度センサ123と
に接続された制御部145によって、散水手段119に
おける散水が制御される。
【0037】尚、この実施の形態において、製氷期間に
おける自然製氷は、製氷量が、上述した予測年間冷房負
荷から換算された量に達した時点で終了されるのが好ま
しい。自然製氷が終了した後、散水手段119による散
水は終了されるが、送風装置115による外気の導入は
引き続き行われる。
【0038】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、製氷期間に、冷熱源室101において、低温外気
を利用する自然製氷によって、居室103における予測
年間冷房負荷から換算された量の氷が製氷され、貯蔵さ
れる。即ち、この実施の形態の製氷冷房システムによれ
ば、自然エネルギを利用することにより、製氷期間にお
ける製氷を最小の電力で行うことができる。
【0039】また、この実施の形態によれば、製氷槽1
07には、該製氷槽内107の空気を排気するための排
風装置117が設けられることが好ましい。排風装置1
17は、ファン等を用い、外気温度センサ113の温度
検出信号によって、制御される構成とするのが好適であ
る。この制御は、上述した、送風装置115における外
気の導入の制御と同様の動作によって行われるのが望ま
しい。この場合、送風装置115による外気の導入と排
風装置117による排気は、連動して行われる。
【0040】また、この実施の形態によれば、製氷槽1
07と居室103との間に、通気路141を設け、製氷
槽107内の空気は、排風装置117によって通気路1
41に排気されるような構成とするのが好ましい。そし
て、通気路141は、途中で分岐させ、一方は居室10
3への換気路136とし、他方は排気路138とするの
が望ましい。更に、換気路136には第1ダンパ137
を設置し、排気路138には第2ダンパ139を設置す
るのが好適である。この場合、居室103の換気を行う
際には、第2ダンパ139を閉じ、第1ダンパ137を
開く。一方、第1ダンパ137を閉じ、第2ダンパ13
9を開くと、通気路141における空気は、全て外部へ
排気される。
【0041】従って、この実施の形態の製氷冷房システ
ムは、既に述べたように自然エネルギを利用して製氷を
行うとともに、上述したように、製氷槽107内の空気
を居室103の換気に利用することによって、更なる省
エネルギ化を図り、資源の有効利用を実現することがで
きる。
【0042】(3)製氷期間終了後、冷房期間開始時ま
での期間における製氷冷房システムの動作 この実施の形態において、製氷期間は、外気温度が、外
気温度センサ113の設定温度以下の温度に達する時期
から始まる。そして、製氷期間が終了するのは、外気温
度が、外気温度センサ113の設定温度以下の温度に達
しなくなった時期である。製氷期間における外気温度セ
ンサ113の設定温度は、−3℃とすることが好適であ
る。
【0043】また、冷房期間は、外気温度が、外気温度
センサ113の設定温度以上の温度に達する時期から始
まる。そして、冷房期間が終了するのは、外気温度が、
外気温度センサ113の設定温度以上の温度に達しなく
なった時期である。冷房期間における外気温度センサ1
13の設定温度は、25℃とすることが好ましい。
【0044】図1を参照して、上述したような、製氷期
間終了後冷房期間開始時までにおける、製氷冷房システ
ムの動作について説明する。製氷期間終了後、冷房期間
開始時までにおける、貯蔵部121に貯蔵された氷の溶
解水は、既に(1)の項で説明したように、冷水槽10
9に流れ込み、該冷水槽109において貯蔵される。
【0045】この実施の形態によれば、冷水槽109
は、貯蔵された冷水の水位を検出する水位レベル計12
5と、貯蔵された冷水の温度を検出する水中温度センサ
127とを具えている。また、冷水槽109と雑用水槽
111との間には、排水路135が設けられる。
【0046】水位レベル計125は、予め設定された水
位の値を有し、検出した水位が設定値より大きい値とな
ったとき、水位検出信号を制御部147に出力する。水
位検出信号を受信した制御部147は、排水手段134
によって冷水槽109の冷水を、排水路135へ排水す
る。排水路135から排水された冷水は、雑用水槽11
1に流れ込む。
【0047】また、水中温度センサ127には、予め所
