JP2003321230A - 光学部材用合成石英ガラス - Google Patents
光学部材用合成石英ガラスInfo
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- JP2003321230A JP2003321230A JP2002124435A JP2002124435A JP2003321230A JP 2003321230 A JP2003321230 A JP 2003321230A JP 2002124435 A JP2002124435 A JP 2002124435A JP 2002124435 A JP2002124435 A JP 2002124435A JP 2003321230 A JP2003321230 A JP 2003321230A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C4/00—Compositions for glass with special properties
- C03C4/0071—Compositions for glass with special properties for laserable glass
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- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/06—Glass compositions containing silica with more than 90% silica by weight, e.g. quartz
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- C03C2201/00—Glass compositions
- C03C2201/06—Doped silica-based glasses
- C03C2201/20—Doped silica-based glasses containing non-metals other than boron or halide
- C03C2201/21—Doped silica-based glasses containing non-metals other than boron or halide containing molecular hydrogen
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Abstract
(57)【要約】
【課題】比較的エネルギーの強い紫外光を照射した場合
にクラックが発生しにくい合成石英ガラスを得る。 【解決手段】波長150〜200nmの光を光源とする
光学装置の光学部材用合成石英ガラスにおいて、パルス
エネルギー密度0.5mJ/cm2/pulse以上あ
るいは照度5mW/cm2未満の範囲にて使用され、水
素分子濃度が5×1016分子/cm3未満の範囲内に
あることを特徴とする。好ましくは、OH基濃度が10
0ppm以下かつフッ素濃度が100ppm以上であ
る。
にクラックが発生しにくい合成石英ガラスを得る。 【解決手段】波長150〜200nmの光を光源とする
光学装置の光学部材用合成石英ガラスにおいて、パルス
エネルギー密度0.5mJ/cm2/pulse以上あ
るいは照度5mW/cm2未満の範囲にて使用され、水
素分子濃度が5×1016分子/cm3未満の範囲内に
あることを特徴とする。好ましくは、OH基濃度が10
0ppm以下かつフッ素濃度が100ppm以上であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長150〜20
0nmの光を光源とする光学装置の光学部材用合成石英
ガラスおよびその製造方法に関する。より詳細には、A
rFエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ
(波長157nm)、重水素ランプ(波長170〜40
0nm)、Xe2エキシマランプ(波長172nm)、
水銀ランプ等を光源とした光学装置の、レンズ、プリズ
ム、エタロン、回折格子、フォトマスク、ペリクル(ペ
リクル材およびペリクルフレーム)、窓材などの光学部
品材料として用いられる光学部材用合成石英ガラスに関
する。
0nmの光を光源とする光学装置の光学部材用合成石英
