JP2003319516A - 振動検出装置及び振動検出システム - Google Patents

振動検出装置及び振動検出システム

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JP2003319516A
JP2003319516A JP2002121126A JP2002121126A JP2003319516A JP 2003319516 A JP2003319516 A JP 2003319516A JP 2002121126 A JP2002121126 A JP 2002121126A JP 2002121126 A JP2002121126 A JP 2002121126A JP 2003319516 A JP2003319516 A JP 2003319516A
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正幸 佐藤
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正広 花井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動発生位置を正確に評定することができる
振動検出装置及び振動検出システムを提供する。 【解決手段】 振動検出装置Sの表面に、表示部11を
設ける。この表示部11に表示される情報は、制御装置
100によって処理される。制御装置100は、センサ
3からの検出信号と、内蔵のタイマからの時刻に関する
情報とに基づいて、振動を検出した時刻を判定する時刻
判定部110と、電磁波信号を介して入力された各振動
検出装置における振動検出時刻を比較して、振動が発生
した順位を判定する順位判定部112と、振動検出時
刻、順位を登録するデータ登録部113と、振動発生時
刻、順位を表示部11に表示させるとともに、振動発生
時にランプ2を点灯させる表示制御部114、電磁波信
号を介して他の制御装置との通信を行なう通信制御部1
15を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ガス絶縁
機器などにおいて、不特定位置で発生する振動を検出す
る技術に係り、特に、その振動位置を精度良く検出する
振動検出装置及び振動検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ガス絶縁機器の内部のある位置におい
て、絶縁破壊が発生した場合には、その位置に振動が発
生する。このような絶縁破壊が発生した位置を評定する
手段として、振動を検出した場合にランプを発光するロ
ケータと呼ばれる振動検出装置が開発されている。つま
り、この振動検出装置をガス絶縁機器の任意の位置に設
置し、ランプの発光状態を確認することによって、機器
内部の絶縁破壊位置を評定していた。
【0003】ここで、上記のような振動検出装置とし
て、一般的なものの一例を、図9及び図10を参照して
説明する。すなわち、図9(a)(b)に示すように、
振動検出装置は、振動を検出するためのセンサ3と、振
動を検出した時に発光するランプ2を有する。また、図
9における1は、検出した振動をリセットし、検出レデ
ィー状態(検出待ち状態)に復帰させるためのスイッチ
1である。
【0004】このような振動検出装置を用いて、ガス絶
縁機器の内部振動を検出する方法を、図10を参照して
説明する。すなわち、図10に示すように、ガス絶縁機
器における接地タンク5の内部には、高電圧導体4が挿
入されている。また、接地タンク5と高電圧導体4との
間には、高電圧導体4を絶縁支持するための絶縁支持物
6が設けられている。このガス絶縁機器の接地タンク5
内には、絶縁ガス7が封入されており、絶縁支持物6に
よって、複数のガス区分に区分けされている。
【0005】以上のようなガス絶縁機器の外面に、ガス
区分ごとにそれぞれ振動を検出する振動検出装置8〜1
0が設置されている。ここで、例えば、高電圧導体4に
定格電圧を超える過電圧が印加され、図中の一番左のガ
ス区分の内部において、高電圧導体4から接地タンク5
に向かって絶縁破壊が発生すると、センサ3が絶縁破壊
による振動を検知し、振動検出装置8の表面のランプ2
が点灯する。従って、このランプ2の発光状態を確認す
ることによって、機器内部の絶縁破壊位置を推定するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に、振動位置に基づいて絶縁破壊位置を確認する方法で