定温度が設定されており、検出した温度が設定温度より
高くなった場合に、水温検出信号を制御部149に出力
する。水温検出信号を受信した制御部149は、水位検
出信号を受信した制御部147と同様の動作を行う。
【0048】即ち、この実施の形態によれば、製氷期間
終了後、冷房期間開始時までにおいて、水位レベル計1
25より水位検出信号が出力されたとき、もしくは、水
中温度センサ127より水温検出信号が出力されたと
き、上述した手順に従って、冷水槽109に貯蔵された
冷水が排水される。
【0049】以上述べたように、この実施の形態の製氷
冷房システムは、製氷期間終了後、冷房期間開始時まで
の期間に、上述したように雑用水槽111に排水された
水を雑用水として利用することにより、資源の有効利用
を図ることができる。
【0050】尚、この実施の形態の製氷冷房システムに
おいて、製氷期間終了後、冷房期間開始時までの期間、
上述した冷水槽109の冷水を排水する動作以外の動作
は行われないのが好ましい。また、上述した水中温度セ
ンサ127の設定温度は、5℃とするのが好適である。
【0051】(4)冷房期間における居室の冷房 次に、図1を参照して上述した冷房期間における、居室
103の冷房について説明する。
【0052】製氷槽107における送風装置115は、
既に説明した製氷期間における動作と同様の動作を行
う。よって、重複する説明は記載を省略する。尚、冷房
期間において、外気温度センサ113は、検出した外気
温度が設定温度より低いとき、温度検出信号を出力す
る。即ち、送風装置115は、冷房期間において、所定
温度以上の温暖な外気の導入を行う。
【0053】そして、貯蔵部121において貯蔵された
氷は、送風装置115によって導入された温暖な外気に
よって、溶解する。この溶解水は、既に説明したように
冷水槽109に流れ込む。上述したように、冷水槽10
9には、製氷期間終了後、冷房期間開始時までにおける
貯蔵部121の氷の溶解水が貯蔵されている。冷水槽1
09は、貯蔵部121の氷が温暖な外気によって溶解す
ることにより生成した冷水、及び、既に貯蔵されている
冷水を、冷水循環路129を介して、空調機105に供
給する。
【0054】冷水循環路129は、第1往路129a、
第2往路129b、第1復路129c、及び、第2復路
129dより構成される。また、冷水循環路129に
は、熱交換機131が設置される。図1に示すように、
第1往路129aは熱交換機131を介して第2往路1
29bに接続され、第1復路129cは熱交換機131
を介して第2復路129dに接続される。更に、第2往
路129b及び第1復路129cは、空調機105に接
続される。
【0055】冷水循環路129の第1往路129aに、
冷水槽109から冷水が供給される。続いて、第1往路
129aから、熱交換機131及び第2往路129bを
経て、空調機105に冷水が供給される。そして、空調
機105は、供給された冷水の冷熱を利用して居室10
3の冷房用の空調空気を製造し、居室103の冷房を行
う。その後、冷房に使用された冷水は、空調機105よ
り、第1往路129c、熱交換機131、及び第2往路
129dを経て、冷熱源室101の雑用水槽111に排
水される。尚、この実施の形態における冷水循環路12
9の構成は、上述した構成に何ら限定されるものではな
い。
【0056】ところで、この実施の形態によれば、冷房
期間に、冷水槽109に設けられた水位レベル計125
は、検出した水位が設定値より小さい値となったとき、
水位検出信号を出力するのが好ましい。水位レベル計1
25より水位検出信号を受信した制御部147は、供給
手段118によって冷水槽109に貯蔵された冷水を散
水手段119へ供給する。
【0057】尚、水中温度センサ127は、既に説明し
た動作と同様の動作を行う。よって、重複する記載につ
いて説明を省略する。水中温度センサ127より水温検
出信号を受信した制御部149は、供給手段118によ
って、冷水槽109に貯蔵された冷水を散水手段119
へ供給する。
【0058】従って、冷房期間において、水位レベル計
125より水位検出信号が出力されたとき、もしくは、
水中温度センサ127より水温検出信号が出力されたと
き、上述した手順に従って、冷水槽109に貯蔵された
冷水が、散水手段119に供給される。冷水槽109か
ら供給された水は、散水手段119より貯蔵部121に