ガラスおよびその製造方法に関する。より詳細には、A
rFエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ
(波長157nm)、重水素ランプ(波長170〜40
0nm)、Xe2エキシマランプ(波長172nm)、
水銀ランプ等を光源とした光学装置の、レンズ、プリズ
ム、エタロン、回折格子、フォトマスク、ペリクル(ペ
リクル材およびペリクルフレーム)、窓材などの光学部
品材料として用いられる光学部材用合成石英ガラスに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から光リソグラフィ技術において、
ウエハ上に微細な回路パターンを転写して集積回路を製
造するための露光装置が広く利用されている。集積回路
の高集積化および高機能化に伴い、集積回路の微細化が
進み、高解像度の回路パターンを深い焦点深度でウエハ
面上に結像させることが露光装置に求められ、露光光源
の短波長化が進められている。露光光源は、従来のg線
(波長436nm)やi線(波長365nm)から進ん
で、KrFエキシマレーザ(波長248nm)やArF
エキシマレーザ(波長193nm)が用いられている。
ウエハ上に微細な回路パターンを転写して集積回路を製
造するための露光装置が広く利用されている。集積回路
の高集積化および高機能化に伴い、集積回路の微細化が
進み、高解像度の回路パターンを深い焦点深度でウエハ
面上に結像させることが露光装置に求められ、露光光源
の短波長化が進められている。露光光源は、従来のg線
(波長436nm)やi線(波長365nm)から進ん
で、KrFエキシマレーザ(波長248nm)やArF
エキシマレーザ(波長193nm)が用いられている。
【0003】波長150〜400nmの光を光源とする
光源とする露光装置の光学部材には、近赤外域から紫外
域までの広範囲にわたって透過性に優れ、熱膨張係数が
極めて小さく加工が比較的容易などの理由から、合成石
英ガラスが主に用いられてきた。従来用いられてきた合
成石英ガラスは、例えば特開平3−88742号公報に
開示されたものが知られている。すなわち合成石英ガラ
ス体中のOH基含有量が10ppm以上であり、かつ水
素を5×1016分子/cm3以上含有することを特徴
とするものである。
光源とする露光装置の光学部材には、近赤外域から紫外
域までの広範囲にわたって透過性に優れ、熱膨張係数が
極めて小さく加工が比較的容易などの理由から、合成石
英ガラスが主に用いられてきた。従来用いられてきた合
成石英ガラスは、例えば特開平3−88742号公報に
開示されたものが知られている。すなわち合成石英ガラ
ス体中のOH基含有量が10ppm以上であり、かつ水
素を5×1016分子/cm3以上含有することを特徴
とするものである。
【0004】合成石英ガラスに紫外線を照射すると、三
員環構造や四員環構造の歪んだ構造などの欠陥前駆体が
開裂し、E’センター(≡Si・)やNBOHC(≡S
iO・)などの常磁性欠陥が生じる。これら常磁性欠陥
はそれぞれ220nmと260nmに光吸収帯を有する
ため、常磁性欠陥の生成は透過率低下の主因である。合
成石英ガラス中の水素分子は、E’センターやNBOH
Cをそれぞれ190〜400nmの波長域に吸収帯を有
しない≡SiHおよび≡SiOHに置換するはたらきを
有すると考えられており、前記特開平3−88742号
公報は、この水素分子の欠陥修復効果に着目し、紫外光
を照射した場合の透過率低下を抑制する方法に関する提
案である。
員環構造や四員環構造の歪んだ構造などの欠陥前駆体が
開裂し、E’センター(≡Si・)やNBOHC(≡S
iO・)などの常磁性欠陥が生じる。これら常磁性欠陥
はそれぞれ220nmと260nmに光吸収帯を有する
ため、常磁性欠陥の生成は透過率低下の主因である。合
成石英ガラス中の水素分子は、E’センターやNBOH
Cをそれぞれ190〜400nmの波長域に吸収帯を有
しない≡SiHおよび≡SiOHに置換するはたらきを
有すると考えられており、前記特開平3−88742号
公報は、この水素分子の欠陥修復効果に着目し、紫外光
を照射した場合の透過率低下を抑制する方法に関する提
案である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら合成石英
ガラスに紫外光を照射した場合、一般に透過率低下だけ
でなく、コンパクションと呼ばれる現象がおきる。コン