は、振動が大きい場合、正確な位置の確認が困難になる
可能性がある。例えば、図10における一番左のガス区
分の内部で絶縁破壊が発生した場合を考える。もし、絶
縁破壊によって生じた振動が大きければ、振動検出装置
8だけでなく隣接している振動検出装置9も振動を検知
してランプ2が発光する可能性がある。このような場
合、2つのランプ2が発光するため、絶縁破壊位置を評
定することはできない。
【0007】また、複雑な形状を有するガス絶縁機器の
場合、絶縁破壊による振動の大きさによっては、3つ以
上の振動検出装置が反応してランプが発光する可能性も
あり、やはり絶縁破壊位置の評定は困難となる。さら
に、振動検出装置により機器内の絶縁破壊位置を確認す
るには、振動検出装置本体に取付けられたランプの発光
状態を肉眼で確認しなければならない。このため、高電
圧が印加された機器に、人間が近づく必要がある。
【0008】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
振動発生位置を正確に評定することができる振動検出装
置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、
人間が機器に近づく必要がなく、振動発生位置を正確に
評定することができる振動検出システムを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、ガス絶縁機器の絶縁破壊
現象に基づく振動を検出するセンサを備えた振動検出装
置において、時刻を計測する時刻計測手段と、前記時刻
計測手段からの情報に基づいて、前記センサによって振
動が検出された時刻を表示する表示手段とを備えたこと
を特徴とする。以上のような請求項1記載の発明では、
例えば、大きな振動が発生し、2つ以上のセンサが振動
を検出した場合でも、振動検出時刻が1番早いセンサを
確認することによって、振動発生位置を評定することが
できる。
【0010】請求項2記載の発明は、ガス絶縁機器の絶
縁破壊現象に基づく振動を検出するためのセンサを複数
備えた振動検出装置において、前記各センサにおける振
動の検出を互いに送受信する通信手段と、前記複数のセ
ンサにおいて、振動を検出した順位を判定する順位判定
手段と、前記順位判定手段によって判定された順位に応
じた表示を出力する順位表示手段とを備えたことを特徴
とする。請求項2の発明は、2つ以上のセンサが振動を
検出した場合でも、振動検出順位が、1番早いセンサを
確認することによって、振動発生位置を評定することが
できる。
【0011】請求項3記載の発明は、前記通信手段は、
電磁波信号を介して通信可能に構成されていることを特
徴とする請求項2記載の振動検出装置。以上のような請
求項3記載の発明では、検出する振動波よりも高速に伝
播する電磁波信号を利用することにより、瞬時に振動発
生位置を評定することができる。
【0012】請求項4記載の発明は、ガス絶縁機器の絶
縁破壊現象に基づく振動を検出するためのセンサを備え
た振動検出装置において、前記センサによって検出され
た振動の強度を算出する振動強度算出手段と、前記振動
強度算出手段によって算出された振動の強度を表示する
振動強度表示手段とを備えたことを特徴とする。以上の
ような請求項4記載の発明では、検出した振動の強さが
表示手段によって表示されるため、例えば、発生した振
動が強力であり、2つ以上のセンサが振動を検出したと
しても、1番強度の大きな強度の振動を表示しているセ
ンサを確認することで、振動発生位置を評定することが
できる。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の振動検出装置において、前記センサ
によって振動が検出された場合に、音響を出力する音響
出力手段を備えたことを特徴とする。請求項5記載の発
明では、センサが振動を検出した場合に、音響出力手段
から音響を発するので、機器に近づくことなく振動発生
位置を確認することができる。従って、機器に近づく必
要がなくなり、作業効率が向上するばかりでなく、不慮
の事故を回避することができる。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれか1項に記載の振動検出装置において、前記センサ
における検出対象とは反対側に、弾性体が取り付けられ
ていることを特徴とする。以上のようなる請求項6記載
の発明では、検出対象に接触させるセンサの背後に弾性
