JP2003320204A - 濾過装置 - Google Patents

濾過装置

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JP2003320204A
JP2003320204A JP2002128479A JP2002128479A JP2003320204A JP 2003320204 A JP2003320204 A JP 2003320204A JP 2002128479 A JP2002128479 A JP 2002128479A JP 2002128479 A JP2002128479 A JP 2002128479A JP 2003320204 A JP2003320204 A JP 2003320204A
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filtered
liquid
housing
bag
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Hideo Akahori
英雄 赤堀
Toshihiro Aramaki
俊洋 荒牧
Hiroyasu Shirakawa
博康 白川
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Original Assignee
Nok Corp
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  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 濾過による不純物質の除去と比重差分離によ
る不純物質の除去のいずれをも可能にすると共に、圧力
集中による一部変形の問題を解消した濾過装置を提供す
る。 【解決手段】 バッグフィルタバケット3は、取っ手1
0が筒状部分の先端部よりも内側に入り込んだ構成とな
っており、バッグフィルタバケット3の筒状部分の先端
部を、位置規制部51に当接するようにし、圧力集中を
分散させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体中に含まれる
不純物等を除去するための濾過装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、部品洗浄や切削加工に使われた洗
浄液の洗浄や食品洗浄や医療分野で利用された廃液処理
等のために、バッグフィルタを用いた濾過装置が利用さ
れている。
【0003】そして、液体の洗浄や廃液処理において
は、液体中の不純物質を濾過によって除去すると共に、
液体に含まれる金属片などの比重の重い不純物質や液体
中に含まれる油分などの比重の軽い成分を比重差分離に
よって除去する必要がある場合がある。
【0004】このような場合、一般的には、バッグフィ
ルタを備えた濾過装置によって不純物質を濾過分離する
と共に、これとは独立に、コアレッサなどの専用タンク
を設けて、比重差分離によって比重の軽い成分を分離し
て除去していた。
【0005】これに対して、本願の出願人は、濾過によ
る分離と、比重の重い不純物質の比重差分離による除去
と、比重の軽い成分の比重差分離による除去をいずれも
行える濾過装置に関する発明ついて、既に、出願してい
る(特願2001−250749)。
【0006】このような濾過装置について、図6及び図
7を参照して説明する。図6は濾過分離と比重差分離の
いずれも可能な濾過装置の模式的断面図である。図7は
図6に示す濾過装置を構成する保護部材(バッグフィル
タバケット)の一部斜視図である。
【0007】図6に示すように、濾過装置100は、概
略、開口部が下向きとなるように配置されるフィルタバ
ッグ(袋状フィルタ)101と、これを保護するバッグ
フィルタバケット102と、これらを収納するフィルタ
ハウジング103とを備えている。
【0008】バッグフィルタバケット102は略有底筒
状の剛体からなる部材であって、側面や底面の略全体に
孔が設けられており(図7では孔は一部のみ表してい
る)、濾過された液体の流れを阻害することなく、バッ
グフィルタバケット102を保護することができる。そ
して、バッグフィルタバケット102の底面の外側に