散水される。貯蔵部121に貯蔵された氷は、既に説明
したように、製氷槽107に導入された温暖な外気によ
って溶解するとともに、散水手段119から散水された
水によって溶解する。
【0059】尚、冷房期間においても、(3)項で説明
した動作と同様の動作により、冷水槽109に貯蔵され
た冷水の水位の制御が行われるようにしてもよい。
【0060】また、冷房期間において、製氷槽107に
設置された排風装置117は、(2)項と同様の動作を
行うことが望ましい。即ち、既に説明したように、送風
装置115による外気の導入と排風装置117による排
気は、連動して行われる。そして、排風装置117より
通気路141に排気された空気を、(2)項と同様の手
順によって利用することにより、居室103の換気が行
われるのが好適である。
【0061】以上説明したように、この実施の形態の製
氷冷房システムは、冷房期間において温暖な外気を利用
して、貯蔵部121に貯蔵された氷の溶解水を製造し、
この溶解水の冷熱を利用して、空調機105は居室10
3の冷房を行う。従って、この実施の形態の製氷冷房シ
ステムによれば、自然エネルギを利用することにより、
猛暑等の気候の変動に影響されることなく、最小の電力
で居室103の冷房を行うことができる。
【0062】また、この実施の形態の製氷冷房システム
は、上述したように、製氷槽107内の空気を居室10
3の換気に利用するとともに、冷水循環路129からの
排水を雑用水槽111に貯蔵し、雑用水として利用する
ことにより、更なる省エネルギ化を図り、資源の有効利
用を実現することができる。
【0063】(5)製氷冷房システムを用いた居室の空
調 まず、図1を参照して、(2)の項において説明した自
然製氷による製氷量の算出について説明する。上述した
製氷冷房システムを用いて、50日間の冷房期間中、居
室103の空調を1日につき8時間行い、空調機105
の時間当たりの冷房負荷は、847,430kJである
とする。
【0064】この場合、居室103の空調における1日
当たりの冷房負荷は、負荷率を0.8とすると、84
7,430(kJ/時間)x8(時間/日)x0.8=
5,423,552(kJ/日)より、5,423,5
52kJである。尚、負荷率とは、1日の冷房時間とし
て設定された8時間を1としたとき、この1に対し、実
際に居室103において冷房が行われる時間が、0.8
の比率で表されることを示す値である。
【0065】また、1日当たりの冷房負荷より、年間の
負荷率を0.6とすると、年間の冷房負荷は、5,42
3,552(kJ/日)x50(日/年)x0.6=1
62,706,560(kJ/年)となる。尚、年間の
負荷率とは、上述した負荷率と同様に、冷房期間の50
日間を1としたとき、この1に対し、実際に居室103
において冷房が行われる日数が、0.6の比率で表され
ることを示す。
【0066】求められた予測年間冷房負荷の値162,
706,560(kJ/年)より、製氷槽107におい
て製氷されるべき氷の量に換算する。上述したように、
この実施の形態によれば、製氷槽107で製氷され貯蔵
された氷の溶解水の冷熱が、空調機105において用い
られる。よって、製氷槽107における製氷量は、冷房
期間に空調機105へ供給するため、冷水槽109に貯
蔵される冷水の量とみなすことができる。
【0067】尚、既に(3)の項で説明した通り、製氷
期間終了後冷房期間開始時までの期間に、貯蔵部121
の氷の溶解水は、冷水槽109で貯蔵された後、雑用水
槽111へ排水されることもあり得る。しかし、製氷期
間終了後冷房期間開始時までの期間に、冷水槽109で
貯蔵された冷水のうち、雑用水槽111へ排水される冷
水の量は、実際には微量である。よって、上述した製氷
量では、冷水槽109で貯蔵された後、雑用水槽111
へ排水される、貯蔵部121の氷の溶解水の量は考慮し
ない。
【0068】従って、従来文献(「空気調和衛生工学便
覧 第12版」、丸善株式会社、pp223)を参照す
れば、製氷槽107の効率が0.9、及び、冷水として
使用する冷水槽109における貯蔵水の温度の範囲が2
℃〜10℃であるとき、氷の密度は0.92(kg/m
3)及び氷の融解潜熱334(kJ/Kg)であるか
ら、162,706,560(kJ/年)/[1000
x0.9x{(10(℃)−2(℃))+0.92(k