体を取付けた構造となっているため、機器とセンサとの
接触不良を避けることができ、感度良く振動を検出する
ことができる。従って機器内の振動発生源を精度良く評
定することができる。
【0015】請求項7記載の発明である振動検出システ
ムは、ガス絶縁機器の絶縁破壊現象に基づく振動を検出
するセンサを備えた複数の振動検出装置と、前記振動検
出装置からの信号に基づいて、振動箇所を判定する中央
処理装置と、振動検出時に、前記振動検出装置と前記中
央処理装置との間で信号を送受信する通信手段を備えた
ことを特徴とする。以上のような請求項7記載の発明で
は、振動を検出したセンサから信号が送信され、この信
号を中央処理装置で受信するため、例えば、中央処理装
置を振動機器から離れた位置に設置すれば、振動機器に
近づくことなく中央処理装置にて振動の有無を検出する
ことができる。従って、振動機器に近づくことによる万
一の被災の可能性がなくなる。
【0016】請求項8記載の発明は、請求項7記載の振
動検出システムにおいて、前記信号は、振動検出時刻、
振動強度、振動検出装置の番号、振動検出装置の取付位
置のうち少なくとも一つに関する情報を含むことを特徴
とする。以上のような請求項8記載の発明では、例え
ば、振動検出装置からの送信信号として、振動検出時刻
を送信した場合、2個以上の振動検出装置が反応したと
しても、中央処理装置において、1番早い時刻を送信し
た振動検出装置を検出することによって、振動発生位置
を評定できる。また、例えば、振動検出装置からの送信
信号として、振動強度を送信した場合、2個以上の振動
検出装置が反応したとしても、中央処理装置において、
1番大きい強度の信号を送信した振動検出装置を検出す
ることによって、振動発生位置を評定できる。また、例
えば、送信信号として振動検出装置の番号若しくは取付
位置を送信した場合、中央処理装置において、機器のど
の位置に取付けたセンサが放電を検出し、機器のどの位
置で放電が発生したのかを評定することができる。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項7又は請求
項8記載の振動検出システムにおいて、前記通信手段
は、リアルタイム通信可能に構成されていることを特徴
とする。以上のような請求項9記載の発明では、振動検
出装置からの信号をリアルタイムで送受信することがで
きるので、中央処理装置において瞬時に振動の有無を確
認することができる。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項7〜9の
いずれか1項に記載の振動検出システムにおいて、前記
通信手段は、他で利用されていない専用の周波数を使用
して送受信を行うように構成されていることを特徴とす
る。以上のような請求項10記載の発明では、現在、他
で使用されていない周波数を利用して信号の送受信を行
うため、他の通信手段による妨害電波の悪影響を受けた
り、他の通信手段に悪影響を与えたりする可能性が少な
い。従って、中央処理装置において正確な評定を行うこ
とができる。
【0019】請求項11記載の発明は、前記中央処理装
置には、前記振動検出装置を、振動検出待ちの状態に復
帰させるスイッチを有することを特徴とする。以上のよ
うな請求項11記載の発明では、例えば、複数回振動す
る機器の振動評定を行う場合においても、振動を検出す
る毎に中央処理装置のスイッチを押すことによって、振
動検出装置が自動的に振動検出待ちの状態に復帰するの
で、振動した回数毎に振動を検出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以
下、実施形態とする)の一例について、図面を参照して
具体的に説明する。なお、図9及び図10に示した従来
技術と同一の部材に関しては同一の符号を付し、説明は
省略する。
【0021】[第1の実施形態] [構成]請求項1〜4記載の発明に対応する実施形態
を、図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は、
本実施形態に係る振動検出装置Sの裏面図(a)及び表
面図(b)、図2は制御装置のブロック図である。すな
わち、図1(b)に示すように、振動検出装置Sの表面
には、表示部11が設けられている。この表示部11に
表示される情報は、図2に示すように、所定のプログラ
ムによって動作するコンピュータ若しくは専用の回路に
よって構成される制御装置100によって処理される。