は、取っ手107が取り付けられている。この取っ手1
07によって、フィルタバッグ101及びバッグフィル
タバケット102のフィルタハウジング103の装着あ
るいは脱着を容易に行うことができる。
【0009】フィルタハウジング103の上部にはハウ
ジング蓋104が取り付けられている。これらフィルタ
ハウジング103とハウジング蓋104によって構成さ
れるハウジングによって、下部に比重の重い不純物質を
除去する沈殿物回収槽R1と上部に比重の軽い成分を除
去する浮上物回収槽R2が形成される。
【0010】沈殿物回収槽R1の下端には開口部103
aが設けられており、沈殿してくる比重の重い不純物質
を開口部103aから取り除くことができるようになっ
ている。また、浮上物回収槽R2の上端には開口部10
4aが設けられており、浮上してくる比重の軽い成分を
開口部104aから取り除くことができるようになって
いる。
【0011】また、ハウジング内にはリング105が取
り付けられており、このリング105とフィルタバッグ
101及びバッグフィルタバケット102との間に、開
口端シール106が配設されている。
【0012】そして、ハウジング蓋104をフィルタハ
ウジング103に取り付けることで、ハウジング蓋10
4に設けられた押さえ部104bによって、バッグフィ
ルタバケット102に設けられた取っ手107を押圧す
ることで、バッグフィルタバケット102本体を介し
て、開口端シール106をリング105に対して押し付
けるようにする。
【0013】これにより、フィルタバッグ101及びバ
ッグフィルタバケット102の位置決め固定を行うと同
時に、開口端シール106のシール機能を発揮させるよ
うにしいている。
【0014】このような構成により、フィルタハウジン
グ103に設けられた流入口103cから濾過対象液が
流入され、フィルタバッグ101によって濾過された濾
過液は、フィルタハウジング103に設けられた流出口
103bから流出される。
【0015】そして、フィルタバッグ101によって分
離された不純物質のうち、濾過対象液よりも比重の大き
な不純物質は、その比重差によって次第に沈殿して、沈
殿物回収槽R1に回収される。
【0016】一方、濾過対象液に含まれる油分などの比
重の軽い成分は、その比重差によって上方に浮上して、
フィルタバッグ101を透過して、浮上物回収槽R2に
回収される。
【0017】このように、一つの装置によって、フィル
タによる濾過分離と比重の重い不純物質と比重の軽い成
分を比重差分離のいずれをも行うことができた。また、
この濾過装置100においては、フィルタバッグ101
の開口部が下向きに設置されており、不純物質がフィル
タバッグ101内に溜まらないため、フィルタの目詰ま
りを抑制することができるという利点がある。
【0018】ここで、この濾過装置100においては、
濾過対象液がフィルタバッグ101によって濾過されな
いまま、流出口103bから流出してしまうことを防止
するために、上述の通り、開口端シール106を設けて
いる。
【0019】この開口端シール106によるシール機能
を十分に発揮させるためには、開口端シール106を十
分な力でリング105に押し付ける必要があるため、ハ
ウジング蓋104に設けられた押さえ部104bによ
り、比較的大きな力でバッグフィルタバケット102に
設けられた取っ手107を押圧しなければならない。
【0020】そのため、押さえ部104bや取っ手10
7に圧力が集中して、変形が生じてしまうなどの不具合
が生ずる。
【0021】また、開口端シールは、一般的に複雑な構
造となるため、開口端シールを無くした構成も考えられ
る。そのような濾過装置について、図8を参照して説明
する。図8は仮想技術に係る濾過装置の模式的断面図で
ある。
【0022】図8に示す濾過装置100Aの場合には、
開口端シールを設けずに、フィルタバッグ101aの端
面及びバッグフィルタバケット102aの端面を直接リ
ング105に当接させて、この当接部分でシール性を発
揮させる構成である。
【0023】しかし、このような構成とした場合には、
開口端シールを設けない分、構造の簡易化を図ることが
できるものの、バッグフィルタバケット102a等の寸
法が短いとシールできない。
【0024】また、開口端シールを設けた図6に示すよ
うな構成に比べて、かなり強くフィルタバッグ101a