g/m3)x334(kJ/Kg)}]=573(m3
より、製氷槽107における製氷量は、573m3と見
積もることができる。
【0069】次に、上述した製氷冷房システムを冷房期
間に用い、化石燃料を利用する暖房システムを暖房期間
に用いる第1空調システムと、第1空調システムと同様
の暖房システムを用い、冷房期間の冷房は、電気式冷凍
機を使用する冷房システムを用いる第2空調システムと
の、消費電力を比較する。第2空調システムでは、電気
式冷凍機で製造した冷水を利用して冷房期間の冷房が行
われる。ここで、第2空調システムで電気式冷凍機で製
造される冷水の温度は、5℃〜10℃の範囲であるとす
る。また、暖房期間及び暖房期間に行われる暖房、冷房
期間及び冷房期間に行われる冷房は、第1空調システム
と第2空調システムとで同様の条件であるとする。
【0070】図2に示す表中、第1空調システム及び第
2空調システムを作動させるために必要とされる各動力
について、それぞれの消費電力の実測値を示してある。
具体的に、図2に示す表中、第1及び第2空調システム
のそれぞれについて、3段目から順に、衛生設備動力の
消費電力、換気設備動力の消費電力、暖房設備動力の消
費電力、及び冷房設備動力の消費電力を示してある。
尚、表中に示すこれらの値は、実際に第1及び第2空調
システムを稼働させた際に得られた実測値である。
【0071】ここで、図2の表中、第1及び第2空調シ
ステムの、換気設備動力の消費電力及び衛生設備動力の
消費電力に着目する。尚、第1空調システムの換気設備
動力及び衛生設備動力は、暖房期間と冷房期間とで同一
であるとする。また、第2空調システムについても、換
気設備動力及び衛生設備動力は、暖房期間と冷房期間と
で同一であるとする。
【0072】換気設備動力は、居室の換気に要する動力
である。また、第1空調システムの換気設備動力には、
さらに、図1に示す送風装置115及び排風装置117
等の製氷用及び解氷用の動力も含まれる。従って、図2
の表によれば、暖房期間及び冷房期間のそれぞれにおけ
る換気設備動力の消費電力は、第2空調システムが4.
4kWであるのに対し、第1空調システムは7.4kW
である。
【0073】また、衛生設備動力は、冷房期間に利用さ
れる冷水の製造及び冷房期間の冷水の供給における、給
水用ポンプ及び排水用ポンプ等の動力である。さらに、
第1空調システムの衛生設備動力には、図1に示す雑用
水槽111への給水に要する動力も含まれる。従って、
図2の表によれば、暖房期間及び冷房期間のそれぞれに
おける衛生設備動力の消費電力は、第2空調システムが
2.6kWであるのに対し、第1空調システムは4.1
kWである。
【0074】上述したように、第1空調システムでは、
自然製氷及び該自然製氷により製造された氷の解氷に要
する動力のため、第2空調システムと比較して、衛生設
備動力の消費電力と換気設備動力の消費電力は増加す
る。
【0075】ところで、第1空調システムと第2空調シ
ステムでは、同様の条件において同様の暖房システムを
用いる。よって、暖房設備動力の消費電力は、図2の表
中に示すように同様の値となる。この場合、暖房設備動
力の消費電力は、第1空調システムは7.1kWであ
り、第2空調システムは6.7kWである。
【0076】次に、第1空調システム及び第2空調シス
テムは、上述した条件によって、冷房期間における冷房
を行うものとする。即ち、50日間の冷房期間中、1日
の空調時間は8時間であり、更に、空調を行う際の時間
当たりの冷房負荷は、847,430kJであるとす
る。
【0077】第1空調システムに着目すれば、冷房期間
において、既に説明した製氷冷房システムを用いて空調
を行う。製氷冷房システムにおいて、製氷期間に、上述
したように573m3の氷の製氷が行われ、該製氷され
た氷の溶解水を用いて、冷房期間に空調が行われる。図
2の表中に示すように、第1空調システムの冷房期間に
おける冷房設備動力による消費電力は、1.9kWであ
る。
【0078】次に、冷房期間において、第2空調システ
ムでは、上述したように、電気式冷凍機によって、随
時、空調に使用される冷熱の製造が行われる。図2の表
中に示すように、第2空調システムの冷房期間における
冷房設備動力による消費電力は、64.3kWである。
【0079】図2を参照すれば、第1空調システムでの