【0022】つまり、制御装置100は、センサ3から
の検出信号と、図示しない内蔵のタイマ(時刻計測手
段)からの時刻に関する情報とに基づいて、振動を検出
した時刻を判定する時刻判定部110と、センサ3から
の検出信号に基づいて、振動の強度を算出する振動強度
算出部111と、外部から入力された各振動検出装置に
おける振動検出時刻若しくは振動強度を比較して、振動
が発生した順番若しくは振動強度の順位を判定する順位
判定部112とを有している。
【0023】また、制御装置100は、時刻判定部11
0、振動強度算出部111及び順位判定部112からの
データを登録するデータ登録部113と、振動発生時
刻、振動強度、振動が発生した順番若しくは振動の強度
の順番を表す表示を、表示部11に表示させるととも
に、振動発生時にランプ2を点灯させる表示制御部11
4、電磁波信号を介して他の制御装置との通信を行なう
通信制御部115を有している。さらに、制御装置10
0には、表示部11の表示モードを切り替える入力部1
02が接続されている。なお、請求項に記載の表示手段
は、表示部11及び表示制御部114に対応する。
【0024】[作用効果]以上のような本実施形態によ
れば、ガス絶縁機器の内部において絶縁破壊が発生し、
センサ3が振動を検出した場合には、ランプ2が点灯す
る。このとき、複数の振動検出装置Sにおけるランプ2
が点灯した場合であっても、以下のように振動発生位置
を評定できる。すなわち、時刻判定部110によって振
動発生時刻が判定され、この時刻がデータ登録部113
に登録される。また、その振動の強度が振動強度算出部
111によって算出され、データ登録部113に登録さ
れる。そして、順位判定部112は、データ登録部に登
録された振動発生時刻若しくは振動強度と、電磁波信号
を介して通信制御部101に入力された他の振動検出装
置Sからの振動発生時刻若しくは振動強度に基づいて、
振動が発生した順位若しくは振動の強度の順位を判定
し、この順位がデータ登録部113に登録される。
【0025】このような順位判定部112による順位の
判定は、振動発生時刻若しくは振動強度の比較による場
合ばかりでなく、他の振動検出装置Sからの電磁波信号
の発振順に基づいて判定することもできる。例えば、あ
る信号検出装置Sにおいて、センサ3によって振動を検
出した場合に、その後の振動を検出した他の振動検出装
置Sからの電磁波信号を受信してカウントすることによ
って、カウント数に応じて、個々の信号検出装置Sが振
動を検出した順位を判定することができる。
【0026】そして、入力部102から入力された表示
モードの設定に応じて、表示制御部は、表示部11に、
振動を検出した時刻、検出した振動の強度、振動を検出
した順番を表す表示若しくは振動の強度の順番を表す表
示を表示させる。この場合の表示は、上記例でのカウン
ト数そのもの(カウント数の多いものほど早く振動検
出)であっても、順位を表す番号、マーク、キャラクタ
ー等であってもよい。
【0027】従って、例えば、2つ以上の振動検出装置
10が振動を検出したとしても、最も早い時刻、最も大
きな振動の強度、1番早い検出の順番を表す表示若しく
は1番大きな振動の強度の順番を表す表示の振動検出装
置Sを確認することにより、その近傍で振動が発生して
いることを評定することができる。また、振動検出装置
10間の通信に、検出する振動波より高速に伝播する電
磁波信号を利用しているので、瞬時に機器内の振動発生
位置を推定することができる。
【0028】[第2の実施形態] [構成]請求項5記載の発明に対応する実施形態を、図
3を参照して説明する。なお、図3は、本実施形態に係
る振動検出装置Sの裏面図(a)、表面図(b)であ
る。すなわち、図3(b)に示すように、本実施形態に
おいては、振動検出装置Sの表面に、振動検出時に音響
を発生するスピーカ12が設けられている。このスピー
カ12は、上記の第1の実施形態と同様の制御装置10
0に接続されている。その他の構成は、第1の実施形態
と同様である。
【0029】[作用効果]以上のような本実施形態によ
れば、発生した振動を振動検出装置Sのセンサ3が検出
した場合、装置表面のランプ2を発光させるだけでな
く、スピーカ12から音響も発生する。このため、人間
がランプ2の状態を確認するために振動発生機器に近づ
く必要がなく、音によって機器内に振動が発生したこと
を確認することができる。従って、新たな振動が発生
し、機器に近づいた人間が災害を受ける可能性を避ける
ことができる。