の端面及びバッグフィルタバケット102aの端面をリ
ング105に押し付けなければシール性を維持すること
ができない。
【0025】そのため、ハウジング蓋104に設けられ
た押さえ部104bによって、バッグフィルタバケット
102に設けられた取っ手107を強く押圧しなければ
ならず、一部に圧力が集中してしまう。また、濾過対象
液の流体圧力によって、フィルタバッグ101a及びバ
ッグフィルタバケット102aが膨らむため、これによ
り更に集中圧力が大きくなってしまう。
【0026】従って、図8(P)に示すように、取っ手
107によって押さえ部104bが変形してしまった
り、図8(Q)に示すように、バッグフィルタバケット
102の取っ手107が設けられている部分が変形して
しまったりする問題が生ずるおそれがある。
【0027】このように、図6及び図8に示す濾過装置
は、いずれもシール性を発揮させるためには、フィルタ
バッグ及びバッグフィルタバケットをリングに向かって
押圧しなければならないために、圧力集中による一部変
形等の問題が生ずる。
【0028】ここで、仮に、シール性を発揮させるため
に、フィルタバッグ及びバッグフィルタバケットをリン
グに向かって押圧しない構成が実現されたとしても、上
述した圧力集中による一部変形等の問題は緩和されるも
のの、十分に解消されるわけではない。
【0029】何故ならば、フィルタバッグ及びバッグフ
ィルタバケットの上下方向の位置決めを行うためには、
ある程度、フィルタバッグ及びバッグフィルタバケット
を上下方向に押さえ込むか、あるいは、押さえ込まない
までも上下方向に位置規制する必要がある。一方、フィ
ルタバッグ及びバッグフィルタバケットは液体による内
部圧力によって膨らんでしまうため、圧力を受ける部分
は必ず生ずる。
【0030】従って、圧力集中による一部変形等の問題
は、完全には解消されない。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】上述の通り、濾過によ
る不純物質の除去と比重差分離による不純物質の除去の
いずれも可能にした装置において、圧力集中による一部
変形等の問題があった。
【0032】本発明の目的は、濾過による不純物質の除
去と比重差分離による不純物質の除去のいずれをも可能
にすると共に、圧力集中による一部変形の問題を解消し
た濾過装置を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の濾過装置にあっては、不純物粒子を濾過する
袋状のフィルタを備えており、このフィルタの開口部が
下方に向くようにハウジングに収納するように構成して
いる。
【0034】そして、ハウジングには、フィルタの開口
部よりも下方に流入口を備え、かつこの開口部よりも上
方に流出口を備えている。
【0035】このような構成によって、流入口からハウ
ジング内部に流入した濾過対象液は、フィルタの開口部
からフィルタ内に進入して、フィルタによって濾過され
た液のみが、流出口からハウジングの外部へと流出され
る。
【0036】一方、フィルタによって分離された不純物
粒子は、濾過対象流体の流れに逆らって、あるいは濾過
対象流体の流れがない状態において、次第に重力によっ
て沈殿して、フィルタの開口部を通ってフィルタの外部
へと排出される。従って、濾過による分離と比重差分離
を一つの装置によって行うことができる。
【0037】そして、本発明においては、フィルタの開
口端の下方で、そのような沈殿した粒子を回収可能とす
るための沈殿物回収槽が設けられている。
【0038】このように、沈殿物回収槽を設けたことに
よって、フィルタの内部に不純物粒子が留まってしまう
ことを防止できるため、濾過能力を安定させることがで
き、フィルタの寿命をのばすことができる。
【0039】また、本発明の濾過装置は、ハウジング本
体内に取り付けられた支持部材とハウジング蓋に設けら
れた位置規制部によって、フィルタと保護部材の上下の
位置決めを行うものである。
【0040】そして、本発明の濾過装置においては、ハ
ウジング蓋に設けられた位置規制部と保護部材との当接
部で圧力が作用したとしても、これらが変形しないよう
に構成した。
【0041】変形しないための構成としては、圧力が分
散する構成,部材の剛性を高くする構成のいずれか一方