パクションは紫外光照射により照射部の密度が増加し、
この密度変化に伴い、照射部の屈折率が上昇、照射部お
よび照射周辺部において応力が加えられ、複屈折が大き
くなる現象である。このコンパクションが起こる機構は
定かではないが、紫外光照射による何らかの欠陥生成、
恐らくは酸素欠乏型欠陥(≡Si−Si≡)の生成が原
因と推定される。比較的強いエネルギーの紫外光を合成
石英ガラスに照射した場合には、強い応力が照射部と非
照射部の境界域を中心に加えられ、合成石英ガラスにク
ラックが発生する場合がある。このようにクラックが発
生すると、当然光学部品としては使用できなくなるため
問題であり、比較的強いエネルギーにて使用される光学
部品として合成石英ガラスは使用できなかった。
ガラスに紫外光を照射した場合、一般に透過率低下だけ
でなく、コンパクションと呼ばれる現象がおきる。コン
パクションは紫外光照射により照射部の密度が増加し、
この密度変化に伴い、照射部の屈折率が上昇、照射部お
よび照射周辺部において応力が加えられ、複屈折が大き
くなる現象である。このコンパクションが起こる機構は
定かではないが、紫外光照射による何らかの欠陥生成、
恐らくは酸素欠乏型欠陥(≡Si−Si≡)の生成が原
因と推定される。比較的強いエネルギーの紫外光を合成
石英ガラスに照射した場合には、強い応力が照射部と非
照射部の境界域を中心に加えられ、合成石英ガラスにク
ラックが発生する場合がある。このようにクラックが発
生すると、当然光学部品としては使用できなくなるため
問題であり、比較的強いエネルギーにて使用される光学
部品として合成石英ガラスは使用できなかった。
【0006】本発明は、比較的エネルギーの強い紫外光
を照射した場合にクラックが発生しにくい合成石英ガラ
スの提供を目的とする。
を照射した場合にクラックが発生しにくい合成石英ガラ
スの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは紫外光照射
時のクラック発生について鋭意検討した結果、紫外光照
射時のクラック発生に対して合成石英ガラス中の水素分
子濃度が非常に大きな影響を与えることを突き止めた。
合成石英ガラス中の水素分子濃度を所定の範囲に制御す
ることにより、紫外光を照射した場合にクラック発生を
防止することができることを初めて知見した。
時のクラック発生について鋭意検討した結果、紫外光照
射時のクラック発生に対して合成石英ガラス中の水素分
子濃度が非常に大きな影響を与えることを突き止めた。
合成石英ガラス中の水素分子濃度を所定の範囲に制御す
ることにより、紫外光を照射した場合にクラック発生を
防止することができることを初めて知見した。
【0008】すなわち本発明は、波長150〜200n
mの光を光源とする光学装置の光学部材用合成石英ガラ
スにおいて、パルスエネルギー密度0.5mJ/cm2
/pulse以上または照度5mW/cm2以上の範囲
にて使用され、水素分子濃度が5×1016分子/cm
3未満の範囲内にあることを特徴とする光学部材用合成
石英ガラスを提供するものである。
mの光を光源とする光学装置の光学部材用合成石英ガラ
スにおいて、パルスエネルギー密度0.5mJ/cm2
/pulse以上または照度5mW/cm2以上の範囲
にて使用され、水素分子濃度が5×1016分子/cm
3未満の範囲内にあることを特徴とする光学部材用合成
石英ガラスを提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】パルスエネルギー密度が0.5m
J/cm2/pulseまたは照度5mW/cm2を超
える場合には、紫外光を長期間照射した場合の光学部材
として寿命を決定する因子は、カラーセンターの生成に
よる透過率低下ではなく、コンパクションによるクラッ
ク発生である。クラック発生、すなわちコンパクション
に関しては、合成石英ガラス中の水素分子濃度、OH濃
度、フッ素濃度が影響を及ぼし、特に水素分子濃度の影
響が大きい。すなわち、合成石英ガラス中の水素分子濃
度が5×1016分子/cm3以上である場合には、紫
外線照射時に≡Si−Si≡の生成が促進され、より少
ないパルス数もしくは照射時間にてクラックが発生す
る。合成石英ガラス中の水素分子濃度は5×1016分
子/cm3未満であることが好ましく、特に実質的に含
まないことが好ましい。
J/cm2/pulseまたは照度5mW/cm2を超
える場合には、紫外光を長期間照射した場合の光学部材