暖房期間の消費電力の合計は、4.1kW+7.4kW
+7.1kW=18.6kWより、18.6kWであ
る。同様にして、第1空調システムでの冷房期間の消費
電力の合計は、4.1kW+7.4kW+1.9kW=
13.4kWより、13.4kWである。従って、第1
空調システムでは、冷房期間の消費電力と暖房期間の消
費電力は、ほぼ平準化される。
【0080】一方、第2空調システムについても、第1
空調システムと同様にして、冷房期間における消費電力
と暖房期間における消費電力を算出すれば、冷房期間に
おける消費電力の合計は71.3kWであり、暖房期間
における消費電力の合計は13.7kWである。第2空
調システムでは、冷房期間における消費電力と暖房期間
における消費電力との差は57.6kWであり、冷房期
間に、猛暑等の気候の変動に影響されるため、多量の電
力が消費される。
【0081】既に説明したように、1年間の空調システ
ムのランニングコストは、消費された電力量の最大値に
よって決定される。第1空調システムでは、上述したよ
うに、第2空調システムと比較して、衛生設備動力の消
費電力と換気設備動力の消費電力は増加する。しかし、
第2空調システムは、冷房期間に多量の電力を消費する
ため、第1空調システムと比較するとランニングコスト
は高額となる。
【0082】即ち、上述した製氷冷房システムと化石燃
料を利用した暖房システムとを併用した第1空調システ
ムは、自然エネルギを最大限利用することによって、冷
房期間に使用する電力量を最小限に抑え、暖房期間の消
費電力と冷房期間の消費電力の平準化を図ることができ
る。その結果、第1空調システムでは、ランニングコス
トを低コストに抑えることができる。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製氷冷房
システムによれば、冷熱源室では、製氷期間に自然エネ
ルギを利用した蓄熱が行われ、冷房期間に、空調機によ
って、冷熱源室で生産された熱が消費される。よって、
本発明の製氷冷房システムは、自然エネルギを最大限利
用することによって、冷房期間に使用する電力量を最小
限に抑えることができる。従って、本発明の製氷冷房シ
ステムを、従来より用いられてきた、化石燃料を利用し
て暖房期間に暖房を行うシステムと併用すると、暖房期
間の消費電力と冷房期間の消費電力の平準化を図ること
ができる。その結果、ランニングコストを低コストに抑
えた空調システムを実現することができる。
【0084】また、本発明の製氷冷房システムによれ
ば、製氷槽内の空気を居室の換気に利用し、更に、雑用
水槽に排水された水を雑用水として利用するため、更な
る省エネルギ化を図り、資源の有効利用を実現すること
のできる空調システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における製氷冷房システ
ムの構成例を説明するための図である。
【図2】第1空調システムと、第2空調システムとの消
費電力の比較について説明するための図表である。
【図3】この発明の実施の形態における貯蔵部の構成例
を説明するための図である。
【符号の説明】
101:冷熱源室 103:居室 105:空調機 107:製氷槽 109:冷水槽 111:雑用水槽 113:外気温度センサ 115:送風装置 117:排風装置 118:供給手段 119:散水手段 121:貯蔵部 123:槽内温度センサ 125:水位レベル計 127:水中温度センサ 129:冷水循環路 129a:第1往路 129b:第2往路 129c:第1復路 129d:第2復路 131:熱交換機 133:給水路 134:排水手段 135:排水路 136:換気路 137:第1ダンパ 138:排気路 139:第2ダンパ 141:通気路 151:隔壁 153:穴(水路) 301:角形部材 303:板状体 305:隣接する板状体間の間隔(スリット) 309:板状体が設けられている部分

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 居室における予測年間冷房負荷から換算
    された量の氷を、自然製氷により製氷期間に製氷すると
    共に、該製氷された氷を貯蔵する製氷槽と、前記貯蔵さ
    れた氷の溶解によって製造された冷水を貯蔵し、冷房期
    間に供給する冷水槽とを有する冷熱源室と、 前記居室に取り付けられ、前記冷水の冷熱を利用して冷