あるいは両方の構成を採用することが挙げられる。
【0042】具体的な構成の一つには、保護部材の筒状
部分の先端部を位置規制部に当接させる構成が挙げられ
る。
【0043】これにより、圧力を分散させることができ
る。
【0044】また、この場合には、位置規制部には、保
護部材の筒状部分の先端部全体が当接される領域を有す
るようにすることで、圧力を十分に分散させることが可
能となる。
【0045】また、他の構成としては、保護部材の底面
外側に、縦と横の長さが保護部材の径に略等しい十字の
取っ手を設けて、該取っ手を位置規制部に当接させる構
成が挙げられる。
【0046】これにより、保護部材の端部の剛性が高ま
ると共に、圧力を分散させることが可能となる。
【0047】また、この場合には、位置規制部には、取
っ手の位置規制部側の表面全体が当接される領域を有す
るようにすることで、圧力を十分に分散させることが可
能となる。
【0048】また、比重の軽い成分を浮上させて回収可
能とする浮上物回収槽を備えると好適である。これによ
って、比重差分離については、比重の大きな粒子の分離
と比重の軽い成分の分離のいずれも行うことができる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。
【0050】(第1の実施の形態)図1〜図3を参照し
て、本発明の第1の実施の形態に係る濾過装置について
説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る濾過
装置の模式的断面図である。図2は本発明の第1の実施
の形態に係る濾過装置における保護部材(バッグフィル
タバケット)の一部斜視図である。図3は本発明の第1
の実施の形態に係る濾過装置におけるハウジング蓋の底
面図である。
【0051】本実施の形態に係る濾過装置1は、概略、
開口部が下向きとなるように配置されるフィルタバッグ
(袋状フィルタ)2と、これを保護する保護部材として
のバッグフィルタバケット3と、これらを収納するフィ
ルタハウジング4とを備えている。
【0052】バッグフィルタバケット3は、金属等の剛
体からなる略有底筒状の部材であって、その胴体部分
(底と筒の部分)は網目が形成されており、または、全
体的に孔が形成されており、フィルタバッグ2を保護し
つつ、フィルタバッグ2によって濾過された液体の流れ
を阻害することはない。なお、図2に示すバッグフィル
タバケット3は孔は一部のみ示している。
【0053】また、バッグフィルタバケット3の底面の
外側には取っ手10が設けられており、この取っ手10
を押し込むあるいは引っ張ることによって、フィルタバ
ッグ2及びバッグフィルタバケット3をフィルタハウジ
ング4に装着したり、取り外したりすることができる。
【0054】フィルタハウジング4は、略円筒形状の本
体41と、その下方に設けられ、下方に向けて径が小さ
くなる略円錐部42とを備えている。そして、本体41
には、フィルタバッグ2及びバッグフィルタバケット3
の開口部よりも下方に濾過対象液を内部に導く流入口4
1bを有し、かつこの開口部よりも上方にフィルタバッ
グ2によって濾過された液を外部に流出する流出口41
aを有する。
【0055】フィルタハウジング4の上部にはハウジン
グ蓋5が取り付けられている。これらフィルタハウジン
グ4とハウジング蓋5との合わせ面の部分には、シール
リング(Oリング)11が装着されており、液体の漏れ
を防止している。また、その周囲には、濾過装置1を所
定の位置に取り付けるためのクランプ12が設けられて
いる。
【0056】これらフィルタハウジング4とハウジング
蓋5によって構成されるハウジングによって、下部に比
重の重い不純物質を除去する沈殿物回収槽R1と上部に
比重の軽い成分を除去する浮上物回収槽R2が形成され
る。
【0057】沈殿物回収槽R1は、下方に向かうにつれ
て径が小さくなるテーパ面が設けられた略円錐部42に
よって形成されており、その下端には開口部42aが設
けられている。この開口部42aによって、比重の重い
不純物質を取り除くことができるようになっている。
【0058】また、浮上物回収槽R2を形成するハウジ
ング蓋5も、上方に向かうにつれて径が小さくなるテー
パ面を有しており、その上端には開口部52が設けられ