として寿命を決定する因子は、カラーセンターの生成に
よる透過率低下ではなく、コンパクションによるクラッ
ク発生である。クラック発生、すなわちコンパクション
に関しては、合成石英ガラス中の水素分子濃度、OH濃
度、フッ素濃度が影響を及ぼし、特に水素分子濃度の影
響が大きい。すなわち、合成石英ガラス中の水素分子濃
度が5×1016分子/cm3以上である場合には、紫
外線照射時に≡Si−Si≡の生成が促進され、より少
ないパルス数もしくは照射時間にてクラックが発生す
る。合成石英ガラス中の水素分子濃度は5×1016分
子/cm3未満であることが好ましく、特に実質的に含
まないことが好ましい。
【0010】またコンパクションに対するOH濃度、フ
ッ素濃度の影響については、その機構定かではないが、
OH濃度が多いほどコンパクションは増加し、逆にフッ
素濃度は多いほどコンパクションは低下する。すなわち
合成石英ガラス中のOH基濃度は100ppm以下が好
ましく、特には10ppm以下が好ましい。また合成石
英ガラス中のフッ素濃度は100ppm以上が好まし
く、特には1000ppm以上が好ましい。
ッ素濃度の影響については、その機構定かではないが、
OH濃度が多いほどコンパクションは増加し、逆にフッ
素濃度は多いほどコンパクションは低下する。すなわち
合成石英ガラス中のOH基濃度は100ppm以下が好
ましく、特には10ppm以下が好ましい。また合成石
英ガラス中のフッ素濃度は100ppm以上が好まし
く、特には1000ppm以上が好ましい。
【0011】また本発明において、合成石英ガラス中の
酸素欠乏型欠陥(≡Si−Si≡,(≡はSi−O結合
を示す。以下同様))、酸素過剰型欠陥(≡Si−O−
O−Si≡)、≡SiH結合、溶存酸素分子などは光透
過性および耐光性に悪影響を及ぼすため、実質的に含有
しない方が好ましい。
酸素欠乏型欠陥(≡Si−Si≡,(≡はSi−O結合
を示す。以下同様))、酸素過剰型欠陥(≡Si−O−
O−Si≡)、≡SiH結合、溶存酸素分子などは光透
過性および耐光性に悪影響を及ぼすため、実質的に含有
しない方が好ましい。
【0012】本発明において、合成石英ガラス中のアル
カリ金属(Na,K,Liなど)、アルカリ土類金属
(Mg,Caなど)、遷移金属(Fe,Ni,Cr,C
u,Mo,W,Al,Ti,Ceなど)などの金属不純
物は、紫外域から真空紫外域における光透過率を低下さ
せるだけでなく、耐光性を悪化させる原因ともなるた
め、その含有量は極力少ない方が好ましい。具体的には
金属不純物の合計含有量が100ppb以下、特に50
ppb以下が好ましい。
カリ金属(Na,K,Liなど)、アルカリ土類金属
(Mg,Caなど)、遷移金属(Fe,Ni,Cr,C
u,Mo,W,Al,Ti,Ceなど)などの金属不純
物は、紫外域から真空紫外域における光透過率を低下さ
せるだけでなく、耐光性を悪化させる原因ともなるた
め、その含有量は極力少ない方が好ましい。具体的には
金属不純物の合計含有量が100ppb以下、特に50
ppb以下が好ましい。
【0013】本発明において、合成石英ガラス中のOH
基は、紫外線照射時の赤色蛍光発光やNBOHC生成の
原因となりうるため、その濃度は100ppm以下が好
ましい。
基は、紫外線照射時の赤色蛍光発光やNBOHC生成の
原因となりうるため、その濃度は100ppm以下が好
ましい。
【0014】本発明において、合成石英ガラス中の塩素
は、紫外線照射によりE’センター欠陥となり透過率低
下を引き起こすため、その濃度は100ppm以下が好
ましい。
は、紫外線照射によりE’センター欠陥となり透過率低
下を引き起こすため、その濃度は100ppm以下が好
ましい。
【0015】本発明において、合成石英ガラス中のひず
んだ構造は、紫外線照射により生成するE’センターや
NBOHCなどの欠陥前駆体であるため、その濃度は少
ない方が好ましい。具体的には、レーザラマンスペクト
ルにおける440cm−1の散乱ピーク強度I440に
対する495cm−1の散乱ピーク強度I495、およ
び606cm−1の散乱ピーク強度I606の比I
495/I440およびI 606/I440がそれぞれ
0.585以下、0.136以下であることが好まし
い。
んだ構造は、紫外線照射により生成するE’センターや
NBOHCなどの欠陥前駆体であるため、その濃度は少
ない方が好ましい。具体的には、レーザラマンスペクト