【0030】[第3の実施の形態] [構成]請求項6記載の発明に対応する実施形態を、図
4を参照して説明する。なお、図4は、本実施形態に係
る振動検出装置Sの裏面図(a)、側面図(b)、表面
図(c)である。すなわち、本実施形態は、振動検出装
置Sに設けられているセンサ3の背後(振動を発生する
機器と接触する側と反対側)に、弾性体13が取り付け
られている。その他の構成は、第1の実施形態と同様で
ある。
【0031】[作用効果]以上のような本実施形態によ
れば、振動検出装置Sのセンサ3の背後に、弾性体13
が存在するため、振動を発生する機器とセンサ3との接
触状態が良好となる。従って、例えば、機器の振動が弱
いものであったとしても、センサ3は、感度良く振動を
検出することができる。
【0032】[第4の実施形態] [構成]請求項7記載の発明に対応する実施形態を、図
5及び図6を参照して説明する。なお、図5は、本実施
形態に係る振動検出システムの構成図であり、図6は、
制御装置200のブロック図である。すなわち、本実施
形態における振動の検出対象であるガス絶縁機器におい
ては、絶縁ガス7を封入した接地タンク5が、高電圧導
体4を支持する絶縁支持物6によってガス区分されてい
る。そして、複数の振動検出装置S1〜S3は、接地タ
ンク5の外側面に、ガス区分ごとに取り付けられてい
る。振動検出装置S1〜S3における制御装置200に
は、センサ3が振動を検出した際に、振動の発生を通知
する電磁波信号150〜152を生成する信号生成部2
10を有している。
【0033】さらに、中央処理装置14は、各振動検出
装置S1〜S3からの信号を受信して、いずれの位置で
振動が発生したかを表示装置等によって確認できるよう
に構成されている。これは、例えば、中央処理装置14
を、上記の第1の実施形態で示した順位判定部112と
同様の機能を実現するように、所定のプログラムで動作
するコンピュータによって構成することが考えられる。
【0034】[作用効果]上記のような本実施形態によ
れば、ガス絶縁機器の内部において、絶縁破壊による振
動が発生した場合に、いずれかの振動検出装置S1〜S
3から、その振動が発生したことを通知する電磁波信号
150〜152が中央処理装置14に送信されるので、
振動発生位置を評定できる。このように、全ての振動検
出装置S1〜S3における検出状態を、中央処理装置1
4において確認することができるので、従来のように、
振動検出装置S1〜S3におけるランプ2の発光状況を
確認するために、人間が機器に近づく必要がなく、安全
に絶縁破壊の有無を確認できる。
【0035】[第5の実施の形態] [構成]請求項8記載の発明に対応する実施形態を、図
7を参照して説明する。なお、図7は、本実施形態に係
る制御装置300のブロック図である。すなわち、本実
施形態は、基本的には、図5に示した第4の実施形態と
同様の構成である。また、制御装置300は、第1の実
施形態と同様に、時刻判定部310、振動強度算出部3
11、データ登録部313、表示制御部314、通信制
御部315を有している。但し、本実施形態において
は、電磁波信号150〜152を生成する信号生成部3
12を有している。また、データ登録部313において
は、あらかじめセンサ番号(振動検出装置S1〜S3の
識別番号)、センサ取付位置が登録されている。そし
て、信号生成部312は、振動が検出された場合に生成
する電磁波信号150〜152が、振動の検出時刻、振
動の強度、センサ番号、センサ取付位置のうちの少なく
とも1つの情報を含むように設定されている。
【0036】[作用効果]上記の構成では、複数の振動
検出装置S1〜S3を、ガス絶縁機器に取付けた場合に
おいて、例えば、2つ以上の振動検出装置が反応した場
合においても、送信される信号の中に、振動検出時刻、
振動の強度、センサ番号若しくはセンサ取付位置の情報
が含まれている。このため、中央処理装置14において
受信した信号の中で、振動検出時刻が最も早いセンサ3
若しくは振動強度が最も大きいセンサ3の番号若しくは
取付位置を判別することによって、機器内部の放電位置
を評定することができる。
【0037】[第6の実施形態] [構成]請求項9記載の発明に対応する実施形態を以下
に説明する。すなわち、本実施形態は、基本的には、図
5に示した第4の実施形態と同様の構成を有し、図6若
しくは図7に示した制御装置200若しくは300と同
様の構成を有している。但し、制御装置200若しくは
300における通信制御部211若しくは315、中央