ている。この開口部52によって比重の軽い成分を取り
除くことができるようになっている。
【0059】そして、バッグフィルタバケット3の開口
端付近には、シールリング(Oリング)8を装着するた
めの環状溝が設けられたシールリング装着部31が設け
られている。このシールリング装着部31の環状溝内に
シールリング8が装着されている。
【0060】このシールリング8によって、バッグフィ
ルタバケット3の外周面とフィルタハウジング4の本体
41の内周面との間の環状隙間への濾過対象液の侵入を
防止している。
【0061】そして、バッグフィルタバケット3の開口
端には、フィルタヘッド7が取り付けられている。この
フィルタヘッド7によって、バッグフィルタバケット3
の開口端とフィルタバッグ2の開口端の位置合わせを行
うと共に、バッグフィルタバケット3の内周面とフィル
タバッグ2の外周面との間の隙間への濾過対象液の侵入
を防止するためのシール部Sを形成している。
【0062】このように、シールリング8とシール部S
によって、フィルタバッグ2によって濾過されないま
ま、濾過対象液が濾過後の液体に混ざってしまうことを
防止できる。
【0063】また、本実施の形態においては、フィルタ
ハウジング4の本体41の内周にスリーブ9が嵌着され
ている。なお、スリーブ9の外周面とフィルタハウジン
グ4の本体41の内周面は溶着固定される。ただし、図
1(A)中、矢印に示すように、スリーブ9とリング6
との間で溶接(溶着固定)することも可能である。そし
て、シールリング8はバッグフィルタバケット3の外周
面と、スリーブ9の内周面にそれぞれシール面を形成す
ることで、バッグフィルタバケット3の外周面とフィル
タハウジング4の本体41の内周面との間の環状隙間を
密封する構成としている。
【0064】そして、ハウジング内にはフィルタバッグ
2及びバッグフィルタバケット3を位置決めするための
支持部材としてのリング6が取り付けられている。
【0065】一方、ハウジング蓋5には、位置規制部5
1が設けられている。この位置規制部51は、図3に示
すように、略円錐形状の側壁面の下端において、十字状
の梁のように設けられており、下端面の全面を覆ってい
るわけではない。従って、フィルタハウジング4の本体
41側からハウジング蓋5側への流体の流れを阻害する
ことはない。
【0066】そして、ハウジング蓋5をフィルタハウジ
ング4に取り付けることで、ハウジング蓋5に設けられ
た位置規制部51と、ハウジング内に設けられたリング
6との間によって、フィルタバッグ2及びバッグフィル
タバケット3は位置決め支持される。
【0067】ここで、本実施の形態においては、上述し
たように、バッグフィルタバケット3の外周面とフィル
タハウジング4の本体41の内周面との間の環状隙間を
密封する構成としたことから、位置規制部51によって
フィルタバッグ2及びバッグフィルタバケット3を強く
押圧して、これらフィルタバッグ2及びバッグフィルタ
バケット3をリング6に強く押し付ける必要はない。
【0068】ただし、シールリング8が所定のシール位
置からずれてしまわない様にする必要性などから、フィ
ルタバッグ2及びバッグフィルタバケット3の上下方向
の位置決めが必要である。従って、フィルタバッグ2及
びバッグフィルタバケット3の上下方向の寸法は、位置
規制部51とリング6との間の間隔と同程度であること
を要する。
【0069】また、フィルタバッグ2及びバッグフィル
タバケット3内の濾過対象流体の流れ込みによる流体圧
力によって、フィルタバッグ2及びバッグフィルタバケ
ット3は膨張するため、位置規制部51は、バッグフィ
ルタバケット3から押圧力を受けることになる。
【0070】ここで、本実施の形態においては、バッグ
フィルタバケット3は、図1及び図2に示すように、取
っ手10が筒状部分の先端部32よりも内側に入り込ん
だ構成となっている。
【0071】そして、バッグフィルタバケット3の筒状
部分の先端部32を、位置規制部51に当接するように
した。
【0072】図3では、このバッグフィルタバケット3
の筒状部分の先端部32に相当する位置を点線で示して
いる。この図から分かるように、ハウジング蓋5に設け
られた十字状の位置規制部51に対して、円形の先端部
32が当接するため、等間隔に4箇所で当接する。