ルにおける440cm−1の散乱ピーク強度I440に
対する495cm−1の散乱ピーク強度I495、およ
び606cm−1の散乱ピーク強度I606の比I
495/I440およびI 606/I440がそれぞれ
0.585以下、0.136以下であることが好まし
い。
【0016】本発明において、合成石英ガラスを製造す
る方法としては、直接法、スート法(VAD法、OVD
法)、プラズマ法などを挙げることができる。製造時の
温度が低く、金属などの不純物の混入を避けることがで
きる観点で、スート法が特に好ましい。
る方法としては、直接法、スート法(VAD法、OVD
法)、プラズマ法などを挙げることができる。製造時の
温度が低く、金属などの不純物の混入を避けることがで
きる観点で、スート法が特に好ましい。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例によっ
て、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら
の例に限定されるものではない。
て、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら
の例に限定されるものではない。
【0018】(例1〜7)SiCl4を原料に用いた酸
水素火炎加水分解法により多孔質石英ガラス体を作製
し、次いで多孔質石英ガラスを雰囲気制御可能な電気炉
に設置し、表1に示す条件にて多孔質石英ガラス体を加
熱、透明ガラス化することにより、合成石英ガラスブロ
ック(直径200mm×長さ80mm)を得た。得られ
た合成石英ガラスブロックの中央より、直径200m
m、厚み20mmの合成石英ガラス試料を切出し、表1
に示す条件にて水素ドープ処理を実施し水素分子濃度の
異なるサンプルを準備した。
水素火炎加水分解法により多孔質石英ガラス体を作製
し、次いで多孔質石英ガラスを雰囲気制御可能な電気炉
に設置し、表1に示す条件にて多孔質石英ガラス体を加
熱、透明ガラス化することにより、合成石英ガラスブロ
ック(直径200mm×長さ80mm)を得た。得られ
た合成石英ガラスブロックの中央より、直径200m
m、厚み20mmの合成石英ガラス試料を切出し、表1
に示す条件にて水素ドープ処理を実施し水素分子濃度の
異なるサンプルを準備した。
【0019】(例8〜10)SiCl4を原料に用いた
酸水素火炎加水分解法により多孔質石英ガラス体を作製
した。次いで多孔質石英ガラスを雰囲気制御可能な電気
炉に設置し、表1に示す条件にてフッ素ドープ処理を行
った後、続いてヘリウムガス、100%、圧力100P
aにて温度1450℃まで昇温し透明ガラス化すること
により、フッ素ドープ合成石英ガラスブロック(直径2
00mm×長さ80mm)を得た。得られた合成石英ガ
ラスブロックの中央より、直径200mm、厚み10m
mの合成石英ガラス試料を切出し、表1に示す条件にて
水素ドープ処理を実施し水素分子濃度の異なるサンプル
を準備した。
酸水素火炎加水分解法により多孔質石英ガラス体を作製
した。次いで多孔質石英ガラスを雰囲気制御可能な電気
炉に設置し、表1に示す条件にてフッ素ドープ処理を行
った後、続いてヘリウムガス、100%、圧力100P
aにて温度1450℃まで昇温し透明ガラス化すること
により、フッ素ドープ合成石英ガラスブロック(直径2
00mm×長さ80mm)を得た。得られた合成石英ガ
ラスブロックの中央より、直径200mm、厚み10m
mの合成石英ガラス試料を切出し、表1に示す条件にて
水素ドープ処理を実施し水素分子濃度の異なるサンプル
を準備した。
【0020】各方法により得られた合成石英ガラス試料
より、直径200mmの面のほぼ中央から30mm角×
厚み10mmを切り出し、30mm角の対向2面/試料
を鏡面研磨して、評価用試料を準備した。例6、例7が
比較例、その他は実施例である。
より、直径200mmの面のほぼ中央から30mm角×
厚み10mmを切り出し、30mm角の対向2面/試料
を鏡面研磨して、評価用試料を準備した。例6、例7が
比較例、その他は実施例である。
【0021】(水素分子濃度)レーザラマンスペクトル
の4135cm−1の散乱ピークにより検出した強度I
4160と珪素と酸素との間の基本振動である800c
m−1の散乱ピークの強度I800 との強度比(=I
4160/I800 )より、水素分子含有量[分子/
cm3 ]を求めた(V.S.Khotimchenk