    房用の空調空気を製造する空調機と、 前記冷水槽より供給される冷水を、前記冷熱源室と前記
    空調機との間に循環させる冷水循環路とを具えることを
    特徴とする製氷冷房システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の製氷冷房システムにお
    いて、 前記製氷槽は、 外気の導入を行い、外気温度を検出する外気温度センサ
    の温度検出信号によって、前記外気の導入が制御される
    送風装置と、 前記冷水槽を介して供給される水を散水する散水手段
    と、 前記散水された水を、前記送風装置によって導入された
    低温外気によって製氷させることによって、前記製氷期
    間における前記自然製氷を行い、該製氷された氷を貯蔵
    し、及び、前記冷房期間に、前記貯蔵された氷を、前記
    送風装置によって導入された温暖な外気、もしくは、前
    記散水された水によって溶解させる貯蔵部とを具えるこ
    とを特徴とする製氷冷房システム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の製氷冷房システムにお
    いて、 前記製氷槽は、前記製氷期間に前記製氷槽内の槽内温度
    を検出する槽内温度センサと、 該槽内温度と前記外気温度センサにおける検出温度とを
    比較し、前記槽内温度度と前記検出温度とが等しいと
    き、前記散水を開始させることによって、前記散水手段
    による散水を制御する制御部とを有することを特徴とす
    る製氷冷房システム。
  4. 【請求項4】 請求項2もしくは3に記載の製氷冷房シ
    ステムにおいて、 前記冷水槽は、 前記貯蔵された冷水の水位を検出し、検出した水位が設
    定値より大きい値となったとき、水位検出信号を出力す
    る水位レベル計と、 前記貯蔵された冷水の温度を検出し、水温検出信号を出
    力する水中温度センサと、 前記水位検出信号が出力されたとき、もしくは、前記水
    温検出信号が出力されたとき、前記冷水を排水する排水
    手段とを具えることを特徴とする製氷冷房システム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の製氷冷房システムにお
    いて、 前記冷水槽は、前記冷房期間に、 前記検出した水位が前記設定値より小さい値である場
    合、前記水位レベル計から前記水位検出信号が出力され
    たとき、もしくは、前記水温検出信号が出力されたと
    き、前記冷水を前記散水手段に供給する供給手段を具え
    ることを特徴とする製氷冷房システム。
  6. 【請求項6】 請求項4もしくは5に記載の製氷冷房シ
    ステムにおいて、 前記冷熱源室は、前記排水された冷水を雑用水として貯
    蔵するための雑用水槽を具えることを特徴とする製氷冷
    房システム。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のいずれか一項に記載の製
    氷冷房システムにおいて、 前記製氷槽は、 前記居室の換気を行うために、該製氷槽と前記居室との
    間に設けられた通気路に、該製氷槽内の空気を排気する
    とともに、前記温度検出信号によって前記排気が制御さ
    れる排風装置を具えることを特徴とする製氷冷房システ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項2〜7のいずれか一項に記載の製
    氷冷房システムにおいて、 前記貯蔵部は、 角形部材間に、複数の板状体を、前記角形部材の下部か
    ら上部に向かって並列に配置させて、3本以上の前記角
    形部材を互いに結合させることにより、横断面の形状及
    び面積が下端面から上端面にわたり一定の枠状体として
    構成されているとともに、 前記複数の板状体のそれぞれは、隣接する前記板状体と
    一定の間隔を空けて配置されていて、該間隔は、前記散
    水手段から散水された水が漏れない程度の形状を有する
    ことを特徴とする製氷冷房システム。
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