【0073】従って、中央に設けられた取っ手のみを位
置規制部に当接させる場合のように、中央付近で圧力を
受ける場合に比べて、本実施の形態のように、円形部に
おける中央から離れた等間隔な4箇所で圧力を受けるこ
とで、圧力集中を格段に緩和することができる。
【0074】従って、フィルタバッグ2及びバッグフィ
ルタバケット3が内部の流体圧力等によって膨らんだと
しても、位置規制部51等が受ける集中圧力を十分に低
減することができるため、変形等の問題を解消できる。
【0075】なお、本実施の形態では、取っ手10は、
位置規制部51に当接させない構成としたが、筒状部分
の先端部32と共に、取っ手10についても位置規制部
51に当接させる構成としても良い。これにより、圧力
の集中をより一層低減することが可能である。
【0076】以上のように構成された濾過装置1によっ
て、濾過対象液の一例として水系金属部品洗浄液(以
下、単に浄化液と称する)を濾過する場合について説明
する。なお、この洗浄液には、不純物として、(1)ワ
ークの切り粉(沈降性微粒子),(2)浮上油(浮上性
油分),(3)浮遊性のスカム、などが含まれているも
のとする。
【0077】まず、浄化液は流入口41bから流入し、
フィルタバッグ2の内部に進入して、フィルタの膜によ
って、不純物のうち(1)沈降性微粒子及び(3)浮遊
性のスカムが濾過作用によって分離される。
【0078】そして、フィルタ孔径よりも大きく、フィ
ルタの表面やフィルタの内部に捕捉されないようなも
の、特に、(1)沈降性微粒子は、浄化液の比重よりも
大きいことから、その比重差によって次第に沈降を始
め、最終的には沈殿物回収槽R1内に沈殿回収される。
【0079】また、浄化液に含まれている浮上性油分
は、その比重差によってフィルタを通過して上方に浮上
し、浮上物回収槽R2に回収される。なお、フィルタの
材質として親油性の材質、例えばポリプロピレン等の親
油性の素材を用いることによって、分散していた油の粗
粒化を促し、粒径を大きくして油の浮上を促進させて、
回収をより容易に行うことが可能となる。
【0080】このようにして、フィルタの膜による濾過
作用による不純物の分離と、比重差による比重差分離に
よって比重の重い不純物質及び比重の軽い成分の分離が
行われた液のみが流出口41aから流出される。
【0081】このように、フィルタの膜によって分離さ
れる不純物のうち、濾過有効面積の低下に大きな影響を
与える粒子(上記例では沈降性微粒子(1))を沈殿回
収するようにしたことで、濾過有効面積の低下を低減可
能となり、濾過性能の安定化とフィルタとしての寿命向
上を図ることが可能となった。
【0082】また、フィルタによる濾過作用による不純
物の分離と、比重差分離を一つの装置で行えるようにな
ったことから、従来のように別途コアレッサ等の装置を
設けることなく、部品点数の削減とシステムの省スペー
ス化を図ることが可能となった。
【0083】そして、本実施の形態では、バッグフィル
タバケット3の筒状部分の先端部32を、位置規制部5
1に当接するようにしたことによって、フィルタバッグ
2及びバッグフィルタバケット3が内部の流体圧力等に
よって膨らんだとしても、先端部32と位置規制部51
との間における圧力を分散させることができた。
【0084】従って、上述の通り、位置規制部51付近
における圧力集中やそれに伴う変形等の問題を解消でき
る。
【0085】これまでの説明では、濾過装置に、沈殿物
を回収する機能および浮上物を回収する機能の両者を備
えた場合の構成について示したが、濾過対象液に浮上物
が含まれていないような場合には、沈殿物回収機能のみ
を備える構成とすることも可能である。
【0086】(第2の実施の形態)図4には、本発明の
第2の実施の形態が示されている。本実施の形態では、
上記第1の実施の形態の場合の構成と比べて、ハウジン
グ蓋の構成のみが異なっている。
【0087】その他の構成および作用については第1の
実施の形態と同一なので、同一の構成部分については、
その説明は省略し、異なる構成のみについて説明する。
【0088】図4は本発明の第2の実施の形態に係る濾
過装置におけるハウジング蓋の底面図である。
【0089】本実施の形態におけるハウジング蓋5aに
おいては、略円錐形状の側壁面の下端において、側壁面