o,et.al.,Zhurnal Prikladn
oi Spektroskopii,Vol.46,N
o.6,PP.987〜997,1986)。なお本法
による検出限界は3×1016分子/cm3 である。
の4135cm−1の散乱ピークにより検出した強度I
4160と珪素と酸素との間の基本振動である800c
m−1の散乱ピークの強度I800 との強度比(=I
4160/I800 )より、水素分子含有量[分子/
cm3 ]を求めた(V.S.Khotimchenk
o,et.al.,Zhurnal Prikladn
oi Spektroskopii,Vol.46,N
o.6,PP.987〜997,1986)。なお本法
による検出限界は3×1016分子/cm3 である。
【0022】(OH基含有量評価)評価用試料の中央付
近について赤外分光光度計による測定を行い、波長2.
7μmにおける吸収ピークからOH基含有量を求めた
(J.P.Wiliamset.al.,Cerami
c Bulletin, 55(5), 524,19
76)。本法による検出限界は1ppmである。
近について赤外分光光度計による測定を行い、波長2.
7μmにおける吸収ピークからOH基含有量を求めた
(J.P.Wiliamset.al.,Cerami
c Bulletin, 55(5), 524,19
76)。本法による検出限界は1ppmである。
【0023】(フッ素含有量評価)評価用試料中央付近
のフッ素含有量をフッ素イオン電極法により分析した。
フッ素含有量の分析方法は下記の通りである。日本化学
会誌、1972(2), 350に記載された方法に従って、合成石
英ガラスを無水炭酸ナトリウムにより加熱融解し、得ら
れた融液に蒸留水および塩酸(体積比で1:1)を加え
て試料液を調整した。試料液の起電力をフッ素イオン選
択性電極および比較電極としてラジオメータトレーディ
ング社製No.945−220およびNo.945−4
68をそれぞれ用いてラジオメータにより測定し、フッ
素イオン標準溶液を用いてあらかじめ作成した検量線に
基づいて、フッ素含有量を求めた。本法による検出限界
は10ppmである。
のフッ素含有量をフッ素イオン電極法により分析した。
フッ素含有量の分析方法は下記の通りである。日本化学
会誌、1972(2), 350に記載された方法に従って、合成石
英ガラスを無水炭酸ナトリウムにより加熱融解し、得ら
れた融液に蒸留水および塩酸(体積比で1:1)を加え
て試料液を調整した。試料液の起電力をフッ素イオン選
択性電極および比較電極としてラジオメータトレーディ
ング社製No.945−220およびNo.945−4
68をそれぞれ用いてラジオメータにより測定し、フッ
素イオン標準溶液を用いてあらかじめ作成した検量線に
基づいて、フッ素含有量を求めた。本法による検出限界
は10ppmである。
【0024】(耐光性評価)ArFエキシマレーザ光
(パルスエネルギー密度=15mJ/cm2/パルス、
周波数2000Hz)を試料の30mm角の面のほぼ中
央部に、同面に対して垂直な方向に照射し、クラックが
発生するパルス数を確認し耐光性を評価した。結果を表
2に示す。
(パルスエネルギー密度=15mJ/cm2/パルス、
周波数2000Hz)を試料の30mm角の面のほぼ中
央部に、同面に対して垂直な方向に照射し、クラックが
発生するパルス数を確認し耐光性を評価した。結果を表
2に示す。
【0025】例4および例7について、ArFエキシマ
レーザ光照射時の波長193.4nm透過率変化を図1
に示す。波長193.4nm透過率は、分光光度計(大
塚電子社製)で測定した。あるパルス数にて透過率の急
激な変化が確認できるが、このパルス数にてクラックが
発生した。
レーザ光照射時の波長193.4nm透過率変化を図1
に示す。波長193.4nm透過率は、分光光度計(大
塚電子社製)で測定した。あるパルス数にて透過率の急
激な変化が確認できるが、このパルス数にてクラックが
発生した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、比較的エネルギーの強
い紫外光を照射した場合にクラックが発生しにくい合成
石英ガラスが得られる。
い紫外光を照射した場合にクラックが発生しにくい合成
石英ガラスが得られる。
【図1】実施例と比較例について、ArFエキシマレー
ザ光照射時の波長193.4nm透過率変化を示すグラ
フ
ザ光照射時の波長193.4nm透過率変化を示すグラ