処理装置14は、振動発生時に電磁波信号150〜15
2をリアルタイムに送受信する機能を有している。
【0038】[作用効果]上記のようは本実施形態で
は、電磁波信号150〜152の送受信に、リアルタイ
ム送受信機能を利用しているため、センサ3からの送信
信号を、瞬時に中央処理装置14にて処理することがで
きる。従って、機器内の振動発生位置を瞬時に評定する
ことができる。
【0039】[第7の実施の形態] [構成]請求項10記載の発明に対応する実施形態を、
以下に説明する。すなわち、本実施形態は、図5に示し
た第4の実施形態と同様の構成を有し、図6若しくは図
7に示した制御装置200若しくは300と同様の構成
を有している。但し、制御装置200若しくは300に
おける通信制御部211若しくは315、中央処理装置
14は、現在、他の通信装置等で使用されていない専用
の周波数を利用して、電磁波信号150〜152の送受
信を行なう機能を有している。
【0040】[作用効果]以上のような本実施形態によ
れば、振動検出装置S1〜S3と中央処理装置14との
間の電磁波信号150〜152の送受信を、専用の周波
数を用いて行なうことによって、外部からの妨害電波を
受信する可能性が少なく、また、外部への悪影響を及ぼ
す可能性も少ない。従って、センサ3からの信号を誤信
することなく、正確に放電位置を評定することができ
る。
【0041】[第8の実施形態] [構成]請求項11記載の発明に対応する実施形態を、
図8を参照して説明する。すなわち、本実施形態は、基
本的には、図5に示した第4の実施形態と同様の構成で
ある。但し、本実施形態では、中央処理装置14に、ガ
ス絶縁機器に取付けた振動検出装置S1〜S3の状態
を、検出待ち状態に復帰させるためのスイッチ(図示せ
ず)が設けられている。このスイッチは、中央処理装置
14に設けられた自動復帰ボタン16を押圧操作するこ
とによって切替可能に構成されている。
【0042】[作用効果]以上のような本実施形態によ
れば、中央処理装置14に設置した自動復帰ボタン16
を押すだけで、機器に取り付けた振動検出装置S1〜S
3が、自動的に検出待ちの状態になるため、例えば、断
続的に振動する機器のそれぞれの振動を検出する際に、
連続的に振動を検出することができる。
【0043】[他の実施形態]本発明は、上記の実施形
態に限定されるものではなく、各部材の数や種類、形状
等は適宜変更可能である。例えば、振動検出装置の設置
数は、上記のものには限定されず、自由に増減変更可能
である。また、1つのガス区分に複数の振動検出装置を
設置してもよいし、設置しないガス区分があってもよ
い。表示部としては、LED(発光ダイオード)、LC
D(液晶ディスプレイ)、有機EL(エレクトロルミネ
ッセンス)ディスプレイ、PD(プラズマディスプレ
イ)等、公知のあらゆる表示装置が適用可能である。ま
た、通信制御部による通信は、無線であっても、通信線
を介した有線であってもよい。さらに、本発明による振
動の検出対象は、ガス絶縁機器には限定されず、他のあ
らゆる装置に適用可能である。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、振動発
生位置を正確に評定可能な振動検出装置を提供すること
ができる。また、本発明によれば、人間が機器に近づく
必要がなく、振動発生位置を正確に評定可能な振動検出
システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動検出装置の第1の実施形態を示す
裏面図(a)、表面図(b)。
【図2】図1の実施形態における制御装置を示すブロッ
ク図。
【図3】本発明の振動検出装置の第2の実施形態を示す
裏面図(a)、表面図(b)。
【図4】本発明の振動検出装置の第3の実施形態を示す
裏面図(a)、側面図(b)、表面図(c)。
【図5】本発明の振動検出システムの第4の実施形態を
示す構成図。
【図6】図5の実施形態における制御装置を示すブロッ
ク図。
【図7】本発明の振動検出システムの第5の実施形態に
おける制御装置を示すブロック図。
【図8】本発明の振動検出システムの第8の実施形態を
示す構成図。
【図9】従来の振動検出装置の一例を示す裏面図
(a)、表面図(b)。
【図10】従来の振動検出装置の設置例を示す構成図。