の下端に円周に沿って、リング形状の位置規制部51a
が設けられている。
【0090】そして、図4では、バッグフィルタバケッ
ト3の筒状部分の先端部32に相当する位置を点線で示
している。この図から分かるように、ハウジング蓋5a
に設けられたリング形状の位置規制部51aに対して、
円形の先端部32の全体が当接する。
【0091】従って、上記第1の実施の形態の場合のよ
うに4箇所で当接する場合と比較して、圧力をより一層
分散することが可能となる。従って、位置規制部51a
付近における圧力集中やそれに伴う変形等の問題を解消
できる。
【0092】(第3の実施の形態)図5には、本発明の
第3の実施の形態が示されている。本実施の形態では、
上記第1の実施の形態の場合の構成と比べて、保持部材
(バッグフィルタバケット)に設けられる取っ手の構成
のみが異なっている。
【0093】その他の構成および作用については第1の
実施の形態と同一なので、同一の構成部分については、
その説明は省略し、異なる構成のみについて説明する。
【0094】図5は本発明の第3の実施の形態に係る濾
過装置における保護部材(バッグフィルタバケット)の
一部斜視図である。
【0095】本実施の形態におけるバッグフィルタバケ
ット3aにおいては、その底面の外側に設けられる取っ
手10aは、縦と横の長さが、バッグフィルタバケット
3aの円筒部の径と略等しい十字状の部材によって構成
されている。
【0096】このような取っ手10aを設けたことによ
って、バッグフィルタバケット3aの底面部付近の剛性
が高くなるため、圧力を受けた際の変形を抑制する効果
がある。
【0097】また、圧力の分散も行うことができる。
【0098】例えば、ハウジング蓋が図3に示す構成の
場合には、十字状の位置規制部51と一致するように、
取っ手10aを位置規制部51に当接させれば、取っ手
10aの位置規制部51側の表面全体が位置規制部51
に当接することになるため、圧力を十分に分散させるこ
とができる。
【0099】また、ハウジング蓋が図4に示す構成の場
合には、十字状の取っ手10aが位置規制部51aに対
して、等間隔な4箇所で当接するため、圧力を分散させ
ることができる。
【0100】従って、剛性が高くなる効果と、圧力を分
散させる効果が相俟って、圧力を受けた際の変形を、よ
り一層抑制することが可能となる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、濾
過による不純物質の除去と比重差分離による不純物質の
除去のいずれをも可能にすると共に、圧力集中による一
部変形の問題を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る濾過装置の模
式的断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る濾過装置にお
ける保護部材の一部斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る濾過装置にお
けるハウジング蓋の底面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る濾過装置にお
けるハウジング蓋の底面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る濾過装置にお
ける保護部材の一部斜視図である。
【図6】濾過分離と比重差分離のいずれも可能な濾過装
置の模式的断面図である。
【図7】図6に示す濾過装置を構成する保護部材の一部
斜視図である。
【図8】仮想技術に係る濾過装置の模式的断面図であ
る。
【符号の説明】
1 濾過装置 2 フィルタバッグ 3,3a バッグフィルタバケット 31 シールリング装着部 32 先端部 4 フィルタハウジング 5,5a ハウジング蓋 6 リング 7 フィルタヘッド 8 シールリング 9 スリーブ 10,10a 取っ手 11 シールリング 12 クランプ 41 本体 41a 流出口 41b 流入口 42 略円錐部 42a 開口部 51 位置規制部 51a 位置規制部 52 開口部 R1 沈殿物回収槽 R2 浮上物回収槽 S シール部