フ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 4G014 AH15 AH21
4G062 AA09 AA10 BB04 BB05 CC08
DA02 DA03 DA04 DB01 DB02
DB03 DC03 DC04 DC05 DD01
DE01 DE02 DE03 DE04 DE05
DF01 DF07 EA01 EB01 EB02
EB03 EC01 EC02 EC03 ED01
EE01 EF01 EG01 FA01 FB01
FC01 FD01 FE01 FF01 FG01
FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01
GA02 GA03 GB01 GC01 GD01
GE01 HH01 HH03 HH05 HH07
HH09 HH11 HH13 HH15 HH17
HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07
JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07
KK10 MM08 NN34 NN40
Claims (2)
- 【請求項1】波長150〜200nmの光を光源とする
光学装置の光学部材用合成石英ガラスにおいて、パルス
エネルギー密度0.5mJ/cm2/pulse以上ま
たは照度5mW/cm2以上の範囲にて使用され、水素
分子濃度が5×1016分子/cm3未満の範囲内にあ
ることを特徴とする光学部材用合成石英ガラス。 - 【請求項2】波長150〜200nmの光を光源とする
光学装置の光学部材用合成石英ガラスにおいて、OH基
濃度が100ppm以下かつフッ素濃度が100ppm
以上であることを特徴とする請求項1記載の光学部材用
合成石英ガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002124435A JP2003321230A (ja) | 2002-04-25 | 2002-04-25 | 光学部材用合成石英ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002124435A JP2003321230A (ja) | 2002-04-25 | 2002-04-25 | 光学部材用合成石英ガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003321230A true JP2003321230A (ja) | 2003-11-11 |
Family
ID=29539478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002124435A Withdrawn JP2003321230A (ja) | 2002-04-25 | 2002-04-25 | 光学部材用合成石英ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003321230A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005179088A (ja) * | 2003-12-17 | 2005-07-07 | Asahi Glass Co Ltd | 光学部材用合成石英ガラスおよびその製造方法 |
-
2002
- 2002-04-25 JP JP2002124435A patent/JP2003321230A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005179088A (ja) * | 2003-12-17 | 2005-07-07 | Asahi Glass Co Ltd | 光学部材用合成石英ガラスおよびその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050310 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080513 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20080520 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080617 |