【符号の説明】 1…スイッチ 2…ランプ 3…センサ 4…高電圧導体 5…接地タンク 6…絶縁支持物 7…絶縁ガス 8〜10、S,S1〜S3…振動検出装置 11…表示部 12…スピーカ 13…弾性体 14…中央処理装置 100,200,300…制御装置 101,211…通信制御部 102…入力部 110,310…時刻判定部 111,311…振動強度算出部 112…順位判定部 113,313…データ登録部 114,314…表示制御部 115,315…通信制御部 150〜152…電磁波信号 16…自動復帰ボタン 210,312…信号生成部
フロントページの続き (72)発明者 小林 伸光 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 2G024 AD36 BA15 CA13 DA15 EA01 EA11 FA02 FA11 5G017 EE03 HH04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス絶縁機器の絶縁破壊現象に基づく振
    動を検出するセンサを備えた振動検出装置において、 時刻を計測する時刻計測手段と、 前記時刻計測手段からの情報に基づいて、前記センサに
    よって振動が検出された時刻を表示する表示手段とを備
    えたことを特徴とする振動検出装置。
  2. 【請求項2】 ガス絶縁機器の絶縁破壊現象に基づく振
    動を検出するためのセンサを複数備えた振動検出装置に
    おいて、 前記各センサにおける振動の検出を互いに送受信する通
    信手段と、 前記複数のセンサにおいて、振動を検出した順位を判定
    する順位判定手段と、 前記順位判定手段によって判定された順位に応じた表示
    を出力する順位表示手段とを備えたことを特徴とする振
    動検出装置。
  3. 【請求項3】 前記通信手段は、電磁波信号を介して通
    信可能に構成されていることを特徴とする請求項2記載
    の振動検出装置。
  4. 【請求項4】 ガス絶縁機器の絶縁破壊現象に基づく振
    動を検出するためのセンサを備えた振動検出装置におい
    て、 前記センサによって検出された振動の強度を算出する振
    動強度算出手段と、 前記振動強度算出手段によって算出された振動の強度を
    表示する振動強度表示手段とを備えたことを特徴とする
    振動検出装置。
  5. 【請求項5】 前記センサによって振動が検出された場
    合に、音響を出力する音響出力手段を備えたことを特徴
    とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の振動検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記センサにおける検出対象とは反対側
    に、弾性体が取り付けられていることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の振動検出装置。
  7. 【請求項7】 ガス絶縁機器の絶縁破壊現象に基づく振
    動を検出するセンサを備えた複数の振動検出装置と、 前記振動検出装置からの信号に基づいて、振動箇所を判
    定する中央処理装置と、 振動検出時に、前記振動検出装置と前記中央処理装置と
    の間で信号を送受信する通信手段を備えたことを特徴と
    する振動検出システム。
  8. 【請求項8】 前記信号は、振動検出時刻、振動強度、
    振動検出装置の番号、振動検出装置の取付位置のうち少
    なくとも一つに関する情報を含むことを特徴とする請求
    項7記載の振動検出システム。
  9. 【請求項9】 前記通信手段は、リアルタイム通信可能
    に構成されていることを特徴とする請求項7又は請求項
    8記載の振動検出システム。
  10. 【請求項10】 前記通信手段は、他で利用されていな
    い専用の周波数を使用して送受信を行うように構成され
    ていることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に
    記載の振動検出システム。
  11. 【請求項11】 前記中央処理装置には、前記振動検出
    装置を、振動検出待ちの状態に復帰させるスイッチを有
    することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に
    記載の振動検出システム。
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