フロントページの続き (72)発明者 白川 博康 神奈川県藤沢市辻堂新町4丁目3番1号 エヌオーケー株式会社内 Fターム(参考) 4D064 CD05 CD07 4D066 AB06 AB10 BB02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】濾過対象液を濾過して、該濾過対象液に含
    まれる不純物粒子を分離する袋状のフィルタと、 該フィルタを保護する剛体からなる有底筒状の保護部材
    と、 該フィルタ及び保護部材を、該フィルタ及び保護部材の
    開口部が下方に向くように収納すると共に、該開口部よ
    りも下方に濾過対象液を内部に導く流入口を有し、かつ
    該開口部よりも上方に該フィルタによって濾過した液を
    外部に流出する流出口を有する筒状部を有するハウジン
    グ本体と、該ハウジング本体の筒状部の端部に取り付け
    られるハウジング蓋とを備えるハウジングと、 前記フィルタによって濾過されずに分離された不純物粒
    子のうち、濾過対象液よりも比重の大きな粒子を沈殿さ
    せて、前記フィルタの開口端の下方で該粒子を回収可能
    とする沈殿物回収槽と、を備える濾過装置であって、 前記ハウジング本体内に支持部材を取り付け、かつ前記
    ハウジング蓋に位置規制部を設け、これら支持部材及び
    位置規制部によって、前記フィルタ及び保護部材の上下
    の位置決めを行うと共に、 前記保護部材の筒状部分の先端部を前記位置規制部に当
    接させることを特徴とする濾過装置。
  2. 【請求項2】前記位置規制部には、前記保護部材の筒状
    部分の先端部全体が当接される領域を有することを特徴
    とする請求項1に記載の濾過装置。
  3. 【請求項3】濾過対象液を濾過して、該濾過対象液に含
    まれる不純物粒子を分離する袋状のフィルタと、 該フィルタを保護する剛体からなる有底筒状の保護部材
    と、 該フィルタ及び保護部材を、該フィルタ及び保護部材の
    開口部が下方に向くように収納すると共に、該開口部よ
    りも下方に濾過対象液を内部に導く流入口を有し、かつ
    該開口部よりも上方に該フィルタによって濾過した液を
    外部に流出する流出口を有する筒状部を有するハウジン
    グ本体と、該ハウジング本体の筒状部の端部に取り付け
    られるハウジング蓋とを備えるハウジングと、 前記フィルタによって濾過されずに分離された不純物粒
    子のうち、濾過対象液よりも比重の大きな粒子を沈殿さ
    せて、前記フィルタの開口端の下方で該粒子を回収可能
    とする沈殿物回収槽と、を備える濾過装置であって、 前記ハウジング本体内に支持部材を取り付け、かつ前記
    ハウジング蓋に位置規制部を設け、これら支持部材及び
    位置規制部によって、前記フィルタ及び保護部材の上下
    の位置決めを行うと共に、 前記保護部材の底面外側に、縦と横の長さが保護部材の
    径に略等しい十字の取っ手を設けて、該取っ手を前記位
    置規制部に当接させることを特徴とする濾過装置。
  4. 【請求項4】前記位置規制部には、前記取っ手の位置規
    制部側の表面全体が当接される領域を有することを特徴
    とする請求項3に記載の濾過装置。
  5. 【請求項5】前記フィルタによって濾過された濾過液の
    うち、比重の軽い成分を浮上させて回収可能とする浮上
    物回収槽を備えることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか一つに記載の濾過装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005037399A1 (ja) * 2003-10-15 2005-04-28 Nok Corporation 濾過装置
JP2014507278A (ja) * 2011-03-05 2014-03-27 ハイダック フィルターテヒニク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 濾過装置
CN111821742A (zh) * 2020-08-12 2020-10-27 四川润邦利泰科技有限公司 一种固液分离装置及分离方法

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